JP5822947B2 - 回転電機 - Google Patents
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Description
本発明は、回転電機の固定子構造および、回転電機装置に関する。
本技術分野の背景技術として特許文献1があり、限られた電流容量のパワートランジスタで駆動し、そのパワートランジスタの電流容量よりも十分に大きな出力で駆動できるように構成されている。また、2組以上の電機子巻線にそれぞれ別々に電流を供給するように端子手段が構成されている。
また、本技術分野の背景技術として特許文献2があり、三相電動機の固定子のスロットに分布巻きされた電機子巻線として、外相、中相、内相の順に各スロットに電機子巻線を挿入し、電機子巻線の断面積が中相より外相の方が大きく、且つ、中相より内相の方が小さくなるように構成された電動機が構成されている。
近年、大出力や大トルクが必要な射出成形機の射出軸や、プレス機械の加圧スライド駆動などにおいても、制御性能の向上や高加速動作などを目的にサーボモータを用いる需要が多くなってきている。これらの用途では、通常の商用電源系統での運転が前提であって、モータに給電する駆動制御回路であるサーボアンプが出力できる電圧は、いわゆる200V級や400V級と呼ばれる電圧系統に従ってインバータが出力可能な電圧範囲に止まるため、大出力(大電力)を得ようとすると、電流値が比例的に増大する。
このような大出力(大電力)を得ようとする場合、駆動回路であるサーボアンプにおいて1個の電力用半導体で大電流を賄うのは困難なため、特許文献1にも記載のように、使用する1台当たりの電流制御回路(駆動回路)の電力用半導体の素子容量を抑えて、複数台の電流制御回路から協調して給電がなされる。これに対応してモータは、複数台の各電流制御回路で個別駆動される複数組の三相巻線が、同一固定子スロットに備えられた複数巻線モータとなる。
この場合のモータの方式は、必要とされる複数組の巻線数が並列回路として実現可能なスロットコンビネーションとしている。巻線は、各巻線間のバランスに優れる重ね巻とし、複数組の三相巻線の配置は、連続した数個のコイルがそれぞれの三相巻線のU相、V相、あるいはW相に割り当てられる。すなわち、モータを構造的に周方向に何等分かした範囲で区切った場合、そのうちの1箇所を中心に各巻線の各相が配置される。
また、特許文献1では、スロット数を増やさずに更に巻線数を増やすため、同一のスロットに2つのコイル要素を配置して、これに2台の異なる電流制御回路から位相がずれた電流を流す、とも記載されている。
一方、重ね巻は自動化に適さないため、等価変換により同心巻パターンを求め、これを採用する場合もある。この場合、巻線作業はインサータ化で自動化される。全巻線を数回の挿入回次に分けたうえで、予め治具上に巻回した当該挿入回次の全コイルを一括組線する。この場合挿入回次の古いコイルは外側に配置されるため、跨り部分が長くなり巻線総長が大きくなる。このため、挿入回次が若くて内側に配置されたコイルに比べて古いコイルの抵抗値が大きくなり、バランスが悪化することがある。このような場合に対しては、特許文献2には、電線配置上長い周長になるコイルには大きい断面積を割当てて電線径を太くし、抵抗値を調整してバランスの良い3相巻線を実現する技術内容が示されている。
しかしこれらの技術においては、次のような問題がある。まず、複数巻線ができるスロットコンビネーションは、一般的にスロット数が大きくなり、巻線の作業コストが多大になる。次に同一スロット内にいくつかの巻線を混在させた場合、これに対して同相電流を流そうとすると、コイル同士が同一磁束を共有することから相互干渉が発生し、安定に制御することが極めて難しい。このことから、特許文献1でも同一のスロットに配置した2つのコイル要素に、2台の異なる電流制御回路から電流を流すにあたり、位相がずれた電流を流すとされている。このことは、トルクの総和値が本来の2倍に対して下がることを意味する。更に、同一巻線の中に含まれるコイルの線径を異ならせることは、巻線を煩雑にし、作業コストを増加させる。
また、同相電流を流した時のコイル同士の相互干渉を緩和したものとして、特許文献3を挙げることができる。特許文献3は、特許文献1と同様にスロット数を増やさずに巻線数を増やしたものであるが、固定子鉄心の同じ位置に設けられる複数の部分巻線を異なる組の三相巻線の同相の部分巻線とし、異なる三相巻線間の相互干渉を抑制している。
