JP5821690B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被走査面に静電潜像を形成する光走査装置、該光走査装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
この種の画像形成装置は、ベースとなるモデルにて複数の生産性仕様(スペック;以下、単に「仕様」ともいう)を有するように設計され、販売される際には生産性仕様の異なるモデルとして販売される。異なる生産性仕様とするためには、モータなどの回転数を変更して画像を転写する転写紙の通紙速度を変更したり、通紙時の紙の間隔を変更している。
同じ構成にて別の仕様に対応する場合には、主に部品の共通化により、ロットを増やし装置のコストダウンを図っている。光走査装置では、複数の生産性仕様に対応するためには、光偏向器の回転数を変更したり、光源からの光束数を変更することが行われている。
リサイクルにおいては、回収したマシンに対して寿命到達部品や外装などの外観に関わる部品の交換を行う。交換後に出力画像の品質を確認し、回収機と同スペックのリサイクル機として出荷を行うようになっている。
光走査装置において今までは、複数の生産性仕様に対応するために光偏向器の回転数を変更している。光偏向器の仕様範囲外の線速に対しては、光源構成を変更し別の新規光走査装置を開発することで対応していた。
しかしながら、このような方式では新規の開発となるため、関連する部品は新規に金型を製作して管理する必要があり、部品の非共通化を招き、ロットが増えることによるコストダウンが見込めない。
また、共通化を目的とし高生産性仕様にて光走査装置を製造すると、高コストで過剰なスペックを有し、コストの最適化を図ることができないという問題があった。
また、リサイクルでは、出荷可能なマシンは回収したマシンと同スペックとならざるを得ず、市場の要求に対しては十分に応えることができないという問題があった。
特許文献1には、偏向手段としての回転多面鏡の回転速度変化に対応した光学ハウジングを別に用意する必要がないように工夫した光走査装置が開示されている。
具体的には、回転多面鏡の駆動回路基盤の締結部が複数用意されているハウジングが開示されている。
特許文献1の方式は、上記のように、回転多面鏡の回転数を異ならせることにより複数の生産性に対応するものである。
しかしながら、この種の画像形成装置では、光走査装置の偏向手段の回転数の変更だけでは対応できない生産性仕様があり、部品の共通化によるコストダウンを図りながら多様な生産性仕様に対応する観点からは必ずしも満足できるものではなかった。
本発明は、このような現状に鑑みて創案されたもので、部品の共通化によるコストダウンを図りながら画像形成装置の多様な生産性仕様に容易に対応でき、リサイクルにおいても、回収機における簡単な生産性仕様変更により市場要求に対する適合化の自由度を大きくできる光走査装置の提供を、その主な目的する。
上記目的を達成するために、本発明は、光源と、該光源からの光ビームを偏向する偏向手段と、前記光源からの光ビームを偏向手段に導く第一の光学系と、前記偏向手段により偏向された光束を被走査面上に結像させる光学素子と、これらを保持するハウジングと、を有する光走査装置において、前記光源は前記ハウジングに対し、該ハウジングに着脱可能な取り付け部材により固定され、第一の光学系は、前記光源からの光束の発散状態を変換する単一のカップリングレンズと、該カップリングレンズを透過した光束を前記偏向手段の反射面上に線状のビーム形状へ変換するシリンドリカルレンズとを含み、これらは前記ハウジングへ着脱可能な中間部材上に接着により固定され、前記中間部材における前記カップリングレンズの接着固定部は、前記光源から被走査面上の光路上に2つ以上設けられ、これらの接着固定部は光学性能が異なるカップリングレンズを位置調整して固定可能に、異なる面形状を有していることを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置の多様な生産性仕様に容易に対応でき、リサイクルにおいても市場要求に対する適合化の自由度を大きくできる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。 本実施形態に係る光走査装置の上部を除いて上から見た斜視図である。 光走査装置の副走査方向での概要断面図である。 光源の取り付け構造を示す斜視図である。 光源の取り付け構造におけるハウジング側の形状を示す斜視図である。 光源の取り付け構造における上からの概要平面図である。 ハウジングに対する中間部材の取り付け構造と、中間部材に対するカップリングレンズとシリンドリカルレンズの接着固定構造を示す斜視図である。 カップリングレンズの径と、接着固定座面の円弧径との関係を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図を参照して説明する。
