JP5821698B2 - 光学系、光学装置、光学系の製造方法 - Google Patents

光学系、光学装置、光学系の製造方法 Download PDF

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本発明は、光学系、光学装置、光学系の製造方法に関する。
従来、写真用カメラ、電子スチルカメラ、ビデオカメラ等に適したインナーフォーカス式の光学系が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2009−237542号公報
従来のインナーフォーカス式の光学系は、合焦レンズ群の構成と各レンズ群のパワーバランスが最適化されていなかった。このため、レンズ枚数が多く、大型であり、また無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時まで良好な光学性能を保つことが困難であった。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、大口径比を有し、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時まで良好な光学性能を備えた小型のインナーフォーカス式の光学系、光学装置、及び光学系の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とを有し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成分と、物体側に凹面を向けた負レンズ成分と、正レンズ成分と、正レンズ成分とを有し、
少なくとも前記第2レンズ群を光軸方向へ移動させることによって合焦動作を行い、
以下の条件式を満足することを特徴とする光学系を提供する。
1.90 < f1/f2 < 4.50
0.15 < f/f1 ≦ 0.35
1.50 < f/(−fn) ≦ 2.34
ただし、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f :無限遠物体合焦時の前記光学系の焦点距離
fn:前記第2レンズ群中の前記負レンズ成分の焦点距離
また本発明は、
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とからなり、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成分と、物体側に凹面を向けた負レンズ成分と、正レンズ成分と、正レンズ成分とを有し、
少なくとも前記第2レンズ群を光軸方向へ移動させることによって合焦動作を行い、
以下の条件式を満足することを特徴とする光学系を提供する。
1.90 < f1/f2 < 4.50
0.15 < f/f1 ≦ 0.39
ただし、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f :無限遠物体合焦時の前記光学系の焦点距離
また本発明は、
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とを有し、
最も物体側に位置するレンズの屈折力が負であり、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成分と、物体側に凹面を向けた負レンズ成分と、正レンズ成分と、正レンズ成分とを有し、
少なくとも前記第2レンズ群を光軸方向へ移動させることによって合焦動作を行い、
以下の条件式を満足することを特徴とする光学系を提供する。
1.90 < f1/f2 < 4.50
ただし、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
また本発明は、
前記光学系を有することを特徴とする光学装置を提供する
本発明によれば、大口径比を有し、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時まで良好な光学性能を備えた小型のインナーフォーカス式の光学系、光学装置、及び光学系の製造方法を提供することができる。
本願の第1実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。 (a)、及び(b)は本願の第1実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.10841)の諸収差図である。 本願の第2実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。 (a)、及び(b)は本願の第2実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.11390)の諸収差図である。 本願の第3実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。 (a)、及び(b)は本願の第3実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.10853)の諸収差図である。 本願の第4実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。 (a)、及び(b)は本願の第4実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.11415)の諸収差図である。 本願の第5実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。 (a)、及び(b)は本願の第5実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.10991)の諸収差図である。 本願の第6実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。 (a)、及び(b)は本願の第6実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.11225)の諸収差図である。 本願の光学系を備えたカメラの構成を示す図である。 本願の光学系の製造方法の概略を示す図である。
