JP5820476B2 - レフルノミドおよびマロノニトリラマイドの新規の使用 - Google Patents

レフルノミドおよびマロノニトリラマイドの新規の使用 Download PDF

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Description

本明細書において提供される技術は、中枢神経系(CNS)外傷関連障害の治療におけるレフルノミドおよびその活性代謝物の誘導体の新規の使用に関する。
脊髄および頭部の損傷などの損傷により引き起こされる中枢神経系(CNS)外傷は、非致死性の場合、壊滅的な身体的、且つ、心理的影響を人体に引き起こす。これらの損傷の多くは、自動車事故、深刻な落下、ダイビング中の事故、激しい労働災害および砲撃または刺創などの共通現象により引き起こされる。
脊髄損傷(SCI)および外傷性脳損傷(TBI)は、直接的手段および間接的手段の双方によって、または、二次的手段によって組織ダメージを引き起こす。直接的な組織ダメージは、典型的には、組織に対する直接的な機械的損傷により引き起こされる。二次的な組織ダメージは、内因性、自動破壊的、神経化学的物質の活性により引き起こされると考えられている。卒中または低酸素症などの他の種類の急性CNS損傷も、神経外傷に関連する二次的な損傷要因の多くを共有する二次的な組織ダメージを示す。
外傷性脳損傷(TBI)は、機械的なダメージの一例である。TBIの病態生理学を、一次的な損傷と二次的な損傷とに分類することができる。一次的な損傷は、衝撃時に生じ、二次的な損傷は、衝撃の後に、一時的な損傷に対する体の応答に対して二次的に生じる。一時的および二次的な損傷の各々を、局所型と散在型とに細分することができる。局所損傷は、接触力により引き起こされる傾向があり、その一方で、散在損傷は、非接触力、加速減速力、または回転力により引き起こされやすい。
びまん性軸索損傷(DAI)は、加速減速および回転損傷に関連する力により引き起こされる。DAIは、軸索の軸索剪断損傷であり、軸索剪断損傷は、ほとんどの場合、大脳皮質の傍矢状白質、脳梁、および上大脳脚に隣接する橋−中脳接合部を含む正中線構造において観察される。外傷後症候群は、外傷性損傷の後に発生する可能性がある。該症候群は、水頭症、意識水準の変化、頭痛、偏頭痛、吐き気、嘔吐、記憶喪失、めまい、二重視、霧視、情緒不安定、睡眠妨害、被刺激性、集中力欠如、神経質、行動障害、認知障害、および癲癇を含む。急発作は、挫傷、頭蓋骨陥没骨折、および重症頭部外傷に伴って一般に観察される。頭蓋内の感染症は、TBIの他の潜在的合併症である。頭蓋底骨折または髄液瘻が存在する場合、感染症のリスクは上昇する。CNS損傷/ダメージの他の原因は、神経化学的な、および、細胞性の変化、血圧低下、低酸素症、虚血、電解質平衡異常、低下した脳潅流圧(CPP)を伴う上昇したICP、およびヘルニア形成のリスクを含む。脳のあるエリアに対する血液循環の急性損失は、虚血および神経学的機能の対応する損失を招く。卒中は、出血性または虚血性として分類されて、典型的には、脱力感、感覚欠損、または言語障害などの局所神経学的欠損の突然発症により現れる。虚血性の卒中は、血栓症、塞栓症、および低灌流を含む異質のグループの原因を有し、その一方で、出血性の卒中は、実質内またはクモ膜下であり得る。血流が低下するにつれて、神経細胞は機能を停止し、不可逆性の神経細胞虚血および損傷は、血流量が18mL/100mg/分を下回ったとき始まる。
細胞レベルでの卒中損傷に含まれるプロセスは、虚血の滝と称される。神経細胞へのグルコースおよび酸素運搬の損失の数秒から数分以内に、細胞性の虚血の滝が始まる。このプロセスは、細胞の電気生理学的機能の休止により始まる。結果として生じる神経細胞および神経膠の損傷は、卒中の後の数時間から数日において浮腫を生じ、周囲の神経組織に対する更なる損傷を引き起こす。
脊髄損傷(SCI)は、脊髄に対する傷害であり、この傷害は、脊髄の正常な運動、感覚、または自律神経の機能における一時的または恒久的な変化をもたらすものである。
一次的なSCIは、神経要素の機械的な破壊、切除、硬膜外症状、または妨害から生じる。この損傷は、通常は、脊椎の骨折および/または転位により起こる。しかしながら、一次的なSCIは、脊髄骨折または転位無しに起こる可能性がある。銃弾または武器による穿通損傷も、一次的なSCIを引き起こす可能性がある。より一般的には、転位骨片は、穿通脊髄または分節脊髄の神経損傷を引き起こす。硬膜外症状も、一次的なSCIを引き起こす可能性がある。脊髄硬膜外血腫または膿瘍は、急性脊髄圧迫および損傷を引き起こす。転移性疾患からの脊髄圧迫は、一般的な癌救急である。脊柱の屈曲および/または伸張を伴う、または伴わない縦伸延は、脊髄骨折または転位なしで一次的なSCIという結果になる可能性がある。
二次的なSCIの病態生理学は、損傷後の最初の数日に亘って進行する多数の細胞的および分子的事象を含む。二次的なSCIの最も重要な原因は、動脈破壊、動脈血栓症、およびショックによる低灌流により引き起こされる脊髄に対する脈管損傷である。SCIは、脊髄動脈に対するダメージまたは衝突からの虚血により持続され得る。虚血によるSCIは、大動脈血流を一時的に停止する外科手術中に起こり得る。
脊髄損傷は、毒性によっても引き起こされ得る。脊髄損傷における最も切実な毒性の1つは、興奮性アミノ酸神経伝達物質によりもたらされる蓄積作用および後続のダメージである。グルタミン酸塩により誘発される興奮毒性は、細胞内カルシウムの上昇を引き起こす。上昇した細胞内カルシウムは、同様に、神経細線維を含む細胞骨格成分の分解と細胞膜の溶解とにより更なるダメージを引き起こすカルシウム依存性プロテアーゼまたはリパーゼを活性化し得る。アラキドン酸、および、プロスタグランジンなどのエイコサノイドの過剰産生は、脂質過酸化反応および酸素フリーラジカルに関係している可能性がある。ダメージを受けた神経細胞膜からの血管作用性のエイコサノイドの放出は、同様に、血管痙攣を誘発することによる進行性の外傷後虚血を引き起こす可能性がある。内因性オピオイドも、局所循環または大循環に対するその影響によって、または、損傷した脊髄に対する直接的影響によって、二次的な損傷プロセスに関与している可能性がある。
神経性ショックは、SCIによって起こり得る。神経性ショックは、自律神経の機能不全と急性SCIにおける交感神経系制御の中断とから生じる血圧低下、徐脈、および抹消血管拡張の血行動態的三徴候を指し、脊髄性および循環血液量減少性のショックからは区別される。循環血液量減少性ショックは、心頻拍と関連している傾向がある。脊髄ショックは、自律神経の機能不全に関連する特定のレベルを下回る、反射および直腸緊張を含む、全ての神経学的機能の完全な喪失と定義される。血圧の初期上昇は、カテコールアミンの放出により顕著であり、後に、血圧低下する。腸および膀胱を含む弛緩性麻痺が観察され、持続性勃起を発症する場合もある。これらの症状は、損傷のレベルを下回る反射弓が再び機能し始めるまで、数時間から数日間続く傾向がある。
SCIのための現在の療法は、障害を有する患者の運動機能および感覚を向上することを目的としている。現在のところ、傷害を治療する際に連続して有効な薬剤は無い。コルチコステロイドは、療法の主力である。メチルプレドニゾロンなどのグルココルチコイドは、急性SCIの二次的な影響を低減すると考えられ、非穿通急性SCIにおける高用量メチルプレドニゾロンの使用は、過去10年に亘り、特に北アメリカにおいて増加している。しかしながら、結果の有効性は不確かなものである。
したがって、CNS外傷関連障害を治療することのできる新しい方法および化合物が必要である。
第1観点において、本開示の形態は、中枢神経系(CNS)外傷関連障害の治療における使用のための化合物を提供する。
さらに他の観点において、本開示の形態は、本開示に係る化合物を含む、中枢神経系(CNS)外傷関連障害の治療における使用に適した、医薬組成物、一回量の剤形、およびキットを提供する。
さらに他の観点において、本開示の形態は、CNS外傷関連障害の治療および予防の方法であって、このような治療または予防の必要のある患者に対して、治療的または予防的に有効な量の本開示に係る化合物を投与することを含む方法に関する。
さらに、本開示の形態は、中枢神経系(CNS)外傷関連障害の治療において使用するための、イソオキサゾール−4−カルボキサミド、または、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、クラスレートもしくはプロドラッグに関する。
他の観点において、本開示は、中枢神経系(CNS)外傷関連障害の治療において使用するための、マロノニトリラマイド、または、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、クラスレートもしくはプロドラッグに関する。
さらに、本開示の形態は、中枢神経系(CNS)外傷関連障害の治療において使用するためのレフルノミドまたはマロノニトリラマイドの使用に関する。
