JP5811962B2 - コークス強度の推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉用コークスの強度をコークスの断面画像から推定する方法に関するものである。
高炉用コークスの品質を評価する指標の一つとして、冷間強度がある。この冷間強度は、代表的には、JIS K2151に規定されたドラム強度指数、タンブラー強度指数を測定することによって評価される。
これらの指数を測定するためには、数多くの大規模な設備や作業が必要であり、設備の運転や維持などに高額なコストや複数の人員が必要になるという問題点がある。
そこで、大規模な設備や作業が必要でなく、簡便に冷間強度を推定できる方法が求められている。そのような方法の例として、例えば、本発明者らによって提案された特許文献1に記載の方法がある。
特許文献1では、コークス断面の顕微鏡写真を作成し、その断面写真を解析して、コークス壁の平均壁厚、円形度が所定値以下の低円形度気孔における低円形度気孔量、及び絶対最大長が所定値以上の粗大イナート組織における粗大イナート量をそれぞれ数値化して求め、求められたこれらの数値と原料石炭の揮発分含有量とを用いてコークス強度を推定するようにしている。
特開2004−026902号公報
特許文献1では、コークス断面の顕微鏡写真という2次元画像に基づいて得られた数値により、コークス強度を推定しているが、本発明者らのさらなる検討によれば、2次元画像に基づいて得られた数値から推定されたコークス強度が、実績値と乖離する場合があることが知見された。
そこで、特許文献1で示されたように、コークスの断面を画像解析して、コークス強度の推定に必要なコークス壁の平均壁厚等の物理量を数値化して求め、それらの数値を用いてコークス強度を推定する際、さらに推定精度を向上することができる方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、推定されたコークス強度が実績値と乖離する場合について、コークスの3次元断面画像をもとに詳細に解析した。その結果、3次元的に連結した連結気孔がコークス強度に大きな影響を及ぼすことを見出した。そして、従来の二次元画像に基づく解析では、3次元的に連結した連結気孔の影響を十分に評価できず、それが実績値との乖離の原因になっており、コークス強度の推定精度をより向上するには、気孔量を3次元的に解析して求めることが有効であることを見出した。
また、平均壁厚についても同様に3次元的に解析すればより精度良く推定でき、コークス強度の推定精度をより向上できることも見出した。
そのような、知見に基づいてなされた本発明の要旨は次のとおりである。
コークスの断面を画像解析して、コークス壁の平均壁厚、円形度が所定値以下の低円形度気孔における低円形度気孔量、及び絶対最大長が所定値以上の粗大イナート組織における粗大イナート量をそれぞれ数値化して求め、求められたこれらの数値と原料石炭の揮発分含有量とを用いてコークス強度を推定するコークス強度の推定方法において、
前記低円形度気孔量として、コークスの断面を3次元で画像解析して数値化した3次元平均低円形度気孔量を用い、
前記数値化した、平均壁厚W(μm)、3次元平均低円形度気孔量Lav(mm2/mm3)、粗大イナート量I(%)、原料石炭の揮発分含有量VM(%)を用いて、コークスのドラム強度指数DI150 15を下記の(1)式によって推定することを特徴とするコークス強度の推定方法。
DI150 15=A×W−B×Lav−C×I−D×VM+E ・・・(1)
ここで、A、B、C、D、Eは、定数である。
さらに、前記コークス壁の平均壁厚として、コークスの断面を3次元で画像解析して数値化した3次元平均壁厚を用い、
前記数値化した、3次元平均壁厚Wav(μm)、3次元平均低円形度気孔量Lav(mm2/mm3)、粗大イナート量I(%)、原料石炭の揮発分含有量VM(%)を用いて、コークスのドラム強度指数DI150 15、前記(1)式に代えて、下記の(2)式によって推定することを特徴とする上記[]に記載のコークス強度の推定方法。
DI150 15=A×Wav−B×Lav−C×I−D×VM+E ・・・(2)
ここで、A、B、C、D、Eは、定数である。
]前記3次元平均低円形度気孔量を、マイクロX線CTによる3次元断層画像を画像解析して数値化することを特徴とする上記[1]または2]に記載のコークス強度の推定方法。
