JP5818840B2 - 圧縮機の組立装置及び組立方法 - Google Patents

圧縮機の組立装置及び組立方法 Download PDF

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Description

この発明は、電動機部と圧縮部とが一体に構成された圧縮機の組立装置及び組立方法に関するものであり、特に電動機部の回転子と固定子との間のエアギャップにギャップゲージを挿入して、回転子と固定子との間のエアギャップを均一にして組み付けるための圧縮機の組立装置及び組立方法に関するものである。
圧縮機は容器内部に設置された固定子によって、回転子が固定されたシャフトを回転させ、圧縮部内の圧縮室にガスを吸入させ、圧縮し、容器外に吐き出すものである。ここで固定子は容器に焼嵌によって固定されると共に、回転子はシャフトに焼嵌にて固定されている。回転子が固定されたシャフトは、軸受及び圧縮部と組み付けられている。回転子は固定子に対して、設計上決められた一定の位置及び姿勢に位置する必要があるため、回転子を容器に挿入後、圧縮部の外形部を容器に固定する。この圧縮部を固定するためプラグ溶接や熱しめなどが用いられている。
一般に圧縮部の外形部を容器に固定する際に、回転子と固定子の位置ずれ、更には固定子及び回転子を構成する部品の形状のばらつきなどにより、回転子は固定子に対して偏芯したり、あるいは倒れた状態になることがある。これら偏芯や倒れにより、回転子と固定子との間のエアギャップが回転子の径方向において不均一になるため、固定子と回転子との間で磁気吸引力の平衡が崩れ、振動の原因となる。偏芯や倒れが大きい時には、電動機部の始動不良や運転時の振動騒音が増大するという問題があった。
このような問題を解決するために、組立時に回転子と固定子の間に平板のギャップゲージを挿入して隙間を小さくして固着する方法があった。このようにしてギャップゲージにより隙間が小さくなるため、偏芯や倒れが小さくなり、エアギャップが径方向において不均一になることを回避でき、磁気吸引力による始動不良や運転時の騒音を低減することができる(特許文献1参照)。
特開2005−15176号公報
上記特許文献1においては、0.3〜0.6mm程度の円形のエアギャップに、長さが数十mmの平板を複数枚同時に挿入するため、ギャップゲージを挿入する際に、挿入性を考えて隙間を大きくとる必要がある。そのため固定子と回転子の相対位置は完全に決まらず、固定子と回転子の軸芯が一致しない、いわゆる偏芯や、更には回転子が倒れる現象が生じてしまう。このように、挿入時の回転子と固定子とギャップゲージの隙間により、偏芯と倒れが発生し、エアギャップが不均一になるため磁気吸引力が発生し、モータの騒音や振動が発生してしまうという問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、回転子と固定子を隙間がない状態で圧縮部を保持して固着することにより、回転子と固定子との間の偏心や回転子の倒れを防止してエアギャップを均一にし、騒音や振動を軽減することができる圧縮機の組立装置及び組立方法を提供することを目的としている。
この発明に係る圧縮機の組立装置は、円筒状の容器内に電動機部と圧縮部とが設けられ、電動機部は容器に固着された固定子と、固定子に対しエアギャップを介して配置された回転子と、回転子が取り付けられているシャフトからなり、圧縮部はシャフトと連動する圧縮機の組立装置であって、線膨張係数の異なる2枚の金属板を張り合わせて構成された複数のギャップゲージと、圧縮部とシャフトと回転子が一体に構成された状態でエアギャップに挿入されたギャップゲージを加熱するための加熱装置と、加熱後圧縮部を容器に固着するための固着装置と、固着後ギャップゲージを冷却するための冷却装置を設けたものである。
又この発明に係る圧縮機の組立方法は、円筒状の容器内に電動機部と圧縮部とが設けられ、電動機部は容器に固着された固定子と、固定子に対しエアギャップを介して配置された回転子と、回転子が取り付けられているシャフトからなり、圧縮部はシャフトと連動する圧縮機の組立方法であって、線膨張係数の異なる2枚の金属板を張り合わせて構成された複数のギャップゲージをエアギャップに挿入する工程と、圧縮部とシャフトと回転子が一体に構成された状態でギャップゲージを加熱する工程と、加熱後圧縮部を容器に固着する工程と、固着後ギャップゲージを冷却する工程とからなるものである。
