JP5803494B2 - 発電装置の作動媒体に混入した空気を除去する装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水よりも低沸点の媒体を作動媒体とする発電装置において、作動媒体に混入した空気を除去する装置に関する。
従来の蒸気タービンを用いた地熱発電で活用されてこなかった低温熱源から熱エネルギーを回収し発電する低沸点媒体を用いた発電装置は、最近エネルギー回収装置として特別に注目されている(特許文献1参照)。
従来の低沸点媒体を用いた発電装置の基本的系統図を図4に示す。この発電装置は、蒸発器100で水よりも低沸点の媒体と熱源との間で熱交換を行いこの媒体を蒸発させ、この媒体蒸気でタービン101を回転させ、その回転力で発電機102を作動させて電力を得る。タービンを出た媒体は凝縮器103で凝縮され循環ポンプ104で予熱器105を経由して再び蒸発器100に送られ、上記のサイクルが繰り返される。
一般に、蒸気圧が高い(すなわち、沸点が低い)媒体を使用すると蒸発器での気化は容易であるが、凝縮器での凝縮が難しくなり、逆に、蒸気圧が低い(すなわち、沸点が高い)媒体を使用すると気化が難しくなるが、凝縮が容易になる。こうした観点から、使用される媒体は、タービン入口と出口のエンタルピー差(熱落差)がなるべく大きくなる媒体が選定される。例えば、地熱熱源温度130〜140℃、冷却源温度15℃〜30℃の条件で使用される天然媒体としてはn−ペンタン(nC12)が主に利用されている。
凝縮器の冷却源は一般に循環冷却水または大気であるので、冬と夏では冷却源の温度が大幅に異なる。そのため、凝縮器が夏季に必要とされる冷却能力に基づいてのみ設計された場合、冬季に冷却源温度が低下すると、凝縮器の冷却能力が一段と増強される。
しかし、図3に示すように、n−ペンタンの蒸気圧は36℃以下になると101kPa以下になる為、冬季に凝縮器出口の温度が36℃以下になると媒体流路は大気圧以下になる場合がある。そうなると、凝縮器本体及びその接続配管の各種の継手またはタービンの軸のメカニカルシール部分などから媒体流路へ空気が混入する可能性がある。
そこで、発電に関係する装置において媒体に混入する空気を除去する装置として、下記特許文献2から6が知られている。
特許文献2には、低沸点媒体の代わりに水を使用するバイナリー発電装置において、復水器の排出水から空気を抽出するための空気抽出装置を備えた装置が開示されている。
特許文献3には、高沸点媒体と低沸点媒体とを混合してなる作動流体が、当該作動流体の溶液を加熱して蒸気を発生する蒸気発生器と、蒸気発生器から供給された蒸気により駆動する蒸気タービンと、蒸気タービンから排出された蒸気を冷却して溶液に復水させる復水器と、復水器から供給された溶液を蒸気発生器に供給する供給ポンプとの順に夫々を循環する動力サイクル回路を備えた動力システムであって、動力サイクル回路における復水器で起り得る最低圧力が大気圧近傍圧力となるように、復水器での作動流体の低沸点媒体の濃度が決定されている動力システムが開示されている。
特許文献4には、内部にピストンを備えたチャンバーを凝縮器の上部に備え、チャンバーのピストン下方の空間と凝縮器の間を接続するバルブと、壁を介してチャンバー下部を冷却材で冷却する冷却手段と、チャンバー下部に接続された排出バルブを備えている装置が開示されている。
特許文献5,6には、凝縮器の上部に密閉されたチャンバーを備え、このチャンバーは、チャンバー内を上部と下部に分ける可動のダイアフラムを備え、凝縮器とチャンバー下部の間に直列に配置された2つの流量制御バルブと、壁を介してチャンバー下部を冷却材で冷却する冷却手段と、チャンバー下部に接続された排出バルブを備えている装置が開示されている。
