JP5804311B2 - 熱転写両面受像シートの製造方法 - Google Patents
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)が生じ、意匠性が著しく低下することとなる。そこで、一般的には、「面ざらつき」に
起因する「印画ざらつき」を防止するために、印画面である受容層にブロッキング対策を
施さず、基材シートの他方の面にブロッキング対策を施したものが主流となっている。例
えば、特許文献1には、基材シートの受容層が形成される面とは異なる面にフィラーを含
有する裏面層を設けた熱転写受像シートが提案されている。
本発明の熱転写両面受像シートは、基材と、該基材上に断熱層と受容層とをこの順に有してなるものである。好ましい態様では、熱転写両面受像シートは、断熱層と受容層の間に、プライマー層や中間層をさらに有してもよい。
本発明における基材は、受容層を保持するという役割を有するとともに、熱転写時には熱が加えられるため、加熱された状態でも取り扱い上支障のない程度の機械的強度を有する材料であることが好ましい。
本発明における断熱層は、熱転写による画像形成時に加えられた熱が、基材等への伝熱によって損失されることを防止できる断熱性やクッション性を有するものである。本発明における断熱層は、中空粒子を含むものであり、下記の親水性バインダー、およびその他の添加剤をさらに含んでもよい。断熱層は、中空粒子を含むことにより、クッション性を備えることができる。また、好ましい態様によれば、断熱層は2層以上からなるものであってもよい。このように断熱層を2層以上設けることで、印画品質に影響する断熱性およびクッション性と、基材への密着性とを改善することができる。ここで、断熱層のクッシ
ョン性の程度は、熱転写両面受像シートの用途等に応じて適宜調整することができるものである。なお、断熱層のクッション性の程度についても、例えば、断熱層の厚みを変更することにより任意の範囲に調整することができる。断熱層の厚みは、断熱性、クッション性等を所望の程度に調整できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、10μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、10μm〜50μmの範囲内であることがより好ましい。また、断熱層の密度は、例えば0.1g/cm3〜0.8g/cm3の範囲内、なかでも0.2g/cm3〜0.7g/cm3の範囲内であることが好ましい。
本発明で用いる中空粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.3〜5μmである。中空粒子の体積平均粒径が、上記範囲程度であれば、断熱性およびクッション性を断熱層に与えることができる。また、中空粒子の平均中空率は、好ましくは20%以上、より好ましくは30〜80%である。中空粒子の平均中空率が、上記範囲程度であれば、断熱性およびクッション性を断熱層に与えることができる。さらに、樹脂等から構成される有機系中空粒子であってもよく、ガラス等から構成される無機系中空粒子であってもよい。また、上記中空粒子は、架橋中空粒子であってもよい。本発明においては、市販の中空粒子を用いることもでき、例えば、HP−1055、HP−91、およびローペイクSE(ロームアンドハース(株)製)、ならびにMH−5055(日本ゼオン)等が好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、断熱層および下記のプライマー層や中間層等に含まれる親水性バインダーとしては、ゼラチンおよびその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオイキサイド、ポリビニルピロリドン、プルラン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン、デキストリン、ポリアクリル酸およびその塩、寒天、κ−カラギーナン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン、カゼイン、キサンテンガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、ならびにアラビアゴムを挙げることができ、特にゼラチンが好ましい。このような親水性バインダーを用いることで、断熱層および中間層等の各層の層間接着性を向上させることができる。特に、水系塗布および同時重層塗布方式により各層を形成する場合には、ゼラチンを用いることで、塗布適性の向上ができる。また、各塗布液の粘度を所望の範囲に調整し、所望の膜厚を得ることができる。本発明においては、市販のゼラチンを用いることもでき、例えば、RR、R、およびCLV(新田ゼラチン(株)製)等が好ましい。
本発明における受容層は、熱転写による画像形成時に熱転写インクシートから転写される昇華性染料を受容するとともに、受容した昇華性染料を受容層に保持することで、受容層の面に画像を形成かつ維持することができる。本発明においては、受容層は、バインダ樹脂と、乳化剤と、ブロッキング防止剤とを含むものである。これによって、「ブロッキング」と、「面ざらつき」に起因する「印画ざらつき」の双方を防止できる。受容層はさらに離型剤を含む事が好ましい。これによって、印画時に熱転写シートとのあいだで熱融着することを防止できる。
