JP5818918B2 - 高温成形可能な非鉄金属の押し出し成形方法及び装置 - Google Patents

高温成形可能な非鉄金属の押し出し成形方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5818918B2
JP5818918B2 JP2013556935A JP2013556935A JP5818918B2 JP 5818918 B2 JP5818918 B2 JP 5818918B2 JP 2013556935 A JP2013556935 A JP 2013556935A JP 2013556935 A JP2013556935 A JP 2013556935A JP 5818918 B2 JP5818918 B2 JP 5818918B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feedstock
powder
extrusion
rotating wheel
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013556935A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014507286A5 (ja
JP2014507286A (ja
Inventor
シモン ウィルソン ロバート
シモン ウィルソン ロバート
ユサフ マーチャント
ユサフ マーチャント
オースティン ストーン ナイジェル
オースティン ストーン ナイジェル
ジェームス ベル リッチー デイビッド
ジェームス ベル リッチー デイビッド
マリー デルフィン キャンティン ゲルセンダ
マリー デルフィン キャンティン ゲルセンダ
アントニー ギブソン マーク
アントニー ギブソン マーク
カーティス トーマス イアン
カーティス トーマス イアン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
Original Assignee
Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AU2011900864A external-priority patent/AU2011900864A0/en
Application filed by Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO filed Critical Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
Publication of JP2014507286A publication Critical patent/JP2014507286A/ja
Publication of JP2014507286A5 publication Critical patent/JP2014507286A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5818918B2 publication Critical patent/JP5818918B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21CMANUFACTURE OF METAL SHEETS, WIRE, RODS, TUBES OR PROFILES, OTHERWISE THAN BY ROLLING; AUXILIARY OPERATIONS USED IN CONNECTION WITH METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL
    • B21C23/00Extruding metal; Impact extrusion
    • B21C23/02Making uncoated products
    • B21C23/04Making uncoated products by direct extrusion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21CMANUFACTURE OF METAL SHEETS, WIRE, RODS, TUBES OR PROFILES, OTHERWISE THAN BY ROLLING; AUXILIARY OPERATIONS USED IN CONNECTION WITH METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL
    • B21C23/00Extruding metal; Impact extrusion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21CMANUFACTURE OF METAL SHEETS, WIRE, RODS, TUBES OR PROFILES, OTHERWISE THAN BY ROLLING; AUXILIARY OPERATIONS USED IN CONNECTION WITH METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL
    • B21C23/00Extruding metal; Impact extrusion
    • B21C23/005Continuous extrusion starting from solid state material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21CMANUFACTURE OF METAL SHEETS, WIRE, RODS, TUBES OR PROFILES, OTHERWISE THAN BY ROLLING; AUXILIARY OPERATIONS USED IN CONNECTION WITH METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL
    • B21C23/00Extruding metal; Impact extrusion
    • B21C23/02Making uncoated products
    • B21C23/04Making uncoated products by direct extrusion
    • B21C23/08Making wire, bars, tubes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F3/00Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces
    • B22F3/20Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces by extruding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F2999/00Aspects linked to processes or compositions used in powder metallurgy
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B33ADDITIVE MANUFACTURING TECHNOLOGY
    • B33YADDITIVE MANUFACTURING, i.e. MANUFACTURING OF THREE-DIMENSIONAL [3-D] OBJECTS BY ADDITIVE DEPOSITION, ADDITIVE AGGLOMERATION OR ADDITIVE LAYERING, e.g. BY 3-D PRINTING, STEREOLITHOGRAPHY OR SELECTIVE LASER SINTERING
    • B33Y30/00Apparatus for additive manufacturing; Details thereof or accessories therefor