本発明によれば、コークスの断面画像からコークス強度の推定に必要な上記物理量をそれぞれ数値化して求める際、コークス壁の平均壁厚及び粗大イナート量は従来の二次元画像の解析から求め、低円形度気孔量を3次元画像を解析して求めるようにして、より少ない労力でコークス強度の推定精度を向上することができる。
また、平均壁厚についても同様に3次元的に解析すれば、コークス強度の推定精度をより向上することができる。
コークス断面の3次元画像を作成する手順を説明する図である。 コークスの3次元画像の一例を示す図であり、(a)は基質を、(b)は気孔をそれぞれ示す。 コークスの3次元画像の別の一例を示す図である。 3次元画像を解析する方法を説明するための概略図である。 2値化画像からコークス壁の平均壁厚を求める際に用いる解析方法を説明するための図である。 図5の解析方法で用いられるコークス壁厚さナンバーの頻度を表すヒストグラムを示す図である。 実績DI150 15と推定DI150 15の比較を示す図であり、(a)は2次元低円形度気孔量Lを用いた従来例を、(b)は3次元平均低円形度気孔量Lavを用いた本発明例1を、(c)は3次元平均壁厚Wavと3次元平均低円形度気孔量Lavを用いた本発明例2をそれぞれ示す。
特許文献1に記載の方法を基礎にして、冷間強度をより精度よく求めるためには、測定試験の際のコークスの破壊のメカニズムについて、さらに検討する必要がある。
コークスの破壊は脆性破壊であり、コークス塊内部の欠陥を起点として破壊が起こることが予想される。そこで、本発明者らは、コークスの3次元断面画像をもとに、有限要素法による応力解析を行った。
その結果、コークス内部に応力が集中する部位があることがわかり、さらに、応力集中部位の構造特性について検討したところ、3次元的に連結した連結気孔に応力が集中することを発見した。
また、3次元の構造がコークスの破壊に影響を及ぼすのは低円形度気孔量であり、コークス壁の平均壁厚、低円形度気孔量、及び粗大イナート量のうち、特に3次元断面画像の解析が有効なのは、低円形度気孔量であることを見出した。
特許文献1の方法では、コークス壁が不連続であり、気孔が連続化あるいは粗大化している部分を、二次元画像をもとに低円形度気孔量として数値化し、コークス強度の推定に用いていた。
これに対し、その測定に3次元画像を用いると、二次元画像では判別できない3次元的に連結した低円形度気孔が判別できるようになり、それを3次元方向に平均化して数値化すれば、より精度よくコークス強度への寄与を評価できることがわかった。
また、低円形度気孔の測定に用いた3次元画像から、平均壁厚についても3次元方向に平均化して数値化することにより、さらに精度良く評価できることもわかった。
以上のようにしてなされた本発明について、以下順次説明する。
まず、コークス試料を作成し、その試料からマイクロX線CT(以下、X線CTと略記する)を用いて、次のような手順で3次元の断層画像を作成する。
a)石炭をコークス製造用に用いられる標準的な粒度(3mm以下が質量比で70〜100%)に粉砕し、得られた原料石炭を乾留してコークスを製造する。
b)得られたコークスから粒径が20mm程度のコークスを採取し、X線CTを用いて2次元の断層画像を撮影する。その際、3次元の方向へのスライス幅は、例えば0.02mmとする。図1(a)に断層画像の1例を示す。
c)セル(画素)のCT値にしきい値を設け、得られた断層画像をコークス壁が黒色領域、気孔が白色領域になるように2値化処理して、2値化画像を得る。図1(b)に2値化画像の1例を示す。
d)2値化画像から解析対象を抽出する。図1(c)に抽出画像の1例を示す。
e)1画像を1要素としてメッシュを作成し、画像を積み重ねて3次元(3D)メッシュを作成する。図1(d)に3Dメッシュの1例を示す。
以上の手順によって得られたコークスの3次元画像の一例を図2、3に示す。
次に、2次元画像を積み重ねて構築した3次元画像に基づいて、コークス壁の平均壁厚、低円形度気孔量、及び粗大イナート量を求めるが、従来は2次元画像を解析して数値化していたのに対し、本発明では低円形度気孔量を、あるいは低円形度気孔量及びコークス壁の平均壁厚を3次元画像を解析して数値化するところに特徴がある。