特許文献1や特許文献3では、スロット数の増加を回避するため、同一スロットに多数の巻線が巻回される傾向にある。多数の巻線が巻回されると、スロットの入口側(固定子鉄心の内周側)に配置される巻線と、スロットの底部(固定子鉄心の外周側)に配置される巻線とでは、電線長が異なるとともに、巻線と鉄心との磁気的結合が異なってインダクタンスに差が生じる。因みに、スロットの入口側に巻回された巻線はインダクタンスが小さくなる。また、巻線の配置位置により磁気的に結合する固定子のティース長さに差が生じて、巻線とティースで形成される磁路の長さにも差が生じる。したがって、この点からもスロットの入口側に配置される巻線とスロットの底部側に配置される巻線とではインダクタンスが異なってくる。
これらの巻線に電流制御回路から電流を供給すると、異なるインダクタンスによって電流制御回路の力率に差が生じる。インダクタンスの差は、三相巻線のUVWの各相の間、および複数組の巻線の各組の間で生じる。
このように、電流制御回路の力率が異なってくると、力率の悪い電流制御回路では無効電流が増大して応答や効率が悪くなって制御のバランスに影響を与え、回転電機の高速での位置制御に影響を及ぼす恐れがある。大出力や大トルクが必要な射出成形機の射出軸の駆動や、プレス機械の加圧スライドの駆動などでは、高加減速で位置制御が求められるが、巻線によるインダクタンスの違いは好ましくない。
本発明は、上記従来の問題点にかんがみ、複数組の多相コイルを固定子の複数スロットに巻線するに際して、複数のコイル間のインダクタンスの差を抑えた回転電機を提供するものである。
上記課題を解決するため本発明は、固定子に設けられた複数スロットに、各々異なる制御装置から駆動される複数組の多相コイルが巻線された回転電機において、各相のコイルは、小コイル辺、第1大コイル辺及び第2大コイル辺を含む、分割された複数個のコイル辺が連結されてなるものであり、各相のコイル辺は、前記小コイル辺が前記固定子の所定個数のティースを挟む2つのスロット間に巻き回され、前記第1大コイル辺が前記小コイル辺を挟む2つのスロット間に巻き回され、前記第1大コイル辺が巻き回された2つのスロット各々の対角に位置するスロット間に前記第2大コイル辺が巻き回されるものであり、他の組における同相の第2大コイル辺が、前記小コイル辺を挟んで前記第1大コイル辺が巻き回されたのと同一のスロット間に巻き回されることを特徴とする。
また、前記に記載の回転電機において、前記固定子は54個のスロットを有し、前記多相コイルは6組の3相コイルからなることを特徴とする。
上記課題を解決するため本発明は、前記いずれかに記載の回転電機において、前記制御装置が、サーボアンプであることを特徴とする。
また、前記に記載の回転電機において、前記複数組の多相コイルの同相コイルには、別個のサーボアンプから同相電流で独立に駆動されることを特徴とする。
本発明によれば、スロット数の増加を回避するため、同一スロットに多数のコイルが巻回されても、複数コイル間のインダクタンスの差を抑えることができる。
以下、本発明による実施例を図面を用いて説明する。まず、本発明を適用した回転電機の具体例について説明する。
図1は本発明実施例の回転電機装置の構成図である。10A〜10Fはサーボアンプ、60は回転電機の固定子、61A、61Dは3相コイル、UA、UDはU相コイル、VA、VDはV相コイル、WA、WDはW相コイルである。その他の3相コイルは図示省略されているが、サーボアンプ10A〜10Fから給電される6組の3相コイル61A〜61Fで構成される。サーボアンプ10Aの(UA)(VA)(WA)は給電端子、サーボアンプ10Dの(UD)(VD)(WD)は給電端子である。
3相コイル61Aは、中性点(NA)でY字型結線された3相コイルUA、VA、WAで構成され、61Dは、中性点(ND)でY字型結線された3相コイルUD、VD、WDで構成される。図示省略された他の3相コイル(61B、61C、61E、61F)も、上記と同様に中性点でY字型結線により構成される。
図1において、回転電機の固定子20にはU相、V相、W相からなる3相コイルが6組設けられており、各組が異なるサーボアンプにより別個に駆動される。すなわち、3相コイル61Aには、サーボアンプ10Aの端子(UA)(VA)(WA)から給電され、3相コイル61Dには、サーボアンプ10Dの端子(UD)(VD)(WD)から給電され、その他図示しない他の組の3相コイルにも同様に別個に給電される。
図1において、3相コイルの各相コイルはさらに3個のコイル辺に分割されている。3相コイル61AのU相コイルUAはコイル辺UA1〜UA3に分けられ、V相コイルUAはコイル辺VA1〜VA3に分けられ、W相コイルWAはコイル辺WA1〜WA3に分けられている。
