JP5807262B2 - ガラスシステム、加熱装置、処理装置およびプログラム - Google Patents

ガラスシステム、加熱装置、処理装置およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、発熱機能を有するガラスシステム、加熱装置、処理装置およびプログラムに関する。
通電により発熱可能な導電部材を表面に形成させた板ガラスが提案されている(特許文献1参照)。
特開平11−173028号公報
本発明の目的は、省エネルギー化、小型化および簡素化が図られたガラスシステム、加熱装置、加熱装置を処理するための処理装置およびプログラムを提供することにある。
1.ガラスシステム
本発明のガラスシステムは、
一つ又は複数のガラス体と、
前記ガラス体に設けられた抵抗体と、
少なくとも前記ガラス体により空間が区画された加熱空間とを含み、
前記抵抗体に電気を流すことで当該抵抗体が発熱し、加熱空間内に導入された気体を加熱するものである。
本発明のガラスシステムによれば、熱が発生する抵抗体がガラス体に一体となった状態で設けられているためエネルギー損失が小さい。したがって、省エネルギー化を図ることができる。また、加熱するに当たって、圧力容器などの特殊の設備を設ける必要がないため、簡素化および小型化も図ることもできると共に、コストを低減することができる。
本発明において、
前記加熱空間の内部にミスト化された水又は水蒸気を供給する水供給部を含み、前記水蒸気を加熱して過熱水蒸気を生成するためのものである。本発明によれば、短時間かつ小さな設備で、過熱水蒸気を生成することができる。
本発明において、前記抵抗体は、銀を主体とするペーストを焼成して形成されていることができる。
本発明において、前記抵抗体に流れた電流の電流値を測定する電流測定部と、
前記ガラス体の温度を測定する温度測定部と、
前記抵抗体の大きさに基づく昇温プログラムデータを記憶した記憶部と、
前記電流測定部により測定された電流値と前記温度測定部により測定された前記ガラス体の温度とに基づき、前記昇温プログラムデータを参照して、前記ガラス体の状態を導出するための処理部とを含むことができる。
本発明によれば、抵抗体の大きさに基づく昇温プログラムデータを有するため、抵抗体の大きさごとに処理装置を別途作成する必要がなく、処理装置自体の汎用性を向上させることができる。
また、所定の電流が流れた場合に、所定の温度が上昇していない場合には、温度測定部が破損していると認識することができる。したがって、温度測定部の破損状態の確認が容易となる。
本発明において、前記記憶部は、前記抵抗体の抵抗値と前記抵抗体の大きさとの間の関係データを有することができる。本発明によれば、処理装置により、抵抗体の抵抗値から抵抗体の大きさを認識することができ、抵抗体の大きさの入力作業を省略することができる。
本発明において、前記温度測定部は、熱電対であることができる。熱電対であることで、メンテナンスを容易に行うことができる。
本発明において、通信ネットワークに接続するための送受信部を含むことができる。これにより、温度測定部の破損状態など、遠隔地にある者に迅速に伝えることができる。
2.加熱装置
本発明の加熱装置は、本発明のガラスシステムを含む。
3.処理装置
本発明の処理装置は、
本発明の加熱装置のガラス体の状態を導出するための加熱装置用処理装置であって、前記抵抗体の大きさに基づく昇温プログラムデータを記憶した記憶部を有し、電流測定部により測定された電流値と温度測定部により測定された前記ガラス体の温度とに基づき、前記昇温プログラムデータを参照して、前記ガラス体の状態を導出する。
本発明によれば、抵抗体の大きさに基づく昇温プログラムデータを有するため、抵抗体の大きさごとに処理装置を別途作成する必要がなく、処理装置自体の汎用性を向上させることができる。
また、所定の電流が流れた場合に、所定の温度が上昇していない場合には、温度測定部が破損していると認識することができる。したがって、温度測定部の破損状態の確認が容易となる。
本発明において、前記記憶部は、前記抵抗体の抵抗値と前記抵抗体の大きさとの間の関係データを有することができる。これにより処理装置により、抵抗体の抵抗値から抵抗体の大きさを認識することができ、抵抗体の大きさの入力作業を省略することができる。
4.プログラム
