JP5815206B2 - Fgf−18を用いた軟骨障害の治療 - Google Patents

Fgf−18を用いた軟骨障害の治療 Download PDF

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Description

本発明は、医薬の分野にあり、特に、軟骨障害及び骨関節炎の治療に関する。より具体的には、例えば変形性膝関節症又は二次的な変形性股関節症などの骨関節炎などの軟骨障害を有する患者の治療のための治療処方、及びその治療のための薬剤の製造におけるFGF−18の使用に関する。具体的には、治療サイクルあたりFGF−18化合物の週に1回の投与を含む好ましい治療スキームが提供される。
FGF18は、FGF8及びFGF17に最も密接に関連したFGFファミリーの一員として同定された。FGF18に関連した活性は、間葉性系統細胞の刺激、特に、心筋細胞、骨芽細胞及び軟骨細胞(米国特許第6,352,971号)の刺激を含む。FGF18は、FGFR4、並びにFGFR3及びFGFR2のIIIcスプライス変異体に結合し、活性化する。
骨リモデリングは、組織塊及び骨格構造が維持される動的なプロセスである。このプロセスは、骨吸収と骨形成とのバランスであり、2つの細胞型が主要な担い手であると考えられている。これらの細胞は、骨芽細胞と破骨細胞である。骨芽細胞は、マトリックスを合成し、蓄積し、新しい骨となる。骨芽細胞と破骨細胞の活性は、増殖因子を含む、全身及び局所的にある多くの因子によって調節される。
軟骨は、密性結合組織のタイプである。軟骨細胞と呼ばれる細胞で構成され、マトリックスと呼ばれる固いゲル様の基質に分配される。軟骨は、血液が供給されず(血管がない)、栄養がマトリックスを介して分散される。軟骨は、関節、胸郭、耳、鼻、咽頭内、椎間板で見られる。軟骨の主要な3つのタイプ:ガラス質、弾性及び線維軟骨がある。軟骨の主要な目的は、骨沈着が開始され得る骨組みを提供することである。軟骨の別の重要な目的は、関節骨の運動のための平滑面及び機械的保護を提供することである。
損傷又は疾患によって引き起こされた破損した軟骨、特に関節軟骨の置換は、医師による主要なチャレンジであり、利用可能な処置は予測できず、制限された時間だけ効果的であると考えられている。実際には、現在の全ての利用可能な軟骨障害のための処置は、痛みの緩和に焦点が当てられ、破損した組織の再生にほとんど有効でないか又は全く有効でない。したがって、より若い大多数の患者は、治療を探索せず、できるだけ治療を延期するようにカウンセリングされる。治療が必要であるとき、標準的な手法は、全関節置換又は微小破壊であり、軟骨細胞によって線維軟骨沈着を刺激する軟骨下骨の貫通を伴う手法である。
骨関節炎を有する患者に対して、外科的でない治療は、理学療法、生活スタイルの変更(例えば、還元活性)、ブレーシング、補助器具、経口及び注射薬(例えば、非ステロイド性抗炎症薬)、及び医学的管理からなる。外科的オプションは、骨関節炎の重傷度に非常に特異的であり、一般的に長続きしない症状の低下を提供することができる。脛骨又は大腿部の骨切除(関節磨耗のバランスを戻すために骨を切断すること)は、症状を軽減し、アクティブな生活スタイルを維持するように手助け、全体の関節置換の必要性を遅延する。全体の関節置換は、進行した骨関節炎の症状に緩和を与えることができるが、一般に、患者の生活スタイル及び/又は活性レベルの変化を必要とする。
したがって、損傷された組織の再生を可能にする軟骨障害の症状を治療、予防又は改善する方法を有することが望まれる。さらに、このような方法はできる限り安全であり、効果的であることが望まれる。さらに、軟骨障害が慢性疾患である場合があるため、このような方法は患者の再治療を可能にすることが望まれる。
本発明は、FGF−18化合物の投与を含む軟骨障害を有する患者を治療するための方法を提供し、ここで、FGF−18化合物は、少なくとも2回投与され、この投与は、約4日、好ましくは5、6、7、8、9又は10日間分離される。本発明の好ましい態様では、治療されるべき軟骨の障害は、軟骨障害であり、このFGF−18化合物は、本明細書においてFGF−18(170AA)として指定されているFGF−18断片であり、薬量学サイクルは、連続3週間(1治療サイクル)、週に1回で関節内注射当たり10〜30mcgである。好ましい態様では、このような治療サイクルは、4又は6カ月後、繰り返されてもよい。例えば、治療サイクルが6カ月後に繰り返される場合、第1の治療サイクルが、例えば、所定の年の1月に開始されるとすると、第2の治療サイクルは、その年の7月に開始されてもよい。
さらに、軟骨障害を有する患者の治療のための薬剤の製造においてFGF−18化合物の使用が提供され、ここで、FGF−18化合物は、少なくとも2回投与され、この投与は、約4日、好ましくは5、6、7、8、9又は10日間分離される。また、本明細書では、軟骨障害を有する患者の治療のためのFGF−18化合物の使用が提供され、この場合、FGF−18化合物は、少なくとも2回投与され、この投与は、約4日、好ましくは5、6、7、8、9又は10日間分離される。
また、本明細書では、軟骨障害を有する患者の治療のための薬剤の製造におけるFGF−18化合物の使用が提供され、この薬剤は、少なくとも2回投与されるように適合され、この投与は、約4日、好ましくは5、6、7、8、9又は10日間分離される。
本発明は、適切な治療様式を提供し、例えばFGF−18(170AA)などのFGF−18化合物を用いて、特定の骨関節炎などの種々の軟骨障害を治療するための適切な投与スキームが含まれる。本発明との関連において、驚くべきことに、FGF−18化合物は、本明細書に開示されている方法及び使用に従って投与されるとき、軟骨障害に対する最適な疾患又は症状を緩和する作用を有することが見出された。本発明によって意図されたものよりも頻度が低い投薬スケジュールは十分に効果的ではない場合があるのに対して、本発明によって意図されたものよりも頻度が高い投薬は、本発明によって意図されたものと同じであるか又は匹敵する投薬量が用いられる場合の軟骨又は関節環境に対して炎症及び/又は他の非生産的な作用を引き起こす場合があることが見出された。
したがって、本発明の一局面では、FGF−18化合物の投与を含む軟骨障害を有する患者を治療するための方法が提供され、ここで、FGF−18化合物は、少なくとも2回投与され、該投与は、約4日、好ましくは5、6、7、8、9又は10日間分離される。例えば、投与は、約4日間分離される場合、第2の投与は、第1の投与後の約96時間でなされてもよく;例えば、第1日目の、例えば朝に投与された場合、患者は投与を受けられない3日の暦日(第2日、第3日、第4日)があり、患者は、第5日目の朝に再度投与を受けることになる。
特に好ましい態様では、該投与は、約6、7又は8日間分離される。1つの好ましい態様では、約7日間分離される。
本発明の別の局面では、軟骨障害を有する患者を治療するための薬剤の製造におけるFGF−18化合物の使用が提供され、ここで、FGF−18化合物は、少なくとも2回投与され、該投与は、約4日、好ましくは5、6、7、8、9又は10日間分離される。特に好ましい態様では、該投与は、約6、7又は8日間分離される。1つの好ましい態様では、それらは、約7日間分離される。
好ましい態様では、該投与は、各々、約7日間分離される。好ましくは、FGF−18化合物は、週に1回の一定の間隔で投与される。
好ましい態様では、軟骨障害を有する患者を治療するための薬剤の製造におけるFGF−18化合物の使用が提供され、該薬剤は、少なくとも2回投与されるように適応され、該投与は、約4日、好ましくは5、6、7、8、9又は10日間分離される。特に好まし態様では、該投与は、約6、7又は8日間分離される。1つの好ましい態様では、それらは、約7日間分離される。
好ましい態様では、該投与は、各々、約7日間分離される。好ましくは、FGF−18化合物は、週に1回の一定の間隔で投与される。
好ましい態様では、FGF−18化合物は、治療サイクル当たり、少なくとも連続2週間、少なくとも連続3週間、又は少なくとも連続4週間投与される。好ましい態様では、治療サイクルは、多数の連続した週であり、ここで、FGF−18化合物は各週で与えられる。更なる好ましい態様では、FGF−18化合物は、治療サイクル当たり連続2週間、連続3週間又は連続4週間投与され、このような治療は、1年当たり1、2、3、4、5又は6回の治療サイクルを含んでもよい。1つの好ましい態様では、FGF−18化合物は、治療サイクル当たり連続3週間投与される。1つの好ましい態様では、このような治療は、1年当たり2回の治療サイクルを含む。
好ましい態様では、治療は、FGF−18化合物の関節内投与を含む。あるいは、治療は、FGF−18化合物の静脈内投与を含む場合がある。
さらに好ましい態様では、治療は、FGF−18化合物の1回の関節内投与当たり、1〜100mcg、又は好ましくは1〜60マイクログラム(mcg)、又は好ましくは3〜50mcg、又は好ましくは5〜40mcg、又は好ましくは10〜30mcgの投薬量での投与を含む。好ましい態様では、治療は、FGF−18化合物の1回の関節内投与当たり、約3、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60mcgの投薬量での投与を含む。好ましい投薬量は、FGF−18化合物の1回の関節内投与当たり5、10、15、20、25及び30を含む。
さらに好ましい態様では、治療は、FGF−18化合物の1回の静脈内投与当たり50〜200mcg/kg、好ましくは80〜120mcg/kgの投薬量での投与を含む。好ましい態様では、治療は、FGF−18化合物の1回の静脈内投与当たり80、90、100、110又は120mcg/kgの投薬量での投与を含む。
