JP5811362B2 - 露光用パターンの生成方法、露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

露光用パターンの生成方法、露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の光学要素を有する空間光変調器の駆動方法、空間光変調器を用いる露光用パターンの生成方法、空間光変調器を用いて物体を露光する露光技術、及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
例えば半導体素子又は液晶表示素子等のデバイス(電子デバイス又はマイクロデバイス)を製造するためのリソグラフィ工程中で、所定のパターンを投影光学系を介してウエハ又はガラスプレート等の基板の各ショット領域に形成するために、ステッパー等の一括露光型の露光装置、又はスキャニングステッパー等の走査露光型の露光装置等が使用されている。
最近では、複数種類のデバイス毎に、さらに基板の複数のレイヤ毎にそれぞれマスクを用意することによる製造コストの増大を抑制し、各デバイスを効率的に製造するために、マスクの代わりに、それぞれ傾斜角が可変の多数の微小ミラーのアレイを有する空間光変調器(spatial light modulators: SLM)を用いて、投影光学系の物体面に可変のパターンを生成するいわゆるマスクレス方式の露光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、空間光変調器としては、入射する光の位相分布を制御するために、それぞれ反射面の高さが制御可能な多数の微小ミラーのアレイを有するタイプも提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
国際公開第2009/060745号パンフレット
Yijian Chen et al., "Design and fabrication of tilting and piston micromirrors for maskless lithography," Proc. of SPIE (米国) Vol. 5751, pp.1023-1037 (2005)
従来の空間光変調器を用いて基板上にパターンを形成する場合には、空間光変調器の各微小ミラー(光学要素)の像を最小単位としてそのパターンが形成されていた。そのため、例えば微小ミラーの像の幅よりも微細な位置精度でそのパターンの位置を設定することが困難であるとともに、微小ミラーの像の幅の非整数倍のピッチを持つライン・アンド・スペースパターンを形成することも困難であった。
本発明の態様は、このような事情に鑑み、複数の光学要素のアレイを有する空間光変調器を用いて物体にパターンを投影(形成)する際に、その光学要素の像の幅よりも微細な位置精度又は形状精度でパターンを形成することを目的とする。
本発明による露光方法は、所定面内に配置された複数の光学要素と投影光学系とを介した光で物体を露光する露光方法であって、その所定面における第1領域内の複数のその光学要素を第1の状態に設定して、その第1の状態の複数のその光学要素からの光を第1の位相でその投影光学系に入射させることと、その第1領域の第1方向側に位置する第2領域内の複数のその光学要素を第2の状態に設定して、その第2の状態の複数のその光学要素からの光をその第1の位相とは異なる第2の位相でその投影光学系に入射させることと、その第1領域とその第2領域との間の第3領域内の複数の光学要素のうちその第1方向に交差する第2方向で所定間隔離れた第1及び第2光学要素をその第1の状態に設定することと、その第3領域内でその第1光学要素とその第2光学要素との間に位置する第3光学要素をその第2の状態に設定することと、を含み、その投影光学系の投影倍率とその所定間隔とを乗じた値は、その投影光学系の解像度よりも小さい露光方法である。
また、本発明による露光装置は、露光光で投影光学系を介して基板を露光する露光装置において、その投影光学系の物体面側の所定面に配置されて、それぞれその露光光をその投影光学系に導くように制御可能な複数の光学要素を有する空間光変調器と、その空間光変調器の複数のその光学要素を駆動する制御装置と、を備え、その制御装置は、その所定面における第1領域内の複数のその光学要素を第1の状態に設定し、その第1領域の第1方向側に位置する第2領域内の複数のその光学要素をその第1の状態と異なる第2の状態に設定し、その第1領域とその第2領域との間の第3領域内の複数の光学要素のうちその第1方向と交差するその第2方向で所定間隔離れた第1及び第2光学要素をその第1の状態に設定し、その第3領域内でその第1光学要素とその第2光学要素との間に位置する第3光学要素をその第2の状態に設定し、その投影光学系の投影倍率とその所定間隔とを乗じた値は、その投影光学系の解像度よりも小さい露光装置である。
また、本発明による露光用パターンの生成方法は、投影光学系を用いて基板を露光するときに用いられ、グリッド状に配列された複数の区画を備える露光用パターンの生成方法であって、その複数の区画のうちの第1領域内の複数のその区画を第1の状態に設定し、その第1領域の第1方向側に位置する第2領域内の複数のその区画をその第1の状態と異なる第2の状態に設定することと、その第1領域とその第2領域との間の第3領域内にその第2方向で所定間隔離れて配列された複数のその区画をその第1の状態又はその第2の状態に設定することと、を含み、その第1の状態に設定されたその区画からの光は、第1の位相でその投影光学系に入射し、その第2の状態に設定されたその区画からの光は、その第1の位相とは異なる第2の位相でその投影光学系に入射し、その投影光学系の投影倍率とその所定間隔とを乗じた値は、その投影光学系の解像度よりも小さい露光用パターンの生成方法である。
また、本明細書には以下の発明の態様も記載されている。
本発明の第1の態様によれば、それぞれ光を投影光学系に導くことが可能な複数の光学要素のアレイを有する空間光変調器の駆動方法が提供される。この駆動方法は、第1領域内の複数の光学要素を第1の状態に設定し、第1方向にその第1領域に隣接する第2領域内の複数の光学要素をその第1の状態と異なる第2の状態に設定し、その第1領域とその第2領域との間のその第1方向に交差する第2方向に伸びた第1境界領域内にその第2方向にその投影光学系の解像限界を超えるピッチで配列された複数の光学要素を、その第1の状態又はその第2の状態に設定するものである。
また、第2の態様によれば、露光光で複数の光学要素のアレイを有する空間光変調器及び投影光学系を介して基板を露光する露光方法が提供される。この露光方法は、第1の態様の空間光変調器の駆動方法によって複数の光学要素の少なくとも一部をその第1の状態又はその第2の状態に設定し、その露光光でその第1の状態又はその第2の状態に設定された複数の光学素子及びその投影光学系を介して形成される空間像でその基板を露光する、ものである。
また、第3の態様によれば、露光光で投影光学系を介して基板を露光する露光装置が提供される。この露光装置は、その投影光学系の物体面側に配置されて、それぞれその露光光をその投影光学系に導くように制御可能な複数の光学要素のアレイを有する空間光変調器と、その空間光変調器の複数の光学要素を駆動する制御装置と、を備え、その制御装置は、その基板上にその投影光学系を介して形成される空間像に応じて、第1領域内の複数の光学要素を第1の状態に設定し、第1方向にその第1領域に隣接する第2領域内の複数の光学要素をその第1の状態と異なる第2の状態に設定し、その第1領域とその第2領域との間のその第1方向に交差する第2方向に伸びた第1境界領域内にその第2方向にその投影光学系の解像限界を超えるピッチで配列された複数の光学要素を、その第1の状態又はその第2の状態に設定するものである。
また、第4の態様によれば、それぞれ光を投影光学系に導くことが可能な複数の光学要素のアレイを有する空間光変調器の第1領域内の複数のその光学要素を第1の状態に設定し、第1方向にその第1領域に隣接する第2領域内の複数のその光学要素をその第1の状態と異なる第2の状態に設定し、その第1領域とその第2領域との間のその第1方向に交差する第2方向に伸びた第1境界領域内にその第2方向にその投影光学系の解像限界を超えるピッチで配列された複数のその光学要素をその第1の状態又はその第2の状態に設定する露光用パターンの生成方法が提供される。
また、第5の態様によれば、投影光学系を用いて基板を露光するときに用いられ、グリッド状に配列された複数の区画を備える露光用パターンの生成方法であって、その複数の区画のうちの第1領域内の複数の区画を第1の状態に設定し、第1方向にその第1領域に隣接する第2領域内の複数の区画をその第1の状態と異なる第2の状態に設定し、その第1領域とその第2領域との間のその第1方向に交差する第2方向に伸びた第1境界領域内に前記第2方向にその投影光学系の解像限界を超えるピッチで配列された複数の区画を前記第1の状態又は前記第2の状態に設定する露光用パターンの生成方法が提供される。
また、第6の態様によれば、第2の態様の露光方法又は第3の態様の露光装置を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、そのパターンが形成されたその基板を処理することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、空間光変調器において、その第1領域とその第2領域との第1境界領域内にその第2方向にその投影光学系の解像限界を超えるピッチで配列された複数の光学要素を、その第1の状態又はその第2の状態に設定することによって、その第1領域とその第2領域との境界部の像の位置が、その第1方向にその光学要素の像の幅よりも微細な精度で制御できる。従って、複数の光学要素のアレイを有する空間光変調器を用いて物体にパターンを投影(形成)する際に、その光学要素の像の幅よりも微細な位置精度又は形状精度でパターンを形成できる。
