JP5804799B2 - 圧電振動片及び圧電デバイス - Google Patents

圧電振動片及び圧電デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP5804799B2
JP5804799B2 JP2011145105A JP2011145105A JP5804799B2 JP 5804799 B2 JP5804799 B2 JP 5804799B2 JP 2011145105 A JP2011145105 A JP 2011145105A JP 2011145105 A JP2011145105 A JP 2011145105A JP 5804799 B2 JP5804799 B2 JP 5804799B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
length
vibrating piece
piezoelectric vibrating
slit
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011145105A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013012965A (ja
Inventor
雅和 原田
雅和 原田
岡本 謙蔵
謙蔵 岡本
巧 有路
巧 有路
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Dempa Kogyo Co Ltd filed Critical Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority to JP2011145105A priority Critical patent/JP5804799B2/ja
Publication of JP2013012965A publication Critical patent/JP2013012965A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5804799B2 publication Critical patent/JP5804799B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Description

本発明は、励振部への応力の影響が抑えられた圧電振動片又は圧電デバイスに関する。
所定の振動数で振動する励振部を有する圧電振動片が知られている。圧電振動片は例えばパッケージ内に保持部材等により固着保持されることにより圧電デバイスが形成され、プリント基板などに実装されて用いられる。このような圧電振動片では、パッケージ化の際に生じる歪み等の応力により振動特性が変化する問題があった。
このような問題に対し、例えば特許文献1では、主振動を生じる振動部の外周をくり貫いてスリットとなした圧電振動子片が開示されている。特許文献1に開示される圧電振動子片では、保持部材で保持される箇所と振動部とが機械的に分離されているためパッケージ化の際に生じる歪みなどが振動部まで伝わりにくくなっている。
特開平5−226963号公報
しかし、特許文献1においても圧電振動片の振動特性の変化を抑えることは十分ではない。また、圧電振動片にはパッケージ化の際に生じる歪みなどの他にプリント基板にかかる曲げ応力などが伝わるため、圧電振動片には圧電デバイスがプリント基板に実装されている際にも常に応力を受ける可能性にさらされている。そのため、圧電振動片では、さらに励振部へ応力がかからないようにし、振動特性の変化が抑えられることが望まれている。
本発明は、励振部にスリットを形成することにより励振部への応力の影響が抑えられた圧電振動片及び圧電デバイスを提供することを目的とする。
第1観点の圧電振動片は、第1方向に伸び長さが第1長さに形成された第1辺及び第1方向に直交する第2方向に伸びる一対の第2辺を有する矩形形状の励振部と、励振部を囲む枠部と、励振部の第1辺と枠部とを連結し、第1方向の長さが第2長さである連結部と、を備える。励振部は、両主面に励振電極が形成される矩形形状の第1領域と、励振部の両主面を貫通し第1方向に伸びるスリット及び第1辺を含み、スリットの第1領域側の端と第1辺とに挟まれて形成される矩形形状の第2領域と、を有する。スリットは、連結部の第2方向に第1辺から第3長さだけ移動した位置に形成され、第2長さは第1長さよりも小さく、スリットの第1方向の長さは第2長さ以上第1長さ以下である。
第2観点の圧電振動片は、第1観点において、第2辺が第1辺よりも長い。
第3観点の圧電振動片は、第1観点又は第2観点において、連結部が第1辺のどちらか一方の端に連結され、スリットが、連結部が連結される第1辺の端に繋がる第2辺を突き抜けて形成されている。
第4観点の圧電振動片は、第1観点又は第2観点において、連結部が第1辺の両端にそれぞれ連結されている。各連結部の第2方向に伸びる各スリットは、各連結部が連結される第1辺の端に繋がるそれぞれの第2辺をそれぞれ突き抜けて形成されており、各スリットは互いに分かれている。