以下、本願の光学系、光学装置、及び光学系の製造方法について説明する。
本願の光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とを有し、前記第2レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成分と、物体側に凹面を向けた負レンズ成分と、正レンズ成分と、正レンズ成分とを有し、前記第2レンズ群を光軸方向へ移動させることによって合焦動作を行い、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
(1) 1.90 < f1/f2 < 4.50
ただし、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
本願の光学系は、上記のように第2レンズ群を、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成分と、物体側に凹面を向けた負レンズ成分と、正レンズ成分と、正レンズ成分とを有する構成とすることで、合焦時のコマ収差と球面収差を良好に補正することができる。なお、レンズ成分とは、単レンズ、或いは2枚以上のレンズを接合してなる接合レンズをいう。
条件式(1)は第1レンズ群と第2レンズ群の屈折力の比を規定したものである。本願の光学系は、条件式(1)を満足することにより、第1レンズ群で発生する諸収差を抑制し、良好な光学性能を得ることができる。
本願の光学系の条件式(1)の対応値が下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力が大きくなる。このため、第1レンズ群で発生する収差が大きくなり過ぎて、像面湾曲収差とコマ収差を良好に補正することができなくなってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の下限値を2.10とすることが好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の下限値を2.20とすることがより好ましい。
一方、本願の光学系の条件式(1)の対応値が上限値を上回ると、第2レンズ群の屈折力が大きくなり、合焦時に球面収差を良好に補正することができなくなってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の上限値を4.20とすることが好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の上限値を4.00とすることがより好ましい。
以上より、大口径比を有し、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時まで良好な光学性能を備えた小型のインナーフォーカス式の光学系を実現することができる。
また本願の光学系は、以下の条件式(2)を満足することが望ましい。
(2) 0.15 < f/f1 < 0.50
ただし、
f :無限遠物体合焦時の前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
条件式(2)は第1レンズ群と全系の焦点距離を規定したものである。本願の光学系は、条件式(2)を満足することにより、第1レンズ群で発生する諸収差を抑制し、良好な光学性能を得ることができる。
本願の光学系の条件式(2)の対応値が下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力が小さくなる。このため、合焦レンズ群の移動量が大きくなり、光学系の全長が大きくなるとともに球面収差を良好に補正することができなくなってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(2)の下限値を0.20とすることが好ましい。
一方、本願の光学系の条件式(2)の対応値が上限値を上回ると、第1レンズ群の屈折力が大きくなり、合焦時に像面湾曲収差を良好に補正することができなくなってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(2)の上限値を0.45とすることが好ましい。
また本願の光学系は、前記第1レンズ群が、3つ又は4つのレンズで構成されることが望ましい。この構成により、本願の光学系は倍率色収差とコマ収差を最小限のレンズによって良好に補正することができる。なお、第1レンズ群を4つよりも多いレンズで構成すると、光学系の全長が増大し、またレンズ径が大型化してしまうので好ましくない。
また本願の光学系は、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3) 1.50 < f/(−fn) < 3.00
ただし、
f :無限遠物体合焦時の前記光学系の焦点距離
fn:前記第2レンズ群中の前記負レンズ成分の焦点距離
本願の光学系は、第2レンズ群が負レンズ成分を有することにより、合焦レンズ群を軽量化しつつ球面収差を良好に補正することができる。
条件式(3)は第2レンズ群中の負レンズ成分と全系の焦点距離を規定したものである。本願の光学系は、条件式(3)を満足することにより、球面収差と非点収差を良好に補正することができる。
本願の光学系の条件式(3)の対応値が下限値を下回ると、球面収差を良好に補正することができなくなってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(3)の下限値を1.60とすることが好ましい。
一方、本願の光学系の条件式(3)の対応値が上限値を上回ると、非点収差を良好に補正することができなくなってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(3)の上限値を2.40とすることが好ましい。
また本願の光学系は、前記第1レンズ群が、少なくとも2枚の正レンズを有することが望ましい。この構成により、本願の光学系は第1レンズ群で発生する球面収差を良好に補正することができる。