更に別の圧縮機の組立方法は、圧縮部とシャフトと回転子が一体に構成された回転子−シリンダアセンブリを把持チャックで把持する工程と、固定子が固着された容器を容器把持チャックで把持する工程と、線膨張係数の異なる2枚の金属板を張り合わせて構成された複数のギャップゲージをエアギャップに挿入し加熱する工程と、把持チャックを鉛直方向に支持しながら水平方向に移動できるフローティングベースを固定する工程と、フローティングベースを固定した状態で圧縮部を容器に固着する工程と、圧縮部を容器に固着後ギャップゲージを冷却する工程とからなるものである。
上記のような圧縮機の組立装置並びに組立方法によれば、回転子と固定子とギャップゲージの間に隙間がなくなった状態で圧縮部を固着することができるので、回転子の固定子に対する偏芯や回転子の倒れが防止され、振動による騒音を減少させることができる。
一般的な圧縮機を示す断面図である。 一般的な圧縮機を示す断面図である。 一般的な圧縮機を示す断面図である。 一般的な圧縮機を示す断面図である。 実施の形態1による圧縮機に用いられるギャップゲージを示す平面図である。 実施の形態1による圧縮機に用いられるギャップゲージを示す正面図である。 ギャップゲージを円周上に複数枚取り付けたギャップゲージアセンブリを示す平面図である。 図7のD部拡大図である。 ギャップゲージアセンブリを示す正面図である。 ギャップゲージアセンブリを回転子と固定子の間に挿入した状態を示す正面断面図である。 図10のX−X線平面断面図である。 図11におけるP部拡大図である。 ギャップゲージアセンブリを加熱した後の状態を示す平面断面図である。 図13におけるP部拡大図である。 実施の形態2による第1のギャップゲージを示す平面図である。 実施の形態2による第1のギャップゲージを示す正面図である。 第2のギャップゲージを示す平面図である。 第2のギャップゲージを示す正面図である。 第1のギャップゲージおよび第2のギャップゲージを円周上に複数枚取り付けたギャップゲージアセンブリを示す平面図である。 ギャップゲージアセンブリを示す正面図である。 ギャップゲージアセンブリを回転子と固定子の間に挿入した状態を示す正面断面図である。 図21のZ−Z線平面断面図である。 図22におけるQ部拡大図である。 図22におけるR部拡大図である。 ギャップゲージアセンブリを加熱した後の状態を示す平面断面図である。 図25におけるQ部拡大図である。 図25におけるR部拡大図である。 実施の形態3による圧縮機の組立装置を示す正面断面図である。 製造方法を示すフローチャートである。
本発明の実施形態を説明する前に一般的な圧縮機の組立について説明する。図1〜図4は一般的な圧縮機を示す断面図であり、図において、円筒状の容器100内に電動機部101と圧縮部102が設けられている。電動機部101は、固定子103と回転子104を有しており、回転子104はシャフト105に取り付けられている。圧縮部102はシャフト105と連動しており、電動機部101で発生した回転トルクはシャフト105を介して圧縮部102に伝達される。固定子103と回転子104の間には、エアギャップ106を有する。圧縮部102は、内部に圧縮室を形成するための図示しないローラとベーンをもつシリンダ部材107を有する。
容器100の側面からプラグ溶接や熱かしめなどの固着手段を用いて、容器100とシリンダ部材107が固着され、回転子104と固定子103の相対位置が決まる。図1〜図4においては、プラグ溶接を行う場合を示しており、容器100の側面には円形の下穴108が設けられており、シリンダ部材107は下穴108の位置で溶接トーチ109を用いてプラグ溶接で固定される。
固定子103の軸芯に対する回転子104の軸芯のずれや回転子104の倒れがある場合、磁気吸引力の平衡が崩れ、振動や騒音の原因となる。そのためシリンダ部材107の固着時には、固定子103と回転子104のエアギャップ106が均一になるように保持することが必要となる。このため図1〜図4に示す一般的な圧縮機においては、エアギャップ106に平板状のギャップゲージ110を挿入して保持している。
しかしこの場合、0.3〜0.6mm程度の円形のエアギャップ106に、長さが数十mmの平板を複数枚同時に挿入するため、図2に示すようにギャップゲージ110を挿入する際に、容易に挿入出来るようにするために隙間Aを大きくとる必要がある。そのため固定子103と回転子104の相対位置は完全に決まらず、図3に示すように固定子103の軸芯と回転子104の軸芯との間に距離Bを有する偏芯が生じたり、あるいは図4に示すように角度Cを有する回転子104の倒れが生じてしまう。
実施の形態1.