まず、図1に基づいて、本実施形態に係るフルカラー画像形成が可能な画像形成装置の構成の概要を説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置は、像担持体ユニットまたはプロセスユニットとしての4色分の作像装置15Y(イエロー)、15C(シアン)、15M(マゼンタ)、15K(黒)を有しており、各作像装置15は装置本体80に対して着脱自在に設けられている。
各作像装置15の他に、レーザ光を照射可能な露光手段としての光走査装置20、中間転写体ユニット30、給紙ユニット60、及び定着手段としての定着ユニット50等を備えている。
各作像装置15Y、15C、15M、15Kの構造は現像色が異なるだけで同一である。イエローの作像装置15Yを代表して説明すると、それぞれ像担持体としての感光体ドラム9Yと、感光体ドラムを帯電する帯電装置13Yと、感光体ドラムに残留した現像剤等を除去するクリーニング装置14Yと、感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像装置16Yとを一体に備えている。
また、各作像装置は、装置本体の操作面側に設けられた図示しない開閉式面板の開閉方向、すなわち感光体ドラムの回転軸方向に装置本体に対して着脱自在な構成になっている。
中間転写体ユニット30は、中間転写体としての無端状の転写ベルト31と、各感光体ドラム9に形成されたトナー像を転写ベルト31に転写する一次転写手段としての4本の一次転写ローラ35と、転写ベルト31上に転写されたトナー像を更に記録媒体としての記録紙Pに転写する二次転写手段としての二次転写ローラ36とを備えている。
転写ベルト31は、支持ローラ32、33、34、37間に掛け回されており、支持ローラ32は転写ベルト31を挟んで二次転写ローラ36と対向し、二次転写ローラ36との間で二次転写ニップ部を形成している。
支持ローラ33に対向する部位には、転写後の転写ベルト31の表面をクリーニングするベルトクリーニング装置38が設けられている。
給紙ユニット60は、図示しない上昇モータにて給紙カセット41内部に設置したアーム48を稼動させてトレイ底板47を上昇させることで、記録紙Pの束を呼び出しコロ61に当接させる構成を有している。
呼び出しコロ61を回転させることによって記録紙Pの束を給紙方向下流にずらし、給紙コロ62と逆転コロ63とによって最上紙の一枚を分離し、搬送コロ対64、レジストローラ対65によって二次転写領域に搬送する。
定着ユニット50は、定着ローラ51及び加圧ローラ52を備え、記録紙P上のトナー像に熱と圧を加えることで定着を行う。
上記構成において、まず1色目のイエローの作像装置15Yにおいて、感光体ドラム9が帯電装置13によって一様に帯電された後、光走査装置20から照射されたレーザ光によって潜像が形成され、該潜像は現像装置16によってトナー像として可視像化される。
感光体ドラム9上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ35の作用によって転写ベルト31上に転写される。一次転写が終了した感光体ドラム12はクリーニング装置14によってクリーニングされ、次の画像形成に備える。
クリーニング装置14によって回収された残留トナーは、作像装置の取り出し方向に設置された図示しない廃トナー回収ボトルに貯蔵される。この廃トナー回収ボトルは満杯になると交換できるように装置本体に対し着脱自在になっている。
同様の画像形成工程が作像装置15C、15M、15Kにおいても行われて各色のトナー像が形成され、先に形成されたトナー像に順次重ねて転写される。
一方、記録紙Pが給紙カセット41から二次転写領域に搬送され、二次転写ローラ36の作用によって転写ベルト31上に形成されたトナー像が記録紙Pに二次転写される。
トナー像を転写された記録紙Pは定着ユニット50に搬送され、該定着ユニット50の定着ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部にてトナー像が定着され、排紙ローラ対55によって排紙トレイ56に排紙される。
