JP5818959B2 - 半導体デバイス - Google Patents

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Description

この発明は、インバータ回路、コンバータ回路等の電子回路に用いられる半導体デバイスに関する。
MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)は、インバー
タ回路、コンバータ回路等の電子回路のスイッチング素子として用いられている。MOSFETには、バイポーラデバイスであるPN接合ダイオード(ボディダイオード)が寄生している。MOSFETが使用されている電子回路において、MOSFETに寄生しているPN接合ダイオード(ボディダイオード)に電流が流れると、デバイス特性が劣化するおそれがある。具体的には、PN接合ダイオードに電流が流れると、MOSFETに結晶欠陥部が存在している場合には、結晶欠陥部で電子と正孔とが再結合し、結晶欠陥部が拡大するおそれがある。
特に、SiCを主とする半導体材料で作成されたSiCMOSFETでは、PN接合ダイオードに電流が流れると、順方向劣化が生じる。より具体的には、SiC半導体結晶には、基底面転位(BPD:Basal Plane Dislocation)と呼ばれる結晶欠陥が存在していることが知られている。BPDにおける結晶構造は、その他の部分の結晶構造と異なり、その結晶のバンドギャップは、SiC半導体本来のバンドギャップよりも小さい。したがって、BPDは、電子および正孔の再結合中心となりやすい。そのため、PN接合部に順方向電流が流れると、BPDが拡大して、面欠陥(スタッキングフォルト)となる。これにより、SiCMOSFETのオン抵抗が増大する。
そこで、PN接合ダイオードに電流が流れるのを防止するために、動作電圧がPN接合ダイオードより低いショットキーバリアダイオードを、PN接合ダイオードに並列接続する回路構成が提案されている。
特開2006-310790号公報
しかし、ショットキーバリアダイオードを並列接続した回路構成を採用した場合にも、PN接合ダイオードに電流が流れる現象が生じていた。本願の発明者は、この現象が、ショットキーバリアダイオードを通る電流経路の寄生インダクタンスに起因して発生することを発見した。つまり、ショットキーバリアダイオードに電流が流れ始めると、ショットキーバリアダイオードを通る電流経路の寄生インダクタンスにより逆起電力が発生する。この逆起電力が、ショットキーバリアダイオードに並列接続されているPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧に達すると、このPN接合ダイオードに電流が流れる。
この発明の目的は、PN接合ダイオードに電流が流れるのを抑制できるように構成された半導体デバイスを提供することである。
この発明の第1の半導体デバイスは、PN接合ダイオードを含むMOSFETと、前記MOSFETに並列に接続され、前記PN接合ダイオードよりも動作電圧が低く、2つの端子を有するユニポーラデバイスと、前記MOSFETおよび前記ユニポーラデバイスに接続された出力線と、前記PN接合ダイオードのアノードを前記ユニポーラデバイスの一方の端子に接続する第1のワイヤと、前記ユニポーラデバイスの前記一方の端子を前記出力線に接続する第2のワイヤとを含んでいる。そして、前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとが連続的に繋がっており、かつ両ワイヤのなす角度が鈍角である。
ニポーラデバイスに電流が流れると、ユニポーラデバイスの一方の端子と出力線との間のインダクタンスによって、逆起電力が発生する。しかし、PN接合ダイオードのアノードは第1のワイヤによってユニポーラデバイスの一方の端子に接続されているため、PN接合ダイオード(MOSFET)には、ユニポーラデバイスの動作電圧に相当する電圧がバイポーラデバイスにかかるに過ぎない。PN接合ダイオードの動作電圧は、ユニポーラデバイスの動作電圧より低いので、PN接合ダイオードに電流は流れない。このため、PN接合ダイオード(MOSFET)に結晶欠陥部が存在していたとしても、結晶欠陥部が拡大するのを抑制できる。
この発明の一実施形態では、前記MOSFETが、SiCを主とする半導体材料で作成されたSiC半導体デバイスである。SiC半導体デバイスには、基底面転位(BPD:Basal Plane Dislocation)と呼ばれる結晶欠陥が存在しているため、PN接合部に順方向電流が流れると、BPDが拡大して、面欠陥となる。この構成では、ユニポーラデバイスに電流が流れた場合に、MOSFETであるSiC半導体デバイス(PN接合部)に電流が流れるのを抑制できる。これにより、SiC半導体デバイスに存在しているBPDが拡大するのを抑制できる。
この発明の一実施形態では、前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスにより生じる逆起電力が2.0V以上である。MOSFETの動作電圧(たとえばPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧)は、2.0V程度であると考えられる。したがって、ユニポーラデバイスと出力線との間のインダクタンスにより生じる逆起電力が2.0V未満では、MOSFETにそもそも電流は流れない。したがって、ユニポーラデバイスと出力線との間のインダクタンスにより生じる起電力が2.0V以上の場合に、この発明による実質的な効果が得られる。
この発明の一実施形態では、前記ユニポーラデバイスがショットキーバリアダイオードを含む。
ショットキーバリアダイオードに電流が流れると、ショットキーバリアダイオードの一方の端子と出力線との間のインダクタンスによって、逆起電力が発生する。PN接合ダイオードのアノードがショットキーバリアダイオードの一方の端子に接続されているため、ショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧に相当する電圧しかPN接合ダイオードにかからない。PN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧は、ショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧より低いので、PN接合ダイオードには電流は流れない。
この発明の一実施形態では、前記PN接合ダイオードのアノードが前記第1のワイヤによって前記ショットキーバリアダイオードのアノードに接続され、前記ショットキーバリアダイオードのアノードが前記第2ワイヤによって前記出力線に接続されている。
この発明の第2の半導体デバイスは、PN接合ダイオードを含むMOSFETと、
前記MOSFETに並列に接続され、前記PN接合ダイオードよりも動作電圧が低く、2つの端子を有するユニポーラデバイスと、前記MOSFETおよび前記ユニポーラデバイスに接続された出力線と、前記PN接合ダイオードのカソードを前記ユニポーラデバイスの一方の端子に接続する第1のワイヤと、前記ユニポーラデバイスの前記一方の端子を前記出力線に接続する第2のワイヤとを含んでいる。そして、前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとが連続的に繋がっており、かつ両ワイヤのなす角度が鈍角である。
この発明の一実施形態では、前記MOSFETが、SiCを主とする半導体材料で作成されたSiC半導体デバイスである
この発明の一実施形態では、前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスにより生じる逆起電力が2.0V以上である。
この発明の一実施形態では、前記ユニポーラデバイスがショットキーバリアダイオードを含む。
この発明の一実施形態では、前記PN接合ダイオードのカソードが前記第1のワイヤによって前記ショットキーバリアダイオードのカソードに接続され、前記ショットキーバリアダイオードのカソードが前記第2ワイヤによって前記出力線に接続されている。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路を示す電気回路図である。 図2は、図1のモジュールの内部構造を示す図解的な平面図である。 図3は、図2のパッケージの内部構造を示す図解的な側面図である。 図4は、本発明の第2の実施形態に係るインバータ回路を示す電気回路図である。 図5は、本発明の第3の実施形態に係るインバータ回路を示す電気回路図である。 図6は、本発明の第4の実施形態に係るインバータ回路を示す電気回路図である。 図7は、本発明の第5の実施形態に係るコンバータ回路を示す電気回路図である。 図8は、本発明の第6の実施形態に係るコンバータ回路を示す電気回路図である。
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路1を示す電気回路図である。
インバータ回路1は、第1のモジュール2と、第2のモジュール3とを含む。第1のモジュール2は、第1電源端子41と、第2電源端子43と、2つのゲート端子44,45,と、出力端子42とを備えている。第2のモジュール3は、第1電源端子46と、第2電源端子48と、2つのゲート端子49,50と、出力端子47とを備えている。各モジュール2,3の第1電源端子41,46は、第1出力線17を介して電源15(直流電源)の正極端子に接続されている。各モジュール2,3の出力端子42,47の間には、第2出力線18を介して誘導性の負荷16が接続されている。各モジュール2,3の第2電源端子43,48は、第3出力線19を介して電源15の負極端子に接続されている。各モジュール2,3のゲート端子44,45,49,50には、図示しない制御ユニットが接続される。
第1のモジュール2は、ハイサイドの第1のMOSFET11と、それに直列に接続されたローサイドの第2のMOSFET12とを含む。MOSFET11,12は、第1のPN接合ダイオード(ボディダイオード)11aおよび第2のPN接合ダイオード12aをそれぞれ内蔵している。これらのPN接合ダイオード11a,12aは、バイポーラデバイスである。各PN接合ダイオード11a,12aのアノードは対応するMOSFET11,12のソースに電気的に接続され、そのカソードは対応するMOSFET11,12のドレインに電気的に接続されている。
MOSFET11,12には、ユニポーラデバイスである第1のショットキーバリアダイオード21および第2のショットキーバリアダイオード22がそれぞれ並列に接続されている。つまり、バイポーラデバイスであるPN接合ダイオード11a,12aに、ユニポーラデバイスであるショットキーバリアダイオード21,22が並列に接続されている。
