JP5805524B2 - 改質器及びこれを使用した燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素系の原燃料を改質して燃料ガス、具体的には水素リッチの還元性ガスを生成する改質器、特に燃料電池用として好適な水蒸気改質による改質器、及びこれを使用した燃料電池システムに関する。
代表的な燃料電池の一つとして、固体酸化物形燃料電池〔SOFC(Solid Oxide Fuel Cells)〕がある。この燃料電池では、通常、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)などの焼結体からなる薄く脆い固体電解質層の一方の表面側に燃料極が配置され、他方の表面側に空気極が配置された3層構造の積層体が、単電池セルとして使用される。燃料極としてはNiとYSZのサーメットなどが使用され、空気極としてはランタンストロンチウムマンガナイト(LSM)などが使用される。いずれも多孔質の焼結体である。
固体酸化物形燃料電池の運転では、700〜1000℃という高温の条件下で単電池セルの燃料極側に、天然ガスやLPGなどの炭化水素系の原燃料から予熱及び改質を経て得た水素リッチの還元性ガスを燃料ガスとして供給し、空気極側へは酸化性ガスとして予熱された空気を供給する。かくして、単電池セルの燃料極側と空気極側との間に起電力が生じる。ここにおける電圧は1V以下と低いために、平板型の単電池セルでは複数枚を厚み方向へ積層し直列に接続してセルスタックとして使用される。より具体的には、平板型の単電池セルの両面側に反応空間が形成されるように、単電池セルなどを間に挟みながら平板状のインターコネクタを板厚方向へ積層することにより、セルスタックが構成される。セルスタックは炉内に収容され、700〜1000℃という高温で運転される。
ところで、ここにおける原燃料の改質法としては、次の3種類が知られている。一つ目は、都市ガスなどのメタン(CH4 )を主体とする炭化水素系の原燃料を、水蒸気により水素リッチの還元性ガスに改質する吸熱触媒反応の水蒸気改質法である。二つ目は、同じく炭化水素系の原燃料を、空気を用いた部分酸化により水素リッチの還元性ガスに改質する発熱触媒反応の部分酸化改質法である。三つ目は、水蒸気改質と部分酸化改質とを併用したもので、前者の吸熱反応と後者の発熱反応とを組み合わせて熱的に自立させる方法である。燃料電池システムにおける発電効率の観点からは、1番目の水蒸気改質ガスが好ましいとされている。
水蒸気改質により水素リッチの還元性ガスを生成する改質器としては、底部にバーナーを備えた円筒状の燃焼部の上に水蒸気改質触媒が充填された改質部を重ねた2段形式の水蒸気改質装置がある。上段の改質部としては、円環状のものと円筒状のものがあり、前者は特許文献1に、後者は特許文献2にそれぞれ記載されている。いずれの改質部も円筒状の燃焼部の上に同心状に重ねられている。
上段の改質部が円環状の2段式改質装置では、その改質部が内側から高温の燃焼排ガスにより加熱される。特許文献1に記載された2段式改質装置では、下段の円筒状の燃焼部の外周側が、内側からの加熱により水を加熱して水蒸気とし原燃料と混合して予熱する円環状の蒸気生成・混合予熱部となっている。一方、上段の改質部が円筒状の2段式改質装置では、その改質部が外側の円環状の排ガス流路を上昇する高温の燃焼排ガスにより外側から加熱される。特許文献2に記載された2段式改質装置では、下段の円筒状燃焼部の外周側及び上段の円環状排ガス流路の外周側は、予め水と混合された原燃料の予熱部となっている。
このような2段式改質装置とは別に、円筒状の燃焼部の外周側に円環状の改質部を同心円状に組み合わせた1段式改質装置も特許文献3により提示されている。この1段式改質装置では、円環状の改質部の内周側及び外周側が円環状の排ガス流路、その更に外周側が、内側の排ガス流路からの加熱により水を加熱して水蒸気とし原燃料と混合して予熱する円環状の蒸気生成・混合予熱部となっている。
このような従来の水蒸気改質による改質器には次のような問題がある。
燃焼部の上に改質部を重ねた2段式の改質器では、装置高が必然的に大きくなる。上段の改質部が内側からにしろ外側からにしろ燃焼排ガスにより加熱されるため、燃焼ガスによる直接的な加熱を裏側から受ける1段式の改質器に比して水蒸気改質触媒の加熱効率が劣る。水蒸気生成効率、原燃料と水蒸気の混合ガスの予熱効率については、下段の燃焼部の外側でこれらを行う特許文献1に記載の改質器では高い効率を期待できるが、特許文献2に記載の改質器では、予め水と混合された原燃料が当該装置に供給されるため、原燃料と水蒸気の混合ガスを生成する蒸気生成混合部が別途必要になり、装置の一層の大型化が避けられない。混合ガスの予熱効率についても、燃焼部及び改質部の外周側に円環状の断熱層及び排ガス流路を介して予熱部が設けられ、燃焼排ガスによる予熱しか行われないので、高い予熱効率も期待できない。
