JP5818696B2 - ドレープユニット - Google Patents
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Description
また、手術時に開窓部の孔のサイズを所望の大きさに容易に且つ迅速に適宜調整可能とするために、患者の全身を覆い得る程度の大きさを有する基布と、患者の切開箇所を露出させるための孔のサイズが可変の開窓部とから構成され、開窓部には、孔における所望の領域を覆い得る大きさを有する複数種類の開窓蓋を備え、前記孔の所望領域を覆うように基布あるいは補強布に貼付することにより、孔のサイズを調整可能としている医療用ドレープが提案されている(特許文献2)。
すなわち、本発明の目的は、手術目的に合致した術野開口部を有するドレープを、その場で容易に作ることができる複数のユニットからなるドレープユニットおよび、これを用いて形成された医療用ドレープを提供することにある。
(2)第2のシートがシートの外周端部の少なくとも1つから内方に向かう切欠き部を有している上記(1)に記載のドレープユニット。
(3)帯状物(31)は、中間部が第2のシートに結合された柔軟性を有する材料からなり、コードに巻き付けて固定することができる上記(1)または(2)に記載のドレープユニット。
(4)第1のシートおよび/または第2のシートの切欠き部周辺がバリア性の高い材質からなる上記(1)から(3)のいずれかに記載のドレープユニット。
(5)第1のシートおよび第2のシートのそれぞれが単数または複数からなる上記(1)から(4)のいずれかに記載のドレープユニット。
(6)第1のシートおよび第2のシートのそれぞれが、高温での洗濯・滅菌に耐えられる素材からなる(1)から(5)のいずれかに記載のドレープユニット。
(7)上記(1)から(6)のいずれかに記載のドレープユニットを用いて形成された術野開口部を有することを特徴とする医療用ドレープ。
(1)第1のシートであるUドレープのドットボタンを第2のシートであるバードレープのコードホルダーに取り付けるだけの容易な操作でドレーピングできるようにしたことにより、ドレーピング時間が短縮され、布鉗子を用意する必要もなくなった。
(2)ドレープのコードホルダーと他方のドレープのドットボタンを固定することにより、手術中にドレープがはがれてしまう恐れがなくなり、清潔を維持して手術ができるようになった。
(3)手術時に複数の生布を重ねる場合、バリア性の特性を継続させる為に生布同士の結合が容易となるように、生布製品に事前にボタンなどの結合部具を付けておくことにより、手術時のドレーピングに、複数の生布を結合するために直接生布を鉗子などの機材で挟む必要がなく、術野の清潔野が担保される。
(4)容易に結合面を開放できることから、術後の片付け、リユース工程の洗濯、たたみ、検品においても簡便となる。
本発明のドレープユニットは、第1のシート1と第2のシート2を含み、第1のシートは切欠き部11を有し、第2のシートには切欠き部21を有していてもよい。第1のシートの切欠き部11と第2の切り欠部21を互いに対向させて載置重合して開口部を形成するように結合するか、または、第1のシート11の切欠き部上に第2のシートの端面を載置して第1のシートの切り欠き部11を覆うことにより開口部4を形成することができる。このとき、第1のシートの切欠き部11の周辺部に設置されている固定部材101,102と第2のシートに設置されている固定部材23により両ユニットを結合することによりドレープが形成される。第1のシート1の切欠き部11の端部付近の両側に複数設けた固定部材101,102を選定することにより開口の大きさを調整できる、また、ドレープの設置時には開口部の端部がしっかりと固定されていることとなることから開口部4が術中に変形することが防止される。
本発明に係るドレープユニットの好適な一例について詳細に説明する。図1,図2に示すように、第1のシートおよび第2のシートはともに、略四角形の平面部を有するシート材から形成されている。第1のシート1は、四角形の一辺である外周端辺部の一辺から中央に向かって切り取られた第1の切欠き部11を有する。切欠き部11の周辺部には固定部材が位置を変えて複数101,102が設置される。固定具101,101および102,102はそれぞれ一組で固定部材をなしている。それらの複数の固定部材の中から第2のシート2の固定部材23と共同して両シートを固定するための固定部材が選択されて、固定部材により固定される。こうして、両ユニットが共同して穴あきドレープが形成される。固定部材101,102のいずれを選択するかによって両ドレープにより形成される開口4の大きさを変化させることができる。また、第1のシートの形状、ことに、切り込み部11の形状、切り込みの幅、奥行きなどにより形成される開口部4の形状、大きさを変化させることができる。