以下、コークスの断面画像からコークス強度の推定に必要な上記物理量をそれぞれ数値化して求める方法について説明する。
(低円形度気孔量)
3次元画像での低円形度気孔量を求めるには、図4に示すように、3次元に構成した画像をX軸、Y軸、Z軸に垂直な断面(スライス断面)に分解し、それぞれのスライス断面の二次元画像において、以下の手順で低円形度気孔を数値化する。
a1)X、Y、Zのそれぞれのスライス断面の2次元画像について、画像解析ソフトを用い、前記のように2値化する。
a2)得られた2値化画像について、水平方向に全てのセルをスキャンして、それぞれの気孔について、白色領域のセルの数と白色領域と黒色領域の境界の位置から、気孔面積S(mm)と周囲長l(mm)を求める。そして、求められたSとlの値から下式によってそれぞれの気孔の円形度を求める。
円形度=(4π×S)/(l
a3)円形度が、例えば0.5以下の気孔を低円形度気孔として特定し、低円形度気孔について累積周囲長Rs(mm)を求める。
a4)累積周囲長Rsと画像の領域面積Sa(mm)から、低円形度気孔量AL(mm/mm)を、例えば、X軸についてALx=Rs/Saとして求める。
a5)以上のような解析を、最低10枚以上、好ましくは50枚以上のスライス断面について行い、X軸方向垂直断面の低円形度気孔量Lxを、各スライス断面で求めた低円形度気孔量ALxの平均値として求める。
a6)続いて、3次元のY軸及びZ軸方向の低円形度気孔量Ly及びLzについて、Lxと同様にして求める。
a7)以上で求めた各軸の低円形度気孔量Lx、Ly、Lzを用い、3次元平均低円形度気孔量Lav(mm/mm)を、Lav=(Lx+Ly+Lz)/3として求める。
なお、上記a3)で低円形度気孔を0.5以下としたが、これに限定されるものではなく、要求される品質に応じて、0.3以下としてもよく、さらには、0.2以下としてもよい。従って、その下限値は特に規定されない。
(平均壁厚)
気孔間に存在するコ−クス壁の平均壁厚Wは従来技術と同様にして2次元画像から、あるいは、低円形度気孔量を求めたのと同様に3次元画像を解析して数値化することができる。
2次元画像からは以下の方法によって数値化する。
b1)前記c)で得られた2次元の2値化画像を、水平方向に全画素スキャンしてコークス壁の厚み(隣接する気孔間の最短距離)を測定し、その平均値Wh(μm)を求める。
b2)垂直方向についても同じようにコークス壁の厚みを測定し、その平均値Wv(μm)を求める。
b3)平均壁厚W(μm)を、W=(Wh+Wv)/2として求める。
また、平均壁厚Wを3次元画像から数値化する場合は、低円形度気孔量を求める際に作製した3次元画像を用いて、以下の手順で数値化する。
c1)前のa2)で得られた、例えばX軸のスライス断面の2値化画像において、全てのセルを水平方向にスキャンして、白色領域(コークス壁)内にある全セルについて、黒色領域(気孔)との境界からの距離に応じたコークス壁厚さナンバーを付与する。
ナンバー付けは気孔との境界に接しているセルをナンバー1として定義し、境界から離れるごとにナンバー2、ナンバー3と数が増加するように定義し、この操作を各気孔境界から実施する。
すなわち、図5に示すように、黒色領域(気孔)に接するセルにナンバー1を付与し、ナンバー1に接し、黒色領域に接しないセルにナンバー2を付与する。以後同様に、ナンバーnに接するセルにナンバーn+1を付与していく。
この方法では、ナンバーが高いセルほど気孔からの距離が遠いため、気孔間に存在するセルのコークス壁厚さナンバーの数が大きいほどコークス壁厚さが厚い部位となる。また、この方法によって、境界領域の細かい変化をより忠実に再現できる。
c2)スキャンした2値化画像において、コークス壁厚さナンバー毎に各ナンバーの付与頻度を求める。
図6に、後述の実施例で用いたコークスJ、H、Gについて、コークス壁厚さナンバー毎の付与頻度をヒストグラムとして示す。コークスの種類によりコークス壁厚さナンバーの頻度分布が異なることがわかる。
c3)得られた気孔厚さナンバー毎の頻度(%)から、X軸のスライス断面毎の平均壁厚AWxを次式によって求める。
平均壁厚AWx=Σ{(セルの長さ)×(コークス壁厚さナンバー)×頻度(%)}/100