Description

本発明は、連続動作を可能にする、非鉄金属の押し出し成形用の処理方法(プロセス)及び装置に関するものである。本発明は、空気中の高温での処理中に脆化が生じやすい高温成形可能な非鉄金属、例えばチタニウム、タンタル、及びニオブを対象とした特定用途を有する。本明細書で用いる「チタニウム」、「タンタル」または「ニオブ」のような金属の参照は、当該金属及びその合金を含む。この処理方法は、チタニウムの棒材(ロッド)及び素線(ワイヤ)の製造という特定用途を有するが、他の細長い形状のチタニウム、並びに、これらに限定されないがタンタル及びニオブを含む、他の細長い形状の高温成形可能な他の非鉄合金を製造するために用いることもできる。
チタニウムの素線及び棒材は、クロール法によって製造されるビレット(金属片)から押し出し成形することができる。クロールビレットはバッチ生産され、高価である。クロールビレットからの素線及び棒材の圧延または押し出しは、多ステップのバッチ操作を含んで、低い原料歩留まり及び低い生産量をもたらす。より安価な供給原料、特にチタニウム粉末、再生(リサイクル)チップ、スポンジ粒、等を使用することができ、かつ、細長いチタニウム製品、例えば素線または棒材を、生産量を増加させ、より少数の処理ステップで、歩留まりを増加させ、より低い処理コストで、連続して形成することができることが望ましい。
タンタル及びニオブは、一次及び二次経路を通して処理される。一次処理は非常な高温で行われ、母材中に拡散して脆化を生じさせる酸素または窒素との反応を防止するために、高真空下でのアニール、溶融(または焼結)を必要とする。一次経路は、3000℃(ニオブについては2415℃)以上の真空溶融法による、あるいは真空下で2000℃で焼結させた冷却(低温)圧縮または加熱(高温)圧縮粉末からの、ビレットの製造を含む。
二次処理は一般に室温で行われ、約90%の還元後の中間再結晶アニールで、素線伸線用の小型の棒材を製造する。従って、従来の処理は、複数のバッチ処理によって区分される。従って、最終的なタンタルまたはニオブの素線または棒材を、単一操作で、連続様式で、かつ低温で製造することが望ましい。
アルミニウム及び銅の押し出し成形品を製造する既知のプロセスは、連続した回転押し出し操作を利用する。回転押し出しを利用する主プロセスが「コンフォーム(Conform)」法である。コンフォーム法は、例えばホルトン(Holton)押し出し機またはBWE押し出し機に基づくもののような多数の変形を有するが、これらは連続回転押し出しという同一原理に従う。近年の変形は、その主目的が、供給原料の厳密な塑性変形を、供給断面の大幅な変更なしに提供することにある点で、従来の連続回転押し出しとは少し異なる。
この回転押し出しプロセスは、回転輪及び固定シューを有する押し出しシステムで構成される種類の装置を使用し、このシューは、回転輪の外周上にある溝の全長の一部を覆って、弓形の通路を形成する。このシューは、通路の一端を閉じる取付部を有し、この取付部からダイチャンバによって離間された成形または押し出しダイが、ダイオリフィス(ダイ開口)を規定する。室温の供給原料が、通路の端部のうち取付部から離れた方の端部にある通路の入口に供給され、回転輪の回転が、シューとの摩擦係合を上回る回転輪との摩擦係合によって、供給原料を通路に沿って引き込む。供給原料は、この摩擦係合による十分な熱及び圧力を加えられて、取付部との係合によってダイチャンバ内に押し入れられ、ダイオリフィスを通して押し出される。この種の装置の変形、及びこれらの変形を用いたプロセスは、次の米国特許中に提供される:
a)Greenに付与された米国特許第3765216号(特許文献1)及び米国特許第3872703号(特許文献2)、Etheringtonに付与された米国特許第4101253号(特許文献3)、Green他に付与された米国特許第4044587号(特許文献4)Hunter他に付与された米国特許第4055979号(特許文献5)、及び故Green他に付与された米国特許第4061011号(特許文献6)、これらのすべてが英国原子力公社に権利譲渡されている;
b)Moreauに付与された米国特許第4041745号(特許文献7)、Trefimetauxに権利譲渡されている;
c)East他に付与された米国特許第4552520号(特許文献8)、Metal Box public Ltd. Co.に権利譲渡されている;
d)Anderson他に付与された米国特許第4650408号(特許文献9)、Babcock Wire Equipment Ltd.に権利譲渡されている;
e)すべてSinha他に付与された米国特許第5167138号(特許文献10)、米国特許第5284428号(特許文献11)、及び米国特許第5503796号(特許文献12)、これらはThe Southwire Co.に権利譲渡されている;及び、
f)Zhu他に付与された米国特許第7152448号(特許文献13)、Los Alamos National Security, LLDに権利付与されている。
これらの特許のすべてが、細長い固形の原料または粉末である供給原料の連続押し出し成形を開示している。室温の供給原料で開始される押し出し成形で識別される金属は一般に、銅及び/またはアルミニウム、あるいはこれらの合金である。
回転押し出しプロセスを用いて、定尺の銅及びアルミニウム製品を製造するが、この製造は、断面サイズに対する制限、及び他の困難がない。しかし、銅またはアルミニウムの供給原料に対する操作に適した条件は、空気中の高温での処理中に脆化が生じやすい高温成形可能な非鉄金属、例えばチタニウム、タンタル、及びニオブの供給原料に対する使用に適していることが判明していない。
特許文献3は、取付部材の直前で最大値に達するが、取付部材を過ぎると最小値まで下降する変動応力による回転輪の疲労破壊の進行を指摘している。また、特許文献7は、供給原料と通路の壁面との摩擦によって発生する、大きく、時として対処不能な熱量に言及している。また、ダイの近傍にデッドゾーン(不感帯)が形成されることがあり、これに伴う、摩擦による加熱による運動エネルギーの吸収により、エネルギー収量は小さい。特許文献7は、一部の金属については、種々の欠点が、プロセスを完全に不適切なものとするのに十分なほど深刻であることを記載している。このことが、従来のコンフォーム処理を、空気中の高温での処理中に脆化が生じやすい高温成形可能な非鉄金属、例えばチタニウム、タンタル、及びニオブに対して試みる場合であることを、発明者は見出した。
特許文献5は、原料が圧縮される間に通路の壁面が周期的応力を受ける際に、通路に生じる変形に関する特許文献3の所見を肯定している。このメカニズムは、回転輪が回転する間に回転輪に生じる圧力/温度サイクルであり、すべての溝表面に微小な疲労割れ(疲労クラック)を生じさせることを、特許文献5は示唆している。この問題は、チタニウム、タンタル、ニオブ、及び本発明が適用される他の金属では、その押し出し成形に必要な相当高い圧力レベルにより悪化するものと、発明者は確信する。特許文献8は、通路の出口端付近に必要な作業用クリアランス(隙間)を通して押し出し成形される金属または「バリ(フラッシュ)」のさらなる問題を概説している。こうした金属または「バリ」は、バリを除去するための止めを必要とするのに加えて、回転輪上の摩擦抵抗を増加させ、摩擦によって発生する熱、及び回転輪とシュー部材の様々な部分の動作温度を増加させる。特許文献10、11及び12は、膨大な摩擦抵抗によって発生して供給原料に対する軸方向応力を生じさせる相当量の熱を証明している。また、特許文献10は、コンフォーム押し出し機の利点が、理論的に連続した押し出しプロセスの提供、及び原料の押し出し成形に先行して原料を予熱する必要性を回避した、低温の固形または粉末供給原料の使用を含むことを記述する中で、こうした現実の欠点に言及している。即ち、供給原料は互いに室温であるにもかかわらず、膨大な摩擦抵抗によって発生する相当量の熱の問題がある。また、特許文献10によれば、コンフォーム装置が、高い応力の作業操作を施す際に「オレンジの皮(のような凹凸面)」を生じさせ得る不均一な微小構造及び大きな表面粒子を有する押し出し製品を製造することが判明している。特許文献11及び12は、こうした問題の認識に加えて、粉末材料の押し出しで、コンフォーム装置が、乱流による不均等な粉末の流れ及び通路を横切るせん断力という深刻な問題を生じさせ得ることを記載している。このことは、供給原料に対して固定された押し出しシューに沿ったせん断力が、溝付きの回転輪に沿ったせん断力よりも高いことによる。従って、通路に沿った差分冷却が必要になり得るし、このことは、チタニウム、タンタル、及びニオブ粉末からの押し出しをさらに複雑にする。
特許文献13は、等径角度付き加圧(ECAP:equal channel angular pressing)または等径角度付き押し出し(ECAE:even channel angular extrusion)技術によって、厳密な塑性変形を提供する装置の範囲を拡大している。具体的には、特許文献13は、ECAP/ECAE技術の動作を、コンフォーム装置によって可能になる連続回転押し出しで提供する装置を提案している。この組合せ装置は、アルミニウム棒材の処理に適用可能なものとして説明されている。この装置は、あらゆる金属または合金の加工片(ワークピース)に使用することができると言われているが、チタニウムのような他の金属、及び本発明が適用される他の金属に対する装置の効率の度合いは明らかでない。
またTonogi他による”Precise Extrusion Technology by Conform Process for Irregular Sectional Copper”、Hitachi Cable Review No.21, 2002年8月、77〜82ページが関連する文献であり、http://www.hitachi-cable.co.jp/en/about/publish/review/_icsFiles/afieldfile/2005/11/29/2_review13.pdfで入手可能である。この著作物は、アルミニウムより硬い金属については、不十分なツール強度及び劣った製品品質のような問題が、コンフォーム押し出しの適用範囲を制限してきたことを指摘している。しかし、機械装置の改良が、コンフォーム押し出しを銅の対象物の大量生産に使用することを可能にした。
米国特許第3765216号明細書 米国特許第3872703号明細書 米国特許第4101253号明細書 米国特許第4044587号明細書 米国特許第4055979号明細書 米国特許第4061011号明細書 米国特許第4041745号明細書 米国特許第4552520号明細書 米国特許第4650408号明細書 米国特許第5167138号明細書 米国特許第5284428号明細書 米国特許第5503796号明細書 米国特許第7152448号明細書
Tonogi et al., "Precise Extrusion Technology by Conform Process for Irregular Sectional Copper", Hitachi Cable Review No.21, August 2002, p.77-82
本発明は、上述した種類の装置を利用し、この装置は、回転輪、及び以上に詳述した取付部及びダイを有する固定シューを含む。高温成形可能な非鉄金属の供給原料が、通路の端部のうち取付部から離れた方の端部にある入口に供給され、回転輪の回転によって通路に沿って引き込まれて、ダイオリフィスを通した押し出し成形がなされる。こうした装置におけるアルミニウムまたは銅、及びその合金の押し出し成形と同様に、シュー及び取付部が、供給原料の摩擦及びせん断変形により発生する熱によって高温に達して高温に維持されて、ツール設定を保って押し出し成形の開始を可能にし、シュー及び取付部は予熱される。しかし、こうした加熱は、アルミニウム及び銅の押し出し成形は可能にするが、断面のようないくつかの制約を受け、空気中の高温での処理中に脆化が生じやすい高温成形可能な非鉄金属、例えばチタニウム、タンタル、及びニオブの細長い製品の効果的な押し出し成形は可能にしない。
本発明の1つの態様によれば、回転輪及びシューを有する押し出しシステムを含む装置を用いて、空気中の高温での処理中に脆化が生じやすい高温成形可能な非鉄金属を押し出し成形する方法が提供され、このシューは、回転輪の外周上にある溝の全長の一部を覆って、第1の入口端及び第2端を有する弓形の通路を形成することができるように配置可能であり、このシューは、通路の第2端を実質的に閉じる取付部、及びこの取付部からダイチャンバによって離間された押し出しダイを有し;この方法は:供給原料を、供給装置によって規定されるチャンバ内で、少なくとも約390℃の予熱温度まで予熱するステップと、供給装置内で供給原料を予熱温度まで加熱しながら、供給装置のチャンバ内に酸素及び窒素がほとんどない保護雰囲気を維持するステップと、予熱した供給原料を、供給装置から通路の入口端に渡すステップと、予熱した供給原料を通路に沿って引き込んで、予熱した供給原料を、取付部との係合によってダイチャンバ内に押し入れ、ダイによって規定される押し出しオリフィスを通して押し出して、押し出し製品を提供するステップとを含む。上記保護雰囲気は、アルゴンを含むことが好ましい。
供給装置内では、供給原料が保護雰囲気下で予熱温度まで加熱される。供給原料は、単に摩擦及びせん断変形による温度を実質的に超える温度でダイオリフィスに供給することができる。予熱温度は、390℃を大幅に超えることができ、供給原料の形状次第では、例えば約760℃を超え、チタニウムについては約1140℃まで、タンタル及びニオブについては約1200℃までである。この温度は、チタニウム、タンタル及びニオブの各々について、約800℃〜1100℃の範囲内であることが好ましい。特にチタニウムの超微細粒(UFG:ultra-fine grain)製品を必要とする場合には、約650℃を超えず、好適には600℃以下の予熱温度が有益であり得る。また、供給原料が未固結の粉末を含む場合には、予熱温度は、約400℃から少なくとも約850℃、例えば約775℃から820℃までとすることができる。
他の態様では、本発明は、空気中の高温での処理中に脆化が生じやすい高温成形可能な非鉄金属の押し出し製品を製造する装置を提供し、この装置は次のものを含む:
(a) 回転輪であって、この回転輪の外周上に溝を有する回転輪と;
回転輪の溝の全長の一部を覆って、第1の入口端及び第2端を有する弓形の通路を形成するように配置可能なシューと;
シューによって担持または規定され、通路の第2端を実質的に閉じる取付部と;
シューによって担持され、シューによって規定される押し出しチャンバによって取付部から離間された押し出しダイと
を有する押し出しシステム;
(b) チャンバを規定し、このチャンバ内に供給原料を受け入れることができ、このチャンバから、供給原料を押し出しシステムの通路の入口に渡すことができる供給装置;
(c) 供給装置に関連し、供給原料をチャンバ内で少なくとも約390℃の予熱温度まで加熱すべく動作可能なヒータ;
(d) 供給装置に関連し、加圧保護ガス源に接続可能であり、供給原料を予熱温度まで加熱しながら、チャンバ内の保護ガスの雰囲気を維持することのできる接続装置;及び
(e) 予熱した供給原料を、供給装置から押し出しシステムの通路の入口端に供給し、これにより、予熱した供給原料が、回転輪の回転によって通路に沿って引き込まれ、これにより、予熱した供給原料が、取付部との係合によってダイチャンバ内に押し入れられ、ダイによって規定される押し出しオリフィスを通して押し出されて、押し出し製品を製造する装置。
本発明の方法及び供給システムでは共に、上記予熱温度は、多数のパラメータの変動と共に変化する。これらのパラメータは、供給原料を構成する特定金属、供給原料の性質、通路の壁面に供給される供給原料の断面積、押し出し比、押し出しの速度、及び原料のバリ損失の程度を含む。供給原料の性質の場合、このことは、選定した高温形成可能な金属、及び供給原料の物理的形状の両者に及ぶ。また、一旦、定常状態の押し出しに達すると、ほぼ一定の予熱温度を維持することができるのに対し、始動時には、より高い予熱温度が有益であり得る。この予熱温度は、定常状態に近づくにつれて次第に低下する。
