JP5807802B2 - 投射装置 - Google Patents
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コヒーレント光が前記光学素子上を走査するように、前記光学素子に前記コヒーレント光を照射する照射装置と、
前記照射装置から前記光学素子の各位置に入射されて拡散されたコヒーレント光によって照明される光変調器と、
前記光変調器で生成される変調画像を拡散させる拡散面を有する拡散部材と、
前記拡散面で拡散された変調画像の虚像を形成するとともに、該虚像を観察者が視認可能とする拡大投射光学系と、を備え、
前記光学素子の各位置に入射されて拡散されたコヒーレント光は、前記光変調器を重ねて照明することを特徴とする投射装置が提供される。
あるいは、例えば、赤色の変調画像を生成する光変調器30と、緑色の変調画像を生成する光変調器30と、青色の変調画像を生成する光変調器30とを近接配置し、これら3つの光変調器30のそれぞれを照明する3つの被照明領域を、順次にホログラム記録媒体55からの拡散光で照明するようにしてもよい。これにより、3つの光変調器30で生成された3色の変調画像が合成されて、カラーの変調画像を生成可能となる。このような時分割駆動の代わりに、3つの光変調器30で同時に生成した3色の変調画像をプリズム等を用いて合成して、カラーの変調画像を生成してもよい。
次に、以上の構成からなる投射装置20の作用および効果について説明する。
前掲の非特許文献1には、スクリーン上に生じたスペックルの程度を示すパラメータとして、スペックルコントラスト(単位%)という数値を用いる方法が提案されている。このスペックルコントラストは、本来は均一の輝度分布をとるべきテストパターン映像を表示した際に、スクリーン上に実際に生じる輝度のばらつきの標準偏差を、輝度の平均値で除した値として定義される量である。このスペックルコントラストの値が大きければ大きいほど、スクリーン上のスペックル発生程度が大きいことを意味し、観察者に対して、斑点状の輝度ムラ模様がより顕著に提示されていることを示す。
照射装置60からのコヒーレント光の一部は、ホログラム記録媒体55で回折されることなく当該ホログラム記録媒体55を透過する。このような光は0次光と呼ばれる。0次光が被照明領域LZに入射してしまうと、周囲と比較して明るさ(輝度)が急激に上昇する点状領域、線状領域、面状領域等の異常領域が被照明領域LZ内に発生してしまう。
反射型ホロは、透過型ホロに比べて、波長選択性が高い。すなわち、反射型ホロは、異なる波長に対応した干渉縞を積層させても、所望の層のみで所望の波長のコヒーレント光を回折させることができる。また、0次光の影響を除去しやすい点でも、反射型ホロは優れている。
上述した形態では、照射装置60が、レーザ光源61と走査デバイス65とを有する例を説明した。走査デバイス65は、コヒーレント光の進行方向を反射によって変化させる一軸回動型のミラーデバイス66からなる例を示したが、これに限られない。走査デバイス65は、図5に示すように、ミラーデバイス66のミラー(反射面66a)が、第1の回動軸線RA1だけでなく、第1の回動軸線RA1と交差する第2の回動軸線RA2を中心としても回動可能となっていてもよい。図5に示された例では、ミラー66aの第2の回動軸線RA2は、ホログラム記録媒体55の板面上に定義されたXY座標系のY軸と平行に延びる第1回動軸線RA1と、直交している。そして、ミラー66aが、第1軸線RA1および第2軸線RA2の両方を中心として回動可能なため、照射装置60からのコヒーレント光の光学素子50への入射点IPは、ホログラム記録媒体55の板面上で二次元方向に移動可能となる。このため、一例として図5に示されているように、コヒーレント光の光学素子50への入射点IPが円周上を移動するようにすることもできる。
上述した形態において、光学素子50が、フォトポリマーを用いた反射型の体積型ホログラム55からなる例を示したが、これに限られない。また、光学素子50は、銀塩材料を含む感光媒体を利用して記録するタイプの体積型ホログラムを含んでもよい。さらに、光学素子50は、透過型の体積型ホログラム記録媒体55を含んでいてもよいし、レリーフ型(エンボス型)のホログラム記録媒体55を含んでいてもよい。