好ましい態様では、本発明の方法のいずれかによって治療される軟骨障害は、骨関節炎であり、例えば、OARSIに従ってII期又はIII期として分離されている骨関節炎が挙げられる。好ましい態様では、骨関節炎は、変形性膝関節症又は変形性股関節症であってもよく、例えば、二次的変形性股関節症が挙げられる。当業者は、当該技術分野において使用されている骨関節炎の分類に十分に気付いている。特に、OARSI分類は、当該技術分野において知られている。当業者は、“Guidelines for the medical management of osteoarthritis”(Marc C.Hochberg,Roy D.Altman,Kenneth D.Brandt,Bruce M.Clark,Paul A.Dieppe,Marie R.Griffin,Roland W.Moskowitz,Thomas J.Schnitzer,Arthritis & Rheumatism,Volume 38, Issue 11,1995.Pages 1535−1546)を参考にすることができる。
本発明の好ましいFGF−18化合物は、ヒト野生型FGF−18又はFGF−18(170AA)から選択される。
本発明の化合物
天然又は野生型のFGF−18は、関節軟骨の軟骨細胞によって発現されるタンパク質である。本発明は、一般に、骨関節炎の治療における線維芽細胞増殖因子18(FGF−18)化合物の使用に関する。本発明のFGF−18化合物は、例えば、天然又は野生型のFGF−18、特にヒトFGF−18、生物活性なその変異体、例えば、生物活性な対立遺伝子変異体、及びFGF−18の生物活性な切断型を含む。本発明は、本明細書に記載されている所望のFGF−18生物活性を保持し、例えば、特に軟骨沈着を増加するFGF−18の任意の変異体又は修飾された形態に関してもよい。FGF−18の生物活性は、特に、下記の実施例、例えば、特に、本明細書に記載されているインビボの疾患モデルにおいて記載されるものを含む。
ヒトFGF−18 cDNAのヌクレオチド配列は、配列番号1に記載され、その推定アミノ酸は配列番号2に記載されている。FGF18は、元々は、zFGF−5と称され、その全てが参照により本明細書中に援用される米国特許第6,352,971号、米国特許第5,989,866号、及び米国特許出願公開第US2005/0043234号に十分に記載されている。ヒトFGF18ポリペプチド(配列番号1)をコードするcDNAの分析は、180個のアミノ酸(配列番号2の残基28〜残基207)の成熟ポリペプチドを含む207個のアミノ酸(配列番号2)をコードするオープン・リーディング・フレームを示した。
配列番号3に示されるマウスFGF−18ポリペプチド配列及び配列番号4に示される対応するアミノ酸配列は、ヒトのオルソログのそれと高度に相同性があることが見出された。アミノ酸レベルでは、マウス及びヒトのポリペプチドは、約98%の同一性であり、3個のアミノ酸が変化している。当業者は、配列番号1または配列番号3および配列番号2及び配列番号4に開示されている配列は、それぞれヒトおよびマウスFGF18遺伝子及びポリペプチドを表し、対立遺伝子変異体及び選択的スプライシングが発生することが期待されていると認識する。
既に記述したように、本発明のFGF−18化合物は、例えば、天然又は野生型のFGF−18、特にヒトFGF−18、生物活性なその変異体、例えば、生物活性な対立遺伝子変異体、及びFGF−18の生物活性な切断型を含む。本発明は、本明細書に記載されている所望のFGF−18生物活性を保持し、例えば、特に軟骨沈着を増加するFGF−18の任意の変異体又は変形体に関してもよい。
本発明の態様では、FGF−18化合物は、ヒトFGF−18の切断形態である。特定の態様では、このFGF−18の切断形態は、配列番号2の残基28〜175、又は機能性誘導体、又は本明細書に定義される変異体若しくは突然変異タンパク質を含むか又はそれからなる。別の態様では、このFGF−18の切断型は、配列番号2の残基28〜176、28〜177、28〜178、28〜179、28〜180、28〜181、28〜182、28〜183、28〜184、28〜185、28〜186、28〜187、28〜188、28〜189、28〜190、28〜191、28〜192、28〜193、28〜194又は28〜195、28〜196、28〜197、28〜198、28〜199、28〜200、28〜201、28〜202、28〜203、28〜204、28〜205、28〜206又は28〜207、又は機能性誘導体、又は本明細書に定義されている変異体若しくは突然変異タンパク質を含むか又はそれからなる。これらのポリペプチド、機能性誘導体、又は変異体若しくは突然変異タンパク質は、追加のN末端アミノ酸残基、好ましくはメチオニンを含むことができる。実際には、発現系及び条件に依存して、本発明のポリペプチドは、組換え宿主細胞において発現され得て、メチオニンで開始される。
本発明の好ましい態様は、170個のアミノ酸(AA)を含むFGF−18の切断型であり、以下、「FGF−18(170AA)」と称する。この野生型又は天然に存在している型は、207AAの長さであり、第1の27AAはシグナル配列であり、最後の11AAはFGF−18(170AA)において欠失している(インビボでは天然に存在しているFGF−18についても示すことができる)。FGF−18(170AA)は、大腸菌で発現され得て、それは、シグナル配列を含まず、AA配列が、AA28後のメチオニンで開始し、AA196で終了する。FGF−18(170AA)の分子量は、19.83kDa、pl〜10である。FGF−18(170AA)は、下記では配列番号5にさらに記載されている。FGF−18(170AA)は、軟骨細胞増殖/分化、様々な軟骨性組織の修復及び再構築をもたらす軟骨沈着を増加させる。
FGFファミリーのメンバーは、ヘパリン結合ドメインによって特徴付けられる。FGF−18に対する推定のヘパリン結合ドメインは、配列番号2及び配列番号4のアミノ酸残基148(Gly)からアミノ酸残基169(Gln)の領域において同定されている。受容体媒介のシグナル伝達は、細胞表面のヘパリン硫酸プロテオグリカンと複合化したFGFリガンドの結合に応じて開始されることが前提とされる。
多くのFGFファミリーメンバーは、それらの構造及び機能に基づいて、2つのうち1つの関連ファミリーに配置することができる。aFGF及びbFGFは、様々な長さの2つのイントロンによって分離された3つのエキソンからなる。FGF−18は、5個のエキソンからなり、最初の3つは、aFGF及びbFGFの第1エキソンに対応する。知られている全てのFGFファミリーメンバーは、スプライシングされ、1つのポリペプチドを形成する。
FGF−18のリガンド−受容体の分析は、FGF18が、FGFR4、FGFR3とFGFR2の「IIIc」スプラシング変異体に対する特異性を有することを示した。FGFR3−IIIcおよびFGFR2−IIIcは、軟骨組織の軟骨細胞によって発現され、特に、両方の受容体は、ヒトの関節軟骨内に見出される。FGFR3及びFGFR2は、哺乳動物の成長板に見出され、軟骨内及び膜内の骨形成に重要な役割を果たす。FGFR2は、濃縮間充組織においてはじめに発現され、FGFR3発現は、軟骨細胞が分化し、増殖するにつれて開始される。発育中の頭蓋骨では、FGFR3は、硬膜及び骨膜に見出され、一方、FGFR2は、縫合を分離する骨形成フロントで骨幹細胞で発現される。FGFR2はまた、小柱骨に発現される。
従来、FGF18は、軟骨細胞と骨芽細胞のための増殖剤であり、これらの細胞型の分化状態と投与様式の療法に依存していることが示されている。(米国特許第6,352,971号及び同第5,989,866号;Ellsworth et al.Osteoarthritis and Cartilage,10:308−320,2002;Shimoaka et al.,J.Bio.Chem.277(9)7493−500,2002を参照されたい。)
好ましくは、本発明のFGF−18化合物は、軟骨沈着を増加する。こうした増加は、インビボ及びインビトロの両方で測定されてもよい。ガラス様の軟骨、弾性軟骨、及び線維軟骨の発生は、治療薬として、生物学的マトリックスのために成分として重要である。FGR−18化合物、例えば、FGF−18(170AA)、FGF−18化合物を含む組成物(「FGF−18組成物」)は、加齢に関連した表在性フィブリン化に起因している滑膜関節における軟骨欠失、骨関節炎に起因している軟骨変性、損傷又は疾患に起因している局所性軟骨及び骨軟骨欠陥の治療に有用である。
FGF−18化合物及び組成物はまた、離断性骨軟骨症及び変性関節疾患によって引き起こされる関節疾患の治療に有用であり得る。再生及び形成外科の分野において、FGF−18化合物は、広範な組織欠損の再構成のための自己又は同種の軟骨拡張及び移動に有用である。
FGF−18化合物は及び組成物はまた、細胞を拡張し、弾性軟骨生産を誘導するのに有用であり得る。細胞の拡張及び弾性軟骨生産の誘導は、耳及び鼻の組織の発生及び修復に有用である。FGF−18化合物は及び組成物はまた、自己又は異種の軟骨細胞の移植のための培養において軟骨細胞群を拡張するために用いられ、次に、FGF−18組成物の投与からなる同時治療の有無により投与され得る。これらの手法では、例えば、軟骨細胞は、損傷された関節の小さな耐荷重性領域から関節鏡検査的に回収し、FGF18組成物の存在下で培養し、移植前に細胞数を増加させることができる。次に、増殖した培養物は、FGF−18組成物と混合され、関節空隙に、又は直接的に欠陥に配置される。FGF−18組成物は、軟骨を形成し、及び/又は適所に移植された軟骨細胞若しくはそれらの前駆細胞を保持することができる細胞を含む骨膜又は軟骨膜移植片と一緒に用いることができる。FGF−18組成物は、関節の洗浄、骨髄の刺激、磨耗関節形成、軟骨下掘削、又は軟骨下骨の微小破壊と併せて軟骨損傷を修復するために使用され得る。さらに、FGF−18組成物の投与による軟骨の増殖後、追加の外科的治療は、新規に形成した軟骨表面を適切に輪郭が合うようにするために必要である場合がある。
本発明に係るFGF−18化合物はまた、野生型FGF−18タンパク質の機能性誘導体、変異体又は突然変異タンパク質であってもよい。
「機能性誘導体」とは、本明細書中で使用するとき、FGF−18の誘導体、その変異体又は突然変異タンパク質及び誘導タンパク質を含み、それらは、当該技術分野において知られている手段によって、残基の側鎖又はN若しくはC末端基として生じる官能性基から調製することができる。これらの機能性誘導体は、それらが、医薬として許容される状態である限り、即ち、それらが、FGF−18の活性と実質的に同じであるか、又はそれよりも良いタンパク質の活性を破壊せず、それを含む組成物に毒性を与えない限り、本発明に含まれる。