第5観点の圧電振動片は、第1観点又は第2観点において、連結部が第1辺の中央に連結され、スリットが一対の第2辺に突き抜けていない。
第6観点の圧電振動片は、第1観点から第5観点において、第3長さが第2長さよりも小さい。
第7観点の圧電デバイスは、第1観点から第6観点の圧電振動片と、圧電振動片の枠部の一方の主面に接合されるリッドと、圧電振動片の枠部の他方の主面に接合されるベースと、を含む。
本発明の圧電振動片によれば、励振部にスリットが形成されることにより励振部への応力の影響を抑えることができる。
圧電デバイス100の分解斜視図である。 圧電デバイス100の断面図である。 (a)は、圧電振動片130の平面図である。 (b)は、圧電振動片130の断面図である。 (a)は、電極が形成されていない圧電振動片130の平面図である。 (b)は、図4(a)の点線で囲まれた領域161の拡大図である。 (a)は、圧電振動片230bの平面図である。 (b)は、圧電振動片230bの断面図である。 (a)は、プリント基板200及びプリント基板200に実装された圧電デバイス100の概略断面図である。 (b)は、圧電振動片230aの概略平面図である。 (c)は、圧電振動片230bの概略平面図である。 メサ部231にかかる最大応力値が示されたグラフである。 圧電振動片にかかる応力のシミュレーションの結果である。 (a)は、圧電振動片230dの概略平面図である。 (b)は、圧電振動片230eの概略平面図である。 (a)は、圧電振動片330の平面図である。 (b)は、電極が形成されていない圧電振動片330の平面図である。 (a)は、圧電振動片430の平面図である。 (b)は、電極が形成されていない圧電振動片430の平面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
(第1実施形態)
<圧電デバイス100の構成>
図1は、圧電デバイス100の分解斜視図である。圧電デバイス100は、リッド110と、ベース120と、圧電振動片130と、により構成されている。圧電振動片130には例えばATカットの水晶振動片が用いられる。ATカットの水晶振動片は、主面(YZ面)が結晶軸(XYZ)のY軸に対して、X軸を中心としてZ軸からY軸方向に35度15分傾斜されている。以下の説明では、ATカットの水晶振動片の軸方向を基準とし、傾斜された新たな軸をY’軸及びZ’軸として用いる。すなわち、圧電デバイス100においては圧電デバイス100の長辺方向をX軸方向、圧電デバイス100の高さ方向をY’軸方向、X及びY’軸方向に垂直な方向をZ’軸方向として説明する。
圧電振動片130は、所定の振動数で振動する励振部131と、励振部131を囲む枠部132と、励振部131と枠部132とを連結する連結部133と、により構成されている。励振部131と枠部132との間の連結部133以外の領域は、圧電振動片130をY’軸方向に貫通する貫通孔136となっている。励振部131の+Y’軸側の面と−Y’軸側の面とには励振電極134が形成されており、各励振電極134からは連結部133を通り枠部132にまで引出電極135が引き出されている。また、励振部131には、励振部131をY’軸方向に貫通し、Z’軸方向に伸びたスリット137が形成されている。
ベース120は、圧電振動片130の−Y’軸側に配置される。ベース120はX軸方向に長辺、Z’軸方向に短辺を有する矩形形状に形成されている。ベース120の−Y’軸側の面には一対の実装端子124が形成されている。この実装端子124がハンダを介してプリント基板等に固定され電気的に接続されることにより、圧電デバイス100がプリント基板等に実装される。また、ベース120の四隅の側面にはキャスタレーション126が形成されており、キャスタレーション126には側面電極125が形成されている。ベース120の+Y’軸側の面には凹部121が形成されており、凹部121の周りには接合面122が形成されている。また、接合面122の四隅でありキャスタレーション126の周りには接続電極123が形成されている。この接続電極123は、キャスタレーション126に形成される側面電極125を介して実装端子124に電気的に接続されている。ベース120は、接合面122において封止材141(図2参照)を介して圧電振動片130の枠部132の−Y’軸側の面に接合される。また、接続電極123と圧電振動片130の引出電極135とが電気的に接続される。
リッド110は、圧電振動片130の+Y’軸側に配置される。リッド110の−Y’軸側の面には凹部111が形成されており、凹部111の周りには接合面112が形成されている。リッド110は、接合面112において封止材141(図2参照)を介して圧電振動片130の枠部132の+Y’軸側の面に接合される。