手差しトレイ59にも記録紙Pがセットされており、給紙ローラ58にて同様に給紙・搬送されるとともに、転写、定着され、排紙トレイ56に排出される。
画像形成によって各作像装置15Y、15C、15M、15Kのトナーは消費される。これに応じて新しいトナーがトナーボトル57Y、57C、57M、57Kから補給される。トナー補給時には、トナーボトル57Y、57C、57M、57Kが回転され、図示しないパイプを通してトナーが各作像装置に搬送される。
図2及び図3に基づいて光走査装置20の構成を詳細に説明する。
図2において、符号1は、レーザ光を出射する光源部を、2は発散光で出射されるレーザ光を平行光へ変換するカップリングレンズを、44は平行光を所望の形状に整形するアパーチャを、3はアパーチャにて整形されたレーザ光を線状に集光するシリンドリカルレンズを、4はポリゴンスキャナ設置部を密閉するための防音ガラスを、5は正多角形の側面に反射ミラーを有し、高速回転によりレーザ光を偏向・走査する偏向手段としてのポリゴンスキャナを、6はfθ補正機能と面倒れ補正機能を併せ持つ走査レンズを、10はハウジングをそれぞれ示している。
カップリングレンズ2、アパーチャ44、シリンドリカルレンズ3により第一の光学系が構成されている。
走査レンズ6はポリゴンスキャナ5により偏向された光束を被走査面としての感光体ドラム9上に結像させる光学素子である。
図3に示すように、ポリゴンスキャナ5により偏向されたレーザ光(走査光)は、長尺ミラーとしての複数の反射ミラー7(a、b、c、d)により光路12を折り曲げられ、各感光体ドラム9に到る。
図3において、符号8はハウジング内への塵などの落下を防止する防塵ガラスを、11aはハウジング10を密閉するための上段蓋を、11bはハウジング10を密閉するための下段蓋をそれぞれ示している。
ハウジング10は、図面上明示しないが、ポリゴンスキャナ5、第一の光学系及び前記光学素子を保持する第一のハウジングと、各反射ミラー7を保持する第二のハウジングとからなる分割構造を有しており、これらを締結して構成されている。
第二のハウジングと折り返しミラーは画像形成装置の仕様によらず共通のものを使用することが可能である。
図4乃至図6に基づいて光源部の取付構成を詳細に説明する。
図5に示すように、ハウジング10には光源であるLD(レーザダイオード)101の位置を決めるための孔105が形成され、孔105の径は光源の外径よりも少し大きくなっている。このため、光軸方向を軸心とする回転方向には自由に位置を決めることができる。2ビーム、4ビームのLDA(LDアレイ)の場合は、被走査面上にて所望のビームピッチとなるように調整して回転角度を決定する。
図4に示すように、回転角度決定後に、LDを後ろ(レーザ光の射出方向と反対側)からハウジング方向へ押し付ける取り付け部材102がハウジングにネジ103にて固定され、取り付け部材の押圧力によりLD101がハウジング10に固定される。
図5に示すように、ハウジング10には、LD101を光軸方向に位置決めするための光源の突き当て面106が形成されている。突き当て面106は孔105の外側端面としてなる。
また、孔105の近傍には、光軸方向と垂直な方向の位置決めをするための位置決め面107が形成されている。位置決め面107は、光軸方向に高さを有し、光軸に垂直な方向の断面で円弧形状に形成されている。
位置決め面107の端部には、径方向で対向する位置をもって、光軸方向に突出する突起108が形成されている。
図4に示すように、取り付け部材102には、図中左右方向に延びる長穴状で、対の突起108を内包する大きさの挿通穴102aが形成され、挿通穴102aの図中上下に位置する部分はLD101を面106に突き当てて押圧するための押圧部102bとなっている。
突起108は、光源をハウジングに装着する際に、装着しやすくするためのガイド機能を有している。突起108の光軸方向外側端部には面取りがされて光源及び取り付け部材102を挿入しやすくなっており、組立性の向上が図られている。組立性の向上についても、組立時間が短くなることによるコストダウン効果が見込まれる。
図7及び図8に基づいて、カップリングレンズ、シリンドリカルレンズの接着固定構成を説明する。
カップリングレンズ2、シリンドリカルレンズ3は、所定の光学機能が得られるように位置を調整された後、ハウジング10に中間部材40を介して紫外線硬化樹脂にて接着・固定される。
図7に示すように、カップリングレンズ2、シリンドリカルレンズ3は、ハウジング10に着脱可能に取り付けられる中間部材40上に形成された接着固定座面41a、41b、42に接着固定される。