上述した形態において、照射装置60が光学素子50上でコヒーレント光を一次元方向に走査可能とするように構成され、且つ、光学素子50のホログラム記録媒体55またはレンズアレイが各位置に照射されたコヒーレント光を二次元方向に拡散するように構成され、これにより、照明装置40が二次元的な被照明領域LZを照明する例を示した。ただし、既に説明してきたように、このような例に限定されることはなく、例えば、照射装置60が光学素子50上でコヒーレント光を二次元方向に走査可能とするように構成され、且つ、光学素子50のホログラム記録媒体55またはレンズアレイが各位置に照射されたコヒーレント光を二次元方向に拡散するように構成され、これにより、図5に示したように、照明装置40が二次元的な被照明領域LZを照明してもよい。
Claims (15)
- 発光波長がそれぞれ相違する複数のコヒーレント光をそれぞれ個別に拡散し得る光学素子と、
前記複数のコヒーレント光が前記光学素子上の対応する領域をそれぞれ走査するように、前記光学素子に前記複数のコヒーレント光を照射する照射装置と、
前記照射装置から前記光学素子の各位置に入射されて拡散された前記複数のコヒーレント光のそれぞれによって全域が照明される被照明領域の照明光を利用して変調画像を生成する光変調器と、
前記光変調器で生成される変調画像を拡散させる拡散面を有する拡散部材と、
前記拡散面で拡散された変調画像の虚像を形成するとともに、該虚像を観察者が視認可能とする拡大投射光学系と、を備え、
前記光学素子の各位置に入射されて拡散された前記複数のコヒーレント光は、前記光変調器を重ねて照明することを特徴とする投射装置。 - 前記光変調器は、前記照射装置からの前記複数のコヒーレント光を透過または反射させて変調画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の投射装置。
- 前記光変調器は、前記照射装置からの前記複数のコヒーレント光を透過させて変調画像を生成する透過型の光変調器であり、
前記拡散部材は、前記光変調器に近接配置されることを特徴とする請求項1に記載の投射装置。 - 前記光変調器で生成される変調画像を前記拡散面上に投射するリレー光学系を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の投射装置。
- 前記リレー光学系は、前記光変調器で生成された変調画像のサイズを調整して前記拡散面上に投射することを特徴とする請求項4に記載の投射装置。
- 前記拡散部材は、前記光変調器で生成された変調画像を透過または反射させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の投射装置。
- 前記拡大投射光学系は、前記拡散面で拡散された変調画像光の一部を反射させて変調画像の虚像を形成し、外光とともに観察者の方向に導光するハーフミラーを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の投射装置。
- 前記ハーフミラーは、車両のフロントガラスであることを特徴とする請求項7に記載の投射装置。
- 前記拡大投射光学系は、凹面鏡、ホログラム記録媒体またはプリズムを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の投射装置。
- 前記光変調器は、マイクロミラーデバイス、または反射型あるいは透過型LCOS、または透過型の液晶パネルであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の投射装置。
- 前記照射装置は、
前記複数のコヒーレント光を放射する光源と、
前記光源から放射された前記複数のコヒーレント光の進行方向を変化させて、前記複数のコヒーレント光を前記光学素子上の対応する領域内でそれぞれ走査させる走査デバイスと、を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の投射装置。 - 前記光学素子は、反射型または透過型のホログラム記録媒体であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の投射装置。
- 前記光学素子は、マイクロレンズアレイであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の投射装置。
- 前記光学素子は、拡散板であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の投射装置。
- 前記拡散板は、ガラス部材または樹脂部材であることを特徴とする請求項14に記載の投射装置。
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