これらの誘導体は、例えば、ポリエチレングリコール側鎖を含んでもよく、それは、安定性、半減期、生物学的利用能、ヒト生体による寛容、又は免疫原性の低下などのタンパク質の他の性質を改善する。この目的を達成するために、FGF−18は、例えばポリエチレングリコール(PEG)に連結されてもよい。PEG化は、例えば、WO99/55377に記載される既知の方法によって実行されてもよい。特に、PEG−IFNは、WO99/55377の教示に従って調製可能である。
したがって、好ましい態様では、FGF−18の機能性誘導体は、アミノ酸残基上の1以上の側鎖として生じる1以上の官能基に結合した少なくとも1つの部分を含む。該部分がポリエチレングリコール(PEG)部分である態様が非常に好ましい。本発明によれば、いくつかのPEG部分もFGF−18に結合されてもよい。
他の誘導体には、FGF−18の長期作用形態などの修飾されたFGF−18タンパク質が含まれる。特に、この長期作用FGF−18は、ペグ化されたFGF−18、FGF−18−HAS融合タンパク質、及びFGF−18−Fc−融合タンパク質から選択されてもよい。
他の誘導体には、カルボキシル基の脂肪族エステル、アンモニア又は第1級若しくは第2級アミンとの反応によるカルボキシル基のアミド、アシル部分とともに形成されたアミノ酸残基の遊離アミノ基のN−アシル誘導体(例えば、アルカノイル若しくは炭素環式アロイル基)、又はアシル部分とともに形成された遊離ヒドロキシル基(例えば、セリル若しくはスレオニル残基のもの)のO−アシル誘導体が挙げられる。
「誘導体」又は「突然変異タンパク質」は、本発明の骨組みで使用するとき、FGF−18の類似体を意味し、そこでは、天然のFGF−18のアミノ酸残基の1以上が異なったアミノ酸残基によって置換され、欠失され、あるいは1以上のアミノ酸残基がFGF−18の天然の配列に添加され、野生型FGF−18と比較して、得られた生成物の活性は顕著には減少していない。これらの突然変異タンパク質は、既知の合成及び/又は部位特異的突然変異誘発技術、あるいは他の任意の既知の適切な技術によって調製される。
本発明によれば、「誘導体」又は「突然変異タンパク質」には、ストリンジェントな条件下で、例えば米国特許第5,989,866号に開示されるFGF−18をコードするDNA又はRNAにハイブリダイズするDNA又はRNAなどの核酸によってコードされたタンパク質が含まれる。用語「ストリンジェントな条件」とは、ハイブリダイゼーション及びその後の洗浄条件を指し、当業者は、慣例的に、「ストリンジェント」と呼んでいる。Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,Interscience,N.Y.,§§6.3及び6.4(1987,1992)を参照されたい。制限することなしに、ストリンジェントな条件の例には、例えば、2×SSC及び0.5%SDS(5分)、2×SSC及び0.1%SDS(15分);0.1×SSC及び0.5%SDS、37℃(30−60分)、次に、0.1×SSC及び0.5%SDS、68℃(30−60分)において、試験中のハイブリッドの計算されたTm以下の12〜20℃の洗浄条件が含まれる。当業者は、ストリンジェントな条件がまた、DNA配列の長さ、オリゴヌクレオチドプローブ(例えば、10〜40塩基)又は混合したオリゴヌクレオチドプローブに依存することを理解する。混合したプローブを使用する場合、SSCの代わりにテトラメチルアンモニウムクロリド(TMAC)を用いることは好ましい。上述のAusubelを参照されたい。
同一性は、2以上のポリペプチド配列又は2以上のポリヌクレオチド配列の間の関係を反映し、配列比較によって決定される。一般に、同一性は、比較される配列に対して、2つのポリヌクレオチド又は2つのポリペプチド配列の正確なヌクレオチド対ヌクレオチド、又はアミノ酸対アミノ酸の一致を意味する。
正確な一致でない配列については、「同一性%」を測定してもよい。一般に、比較される2つの配列は、配列間の最大相関を与えるように整列される。これは、いずれか1つ又は両方の配列に「ギャップ」を挿入することを含んでもよく、整列の程度を増大する。同一性%は、同じであるか若しくは非常に類似した長さの配列に特に適している、比較される配列の各々の全長(いわゆる、全整列)に基づいて測定されてもよく、あるいは、等しくない長さの配列により適している、より短い所定の長さ(いわゆる、局所整列)に基づいて測定されてもよい。2以上の配列の同一性及び相同性及び/又は類似性を比較する方法は、当該技術分野において周知である。このようにして、例えば、Wisconsin Sequence Analysis Package,version 9.1(Devereux J et al.,1984)において利用可能なプログラム、例えば、BESTFIT及びGAPプログラムを用いて、2つのポリヌクレオチド間の同一性%、2つのポリペプチド配列間の同一性%及び相同性%を測定してもよい。BESTFITは、Smith及びWaterman(1981)の「局所相同性」アルゴリズムを用い、2つの配列間の類似性の最良の単一領域を見つける。配列間の同一性及び/又は類似性を測定する他のプログラムはまた、当該技術分野において知られ、例えば、プログラムのBLASTファミリー(Altschul S F et al,1990,Altschul S F et al,1997、NCBI(www.ncbi.nlm.nih.gov)のホームページからアクセス可能である)及びFASTA(Pearson W R,1990)がある。
「変異体」又は「突然変異タンパク質」は、本発明によれば、FGF−18の実質的に類似した活性を有する用に、FGF−18のものと十分に重複したアミノ酸配列を有するタンパク質を含む。
好ましい態様では、任意のこのような変異体又は突然変異タンパク質は、FGF−18の配列と少なくとも40%同一性又は相同性を有する。より好ましくは、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は最も好ましくは少なくとも90%同一性又は相同性を有する。
本発明に従って用いることができるFGF−18の突然変異タンパク質、又はそれをコードする核酸は、本明細書に示される技術及び助言に基づいて、過度の実験を必要とせずに、当業者によって日常的に得られる置換ペプチド又はポリヌクレオチドとして実質的に対応する配列の限定されたセットを含む。
本発明に従って突然変異タンパク質のための好ましい変更は、「保存」置換として知られているものである。FGF−18の保存的アミノ酸置換は、グループのメンバー間の置換が分子の生物学的機能を妨げる、実質的に類似の物理化学的特性を有するグループ内にある同義のアミノ酸を含むことができる(Grantham,1974)。アミノ酸の挿入及び欠失はまた、特に、この挿入又は欠失だけが、数個のアミノ酸、例えば、30個以下、好ましくは10個以下を伴い、機能性立体構造に重要なアミノ酸、例えば、システイン残基を除去及び置換しない場合、それらの機能を変更しないで上記で定義される配列において行われてもよいことは明らかである。このような欠失及び/又は挿入によって生産されるタンパク質及び突然変異タンパク質は、本発明の範囲内にある。
好ましくは、同義のアミノ酸基は、表Aに規定されるものである。より好ましくは、同義のアミノ酸基は、表Bに規定されるものである。最も好ましくは、同義のアミノ酸基は、表Cに規定されるものである。
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本発明における使用のためのFGF−18の突然変異タンパク質を得るために使用することができるタンパク質におけるアミノ酸置換の製造例には、例えば、Markらによる米国特許第4,959,314号、第4,588,585号、及び第4,737,462号;Kothsらによる第5,116,943号;Namenらによる第4,965,195号;Chongらによる第4,879,111号;Leeらによる第5,017,691号に示される任意の既知の方法が含まれ、リジン置換タンパク質は、米国特許第4,904,584号に示されている。
FGF18化合物の調合及び投与
FGF−18化合物は、医薬組成物として、即ち、医薬として許容される担体、賦形剤糖と一緒に調合されてもよい。「医薬として許容される」の定義は、任意の担体を含むこと意味し、これは、有効成分の生物学的活性の有効性と干渉せず、投与される宿主に毒性がないものである。例えば、非経口投与については、活性なタンパク質(単数又は複数)は、生理食塩水、デキストロース液、血清アルブミン及びリンゲル溶液などのビヒクルにおいて、注入のための単位剤形で調合されてもよい。少なくとも1つの更なる医薬として許容される担体、賦形剤等を含むこのようなFGF−18化合物調合物はまた、「FGF−18組成物」と呼ばれる。
FGF−18化合物及び組成物は、関節の滑液に直接的に注入するか又は欠陥部に直接挿入ことによって適用され、単独であるか又はタンパク質の長期の放出(持続放出製剤用の適切な賦形剤、例えばシクロデキストリンなど)又は制限された局所放出(生体適合性スポンジ、類似のバイオマトリックス、カプセル化された細胞等)のための適切な担体とともに複合かされる。
関節内(IA)適用のための製剤は、他の注射用製剤に適用もする大部分の要件に従い、即ち、それらは、無菌であり、適用部位(例えば、膝関節、SF)での生理学的な条件と適合可能であることを必要とする。溶液製剤の無菌性は、コートクレーブ(この製剤の全ての化合物が熱ストレスに十分に耐性である場合)、又は無菌ろ過によって達成可能であるが、他の製剤に対しては、無菌産物の確認に必要とされる製造プロセスは、より複雑であってもよい。例えば、無菌ろ過は、粒子(懸濁液)、半固体又は固体製剤を含む製剤に実行可能でない。注射部位の生理学的な条件を用いたこの製剤の適合性については、SFの特徴付けを考慮しなければならない。したがって、好ましくは、本発明の望ましい製剤は等張である。製剤のpHは、SF(即ち、pH7.4)又は僅かに低いpHであるが、好ましくは約5.5を下回り、有効成分の最適な安定性を可能にし、タンパク質分解酵素、例えば、カテプシンの活性化などの非生理学的なpH値の可能性のある副作用を最小にする。IA注射のために用いられる賦形剤はまた、例えば、筋内又は皮下投与のために、他の注射製剤に存在してもよい。