これらに対し、特許文献3に記載の1段式改質器では、2段式改質器に比して装置高は低く抑制される。しかしながら、改質部は燃焼部の外周側に存在するとはいえ、内側の燃焼部との間に円環状の排ガス流路が介在しているので、燃焼ガスによる直接的な加熱と比べて加熱効率が低い。更に、蒸気生成・混合予熱部も改質部の外周側に排ガス流路を介して配置されているため、水蒸気生成、及び混合ガスの予熱についても高い効率を期待できない。これらについて高い効率を確保しようとすると、燃焼部を大型化するなど、装置の大型化を避け得ない。
これらに加え、水蒸気改質には、改質器の構造を問わず、水蒸気改質反応が吸熱反応であり、しかもその反応温度が500〜900℃と高いために、水蒸気改質反応のみで燃料ガスを生成しようとすると改質器が定常運転を始めるまでに時間がかかり、燃料電池システムの起動時間が長くなる。このため、燃料電池システムの起動時に反応温度が数100℃と比較的低く発熱反応でもある空気を用いた部分酸化改質、部分酸化改質と水蒸気改質とを組み合わせたオートサーマル改質を順に経て水蒸気改質へ移行する段階的改質が多く行われている(特許文献4など参照)。
しかしながら、段階的改質を行うためには部分酸化改質触媒、水蒸気改質触媒という2種類の触媒が必要になる。また、ガス流路切り替え機構が複雑化する。これらのために改質器の構造が複雑化し、ひいては製造コストが上昇するという問題もある。
更に別の問題として、水蒸気改質触媒には、ルテニウム系触媒とニッケル系触媒の2種類がある。ルテニウム系触媒は、ニッケル系触媒に比して必要水量が少ないため、ニッケル系触媒より高価であるものの多用されており、これも改質器の価格を高める要因になっている。ちなみに、各改質触媒に要求される水蒸気/炭素モル比(S/C)は、一般的にルテニウム系触媒で3.0以上、ニッケル系触媒で3.5以上とされている。
特許第4068111号公報 特開2004−262691号公報 特許第4233903号公報 特開2010−170900号公報
本発明の目的は、触媒加熱効率はもとより、水蒸気生成効率、原燃料と水蒸気の混合ガスの予熱効率が高く、しかも装置の小型化、製造コストの低減が可能な高性能で経済性に優れた改質器、及びこれを使用した高性能で経済性に優れた燃料電池システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の改質器は、炭化水素系の原燃料を高温に加熱された改質触媒中で水蒸気と反応させて水素リッチの還元性ガスに改質する水蒸気改質方式の燃料電池用改質器であって、中心部に配置された筒状容器、その外側に内側環状空間を介して配置された筒状の第1外壁、及びその更に外側に外側環状空間を介して配置された筒状の第2外壁を備えると共に、第1外壁と第2外壁との間の外側環状空間に配設された螺旋管を備えている。
そして、中心部の筒状容器と第1外壁との間の内側環状空間は、燃焼ガスが旋回しながら中心軸方向に向かう旋回炎型の燃焼部であり、第1外壁と第2外壁と間の外側環状空間に配置された前記螺旋管の内部は、管内に供給される水を内側の燃焼部からの熱により蒸発させて水蒸気を発生させる蒸気生成部であり、外側環状空間の螺旋管以外の螺旋状空間部分は、螺旋管により生成される水蒸気と前記空間部分に導入される炭化水素系の原燃料とを混合して内側の燃焼部からの熱により予熱する混合予熱部である。
また、内側容器の内部は、改質触媒充填されると共に、外側の燃焼部からの熱により内部の改質触媒加熱され、前記混合予熱部で予熱されて導入された水蒸気と原燃料との混合ガスを、加熱された改質触媒中に通過させることにより改質して、改質ガスである水素リッチの還元性ガスを生成する改質部である。
本発明の改質器においては、中心部から外側へかけて筒状容器、筒状の第1外壁、同じく筒状の第2外壁が順番に組み合わされることにより、改質部を中心部として、その外側の内側環状空間に燃焼部が形成され、その更に外側の外側環状空間に蒸気生成部及び混合予熱部が形成される。そして、筒状容器と第1外壁との間の内側環状空間に形成された燃焼部において、中心軸回りを旋回しながら中心軸方向に延びる旋回炎が生じることにより、内側の改質部、並びに外側の螺旋管内に形成された蒸気生成部及び螺旋管外に形成された予熱混合部が加熱される。これにより、燃焼部外側の蒸気生成部では水蒸気が生成され加熱され、これが同じく燃焼部外側の予熱混合部で原燃料と混合されて予熱される。予熱された混合ガスは燃焼部内側の加熱された改質部を通過し、原燃料の水蒸気改質が行われる。