図5は実施の形態1による圧縮機に用いられるギャップゲージを示す平面図、図6は正面図である。尚圧縮機の基本的構成は図1〜図4に示したものと同様であるので、相当する部分については同一符号で示し説明を省略する。ギャップゲージ110は、2枚の線膨張係数の違う金属板114、115を張り合わせたものであり、エアギャップ106に挿入できるように、エアギャップ106の形状に合わせて円弧状に形成し、曲率と板厚が決められている。
内径側の金属板114よりも外径側の金属板115の線膨張係数を大きくする。この場合ギャップゲージ110を加熱すると線膨張係数の小さい金属板114側の内径側にギャップゲージ110全体が曲がる。またギャップゲージ110は取付穴116を有する。図7はギャップゲージ110を円周上に複数枚取り付けたギャップゲージアセンブリ117を示す平面図、図8は図7のD部拡大図、図9はギャップゲージアセンブリ117を示す正面図である。
ギャップゲージ110は、ベース118の外周に設けたギャップ保持部119に取り付けられる。ギャップゲージ保持部119の軸120に、ギャップゲージ110の取付穴116を通して組み付ける。加熱時にギャップゲージ110が曲がると、取付穴116は変形するが、軸120と取付穴116の隙間を十分に取ることで干渉を回避し、ギャップゲージ110が自由に変形できるようにしている。ギャップゲージ110の枚数は、固定子103と回転子104の形状に応じて決定される。
図10はギャップゲージアセンブリ117を回転子104と固定子103の間に挿入した状態を示す正面断面図、図11は図10のX−X線断面平面図、図12は図11におけるP部拡大図である。又図13はギャップゲージアセンブリ117を加熱した後の状態を示す平面断面図、図14は図13におけるP部拡大図である。ギャップゲージ110を挿入しただけでは、ギャップゲージ110と固定子103およびギャップゲージ110と回転子104との間に隙間Eが発生するため、回転子104の偏芯や倒れが発生する。
ギャップゲージ110を加熱すると、上述のように、線膨張係数の違いからギャップゲージ110は図13、14に示すように変形し、ギャップゲージ110と固定子103、並びに回転子104との間の隙間がなくなる。ギャップゲージ110は円周方向に複数枚配置されているため、それぞれのギャップゲージ110と固定子103並びに回転子104との間の隙間がなくなるため、固定子103と回転子104の軸芯が一致するように調整されて保持されるようになる。
この状態でプラグ溶接や熱かしめなどでシリンダ部材107を容器100に固着し組立てることで、偏芯や倒れを防止することができる。図10においては固着装置として溶接トーチ109を用いる場合を示している。固着後はギャップゲージ110を冷却して元の形状に戻し、エアギャップ106からギャップゲージ110を取り出す。ここでギャップゲージ110の長さは長いほど位置決め精度は向上するが、コストがかかるため、実験により必要な長さを決める。またギャップゲージ110の加熱装置としては、例えば図10に示すように、温風を吹き付けるノズル121があり、更には電磁誘導加熱などを用いてもよい。また冷却装置としては、冷風を吹き付ける装置を用いることができ、更には後工程で圧縮機全体を冷却してもよい。
本実施形態によれば、固定子103と回転子104との間のエアギャップ106に線膨張率の異なる2枚の金属板114、115からなるギャップゲージ110を円周上に複数枚挿入後加熱することで、ギャップゲージ110が変形し、回転子104と固定子103とギャップゲージ110の間に隙間がなくなり、回転子104と固定子103の軸芯が一致した状態で圧縮部102を固着することができる。従って回転子104と固定子103との間の偏芯や回転子104の倒れを防止し、振動及び騒音を減少させることができる。尚上記説明においては、内径側の材料114よりも外径側の材料115の線膨張係数を大きくした場合について説明したが、全てのギャップゲージ110において、内径側の材料114よりも外径側の材料115の線膨張係数を小さくして、図13、14に示した場合とは逆にギャップゲージ110を曲げるようにしても良い。
実施の形態2.