本発明の態様では、本明細書に開示されているFGF−18化合物の投与様式は、耳介内投与、耳周囲投与、鼻腔内投与、鼻周囲投与、内腔(endosinusial)投与、肋骨内面投与、肋骨周辺投与、胸郭内投与、胸郭周辺投与、硬膜外投与、脊椎周辺投与、滑液膜周囲投与、滑液嚢内投与、内腔投与、関節周辺投与、及び関節内投与からなる群から選択される。好ましい態様では、本明細書に記載されているFGF−18化合物は、関節周辺(関節周辺への投与)又は関節内(関節内への投与)である。本発明の態様では、関節周辺又は関節内投与は、臀部、膝、肘、手首、足首、脊椎、足、指、つま先、腕、肩、肋骨、肩甲骨、大腿部、すね、踵、脊椎の骨部分からなる群から選択される関節周辺又は関節内になされる。さらに別の好ましい態様では、関節周辺又は関節内投与は、臀部又は膝の関節の周辺又はその中になされる。
本発明は、哺乳動物における軟骨障害を治療、予防又はその症状を緩和する方法に関する。好ましくはこのような軟骨障害は、外傷又は軟骨疾患に起因した損傷による。好ましくは、ヒトが、本発明に従って治療される患者であることは理解されるが、しかしながら、他の哺乳動物、例えば、限定されないが、イヌ、ウマ等は、本発明に従った方法を用いて治療されてもよい。
本明細書に記載される治療によって、治療、予防又は緩和され得る軟骨障害の例には、限定されないが、関節炎、骨軟骨炎、肋軟骨炎(例えば、ティッシュ症候群)、骨髄炎、多発性軟骨炎、再発性多発性軟骨炎及び離断性骨軟骨症が含まれる。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は関節炎である。好ましくは、該疾患は、強直性脊椎炎、汎発性特発性骨増殖症(DISH)、痛風、偽痛風、感染性関節炎、骨関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、反応性関節炎、強皮症、シェーグレン症候群及びスティル疾患からなる群から選択される。好ましい態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は、関節リウマチ又は骨関節炎である。特に好ましい態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は、骨関節炎である。
関節炎は、生体における関節構造(関節)に対する障害及び関連した炎症プロセスに関する。関節炎には、骨関節炎、関節リウマチ、損傷としての関節炎の関節などが含まれ、本発明に従ったFGF−18の治療的使用から恩恵を受ける共通の炎症状態である。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は、強直性脊椎炎である。強直性脊椎炎(AS)は、脊椎に関連する関節炎である。それは、背中の疼痛及び凝り、さらには曲がった姿勢を引き起こす。これは、進行中の隆起及び脊髄関節(脊椎骨)の炎症の結果である。重篤な症例では、脊椎骨の炎症は、結果として、一緒に融合され、重度に制限された動きをもたらし得る。関節に連結し、支持を与える腱及び靱帯の炎症は、肋骨、肩甲骨、臀部、大腿部、すね、踵において、及び脊椎の骨部分に沿って疼痛と圧痛をもたらし得る。
強直性脊椎炎は、脊椎関節に影響を及ぼす関節炎の慢性炎症形態である。ASの特徴は、脊椎の基部での関節の関与であり、そこでは、脊椎は、骨盤−仙腸(SI)関節を連結する。
疾患経過は、非常に変化にし、個体の中には、一時的な背中の痛みだけの発作があり、他には、より慢性的な重傷の背中の痛みを伴い、経時的に様々な程度の脊髄の凝りをもたらす。殆ど全ての症例では、この疾患は、急性疼痛発作及び鎮静(問題が落ち着く期間)によって特徴付けられる。
何年にも渡って、ASは、多くの異なる名称によって知られており、例えば、ポーカー背中、リウマチ様脊椎炎、及びMarie−Strumpells脊椎炎が挙げられる。70年代初期から、この疾患についての知見が増え、用語として強直性脊椎炎の使用がほぼ普遍的である。ASは、脊椎を攻撃する疾患のファミリーのメンバーである。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は、汎発性特発性骨増殖症である。汎発性特発性骨増殖症(DISH)は、脊椎の脊椎骨の両側に沿った過剰な骨の成長によって特徴付けられる。それはまた、腱及び靱帯が骨、例えば、肘、膝及び足の踵に攻撃する炎症及び骨の成長を伴う。骨の突起はDISHを有するヒトの間で共通する。
DISH(時として、Forestier病と呼ばれる)は、変形関節と形態と考えられ、脊椎の脊椎骨の両側に沿った過剰な骨の成長によって特徴付けられる。また、生体の他の領域では、炎症及び石灰化(骨の成長)と関連する。これらは、骨の突起をもたらし得る。例えば、踵骨骨棘は、DISHを有するヒトの間で共通する。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は通風である。通風は、生体に自然に発生する老廃物である尿酸が正常レベルを超えて上昇する関節炎のタイプである。腎臓による洗い流し、尿を介するというよりはむしろ、関節における血漿及び堆積を形成する。これらの堆積は、間siRNA津の炎症を引き起し、その領域で疼痛を発生させ、隆起し、充血及び圧痛を引き起こす。最も典型的には、影響を受けた関節は、足の親指であるが、通風もまた足首、膝、足、手、腕及び肘に影響を及ぼし得る。尿酸結晶はまた、他の領域、例えば、皮膚の下又は他の軟組織中、腎臓又は尿道において堆積を形成する場合がある。
通風は、典型的には、足の親指の基部の関節に影響を与える。全ての一次攻撃の過半数において、これは、攻撃される第1の関節である。その中でも、任意の他の関節が攻撃され得るが、下肢の関節は、上肢のものよりも一般的である。
初期の通風攻撃の大多数は、1つの関節に関与し、治療を伴い、治るまでの3年から10年を要する。50%を超えるヒトは、通風の急性疼痛の経験があり、その年のうちに再発する。経時的に、その攻撃は、より頻繁に、より長期に継続し、多くの場合、より多くの関節に関与する場合がある。
中には、攻撃が長引き、この疾患が慢性となる。関節内、及び周辺の軟組織内に堆積した尿酸の血漿は、関節の破壊的な変化をもたらし、持続的な炎症を引き起し得る。
本発明の態様では、治療、予防または緩和される軟骨障害は偽痛風である。偽痛風は、生体のカルシウム増加によって引き起こされる関節炎のタイプである。偽痛風は、関節内のカルシウム血漿(ピロリン酸カルシウム二水和物)の増加に起因する。カルシウムは、骨と骨との間の関節に堆積する血漿を形成する。これは、この領域での腫れ及び疼痛を引き起こす。カルシウム堆積及び慢性炎症は、関節構造の部分が弱め、崩壊する原因となり得る。偽通風では、軟骨は、ひび割れを開始し、そこに穴を作り、関節の多くの疼痛および腫れを生じる。経時的に、軟骨は、完全に磨耗し得て、骨が互いに擦り合う。
偽疼痛の痛みの多くは、設計されない方法で作用するように強制される関節の動き(例えば、腱及び靱帯)を助ける筋肉及び他の組織の結果であり、軟骨の損傷をもたらす。軟骨それ自体は、神経細胞を含まず、従って、痛みを感じないが、筋肉、腱、靱帯及び骨は痛みを感じる。多年にわたる軟骨浸食後、骨は、急激に互いに擦り合わせられる。骨に対する骨のこの研削は、さらに疼痛を重ねる。また、骨は、厚くなり、互いに擦り合わせられる、腫れ又は骨棘と呼ばれる成長物を形成する。
疾患の通風のように、偽通風は、1個の関節における疼痛及び腫れの突然の再発性攻撃となり得る。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は感染性関節炎である。感染性関節炎は、関節における疼痛及び腫れを引き起こす。炎症は、病原菌によって引き起こされる。病原菌は、細菌、ウイルス又は真菌であり得る。通常、たった1つの関節が関与し、時として、2〜3個の関節に感染することもあり得る。通常は、初期に治療されれば、長期に持続することはない。
大部分、感染性関節炎は、大きな関節(肩、臀部、膝)に影響を与えるが、より小さな関節(指、踵)にも関与し得る。
本発明の好ましい態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は骨関節炎である。骨関節炎は、関節炎の最も共通の形態である。軟骨の破壊によって引き起こされる場合がある。僅かな軟骨は離脱し、骨と骨との間の関節において疼痛及び腫れを引き起こす場合がある。経時的に、軟骨は、完全に磨耗し、骨が互いに擦り合わせられる。
骨関節炎は、任意の関節に影響を及ぼし、通常、手、体重がかかる関節、例えば臀部、膝、足、及び脊椎に関与する。
骨関節炎(OA)の疾患状態は、自然には炎症がない、複雑であり、多因子の進行性疾患であり、関節における関節軟骨の一般の加齢に関連した変形によって特徴付けられる。また、OAは、細胞増殖とアポトーシス、プロテアーゼ発現と異常なマトリックス産生をもたらす軟骨細胞の活性化、細胞外マトリックスの喪失、マトリックス石灰化及び骨棘形成をもたらす機能不全の軟骨修復によって特徴付けられる。軟骨及び細胞外マトリックス構造の崩壊は、影響を受けた関節の骨と神経との間の骨折増加をもたらす。OAは、この疾患を患っているものにおいて疼痛及び進行性の衰弱のレベル変化を引き起こす。OAに対する現在の療法は、苦痛緩和又は外科的処置である。
健常な関節では、軟骨は、体重が関節にかけられた場合の衝撃吸収剤として作用する。軟骨の滑りやすい面は、骨が滑らかに動くのを可能にする。関節が骨関節炎を発症すると、軟骨は、徐々に、荒く、薄くなり、下の骨が厚くなる。
通常、疾患の初期段階では腫れはないが、関節炎が進行するにつれて、炎症となり得る。僅かな軟骨が離脱し、関節内部で辺りを浮遊する。これは、関節内の他の軟組織を邪魔し、骨と骨との間に疼痛及び腫れを引き起こすことがある。