バインダ樹脂とは、熱転写インクシートから転写される昇華性染料を受容できるポリマーのことである。本発明では、溶剤系樹脂をバインダ樹脂として使用できる。これによって、バインダ樹脂とブロッキング防止剤とを分散させた溶剤系溶液を調整し、この溶剤系溶液を使用してバインダ樹脂とブロッキング防止剤とを分散させた、水系分散塗工液を調整する事ができる。
受容層3、及び受容層5には、本発明の熱転写両面受像シート10をロール状で保存した際に、受容層3と受容層5との「ブロッキング」を防止するためのブロッキング防止剤が含有されている。本発明において、ブロッキング防止剤とは無機又は有機の微粒子のことである。このようなものとして、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子、炭酸カルシウム微粒子などの無機微粒子、アクリル樹脂微粒子やメラミン樹脂微粒子などの有機微粒子、及びこれらの混合物を用いる事ができるが、シリカ微粒子が好ましい。
本発明において、受容層は乳化剤を含むものである。これによって、バインダ樹脂とブロッキング防止剤とを含む溶剤系溶液から水系分散液を製造することができる。本発明ではアニオン系乳化剤、カチオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤のいずれも用いることができるが、分散性の観点からアニオン系乳化剤が特に好ましく、有機の強酸と無機の強塩基との塩からなるアニオン系乳化剤がさらに好ましい。例えば、アルキルナフタレンスルホン酸Na、コハク酸ジオクチルスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸イソブチルエステル硫酸ナトリウム、オレイン酸硫酸化ナトリウム、天然アルコールエーテルサルフェートのナトリウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム、およびフェノールスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、受容層は、離型剤をさらに含んでもよい。受容層用塗布液の調製においては、溶剤系溶液に含まれてもよい。離型剤としては、溶剤系シリコーンやフッ素系界面活性剤を挙げることができ、特に溶剤系シリコーンが好ましい。溶剤系シリコーンとしては、ジメチルシリコーン等の各種の変性シリコーンを用いることができる。具体的には、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーンオイル、アクリル変性シリコーン、アミド変性シリコーン等を用い、これらを混合して用いたり、各種の反応を用いて重合させて用いたりすることもできる。また、2種以上の離型剤を混合して用いてもよい。このような離型剤を含む水系分散塗布液を用いて受容層を形成することで、印画時に熱転写インクシートと熱転写両面受像シートの受容層との融着および印画感度低下などの問題を改善することができる。本発明においては、市販の溶剤系離型剤を用いることもでき、例えば、信越化学工業株式会社製のX−22−163、X−22−173D、X−22−343、X−22−2000、X−22−3000T、KF−101、KF−102、KF−1001、KF−1002、KP―1800U、X−22−4015、X−22−1660B、X−22−160ASD、KF−410等が好ましい。
本発明においては、受容層は水系分散塗布液を用いて形成されることが好ましい。本発明の水系分散塗布液は、上記のバインダ樹脂と上記のブロッキング防止剤及び上記の乳化剤とを含んでなるものであり、好ましくは上記のアニオン系乳化剤をさらに含んでもよく、さらに好ましくは上記の離型剤を含んでもよい。また、水系分散塗布液は、ゼラチンを実質的に含まないものがよい。このような水系分散塗布液は、上記のバインダ系樹脂を含んでなる溶剤系溶液を、上記の乳化剤によって水系溶液中に乳化させたものである。例えば、以下のような方法により調製することができる。まず、水系溶液と溶剤系溶液を別々に調製する。水系溶液は、上記の乳化剤と水とを混合して得られる。一方、溶剤系溶液は、上記のバインダ樹脂とブロッキング防止剤と有機溶媒とを混合して得られる。乳化剤が水に溶解しにくい場合には、溶剤系溶液に混合させておいてもよい。この溶剤系溶液を、水系溶液中に加えて、乳化させ、分散体を調製する。その後、分散体を30〜60℃に加温しながら減圧下で脱溶剤し、脱溶剤分の体積変化を純水の追添加により補正し、固形分を調製することで、水系分散塗布液が得られる。
本発明の熱転写両面受像シートの製造方法は、基材と、前記基材上の両面に、断熱層と、受容層とをこの順に有してなる、熱転写両面受像シートの製造方法において、溶剤系樹脂とブロッキング防止剤とを溶剤に分散させた溶剤系溶液を、乳化剤によって水系溶液中に乳化させた水系分散塗布液を用いて、前記受容層を形成する工程、を含んでなるものである。水系分散塗布液については、上記で説明したとおりである。このように、断熱層上に、該水系分散塗布液を用いて受容層を形成することで、「ブロッキング」と、「面ざらつき」に起因する「印画ざらつき」の双方を防止しつつ、環境への影響を配慮した熱転写両面受像シートを製造することができる。
実施例1
熱転写両面受像シート1の作製