第1の実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 (A)は図1中の空間光変調器28の一部を示す拡大斜視図、(B)は図2(A)のBB線に沿う断面図である。 (A)は走査露光時のウエハのショット領域を示す図、(B)はステップ・アンド・リピート方式で露光する際のウエハのショット領域を示す図である。 (A)、(B)、(C)はそれぞれ空間光変調器28によって設定される反射光の位相分布の例を示す部分拡大平面図、(D)、(E)、(F)はそれぞれ図4(A)、図4(B)、図4(C)の位相分布に対応する空間像の強度分布を示す図、(G)はその空間像に対応するレジストパターンを示す拡大図、(H)は比較例のレジストパターンを示す拡大図である。 (A)はL&Sパターンを形成するために空間光変調器で設定される反射光の位相分布の一例を示す部分拡大平面図、(B)は図6(A)と等価な位相分布を示す拡大平面図である。 (A)は図6(A)の位相分布に対応する空間像の強度分布を示す図、(B)はその空間像に対応するレジストパターンを示す拡大図である。 空間光変調器を駆動しながら露光する動作の一例を示すフローチャートである。 (A)は第1変形例の空間光変調器で設定される反射光の位相分布の一例を示す拡大平面図、(B)は図8(A)と等価な位相分布を示す拡大平面図である。 第2変形例の露光装置の概略構成を示す図である。 第2の実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 (A)は空間光変調器で設定する位相分布の一例を示す部分拡大図、(B)は図11(A)の位相分布に対して使用される瞳フィルター74を示す図、(C)は瞳フィルターの別の構成例を示す図、(D)は形成されるパターンの一例を示す拡大図、(E)は瞳フィルターがないときに形成されるパターンの一例を示す拡大図である。 (A)は位相分布の他の例を示す図、(B)は位相分布中の補助パターン要素の長さと形成されるパターンのシフト量との関係の一例を示す図である。 電子デバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態につき図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るマスクレス方式の露光装置EXの概略構成を示す。図1において、露光装置EXは、パルス発光を行う露光用の光源2と、光源2からの露光用の照明光(露光光)ILで被照射面を照明する照明光学系ILSと、ほぼその被照射面又はその近傍の面上に二次元のアレイ状に配列されたそれぞれ高さが可変の微小ミラーである多数のミラー要素30を備えた空間光変調器28と、空間光変調器28を駆動する変調制御部48とを備えている。さらに、露光装置EXは、多数のミラー要素30によって生成された反射型の可変の凹凸パターン(可変の位相分布を持つマスクパターン)で反射された照明光ILを受光して、その凹凸パターン(位相分布)に対応して形成される空間像(デバイスパターン)をウエハW(基板)の表面に投影する投影光学系PLと、ウエハWの位置決め及び移動を行うウエハステージWSTと、装置全体の動作を統括制御するコンピュータよりなる主制御系40と、各種制御系等とを備えている。
以下、図1において、ウエハステージWSTの底面(不図示のガイド面に平行な面)に垂直にZ軸を設定し、Z軸に垂直な平面内において図1の紙面に平行な方向にY軸を、図1の紙面に垂直な方向にX軸を設定して説明する。また、X軸、Y軸、Z軸の回りの角度をそれぞれθx方向、θy方向、θz方向の角度とも呼ぶ。本実施形態では、露光時にウエハWはY方向(走査方向)に走査される。
光源2としては、波長193nmでパルス幅50ns程度のほぼ直線偏光のレーザ光を4〜6kHz程度の周波数でパルス発光するArFエキシマレーザ光源が使用されている。なお、光源2として、波長248nmのKrFエキシマレーザ光源、パルス点灯される発光ダイオード、又はYAGレーザ若しくは固体レーザ(半導体レーザ等)から出力されるレーザ光の高調波を生成する固体パルスレーザ光源等も使用できる。固体パルスレーザ光源は、例えば波長193nm(これ以外の種々の波長が可能)でパルス幅1ns程度の
レーザ光を1〜2MHz程度の周波数でパルス発光可能である。
本実施形態においては、光源2には電源部42が連結されている。主制御系40が、パルス発光のタイミング及び光量(パルスエネルギー)を指示する発光トリガパルスTPを電源部42に供給する。その発光トリガパルスTPに同期して電源部42は、指示されたタイミング及び光量で光源2にパルス発光を行わせる。
光源2から射出された断面形状が矩形でほぼ平行光束のパルスレーザ光よりなる照明光ILは、1対のレンズよりなるビームエキスパンダ4、照明光ILの偏光状態を制御する偏光制御光学系6及びミラー8Aを介して、Y軸に平行に、複数の回折光学素子(diffractive optical element)10A,10B等から選択された回折光学素子(図1では回折光学素子10A)に入射する。偏光制御光学系6は、例えば照明光ILの偏光方向を回転する1/2波長板、照明光ILを円偏光に変換するための1/4波長板、及び照明光ILをランダム偏光(非偏光)に変換するための楔型の複屈折性プリズム等を交換可能に設置可能な光学系である。
回折光学素子10A,10B等は、回転板12の周縁部にほぼ等角度間隔で固定されている。主制御系40が駆動部12aを介して回転板12の角度を制御して、照明条件に応じて選択された回折光学素子を照明光ILの光路上に設置する。選択された回折光学素子で回折された照明光ILは、レンズ14a,14bよりなるリレー光学系14によってマイクロレンズアレイ16の入射面に導かれる。マイクロレンズアレイ16に入射した照明光ILは、マイクロレンズアレイ16を構成する多数の微小なレンズエレメントによって二次元的に分割され、各レンズエレメントの後側焦点面である照明光学系ILSの瞳面(照明瞳面IPP)には二次光源(面光源)が形成される。
一例として、回折光学素子10Aは通常照明用であり、回折光学素子10Bは、小さいコヒーレンスファクター(σ値)の照明光を生成する小σ照明用であり、その他に、2極照明用、4極照明用、及び輪帯照明用等の回折光学素子(不図示)も備えられている。なお、複数の回折光学素子10A,10B等の代わりに、それぞれ傾斜角が可変の多数の微小ミラーのアレイを有する空間光変調器を使用してもよく、マイクロレンズアレイ16の代わりにフライアイレンズ等も使用可能である。
照明瞳面IPPに形成された二次光源からの照明光ILは、第1リレーレンズ18、視野絞り20、光路を−Z方向に折り曲げるミラー8B、第2リレーレンズ22、コンデンサ光学系24、及びミラー8Cを介して、XY平面に平行な被照射面(設計上の転写用のパターンが配置される面)にθx方向に平均的な入射角αで入射する。言い換えると、その被照射面に対して照明光学系ILSの光軸AXIはθx方向に入射角αで交差している。入射角αは例えば数deg(°)から数10degである。その被照射面又はその近傍の面に、空間光変調器28の2次元のアレイ状に配列された多数のミラー要素30の電源オフ時の反射面が配置される。ビームエキスパンダ4からコンデンサ光学系24及びミラー8Cまでの光学部材を含んで照明光学系ILSが構成されている。照明光学系ILSからの照明光ILは、空間光変調器28の多数のミラー要素30のアレイ上のX方向に細長い長方形状の照明領域26Aをほぼ均一な照度分布で照明する。多数のミラー要素30は、照明領域26Aを含む長方形の領域にX方向及びY方向に所定ピッチで配列されている。照明光学系ILS及び空間光変調器28は、不図示のフレームに支持されている。
図2(A)は、図1中の空間光変調器28の反射面の一部を示す拡大斜視図、図2(B)は図2(A)のBB線に沿う断面図である。図2(A)において、空間光変調器28の反射面には、X方向及びY方向にそれぞれピッチ(周期)px及びpyで、多数のミラー要素30が配列されている。ミラー要素30のX方向及びY方向の幅は、それぞれピッチpx及びpyとほぼ等しいとみなすことができる。一例としてミラー要素30は正方形であり、ピッチpx,pyは互いに等しい。なお、ミラー要素30は長方形等でもよく、ピッチpx,pyは互いに異なってもよい。
その反射面において、X方向にi番目(i=1,2,…,I)及びY方向にj番目(j=1,2,…,J)の位置P(i,j)にそれぞれミラー要素30が配置されている。一例として、ミラー要素30のY方向(ウエハWの走査方向に対応する方向)の配列数Jは数100〜数1000であり、X方向の配列数Iは配列数Jの数倍〜数10倍である。また、ミラー要素30の配列のピッチpx(=py)は例えば10μm〜1μm程度である。
また、空間光変調器28は、多数のミラー要素30と、各ミラー要素30をそれぞれ可撓性(弾性)を持つヒンジ部35(図2(B)参照)を介して支持するベース部材32とを備えている。
図2(B)において、ベース部材32は、例えばシリコンよりなる平板状の基材32Aと、基材32Aの表面に形成された窒化ケイ素(例えばSi34)等の絶縁層32Bとから構成されている。また、ベース部材32の表面にX方向、Y方向に所定ピッチで支持部34が形成され、隣接するY方向の支持部34の間に、弾性変形によってZ方向に可撓性を持つ1対の2段のヒンジ部35を介して、ミラー要素30の裏面側の凸部が支持されている。支持部34、ヒンジ部35、及びミラー要素30は例えばポリシリコンから一体的に形成されている。ミラー要素30の反射面(表面)には、反射率を高めるために金属(例えばアルミニウム等)の薄膜よりなる反射膜31が形成されている。
また、ミラー要素30の底面側のベース部材32の表面に電極36Aが形成され、電極36Aに対向するようにヒンジ部35の底面に電極36Bが形成されている。ベース部材32の表面及び支持部34の側面には、ミラー要素30毎に対応する電極36A,36B間に所定の電圧を印加するための信号ライン(不図示)がマトリックス状に設けられている。この場合、電源オフ状態又は電源オン状態で電極36A,36B間に電圧が印加されていない状態(第1の状態)では、照明光IL2が入射している位置P(i,j−1)のミラー要素30で示すように、ミラー要素30の反射面は、XY平面に平行な平面である基準平面A1に合致している。一方、電源オン時で電極36A,36B間に所定の電圧が印加されている状態(第2の状態)では、照明光IL1が入射している位置P(i,j)のミラー要素30で示すように、ミラー要素30の反射面は、XY平面に平行で基準平面A1からZ方向に間隔d1だけ変位した平面A2に合致している。図1の変調制御部48が、主制御系40から設定される照明光ILの位相分布(凹凸パターン)の情報に応じて、位置P(i,j)のミラー要素30毎の電極36A,36B間の電圧を制御する。各ミラー要素30は、その第1の状態又はその第2の状態のいずれかに設定される。