第1のMOSFET11のドレインは、第1のモジュール2の第1電源端子41に接続されている。第1のショットキーバリアダイオード21のカソードは、第1のMOSFET11のドレイン(第1のPN接合ダイオード11aのカソード)に接続されている。第1のMOSFET11のソース(第1のPN接合ダイオード11aのアノード)は、接続金属部材31を介して、第1のショットキーバリアダイオード21のアノードに接続されている。第1のショットキーバリアダイオード21のアノードは、別の接続金属部材32を介して、第1のモジュール2の出力端子42に接続されている。つまり、第1のショットキーバリアダイオード21のアノードは、接続金属部材32を介して、第2出力線18に接続されている。接続金属部材31,32には、インダクタンスL1,L2がそれぞれ寄生している。したがって、第1のPN接合ダイオード11aと第2出力線18との間のインダクタンス(L1+L2)は、第1のショットキーバリアダイオード21と第2出力線18との間のインダクタンスL2よりも大きい。
第2のMOSFET12のドレインは、第1のモジュール2の出力端子42に接続されている。第2のショットキーバリアダイオード22のカソードは、第2のMOSFET12のドレイン(第2のPN接合ダイオード12aのカソード)に接続されている。第2のMOSFET12のソース(第2のPN接合ダイオード12aのアノード)は、接続金属部材33を介して、第2のショットキーバリアダイオード22のアノードに接続されている。第2のショットキーバリアダイオード22のアノードは、接続金属部材34を介して、第1のモジュール2の第2電源端子43に接続されている。つまり、第2のショットキーバリアダイオード22のアノードは、接続金属部材34を介して、第3出力線19に接続されている。接続金属部材33,34には、インダクタンスL3,L4がそれぞれ寄生している。したがって、第2のPN接合ダイオード12aと第3出力線19との間のインダクタンス(L3+L4)は、第2のショットキーバリアダイオード22と第3出力線19との間のインダクタンスL4よりも大きい。
第2のモジュール3は、ハイサイドの第3のMOSFET13と、それに直列に接続されたローサイドの第4のMOSFET14とを含む。MOSFET13,14は、第3および第4のPN接合ダイオード(ボディダイオード)13a,14aをそれぞれ内蔵している。これらのPN接合ダイオード13a,14aは、バイポーラデバイスである。各PN接合ダイオード13a,14aのアノードは対応するMOSFET13,14のソースに電気的に接続され、そのカソードは対応するMOSFET13,14のドレインに電気的に接続されている。
MOSFET13,14には、第3および第4のショットキーバリアダイオード23,24がそれぞれ並列に接続されている。つまり、バイポーラデバイスであるPN接合ダイオード13a,14aに、ユニポーラデバイスであるショットキーバリアダイオード23,24が並列に接続されている。
第3のMOSFET13のドレインは、第2のモジュール3の第1電源端子46に接続されている。第3のショットキーバリアダイオード23のカソードは、第3のMOSFET13のドレイン(第3のPN接合ダイオード13aのカソード)に接続されている。第3のMOSFET13のソース(第3のPN接合ダイオード13aのアノード)は、接続金属部材35を介して、第3のショットキーバリアダイオード23のアノードに接続されている。第3のショットキーバリアダイオード23のアノードは、別の接続金属部材36を介して、第2のモジュール3の出力端子47に接続されている。つまり、第3のショットキーバリアダイオード23のアノードは、接続金属部材36を介して、第2出力線18に接続されている。接続金属部材35,36には、インダクタンスL5,L6がそれぞれ寄生している。したがって、第3のPN接合ダイオード13aと第2出力線18との間のインダクタンス(L5+L6)は、第3のショットキーバリアダイオード23と第2出力線18との間のインダクタンスL6よりも大きい。
第4のMOSFET14のドレインは、第2のモジュール3の出力端子47に接続されている。第4のショットキーバリアダイオード24のカソードは、第4のMOSFET14のドレイン(第4のPN接合ダイオード14aのカソード)に接続されている。第4のMOSFET14のソース(第4のPN接合ダイオード14aのアノード)は、接続金属部材37を介して、第4のショットキーバリアダイオード24のアノードに接続されている。第4のショットキーバリアダイオード24のアノードは、接続金属部材38を介して、第2のモジュール3の第2電源端子48に接続されている。つまり、第4のショットキーバリアダイオード24のアノードは、接続金属部材38を介して、第3出力線19に接続されている。接続金属部材37,38には、インダクタンスL7,L8がそれぞれ寄生している。したがって、第4のPN接合ダイオード14aと第3出力線19との間のインダクタンス(L7+L8)は、第4のショットキーバリアダイオード24と第3出力線19との間のインダクタンスL8よりも大きい。
第1〜第4のMOSFET11〜14は、たとえば、化合物半導体の一例であるSiC(炭化シリコン)を半導体材料として用いたSiCデバイスである。各ショットキーバリアダイオード21〜24の順方向立ち上がり電圧Vf1は、各PN接合ダイオード11a〜14aの順方向立ち上がり電圧Vf2より低い。各PN接合ダイオード11a〜14aの順方向立ち上がり電圧Vf2は、たとえば2.0Vである。一方、各ショットキーバリアダイオード21〜24の順方向立ち上がり電圧Vf1は、たとえば、1.0Vである。
図2は、図1のモジュール2の内部構造を示す図解的な平面図である。また、図3は、図2のパッケージ4の内部構造を示す図解的な側面図である。
モジュール2は、絶縁性基板8と、絶縁性基板8上に固定された2つのパッケージ4,5と、絶縁性基板8の一方表面に固定され、2つのパッケージ4,5を収容するケース(図示略)とを含む。絶縁性基板8は、平面視において矩形に形成されている。各パッケージ4,5は、平面視において略矩形に形成されている。2つのパッケージ4,5は、絶縁性基板8の長手方向に沿って並べて配置されている。
図2および図3を参照して、一方のパッケージ4は、ダイパッド51と、ゲート用リード52と、ソース用リード53と、第1のMOSFET11と、第1のショットキーバリアダイオード21と、これらを封止するモールド樹脂57と含む。ダイパッド51は、平面視において凸形であり、矩形部と矩形部の一辺のほぼ中央から突出したリード部とを有している。リード部の先端部は、モールド樹脂57から突出している。ゲート用リード52とソース用リード53とは、ダイパッド51のリード部を挟んで、ダイパッド51のリード部と平行に配置されている。ゲート用リード52とソース用リード53の各一端部は、モールド樹脂57から突出している。ダイパッド51、ゲート用リード52およびソース用リード53は、たとえば、銅またはアルミニウムの板状体からなる。
ダイパッド51の矩形部の表面には、第1のMOSFET11と第1のショットキーバリアダイオード21とが、その一辺に沿って並べて配置されている。第1のMOSFET11と第1のショットキーバリアダイオード21とは、ダイパッド51の一表面にダイボンディングされている。第1のMOSFET11は、ダイパッドに対向する表面にドレイン電極11を有しており、このドレイン電極11がダイパッド51に導電性ろう材で接合されている。第1のMOSFET11は、ダイパッド51とは反対側の表面にソース電極11およびゲート電極11を有している。
第1のショットキーバリアダイオード21は、ダイパッド51に対向する表面にカソード電極21を有しており、このカソード電極21がダイパッド51に導電性ろう材で接合されている。第1のショットキーバリアダイオード21は、ダイパッド51とは反対側の表面にアノード電極21を有している。
第1のMOSFET11のゲート電極11は、ボンディングワイヤ(接続金属部材)39によって、ゲート用リード52に電気的に接続されている。また、第1のMOSFET11のソース電極11は、ボンディングワイヤ(接続金属部材)31によって、第1のショットキーバリアダイオード21のアノード電極21に電気的に接続されている。第1のショットキーバリアダイオード21のアノード電極21は、ボンディングワイヤ(接続金属部材)32によって、ソース用リード53に電気的に接続されている。
第1のMOSFET11のソース電極11を第1のショットキーバリアダイオード21のアノード電極21に接続するためのワイヤボンディングと、第1のショットキーバリアダイオード21のアノード電極21をソース用リード53に接続するワイヤボンディングとは、ステッチボンディング法によって行われてもよい。すなわち、第1のMOSFET11のソース電極11およびソース用リード53のうちの一方を起点とし、それらの他方を終点とし、第1のショットキーバリアダイオード21のアノード電極21を中継点とするステッチボンディングによって、それらの接続が行われていてもよい。ボンディングワイヤ31,32,39は、たとえば、Al,Au,Cuなどを主成分とするワイヤである。
図2を参照して、もう一方のパッケージ5は、ダイパッド54と、ゲート用リード55と、ソース用リード56と、第2のMOSFET12と、第2のショットキーバリアダイオード22と、これらを封止するモールド樹脂58とを含む。ダイパッド54は、平面視において凸形であり、矩形部と矩形部の一辺のほぼ中央から突出したリード部とを有している。リード部の先端部は、モールド樹脂58から突出している。ゲート用リード55とソース用リード56とは、ダイパッド54のリード部を挟んで、ダイパッド54のリード部と平行に配置されている。ゲート用リード55とソース用リード56の各一端部は、モールド樹脂58から突出している。ダイパッド54、ゲート用リード55およびソース用リード56は、たとえば、銅またはアルミニウムの板状体からなる。
ダイパッド54の矩形部の表面には、第2のMOSFET12と第2のショットキーバリアダイオード22とが、その一辺に沿って並べて配置されている。第2のMOSFET12と第2のショットキーバリアダイオード22とは、ダイパッド54の一表面にダイボンディングされている。第2のMOSFET12は、ダイパッド54に対向する表面にドレイン電極を有しており、このドレイン電極がダイパッド54に導電性ろう材で接合されている。第2のMOSFET12は、ダイパッド54とは反対側の表面にソース電極12およびゲート電極12を有している。
第2のショットキーバリアダイオード22は、ダイパッド54に対向する表面にカソード電極を有しており、このカソード電極がダイパッド54に導電性ろう材で接合されている。第2のショットキーバリアダイオード22は、ダイパッド54とは反対側の表面にアノード電極22を有している。