特許文献7には、供給ラインからの凝縮性有機蒸気含有ガスを圧縮機と冷却器とにより圧縮冷却して有機蒸気を液化回収し、不凝縮ガスを圧縮冷却状態のままガス分離膜モジュ−ルに導いて有機蒸気濃縮ガスと有機蒸気希釈ガスとに分離し、有機蒸気濃縮ガスを上記の供給ラインに戻すと共に有機蒸気希釈ガスの有機蒸気濃度を測定しつつ該有機蒸気希釈ガスを排出し、その有機蒸気濃度に応じて上記圧縮機による圧縮圧力または冷却器による冷却温度を制御することを特徴とする有機蒸気含有排ガスの処理方法が開示されている。
特許文献8、9、10には、有機蒸気を膜に透過させて濃縮回収するガス分離膜モジュールとしてシリコーンゴム系ポリイミド複合膜の事例が開示されている。
特許文献9には、有機蒸気を含有した排ガスを圧縮機により加圧して冷却器に導き、該冷却器において有機蒸気を凝縮回収し、有機蒸気回収後の低濃度ガスをガス分離膜モジュールに導いて分離処理し、有機蒸気濃縮ガスを圧縮機の入口側に戻すと共に有機蒸気希釈ガスを大気に放出することを特徴とする有機蒸気含有排ガスの処理方法が開示されている。
特許文献10には、有機溶剤蒸気を含む混合気体を選択透過性膜モジュールに供給して透過・濃縮し、この濃縮気体を冷却・凝縮して有機溶剤を液相で回収する方法において、上記の冷却・凝縮過程における非凝縮気体の有機溶剤濃度を上記膜モジュールにおける非透過気体の有機溶剤濃度よりも高くし、その非凝縮気体を上記の混合気体供給側に戻し、膜モジュールにおける非透過気体を排出することを特徴とする有機溶剤蒸気の回収処理方法が開示されている。
特開昭62−26304号公報 特開2003−120513号公報 特開2007−262909号公報 米国特許5,119,635号公報 米国特許5,113,927号公報 米国特許5,487,765号公報 特開平7−47222号公報 特開平4−219113号公報 特開平4−180811号公報 特開平3−56113号公報
上記特許文献2は、媒体に水を用いているために、熱源が100℃以上でなければならず、より低温の熱源を用いることができないという課題があった。
上記特許文献3は、冬季に復水器で起こりうる最低圧力が大気圧近傍圧力になるように低沸点媒体の濃度が決定されているので、夏季の復水器の圧力が高くなり、発電効率が低下するという課題があった。
上記特許文献4,5,6は、媒体から空気を除去する装置が開示されているが、その装置の作動タイミングは、20分毎に定期的に作動させる例を挙げているに過ぎないため、必要以上に空気除去動作が行われて媒体の流出量が多くなるという課題があった。
上記特許文献7、8、10は、膜の1次側に圧縮機を設けるだけでなく、2次側に真空ポンプを設けているので、設備のコストが高くなるという課題があった。
コスト低減の観点から、本発明は、自動で発電装置の媒体流路に混入した空気を検出し、混入した空気を装置外へ排出する際、シーケンスの中止判断を早くすることができる混入空気除去装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の混入空気除去装置は、水よりも沸点が低い媒体と空気との混合ガスから空気を除去する混入空気除去装置において、前記混合ガスを、前記混合ガスから空気を除去した濃縮ガスと前記混合ガスから除去された空気を含む透過ガスとに分離する膜を備えた膜ユニットと、前記膜ユニットの非透過側の入口に前記混合ガスを供給するポンプと、前記膜ユニットの非透過側の出口から流出する前記濃縮ガスを凝縮する凝縮器と、前記凝縮器から流出する濃縮ガスを気液分離する第1容器と、前記第1容器から前記濃縮ガスを排出する第1弁と、前記第1容器から排出される前記濃縮ガスの流量を測定する流量計と、前記流量計の流量が流量閾値未満になると前記ポンプを停止する制御部とを備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、所定時間混合ガスから空気を除く処理を行った後に混合ガスの飽和蒸気濃度を計算して空気の混入の影響を検知するよりも、シーケンスの中止判断を早くすることができる。