図2は、圧電デバイス100の断面図である。図2は、図1のA−A断面の断面図である。圧電デバイス100は、圧電振動片130の枠部132の+Y’軸側の面にリッド110の接合面112が封止材141を介して接合され、枠部132の−Y’軸側の面にベース120の接合面122が封止材141を介して接合されている。圧電振動片130の枠部132とベース120の接合面122とが接合される際には、枠部132の−Y’軸側の面に形成されている引出電極135とベース120の接合面122に形成されている接続電極123とが電気的に接続される。これにより、励振電極134は、引出電極135、接続電極123、及び側面電極125を介して実装端子124に電気的に接続される。
図3(a)は、圧電振動片130の平面図である。圧電振動片130は、励振部131と、励振部131を囲む枠部132と、励振部131と枠部132とを連結する連結部133と、により構成されている。連結部133は、励振部131の−X軸側の辺である第1辺138aの+Z’軸側に連結され、そこから−X軸方向に伸びて枠部132に連結されている。また、励振部131と枠部132との間の連結部133以外の領域は、圧電振動片130をY’軸方向に貫通する貫通孔136となっている。
励振部131は、第1辺138aと、励振部131の+Z’軸側及び−Z’軸側の辺である第2辺138bとを含む矩形形状に形成されている。また、励振部131は、第1領域131aと第2領域131bとの2つの領域に分けて考えることができる。第1領域131aは励振部131の+X軸側の矩形形状の領域であり、+Y’軸側及び−Y’軸側の面に励振電極134が形成される領域である。第2領域131bは、第1領域131aの−X軸側に矩形形状に形成される領域である。また第2領域131bは、連結部133に連結される第1辺138a及びスリット137を含み、第1辺138aと、スリット137の第1領域131a側の端(スリット137の+X軸側の端)を含むZ’軸に平行な直線139と、に挟まれて形成される領域である。第2領域131bに形成されるスリット137は、連結部133の+X軸方向に形成されており、励振部131の+Z’軸側の第2辺138bを突き抜けて貫通孔136と繋がっている。
圧電振動片130では、+Y’軸側の面に形成されている励振電極134から引き出される引出電極135が、第2領域131b及び連結部133を通って−X軸側の枠部132に引き出され、さらに枠部132の+Z’軸側を通って+X軸方向に伸び、貫通孔136に面する枠部132の+X軸側の+Z’軸側の角部を含む側面135a(図1及び図2参照)を介して+Y’軸側から−Y’軸側の面に引き出され、枠部132の−Y’軸側の面の+X軸側の+Z’軸側の角部にまで形成されている。また、−Y’軸側の面に形成されている励振電極134から引き出される引出電極135は、第2領域131b及び連結部133を通って−X軸側の枠部132まで引き出され、さらに−Z’軸方向に伸びて枠部132の−Y’軸側の面の−X軸側の−Z’軸側の角部にまで形成されている。
図3(b)は、圧電振動片130の断面図である。図3(b)は、図3(a)のB−B断面の断面図である。図3(b)には、第1領域131a、第2領域131b、及び連結部133の関係が示されている。第1領域131aと第2領域131bとはX軸方向に互いに隣接している。第1領域131aはX軸方向に貫通孔136と第2領域131bとに挟まれており、第1領域131aの+Y’軸側及び−Y’軸側の面には励振電極134が形成されている。第2領域131bはX軸方向に第1領域131aと連結部133とに挟まれて形成されている。また、第2領域131bの+X軸側にはスリット137が形成されており、第2領域131bの−X軸側には第1辺138aを有している。圧電振動片130では、励振部131、連結部133、及び枠部132がY’軸方向に同じ厚さで形成されており、その厚さを厚さWY1とする。
図4(a)は、電極が形成されていない圧電振動片130の平面図である。励振部131の第1辺138aの長さは第1長さL1であり、第2辺138bは長さLX2に形成されている。圧電振動片130では、第1辺138aが励振部131の短辺であり第2辺138bが励振部131の長辺であるため、第1長さL1は長さLX2よりも短い。また、圧電振動片130の枠部132の全体のX軸方向の長さを長さWX1、Z’軸方向の全体の長さを長さWZ1、Z’軸方向に伸びる枠部132のX軸方向の長さを長さWX2、X軸方向に伸びる枠部132のZ’軸方向の長さを長さWZ2とする。圧電振動片130では、例えばこれらの各長さは、第1長さL1が1.0mm、長さLX2が1.4mm、長さWX1が2.0mm、長さWX2が0.2mm、長さWZ1が1.6mm、長さWZ2が0.2mmに形成される。