このような微小な立体構造の空間光変調器28は、例えば背景技術で引用した非特許文献1に記載されているように、MEMS(Microelectromechanical Systems:微小電気機械システム)技術を用いて製造することが可能である。空間光変調器28の各ミラー要素30は、平行移動によって第1の状態又は第2の状態に設定できればよいだけであるため、ミラー要素30の小型化及びミラー要素30の配列数の増大が容易である。
また、各ミラー要素30の反射面が基準平面A1に合致している状態(第1の状態)で、当該ミラー要素30によって反射される照明光ILの位相の変化量を第1の位相δ1とすると、本実施形態では位相δ1は0°である。また、各ミラー要素30の反射面が基準平面A1から間隔d1だけ変位した平面A2に合致している状態(第2の状態)で、当該ミラー要素30で反射される照明光ILの位相の変化量を第2の位相δ2とすると、位相δ2は位相δ1に対して180°(π(rad))異なっている。すなわち、以下の関係が成立する。ただし、空間光変調器28の製造誤差及び変調制御部48による駆動誤差等を考慮して、位相δ2は、以下の式に対して数deg(°)程度の誤差は許容される。
δ1=0°…(1A), δ2=180°=π(rad) …(1B)
なお、以下では、単位のない位相はradを意味する。また、位置P(i,j)のミラー要素30の反射面が基準平面A1に合致しているときの点線で示す反射光B1の波面の位相の変化量と、その反射面が間隔d1の平面A2に合致しているときの反射光B2の波面の位相の変化量との差分が第2の位相δ2である。一例として、入射角αを0°として、ミラー要素30の反射面に入射する照明光IL1の波長をλ(ここではλ=193nm)とすると、間隔d1は次のようになる。
d1=λ/4 …(2)
図2(A)において、空間光変調器28の各ミラー要素30はそれぞれ入射する照明光ILの位相を0°変化させて反射する第1の状態、又は入射する照明光ILの位相を180°変化させて反射する第2の状態に制御される。以下では、その第1の状態に設定されたミラー要素30を位相0のミラー要素、その第2の状態に設定されたミラー要素30を位相πのミラー要素とも呼ぶこととする。
一例として、所定パルス数の照明光ILの発光毎に、主制御系40が変調制御部48に、空間光変調器28によって設定される照明光ILの位相分布(凹凸パターン)の情報を供給する。これに応じて変調制御部48が空間光変調器28の各ミラー要素30を位相0又は位相πに制御する。ウエハWの表面にはその位相分布に応じた空間像が形成される。
図1において、空間光変調器28の照明領域26A内の多数のミラー要素30のアレイで反射された照明光ILは、平均的な入射角αで投影光学系PLに入射する。不図示のコラムに支持された光軸AXWを持つ投影光学系PLは、空間光変調器28(物体面)側に非テレセントリックであり、ウエハW(像面)側にテレセントリックの縮小投影光学系である。投影光学系PLは、空間光変調器28によって設定される照明光ILの位相分布に応じた空間像の縮小像を、ウエハWの1つのショット領域内の露光領域26B(照明領域26Aと光学的に共役な領域)に形成する。投影光学系PLの投影倍率βは例えば1/10〜1/100程度である。投影光学系PLの像面側の開口数をNA、照明光ILの波長をλとして、照明条件を通常照明とすると、投影光学系PLの解像度Re(周期的パターンのピッチ又は線幅の2倍で表した解像限界)は、次のようになる。
Re=λ/NA …(3)
一例として、解像度Reは、空間光変調器28のミラー要素30の像の幅(β・py)の1倍〜数倍程度である。例えば、ミラー要素30の大きさ(配列のピッチ)が数μm程度、投影光学系PLの投影倍率βが1/100程度であれば、解像度Reは数10nm〜その数倍程度である。ウエハW(基板)は、例えばシリコン又はSOI(silicon on insulator)等の円形の平板状の基材の表面に、フォトレジスト(感光材料)を数10nm〜200nm程度の厚さで塗布したものを含む。
本実施形態のように物体側に非テレセントリックの投影光学系PLを用いることによって、空間光変調器28の多数のミラー要素30の反射面とウエハWの露光面(フォトレジストの表面)とをほぼ平行に配置できる。従って、露光装置の設計・製造が容易である。
また、露光装置EXが液浸型である場合には、例えば米国特許出願公開第2007/242247号明細書に開示されているように、投影光学系PLの先端の光学部材とウエハWとの間に照明光ILを透過する液体(例えば純水)を供給して回収する局所液浸装置が設けられる。液浸型の場合には開口数NAを1より大きくできるため、解像度をさらに高めることができる。
図1において、ウエハWはウエハホルダ(不図示)を介してウエハステージWSTの上面に吸着保持され、ウエハステージWSTは、不図示のガイド面上でX方向、Y方向にステップ移動を行うとともに、Y方向に一定速度で移動する。ウエハステージWSTのX方向、Y方向の位置、及びθz方向の回転角等はレーザ干渉計45によって形成され、この計測情報がステージ制御系44に供給されている。ステージ制御系44は、主制御系40からの制御情報及びレーザ干渉計45からの計測情報に基づいて、リニアモータ等の駆動系46を介してウエハステージWSTの位置及び速度を制御する。なお、ウエハWのアライメントを行うために、ウエハWのアライメントマークの位置を検出するアライメント系(不図示)等も備えられている。
ウエハWの露光時には、基本的な動作として、ウエハWのアライメントを行った後、照明光学系ILSの照明条件を設定する。また、主制御系40から変調制御部48に、ウエハWの各ショット領域に露光されるパターンに対応する位相分布の情報が供給される。そして、例えば図3(A)に示すウエハWの表面でY方向に一列に配列されたショット領域SA21,SA22,…に露光を行うために、ウエハWを走査開始位置に位置決めする。その後、ウエハWの+Y方向への一定速度での走査を開始する。なお、図3(A)のショット領域SA21等の中の矢印は、ウエハWに対する露光領域26Bの相対的な移動方向を示している。
次に、主制御系40は、露光領域26Bに対するウエハWのショット領域SA21の相対位置の情報を変調制御部48に供給し、その相対位置に応じて変調制御部48は、転写対象の部分位相分布を読み出し、読み出した部分位相分布を空間光変調器28で設定する。そして、主制御系40が電源部42に発光トリガパルスTPを供給することによって、ウエハW上の露光領域26Bには、Y方向の位置に応じて目標とする空間像が露光される。この動作は、ウエハWが所定量移動する毎に、かつショット領域SA21が露光領域26Bを横切るまで繰り返される。
その後、ウエハWのショット領域SA21に隣接するショット領域SA22に露光するために、ウエハWを同じ方向に走査したまま、主制御系40は、変調制御部48に露光領域26Bに対するショット領域SA22の相対位置の情報を供給するとともに、電源部42に発光トリガパルスTPを供給する。このようにして、マスクレス方式で、ショット領域SA21からSA22にかけて連続的に露光を行うことができる。そして、図3(A)のウエハWのX方向に隣接するショット領域SA31,SA32を含む列の露光に移行する場合には、ウエハステージWSTを駆動してウエハWをX方向(走査方向に直交する非走査方向)にステップ移動する。そして、点線で示す露光領域26Bに対するウエハWの走査方向を逆の−Y方向に設定し、主制御系40から変調制御部48に露光領域26Bに対するショット領域SA31等の相対位置の情報を供給し、電源部42に発光トリガパルスTPを供給する。これによって、ショット領域SA32からSA31にかけて連続的に露光を行うことができる。この露光に際して、ショット領域SA21,SA22等に互いに異なる空間像を露光することも可能である。その後、ウエハWのフォトレジストの現像を行うことで、ウエハWの各ショット領域に回路パターンに対応するレジストパターンが形成される。
次に、本実施形態の露光装置EXにおいて、空間光変調器28のミラー要素30の像の幅よりも微細な位置精度及び/又は形状精度でパターンを形成する動作につき説明する。初めに、ウエハWの表面に、X方向に伸びた孤立的なラインパターンを形成するものとする。この場合の照明光学系ILSの照明条件は、例えばσ値が0.05程度の小σ照明で、照明光ILの偏光方向がウエハW上でX方向(ラインパターンの長手方向)になるように設定される。
まず、ウエハWの表面に形成されるラインパターンの中心が、複数のミラー要素30の像の境界線上にあるものとする。この場合、空間光変調器28のミラー要素30のアレイの位相分布は、図4(A)の部分拡大平面図で示すように、Y方向に複数列(例えば4列以上)でX方向に複数行(例えば15行以上)のミラー要素30を含む矩形の第1領域37A内で各ミラー要素30が第1の状態(位相0)となり、第1領域37AにY方向に隣接し、第1領域37Aとほぼ同じ大きさの矩形の第2領域37B内で各ミラー要素30が第2の状態(位相π)となる分布に設定される。ミラー要素30のX方向、Y方向の配列のピッチはpx及びpy(ここではpx=py)である。なお、図4(A)及び後述の図4(B)等では、第2の状態(位相π)のミラー要素30にはハッチングを施している。
図4(A)の位相分布の照明光ILによってウエハWの例えばポジ型のフォトレジスト層に投影される空間像のY方向の強度分布INTは、図4(D)に示すように、図4(A)の第1領域37Aと第2領域37Bとの境界線37Baと共役な中心線60aを中心とする部分で低レベル(感光レベルより低いレベル)となり、その両側で高レベル(感光レベルを超えるレベル)となる。従って、そのフォトレジスト層を現像すると、図4(G)に示すように、Y方向に所定幅でX方向に細長いレジストパターンよりなるラインパターン60が得られる。