ここで、セルの長さは、セル(画素)の幅あるいは対角線の長さの何れかを採用することができる。その場合、幅と対角線のどちらを採用したかによってAWxは異なる数値となる。すなわち、セルの長さとして対角線を用いた時のAWxは幅を用いた時の1.41倍となる。
c4)以上のような解析を、Xの軸方向垂直断面について、a5)と同様に複数のスライス断面について行い、X軸方向垂直断面の平均壁厚Wxを、各スライス断面で求めた平均壁厚AWxの平均値として求める。
c5)続いて、3次元のY軸及びZ軸方向の平均壁厚Wy及びWzについて、Wxと同様にして求める。
c6)以上で求めた各軸の低円形度気孔量Wx、Wy、Wzを用い、3次元平均壁厚Wav(μm)を、Wav=(Wx+Wy+Wz)/3として求める。
(粗大イナート量)
粗大イナート量Iは、従来技術と同様にして以下の方法によって数値化する。
d1)前記2値化画像中に存在するイナート組織をマーキングし、画像解析ソフトを用いて、絶対最大長が0.5mm以上のマーキングした領域について画像の全領域に対する累積面積比Si(%)を計測する。
d2)前のa2)で求めたそれぞれの気孔の面積S(mm)から、画像の全領域における気孔の累積面積Svを求め、画像の領域面積Saに対する累積面積比Sp(%)を、Sp=Sv/Sa×100として求める。
d3)粗大イナート量I(%)を、I=Si/(100−Sp)×100として求める。
なお、イナート組織の絶対最大長0.5mm以上としたが、これに限定されるものではない。一方、現実的な上限としては特に規定されないが、2mm以下が例示できる。
(ドラム強度指数)
特許文献1によれば、ドラム強度指数DI150 15は、平均壁厚W、2次元画像より求められた低円形度気孔量L、粗大イナート量I、原料石炭の揮発分含有量VMを用いて、下記の式(3)により推定することができる。
DI150 15=A×W−B×L−C×I−D×VM+E ・・・(3)
なお、式(1)において、A、B、C、D、Eは定数であり、最低5種類のコークスのドラム強度指数DI150 15、平均壁厚W、低円径度気孔量L、粗大イナート量I、揮発分VMを測定して求められる。
本発明では、2次元画像より求められた低円形度気孔量Lを、前述のa7)で求めた3次元平均低円形度気孔量Lavに置き換えて、下記の式(1)により推定する。
DI150 15=A×W−B×Lav−C×I−D×VM+E ・・・(1)
これにより、精度を一段と高めてコークス強度を推定することができる。
さらに、本発明では、3次元平均低円形度気孔量Lavに置き換えるのに加えて、2次元画像より求められた平均壁厚Wを、前述のd)で求めた3次元平均壁厚Wavに置き換えて、下記の式(2)によって推定する。
DI150 15=A×Wav−B×Lav−C×I−D×VM+E ・・・(2)
これにより、(1)式による精度をさらに高めてコークス強度を推定することができる。
実際のコークス炉における乾留挙動をシミュレーション可能な試験炉を用いて6種類のDI150 15の異なるコークスを製造し、定数A、B、C、D、Eは、そのコークスのDI150 15、平均壁厚W、低円形度気孔量L、粗大イナート量Iを測定し、またこれらの乾留前の石炭の揮発分VMとこれらの値について統計解析を行って求めた。ここで、低円形度気孔量を数値化する際に気孔の円形度が0.2以下のものを対象とし、粗大イナート量を数値化する際にイナート組織の絶対最大長が1mm以上のものを対象とした。
その結果、上記式(3)の定数について、得られた具体的な数値は以下に示す通りである。上記の式(1)、(2)についても、この定数を用いた。
A=0.01、B=0.50、C=0.14、D=0.1、E=89.84
ここで、平均壁厚Wの係数A(=0.01)は、セルの長さとして対角線を用いた場合の係数であるので、幅を用いた時には、Aは0.01/1.41=0.0071とすればよい。
次に、小型炉で乾留して15種類のコークスA〜Oを製造し、JIS K2151記載のドラム試験機により、150回転後の15mmふるい上百分率DI150 15を実測した。
また、製造したコークスA〜Oから、粒径が20mm程度のコークスを採取し、各コークスについてX線CTを用い、スライス幅0.02mmで3次元の断層画像を撮影した。
(従来例)
得られた断層画像を2次元で画像解析して、平均壁厚W、低円形度気孔量L、粗大イナート量Iを求めた。表1の従来例の欄に、コークスの製造に用いた石炭の揮発分含有量VMと、画像解析から得られたこれらの値をそれぞれ示す。