本願の光学装置は、上述した構成の光学系を有することを特徴とする。これにより、大口径比を有し、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時まで良好な光学性能を備えた小型の光学装置を実現することができる。
本願の光学系の製造方法は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とを有する光学系の製造方法であって、前記第2レンズ群が、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成分と、物体側に凹面を向けた負レンズ成分と、正レンズ成分と、正レンズ成分とを有するようにし、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群が以下の条件式(1)を満足するようにし、前記第2レンズ群を光軸方向へ移動させることによって合焦動作を行うようにすることを特徴とする。これにより、大口径比を有し、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時まで良好な光学性能を備えた小型のインナーフォーカス式の光学系を製造することができる。
(1) 1.90 < f1/f2 < 4.50
ただし、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
以下、本願の数値実施例に係る光学系を添付図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1は、本願の第1実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。
本実施例に係る光学系は、インナーフォーカス式の光学系であって、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸形状の正レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14との接合レンズとからなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL23と、両凸形状の正レンズL24とからなる。なお、第2レンズ群G2中の最も物体側には開口絞りSが備えられている。
また、第2レンズ群G2と像面Iとの間には、フィルタ等からなるフィルタ群FLが配置されている。
以上の構成の下、本実施例に係る光学系では、第2レンズ群G2を光軸に沿って物体側へ移動させることにより、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
以下の表1に、本実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
表1において、fは焦点距離、BFは無限遠物体合焦時のバックフォーカス(最も像側のレンズ面と像面Iとの間隔)をそれぞれ示す。
[面データ]において、面番号は物体側から数えた光学面の順番、rは曲率半径、dは光軸上の面間隔、ndはd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、νdはd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示す。また、物面は物体面、可変は合焦時の可変の面間隔、(絞りS)は開口絞りS、像面は像面Iをそれぞれ示す。なお、曲率半径r=∞は平面を示し、空気の屈折率nd=1.00000の記載は省略している。また、非球面には面番号に*を付して曲率半径rの欄には近軸曲率半径を示している。
[非球面データ]には、[面データ]に示した非球面について、その形状を次式で表した場合の非球面係数及び円錐定数を示す。
x=(h/r)/[1+{1−κ(h/r)1/2
+A4h+A6h+A8h
ここで、hを光軸に垂直な方向の高さ、xを高さhにおける非球面の頂点の接平面から当該非球面までの光軸方向に沿った距離(サグ量)、κを円錐定数、A4,A6,A8を非球面係数、rを基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)とする。なお、「E−n」(n:整数)は「×10−n」を示し、例えば「1.234E-05」は「1.234×10−5」を示す。
[各種データ]において、FNOはFナンバー、2ωは画角(単位は「°」)、Yは像高、TLは光学系の全長、d0は物体面と第1面との間隔、diは第i面の可変の面間隔、βは撮影倍率、空気換算BFは無限遠物体合焦時のバックフォーカスの空気換算値をそれぞれ示す。
ここで、表1に掲載されている焦点距離fや曲率半径r、及びその他長さの単位は一般に「mm」が使われる。しかしながら光学系は、比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるため、これに限られるものではない。
なお、以上に述べた表1の符号は、後述する各実施例の表においても同様に用いるものとする。
(表1)第1実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 58.3046 0.90 1.696800 55.52
2 16.5206 9.18
3 20.9429 3.20 1.834810 42.73
4 -544.0540 0.10
5 10.5693 3.21 1.883000 40.66
6 19.7070 0.90 1.805180 25.45
7 7.5626 可変
8(絞りS) ∞ 1.80
9 25.3741 1.20 1.788000 47.35
10 -56.0913 1.60
11 -9.9670 0.90 1.805180 25.45
12 34.0039 1.10
13 -24.0026 1.80 1.795000 45.31
14 -12.6314 0.10
15 70.6994 3.10 1.788000 47.35
16 -14.6892 可変
17 ∞ 0.50 1.516800 63.88
18 ∞ 1.11
19 ∞ 1.59 1.516800 63.88
20 ∞ 0.30
21 ∞ 0.70 1.516800 63.88
22 ∞ 0.70
像面 ∞