図4(b)は、図4(a)の点線で囲まれた領域161の拡大図である。圧電振動片130の連結部133のZ’軸方向の長さは第2長さL2であり、スリット137と第1辺138aとの間のX軸方向の長さは第3長さL3に形成されている。また、スリット137のX軸方向の長さを長さSX1、Z’軸方向の長さを長さSZ1、貫通孔136のX軸方向及びZ’軸方向の幅を幅MX1及び幅MZ1とする。圧電振動片130では、例えば、第2長さL2が0.5mm、第3長さL3が0.18mm、長さSX1が0.07mm、長さSZ1が0.5mm、長さMZ1及び長さMX1がともに0.1mmに形成される。圧電振動片130では、励振電極134の面積をなるべく広く取りたいため、第1領域131aの面積が広く取られ、第2領域131bの面積が狭く形成されている。すなわち、第3長さL3が短く形成されている。また、連結部133には後述の図8においてみられるように強い応力がかかるため、圧電振動片の耐衝撃性を向上させるためには連結部133の第2長さL2が長く形成されることが望ましい。そのため、圧電振動片130では、第2長さL2が第3長さL3よりも長く形成されている。
<シミュレーション>
圧電デバイスが実装されたプリント基板に曲げ応力がかかった場合には、圧電デバイス及び圧電振動片にも応力がかかる。これらの応力がかかる圧電振動片の部分及びその大きさはシミュレーションにより計算することが可能であり、このシミュレーションの値は実際に測定される応力の値に近くなることが確認されている。以下、圧電デバイスが実装されたプリント基板に曲げ応力がかかった場合に、圧電振動片にかかる応力に関してのシミュレーションの結果について説明する。また、以下の説明において圧電振動片130と同様の部分に関しては圧電振動片130と同様の記号を用い、その説明を省略する。
図5(a)は、圧電振動片230bの平面図である。シミュレーションは、圧電振動片230b、及びその変形例が圧電振動片130の代わりに圧電デバイス100に用いられたとして行われた。圧電振動片230bは圧電振動片130の第1領域131aの励振電極134が形成される領域が、第2領域131bよりもY’軸方向に厚いメサ部231として形成されているメサ型の圧電振動片である。その他の部分構成に関しては、圧電振動片130と同じである。
図5(b)は、圧電振動片230bの断面図である。図5(b)は、図5(a)のC−C断面の断面図である。圧電振動片230は第1領域131aにメサ部231が形成されている。メサ部のY’軸方向への厚さは厚さRY1に形成されており、厚さRY1は、枠部132、連結部133、第2領域131b、及び第1領域131aのメサ部231の周囲の厚さWY1よりも厚い。
図6(a)は、プリント基板200及びプリント基板200に実装された圧電デバイス100の概略断面図である。プリント基板200の+Y’軸側の面には、圧電デバイス100が実装されている。シミュレーションでは、プリント基板200の−Y’軸側の面に+Y’軸方向の力170がかけられ、プリント基板200に曲げ応力が発生した状態を想定している。またシミュレーションでは、曲げ応力はX軸方向にプリント基板200が曲げられる場合(図6(a)において右方向が+X軸方向となる場合)と、Z’軸方向に曲げられる場合(図6(a)において右方向が+Z’軸方向となる場合)と、が想定される。
図6(b)は、圧電振動片230aの概略平面図である。圧電振動片230aの第2領域131bには、圧電振動片230aの+Z’軸側の第2辺138bを突き抜けて貫通孔136に繋がっているスリット137aが形成されている。スリット137aはZ’軸方向の長さが長さSZ2に形成されており、長さSZ2は連結部133のZ’軸方向の第2長さL2の半分の長さである。その他の構成部分は圧電振動片230bと同様である。
図6(c)は、圧電振動片230bの概略平面図である。圧電振動片230bの第2領域131bにはスリット137が形成されている。スリット137は図4(b)で述べられたようにZ’軸方向の長さが長さSZ1であり、連結部133のZ’軸方向の第2長さL2と同じ長さである。そのため、スリット137の−Z’軸側の端と連結部133の−Z’軸側の端とはX軸方向に伸びる同一直線上に存在している。
図6(d)は、圧電振動片230cの概略平面図である。圧電振動片230cには、第2領域131bにスリット137cが形成されている。その他の構成部分は圧電振動片230bと同様である。スリット137cはZ’軸方向の長さが長さSZ3に形成されており、長さSZ3は連結部133のZ’軸方向の第2長さL2の1.5倍の長さである。
図7は、メサ部231にかかる最大応力値が示されたグラフである。図7のグラフでは、圧電振動片230a、圧電振動片230b、及び圧電振動片230cに関して、それぞれX軸方向にプリント基板200が曲げられた場合及びZ’軸方向にプリント基板200が曲げられた場合のメサ部231内にかかる最大応力値が示されている。最大応力値は、引っ張る方向の応力がプラスの値であらわされ、圧縮する方向の応力がマイナスの値としてあらわされている。グラフの縦軸はメサ部231内にかかる最大応力値(MPa)が示されており、横軸には圧電振動片230a、圧電振動片230b、及び圧電振動片230cの各圧電振動片のZ’軸方向及びX軸方向にプリント基板200が曲げられた場合について、それぞれ区切られて示されている。