本発明のプログラムは、コンピュータに、記憶部から本発明のガラスシステムの抵抗体の大きさに基づく昇温プログラムデータを読み出すステップと、前記電流測定部により測定された電流値と前記温度測定部により測定されたガラス体の温度とに基づき、前記昇温プログラムデータを参照して、前記ガラス体の状態を導出するステップとを実行させる。
ガラスシステムの構成例を模式的に示す図である。 ガラスシステムの機能ブロックを模式的に示す図である。 ガラスシステムの処理フローのフロー図である。 ガラスシステムの変形例を模式的に示す図である。 ガラスシステムの変形例を模式的に示す図である。 加熱装置を模式的に示す図である。 図6のA1−A1線に沿った加熱装置の断面を模式的に示す図である。 加熱装置を模式的に示す図である。 図8のA2−A2線に沿った加熱装置の断面を模式的に示す図である。加熱装置を模式的に示す図である。 加熱装置の部品図を模式的に示す図である。 加熱装置の部品図を模式的に示す図である。 加熱装置の部品図を模式的に示す図である。 加熱器具を模式的に示す図である。 抵抗体の変形例を模式的に示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しながら説明する。
1.ガラスシステムの構成
ガラスシステム100は、抵抗体12が設けられたガラス体10と、ガラス体10の温度を測定する温度測定部30と、抵抗体12に流れた電流の電流値を測定する電流測定部32と、電流測定部32により測定された電流値に基づきガラス体10の状態を導出する処理装置20とを含む。
ガラス体10は、抵抗体12に電流を流すことを通じて、抵抗体12が発熱し、その抵抗体12により熱せられるものである。抵抗体12は、導電材からなる膜により構成することができる。導電材の材質としては、銅などの金属やITOなどの金属酸加物を適用することができる。ガラス体10には、抵抗体12に電流を流すための複数の電極(たとえば2つの電極)14a,14bが設けられる。ガラス体10の材質は特に限定されず、公知のものを適用することができる。ガラス体10は複数のガラスを貼り合わせて構成することもできる。この場合には、電極14a,14bを保護する観点から、電極14a,14bを挟み込むようにガラスを貼り合わせることができる。ガラス体10は、平板のものだけではなく、筒状又は中空状のものであってもよい。
ガラス体としては、たとえば、耐熱ガラスを適用することができる。
抵抗体12は、電極14a,14bの間に設けられている。また、電極14a,14bは、ガラス体10の両サイドの側部に設けることができる。なお、電極14a,14bの形状は、電極としての機能を実現することができるものであれば特に限定されず、たとえば、直線状に設けることができる。電極14a,14bの材質は、電極としての機能を実現できるものであれば特に限定されないが、たとえば銅などの金属からなることができる。電極14a,14bには、電源部40により電流が供給される。
温度測定部30は、ガラス体10の温度を測定できるものであれば特に限定されず、たとえば熱電対により構成することができる。温度測定部30が熱電対からなる場合には、取り付けの容易さから、先端付近を粘着体(シール体など)に装着し、その粘着体を通じてガラスに取り付けてもよい。温度測定部30は、処理装置20との間でアンプA1を介して設けることができる。
電流測定部32は、複数の電極14a,14b間に流れる電流を測定できるものあれば特に限定されず、公知のものを適用することができる。電流測定部32は、処理装置20との間でアンプA2を介して設けることができる。
処理装置20は、電源部40などの構成要素を制御し、電流測定部32により測定された電流値と温度測定部30により測定されたガラス体10の温度とに基づき、ガラス体10の状態を導出する。処理装置20は、CPU、ROMおよびRAMなどを含む制御回路により実現することができる。処理装置20は、複数の制御回路により実現してもよい。
ガラスシステム100は、さらに次の構成要素を含むことができる。
ガラスシステム100には、温度設定スイッチ52および温度表示ランプ54が外部端子接続部(たとえばフォトカプラ)50を介して処理装置20に接続されている。温度設定スイッチ52は、ガラス体10の設定温度に対して高温側または低温側に設定を変更するためのものである。温度表示ランプ54は、温度設定スイッチ52による温度変更の程度を表示するランプ(たとえば発光ダイオード)である。
