JP5818178B2 - 衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法及びその装置。 - Google Patents

衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法及びその装置。 Download PDF

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この発明は、衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法及びその装置に関し、特に、広域ディファレンシャル補正方式(Wide Area Differential GPS:以下、WADGPSと記す。)における測位誤差の補正方法及びその装置に関するものである。
一般に、人工衛星や天体から発せられる電磁波(以下、信号と記す)が、地上に到達するまでの間に、電離層及び対流圏を通過するが、それぞれの領域を信号が通過する際に遅延が生じる。これらの遅延は、それぞれ電離層遅延及び対流圏遅延と呼ばれている。従って、この信号を測位信号として用いる場合、これらの電離層遅延及び対流圏遅延が測位誤差源のひとつとなっている。
ユーザが有する受信機であるユーザ局に対して、測位誤差の原因のひとつである電離層遅延量の補正は勿論のこと、その他の誤差要因に対応する補正情報をも提供し、ユーザ局側でこれらの補正処理を行うことで測位誤差を低減する方式は、広域ディファレンシャル補正方式(WADGPS)と呼ばれる。WADGPSの実例としては、世界的に実用化が進められている静止衛星型衛星航法補強システム(Satellite Based Augmentation System:以下、SBASと記す。)がある。
WADGPSでは、衛星軌道、衛星クロック、電離層遅延、対流圏遅延等の測位誤差源を、別々に高精度に補正することが目標とされている。衛星のクロックは、ユーザがどの場所にいても同じ影響を受けるが、衛星軌道(衛星の位置)、電離層の伝搬遅延、対流圏の伝搬遅延は、受信機(ユーザ局)の位置によって影響が異なるためである。これらの測位誤差源を全部分けて補正し、位置によって異なる補正情報を送ることによって、広い地理的範囲において有効なディファレンシャル補正が可能となる。
従来、このようなディファレンシャル補正を行うシステムとしては、特許文献1及び特許文献2に記載のように、図6及び図7に示す衛星航法システムがある。
この図6及び図7において、151(151a、151b・・・)はモニタ局で、航法衛星152(152a、152b・・・)からの測位信号による測位精度を向上させる目的で、位置が既知である既知点にそれぞれ複数箇所設置される。モニタ局151(151a、151b・・・)は、ネットワーク153を有し、このネットワーク153を介してマスタ局154と接続されている。155は、ユーザが有する受信機であるユーザ局である。
航法衛星152(152a、152b・・・)は、GPS衛星であり、それぞれGPS衛星自身の詳細な軌道情報を、2つの周波数(L1:1.6GHz帯/L2:1.2GHz帯)で送信している。電離層遅延は、信号の周波数により異なるという特徴を有することから、モニタ局において受信した2つの周波数の測定データを用いれば、電離層遅延を計算により求めることができる。
モニタ局151(151a、151b・・・)は、GPS衛星から送信されている測位信号を2つの周波数(L1、L2)とも受信可能な2周波型GPS受信機を有しており、受信した測定データは、ネットワーク153を介してマスタ局154に送信される。
マスタ局154は、モニタ局で受信した航法衛星からの測位信号の測定データから電離層遅延量を求める機能と、この電離層遅延量を用いて、経緯度で5度毎に設定されたIGP(Ionospheric Grid Point:電離層グリッド点、以下、IGPと記す)における電離層遅延量を求め、その補正情報であるグリッド情報を作成する機能と、航法衛星の軌道の補正情報を作成する機能と、航法衛星から送信される測位信号のクロックの補正情報を作成する機能と、作成したこれらの補正情報(グリッド情報、軌道の補正情報、クロックの補正情報)をユーザ局155へ送信する機能を有している。
ユーザ局155は、通常、GPS衛星から送信されている測位信号を1つの周波数(L1)のみ受信可能な1周波型GPS受信機を有しており、マスタ局154からの補正情報を用いて補正することにより、測位精度を向上させることができる機能を有している。
図6及び図7において、モニタ局151(151a、151b・・・)は、航法衛星152(152a、152b・・・)から送信されている測位信号や準天頂衛星あるいは静止衛星(図示せず)からの信号を受信し、ネットワーク153を介して、マスタ局154にその測定データを送信する。
マスタ局154は、各モニタ局151(151a、151b・・・)の有する2周波型GPS受信機の測定データにより、電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算する(図6 161、図7 171)。このマスタ局154において計算された電離層遅延量は、2周波型GPS受信機の測定データを用いて計算されているため、測定誤差が少なく、精度が高いものとなっている。次いで、マスタ局154は、この電離層遅延量を用いて、電離層モデルに基づいてモデルパラメータを計算し、これにより各IGPにおける電離層遅延量を求め、その補正情報であるグリッド情報を作成する(図6 162)。このグリッド情報は、ユーザ局155へ送信するために精度を粗くしてあり、IGP毎に作成されている。
次に、マスタ局154は、電離層遅延量を用いて、航法衛星の軌道の補正情報を作成し(図6 163)、そしてさらに航法衛星から送信される測位信号のクロックの補正情報を作成する(図6 164)。
マスタ局154は、このようにして作成したこれらの補正情報(グリッド情報、軌道の補正情報、クロックの補正情報)を、静止衛星を介してユーザ局155へ送信する(図6 165)。
ユーザ局155では、マスタ局154から送信されたこれらの補正情報(グリッド情報、軌道の補正情報、クロックの補正情報)を受信して補正処理を行う(図6 166)。即ち、これらの補正情報を用いて、ユーザ局155における電離層の伝搬遅延の補正や、航法衛星の軌道の補正、航法衛星からの測位信号のクロックの補正を行う。
電離層の伝搬遅延の補正については、マスタ局154から送信されたグリッド情報の内、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPのグリッド情報を用いて、これらを線形補間することにより電離層遅延量を求め、その補正を行う(図7 172)。ユーザ局155は、このようにして電離層の伝搬遅延の補正や、衛星軌道の補正、衛星クロックの補正を行うとともに、ユーザ局155の測位を行っている。
特開2007−171082号公報 特開2011−203100号公報
しかしながら、相変わらずSBASのような広域ディファレンシャル補正システムでは、4つの誤差要因を確実に分離して、ユーザ局における測位の際に、この4つの誤差要因による測位誤差をどのようにして小さくするかが、重要な課題であった。