圧電振動片230aには、プリント基板がZ’軸方向に曲げられた場合、−1.00MPa弱の最大応力がメサ部231内にかかることが示されている。また、X軸方向に曲げられた場合は0.2MPa弱の最大応力がメサ部231内にかかることが示されている。また、圧電振動片230b及び圧電振動片230cでは、Z’軸方向及びX軸方向に曲げられたそれぞれの場合においてほぼ0MPaの最大応力がメサ部231内にかかることが示されている。すなわち、圧電振動片230b及び圧電振動片230cでは、メサ部231内にほとんど応力がかからないことが分かる。
図8は、圧電振動片にかかる応力のシミュレーションの結果である。図8には、プリント基板がZ’軸方向及びX軸方向に曲げられた場合の圧電振動片230a、圧電振動片230b、及び圧電振動片230cのシミュレーション結果が示されている。また図8に示されるシミュレーション結果では、各圧電振動片の励振部131及び連結部133のみが示されており、メサ部231の色が均一になっている領域で応力がほぼ0MPaとなっている。
プリント基板のZ’軸方向の曲げにおいては、各圧電振動片の主にスリットの−X軸側及び連結部133で応力がかかっていることが確認できる。圧電振動片230aでは、連結部133及びスリット137a近辺にかかっている応力が第1領域131aの方向に伸びていることが確認できる。それに対して、圧電振動片230b及び圧電振動片230cでは第1領域131aへの応力の影響が見られない。また圧電振動片230b及び圧電振動片230cでは、スリットの−X軸側に発生している応力のZ’軸方向への長さは連結部133のZ’軸方向の長さに近い。一方、圧電振動片230cでは、スリット137cの−Z’軸側の端では応力の発生が見られない。
プリント基板のX軸方向の曲げにおいては、各圧電振動片の主にスリットの−X軸側及び連結部133に応力がかかっていることが確認できる。圧電振動片230aでは、スリット137aの−X軸側及び−Z’軸側で応力の発生が観測されている。また圧電振動片230b及び圧電振動片230cでは、圧電振動片のX軸方向への曲げの結果と同じようにスリットの−X軸側で応力が発生しており、応力のZ’軸方向への長さは連結部133のZ’軸方向の長さに近い。連結部133では各圧電振動片とも似たような応力の分布が見られる。
図7及び図8からは、圧電振動片230aでは、スリット137a及び連結部133付近の応力が第1領域131aまで伸びることが分かる。一方、圧電振動片230b及び圧電振動片230cでは、スリット及び連結部133付近の応力が第1領域131aに伸びていないことがわかる。スリット付近で観測される応力は、圧電振動片230b及び圧電振動片230cにおいて似たような形状を有しており、連結部133のZ’軸方向の長さに対応していることから、連結部133のZ’軸方向の長さに関連していると考えられる。すなわち、スリットが連結部133の+X軸側に形成され、スリットのZ’軸方向の長さが連結部133のZ’軸方向の第2長さよりも長いとき、スリットの−X軸側及び連結部133に発生する応力が第1領域131aに伸びず、第1領域131aに応力がかかりにくくなることが分かる。
(第2実施形態)
圧電振動片の連結部のZ’軸方向の長さは、さまざまな長さに形成することができる。以下、図9(a)及び図9(b)を参照して連結部のZ’軸方向の長さがかえられた圧電振動片について説明する。また、以下の説明では、第1実施形態と同じ構成部分に関しては同じ記号を用いて表し、その説明を省略する。
<圧電振動片230d及び圧電振動片230eの構成>
図9(a)は、圧電振動片230dの概略平面図である。図9(a)では、圧電振動片230dに形成される電極が省かれて示されている。圧電振動片230dは、励振部131、枠部132、及び連結部233dにより形成されている。圧電振動片230dでは、連結部233dのZ’軸方向の第2長さL2が第1辺138aの長さの半分より長く形成され、第2領域131bに形成されるスリット137dのZ’軸方向の長さSZ4が連結部233dのZ’軸方向の長さL2と同じ長さに形成される。圧電振動片230dのその他の構成は、図5(a)に示された圧電振動片230bと同様である。図8で示されたように、圧電振動片にかかる応力は、主に連結部及びスリットの−X軸側にかかっている。そのため圧電振動片230dでは、連結部233dのZ’軸方向の長さを長くすることで応力がかかりやすい連結部の耐衝撃性を向上させている。
図9(b)は、圧電振動片230eの概略平面図である。図9(b)では、圧電振動片230eに形成される電極が省かれて示されている。圧電振動片230eは、励振部131、枠部132、及び連結部233eにより形成されている。圧電振動片230eでは、連結部233eのZ’軸方向の第2長さL2が第1辺138aの長さの半分より短く形成され、第2領域131bに形成されるスリット137eのZ’軸方向の長さSZ5が連結部233eのZ’軸方向の長さL2と同じ長さに形成される。圧電振動片230eのその他の構成は、図5(a)に示された圧電振動片230bと同様である。圧電振動片230eでは、連結部233eのZ’軸方向の第2長さL2が短いため、図8に示されるようなプリント基板を曲げたときにかかる応力が枠部132から励振部131へ伝わりにくくなっている。