AC/DCコンバータ44は、電源部40の交流電源を直流電源に変換するものである。変換された直流電源の経路は、処理装置に送られる経路と、DC/DCコンバータ46に送られ昇圧又は降圧されて処理装置20に送られる経路とがある。
記憶部60には、抵抗体12と抵抗値との関係データ、抵抗体12の大きさなどに応じた昇温プログラムデータ、電流値と抵抗値との対応データ、電流値と温度変化との対応関係データ、電源を入れてから所定の温度までに上昇する時間、電源を切ってから所定の温度まで下降する時間、電源を遮断した後の最高到達温度、電源を投入した状態で破損する温度や電源投入から破損するまでの時間などのデータ電流値とガラス体の昇温する温度との対応データなどが格納されている。これらの記憶部60のデータは、ガラスシステム100の昇温のための制御等のために適切な条件を導出するための基礎データとなるものである。特に、昇温プログラムデータには、ガラス体10の大きさおよび厚さなど、抵抗体12の大きさおよび厚さに応じた昇温のための条件が付与されており、電流を流す時間、その電流を流す時間に応じた電流値や電圧値などが設定されている。記憶部60は、ハードディスク、ROM、RAMなどの公知の記憶媒体により構成することができる。記憶部60の機能は、処理装置20内の記憶領域により実現してもよい。
ディスプレイ62は、処理装置20に接続され、ガラス体10の表面温度、ガラス体10の通電電流値、ガラス体10の破損警報、熱電対32の断線警報などを表示する。ディスプレイは、タッチパネルディスプレイなど公知の表示装置を適用することができる。
コンピュータ64は、処理装置20に接続され、基本設定温度、ガラス体のタイプ(厚さ、形状、大きさなど)、熱電対回路の温度補正を行う。
送受信部66は、処理装置20に接続されている。送受信部66により、インターネットなどの通信網を通じて、管理端末との間で情報を送受信するものである。送受信部66は、公知の送受信機器を適用することができる。
処理装置20は、アンプA3を介して、ソリッドステート・リレー42の制御出力を出力し、ソリッドステート・リレー42を制御する。ソリッドステート・リレー42は、抵抗体12への電源の投入と遮断とを行うものである。ソリッドステート・リレー40がゼロクロス機能を搭載することで、電源のノイズの低減と低音化を実現することができる。ゼロクロス機能を有するソリッドステート・リレー42は、電源の波形を認識し、0Vのところでオン・オフをすることができる。
また、図示はしないが、光や音によりガラスシステム自身の異常状態(たとえば温度測定部の異常状態)を警告する警告部があってもよい。
2.加熱装置および加熱器具
図6〜図13を参照して、加熱装置を説明する。
加熱装置200は、発熱するガラスシステム100の間に、水又は水蒸気を導入することで、ガラスシステム100から発生する熱により過熱水蒸気が生成される。この加熱装置200のガラスシステム100の間には、発生した水蒸気が通るための通路(加熱空間)S1が設けられている。
二つのガラスシステム100の間に、水又は水蒸気を導入する方法としては、加熱式や超音波式などの水蒸気発生装置やミスト発生装置により水又は水蒸気をガラスシステム間に通過させることができる。
二つのガラスシステム100は、それぞれの抵抗体12が水又は水蒸気が通る管路S1の側とは反対側(外側)にくるように、対向させることができる。
水蒸気が通るための通路S1は、ひだ状、蛇腹状、ジグザグ状に通路を設けてもよい。通路S1は、通路壁体16により、進路を規定することができる。また、ガラスシステム100と通路壁体16の周りに額縁状の周縁体15を設けることができる。これら通路壁体16および周縁体15は、熱伝導率が高い材質、たとえばアルミニウムなどからなることができる。通路壁体16a,16bが熱伝導率の高い材質からなることで、過熱水蒸気の加熱の効率性が増す。また、周縁体15が熱伝導率の高い材質からなることで、ガラスシステム100の周囲に周縁体15を接した状態にしたときにおいて、熱せられにくいガラスシステム100の周囲の部分を周縁体15を通じて加熱することができる。これにより、ガラスシステム100の温度の均一化を図ることができ、温度差によるガラス体10の変形などを防ぐことができる。
通路壁体16は、図8および図9に示すように、たとえば、ガラスシステム100間に、二つの櫛形の通路壁体16a,16bを対向するように組み合わせて構成することができる。