第2のMOSFET12のゲート電極12は、ボンディングワイヤ(接続金属部材)40によって、ゲート用リード55に電気的に接続されている。また、第2のMOSFET12のソース電極12は、ボンディングワイヤ(接続金属部材)33によって、第2のショットキーバリアダイオード22のアノード電極22に電気的に接続されている。第2のショットキーバリアダイオード22のアノード電極22は、ボンディングワイヤ(接続金属部材)34によって、ソース用リード56に電気的に接続されている。
第2のMOSFET12のソース電極12を第2のショットキーバリアダイオード22のアノード電極22に接続するためのワイヤボンディングと、第2のショットキーバリアダイオード22のアノード電極22をソース用リード56に接続するワイヤボンディングとは、ステッチボンディング法によって行われてもよい。すなわち、第2のMOSFET11のソース電極12およびソース用リード56のうちの一方を起点とし、それらの他方を終点とし、第2のショットキーバリアダイオード22のアノード電極22を中継点とするステッチボンディングによって、それらの接続が行われていてもよい。ボンディングワイヤ33,34,40は、たとえば、Al,Au,Cuなどを主成分とするワイヤである。
パッケージ4のソース用リード56とパッケージ5のダイパッド54のリード部とは、平面視においてU形の帯状金属パターン59によって電気的に接続されている。この金属パターン59は、たとえば、銅またはアルミニウムの薄膜配線からなり、絶縁性基板8の表面に形成されている。
パッケージ4のゲート用リード52は、ゲート端子44に接続されている。ゲート端子44は、モジュール2のケースの外側に引き出されている。パッケージ4のダイパッド51のリード部は、第1電源端子41に接続されている。第1電源端子41は、モジュール2のケースの外側に引き出されている。第1電源端子41には、電源15が接続される。金属パターン59は、出力端子42に接続されている。出力端子42は、モジュール2のケースの外側に引き出されている。
パッケージ5のゲート用リード55は、ゲート端子45に接続されている。ゲート端子45は、モジュール2のケースの外側に引き出されている。パッケージ5のソース用リード56は、第2電源端子43に接続されている。第2電源端子43は、モジュール2のケースの外側に引き出されている。第2電源端子43は、接地(電源15の負極に接続)されている。
第2のモジュール3の内部構造も、第1のモジュール2の内部構造と同様であるので、その説明を省略する。
図1に戻り、このようなインバータ回路1では、たとえば、第1のMOSFET11と第4のMOSFET14とがオンされる。この後、これらのMOSFET11,12がオフされることにより、全てのMOSFET11〜14がオフ状態とされる。所定のデットタイム期間が経過すると、今度は、第2のMOSFET12と第3のMOSFET13とがオンされる。この後、これらのMOSFET12,13がオフされることにより、全てのMOSFET11〜14がオフ状態とされる。所定のデットタイム期間が経過すると、再び第1のMOSFET11と第4のMOSFET14とがオンされる。このような動作が繰り返されることにより、負荷16が交流駆動される。
第1のMOSFET11と第4のMOSFET14とがオンされた場合には、電源15の正極から、第1出力線17、第1のMOSFET11、接続金属部材31、接続金属部材32、第2出力線18、負荷16、第2出力線18、第4のMOSFET14、接続金属部材37および接続金属部材38を経て第3出力線19へと電流が流れる。この場合、負荷16には、矢印Aに示す方向に電流が流れる。
この状態から、全てのMOSFET11〜14がオフ状態にされると、誘導性の負荷16が有するインダクタンスは、負荷16に流れている電流(矢印Aに示す方向に流れている電流)を維持しようする。このため、接続金属線34、第2のショットキーバリアダイオード22、負荷16、接続金属線36および第3のショットキーバリアダイオード23に、接続金属線34から第3のショットキーバリアダイオード23に向かう方向に電流が流れる。これにより、接続金属線34および接続金属線36に電流が流れる。
接続金属線34に電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL4によって逆起電力が発生する。しかし、第2のPN接合ダイオード12aのアノードは接続金属線33によって第2のショットキーバリアダイオード22のアノードに接続されているので、第2のPN接合ダイオード12aには、第2のショットキーバリアダイオード22の順方向立ち上がり電圧Vf1に相当する電圧しか印加されない。つまり、第2のPN接合ダイオード12aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第2のPN接合ダイオード12aに電流が流れない。
同様に、接続金属線36に電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL6によって起電力が発生する。しかし、第3のPN接合ダイオード13aのアノードは接続金属線35によって第3のショットキーバリアダイオード23のアノードに接続されているので、第3のPN接合ダイオード13aには、第3のショットキーバリアダイオード23の順方向立ち上がり電圧Vf1に相当する電圧しか印加されない。つまり、第3のPN接合ダイオード13aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第3のPN接合ダイオード13aに電流が流れない。
第2のMOSFET12と第3のMOSFET13とがオンされた場合には、電源15の正極から、第1出力線17、第3のMOSFET13、接続金属部材35、接続金属部材36、第2出力線18、負荷16、第2出力線18、第2のMOSFET12、接続金属部材33および接続金属部材34を経て第3出力線19へと電流が流れる。この場合、負荷16には、矢印Bに示す方向に電流が流れる。
この状態で、全てのMOSFET11〜14がオフ状態にされると、誘導性の負荷16が有するインダクタンスは、負荷16に流れている電流(矢印Bに示す方向に流れている電流)を維持しようする。このため、接続金属線38、第4のショットキーバリアダイオード24、負荷16、接続金属線32および第1のショットキーバリアダイオード21に、接続金属線38から第1のショットキーバリアダイオード21に向かう方向に、電流が流れる。これにより、接続金属線38および接続金属線32に電流が流れる。
接続金属線38に電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL8によって起電力が発生する。しかし、第4のPN接合ダイオード14aのアノードは接続金属線37によって第4のショットキーバリアダイオード24のアノードに接続されているので、第4のPN接合ダイオード14aには、第4のショットキーバリアダイオード24の順方向立ち上がり電圧Vf1に相当する電圧しか印加されない。つまり、第4のPN接合ダイオード14aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第4のPN接合ダイオード14aに電流が流れない。
同様に、接続金属線32に電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL2によって起電力が発生する。しかし、第1のPN接合ダイオード11aのアノードは接続金属線31によって第1のショットキーバリアダイオード21のアノードに接続されているので、第1のPN接合ダイオード11aには、第1のショットキーバリアダイオード21の順方向立ち上がり電圧Vf1に相当する電圧しか印加されない。つまり、第1のPN接合ダイオード11aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第1のPN接合ダイオード11aに電流が流れない。
このように、この第1の実施形態では、デットタイム期間に、MOSFET11〜14に内蔵されているPN接合ダイオード11a〜14aに電流が流れるのを抑制することができる。これにより、MOSFET11〜14の順方向劣化を抑制することができる。
図4は、この発明の第2の実施形態に係るインバータ回路1Aを示す電気回路図である。図4において、図1の各部の対応部分には、図1と同じ参照符号を付してある。
前述した第1の実施形態では、図3に示されるパッケージ4のように、各パッケージにおいて、MOSFET11〜14のドレイン電極とショットキーバリアダイオード21〜24のカソード電極とが、ダイパッドに接合されている。これに対して、第2の実施形態では、各パッケージにおいて、MOSFET11〜14のソース電極とショットキーバリアダイオード21〜24のアノード電極とが、ダイパッドに接合されている。このため、各パッケージにおいて、MOSFET11〜14のダイパッドの反対側の表面にドレイン電極が形成され、ショットキーバリアダイオード21〜24のダイパッドの反対側の表面にカソード電極が形成されている。
図4を参照して、第1のMOSFET11のソース(第1のPN接合ダイオード11aのアノード)および第1のショットキーバリアダイオード21のアノードは、第1のモジュール2Aの出力端子42に接続されている。第1のMOSFET11のドレイン(第1のPN接合ダイオード11aのカソード)は、インダクタンスL1が寄生している接続金属部材31Aによって、第1のショットキーバリアダイオード21のカソードに接続されている。第1のショットキーバリアダイオード21のカソードは、インダクタンスL2が寄生している接続金属部材32Aによって、第1のモジュール2Aの第1電源端子41に接続されている。つまり、第1のショットキーバリアダイオード21のカソードは、インダクタンスL2が寄生している接続金属部材32Aを介して、第1出力線17に接続されている。
第2のMOSFET12のソース(第2のPN接合ダイオード12aのアノード)および第2のショットキーバリアダイオード22のアノードは、第1のモジュール2Aの第2電源端子43に接続されている。第2のMOSFET12のドレイン(第2のPN接合ダイオード12aのカソード)は、インダクタンスL3が寄生している接続金属部材33Aによって、第2のショットキーバリアダイオード22のカソードに接続されている。第2のショットキーバリアダイオード22のカソードは、インダクタンスL4が寄生している接続金属部材34Aによって、第1のモジュール2Aの出力端子42に接続されている。つまり、第2のショットキーバリアダイオード22のカソードは、インダクタンスL4が寄生している接続金属部材34Aを介して、第2出力線18に接続されている。