(第3実施形態)
圧電振動片の連結部は、励振部の第1辺138aの中央に連結されていてもよい。以下に、連結部が励振部の第1辺138aの中央に連結されている圧電振動片330について図10(a)及び図10(b)を参照して説明する。
<圧電振動片330の構成>
図10(a)は、圧電振動片330の平面図である。圧電振動片330は、励振部131、連結部333、及び枠部132により形成されている。励振部131は、第1領域131a及び第2領域131bが形成されている。第1領域131aには励振電極134が形成されており、第2領域131bにはスリット337が形成されている。また、連結部333が励振部331の第1辺138aの中央に連結されている。スリット337は、連結部333の+X軸方向に形成されており、貫通孔136には繋がっていない。圧電振動片330では、+Y’軸側の面に形成されている励振電極134から引き出されている引出電極335は、スリット337の+Z’軸側及び連結部333を介して枠部132に引き出され、さらに+Z’軸方向及び+X軸方向に伸びて、枠部132の貫通孔136に面した+X軸側及び+Z’軸側の角部を含む側面135aを介して+Y’軸側の面から−Y’軸側の面まで引き出され、枠部132の−Y’軸側の面の+X軸側の+Z’軸側の角部にまで引き出されている。また、−Y’軸側の面に形成されている励振電極134から引き出される引出電極335は、スリット337の−Z’軸側及び連結部333を介して枠部132に引き出され、−Z’軸方向に伸びて枠部132の−Y’軸側の面の−X軸側の−Z’軸側の角部にまで引き出されている。圧電振動片330のその他の構成は、圧電振動片130と同様である。
図10(b)は、電極が形成されていない圧電振動片330の平面図である。連結部333のZ’軸方向の長さは第2長さL2に形成されており、スリット337のZ’軸方向の長さは長さSZ6に形成されている。長さSZ6は連結部333のZ’軸方向の長さである第2長さL2と同じ長さである。そのため、連結部333及びスリット337の−X軸側で発生する応力が第1領域131aに伝わりにくい。
(第4実施形態)
圧電振動片の連結部は2つ形成され、励振部と2箇所で連結していてもよい。以下に、連結部が2つ形成され、励振部と2箇所で結合されている圧電振動片430について図11(a)及び図11(b)を参照して説明する。
<圧電振動片430の構成>
図11(a)は、圧電振動片430の平面図である。圧電振動片430は、励振部131と、連結部433と、枠部132とを有している。励振部431は、第1領域131aと第2領域131bとを有している。第1領域131aの+Y’軸側及び−Y’軸側の面には励振電極134が形成されている。第2領域131bは、励振部131の−X軸側の辺である第1辺138aを有し、スリット437が形成されている。連結部433は第1辺138aの+Z’軸側の端、及び−Z’軸側の端の2箇所で連結しており、スリット437は各連結部433の+X軸方向にそれぞれ形成されている。+Y’軸側に形成されている励振電極134から引き出されている引出電極435は、第2領域131b及び+Z’軸側の連結部433を通って枠部132に引き出され、さらに枠部132の+Z’軸方向及び+X軸方向に進む。そして枠部132の+X軸側の+Z’軸側の貫通孔136に面する角部を含む側面135aで+Y’軸側の面から−Y’軸側の面にまで引き出され、−Y’軸側の面の+X軸側の+Z’軸側の角部にまで引き出されている。−Y’軸側に形成されている励振電極134から引き出されている引出電極435は、第2領域131b及び−Z’軸側の連結部433を通って枠部132に引き出され、枠部132の−Y’軸側の面の−X軸側の−Z’軸側の角部にまで形成されている。
図11(b)は、電極が形成されていない圧電振動片430の平面図である。各連結部433のZ’軸方向の長さはそれぞれ第2長さL2に形成されており、各スリット437のZ’軸方向の長さは第2長さL2と同じ長さである長さSZ7に形成されている。圧電振動片430では、励振部131と枠部132とが2つの連結部433により連結されることにより励振部131と枠部132との連結の強度が向上し、圧電振動片430の耐衝撃性が向上する。
以上、本発明の最適な実施例について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施例に様々な変更・変形を加えて実施することができる。
例えば、上記の実施形態では第1辺が第2辺よりも短く形成されていたが、第1辺は第2辺よりも長く形成されていてもよい。
また、上記の実施形態では圧電振動片がATカットの水晶振動片である場合を示したが、同じように厚みすべりモードで振動するBTカットなどであっても同様に適用できる。さらに圧電振動片は水晶材料のみならず、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウムあるいは圧電セラミックを含む圧電材料に基本的に適用できる。
100 … 圧電デバイス
110 … リッド
111、121 … 凹部