特に、高層大気圏内に存在する電離層(D、E、F層)においては、時間的、空間的に様々なスケールの擾乱現象が起きており、衛星通信の電波にも大きな影響を与えている。そして、大気が受ける太陽紫外線やX線は、季節、緯度・経度、時刻太陽活動周期等により変化するため、電離層は基本的にこれらに依存して変化する。又、これらの定常的な変化のほかに、電離層は、突発的な太陽爆発によるX線や高エネルギー粒子等の増加、オーロラ活動に代表される磁気嵐等の擾乱、又は母体となる中世大気の擾乱の影響を受けて複雑に変化する。そして、ときには電離層嵐と称される擾乱状態になることがある。このような場合における電離層の内部は、水平方向のみならず高度方向にも複雑な密度分布を呈している。従って、従来のような電離層モデルに基づいてモデルパラメータを計算し、これにより各IGPにおける電離層遅延量から補正情報を作成する、即ち、従来の2次元的な表現による電離層の伝搬遅延の補正情報では、電離層の伝搬遅延を精度良く補正することが困難である。そのため、補正しきれない測位誤差がどうしても残ってしまうという問題があった。例えば、日本国内の南方の地域、特に九州以南では、この電離層の変動が大きいため、電離層の伝搬遅延による誤差を補正しきれず、十分な測位精度を得られないという問題があった。
こうした問題の解決方法として、ユーザ局においてもマスタ局と同様に二周波データによって電離層遅延量を補正することが考えられる。しかしながら、ユーザ局のGPS受信機をモニタ局と同じく2周波型GPS受信機にすると、アンテナの大きさが大きくなり、また、高周波回路も二組必要となるのでコストが増大するという問題があった。その上、航空機に搭載する受信機については安全上の理由から、規定上1周波型GPS受信機しか使用出来ないという問題もあった。
このように、従来の電離層の伝搬遅延の補正情報では補正しきれず、測位誤差を小さくすることが出来なかった。そのため、この測位誤差を可能な限り小さくすることの出来る電離層の伝搬遅延の新たな補正情報が求められていた。
請求項1に係る発明は、航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、これらの補正情報を求めるために、航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、マスタ局と複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、マスタ局は、モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を用いて電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算し、この電離層遅延量から、マスタ局は、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成し、次いで、マスタ局は、航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報を、電離層による伝搬遅延の補正情報として、クロックの補正情報と、軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信し、このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信し、これらの測位信号を、マスタ局から送信された航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星に対応する補正情報と、クロックの補正情報と、軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行い、ユーザ局の測位を行うことを特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、マスタ局がユーザ局へ送信する電離層による伝搬遅延の補正情報は、電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させるものである。
請求項3に係る発明は、航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、これらの補正情報を求めるために、航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、マスタ局と複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、マスタ局は、モニタ局で受信された測位信号について電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算し、この電離層遅延量から、マスタ局は、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、電離層遅延量の算出に用いた航法衛星についてモニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成し、次いで、マスタ局は、モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報を電離層による伝搬遅延の補正情報として、クロックの補正情報と、軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信し、このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信し、これらの測位信号を、マスタ局から送信されたモニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星の方向に対応する補正情報と、クロックの補正情報と、軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行い、ユーザ局の測位を行うことを特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法である。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、マスタ局がユーザ局へ送信する電離層による伝搬遅延の補正情報は、モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させるものである。
請求項5に係る発明は、請求項3〜4の何れかに係る発明において、航法衛星の方向は、航法衛星の方位角及び仰角により天頂方向及び東西南北の5方向に区分するものである。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れかに係る発明において、電離層による伝搬遅延の補正情報は、経緯度5度毎に作成されたグリッド点毎の情報とするものである。