中間部材40は、ハウジングと同じかそれより小さい線膨張係数を持つ材質で形成され、ハウジングに対してはネジ43にて固定される。
中間部材40上には、カップリングレンズとシリンドリカルレンズの光軸上の間にアパーチャ44が設けられる。アパーチャは投影面上では長方形となっており、3辺と1辺に分けて異なる金型にて形状が作られる。
カップリングレンズ2はLD101からの光軸のばらつきを調整して位置が決まる。調整が必要なため中間部材上へは位置決めができず、接着剤を介して中間部材とカップリングレンズを接着固定する。
シリンドリカルレンズも同様に、調整後中間部材上に接着固定する。接着剤には紫外線硬化樹脂を用い、カップリングレンズ、シリンドリカルレンズの位置決定後、紫外線を照射して硬化させる。
カップリングレンズとその接着固定座面41a、41bとの間には調整するための隙間が必要なため、副走査方向での断面形状が円弧形状の接着固定座面の円弧径はカップリングレンズの径よりも大きい寸法としている。
すなわち、図8に示すように、カップリングレンズ2の半径をR1、接着固定座面の円弧形状の半径をR2としたとき、R1<R2となっている。
また。接着固定座面の円弧の中心とカップリングレンズ2の中心理想位置は一致している。
中間部材40上に、光軸方向に間隔をおいて2つの接着固定座面41a、41bを形成することにより、焦点距離の異なるカップリングレンズを選択できる。本実施形態では接着固定座面を2つ設ける構成としたが、それ以上設けることもできる。
焦点距離の異なるカップリングレンズを選択できるようにする主な目的は、カップリングレンズの焦点距離により光利用効率を変更することができることである。例えば焦点距離を伸ばすと、LDからの光束のうちカップリングレンズを透過する光の割合が、焦点距離が短い場合に比べると少なく、光利用効率が低下する。
光利用効率を選択する目的としては、光走査装置に要求される光量によるものである。光走査装置はポリゴンスキャナを用いているため、回転数に限界がある。1ビームで対応できる生産性仕様以上のものが要求される場合には、ポリゴンスキャナの面数を増やすかビーム数を増やすことが考えられる。ビーム数を増やす場合は、対応できる生産性仕様が拡大し、1ビーム時よりも低い回転数で対応できるが、1ビーム当たりに要求される光量は小さくなる。
LDは光量の低い状態ではLD発光せずLED発光となり、LED発光の場合は被走査面上では所望のビーム形状が得られなくなる。ビーム数を増やした場合、1ビーム当たりに要求される光量は小さくなるので、確実なLD発光状態を得るためには効率を落として1ビーム時と同等なLD発光光量を得る必要がある。
光利用効率を落とす方法は、光路上にある素子の透過率や反射率を落とすことで実現できるが、効率を変更するための表面処理を変更するとコストアップの要因となり、ハウジング共通化によるコストダウン効果は得られない。
一方で、カップリングレンズの焦点距離の変更は、表面処理などを変更する必要なく光量を変更することが可能なため、ハウジングやその他の部品は共通のまま、光源とカップリングレンズを変更するだけで幅広い要求仕様に対応することができる。
また、カップリングレンズの接着固定座面の円弧径は2箇所(41a、41b)で異なる円弧径としている。それはカップリングレンズ焦点距離によるもので、カップリングレンズ透過後の光軸移動量は、同じ移動量を得ようとすると、焦点距離が長い方がカップリングレンズを多く移動させる必要がある。それは光軸方向についても同様である。
カップリングレンズの調整は、レンズ透過後の光線移動量を確保する必要があるため、焦点距離の長いカップリングレンズの接着固定座面41bの円弧径は、焦点距離の短いカップリングレンズの接着固定座面41aの円弧径よりも大きく(上記R1<R2)、光軸方向も同様に焦点距離の長い方が座面の長さも長く確保している。
すなわち、図7において、接着固定座面41bの光軸方向の長さm2は、接着固定座面41aの光軸方向の長さm1より長くしている。
図7では、焦点距離の長いカップリングレンズ2を接着固定している場合を例示している。
上述の説明は、ビーム数を増やし、ポリゴンスキャナの回転数を落として生産性向上に対応するものであるが、解像度変更の場合も同様である。
1ビームで600dpiの解像度を有している光走査装置で、ビーム数を2に増やし、ビーム間のピッチを半分にし、ポリゴンスキャナの回転数をそのままとすると、1200dpiの解像度へ変更することが可能である。その場合も、1ビーム当たりの光量の要求仕様は変更になるが、カップリングレンズにて効率を落とすことで他の光学素子を変更することなく解像度変更に対応することが可能である。