112、122 … 接合面
120 … ベース
123 … 接続電極
124 … 実装端子
125 … 側面電極
126 … キャスタレーション
130、230a、230b、230c、230d、230e、330、430 … 圧電振動片
131 … 励振部
132 … 枠部
133、233d、233e、333 … 連結部
134 … 励振電極
135、335、435 … 引出電極
136 … 貫通孔
137、137a、137c、137d、137e、337、437 … スリット
138a … 第1辺
138b … 第2辺
141 … 封止材
200 … プリント基板
231 … メサ部

Claims (5)

  1. 第1方向に伸び、長さが第1長さに形成された第1辺及び前記第1方向に直交する第2方向に伸びる一対の第2辺を有する矩形形状の励振部と、
    前記励振部を囲む枠部と、
    前記励振部の前記第1辺と前記枠部とを連結し、前記第1方向の長さが第2長さである連結部と、を備え、
    前記励振部は、両主面に励振電極が形成される矩形形状の第1領域と、前記励振部の両主面を貫通し前記第1方向に伸びるスリット及び前記第1辺を含み、前記スリットの前記第1領域側の端と前記第1辺とに挟まれて形成される矩形形状の第2領域と、を有し、
    前記スリットは、前記連結部の前記第2方向に前記第1辺から第3長さだけ移動した位置に形成され、
    前記第2長さは前記第1長さよりも小さく、前記スリットの前記第1方向の長さは前記第2長さ以上前記第1長さ以下であり、
    前記連結部は前記第1辺のどちらか一方の端に連結され、
    前記スリットは、前記連結部が連結される前記第1辺の端に繋がる前記第2辺を突き抜けて形成されている圧電振動片。
  2. 第1方向に伸び、長さが第1長さに形成された第1辺及び前記第1方向に直交する第2方向に伸びる一対の第2辺を有する矩形形状の励振部と、
    前記励振部を囲む枠部と、
    前記励振部の前記第1辺と前記枠部とを連結し、前記第1方向の長さが第2長さである連結部と、を備え、
    前記励振部は、両主面に励振電極が形成される矩形形状の第1領域と、前記励振部の両主面を貫通し前記第1方向に伸びるスリット及び前記第1辺を含み、前記スリットの前記第1領域側の端と前記第1辺とに挟まれて形成される矩形形状の第2領域と、を有し、
    前記スリットは、前記連結部の前記第2方向に前記第1辺から第3長さだけ移動した位置に形成され、
    前記第2長さは前記第1長さよりも小さく、前記スリットの前記第1方向の長さは前記第2長さ以上前記第1長さ以下であり、
    前記連結部は前記第1辺の両端にそれぞれ連結され、
    前記スリットは、各前記連結部の前記第2方向にそれぞれ形成されて、前記各連結部が連結される前記第1辺の端に繋がるそれぞれの前記第2辺をそれぞれ突き抜けて形成され、
    各前記スリットは互いに分かれている圧電振動片。
  3. 前記第2辺は前記第1辺よりも長い請求項1又は請求項2に記載の圧電振動片。
  4. 前記第3長さは、前記第2長さよりも小さい請求項1から請求項のいずれか1項に記載の圧電振動片。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の圧電振動片と、
    前記圧電振動片の前記枠部の一方の主面に接合されるリッドと、
    前記圧電振動片の前記枠部の他方の主面に接合されるベースと、
    を含む圧電デバイス。


JP2011145105A 2011-06-30 2011-06-30 圧電振動片及び圧電デバイス Active JP5804799B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011145105A JP5804799B2 (ja) 2011-06-30 2011-06-30 圧電振動片及び圧電デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011145105A JP5804799B2 (ja) 2011-06-30 2011-06-30 圧電振動片及び圧電デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013012965A JP2013012965A (ja) 2013-01-17
JP5804799B2 true JP5804799B2 (ja) 2015-11-04

Family

ID=47686461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011145105A Active JP5804799B2 (ja) 2011-06-30 2011-06-30 圧電振動片及び圧電デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5804799B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019167920A1 (ja) 2018-02-28 2019-09-06 株式会社村田製作所 振動基板、振動素子、及び振動子

