JP5803354B2 - 流体噴射装置及び医療機器 - Google Patents

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Description

本発明は、流体噴射装置及び流体噴射装置を用いた医療機器に関するものである。
従来、ダイアフラム及び圧電素子から構成される容積変更手段を用いて圧力室の容積を変更し、流体を高圧の脈流に変換し、圧力室から送出流路管内に圧力波を伝播させて、ノズルからパルス状に高速噴射させる流体噴射装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、インクを充填したインク室の底部に放物面形状をした音響エネルギーが反射する反射板を形成し、インク表面に配設された圧電素子を励振させ音響エネルギーを反射板で反射し、放物面の焦点に集中させてインク表面を励起させてインクを噴射するノズルレスインクジェット方式の流体噴射装置というものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−82202号公報 特開平2−95857号公報
特許文献1のように構成される流体噴射装置では、圧電素子の駆動により圧力室内に発生する平面圧力波は、圧力室及び圧力室に連通する流路が圧力室よりも縮小された送出流路管内を伝播する。この際、平面圧力波の大部分は、圧電素子に対向する送出流路管周囲の内壁で反射する。したがって、平面圧力波のエネルギーを送出流路管内へ効率よく伝達できないという課題がある。
一方、特許文献2のような構成では、圧電アクチュエーターで発生した音響エネルギー(なお、音響エネルギーは圧力波のエネルギーに置き換えられる)は、反射板で反射されインク液面付近にある放物面の焦点に収束するため、圧力波のエネルギーを効率よくインク面に集中させることができると考えられた。しかし、放物面の焦点はインクの吐出口に設けられていることから、焦点で一旦収束された音響エネルギーは、焦点通過後さらに放射状に拡散するため、吐出インク滴は分裂することがあり、結果として音響エネルギーを効率よくインク吐出に利用できていないという課題を有する。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る流体噴射装置は、圧力室と、前記圧力室の容積を変化させる変位平面を有するアクチュエーターと、前記圧力室と連通する送出流路管と、前記アクチュエーターの変位により前記圧力室の内部を伝播する平面圧力波を反射させる回転放物面の一部からなる第1圧力波反射面と、前記第1圧力波反射面に対向配置される回転放物面又は回転楕円面の一部からなる第2圧力波反射面と、を備え、前記第1圧力波反射面と前記第2圧力波反射面とが共通の第1焦点を有し、前記第2圧力波反射面から反射される圧力波が、前記送出流路管の内部に伝播して流体を噴射させることを特徴とする。
ここで、回転放物面とは、放物線をその対称軸の回りに360度回転させてできる面であって、回転中心軸は、上記対称軸に相当する。
ここで、回転楕円面とは、楕円をその長軸の回りに360度回転させてできる面であって、回転中心軸は、上記長軸に相当する。
本適用例によれば、アクチュエーターを駆動することによりアクチュエーターの変位平面が発生した平面圧力波を第1圧力波反射面で第1焦点に収束させる。一旦収束した圧力波は、圧力室内を放射状に拡がって伝播し、さらに第2圧力波反射面で反射し送出流路管内に伝播する。このようにすることによって、圧力波を効率よく送出流路管内に伝達させ、アクチュエーターが生み出す圧力波が持つエネルギーを高効率で流体噴射に利用することができる。
なお、本適用例中の「前記第1圧力波反射面と前記第2圧力波反射面とが共通の第1焦点を有し、」の共通の第1焦点とは、それぞれの焦点位置のずれを有さない、又は許容範囲内のずれを有することを意味し、この許容範囲は本発明の目的効果顕現が予想される第2圧力波反射面を含む回転放物面又は回転楕円面とその回転中心軸との交点と、第2圧力波反射面の第1焦点との長さの10%以内とするが、好ましくは5%以内であり、理想的には0%すなわちずれを有さない。
[適用例2]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記第1圧力波反射面の回転中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが互いに略平行であることが好ましい。
このような構成では、各回転中心軸を略平行配置させている。よって、これら構成要素の対称性がよく、アクチュエーターが発生した平面圧力波を第1圧力波反射面・第2圧力波反射面により送出流路管内に効率よく伝播させることができる。
なお、このような構成にすれば、アクチュエーター、圧力室、第1圧力波反射面及び第2圧力波反射面、送出流路管を直線状に配置することができ、構造が簡単で、製造しやすいという効果もある。
なお、略平行とは、各回転中心軸が互いに平行又は許容交差角度範囲内での交差を意味し、この許容交差角度範囲は本発明の目的効果顕現が予想される±5°以内とするが、好ましくは±2.5°以内であり、理想的には0°すなわち平行である(以下同じ)。
[適用例3]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記第1圧力波反射面の回転中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが互いに一致していることが好ましい。