図15は実施の形態2による第1のギャップゲージを示す平面図、図16は同じく正面図である。又図17は第2のギャップゲージを示す平面図、図18は同じく正面図である。第1のギャップゲージ122および第2のギャップゲージ123は、2枚の線膨張係数の違う金属板114、115を張り合わせたものであり、エアギャップ106に挿入できるように、エアギャップ106の形状に合わせて円弧状に形成され、曲率と板厚が決められる。
第1のギャップゲージ122は内径側の金属板114よりも外径側の金属板115の線膨張係数を大きくする。第1のギャップゲージ122を加熱すると、線膨張係数が小さい金属板114側の内径側に第1のギャップゲージ122全体が曲がる。また第2のギャップゲージ123は内径側の金属板114よりも外径側の金属板115の線膨張係数を小さくする。第2のギャップゲージ123を加熱すると線膨張係数の小さい金属板115側の外径側に第2のギャップゲージ123全体が曲がる。また、第1のギャップゲージ122および第2のギャップゲージ123は取付穴を116有する。
図19は第1のギャップゲージ122および第2のギャップゲージ123を円周上に複数枚取り付けたギャップゲージアセンブリ124を示す平面図、図20は同じく正面図である。第1及び第2のギャップゲージ122、123は取付穴116にボルトなどの締結手段を挿通してベース118に固定される。
次に第1のギャップゲージ122および第2のギャップゲージ123の配置関係について説明する。同じギャップゲージ2枚を点対称になるように配置したセットを用意し、図19に示すように第1のギャップゲージ122の1つのセット125と第2のギャップゲージ123の1つのセット126を交互に円周上に配置する。
図19に示した例では、第1のギャップゲージ122のセット125が2つ存在し、第2のギャップゲージ123のセット126が2つ存在する場合を示している。従って図19においては、O−Y線を基点として、第1のギャップゲージ122を円周方向に0°、90°、180°、270°の位置に配置し、第2のギャップゲージ123を45°、135°、225°、315°の位置に配置したものである。
これらの配置や枚数は一例であり、固定子103と回転子104の形状や大きさに応じて配置及び枚数は適切に決定されるものである。例えば図19に示した例では、第1のギャップゲージ122と第2のギャップゲージ123を円周方向に等間隔に配置した場合を示したが、等間隔でなくても良い。又第1のギャップゲージ122と第2のギャップゲージ123を交互に配置した場合について説明したが、交互に配置しなくてもよい。更に第1のギャップゲージ122と第2のギャップゲージ123それぞれが点対称になるように配置したが、必ずしも点対称に配置する必要はない。
図21はギャップゲージアセンブリ124を回転子104と固定子103の間に挿入した状態を示す正面断面図、図22は図21のZ−Z線平面断面図、図23は図22におけるQ部拡大図、図24は図22におけるR部拡大図である。又図25はギャップゲージアセンブリ124を加熱した後の状態を示す平面断面図、図26は図25におけるQ部拡大図、図27は図25におけるR部拡大図である。
ギャップゲージアセンブリ124を挿入した段階では、第1のギャップゲージ122および第2のギャップゲージ123と固定子103並びに回転子104との間で隙間Eを有するため、回転子104の偏芯や倒れが発生する。第1のギャップゲージ122を加熱すると、前述のように線膨張係数の違いから第1のギャップゲージ122全体は図26に示すように回転子104側に曲がり、第1のギャップゲージ122と回転子104の間の隙間がなくなる。
図19に示すように4つの第1のギャップゲージ122が円周状に配置されているため、それぞれの第1のギャップゲージ122が変形により回転子104を押し、回転子104とギャップゲージアセンブリ124の軸芯が一致するように調整される。一方第2のギャップゲージ123を加熱すると、図27に示すように第2のギャップゲージ123は固定子103側に曲がり、第2のギャップゲージ123と固定子103との間の隙間がなくなる。
図19に示すように4つの第2のギャップゲージ123が円周状に配置されており、それぞれの第2のギャップゲージ123が変形により固定子103を押すため、固定子103とギャップゲージアセンブリ124の軸芯が一致するように調整される。上記2つの動きから、固定子103と回転子104はギャップゲージアセンブリ124を介して軸芯が一致するように調整される。この状態でプラグ溶接や熱かしめなどで、シリンダ部材107を容器100に固着し組立てることで、回転子104の偏芯や倒れが減少する。固着後は第1のギャップゲージ122および第2のギャップゲージ123を冷却して元の形状に戻し、エアギャップ106から取り出す。