第3のMOSFET13のソース(第3のPN接合ダイオード13aのアノード)および第3のショットキーバリアダイオード23のアノードは、第2のモジュール3Aの出力端子47に接続されている。第3のMOSFET13のドレイン(第3のPN接合ダイオード13aのカソード)は、インダクタンスL5が寄生している接続金属部材35Aによって、第3のショットキーバリアダイオード23のカソードに接続されている。第3のショットキーバリアダイオード23のカソードは、インダクタンスL6が寄生している接続金属部材36Aによって、第2のモジュール3Aの第1電源端子46に接続されている。つまり、第3のショットキーバリアダイオード23のカソードは、インダクタンスL6が寄生している接続金属部材36Aを介して、第1出力線17に接続されている。
第4のMOSFET14のソース(第4のPN接合ダイオード14aのアノード)および第4のショットキーバリアダイオード24のアノードは、第2のモジュール3Aの第2電源端子48に接続されている。第4のMOSFET14のドレイン(第4のPN接合ダイオード14aのカソード)は、インダクタンスL7が寄生している接続金属部材37Aによって、第4のショットキーバリアダイオード24のカソードに接続されている。第4のショットキーバリアダイオード24のカソードは、インダクタンスL8が寄生している接続金属部材38Aによって、第2のモジュール3Aの出力端子47に接続されている。つまり、第4のショットキーバリアダイオード24のカソードは、インダクタンスL8が寄生している接続金属部材38Aを介して、第2出力線18に接続されている。
なお、インダクタンスを表す参照符号は、便宜的に第1の実施形態と同じにしているが、接続金属部材31A〜38Aのインダクタンスが第1の実施形態における接続金属部材31〜38のインダクタンスにそれぞれ等しいことを意味しているわけではない。
第1のMOSFET11と第4のMOSFET14とがオンされた場合には、電源15の正極から、第1出力線17、接続金属部材32A、接続金属部材31A、第1のMOSFET11、第2出力線18、負荷16、第2出力線18、接続金属部材38A、接続金属部材37Aおよび第4のMOSFET14を経て第3出力線19へと電流が流れる。この場合、負荷16には、矢印Aに示す方向に電流が流れる。
この状態から、全てのMOSFET11〜14がオフ状態にされると、誘導性負荷16が有するインダクタンスは、負荷16に流れている電流(矢印Aに示す方向に流れている電流)を維持しようする。このため、第2のショットキーバリアダイオード22、接続金属線34A、負荷16、第3のショットキーバリアダイオード23および接続金属線36Aに、第2のショットキーバリアダイオード22から接続金属線36Aに向かう方向に電流が流れる。これにより、接続金属線34Aおよび接続金属線36Aに電流が流れる。
接続金属線34Aに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL4によって逆起電力が発生する。しかし、第2のPN接合ダイオード12aのカソードは、接続金属線33Aによって第2のショットキーバリアダイオード22のカソードに接続されているので、第2のPN接合ダイオード12aには、第2のショットキーバリアダイオード22の順方向立ち上がり電圧Vf1に相当する電圧しか印加されない。つまり、第2のPN接合ダイオード12aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第2のPN接合ダイオード12aに電流が流れない。
同様に、接続金属線36Aに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL6によって起電力が発生する。しかし、第3のPN接合ダイオード13aのカソードは、接続金属線35Aによって第3のショットキーバリアダイオード23のカソードに接続されているので、第3のPN接合ダイオード13aには、第3のショットキーバリアダイオード23の順方向立ち上がり電圧Vf1に相当する電圧しか印加されない。つまり、第3のPN接合ダイオード13aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第3のPN接合ダイオード13aに電流が流れない。
第2のMOSFET12と第3のMOSFET13とがオンされた場合には、電源15の正極から、第1出力線17、接続金属部材36A、接続金属部材35A、第3のMOSFET13、第2出力線18、負荷16、第2出力線18、接続金属部材34A、接続金属部材33Aおよび第2のMOSFET12を経て、第3出力線19に電流が流れる。この場合、負荷16には、矢印Bに示す方向に電流が流れる。
この状態で、全てのMOSFET11〜14がオフ状態にされると、誘導性負荷16が有するインダクタンスは、負荷16に流れている電流(矢印Bに示す方向に流れている電流)を維持しようする。このため、第4のショットキーバリアダイオード24、接続金属線38A、負荷16、第1のショットキーバリアダイオード21および接続金属線32Aに、第4のショットキーバリアダイオード24から接続金属線32Aに向かう方向に電流が流れる。これにより、接続金属線38Aおよび接続金属線32Aに電流が流れる。
接続金属線38Aに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL8によって逆起電力が発生する。しかし、第4のPN接合ダイオード14aのカソードは接続金属線37Aによって第4のショットキーバリアダイオード24のカソードに接続されているので、第4のPN接合ダイオード14aには、第4のショットキーバリアダイオード24の順方向立ち上がり電圧Vf1に相当する電圧しか印加されない。つまり、第4のPN接合ダイオード14aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第4のPN接合ダイオード14aに電流が流れない。
同様に、接続金属線32Aに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL2によって逆起電力が発生する。しかし、第1のPN接合ダイオード11aのカソードは接続金属線31Aによって第1のショットキーバリアダイオード21のカソードに接続されているので、第1のPN接合ダイオード11aには、第1のショットキーバリアダイオード21の順方向立ち上がり電圧Vf1に相当する電圧しか印加されない。つまり、第1のPN接合ダイオード11aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第1のPN接合ダイオード11aに電流が流れない。
このように、この第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、デットタイム期間に、MOSFET11〜14に内蔵されているPN接合ダイオード11a〜14aに電流が流れるのを抑制することができる。これにより、MOSFET11〜14の順方向劣化を抑制することができる。
図5は、この発明の第3の実施形態に係るインバータ回路1Bを示す電気回路図である。図5において、図1の各部の対応部分には、図1と同じ参照符号を付してある。
前述した第1の実施形態では、各MOSFET11〜14のソース(PN接合ダイオード11a〜14aのアノード)は、接続金属部材31,33,35,37を介して、対応するショットキーバリアダイオード21〜24のアノードに接続されている。
これに対して、第3の実施形態では、各MOSFET11〜14のソース(PN接合ダイオード11a〜14aのアノード)は、インダクタンスL1,L3,L5,L7がそれぞれ寄生している接続金属部材31B,33B,35B,37Bを介して、出力線に接続されている。ただし、インダクタンスを表す参照符号は、便宜的に第1の実施形態と同じにしているだけであり、接続金属部材31B〜38Bのインダクタンスが第1の実施形態における接続金属部材31〜38のインダクタンスにそれぞれ等しいことを意味しているわけではない。
具体的な構成について説明すると、第1のMOSFET11のソース(第1のPN接合ダイオード11aのアノード)は、接続金属部材31Bを介して、第1のモジュール2Bの出力端子42に接続されている。つまり、第1のMOSFET11のソース(第1のPN接合ダイオード11aのアノード)は、接続金属部材31Bを介して、第2出力線18に接続されている。
第2のMOSFET12のソース(第2のPN接合ダイオード12aのアノード)は、接続金属部材33Bを介して、第1のモジュール2Bの第2電源端子43に接続されている。つまり、第2のMOSFET12のソース(第2のPN接合ダイオード12aのアノード)は、接続金属部材33Bを介して、第3出力線19に接続されている。
第3のMOSFET13のソース(第3のPN接合ダイオード13aのアノード)は、接続金属部材35Bを介して、第2のモジュール3Bの出力端子47に接続されている。つまり、第3のMOSFET13のソース(第3のPN接合ダイオード13aのアノード)は、接続金属部材35Bを介して、第2出力線18に接続されている。
第4のMOSFET14のソース(第4のPN接合ダイオード14aのアノード)は、接続金属部材37Bを介して、第2のモジュール3Bの第2電源端子48に接続されている。つまり、第4のMOSFET14のソース(第4のPN接合ダイオード14aのアノード)は、接続金属部材37Bを介して、第3出力線19に接続されている。
第1および第3のショットキーバリアダイオード21,23のアノードは、第1の実施形態と同様に、インダクタンスL2,L6がそれぞれ寄生している接続金属部材32B,36Bを介して、第2出力線18に接続されている。第2および第4のショットキーバリアダイオード22,24のアノードは、第1の実施形態と同様に、インダクタンスL4,L8がそれぞれ寄生している接続金属部材34B,38Bを介して、第3出力線19に接続されている。
第3の実施形態では、接続金属部材31B,33B,35B,37Bにそれぞれ寄生しているインダクタンスL1,L3,L5,L7は、接続金属部材32B,34B,36B,38Bにそれぞれ寄生しているインダクタンスL2,L4,L6,L8より大きくされている。つまり、L1>L2、L3>L4、L5>L6、およびL7>L8なる関係が成立している。たとえば、接続金属部材31B〜38Bがボンディングワイヤである場合には、ボンディングワイヤの長さ、ボンディングワイヤの径、ボンディングワイヤのループの角度などを調整することによって、インダクタンスL1〜L8を調整することができる。ボンディングワイヤが長いほど、ボンディングワイヤの径が小さいほど、またボンディングワイヤのループ角度が大きいほど、インダクタンスは大きくなる。
第1のMOSFET11と第4のMOSFET14とがオンされた場合には、電源15の正極から、第1出力線17、第1のMOSFET11、接続金属部材31B、第2出力線18、負荷16、第2出力線18、第4のMOSFET14および接続金属部材37Bを経て第3出力線19に電流が流れる。この場合、負荷16には、矢印Aに示す方向に電流が流れる。