経時的に、軟骨が磨耗するので、骨は、それらの端で隆起を形成する場合がある。これらの隆起は、腫れと呼ばれる。あるいは、軟骨が完全に磨耗することもあり、骨は、直接、互いに接触するようになることもある。
OAは、他の問題をもたらす場合がある:その場所で関節を保持する筋肉は、使用されていないため弱まり、経時的に、関節はその形状を失い、全く作用しなくなる。
OAは、通常、臀部、膝、足及び脊椎などの体重がかかる関節に影響を及ぼす。しかしながら、体重がかからない関節、例えば、指の関節、親指の基底部の関節も同様に影響される場合がある。通常は、損傷を受けたか又は普通でないストレス下に置かれた場合を除いて、他の関節に影響を与えない。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は関節リウマチである。関節リウマチ(RA)は、慢性全身性自己免疫炎症疾患であり、主に、複数の関節の滑膜に関与し、結果として関節軟骨が損傷される。病因は、Tリンパ球依存性であり、リウマチ因子、自己のIgGに対する自己抗体の産生と関連し、結果として、滑液及び血液の高いレベルを保持する免疫複合体を形成する。関節におけるこれらの複合体は、リンパ球及び単球の顕著な浸潤物を滑膜に誘導する場合があり、その後の顕著な滑膜性変化を誘導する;関節空隙/流動物は、多数の好中球の付加とともに、類似細胞によって浸潤される。影響を受ける組織は、主に関節であり、しばしば、対称的なパターンである。炎症性細胞は、骨及び軟骨を消化し得る酵素を放出する。関節リウマチの結果として、炎症の関節の内面、滑膜は、骨に侵入し、障害を与える場合があり、他の生理学的な作用のうちで関節劣化及び重傷な疼痛をもたらす。関連した関節は、形状及び整列を失い、疼痛及び動きの喪失をもたらすことがある。したがって、RAは、重篤な障害及び死亡率の増加をもたらすことがある。
関節損傷は、疼痛が重傷でない場合でさえも起こることがある。それは、疾患の初期段階でさえ発生し得る。RAの多くのヒトについては、損傷は、疾患の発症の2年以内に手及び足のX線で現れる。しかし、それでは遅すぎて、X線が問題を発見する時間によって治療することができない。
種々のサイトカインは、リウマチ様関節に局所的に生産される。多数の試験によって、IL−1及びTNF−アルファ、2つの原型の炎症反応を促進するサイトカインは、膜炎及び進行性関節崩壊に関与したメカニズムにおいて重要な役割を果たすことが示されている。確かに、RAの患者へのTNF−アルファ及びIL−1阻害剤の投与は、炎症の臨床的及び生物学的兆候の劇的な改善、骨浸食及び軟骨崩壊の放射性物質のサインの減少をもたらす。しかしながら、これらの有望な結果にもかかわらず、有意な割合の患者は、これらの薬物に応答せず、これは、他のメディエーターも関節炎の病態生理学に関与していることを示唆している。RAと他の形態の関節炎とを区別する1つの重要な方法は、関節関与のパターンによる。例えば、RAは、手首及び多くの手関節に影響を及ぼすが、通常、最も遠い関節である関節には影響しない。
RAでは、この関節は、対称的なパターンで関与する傾向がある。つまり、右手の指関節が炎症されると、左手の指関節も同様に炎症される。RAによって、通常、影響を受ける他の関節は、肘、肩、首、顎、足、踵、膝、及び臀部が含まれる。首以外は、通常、脊椎は、直接にはRAによって影響を受けない。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は乾癬性関節炎である。乾癬性関節炎は、関節内及びその周辺で腫れ及び疼痛を引き起こす状態である。また、皮膚のうろこ状の発疹を引き起こす。
指、腕、足の指、膝、踵、肘及び肩関節、脊椎及び背下部の関節(仙腸関節と呼ばれる)を含む多数の関節に影響し得る。
乾癬性関節炎はまた、腱及び靱帯を含む関節を取り囲む組織に影響を及ぼす。「ソーセージ」指又は足の指と呼ばれる全指の腫れを引き起こす場合がある。また、特に肘、膝及び頭皮において皮膚炎症がある。乾癬性関節炎は、感染と連結し、それは、皮膚領域が炎症性になり、銀色又は灰色の鱗屑で覆われるにさせる。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は反応性関節炎である。反応性関節炎は、従前の感染に起因する関節における疼痛、堅さ、充血又は腫れを指す。大部分の場合、下肢(膝、踵、足指)の関節に起こり、上肢でも起こる場合がある。問題は、関節だけにあってもよく、又は目、皮膚の筋肉若しくは腱などの他の生体系にかかわる。関節以外の領域に影響を及ぼす場合、その後、反応性関節炎は、Reiter症候群と呼ばれる。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は強皮症である。強皮症は、皮膚が厚くなり硬くなる状態である。強皮症には主に2つのタイプがある。1つのタイプは、強皮症であり、主に皮膚に影響を及ぼす。それはまた、筋肉及び関節にかかわる。他のタイプである全身性強皮症は、皮膚及び内部器官、例えば心臓、肺及び腎臓に影響を及ぼす。
強皮症の最大の特徴は、皮膚における硬い瘢痕様線維組織の構築である。見えにくい変化は、小血管の壁の内側を覆う細胞に対する損傷が含まれる。これは、順番に、主な臓器に損傷を与える場合がある。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害はSjogren症候群である。Sjogren症候群は、ドライマウスの原因となる唾液腺、ドライアイの原因となる涙腺に障害を引き起こす慢性障害である。また、関節、筋肉及び神経を含む生体の他の部分、肺、腎臓、肝臓、膵臓、胃及び脳などの臓器、又は甲状腺などの腺に影響を及ぼす場合がある。Sjogren症候群は、任意のこれらの領域の完全な破壊を引き起こすことができる。Sjogren症候群は肝臓及び膵臓に影響を及ぼし得るので、リンパ組織の癌を発生する機械が多くなる。しかしながら、これは、異常であり、稀な結果である。Sjogren症候群は、2つの方法で起こり得る。リウマチ性状態又は狼瘡、強皮症若しくは多発性筋炎などの結合組織疾患を有するヒトに発生する場合には、「二次」Sjogren症候群となる。ドライアイ及びドライマウスがリウマチ性状態とは関連しない場合には「一次」Sjogren症候群と命名される。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害はStill病である。Still病は、高いスパイク熱、サーモン色の発疹及び関節の炎症によって特徴付けられる関節炎の形態である。この疾患は、小児の間で最も共通し、通常、若年性特発性関節炎と呼ばれる。Stll疾患はまた、成人の中でも起こり得るが、通常は、小児よりも非常に少ない。この症例では、成人発症Still病又はAOSDと呼ばれる。
本明細書では上述されるように、本明細書に記載される治療によって、治療、予防又は緩和される軟骨障害には、離断性骨軟骨症、肋軟骨炎(例えば、Tietze症候群)、骨髄炎、及び再発性多発性軟骨炎が含まれる。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は離断性骨軟骨症である。離断性骨軟骨症(OCD)は、骨軟骨の骨折についての用語である。骨軟骨の断片は、インサイチューに存在する場合があり、不完全に脱着し、又は完全に脱着している。OCDは、関節骨端に限定された骨軟骨症の形態である。関節骨端は、圧縮の結果として欠損する。外傷及び虚血は、病因と関連する。外傷は、最も可能性のある一次損傷であり、虚血は二次損傷である。
外傷は、はめ込み骨折などの直接的な外傷、又は過剰な正常の圧縮応力などの反復の微視的損傷によって引き起こされる場合がある。
膝関節は、最も共通に関連した部位である。しかしながら、肘関節、踵関節、足根舟状、臀部関節、肩関節、Glenoid、手関節も影響を受けない場合がある。
OCDは、若年の患者に影響を及ぼす傾向にある。肘のOCDでは、患者は、平均年齢が24才であり、4〜47才の幅がある。足首では、患者は平均年齢が20才であり、8〜50才の幅である。臀部では、患者は平均年齢が24才であり、14〜39才の幅がある。
患者は、通常、極度の動作範囲で疼痛を報告している。関節周辺の浮腫は、多くの場合、手触りにより僅かな温かさで存在する。下肢が関係する場合、患者は、多くの場合、足を引きずる。症状は、通常、関節の保護固定で改善される。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は肋軟骨炎である。肋軟骨炎は、接合の炎症であり、そこでは、上肢は、胸骨(breastbone)又は胸骨(sternum)の保持する軟骨と一緒に接合される。原因は、通常、不明である。肋軟骨炎の疼痛は腫れによって達成される場合、Tietze症候群と呼ばれる。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は骨髄炎である。骨髄炎は、化膿性菌による感染に続く骨及びその構造の急性又は慢性炎症プロセスである。
骨髄炎に関連した感染は局在化されてもよく、あるいは骨膜、皮質、骨髄、及び癌性組織を通じて広がる場合がある。病原菌は、患者の年齢及び感染のメカニズムに基づいて変化する。
血行性骨髄炎は、血液から播種される細菌によって引き起こされる感染である。急性血行性骨髄炎は、遠隔な供給源から骨内への細菌の播種によって引き起こされる骨の急性感染によって特徴付けられる。この状態は、主として、小児において発生する。最も共通の部位は、急速に成長し、成長中の骨の高い血管の骨幹端である。容器としての血流の見掛けの緩和又は血球凝集は、遠位の骨幹端で鋭角を作り、血管を血栓症に、骨自体を局在化した壊死及び細菌播種に罹り易くする。急性血行性骨髄炎、その名称にかかわらず、穏やかな臨床発症及び潜行性発症を有する場合がある。
直接的又は隣接する接種骨髄炎は、外傷又は外科処理中の組織と細菌との直接的な接触によって引き起こされる。直接的な接種(隣接焦点)骨髄炎は、直接的な外傷からの生物の接種後の骨における感染であり、感染の隣接焦点、又は外科的手法後の敗血症から広がる。直接的な接種の骨髄炎の臨床的兆候は、血行性骨髄炎のものよりも多く局在化され、多数の生物に関係する傾向にある。