第1のギャップゲージ122および第2のギャップゲージ123の長さが長いほど位置決め精度は向上するがコストがかかるため、実験により必要な長さを決める。また、第1のギャップゲージ122および第2のギャップゲージ123の加熱装置としては、例えば図21に示すように、温風を吹き付けるノズル121があり、更には電磁誘導加熱などを用いてもよい。また冷却装置としては、冷風を吹き付ける装置を用いることができ、更には後工程で圧縮機全体を冷却してもよい。
すなわち本実施形態によれば、固定子103と回転子104のエアギャップ106に線膨張係数の異なる2枚の金属板114、115からなる2種類のギャップゲージ122、123を円周上に複数枚挿入した状態で、加熱によるギャップゲージ122、123の変形を利用して回転子104と固定子103の軸芯を調整して固着するものである。
第1のギャップゲージ122を加熱することにより、第1のギャップゲージ122は回転子104側に変形して回転子104と第1のギャップゲージ122の軸芯を一致するように調整し、第2のギャップゲージ123を加熱することにより、第2のギャップゲージ123が固定子103側に変形して、固定子103と第2のギャップゲージ123の軸芯を一致するように調整する。これによりギャップゲージ122、123を介して回転子104と固定子103の軸芯が一致するように調整した状態で圧縮部102を固着することができ、回転子104の固定子103に対する偏芯や回転子104の倒れを防止し、振動及び騒音を減少させることができる。又実施の形態1では、ギャップゲージ110はベース118の軸120に対して取付穴116を挿通させているだけなので完全に固定されていない。従って、ギャップゲージ110を回転子104と固定子103の間に挿入する際、挿入装置によってギャップゲージ110が傾かないように補助する必要がある。一方実施の形態2では、第1のギャップゲージ122および第2のギャップゲージ123はベース118に固定されているため、挿入装置で補助する必要がない。
実施の形態3.
図28は実施の形態1で説明したギャップゲージアセンブリ117を利用した圧縮機の組立装置を示す正面断面図、図29は製造方法を示すフローチャートである。シャフト105を介して圧縮部102と回転子104とを予め組み付けることにより回転子―シリンダアセンブリ127を設計する。この回転子―シリンダアセンブリ127は把持チャック128によって把持されている。把持チャック128はフローティングベース129に取り付けられている。
フローティングベース129は把持チャック128を鉛直方向に支持しながら、ベース130に対して水平方向に自由に移動でき、かつ任意の位置(水平方向)で固定される。固定方法の例としては、図28に示すように、固定ボルト131で固定したり、あるいはクランプ等で固定する。円筒状の容器100内に予め固定子103が圧入固定された状態で、容器100は容器把持チャック132により把持される。容器把持チャック132はベース130に固定されている。この時点では固定子103と回転子104の高さ方向の位置は決まるが、把持チャック128は固定されておらず、水平方向に移動できるので、固定子103と回転子104の軸芯の相対位置は決まっていない。
次にギャップゲージアセンブリ117を固定子103と回転子104の間に挿入し、ノズル121から温風を当てて加熱すると、ギャップゲージ110が変形し、固定子103と回転子104との隙間がなくなり、固定子103と回転子104の軸芯が調整される。この状態で、回転子―シリンダASSY127において圧縮部102内のシリンダ部材107の外径面が下穴108の位置でプラグ溶接にて固定されることで、固定子103と回転子104の軸芯が一致した状態で固定される。固定方法としては他の方法でもよく、例えば熱かしめなどによって固定できる。
次に製造方法について図29のフローチャートに基づき説明する。先ず回転子―シリンダアセンブリ127を把持チャック128で把持する(STEP1)。次に固定子103が焼き嵌めされた容器100を容器把持チャック132で把持する(STEP2)。次にギャップゲージアセンブリ117をエアギャップ106に挿入する(STEP3)。次にギャップゲージアセンブリ117を加熱してギャップゲージ110を変形させることにより、回転子104と固定子103の軸芯を調整する(STEP4)。
次にフローティングベース129を固定する(STEP5)。次にプラグ溶接でシリンダ部材107を固着する(STEP6)。次にギャップゲージアセンブリ117を冷却することにより、ギャップゲージ110が元の形状に戻る(STEP7)。次にギャップゲージアセンブリ117を取り出す(STEP8)。次にフローティングベース129の固定を解除する(STEP9)。最後に容器把持チャック132を解除し、圧縮機を取り出す(STEP10)。