上記予熱温度は、供給原料が供給装置から通路の入口まで通る間に生じ得る冷却を可能にする必要がある。従来の、コンフォーム法によるアルミニウム及び銅の押し出し成形と同様に、供給原料が通路に沿ってダイチャンバ内に引き込まれ、ダイを通して押し出される間に、摩擦及びせん断により相当量の熱が発生する。供給原料の予熱の必要性にもかかわらず、従来のコンフォーム法によるアルミニウム及び銅の押し出しと同様に、重要な箇所で温度を調整するための冷却を行う必要がある。具体的には、通路からダイチャンバ内へ流れを送る取付部の温度を制御するため、及びダイの温度を制御するための冷却を行う。しかし、通路の入口からダイの出口までの温度プロファイルは、アルミニウム及び銅の押し出し用の従来のコンフォーム操作によって得られる温度プロファイルと異なる。
固形または圧縮粉末の、棒状の供給原料では、原料の予熱は、約800℃から1100℃の温度とすることができる。約800℃から925℃のような、この範囲の下端が、Ti合金のCP(純物質)、及び元素混合物にとって好ましい。始動時に、押し出しシステムの構成要素は初期動作温度まで急速に加熱されて、許容可能な定常状態温度まで冷却される必要がある。チタニウムの棒状供給原料に適した、こうした温度の例を、表1及び2に示す。
表1及び2中で:
CRは、圧延ロールを表し、ロール軸受筐体で測った温度を有する。この圧延ロールは、(使用中に、棒状からの押し出し時のみに)通路の入口に隣接している。
SIは、シュー挿入体を表し、ダイブロックの延長部を形成する;
Aは、取付部を表す;
DIは、ダイ挿入体を表す;
Wは、回転輪を表し、温度W(a)は、取付部と径方向の反対側で測った温度であり、W(b)は、取付部の直前で測った温度である。W(b)は測定するのが困難であるが、一般に、供給原料の予熱温度を約100〜200℃下回る。
ペレット化された未固結の粉末から成る供給原料では、予熱温度は約400〜1100℃とすることができ、約775〜820℃が好ましい。押し出し機内の複数位置の温度は、表1及び2に列挙した通りである。チタニウムの場合には、例えば一時的に水素との合金にすることによって、温度をより低い範囲に修正することができる。
一般に、表1及び2の温度範囲は、タンタル及びニオブの各々に適している。しかし、各々の場合に、取付部の温度は約1050℃までに及び得る。
UFG押し出し棒材を、特にチタニウムで、一般に理論密度の60〜90%、好適には75%まで事前固結した粉末またはペレット化粉末として受け入れたものから(但し、完全に固結した棒状の供給原料からでもよい)形成するためには、ツール温度を、表1及び2に示すものとおよそ同じにすることができる。粉末ベースの供給原料は、予熱用の供給装置内で600℃まで予熱することができ、400〜500℃が好ましい。完全に固結した棒状の供給原料からUFG押し出し棒材を形成するためには、十分な長さの供給原料を、800〜1100℃で押し出し装置に通して、押し出し回転輪上の被覆(コーティング)またはタイヤを可能にしなければならず、そうすると、棒状の供給原料が、周囲温度から450℃にも及ぶ予熱温度で押し出し装置に入ることができるが、この温度は約370から430℃であることが好ましい。
押し出し成形中の投入線速度は、アルミニウム及び銅用の従来のコンフォーム押し出し機の能力内にすることができ、約0.33m/sまで、あるいはそれ以上の範囲に及ぶ。所与の投入線速度に対する産出線速度は、押し出し比(ER(extrusion ratio)、即ち(供給原料半径)2/(製品半径)2)及びバリ損失によって制御される。例えば、改修されているが、関係事項は原型と異ならないBWE285コンフォーム機を用いた、12mm径の固形チタニウム棒材からの押し出しでは、0.8、1、1.8、4及び16のER値を達成することができることが判明している。表1に示す予熱のダイ挿入体(DI:die insert)では、0.8〜4のER値が可能である。約600℃のような比較的高いDI予熱に対しては、16のER値が有益である。各々の場合に、押し出し製品は満足のいく品質であり、バリを除いた後に、ER×供給原料長の製品長を与える。
CP(commercially pure:純)チタニウムについては、880℃のアルファ遷移温度以上、例えば約1000℃での処理が、不均質な微小構造を生じさせる。チタニウム合金では、この遷移温度が組成と共に変化するが、ベータ合金組成は別として、ベータ場中で処理しても、不均質な微小構造が得られる。
以上に示した固形棒材からのER値は、固結した粉末棒状供給原料、及び未固結のペレット化した粉末供給原料で達成することもできる。もちろん、各々の場合に、理論より小さい密度を有する固結した粉末棒材、及びさらに低い質量密度を有する未固結のペレット化粉末に起因して、所与の投入供給原料長から、それぞれが異なる製品長が存在する。
固結した元素合金粉末、あるいは未固結の元素合金粉末の棒状の供給原料では、処理が不均質な微小構造を生じさせる。延性母材(ダクタイル・マトリクス)としてのCPチタニウムが支配的であることが、元素チタニウム合金粉末の押し出し挙動を支配する。このことは、CPチタニウムの含有量に起因する、というのは、合金の添加物が、その後の均質化アニールによって除去されるまでは、実質的に不溶解の二次粒子のままであり、押し出し成形が、合金原料の性質を受け継ぐからである。チタニウム、タンタル、及びニオブの各々の固結した合金粉末及び未固結の合金粉末は、粉末の化学的性質が、合金の化学的性質及び均質性から始まる点で、元素合金粉末と異なる。これら両者の場合に、合金の化学的性質、従って合金の特性が、良質の製品にとって必要な最適な押し出し予熱温度、押し出し変形、及び変形速度を変化させるが、完全な固形合金の棒状供給原料については、同じ一般則が当てはまる。
本発明で使用する粉末は、例えばチタニウム、タンタル、及びニオブの粉末であり、固結して棒状の供給原料になっていても、未固結の供給原料としてでも、多種多様な種類のものとすることができ、さらには、少なくとも2種類の混合物とすることができる。チタニウムの場合には、この粉末が、水素化チタニウム、水素化/脱水素(H/DH:hydride/dehydride)チタニウム、チタニウムスポンジ、噴霧粉、ペレット化粉末、粒子及びスポンジ粒、及び他の形態のチタニウム供給原料を含むことができ、これらは適切な純度の再生供給原料を含む。H/DH、スポンジ状粉末、及びペレット化した供給原料は、本発明での使用に十分適していることが判明している。押し出し製品中の多孔性を解消するために、この供給原料は、100ppm未満の塩素のような低い塩素含有量を有することが最も好ましい。しかし、追加製造装置のように、例えば高真空下で素線製品を再溶融する用途向けには、塩素レベルをこのように制限する必要はない。
本発明用の供給原料の各形態では、金属は、一般に認められているあらゆるグレード(等級)とすることができ、例えば、純(CP)チタニウムについてのASTMグレード1〜4、及び/または、グレード5〜38のチタニウム合金組成のいずれか、あるいは、ほぼ50原子パーセントの形状記憶合金TiNiのような大量のチタニウムを含む合金とすることができる。固結粉末または未固結粉末の場合には、こうしたチタニウム合金グレードの押し出し製品は、適切な比率の主合金及び元素粉末の粉末混合物;例えば、CPチタニウム粉末と混合した60重量%のAl-40重量%のVの合金粉末から製造することができる。固結粉末または未固結粉末は、合金粉末の形態とすることもできる。供給原料の各形態中で、この固結粉末または未固結粉末は、アルファ、アルファ−ベータ、またはベータ合金を含むことができる。
(a) 粉末供給原料
粉末供給装置の主目的は、調整した自由流動性の粉末供給原料を、(チタニウム、タンタル、またはニオブの流動応力を低下させるために)約1000℃もの温度まで加熱して、製品に対する汚染が最小になるように、溝付き回転輪の頂部付近に供給することにある。副次的目的は、加熱した粉末供給原料を、火災または爆発を生じさせない業務上安全な方法で供給することにある。
供給装置は、粉末供給原料を、(例えば直接的な重力供給による)半径方向の様式で、あるいは(例えば振動供給装置による)接線方向の様式で、回転輪の溝に供給することができる。しかし、調整された流れを維持して、チタニウム、タンタル、またはニオブ粉末に加熱を施すために、中間的な供給原料の供給を用いて、傾斜調整を可能にすることができる。キルンが傾斜するにつれて、十分な量の粉末供給原料を含むホッパが、キルンと共に進行することができる。ホッパは、キルンとの角度を維持しつつ上昇して、ホッパの排出時にシュー形の吐出口から出てキルン内に山積する粉末の深さを変化させることもできる。
1つの形態では、供給装置が、調整可能なように傾斜した管状のロータリーキルンを含むことができ、このロータリーキルンは加熱装置を有し、この加熱装置によって、供給原料が入口端から出口端まで通る間に、供給原料を加熱することができる。上記粉末は吐出口によって誘導することが好ましく、吐出口は、キルンの出口端から、回転輪の溝内の、通路の入口端に隣接した位置までの流れのために、その端がシュー形である。供給装置は、粉末供給原料を、シュー形ホッパの排出によってキルンの入口端に供給すべく動作可能な供給ホッパの形態にすることができ、これにより、原料を、吐出ホッパによってキルンに沿って流して、キルンの出口端から通路の入口端まで流すことができる。上記キルン、供給装置、及び吐出ホッパを具えたシステムは、さらに、加熱装置または加熱炉を含み、不活性ガス源に接続可能である。このシステムは、水平方向から適切な角度にわたって、例えば2°から45°まで傾斜可能であり、キルンに沿った粉末の流れの速度の変化を可能にし、入口端を出口端に対して上昇させることができる。吐出ホッパは、キルンに対して固定することができ、垂直から約5°の角度で前方に延長することができ、そして、シュー形ドームがその端部にあって、粉末を前に詰めて、粉末が妨げられずに滑り動くことができるような形状にすることができる。吐出ホッパの下面は、溝付き回転輪の表面輪郭を、約0.5mmだけのギャップをおいて辿る。供給装置全体はモジュール式にすることができ、押し出し機の供給端に、適切な高さ及び位置に設定して、粉末の供給原料が、回転輪の溝内の、通路の入口端に隣接した位置に来るようにすることができる。
上記キルンは、アルゴンのような保護ガスまたは不活性ガスのガス源に接続可能であり、このガスをキルン内で少し高圧に維持することができ、これにより、加熱の経路中で、粉末を酸素及び窒素に晒されることから保護することが好ましい。上記不活性ガスは、キルンの入口端に供給して、粉末と並流することが好ましい。この並流により、不活性ガスを粉末と共に吐出ホッパから排出することができる。この不活性ガスは、加熱された粉末が通路内に引き込まれる際に粉末の保護を行い、粉末が固結する間は、排出されるまで留まって、粉末が酸素及び窒素に晒されることを最小にする。
キルンは、広範な適切な材料製とすることができる。1つの適切な材料は鋼鉄であり、フェライトステンレス鋼のようなステンレス鋼であることが好ましい。しかし、チタニウム−鉄の共晶反応のような供給原料との反応の理由で、適切な鋼鉄は、約1000℃の最高粉末加熱温度に制限される。その代わりに、上記キルンは、シリカ、部分的に安定化させたジルコニア、あるいは適切なセラミック材料のように供給原料と化学反応せず、熱衝撃耐性のある他の材料製とするか、こうした材料でライニングすることができる。
供給ホッパは、アルゴンのような保護ガスの供給源に接続可能にすることもできる。この保護ガスは、最初に、他のガスを供給ホッパから流し出す。しかし、供給ホッパからロータリーキルンへの粉末供給原料の排出により、保護ガスが供給原料と共に供給ホッパからキルン内に流れて、大気の進入及び酸素または窒素による汚染の恐れを排除することができる。
粉末供給原料は供給ホッパ内に蓄えることができ、供給ホッパは、粉末の流動性に応じて決定されるホッパ角を有する重力ホッパであることが好ましい。ライニング(内張り)として機能するファンネル(漏斗状の)デッキをホッパの内側に追加して、異なる種類の粉末に応じてホッパ角を決定する場合に、粉末の流動性に応じた流れを可能にすることができる。さもなければ、ホッパに振動タッパを装備して、ホッパ角またはファンネルデッキを決定するために用いた粉末とは異なる流動性を有するチタニウム、タンタル、またはニオブ供給原料の使用により発生し得る粉末のブリッジ(架橋)を防止することができる。アルゴンのような保護ガスを、供給ホッパの最上部に供給して、ロータリーキルンの上部入口端に供給することができる。保護ガス流が酸素含有量をアラーム設定値以下に低減するまでは、キルンが回転し始めること、加熱されること、あるいは供給原料を供給されることができないことを、制御システムが保証することが好ましい。例えば、チタニウム粉末供給原料の場合には、4体積%の酸素レベルがチタニウムの燃焼を可能にし、アラーム設定値はこのレベルを十分下回らなければならない。
供給ホッパは、保護ガス流がロータリーキルン内の酸素レベルを十分低下させて初めて全開するスライディングゲート(引き戸)を有し、次の二次スライディングゲートが、供給原料の流れをキルンの最上部内へ規制するように調整可能であることが好ましい。上記制御システムは、キルンが十分に加熱されるまでは、調整可能なスライディングゲートが開くことができず、キルンの膨張により滑り軸受が動きをとることができるように、キルンの回転が開始されるまでは、加熱が開始されないことを保証することが好ましい。
アルゴンのような保護ガス、及びチタニウム、タンタル、またはニオブの粉末供給原料が共に、ロータリーキルンの低温の上部に供給される。供給原料が保護ガスより低い点に供給されて、ガスが供給原料粉末を乱して粉末の雲を生成することを防止することが好ましい。粉末の雲は、溝付き回転輪の上方にある放電点で閉じ込めを壊し、爆発の恐れをもたらすと共に、物質移動の効率も低下させる。
粉末供給原料を空気なしで、チタニウムの場合には例えば600℃以上に加熱すると、特に外部応力の存在下で、粉末供給原料が焼結して粘着し合い、これにより自由な粉末流を妨げることがある。しかし、粉末供給原料を、周囲温度の供給ホッパからロータリーキルンの内部に供給することによって、回転のせん断作用並びに重力が粉末の連続流を可能にして、粉末が吐出ホッパ内に落下して溝付き回転輪に供給されることができる。このせん断作用は、種々の粒径分布及び形態の粉末または粒子の供給も可能にする。(ロータリーキルンの)回転及び傾斜角は、粉末の質量流量及び粉末の熱伝達も調整する。2°の好適なキルン傾斜角が、キルン全体を通して安定した粉末レベルを可能にする。吐出ホッパの好適な出口は、できる限り垂直に近くして、粉末が回転輪の溝内に入る動きを与える。キルンをより大きい角度に傾斜する能力は、異なる流動性を有する多種多様な粉末の熱流量及び質量流量の変化を可能にする。粉末流の終わりには、シュー形ホッパ排出口の真下に配置されたスクレーパーを前方にスライドさせて、あらゆる残留粉末をキルンから除去する。
供給ホッパ及び吐出ホッパは共に、ロータリーキルンに対して静止して保持されることが好ましい。ロータリーキルンの入口にある供給ホッパの端部に、スライドするガス封止体を形成し、吐出ホッパがロータリーキルンの排出端を密封し、これにより、ロータリーキルンと吐出ホッパとのフレキシブル(可とう性)接続によりロータリーキルンが傾斜可能なままにすることができる。こうして、吐出ホッパが、押し出し機の溝付き回転輪と共に、スライドする封止体を形成する。これらのホッパ内及びキルン内の保護ガスの超過圧力が、大気の進入を防止する。