この状態から、全てのMOSFET11〜14がオフ状態にされると、誘導性負荷16に含まれているインダクタンスは、負荷16に流れている電流(矢印Aに示す方向に流れている電流)を維持しようする。このため、接続金属線34B、第2のショットキーバリアダイオード22、負荷16、接続金属線36Bおよび第3のショットキーバリアダイオード23に、接続金属線34Bから第3のショットキーバリアダイオード23に向かう方向に電流が流れる。これにより、接続金属線34Bおよび接続金属線36Bに電流が流れる。
接続金属線34Bに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL4によって逆起電力が発生する。インダクタンスL4によって発生した逆起電力は接続金属線33Bに供給される。しかし、接続金属線33Bに寄生しているインダクタンスL3はインダクタンスL4より大きいため、その逆起電力によるエネルギーはインダクタンスL3によって吸収される。したがって、第2のPN接合ダイオード12aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第2のPN接合ダイオード12aに電流が流れない。
同様に、接続金属線36Bに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL6によって逆起電力が発生する。インダクタンスL6によって発生した逆起電力は接続金属線35Bに供給される。しかし、接続金属線35Bに寄生しているインダクタンスL5はインダクタンスL6より大きいため、その逆起電力によるエネルギーがインダクタンスL5によって吸収される。したがって、第3のPN接合ダイオード13aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第3のPN接合ダイオード13aに電流が流れない。
第2のMOSFET12と第3のMOSFET13とがオンされた場合には、電源15の正極から、第1出力線17、第3のMOSFET13、接続金属部材35B、第2出力線18、負荷16、第2出力線18、第2のMOSFET12および接続金属部材33Bを経て第3出力線19に電流が流れる。この場合、負荷16には、矢印Bに示す方向に電流が流れる。
この状態から、全てのMOSFET11〜14がオフ状態にされると、誘導性負荷16に含まれているインダクタンスは、負荷16に流れている電流(矢印Bに示す方向に流れている電流)を維持しようする。このため、接続金属線38B、第4のショットキーバリアダイオード24、負荷16、接続金属線32Bおよび第1のショットキーバリアダイオード21に、接続金属線38Bから第1のショットキーバリアダイオード21に向かう方向に電流が流れる。これにより、接続金属線38Bおよび接続金属線32Bに電流が流れる。
接続金属線38Bに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL8によって逆起電力が発生する。インダクタンスL8によって発生した逆起電力は接続金属線37Bに供給される。しかし、接続金属線37Bに寄生しているインダクタンスL7はインダクタンスL8より大きいため、その逆起電力によるエネルギーがインダクタンスL7によって吸収される。したがって、第4のPN接合ダイオード14aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第4のPN接合ダイオード14aに電流が流れない。
同様に、接続金属線32Bに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL2によって逆起電力が発生する。インダクタンスL2によって発生した逆起電力は接続金属線31Bに供給される。しかし、接続金属線31Bに寄生しているインダクタンスL1はインダクタンスL2より大きいため、その逆起電力によるエネルギーがインダクタンスL1によって吸収される。したがって、第1のPN接合ダイオード11aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第1のPN接合ダイオード11aに電流が流れない。
このように、この第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、デットタイム期間に、MOSFET11〜14に内蔵されているPN接合ダイオード11a〜14aに電流が流れるのを抑制することができる。これにより、MOSFET11〜14の順方向劣化を抑制することができる。
図6は、この発明の第4の実施形態に係るインバータ回路1Cを示す電気回路図である。図6において、図1の各部の対応部分には、図1と同じ参照符号を付してある。
前述した第1の実施形態では、図3に示されるパッケージ4のように、各パッケージにおいて、MOSFET11〜14のドレイン電極とショットキーバリアダイオード21〜24のカソード電極とが、ダイパッドに接合されている。これに対して、第4の実施形態では、各パッケージにおいて、MOSFET11〜14のソース電極とショットキーバリアダイオード21〜24のアノード電極とが、ダイパッドに接合されている。このため、各パッケージにおいて、MOSFET11〜14のダイパッドの反対側の表面にドレイン電極が形成され、ショットキーバリアダイオード21〜24のダイパッドの反対側の表面にカソード電極が形成されている。
図6を参照して、第1のMOSFET11のソース(第1のPN接合ダイオード11aのアノード)および第1のショットキーバリアダイオード21のアノードは、第1のモジュール2Cの出力端子42に接続されている。第1のMOSFET11のドレイン(第1のPN接合ダイオード11aのカソード)は、インダクタンスL1が寄生している接続金属部材31Cによって、第1のモジュール2Cの第1電源端子41に接続されている。第1のショットキーバリアダイオード21のカソードは、インダクタンスL2が寄生している接続金属部材32Cによって、第1のモジュール2Cの第1電源端子41に接続されている。つまり、第1のPN接合ダイオード11aのカソードは接続金属部材31Cを介して第1出力線17に接続され、第1のショットキーバリアダイオード21のカソードは接続金属部材32Cを介して第1出力線17に接続されている。
第2のMOSFET12のソース(第2のPN接合ダイオード12aのアノード)および第2のショットキーバリアダイオード22のアノードは、第1のモジュール2Cの第2電源端子43に接続されている。第2のMOSFET12のドレイン(第2のPN接合ダイオード12aのカソード)は、インダクタンスL3が寄生している接続金属部材33Cによって、第1のモジュール2Cの出力端子42に接続されている。第2のショットキーバリアダイオード22のカソードは、インダクタンスL4が寄生している接続金属部材34Cによって、第1のモジュール2Cの出力端子42に接続されている。つまり、第2のPN接合ダイオード12aのカソードは接続金属部材33Cを介して第2出力線18に接続され、第2のショットキーバリアダイオード22のカソードは接続金属部材34Cを介して第2出力線18に接続されている。
第3のMOSFET13のソース(第3のPN接合ダイオード13aのアノード)および第3のショットキーバリアダイオード23のアノードは、第2のモジュール3Cの出力端子47に接続されている。第3のMOSFET13のドレイン(第3のPN接合ダイオード13aのカソード)は、インダクタンスL5が寄生している接続金属部材35Cによって、第2のモジュール3Cの第1電源端子46に接続されている。第3のショットキーバリアダイオード23のカソードは、インダクタンスL6が寄生している接続金属部材36Cによって、第2のモジュール3Cの第1電源端子46に接続されている。つまり、第3のPN接合ダイオード13aのカソードは接続金属部材35Cを介して第1出力線17に接続され、第3のショットキーバリアダイオード23のカソードは接続金属部材36Cを介して第1出力線17に接続されている。
第4のMOSFET14のソース(第4のPN接合ダイオード14aのアノード)および第4のショットキーバリアダイオード24のアノードは、第2のモジュール3Cの第2電源端子48に接続されている。第4のMOSFET14のドレイン(第4のPN接合ダイオード14aのカソード)は、インダクタンスL7が寄生している接続金属部材37Cによって、第2のモジュール3Cの出力端子47に接続されている。第4のショットキーバリアダイオード24のカソードは、インダクタンスL8が寄生している接続金属部材38Cによって、第2のモジュール3Cの出力端子42に接続されている。つまり、第4のPN接合ダイオード14aのカソードは接続金属部材37Cを介して第2出力線18に接続され、第4のショットキーバリアダイオード24のカソードは接続金属部材38Cを介して第2出力線18に接続されている。
なお、インダクタンスを表す参照符号は、便宜的に第1の実施形態と同じにしているが、接続金属部材31C〜38Cのインダクタンスが第1の実施形態における接続金属部材31〜38のインダクタンスにそれぞれ等しいことを意味しているわけではない。
この第4の実施形態においては、接続金属部材31C,33C,35C,37Cにそれぞれ寄生しているインダクタンスL1,L3,L5,L7は、接続金属部材32C,34C,36C,38Cにそれぞれ寄生しているインダクタンスL2,L4,L6,L8より大きくされている。つまり、L1>L2、L3>L4、L5>L6、およびL7>L8なる関係が成立している。たとえば、接続金属部材31C〜38Cがボンディングワイヤである場合には、ボンディングワイヤの長さ、ボンディングワイヤの径、ボンディングワイヤのループの角度などを調整することによって、インダクタンスL1〜L8を調整することができる。
第1のMOSFET11と第4のMOSFET14とがオンされた場合には、電源15の正極から、第1出力線17、接続金属部材31C、第1のMOSFET11、第2出力線18、負荷16、第2出力線18、接続金属部材37Cおよび第4のMOSFET14を経て第3出力線19に電流が流れる。この場合、負荷16には、矢印Aに示す方向に電流が流れる。
この状態から、全てのMOSFET11〜14がオフ状態にされると、誘導性負荷16に含まれているインダクタンスは、負荷16に流れている電流(矢印Aに示す方向に流れている電流)を維持しようする。このため、第2のショットキーバリアダイオード22、接続金属線34C、負荷16、第3のショットキーバリアダイオード23および接続金属線36Cに、第2のショットキーバリアダイオード22から接続金属線36Cに向かう方向に電流が流れる。これにより、接続金属線34Cおよび接続金属線36Cに電流が流れる。