この加熱装置200は、図13に示すように、オーブンなどの加熱器具300の熱源として利用することができる。加熱器具300は、被加熱物を置くチャンバ90内に、加熱装置200を置くことができる。これにより、被加熱物を置くチャンバ90に直接、過熱水蒸気を導入することができると共に、加熱装置200から発せられる熱をチャンバ90内に放出することができる。加熱装置200は、チャンバ90の底面に設けてもよいし、または、チャンバ90の側面に設けてもよい。
3.動作
電源を入れる(S10)。次に、設定データを読み込む(S12)。つまり、処理装置20が発熱ガラス10の大きさに基づく昇温プログラムを読み出す。この際、抵抗値と抵抗体12の大きさとの対応データを有する場合には、電源を入れた後に、抵抗値を図り、抵抗体12の大きさを認識してもよい。
次に、発熱装置200のガラス体10の表面温度を計測する(S14)。この際、必要に応じて、周辺環境温度も測定する。その初期表面温度および必要に応じて周辺環境温度に基づき、電圧出力データを演算する(S16)。電圧を出力する前に、水供給装置(図示せず)から水を発熱装置200の通路(加熱空間)S1内に導入し、電圧を出力する(S18)。次に、抵抗体12を流れた電流値を計測し(S20)、正常であれば、電流を流し続ける。たとえば、対向する二つのガラスシステム100を採用した場合には、2つのガラスシステム100のガラス体10の温度が同じになるまで電流を流し続けることとしてもよい。

所定時間を経過した後に表面温度を計測し(S22)、所定温度まで達すると共に発熱装置200内に導入されたミスト状の水が加熱され所定量の過熱水蒸気が生成した段階で電圧出力を遮断する(S24)。なお、電圧出力を遮断した後、水供給装置からの発熱ガラス内への水の供給も停止する。
所定時間後に表面温度が所定温度まで達していない場合には、電圧出力データを再演算し(S16)、再度、電圧を出力する(S18)。温度を一定に保つために、電圧出力を遮断してから所定時間の経過をタイマーにて把握し(S26)、その所定時間を経過した後に、表面温度を計測する(S22)。
抵抗体12を流れた電流値を計測して(S20)で、その通電電流値が異常値を示した場合には、電圧出力を停止する(S28)。また、温度測定部30に異常が発生した場合にも(S30)、電圧出力を停止する(S28)。
所定の電流が流れているにもかかわらず、温度測定部30が測定した温度が昇温プログラム通りの温度とならない場合には、温度測定部30が故障していると認識する。この場合、送受信部66により、管理端末にその故障情報を送信することができる。
目視などで抵抗体12が破損していないことなどを確認した場合には、抵抗値に基づき発熱ガラス10の大きさを認識してもよい。つまり、抵抗体の厚さが同じ場合であれば、抵抗体の抵抗値から抵抗体の大きさを認識することができる。
また、抵抗体12の大きさがわかっていれば、抵抗値を確認することで、抵抗体12の破損状況を確認することができる。
これらの処理を処理装置20のコンピュータに実行させるプログラムは、処理装置20を構成するROMなどに格納することができる。
4.作用効果
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
(1)加熱容器にて水蒸気を発生させると共に、その加熱容器の中で加圧加熱を行うことで、過熱水蒸気を作る技術がある。この方法により過熱水蒸気を生成する場合には、加熱容器にて、沸点まで加熱させるが、その加熱容器の内圧を高くして沸点温度を上げることにより、水蒸気の温度を100度以上の温度にするという方法が一般的にとられている。
この方法にて過熱水蒸気を作ろうとした場合、加熱容器にて沸点まで原水を加熱するエネルギーが必要である。この場合、圧力を高めるための圧力容器が必要となるため、設備は大きく高価な物となり保守管理も所定期間(たとえば毎年)ごとに必要となり、利用者の負担は大きなものとなる。
また、別の技術として、水を霧状にしてヒータ等にて加熱することで沸点までの時間を短縮させ、ここで作られた水蒸気を加熱し続けることにより、高温の加熱水蒸気を作り出すものがある。
この方法で作られる過熱水蒸気は、圧力容器こそ必要ないが、ヒータの性能や断熱・熱の伝導・温度制御などの精度により、作り出される過熱水蒸気の高温化には高いエネルギーが必要な上、水蒸気を加熱するための加熱領域としてそれなりの距離が必要となり、設備の小型化には数多の課題を抱えている。