本構成とすることで、光走査装置20にて画像形成装置の生産性、解像度の仕様に幅広く対応することができる。
上記の通り、ハウジングに対し光源は着脱できる構成としているため、光源は光走査装置の仕様に対して選定することができ、1beam、2beam、4beamの光源などが使用できる。光走査装置の光量仕様は走査面である感光体上の単位面積当たりの必要光量が要求されるため、ビーム数が多くなると、1ビーム当たりの必要発光量は小さくなる。そこでカップリングレンズにて光利用効率を選択すれば、カップリングレンズ以後の光学素子にて光利用効率を再設定する必要はないため、光源仕様に拘らず共通の部品を使うことができる。
上記のように、カップリングレンズの焦点距離と光利用効率には関係性があり、焦点距離が長い方が効率は低下、短い方効率が向上する。カップリングレンズ焦点距離が異なるとレンズ設置位置が異なるが、光源種類に対応したカップリング接着固定座面を中間部材に複数設けることでカップリングレンズ設置が可能となる。
中間部材に、想定される光源の種類分だけ接着固定座面を用意するため、生産性仕様によらず共通のハウジングを使用できる。ハウジングは高精度な形状位置が必要なため、複数の生産性仕様に対してハウジングを共通化できることは、複数の金型製作や成型の条件出し、検査作業などを削減でき生産性の向上によりコストダウンを図ることが可能である。
画像形成装置がリサイクルのために回収された場合、まず光走査装置の余寿命が確認される。余寿命は、画像形成装置本体に記録が残り、ポリゴン総駆動時間、LD総発光時間などが記録として残る。その余寿命がリサイクル機としての設定寿命よりも長い場合は、そのままリサイクル機の流通へ投入することが可能である。
一方、リサイクル機としての設定寿命よりも余寿命が短い場合は、対象の部品を交換する必要がある。LD、ポリゴンスキャナ交換の場合は、カップリングレンズ、シリンドリカルレンズを再調整する必要がある。
この場合、中間部材40をハウジング10から取り外し、新規の中間部材を取り付けることで、新規の接着固定座面上に接着固定することができる。
中間部材が介在しない構成では、ハウジングから直接カップリングレンズ、シリンドリカルレンズを剥がし、ハウジング上に残る接着材を除去した後でカップリングレンズ等の位置調整をし、その上での接着となるため、除去作業に非常に時間がかかり、生産性(リサイクル性)が悪い。
本発明によれば、リサイクル性を向上させることができる。また、光源、カップリングレンズを交換して光走査装置の光学性能を変更することができるため、リサイクル機の生産性仕様の変更が生じた場合でも容易に対応することができ、リサイクル機の多様な市場要請に応えることができる。
以上のように、本発明では、共通部品を多く使用しながら、なるべく少ない変更量にて生産性仕様の変化に対応する構成としている。リサイクルに対しても同様の考え方にて対応することができる。
リサイクルについては、上記のように、回収されてくる画像形成装置は選ぶことができず、出荷可能なリサイクル機は回収される装置と同じ生産性仕様のものに限られてしまう。
しかしながら、市場から要求されるリサイクル機は、回収されて出荷可能となるリサイクル機と同仕様とは限らず、市場要求と在庫品との間に仕様の不適合が生じてしまう。
そこで本発明のように、光源とそれに伴うカップリングレンズを変更可能な構成とすることで、最小限の変更により生産性仕様を市場からの要求仕様に変更することが可能である。
光源仕様を変更する際は、カップリングレンズを変更する必要がある。カップリングレンズ、シリンドリカルレンズは接着固定座面に対して接着されているため、再調整時などは、上記のように座面から剥がして接着材の残りを無くす必要がある。接着材を完全に除去する作業は時間がかかり、かつ困難であり組立作業コストが増大するが、中間部材を接着座面として交換可能とするため、再調整作業時は部品交換にて簡単に対応できる。
また、リサイクル機はユーザの使用状態により余寿命が異なるため、回収時にリサイクル機にて保証する寿命を満たしていない場合は部品を交換する必要がある。光走査装置では、主に光源とポリゴンスキャナが寿命部品である。その場合でも、本発明の構成をとることで、光源交換によるカップリングレンズの再調整や、それに伴うシリンドリカルレンズの再調整は、必要最小限の部品交換にて実現できるため、リサイクル機生産コストの面から非常に有利である。これはリサイクル機に限らず、寿命部品を交換するので、新品機として再利用することが可能である。