このような構成では、回転中心軸を一致させている。よって、これら構成要素の対称性がさらによく、アクチュエーターが発生した平面圧力波を第1圧力波反射面・第2圧力波反射面により送出流路管内にさらに効率よく伝播させることができる。
なお、一致とは、各回転中心軸が互いに略平行であり、それぞれの回転中心軸の位置が回転中心軸に垂直な方向の差を有さない。又は許容範囲内の差を有することを意味し、この許容範囲は本発明の目的効果顕現が予想される第2圧力波反射面を含む回転放物面又は回転楕円面とその回転中心軸との交点と、第2圧力波反射面の第1焦点との長さの10%以内とするが、好ましくは5%以内であり、理想的には0%すなわち差を有さない(以下同じ)。
[適用例4]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記第1圧力波反射面の回転中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが互いに平行でないことが好ましい。
このような構成によれば、第2圧力波反射面で反射される圧力波は、アクチュエーターが発生する平面圧力波の伝播方向に対して傾斜した方向に伝播することができる。そこで、送出流路管の中心軸をこの圧力波の伝播方向と略平行にさせることにより、アクチュエーターの変位平面の中心軸と外れた方向に送出流路管を有する流体噴射装置の形態を実現できると共に、アクチュエーターで発生した平面圧力波を効率よく圧力室・送出流路管に伝播させることができる。
[適用例5]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記アクチュエーターの変位平面の中心軸と、前記第1圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに略平行であり、前記送出流路管の中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに略平行であることが好ましい。
このような構成では、回転中心軸及び変位平面の中心軸、回転中心軸及び送出流路管の中心軸を略平行にさせている。よって、これら構成要素の対称性がよく、アクチュエーターが発生した平面圧力波を第1圧力波反射面・第2圧力波反射面により送出流路管内に効率よく伝播させることができる。
なお、このような構成にすれば、アクチュエーター及び第1圧力波反射面、第2圧力波反射面及び送出流路管を直線状に配置することができ、構造が簡単で、製造しやすいという効果もある。
[適用例6]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記アクチュエーターの変位平面の中心軸と、前記第1圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに一致し、前記送出流路管の中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに一致していることが好ましい。
このような構成では、回転中心軸及び変位平面の中心軸、回転中心軸及び送出流路管の中心軸を一致させている。よって、これら構成要素の対称性がさらによく、アクチュエーターが発生した平面圧力波を第1圧力波反射面・第2圧力波反射面により送出流路管内にさらに効率よく伝播させることができる。
[適用例7]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記アクチュエーターの変位平面の中心軸と、前記第1圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに離間し、前記送出流路管の中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに離間していることが好ましい。
このような構成によれば、構成要素の各軸が略平行で離間配置された状態である。したがって、第2圧力波反射面は、アクチュエーターが発生する平面圧力波と略平行で離れた位置に圧力波を反射し、やはりアクチュエーターの変位平面の中心軸と略平行で離れた位置にある送出流路管内に伝播させることができる。このことによって、流体噴射装置の形態の自由度を増すことができると共に、効率よく圧力波を送出流路管内に伝達することができる。
[適用例8]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記第2圧力波反射面の回転楕円面の第2焦点が前記送出流路管の内部に配置されていることが好ましい。
このような構成によれば、第2圧力波反射面で反射された圧力波は、第2焦点で収束し、さらに送出流路管内で拡がる。第2焦点は、送出流路管内に位置しているため、第2焦点から拡がる圧力波は、送出流路管の内壁を反射しながら伝播する。このようにしても、アクチュエーターで発生した平面圧力波を効率よく圧力室・送出流路管に伝播させることができる。
[適用例9]本適用例に係る医療機器は、上記各適用例のいずれかに記載の流体噴射装置を用いたことを特徴とする。
本適用例による医療機器は、液体を微小液滴としてパルス状に変換して高速噴射が可能であって、生体組織の切除・切開・破砕する場合、熱損傷がなく、血管等の細管組織を温存できるなど手術具として優れた特性を有している。また、上述した流体噴射装置を用いて手術等を行う場合、噴射する液体量が従来の高圧流を用いたものに比べ、術部の視認性に優れているという利点もある。