請求項7に係る発明は、航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、これらの補正情報を求めるために、航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、マスタ局と複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、マスタ局は、モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を用いて電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算する機能と、この電離層遅延量から、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成する機能と、次いで、航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報を電離層による伝搬遅延の補正情報として、クロックの補正情報と、軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信する機能とを有し、このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信する機能と、これらの測位信号を、マスタ局から送信された航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星に対応する補正情報と、クロックの補正情報と、軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行う機能と、この補正した測位信号によりユーザ局の測位を行う機能を有することを特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置である。
請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明において、マスタ局がユーザ局へ送信する電離層による伝搬遅延の補正情報は、電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させるものである。
請求項9に係る発明は、航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、これらの補正情報を求めるために、航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、マスタ局と複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、マスタ局は、モニタ局で受信された測位信号について電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算する機能と、この電離層遅延量から、マスタ局は、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、電離層遅延量の算出に用いた航法衛星について、モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成する機能と、次いで、モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報を電離層による伝搬遅延の補正情報として、クロックの補正情報と、軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信する機能とを有し、このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信する機能と、これらの測位信号を、マスタ局から送信されたモニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星の方向に対応する補正情報と、クロックの補正情報と、軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行う機能と、この補正した測位信号により前記ユーザ局の測位を行う機能を有することを特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置である。
請求項10に係る発明は、請求項9に係る発明において、マスタ局がユーザ局へ送信する電離層による伝搬遅延の補正情報は、モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させるものである。
請求項11に係る発明は、請求項9〜10の何れかに係る発明において、航法衛星の方向は、航法衛星の方位角及び仰角により天頂方向及び東西南北の5方向に区分するものである。
請求項12に係る発明は、請求項7〜11に係る発明において、電離層による伝搬遅延の補正情報は、経緯度5度毎に作成されたグリッド点毎の情報とするものである。
請求項1及び請求項7に係る発明は、上記のように構成したので、電離層の伝搬遅延の補正情報の精度が良くなり、WADGPS(広域ディファレンシャル補正システム)による測位誤差を小さくすることが出来、測位精度が向上する。特に、電離層による影響を受けやすい低緯度地域において、WADGPSの測位精度を大幅に改善することが出来る。
その上、特許文献2に記載の発明と同様に、従来の衛星航法システムにおけるマスタ局やモニタ局のハードウェア構成を変えることなく、また、ユーザ局についても、ハードウェアを何ら変えることなく、ユーザ局における測位誤差を小さくし、その測位精度を向上させることができる。
請求項2及び請求項8に係る発明は、上記のように構成したので、請求項1及び請求項7に係る発明と同様の効果がある。さらに、この発明に対応していない従来方式のユーザ局であっても、マスタ局から送信される従来方式の補正情報が利用可能となる。
請求項3及び請求項9に係る発明は、上記のように構成したので、請求項1及び請求項7に係る発明と同様の効果がある。さらに、ユーザ局へ送信する補正情報の情報量を抑えることが可能である。
請求項4及び請求項10に係る発明は、上記のように構成したので、請求項3及び請求項9に係る発明と同様の効果がある。さらに、この発明に対応していない従来方式のユーザ局であっても、マスタ局から送信される従来方式の補正情報が利用可能となる。
請求項5及び請求項11に係る発明は、上記のように構成したので、請求項3及び請求項9に係る発明と同様の効果がある。
請求項6及び請求項12に係る発明は、上記のように構成したので、請求項1及び請求項7に係る発明と同様の効果がある。
この発明の第1の実施例を示すもので、この発明の衛星航法システムにおける測位方法を説明するための模式図である。 この発明の第1の実施例を示すもので、この発明の衛星航法システムにおける測位方法を説明するための模式図である。 この発明の第2の実施例を示すもので、この発明の衛星航法システムにおける測位方法を説明するための模式図である。 この発明の第2の実施例を示すもので、この発明の衛星航法システムにおける測位方法を説明するための模式図である。 本願の効果を示すもので、後述する場所に設置したユーザ局における測定データから算出された水平方向の測位誤差を示す測定結果である。 従来の衛星航法システムにおける測位方法を説明するための模式図である。 従来の衛星航法システムにおける測位方法を説明するための模式図である。