なお、低円形度気孔量を数値化する際に気孔の円形度が0.2以下のものを対象とし、粗大イナート量を数値化する際にイナート組織の絶対最大長が1mm以上のものを対象とした。
得られた平均壁厚W、粗大イナート量I、2次元低円形度気孔量Lと上記で得られた定数A〜Eを用い、式(3)から従来例のDI150 15を推算した。推算で得られた値を表1の従来例の欄に併せて示す。
(発明例1)
平均壁厚Wと粗大イナート量Iについては、従来例の2次元の画像解析から得られた値を用い、低円形度気孔量Lについては3次元の画像解析で求めた。
ここで得られた3次元低円形度気孔量Lavと、従来例で得られた平均壁厚W、粗大イナート量I、及び、定数A〜Eを用い、式(1)から発明例1のDI150 15を推算した。
得られた3次元低円形度気孔量Lavと得られたDI150 15の値を表1の発明例1の欄に併せて示す。
(発明例2)
発明例1において、平均壁厚Wについても3次元の画像解析で推算して求めた。
得られた平均壁厚Wav、粗大イナート量I、3次元低円形度気孔量Lavと上記で得られた定数A〜Eを用い、式(2)から発明例1のDI150 15を推算した。
得られた平均壁厚Wavと得られたDI150 15の値を表1の発明例2の欄に併せて示す。
(まとめ)
図7(a)に、2次元低円形度気孔量Lを用いて推定した従来例のDI150 15と実績のDI150 15とを比較した結果を示し、図7(b)に、従来例に対し3次元平均低円形度気孔量Lavに置き換えて推定した発明例1のDI150 15と実績のDI150 15とを比較した結果を示す。
図7(a)、(b)に示すように、いずれの場合でも実績DI150 15と推定DI150 15の間には明確な相関関係が認められるが、本発明に基づき、3次元平均低円形度気孔量Lavを用いて推定した場合には、従来の2次元低円形度気孔量Lを用いた場合よりも、より強い相関関係が認められ、本発明によりコークス強度の推定精度が向上していることがわかる。
また、図7(c)に、3次元平均低円形度気孔量Lavと3次元平均壁厚Wavに置き換えて推定した発明例2のDI150 15と実績のDI150 15とを比較した結果を示す。さらに3次元平均壁厚Wavを用いることにより、発明例1よりも相関関係が向上していることが認められる。

Claims (3)

  1. コークスの断面を画像解析して、コークス壁の平均壁厚、円形度が所定値以下の低円形度気孔における低円形度気孔量、及び絶対最大長が所定値以上の粗大イナート組織における粗大イナート量をそれぞれ数値化して求め、求められたこれらの数値と原料石炭の揮発分含有量とを用いてコークス強度を推定するコークス強度の推定方法において、
    前記低円形度気孔量として、コークスの断面を3次元で画像解析して数値化した3次元平均低円形度気孔量を用い、
    前記数値化した、平均壁厚W(μm)、3次元平均低円形度気孔量Lav(mm2/mm3)、粗大イナート量I(%)、原料石炭の揮発分含有量VM(%)を用いて、コークスのドラム強度指数DI150 15を下記の(1)式によって推定することを特徴とするコークス強度の推定方法。
    DI150 15=A×W−B×Lav−C×I−D×VM+E ・・・(1)
    ここで、A、B、C、D、Eは、定数である。
  2. さらに、前記コークス壁の平均壁厚として、コークスの断面を3次元で画像解析して数値化した3次元平均壁厚を用い、
    前記数値化した、3次元平均壁厚Wav(μm)、3次元平均低円形度気孔量Lav(mm2/mm3)、粗大イナート量I(%)、原料石炭の揮発分含有量VM(%)を用いて、コークスのドラム強度指数DI150 15、前記(1)式に代えて、下記の(2)式によって推定することを特徴とする請求項に記載のコークス強度の推定方法。
    DI150 15=A×Wav−B×Lav−C×I−D×VM+E ・・・(2)
    ここで、A、B、C、D、Eは、定数である。
  3. 前記コークスの断面を3次元で画像解析して数値化するに当たり、マイクロX線CTによる3次元断層画像を画像解析して数値化することを特徴とする請求項1または2に記載のコークス強度の推定方法。
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