基材シートとしてRCペーパー(三菱製紙(株)製)を用い、その一方の面に、下記組成の、断熱層用塗布液1および受容層用塗布液1(水系分散塗布液)を40℃にそれぞれ加熱し、スライドコーティングを用いて、乾燥時の厚みがそれぞれ12μm、3μmとなるように塗布し、5℃にて30秒間冷却した後、50℃にて2分間乾燥し、熱転写受像シート(層構成:基材/断熱層1/受容層1)を得た。得られた熱転写受像シートの、他方の面に、断熱層用塗布液1および受容層用塗布液1(水系分散塗布液)を上記と同様にして形成し、熱転写両面受像シート1(層構成:受容層1/断熱層1/基材/断熱層1/受容層1)を得た。この熱転写両面受像シートは、図1に示されるような層構成を有していた。
・中空粒子(日本ゼオン(株)製、商品名:MH5055、体積平均粒径0.5μm)
70質量部
・ゼラチン(新田ゼラチン(株)製、商品名:RR) 25質量部
・水性ポリウレタン樹脂(DIC(株)製、商品名:ハイドランAP40)
5質量部
受容層用塗布液1の組成
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45質量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.2質量部
・アニオン系乳化剤(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製、商品名:ペレックス NBL) 2.5質量部
・離型剤(エポキシアラルキル変性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製、商品名:X−22−3000T)
2.3質量部
・純水 270質量部
なお、受容層用塗布液1(水系分散塗布液)は、以下のようにして調製した。まず、下記の組成となるように、水系溶液1および溶剤系溶液1を調製した。この水系溶液1と溶剤系溶液1とを、混合・撹拌した後、ホモジナイザーを用いて分散を行い、溶剤系塩ビ系樹脂を水溶液中に乳化させ、その後、有機溶媒を除去して、水系分散塗布液を調製した。調製した水系分散塗布液の固形分量は、15%であった。この水系分散塗布液が受容層塗布液1の組成となる様に離型剤を配合し、これを受容層用塗布液として用いた。以下、各実施例および比較例においても、同様の方法により受容層用塗布液を調製した。
・アニオン系乳化剤(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製、商品名:ペレックス NBL) 2.5重量部
・純水 270重量部
溶剤系溶液1の組成
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45重量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.2質量部
・酢酸エチル(溶剤) 450重量部
実施例2
受容層塗布液1及び溶剤系溶液1の組成を、下記の受容層用塗布液2及び溶剤系溶液2とした以外は、実施例1と同様にして熱転写両面受像シート2を得た。
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45質量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.4質量部
・アニオン系乳化剤(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製、商品名:ペレックス NBL) 2.5質量部
・離型剤(エポキシアラルキル変性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製、商品名:X−22−3000T)
2.3質量部
・純水 270質量部
溶剤系溶液2の組成
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45重量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.4質量部
・酢酸エチル(溶剤) 450重量部
実施例3
受容層塗布液1及び溶剤系溶液1の組成を、下記の受容層用塗布液3及び溶剤系溶液3とした以外は、実施例1と同様にして熱転写両面受像シート3を得た。
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45質量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.1質量部
・アニオン系乳化剤(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製、商品名:ペレックス NBL) 2.5質量部
・離型剤(エポキシアラルキル変性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製、商品名:X−22−3000T)
2.3質量部
・純水 270質量部
溶剤系溶液3の組成
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45重量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.1質量部
・酢酸エチル(溶剤) 450重量部
実施例4
受容層塗布液1及び溶剤系溶液1の組成を、下記の受容層用塗布液4及び溶剤系溶液4とした以外は、実施例1と同様にして熱転写両面受像シート4を得た。