航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、これらの補正情報を求めるために、航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、マスタ局と複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、マスタ局は、モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を用いて電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算し、この電離層遅延量から、マスタ局は、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成し、次いで、マスタ局は、航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報である航法衛星別の電離層による伝搬遅延の補正情報を電離層による伝搬遅延の補正情報として、クロックの補正情報と、軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信し、このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信し、これらの測位信号を、マスタ局から送信された航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星に対応する補正情報と、クロックの補正情報と、軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行い、ユーザ局の測位を行う。
この発明の第1の実施例を、図1〜図2に基づいて詳細に説明する。
図1〜図2は、この発明の第1の実施例を示すもので、この発明の衛星航法システムにおける測位方法を説明するための模式図である。
この実施例1は、航法衛星別に作成された電離層の伝搬遅延の補正情報により、各航法衛星からの測位信号について、それぞれ電離層の伝搬遅延による誤差を補正し、測位精度の改善を図るものである。
図1及び図2において、1(1a、1b・・・)はモニタ局で、航法衛星2(2a、2b・・・)からの測位信号による測位精度を向上させる目的で、位置が既知である複数個所の既知点に、それぞれ設置されている。モニタ局1(1a、1b・・・)は、ネットワーク3を有し、このネットワーク3を介してマスタ局4と接続されている。5はユーザ局で、ユーザが有する受信機である。
航法衛星2(2a、2b・・・)は、この実施例ではGPS衛星であり、それぞれGPS衛星自身の詳細な軌道情報を、2つの周波数(L1:1.6GHz帯/L2:1.2GHz帯)で送信している。
モニタ局1(1a、1b・・・)は、GPS衛星から送信されている測位信号を2つの周波数(L1、L2)とも受信可能な2周波型GPS受信機を有しており、受信した測位信号は、ネットワーク3を介してマスタ局4に送信される。
マスタ局4は、モニタ局で受信した全ての航法衛星からの測位信号を用いて電離層遅延量を求める機能と、この電離層遅延量を用いて航法衛星別の電離層の伝搬遅延の補正情報を求める機能と、この電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、経緯度で5度毎に設定されたIGP(Ionospheric Grid Point:電離層グリッド点、以下、IGPと記す)における電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(航法衛星別)を作成する機能と、航法衛星の軌道の補正情報を作成する機能と、航法衛星から送信される測位信号のクロックの補正情報を作成する機能と、作成したこれらの補正情報(グリッド情報(航法衛星別)、軌道の補正情報、クロックの補正情報)をユーザ局5へ送信する機能とを少なくとも有している。
ユーザ局5は、GPS衛星から送信されている測位信号を受信可能なGPS受信機を有しており、マスタ局4からの補正情報を用いて補正することにより、測位精度を向上可能とする機能を有している。
次に、作用動作について、図1〜図2に基づいて説明する。
モニタ局1(1a、1b・・・)は、航法衛星2(2a、2b・・・)から送信されている測位信号や準天頂衛星あるいは静止衛星(図示せず)からの信号を受信し、ネットワーク3を介して、マスタ局4にその測定データを送信する。
マスタ局4は、各モニタ局1(1a、1b・・・)の有する2周波型GPS受信機の測定データにより、電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算する(図1 11)とともに、航法衛星の軌道の補正情報を作成し(図1 12)、次いで、航法衛星から送信される測位信号のクロックの補正情報を作成する(図1 13)。このマスタ局4において計算された電離層遅延量は、2周波型GPS受信機の測定データを用いて計算されているため、測定誤差が少なく、精度が高いものとなっている。そして、マスタ局4は、この電離層遅延量を用いて、IGPにおける航法衛星別の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(航法衛星別)を航法衛星別に個別に作成する(図1 14(14a、14b・・・))。なお、この実施例では、このグリッド情報(航法衛星別)は、ユーザ局5向けに放送するために、精度を粗くして情報量を抑えている。
ユーザ局5向けの航法衛星別の電離層の伝搬遅延の補正情報は、各モニタ局1(1a、1b・・・)においてそれぞれ受信した各航法衛星2(2a、2b・・・)の測位信号について、該当する航法衛星の情報のみを使用して、航法衛星別にそれぞれ個別に電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
ここで、航法衛星2aを例にとって説明する。各モニタ局1(1a、1b・・・)においてそれぞれ受信した航法衛星2aの測位信号の情報のみを使用して、航法衛星2a用の電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
航法衛星2bについても同様に、各モニタ局1(1a、1b・・・)においてそれぞれ受信した航法衛星2bの測位信号の情報のみを使用して、航法衛星2b用の電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
同様に、モニタ局1(1a、1b・・・)において受信可能な全ての航法衛星について、航法衛星別にそれぞれ個別に電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。一般的には、日本国内においては常時7〜8個の航法衛星からの測位信号が受信可能である。従って、マスタ局4は、この受信可能な航法衛星の数だけ航法衛星別の電離層の伝搬遅延の補正情報の作成を繰り返すこととなる。
次いで、マスタ局4は、こうして求めた航法衛星別の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、電離層モデルに基づいてモデルパラメータを計算し、これにより各IGPにおける航法衛星別の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(航法衛星別)を航法衛星別にそれぞれ個別に作成する。
ここで、航法衛星2aを例にとって説明すると、航法衛星2a用の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、電離層モデルに基づいてモデルパラメータを計算し、これにより各IGPにおける航法衛星2a用の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(航法衛星2a用)を個別に作成する。