本実施形態によれば、固定子103と回転子104の間のエアギャップ106に線膨張係数の異なる2枚の金属板114、115からなるギャップゲージ110を円周上に複数枚挿入した状態で、加熱することによりギャップゲージ110を変形させて回転子104と固定子103の軸芯を調整して固着するものである。そして固定子103と回転子104の軸芯を調整した後、固定子103が圧入された容器100と、回転子104が組み付けられた回転子―シリンダアセンブリ127とをチャックした状態で固着することで、回転子104と固定子103の軸芯が一致した状態で固着することができ、回転子104の固定子103に対する偏心や回転子104の倒れを防止し、振動及び騒音を減少させることができる。
尚上記説明では実施の形態1に示したギャップゲージアセンブリ117を用いた場合について説明したが、実施の形態2に示したギャップゲージアセンブリ124を用いても良い。
又本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
100 容器、101 電動機部、102 圧縮部、103 固定子、
104 回転子、105 シャフト、106 エアギャップ、110 ギャップゲージ、114,115 金属板、122 第1のギャップゲージ、
123 第2のギャップゲージ。

Claims (4)

  1. 円筒状の容器内に電動機部と圧縮部とが設けられ、
    上記電動機部は上記容器に固着された固定子と、上記固定子に対しエアギャップを介して配置された回転子と、上記回転子が取り付けられているシャフトからなり、
    上記圧縮部は上記シャフトと連動する圧縮機の組立装置であって、
    線膨張係数の異なる2枚の金属板を張り合わせて構成された複数のギャップゲージと、
    上記圧縮部と上記シャフトと上記回転子が一体に構成された状態で上記エアギャップに挿入された上記ギャップゲージを加熱するための加熱装置と、
    加熱後上記圧縮部を上記容器に固着するための固着装置と、
    固着後上記ギャップゲージを冷却するための冷却装置を設けたことを特徴とする圧縮機の組立装置。
  2. 上記ギャップゲージとして第1のギャップゲージと第2のギャップゲージを設け、
    上記第1のギャップゲージにおいては内径側の金属板の線膨張係数よりも外径側の金属板の線膨張係数を大きく設定すると共に、
    上記第2のギャップゲージにおいては内径側の金属板の線膨張係数よりも外径側の金属板の線膨張係数を小さく設定したことを特徴とする請求項1記載の圧縮機の組立装置。
  3. 円筒状の容器内に電動機部と圧縮部とが設けられ、
    上記電動機部は上記容器に固着された固定子と、上記固定子に対しエアギャップを介して配置された回転子と、上記回転子が取り付けられているシャフトからなり、
    上記圧縮部は上記シャフトと連動する圧縮機の組立方法であって、
    線膨張係数の異なる2枚の金属板を張り合わせて構成された複数のギャップゲージを上記エアギャップに挿入する工程と、
    上記圧縮部と上記シャフトと上記回転子が一体に構成された状態で上記ギャップゲージを加熱する工程と、
    加熱後上記圧縮部を上記容器に固着する工程と、
    上記圧縮部を上記容器に固着後上記ギャップゲージを冷却する工程とからなることを特徴とする圧縮機の組立方法。
  4. 円筒状の容器内に電動機部と圧縮部とが設けられ、
    上記電動機部は上記容器に固着された固定子と、上記固定子に対しエアギャップを介して配置された回転子と、上記回転子が取り付けられているシャフトからなり、
    上記圧縮部は上記シャフトと連動する圧縮機の組立方法であって、
    上記圧縮部と上記シャフトと上記回転子が一体に構成された回転子−シリンダアセンブリを把持チャックで把持する工程と、
    上記固定子が固着された上記容器を容器把持チャックで把持する工程と、
    線膨張係数の異なる2枚の金属板を張り合わせて構成された複数のギャップゲージを上記エアギャップに挿入し加熱する工程と、
    上記把持チャックを鉛直方向に支持しながら水平方向に移動できるフローティングベースを固定する工程と、
    上記フローティングベースを固定した状態で上記圧縮部を上記容器に固着する工程と、
    上記圧縮部を上記容器に固着後上記ギャップゲージを冷却する工程とからなることを特徴とする圧縮機の組立方法。
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