挫傷後、且つ、レフルノミドの強制経口投与後のBBBスコアを示す図である。 レフルノミド治療動物、および、ビヒクル対照動物のDPO63での個々のBBBスコアを示す図である。 ビヒクル対照動物、レフルノミド治療動物、および健康な対照動物における探査立ち上がり実験の結果を示す図である。 挫傷後、且つ、20mgのHR325の強制経口投与の治療後のBBBスコアを示す図である。 20mgのHR325治療動物、および、ビヒクル対照動物のDPO63日での個々のBBBスコアを示す図である。 ビヒクル対照動物、20mgのHR325治療動物、および健康な対照動物における探査立ち上がり実験の結果を示す図である。 挫傷後、且つ、3mg、20mg、および60mgのHR325の強制経口投与の治療後のBBBスコアを示す図である。 3mg、20mg、および60mgのHR325治療動物、および、ビヒクル対照動物のDPO63日での個々のBBBスコアを示す図である。 ビヒクル対照動物、3mgおよび20mgのHR325治療動物、および健康な対照動物における探査立ち上がり実験の結果を示す図である。 挫傷後、且つ、3mgおよび10mgのテリフルノミドの強制経口投与の治療後のBBBスコアを示す図である。 3mgおよび10mgのテリフルノミド治療動物、および、ビヒクル対照動物のDPO63日での個々のBBBスコアを示す図である。 挫傷後、且つ、10mg、および30mgのHR325の強制経口投与の治療後のBBBスコアを示す図である。 10mgおよび30mgのHR325治療動物、および、ビヒクル対照動物のDPO63日での個々のBBBスコアを示す図である。
本明細書において開示されるのは、中枢神経系(CNS)外傷関連障害の治療のためのレフルノミド、その活性代謝物、および/または誘導体の使用である。
例えば、(CNS)外傷関連障害は、完全脊髄損傷、不完全脊髄損傷、脊髄挫傷、脊髄圧迫、脊髄外傷、脊髄損傷、対麻痺、四肢麻痺(quadriplegia)、四肢麻痺(tetraplegia)、脊髄中心部症候群、ブラウン・セカール症候群、脊髄前部症候群、脊髄円錐症候群、馬尾症候群、外傷性脳損傷、TBI、脳損傷、脳ダメージ、頭部外傷、びまん性軸索損傷(DAI)、頭部外傷、脳振盪、脳挫傷、硬膜下血腫、硬膜外血腫、クモ膜下出血、脳内出血、およびCNS圧迫を含む。
本発明の有利な実施形態では、(CNS)外傷関連障害は、完全脊髄損傷、不完全脊髄損傷、脊髄挫傷、脊髄圧迫、脊髄外傷、脊椎損傷のような脊髄損傷である。有利な実施形態において、(CNS)外傷関連障害は、脊髄挫傷である。
さらに有利な実施形態では、外傷関連障害の治療において使用される化合物は、レフルノミド、レフルノミドの活性代謝物、および/または、マロノニトリラマイドである。
有利な一実施形態では、レフルノミドの活性代謝物は、マロノニトリラマイド、および/または、その誘導体である。
レフルノミドおよびその主要代謝体、マロノニトリラマイド(MNA)は、Hoechst Marion Roussel社により初めて作成された。
例えば、マロノニトリラマイド715(FK778)は、レフルノミドテリフルノミド(以前はA771726)の活性代謝物に由来するものである。
本開示の具体的な化合物は、米国特許第5,532,259号明細書、国際公開第91/717748号、およびKuo他(Kuo etal.,1996)に記載のこのような誘導体および代謝物であり、上記各文献を参照により本願に援用する。
いくつかの実施形態においては、国際公開第2004/006834号A2に記載のレフルノミド類似体も、本開示に記載したような治療のために使用される。
Kuo他(Kuo et al.,1996)において、本開示に係る化合物の製剤の例が示されており、これらの各々を参照により本願に援用する。
有利な実施形態において、レフルノミドの活性代謝物の誘導体は、マロノニトリラマイド、または、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体である。
(CNS)外傷関連障害の治療のために使用される化合物の具体例は、以下の構造(化学式IからVI)を有する化合物を含むがこれらに限定されない。
I)レフルノミド II)テリフルノミド
III)HR325 IV)FK778/A
V)FK778/B VI)MNA279
さらに有利な実施形態において、化合物は、N−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルイソオキサゾール−4−カルボキサミド、N−(4−トリフルオロメチル)−フェニル−2−シアノ−3−ヒドロキシ−クロトン酸アミド、1(3−メチル−4−トリフルオロメチルフェニル−カルバモイル)−2−シクロプロピル−2オキソ−プロピオノニトリルであり、N−(4−トリフルオロメチル)−フェニル−2−シアノ−3−ヒドロキシ−ヘプト−2−エン−6−イン−カルボン酸アミド、および、2−シアノ−3−シクロプロピル−3−オキソ−(4−シアノフェニル)プロピオンアミド、または、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体である。
有利な実施形態において、化合物は、1(3−メチル−4−トリフルオロメチルフェニル−カルバモイル)−2−シクロプロピル−2オキソ−プロピオノニトリル、または、N−(4−トリフルオロメチル)−フェニル−2−シアノ−3−ヒドロキシ−クロトン酸アミドである。
さらに有利な実施形態において、化合物は、化学式IまたはIIIによる構造を有している。さらに有利な実施形態において、本発明に係る化合物は、第2活性薬剤無しで、CNS外傷関連障害の治療における唯一の物理的活性体として使用される。
さらに他の有利な実施形態において、本開示は、CNS外傷関連障害を予防、および/または、治療するための、本発明に係る治療的に有効量の化合物を薬学的な許容可能な媒介物または賦形剤と混合して含む医薬組成物に関する。
有利な実施形態において、本発明に係る医薬組成物は、本発明に係る化合物を含み、該組成物における第2活性成分は含まない。高度な一実施形態において、レフルノミドは、CNS外傷関連障害の治療のための唯一の活性薬剤として使用される。高度な一実施形態において、レフルノミドは、第2活性薬剤としての免疫調節性化合物無しで、CNS外傷関連障害の治療のために使用される。
有利な実施形態において、該医薬組成物は、CNS外傷関連障害を予防、および/または、治療するために使用され、この場合、該組成物は、治療的に有効量のレフルノミドまたはその生理学的に機能性の誘導体を、薬学的な許容可能な媒介物または賦形剤と混合して含む。有利な実施形態において、該医薬組成物は、N−(4−トリフルオロメチル)−フェニル−2−シアノ−3−ヒドロキシ−クロトン酸アミド、(1(3−メチル−4−トリフルオロメチルフェニル−カルバモイル)−2−シクロプロピル−2オキソ−プロピオノニトリル)、N−(4−トリフルオロメチル)−フェニル−2−シアノ−3−ヒドロキシ−ヘプト−2−エン−6−イン−カルボン酸アミド、および2−シアノ−3−シクロプロピル−3−オキソ−(4−シアノフェニル)プロピオンアミドからなる群より選択されるマロノニトリラマイド、または、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体を含む。
本発明に係る化合物は、市場で購入することができるか、または、本明細書に開示された刊行物、特許、または、特許公開に記載の方法に従って製造することができる。さらに、光学的に純粋な組成物は、不斉合成され得るか、または、公知の分割剤もしくはキラルカラムと他の標準の有機合成化学技術とを用いて分割され得る。本開示において使用される化合物は、ラセミ化合物、立体異性体的に濃縮された、または、立体異性体的に純粋な化合物と、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、立体異性体、およびプロドラッグとを含んでいてもよい。
本発明に従って使用される好ましい化合物は、約1,000g/mol未満の分子量を有する小さな有機分子であり、タンパク質、ペプチド類、オリゴヌクレオチド、オリゴ糖、または他の高分子ではない。
本明細書において使用される場合、特記しない限り、「薬学的に許容可能な塩」という用語は、該用語が指す化合物の非毒性の酸および塩基付加塩を包含する。許容可能な非毒性の酸付加塩は、当分野において公知の有機および無機の酸または塩基から誘導されるものを含み、これらは、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸、酒石酸、乳酸、琥珀酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、ソルビン酸、アコニット酸、サリチル酸、フタル酸、エンボル酸(embolic acid)、エナント酸などを含む。自然には酸性である化合物は、様々な薬学的に許容可能な塩基と塩を形成することができる。このような酸性化合物の薬学的に許容可能な塩基付加塩を調製するために使用できる塩基は、非毒性の塩基付加塩を形成するもの、すなわち、薬理学的に許容可能なカチオンを含む塩、例えば、限定はされないが、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩であり、特に、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、またはカリウムの塩などである。適切な有機塩基は、限定はされないが、
Ν,Ν−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルマイン(N−メチルグルカミン)、リジン、およびプロカインを包含する。