また、従来から存在するボイラ式や数多な方法による再加熱方式では、過熱水蒸気をつくるための管と加熱装置が別体である事で熱損失が大きく、これらの熱エネルギーを保持するための保温設備などを付帯する必要があり、小型化が難しい。また、水蒸気の通る管を金属などで作り、金属自体を発熱させる方法も考えられるが、基本的な水に含まれる成分によっては、金属の腐食が発生したり、内部に堆積物が固形化して内圧が上昇するなどの危険性がある。この場合、別途圧力センサーなどで内圧を管理して、加熱を止めるプログラム等が必要となるため、装置の製造価格が大きくなる。
本実施の形態においては、加熱装置の中で水蒸気を作り、さらに過熱水蒸気を生成するため、その分だけ、熱損失を抑えることができる。ミスト化された噴霧水などを加熱装置内に加熱して水蒸気にし、その加熱装置にて加熱を続けて過熱水蒸気にするため、圧力容器や保温装置などの特殊な設備が不要なため、設備の簡素化が図ることもできる。また、投入される噴霧水の温度や環境温度を読み取り、必要な温度まで、設定した昇温速度および時間で昇温させ、必要な温度を維持することができる。さらに、電圧や電流の微妙な変化も可能となり、省電力化を図る上での最適化も容易である。
発熱する加熱装置の中に微細な噴霧水を送り込むことで、短時間かつ小さな設備で、過熱水蒸気を生成することができる。この発熱する加熱装置は均等に発熱し、発熱機能を有する加熱装置の温度調整は1度単位で行うことができるため、発熱する加熱装置内の雰囲気を容易にコントロールすることが可能である。このように発熱するガラスという特殊なガラスは、環境温度から600℃近い温度までコントロールが可能であることから、当該管内に噴霧された霧を加熱することで、必要な温度の過熱水蒸気を小さなエネルギーと小規模設備で作り出すことを可能とする。
つまり、本実施の形態によれば、エネルギー損失が少ないため、省エネルギー化を図ることができると共に、エネルギー損失の要素の影響が少ないため、その分だけ加熱装置の雰囲気のコントロールが容易となり、小型で、簡素化され、省電力化を図ることができる。
(2)一般的な技術で導電皮膜を有する発熱するガラスの温度制を行おうとした場合、発熱するガラスにある温度を維持させようとすることから、あらかじめ発熱するガラスに一定の電圧をかけて、温度上昇を計測して、求める温度に成った時点での電圧と電流を暖めたいガラスに供給し続ける方法で温度の管理を行う方法を取るか、100Vなどの一般単相電流を発熱するガラスの電極に供給し、温度の上昇が求める温度に成ったことを確認する為の熱電対とそれに繋がる温度調節機により、発熱するガラスに供給された電気を遮断し、温度上昇を止める方法による温度管理が一般的である。
これらの方法にて温度管理を行なった場合で、先のように電圧などを減圧されて求める温度になるようにあらかじめ計測された一定の電圧と電流にて加熱された場合に、当該ガラスの温度が低い場合等、求める温度までの昇温時間がかかる場合や、環境温度が低い場合等、求める温度に達しない。
また、この方法だと、一定の電圧と電流を供給する場合には、毎回寸法が違う発熱するガラスに対して、あらかじめ暖めるガラスの電極間抵抗値を計測し、供給する電圧と電流を決定し、対応する制御装置を製作する必要がある。
一方、温度調節機にて管理された場合には、設定した温度を維持する為に電源の供給時間をコントロールする事により当該発熱するガラスの温度を調節しているが、設定された温度に達するまでは電源が供給され、温度が達成された事を熱電対が温度調節機に伝えた時に電源の供給が経たれる。
この制御方法は一般的なものであるが、保温効果の高いガラスなどの温度管理を行なおうとした場合などには、通電時に発熱し、温度上昇が始まる、希望の温度に達して温度調節機が電源の供給を遮断した後にも温度が上昇することになり、また、温度が下降し始めて、温度調節機が発熱するガラスに通電を始めると、再度設定温度以上になると言う結果が毎回繰り返される。
これら、温度にむらが生じ常にガラス面の温度は上下し、結果として電力のロスが起こっているという課題を抱えている。