第1のシートは単数からなる必要はなく、複数を組み合わせることにより任意の形状の切欠き部11を形成することができる。
第2のシート2は、その外周端辺部の一辺が中央に向かって凹んで形成された切り込み部21を有していてもよい。また、切欠き部を形成しないで四角形の形状としてもよい。
第2のシート2においては、例えば、図2に示すように固定部材23をそのほぼ中心線上に有している。この固定部材は第1のシートに設置された固定部材101,102に対応しているものであり、第1のシートおよび第2のシートを固定部材により結合してドレープを完成する。固定部材は、両者を強固に固定することができれば如何なる機構のものであっても採用できる。例えば、固定部材には固定具が設置されこの固定具により両ユニットは結合される。固定具としては、好適には、ドットボタンによることができる。ドットボタンは、凸型とそれを受け入れる凹型からなりそのどちらを第1のシートまたは第2のシートに設けるかは任意である。図中では、凸型のドットボタンを黒丸、凹型のドットボタンを白丸で表している。第2のシート2に設けられた固定部材23の具体的構造は、その中間部が第2のシート2に結合された柔軟性を有する帯状または紐状の材料31からなり、その両端付近には第1のシート1に設置された固定具101,102に対応した固定具301が設置されている。
第1のシート1の固定部材101,102では、好ましくは、固定具が切欠き部11を跨いで設置されていて、例えば、切欠き部11を跨いで一対のドットボタン101,101の凸型が設置されている。このドットボタンの凸型に、第2のシート2に設置された固定具であるドットボタン301の凹型が止められて両ユニットが固定される。第2のシート2の固定具301間は、第1のシートの固定具101,101間よりも少し余裕をもった長さとし、取り付けの容易性、取り付けた後の柔軟性に対応させることが好ましい。
第2のシートは単数からなる必要はなく、複数を組み合わせることにより、また、第1のシートの切欠き部11と共同して任意の形状の開口部4を形成することができる。
第1のシート1の固定部材101,102は所定の間隔をあけて複数設けられているため、固定部材101,102のいずれを選択するかにより術用の開口4の大きさを調整することができる。第2のシート2の固定部材23としては特に限定はされないが、第2のシート2に設けられたコードホルダー23を使用することができる。
第2のシート2には、柔軟性を有する紐状または帯状からなるコードホルダーを設け、これをシート間の結合に使用することができる。このコードホルダーは、中央部をドレープ本体に固定するとともに、両端に固定具301を設置したものである。そして、手術で使用する電気メスなどの電気製品のコードを束ねた状態でコードホルダーを巻き付けて止めることにより、長尺なコードをドレープ本体に固定して手術の妨げにならないようにするものであるが、本発明ではこのコードホルダーをユニット間の結合にも使用される。本来、コードホルダーの端部を、第2のシート2の表面に固定することができるようにされている。例えば、コードホルダー23には固定具301が設置され、第2のシート表面には対応する固定具302が設置され、固定具301と固定具302が結合されて形成された空間にコード類を保持するようにされている。
2つのシートを重合し、結合してドレープとして使用するには、まず、手術目的に合致するように、たとえば、術野の形状および寸法に合わせて、形成する開口部の形状及び寸法を決める。次に、決められた形状および寸法の開口部が形成できるように、2つのユニットを、両方の切欠き部を互いに対向させて、両方のシートが重なるように配置する。この時、第1ユニットの固定部材101または102と第2のシートの固定部材23を接触可能位置に配置させ、両固定部材により結合する。第2のシートに配置されている固定具301は柔軟性のある帯状物の端部付近に設けられているため、両ユニットを結合時あるいは結合した後も位置関係は調整可能である。