本明細書において使用される場合、特記しない限り、「溶媒和物」という用語は、非共有結合性の分子間力により結合された、化学量または非化学量の溶媒をさらに含む、本開示の化合物またはその塩を意味している。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物である。
本明細書において使用される場合、特記しない限り、「プロドラッグ」という用語は、生物学的条件下(インビトロまたはインビボ)で加水分解、酸化、またはそれ以外の場合は反応して本発明の化合物を提供することができる化合物の誘導体を意味している。プロドラッグの例としては、限定はされないが、生物加水分解性アミド、生物加水分解性エステル、生物加水分解性カルバミン酸塩、生物加水分解性炭酸塩、生物加水分解性ウレイド、および生物加水分解性ホスファート類似体などの生物加水分解性部分を含有する、本開示に係る化合物の誘導体を含む。プロドラッグの他の例としては、−NO、−NO2、−ONO、または−ONO2部分を含む、本開示の免疫調節性化合物の誘導体が挙げられる。プロドラッグは、例えばBurger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery, 172-178, 949-982(Manfred E. Wolff ed., 5th ed. 1995)、および、Design ofProdrugs (H. Bundgaard ed., Elselvier, New York 1985)に記載の周知の方法を用いて典型的には調製され得る。本明細書において使用される場合、特記しない限り、「生物加水分解性アミド」、「生物加水分解性エステル」、「生物加水分解性カルバミン酸塩」、「生物加水分解性炭酸塩」、「生物加水分解性ウレイド」、「生物加水分解性ホスファート」は、1)化合物の生物活性を妨害しないが、摂取、作用の持続、作用の開始などのインビボでの有利な特性を該化合物に付与することができる、または、2)生物学的に不活性であるが、インビボで生物学的活性体へ転換される、化合物のアミド、エステル、カルバミン酸塩、炭酸塩、ウレイド、またはホスファートをそれぞれ意味している。生物加水分解性エステルの例としては、低級アルキルエステル、低級アシロキシアルキルエステル(例えば、アセトキシルメチル、アセトキシエチル、アミノカルボニルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、およびピバロイルオキシエチルエステル)、ラクトニルエステル(例えば、フタリジルおよびチオフタリジルエステル)、低級アルコキシアシロキシアルキルエステル(例えば、メトキシカルボニル−オキシメチル、エトキシカルボニルオキシエチル、およびイソプロポキシカルボニルオキシエチルエステル)、アルコキシアルキルエステル、コリンエステル、ならびにアシルアミノアルキルエステル(例えば、アセトアミドメチルエステル)が挙げられるが、これらに限定されない。生物加水分解性アミドの例としては、低級アルキルアミド、[アルファ]−アミノ酸アミド、アルコキシアシルアミド、およびアルキルアミノアルキルカルボニルアミドが挙げられるが、これらに限定されない。生物加水分解性のカルバミン酸塩の例としては、低級アルキルアミン、置換エチレンジアミン、アミノ酸、ヒドロキシアルキルアミン、複素環および複素芳香族のアミン、ならびにポリエーテルアミンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において使用される場合、特記しない限り、「立体異性体」という用語は、本開示の、全ての、鏡像異性体的に/立体異性体的に純粋な、および、鏡像異性体的に/立体異性体的に濃縮された化合物を包含している。さらに、「立体異性体」という用語は、化学反応により容易に相互転換(互変異性体化)する有機化合物の異性体である互変異性体も含む。
本明細書において使用される場合、特記しない限り、「立体異性体的に純粋」または「鏡像異性体的に純粋」という用語は、化合物が1つの立体異性体を含み、その反対の立体異性体または鏡像異性体は実質的に含まない、ということを意味する。例えば、化合物が、80%、90%、または、95%以上の1つの立体異性体と、20%、10%、または5%未満の反対の立体異性体とを含む場合、該化合物は、立体異性体的にまたは鏡像異性体的に純粋であり、特定の場合には、本開示の化合物は、キラル中心に対して、化合物が約80%ee(鏡像異性体過剰率)以上、特定のキラル中心に対して、好ましくは90%ee以上、そして、特定のキラル中心に対して、より好ましくは95%eeである場合に、光学活性である、または、立体異性体的に/鏡像異性体的に純粋{すなわち、実質的に、R−form、または、実質的にS−form)であると考えられる。
本明細書において使用される場合、特記しない限り、「立体異性体的に濃縮された」または「鏡像異性体的に濃縮された」という用語は、ラセミ混合物、ならびに、本開示の化合物の立体異性体の他の混合物{例えば、R/S=30/70、35/65、40/60、45/55、55/45、60/40、65/35、および70/30)を包含する。本開示の様々な阻害化合物は、1つ以上のキラル中心を含み、鏡像異性体のラセミ混合物、または、ジアステレオマーの混合物として存在し得る。本開示は、このような化合物の立体異性体的に純粋な形態の使用、および、これらの形態の混合物の使用を包含する。例えば、本開示の特定の阻害化合物の鏡像異性体の同じまたは異なる量を含む混合物は、本開示の方法および組成物において使用されてもよい。これらの異性体は、不斉合成されてもよいし、または、キラルカラムまたはキラル分割剤などの標準的技術を用いて分割されてもよい。例えば、Jacques, J., et al, Enantiomers, Racemates and Resolutions (Wiley-Interscience,New York, 1981);Wilen, S. H., et al, Tetrahedron33:2725 (1977);Eliel, E. L., Stereochemistry of CarbonCompounds (McGraw-Hill, NY, 1962);およびWilen, S. H.,Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268 (E. L. Eliel, Ed.,Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, IN, 1972)を参照。
なお、示された構造とその構造を示す名称との間に矛盾があるならば、示された構造をより重要なものと認めることとする。また、構造の立体化学または構造の一部が、例えば、太線または破線により示されていないならば、その構造またはその構造の一部は、その全ての立体異性体を包含すると解釈されるものとする。
本明細書において使用される「生理学的に機能性の誘導体」という用語は、それ自体では薬学的に活性ではないが、インビボで、すなわち、該化合物が投与される対象において、その薬学的な活性化状態へ変換される化合物を指す。生理学的に機能性の誘導体の例は、本願において以下で説明されるようなプロドラッグである。
本明細書において使用される「誘導体」という用語は、類似の化合物から誘導された化合物、または、1つの原子が他の原子、または原子団によって置換された場合に、他の化合物から生じると想像され得る化合物を指す。本明細書において使用される「誘導体」という用語は、少なくとも理論上は、前駆体化合物から形成され得る化合物も指す(Oxford Dictionary of Biochemistry and Molecular Biology. OxfordUniversity Press. ISBN 0-19-850673-2.参照)。本開示の有利な実施形態において、「誘導体」という用語は、レフルノミドからの、および/または、テリフルノミドのようなレフルノミドの活性代謝物からの誘導体について使用される。テリフルノミドの誘導体の有利な実施形態は、マロノニトリラマイド、および/または、その誘導体である。
本開示は、CNS外傷の予防および治療のための薬を製造するための、化学式I、II、III、IV、V、または、化学式VIの化合物、および、これらの薬理学的に許容可能な塩、または生理学的に機能性の誘導体の使用も対象としている。
本開示に係る方法および使用は、限定されないが、一次的な脳損傷、二次的な脳損傷、外傷性脳損傷、局所脳損傷、びまん性軸索損傷、頭部外傷、振盪症、脳振盪後症候群、脳の挫傷および裂傷、硬膜下血腫、表皮血腫、外傷後の癲癇、慢性植物状態、完全SCI、不完全SCI、急性SCI、亜急性SCI、慢性SCI、脊髄中心部症候群、ブラウン・セカール症候群、脊髄前部症候群、脊髄円錐症候群、馬尾症候群、神経性ショック、脊髄ショック、意識水準の変化、頭痛、吐き気、嘔吐、記憶喪失、めまい、二重視、霧視、情緒不安定、睡眠妨害、被刺激性、集中力欠如、神経質、行動障害、認知障害、ならびに急発作を含む、CNS損傷/ダメージおよび関連症候群と、CNS外傷関連障害と、CNS外傷関連状態とを予防、治療、および/または、管理する方法を包含する。