また、本発明の混入空気除去装置は、前記膜ユニットの透過側の出口に接続した第2弁と、前記膜ユニットの非透過側の圧力を計測する第1圧力計と、前記膜ユニットの透過側の圧力を計測する第2圧力計とを備え、前記制御部は、前記膜ユニットの非透過側と透過側との差圧が前記膜ユニットの許容圧力限度以下になる様に前記第2弁の開度を制御することを特徴とする。
このような構成によれば、膜ユニットの許容圧力限度以下を確保しながら、非透過側の圧力を高くするようにポンプや弁を制御できるので、凝縮器での圧力を高くすることができる。凝縮器での圧力が高くなると、膜と非透過側の混合ガス中の各分子との接触確率が増加するので、空気の分離速度を向上できる。
また、本発明の混入空気除去装置は、前記媒体の媒体流路と連通し前記混合ガスの気相部と前記媒体の液相部とを内蔵する媒体貯留部と、前記気相部の圧力を計測する第3圧力計と、前記液相部の温度を計測する温度計とを備え、前記制御部は、前記温度計の温度に基づいて算出された前記媒体の飽和蒸気圧値に余裕値を加えた圧力閾値を計算し、前記気相部の圧力値が前記圧力閾値以上の場合は媒体に空気が混入していることを検知することを特徴とする。余裕値とは、飽和蒸気圧値から乖離して本装置で空気が媒体に混入していることを検知するまでの緩衝量を指定するものである。上記混入空気除去装置において、前記余裕値は、固定値とするか、もしくは、前記温度計の温度に基づいて算出された前記媒体の飽和蒸気圧値に係数をかけた比例値とすることが望ましい。
このような構成によれば、自動で発電装置の媒体流路に混入した空気を検出し、混入した空気を装置外へ排出できる。
また、本発明の混入空気除去装置は、前記膜ユニットの透過側の入口に水蒸気を供給する水蒸気供給部と、前記膜ユニットに供給される水蒸気の流量を調節する第3弁とを備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、膜ユニットの透過側の入口に水蒸気を供給することで、透過側の膜表面に付着する空気を掃きだし、空気が膜を透過し易くできる。
また、本発明の混入空気除去装置は、前記第1容器の液面水位を計測する液位計と、前記第1容器の下部に接続された第4弁とを備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、第1容器に蓄積される凝縮した媒体を液面計で検知し、満水になった場合は、第4弁を介して媒体を第1容器の外に排出でき、本装置の連続運転ができるようになる。
また、本発明の混入空気除去装置は、前記第1容器の下部が前記第4弁を介して前記媒体貯留部に接続されていることを特徴とする。
このような構成によれば、第1容器から排出された液体の媒体を媒体貯留部に戻して、リサイクルできる。
また、本発明の混入空気除去装置は、前記第1弁から排出された前記濃縮ガスが、前記媒体流路または前記媒体貯留部に送られることを特徴とする。
このような構成によれば、第1容器から排出されたガス状の媒体を媒体流路または媒体貯留部に戻して、リサイクルできる。
また、本発明の混入空気除去装置を備えた発電装置は、前記媒体流路は、蒸発器と、タービンと、凝縮器と、循環ポンプとを循環する流路であり、前記タービンの動力を発電機に伝達して発電することを特徴とする。
このような構成によれば、媒体流路の空気を自動で除去できるので発電装置の発電効率を向上できる。
なお、本発明に用いられる媒体としては、特にn−ペンタンなどの沸点が水より低い有機性低沸点媒体が用いられる。
本発明によれば、自動で発電装置の媒体流路に混入した空気を検出し、混入した空気を装置外へ排出する際、シーケンスの中止判断を早くすることができる。