追加の分類は、慢性骨髄炎、末梢血管障害後の骨髄炎を含む。慢性骨髄炎は、初期の原因及び/又はメカニズムにかかわらずに、積極的な介入によらずに持続または再発する。病因として列挙されるが、末梢血管障害は、感染の真の原因というよりはむしろ、現実には、前処置要素である。
骨髄炎に罹り易い患者に対して知られている疾患状態は、真性糖尿病、鎌状赤血球病、後天性免疫不全症候群(AIDS)、IV薬物乱用、アルコール依存症、慢性的なステロイドの使用、免疫抑制、慢性関節疾患が含まれる。さらに、人工の矯正装置の存在は、任意の整形外科又は開放骨折であるので、独立した危険因子である。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は再発性多発性軟骨炎である。再発性多発性軟骨炎(RP)は、軟骨構造、主に耳、鼻、及び喉頭気管気管支のものを含む共通でない重篤な一時的な炎症状態である。他の影響を及ぼす構造には、目、心臓血管系、末梢関節、中耳、及び内耳が含まれる。この疾患の病因は未知であり、しかしながら、この発症機序は、自然には最も自己免疫である可能性がある。自己免疫病因に対する証拠には、他の自己免疫障害との臨床的関連、HLA−DR4ハロタイプとの関連、浸潤性のCD4 T細胞の病原的所見、影響を及ぼされた軟骨、細胞及びII型コラーゲンに対する体液性応答、免疫抑制処方が大部分の場合に疾患を抑制するという観察が含まれる。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は、外傷に起因する軟骨障害である。軟骨損傷は、外傷による機械的破壊の結果として生じ得る。直接的な強打又は他の外傷は、軟骨を損傷し得る。軟骨は、直接的な血管供給源ではなく、したがって、それ自体を修復する能力はほとんどない。本発明の方法は、軟骨修復を改善する。したがって、本発明の態様では、外傷に起因する軟骨障害は、偶発事故又は外科的処置に起因している。本発明の特定の態様では、外傷に起因する軟骨障害は、外科的処置に起因し、特に整形外科又は形成外科である。また、本発明によって考慮されるのは、スポーツに関連した損傷またはスポーツに関連した関節組織の虚弱の治療である。
本発明の態様では、治療、予防又は緩和される軟骨障害は、不快な外観疾患である。このような態様では、本発明の方法及び使用は、形成外科と関連して必要とされてもよい。
本発明をここに十分に記載したが、同様のことは、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、過度の実験を必要としないで、均等なパラメーター、濃度及び条件の範囲内で行われ得ることは、当業者に承認される。
本発明は、その特定の態様と関連して記載したが、さらに修飾可能であることが理解される。本出願は、本発明の任意の変化、使用又は適応、一般に、本発明の原理をカバーし、本発明が主張する技術の範囲内にある既知又は慣行に入るものとして、本開示からこのような逸脱を含み、添付の特許請求の範囲に従うように記載された、前述の本質的な特徴に適用され得るものである。
本明細書において引用された全ての参考文献には、ジャーナル記事又はアブストラクト、刊行された又は刊行されていない米国又は外国の特許出願、発行された米国又は外国の特許、あるいは任意の他の参考文献が含まれ、全体として、参照により本明細書中に援用され、引用された参考文献に示された全てのデータ、表、図、及びテキストが含まれる。さらに、本明細書に引用された参考文献に含まれる引用された引用文献の全内容も、全体として参照により援用される。
既知の方法工程、従来の方法工程を参照にすれば、既知の方法又は従来の方法は、いずれのやり方で、本発明の任意の局面、記載又は態様が、関連技術に開示、教示及び示唆されているという了解はない。
特定の態様の前述の記載は、第三者が、当該技術(本明細書に引用された参考文献の内容を含む)に含まれる知識を適用することによって、過度の実験をせず、本発明の一般の概念から逸脱することなしに、このような特定の態様を容易に修飾し、及び/又はそれを種々の応用に適合するには非常に十分に本発明の一般的性質を表現している。したがって、このような適合及び修飾は、本明細書に示される教示及び助言に基づいて、開示された態様の意味及び均等の範囲内にあることが意図される。本明細書の表現及び用語は、記載の目的のためであり、限定のためではなく、このようにして、本明細書の用語又は表現は、当業者の知識と併せて、本明細書に示されている教示及び助言に照らして、当業者に解釈されるべきである。
実施例1:動物における疾患モデルおよび拡張された薬理学
インビボにおいて、FGF−18(170AA)は、OA及び損傷された軟骨の異なる疾患モデルで試験され、関節内(i.a.)投薬を用いると有な治療効果を有していた。全体として、治療的に有効な投薬量の3〜40μg i.a./動物/週は、異なる種(ラット、イヌ)において実証可能である。疾患(OA及び軟骨欠損)の前述の動物モデルからの結果は、下記に概要される。
Figure 0005815206
Figure 0005815206
実施例1.1:OAのラットの半月板裂傷モデル
方法
雄性Lewisラット(5〜10匹/群)は、右側の膝関節において内側半月板裂傷を誘導するために外科的処置を受けた。i.a.経路による投薬は、0.3、1、3又は10μgの投薬量(生理食塩水に製剤化される)で外科的処置後の19〜20日で開始され、投薬処方に関連した薬力学的効果を測定した。これらの全投薬量は、(i)1回投薬、(ii)週に1回(注射当たり全投薬量の1/3)、3週間、又は(iii)週に3回、3週間(注射当たり全投薬量の1/9)として投与された。
処置及び処置の3週間後の結果では、右膝は、潜在的な効果の組織病理学的評価のために回収された。この病変の評価は、3種のゾーン:半月板脛骨プラトーを横切る領域差は、各セクションを3つのゾーン(1−外側、2−中央、3−内側)に分けることによって考慮した。外科的OAモデルでは、外側(z1)及び中央(z2)の3分の1は、通常、重度に影響を及ぼされ、より穏やかな変化は、内側の3分の1(z3)に存在する。
Figure 0005815206
実験設計
動物(5〜10匹/群)は、2〜3匹/ケージに収容され、イソフルランで麻酔され、右膝領域を外科的処置のために調製する。皮膚切開は、膝の内側局面前端で行われ、内側の側副靱帯は、鈍的切開によって露出され、次に横に切断される。内側半月は、十分な厚さで切断され、完全な裂傷をシミュレートする。皮膚及び皮下組織は、表皮下パターンを用いて、4−0Vicryl縫合で閉じた。関節内経路による投薬は、外科的処置後の19〜21日に開始し、1回の投薬後に中断し、3週間連続し、週に1回又は週に3回の関節内注射を用いた。次に、ラットを終了(g1−16)するか又は終了前にさらに3週間回復させる(g17−32)。検視前の数時間、全てのラットに50mg/kg BRDUを与え、増殖活性な細胞を標識する。検視の直前に血液を血清から回収し、滑膜洗浄を右膝になす。検視では、右(処置された)膝関節は、筋肉および結合組織を取り除かれ、10%中性緩衝ホルマリンに回収された。膝蓋骨は、関節の適切な固定を可能にするために除去される。気管、胸骨、及び耳試料もホルマリンに置く。
結果は外科的処置後の6週間で評価した
未処置対照(外科的処置後の6週間で評価)
外科的処置の6週間後に終了した内側半月板裂傷を有する未処置の動物は、脛骨プラトーの外側2/3では最も重傷であり、内側1/3ではあまり重傷でない脛骨軟骨変性を有していた。骨棘は大きかった(平均468μm)。大腿軟骨変性は、穏やかであり、脛骨変性よりも変化していた。生理食塩水で週に1回だけ処置された動物は、有意に低いゾーン3の脛骨軟骨変性スコアの全体(16%)、有意に低い深部比(16%)、未処理の動物と比較して、側部脛骨の生きた軟骨の有意に大きな領域を有した。生理食塩水で週に3回処置された動物は、脛骨のゾーン2では有意に低い軟骨変性スコア(24%)、有意に低い深部比(13%)、内部及び側部脛骨の両方における生存している軟骨の有に大きな領域(15および14%)を有していた。対照群におけるこれらの差は、動物の全体の活性に影響する繰り返しの麻酔イベントの結果である可能性があるが、繰り返しの生理食塩水の注射がメディエーター及び破片の除去を促進することによって損傷重傷度に影響したという可能性は無視できない。
1回投薬治療(外科的処置後の6週での評価)
10μgのFGF−18(170AA)の1回投薬を与えた動物は、ゾーン3におけるプロテオグリカン喪失における増加に起因して、全軟骨変性(16%)の有意に大きな幅を有した。骨棘スコア及び測定は、1回投薬の10μgのFGF−18(170AA)を与えた動物において有意に増加した(それぞれ19及び25%)。内側の脛骨における生きている軟骨マトリックスの領域は、10μgで処理された動物において27%まで有意に増加した。免疫染色は、軟骨病変の下の線維性髄質において、並びに骨髄細胞、線維芽細胞、及び骨棘軟骨においてブロモデオキシウリジン(BRDU)の免疫ポジティビティを表し、生理食塩水及びFGF−18(170AA)で処理された関節において同じ染色パターンであった。これらの結果は、10μgのFGF−18(170AA)の1回の注射は、骨棘サイズの増加、及び内側の脛骨軟骨領域の増加によって明らかにされるように、明確な同化作用を有していることを示す。しかしながら、これらの変化は、全体の軟骨変性スコアを改善するには十分ではなかった。内側の軟骨領域の増加は、骨棘に近接する耐荷重性表面上の軟骨の厚さの増加の結果である可能性がある。
週に1回、3週間(外科的処置後の6週での評価)
