JP4756655B2 - 手術用ドレープおよびその部品 - Google Patents
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Description
第2の発明は、第1の発明において、前記基布は、基布より小片の補強シートを備え、前記取付部材が基布と補強シートの間に配置されることを特徴とする。
第3の発明は、第1または2の発明において、前記取付部材が、前記受水袋に設けられることを特徴とする。
第4の発明は、第1または2の発明において、前記取付部材が、前記基布に設けられることを特徴とする。
第5の発明は、第1ないし4のいずれかの発明において、前記取付部材は、バンド部材と、バンド部材に設けられた係合部材と、から構成されることを特徴とする。
第6の発明は、第1ないし5のいずれかの発明において、前記受水袋は、前記取付穴が設けられた補強部材を備えることを特徴とする。
第7の発明は、第1ないし6のいずれかの発明に係る手術用ドレープに用いる基布である。
第8の発明は、第1ないし6のいずれかの発明に係る手術用ドレープに用いる受水袋である。
ここで、図2は基布2に対して受水袋7を取り付けた構成を表す全体図であり、図3は基布2に取り付けられる受水袋7の構成を示す図である。
また、基布2には基布に受水袋7を取り付けるための取付部材6A〜6Cが設けられている。すなわち、図2では吸水補強部材4により覆われているが、吸水補強部材4をめくるとその下には受水袋7を取り付けるための取付部材6A〜6Cがある(後述の図6参照)。
基布2は、その表面に菌やウィルスに対するバリア性を奏する処理を施すのが好ましいく、また、縫製箇所に縫製穴が露出しないように縫製することが好ましい。
なお、従来の手術用ドレープが備えるような患者に固定するための粘着部材を、オプションとして取り付けるための部位を基布2に設けてもよい。
補強シート4には、患部の位置に略円形状の穴5が形成されており、この穴5は基布開口部3上に位置合わせされている。図1に示すように、指嚢(ゴムサック)のための開口部も別途設けてもよい。補強シート4の左右の側辺には一対のボタンが設けられたコードホルダー15,15が設けられている。
補強シート3の表面側は吸水性に富んだ素材により構成され、裏面側は防水性の富んだ材料により構成される。かかる構成により、患者への液体の付着が防止され、周囲の汚染、術者への感染等を防ぐことが可能となる。
補強シート4は、例えば、吸水不職布をネット状ポリエチレン(表面側)とポリエチレンフィルム(裏面側)とでサンドした三層構造とする。なお、必ずしも三層構造に限定されるものでなく、用途に応じて単層構造、二重構造、または四重構造以上の積層構造を採用することも可能である。
受水袋7は、図3および図4に示すように、袋状の受水シート9を主たる要素とし、受水袋シート9は、例えばポリエチレン、エチレン共重合体、ポリプロピレン、プロピレン共重合体などのオレフィン系重合体・共重合体やナイロンなどのポリアミド系重合体・共重合体などの公知の医療用素材により構成される。
受水袋シート9の上面91と下面92により受水開口部93が構成され、受水開口部93への流入物はコネクタ12の手前に設けられたネット10により、血液や生理食塩水等といった液体と検体等の固体に分離される。
また、受水袋シートの上面91の下端部近傍には、コネクタ12が設けられており、液体の排出手段であるホース13が接続されている。なお、コネクタ12は必須の構成要素ではなく、生理食塩水を大量に使用しない場合(例えば、眼科用)には設けられないこともある。
(ア)繰り返しの利用により粘着力が低下する。
(イ)粘着テープに塵や埃が付着し、不衛生である。
(ウ)受水袋の重量に耐えられない。
(エ)定位置への取り付けが困難である。
受水袋7の重量は軽く、生理食塩水等を大量に用いる場合もホース13を接続して外部に排出するため、通常は重量の問題は生じない。しかし、受水袋7は、その内部にネット10が設けられており、そこに検体が収容される構造となっている。そのため、手術中、検体等によりネット10が目詰まりすると、受水袋7の中には生理食塩水等が貯留され重量の問題が生じる。受水袋7の大きさによりその重さは異なるが、例えば、500g〜1kgの液体が溜まった場合にも、受水袋7が落下しない取り付け強度でなくてはならない。したがって、粘着テープ等により取り付ける場合には、充分な面積の粘着テープにより受水袋7を取り付けなくてはならない。