ここで、燃焼部により加熱される内側の改質部、並びに外側の水蒸気生成部及び予熱混合部が旋回炎により直接的に加熱されるので、これらの加熱効率が本質的に高い。特に旋回炎の特性として、燃焼ガス方向、ガス流量、ガス流速等の条件設定より内側の改質部を外側より強力に加熱することができ、改質効率を特に高めることができる。その場合にあっても、旋回炎の外側に位置する蒸気生成部及び予熱混合部は、旋回炎による直接加熱を受けるので、高い加熱効率を維持できる。
加えて、水蒸気生成部を形成する螺旋管は、螺旋中心の中心軸方向の寸法に比して大きい長さを確保できるので、螺旋管内の蒸気生成部における加熱効率を高め、高効率な蒸気生成を可能とする。しかも、この螺旋管は、螺旋管外の混合予熱部に対しては螺旋フィンとして機能し、混合予熱部におけるガス流路を螺旋化してその流路長を大きくすることにより、ここにおける加熱効率を高める。これらにより全体として高い熱交換効率が確保され、高効率な水蒸気改質ガスの生成が行われる。
これらの結果、部分酸化改質、部分酸化改質と水蒸気改質とを組み合わせたオートサーマル改質を順に経て水蒸気改質へ移行する段階的改質の省略も可能となる。また、水蒸気/炭素モル比(S/C)を大きくすることが可能となることにより、水蒸気改質触媒として安価なニッケル系触媒の使用も可能となる。
本発明の燃料電池システムは、このような高効率な改質器と、その改質器で生成された水素リッチの燃料ガスを使用して発電を行う燃料電池発電部とを備えているので、高性能で経済性に優れる。
本発明の改質器における流体流通経路については、内側環状空間の中心軸方向一端側が燃焼開始部であり、混合予熱部で予熱された水蒸気と原燃料との混合ガスが、筒状容器内の改質部を中心軸方向他端側から中心軸方向一端側へ流通する構成が好ましい。この構成によると、燃焼部における温度は中心軸方向一端側で最も高く他端側にかけて徐々に低下する。混合ガスは改質部内を温度の低い中心軸方向他端側から最も高温の一端側へ流通し温度を漸次上昇させるので、効率よく加熱される。
ここで、外側環状空間における混合予熱部は、前記中心軸方向の一端側から原燃料を導入して混合ガスを他端側から改質部へ供給し、外側環状空間内の螺旋管により構成された蒸気生成部は、前記中心軸方向の他端側から水を導入して水蒸気を一端側から混合予熱部へ供給する構成が好ましい。この構成によると、装置内で渡し配管のような余分な配管を使うことなく各部が直結され、効率のよい流体流通、これによる装置構成の簡略化が実現される。
流体流通経路に関しては又、筒状容器、第1外壁及び第2外壁は縦型であり、外側環状空間内の螺旋管は上側から水を導入して下方へ流通させる構成が好ましい。これにより螺旋管内での流体流通が円滑となり、螺旋管より上方に水タンクを設置する場合にはポンプなどの動力を使うことなく螺旋管内での流体流通を行うことができ、装置構成の簡略化が可能となる。また、ポンプなどの動力を使用する場合もその規模を小さく抑えることができ、いずれにしても装置コストの低減が可能となる。
螺旋管内の蒸気生成部については、螺旋管内に、耐熱繊維の集合体からなる水分拡散部材が装填された構成が好ましい。この構成により、螺旋管内の蒸気生成部では、水分は毛細管現象により水分拡散部材中に浸透し拡散する。これにより、高温の螺旋管内面への水分付着が阻止され、速やかな蒸発を阻害する突沸現象やライデンフロスト現象が抑制されるので、効率的な水蒸気生成が行われる。金属細線のメッシュや錯綜体の使用により水分拡散を行うことができるが、これらは熱伝導性がよいので螺旋管内面と同程度の温度になり、突沸現象やライデンフロスト現象の抑制が不十分となるので、耐熱繊維の集合体からなる水分拡散部材のような効率的な水蒸気生成効果を挙げることが困難である。
外側環状空間における混合予熱部については、当該混合予熱部に、混合ガスの流通を阻害しない伝熱促進部材が装填された構成が好ましい。この構成により、混合予熱部での混合ガスの予熱が促進される。ここにおける伝熱促進部材としては金属又は金属酸化物からなる球を含む塊、又は粒子を挙げることができ、これらに代えて、或いはこれらと共に触媒を装填することも可能である。