次に、ウエハWの表面に形成されるラインパターンの中心を、ミラー要素30の像の幅よりも狭い幅だけY方向にシフトさせて、そのラインパターンの中心をY方向にミラー要素30の像の幅よりも微細な位置精度で設定するものとする。この場合、空間光変調器28のミラー要素30のアレイの位相分布は、図4(B)の部分拡大平面図で示すように、始めに第1領域37A内のミラー要素30が第1の状態(位相0)に、第2領域37B内のミラー要素30が第2の状態(位相π)に設定される。さらに、第1領域37Aと第2領域37Bとの間のX方向に伸びる1列の複数のミラー要素30よりなる境界領域38において、ピッチ(周期)Pで配列された複数のミラー要素30よりなる複数の補助パターン要素39Aがそれぞれ第2の状態(位相π)に設定される。
図4(B)において、ピッチPはミラー要素30のX方向の配列のピッチpxの2倍以上の整数倍であり、境界領域38のY方向の幅Dは、ミラー要素30のY方向の配列のピッチpyと等しい。なお、境界領域38のY方向の幅Dも、ピッチpyの2倍以上の整数倍としてもよい。また、境界領域38内で1ピッチ内に配列される補助パターン要素39AのX方向の幅Lはピッチpxの整数倍であり、図4(B)では、幅Lはpxである。1以上の整数m1、整数m1よりも大きい整数m2を用いると、幅LとピッチPとの関係は次のようになる。なお、図4(B)の例では、m1=1,m2=5である。
L=m1・px<P=m2・px …(4)
本実施形態では、境界領域38内の補助パターン要素39Aの像がX方向に解像されないようにする。即ち、ウエハWの表面に形成される空間像の強度分布がX方向には一定であるようにする。このため、境界領域38の補助パターン要素39Aの投影光学系PLによる像の配列のピッチβ・P(βは投影倍率)は、式(3)で表される投影光学系PLの解像度Re(ここではピッチで表した解像限界)よりも微細に設定されている。このとき、投影光学系PLの像面側の開口数NA、照明光ILの波長λ、及び式(3)を用いて次の関係が成立している。
β・P<λ/NA …(5A), 即ち P<λ/(β・NA) …(5B)
一例として、λ=193nm、NA=1.35(液浸法の適用時)、β=1/100とすると、式(5B)の右辺は14.2μmとなる。従って、境界領域38内の補助パターン要素39Aの配列のピッチPはほぼ14μmよりも小さく設定すれば、補助パターン要素39Aから±X方向に射出される±1次回折光は、投影光学系PLの開口絞りで遮光されて結像には寄与しなくなる。例えばミラー要素30のピッチpxが2.4μmであれば、ピッチPをピッチpxの5倍、即ち12μmに設定すればよい。
式(5A)又は(5B)が満たされている場合には、図4(B)の位相分布の照明光ILによってウエハWの例えばポジ型のフォトレジスト層に投影される空間像のY方向の強度分布INTは、図4(E)の実線の分布C2になる。その分布C2のX方向の強度分布は一様である。図4(E)において、点線の分布C1は、図4(A)の位相分布に対応する強度分布であり、分布C2のY方向の中心線60bは、分布C1の中心線60aよりも−Y方向にδYだけシフトしている。分布C2の中心線60bは、図4(B)の第2領域37B及び補助パターン要素39Aを含む領域の境界線37Bbの像に対応している。
図4(B)の境界領域38のY方向の幅D、補助パターン要素39AのX方向の配列のピッチP、補助パターン要素39AのX方向の幅L、及び投影倍率βを用いると、空間像の中心線60bの中心線60aに対するY方向のシフト量δYは次のようになる。
δY=β・D・L/P …(6A)
式(6A)に式(4)のL,Pを代入し、幅Dをpyとすると、整数m1,m2(m1<m2)を用いて、シフト量δYは次のようにミラー要素30の像の幅の(m1/m2)となる。
δY=β・py・m1/m2 …(6B)
また、シフト量δYに対応する投影光学系PLの物体面上でのシフト量δSy、即ちミラー要素30の配置面における図4(A)の境界線37BaのY方向への仮想的な移動量は、次のようになる。
δSy=D・L/P …(6C)
逆に、像面上でのラインパターンのY方向のシフト量δY、又は物体面上での移動量δSyが指定されたときには、例えば変調制御部48は、それに対応する境界領域38内の補助パターン要素39AのX方向の幅Lを、式(6A)又は(6C)を変形した次式から計算できる。なお、以下の式(6D)及び(6E)の右辺がピッチpy(ここではpxと等しい)の整数倍でないときには、その右辺の値に最も近いピッチpxの整数倍を幅Lとすればよい。
L=δY・P/(D・β) …(6D) 又は L=δSy・P/D …(6E)
図4(B)の場合には、m1=1,m2=5であるため、式(6B)より図4(E)のシフト量δYは、δY=δd1=β・py/5 となる。従って、図4(E)の空間像で露光されたフォトレジスト層を現像すると、図4(G)に示すように、図4(A)の位相分布に対応するラインパターン60に対して−Y方向にδd1(ミラー要素30の像の幅の1/5)だけシフトしたラインパターン60Aが得られる。
また、ラインパターンのY方向へのシフト量を大きくするためには、図4(C)に示すように、境界領域38内にピッチPで配列される位相πの補助パターン要素39A〜39Dの1ピッチ内のX方向の幅Lを大きくすればよい。図4(C)では、1ピッチ内の補助パターン要素39A〜39Dの個数は4(m1=4)であるため、図4(C)の位相分布に対応するウエハW上の空間像の強度分布INTは、図4(F)の分布C3で示すように、分布C1に対して−Y方向にδd2(=β・4py/5)だけシフトした分布C3となる。従って、図4(F)の空間像で露光されたフォトレジスト層を現像すると、図4(G)に示すように、ラインパターン60に対して−Y方向にδd2(ミラー要素30の像の幅の4/5)だけシフトしたラインパターン60Bが得られる。
このように、本実施形態によれば、孤立的なライン状の空間像、ひいてはレジストパターンのラインパターンの位置を、ミラー要素30の像の幅よりも微細な位置精度で設定することができる。
ここで、境界領域38内の補助パターン要素39A等のX方向の配列のピッチPが式(5B)を満たさない状態、即ち、補助パターン要素39A等の像が投影光学系PLでX方向に解像される状態を考える。この場合には、最終的に得られるラインパターンは、図4(H)に示すようにX方向にピッチβ・Pで変動するようになるため、好ましくない。
次に、ウエハWの表面に、X方向に伸びたラインパターンをY方向にミラー要素30の像の幅の非整数倍のピッチで配列したライン・アンド・スペースパターン(以下、L&Sパターンという。)を形成するものとする。この場合の照明条件も、例えばσ値が0.05程度の小σ照明に設定され、偏光条件も、照明光ILの偏光方向がウエハW上でX方向(ラインパターンの長手方向)になるように設定される。
まず、空間光変調器28のミラー要素30のアレイを、図5(A)の部分拡大平面図で示すように、Y方向に6列でX方向に複数行(例えば19行以上)のミラー要素30を含む複数の第1領域37Cと、これらの複数の第1領域37Cの間に配列されて、Y方向に5列でX方向に複数行(例えば19行以上)のミラー要素30を含む複数の第2領域37Dとに分ける。そして、各ミラー要素30の位相分布を、複数の第1領域37C内のミラー要素30が第1の状態(位相0)となり、複数の第2の領域37D内のミラー要素30が第2の状態(位相π)となる分布に設定する。
さらに、複数の第1領域37Cと複数の第2領域37Dとの間のそれぞれX方向に伸びる1列の複数のミラー要素30よりなる境界領域38Aにおいて、ピッチ(周期)Pで配列された複数のミラー要素30よりなる複数の補助パターン要素39Eをそれぞれ第2の状態(位相π)に設定する。境界領域38A内で1ピッチ内に配列される補助パターン要素39EのX方向の幅Lはピッチpxの整数倍であり、1以上の整数m1及びm2(m1<m2)を用いて、幅L及びピッチPは上記の式(4)の関係を満たしている。図5(A)の例では、m1=1,m2=2であり、L=px,P=2pxである。
この場合にも、境界領域38A内の補助パターン要素39Eの像がX方向に解像されないように、補助パターン要素39Eの投影光学系PLによる像の配列のピッチβ・P(βは投影倍率)は、式(3)で表される投影光学系PLの解像度Reよりも微細に設定されている。言い換えると、上記の式(5A)及び(5B)が成立している。
また、図5(A)の境界領域38AのY方向の幅D、補助パターン要素39EのX方向の配列のピッチP、補助パターン要素39EのX方向の幅L、及び投影倍率βを用いると、第1領域37Cと第2領域37Dとの境界線37Daの像のY方向への移動量δYは、上記の式(6A)で表される。図5(A)の例では、P=2px,L=px,D=py(=px)であるため、境界線37Daの像の移動量δY、及び移動量δYに対応するミラー要素30の配置面での境界線37Daの移動量δSyは次のようになる。
δY=β・py/2 …(7A)、 δSy=py/2=0.5py …(7B)
従って、投影光学系PLに関しては、図5(A)の空間光変調器28によって設定される照明光ILの位相分布は、図5(B)に示す空間光変調器28によって仮想的に設定される位相分布と等価になる。図5(B)において、Y方向の幅が5.5pyでX方向に細長い複数の第1領域62Aでは位相が0となり、複数の第1領域62Aの間に配置されてY方向の幅が5.5pyでX方向に細長い第2領域62Bでは位相がπとなっている。第1領域62Aと第2領域62Bとの境界線62Baは、X方向に配列された一列のミラー要素30の中央を通過している。図5(A)の位相分布に対応するウエハWの表面の空間像のY方向の強度分布INTは、図6(A)に示すようにY方向のピッチがβ・5.5pyの正弦波状に変化する。その空間像が露光されたフォトレジスト層を現像することによって、図6(B)に示すように、X方向に細長いフォトレジストのラインパターン63LをY方向にピッチβ・5.5pyで配列したL&Sパターン63が形成される。一例として、ミラー要素30のピッチpyを2μm、投影倍率βを1/100とすると、L&Sパターン63のピッチは110nm(ハーフピッチで55nm)となる。