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45質量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
1.3質量部
・アニオン系乳化剤(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製、商品名:ペレックス NBL) 2.5質量部
・離型剤(エポキシアラルキル変性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製、商品名:X−22−3000T)
2.3質量部
・純水 270質量部
溶剤系溶液4の組成
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45重量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
1.3質量部
・酢酸エチル(溶剤) 450重量部
実施例5
受容層塗布液1及び溶剤系溶液1の組成を、下記の受容層用塗布液5及び溶剤系溶液5とした以外は、実施例1と同様にして熱転写両面受像シート5を得た。
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインC)
45質量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.2質量部
・アニオン系乳化剤(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製、商品名:ペレックス NBL) 2.5質量部
・離型剤(エポキシアラルキル変性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製、商品名:X−22−3000T)
2.3質量部
・純水 270質量部
溶剤系溶液5の組成
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインC)
45重量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.2質量部
・酢酸エチル(溶剤) 450重量部
実施例6
受容層塗布液1及び溶剤系溶液1の組成を、下記の受容層用塗布液6及び溶剤系溶液6とした以外は、実施例1と同様にして熱転写両面受像シート6を得た。
・(エマルジョン1(固形分として))
45質量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.2質量部
・アニオン系乳化剤(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製、商品名:ペレックス NBL) 2.5質量部
・離型剤(エポキシアラルキル変性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製、商品名:X−22−3000T)
2.3質量部
・純水 270質量部
溶剤系溶液6の組成
・バインダー樹脂(エマルジョン1(固形分として))
45重量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.2質量部
・酢酸エチル(溶剤) 450重量部
なお、上記のエマルジョン1は以下のようにして調製した。500mL(リットル)三角フラスコに、共重合体形成モノマーとして、スチレン121g、エチルアクリレート77g、アクリル酸2g、および乳化剤としてアクアロンHS−10(第一工業製薬(株)製)1.9gを入れ、攪拌して混合した(これを以下、モノマーAと呼ぶ)。次いで、1L三口フラスコに、蒸留水200gを入れて80℃まで加熱し、上記のモノマーAの全量の
約20%程度を加え、10分間攪拌した。その後、純水20gに溶解させた過硫酸アンモニウム0.4gを反応系に加えて10分間攪拌した後、残り80%のモノマーAを滴下ロートにて3時間かけて滴下し、さらに3時間攪拌した。その後、室温まで冷却し、#150メッシュ(日本織物)にてろ過し、エマルジョンを得た。得られたエマルジョンの分子量240000、Tg50℃であった。また、スチレンおよびエチルアクリレートの分子量と反応に使用した量から算出される、それぞれの含有量は60%及び40%となる。
実施例7
受容層塗布液1及び溶剤系溶液1の組成を、下記の受容層用塗布液7及び溶剤系溶液7とした以外は、実施例1と同様にして熱転写両面受像シート7を得た。
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45質量部
・ブロッキング防止剤(ポリメタクリル酸メチル架橋物、(株)日本触媒(株)、商品名:エポスターMA1002、平均粒子径2〜3μm)
0.2質量部
・アニオン系乳化剤(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製、商品名:ペレックス NBL) 2.5質量部
・離型剤(エポキシアラルキル変性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製、商品名:X−22−3000T)
2.3質量部
・純水 270質量部
溶剤系溶液7の組成