[各種データ]
f 18.5
FNO 1.85
2ω 48.13
Y 8.19
TL 50.25
BF 14.27
空気換算BF 13.32

無限遠物体合焦時 近距離物体合焦時
f又はβ 18.5 -0.10841
d0 ∞ 157.1054
d7 4.22 2.07
d16 9.37 11.56
BF 14.27 16.46

[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 51.346
2 8 18.80

[条件式対応値]
(1) f1/f2 = 2.73
(2) f/f1 = 0.36
(3) f/(−fn) = 1.95
図2(a)、及び図2(b)はそれぞれ、本願の第1実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.10841)の諸収差図である。
各収差図において、FNOはFナンバー、NAは開口数、Yは像高をそれぞれ示す。dはd線(λ=587.6nm)、gはg線(λ=435.8nm)における収差をそれぞれ示す。非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面をそれぞれ示す。なお、後述する各実施例の諸収差図においても本実施例と同様の符号を用いる。
図2(a)、及び図2(b)より、本実施例に係る光学系は無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時にわたって諸収差が良好に補正され優れた結像性能を有していることがわかる。
(第2実施例)
図3は、本願の第2実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。
本実施例に係る光学系は、インナーフォーカス式の光学系であって、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸形状の正レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14との接合レンズとからなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL23と、両凸形状の正レンズL24とからなる。なお、第2レンズ群G2中の最も物体側には開口絞りSが備えられている。
また、第2レンズ群G2と像面Iとの間には、フィルタ等からなるフィルタ群FLが配置されている。
以上の構成の下、本実施例に係る光学系では、第2レンズ群G2を光軸に沿って物体側へ移動させることにより、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
以下の表2に、本実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表2)第2実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 94.5450 1.00 1.729160 54.61
2 16.9148 8.40
3 23.6649 3.50 1.883000 40.66
4 -140.2076 0.10
5 11.0357 3.10 1.883000 40.66
6 26.3485 0.90 1.784720 25.64
7 8.1189 可変
8(絞りS) ∞ 1.80
9 30.8993 1.60 1.804000 46.60
10 -36.5308 1.30
11 -10.7903 1.00 1.784720 25.64
12 30.5643 2.00
13 -28.4211 1.80 1.788000 47.35
14 -14.1061 0.10
15 74.6412 2.90 1.772500 49.62
16 -16.8337 可変
17 ∞ 0.50 1.516800 63.88
18 ∞ 1.11
19 ∞ 1.59 1.516800 63.88
20 ∞ 0.30
21 ∞ 0.70 1.516800 63.88
22 ∞ 0.70
像面 ∞

[各種データ]
f 18.5
FNO 1.85
2ω 48.12
Y 8.19
TL 51.02
BF 14.63
空気換算BF 13.68

無限遠物体合焦時 近距離物体合焦時
f又はβ 18.5 -0.11390
d0 ∞ 148.9789
d7 4.23 1.87
d16 8.78 11.13
BF 14.63 16.87

[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 47.30
2 8 19.79

[条件式対応値]
(1) f1/f2 = 2.39
(2) f/f1 = 0.39
(3) f/(−fn) = 1.84
図4(a)、及び図4(b)はそれぞれ、本願の第2実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.11390)の諸収差図である。
図4(a)、及び図4(b)より、本実施例に係る光学系は無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時にわたって諸収差が良好に補正され優れた結像性能を有していることがわかる。
(第3実施例)
図5は、本願の第3実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。
本実施例に係る光学系は、インナーフォーカス式の光学系であって、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸形状の正レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14との接合レンズとからなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL23と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL24とからなる。ここで、正メニスカスレンズL23は、物体側のレンズ面を非球面形状とした非球面レンズである。なお、第2レンズ群G2中の最も物体側には開口絞りSが備えられている。
また、第2レンズ群G2と像面Iとの間には、フィルタ等からなるフィルタ群FLが配置されている。
以上の構成の下、本実施例に係る光学系では、第2レンズ群G2を光軸に沿って物体側へ移動させることにより、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
以下の表3に、本実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表3)第3実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 700.0000 1.00 1.696800 55.52
2 15.8381 6.20
3 21.4000 3.50 1.883000 40.66
4 -134.7486 0.10
5 11.7082 3.10 1.883000 40.66
6 28.7234 0.90 1.784720 25.64
7 8.5089 可変
8(絞りS) ∞ 1.80
9 17.1794 1.60 1.772500 49.62
10 -34.6880 1.30
11 -12.3567 2.64 1.755200 27.57
12 17.5000 2.40
*13 -37.2451 2.20 1.772500 49.62
14 -11.1024 0.10
15) 23.1266 2.50 1.772500 49.62
16) 114.8878 可変
17) ∞ 0.50 1.516800 63.88
18) ∞ 1.11
19) ∞ 1.59 1.516800 63.88
20) ∞ 0.30
21) ∞ 0.70 1.516800 63.88
22) ∞ 0.70
像面 ∞