図6(A)において、強度分布INTが最小レベルになる位置(中心線63a)は、図6(B)の各ラインパターン63Lの中心線63aの位置に対応している。また、各ラインパターン63Lの中心線63aは、図5(A)の境界線37Da(又は図5(B)の境界線62Ba)及び第2領域37Dと第1領域37Cとの境界線の像でもある。この例によれば、空間光変調器28のミラー要素30のアレイ中に図5(A)の境界領域38Aを設けることによって、ウエハWにピッチがミラー要素30の像の幅(β・py)の非整数倍のL&Sパターン63を形成できる。従って、L&Sパターン63のピッチの精度を形状精度の一つとみなすと、空間光変調器28のミラー要素30の像の幅よりも微細な形状精度で周期的パターンが形成できる。
次に、図1の露光装置EXにおいて、空間光変調器28のミラー要素30の幅の像よりも微細な位置精度及び/又は形状精度でパターンを形成する場合の空間光変調器28の駆動方法を含む露光方法の一例につき、図7のフローチャートを参照して説明する。まず、図7のステップ102において、露光装置EXのウエハステージWSTにフォトレジストが塗布されたウエハWをロードし、次のステップ104において、主制御系40は、空間光変調器(SLM)28で設定する全体の位相分布、図4(B)の境界領域38又は図5(A)の境界領域38AのY方向の幅D、及び境界領域38(38A)内の補助パターン要素39A等(39E)のX方向の配列のピッチPの情報を露光データファイルから読み出し、読み出した情報を変調制御部48に供給する。次のステップ106でウエハステージWSTのY方向への走査を開始し、露光領域26Bとなる部分にウエハWの露光対象のショット領域の先端部が到達したときに、主制御系から変調制御部48に当該ショット領域の相対位置の情報が供給される。
次のステップ108において、変調制御部48は、全体の位相分布のデータのうちで露光領域26Bに転写される領域(転写対象領域)の部分位相分布を読み出す。次のステップ110において、変調制御部48は、空間光変調器28のミラー要素30単位で、部分位相分布に対応させてミラー要素30を第1の状態(位相0)又は第2の状態(位相π)に設定する。これによって、転写対象の位相分布が図4(B)の場合には、第1領域37Aのミラー要素30が位相0に、第2領域37Bのミラー要素30が位相πに設定される。また、転写対象の位相分布が図5(A)の場合には、第1領域37Cのミラー要素30が位相0に、第2領域37Dのミラー要素30が位相πに設定される。
次のステップ112で、変調制御部48は、その部分位相分布がミラー要素30の幅の内部に設定される境界線(0とπとの境界線)を含むかどうかを判定し、その境界線を含まないときにはステップ116に移行する。一方、ミラー要素30の幅の内部に設定される境界線を含む場合には、ステップ114に移行する。ステップ114において、変調制御部48は、その境界線が通過する領域(図4(B)では境界領域38、図5(A)では境界領域38A)において、その境界線のミラー要素30間の境界部からのシフト量δSyと、予め定められている境界領域38(38A)の幅D及び配列のピッチPを用いて、式(6E)から境界領域38(38A)内の補助パターン要素39A等(39E)のX方向の幅Lを計算する。さらに、変調制御部48は、境界領域38(38A)において、X方向にピッチPで配列された幅Lのミラー要素30(補助パターン要素39A等又は39E)を第2の状態(位相π)に設定する。なお、そのシフト量δSyの代わりに像面上での移動量δYを用いて、式(6D)から幅Lを計算してもよい。
次のステップ116において、主制御系40は光源2から照明光学系ILSを介して空間光変調器28に所定パルス数だけ照明光ILを供給する。これによって、空間光変調器28で設定された位相分布に対応する空間像がウエハWに露光される。次のステップ118で走査露光が終了していない場合には、動作はステップ120に移行し、主制御系40から露光領域26Bに対する露光対象のショット領域の更新された相対位置の情報が供給される。これに応じて変調制御部48は、全体の位相分布のうちの転写対象領域を走査方向に対応する方向にシフトする。その後、動作はステップ108に戻り、ステップ108〜116において、シフトした転写対象領域内の部分位相分布に対応する空間像がウエハWに露光される。この露光動作は、ステップ118で走査露光が終了するまで継続される。
このように本実施形態によれば、孤立的なライン状の空間像、又はL&Sパターンの空間像をそれぞれミラー要素30の像の幅よりも微細な位置精度又は形状精度でマスクレス方式で形成することができる。従って、ウエハWの表面に種々のパターン(空間像)を高精度に形成できる。
本実施形態の効果等は以下の通りである。
(1)本実施形態の露光装置EXは、空間光変調器28を備えている。また、変調制御部48による空間光変調器28の駆動方法は、それぞれ照明光ILを投影光学系PLに導くことが可能な複数のミラー要素30(光学要素)のアレイを有する空間光変調器28の駆動方法であって、第1領域37A,37C内の複数のミラー要素30を第1の状態(位相0)に設定し、Y方向(第1方向)に第1領域37A,37Cに隣接する第2領域37B,37D内の複数のミラー要素30を第2の状態(位相π)に設定するステップ110を有する。さらに、その駆動方法は、第1領域37A,37Cと第2領域37B,37Dとの間のY方向に直交するX方向(第2方向)に伸びた境界領域38,38A(第1境界領域)内に、X方向に投影光学系PLの解像限界を超えるピッチで配列された複数のミラー要素30(補助パターン要素39A〜39D,39E)を第2の状態(位相π)に設定するステップ114を有する。この空間光変調器28の駆動方法は、露光用パターンの生成方法でもある。ここで、空間光変調器28の複数のミラー要素30(光学要素)のアレイは、グリッド状に配列された複数の区画と見なすことができ、第1の状態(位相0)および第2の状態(位相π)に設定された空間光変調器28の複数のミラー要素30は、露光用パターンとみなすことができる。
また、露光装置EXは、照明光IL(露光光)で投影光学系PLを介してウエハW(基板)を露光する露光装置であって、投影光学系PLの物体面側に配置されて、それぞれ照明光ILを投影光学系PLに導くように制御可能な複数のミラー要素30(光学要素)のアレイを有する空間光変調器28と、空間光変調器28の複数のミラー要素30を駆動する変調制御部48(制御装置)と、を備えている。また、変調制御部48は、ウエハWの表面に投影光学系PLを介して形成される空間像に応じて、第1領域37A,37C内の複数のミラー要素30を第1の状態(位相0)に設定し、Y方向に第1領域37A,37Cに隣接する第2領域37B,37D内の複数のミラー要素30を第2の状態(位相π)に設定し、第1領域37A,37Cと第2領域37B,37Dとの間のX方向に伸びた境界領域38,38A(第1境界領域)内に投影光学系PLの解像限界を超えるピッチで配列された複数のミラー要素30を第2の状態(位相π)に設定する。
本実施形態によれば、空間光変調器28において、境界領域38,38A内にX方向に投影光学系PLの解像限界を超えるピッチで配列された複数の光学要素30(補助パターン要素39A〜39D,39E)を、その第2の状態に設定することによって、第1領域37A,37Cと第2領域37B,37Dとの境界部(境界線37Bb,37Da)の像の位置が、Y方向にミラー要素30の像の幅(本実施形態ではピッチpyと同じである)よりも微細な精度で制御できる。従って、空間光変調器28を用いてウエハWにパターンを投影(形成)する際に、ミラー要素30の像の幅よりも微細な位置精度又は形状精度でラインパターン60A又はL&Sパターン63を形成できる。
なお、ステップ110とステップ114とは、実質的に同時に実行することも可能である。また、第1領域37A等と第2領域37B等とはX方向に隣接していてもよい。この場合には、境界領域38は、Y方向に伸びた細長い領域となる。
(2)また、空間光変調器28は光学要素としてミラー要素30(反射要素)を有するため、照明光ILの利用効率が高い。しかしながら、空間光変調器28の代わりに、個々の光学要素がそれぞれ透過する光の位相を所定のφ1又は(φ1+180°)変化させる透過型の空間光変調器を使用することも可能である。このような光学要素としては、電圧によって屈折率が変化する電気光学素子又は液晶セル等を使用できる。
(3)また、投影光学系PLを介して像面上に形成されるパターン(ラインパターン60及びL&Sパターン63又はこれに対応する空間像)は、第1領域37A,37Cと第2領域37B,37Dとの境界部(境界線37Bb,37Da)に対応する境界パターン部(中心線60b,63a)を備え、本実施形態では、X方向に伸びた境界領域38,38A内の複数のミラー要素30の状態を第1の状態又は第2の状態に変更して、境界パターン部(中心線60b,63a)をY方向(第1方向に対応する方向)に変位させている。この場合、境界領域38,38A内にピッチPで配列されて、状態が変更される複数のミラー要素30(補助パターン要素39A,39E)の幅Lを調整するだけで、その境界パターン部のY方向への移動量δYを容易に制御できる。
(4)また、本実施形態の露光装置EXの露光方法は、照明光IL(露光光)で複数のミラー要素30のアレイを有する空間光変調器28及び投影光学系PLを介してウエハW(基板)を露光する露光方法において、上記の空間光変調器28の駆動方法によって複数のミラー要素30の少なくとも一部(照明領域26A内のミラー要素30)をその第1の状態又はその第2の状態に設定するステップ110,114と、照明光ILでその第1の状態又はその第2の状態に設定された複数のミラー要素30及び投影光学系PLを介して形成される空間像でウエハWを露光するステップ116と、を有する。
その露光方法又は露光装置EXによれば、ミラー要素30の像の幅より微細な精度でパターン(空間像)を形成できるため、より微細で複雑なパターンをマスクレス方式で形成できる。
なお、空間光変調器28の各ミラー要素30は、その第1の状態及びその第2の状態以外の第3の状態等を含む複数の状態に設定可能としてもよい。
(5)また、照明光学系ILSからの照明光ILは、複数のミラー要素30(反射要素)にほぼ入射角αで斜めに入射し、ミラー要素30からの反射光が、投影光学系PLに対して投影光学系PLの光軸AXWに交差するように入射している。従って、投影光学系PLは物体面側に非テレセントリックであるため、空間光変調器28からの反射光の全部を投影光学系PLを介してウエハWに照射でき、照明光ILの利用効率が高い。さらに、偏光制御光学系6で設定される照明光ILの偏光状態をウエハWの表面で正確に再現できる。