本発明の実施例に係る装置の構成を示す図である。 本発明の実施例に係る装置の作動シーケンス図である。 n−ペンタンの飽和蒸気圧線図である。 従来の一般的な低沸点媒体を用いた発電装置の構成を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について図に基づいて説明する。図1は、この発明の実施例に係る混入空気除去装置の構成を示す図である。図1の凝縮器103は、図4の凝縮器103に相当する。媒体貯留部1は、凝縮液103の出口側コレクタの上部に接続されており、媒体貯留部1の液相部の温度を測定する温度計10と、媒体貯留部1の気相部の圧力を測定する圧力計11が設置されている。
第1容器2の下部は、弁12を介して配管で媒体貯留部1と接続している。さらに、媒体貯留部1と膜ユニット3の非透過側入口を接続する配管が設置されており、この配管にポンプ18が設置されている。
膜ユニット3の膜は、媒体を透過し難く、かつ、少なくとも空気の主成分である窒素および酸素を透過し易い分離膜を適宜選択して用いればよい。
凝縮器42の入口側は膜ユニット3の非透過側出口と配管で接続されており、この配管に膜ユニット3の非透過側の圧力を計測する圧力計13が設置されている。
凝縮器42の出口側は第1容器2に配管で接続されている。
第1容器2には、容器上方から順に液位計(高液面)8と液位計(低液面)9が設置されている。第1容器2の上部から凝縮器103入口コレクタに配管で接続されており、その配管には弁14が設けられている。第1容器2の上部から媒体貯留部に配管で接続して、その配管に弁14を設けることにしてもよい。さらに、弁14と第1容器2の間の配管には、流量計6と圧力計7が設けられている。
膜ユニット3の透過側入口と蒸気供給部25とを接続する配管には、弁20が設けられている。膜ユニット3の透過側出口には大気開放する配管と弁16が設けられており、膜ユニット3と弁16の間の配管に、膜ユニット3の透過側の圧力を計測する圧力計4が設けられている。
制御部5は、温度計10と圧力計13、11、7、4と液位計(高液面)8と液位計(低液面)9と流量計6とにそれぞれ信号線で接続されており、各計測機器からの信号はそれぞれ制御部5に入力される。また、制御部5は、弁12,14,20,16にそれぞれ電気配線で接続されており、各弁の開閉を制御している。さらに制御部5は、ポンプ18と凝縮器42を制御している。凝縮器42は、熱交換部分を空冷するためのファンを備えているものが望ましい。凝縮器42の別の態様としては、積極的に冷却するためにペルチェ素子やヒートポンプを用いた冷凍機を備えていてもよい。
次に本装置の動作について説明する。図2は、本発明の実施例に係る混入空気除去装置の作動シーケンスの概要を示す図である。制御部5は、空気混入検出工程S1、空気除去工程S2の順に実行し、その後、空気混入検出工程S1に戻る。なお、初期状態では、すべての弁は、閉じた状態である。
まず、空気混入検出工程S1について説明する。制御部5は、まず、媒体貯留部1の気相部に設置された圧力計11の信号と媒体貯留部1の液相部に設置された温度計10の信号を取得し、温度計の温度に基づいて算出された媒体の飽和蒸気圧値に余裕値を加えた圧力閾値を計算する。そして、圧力計11の圧力値(PIa)が圧力閾値以下の場合は空気混入検出工程S1の最初に戻る。圧力計11の圧力値(PIa)が圧力閾値より高い場合は媒体に空気が混入したと判断し、次の工程に進む。また、上記余裕値は、固定値とするか、もしくは、前記温度計の温度に基づいて算出された前記媒体の飽和蒸気圧値に係数をかけた比例値とする。具体的には、例えば、nペンタンの場合、下記の式1を用いて、温度(T1)における飽和蒸気圧値(Pst)を演算する。グラフにしたものを図3に示す。用いる媒体が違う場合は、その媒体の特性に合わせて飽和蒸気圧値(Pst)を求める式を適宜変更する。
Pst=0.0003(T1)+0.0159(T1)+1.1844(T1)+24.316 ・・・(式1)