[非球面データ]
面番号 κ A4 A6 A8
13 1.0 1.71823E-05 6.31405E-07 2.72868E-09

[各種データ]
f 18.5
FNO 1.85
2ω 48.05
Y 8.19
TL 49.22
BF 13.00
空気換算BF 12.04

無限遠物体合焦時 近距離物体合焦時
f又はβ 18.5 -0.10853
d0 ∞ 157.1054
d7 5.83 3.67
d16 8.78 10.87
BF 13.00 15.16

[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 67.63
2 8 19.80

[条件式対応値]
(1) f1/f2 = 3.42
(2) f/f1 = 0.27
(3) f/(−fn) = 2.01
図6(a)、及び図6(b)はそれぞれ、本願の第3実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.10853)の諸収差図である。
図6(a)、及び図6(b)より、本実施例に係る光学系は無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時にわたって諸収差が良好に補正され優れた結像性能を有していることがわかる。
(第4実施例)
図7は、本願の第4実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。
本実施例に係る光学系は、インナーフォーカス式の光学系であって、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14とからなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL23と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL24とからなる。なお、第2レンズ群G2中の最も物体側には開口絞りSが備えられている。
また、第2レンズ群G2と像面Iとの間には、フィルタ等からなるフィルタ群FLが配置されている。
以上の構成の下、本実施例に係る光学系では、第2レンズ群G2を光軸に沿って物体側へ移動させることにより、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
以下の表4に、本実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表4)第4実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 555.0000 0.94 1.516800 64.12
2 591.8591 0.33
3 16.5900 4.37 1.618000 63.38
4 175.1195 0.04
5 15.7955 2.47 1.883000 40.77
6 23.1653 2.26
7 111.1490 0.81 1.717360 29.52
8 9.9170 可変
9(絞りS) ∞ 0.56
10 19.4679 1.15 1.755000 52.29
11 41.7692 2.22
12 -11.4195 0.56 1.688930 31.16
13 62.5929 1.04
14 -421.6242 2.96 1.834810 42.73
15 -13.5088 0.04
16 30.4419 1.55 1.795000 45.30
17 287.5441 可変
18 ∞ 0.50 1.516800 63.88
19 ∞ 1.11
20 ∞ 1.59 1.516800 63.88
21 ∞ 0.30
22 ∞ 0.70 1.516800 63.88
23 ∞ 0.70
像面 ∞

[各種データ]
f 31.48
FNO 1.45
2ω 28.58
Y 8.19
TL 45.14
BF 15.37
空気換算BF 14.42

無限遠物体合焦時 近距離物体合焦時
f又はβ 18.5 -0.11415
d0 ∞ 269.3151
d8 7.41 3.55
d17 10.47 14.41
BF 15.37 19.31