CNS損傷/ダメージおよびCNS外傷に関連する症状、状態、および/または、障害は、運動脱力感(特に、呼吸窮迫を伴う、または、伴わない、不全対麻痺または四肢不全麻痺);感覚、または、腸もしくは膀胱の制御不能;性的機能不全;神経性ショックの症状、例えば、浮遊感、発汗、徐脈、低体温、代償性心頻拍を伴わない血圧低下など;呼吸機能不全;上下肢無反射を伴う四肢麻痺(quadriplegia);罹患レベルを下回る感覚脱失;直腸および膀胱の括約筋緊張の喪失;腹部膨張、腸閉塞、および胃内容排出遅延につながる尿および腸の貯留;同側性眼瞼下垂、瞳孔収縮、無汗;温度感覚の喪失を伴う麻痺;触覚、振動、および自己受容の相対的回避;解離感覚喪失;上肢脱力感、損傷の程度を下回る、パッチ感覚の喪失;損傷の程度を下回る、振動および位置の感覚の喪失、反射亢進、および趾伸筋反応;同側性分節感覚喪失;ならびに多発性神経根障害、神経根感覚変化、非対称下側運動神経細胞タイプの下肢脱力感、および括約筋障害を含むが、これらに限定はされない。
特定の活性薬剤のために採用される本発明に係る化合物の投与の特定の経路の適合性は、活性薬剤自体(例えば、それが、血流へ入る前に分解することなく、経口により投与され得るかどうか)および治療される疾患に依存するであろう。本開示に係る化合物のための投与の経路の有利な一実施形態は、経口によるものである。投与のさらなる経路は、当業者に知られているものである。
少なくとも1つの化合物の治療有効量の投薬は、治療対象の各患者の年齢および状態により異なり、且つ、これらに依存している。本開示の一実施形態において、本明細書に記載の状態および障害のための本開示に係る化合物の推奨される一日量の範囲は、約からの範囲内にあり、約1mg/body〜10g/body、好ましい5mg/body〜5g/body、そしてより好ましい10mg/body〜2g/bodyの活性成分の一日量がこの疾患を予防および/または治療するために一般的に与えられ、約0.5mg〜1mg、5mg、10mg、50mg、100mg、250mg、500mg、1g、2gおよび3gの平均一回量が一般的に投与される。この疾患(CNS外傷関連障害)を防止するためのヒトにおける投与のための一日量は、約0.1mg/kg〜50mg/kgの範囲にあってもよい。
好ましい一実施形態において、本明細書において記載される状態および障害のための本開示に係る少なくとも1つの化合物の推奨される一日量の範囲は、約3mg/kg/日〜50mg/kg/日の範囲内にあり、好ましくは約5mg/kg/日〜40mg/kg/日の範囲内にあり、より好ましくは約7mg/kg/日〜30mg/kg/日の範囲内にある。好ましい一実施形態において、本明細書に記載の状態および障害のための本開示に係る少なくとも1つの化合物の一日量の範囲は、好ましくはヒトにおいて7mg/kg/日と14mg/kg/日との範囲内である。
この疾患(CNS外傷関連障害)を防止するための少なくとも1つの化合物の投与の期間が、種、防止しようとする状態の性質、および重症度に応じて変化する一方で、この化合物は、ヒトに対して短期間または長期間、すなわち、1週間から1年にわたって通常は投与されてもよい。
医薬組成物は、個々の、一回量剤形の製剤において使用され得る。本開示の化合物は、医薬品組成物の形態で、例えば、経口の投与、静脈、筋肉、髄腔内、皮下、経腸、直腸内または鼻腔内などの非経口の投与に適した薬学的に許容可能な媒介物または賦形剤に関連する活性成分として本開示に係る化合物の1つ以上を含む、固体、半固体、または液体形態で使用され得る。該活性成分は、例えば、タブレット、ペレット、カプセル、座薬、溶液(例えば、食塩水)、乳剤、懸濁液(例えば、オリーブ油)、軟膏、および使用に適した任意の他の形態のための通常の非毒性の薬学的に許容可能な媒介物と組み合わせられていてもよい。使用できる該媒介物は、水、グルコース、乳糖アラビアゴム、ゼラチン、マンニトール、デンプンのり、三ケイ酸マグネシウム、コーンスターチ、ケラチン、コロイダルシリカ、じゃがいもデンプン、尿素、および製剤製造において使用するのに適した、固体、半固体、または液体形態の他の媒介物であり、さらに、補助的に、安定化剤、糊料、ならびに着色剤および香料を使用してもよい。活性対象化合物は、疾患を予防および/または治療するのに十分な有効量で医薬組成物中に含まれている。
本開示の一回量の剤形は、患者に対する経口の、粘膜の(例えば、経鼻の、舌下の、膣内の、口腔内の、または直腸の)、非経口の(例えば、皮下の、静脈の、ボーラス注射、筋肉の、または動脈内の)、局所の(例えば、点眼剤、または他の眼の製剤)、経皮のまたは経皮膚の投与に適している。剤形の例としては:タブレット;カプレット;軟ゼラチンカプセルなどのカプセル;カシェー;トローチ;口内錠;分散剤;座薬;散剤;エアロゾル(例えば、経鼻のスプレーまたは吸入器);ゲル剤;懸濁液(例えば、水性または非水性の液体懸濁液、水中油乳剤、または油中水液体乳剤)、溶液、およびエリキシルを含む患者に対する経口のまたは粘膜の投与に適した液体剤形;患者に対する非経口の投与に適した液体剤形;局所投与に適した点眼剤または他の眼の製剤;および、患者に対する非経口の投与に適した液体剤形を提供するように再構成され得る滅菌固体(例えば、結晶性または非結晶質の固体)が挙げられるが、これらに限定されない。
本開示の剤形の組成物、形状、およびタイプは、それらの使用に応じて典型的には変化する。例えば、疾患の急性治療において使用される剤形は、活性薬剤の1つ以上を、同じ疾患の長期治療において使用される剤形よりも多い量で含んでいてもよい。同様に、非経口の剤形は、活性薬剤の1つ以上を、同じ疾患を治療するために使用される経口の剤形よりも少ない量で含んでいてもよい。本開示により包含される具体的剤形がそれぞれ異なるであろうこれらおよび他の方法は、当業者には簡単に明らかになるであろう。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing,Easton PA (1990)を参照。
典型的な医薬組成物および剤形は、1つ以上の賦形剤を含有している。適切な賦形剤は、薬学分野の当業者に周知であり、適切な賦形剤の非限定的な例が、本明細書において提供されている。特定の賦形剤が医薬組成物または剤形への組み込みに適しているかどうかは、当技術分野において周知の様々な要因に依存している。これらの要因は、剤形を患者へ投与する方法を含むが、これに限定はされない。例えば、タブレットなどの経口の剤形は、非経口の剤形における使用には適していない賦形剤を含んでいてもよい。特定の賦形剤の適合性は、剤形における特定の活性薬剤にも依存していてもよい。例えば、いくつかの活性薬剤の分解は、乳糖などのいくつかの賦形剤によって、または水に晒された時に加速されてもよい。一級または二級アミンを含有する活性薬剤は、このような加速された分解を特に受けやすい。したがって、本開示は、乳糖または他の単糖または二糖を含んでいるとしてもそれは少量である医薬組成物および剤形を包含している。本明細書において使用される場合「乳糖を含まない」という用語は、乳糖が存在するとしてもその量は活性成分の分解率を実質的に上昇させるには不十分なものである、ということを意味している。
本開示の乳糖を含まない組成物は、当技術分野において周知の、例えば、U.S. Pharmacopeia (USP) 25-NF20 (2002)に挙げられた賦形剤を含み得る。一般的に、乳糖を含まない組成物は、活性成分、結着剤/増量剤、および潤滑剤を、薬学的に併用可能な、且つ、薬学的に許容可能な量で含んでいる。好ましい、乳糖を含まない剤形は、活性成分、微晶性セルロース、予めゼラチン化したデンプン、およびステアリン酸マグネシウムを含む。
水はいくつかの化合物の分解を促進することがあり得るので、本開示は、活性成分を含む、無水の医薬組成物および剤形をさらに包含する。例えば、水の添加(例えば、5%)は、貯蔵寿命または経過時間に亘る製剤の安定性などの特性を決定するために、長期保存をシミュレートする手段として、薬学的な技術において広く受け入れられている。例えば、Jens T. Carstensen, Drug Stability: Principles & Practice, 2d.Ed., Marcel Dekker, NY, NY, 1995, pp. 379-80を参照。実際、水および熱は、いくつかの化合物の分解を加速する。したがって、製剤に対する水の影響は、非常に重要であり得る。なぜなら、水分および/または湿分は、製剤の製造、取扱い、包装、保管、搬送、および使用中に一般的に遭遇するものだからである。
本開示の無水の医薬組成物および剤形を、無水のまたは低水分含有の成分、および、低水分または低湿分条件を用いて調製することができる。製造、包装、および/または保管中に水分および/または湿分との実質的な接触が予測されるならば、乳糖と、一級または二級アミンを含む少なくとも1つの活性成分とを含む医薬組成物および剤形は、無水であることが好ましい。無水の医薬組成物は、その無水の特性が維持されるように調製され、保管されるべきである。したがって、無水の組成物は、適切な処方キットに含まれ得るように、水に対する曝露を防止することが知られている材料を用いて包装されることが好ましい。適切な包装の例としては、密封ホイル、プラスチック、一回量容器(例えば、バイアル)、ブリスター包装、およびストリップ包装が挙げられるが、これらに限定されない。