航法衛星2bについても同様に、航法衛星2b用の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、各IGPにおける航法衛星2b用の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(航法衛星2b用)を個別に作成する。
同様に、モニタ局1(1a、1b・・・)において受信可能な全ての航法衛星について、航法衛星別にそれぞれ個別に各IGPにおける電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報を作成し、これらの航法衛星別のグリッド情報をまとめたものをグリッド情報(航法衛星別)としている。
マスタ局4は、このようにして作成したこれらの補正情報(グリッド情報(航法衛星別)、軌道の補正情報、クロックの補正情報)を、準天頂衛星あるいは静止衛星を介してユーザ局5へ送信する(図1 15)。
ユーザ局5は、マスタ局4から送信されたこれらの補正情報(グリッド情報(航法衛星別)、軌道の補正情報、クロックの補正情報)を受信して、航法衛星2(2a、2b・・・)から受信した測位信号に対する補正処理を行う(図1 16)。即ち、これらの補正情報を用いて、ユーザ局5における電離層の伝搬遅延の補正や、航法衛星の軌道の補正、航法衛星からの測位信号のクロックの補正を行う。
電離層の伝搬遅延の補正については、各航法衛星2(2a、2b・・・)の測位信号に対し、マスタ局4から送信されたグリッド情報(航法衛星別)のうち、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPのグリッド情報(航法衛星別)を用いて、これらを線形補間することにより、それぞれ電離層遅延量を求め、その補正を行う(図2 21a、21b・・・)。
ここで、航法衛星2aを例にとって説明する。ユーザ局5は、航法衛星2aからの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPのグリッド情報(航法衛星2a用)を用いて、これらを線形補間することにより電離層遅延量を求め、その補正を行う(図2 21a)。
航法衛星2bについても同様に、航法衛星2bからの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPのグリッド情報(航法衛星2b用)を用いて、これらを線形補間することにより電離層遅延量を求め、その補正を行う(図2 21b)。
同様にモニタ局1(1a、1b・・・)において受信可能な全ての航法衛星からの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPの(それぞれの航法衛星用の)グリッド情報を用いて、電離層遅延量の補正を行う。
ユーザ局5は、このようにして電離層の伝搬遅延の補正や、衛星軌道の補正、衛星クロックの補正を行うとともに、ユーザ局5の測位を行う。
なお、この実施例では、マスタ局4が作成してユーザ局5へ送信している電離層の伝搬遅延の補正情報は、グリッド情報(航法衛星別)のみであるが、これに限定されるものではない。例えば、マスタ局4に、電離層遅延量から従来方式と同様の全航法衛星用の電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する機能と、この補正情報を用いてIGPにおける電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(全航法衛星用)を作成する機能を併せ持つ様に構成しても良い。その上で、マスタ局4がユーザ局5へ送信する電離層の伝搬遅延の補正情報を、グリッド情報(航法衛星別)だけでなく、従来方式のグリッド情報(全航法衛星用)も併せて送信するようにすることで、ユーザ局5だけでなく、従来方式のユーザ局であっても電離層の伝搬遅延の補正情報を利用可能となる。また、マスタ局4の代わりに、モニタ局1の何れか1つにマスタ局の機能を持たせても良い。
この発明の第2の実施例を、図3〜図4に基づいて詳細に説明する。
図3〜図4は、この発明の第2の実施例を示すもので、この発明の衛星航法システムにおける測位方法を説明するための模式図である。なお、第1の実施例と同じ部分については、同一名称、同一番号を用い、その説明を省略する。
この実施例2は、モニタ局から見た航法衛星の方向別に作成された電離層の伝搬遅延の補正情報により、それぞれの方向における航法衛星からの測位信号についての電離層の伝搬遅延による誤差を補正し、測位精度の改善を図るものである。
図3及び図4において、モニタ局1(1a、1b・・・)は、ネットワーク3を介してマスタ局34と接続されている。35はユーザ局で、ユーザが有する受信機である。
マスタ局34は、モニタ局で受信した全ての航法衛星からの測位信号を用いて電離層遅延量を求める機能と、この電離層遅延量を用いて航法衛星が見える方向別の電離層の伝搬遅延の補正情報を求める機能と、この電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、グリッド情報(方向別)を作成する機能と、航法衛星の軌道の補正情報を作成する機能と、航法衛星から送信される測位信号のクロックの補正情報を作成する機能と、作成したこれらの補正情報(グリッド情報(方向別)、軌道の補正情報、クロックの補正情報)をユーザ局35へ送信する機能とを少なくとも有している。
ユーザ局35は、GPS衛星から送信されている測位信号を受信可能なGPS受信機を有しており、マスタ局34からの補正情報を用いて補正することにより、測位精度を向上可能とする機能を有している。
次に、作用動作について、図3〜図4に基づいて説明する。
モニタ局1(1a、1b・・・)は、航法衛星2(2a、2b・・・)から送信されている測位信号や準天頂衛星あるいは静止衛星(図示せず)からの信号を受信し、ネットワーク3を介して、マスタ局34にその測定データを送信する。
マスタ局34は、各モニタ局1(1a、1b・・・)の測定データにより、電離層遅延量を計算する(図3 11)とともに、航法衛星の軌道の補正情報を作成し(図3 12)、次いで、航法衛星から送信される測位信号のクロックの補正情報を作成する(図3 13)。そして、マスタ局34は、この電離層遅延量を用いて、IGPにおける方向別の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(方向別)を航法衛星が(モニタ局から)見える方向別に個別に作成する(図3 44(44a、44b・・・))。なお、この実施例2では、グリッド情報(方向別)は、ユーザ局35向けに放送するために、精度を粗くして情報量を抑えている。
ユーザ局35向けの方向別の電離層の伝搬遅延の補正情報は、まず、マスタ局34において、各モニタ局1(1a、1b・・・)でそれぞれ受信した各航法衛星2(2a、2b・・・)の測位信号から、それぞれの航法衛星について、測位信号を受信した時点における方向別に分類する。この分類する方向は、モニタ局において測位信号を受信した時点におけるモニタ局から見た方向で、この実施例では東西南北と天頂方向の5つの方向に分類している。なお、この実施例2では便宜的に、方向aを南方向、方向bを北方向、方向cを東方向、方向dを西方向、方向eを天頂方向と設定している。次いで、マスタ局34において計算された電離層遅延量と、方向別に分類された各航法衛星2(2a、2b・・・)の測位信号について、該当する方向にある航法衛星の情報のみを使用して、方向別にそれぞれ個別に電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