週に1回、3μgのFGF−18(170AA)で処理された動物は、内側の脛骨のゾーン2において週に1回の生理食塩水の対照と比較して、有意に低い軟骨変性を有していた。10μgのFGF−18(170AA)を与えた動物は、有意に低い有意な変性幅(37%)を有し、また、3μg(28%)又は1μg(15%)はいくらか阻害があった。骨棘スコアおよび測定は、10(32および53%)または3(21および32%)μgのFGF−18(170AA)による処置によって投薬量反応性であり、有意に増加した。内側の脛骨における生きている軟骨マトリックスの領域は、10μgのFGF−18(170AA)(27%)による処理により有意に増加した。中程度から顕著な、線維症を伴う慢性膜炎は、10又は3μgで注射した関節において明らかであり、1μgで注射した関節は最小の膜炎であった。軟骨下骨の吸収は、10μgで処理した数個の関節で最小に増加した。3又は10μgのFGF−18(170AA)で処理した動物は、生理食塩水の対照と比較して、線維性髄質、滑膜において、軟骨形成の領域または骨棘においてBRDU標識を増加させた。これらの結果は、有意な軟骨変性幅における週に1回の実例を用いて、処置の投薬量反応性の利益を示した。このパラメータは、欠損部位、並びに内側の脛骨軟骨領域内のいくつかのタイプの生きているマトリックスの存在の最良の指標となり、同化応答を示す。BRDU標識の結果は、投薬量の中断後に連続した増殖応答を示した。
週に3回、3週間(外科的処置後の6週での評価)
週に3回の注射として投与された1、3または10μgのFGF−18(170AA)による処理は、ゾーン1(10μgで処理された動物)、ゾーン2(1または3μg)、ゾーン3全体(1又は3μg)において、週に3回の生理食塩水の対照と比較して、脛骨軟骨変性スコアの有意な減少をもたらした。10μgによる処理は、24%まで全脛骨軟骨変性を有意に増加させた。1又は3μgによる処理は、それぞれ24&及び21%まで、軟骨変性を有意ではないが減少させ、幾分の有利な効果を指示した。また、1又は3μgのFGF−18(170AA)で処理した動物は、生理食塩水の対照よりも有意に低い深部比(それぞれ17%及び18%)を有した。内側の脛骨骨棘スコアは、0.3、1、3又は10μgのFGF−18(170AA)(それぞれ13%、7%、13%及び15%)での処理後に増加し、4つ全ての投薬量(0.3、1、3又は10μgのFGF−18(170AA))は、それぞれ骨棘測定を有意に増加させた(それぞれ12、18、60及び63%)。10μgによる処理は、大腿骨の軟骨変性スコアを114%まで増加させた。骨スコアは、3(60%)または10(88%)μgのFGF−18(170AA)による処理によって有意に増加した。大腿骨以外の全関節スコアは、3μgのFGF−18(170AA)(13%)による処置によって有意に減少したが、全関節スコアへの大腿骨の追加は、変動を排除した。1、3または10μgのFGF−18(170AA)による処理は、内側の脛骨における生きている軟骨の領域を有意に増加させ(13%、29%及び29%)、3又は10μgによる処理は、内側の骨棘において領域を有意に増加させた(21%及び13%)。3又は10μgで注射した関節は、重傷な膜炎に対して顕著であり、軟骨下骨の吸収を増加させ、同じであるが、軽度から中程度の変化は、1μgで処理した関節において観察された。1、30又は10μgのFGF−18(170AA)により処理された動物は、骨髄、骨棘、半月板、滑膜、及び軟骨形成の領域を含む多数の領域においてBRDU標識を有した。これらの結果は、任意の処置の実例の最も顕著な同化作用を示したが、重傷な膜炎及び軟骨下骨の吸収の増加によって達成された。
外科的処置の9週後で評価された結果
未処理の対照(外科的処置後の9週での評価)
9週で終了した内側半月板裂傷を有する未処理の動物は、脛骨軟骨変性を有、脛骨プラトーの外側2/3で最も重傷であり、内側1/3であまり重傷でない。大腿軟骨変性は、重傷ではないが、より生存性であった。一般に、スコアは、6週で終了した未処理の動物においてより高かった。1回投薬の生理食塩水の対照は、週に1回の生理食塩水の対照(18%)のものよりも、骨棘のゾーン2(12%)において有意により低い軟骨変性スコアであった。また、1回投薬の生理食塩水の対照は、中程度のコラーゲン変性の有意に大きな幅(92%)を有した。週に1回の生理食塩水を与えた動物は、週に3回の生理食塩水の対照の動物(22%)より、重傷であり、顕著であり、中程度、及び軽度のコラーゲン分解(15%)の有に低い合計を有していた。これらの群の各々においてはたった5匹のラットだけであり、個体における疾患進行の変化の結果であるので、これらの差は相対的に小さい。
1回投薬(外科的処置後の9週での評価、外科的処置後の3週間を含む)
1回投薬のFGF−18(170AA)を与え、外科的処置の9週で終了したいずれの動物において治療の有な効果はなかったが、10μgで注射された数個の関節は、側部の脛骨に対する同化反応の証拠がある。
週に1回、3週間(外科的処置後の9週での評価、外科的処置後の3週間を含む)
週に1回、10μgのFGF−18(170AA)による処置後、38%及び31%まで内側の脛骨のゾーン1及びゾーン3全体の軟骨変性スコアにおける有な減少が観察された。0.3μgのFGF−18(170AA)による処理は、週に1回の生理食塩水の対照と比較して、ゾーン2においてスコアを有意に減少させた。10μgのFGF−18(170AA)により処理した動物は、有意に低い、有意な軟骨変性幅(38%)を有した。深部比は、10μgのFGF−18(170AA)による処理によって有意に減少した(22%)。3又は10μgのFGF−18(170AA)による処理は、有意に、同じく、骨棘スコアを増加させた(25%)が、10μgを与えた動物だけは、骨棘測定を有意に増加させた(53%)。10μgのFGF−18(170AA)を与えた動物における大腿骨を用いて、全体の関節スコアにおいて23%の有意な減少があった。生きている軟骨の領域は、内側(40%)及び側面(81%)骨棘の両方で、10μgのFGF−18(170AA)を与えた動物において有意に増加した。10μgのFGF−18(170AA)による処置は、重篤であり、最小のコラーゲン変性の幅、並びに重篤で、見所な、中程度の合わさった変性の幅、重度で顕著な合わさった幅を有意に減少させた。滑膜炎は、3又は10μgで注射した関節において最小であり、より低い投薬量では存在しなかった。同化応答は、任意の投薬量により注射されたいくつか又は全部の関節において明らかであった。BRDU標識は、骨髄及び線維芽細胞において主に観察され、標識の増加(軟骨及び骨棘)は、10μgで注射された関節で観察された。これらの結果は、軟骨修復/同化応答は、治療機関を超えて連続され、膜炎は正常に戻ることを指示したが、骨棘測定は、この投薬量により処理された関節において6又は9週と匹敵した。投薬量応答利益は、有意な軟骨変性パラメーターを用いて観察され、重篤なマトリックス喪失は、コラーゲン変性によって測定されるように、改善された。
週に3回、3週間(外科的処置後の9週での評価、外科的処置後の3週間を含む)
ゾーン3全体の脛骨の軟骨変性スコアは、週に3回の生理食塩水の対照と比較して、週に3回の注射として10μgのFGF−18(170AA)を与えた動物において38%まで有意に減少した。また、10μgのFGF−18(170AA)により処置は、有意な軟骨変性幅を有意に減少させた(48%)。深部比は、10μgのFGF−18(170AA)で処理された動物において27%まで有意に減少させた。骨棘測定は、3(57%)又は10(103%)μgのFGF−18(170AA)により処理された動物において有意に増加した。1、3、又は10μgのFGF−18(170AA)による処置は、内側の骨棘における生きている軟骨の領域を有意に増加させ(34%、37%及び71%)、一方、0.3又は10μgのFGF−18(170AA)による処理は、側面の骨棘における領域を有意に増加させた(46%及び67%)。軽度のコラーゲン変性幅は、3又は10μgのFGF−18(170AA)で処理された動物において有意に増加させ、10μgを与えた動物において合わさった軽度及び最小の変性の幅であった。軽度の膜炎は、10μg(分割)で注射された全ての関節に存在し、最小から軽度の膜炎は、1又は3μgを与えたものに存在していた。同化応答は、1μgの上昇から明らかになった。BRDU標識は、生理食塩水の対照の骨髄及び線維芽細胞において主に観察され、標識の増加(軟骨及び骨棘)は、10μgで注射された関節で観察された。これらの結果は、軟骨修復/同化応答が治療期間を超えて継続し、6週の時点と比較して、滑膜炎が正常なレベルに戻ることを指示した。コラーゲン喪失に対する有益な効果は、あまり明確ではないが、顕著から重篤な喪失の領域のより小さな測定に対する明確な傾向であった。
実施例1.2:OAのイヌ半月板切除モデル
処置開始前に月に1回、左の膝に一方の部分的な内側の半月板切除をした雌のビーグル犬(n=3匹/群)は、1回、週に1回、又は週に3回、3週間(1/3投薬量に分割)で生理食塩水又は3、10、若しくは30μgのFGF−18(170AA)で処置し、確立したOAに対する有益な効果を測定した。
治療の3週間後、左の膝は、半月板切除より誘導した巨視的(n=3匹/群)及び微視的な(n=3匹/群)変化に対する効果について、そして、同化作用の証拠について評価された。1匹を除いて全てのイヌは、試験を通じて正常な食欲と活動を示した。12群の1匹のイヌ(YLI−8)は、終了(17日)前に死亡し、これは、関節注射のための繰り返しの麻酔と関連した吸引性肺炎に起因した。軟骨変性の病巣の境界が明らかな病変の存在によって特徴付けられる典型的な変性変化は、全ての群において操作された全ての犬の内側の脛骨に存在していた。大腿部病変は、散在的に観察された。全てのイヌは、最小の内側の関節嚢肥厚を有していた。半月板障害(検視では薬1/2がなく、通常、無い〜中程度に修復する)は、全ての群において同じであった。
微視的な評価は、未処理及びビヒクル処理の膝は、多くの場合、レベル1及び2のゾーンにおいて、クローニングで軟骨肥大を有していた。明確な同化作用は(病変領域でのクローニングの増加、細胞充実性、及びプロテオグリカン染色)は、30μg(10μgを週に3回)のFGF−18(170AA)で処理された膝で観察され、これらの変化は、大腿顆において最も識別可能であった。より少ないが、なおも信憑性のある同化作用は、低投薬量のFGF−18(170AA)を用いて週に3回処置されたいくつかの膝、又は30若しくは10μgで週に1回処置した膝において観察された。存在する場合、これらのFGF−18(170AA)誘導の変化は、一般に、軟骨の上部1/3〜1/2、又はより深い裂け目に隣接したマトリックス内に見られる。