本発明の改質器は、中心部から外側へかけて筒状容器、並びに筒状の第1外壁及び第2外壁が順番に組み合わせることにより、改質部を中心部として、その外側の内側環状空間に燃焼部を形成し、その更に外側の外側環状空間に蒸気生成部及び混合予熱部を形成した1段構造であるので、装置高を小さくできる。中心部の燃焼部により内側の改質部、並びに外側の蒸気生成部及び混合予熱部を直接的に加熱するので、これらを効率よく加熱できる。内側の改質部に対してはこれを旋回炎の内側に位置させることにより、外側の蒸気生成部及び混合予熱部に対しては螺旋管を使用することにより、熱交換効率、加熱効率を更に高めることができる。これらの結果、段階的改質の省略や安価なニッケル系触媒の使用を可能にし、装置の小型化、装置性能の向上のみならず、製造コストの低減を図ることができ、経済性にも著しく優れる。
また、本発明の燃料電池システムは、水蒸気改質部としてこのような改質器を備えているので、小型で高性能であり、経済性にも優れる。
本発明の一実施形態を示す燃料電池システムの概念図である。 同燃料電池システムの基本構成を示すフロー図である。 同燃料電池システムに使用されている改質器の具体的構成を示す縦断面図である。 図3中のX−X線矢示図であり、同改質器の下部の横断面である。 同燃料電池システムの起動法をその一例について示すフローチャートである。 高温面上の水滴寿命傾向を示すグラフである。 本発明の別の実施形態を示す燃料電池システムの基本構成フロー図である。 本発明の更に別の実施形態を示す燃料電池システムの基本構成フロー図である。 本発明の更に別の実施形態を示す燃料電池システムの基本構成フロー図である。 本発明の改質器の別の具体的構成を示す縦断面図である。 図10中のY−Y線矢示図であり、同改質器の下部の横断面である。 本発明の改質器の更に別の具体的構成を示す縦断面図である。 図12中のZ−Z線矢示図であり、同改質器下部の横断面である。 本発明の改質器の更に別の具体的構成を示す縦断面図である。 本発明の改質器の更に別の具体的構成を示す改質器下部の横断面であり、図4、図11及び図13に対応する。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態の燃料電池システムは、図1及び図2に示すように、都市ガスなどのガス状の原燃料を水蒸気改質して水素リッチの還元性ガスにする改質器Aと、その還元性の改質ガスを燃料ガスとし、空気を酸化性ガスとして発電を行う燃料電池発電部B(以下、単に発電部Bという)と、改質器Aで発生した高温の燃焼排ガスを熱源として、発電部Bへ供給する酸化性ガスの予熱を行う第1の排熱回収用熱交換器Cと、同じく改質器Aで発生した高温の燃焼排ガスを熱源として、給湯系における温水生成を行う第2の排熱回収用熱交換器Dとを備えている。
改質器Aは、図1、図3及び図4に示すように、円筒状をした縦型で縦長の筒状容器1を中心部に備えている。筒状容器1の外側には、筒状容器1より直径が十分に大きい円筒状の第1外壁2が同心円状に配置されており、その更に外側には、第1外壁2より直径が十分に大きい円筒状の第2外壁3が同心円状に配置されている。筒状容器1の内部は、水蒸気改質触媒4を充填された改質部Sである。筒状容器1の上面は閉塞されている。筒状容器1の下面は中心部を除き閉塞されており、その中心部から下方へ改質ガス導出管5が延出している。
筒状容器1と第1外壁2との間の縦長の内側環状空間は燃焼部Tである。燃焼部Tの下部は燃焼開始部である。燃焼開始部においては、還元性ガス導入管6及び酸化性ガス導入管7が、外側の第2外壁3を貫通し、且つ燃焼部Tと連通するように第1外壁2の下部の周方向2位置に接続されている。還元性ガス導入管6及び酸化性ガス導入管7は、燃焼部T内に下から上へ向かう燃焼ガスの旋回流を形成するように、共に接線方向を向き、且つその旋回流の内側が外側より高温となるように各ガスの吐出方向、吐出流量、流速等を設定されており、更には図示されない点火装置と組み合わされている。第2外壁3は、ここでは筒状容器1を収容する円筒状の外容器であり、内容器である筒状容器1を中心部に収容すると共に、内容器である筒状容器1との間に円筒状の隔壁である第1外壁2を装備している。外容器の天板中心部からは、燃焼部Tと連通する燃焼排ガス導出管8が上方へ延出している。
第1外壁2と第2外壁3との間の縦長の外側環状空間には、その上部から下部にかけて螺旋管9が設けられている。螺旋管9は、第1外壁2を取り巻くようにしてその外周面に固着されている。螺旋管9の内部は、内部に導入された水を内側の燃焼部Tからの熱により加熱して蒸発させる蒸気生成部Uである。蒸気生成部Uには、効率的な蒸気生成のために水分拡散部材10が螺旋管9の全長にわたって装填されている。水分拡散部材10は、耐熱繊維の織物、不織物といった繊維集合体であり、ここではアルミナ長繊維の糸をスリーブ状に編んだ織物を用いている。螺旋管9の上端部は、前記外容器の天板を貫通して外容器内に挿入された垂直な水導入管11と連結されている。一方、螺旋管9の下端部は、水蒸気導出口12として開放して後述する混合予熱部Vの下部に連通している。