ここで、各航法衛星2(2a、2b・・・)のうち、航法衛星2a及び2c(航法衛星2cは図示せず)が方向aに見え、航法衛星2b及び2d(航法衛星2dは図示せず)が方向bに見える場合を例にとって説明する。
まず、マスタ局34は、各モニタ局1(1a、1b・・・)でそれぞれ受信した各航法衛星2(2a、2b・・・)の測位信号から、方向aに対して航法衛星2a及び2cを分類し、方向bに対しては航法衛星2b及び2dを分類し、その他の方向に対しても残りの航法衛星をそれぞれ分類する。
方向aについては、各モニタ局1(1a、1b・・・)において受信した測位信号のうち、方向aに見える航法衛星2a及び2cの測位信号の情報のみを使用して、マスタ局34において計算された電離層遅延量により、方向a用の電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
方向bについても同様に、方向bに見える航法衛星2b及び2dの測位信号の情報のみを使用して、マスタ局34において計算された電離層遅延量により、方向b用の電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
同様に、方向a及びb以外の他の方向についても、それぞれの方向に見える航法衛星の測位信号の情報のみを使用して、マスタ局34において計算された電離層遅延量により、それぞれの方向別の電離層の伝搬遅延の補正情報を作成する。
次いで、マスタ局34は、こうして求めた方向別の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、電離層モデルに基づいてモデルパラメータを計算し、これにより各IGPにおける方向別の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(方向別)を方向別にそれぞれ個別に作成する。
ここで、各航法衛星2(2a、2b・・・)のうち、航法衛星2a及び2c(航法衛星2cは図示せず)が方向aに見え、航法衛星2b及び2d(航法衛星2dは図示せず)が方向bに見える場合を例にとって説明する。
方向aについては、方向a用の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、電離層モデルに基づいてモデルパラメータを計算し、これにより各IGPにおける方向a用の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(方向a用)を個別に作成する。
方向bについても同様に、方向b用の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、各IGPにおける方向b用の電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報(方向b用)を個別に作成する。
同様に、方向a及びb以外の他の方向についても、それぞれの方向別の電離層の伝搬遅延の補正情報を用いて、方向別にそれぞれ個別に各IGPにおける電離層の伝搬遅延の補正情報であるグリッド情報を作成し、これらの方向別のグリッド情報をまとめたものをグリッド情報(方向別)としている。
マスタ局34は、このようにして作成したこれらの補正情報(グリッド情報(方向別)、軌道の補正情報、クロックの補正情報)を、準天頂衛星あるいは静止衛星を介してユーザ局5へ送信する(図3 45)。
ユーザ局35は、マスタ局34から送信されたこれらの補正情報(グリッド情報(方向別)、軌道の補正情報、クロックの補正情報)を受信して、航法衛星2(2a、2b・・・)から受信した測位信号に対する補正処理を行う(図3 46)。即ち、これらの補正情報を用いて、ユーザ局35における電離層の伝搬遅延の補正や、航法衛星の軌道の補正、航法衛星からの測位信号のクロックの補正を行う。
電離層の伝搬遅延の補正については、各航法衛星2(2a、2b・・・)の測位信号に対し、ユーザ局から見える方向別に、それぞれの方向に見える航法衛星の測位信号について、マスタ局34から送信されたグリッド情報(方向別)のうち、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPのグリッド情報(方向別)を用いて、これらを線形補間することによりそれぞれ電離層遅延量を求め、その補正を行う(図4 51a、51b・・・)。
ここで、各航法衛星2(2a、2b・・・)のうち、航法衛星2a及び2c(航法衛星2cは図示せず)が方向aに見え、航法衛星2b及び2d(航法衛星2dは図示せず)が方向bに見える場合を例にとって説明する。
まず、方向aについて説明すると、ユーザ局35は、方向aに見える航法衛星2a及び2cからの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPのグリッド情報(方向a用)を用いて、これらを線形補間することにより電離層遅延量を求め、その補正を行う(図4 51a)。
方向bについても同様に、方向bに見える航法衛星2b及び2dからの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPのグリッド情報(方向b用)を用いて、これらを線形補間することにより電離層遅延量を求め、その補正を行う(図4 51b)。
同様に、方向a及びb以外の他の方向についても、それぞれの方向に見える航法衛星からの測位信号について、当該測位信号が電離層を通過する地点に隣接する4つのIGPの(それぞれの方向用の)グリッド情報を用いて、電離層遅延量の補正を行う。
ユーザ局35は、このようにして電離層の伝搬遅延の補正や、衛星軌道の補正、衛星クロックの補正を行うとともに、ユーザ局35の測位を行う。
この発明の第3の実施例を、図5に基づいて詳細に説明する。
図5は、本願の効果を示すもので、後述する場所に設置したユーザ局における測定データから算出された水平方向の測位誤差を示す測定結果である。
この発明の第3の実施例は、この発明の効果を確認するために発明者が行った実験について説明する。なお、第1及び2の実施例と同じ部分については、同一名称、同一番号を用い、その説明を省略する。
まず、発明者は、複数箇所の既知点にユーザ局を設置した。ユーザ局を設置した場所は、北見(Kitami)、むつ(Mutsu)、高山(Takayama)、和泊(Wadomari)、宜野座(Ginoza)である。なお、モニタ局は、MSASの国内モニタ局と同じ札幌、常陸太田、東京、神戸、福岡、那覇に設置されている。
次に、発明者は、これらのユーザ局において、(1)従来の方式、(2)実施例1で説明した航法衛星別に作成した補正情報により補正する方式(以下、単に実施例1の方式と記す。)、(3)実施例2で説明した航法衛星が見える方向別に作成した補正情報により補正する方式(以下、単に実施例2の方式と記す。)でそれぞれ測定を行った。この測定結果を図5に示す。なお、(3)実施例2の方向別に作成した補正情報により補正する方式における方向の数は、実施例2と同様に5方向(東西南北と天頂方向)としている。