一旦、粉末供給原料が供給ホッパを離れると、粉末供給原料はせん断作用によってロータリーキルンの低温部分から高温部分へ移動し、粉末の滞留時間が粉末の最終温度を決定する。ロータリーキルンの排出口にある吐出ホッパの受け角は、少なくとも供給ホッパの角度と同じであるが、垂直から5°であることが好ましい。この角度、及びキルンによって与えられる追加的傾斜が。この領域内での粉末の滞留を防止する。しかし、吐出ホッパ内で上昇または下降することのできるロッドまたはブレードから成る塊破砕機(破塊機、砕塊機)が、部分的に焼結した塊の破砕を可能にする。吐出ホッパにタッパ(加振機)を適用することは、焼結によって形成され得る集塊をさらに破砕し、特に、より微細な粉末とより高い温度との組合せのための振動メッシュの形態をとることができるが、通常は必要でない。吐出ホッパの傾斜を、傾斜可能なキルンに対して固定して、キルンが、固定された吐出ホッパ内に排出することができる。このことは、吐出ホッパの一定の受け角を可能にし、流動の挙動が緩慢な粉末の、吐出口からの排出を可能にする。さらに、調整された保護ガスのホッパへの投入は、ホッパの最上部から底部にかけての圧力低下も最小にして、粉末の山積のさえも可能にする。吐出ホッパは、キルン内の保護ガス背圧の追加的確立を可能にする、回転輪上の漏れシールを形成することが好ましい。吐出ホッパ及びその吐出口も断熱されて、熱損失を防止し、追加的に加熱することもできることが好ましい。
粉末供給原料の加熱は、ロータリーキルンを構成する材料に応じて、多種多様なヒータの使用によることができる。この加熱は、放射加熱によることができ、あるいは、他の連続加熱方法またはシステムを用いることによることができる。1つの便利な構成では、キルンの全長に沿った2つ以上の位置で加熱を行うことができ、これらの位置は、キルンの、比較的低温の入口端から離れた出口端の方に定めることが好ましい。
供給アセンブリ全体、及びその構成要素はすべて、他の構成要素と同じ地電位にあり、酸素の体積パーセントの許容不能な増加をもたらし得る保護ガス損失の場合に、インターロックされて質量流を遮断し、そして、制御システムは、アセンブリ内の酸素含有量を監視するためのセンサを含むことができる。
(b) 棒状供給原料
棒状の供給原料は、固体金属製、あるいは理論密度の60%を超える固結粉末製とすることができる。各場合に、この細長い供給原料は、全長を等温加熱するか連続加熱するかのいずれでも、押し出し装置に供給することができる。この加熱は、RF(radio frequency:無線周波数)誘導加熱装置を用いること、連続した電気抵抗加熱、あるいは、他の連続加熱方法またはシステムを用いることによることができる。加熱の速度は、押し出し装置の性能に合わせて調整することが好ましい。この加熱は、適切な格納容器内に保持された細長い供給原料で行うことができる。まず、この容器の内部を、アルゴンまたは他の不活性ガスのような保護ガスで流し出し、容器内に配置された細長い原料と共にガスの陽圧(正圧)を確立して、加熱を開始する。
シリカ管がアルゴンのような保護ガス用の格納容器として機能して、供給原料が高温で酸素及び窒素と反応することを阻止する。保護ガスは、多孔質であり、侵入型汚染の強い浸透の影響を受けやすい固結粉末供給原料の棒材にとって特に必要である。また、この供給原料は、予熱時間用の1100℃までの温度ではシリカ容器と過剰に反応せず、供給原料を容器壁面に粘着させずに滑り動かすことによって自由に輸送することができる。供給原料の金属及びその合金と過剰に反応せず、かつ、加熱及び供給に伴う温度変化を許容する限り、他の材料を、格納容器の製造またはライニング用に用いることができる。
棒材は、格納容器内で等温加熱または連続加熱されると、押し出し装置に供給される。供給装置は、種々の長さの棒材を、連続押し出し用の装置に供給することが好ましい。固結粉末の棒材を、適切な定尺材として、低温の装填ゾーン内に保護ガスを除去して装填し、そして、予熱用の高温ゾーン内に装填することができる。これらの固結粉末の定尺材の供給は、押し出し装置の押し出し産出量と一致する体積処理能力での、高温ゾーンへの連続供給により、自動化することができる。棒状の固結粉末の押し出しによる押し出し製品は、十分な高密度にするか、十分な高密度に非常に近くすることができ、連続する定尺材どうしの連結部に明らかな残余がない。固体供給原料の供給棒材は、連続した定尺材として供給することもでき、従って、供給バルブ及びフラッシング(流し出し)チャンバを使用する必要がない。各種類の棒材は、全体を加熱するまで高温ゾーン内に残すことになる。環境温度での滞留時間は、これらの固結粉末の定尺材を、部分的に焼結させ、単一の定尺材として押し出し機に通して、まず押し、次に引くことを可能にする。供給原料が高温ゾーンに存在して、回転押し出しツールに入るので、中性の雰囲気中の酸素は、約30ppmまで少し上昇し得る。ツールを通るアルゴンのような保護ガスの逆流を導入して、スライディングゲートが開いている期間中の侵入型汚染をさらに低減することができる。
均質な製品を保証するために、供給原料の長さに沿った予熱温度の変化は、CPチタニウムのような供給原料については、<±50℃であることが好ましく、全体的に定常状態になるまでは、±20℃であることが好ましい。
この棒材供給システムをインターロックして、(防火のために)4体積%以下で0〜32ppmの酸素レベルを有する中性の保護雰囲気を維持して、製品中の汚染を、高々軽い表面ブルーイング(青みがかり)までに最小化する。
(c) 粉末供給原料用の押し出し装置
上記押し出し装置は、特許文献13のECAP/ECAE変形例を含む、以上に説明した従来技術文献中に詳述されているもののような種々の形態にすることができる。しかし、本発明の処理方法及び押し出しシステムに関連して上記押し出し装置の使用を促進するためには、ある程度の適応が必要であるか望ましい。
以上に示したように、粉末供給原料用の供給装置は、溝付き回転輪の近くに、あるいは頂部の前方に排出することができる。粉末供給装置をBWEコンフォーム型の機械に適合させ、回転輪の頂部における供給を可能にするためには、あらゆる圧延ロール筐体を除去することが好ましい。1つの構成では、押し出し装置のフレームに装着された上板に、クランプ板アセンブリが取り付けられている。このクランプ板アセンブリを溝付きにして、粉末供給装置が機能するための余地を与えることができる。また、このクランプ板アセンブリは、装置のシューをクランプするための装荷点として機能することができる。このクランプ板は、保護ガスの逆流の導入を可能にすることもできる。クランプ板内の孔が、吐出ホッパの位置決めを可能にする。
吐出ホッパ、及びクランプ板内の溝は、回転輪上で粉末の拡散を抑制し、粉末を回転輪の溝内に保ち、シュー挿入体の下に向けたままにすることによって、大量供給を可能にすることができる。吐出ホッパの後部にある舌部が、回転輪の溝内に入り込んで、粉末の前進のみを可能にする。吐出ホッパの下端は、回転輪の表面輪郭を、〜0.5mmのようなツールギャップをおいて辿ることができ、このことも、粉末の流出及び損失を最小にする。
シュー挿入体は、有用な形態のものとすることができる。シュー挿入体と回転輪との間のギャップは、棒材からの押し出しについては通常と同様であり、バリのギャップを除いて0.5mm以下であり、固結前の粉末損失を最小にして、溝上のタイヤ形成を最大にする。ブロック全体の先端上にある舌部を粉末供給原料のために取り除いて、固結ゾーンへの受け入れ体積を最大にすることが好ましい。この場合に、シュー挿入体の舌部が、回転輪の溝の表面上に粉末を圧縮する機能を果たして、良好な摩擦接触面を形成する。これにより、圧縮された粉末をダイチャンバ・ツールへ推進することができる。
特に、球状粒子については、クランプ板の溝内の、吐出ホッパの付近に圧延ロールを設置して、タイヤ形成を最大にすることが有利であることが分かり、球状粒子は、いかなる形態でも、最高の流速、最小の滞留時間を有し、かつ、圧縮中の粒子間ロックのための表面積が最小である。このことは、圧延ロール向けにクランプ板アセンブリを交換するかシュー挿入体を修正することによって、十分容易に実現することができる。駆動される圧延ロールも、粉末に正の慣性を与えて、溝内への前進を可能にして粉末の流出をより少なくする。
クランプ板が粉末供給原料を回転輪上に封じ込めるので、アルゴンのような保護ガスの追加的ガス流を指向させて、粉末の大気保護が維持されることを保証することは、簡単なことである。押し出し回転輪の周囲のフレーム領域をバッフル(止め板)内に包み込んで、押し出し中に陽圧のガスが回転輪の周囲に供給されることを保証することが好ましい。
(d) 棒状供給原料用の押し出し機
粉末供給原料の使用と同様に、棒状供給原料用の押し出し装置は、特許文献13のECAP/ECAE変形例を含む、以上に説明した従来技術文献中に詳述されているもののような種々の形態にすることができる。ここでも、本発明の処理方法及び押し出しシステムに関連して上記押し出し装置の使用を促進するためには、ある程度の適応が必要であるか望ましい。BWE構成のコンフォーム装置を参照すれば、押し出し装置の重要な構成要素は、(i)溝付き回転輪、(ii)シュー挿入体、(iii)取付部/ダイチャンバ、(iv)圧延ロール、及び(v)スクレーパーのブレードである。取付部ツールの重要なツール構成要素は、超合金製、タングステン・レニウム合金製、または高い応力及び700℃までの高温に耐えることのできる他の材料製として、ツールの変形及び損耗を最小にすることが最も好ましい。
(i) 溝付き回転輪は、H13工具鋼(ツールスチール)のような工具鋼製とすることができる。この溝は、平滑なU字形溝とすることができ、例えば、12mm径の棒状供給原料を受け入れるのに適した約15mmの深さ及び約12mmの幅にすることができる。高温成形可能な非鉄金属、例えば≧580℃まで予熱されるチタニウム、タンタル、またはニオブの「粘性」は、供給原料が回転輪に付着すること、及び供給原料のタイヤが回転輪の溝内に形成されることを可能にするのに十分であり、このことは、良好な押し出しを実現するに当たり非常に有益である。
(ii) 押し出し中には、シュー挿入体ツールを700℃にも加熱することができ、シュー挿入体ツールは、Rene95超合金のような耐熱材料製であることが好ましい。H13鋼製の挿入体は、合計で数十メートルの製品にしかならない稼働には十分であることが判明している。シュー挿入体の温度は、ツール挿入体の背面に冷却液を制御して供給することによって調整することができる。シュー挿入体は、回転輪の溝内に突き出た舌部を有し、この溝は、0.5mmの側面クリアランス(隙間)を有する。入口ブロックの舌部は、棒材を直線状にして溝へ誘導する役割をする。ダイブロックの延長舌部の機能は、棒状供給原料をより強く変形させて溝内に入れて、供給原料と回転輪の溝との摩擦接触面を増加させることにある。この延長舌部は、テーパを有することによってこのことを行い、このテーパは、供給原料が取付部に近づくにつれて、舌部の最上端と回転輪の溝の底部との間の距離を減少させる。圧縮粉末の棒材から押し出し成形する際には、圧延ロールがこれらの機能を成すので、入口ブロックの舌部は基本的に余分なものとなる。入口ブロックをスロット付きにして、圧延ロールが回転輪の溝の底部まで下降することを可能にすることができる。入口ブロックの舌部と回転輪の溝との間のクリアランスは、約12.3mmにすることができ、以上に詳述した溝寸法については、約12mmまで減少させることができる。同様に、ダイブロックの延長舌部と回転輪の溝との間の供給ギャップは約12mmにすることができ、8.0〜10.0mmに減少させることができる。入口ブロックのシュー挿入体の側面と回転輪の最上部との間のクリアランスは、約1.0〜2.3mmにすることができ、ダイブロックの延長シュー挿入体と回転輪の最上部との間のクリアランスは、約0.5mmとすることができる。
(iii) 取付部の最適な熱放散のために、取付部/ダイチャンバ・ツールは一体成形することができるが、取付部は、ダイチャンバ内への挿入体として使用できることが好ましい。取付部の温度は、取付部の背面に冷却液を制御して供給することによって調整することができる。取付部ツールは、Rene95超合金のような高強度の耐熱材料製であるか、高い引っ張り強度向けのW25%Re4%(HfC)のようなタングステン−レニウム合金製であることが好ましい。同様の高温安定材料も十分なはずであり、これらはマグネシア・部分安定化ジルコニアを含み、これも、チタニウム、及び空気中の高温での処理中に脆化が生じやすい他の高温成形可能な非鉄金属、例えばタンタルまたはニオブに対して、適度に化学的に安定である。ダイチャンバにとっては、高い強度よりも耐摩耗性の方がより重要であり、従って、Rene95ダイチャンバが、マグネシア・部分安定性ジルコニア(Mg-PSZ)製のような摩耗表面仕上げの挿入体、または部分安定化ジルコニア製のコーティング、あるいは、チタニウム、またはタンタル及びニオブのような他の供給原料との反応性が低く、かつ超合金との良好な熱整合及び格子整合を有する他の耐摩耗層を有することが最も好ましい。Rene95の取付部ツール及びダイチャンバ・ツールは、最適な強度及び耐摩耗性のために、サブソルバス溶液処理を施され、エージングされて、固化した微粒子微小構造の沈殿を生成することが好ましい。回転輪とダイチャンバとの間のクリアランスは、0.1mm〜0.5mm(バリのギャップ)に設定すべきであり、0.3mmが好ましい。還元ダイ、あるいはダイチャンバ内部のダイ挿入体は、チタニウムについては120°のネジ山角であり、あるいは、タンタル及びニオブについては45°のネジ山角であり、H13工具鋼のような工具鋼製とすることができる。挿入ダイの、ネジ山角及びランドの周囲の硬い表面仕上げが、製品品質及びツール寿命を向上させる。
(iv) 圧延ロールは、H13鋼のような工具鋼製にして、圧延ロールが幾何学的に可能な限り回転輪の溝の底部まで下降することができるように調整することが好ましい。圧延ロールの軸受の強制冷却も好ましい。
(v) バリを除去する役割を担うスクレーパーのブレード面は、H13工具鋼製にすることができるが、これは、数十メートルの押し出し製品にしか有効でなく、従って、好適には、Rene95のような超合金製とするか、耐摩耗層でコーティングすべきであり、この耐摩耗層は、例えばPSZ、あるいは、チタニウム及び他の供給原料、例えばタンタル及びニオブとの反応性が許容可能な他の硬い耐摩耗層である。スクレーパーのブレードと回転輪の最上部との間のギャップは、ダイ挿入オリフィス付近にあるダイチャンバと回転輪の上部との間のギャップと同じにすべきであり、0.125mmだけ大きくすることが好ましい。ダイチャンバと回転輪との間のギャップが約1.1mmより大きい場合には、タイヤがスクレーパーのブレードによって引かれて回転輪から外れて、回転輪が固着により、その回転を止める恐れがある。
冷間静水圧プレス(CIP:cold isostatically pressed)されるか、さもなければ事前圧縮された粉末の棒材を押し出し成形することは、圧延ロールと溝付き回転輪との間のギャップを調整することを必要とする、というのは、この棒材を75〜100%、好適には100%の密度に加熱圧縮ことを可能にし、棒材と回転輪の溝との十分な摩擦接触面を実現して、棒材を取付部に向けて推進させて、ダイ挿入体を通して押し出し成形することを可能にするためである。
(e) 押し出し成形品の排出
各種の供給原料では、押し出し成形品がダイを出る際に、600℃を超える温度である。押し出し成形品は、冷却、大気保護の維持、及びオペレータ(操作員)からの隔離を必要とする。これらの機能を満たすために、アルゴンのような流動する保護ガスで満たした細長い排出容器を、押し出しアセンブリの出口として用いることが好ましい。押し出し成形品は、一旦、安全に排出容器を出ると、掴むことができ、そして十分冷温になる。押し出し成形品は、一旦掴まれると、張力下に置いて直線状に保ち、過度の表面汚染もオペレータに対する危険もなしに巻き取ることができる。
