JP5813421B2 - 水中油乳化剤形の皮膚外用剤 - Google Patents
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<1>水中油乳化剤形の皮膚外用剤であって、1)脂肪酸の塩基性アミノ酸塩と、2)ステアリン酸スクロース及び/又はパルミチン酸スクロースと、3)粉体とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
<2>前記塩基性アミノ酸は、アルギニンであることを特徴とする、<1>に記載の皮膚外用剤。
<3>前記粉体は、脂肪酸金属石鹸処理粉体であることを特徴とする、<1>又は<2>に記載の皮膚外用剤。
<4>前記粉体は、樹脂粉体であることを特徴とする、<1>〜<3>の何れかに記載の皮膚外用剤。
<5>前記粉体は、高分子被覆されていることを特徴とする、<1>〜<4>の何れかに記載の皮膚外用剤。
<6>ステアリン酸スクロース及びパルミチン酸スクロースを含有し、これらの比率が1:2〜2:1であることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の皮膚外用剤。
本発明の皮膚外用剤では、脂肪酸を中和するためのアルカリとして、塩基性アミノ酸を必須成分として含有する。かかる塩基性アミノ酸としては、カルボキシル基の数より、アミノ基の数が多いものであれば、塩基性アミノ酸として使用することが出来る。この様な塩基性アミノ酸としては、例えば、アルギニン、リシン、オルニチン、シトルリンなどが好適に例示でき、中でも、アルギニンが特に好適に例示できる。かかる成分は脂肪酸と石鹸を形成し、脂肪酸の塩基性アミノ酸石鹸の形で界面活性剤として作用する。この為には、塩基性アミノ酸の質量は、脂肪酸の質量と比較した場合において、等モル以下であることが好ましく、60%以下であることが特に好ましい。又、皮膚外用剤全質量に対しては、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.2〜2質量%であることがより好ましい。これは多すぎると系がアルカリに偏り、他の成分の安定性を損なう場合が存するためである。
本発明の皮膚外用剤では、塩基性アミノ酸と塩を形成する対象として、脂肪酸を必須成分として含有する。かかる脂肪酸としては、化粧料などの皮膚外用剤で使用されるものが好ましく、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、リチノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などがより好適に例示でき、中でもステアリン酸が特に好適である。かかる脂肪酸の好ましい含有量は、前記塩基性アミノ酸に対して1.6モル等量以上であることが好ましく、皮膚外用剤全量に対する質量%としては、0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜3質量%である。これは、脂肪酸量が少なすぎると、乳化状態を損なう場合が存し、多すぎると、ゲルの形成など安定性を損なう場合が存するからである。
本発明の皮膚外用剤は、水中油乳化剤形であって、ショ糖脂肪酸エステルを必須成分として含有することを特徴とする。かかる成分は、前記塩基性アミノ酸脂肪酸石鹸と組み合わされることにより、安定した構造を有する水中油乳化剤形の皮膚外用剤を作製することが可能となる。ショ糖脂肪酸エステルとしては、例えば、ステアリン酸スクロース、ジステアリン酸スクロース、パルミチン酸スクロース、ジパルミチン酸スクロースなどが好ましく例示でき、中でもステアリン酸スクロース、パルミチン酸スクロースがより好ましく例示できる。本発明の皮膚外用剤では、これらから選択される1種乃至は2種以上を含有するが、2種以上を組み合わせて用いることがより好ましい。これは組み合わせた方が、原料のロットばらつきにおける、親水性・親油性バランスの変動により的確に対応可能であるためである。本発明の皮膚外用剤においては、かかる成分は、高温域における粘度減少及び低温域におけるゲル化を抑制する作用を有する。この様な効果を奏するためには、ショ糖脂肪酸エステルの総量として、皮膚外用剤全量に対して、0.1〜2質量%含有することが好ましく、0.2〜1質量%含有することがより好ましい。特に好適な形態である、ステアリン酸スクロースとパルミチン酸スクロースとを組み合わせた場合において、これらの2成分の質量の比は、1:2〜2:1が特に好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有し、水中油乳化剤形であることを特徴とする。前記必須成分以外に、本発明の皮膚外用剤においては、通常皮膚外用剤で使用される任意の成分を含有することが出来る。この様な任意の成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、アルキルグルコシド、(グリセリン/オキシブチレン)コポリマーアルキルエーテル等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類等のオクトクリレン以外の紫外線吸収剤、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等、フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。
Claims (6)
- 水中油乳化剤形の皮膚外用剤であって、1)脂肪酸の塩基性アミノ酸塩と、2)ステアリン酸スクロース及び/又はパルミチン酸スクロースと、3)粉体とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
- 前記塩基性アミノ酸は、アルギニンであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 前記粉体は、脂肪酸金属石鹸処理粉体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- 前記粉体は、樹脂粉体であることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の皮膚外用剤。
- 前記粉体は、高分子被覆されていることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の皮膚外用剤。
- ステアリン酸スクロース及びパルミチン酸スクロースを含有し、これらの比率が1:2〜2:1であることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の皮膚外用剤。
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