シート材は、好適には撥水加工されたプラスチックフィルム、布(織布など)、紙などからなり、柔軟性の高いものが良い。また、術野を清潔に保つために、好適には滅菌処理を施したものが用いられる。プラスチックや、布の繊維の材料となるポリマーは、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン、アクリル系ポリマー、フッ素系ポリマーなどである。
撥水加工に使用される材料は、たとえば、含フッ素化合物、含シリコーン化合物である。また、滅菌処理の方法は、シート材の材料などにもよるが、加熱滅菌、紫外線滅菌、またはEOガス滅菌や抗菌剤を塗布または含浸させる方法などが利用される。
さらに好ましくは、撥水性能、防水性能によるバクテリアバリア性を有するシートや織物を開口部の周囲に設けることにより感染の危険性を低下させることができる。このような特性を有する素材としては、例えば、コーティング剤を使用していない透湿性が極めて高く快適な着用感が得られ、しかもリントの発生が大きく抑えられた生地からなり、外部からのバリア性を保持し着用側には通気性を確保する素材(例えば、米国規格ANSI/AAMIPB70のバリア性能分類レベル2〜3をクリアするポリエステルマイクロファイバー製素材、或いは多層構造素材)、また、生地表面に被膜を形成し、同時に繊維の隙間にまで被膜素材を充填させて防水性と耐久性をほぼ限界にまで高めているためどのような液体または微生物の浸透をも許さない多層構造素材(例えば、米国規格ANSI/AAMIPB70のバリア性能分類レベル4をクリアする素材)を挙げることができる。
また、容易に結合面を開放できることから術中開口部を大きくする事も可能となり、術後の片付け、リユース工程の洗濯、たたみ、検品においても簡便となり、従来の使い捨てドレープと比較して一回の手術に要するドレープの費用を低く抑えることができる。
101,101、102,102:固定部材(固定具)
11:切欠き部
12:補強シート
121:補強シート固定具
13:コードホルダー
2:第2のシート
21:切欠き部
22:補強シート
23:固定部材(コードホルダー)
31、32:帯状物
301、302:固定具
4:開口
Claims (7)
- 外周端部の少なくとも1つから内方に向かう切欠き部を有している第1のシートおよび第2のシートを有し、第1のシートの切欠き部に第2のシートを対向させて重合させることにより任意の大きさの開口部を有するドレープを形成するドレープユニットであって、
第1のシートは洗濯して繰り返し使用可能な素材からなり、前記切欠き部を挟んで対向するように設けられた一組のドットボタン(101,102)を複数組備え、
第2のシートは洗濯して繰り返し使用可能な素材からなり、前記一組のドットボタン(101,102)と結合可能な一組のドットボタン(301)が両端付近に設置された帯状物(31)と、当該一組のドットボタン(301)と結合可能な一組のドットボタン(302)とを備え、
前記ドットボタン(301)と選択された前記ドットボタン(101,102)とを結合させることにより、前記開口部の大きさを変化させることができ、
前記ドットボタン(302)と結合された前記帯状物(31)が、コードホルダーとして機能する、リユース用であるドレープユニット。 - 第2のシートの外周端部の少なくとも1つから内方に向かう切欠き部を有している請求項1に記載のドレープユニット。
- 帯状物(31)は、中間部が第2のシートに結合された柔軟性を有する材料からなり、コードに巻き付けて固定することができる請求項1または2に記載のドレープユニット。
- 第1のシートおよび/または第2のシートの切欠き部周辺がバリア性の高い材質からなる請求項1から3のいずれかに記載のドレープユニット。
- 第1のシートおよび第2のシートのそれぞれが単数または複数からなる請求項1から4のいずれかに記載のドレープユニット。
- 第1のシートおよび第2のシートのそれぞれが、高温での洗濯・滅菌に耐えられる素材からなる請求項1から5のいずれかに記載のドレープユニット。
- 請求項1から6のいずれかに記載のドレープユニットを用いて形成された術野開口部を有することを特徴とする医療用ドレープ。
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JP2012002780A Active JP5818696B2 (ja) | 2012-01-11 | 2012-01-11 | ドレープユニット |
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