[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 79.72
2 9 23.03

[条件式対応値]
(1) f1/f2 = 3.46
(2) f/f1 = 0.39
(3) f/(−fn) = 2.34
図8(a)、及び図8(b)はそれぞれ、本願の第4実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.11415)の諸収差図である。
図8(a)、及び図8(b)より、本実施例に係る光学系は無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時にわたって諸収差が良好に補正され優れた結像性能を有していることがわかる。
(第5実施例)
図9は、本願の第5実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。
本実施例に係る光学系は、インナーフォーカス式の光学系であって、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸形状の正レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14との接合レンズとからなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL21と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL22と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL23と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL24と、両凸形状の正レンズL25とからなる。なお、第2レンズ群G2中の最も物体側には開口絞りSが備えられている。
また、第2レンズ群G2と像面Iとの間には、フィルタ等からなるフィルタ群FLが配置されている。
以上の構成の下、本実施例に係る光学系では、第2レンズ群G2を光軸に沿って物体側へ移動させることにより、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
以下の表5に、本実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表5)第5実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 42.4456 1.00 1.741000 52.77
2 14.4087 10.20
3 19.0569 3.20 1.834810 42.73
4 -2875.0497 0.10
5 11.2274 3.30 1.804000 46.60
6 24.2179 0.90 1.755200 27.57
7 7.9319 可変
8(絞りS) ∞ 1.80
9 29.3983 1.20 1.788000 47.35
10 -25.4977 1.60
11 -8.7715 0.90 1.805180 25.45
12 -1500.0000 1.10
13 -12.6000 1.80 1.795000 45.31
14 -8.3654 0.10
15 -62.1000 1.40 1.516800 63.88
16 -32.6000 0.10
17 90.2246 2.20 1.788000 47.35
18 -41.6357 可変
19 ∞ 0.50 1.516800 63.88
20 ∞ 1.11
21 ∞ 1.59 1.516800 63.88
22 ∞ 0.30
23 ∞ 0.70 1.516800 63.88
24 ∞ 0.70
像面 ∞

[各種データ]
f 18.50
FNO 2.00
2ω 48.12
Y 8.19
TL 51.63
BF 13.85
空気換算BF 12.90

無限遠物体合焦時 近距離物体合焦時
f又はβ 18.50 -0.10991
d0 ∞ 157.1054
d7 5.83 3.67
d18 8.95 11.16
BF 13.85 16.06

[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 53.22
2 8 20.80

[条件式対応値]
(1) f1/f2 = 2.56
(2) f/f1 = 0.35
(3) f/(−fn) = 1.69
図10(a)、及び図10(b)はそれぞれ、本願の第5実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.10991)の諸収差図である。
図10(a)、及び図10(b)より、本実施例に係る光学系は無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時にわたって諸収差が良好に補正され優れた結像性能を有していることがわかる。
(第6実施例)
図11は、本願の第6実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の断面図である。
本実施例に係る光学系は、インナーフォーカス式の光学系であって、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸形状の正レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14との接合レンズとからなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL23と、両凸形状の正レンズL24とからなる。なお、第2レンズ群G2中の最も物体側には開口絞りSが備えられている。
第3レンズ群G3は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31のみからなる。
また、第3レンズ群G3と像面Iとの間には、フィルタ等からなるフィルタ群FLが配置されている。
以上の構成の下、本実施例に係る光学系では、第2レンズ群G2を光軸に沿って物体側へ移動させることにより、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
以下の表6に、本実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表6)第6実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 52.6580 1.00 1.741000 52.77
2 14.9239 10.20
3 22.2706 3.20 1.834810 42.73
4 -168.8269 0.10
5 10.6408 3.30 1.804 46.60
6 25.0293 0.90 1.755200 27.57
7 7.9319 可変
8(絞りS) ∞ 1.80
9 29.3983 1.20 1.788 47.35
10 -26.4855 1.60
11 -9.9931 0.90 1.805180 25.45
12 116.2400 1.10
13 -12.3500 1.80 1.795 45.31
14 -9.4554 0.10
15 460.6145 2.40 1.788 47.35

16 -25.4847 可変
17 -160.0000 1.20 1.618000 63.34
18 -38.9460 可変
19 ∞ 0.50 1.516800 63.88
20 ∞ 1.11
21 ∞ 1.59 1.516800 63.88
22 ∞ 0.30
23 ∞ 0.70 1.516800 63.88
24 ∞ 0.70
像面 ∞

[各種データ]
f 18.50
FNO 2.00
2ω 48.12
Y 8.19
TL 51.84
BF 11.99
空気換算BF 11.04

無限遠物体合焦時 近距離物体合焦時
f又はβ 18.50 -0.11225
d0 ∞ 157.1054
d7 5.83 3.67
d16 2.14 4.47
d18 7.09 7.68
BF 11.99 12.58

[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 47.73
2 8 28.07
3 17 82.98