2 カップリングレンズ
3 シリンドリカルレンズ
5 偏向手段としてのポリゴンスキャナ
6 光学素子としての走査レンズ
7 長尺ミラーとしての反射ミラー
9 像担持体としての感光体ドラム
10 ハウジング
20 光走査装置
40 中間部材
41a、41b 接着固定部
101 光源としてのLD(レーザダイオード)
102 取り付け部材
106 突き当て面
107 位置決め面
108 突起
特開2006−326901号公報 特開平10−177143号公報 特開平08−094956号公報

Claims (10)

  1. 光源と、該光源からの光ビームを偏向する偏向手段と、前記光源からの光ビームを偏向手段に導く第一の光学系と、前記偏向手段により偏向された光束を被走査面上に結像させる光学素子と、これらを保持するハウジングと、を有する光走査装置において、
    前記光源は前記ハウジングに対し、該ハウジングに着脱可能な取り付け部材により固定され、
    第一の光学系は、前記光源からの光束の発散状態を変換する単一のカップリングレンズと、該カップリングレンズを透過した光束を前記偏向手段の反射面上に線状のビーム形状へ変換するシリンドリカルレンズとを含み、これらは前記ハウジングへ着脱可能な中間部材上に接着により固定され、
    前記中間部材における前記カップリングレンズの接着固定部は、前記光源から被走査面上の光路上に2つ以上設けられ、これらの接着固定部は光学性能が異なるカップリングレンズを位置調整して固定可能に、異なる面形状を有していることを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記カップリングレンズの各接着固定部は、円弧形状の断面を有し、それぞれの円弧半径が異なることを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項2に記載の光走査装置において、
    前記カップリングレンズの各接着固定部の光軸方向長さは、前記光源に近い側よりも遠い側の方が長いことを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の光走査装置において、
    前記光源は、前記ハウジングに対して光軸方向に突き当てられて位置が決まり、該ハウジングの突き当て面と光軸方向反対側から前記取り付け部材により押圧されて固定されることを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項4に記載の光走査装置において、
    前記ハウジングの前記光源の取り付け部は、光軸に垂直方向の位置決め面を有し、該位置決め面は光軸に垂直方向の断面で円弧形状に形成され、その円弧径は光軸に垂直方向の光源外径よりも大きいことを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項5に記載の光走査装置において、
    前記位置決め面には光軸方向に突出する突起が設けられ、該突起と前記突き当て面との間に前記取り付け部材の押圧部が位置することを特徴とする光走査装置。
  7. 請求項6に記載の光走査装置において、
    前記突起は、1つの光源に対して2箇所設けられていることを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の光走査装置において、
    前記中間部材は前記ハウジングの線膨張係数と同等かそれより小さい材質で形成されていることを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載の光走査装置において、
    前記ハウジングが、前記偏向手段、第一の光学系及び前記光学素子を保持する第一のハウジングと、走査光を反射する長尺ミラーを保持する第二のハウジングとを締結して構成されていることを特徴とする光走査装置。
  10. 像担持体に画像情報に基づいて光走査装置により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置により可視像化し、該可視像を記録媒体に間接にあるいは直接に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
    前記光走査装置が請求項1〜9のいずれか1つに記載のものであることを特徴とする画像形成装置。
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