つまり、要求温度を維持するための方法として、電源の供給の入り切りで行なう場合や、一定の電源を供給し続ける装置と方法では、少ない電力で一定の温度を、環境の変化に応じて対応する事も出来ない場合や、発熱するガラスの面積により変化する抵抗値を計測し、1枚毎に温度設定をする為の適切な電圧と電流を供給する装置を設ける必要があるという課題がある。また、一般的な技術では発熱体全般として、単に温度が上がると電源が切れる、もしくは温度がそれ以上上昇しない電源を供給するという方式を使用しており、発熱するガラスという特殊な製品の温度制御装置の使用分野が狭小的な状態となっているという課題があった。
本実施の形態においては、昇温プログラムの対応テーブルを有するため、異なる寸法の発熱するガラスに対して、装置や方法を変更すること無く対応し、環境温度の変化にも対応して、希望の温度を維持し、また、安定した環境の場合には一定の温度を保つ機能をもち、少ない電力での温度維持を可能とする機能をもつ。
発熱するガラスという特殊な製品の温度管理を環境温度から600℃近い温度まで、コントロールし、ガラス面積が異なる場合においても、自動的に状況を把握し、計算、判断を行い、制御をすることができる。
発熱するガラスの温度をコントロールすることは、今まで市場に存在する、塗膜式や蒸着式の導電皮膜の性能が向上し、30℃前後までしか昇温しなかったガラスが、発熱するガラス性能の向上により、600℃近くまで昇温するため、その用途が増えた事で益々求められている。このように用途が広がり、発熱体としてのガラスを利用しようとした場合に、従来の温度コントロールの方法をそのまま発熱するガラスに使用しているが、その形状や大きさ、厚さや要求温度がそれぞれ異なり、それぞれに対応する制御装置と方法が異なり、都度開発を求められ、対応を行なう形で製作されて来たが、昇温速度に問題があったり、温度が不安定になったり、消費電力が大きかったり、制御装置の都度開発費用がかかるなどの問題は避けられない状況である。このような状況もさらに考慮すると、本実施の形態は大変有用なものである。以上のように、本実施の形態によれば、ガラスシステムを制御する処理装置の汎用性を向上することができる。
(3)所定の電流が流れているにもかかわらず、温度測定部30が測定した温 度が昇温プログラム通りの温度とならない場合には、温度測定部30が故障していると認識することができる。
(4)本実施の形態によれば、計測した電流値から漏電しているかどうか判断することができる。したがって、破損状態の確認も容易である。
(5)この加熱装置200によれば、水蒸気を作るための加熱と、水蒸気を過熱水蒸気にするための加熱を一つの装置で行うことができる。
(6)加熱装置200を加熱炉(チャンバ)の中に載置することができる。
(7)通常、水蒸気を作るための加熱装置と過熱するための加熱装置との間の管路、および、過熱するための加熱装置と過熱水蒸気を導入する炉との間の通路での熱損失を補うための加熱装置が必要であるが、そのような加熱装置が不要である。
(8)発熱するガラスシステム100により、遠赤外線による被熱効果を高め、当該加熱装置を構成するパーツ数を減らし、薄く平面形状にすることで、益々省スペースが図れ、過熱水蒸気を必要とするチャンバーに近い位置に設置することが可能となる。
(9)この加熱装置200によれば、チャンバー壁面に設置して過熱水蒸気を直接チャンバー内に排気することができると共に、加熱装置200の排熱を利用してチャンバー90内部の加熱を行うことも可能である。
(10)この加熱装置200は、殺菌、滅菌、焼成、炭化乾燥などの乾燥に用いることができる。
(11)水蒸気を作るためのボイラーなどの加熱装置が不要である。
4.抵抗体の変形例
抵抗体12は、銀を主体とするペーストを焼成して形成されていることができる。銀を主体とするペーストには、たとえば、パラジウム、プラチナ、ニッケル、金、銅、ハロゲン、硫黄、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、チタン、ガリウム、バリウム、ストロンチウム、スズ、インジウム、タングステン、クロム、ゲルマニウム、モリブデンなどからなる群から選ばれる少なくとも1種を添加することができる。銀を主体とするペーストは、ガラス成分を含めてもよく、固体状の酸化物、たとえば金属酸化物(たとえばアルミナ)やケイ素酸化物なども添加することができる。銀を主体とするペーストの溶媒としては、たとえば、有機溶剤(たとえば、ラッカー、シンナーなど)を使用することができる。