接続金属線34Cに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL4によって逆起電力が発生する。インダクタンスL4によって発生した逆起電力は接続金属線33Cに供給される。しかし、接続金属線33Cに寄生しているインダクタンスL3はインダクタンスL4より大きいため、その逆起電力によるエネルギーがインダクタンスL3によって吸収される。したがって、第2のPN接合ダイオード12aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第2のPN接合ダイオード12aに電流が流れない。
同様に、接続金属線36Cに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL6によって逆起電力が発生する。インダクタンスL6によって発生した逆起電力は接続金属線35Cに供給される。しかし、接続金属線35Cに寄生しているインダクタンスL5はインダクタンスL6より大きいため、その逆起電力のエネルギーがインダクタンスL5によって吸収される。したがって、第3のPN接合ダイオード13aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第3のPN接合ダイオード13aに電流が流れない。
第2のMOSFET12と第3のMOSFET13とがオンされた場合には、電源15の正極から、第1出力線17、接続金属部材35C、第3のMOSFET13、第2出力線18、負荷16、第2出力線18、接続金属部材33Cおよび第2のMOSFET12を経て第3出力線19に電流が流れる。この場合、負荷16には、矢印Bに示す方向に電流が流れる。
この状態から、全てのMOSFET11〜14がオフ状態にされると、誘導性負荷16に含まれているインダクタンスは、負荷16に流れている電流(矢印Bに示す方向に流れている電流)を維持しようする。このため、第4のショットキーバリアダイオード24、接続金属線38C、負荷16、第1のショットキーバリアダイオード21および接続金属線32Cに、第4のショットキーバリアダイオード24から接続金属線32Cに向かう方向に電流が流れる。これにより、接続金属線38Cおよび接続金属線32Cに電流が流れる。
接続金属線38Cに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL8によって逆起電力が発生する。インダクタンスL8によって発生した逆起電力は接続金属線37Cに供給される。しかし、接続金属線37Cに寄生しているインダクタンスL7はインダクタンスL8より大きいため、その逆起電力のエネルギーがインダクタンスL7によって吸収される。したがって、第4のPN接合ダイオード14aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第4のPN接合ダイオード14aに電流が流れない。
同様に、接続金属線32Cに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL2によって逆起電力が発生する。インダクタンスL2によって発生した逆起電力は接続金属線31Cに供給される。しかし、接続金属線31Cに寄生しているインダクタンスL1はインダクタンスL2より大きいため、その逆起電力のエネルギーがインダクタンスL1によって吸収される。したがって、第1のPN接合ダイオード11aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第1のPN接合ダイオード11aに電流が流れない。
このように、この第4の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、デットタイム期間に、MOSFET11〜14に内蔵されているPN接合ダイオード11a〜14aに電流が流れるのを抑制することができる。これにより、MOSFET11〜14の順方向劣化を抑制することができる。
図7は、本発明の第5の実施形態に係る電子回路が適用されたコンバータ回路101を示す電気回路図である。
このコンバータ回路101は、降圧用のDC−DCコンバータ回路である。コンバータ回路101は、モジュール2と、コイル72と、コンデンサ73とを含む。モジュール2は、第1の実施形態の第1のモジュール2と同じ構成である。モジュール2の第1電源端子41は、第1出力線17を介して電源115の正極端子に接続されている。モジュール2の第2電源端子43は、第3出力線19を介して電源115の負極端子に接続されている。モジュール2の出力端子42は、第2出力線18およびコイル72を介して第1外部端子111に接続されている。モジュール2の第2電源端子43は、第3出力線19を介して第2外部端子112に接続されている。
コイル72と第1外部端子111との接続点と、第2電源端子43と第2外部端子112との間の第3出力線19との間に、コンデンサ73が接続されている。コイル72とコンデンサ73とは、平滑回路を形成している。第1外部端子111と第2外部端子112の間に、負荷116が接続されている。モジュール2のゲート端子45は、抵抗71を介して第3出力線19に接続されている。モジュール2のゲート端子44には、図示しない制御ユニットが接続される。
モジュール2は、ハイサイドの第1のMOSFET11と、それに直列に接続されたローサイドの第2のMOSFET12とを含む。MOSFET11,12は、第1のPN接合ダイオード(ボディダイオード)11a,および第2のPN接合ダイオード12aをそれぞれ内蔵している。これらのPN接合ダイオード11a,12aは、バイポーラデバイスである。
MOSFET11,12には、ユニポーラデバイスである第1のショットキーバリアダイオード21および第2のショットキーバリアダイオード21がそれぞれ並列に接続されている。つまり、バイポーラデバイスであるPN接合ダイオード11a,12aに、ユニポーラデバイスであるショットキーバリアダイオード21,22が並列に接続されている。
第1のMOSFET11のドレインは、モジュール2の第1出力端子41に接続されている。第1のショットキーバリアダイオード21のカソードは、第1のMOSFET11のドレイン(第1のPN接合ダイオード11aのカソード)に接続されている。第1のMOSFET11のソース(第1のPN接合ダイオード11aのアノード)は、インダクタンスL1が寄生している接続金属部材31を介して、第1のショットキーバリアダイオード21のアノードに接続されている。第1のショットキーバリアダイオード21のアノードは、インダクタンスL2が寄生している接続金属部材32を介して、モジュール2の出力端子42に接続されている。つまり、第1のショットキーバリアダイオード21のアノードは、インダクタンスL2が寄生している接続金属部材32を介して、第2出力線18に接続されている。
第2のMOSFET12のドレインは、モジュール2の出力端子42に接続されている。第2のショットキーバリアダイオード22のカソードは、第2のMOSFET12のドレイン(第2のPN接合ダイオード12aのカソード)に接続されている。第2のMOSFET12のソース(第2のPN接合ダイオード12aのアノード)は、インダクタンスL3が寄生している接続金属部材33を介して、第2のショットキーバリアダイオード22のアノードに接続されている。第2のショットキーバリアダイオード22のアノードは、インダクタンスL4が寄生している接続金属部材34を介してモジュール2の第2電源端子43に接続されている。つまり、第2のショットキーバリアダイオード22のアノードは、インダクタンスL4が寄生している接続金属部材34を介して、第3出力線19に接続されている。
各MOSFET11,12は、たとえば、化合物半導体の一例であるSiC(炭化シリコン)を半導体材料として用いたSiCデバイスである。また、各ショットキーバリアダイオード21,22の順方向立ち上がり電圧Vf1は、各PN接合ダイオード11a,12aの順方向立ち上がり電圧Vf2より低い。各PN接合ダイオード11a,12aの順方向立ち上がり電圧Vf2は、たとえば、2.0Vである。各ショットキーバリアダイオード21,22の順方向立ち上がり電圧Vf1は、たとえば、1.0Vである。
このようなコンバータ回路101では、第1のMOSFET11が予め設定されたデューティ比でオンオフ(スイッチング)される。第1のMOSFET11がオンされると、電源115の正極から、第1出力線17、第1のMOSFET11、接続金属部材31、接続金属部材32、第2出力線18およびコイル72(平滑回路)を経て、負荷116に電流が流れる。これにより、コイル72にエネルギーが蓄積されるとともに、負荷116に電力が供給される。
第1のMOSFET11がオフされると、コイル72はそれに流れている電流を維持しようして、起電力を発生させる。この起電力によって、接続金属部材34および第2のショットキーバリアダイオード22を通じてコイル72に電流が流れ、負荷116に電力が供給される。このような動作が繰り返されることにより、負荷116には、電源115の電圧より低い電圧が印加される。
前述したように第1のMOSFET11がオンからオフに切り替えられたときには、コイル72によって発生した起電力によって、接続金属部材34に電流が流れる。接続金属部材34に電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL4によって逆起電力が発生する。しかし、第2のPN接合ダイオード12aのアノードは接続金属線33によって第2のショットキーバリアダイオード22のアノードに接続されているので、第2のPN接合ダイオード12aには、第2のショットキーバリアダイオード22の順方向立ち上がり電圧Vf1に相当する電圧しか印加されない。つまり、第2のPN接合ダイオード12aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第2のPN接合ダイオード12aに電流が流れない。
このように、この第5の実施形態では、第1のMOSFET11がオンからオフに切り替えられたときに、第2のMOSFET12に内蔵されているPN接合ダイオード12aに電流が流れるのを抑制することができる。これにより、MOSFET12の順方向劣化を抑制することができる。
なお、第3の実施形態の第1のモジュール2Bと同様に、第1のMOSFET11のソースを、接続金属部材31によって出力端子42に接続し、第2のMOSFET12のソースを、接続金属部材33によって第2電源端子43に接続してもよい。ただし、この場合には、接続金属部材31、33にそれぞれ寄生しているインダクタンスL1,L3は、接続金属部材32、34に寄生しているインダクタンスL2,L4より大きくされる。
また、モジュール2を昇圧用のDC−DCコンバータにも用いることができる。この場合には、モジュール2の端子42,43の間に電源を接続し、モジュール2の端子41,43の間にコイルおよびコンデンサからなる平滑回路を接続する。そして、コンデンサに並列に負荷を接続する。また、第1のMOSFET11のゲート端子44が抵抗を介して接地される。そして、第2のMOSFET12がスイッチングされる。このような昇圧用のDC−DCコンバータでは、前述した降圧用のDC−DCコンバータと同様に、第2のMOSFET12がオフされたときに、第1のMOSFET11のPN接合ダイオード11aに電流は流れなくなる。