[条件式対応値]
(1) f1/f2 = 1.70
(2) f/f1 = 0.39
(3) f/(−fn) = 1.62
図12(a)、及び図12(b)はそれぞれ、本願の第6実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時の諸収差図、及び近距離物体合焦時(撮影倍率β=-0.11225)の諸収差図である。
図12(a)、及び図12(b)より、本実施例に係る光学系は無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時にわたって諸収差が良好に補正され優れた結像性能を有していることがわかる。
上記各実施例によれば、大口径比を有し、比較的広画角であり、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時まで良好な光学性能を備えた小型のインナーフォーカス式の光学系を実現することができる。なお、上記各実施例は本願発明の一具体例を示しているものであり、本願発明はこれらに限定されるものではない。
以下の内容は、本願の光学系の光学性能を損なわない範囲で適宜採用することが可能である。
本願の光学系の数値実施例として2群や3群構成のものを示したが、本願はこれに限られず、その他の群構成(例えば、4群等)の光学系を構成することもできる。具体的には、本願の光学系の最も物体側や最も像側にレンズ又はレンズ群を追加した構成でも構わない。なお、レンズ群とは、空気間隔で分離された少なくとも1つのレンズを有する部分をいう。
また、本願の光学系は、無限遠物体から近距離物体への合焦を行うために、レンズ群の一部、1つのレンズ群全体、或いは複数のレンズ群を合焦レンズ群として光軸方向へ移動させる構成としてもよい。特に、第2レンズ群を合焦レンズ群とすることが好ましい。また、斯かる合焦レンズ群は、オートフォーカスに適用することも可能であり、オートフォーカス用のモータ、例えば超音波モータ等による駆動にも適している。
また、本願の光学系において、いずれかのレンズ群全体又はその一部を、防振レンズ群として光軸に対して垂直な方向の成分を含むように移動させ、又は光軸を含む面内方向へ回転移動(揺動)させることにより、手ブレ等によって生じる像ブレを補正する構成とすることもできる。特に、本願の光学系では第2レンズ群の少なくとも一部を防振レンズ群とすることが好ましい。
また、本願の光学系を構成するレンズのレンズ面は、球面又は平面としてもよく、或いは非球面としてもよい。レンズ面が球面又は平面の場合、レンズ加工及び組立調整が容易になり、レンズ加工及び組立調整の誤差による光学性能の劣化を防ぐことができるため好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないため好ましい。レンズ面が非球面の場合、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に成型したガラスモールド非球面、又はガラス表面に設けた樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれでもよい。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)或いはプラスチックレンズとしてもよい。
また、本願の光学系において開口絞りは第2レンズ群の中又は近傍に配置されることが好ましく、開口絞りとして部材を設けずにレンズ枠でその役割を代用する構成としてもよい。
また、本願の光学系を構成するレンズのレンズ面に、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。これにより、フレアやゴーストを軽減し、高コントラストの高い光学性能を達成することができる。
次に、本願の光学系を備えたカメラを図13に基づいて説明する。
図13は、本願の光学系を備えたカメラの構成を示す図である。
図13に示すようにカメラ1は、撮影レンズ2として上記第1実施例に係る光学系を備えたレンズ交換式の所謂ミラーレスカメラである。
本カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、不図示のOLPF(Optical low pass filter:光学ローパスフィルタ)を介して撮像部3の撮像面上に被写体像を形成する。そして、撮像部3に設けられた光電変換素子によって被写体像が光電変換されて被写体の画像が生成される。この画像は、カメラ1に設けられたEVF(Electronic view finder:電子ビューファインダ)4に表示される。これにより撮影者は、EVF4を介して被写体を観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、撮像部3で生成された被写体の画像が不図示のメモリに記憶される。このようにして、撮影者は本カメラ1による被写体の撮影を行うことができる。
ここで、本カメラ1に撮影レンズ2として搭載した上記第1実施例に係る光学系は、大口径比を有し、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時まで良好な光学性能を備えた小型のインナーフォーカス式の光学系である。したがって本カメラ1は、大口径比化と小型化を図りながら、良好な光学性能を実現することができる。なお、上記第2〜第6実施例に係る光学系を撮影レンズ2として搭載したカメラを構成しても、上記カメラ1と同様の効果を奏することができる。また、クイックリターンミラーを有し、ファインダ光学系によって被写体を観察する一眼レフタイプのカメラに上記各実施例に係る光学系を搭載した場合でも、上記カメラ1と同様の効果を奏することができる。
最後に、本願の光学系の製造方法の概略を図14に基づいて説明する。
図14に示す本願の光学系の製造方法は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とを有する光学系の製造方法であって、以下のステップS1〜S3を含むものである。
ステップS1:第2レンズ群が、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成分と、物体側に凹面を向けた負レンズ成分と、正レンズ成分と、正レンズ成分とを有するようにする。
ステップS2:第1レンズ群と第2レンズ群が以下の条件式(1)を満足するようにし、第1、第2レンズ群をレンズ鏡筒内に物体側から順に配置する。
(1) 1.90 < f1/f2 < 4.50
ただし、
f1:第1レンズ群の焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
ステップS3:レンズ鏡筒に公知の移動機構を設ける等することで、第2レンズ群を光軸方向へ移動させることによって合焦動作を行うようにする。
斯かる本願の光学系の製造方法によれば、大口径比を有し、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時まで良好な光学性能を備えた小型のインナーフォーカス式の光学系を製造することができる。
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
S 開口絞り
I 像面