余裕値は、継手の数や状態を考慮して何回かの試験を経て決める。例えば、固定値の場合は、1気圧時の10%程度とする。比例値とする場合は、前記係数を0.1程度とする。
次に、空気除去工程S2について説明する。この工程の主目的は、膜ユニットで混合ガスから空気を除去し、残りのガスを凝縮器で冷却後、媒体流路に戻すことである。媒体流路に戻す位置としては、凝縮器103入口コレクタが望ましい。
具体的には、図1に示す混入空気除去装置の弁12,14,16,20をそれぞれ閉じた後、凝縮器42を作動させ、弁14を開き、ポンプ18を作動させる。ポンプ18で膜ユニット3の非透過側に供給された混合ガス中の空気は、膜を透過して膜ユニット3の透過側の膜表面に移動する。透過側の膜表面に移動した空気の除去を促進するために、弁20,16を開け、水蒸気供給部25から水蒸気を透過側の膜表面に吹き付ける。この水蒸気としては、発電装置の蒸発器100から分岐させた熱水原水の水蒸気を用いても良い。
膜ユニットにおける空気成分の移動に関わる推進力は、膜の非透過側と透過側との差圧によって生じる。従って、この差圧が大きいほど望ましいので、膜の圧力限界を超えないように差圧を制御することがより望ましい。膜の透過側は大気と連通しているが、透過側の圧力を高くすれば、膜の圧力限界を超えない程度に非透過側の圧力を高くすることができる。透過側の圧力を圧力計4で計測し、圧力値が所定の値になる様に弁16の開度を制御する。
また、非透過側の圧力を所定の値に保つ様に弁14の開度を制御している。例えば、圧力計13または7の圧力値の信号に基づいて弁14の開度を制御する。圧力計7を膜の差圧の非透過側の圧力値の代用として用いる場合は、圧力損失などを補正して用いればよい。このように非透過側の圧力を高く維持できる程、凝縮器42での媒体の液化が促進される。
ここから、2つの同時並行的に動作する分岐シーケンスが実行される。
第1の分岐シーケンスは、上記の膜ユニットによる空気除去を停止するシーケンスであり、もう一方は、第1容器2内に溜まった媒体を媒体貯留部1に戻す工程である。
具体的に説明すると、第1の分岐シーケンスでは、弁12が閉じられているか判断し、弁12が開いている場合は、この判断条件の直前に戻る。一方、弁12が閉じている場合は、流量計6の計測値(FI)を流量閾値と比較する。計測値(FI)が流量閾値以上の場合は、前述の弁12の開閉判断の直前に戻る。一方、計測値(FI)が流量閾値未満の場合は、弁14,16,20を閉じポンプ18と凝縮器42を停止する。そして、空気混入検出工程S1の最初に戻る。
一方、第2の分岐シーケンスでは、弁14が開いているか判定し、弁14が閉じている場合は、第1の分岐シーケンスが終了していることを意味しているので、第2の分岐シーケンスを停止し、空気混入検出工程S1の最初に戻る。弁14が開いている場合は、第1容器2内の液面が、液面計8の位置(LI1)より高いかどうか判定する。第1容器2内の液面が、液位計8の位置(LI1)以上の場合は、上述の弁14が開いているか判定する部分に戻る。第1容器2内の液面が、液位計8の位置(LI1)より高い場合は、弁12を開く。弁12を開くと、第1容器2に溜まった液状の媒体が、媒体貯留部1に戻る。これは、ポンプ18の作動によって第1容器2内と媒体貯留部1内との差圧が生じているので、この圧力差によって、液化した媒体が第1容器2から媒体貯留部1に移動する。
次に、上述と同じように、弁14が開いているか判定する。弁14が閉じている場合は、第1の分岐シーケンスが終了していることを意味しているので、第2の分岐シーケンスを停止し、空気混入検出工程S1の最初に戻る。弁14が開いている場合は、第1容器2内の液面が、液位計9の位置(LI2)より高いかどうか判定する。第1容器2内の液面が、液位計9の位置(LI2)以下の場合は、直前の弁14が開いているか判定する部分に戻る。第1容器2内の液面が、液位計9の位置(LI2)より高い場合は、弁12を閉じる。そして、第2の分岐シーケンスの最初に戻る。