また、3相コイル61DのU相コイルUDはコイル辺UD1〜UD3に分けられ、V相コイルVDはコイル辺VD1〜VD3に分けられ、W相コイルWDはコイル辺WD1〜WD3に分けられている。図示省略された他の3相コイル(61B、61C、61E、61F)も、上記と同様に各相コイルが3個のコイル辺に分割されているものとする。
以上、3相コイルの構成とサーボアンプへの接続関係を示したが、以下、3相コイルの回転電機の固定子60内での配置と、コイル間の接続について説明する。
図2は回転電機の3相コイルの固定子内配置と接続を示す説明図である。図2は固定子を中心軸(図示省略)に垂直な平面で切断した断面を表しており、回転子(図示省略)と組合せて用いる54個のスロットを有する固定子を示している。60は回転電機の固定子、1〜54はスロット番号、62はスロット間に形成されたティースで、その他、図1に示す対応部分には同一符号で示す。
図2において、固定子60は円筒状の鉄心であり、その内周側にその中心軸に沿う方向に伸びた54個のスロット1〜54が配列され、スロット間の突出部がティース62として54個形成される。このティース62にUVW各相のコイルが巻き付けられるが、ここでは、3相コイル61Aの各相コイルUA、VA、WAと、3相コイル61Dの各相コイルUD、VD、WDについて説明する。
3相コイル61AのU相コイルUAについてみると、一端がサーボアンプ10Aの出力端子(UA)に接続されたコイル辺UA1が、スロット36−33にあり、そのスロット33側の端子が渡り線(符号は示してない)によってスロット37−32に位置するコイル辺UA2のスロット37側の端子に接続され、このコイル辺UA2のスロット32側の端子が渡り線によってスロット10−5に位置するコイル辺UA3のスロット10側の端子に接続されている。コイル辺UA3のスロット5側の端子は中性点(NA)に接続される。
すなわち、U相コイルUAは、コイル辺UA1がスロット36−33に、コイル辺UA2がスロット37−32に、コイル辺UA3がスロット10−5に各々位置し、これらが渡り線で接続されている。そして、スロット36−33とスロット37−32は同一エリアにあり、このエリアとスロット10−5とは固定子の中心軸を挟んで対向する位置(対角の位置)にある。
各コイル辺のスロット内での位置をみると、コイル辺UA1がスロットの入口側(内側)で、2スロット(34、35)を跨って配置され、コイル辺UA2がスロットの底部側(外側)で、4スロット(33〜36)を跨って配置され、UA3がスロットの底部側(外側)で、4スロット(6〜9)を跨って配置される。ここで、2スロットを跨っているコイル辺UA1を小コイルとし、4スロットを跨っているコイル辺UA2とUA3を大コイルとする。
同様にして、3相コイル61AのV相コイルVAについてみると、一端がサーボアンプ10Aの出力端子(VA)に接続されたコイル辺VA1が、スロット24−21にあり、そのスロット21側の端子が渡り線(符号は示してない)によってスロット25−20に位置するコイル辺VA2のスロット25側の端子に接続され、このコイル辺VA2のスロット20側の端子が渡り線によってスロット52−47に位置するコイル辺VA3のスロット52側の端子に接続されている。コイル辺VA3のスロット47側の端子は中性点(NA)に接続される。
すなわち、V相コイルVAは、コイル辺VA1がスロット24−21に、コイル辺VA2がスロット25−20に、コイル辺VA3がスロット52−47に各々位置し、これらが渡り線で接続されている。そして、スロット24−21とスロット25−20は同一エリアにあり、このエリアとスロット52−47とは対角の位置にある。
各コイル辺のスロット内での位置をみると、コイル辺VA1がスロットの内側で、2スロット(22、23)を跨って配置され、コイル辺VA2がスロットの外側で、4スロット(21〜24)を跨って配置され、VA3がスロットの外側で、4スロット(48〜51)を跨って配置される。前記と同様に、2スロットを跨っているコイル辺VA1を小コイルとし、4スロットを跨っているコイル辺VA2とコイル辺VA3を大コイルとする。
同様にして、3相コイル61AのW相コイルWAについてみると、一端がサーボアンプ10Aの出力端子(WA)に接続されたコイル辺WA1が、スロット30−27にあり、そのスロット27側の端子が渡り線(符号は示してない)によってスロット31−26に位置するコイル辺WA2のスロット31側の端子に接続され、このコイル辺WA2のスロット26側の端子が渡り線によってスロット4−53に位置するコイル辺WA3のスロット4側の端子に接続されている。コイル辺WA3のスロット53側の端子は中性点(NA)に接続される。