抵抗体12のパターンは、たとえば、図14に示すようなジグザグのパターンであることができるが、このパターンに限定されず、求める抵抗値や加熱調理装置100の大きさ、形状などにより決めることができる。配線パターンの全体の抵抗値は、求める発熱温度により決められるが、抵抗体12の全体の抵抗値がたとえば4Ω以上とすることができる。抵抗体12の長さ、幅、厚み、材質などにより、抵抗体10の抵抗値を制御することができる。
抵抗体12は、銀を主体とするペーストを塗布した後に焼成して形成してもよいが、銀を主体とするペーストに電流を流すことで、自ら発熱させ、自己焼成させて形成することもできる。抵抗体12は、保護膜として絶縁膜(たとえば酸化シリコン膜など)により被覆してもよい。
抵抗体12には、電気を流すための配線が施されており、抵抗体12に電気を流すことで、抵抗体12自身が発熱する。抵抗体12は、導電材からなる膜により構成することができる。
抵抗体12の両端に必要に応じて、電流を流すための複数の電極(たとえば2つの電極)を設けてもよい。
5.変形例
(1)加熱装置が加熱する液体は、水の他に、pHを調製した水やアルコール、アンモニアなどであってもよい。
(2)上記の実施の形態においては、ガラスシステム100が対向して複数設けられていたが、一面のみにガラスシステム100を配置してもよい。
(3)図9に示すように、放熱部材18を設けることもできる。二つのガラスシステムを挟むように、二つの放熱部材18を設けてもよい。放熱部材18は、金属板(たとえば、アルミニウム板など)やセラミック材により構成することができる。この場合、図13に示すように、加熱装置200をチャンバ90内に設けたときに、ガラスシステム100から発せられた熱を放熱部材18を通じて、チャンバ90内に供給することができる。
本実施の形態は、本発明の範囲内において種々の変形が可能である。
本発明のガラスシステムは、発熱装置として、広く産業に適用される。
10 ガラス体
12 抵抗体
14a 電極
14b 電極
15 額縁(周縁体)
16 通路壁体
16a,16b 櫛型通路壁体
17 絶縁層
18 放熱部材
20 処理装置
30 温度測定部
32 電流測定部
40 電源部
42 ソリッドステート・リレー
44 AC/DCコンバータ
46 DC/DCコンバータ
50 外部端子接続部
52 温度設定スイッチ
54 温度表示ランプ
60 記憶部
62 タッチパネルディスプレイ
64 コンピュータ
66 送受信部
70 ターミナル
80 水又はミスト導入口
82 過熱水蒸気排出口
90 チャンバ
92 排気口
100 ガラスシステム
200 加熱装置
300 加熱器具
S1 通路(加熱空間)

Claims (7)

  1. 一つ又は複数のガラス体と、
    前記ガラス体に設けられた抵抗体と、
    前記ガラス体の間に設けられ、通路を規定し、熱を伝導する通路壁体と、
    少なくとも前記ガラス体及び通路壁体により空間が区画された加熱空間と、
    前記加熱空間の内部にミスト化された水又は水蒸気を供給する水供給口とを含み、
    前記抵抗体に電気を流すことで当該抵抗体が発熱し、前記加熱空間内に導入された水又は水蒸気を加熱して過熱水蒸気を生成し、
    生成された過熱水蒸気を被加熱物に対して供給するための過熱水蒸気の排出口が設けられているガラスシステム。
  2. 請求項1において、
    前記通路壁体の周りに設けられ、前記ガラス体の周囲に熱を伝熱するための周縁体を含むガラスシステム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記抵抗体は、前記水又は水蒸気が通る側とは反対側の前記ガラス体の面に設けられているガラスシステム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のガラスシステムを含む加熱装置。
  5. 請求項4において、
    前記ガラス体の外側に、前記ガラス体の熱を放熱するための放熱部材が設けられている加熱装置。
  6. 請求項5において、
    前記抵抗体と前記放熱部材との間に、前記抵抗体を被覆する絶縁膜が設けられている加熱装置。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の加熱装置と、
    前記加熱装置から過熱水蒸気が供給されるチャンバとを含み、
    前記加熱装置は、前記チャンバ内に設けられている加熱器具。
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