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0766674A (ja) * 1993-08-26 1995-03-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 発振子
DE19649332C1 (de) * 1996-11-28 1998-01-22 Tele Quarz Gmbh Resonator mit Kristall
JP2004165798A (ja) * 2002-11-11 2004-06-10 Toyo Commun Equip Co Ltd 圧電振動素子の構造
JP2004215205A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Piedekku Gijutsu Kenkyusho:Kk 水晶ユニットと水晶発振器
JP5078512B2 (ja) * 2007-09-06 2012-11-21 日本電波工業株式会社 水晶デバイス
JP5277866B2 (ja) * 2008-10-29 2013-08-28 セイコーエプソン株式会社 圧電振動片、および圧電デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013012965A (ja) 2013-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW201320419A (zh) 壓電振動片以及壓電元件
US9035538B2 (en) Piezoelectric vibrating piece and piezoelectric device
JP5797961B2 (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
JP5930526B2 (ja) 圧電振動素子及び圧電デバイス
US9006960B2 (en) Piezoelectric vibrating piece and piezoelectric device
JP2013066109A (ja) 圧電デバイス
TW201310904A (zh) 壓電振動片及壓電元件
JP2013098813A (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
JP5804799B2 (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
JP2013128273A (ja) 水晶振動片、水晶デバイス、及び水晶振動片の製造方法
JP2012156592A (ja) 圧電振動片、圧電振動子、電子デバイス
JP2013046127A (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
JP2012186639A (ja) 圧電振動片、圧電振動子、電子デバイス
JP2013251775A (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
JP5999833B2 (ja) 水晶デバイス
JP2015173366A (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
JP2013258519A (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
CN109328432B (zh) 水晶振动片和水晶振子
JP2015186196A (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
JP2013042388A (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
JP2013098812A (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
JP2012124706A (ja) 圧電発振器の製造方法及び圧電発振器
JP2012156591A (ja) 圧電振動片、圧電振動子、電子デバイス
JP2018074370A (ja) 圧電デバイス
WO2017213163A1 (ja) 圧電振動素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140529

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150901

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5804799

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250