(6)また、ミラー要素30は、X方向(第3方向)を長手方向とする長方形の領域に設けられ、露光装置EXは、ウエハWを投影光学系PLの像面でX方向と直交するY方向(第4方向)に対応する走査方向に移動するウエハステージWST(基板ステージ)を備え、変調制御部48は、ウエハステージWSTによるウエハWの移動に応じて、複数のミラー要素30によって形成されるパターン(位相分布)をY方向に移動している。これによって、ウエハWの全面を効率的に露光できる。
なお、上記の実施形態では以下のような変形が可能である。
上記の実施形態では、空間光変調器28のミラー要素30のアレイにおいて、境界領域38,38Aは第1領域37A,37Cと第2領域37B,37Cとの間にのみ設けられている。しかしながら、図8(A)の第1変形例の空間光変調器28Aで示すように、ミラー要素30のアレイにおいて、境界領域を第2領域37Hの両端部に設けてもよい。なお、図8(A)及び図8(B)において、図5(A)及び図5(B)に対応する部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。図8(A)の空間光変調器28Aと図5(A)の空間光変調器28との相違はミラー要素30の大きさのみであり、空間光変調器28Aは図1の空間光変調器28の代わりに投影光学系PLの物体面側に設置される。
図8(A)は、第1変形例の空間光変調器28Aで設定される照明光ILの位相分布を示す部分拡大平面図である。図8(A)において、空間光変調器28Aのミラー要素30のアレイは、Y方向に4列でX方向に複数行(例えば13行以上、以下同様)のミラー要素30を含む第1領域37Gと、第1領域37Gの+Y方向側に順次配列された、Y方向に3列でX方向に複数行のミラー要素30を含む第2領域37H、Y方向に4列でX方向に複数行のミラー要素30を含む第3領域37I、Y方向に3列でX方向に複数行のミラー要素30を含む第4領域37J、及びY方向に4列でX方向に複数行のミラー要素30を含む第5領域37Eと、第1領域37Gの−Y方向側に配列されて、Y方向に4列でX方向に複数行のミラー要素30を含む第6領域37Fと、にY方向に周期的に分かれている。ミラー要素30のX方向、Y方向の配列のピッチをpx及びpyとする。
また、最初は、第6領域37F、第2領域37H、及び第4領域37Jのミラー要素30はそれぞれ第1の状態(位相0)に設定され、第1領域37G、第3領域37I、及び第5領域37Eのミラー要素30はそれぞれ第2の状態(位相π)に設定される。さらに、第5領域37Eと第6領域37Fとの間のX方向に伸びる幅D1(=py)の境界領域38B内で、X方向にピッチP1(=3px)で配列された幅L1(=px)の補助パターン要素39F(複数のミラー要素30)が第2の状態(位相π)に設定され、第1領域37Gと第2領域37Hとの間のX方向に伸びる幅D2(=py)の境界領域38C(第1境界領域)内で、X方向にピッチP2(=3px)で配列された幅L2(=2px)の補助パターン要素39G,39Hが第2の状態(位相π)に設定されている。
また、第2領域37Hと第3領域37Iとの間のX方向に伸びる幅D2の境界領域38D(第2境界領域)内で、X方向にピッチP2で配列された幅L2の補助パターン要素39G,39Hが第2の状態(位相π)に設定され、第4領域37Jと第5領域37Eとの間のX方向に伸びる幅D1の境界領域38E内で、X方向にピッチP1で配列された幅L1の補助パターン要素39Iが第2の状態(位相π)に設定される。なお、境界領域38C内の補助パターン要素39G等のピッチと、境界領域38D内の補助パターン要素39G等のピッチとが異なってもよい。この変形例においても、ピッチP1,P2は投影光学系PLの解像限界よりも微細であり、境界領域38E及び38Eにおける境界線の+Y方向及び−Y方向への実質的な移動量δSy1は、式(6C)において、幅D,L及びピッチPをそれぞれ幅D1,L1及びピッチP1で置き換えた式から次のようになる。
δSy1=D1・L1/P1=py/3 …(8A)
また、境界領域38C及び38Dにおける境界線の+Y方向及び−Y方向への実質的な移動量δSy2は、式(6C)において、幅D,L及びピッチPをそれぞれ幅D2,L2及びピッチP2で置き換えた式から次のようになる。
δSy2=D2・L2/P2=2py/3 …(8B)
この結果、図8(A)の位相分布は、投影光学系PLに対しては、図8(B)に示すように、Y方向の幅が(3+2/3)pyの第1領域62Cで位相が0になり、第1領域62CにY方向に隣接するY方向の幅が(3+2/3)pyの第2領域62Dで位相がπになる位相分布と等価になる。以下では、説明の便宜上、図8(A)のミラー要素30の配列のピッチpyをpy1とする。このとき、図8(B)の位相分布に対応するウエハWの表面の空間像のY方向の強度分布INTは、図6(A)に示すようにY方向のピッチがβ・(3+2/3)py1の正弦波状に変化する(βは投影倍率)。その空間像が露光されたフォトレジスト層を現像することによって、図6(B)に示すように、X方向に細長いフォトレジストのラインパターン63LをY方向にピッチβ・(3+2/3)py1で配列したL&Sパターン63が形成される。一例として、図8(A)の空間光変調器28Aのミラー要素30のピッチpy1を3μm、投影倍率βを1/100とすると、L&Sパターン63のピッチは110nm(ハーフピッチで55nm)、即ち、図5(A)の例でミラー要素30のピッチpyを2μmとした場合と等価になる。
このように、図8(A)の空間光変調器28Aの第2領域37Hの±Y方向の両側の境界領域38C,38DにおいてそれぞれX方向にピッチP2で幅L2で配列された補助パターン要素39H,39Gを第2の状態(位相π)に設定することによっても、ウエハWの表面にミラー要素30の像の幅の非整数倍のピッチのL&Sパターンを形成できる。
次に、上記の実施形態では、ウエハWを連続的に移動してウエハWを走査露光している。その他に、図3(B)に示すように、ウエハWの各ショット領域(例えばSA21)をY方向に複数の部分領域SB1〜SB5等に分割し、投影光学系PLの露光領域26Bに部分領域SB1等が達したときに、照明光ILを所定パルス数だけ発光させて、空間光変調器28のミラー要素30のアレイからの反射光で部分領域SB1等を露光してもよい。この後、ウエハWをY方向にステップ移動させて、次の部分領域SB2等が露光領域26Bに達してから、同様に部分領域SB2等に露光が行われる。この方式は実質的にステップ・アンド・リピート方式であるが、部分領域SB1〜SB5等には互いに異なるパターンが露光される。
次に、上記の実施形態の空間光変調器28,28Aのミラー要素30は平行移動して照明光ILの位相を第1の位相又は第2の位相だけ変化させている。しかしながら、例えば図1において、空間光変調器28の代わりに、例えば米国特許第5,312,513号明細書、又は米国特許第6,885,493号明細書に開示されているように、傾斜角が可変の複数のミラー要素(反射要素)のアレイを有する空間光変調器を使用してもよい。
このような傾斜角可変方式の空間光変調器を使用する場合、ミラー要素の第1の状態は、照明光学系ILSからの照明光を投影光学系PLに導く状態(明部となる状態)であり、ミラー要素の第2の状態は、照明光学系ILSからの照明光を投影光学系PLに入射させない状態(暗部となる状態)である。この場合にも、ミラー要素のアレイにおいて、第1領域と第2領域との例えばX方向に伸びる境界領域で、投影光学系PLの解像限界よりも微細なピッチで配列される複数のミラー要素の状態を第1の状態又は第2の状態に設定することによって、Y方向にミラー要素の像の幅よりも微細な位置精度又は形状精度でパターンを形成できる。
次に、上記の実施形態では、物体側に非テレセントリックの投影光学系PLを用いている。それ以外に、図9の第2変形例の露光装置EXAで示すように、物体側及び像面側に両側テレセントリックの投影光学系PLAを用いることも可能である。図9において、露光装置EXAは、光源(不図示)と、この光源からのレーザ光を用いてS偏光の照明光ILをほぼ+Y方向に発生する照明光学系ILSAと、照明光ILを+Z方向に反射する偏光ビームスプリッタ51と、偏光ビームスプリッタ51からの照明光ILを円偏光に変換する1/4波長板52と、円偏光の照明光ILを−Z方向又はそれ以外の方向に反射する多数の傾斜角可変のミラー要素56の2次元のアレイと、これらのアレイを支持するベース部材58とを有する空間光変調器54と、ミラー要素56で反射されてから、1/4波長板52及び偏光ビームスプリッタ51を透過した照明光ILを受光してウエハWの表面の露光領域26Bに空間像(パターン)を投影する投影光学系PLAと、を備えている。照明光学系ILSAは、図1の照明光学系ILSからミラー8B,8Cを除いた光学系である。ミラー要素56のうちで、第1の状態(反射光を投影光学系PLに入射させる状態)のミラー要素56Pと、第2の状態(反射光を投影光学系PLに入射させない状態)のミラー要素56Nとの組み合わせによってウエハW上にマスクレス方式でパターンを形成できる。
この第2変形例においても、ミラー要素56のアレイで、第1領域と第2領域との例えばX方向に伸びる境界領域で、投影光学系PLの解像限界よりも微細なピッチで配列される複数のミラー要素56の状態を第1の状態又は第2の状態に設定することによって、Y方向にミラー要素56の像の幅(ピッチ)よりも微細な位置精度又は形状精度でパターンを形成できる。この第2変形例の露光装置EXAによれば、両側テレセントリックの投影光学系PLAを使用できるため、露光装置の構成が簡素化できる。
また、この第2変形例において、空間光変調器54として図1の位相可変型の空間光変調器28等を使用することも可能である。
なお、照明光ILの利用効率が1/2に低下してもよい場合には、偏光ビームスプリッタ51の代わりに通常のビームスプリッタを使用し、1/4波長板52を省略してもよい。この場合には、偏光照明が使用できる。