この試験の結果は、全ての膝において、10μgのFGF−18(170AA)を週に3回(30μg全量/週)でのi.a.処理の明確な同化作用、低投薬量を週に3回又は30若しくは10μgを週に1回で処理されたいくつかの膝においてより少ない効果を示した。クローニングからなる変化は、軟骨の上部1/3〜1/2又は裂け目に隣接したマトリックスにおいてプロテオグリカン合成を増加した。穏やかの境界ゾーンの増殖変化は、いくつかの関節で観察されたが、ラットに生じたものと同じ過剰な変化ではなかった。関節軟骨における同化変化は、全ての場合において、境界ゾーンにおける同化変化よりも大きかった。コラーゲン障害測定はまた、マトリックス完全性のある保護を示唆した。
実施例1.3:イヌの前十字靱帯(ACL)モデル
重篤な進行性骨関節炎に関する調査のために、イヌの前十字靱帯(ACL)モデルは、前臨床薬理学調査に使用され、処理の終結及びフォローアップでのMRI評価を含む。このモデルは、歩行分析の手段による機能に関するデータとともに、有効性データ(経時的な組織病理学及びMRI並びにフォローアップ)を提供する。
すでに治療終端で非侵襲的な読み出しをしたMRIを用いて、健常な基準線と比較した軟骨病変の減少が実証された(ビヒクルについては−13.3、−7.5、−9.3及び−8.8、それぞれ3μg/関節、10μg/関節及び30μg/関節)。また、フォースプレート上での歩行分析を介して測定した機能性改善は、治療終結で実証される。
歩行分析は、踏み台に基づく圧力/力測定(Matscan(登録商標)System,Tekscaon Inc,Boston,MA,USA)を用いて行われた。
歩行取得手法
Matscan(登録商標)Systemは、4回の通路フロアーディスプレイを含み、各々は、432mm×368mmのセンサー領域に含まれる2,288個のセンサーエレメントを有し、1.4センサー/cm2の別々の分析を生じる。この装置は、試験の開始で所定の体重を用いて較正され、同じ較正は、この試験を通じて全てのイヌに対して使用された。
骨関節炎誘導の後肢については、ピーク垂直力と接触領域は、1.9〜2.2m/sの範囲の早足歩行速度で獲得された。歩行獲得ウィンドウは3秒であり、サンプリング速度は44ヘルツにセットされ、全体で132フレームを生じた。最初の5回の有効な試行は、各イヌについて得られ、所定の時間点でイヌのプロフィールを特徴付けるために平均化された。ピーク垂直力は、体重の割合(%BW)で表され、接触面積は、平方センチメートル(cm2)で表された。
早足で獲得された骨関節炎誘導の後肢のピーク垂直力に関して、イヌの骨関節炎のモデルは、処置前の値(基準)よりも認識できる異常な歩行(第4週)を生じた。ピーク垂直力及び接触領域は、外科的処置後の4週及び8週で減少し、負の変化が全ての群で観察された(表3及び4)。しかしながら、他の群に対する基準と比較して、より少ない重篤な減少を有するという傾向が、外科的処置後の8週でIV群のイヌにあった。
表3
ピーク垂直力 骨関節炎誘導の後肢に対する早足(動的事象)で獲得される
Figure 0005815206
a.示される値は平均±SEMである。値は基準に対する変化である。
b.値は体重の割合(%BW)で表された。
表4
接触面積 骨関節炎誘導の後肢に対する早足(動的事象)で獲得される
Figure 0005815206
a.示される値は平均±SEMである。値は基準に対する変化である。
b.値は平方センチメートル(cm2)で表された。
インビトロの薬理学の結果は、軟骨細胞(増殖及び軟骨再生/コラーゲン合成)における特定の活性、FGF−18(170AA)への曝露後の種々の細胞型による白血球増殖又はサイトカイン放出のような副作用の欠如を示した。
実施例1.4:放射線標識したFGF−18[3H]−FGF−18を用いた調査
[3H]−FGF18の関節内投与後の関節膝の関節化に見られる放射活性のレベルを表5(全放射線活性の濃度として、ng当量/gとして表される)及び表6(投与された投薬量の割合として表される)に報告される;表では、無傷な膝関節として、及び滑液の回収後の両方で分析された処置された関節化において決定された放射線活性レベルが報告される。関節膝の関節化における対応する薬物動態パラメーターは、滑液の有無にかかわらず、表7に報告される。
表5
雄性ラットへの0.24mg/kgの標的投薬レベルで[3H]−A902330の1回の関節内投与後の関節膝の関節化における全放射線活性の濃度。結果は、ng当量/gとして表される。
Figure 0005815206
表6
雄性ラットへの0.24mg/kgの標的投薬レベルで[3H]−A902330の1回の関節内投与後の関節膝の関節化からの全放射線活性の回収。結果は、投与された投薬量の%として表される。
Figure 0005815206
表7
雄性ラットへの0.24mg/kgの標的投薬レベルで[3H]−A902330の1回の関節内投与後の関節膝の関節化における全放射線活性の全身曝露パラメーター。
Figure 0005815206
処置された関節化における全放射線活性のレベルは、二相的に低下した(20時間の末端半減期を有する)。同程度の値は、滑液なしの全関節化を考慮して得られた(16時間)。全般的に、結果は、全放射線活性が、滑液の外側で、膝関節の組織内に分布したことを指示した。処置された膝関節のオートラジオイムノグラフィー分析後に得られた結果は、放射線活性の大部分が関節化に接近して局所化されることを示す。
3H]−FGF18の静脈内投与及び関節内投与後の全体重のオートラジオイムノグラフィー分析の結果は、それぞれ表8及び表9において報告される。組織及び臓器における全放射線活性の濃度は、ng当量/gとして表される(平均±SD)。
表8
雄性ラット(1群)への0.24mg/kgの標的投薬レベルで[3H]−A902330の1回の静脈内投与後の全放射線活性の濃度。結果は、ng当量/gとして表される(平均±SD)。
Figure 0005815206
*NQ:定量できない(定量化の限界を下回る)
表9
雄性ラット(2群)への0.24mg/kgの標的投薬レベルで[3H]−A902330の1回の関節内投与後の全放射線活性の濃度。結果は、ng当量/gとして表される(平均±SD)。
Figure 0005815206
*NQ:定量できない(定量化の限界を下回る)
静脈内投与後、血液及び血清における全放射線活性は、それぞれ血清及び血液において、投与後の4時間及び24時間で最大値を到達した。血清において測定された半減期は、約55時間であった。関節内投与後、全放射線活性の平均は緩やかに増加し、それぞれ血清及び血液において、投与後の24時間及び48時間で最大濃度に達した。全身性曝露は、静脈内投与後に観察されたものの約20%であった。
血清における全放射線活性は、血液におけるものよりも平均にして高く、本化合物及び/又はその代謝物は、血液細胞について低い親和性を有し、循環放射線活性は、主に、血清に分布した。
処置された関節化における全放射線活性のレベルは、二相的に低下し、20時間の末端半減期を有する。全般的に、結果は、全放射線活性が、滑液の外側で、膝関節化に分布したことを指示した。
全般的に、ラット及びイヌの臨床でない薬理学モデルに基づいて、特に適切な投薬処方は、週に1回、3週間であることが分かる。観察された効果的な投薬量は、3〜30μg/関節で変化する。
実施例2:本発明のFGF−18化合物の実施例
本発明の好ましいFGF−18化合物の配列は、下記に列挙されている配列に与えられる。

Claims (12)

  1. FGF−18化合物を含む、軟骨障害を有する患者を治療するための医薬であって、記FGF−18化合物は1治療サイクルあたり少なくとも連続3週間にわたって、1回あたり1〜100mcgの投薬量で関節内投与されるとともに、前記投与は少なくとも6、7又は8日間、間隔をあける、前記医薬。
  2. 前記投与が、各々7日間、間隔をあける、請求項1に記載の医薬。
  3. 前記FGF−18化合物が、1治療サイクルあたり、連続3週間又は連続4週間投与される、請求項1又は2に記載の医薬。
  4. 前記治療サイクルが、2、4、6又は8カ月後に繰り返される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬。
  5. 1年あたり1、2、3、4、5又は6回の治療サイクルを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬。
  6. 前記FGF−18化合物の1回の関節内投与あたり、3、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、又は100mcgの投薬量での投与を含む、請求項1〜5の何れか一項に記載の医薬。
  7. 前記軟骨障害が、骨関節炎である、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬。
  8. 前記骨関節炎が、軽度〜中程度の骨関節炎、第IIステージ若しくは第IIIステージのOARSI、重篤な進行性骨関節炎及び/又は第IVステージのOARSIのいずれかとして分類される、請求項に記載の医薬。
  9. 前記骨関節炎が、膝骨関節炎又は臀部骨関節炎、例えば二次性臀部骨関節炎である、請求項又はに記載の医薬。
  10. 前記軟骨障害が、軟骨損傷である、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬。
  11. 前記FGF−18化合物が、ヒトの野生型FGF−18又は配列番号5で表されるFGF−18(170AA)から選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬。
  12. 前記FGF−18化合物が、3週間の間、週に1回投与される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の医薬。
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