本開示は、さらに、活性成分の分解率を下げる1つ以上の化合物を含む、医薬組成物および剤形を包含する。本明細書において「安定剤」と称されるこのような化合物は、限定はされていないが、アスコルビン酸などの抗酸化剤、pH緩衝剤、または塩緩衝剤を含む。
賦形剤の量および種類と同様に、剤形における活性薬剤の量および特定の種類は、要因に応じて異なっていてもよく、要因の例としては、患者に対する投与の経路が挙げられるがこれに限定されない。しかしながら、本開示の典型的な剤形は、本開示に係る化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、クラスレートもしくはプロドラッグを、約0.10mg〜約150mgの量で含む。典型的な剤形は、本開示の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、クラスレートもしくはプロドラッグを、約0.1mg、1mg、2mg、5mg、7.5mg、10mg、12.5mg、15mg、17.5mg、20mg、25mg、50mg、100mg、150mgまたは200mgの量で含む。特定の一実施形態において、好ましい剤形は、本記載に係る化合物を、約1mg、2mg、5mg、10mg、25mgまたは50mgの量で含む。特定の一実施形態において、好ましい剤形は、本記載にかかる化合物を約5mg、10mg、25mgまたは50mgの量で含む。
経口投与に適した、本開示の医薬組成物の経口の剤形は、限定されてはいないが、タブレット(例えば、咀嚼錠)、カプレット、カプセル、および液体(例えば、味付きシロップ)などの個別の剤形として提供され得る。このような剤形は、所定量の活性成分を含み、当業者に周知の薬剤学の方法により調製されてもよい。一般的に、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing,Easton PA (1 90)参照。
本開示の典型的な経口の剤形は、従来の製薬の配合技術に従って、活性成分を完全混和物において少なくとも1つの賦形剤と組み合わせることにより調製される。賦形剤は、投与のために望ましい製剤の形態に応じて、様々な形態をとり得る。例えば、経口液体またはエアロゾル剤形において使用されるのに適した賦形剤は、限定はされないが、水、グリコール、油、アルコール、着香料、防腐剤、および着色料である。固体の経口の剤形{例えば、散剤、タブレット、カプセル、およびカプレット)において使用するのに適した賦形剤の例としては、デンプン、糖類、微晶質セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結着剤、および崩壊剤が挙げられるが、これらに限定はされない。
タブレットおよびカプセルは、その投与が容易なので、最も有利な経口投薬単位形態であり、この場合、固体賦形剤が採用される。所望に応じて、タブレットを、標準的な水性または非水性技術により被覆することができる。このような剤形は、製薬上の任意の方法により調製することができる。一般的に、医薬組成物および剤形は、活性成分を液体媒介物、細かく分かれた固体媒介物、またはこれらの双方と均質に、且つ、完全に混和し、その後、その生成物を、必要に応じて所望の体裁に整形することにより調製される。
例えば、タブレットは、圧縮または成型により調製される。圧縮されたタブレットは、活性成分を、任意には賦形剤と混合して、散剤または顆粒剤などの自由流動形態に適切な機械において圧縮することにより調製され得る。成形されたタブレットは、適切な機械において不活性液体希釈剤により湿らされた粉末化した化合物の混合物を成型することにより形成され得る。本開示の経口剤形において使用し得る賦形剤の例としては、結着剤、増量剤、崩壊剤、および潤滑剤が挙げられるが、これらに限定されない。医薬組成物および剤形での使用に適した結着剤の例としては、コーンスターチ、じゃがいもデンプン、または他のデンプン、ゼラチン、アカシアなどの、天然および合成のゴム、ナトリウムアルギン酸塩、アルギン酸、他のアルギン酸塩、粉末化トラガカント、グアーガム、セルロースおよびその誘導体{例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ナトリウムカルボキシメチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、予めゼラチン化したデンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、{例えば、番号2208、2906、2910)、微晶性セルロース、およびその混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
微晶性セルロースの適切な形態は、限定されてはいないが、AVICEL−PH−101、AVICEL−PH−103、AVICELRC−581、AVICEL−PH−105(FMC Corporation, American Viscose Division, Avicel Sales, MarcusHook, PAから入手可能)として販売される材料、およびその混合物を含む。具体的な結着剤は、AVICELRC−581として販売される、微晶性セルロースとナトリウムカルボキシメチルセルロースとの混合物である。適切な無水のまたは低水分賦形剤または添加物は、AVICEL−PH−103(TM)およびデンプン1500LMを含む。本明細書において開示される医薬組成物および剤形における使用に適した増量剤の例としては、タルク、カルシウム炭酸塩(例えば、顆粒剤または散剤)、微晶性セルロース、粉末化セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、珪酸、ソルビトール、デンプン、予めゼラチン化したデンプン、およびその混合物が挙げられるが、これらに限定はされない。本開示の医薬組成物における結着剤または増量剤は、医薬組成物または剤形の約50重量パーセントから約99重量パーセントにおいて典型的には存在している。
崩壊剤は、本開示の組成物において使用されて、水性環境に曝露された場合に崩壊するタブレットを提供する。多すぎる崩壊剤を含むタブレットは、保管時に崩壊する可能性がある一方で、少なすぎる崩壊剤を含むタブレットは、所望の率または所望の条件下において崩壊しないかもしれない。したがって、活性成分の放出を不利益に変えるように多すぎたり少なすぎたりしない十分な量の崩壊剤を、本開示の固体経口剤形を形成するために使用するべきである。使用される崩壊剤の量は、製剤の種類に応じて変化し、当業者には容易に認識可能である。典型的な医薬組成物は、約0.5重量パーセントから約15重量パーセントの崩壊剤、好ましくは、約1重量パーセントから約5重量パーセントの崩壊剤を含む。
本開示の医薬組成物および剤形において使用され得る崩壊剤は、寒天、アルギン酸、カルシウム炭酸塩、微晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、ナトリウムデンプングリコレート、じゃがいもまたはタピオカのデンプン、他のデンプン、予めゼラチン化したデンプン、他のデンプン、クレー、他のアルギン、他のセルロース、ガム、およびその混合物を含むが、これらに限定されない。
本開示の医薬組成物および剤形において使用され得る潤滑剤は、カルシウムステアリン酸塩、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ナトリウムラウリル硫酸塩、タルク、硬化植物油(例えば、落花生油、綿実油、ヒマワリ油、胡麻油、オリーブ油、トウモロコシ油、および大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、およびその混合物を含むが、これらに限定はされない。さらなる潤滑剤の例としては、シロイドシリカゲル(AEROSIL200、Baltimore, MDのW.R. Grace Co.社により製造)、合成石英の凝固エアロゾル(Piano, TXのDegussa Co.社により販売)、CAB−O−SIL(Boston, MAのCabot Co.社により販売される発熱性の二酸化珪素製品)、およびその混合物が挙げられる。ともかく使用されるならば、潤滑剤は、それが組み込まれる医薬組成物または剤形の約1重量パーセント未満の量で使用されることが典型的である。
本開示の好ましい固形経口剤形は、本開示の化合物、無水の乳糖、微晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸、コロイド状の無水のシリカ、およびゼラチンである。