図5において、縦軸は水平方向の測位誤差のRMS値(Horizontal Error (RMS), m)、横軸はユーザ局を設置し測定を行った場所である。なお、横軸のユーザ局を設置した場所は、北から南に向かうように配置してある。図5において、
―○―○―は、従来の方式で測定した場合の水平方向の測位誤差であり、
―△―△―は、実施例1で説明した航法衛星別に作成した補正情報により補正する方式で測定した場合の水平方向の測位誤差であり、
―▽―▽―は、実施例2で説明した航法衛星が見える方向別に作成した補正情報により補正する方式で測定した場合の水平方向の測位誤差である。
図5に示す結果より、以下のことが判明した。
従来の方式では、上述したように、日本国内の南方の地域、特に九州以南では、電離層の変動が大きいため、電離層の伝搬遅延による誤差を補正しきれず、測位誤差が増大し、測位精度が劣化していることが確認できる。図5においては、この南方地域に該当するのが和泊(Wadomari)と宜野座(Ginoza)である。
実施例1の方式では、南方の地域における測位誤差は従来の方式と同様に多少増大はしているものの、従来の方式と比較してその測位誤差は大幅に減少し、当該地域における測位精度が改善されていることが判明した。
実施例2の方式でも、実施例1の方式と同様に、南方の地域における測位誤差は従来の方式と同様に多少増大はしているものの、従来の方式と比較してその測位誤差は大幅に減少し、当該地域における測位精度が改善されていることが判明した。
なお、実施例2の方式では、個別に補正情報を作成するのは方向別の数だけで良い。一方、実施例1の方式では、航法衛星の数だけ個別の補正情報が必要となる。従って、実施例2の方式は、実施例1の方式と比較すると、個別に作成する補正情報の情報量を抑えることが可能である。発明の効果については、図5に示したように、実施例1の方式も実施例2の方式も、従来の方式に対し、同程度の改善が図られている。以上のことから、実施例2の方式がより適した方式といえる。
この発明による衛星航法システムにおける測位方法は、移動体の測位システム、誘導システム等に利用可能である。ユーザ局の測位精度が向上するので、垂直誘導付航法モードの利用率を改善可能である。この垂直誘導付航法モードの利用率改善により、SBASの普及が期待できる。また、宇宙航空研究開発機構が開発を進めている準天頂衛星システムにおいても応用が可能である。
特に、準天頂衛星サブメータ級測位補正サービスにおいては、現時点では九州以南における測位精度が十分ではなく、この改善が大きな課題となっているが、この地域において利用可能である。
1(1a、1b・・・) モニタ局
2(2a、2b・・・) 航法衛星
3 ネットワーク
4、34 マスタ局
5、35 ユーザ局

Claims (12)

  1. 航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、前記航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、
    前記これらの補正情報を求めるために、前記航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、
    前記マスタ局と前記複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、
    前記マスタ局は、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を用いて電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算し、
    この電離層遅延量から、前記マスタ局は、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成し、
    次いで、前記マスタ局は、前記航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層による伝搬遅延の補正情報として、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信し、
    このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信し、これらの測位信号を、前記マスタ局から送信された前記航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、前記ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星に対応する補正情報と、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行い、前記ユーザ局の測位を行うこと
    を特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。
  2. 前記マスタ局が前記ユーザ局へ送信する前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させること
    を特徴とする請求項1に記載の衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。
  3. 航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、前記航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、
    前記これらの補正情報を求めるために、前記航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、
    前記マスタ局と前記複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、
    前記マスタ局は、前記モニタ局で受信された測位信号について電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算し、
    この電離層遅延量から、前記マスタ局は、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星についてモニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成し、
    次いで、前記マスタ局は、前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された前記電離層による伝搬遅延の補正情報を前記電離層による伝搬遅延の補正情報として、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信し、
    このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信し、これらの測位信号を、前記マスタ局から送信された前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、前記ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星の方向に対応する補正情報と、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行い、前記ユーザ局の測位を行うこと