また、図1の波面分割型のインテグレータであるマイクロレンズアレイ16に代えて、内面反射型のオプティカル・インテグレータとしてのロッド型インテグレータを用いることもできる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態につき図10〜図12を参照して説明する。図10は、本実施形態に係るマスクレス方式の露光装置EXBの概略構成を示す。なお、図10において図1に対応する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。図10において、露光装置EXBは照明光学系ILS、空間光変調器28及び投影光学系PLを備え、空間光変調器28の複数のミラー要素30で照明光ILの位相分布を制御し、この位相分布を持つパターンの投影光学系PLによる像でウエハWに露光する。投影光学系PLの瞳面70の近傍には可変の開口絞り72が設けられ、開口絞り72の近傍に、瞳面70を通過する所定の回折光を遮光するための瞳フィルター74が設けられている。瞳フィルター74は、露光対象の位相分布に応じて異なる領域を通過する回折光を遮光する可変フィルターである。なお、開口絞り72によって瞳フィルター74を兼用することも可能である。これ以外の構成は図1の露光装置EXと同様である。
図11(A)は、図10の空間光変調器28で設定される照明光ILの位相分布(ミラー要素30の位相分布)の一例を示す。図11(A)において、X方向に複数行(例えば4行以上)でY方向に複数列(例えば50列以上)のミラー要素30を含む矩形の第1領域37A内で各ミラー要素30が第1の状態(位相0)となり、第1領域37AにX方向に隣接し、第1領域37Aとほぼ同じ大きさの矩形の第2領域37B内で各ミラー要素30が第2の状態(位相π)となり、さらに第1領域37Aと第2領域37BとはX方向に交互に配列されている。また、第1領域37Aと第2領域37BとのX方向の幅Dの境界領域38では、幅(ピッチ)pyの位相πの補助パターン要素39AがピッチpyのN倍(ここではNは2以上の整数)のピッチPで配列されている。
図11(A)に示すY方向に平行なエッジ部を持つパターンを形成するための位相分布を持つパターンの露光に際して、図10の瞳フィルター74は、図11(B)の光軸をY方向に挟むように設定された2つの遮光領域74A,74Bで回折光を遮光する。図11(B)及び後述の図11(C)において、開口絞り72で規定される半径NAの円形領域の内部で、瞳フィルター74によって遮光されない領域を空間光変調器28からの0次光及び回折光が通過してウエハWに向かうことになる。半径NAは投影光学系PLの開口数である。
図11(B)において、光軸を中心とする半径aの円形領域は、照明光学系ILSからの照明光ILの0次光76が通過する領域である。照明光学系ILSのσ値をσILとすると、a=σIL×NAである。本実施形態では、開口絞り72内で光軸からX方向に±ηx(ηx<NA)の距離にある点を中心とする円形領域を、図11(A)の位相分布を持つパターンからのX方向に対する±1次回折光78A,78Bが有効な結像光束として通過する。これに対して、図11(A)の補助パターン要素39AによるY方向に対する+1次回折光80A,80C及び−1次回折光80B,80Dは不要な回折光であるため、瞳フィルター74によって設定される遮光領域74A,74Bでそれらの回折光80A,80C及び回折光80B,80Dを遮光する。また、有効な結像光束である回折光78A,78Bの半径は0次光76の半径aと同じであるため、遮光領域74A,74Bは、開口絞り72内で光軸を通りX軸に平行な直線に対して+Y方向に距離a以上離れた領域、及び−Y方向に距離a以上離れた領域を遮光するものとする。
この場合、補助パターン要素39AによってY方向に発生する回折光80A,80C及び80B,80Dを遮光領域74A,74B内に入れるための補助パターン要素39Eのピッチを規定する整数Nの条件は以下のようになる。すなわち、照明光ILの波長λ、投影光学系PLの倍率β、補助パターン要素39Aの配列ピッチ(N・py)を用いると、補助パターン要素39AによるY方向の回折光80A,80C及び回折光80B,80Dの中心と有効な回折光78A,78Bの中心とのY方向の距離ηyは次のようになる。
ηy=λ/(N・β・py)…(11)
そして、この距離ηyが0次光76の半径aより大きければよいため、次式が成立する。
ηy=λ/(N・β・py)>a=σIL×NA …(12)
式(12)から整数Nの条件は次のようになる。
N<λ/(NA・σIL・β・py) …(13)
式(13)で、一例として、λ=193(nm)、NA=1.35(液浸法の適用時)、σIL=0.14、β・py=20(nm)とすると、整数Nは次のように51より小さければよい。
N<51 …(14)
式(14)が満たされている場合に、ウエハW上に投影される像を現像して得られるパターンの一部は、例えば図11(D)のラインパターン82Aで示すようにY方向に平行なエッジ部を有する。これに対して、式(14)が満たされていない場合には、不要な回折光が結像光束に含まれるため、ウエハW上に投影される像を現像して得られるパターンの一部は、例えば図11(E)の波形パターン82Bで示すようにY方向に周期的に変動するエッジ部を有する。
また、図11(A)において、境界領域38のX方向の幅Dをミラー要素30のX方向の配列ピッチpx(ここではpyと等しいとする)と等しいとすると、図11(A)の位相分布のパターンを用いるときの投影像のピッチ及び位置の制御分解能Reは次のようになる。
Re=β・px/N …(15)
一例として、β・py=20(nm)、整数Nを式(14)を満たす範囲の上限値である50とすると、式(15)から制御分解能Reは0.4nmになる。
なお、瞳フィルター74(遮光領域74A,74B)を用いない場合には、図11(B)の回折光80A〜80Dを半径NAの領域の外側に出す必要があり、式(11)の整数Nの値を例えば6以下に小さくする必要がある。このとき、式(15)より制御分解能Reは03.3nmになり、瞳フィルター74を用いる場合に比べて8倍程度になる。
従って、瞳フィルター74を用いることによって、所望のパターンをウエハW上に形成できるとともに、制御分解能Reをより微細にすることができる。
なお、例えば図11(A)の位相分布を90°回転した位相分布のパターンを露光する場合には、瞳フィルター74では、図11(C)に示すように、開口絞り72内で光軸を通りY軸に平行な直線に対して+X方向に距離a以上離れた遮光領域74C、及び−X方向に距離a以上離れた遮光領域74Dを遮光すればよい。図11(C)において、+1次回折光78C及び−1次回折光78Dは有効な結像光束であり、+1次回折光80E,80G及び−1次回折光80F,80Hは補助パターン要素による不要な回折光である。
また、図12(A)は本実施形態の空間光変調器28で設定される別の位相分布の一部を示す。図12(A)において、X方向に複数行(例えば6行以)でY方向に複数列(例えば50列以上)のミラー要素30を含む矩形の第1領域37K内で各ミラー要素30が第1の状態(位相0)となり、第1領域37KにX方向に隣接し、第1領域37Kとほぼ同じ大きさの矩形の第2領域37L内で各ミラー要素30が第2の状態(位相π)となり、さらに第1領域37Kと第2領域37LとはX方向に交互に配列されている。また、第1領域37Kと第2領域37KとのX方向の幅Dの境界領域38Fでは、幅(ピッチ)pyの整数倍で幅Sの位相πの補助パターン要素39A(図12(A)では一つのミラー要素30からなる)がピッチpyのN倍のピッチPで配列されている。さらに、第2領域37Lと第1領域37KとのX方向の幅Dの境界領域38Gでは、全部で幅Sの位相0の補助パターン要素39AIがピッチPで配列されている。
図12(A)に示す位相分布を持つパターンの露光に際して、図10の瞳フィルター74は、図11(B)の光軸をY方向に挟むように設定された2つの遮光領域74A,74Bで回折光を遮光する。この場合、補助パターン要素39AのY方向の幅Sを次第にpyを単位として大きくすると、図12(A)の位相分布を持つパターンの像はX方向に変位する。補助パターン要素39Aの幅Sに基づいた制御量δXPとその像のX方向の変位δXRとの関係は、一例として図12(B)のようになる。制御量δXPは次のようになる。
δXP=β・D・S/P …(16)
図12(B)は、β・D=20(nm)、N=10、つまり式(15)より制御分解能Re=2(nm)の場合を示している。
このように、瞳フィルター74を用いて、補助パターン要素39Aの幅Sを制御することで、投影像をより微細な精度でシフトさせることができる。
なお、本実施形態で使用する露光装置は図9の露光装置EXAと同様に両側テレセントリックの投影光学系PLAを使用してもよい。
また、電子デバイス(又はマイクロデバイス)を製造する場合、電子デバイスは、図13に示すように、電子デバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたマスクのパターンデータを実施形態の露光装置EX,EXAの主制御系に記憶するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造してレジストを塗布するステップ223、前述した露光装置EX,EXA,EXB(又は露光方法)により空間光変調器28,28Aで生成される位相分布の空間像を基板(感応基板)に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
このデバイスの製造方法は、上記の実施形態の露光装置(又は露光方法)を用いてウエハWを露光する工程と、露光されたウエハWを処理する工程(ステップ224)とを含んでいる。従って、微細な回路パターンを備える電子デバイスを高精度に製造できる。
また、本発明は、半導体デバイスの製造プロセスへの適用に限定されることなく、例えば、液晶表示素子、プラズマディスプレイ等の製造プロセスや、撮像素子(CMOS型、CCD等)、マイクロマシーン、MEMS(Microelectromechanical Systems:微小電気機械システム)、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイス(電子デバイス)の製造プロセスにも広く適用できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。また、本願に記載した上記公報、各国際公開パンフレット、米国特許、又は米国特許出願公開明細書における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。また、明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約を含む2010年9月27日付け提出の日本国特願2010−215107号の全ての開示内容は、そっくりそのまま引用して本願に組み込まれている。