排出容器は、アルゴンのような流動する保護雰囲気または中性雰囲気で満たして、汚染を最小にすることができる。排出容器は、押し出し成形品が十分低温になるまで、容器内を強制冷却する必要性をなくすか遅らせるような長さを有する。このことは、排出容器を過ぎた所で水による強制冷却を用いる場合に、蒸気、及び水解離により形成され得る水素の適切な排気を可能にする。その代わりに、水が容器の外部を冷却し、従って、押し出し製品は(容器に)接触していることができる。チタニウムが水ベースの冷却剤と反応することがあり、こうした冷却剤が、チタニウムを水素で汚染させて表面酸化を生じさせることがある。700℃以上では、解離した水素の爆発燃焼があり得る。蒸気は、上流に遡ることもあり、含まれる水素が粉末と反応して、製品を汚染させることがある。従って、中性の保護ガス雰囲気を含有する構成を用いる必要がある。排出容器は、開放することのできる、クランプされたガス封止材を有することができ、排出容器は、必要に応じて切り離される。すべての、高温成形可能な非鉄金属供給原料の押し出し成形品で、こうした中性の保護ガス雰囲気が望ましい。
本発明を、より容易に理解することができるために、以下の説明は、次の図面を対象とする。
棒状の高温成形可能な非鉄金属、例えばチタニウム、タンタルまたはニオブを押し出しアセンブリに供給する供給装置の概略側面図である。 図1の供給装置と共に動作する押し出しアセンブリの中心断面図である。 図2のアセンブリにおける受け面/ダイチャンバの中心断面図である。 より小径の複数のワイヤを押し出し成形するために使用する受け面挿入体の等角図である。 より小径の複数のワイヤを押し出し成形するために使用する多線版のダイ挿入体の等角図である。 より小径の複数のワイヤを押し出し成形するために使用する多線版のダイ挿入体の等角図である。 粉末供給原料の供給装置の概略側面図である。 図2に相当するが、アセンブリが、図4の装置から粉末供給原料を受けるように構成されている。 図5の装置の細部の透視図であり、部分的に分解した概略図である。 図2または図5の押し出しアセンブリの概略表現であり、押し出し製品を取り出すための構成を例示する。 図2の押し出し装置と共に使用するスクレーパー装置の透視図である。 図5の押し出し装置と共に使用するスクレーパー装置の透視図である。 図8のスクレーパーの構成要素の透視図である。 図9のスクレーパーの構成要素の透視図である。
図1を参照すれば、同図に示す供給装置10が、棒状非鉄金属の高温成形可能な供給原料、例えばチタニウム、タンタル、またはニオブ供給原料を右端で受け取ることによって動作する。この供給原料は、装置10を通って進んで、最終的に左端から出て、図2に示すような押し出しアセンブリに入る。
装置10は細長い環状容器12を有し、環状容器12は、互いに隔離することのできる連続した区分を有する。これらの区分は、未加熱または低温の装填ゾーン14、中間の高温または加熱ゾーン16、及び出口ゾーン18から成り、装填ゾーン14内に供給原料を最初に受け入れ、出口ゾーン18から、供給原料が押し出しアセンブリに渡る。ゾーン14は供給バルブ20によってゾーン16から隔離することができるのに対し、ゾーン16は、スライディングゲート22によってゾーン18から隔離することができる。装填ゾーン14は、供給原料24を、アルゴンのような保護ガスの雰囲気中に保持するように構成されている。ゾーン14はフラッシングチャンバ26を有し、フラッシングチャンバ26内で、原料24を保護ガスに晒しながら隔離することができる。ゾーン14の入口端はエアロック(気密室)28を有し、原料24はエアロック28を通して受け取り可能であり、その間に供給バルブ20がゾーンをゾーン16から分離する。エアロック28は、保護ガスの加圧源(図示せず)に接続可能なコネクタ30、並びにスリーブ32を有し、スリーブ32を通してプッシュロッド(押し棒)34が延びる。保護ガスの連続流を、閉鎖時のエアロック28内及びチャンバ26内でわずかな超過圧力を維持しつつ、コネクタ30を通して供給することができ、このガスは、この超過圧力を維持する制御下で、チャンバ26からの出口36を通して排出される。チャンバ26内の超過圧力が、供給バルブ20の開放中または閉鎖中に、ゾーン16内の保護雰囲気を維持するのに役立つ。また、圧縮粉末の棒状原料24では、この超過圧力が、多孔質の供給原料から空気を流し出すのに役立つ。さもなければ、ゾーン16内の保護雰囲気の維持は、保護ガスの加圧源(図示せず)に接続された入口39によって保証される。
エアロック28は、供給原料24の棒状定尺材の供給品を保持することができる。必要時に、これらの定尺材をプッシュロッド34によって、エアロック28からチャンバ26内に前進させ、最終的に、バルブ20を通して加熱ゾーン16内に前進させる。ヒータ38がゾーン16に関連し、供給原料24の各定尺材を加熱すべく動作可能であり、これにより、原料24が押し出しアセンブリに到達する際に、各定尺材が必要な高温になる。ゲート22の開放により、プッシュロッドが、押し出しアセンブリに渡る原料24の定尺材の端と端の連続を維持することができる。
ゾーン16は、保護ガスの加圧源に接続可能な入口コネクタも有する。ここでも、ガスは、ゾーン16内で、そしてゾーン18内でも陽圧の超過圧力を維持するように供給される。ガスは、スライディングゲート22内の小孔を通って、ゾーン16から18へ通ることができる。こうして、ガスはゾーン18の出口端から出て、加熱された供給原料を、押し出し装置に入る前に他のガスから隔離することができる。しかし、図1の左端に矢印で示すように、別な保護ガスを出口端に供給することができる。
容器12は、シリカ、シリカでライニングした適切な鋼、またはセラミックのようなあらゆる適切な材料製とすることができる。ヒータ38は、RF誘導加熱装置、連続電気抵抗ヒータ、または他のあらゆる適切なヒータシステムのような、あらゆる種類のものとすることができる。ヒータ38は、図1に示すように容器12の外部に存在するか、内部に存在することができる。プッシュロッドシステムをフラッシングチャンバ14に合わせたマガジン型にして、容器12内の棒材を供給過剰にして、予熱された棒状供給原料の供給を、押し出し機の供給速度に合わせて維持することができる。その代わりに、RF誘導加熱源によるような急速加熱を用いて、予熱された供給原料の押し出し機への供給を維持することができる。
図2及び3に、押し出しアセンブリ40の断面図を示し、この断面図は、回転輪44の外周溝42の中央を通る中心面上で切り取ったものである。図に示すように、回転輪44は軸46上で、図2では矢印Aで示すように時計回り方向に回転可能である。アセンブリ40は、回転輪44に隣接した所にシュー48を含み、シュー48は、シャフト(回転軸)49上で、図2に示す使用位置まで旋回可能である。この位置では、シュー48の上面がシュー挿入体50、52、及びダイチャンバ54にもたれ、ダイチャンバ54は、挿入体ロック板51によって定位置に保持される。シュー48は、矢印Bで示すクランプ(締め付け)負荷によって定位置に保持される。シュー48は、回転輪44の溝42に対面する弓形部分の周りに、入口ブロック50、ダイブロック延長部52、及びダイチャンバ54を担持し、ダイチャンバ54は溝42に適合する。圧延ロール56は、供給原料24を入口ブロック50へ誘導し、矢印Cで示すように回転輪44と逆向きに回転する。入口ブロック50及びダイブロック延長部52は、これらが溝42と共に規定するテーパ形通路に沿って、供給原料を誘導して引き込み、即ち、供給原料が舌部55によって取付部57に近づくにつれて、供給原料が溝を満たさなければならない断面積が次第に低減され、舌部55は、ブロック50及びダイブロック延長部52の、溝内に入り込む部分である。取付部57はこの通路の端を閉じて、前進する供給原料24を外向きに方向転換させて、1つ以上のダイチャンバの拡張キャビティ58内に入れる。各チャンバ58は押し出しダイ60を支持し、押し出しダイ60は環状のロックボルト61によって保持され、ロックボルト61を通って、ダイ60によって押し出し成形された製品64が出る。
供給装置10から押し出された供給原料24は、それぞれの矢印で示す回転輪44とロール56との互いに逆の回転によって、アセンブリ40内に引き込まれる。回転輪44及びロール56の回転が、供給原料24を、回転輪44及びシュー48によって規定される通路の入口に供給する。回転輪44の回転が、供給原料24を通路に沿って強く引き込んで、原料24を取付部57に押し付ける。取付部57の表面57aが、供給原料を外向きに方向転換させてチャンバ拡張部58内に入れ、チャンバ58から、供給原料24が押し出しダイ60のオリフィス60aを通して押し出される。取付部の表面57aは、好適には回転輪44の半径方向でない面内にある。この面は、ダイ60の中心線と一致する半径方向の直線Rに対して角度σをなして、供給原料を溝42から方向転換させるべく作用する分力を発生する。角度σは、6°から21°であることが好ましい。図3Aに示す、取付部57’の代案の挿入体形態の等角図は、蟻溝(ダブテイル溝)を通ってダイチャンバ内に滑り込む。挿入取付部57’は、蟻溝内での圧縮及びシュー48によって定位置に保持される。図3B及び3Cに示す、ダイの代案形態は、3mm以下の小径のマルチストランド(多素線)押し出しに使用することができる。押し出しダイ60のオリフィス60aは、断面を円形の代わりに楕円形、さらには四角形にして、電子ビームが加わる製造設備内で供給原料として使用する際に電子ビームに晒され得る素線、一般にチタニウムの押し出し成形の相対表面積を増加させることができ、同じことが、ダイ60’のオリフィスにも当てはまる。
従来のアルミニウム及び銅のコンフォーム押し出しと同様に、いくつかの高温成形可能な非鉄金属供給原料が、入口ブロック50、ダイブロック延長部52、ダイチャンバ54と溝42の側壁との間の通路の各側面に沿った狭いギャップを通るバリとして押し出し成形される。また、一部のバリは、溝42と取付部57の側面との間で押し出し成形することができる。この原料は、回転輪44の回転方向において取付部57を通り過ぎた位置で、スクレーパーのブレード62によって回転輪44からはぎ取ることができる。ブレード62の好適な形態を、図8〜11に示す。
図4に、図2に示す押し出しアセンブリの回転輪44の溝42に粉末供給原料を供給する供給装置70を示す。図5及び6に、その細部を示す。装置70は、調整可能なように傾斜した環状のロータリーキルン72を有する。供給装置70は、概略的に表すモジュールフレームによる、矢印H及びH’で示す方向への移動によって、押し出し機に対して位置決めすることができる。キルン72の傾斜は、モジュールフレーム89上にある、その取り付け台によって調整することができる。供給ホッパ74は、キルン72の上部入口端に配置されるのに対し、キルン72の下部出口端は、溝42上を中心とするシュー形前方部76aを有する吐出ホッパ76内で回転可能である。ホッパ74は、粉末供給原料の供給品を保持する。自動閉鎖スライディングゲート80及びスライディング供給ゲート82の操作によって、ホッパ74は、シュー形ホッパ排出部74aを介して、矢印Dで示す供給原料の制御された流れとして、キルン72内に排出することができる。ホッパ74は、スロット(図示せず)を介して(矢印Jで示すように)上昇または下降して、ホッパ排出部74aの真下の体積を変化させて、粉末の一定の高さを形成することができる。ホッパ排出部74aのシュー形ドームは、粉末が蓄積して、流れの障害及び中断なしに滑り動くことを可能にする。粉末流の終わりには、ホッパ排出部74aが方向Jに上昇移動する際にスクレーパーがホッパ排出部74aの下を通過して、残留粉末をキルンから除去する。駆動システム(図示せず)によるキルン72の(円形矢印Eで示す)回転が、供給原料をキルン72内で前進させて、回転輪44の溝42内に指向させる。
装置70は、キルン72内の供給原料を加熱するためのヒータ84を含む。ヒータ84は、2つの段84a及び84bをなし、これらがキルン72のそれぞれの部分で粉末を加熱する。キルン72が回転する間に、粉末が、キルン72の側面を回転方向に上がって引き込まれやすくなる。このことは、キルン72の回転速度及び傾斜を調整することによって制御することができる。キルン72の水平方向に対する浅い角度が、約2°の小さい値でも、最も均等な供給を可能にする。ホッパ角θが、現在使用中でない異なる粉末用に定められている場合には、ファンネルデッキ73を、ホッパ74内のライナー(内張り)として配置して、粉末の特性に応じた粉末流を維持することができる。ホッパ角θまたはファンネルデッキが、供給原料の特性向きに設計されていない場合には、ホッパ74に、空気で(双頭矢印で示すように)作動するタッピング装置(図示せず)を設けて、ホッパ74内での供給原料のブリッジを防止する。また、ホッパ74の上端に、アルゴンのようなガスの接続用のコネクタ88を設けて、ホッパ74内で保護雰囲気の供給原料、及びそのキルン72内への流れを提供する。同じ理由で、保護ガスの供給90を与えて、矢印Gで示すように、キルン72に上端から入りキルン72に沿った流れにする。このガス、例えばアルゴンは、キルン72の全体にわたって保護雰囲気を維持し、このガスは、供給原料の流れと共にキルンを出て、吐出ホッパ76を通って溝42に至る。キルンからの粉末流は吐出ホッパ76内に排出されて、ここで、垂直方向に対して約5°傾斜した吐出ホッパ壁76aに当たる。粉末は、吐出ホッパ壁76aと連続する吐出ホッパ舌部76bに対して滑り動き続け、吐出ホッパ舌部76bは、回転輪の溝42内に入り込んで、0.5mmだけのクリアランスをおいて、その外形と一致する。粉末は、重力及び回転輪44の前進運動によって吐出ホッパ内に蓄積することができ、そして、回転輪44の輪郭と一致する吐出ホッパ76の下面に包含される。(輪郭の一致は、概略図6に、より明確に示されている。)粉末は、吐出部76bのシュー形の前方部分に蓄積され、回転輪の溝42内に前進する。塊破砕ロッド81aを用いて、粉末がキルンから排出される際の焼結によるあらゆる塊を破砕する。また、ホッパ74と同様に、吐出ホッパ76に機械的に接続されたタッパF’が存在して、150ミクロン未満のH/DH粉末のような特に微細な粉末から、及び/または、約750℃より高い予熱環境温度で焼結した集塊を破砕するのに、さらに役立つ。タッパF’は、ホッパ74のタッパFと同様に、圧縮空気によって実現することができる。
図5及び6に示すように、溝42への供給原料の流れは、それぞれクランプ板94内及びシュー挿入体ロック板95(挿入体ロック板51の修正)内の開口92及び93を通過する。また、図5に示すように、アルゴンのような別な保護ガスを板94の下方に供給して、供給原料が吐出ホッパから、回転輪44と入口ブロック50との間に規定される通路、ダイ延長部52、入口ブロック50及びダイブロック延長部52の舌部55、及びシュー48のダイチャンバ54まで通る間に、供給原料を保護する手助けをする。
図7は、図2及び5の押し出しシステム内の回転輪44を通る中心面で切り取った断面図である。シュー48の出口ダクト96が示され、出口ダクト96を通って、押し出し製品64がダイ60外に出る。調整可能なクランプリング96aが、ダクト96上に締め付けられている。また、細長い環状排出容器97が、ダクト96の連続体として、リング96aに固定された容器97の端部でリング97aによって締め付けられ、リング96aと97aの間のOリング封止材が気密封止を行う。容器97の入口端に隣接して、アルゴンのような加圧保護ガス源に接続可能な入口コネクタ98が存在して、ガスの陽圧が容器97内で維持されることを可能にし、このガスは出口管99から排出される。容器97の長さ、及び容器97に供給する前に冷却することのできる保護ガスの冷却効果は、容器97から出る製品が、例えば散水によって安全に強制冷却することのできる温度、あるいは、単にスプール等の上への巻き取り中に空冷される温度であるようなものにする。