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインC)
45重量部
・ブロッキング防止剤(ポリメタクリル酸メチル架橋物、(株)日本触媒(株)、商品名:エポスターMA1002、平均粒子径2〜3μm)
0.2質量部
・酢酸エチル(溶剤) 450重量部
比較例1
受容層塗布液1及び溶剤系溶液1の組成を、下記の受容層用塗布液8及び溶剤系溶液8とした以外は、実施例1と同様にして熱転写両面受像シート8を得た。
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45質量部
0.2質量部
・アニオン系乳化剤(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製、商品名:ペレックス NBL) 2.5質量部
・離型剤(エポキシアラルキル変性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製、商品名:X−22−3000T)
2.3質量部
・純水 270質量部
溶剤系溶液8の組成
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインCN)
45重量部
・酢酸エチル(溶剤) 450重量部
比較例2
受容層塗布液1及び溶剤系溶液1の組成を、下記の受容層用塗布液9及び溶剤系溶液9とした以外は、実施例1と同様にして熱転写両面受像シート5を得た。ただし、ブロッキング防止剤は水系分散塗布液を調整した後、受容層塗布液を調整する際に配合した。
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインC)
45質量部
・ブロッキング防止剤(シリカ微粒子、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイリシア310P、平均粒子径3μm)
0.2質量部
・アニオン系乳化剤(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、花王(株)製、商品名:ペレックス NBL) 2.5質量部
・離型剤(エポキシアラルキル変性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製、商品名:X−22−3000T)
2.3質量部
・純水 270質量部
溶剤系溶液9の組成
・バインダー樹脂(塩酢ビ系樹脂、日信化学(株)製、商品名:ソルバインC)
45重量部
・酢酸エチル(溶剤) 450重量部
(ブロッキング評価試験)
各実施例、及び比較例の熱転写両面受像シートにおいて、受容層3と、受容層5とを重ね合わせた後に、A6サイズ当たり20kgfの荷重をかけた状態で、40℃dryオーブンに24時間保存した。保存後、受容層3と、受容層5とを手ではがし以下の条件にてブロッキングの評価を行った。評価結果を表1に示す。
<評価条件>
◎:ブロッキングの発生が全くない。
○:ブロッキングの発生が僅かにあるが、使用上問題がない。
×:ブロッキングが大きく発生。
各実施例、及び比較例の熱転写両面受像シートの受容層3及び受容層5に、シチズンシステムズ社製プリンター(製品名:CW−01)にて、シアンの光学濃度が0.5付近となる様に調整したベタパターンを印画した。なお光学濃度は、分光測定器SpectroLino(Gretag Macbeth社製、光源:D65、視野角:2°、濃度測定用フィルター:ANSI Status A)で測定した値である。印画後の受容層3及び受容層5の印画ざらつき評価を、以下の条件にて目視により行った。評価結果を表1に示す。
<評価条件>
◎:印画ざらつきの発生なし。
○:僅かに印画ざらつきが発生。
×:印画ざらつきが大きく発生。
2 断熱層
3 受容層
4 断熱層
5 受容層
10 熱転写両面受像シート
Claims (4)
- 基材と、前記基材上の両面に、中空粒子を含む断熱層と、受容層とをこの順に有してなる、熱転写両面受像シートの製造方法であって、
酢酸エチルなどのエステル系溶媒、トルエンやベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン系溶媒、ヘキサンなどの炭化水素系溶媒およびそれらの混合物を主成分とする溶媒に溶解するポリマーである溶剤系樹脂と、無機又は有機の微粒子であるブロッキング防止剤とを溶剤に分散させた溶剤系溶液を、乳化剤によって水系溶液中に乳化させた水系分散塗布液を用いて、前記受容層を形成する工程、
を含んでなる、熱転写両面受像シートの製造方法。 - 前記ブロッキング防止剤が、シリカ微粒子である、ことを特徴とする、請求項1に記載された熱転写両面受像シートの製造方法。
- 前記受容層に含まれる前記ブロッキング防止剤は、前記溶剤系樹脂の固形分に対し、0.25〜3質量%である、ことを特徴とする、請求項1又は2のいずれか一項に記載された熱転写両面受像シートの製造方法。
- 前記溶剤系樹脂が、塩酢ビ系樹脂であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載された熱転写両面受像シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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