EX,EXA,EXB…露光装置、ILS,ILSA…照明光学系、PL,PLA…投影光学系、W…ウエハ、28,28A…空間光変調器、30…ミラー要素、37A,37C…第1領域、37B,37D…第2領域、38,38A…境界領域、39A〜39D…補助パターン要素、48…変調制御部

Claims (20)

  1. 所定面内に配置された複数の光学要素と投影光学系とを介した光で物体を露光する露光方法であって、
    前記所定面における第1領域内の複数の前記光学要素を第1の状態に設定して、前記第1の状態の複数の前記光学要素からの光を第1の位相で前記投影光学系に入射させることと
    前記第1領域の第1方向位置する第2領域内の複数の前記光学要素を第2の状態に設定して、前記第2の状態の複数の前記光学要素からの光を前記第1の位相とは異なる第2の位相で前記投影光学系に入射させることと
    前記第1領域と前記第2領域との間の第3領域内の複数の光学要素のうち前記第1方向に交差する第2方向で所定間隔離れた第1及び第2光学要素を前記第1の状態に設定することと、
    前記第3領域内で前記第1光学要素と前記第2光学要素との間に位置する第3光学要素を前記第2の状態に設定することと
    を含み、
    前記投影光学系の投影倍率と前記所定間隔とを乗じた値は、前記投影光学系の解像度よりも小さいことを特徴とする露光方法。
  2. 前記投影光学系を介して像面上に形成されるパターンは、前記第領域に対応する境界パターン部を備え、
    前記第領域内の複数の前記光学要素の状態を変更して前記境界パターン部を前記第1方向に対応する方向に変位させることを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 前記第1及び第2光学要素の前記間隔をP、前記第3光学要素の幅をL、前記第領域の前記第1方向の幅をD、前記投影光学系の投影倍率をβとして、前記第1方向に対応する方向の前記境界パターン部の実質的な移動量は、β・L・D/Pであることを特徴とする請求項2に記載の露光方法。
  4. 前記第2領域内の複数の前記光学要素を前記第2の状態に設定するときに、前記第1領域とともに前記第1方向に前記第2領域を挟むように配置される第領域内の複数の前記光学要素を前記第1の状態に設定し、
    前記第領域内の複数の前記光学要素を前記第1の状態又は前記第2の状態に設定するときに、前記第2領域と前記第領域との間の第領域内の複数の前記光学要素を、前記第2方向に前記投影光学系の解像限界よりも小さな間隔で前記第1の状態又は前記第2の状態に設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の露光方法。
  5. 複数の前記光学要素はそれぞれ反射面を平行に移動させて入射する光を反射する反射要素であり、
    前記光学要素の前記第2の状態は、前記第1の位相と180°異なる第2の位相だけ変化させて前記投影光学系に導く状態であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の露光方法。
  6. 複数の前記光学要素はそれぞれ傾斜角が可変の反射要素であり、
    前記反射要素の前記第1の状態は、前記反射要素で反射される光を前記投影光学系に入射させる状態であり、前記第2の状態は、前記反射要素で反射される光を前記投影光学系に入射させない状態であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の露光方法。
  7. 前記第3領域内の前記第1光学要素と前記第2光学要素との間の複数の前記第3光学要素を前記第2の状態に設定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光方法。
  8. 前記投影光学系の瞳面若しくはこの面と共役な面、又はこれらの面の近傍の面に配置された瞳フィルターを用いて、前記空間光変調器から前記第2方向に発生する回折光を遮光することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光方法。
  9. 露光光で投影光学系を介して基板を露光する露光装置において、
    前記投影光学系の物体面側の所定面に配置されて、それぞれ前記露光光を前記投影光学系に導くように制御可能な複数の光学要素を有する空間光変調器と、
    前記空間光変調器の複数の前記光学要素を駆動する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記所定面における第1領域内の複数の前記光学要素を第1の状態に設定し、前記第1領域の第1方向側位置する第2領域内の複数の前記光学要素を前記第1の状態と異なる第2の状態に設定し、
    前記第1領域と前記第2領域との間の第3領域内の複数の光学要素のうち前記第1方向と交差する前記第2方向で所定間隔離れた第1及び第2光学要素を前記第1の状態に設定し、前記第3領域内で前記第1光学要素と前記第2光学要素との間に位置する第3光学要素を前記第2の状態に設定
    前記投影光学系の投影倍率と前記所定間隔とを乗じた値は、前記投影光学系の解像度よりも小さいことを特徴とする露光装置。
  10. 前記投影光学系を介して像面上に形成されるパターンは、前記第領域に対応する境界パターン部を備え、
    前記制御装置は、前記第領域内の複数の前記光学要素の状態を変更して前記境界パターン部を前記第1方向に対応する方向に変位させることを特徴とする請求項9に記載の露光装置。
  11. 前記第1及び第2光学要素の前記間隔をP、前記第3光学要素の幅をL、前記第領域の前記第1方向の幅をD、前記投影光学系の投影倍率をβとして、
    前記制御装置は、前記第1方向に対応する方向に前記境界パターン部を実質的にδYだけ移動させるために、前記第2の状態に設定される前記光学要素の幅Lを、ほぼδY・P/(β・D)に設定することを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 複数の前記光学要素はそれぞれ反射要素であり、
    前記照明光学系からの前記露光光は、複数の前記反射要素に斜めに入射し、複数の前記反射要素からの反射光が、前記投影光学系に対して前記投影光学系の光軸に交差するように入射することを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の露光装置。
  13. 前記空間光変調器と前記投影光学系との間に配置されるビームスプリッタを備え、
    前記照明光学系からの前記露光光は、前記ビームスプリッタ、前記空間光変調器、及び前記ビームスプリッタを介して前記投影光学系に入射することを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の露光装置。
  14. 複数の前記光学要素のアレイは第3方向を長手方向とする長方形の領域であり、
    前記基板を前記投影光学系の像面で前記第3方向と直交する第4方向に対応する走査方向に移動する基板ステージを備え、
    前記制御装置は、前記基板ステージによる前記基板の移動に応じて、複数の前記光学要素によって形成されるパターンを前記第4方向に移動することを特徴とする請求項9〜13のいずれか一項に記載の露光装置。
  15. 前記投影光学系の瞳面若しくはこの面と共役な面、又はこれらの面の近傍の面に配置されて、前記空間光変調器から前記第2方向に発生する回折光を遮光する瞳フィルターを備えることを特徴とする請求項9〜14のいずれか一項に記載の露光装置。
  16. 投影光学系を用いて基板を露光するときに用いられ、グリッド状に配列された複数の区画を備える露光用パターンの生成方法であって、
    前記複数の区画のうちの第1領域内の複数の前記区画を第1の状態に設定し、前記第1領域の第1方向側位置する第2領域内の複数の前記区画を前記第1の状態と異なる第2の状態に設定することと
    前記第1領域と前記第2領域との間の第3領域内に前記第2方向で所定間隔離れて配列された複数の前記区画を前記第1の状態又は前記第2の状態に設定することと
    を含み、
    前記第1の状態に設定された前記区画からの光は、第1の位相で前記投影光学系に入射し、
    前記第2の状態に設定された前記区画からの光は、前記第1の位相とは異なる第2の位相で前記投影光学系に入射し、
    前記投影光学系の投影倍率と前記所定間隔とを乗じた値は、前記投影光学系の解像度よりも小さいことを特徴とする露光用パターンの生成方法。
  17. 前記投影光学系を介して像面上に形成されるパターンは、前記第領域に対応する境界パターン部を備え、
    前記第2方向に伸びた前記第1境界領域内の複数の前記光学要素の状態を変更して前記境界パターン部を前記第1方向に対応する方向に変位させることを特徴とする請求項16に記載の露光用パターンの生成方法。
  18. 前記第1及び第2光学要素の前記間隔をP、前記第3光学要素の幅をL、前記第領域の前記第1方向の幅をD、前記投影光学系の投影倍率をβとして、前記第1方向に対応する方向の前記境界パターン部の実質的な移動量は、β・L・D/Pであることを特徴とする請求項17に記載の露光用パターンの生成方法。
  19. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
    前記パターンが形成された前記基板を処理することと、
    を含むデバイス製造方法。
  20. 請求項9〜15のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
    前記パターンが形成された前記基板を処理することと、
    を含むデバイス製造方法。
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