図8〜11に、図2及び3の押し出しアセンブリ内の回転輪44からバリを除去するために使用するスクレーパー62の好適な形態を示す。スクレーパー62は、ヘッド部64を有する3片の細長い構成体63から成り、ヘッド部64上にスクレーパー・ブレード65が装着される。細長い構成体63は、2つの鏡面対称側部スクレーパー63aと63b、及び細長い中央スクレーパー63cから成り、側部スクレーパー63a、63bは、各々が外向きに突出したヘッド部64a、64bを有し、一緒に、細長い中央スクレーパー63cを部分的に囲む。スクレーパー62を具えたアセンブリ全体は、ホルダー(図示せず)によって、図2に示す回転輪44に隣接した定位置に保持することができる。スクレーパー・ブレード65a、65bは、細長い構成体部分63a、63bのヘッド部64a、64b上に装着されるのに対し、スクレーパー・ブレード65cは、細長い中央スクレーパー63cの隣接する端部上に装着される。スクレーパー・ブレード65は、3つの構成要素で構成されるように示しているが、単一の構成要素で構成することができる。ブレード65a、65b、65cは、一方の側をテーパ加工した平坦なプレート形状を有して、鋭いスクレーパー・エッジ66を規定する。ブレード65a、65b、65cは、例えばブレード65内の開口68を通ってヘッド部64内のネジ穴68a内に入るネジ締め具67よって、ヘッド部64の凹形端部に固定されている。ブレード65上の突起部(リッジ)68が、ヘッド部64の溝69内に配置されて、ブレード65をヘッド部64に対して固定する。
溝スクレーパーの細長い構成体部分63cは、ネジ込みボルト(図示せず)によって側部スクレーパー63a、63bの前方に位置決めされ、これにより、スクレーパー・エッジ66がほぼ連続した線を形成する。中央部63cの自由端は丸みを帯びて、エッジ66が一直線に並ぶと、回転輪44の溝42内に容易に受け入れることができる。これにより、側部スクレーパー63a及び63bから連続するスクレーパー・ブレード65a、65bによって、溝42の最上部からバリを取り除くことができる。従って、スクレーパー62は、回転輪44から、即ち、各リムの周囲、及び溝42の側壁と底部から共に、バリを除去することができる。
棒材からの押し出し
チタニウム、タンタル、またはニオブのような高温成形可能な非鉄金属供給原料の棒材で構成される供給原料は、800℃〜1000℃の供給予熱に続いて押し出し成形することができる。この棒材は、鍛造した供給原料製の棒材、または冷間静水圧プレス(CIP)によって製造した棒材、さもなければ圧縮した棒材とすることができ、各場合に、バインダあり、またはバインダなしにすることができ、バインダなしが好ましい。圧縮は、CPチタニウム粉末(あるいは、元素混合物)のような粉末供給原料の、60%以上、但し90%未満の密度にすることができる(75%の密度が好ましい)。冷間静水圧プレスまたは事前圧縮は、(約850μm未満)種々の粒径分布(例えば、約850μm未満)及び形態(例えば、スポンジ状及び水素化/脱水素化、チタニウム及びタンタル粉末の場合にはH/DH)の粉末または粒子の供給を可能にする。押し出し成形は、溝付き回転輪を、100〜250℃に予熱し(250℃が好ましい)、圧延ロール、ダイチャンバ、及び入口ブロックツールを300〜400℃(400℃が好ましい)に予熱し、取付部を450〜600℃(550℃が好ましい)に予熱すると発生する。近年のコンフォーム機は、より高温の回転輪加熱、及び押し出し成形の要部だけの連続したツール予熱を可能にし、このことは有利である。特に始動中には、銅及びアルミニウムの押し出し成形用のツール予熱を用いてツール設定を保つが、高温成形可能な非鉄金属の押し出し成形については、供給原料からの熱損失を低減して押し出し成形の生起を可能にするために、予熱が不可欠である。
連続押し出し製品は、容易に成形可能である。例えば、このように押し出し成形したグレード3のチタニウムを、室温でスエージ(金型)加工し、スエージ操作間に中間アニールを行って、連続押し出し成形した素線の径を6mmから3mmに低減することができる。同様に、グレード5の混合元素チタニウム粉末からの連続押し出し製品を、押し出し成形した状態、及び押し出し成形して均質化した状態(この方が好ましい)から、500℃でスエージ加工して、6mm径から3mm径にすることができる。均質化は、真空下、あるいは中性雰囲気、例えばアルゴンの下で、1000℃〜1200℃、1〜2時間で生起することができ、1200℃、1時間が好ましい。
押し出し成形した状態では、チタニウム供給原料からの連続押し出し棒材の一般的な張力特性が、グレード1〜4のチタニウム・グレードと一致した。より高い合金グレードは、均質化アニールを必要とし、その後に、これらの棒材の特性も、当該グレードと一致した。意図した用途に応じて、最終的な微小構造を実現するための、素線のさらなる後処理の必要性が決まり、上記用途は、例えば追加製造の給電線またはファスナー在庫を溶融するためのチタニウム素線である。
十分高密度のCPチタニウム供給原料からの押し出し成形については、最良の製品品質のための好適な予熱温度は800℃であった。このこと、及び他の供給原料については、供給原料を、加熱ゾーンからコンフォーム・ツールへ十分高い速度で遷移させて、十分高温のままにし、従って十分な延性を持たせて、押し出し成形の生起を可能にしなければならない。CPチタニウム供給原料では、800〜1000℃の予熱後の、十分高密度の供給原料から押し出し成形した製品の張力特性は、伸長を4%だけ低減し、軽度の微粒化及び格子間レベルの少量の増加(最大0.05重量%まで)により16±4MPaだけ少し上昇させた強度を有する供給原料と等価であった。
棒状供給原料からの製品は、表面上に薄い酸化被膜(タンタル押し出し成形品上の青色の酸化膜の場合には50μm未満)を有することがあるが、押し出し成形品の大部分の金属は、供給原料と非常に類似した酸素及び窒素レベルを有する。チタニウムを、アルファ位相場で高温で、あるいはベータ位相場で低温で処理すると、ベータ位相場でより高温で処理するよりも、微小構造がより均質になる。前の2つの場合については、金属の大部分が(等軸化された出発物質に比べて)等軸化及び微粒化されるが、その周囲には、より大きく微粒化された領域が発生する。より均質な微小構造は、チタニウム供給原料の棒材の予熱温度が、その全長に沿って<±50℃以内である際に実現される。ベータ位相場で、より高温で押し出し成形すると、金属の褶曲及び旋回のような高温欠陥も発生しやすい。
押し出しプロセスによって発生する熱は、取付部付近の領域では一般に500℃以下のツール温度、取付部の表面(図3の57a)では、予熱温度を約100〜150℃下回るツール温度、ダイブロック延長部では、700℃までのツール温度を発生し、従って、連続稼働のためには、ツール要素毎に制御された冷却が必要になる。CPチタニウムの良好な押し出し成形は、押し出し比に応じて、(ダイ挿入体全体を通して)0.5〜6.0MPaの押し出し応力で可能である。長尺の押し出し成形品の製造のためには、取付部の摩損及び摩耗がある程度発生し、これらは、ダイ挿入体を耐摩耗加工することによって制御することができ、制御された冷却によって最小にすることができる。均等なバリギャップを維持し、取付部の側面摩耗を防止するためには、取付部の外形が溝の外形と一致する必要がある。取付部表面と押し出し成形品の中心線との間のすくい角は、約21°であるが、チタニウムのような供給原料とより良好に適合し、取付部表面の摩耗を低減するために、6°まで低減することができる。すくい角の低減は、取付部全体を通した応力も約1.2GPaから約1.0Gpaまで低減する。水酸化チタニウム粉末または水酸化チタニウムを使用することによる、チタニウムへの水素の添加によって、流動応力を低減し、押し出しの応力及び取付部の応力をさらに低減することができる。しかし、こうした製品を真空アニールして、残留水素を除去することが必要になる。取付部の硬度を維持し、摩耗を低減するためには、例えば、押し出し成形を開始した後の、制御された水冷による、改良された取付部の熱制御も必要になる。水冷は、350℃の温度を取付部から取り去ることが判明しており、ヘリウムガスを冷却媒体として使用すると、150℃の除去温度に低減される。Rene95のような超合金ツール用の取付部57の摩耗寿命を増加させるためには、取付部上の耐摩耗表面挿入体、あるいはPSZのような耐熱兼耐摩耗バリア層が好ましい。ツール当たりの製品量を増加させるために、高強度、高温、高い熱伝導率の合金、例えばタングステンベースのW-25Re-4FCが、取付部挿入体57’のような重要部分用の材料として推奨される。特に、数十メートルもの稼働、及び不適切なツール冷却については、超合金ツールによるツール摩耗が、チタニウムのベータ相安定化用の製品及び場所中に汚染を生じさせる。
十分高密度でより粗粒の供給原料をアルファ場中で処理することによって、微粒化したチタニウムのアルファ構造を生成することができる。回転輪の一周のうち少なくともある長さの前端を予熱し、後端を室温のままにすることによって、最大約3μmのCPチタニウム粒径が可能である。高温の前端が回転輪をコーティングし、低温の端がツール全体を通して連続して、高度に微粒化されたアルファ構造を生成する。
より低い予熱温度では、バリ生成率が増加し、バリ生成率はより高い負荷も暗示する。バリ生成率を低減するために、シュー挿入体ツールと回転輪表面との間の、バリが発生するギャップを0.2〜0.5mmに低減し、機械の公差により、後者がより一般的である。
一般的な条件下では、供給原料の押し出し成形を稼働途中で停止し、回転輪の溝及びダイ内で供給原料が冷却して硬化するに任せ、その後に、予熱した供給原料を押し出し回転輪に再供給することによって再開することはできない。ツール及び残存する供給原料金属を500℃以上に加熱する必要があり、あるいは、連続押し出し稼働後に、ダイチャンバ・ツールを除去して、新たな押し出し稼働用に新しいダイチャンバ・ツールを機械内に配置して、元のダイチャンバを洗浄する必要がある。タイヤの厚さがバリギャップ許容範囲内且つ必要な純度レベルに留まっている限り、溝付き回転輪内に残る原料を除去する必要がない。この原料は、流し出すことができるが、押し出し機の表面及び本体中に残って、不均質な微小構造を生じさせ得る。最終的な特性を達成するためには、こうした原料は恐らく、例えば反復通過及び場合によってはポストミル(圧延後)アニールによって、さらに熱機械的に処理しなければならない。
CIPした棒材と回転輪の溝との間に十分な摩擦接触面を生成するために、圧延ロールを、供給原料を溝内で少なくとも90%の密度に高温圧縮するのに十分な高さに設定した。このように溝内に置かれ、溝と密接する摩擦接触面を有する供給原料は、取付部における約85°のせん断によって押し出し成形することができた。85°のせん断によるひずみ効果を無視すれば、未成形の径から押し出し製品に至る押し出し比は0.8〜0.4であった。製品の密度は99%以上であった。バリギャップを0.2〜0.3mmにする大幅な制御は、システムの1回通過に対して6.4より大きい押し出し比を達成するために、シリコンオイルのような水より熱容量の小さい流体、及び始動時に挿入ダイ60を少なくとも400°にする追加的外部加熱を用いることによる弱い冷却によって制御された、回転輪44を通る熱流を必要とした。16の押し出し比のためには、マルチストランドのダイ挿入体60’(図3B及び3C)が好ましい。例えば、溝42の径を低減することによって供給投入量を縮小して、取付部57及びシュー挿入体の舌部55は、より狭い径の材料を製造することもできる。
十分高密度の棒状供給原料と同様に、冷間静水圧プレスされた棒材をベータ位相場で高温で処理することは、不均質で粗い微小構造を生じさせた。チタニウム供給原料については、処理の最適化のために、アルファ位相場での高温の押し出し成形、及び/またはベータ位相場での低温の押し出し成形を必要とした。粉末供給原料からの製品は、ポストミル(圧延後)アニールを利用して延性を戻すことができる。
十分高密度の棒材から押し出し成形する際には、取付部の付近で発生する熱が、等価な供給原料の予熱では、粉末を圧縮した棒材供給原料から押し出し成形した場合よりも大きくなる。十分高密度の供給原料から押し出し成形する際には、必要な押し出し力も、部分的に高密度の供給原料に比べて大きくなるが、より低密度の供給原料からの押し出し成形はより長い時間を必要とするので、十分高密度の供給原料は、等価な製品長を製造するために必要なエネルギーがより少ない。
CPチタニウムとAl-40Vマスター(母)合金とをバインダなしでTi-6Al-4Vの組成にした粉末混合物から棒材を製造するために、例えば冷間静水圧プレスによって圧縮した粉末は、CPチタニウムを軟質母材として用いて押し出し成形して、CPチタニウムを多数相とし、マスター合金の粒子を金属間に分散させた複合構造を生成することができる。押し出し製品中の軟質母材と金属間粒子との間には、わずかな拡散しか存在しない。残余のマスター合金粒子は、1000〜1200℃で1〜4時間のベータ均質化処理に従って除去して、さらに鍛造成形してより狭い径にするための粗粒構造を生成することができる。均質化温度は、混合粉末中のマスター合金粒子の粗さに依存する(64〜25μmのD50を試みた)。
自由流動粉末からの押し出し成形
回転押し出し機への、高温成形可能な非鉄金属粉末供給原料は、粉末供給装置を通して、元素粉末または元素粉末混合物として、受け取った状態またはペレット化した状態で供給することができる。加熱滞留時間を、供給装置の回転及び傾斜によって制御して、あらゆる粉末形態を押し出し機に供給することができる。粉末供給装置を通して押し出し機に供給した粉末供給原料は、チタニウム粉末の場合、フレーク(薄片)、円形、または立方体(+1mm、-4mm)にペレット化した-140μmの水酸化/脱水素粉末、あるいは原料粉末(-0.85mm、+0.355mm)としての-140μmの水酸化/脱水素粉末を含んでいた。他の粉末形態及び径も可能である。
粉末の質量流量及び熱流量は、押し出し機の産出質量と一致した。510〜1000℃に予熱した流動粉末に対して、押し出し成形が可能である。CPチタニウム押し出し成形の場合、この予熱範囲の下端では、押し出し成形品の微小構造が3μm未満の粒径に超微粒化された。好適な押し出し温度は合金に依存するが、CPチタニウムについては、アルファ場での高い予熱温度(約800℃)が好ましい。600℃に近いチタニウム粉末は、特に外部応力を受けると、互いに粘着または焼結して集塊になる傾向を有する。従って、回転輪の回転速度を回転輪への粉末供給速度と一致させることにより大量供給の度合いを制御することによって、シュー挿入体の下の圧縮ゾーンへの粉末集積を最大にし、かつ、集塊及び阻害を防止するためには、粉末供給装置からの質量流量を調整しなければならない。吐出ホッパにタッパを適用することによって、集塊及び阻害をさらに低減し、より微細な粉末をより高温で良好に供給することができる。押し出し成形は、0.02m/s〜0.32m/sの回転輪の表面速度で可能であり、0.16〜0.33m/sが好ましい。タイヤを形成するためには、回転輪の速い初期速度が必要であり、回転輪の最上部への質量流量がダイ挿入体から出る質量流量とより厳密に一致するように、回転輪の速度を低減することができる。
CPチタニウムの押し出し成形は、粉末ペレットまたは粉末D50の溝幅に対する比率が0.33より大きい際に、理論値の30〜50%より大きいタップ密度の自由流動するH/DH粉末より発生し、この比率が510℃で0.046未満である際には発生しなかった。
<0.046〜0.33の比率値からの押し出し成形は、チタニウム粒子どうしの、及びチタニウム粒子と回転輪の溝の壁面との、粘着及び摩擦相互作用の増加が生じるので、より高温の予熱で可能になる。さらに、駆動圧延ロールの導入による事前圧縮は、粒子と回転輪の溝表面との摩擦相互作用を増加させると共に、溝内の粉末の密度を増加させることによって、0.046未満の比率値からの押し出し成形を可能にすることができる。事前圧縮、またはミリングのような他の方法、あるいは何らかの組合せによって、(理論値の10〜30%)低密度粉末の密度を増加させることも、有益である。
最後に、本発明の精神及び範囲を逸脱することなしに、前述した各部分の構造及び構成に、種々の変更、修正、及び/または追加を導入することができることは明らかである。