Claims (9)

  1. 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とを有し、
    前記第2レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成分と、物体側に凹面を向けた負レンズ成分と、正レンズ成分と、正レンズ成分とを有し、
    少なくとも前記第2レンズ群を光軸方向へ移動させることによって合焦動作を行い、
    以下の条件式を満足することを特徴とする光学系。
    1.90 < f1/f2 < 4.50
    0.15 < f/f1 ≦ 0.35
    1.50 < f/(−fn) ≦ 2.34
    ただし、
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離
    f2:前記第2レンズ群の焦点距離
    f :無限遠物体合焦時の前記光学系の焦点距離
    fn:前記第2レンズ群中の前記負レンズ成分の焦点距離
  2. 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とからなり
    前記第2レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成分と、物体側に凹面を向けた負レンズ成分と、正レンズ成分と、正レンズ成分とを有し、
    少なくとも前記第2レンズ群を光軸方向へ移動させることによって合焦動作を行い、
    以下の条件式を満足することを特徴とする光学系。
    1.90 < f1/f2 < 4.50
    0.15 < f/f1 ≦ 0.39
    ただし、
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離
    f2:前記第2レンズ群の焦点距離
    f :無限遠物体合焦時の前記光学系の焦点距離
  3. 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とを有し、
    最も物体側に位置するレンズの屈折力が負であり、
    前記第2レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成分と、物体側に凹面を向けた負レンズ成分と、正レンズ成分と、正レンズ成分とを有し、
    少なくとも前記第2レンズ群を光軸方向へ移動させることによって合焦動作を行い、
    以下の条件式を満足することを特徴とする光学系。
    1.90 < f1/f2 < 4.50
    ただし、
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離
    f2:前記第2レンズ群の焦点距離
  4. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項に記載の光学系。
    0.15 < f/f1 < 0.50
    ただし、
    f :無限遠物体合焦時の前記光学系の焦点距離
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離
  5. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の光学系。
    1.50 < f/(−fn) < 3.00
    ただし、
    f :無限遠物体合焦時の前記光学系の焦点距離
    fn:前記第2レンズ群中の前記負レンズ成分の焦点距離
  6. 前記第1レンズ群は、3つ又は4つのレンズで構成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光学系。
  7. 前記第1レンズ群は、少なくとも2枚の正レンズを有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光学系。
  8. 前記第1レンズ群は、物体側から順に、負レンズと、正レンズと、正レンズと、負レンズとを有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光学系。
  9. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光学系を有することを特徴とする光学装置。
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