第1外壁2と第2外壁3との間の縦長の外側環状空間の螺旋管9を除く部分、すなわち螺旋管9の外側部分は、螺旋管9内の蒸気生成部Uで生成され下端の水蒸気導出口12から排出される水蒸気を炭化水素系の原燃料と混合して予熱する混合予熱部Vである。この混合予熱部Vにガス状の原燃料を供給するため、前記外容器の底板部には、混合予熱部Vに連通する原燃料導入管13が、下方から接続されている。一方、混合予熱部Vの上部には、混合予熱部Vで予熱された水蒸気と原燃料の混合ガスを改質部Sへ供給するために、混合予熱部Vと改質部Sを接続する水平な接続管14が、混合予熱部Vと改質部Sとの間の燃焼部Tを横切って架設されている。
混合予熱部Vは又、蒸気生成部Uを形成する螺旋管9によって螺旋状空間に区画形成されている。この区画形成のために、螺旋管9は内側の第1外壁2の外面のみならず、外側の第2外壁3の内面にも密着している。
本実施形態の改質器Aを用いた燃料電池システムは、図2に示すように、発電部Bと組み合わされることにより構成される。発電部Bは周知の構造を採用しているので、詳細な説明は省略する。
簡単に説明すると、固体酸化物形燃料電池の最小構成単位である平板型の単電池セルを、集電体と共に挟みながら板状のインターコネクタ(セパレータ)を板厚方向に積層し、その積層体を積層方向に加圧保持することにより構成されたセルスタックを、燃料電池発電部Bは主要構成部材としている。個々の単電池セルは、ここではイットリア安定化ジルコニアからなる平板状の固体電解質層16と、固体電解質層16の一方の表面側に積層配置されたNiとYSZのサーメットからなる平板状の燃料極17と、固体電解質層16の他方の表面側に積層配置されたランタンストロンチウムマンガナイト(LSM)からなる薄い平板状の空気極17とからなる3層構造の円形又は角形の平板である。
前述した改質器Aは、改質部Sの下端部に設けられた改質ガス導出口5から導出される改質ガス、すなわち水素リッチの還元性ガスを燃料電池発電部Bのセルスタックにおける個々の単電池セルの燃料極17の側へ燃料ガスとして供給する。その一方で、個々の単電池セルから排出される未反応ガス、すなわち燃料極17の側から排出される還元性ガス及び空気極18の側から排出される酸化性ガスが、改質器Aへ燃焼用原料ガスとして供給される。具体的には、燃料極17の側から排出される還元性ガス及び空気極18の側から排出される酸化性ガスが、改質器Aの還元性ガス導入管6及び酸化性ガス導入管7をそれぞれ介して燃焼部Tへ供給される。
次に、本実施形態の改質器A、及びこれを用いた燃料電池システムの運転方法並びに動作及び機能について、図2及び図5を参照して説明する。
燃料電池システムの起動時は、図5に示すように、酸化性ガスを、その予熱のための第1の排熱回収用熱交換器Cを介して発電部Bの空気極17の側に供給する(S1)。その酸化性ガスは、改質器Aの燃焼部Tに酸化性ガス導入管7を介して下から導入され、上の燃焼排ガス導出管8から導出された後、前記した第1の排熱回収用熱交換器C、及び給湯系における温水生成等のための第2の排熱回収用熱交換器Dに送られる。この状態で燃焼部Tにおける点火装置を起動し(S2)、引き続き起動用還元性ガスを改質器Aの燃焼部Tに還元性ガス導入管6を介して下から導入する(S3)。これにより、燃焼部Tの下部(燃焼開始部)において燃焼が始まり(S4)、燃焼部Tにおいては燃焼ガスが旋回しながら下から上へ流動することにより旋回炎が形成される。また、燃焼排ガスが燃焼排ガス導出管8から排出される。
その結果、改質器Aの温度が上昇する(S5)。具体的には燃焼部Tでの燃焼により、内側の改質部Sの温度が上昇すると共に、外側の蒸気生成部U及び混合予熱部Vの温度が上昇する。また、燃焼排ガスの温度も上昇する(S6)。これらに伴い燃焼部Tにおいては点火装置を停止し(S7)、自立燃焼が始まる。燃焼排ガス導出管8から排出された燃焼排ガスは第1の熱交換器Cに送られるので、その温度が上がることにより、発電部Bの空気極18側へ送られる酸化性ガスの温度も上がる(S8)。
改質器Aの温度が上昇し、その温度が蒸発可能温度に達すると(S9)、水導入管11から蒸気生成部U内へ水を供給し始める(S10)。改質器Aの温度が更に上昇し、その温度が改質可能温度に達すると(S11)、ガス状の原燃料を混合予熱部Vに原燃料導入管13から導入し始める(S12)。これにより改質部Sで改質ガスが生成され始める(S13)。改質部Sで改質ガスが生成され始めると、その改質ガスである水素リッチの還元性ガスが発電部Bの燃料極16の側へ供給され始める(S13)。発電部Bは供給される高温の酸化性ガス及び還元性ガスにより温度が上昇し(S14)、その温度が発電可能温度に達すると(S15)、発電が始まる(S16)。