Claims (20)

  1. 回転輪及びシューを有する押し出しシステムを含む装置を用いて、空気中での処理中に脆化が生じやすい高温成形可能な非鉄金属の供給原料を押し出し成形する方法であって、前記シューは、前記回転輪の外周上にある溝の全長の一部を覆って、第1の入口端及び第2端を有する弓形の通路を形成することができるように配置可能であり、前記シューは、前記通路の前記第2端を実質的に閉じる取付部、及びこの取付部からダイチャンバによって離間された押し出しダイを有し、前記供給原料を、チタニウム、タンタル、ニオブ、及びチタニウム、タンタル、ニオブのいずれかの合金から選択する方法において:
    前記供給原料を、供給装置によって規定されるチャンバ内で、少なくとも390℃の予熱温度まで予熱するステップと、
    前記供給装置内で前記供給原料を前記予熱温度まで加熱しながら、前記供給装置の前記チャンバ内に酸素及び窒素がほとんどない保護雰囲気を維持するステップと、
    前記予熱した供給原料を、前記供給装置から前記通路の前記入口端に渡すステップと、
    前記予熱した供給原料を前記通路に沿って引き込んで、前記予熱した供給原料を、前記取付部との係合によって前記ダイチャンバ内に押し入れ、前記押し出しダイによって規定される押し出しオリフィスを通して押し出して、押し出し製品を提供するステップと、
    前記押し出し製品、前記押し出しオリフィスから前記保護雰囲気内へ出て、前記保護雰囲気内で冷却されるステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記予熱温度が、単に、前記回転輪の回転及び押し出し成形によって発生する摩擦及び前記供給原料のせん断変形による温度を実質的に超える温度であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記供給原料が、チタニウムまたはチタニウム合金、あるいは、50原子パーセントのチタニウムを含む合金であり、前記予熱温度が、760℃を超え1140℃までの範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記供給原料が、タンタル、タンタル合金、ニオブ、及びニオブ合金のいずれかであり、前記予熱温度が、760℃を超え1140℃までの範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記予熱温度が、800℃から1100℃までの範囲内であることを特徴とする請求項3または4に記載の方法。
  6. 前記供給原料が粗粒のチタニウムであり、前記予熱温度が650℃を超えず、これにより、前記押し出し製品が超微細粒製品であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記供給原料が、未固結の粉末またはペレット化した粉末を含み、前記予熱温度が、400℃から850℃までであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 前記供給原料を、前記供給装置から、前記押し出しシステムの前記通路の前記入口端に連続して渡すことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記供給原料が細長い棒状の定尺材であり、前記供給原料を、前記供給装置を通して、前記押し出しシステムの前記通路の前記入口端に連続して渡し、前記定尺材を、端と端を連続させて、前記供給装置から、前記押し出しシステムの前記通路の前記入口端に渡すことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記供給原料が、未固結の粉末またはペレット化した粉末を含み、前記粉末を、前記供給装置から、前記回転輪の前記溝の、前記通路の前記入口端に隣接した位置に渡すことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  11. 前記供給原料が、前記供給装置から、前記押し出しシステムの前記通路の前記入口端まで通過する際に、前記供給原料を保護雰囲気内に維持することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記押し出し製品が、前記押し出しオリフィスから保護雰囲気内へ通り、前記保護雰囲気内で、前記押し出し製品が、大気中の酸素及び窒素に晒されることのできる温度まで冷却されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記供給原料が、固体粉末または圧縮粉末の棒状供給原料を含み、前記棒状供給原料を、800℃から1100℃の温度まで予熱し、押し出し成形の開始時に、前記押し出しシステムの構成要素が、それぞれの初期動作温度まで急速に加熱され、それぞれの定常状態温度になるように冷却され、前記初期動作温度が:
    CR 200〜400℃
    SI 300〜450℃
    A 300〜600℃
    DI 300〜500℃
    W 100〜400℃
    であり、ここに、
    CRは、前記通路の前記入口端に隣接した圧延ロールを表し、この圧延ロールのロール軸受筐体で測った温度を有し、
    SIは、シュー挿入体を表し、ダイブロックの延長部を形成し、
    Aは、前記取付部を表し、
    DIは、ダイ挿入体を表し、
    Wは、前記回転輪を表す
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記定常状態温度が:
    CR 300〜400℃
    SI 600〜700℃
    A TaまたはNbについては600〜1050℃、Tiについては600〜950℃
    DI 600〜800℃
    W(a) 250〜400℃
    W(b) 600〜1000℃
    であり、ここに、
    W(a)は、前記回転輪の、前記取付部と径方向の反対側で測った温度であり、
    W(b)は、前記回転輪の、前記取付部の直前で測った温度である
    ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 空気中での処理中に脆化が生じやすい高温成形可能な非鉄金属の押し出し製品を製造する装置であって、前記非鉄金属が、チタニウム、タンタル、ニオブ、及びチタニウム、タンタル、ニオブのいずれかの合金から選択した非鉄金属である装置において:
    (a) 回転輪であって、この回転輪の外周上に溝を有する回転輪と;
    前記回転輪の前記溝の全長の一部を覆って、第1の入口端及び第2端を有する弓形の通路を形成するように配置可能なシューと;
    前記シューによって担持または規定され、前記通路の前記第2端を実質的に閉じる取付部と;
    前記シューによって担持され、前記シューによって規定される押し出しチャンバによって前記取付部から離間された押し出しダイと
    を有する押し出しシステムと;
    (b) チャンバを規定し、このチャンバ内に供給原料を受け入れることができ、前記チャンバから、前記供給原料を前記押し出しシステムの前記通路の前記入口端に渡すことができる供給装置と;
    (c) 前記供給装置に関連し、前記供給原料を前記チャンバ内で少なくとも390℃の予熱温度まで加熱すべく動作可能なヒータと;
    (d) 前記供給装置に関連し、加圧保護ガス源に接続可能であり、前記供給原料を予熱温度まで加熱しながら、前記チャンバ内の保護ガスの雰囲気を維持することのできる接続装置と;
    (e) 予熱した前記供給原料を、前記供給装置から前記押し出しシステムの前記通路の前記入口端に供給して、前記予熱した供給原料が、前記回転輪の回転によって前記通路に沿って引き込まれることを可能にし、これにより、前記予熱した供給原料が、前記取付部との係合によって前記押し出しチャンバ内に押し入れられ、前記押し出しダイによって規定される押し出しオリフィスを通して押し出されて、押し出し製品を製造する装置と;
    (f) 前記押し出しシステム用の出口を形成する細長い排出容器であって、前記押し出し製品が、前記排出容器を通過することができ、これにより、前記押し出し製品が、前記排出容器を出る前に、空気中で処理することのできる温度まで冷えることができる排出容器と
    を含むことを特徴とする製造装置。
  16. 前記供給装置が細長いチャンバを規定し、このチャンバは、棒状の供給原料を受け入れる入口端、及び前記予熱した供給原料を通して前記押し出しシステムの前記通路の前記入口端に渡すことのできる出口端を有し、
    前記供給装置がエアロックを規定し、このエアロック内に、前記棒状の供給原料の定尺材を受け入れ可能であり、前記エアロックは、加圧保護ガス源に接続可能であり、前記供給原料を、前記チャンバに渡す前に、前記保護ガスによって流し出すことができ、前記エアロックと前記チャンバとの間の供給バルブが、前記供給原料が前記エアロックから前記チャンバへ渡ることを可能にするか防止するように動作可能であることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  17. 前記チャンバの前記出口端と前記供給装置の出口端部との間にゲートが設けられ、このゲートを通して、前記予熱した供給原料を、前記押し出しシステムの前記通路の前記入口端に渡すことができることを特徴とする請求項16に記載の装置。
  18. 前記供給装置が、回転可能なように装備にされ傾斜した環状のキルンで構成され、このキルンが、未固結の粉末供給原料を当該キルンの上端に供給するためのコンテナを有し、前記キルンの下端は、予熱した前記粉末供給原料を、前記押し出しシステムの前記回転輪の前記溝内の、前記通路の前記入口端に隣接した位置へ誘導するための誘導装置を有し、前記ヒータが、前記キルンの前記上端と前記下端との中間に配置され、前記供給装置がさらに、前記キルンを回転させる装置を含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
  19. 前記キルンの前記上端における供給が、前記粉末供給原料を前記キルンの前記上端内に排出するための出口を有する供給ホッパによって行われ、前記供給ホッパがコネクタを有し、このコネクタは、前記粉末供給原料と共に前記キルンの前記上端内に排出される保護ガスの、前記供給ホッパへの供給を可能にすることを特徴とする請求項18に記載の装置。
  20. 前記誘導装置が排出ホッパであり、この排出ホッパの上端において、前記キルンの前記下端が回転可能であり、前記排出ホッパが、前記押し出しシステムの前記回転輪の前記溝上に開口した吐出口を有し、前記供給ホッパ及び前記排出ホッパの少なくとも一方が、関連するタッパ装置を有し、このタッパ装置が、前記粉末供給原料の流動を手助けするように動作可能であることを特徴とする請求項18に記載の装置。
JP2013556935A 2011-03-10 2012-03-07 高温成形可能な非鉄金属の押し出し成形方法及び装置 Active JP5818918B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU2011900864 2011-03-10
AU2011900864A AU2011900864A0 (en) 2011-03-10 Continuous ti extrusion
PCT/AU2012/000231 WO2012119196A1 (en) 2011-03-10 2012-03-07 Extrusion of high temperature formable non-ferrous metals