本開示の活性成分は、当業者に周知の制御放出手段または搬送手段により投与され得る。例としては、限定はされないが米国特許第3,845,770号;第3,916,899号;第3,536,809号;第3,598,123号;および第4,008,719号、第5,674,533号、第5,059,595号、第5,591,767号、第5,120,548号、第5,073,543号、第5,639,476号、第5,354,556号、および第5,733,566号明細書に記載のものが挙げられ、これらの文献を引用により本明細書に援用する。このような剤形を、様々な割合で所望の放出特性を提供するために、例えば、ヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル剤、浸透性膜、浸透圧系、多層コーティング、ミクロ粒子、リポソーム、ミクロスフェア、またはこれらの組み合わせを用いて、1つ以上の活性成分を低速でまたは制御して放出するために使用することができる。当業者に知られており、本明細書に記載のものを含む、適した制御放出製剤は、本開示の活性成分と共に使用するために簡単に選択され得る。したがって、本開示は、限定はされないが、制御放出に適合されたタブレット、カプセル、ジェルキャップ、およびカプレットなどの経口投与に適した一回量剤形を包含する。
全ての制御放出の薬学的生成物は、その非制御の対照よりも薬剤療法を改善することを共通の目標にしている。理想的には、薬物療法における最適に設計された制御放出製剤の使用により、最短時間で状態を治癒または抑制するために採用される薬剤物質が最少になることを特徴とする。制御放出製剤の利点は、薬物の延長した活性、投薬頻度の低減、および、患者のコンプライアンスの向上を含む。加えて、制御放出製剤は、作用の開始時間、または、薬物の血中濃度などの他の特性に影響を及ぼすために使用され得るので、(例えば、有害な)副作用の発生に影響を及ぼすことができる。
ほとんどの制御放出製剤は、所望の治療効果を迅速に生じる量の薬物(活性成分)を最初に放出し、次第に連続的に他の量の薬物を放出して長期に亘ってこのレベルの治療的または予防的な効果を維持するように設計されている。体における薬物のこの一定レベルを維持するために、薬物は、代謝され、体から排泄される薬物の量を置換する率で剤形から放出される必要がある。活性成分の制御放出は、様々な条件によって促進され得る。様々な条件は、pH、温度、酵素、水、もしくは、他の生理学的条件または化合物を含むが、これらに限定されない。
非経口の剤形は、限定はされないが、皮下、静脈(ボーラス注射を含む)、筋肉、および動脈内を含む様々な経路により患者に投与され得る。それらの投与は、典型的には、患者の汚染物質に対する患者の自然免疫能を回避するので、非経口の剤形は、無菌であるか、または、患者への投与前に殺菌され得ることが好ましい。非経口の剤形の例としては、注射用に準備された溶液、注射用の薬学的に許容可能なビヒクルに溶解または懸濁させることの容易な乾燥生成物、注射用に準備された懸濁液、および乳剤が挙げられるが、これらに限定されない。本開示の非経口の剤形を提供するために使用され得る適切なビヒクルは、当業者に周知である。例としては、注射用の水USP;塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、ブドウ糖注射液、ブドウ糖および塩化ナトリウムの注射液、および乳酸加リンガー液などの水性ビヒクル;エチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコールなどの水−混和性ビヒクル;ならびに、トウモロコシ油、綿実油、落花生油、胡麻油、オレイン酸エチル、イソプロピルミリステート、およびベンジル安息香酸などの非水性ビヒクルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に開示する活性成分の1つ以上の溶解性を上昇させる化合物を、本開示の非経口の剤形にも組み込むことができる。例えば、シクロデキストリンおよびその誘導体を、本開示の化合物およびその誘導体の溶解性を上昇させるために使用することができる。例えば、米国特許第5,134,127号明細書を参照。なお、この文献は、引用により本願に援用される。
本開示の局所のおよび粘膜の剤形は、限定されないが、スプレー、エアロゾル、溶液、乳剤、懸濁液、点眼剤もしくは他の眼の製剤、または、当業者に知られている他の形態を含む。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 16th and 18th eds., MackPublishing, Easton PA (1980 & 1990);およびIntroduction toPharmaceutical Dosage Forms, 4th ed., Lea & Febiger, Philadelphia (1985)を参照。口腔内の粘膜組織を治療するのに適した剤形は、洗口剤または経口のゲル剤として製剤され得る。
本開示に含まれる局所のおよび粘膜の剤形を提供するために使用され得る適切な賦形剤{例えば、媒介物および希釈剤)および他の材料は、薬学分野の当業者に周知であり、所与の医薬組成物または剤形が適用される特定の組織に依存している。この事実を考慮すると、典型的な賦形剤は、限定はされないが、無毒性であり、且つ、薬学的に許容可能な、溶液、乳剤またはゲル剤を作成するための、水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミタート、鉱油、およびこれらの混合物を含む。保湿剤または湿潤剤も、所望であれば医薬組成物および剤形に添加され得る。このような付加成分の例は、当分野において周知である。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 16th and 18th eds., MackPublishing, Easton PA (1980 & 1990)を参照。
医薬組成物または剤形のpHも、1つ以上の活性成分の搬送を向上するために調整されてもよい。同様に、溶媒媒介物の極性、そのイオン強度、または緊張度を調節して搬送を向上することができる。ステアリン酸塩などの化合物も、医薬組成物または剤形へ添加して、搬送を向上するために1つ以上の活性成分の親水性または疎水性を有利に変化させることができる。これに関し、ステアリン酸塩は、製剤のための脂質ビヒクルとして、乳化剤または界面活性剤として、および搬送を促進する、または、浸透を促進する薬剤として機能し得る。活性成分の異なる塩、水和物、または溶媒和物を使用して、結果として生じる組成物の特性をさらに調節することができる。
典型的には、本開示の活性成分は、同時または同じ投与の経路で患者に投与されないことが好ましい。したがって、本開示は、開業医により使用される場合に患者に対する適切な量の活性成分の投与を簡単化することができるキットを包含する。
本開示の典型的なキットは、本開示の化合物または、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、プロドラッグ、またはクラスレートの剤形を含む。本開示に含まれるキットは、追加の活性薬剤をさらに含み得る。追加の活性薬剤の例としては、本明細書に開示されたもの(例えば、項目4.2を参照)が挙げられるが、これらに限定されない。本開示のキットは、活性成分の投与に使用される装置をさらに含み得る。このような装置の例としては、シリンジ、点滴袋、パッチ、および吸入器が挙げられるが、これらに限定されない。有利な一実施形態において、本開示のキットは、レフルノミドを含み、追加の免疫調節性化合物を含まない。
本開示のキットは、移植のための細胞または血液、ならびに、1つ以上の活性成分を投与するために使用され得る薬学的に許容可能なビヒクルをさらに含み得る。例えば、ある活性成分が非経口投与のために再構成しなければならない固体形態で提供されているならば、キットは、活性成分を溶解させて非経口投与に適した、微粒子を含まない無菌液を形成することができる適切なビヒクルの密封容器を含み得る。薬学的に許容可能なビヒクルの例としては:注射用の水USP;塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、ブドウ糖注射液、ブドウ糖および塩化ナトリウムの注射、および乳酸加リンガー液などの水性ビヒクル;エチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコールなどの水−混和性ビヒクル;ならびにトウモロコシ油、綿実油、落花生油、胡麻油、オレイン酸エチル、イソプロピルミリステート、およびベンジル安息香酸などの非水性ビヒクルが挙げられるが、これらに限定されない。
CNS外傷関連障害の治療において使用するための、本開示に係る化合物の有利な例は:
A)レフルノミド(N−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルイソオキサゾール−4−カルボキサミド)
B)A77−1726(テリフルノミド)(N−(4−トリフルオロメチル)−フェニル−2−シアノ−3−ヒドロキシ−クロトン酸アミド)
C)HR325(ラフルニムス)(1(3−メチル−4−トリフルオロメチルフェニル−カルバモイル)−2−シクロプロピル−2オキソ−プロピオノニトリル)
D)FK778(N−(4−トリフルオロメチル)−フェニル−2−シアノ−3−ヒドロキシ−ヘプト−2−en−6−in−カルボン酸アミド)
E)MNA279(2−シアノ−3−シクロプロピル−3−オキソ−(4−シアノフェニル)プロピオンアミド)
である。
以下の実施例および方法は、単に説明のために提供されたものであり、決して本開示の範囲を限定することを目的とするものではない。
(方法および実施例)