図8は、この発明の第6の実施形態に係るコンバータ回路101Aを示す電気回路図である。図8において、図7の各部の対応部分には、図7と同じ参照符号を付してある。
このコンバータ回路101Aは、第5の実施形態のコンバータ回路101と、モジュール2Aの構成が異なっている。前述した第5の実施形態におけるモジュール2の構成は、第1の実施形態における第1のモジュール2と同じ構成である。これに対して、第6の実施形態におけるモジュール2Aの構成は、第2の実施形態における第1のモジュール2Aと同じ構成である。
図8を参照して、第1のMOSFET11のソース(第1のPN接合ダイオード11aのアノード)および第1のショットキーバリアダイオード21のアノードは、第1のモジュール2Aの出力端子42に接続されている。第1のMOSFET11のドレイン(第1のPN接合ダイオード11aのカソード)は、インダクタンスL1が寄生している接続金属部材31Aによって、第1のショットキーバリアダイオード21のカソードに接続されている。第1のショットキーバリアダイオード21のカソードは、インダクタンスL2が寄生している接続金属部材32Aによって、モジュール2Aの第1電源端子41に接続されている。つまり、第1のショットキーバリアダイオード21のカソードは、インダクタンスL2が寄生している接続金属部材32Aを介して、第1出力線17に接続されている。
第2のMOSFET12のソース(第2のPN接合ダイオード12aのアノード)および第2のショットキーバリアダイオード22のアノードは、モジュール2Aの第2電源端子43に接続されている。第2のMOSFET12のドレイン(第2のPN接合ダイオード12aのカソード)は、インダクタンスL3が寄生している接続金属部材33Aによって、第2のショットキーバリアダイオード22のカソードに接続されている。第2のショットキーバリアダイオード22のカソードは、インダクタンスL4が寄生している接続金属部材34Aによって、モジュール2Aの出力端子42に接続されている。つまり、第2のショットキーバリアダイオード22のカソードは、インダクタンスL4が寄生している接続金属部材34Aを介して、第2出力線18に接続されている。
各MOSFET11,12は、たとえば、化合物半導体の一例であるSiC(炭化シリコン)を半導体材料として用いたSiCデバイスである。また、各ショットキーバリアダイオード21,22の順方向立ち上がり電圧Vf1は、各PN接合ダイオード11a,12aの順方向立ち上がり電圧Vf2より低い。各PN接合ダイオード11a,12aの順方向立ち上がり電圧Vf2は、たとえば、2.0Vである。各ショットキーバリアダイオード21,22の順方向立ち上がり電圧Vf1は、たとえば、1.0Vである。
モジュール2Aのゲート端子45は、抵抗71を介して第3出力線19に接続されている。モジュール2Aのゲート端子44は、図示しない制御ユニットに接続されている。
このようなコンバータ回路101Aでは、第1のMOSFET11が予め設定されたデューティ比でオンオフ(スイッチング)される。第1のMOSFET11がオンされると、電源115の正極から、第1出力線17、接続金属部材32A、接続金属部材31A、第1のMOSFET11、第2出力線122およびコイル72(平滑回路)を経て、負荷116に電流が流れる。これにより、コイル72にエネルギーが蓄積されるとともに、負荷116に電力が供給される。
第1のMOSFET11がオフされると、コイル72はそれに流れている電流を維持しようして、起電力を発生させる。この起電力によって、第2のショットキーバリアダイオード22および接続金属部材34Aを通じて負荷116に電流が流れ、負荷116に電力が供給される。このような動作が繰り替えされることにより、負荷116には、電源115の電圧より低い電圧が印加される。
前述したように、第1のMOSFET11がオンからオフに切り替えられると、コイル72によって発生した起電力によって、接続金属部材34Aに電流が流れる。接続金属部材34Aに電流が流れると、それに寄生しているインダクタンスL4によって逆起電力が発生する。しかし、第2のPN接合ダイオード12aのカソードは接続金属線33Aによって第2のショットキーバリアダイオード22のカソードに接続されているので、第2のPN接合ダイオード12aには、第2のショットキーバリアダイオード22の順方向立ち上がり電圧Vf1に相当する電圧しか印加されない。つまり、第2のPN接合ダイオード12aには、その順方向立ち上がり電圧Vf2以上の電圧は印加されない。このため、第2のPN接合ダイオード12aに電流が流れない。
このように、この第6の実施形態においても、第1のMOSFET11がオンからオフに切り替えられたときに、第2のMOSFET12に内蔵されているPN接合ダイオード12aに電流が流れるのを抑制することができる。これにより、MOSFET12の順方向劣化を抑制することができる。
なお、第4実施形態の第1のモジュール2Cと同様に、第1のMOSFET11のドレインを、接続金属部材31Aによって第1電源端子41に接続し、第2のMOSFET12のドレインを、接続金属部材33Aによって出力端子42に接続してもよい。ただし、この場合には、接続金属部材31A、33Aにそれぞれ寄生しているインダクタンスL1,L3は、接続金属部材32A、34Aにそれぞれ寄生しているインダクタンスL2,L4より大きくされる。
また、モジュール2Aを昇圧用のDC−DCコンバータにも用いることができる。この場合には、モジュール2Aの端子42,43の間に電源を接続し、モジュール2Aの端子41,43の間にコイルおよびコンデンサからなる平滑回路を接続する。そして、コンデンサに並列に負荷を接続する。また、第1のMOSFET11のゲート端子44が抵抗を介して接地される。そして、第2のMOSFET12がスイッチングされる。このような昇圧用のDC−DCコンバータでは、前述した降圧用のDC−DCコンバータと同様に、第2のMOSFET12がオフされたときに、第1のMOSFET11のPN接合ダイオード11aに電流は流れなくなる。
以上、本発明の6つの実施形態について説明したが、本発明は、さらに他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、各MOSFET11,12,13,14は、SiCデバイスであるが、Si(シリコン)を半導体材料として用いたSiデバイスであってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この明細書からはさらに以下のような特徴が抽出され得る。
(1)バイポーラデバイスと、前記バイポーラデバイスに並列に接続されたユニポーラデバイスと、前記バイポーラデバイスおよびユニポーラデバイスに接続された出力線とを含んでいる。そして、前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスが、前記バイポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスよりも小さい、電子回路。
バイポーラデバイスはPN接合ダイオードであってもよい。また、ユニポーラデバイスはショットキーバリアダイオードであってもよい。
バイポーラデバイスと出力線との接続形態は、次の第1の接続形態または第2の接続形態のいずれかであってもよい。第1の接続形態では、バイポーラデバイスが接続線によってユニポーラデバイスに接続され、ユニポーラデバイスが別の接続線によって出力線に接続される。第2の接続形態では、バイポーラデバイスが、ユニポーラデバイスに接続されることなく、出力線に接続される。すなわち、バイポーラデバイスおよびユニポーラデバイスは、個別の接続線によってそれぞれ出力線に接続される。
第1の接続形態では、バイポーラデバイスとユニポーラデバイスとの間の接続線によるインダクタンスが存在し、かつユニポーラデバイスと出力線との間の接続線によるインダクタンスが存在する。そのため、ユニポーラデバイスと出力線との間のインダクタンスは、バイポーラデバイスと出力線との間のインダクタンスよりも小さい。第1の接続形態において、ユニポーラデバイスに電流が流れると、ユニポーラデバイスと出力線との間のインダクタンスによって、逆起電力が発生する。しかし、バイポーラデバイスがユニポーラデバイスに接続されているため、ユニポーラデバイスの動作電圧(ショットキーバリアダイオードでは順方向立ち上がり電圧)に相当する電圧がバイポーラデバイスにかかるに過ぎない。バイポーラデバイスの動作電圧は、ユニポーラデバイスの動作電圧より低いので、バイポーラデバイスに電流は流れない。このため、バイポーラデバイスに結晶欠陥部が存在していたとしても、結晶欠陥部が拡大するのを抑制できる。
第2の接続形態においても、ユニポーラデバイスに電流が流れると、ユニポーラデバイスと出力線との間の接続線によるインダクタンスによって、逆起電力が発生する。しかし、ユニポーラデバイスと出力線との間の接続線によるインダクタンスが、バイポーラデバイスと出力線との間のインダクタンスよりも小さいので、ユニポーラデバイスと出力線との間の小さなインダクタンスによって発生した逆起電力は、バイポーラデバイスと出力線との間の大きなインダクタンスよって吸収される。このため、バイポーラデバイスには、電流が流れない。このため、バイポーラデバイスに結晶欠陥部が存在していたとしても、結晶欠陥部が拡大するのを抑制できる。
(2)前記バイポーラデバイスが、SiCを主とする半導体材料で作成されたSiC半導体デバイスである、前記(1)に記載の電子回路。
SiC半導体デバイスには、基底面転位(BPD:Basal Plane Dislocation)と呼ばれる結晶欠陥が存在しているため、PN接合部に順方向電流が流れると、BPDが拡大して、面欠陥となる。この構成では、ユニポーラデバイスに電流が流れた場合に、バイポーラデバイスであるSiC半導体デバイス(PN接合部)に電流が流れるのを抑制できる。これにより、SiC半導体デバイスに存在しているBPDが拡大するのを抑制できる。
(3)前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスにより生じる逆起電力が2.0V以上である、前記(1)または(2)に記載の電子回路。
バイポーラデバイスの動作電圧(たとえばPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧)は、2.0V程度であると考えられる。したがって、ユニポーラデバイスと出力線との間のインダクタンスにより生じる逆起電力が2.0V未満では、バイポーラデバイスにそもそも電流は流れない。したがって、ユニポーラデバイスと出力線との間のインダクタンスにより生じる起電力が2.0V以上の場合に、この発明による実質的な効果が得られる。