一方、改質器Aにおいては、発電部Bを通った還元性ガスが改質部Sに供給され始め(S17)、起動用還元性ガスの供給がなくとも燃焼を維持することが可能となるため、起動用還元性ガスの供給を停止する(S18)。
すなわち、改質器Aでは、発電部Bにおけるセルスタック内の個々の単電池セルの燃料極17及び空気極18の各側から排出される未反応の還元性ガス及び酸化性ガスが、それぞれ還元性ガス導入管6及び酸化性ガス導入管7を介して環状の燃焼部Tに下部から接線方向に導入される。これにより、環状の燃焼部Tでは、燃焼ガスが旋回しながら上昇する旋回炎が形成される。燃焼に伴う排ガスは、上方の燃焼排ガス導出管8から装置外へ排出される。
これと共に、改質器Aでは、第1外壁2と第2外壁3との間に形成された外側環状空間内の混合予熱部V(螺旋管9を除く部分)に、下方の原燃料導入管13により炭化水素系の原燃料が下部から導入される。また、螺旋管9内の蒸気生成部Uに水導入管11を介して水が上部から導入される。このとき、燃焼部Tでの旋回炎燃焼により、内側の内側容器1内の改質部Sと共に、外側の外側環状空間も加熱されている。このため、螺旋管9内に導入された水は蒸発して加熱された水蒸気となり、下端の水蒸気導出口12から混合予熱部Vの下部に導入される。混合予熱部Vの下部に導入された水蒸気は、同じく混合予熱部Vの下部に導入されたガス状の原燃料と共に、今度は混合予熱部Vを上昇し、この過程で原燃料と水蒸気の混合が進み、その混合ガスが内側の環状の燃焼部Tからの熱により加熱される。
こうして混合予熱部Vで生成された加熱混合ガスは、内側の燃焼部Tの上部を横切る接続管14を介して更に内側の改質部Sへ上部から導入される。改質部Sへ導入された混合ガスは、外側の燃焼部Tにより加熱された改質部S内を下降し、この過程で水蒸気改質触媒4により水蒸気改質を受けて水素リッチの還元性ガスとなる。生成された還元性の水蒸気改質ガスは、筒状容器1の下部に設けられた改質ガス導出管5から改質器Aの外へ導出され、発電部Bにおけるセルスタック内の個々の単電池セルの燃料極17の側へ供給され、発電部Bでの発電に使用される。
このようにして運転を開始した改質器A及びこれを用いた燃料電池システムの機能は以下のとおりである。
改質器Aの燃焼部Tでは、旋回炎による燃焼が行われる。旋回炎による加熱は、燃焼排ガスによる加熱と比べて直接的であり、加熱能力が格段に大きい。加えて、旋回炎による燃焼は、内側の改質部S、並びに外側の蒸気生成部U及び混合予熱部Vを燃焼炎により強力に加熱すると共に、各種の燃焼パラメータの設定により内側の改質部Sを強力に加熱することができ、その温度を高くすることができる。このため、改質部Sに導入された原燃料と水蒸気の混合ガスの水蒸気改質が効率的に進行する。
螺旋管9内に形成された蒸気生成部Uにおいては、螺旋管9が内側の燃焼部T内の旋回炎により強力に加熱され、雰囲気温度が高くなると共に、螺旋形状により流通経路が螺旋管9の中心軸方向高さに比して長くなっているので、水蒸気の生成効率、加熱効率が本質的に高い。しかしながら、螺旋管9の温度が高くなるだけでは、効率的な水蒸気の生成が逆に困難になる。図6の高温面上の水滴寿命傾向を示すグラフからも分かるように、約150℃までは面温度が上昇するほど水滴寿命が短くなり、水蒸気生成効率が上昇する。しかしながら、約150℃を超えたあたりから逆に水滴寿命が長くなり、面温度が300℃程度になると、沸点を超えた温度としては最も水蒸気生成効率が低下し、それより面温度が上がっても水蒸気生成効率の上昇は僅かである。これは面温度が高い場合に水滴が球状になり緩慢に蒸発する、いわゆるライデンフロスト現象のためであり、この観点からは螺旋管9を高温に加熱するのは問題であるが、螺旋管9の温度を低くすると、それに伴って螺旋管9の外の混合予熱部Vの雰囲気温度が下がり、予熱効果が不足する。
そこで、本実施形態の改質器Aでは、螺旋管9内の蒸気生成部Uに耐熱繊維の集合体、ここではアルミナ長繊維の糸をスリーブ状に編んだ織物を挿入している。このため、螺旋管9内に導入された水が毛細管現象により織物内に速やかに浸透し、螺旋管9の内面から離反する。その結果、螺旋管9が高温に加熱されても、導入水が管内面に接触しないので、ライデンフロスト現象や突沸現象は発生せず、螺旋管9内の高温雰囲気により蒸発が促進される。したがって、螺旋管9外の混合予熱部Vの雰囲気温度を高く維持しつつ、蒸気生成部Uでは高い水蒸気生成効率が得られる。