すなわち、W相コイルWAは、コイル辺WA1がスロット30−27に、コイル辺WA2がスロット31−26に、コイル辺WA3がスロット4−53に各々位置し、これらが渡り線で接続されている。そして、スロット30−27とスロット31−26は同一エリアにあり、このエリアとスロット4−53とは対角の位置にある。
各コイル辺のスロット内での位置をみると、コイル辺WA1がスロットの内側で、2スロット(28、29)を跨って配置され、コイル辺WA2がスロットの外側で、4スロット(27〜30)を跨って配置され、WA3がスロットの外側で、4スロット(54〜3)を跨って配置される。前記と同様に、2スロットを跨っているコイル辺WA1を小コイルとし、4スロットを跨っているコイル辺WA2とコイル辺WA3を大コイルとする。
また、他に組の3相コイル61Dについても同様に、図2に破線で示すように配置される。代表としてU相コイルUDについて説明する。
一端がサーボアンプ10Dの出力端子(UD)に接続されたコイル辺UD1が、スロット6−9にあり、そのスロット6側の端子が渡り線(図示してない)によってスロット5−10に位置するコイル辺UD2のスロット10側の端子に接続され、このコイル辺UD2のスロット5側の端子が渡り線によってスロット37−32に位置するコイル辺UD3のスロット37側の端子に接続されている。コイル辺UD3のスロット32側の端子は中性点(ND)に接続される。
すなわち、U相コイルUDは、コイル辺UD1がスロット6−9に、コイル辺UD2がスロット5−10に、コイル辺UD3がスロット37−32に各々位置し、これらが渡り線で接続されている。そして、スロット6−9とスロット5−10は同一エリアにあり、このエリアとスロット37−32とは対角の位置にある。
各コイル辺のスロット内での位置をみると、コイル辺UD1がスロットの外側で、2スロット(7、8)を跨って配置され、コイル辺UD2がスロットの内側で、4スロット(6〜9)を跨って配置され、UD3がスロットの内側で、4スロット(33〜36)を跨って配置される。前記と同様に、2スロットを跨っているコイル辺UD1を小コイルとし、4スロットを跨っているコイル辺UD2とコイル辺UD3を大コイルとする。
図3は図2に示す複数組のUVW各相のコイル片の位置を示す説明図である。横軸は分割された3個のコイル辺(コイル辺1、2、3)を示し、縦軸は各組の3相コイルを示している。3相コイルとしては、UA、VA、WAとUD、VD、WDの2組を示し、他は図示省略している。また、各コイル辺のスロット内での配置位置として、スロットの内側を「内」と表示し、スロットの外側を「外」と表示している。さらに、「大」と「小」でコイル辺の大コイルと小コイルを示し、表示欄の実線、破線は、図2に示される各コイルを表す線の種類を示している。
具体的にU相のコイルUAについてみると、コイル辺UA1は小コイルでスロット36−33の内側に配置され、コイル辺UA2は大コイルでスロット37−32の外側に配置され、コイル辺UA3は大コイルでスロット10−5の外側に配置される。以下、同様にして、3相コイルVA、WAの各コイル辺の配置位置が示される。
また、U相のコイルUDについてみると、コイル辺UD1は小コイルでスロット9−6の外側に配置され、コイル辺UD2は大コイルでスロット10−5の内側に配置され、コイル辺UD3は大コイルでスロット37−32の内側に配置される。以下、同様にして、3相コイルVD、WDの各コイル辺の配置位置が示される。
図4は回転電機のコイル配置の説明図であり、固定子での複数組の3相コイルの配列位置を示している。この図から分かるように、各組の3相コイルの各相コイルが固定子の周方向に順次配列され、同相のコイル(コイル辺)は固定子の中心を挟んで対角の位置に対として配置されている。同相コイルが対角の位置に対として配置されると、回転電機の熱条件が変わっても、同相のコイル全体での熱影響を小さくすることができる。
例えば、外部からの熱影響で、回転電機の一部分が温度上昇した場合、その部分に配置されたコイル辺には熱影響を受けるが、これと対角位置にあるコイル辺には熱影響が少ないので、同相のコイル全体では熱影響を少なくすることができる。因みに、同相のコイルがあるエリアにコイル辺を集中配置すると、このエリアが加熱された場合、その相全体のコイルが加熱され、他方、熱影響の少ない他の相のコイルとの間で温度差が大きくなり、コイル特性(インダクタンス、抵抗値等)に差が生じて回転電機の制御でアンバランスとなる恐れがある。