    を特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。
  4. 前記マスタ局が前記ユーザ局へ送信する前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させること
    を特徴とする請求項3に記載の衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。
  5. 前記航法衛星の方向は、航法衛星の方位角及び仰角により天頂方向及び東西南北の5方向に区分すること
    を特徴とする請求項3〜請求項4の何れかに記載の衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。
  6. 前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、経緯度5度毎に作成されたグリッド点毎の情報であること
    を特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法。
  7. 航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、前記航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、
    前記これらの補正情報を求めるために、前記航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、
    前記マスタ局と前記複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、
    前記マスタ局は、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を用いて電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算する機能と、
    この電離層遅延量から、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成する機能と、
    次いで、前記航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報を前記電離層による伝搬遅延の補正情報として、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信する機能とを有し、
    このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信する機能と、これらの測位信号を、前記マスタ局から送信された前記航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、前記ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星に対応する補正情報と、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行う機能と、この補正した測位信号により前記ユーザ局の測位を行う機能を有すること
    を特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。
  8. 前記マスタ局が前記ユーザ局へ送信する前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させること
    を特徴とする請求項7に記載の衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。
  9. 航法衛星からの測位信号により、この測位信号のクロックの補正情報と、前記航法衛星の軌道の補正情報と、電離層による伝搬遅延の補正情報とを求め、これらの補正情報をユーザが有する受信機であるユーザ局へ送信するマスタ局と、
    前記これらの補正情報を求めるために、前記航法衛星からの測位信号を受信し、既知点に設置された複数のモニタ局と、
    前記マスタ局と前記複数のモニタ局を結ぶネットワークとからなる衛星航法システムにおいて、
    前記マスタ局は、前記モニタ局で受信された測位信号について電離層による伝搬遅延である電離層遅延量を計算する機能と、
    この電離層遅延量から、前記マスタ局は、ユーザ局が利用可能な電離層による伝搬遅延の補正情報を、前記電離層遅延量の算出に用いた航法衛星について、モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成する機能と、
    次いで、前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された前記電離層による伝搬遅延の補正情報を前記電離層による伝搬遅延の補正情報として、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とともにユーザ局へ送信する機能とを有し、
    このユーザ局は、受信可能な複数の航法衛星からの測位信号を受信する機能と、これらの測位信号を、前記マスタ局から送信された前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報のうち、前記ユーザ局において測位信号を受信した航法衛星の方向に対応する補正情報と、前記クロックの補正情報と、前記軌道の補正情報とによりそれぞれ補正を行う機能と、この補正した測位信号により前記ユーザ局の測位を行う機能を有すること
    を特徴とする衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。
  10. 前記マスタ局が前記ユーザ局へ送信する前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、前記モニタ局から見た方向別にそれぞれ個別に作成された電離層による伝搬遅延の補正情報と、前記モニタ局において受信可能な航法衛星からの測位信号を使用して作成された電離層による伝搬遅延の補正情報とを混在させること
    を特徴とする請求項9に記載の衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。
  11. 前記航法衛星の方向は、航法衛星の方位角及び仰角により天頂方向及び東西南北の5方向に区分すること
    を特徴とする請求項9〜請求項10の何れかに記載の衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。
  12. 前記電離層による伝搬遅延の補正情報は、経緯度5度毎に作成されたグリッド点毎の情報であること
    を特徴とする請求項7〜請求項11の何れかに記載の衛星航法システムにおける測位誤差を補正する装置。
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