ヒト被検者における本開示に係る化合物の臨床評価を裏付けるために、一連の非臨床の薬理学および毒性学の研究を行った。これらの研究は、研究設計についての国際的に認められたガイドラインに従って、且つ、特記しない限りは、医薬品最適研究基準(GLP)の要件を遵守して行われた。
(実施例1)
ラットにおける重篤な脊髄挫傷損傷後の運動回復を向上するためのレフルノミド治療
<外科的方法>
生後13週のメスのルイスラット(Charles River, Sulzfeld Germany)を、12:12時間の暗/明措置の下に収容し、水および餌は自由にとらせた。1週間の順化の後、動物に、イソフルランと空気との混合物(導入:5%イソフルラン、維持:2.2%イソフルオラン)による全身麻酔を行った。硬膜を破裂させずにTh10椎弓切除術を行い、重症打撲SCI(25 gcm NYU/MASCIS II impactor){Gruner, 1992 #3}を誘発した。筋肉および皮膚を縫合した後、5mlの乳酸リンゲル液の皮下(s.c.)注射を与えた。自発的排尿が戻るまで(通常は1週間以内)、1日に2回手作業で膀胱を空にした。病変重症度を、インパクターの棒の衝撃速度および挫傷深度により検証した。衝撃速度誤差>5%であった動物は、更なる分析から排除した。損傷の後、個々のラットを、治療グループに無作為に割り当てた。以下のグループを使用した。
グループ1:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクル(無菌水における1,5%のCMC)
グループ2:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクルにおけるLEF(20mg/kg/日)
−BBBオープンフィールド運動評定尺度−
BBB運動評定尺度は、ラットにおける脊髄損傷後の機能回復を評価するために開発された「オープンフィールド運動スコア」である(Basso et al., 1995)。BBBスコアは、0点から21点で段階付され、0のBBBスコアは、後肢の完全な麻痺を表し、21のBBBスコアは、正常運動を表す。0点と21点との間に、機能回復のいくつかの「主要管理点」があり、重症挫傷損傷後の最も重要な主要管理点は、BBBスコア>9である。BBBスコア>9は、動物が、「体重支持足底足踏」または「歩行」のレベルに達したことを意味する。BBBスコア<9を有する動物は、歩くことができない。
BBB運動評定尺度を、本開示にしたがって使用して全身運動性能を評価した。損傷前と、術後(dpo)1日、3日、5日、7日、14日、21日、35日、42日、49日、56日、および63日とに、2人の盲検者によってスコアを評価した。
−探査立ち上がり実験−
プレキシグラスシリンダ(直径18cm×高さ35.0cm)に入れた場合、動物は自発的に立ち上がり、その前足が壁に接触する。立ち上がりの回数、持続期間、および種類をシリンダにおいて3分間記録した観察期間の間に分析した(Himes etal., 2006; Shumsky et al., 2003)。前足が常に見えるようにシリンダの後ろの角度に鏡を設置した。実験期間をビデオに収め、立ち上がり行動を後日無分別にスコア付けした。
高さが上昇する立ち上がりの異なる種類が観察された。レベル1:うずくまる−動物は、両前足を地面から最大10cm上げた。レベル2:立ち上がる−動物は立ち上がり、胴体を曲げた後ろ足で伸ばし、10cmと15cmとの間の高さに達する。レベル3:立つ−動物は立ち上がり、胴体を伸ばした脚で伸ばし、15cmを上回る高さに達する。
場合によっては、動物は、着地する前に、立ち上がりのいくつかの種類を経て進歩し、この場合、動物が各立ち上がり高さで過ごす時間を、ビデオ1コマで数えることにより測定した。探査立ち上がり実験において、示したパラメータは、各動物が異なる立ち上がりレベルにおいて過ごす平均時間を表す。ほとんどの動物は、レベル1の立ち上がり高さを探査するのに何ら困難を有していない。なぜなら、動物は全て、同様の時間をこのレベルで過ごすからである。身体的により要求が高いのは、10cmと15cmとの間の高さに立ち上がるレベル2であり、ここで、治療効果のほとんどが観察された。ビヒクル対照と比較した場合、治療動物は、このレベルでより長い探査時間を過ごす傾向がある。このことは、探査または好奇心の欠如によって説明することができない。なぜなら、治療動物とビヒクル対照との間において、立ち上がりを試みる回数に差が無いからである。最大の困難は、>15cmの探査レベル3である。このレベルで、SCIの結果としての機能障害が最も明らかとなる。治療してもしなくても動物は、このレベルを探査することがほとんどできないのに対し、健康な対照動物は、これを問題なくできる。
・結果
−機能回復−
BBB運動評定尺度により評価されるような機能回復は、損傷後、最初の2〜3週間に亘って回復が進むパターンとなった。その後、自発的機能回復は、「定常状態」に達した。レフルノミド治療の顕著な効果は、DPO7日とDPO56日とに記録された。図1は、BBB運動評定尺度により評価した機能回復を示す。(p<0.05)
実験の終了時に、レフルノミド治療動物は、ビヒクル対照に比べてよりよく行動した(マン・ホイットニーのU検定;p= 0.062、図2参照)。図2は、DPO63日でのレフルノミド治療動物とビヒクル治療動物との個々のBBBスコアを示す。
探査立ち上がり実験を使用して、損傷後の機能回復の他の観点を評価した。この実験において機能回復の程度を反映するパラメータの1つは、各動物が異なる立ち上がり高さにおいて過ごす時間である。このパラメータの結果を図3に示す。
これらの結果は、レフルノミド治療動物の立ち上がりの試みは比較的長く、ビヒクル対照動物と比較した場合に前足がより高いレベルに届いたことをはっきりと実証している。この効果は、レベル2(10cm〜15cm)において最も明らかであった;ビヒクル対照動物は、健康な対照動物と比較した場合、レベル2において過ごす時間は著しく短いが、これは、レフルノミド治療動物では当てはまらない(図3参照)。レベル3(>15cm)において、脊髄挫傷の結果としての障害が明らかになり、健康な対照動物は、それらの探査時間のほとんどを、最も高いレベルで過ごし、レフルノミド治療動物およびビヒクル対照の双方よりも著しく長い。図3は、ビヒクル対照動物とレフルノミド治療動物と(p<0.05、**p<0.01)における探査立ち上がり実験の結果を示す。
まとめると、実施例1において示されたデータは、レフルノミド治療がラットにおける重症脊髄挫傷後の機能回復を向上させることを示した。
(実施例2)
HR325(ラフルニムス)治療は、ラットにおける重症脊髄挫傷損傷後の運動回復を向上できる。
外科的方法については、実施例1を参照。
損傷後、個々のラットを、無作為に治療グループへ割り当てた。以下のグループを使用した。
グループ1:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクル(無菌水における1.5%のCMC)
グループ2:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクルにおけるHR325(20mg/kg/日)
BBBオープンフィールド運動評定尺度については実施例1を参照。
探査立ち上がり実験については、実施例1を参照。
・結果
−機能回復−
BBB運動評定尺度により評価した通りの機能回復は、損傷後最初の2〜3週間に亘って回復が進むパターンとなった。その後、自発的機能回復は、「定常状態」に達した。しかしながら、HR325治療動物は、BBBスコアの10前後において定常状態に達したのに対し、ビヒクル治療動物は、BBBスコアの8.3で達した。この効果は、DPO7日からDPO63日での終了まで顕著であった(ANOVA-RM;治療F1;27=11,3 p=0.002)。図4は、BBB運動評定尺度により評価した通りの機能回復を示す(**p<0.01)。
実験の終了時に、ビヒクル対照に比べて、HR325治療動物は、明らかによりよく行動した(マン・ホイットニーのU検定;p=0.006、図5参照)。図5は、DPO63日でのHR325治療動物およびビヒクル治療動物の個々のBBBスコアを示す(**p<0.01)。
探査立ち上がり実験を使用して、損傷後の機能回復の他の観点を評価した。この実験において機能回復の程度を反映するパラメータの1つは、異なる立ち上がりの高さにおいて各動物が過ごす時間である。このパラメータの結果を図6に示す。
これらの結果は、ビヒクル対照動物と比較した場合、HR325治療動物の立ち上がりの試みは比較的長く、前足はより高いところに達していることをはっきりと実証している。この効果は、圧倒的にレベル2において顕著であり(図6を参照)、レベル2において、HR325治療動物と健康な対照動物とは、このレベルにおいて同じ探査時間を過ごしている。レベル3(>15cm)において、脊髄挫傷の結果としての障害は顕著になり、健康な対照動物は、その探査時間のほとんどを最高レベルにおいて過ごし、HR325治療動物およびビヒクル対照の双方よりも明らかに長い。図6は、ビヒクル対照動物およびHR325治療動物における探査立ち上がり実験の結果を示す(**p<0.01)。
(実施例3)
様々な投薬によるHR325(ラフルニムス)治療は、ラットにおける重症脊髄挫傷損傷後の運動回復を向上することができる。
外科的方法については、実施例1を参照。
損傷後、個々のラットを、治療グループに無作為に割り当てた。