本実施例のコイル構造によると、固定子の同一エリアに複数組の同相コイルを多重化して巻回配置される。すなわち、同相コイルをU相とすれば、3相コイル61DのU相コイルのコイル辺UD1、UD2(いずれも破線)、及び他の組の3相コイル61Aのコイル辺UA3が、同一エリアのスロット5−10に配置され、コイル辺UA1、UA2、及びコイル辺UD3(破線)はスロット37−32の同一エリアのスロットに配置されている。このため、スロット数を増加させることなく、同一エリアに多数のコイルを巻回することができる。
また、上記巻線構造によると、各相のコイルの複数のコイル辺が、固定子60の周方向に沿って異なる位置に配置されると共に、同相について固定子のスロットの内側と外側に分散して配置されるので、各相間のコイルのインダクタンスの差を少なくし、複数組の3相コイル間のインダクタンスの差も抑えることができる。
本実施例では、3個のコイル辺をスロットの内側、外側に2個と1個に分けて配置しているが、3個のコイル辺をスロットの1カ所(内側だけ、または外側だけ)に纏めて配置する場合と比べ、バランスが3:0から2:1になって、より均等に近くすることができる。コイルのインダクタンスや抵抗値はベースとなる大きな値があり、この値にバランスの要素を付加することになるので、実際のインダクタンスや抵抗値でみたバランスは均等に近くなる。また、各相コイルのコイル辺を2個から4個等に増加させれば、スロット内のより多数の位置にコイル辺を分散させることができるので、一層バランスをとり易くなる。
さらに、各相コイルはスロットの内側と外側に分散してコイル辺を配置することで、大コイルと小コイルのコイル辺を含んで構成されるので、各相コイルの電線長の差と、コイルの巻回径の平均の差を少なくして、コイルのインダクタンスと抵抗値の差を抑えることができる。
従って、各サーボアンプにより各組の3相コイルおよび各相コイルを動作制御するに際し、バランス良く制御することができるので、回転電機の高速での位置制御を良好に行うことがきる。
本実施例では説明の簡略のため、固定子の各スロット内の内側と外側に2個のコイル辺を配置しているが、これに限らずコイル辺を増加させることができる。この際、コイル辺の増加に伴い、スロット内のコイル辺の個数が増加するので、それに応じてコイル辺をスロットの内側と外側に分散して配置することで、各相のコイルのインダクタンスの差を少なくすることができる。
また、本実施例は、54スロットのモータについて記載したが、一般的に多相モータにおいて採用可能なものでありこれに限らない。
1〜54…スロット、10A〜10F…サーボアンプ、60…固定子、62…ティース、61A、61D…多相コイル、UA、VA、WA、UD、VD、WD…各相コイル、UA1〜UA3、VA1〜VA3、WA1〜WA3、UD1〜UD3、VD1〜VD3、WD1〜WD3…コイル辺、NA、ND…中性点。
Claims (4)
- 固定子に設けられた複数スロットに、各々異なる制御装置から駆動される複数組の多相コイルが巻線された回転電機において、
各相のコイルは、小コイル辺、第1大コイル辺及び第2大コイル辺を含む、分割された複数個のコイル辺が連結されてなるものであり、
各相のコイル辺は、前記小コイル辺が前記固定子の所定個数のティースを挟む2つのスロット間に巻き回され、前記第1大コイル辺が前記小コイル辺を挟む2つのスロット間に巻き回され、前記第1大コイル辺が巻き回された2つのスロット各々の対角に位置するスロット間に前記第2大コイル辺が巻き回されるものであり、
他の組における同相の第2大コイル辺が、前記小コイル辺を挟んで前記第1大コイル辺が巻き回されたのと同一のスロット間に巻き回されることを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載の回転電機において、
前記固定子は54個のスロットを有し、前記多相コイルは6組の3相コイルからなることを特徴とする回転電機。 - 請求項1又は2に記載の回転電機において、
前記制御装置が、サーボアンプであることを特徴とする回転電機。 - 請求項3に記載の回転電機において、
前記複数組の多相コイルの同相コイルには、別個のサーボアンプから同相電流で独立に駆動されることを特徴とする回転電機。
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