粘着テープにより受水袋7を取り付ける場合、上述したように充分な面積を設けることが必要となるが、そうすると粘着テープの取り付けは困難なものとなる。すなわち、粘着テープの粘着力が増すとともに、粘着テープを誤った位置に粘着した場合の修復が困難となることは容易に想像が付くであろう。定位置への取り付けを前提とした場合、粘着テープは適していない。また、定位置からずれて取り付けた場合には、落下のおそれさえある。
(一)基布にフックや面ファスナー等の係合部材が設けられたバンド部材を設け、受水袋に設けられた挿通穴にバンド部材を挿入して固定する態様(図6の変形例)。
(二)基布に受水袋を挟持する留め具が設けられたバンド部材を設け、受水袋を留め具で固定する態様(受水袋に留め具で穴を開けて固定してもよい)。
(三)受水袋にボタン、フック、面ファスナー等の係合部材が設けられたバンド部材を設け、基布に設けられた係合部材と係合して固定する態様。
(四)基布に係合部材を設け、受水袋に設けた又は係合部材と直接固定する態様(バンド部材を用いない態様)。
以上では、取付部材の構成例の概要を説明したが、いずれにせよ、重量に耐えられ、取り付けが容易であり、且つ、衛生的な部材であれば任意の部材により構成することが可能である。
受水袋7は、取付部材6A〜6Cをそれぞれ取付穴8A〜8Cまたは8D〜8Fに通して基布2に取り付けられる(図6参照)。すなわち、補強シート4をめくり、基布2に設けられている取付部材6A〜6Cをそれぞれ取付穴8A〜8Cに挿入し、バンド部材61の一端に設けられ雌ボタンと他端に設けられた雄ボタンを咬合して固定する。
取付部材6A〜6Cによる取り付け完了後、めくり上げられていた補強シート4を元に戻し、取付部材6A〜6Cが隠れるようにする(図7参照)。こうすることで、術中、取付部材6A〜6Cが外部に露出しないため、術衣や医療器具等が取付部材6A〜6Cに引っかかることを防ぐことができる。
受水袋7は、紐部材11により受水開口部93が開放された状態とされ、受水開口部93に生理食塩水を流しながら手術が行われる(図4参照)。
基布開口部3の上層には、吸水性を持たせた布(ポリエステル100%)からなる補強シート4が設けられている。補強シート4は、横幅が約40cm、縦幅が約50cmであり、直径5cmの穴5と、直径約4cmの指嚢穴とが設けられている。補強シート4は、それの有する穴5および指嚢穴が、基布2に設けられた開口部3および指嚢穴とそれぞれ連通する位置に配置される。本実施例では、基布2の上端辺と補強シートの上端辺まで距離は約115cmとなった。
また、手術時には取付部材6A〜6Cが補強シート4で覆われるため、医療器具や術衣等が取付部材に引っかかることを防ぐことができ、安全な手術環境を提供することができる。
2 基布
3 基布開口部
4 補強シート
5 開口部
6A〜6C 取付部材
7 受水袋
8A〜8F 取付穴
9 受水袋シート
10 ネット
11 紐部材
12 コネクタ
13 ホース
14 補強部材
15 コードホルダー
61A〜61C バンド部材
62A〜62C ボタン
91 受水袋シートの上面
92 受水袋シートの下面
93 受水開口部
Claims (5)
- 被手術者を覆うための開口部を有する基布と、開口部の周辺部分を補強するための補強シートと、受水袋と、を備え、
基布を洗濯可能な素材で構成し、
基布に受水袋を繰り返して着脱自在に固定することが可能な取付部材を設けた手術用ドレープであって、
前記取付部材が、バンド部材と、バンド部材に設けられた係合部材と、を含んで構成され、
前記受水袋の上端部が、基布に固定され、かつ、基布と補強シートの間に配置されて補強シートに覆われることを特徴とする手術用ドレープ。 - 前記受水袋の上端部が、前記バンド部材が挿通される取付穴が設けられた補強部材により補強されていることを特徴とする請求項1に記載の手術用ドレープ。
- 前記係合部材が、ボタン、フック、面ファスナーから選ばれた係合部材を含んで構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の手術用ドレープ。
- 前記受水袋が、内部に設けられたネットと、液体の排出手段が接続されるコネクタを備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の手術用ドレープ。
- 前記受水袋が、容積が500cm3以上の受水袋であることを特徴とする請求項4に記載の手術用ドレープ。
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