(4)前記バイポーラデバイスがPN接合ダイオードを含み、前記ユニポーラデバイスがショットキーバリアダイオードを含む、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の電子回路。
ショットキーバリアダイオードに電流が流れると、ショットキーバリアダイオードと出力線との間のインダクタンスによって、逆起電力が発生する。前述した第1の接続形態では、PN接合ダイオードがショットキーバリアダイオードに接続されているため、ショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧に相当する電圧しかPN接合ダイオードにかからない。PN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧は、ショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧より低いので、PN接合ダイオードには電流は流れない。
前記第2の接続形態では、ショットキーバリアダイオードと出力線との間のインダクタンスは、PN接合ダイオードと出力線との間のインダクタンスより小さい。そのため、ショットキーバリアダイオードと出力線との間のインダクタンスによって発生した逆起電力は、PN接合ダイオードと出力線との間のインダクタンスよって吸収される。このため、PN接合ダイオードには、電流が流れない。
(5)前記PN接合ダイオードのアノードを前記ショットキーバリアダイオードのアノードに接続し、インダクタンスが寄生している接続金属部材をさらに含み、前記ショットキーバリアダイオードのアノードが前記出力線に接続されている、前記(4)に記載の電子回路。接続金属部材は、ワイヤ、リボンまたはフレームであってもよい。
ショットキーバリアダイオードに電流が流れると、ショットキーバリアダイオードと出力線との間のインダクタンスによって、逆起電力が発生する。しかし、PN接合ダイオードのアノードは接続金属部材によってショットキーバリアダイオードのアノードに接続されているため、PN接合ダイオードにはショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧に相当する電圧しかかからない。ショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧は、PN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧より低いから、PN接合ダイオードに電流は流れない。
(6)前記PN接合ダイオードのカソードを前記ショットキーバリアダイオードのカソードに接続し、インダクタンスが寄生している接続金属部材をさらに含み、前記ショットキーバリアダイオードのカソードが前記出力線に接続されている、前記(4)に記載の電子回路。
ショットキーバリアダイオードに電流が流れると、ショットキーバリアダイオードと出力線との間のインダクタンスによって、逆起電力が発生する。しかし、PN接合ダイオードのカソードは接続金属部材によってショットキーバリアダイオードのカソードに接続されているため、PN接合ダイオードにはショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧に相当する電圧しかかからない。ショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧はPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧より低いから、PN接合ダイオードに電流は流れない。
(7)前記PN接合ダイオードがスイッチングデバイスに逆並列接続されている、前記(4)〜(6)のいずれかに記載の電子回路。
(8)前記スイッチングデバイスがMOSFETであり、前記PN接合ダイオードが前記MOSFETに内蔵されている、前記(7)に記載の電子回路。この構成では、MOSFETに内蔵されているPN接合ダイオードに電流が流れるのを抑制できるので、MOSFETの順方向劣化を抑制することができる。
(9)前記MOSFETのソースを前記ショットキーバリアダイオードのアノードに接続し、インダクタンスが寄生している接続金属部材をさらに含み、前記ショットキーバリアダイオードのアノードが前記出力線に接続されている、前記(8)に記載の電子回路。
ショットキーバリアダイオードに電流が流れると、ショットキーバリアダイオードと出力線との間のインダクタンスによって、逆起電力が発生する。しかし、MOSFETのソースは接続金属部材によってショットキーバリアダイオードのアノードに接続されているため、MOSFETに内蔵されているPN接合ダイオードにはショットキーバリアダイオードの動作電圧に相当する電圧しかかからない。ショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧は、PN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧より低いから、PN接合ダイオードに電流は流れない。これにより、MOSFETの順方向劣化を抑制できる。
(10)前記MOSFETのドレインを前記ショットキーバリアダイオードのカソードに接続し、インダクタンスが寄生している接続金属部材をさらに含み、前記ショットキーバリアダイオードのカソードが前記出力線に接続されている、前記(8)に記載の電子回路。
ショットキーバリアダイオードに電流が流れると、ショットキーバリアダイオードと出力線との間のインダクタンスによって、逆起電力が発生する。しかし、MOSFETのドレインは接続金属部材によってショットキーバリアダイオードのカソードに接続されているため、MOSFETに内蔵されているPN接合ダイオードにはショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧に相当する電圧しかかからない。ショットキーバリアダイオードの順方向立ち上がり電圧は、PN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧より低いから、PN接合ダイオードに電流は流れない。これにより、MOSFETの順方向劣化を抑制できる。
(11)前記ショットキーバリアダイオードのアノードを前記出力線に接続し、インダクタンスが寄生している接続金属部材をさらに含む、前記(9)に記載の電子回路。
(12)前記MOSFETのソースを前記ショットキーバリアダイオードのアノードに接続する前記接続金属部材と、前記ショットキーバリアダイオードのアノードを前記出力線に接続する前記接続金属部材とが、連続的に繋がっている、前記(11)に記載の電子回路。
(13)前記接続金属部材は、ワイヤを含む、前記(5)、(6)、(9)、(10)、(11)または(12)に記載の電子回路。接続金属部材の他の例として、リボンおよびフレームを挙げることができる。ワイヤとは、線状接続部材であり、リボンとは帯状接続部材である。これらは、一般に、いずれも可撓性を有する金属部材である。フレームは、可撓性の少ない板状金属部材である。
1,1A,1B,1C インバータ回路
2,2A,2B,2C モジュール
2,3A,3B,3C モジュール
11〜14 MOSFET
11a〜14a PN接合ダイオード
21〜24 ショットキーバリアダイオード
31〜38,31A〜38A,31B〜38B,31C〜38C 接続金属部材
72 コイル

Claims (10)

  1. PN接合ダイオードを含むMOSFETと、
    前記MOSFETに並列に接続され、前記PN接合ダイオードよりも動作電圧が低く、2つの端子を有するユニポーラデバイスと、
    前記MOSFETおよび前記ユニポーラデバイスに接続された出力線と
    前記PN接合ダイオードのアノードを前記ユニポーラデバイスの一方の端子に接続する第1のワイヤと、
    前記ユニポーラデバイスの前記一方の端子を前記出力線に接続する第2のワイヤとを含み、
    前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとが連続的に繋がっており、かつ両ワイヤのなす角度が鈍角である、半導体デバイス
  2. 前記MOSFETが、SiCを主とする半導体材料で作成されたSiC半導体デバイスである、請求項1に記載の半導体デバイス
  3. 前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスにより生じる逆起電力が2.0V以上である、請求項1または2に記載の半導体デバイス
  4. 前記ユニポーラデバイスがショットキーバリアダイオードを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体デバイス
  5. 前記PN接合ダイオードのアノードが前記第1のワイヤによって前記ショットキーバリアダイオードのアノードに接続され、
    前記ショットキーバリアダイオードのアノードが前記第2ワイヤによって前記出力線に接続されている、請求項4に記載の半導体デバイス
  6. PN接合ダイオードを含むMOSFETと、
    前記MOSFETに並列に接続され、前記PN接合ダイオードよりも動作電圧が低く、2つの端子を有するユニポーラデバイスと、
    前記MOSFETおよび前記ユニポーラデバイスに接続された出力線と、
    前記PN接合ダイオードのカソードを前記ユニポーラデバイスの一方の端子に接続する第1のワイヤと、
    前記ユニポーラデバイスの前記一方の端子を前記出力線に接続する第2のワイヤとを含み、
    前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとが連続的に繋がっており、かつ両ワイヤのなす角度が鈍角である、半導体デバイス
  7. 前記MOSFETが、SiCを主とする半導体材料で作成されたSiC半導体デバイスである、請求項6に記載の半導体デバイス
  8. 前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスにより生じる逆起電力が2.0V以上である、請求項6または7に記載の半導体デバイス
  9. 前記ユニポーラデバイスがショットキーバリアダイオードを含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載の半導体デバイス
  10. 前記PN接合ダイオードのカソードが前記第1のワイヤによって前記ショットキーバリアダイオードのカソードに接続され、
    前記ショットキーバリアダイオードのカソードが前記第2ワイヤによって前記出力線に接続されている、請求項9に記載の半導体デバイス
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