以下のグループを使用した。
グループ1:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクル(無菌水における1,5%のCMC)
グループ2:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクルにおけるHR325(3mg/kg/日)
グループ3:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクルにおけるHR325(20mg/kg/日)
グループ4:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクルにおけるHR325(60mg/kg/日)
BBBオープンフィールド運動評定尺度については、実施例1を参照。
探査立ち上がり実験については、実施例1を参照。
・結果
−機能回復−
BBB運動評定尺度により評価される通りの機能回復は、先述の例と同様に、損傷後最初の2〜3週間に亘って回復が進むパターンとなった。その後、自発的な機能回復は、「定常状態」に達した。統計的に有意な差は、DPO56日に記録され、20mgのHR325治療動物は、ビヒクル治療動物よりも顕著によりよく行動した(one-way ANOVA;治療F2,40=4,45 p<0.05、図7参照)。DPO63日での実験の終了時に、BBBスコアにおける有意な差は依然として観察された(one-way ANOVA;治療F2,40=3,67 p<0.05、図7および図8を参照、p<0.05)。
探査立ち上がり実験を使用して、損傷後の機能回復の他の観点を評価した。この実験における機能回復の程度を反映するパラメータの1つは、異なる立ち上がり高さにおいて各動物が過ごす時間である。このパラメータの結果を図9に示す。
これらの結果は、ビヒクル対照動物に比べて、20mgのHR325治療動物の立ち上がりの試みは、比較的長く、前足はより高いところへ届いていたことを実証した。全ての治療グループはレベル1において同程度の探査時間を示した。身体的により要求の高い立ち上がりレベルであるレベル2において、HR325治療とビヒクル対照との間の最初の違いが明らかになった。20mgのHR325治療動物は、健康な対照と明らかに異なる行動はしなかった(**p<0.01)。
(実施例4)
テリフルノミド治療は、ラットにおける重症脊髄挫傷損傷後の運動回復を向上できる。
外科的方法については、実施例1を参照。
損傷後、各ラットを治療グループに無作為に割り当てた。以下のグループを使用した。
グループ1:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクル(無菌水における1,5%のCMC)
グループ2:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクルにおけるテリフルノミド(3mg/kg/日)
グループ3:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクルにおけるテリフルノミド(10mg/kg/日)
BBBオープンフィールド運動評定尺度については、実施例1を参照。
・結果
−機能回復−
BBB運動評定尺度により評価される通りの機能回復は、先述の実施例と同様に、損傷後、最初の2〜3週間に亘って回復が進むパターンとなった。その後、自発的機能回復は、「定常状態」に達した。テリフルノミド治療動物とビヒクル対照動物との間の差は、先述の例に比べて比較的遅くに現れた。統計的に有意の差は、DPO49日で記録され、10mgテリフルノミド治療動物は、ビヒクル対照動物よりも顕著によりよく行動した(one-way ANOVA;治療F2,37=4,30 p<0.05、図10参照)。DPO63日での実験の終了時に、BBBスコアにおける有意な差は、以前として観察された(one-way ANOVA;治療F2,37=4,31 p<0.05、図10および図11参照)。実験全体を通して、3mgテリフルノミド治療動物は、ビヒクル対照動物と同等に行動した。
(実施例5)
HR325(ラフルニムス)治療は、ラットにおける重症脊髄挫傷損傷後の運動回復を向上することができる。
外科的方法については、実施例1を参照。
損傷後、各ラットを治療グループに無作為に割り当てた。以下のグループを使用した。
グループ1:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクル(無菌水における1,5%のCMC)
グループ2:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクルにおけるHR325(10mg/kg/日)
グループ3:SCI+7日間の強制経口投与によるビヒクルにおけるHR325(30mg/kg/日)
BBBオープンフィールド運動評定尺度については実施例1を参照。
・結果
−機能回復−
BBB運動評定尺度により評価された通りの機能回復は、先述の実施例と同様に、損傷後、最初の2〜3週間に亘って回復が進むパターンとなった。その後、自発的な機能回復は、「定常状態」に達した。HR325治療動物とビヒクル対照動物との間の差異は、DPO42日から実験の終了まで観察された。10mgのHR325治療動物は、DPO42日でビヒクル対照動物よりも明らかによりよく行動した(one-way ANOVA;治療F2,40=5,66 p<0.01、図12参照)。BBBスコアにおける10mgHR325治療動物とビヒクル対照との間のこの差は、実験の終了まで残った(one-way ANOVA;治療F2,40=5,80 p<0.01、図12および図13参照)。30mgHR325治療動物は、実験全体を通して、ビヒクル対照動物と同程度の行動をした。
5つの実施例において示されたこれらの結果は、イソオキサゾール−4−カルボキサミドまたはマロノニトリラマイドのような本発明に係る化合物による管理された薬物療法を急性脊髄損傷のようなCNS外傷関連障害を治療するために使用できる、ことを証明する。
上記の本開示の実施形態は、単なる例示を意図するものであり、当業者は、特定の化合物、材料、および手順の多数の均等物を認識する、または、慣例実験のみで確認することができる。このような均等物は、本開示の範囲内にあるものとする。
(さらなる参照文献)
以下のさらなる刊行物を、参照により本願に援用する。
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Shumsky, J. S., et al.,2003. Delayed transplantation of fibroblasts genetically modified to secreteBDNF and NT-3 into a spinal cord injury site is associated with limitedrecovery of function. Exp Neurol. 184, 114-30.
Williamson, R. A., et al., 1995. Dihydroorotatedehydrogenase is a high affinity binding protein for A77 1726 and mediator of arange of biological effects of the immunomodulatory compound. J Biol Chem. 270,22467-72.
Zielinski, T., et al.,1995. Leflunomide, a reversible inhibitor of pyrimidine biosynthesis? InflammRes. 44 Suppl 2, S207-8.

Claims (4)

  1. 中枢神経系外傷関連障害を予防および/または治療するための医薬組成物であって、
    治療有効量の化学式(II)
    の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、立体異性体もしくは誘導体を薬学的に許容可能な媒介物または賦形剤と混合して含み、
    前記誘導体は、化学式(III)
    の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体である、医薬組成物。
  2. 前記中枢神経系外傷関連障害は、完全脊髄損傷、不完全脊髄損傷、脊髄挫傷、脊髄圧迫、脊髄外傷、脊髄損傷、対麻痺、四肢麻痺(quadriplegia)、四肢麻痺(tetraplegia)、脊髄中心部症候群、ブラウン・セカール症候群、脊髄前部症候群、脊髄円錐症候群、馬尾症候群、外傷性脳損傷、TBI、脳損傷、脳ダメージ、頭部外傷、びまん性軸索損傷(DAI)、頭部外傷、脳振盪、脳挫傷、硬膜下血腫、硬膜外血腫、クモ膜下出血、脳内出血、またはCNS圧迫である、
    請求項に記載の医薬組成物。
  3. 前記中枢神経系外傷関連障害は、脊髄損傷または脊髄挫傷である、請求項に記載の医薬組成物。
  4. 前記化学式(II)または化学式(III)で示される化合物の前記立体異性体は、RまたはS鏡像異性体である、請求項1に記載の医薬組成物。
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