螺旋管9外の混合予熱部Vでは、前述したとおり高い雰囲気温度が確保される。これには螺旋管9が螺旋ガイドとして流路長を延長するのに寄与している。これに内側の旋回炎を用いた燃焼部Tからの直接加熱が加わって、原燃料と水蒸気との混合効率、混合ガスの予熱効率につき、高い効率が確保される。混合予熱部Vでの混合効率、予熱効率は、混合予熱部Vに金属球、セラミック球などの伝熱促進部材を装填しておくことにより一層向上する。これらの結果、改質器Aでは極めて効率的な水蒸気改質が行われ、水蒸気改質触媒として多用さているルテニウム系触媒を安価なニッケル系触媒に変更することも可能となる。また、燃料電池システムの起動時に水蒸気改質に先立って行われる部分酸化改質を省略し、起動時から水蒸気改質のみで改質を済ませることが可能となる。
改質器Aの装置構成上の利点としては、燃焼部Tを挟んで内側に改質部S、外側に蒸気生成部U及び混合予熱部Vが配置された一段構成であるので、装置高を低く抑えることができる。部分改質機構及び切り替え機構の省略が可能であるので、これによる装置コストの低減が可能である。ルテニウム系触媒からニッケル系触媒への変更によるコスト低減も可能である。これらのため、改質器Aは小型でありながら高性能であり、しかも経済性に優れる。
流体流通経路に着目すると、水及び水蒸気は第1外壁2と第2外壁3との間の外側環状空間に配設された螺旋管9内の蒸気生成部Uを上から下へ流通する。原燃料は、外側環状空間内の螺旋管9を除く部分に形成された螺旋状の混合予熱部Vに下から導入され、蒸気生成部Uを上から下へ流通した水蒸気と混合され、その混合ガスが螺旋状の混合予熱部Vを下から上へ流通する。この過程で混合及び予熱を終えた混合ガスは、内側容器1内の改質部Sに上から導入され、下方へ流通する過程で改質を終えて水蒸気改質ガスとして改質部Sの下から装置外へ導出される。
すなわち、最も長い経路を流通する水分は、装置内に上端側から導入されて装置内を上から下へ流通し、下端部で原燃料と合流して今度は装置内を下から上へ流通し、最後に上端部を流通方向を反転して再度、装置内を上から下へ流通する。このように、装置内の流体流通経路は、上下反転等のための渡し配管の如き余分の配管を使うことなく最短距離で無駄なく効率的に連結され連続している。このため装置構成が簡単である。
これに加え、改質器Aの燃焼部Tで生じる燃焼排ガスの熱エネルギーが、第1の排熱回収用熱交換器Cにて酸化性ガスの予熱に用いられ、第2の排熱回収用熱交換器Dにて給湯系における温水生成に用いられ、燃焼排ガスの有効活用が図られている。
以上は本発明の一実施形態であり、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態はSOFC型燃料電池に関するものであるが、本発明はMCFC型燃料電池、PEFC型燃料電池などの他形式の燃料電池システムにも適用可能である。
燃料電池システムの起動時に改質器Aへ供給する起動用還元性ガスは、上記実施形態では発電部Bから改質器Aへ未反応の還元性ガスを供給する還元性ガス導入管6を利用して改質器Aへ導入したが、還元性ガス導入管6を用いずに改質器Aへ直接導入してもよい。また、図7に示すように、起動用還元性ガスそのものを省略することも可能であり、起動用還元性ガスを省略した場合、起動時は原燃料が改質器Aの混合予熱部V、改質部Sを経由し、更に発電部Bのセルスタックにおける個々の単電池セルの燃料極17の側を経由して燃焼部Tへ送られる。
更にまた、本発明の燃料電池システムでは、図8に示すように、発電部Bから改質器Aへ送られる高温の酸化性ガスに冷却用酸化性ガスを混合することもできる。この冷却用酸化性ガスは、起動時に起動用酸化性ガスとしても使用可能である。また、図9に示すように、改質器Aに水と同時に酸化性ガスを導入して水蒸気改質と部分酸化改質を同時並行的に行うオートサーマル改質型の燃料電池システムにも本発明は適用可能である。この型式だと、水が準備できない場合は、部分酸化改質による発電が可能である。
本発明の燃料電池用改質器については、図10及び図11に示すように、筒状容器1内の改質部Sに、中心部を軸19に支持されたスクリュウの如き螺旋羽根20を挿入することもできる。そうすることにより、改質部Sを流通する混合ガスに旋回運動を与え、経路を長くすることにより改質効率を高めることができる。また、図12及び図13に示すように、改質器Aの燃焼部Tに、円弧状の傾斜フィン21を周方向に変位させながら中心軸方向に配列することもできる。これにより内側の筒状容器1、ひいてはその内部の改質部Sへの伝熱効率を高めることができる。同時に、燃焼部Tにおける燃焼ガスの旋回運動ガイドとしての機能も期待できる。