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014507286A JP2014507286A (ja) 2014-03-27
JP2014507286A5 JP2014507286A5 (ja) 2015-03-05
JP5818918B2 true JP5818918B2 (ja) 2015-11-18

Family

ID=46797330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013556935A Active JP5818918B2 (ja) 2011-03-10 2012-03-07 高温成形可能な非鉄金属の押し出し成形方法及び装置

Country Status (10)

Country Link
US (1) US9468960B2 (ja)
EP (1) EP2683502B1 (ja)
JP (1) JP5818918B2 (ja)
KR (1) KR101968672B1 (ja)
CN (1) CN103415359B (ja)
AU (1) AU2012225201C1 (ja)
CA (1) CA2829391A1 (ja)
EA (1) EA025347B1 (ja)
WO (1) WO2012119196A1 (ja)
ZA (1) ZA201306852B (ja)

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT515164B1 (de) * 2013-11-18 2023-01-15 Asmag Holding Gmbh Werkzeugeinheit, Strangpressmaschine sowie Verfahren zum Wechseln eines Reibrades
JP6312213B2 (ja) * 2014-11-18 2018-04-18 信越化学工業株式会社 回転式筒状炉、及び非水電解質二次電池用負極活物質の製造方法
GB201421818D0 (en) * 2014-12-08 2015-01-21 Univ Sheffield Manufacture of metal articles
GB201515386D0 (en) * 2015-08-28 2015-10-14 Materials Solutions Ltd Additive manufacturing
US20170067344A1 (en) * 2015-09-03 2017-03-09 General Electric Company Rotating component, method of forming a rotating component and apparatus for forming a rotating component
KR101580975B1 (ko) * 2015-11-10 2015-12-31 구제율 금속의 연속 압출 장치 및 방법
CN105855489B (zh) * 2016-03-31 2018-02-16 管仁国 一种液态金属多线槽连续成形装置的连续成形方法
CN105956249B (zh) * 2016-04-25 2019-04-02 杭州电子科技大学 高温下基于相场模型的硅基微结构形变机理研究方法
DE102016122575B4 (de) * 2016-11-23 2018-09-06 Meotec GmbH & Co. KG Verfahren zur Bearbeitung eines Werkstücks aus einem metallischen Werkstoff
DE102017100911A1 (de) * 2017-01-18 2018-07-19 Neue Materialien Fürth GmbH Kontinuierliches Strangpressverfahren für ein metallhaltigesSchüttgut und Metallpulverstrangpressanlage
US10465270B1 (en) * 2017-01-30 2019-11-05 General Cable Technologies Corporation Cables having conductive elements formed from aluminum alloys processed with high shear deformation processes
AT520033B1 (de) 2017-06-02 2022-01-15 Asmag Holding Gmbh Strangpressmaschine
AT520712B1 (de) * 2017-06-02 2019-10-15 Asmag Holding Gmbh Verfahren zur Abstandsregelung zwischen zwei Werkzeugkomponenten einer Strangpressmaschine
RU2657274C1 (ru) * 2017-06-13 2018-06-09 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Уфимский государственный авиационный технический университет" Способ пластического структурообразования цилиндрических мерных заготовок
CN107185985B (zh) * 2017-07-17 2023-09-19 大连康丰科技有限公司 大长度异形铜管生产线及生产方法
CN107952806A (zh) * 2017-10-10 2018-04-24 无锡市普尔换热器制造有限公司 钛合金封条拉丝工艺
US10894299B2 (en) * 2017-11-13 2021-01-19 General Electric Company Fixed bed large scale additive manufacturing using foil-based build materials
CN108962487B (zh) * 2018-06-15 2019-09-06 中国科学院电工研究所 一种提高铁基化合物超导带材性能的加工工艺
US11192186B2 (en) * 2018-08-13 2021-12-07 Goodrich Corporation Systems and methods for high strength titanium wire additive manufacturing
CN109365820A (zh) * 2018-12-24 2019-02-22 大连硕格精密机械有限公司 金属粉末连续挤压成型方法及装置
CN109773076A (zh) * 2019-01-28 2019-05-21 温州深拉防爆设备有限公司 气瓶内胆制作工艺
CN110345762A (zh) * 2019-07-15 2019-10-18 苏州沅德精密技术有限公司 铝棒加热炉
CN113083944A (zh) * 2021-03-19 2021-07-09 福建省闽发铝业股份有限公司 一种新能源汽车电池盒侧板铝型材的制备方法
CN113083945A (zh) * 2021-03-19 2021-07-09 福建省闽发铝业股份有限公司 一种新能源汽车电池盒端板铝型材的制备方法
WO2023043839A1 (en) 2021-09-15 2023-03-23 Battelle Memorial Institute Shear-assisted extrusion assemblies and methods
CN114102160B (zh) * 2021-11-29 2023-10-31 中国兵器工业第五九研究所 一种钽合金双曲面空间结构件的高性能高效率制备方法
WO2023177693A1 (en) * 2022-03-17 2023-09-21 Battelle Memorial Institute Extrusion processes, feedstock materials, conductive materials and/or assemblies
CN115193938B (zh) * 2022-07-08 2023-01-20 扬中凯悦铜材有限公司 一种铜排精密挤压成型模具
CN116786673B (zh) * 2023-08-28 2023-10-31 山东德鼓风机有限公司 一种风机叶轮旋压压紧设备
CN117380956B (zh) * 2023-12-08 2024-03-12 北京钢研高纳科技股份有限公司 一种低成本高均质大规格粉末高温合金棒材及其热挤压方法

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1370894A (en) 1971-03-12 1974-10-16 Atomic Energy Authority Uk Extrusion
ZA735505B (en) 1972-09-05 1974-10-30 Atomic Energy Authority Uk Improvements in extrusion
US4101253A (en) 1972-11-15 1978-07-18 United Kingdom Atomic Energy Authority Extrusion
US4044587A (en) 1974-05-07 1977-08-30 United Kingdom Atomic Energy Authority Forming of materials by extrusion
FR2310813A1 (fr) 1975-05-14 1976-12-10 Trefimetaux Procede et dispositif d'extrusion continue
GB1500898A (en) 1975-07-11 1978-02-15 Atomic Energy Authority Uk Forming of materials by extrusion
US4061011A (en) 1975-08-06 1977-12-06 United Kingdom Atomic Energy Authority Extrusion
GB1543440A (en) * 1976-07-30 1979-04-04 Bicc Ltd Fabrication of elongate copper bodies
DE3269817D1 (en) 1981-07-31 1986-04-17 Babcock Wire Equipment Improvements relating to continuous extrusion apparatus
JPS58103908A (ja) * 1981-12-15 1983-06-21 Sumitomo Electric Ind Ltd 金属の連続押出方法
JPS58221613A (ja) * 1982-06-18 1983-12-23 Sumitomo Electric Ind Ltd 高強度a「あ」合金材の押出し法
JPS59113920A (ja) * 1982-12-17 1984-06-30 Sumitomo Electric Ind Ltd 連続金属製品の製造方法
GB2134428B (en) 1983-02-03 1987-06-17 Metal Box Plc Continuous extrusion of metals
GB2149714A (en) * 1983-11-07 1985-06-19 Metrode Products Limited Extrusion process
JPS61195969A (ja) * 1985-02-25 1986-08-30 Sumitomo Heavy Ind Ltd 雰囲気内材料連続供給・加熱装置
GB8610735D0 (en) * 1986-05-01 1986-06-04 Alform Alloys Ltd Extrusion of metals
JPH01129905A (ja) * 1987-11-13 1989-05-23 Sumitomo Heavy Ind Ltd アルミ合金アトマイズ粉末の処理方法及びその装置
US5167138A (en) 1987-12-31 1992-12-01 Southwire Company Conform extrusion process and apparatus
US5284428A (en) * 1991-12-27 1994-02-08 Southwire Company Apparatus for conform extrusion of powder feed
CN1039680C (zh) * 1992-11-25 1998-09-09 日立电线株式会社 采用两轮连续挤压装置制造复合金属线的方法和装置
JP3201293B2 (ja) * 1996-12-11 2001-08-20 日立電線株式会社 金属材の製造方法及び装置
JPH1129905A (ja) * 1997-06-06 1999-02-02 Nippon Hodo Co Ltd 注意喚起舗装の構築方法
US7152448B2 (en) 2004-12-16 2006-12-26 Los Alamos National Security, Llc Continuous equal channel angular pressing
DE102005052470B3 (de) * 2005-11-03 2007-03-29 Neue Materialien Fürth GmbH Verfahren zur Herstellung eines Verbundwerkstoffs oder eines Vorprodukts zur Herstellung eines Verbundwerkstoffs
CN100418653C (zh) * 2006-10-20 2008-09-17 大连交通大学 应用前铰式锁靴系统的全自动连续挤压及连续包覆机
CN101284350A (zh) * 2008-05-09 2008-10-15 常荣波 钛及钛合金的型材加工工艺
CN101623712A (zh) * 2009-08-11 2010-01-13 大连康丰科技有限公司 直接冷却挤压轮轮槽和挡料块表面的连续挤压方法及设备

Also Published As

Publication number Publication date
ZA201306852B (en) 2014-11-26
AU2012225201A1 (en) 2013-05-02
EA025347B1 (ru) 2016-12-30
EA201391306A1 (ru) 2014-05-30
CA2829391A1 (en) 2012-09-13
NZ615063A (en) 2014-07-25
EP2683502A1 (en) 2014-01-15
AU2012225201B2 (en) 2014-12-11
EP2683502B1 (en) 2017-01-04
CN103415359A (zh) 2013-11-27
KR20140044314A (ko) 2014-04-14
WO2012119196A1 (en) 2012-09-13
EP2683502A4 (en) 2015-12-16
CN103415359B (zh) 2016-08-10
KR101968672B1 (ko) 2019-08-20
US20140000332A1 (en) 2014-01-02
US9468960B2 (en) 2016-10-18
JP2014507286A (ja) 2014-03-27
AU2012225201C1 (en) 2015-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5818918B2 (ja) 高温成形可能な非鉄金属の押し出し成形方法及び装置
JP2014507286A5 (ja)
CN1168561C (zh) 用于模制触变材料的抗热冲击的设备
US20050109158A1 (en) Method for preparing ultra-fine, submicron grain titanium and titanium-alloy articles and articles prepared thereby
KR20140015487A (ko) 합금된 티타늄 용접 와이어의 제조 방법
EP3787822B1 (fr) Poudre d&#39;alliage ods, son procédé de fabrication par traitement plasma, et son utilisation
CN102686756B (zh) 用于生产钛焊接线材的方法
WO1997021509A1 (en) Apparatus for processing semisolid thixotropic metallic slurries
Johnson et al. Metal injection molding (MIM) of heavy alloys, refractory metals, and hardmetals
KR102126290B1 (ko) 절삭공구 소재용 텅스텐-카바이드 소결체 제조방법
KR20200046238A (ko) 금형소재 가공용 텅스텐카바이드-철 소결체 제조방법
JP2005256133A (ja) 合金粉体原料およびその製造方法
KR102126296B1 (ko) Cnc 플라즈마 홀더 가공용 텅스텐카바이드-니켈 소결체 제조방법
CN107267790A (zh) 一种固结纳米尺寸粉末制备块体纳米晶金属材料的方法
NZ615063B2 (en) Extrusion of high temperature formable non-ferrous metals
KR20200046237A (ko) 직류펄스전류를 이용한 텅스텐카바이드-코발트 소결체 제조방법
TWI734231B (zh) 在真空環境下可連續熔解金屬塊材的金屬件製程設備及製造方法
JP3860825B2 (ja) マグネシウム合金粉の結晶粒微細化装置
JP2005068538A (ja) 金属の固化成形方法及びその装置
Dyadichev et al. Technology of manufacturing powder from aluminium chips
JP6374333B2 (ja) 坩堝およびそれを用いた単結晶サファイアの製造方法
Cipolloni Production of strengthened copper materials by Mechanical Milling-Mechanical Alloying and Spark Plasma Sintering
KR20000025168A (ko) *금냉알루미늄 합금박편을 이용한 급냉알루미늄 합금분말 및 급냉알루미늄 합금복합재료 분말제조와 이들 재료의 압출재 제조방법 및 그 제품
JP2006097085A (ja) 粉体の結晶粒微細化

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150116

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20150116

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20150427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5818918

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250