このような装置構成および制御を行うことで、自動で発電装置の媒体流路に混入した空気を検出することができる。そして、混入した空気を装置外へ排出する際、シーケンスの中止判断を早くすることができるので、装置運転に係るコストを低減できる。
1:媒体貯留部
2:第1容器
3:膜ユニット
5:制御部
6:流量計
4,7,11,13:圧力計
8:液位計(高液面)
9:液位計(低液面)
10:温度計
12,14,16,20:弁
18:ポンプ
25:水蒸気供給部
42:凝縮器
S1:空気混入検出工程
S2:空気除去工程
100:蒸発器
101:タービン
102:発電機
103:凝縮器
104:循環ポンプ
105:予熱器

Claims (8)

  1. 水よりも沸点が低い媒体と空気との混合ガスから空気を除去する混入空気除去装置において、
    前記混合ガスを、前記混合ガスから空気を除去した濃縮ガスと前記混合ガスから除去された空気を含む透過ガスとに分離する膜を備えた膜ユニットと、
    前記膜ユニットの非透過側の入口に前記混合ガスを供給するポンプと、
    前記膜ユニットの非透過側の出口から流出する前記濃縮ガスを凝縮する凝縮器と、
    前記凝縮器から流出する濃縮ガスを気液分離する第1容器と、
    前記第1容器から前記濃縮ガスを排出する第1弁と、
    前記第1容器から排出される前記濃縮ガスの流量を測定する流量計と、
    前記流量計の流量が流量閾値未満になると前記ポンプを停止する制御部と
    を備えていることを特徴とする混入空気除去装置。
  2. 前記膜ユニットの透過側の出口に接続した第2弁と、
    前記膜ユニットの非透過側の圧力を計測する第1圧力計と、
    前記膜ユニットの透過側の圧力を計測する第2圧力計とを備え、
    前記制御部は、前記膜ユニットの非透過側と透過側との差圧が前記膜ユニットの許容圧力限度以下になる様に前記第2弁の開度を制御することを特徴とする請求項1に記載の混入空気除去装置。
  3. 前記媒体の媒体流路と連通し前記混合ガスの気相部と前記媒体の液相部とを内蔵する媒体貯留部と、
    前記気相部の圧力を計測する第3圧力計と、
    前記液相部の温度を計測する温度計とを備え、
    前記制御部は、前記温度計の温度に基づいて算出された前記媒体の飽和蒸気圧値に余裕値を加えた圧力閾値を計算し、前記気相部の圧力値が前記圧力閾値以上の場合は媒体に空気が混入していることを検知することを特徴とする請求項1または2に記載の混入空気除去装置。
  4. 前記膜ユニットの透過側の入口に水蒸気を供給する水蒸気供給部と、
    前記膜ユニットに供給される水蒸気の流量を調節する第3弁と
    を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の混入空気除去装置。
  5. 前記第1容器の液面水位を計測する液位計と、
    前記第1容器の下部に接続された第4弁と
    を備えていることを特徴とする請求項に記載の混入空気除去装置。
  6. 前記第1容器の下部が前記第4弁を介して前記媒体貯留部に接続されていることを特徴とする請求項に記載の混入空気除去装置。
  7. 前記第1弁から排出された前記濃縮ガスが、前記媒体流路または前記媒体貯留部に送られることを特徴とする請求項5または6に記載の混入空気除去装置。
  8. 前記媒体流路は、蒸発器と、タービンと、凝縮器と、循環ポンプとを循環する流路であり、前記タービンの動力を発電機に伝達して発電することを特徴とする請求項ないし7のいずれか一項に記載の混入空気除去装置を備えた発電装置。

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