更にまた、改質部Sへ導入する原燃料が液体の場合は、図14に示すように、螺旋管9の上端部に連結される液体導入管15から螺旋管9内へ液体の原燃料と水を導入するのが好ましい。こうすることにより、螺旋管9内の蒸気生成部Uは原燃料液の蒸発部、水蒸気との混合部、ひいては混合ガスの予熱部を兼ねることができ、改質効率の向上を期待できる。
燃焼部Tの下部(燃焼開始部)に燃焼用原料ガス(還元性ガス及び酸化性ガス)を供給する還元性ガス導入管6及び酸化性ガス導入管7については、これまでの実施形態では第1外壁2の周方向に約90度変位した位置に接続されているが、これに限定するものではなく、例えば図15に示すように、第1外壁2の中心を挟む対向位置(周方向に約180°変位した位置)に接続することも可能である。
A 改質器
B 燃料電池発電部
S 改質部
T 燃焼部
U 蒸気生成部
V 混合予熱部
1 筒状容器
2 第1外壁
3 第2外壁
4 水蒸気改質触媒
5 改質ガス導出管
6 還元性ガス導入管
7 酸化性ガス導入管
燃焼排ガス導出管
9 螺旋管
10 水分拡散部材
11 水導入管
12 水蒸気導出口
13 原燃料導入管
14 接続管
15 液体導入管
16 固体電解質層
17 燃料極
18 空気極
19 軸
20 螺旋羽根
21 傾斜フィン

Claims (7)

  1. 炭化水素系の原燃料を高温に加熱された改質触媒中で水蒸気と反応させて水素リッチの還元性ガスに改質する水蒸気改質方式の改質器であって、中心部に配置された筒状容器、その外側に内側環状空間を介して配置された筒状の第1外壁、及びその更に外側に外側環状空間を介して配置された筒状の第2外壁を備えると共に、第1外壁と第2外壁との間の外側環状空間に配設された螺旋管を備えており、
    中心部の筒状容器と第1外壁との間の内側環状空間は、燃焼ガスが旋回しながら中心軸方向に向かう旋回炎型の燃焼部であり、
    第1外壁と第2外壁と間の外側環状空間に配置された前記螺旋管の内部は、管内に供給される水を内側の燃焼部からの熱により蒸発させて水蒸気を発生させる蒸気生成部であり、
    外側環状空間の螺旋管以外の螺旋状空間部分は、螺旋管により生成される水蒸気と前記空間部分に導入される炭化水素系の原燃料とを混合して内側の燃焼部からの熱により予熱する混合予熱部であり、
    筒状容器の内部は、改質触媒が充填されると共に、外側の燃焼部からの熱により内部の改質触媒が加熱され、前記混合予熱部で予熱されて導入された水蒸気と原燃料との混合ガスを、加熱された改質触媒中に通過させることにより改質して、改質ガスである水素リッチの還元性ガスを生成する改質部である改質器。
  2. 請求項1に記載の改質器において、
    内側環状空間の中心軸方向一端側が燃焼開始部であり、混合予熱部で予熱された水蒸気と原燃料との混合ガスが、筒状容器内の改質部を中心軸方向他端側から中心軸方向一端側へ流通する改質器。
  3. 請求項2に記載の改質器において、
    外側環状空間における混合予熱部は、前記中心軸方向の一端側から原燃料を導入して混合ガスを他端側から改質部へ供給し、外側環状空間内の螺旋管により構成された蒸気生成部は、前記中心軸方向の他端側から水を導入して水蒸気を一端側から混合予熱部へ供給する改質器。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の改質器において、
    筒状容器、第1外壁及び第2外壁は縦型であり、外側環状空間内の螺旋管は上側から水を導入して下方へ流通させる改質器。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の改質器において、
    螺旋管内に、耐熱繊維の集合体からなる水分拡散部材が装填されている改質器。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の改質器において、
    外側環状空間における混合予熱部に、混合ガスの流通を阻害しない伝熱促進部材が装填されている改質器。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の改質器と、その改質器で生成された水素リッチの燃料ガスを使用して発電を行う燃料電池発電部とを備えた燃料電池システム。

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