実施形態1に係る流体噴射装置の構成を示す断面図。 実施形態1に係るアクチュエーターを駆動する電圧波形図。 実施形態1に係る圧力波の伝播を示す説明図。 実施形態2に係る圧力波の伝播を示す説明図。 実施形態3に係る流体噴射装置の構成を示す断面図。 実施形態3に係る圧力波の伝播を示す説明図。 実施形態4に係る流体噴射装置の構成及び圧力波の伝播を示す断面図。 実施形態5に係る流体噴射装置の構成を示す断面図。 実施形態5に係る圧力波の伝播を示す説明図。 実施形態6に係る流体噴射装置の構成及び圧力波の伝播を示す断面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の形状と、縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図であって、説明を分かりやすくするため簡略化して表している。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る流体噴射装置の構成を示す断面図である。図1において、流体噴射装置10は、圧力室60と、圧力室60の容積を変化させる容積変更手段としてのアクチュエーター70とを有する圧力発生部30と、圧力室60に連通する流体供給流路44を有する流体供給管43と、圧力室60に連通する送出流路52を有する送出流路管51と、を備えて構成されている。
アクチュエーター70はリング形状の圧電素子であって、第1機枠40の内底面に一方の端面が固定され、他方の端面は補強部材(図示は省略)を介してダイアフラム80に密着固定されている。電圧を印加することによって他方の端面71(以降、変位平面71と表す)が矢印A方向(厚さ方向)に伸縮可能である。このアクチュエーター70が急速に伸縮する際にダイアフラム80を介して平面圧力波が発生する。ダイアフラム80の周縁部は第1機枠40又は第2機枠50に固定されている。
なお、アクチュエーター70としては、圧力室60の容積を変更可能であって、平面圧力波を発生できるものであれば、圧電素子に限定されない。
第1機枠40の底面中央にはアクチュエーター70を貫通する突起部が形成されており、その先端には、回転放物面が形成されている。この回転放物面を第2圧力波反射面M2と表す。なお、第2圧力波反射面M2は、アクチュエーター70の変位平面71よりも突出させている。
図1では、流体供給管43は、第2機枠50に突設形成されているが、第2機枠50と流体供給管43とを別体とし、圧入固定する構造としてよい。流体供給管43には、図示しない流体供給部としてのポンプ20が接続され、一定の圧力、あるいは一定の流量で圧力室60に流体を供給する。
なお、第1機枠40と第2機枠50、流体供給管43、送出流路管51、及び流体噴射開口部53は十分に硬い材料で構成されており、流体内を伝播する圧力波によって変形しない程度の十分な剛性を有している。
また、図1では、第2機枠50には、送出流路管51が突設されているが、第2機枠50と送出流路管51とを別体とし、圧入固定する構造としてもよい。送出流路管51の先端部には、流路径が送出流路52の断面積よりも縮小された断面積を有する流体噴射開口部53(ノズルと表すことがある)が形成されている。
第1機枠40と第2機枠50とは、互いの対向面において密着固定されており、第2機枠50の内壁と、アクチュエーター70の変位平面71と、第2圧力波反射面M2で囲まれた空間が圧力室60である。そして、変位平面71及び第2圧力波反射面M2と対向する面が回転放物面からなる第1圧力波反射面M1である。
続いて、流体噴射装置10の流体噴射作用について図1を参照して説明する。なお、流体を液体として説明する。まず、アクチュエーター70を駆動するために印加される駆動波形について説明する。
図2(A)は、アクチュエーター70を駆動する基本駆動電圧波形図を示している。基本電圧波形は図2(A)に示すように、急激に立ち上がり、緩やかに立ち下がるような電圧波形である。駆動電圧が急激に増加する立ち上がり領域では、アクチュエーター70は急速に伸長し、駆動電圧が緩やかに減少する立ち下り領域では、アクチュエーター70は元の長さへと戻っていく。この駆動波形がアクチュエーター70を駆動する基本電圧波形になっている。
実際に、流体噴射装置10を駆動する際には、図2(B)に示すように、この基本電圧波形をある周期で繰り返し印加してもよいし、図2(C)で示すように、ある周期である有限の回数だけ繰り返し印加してもよい。あるいは図2(D)に示すように、基本電圧波形を単発で印加してもよい。
ポンプ20によって流体供給流路44には、常に一定圧力(あるいは一定の流量)で液体が供給されている。その結果、アクチュエーター70が伸縮動作を行わない状態、即ち定常状態では、ポンプ20の供給圧力と、流体供給流路44から圧力室60及び送出流路52を経て流体噴射開口部53へ至る流路系全体の流路抵抗によって決まる一定流量の液体が、ポンプ20から流体噴射開口部53に向かって流れている。
ここで、アクチュエーター70に駆動電圧が印加され、急激にアクチュエーター70が伸長したとする。その結果、圧力室60の容積は急速に縮小され、圧力室60内の流体自身が有する圧縮性により圧力が急速に上昇する。一旦、圧力室60内で急激に高められた圧力は、非常に大きな流体変位量を伴った圧力波として送出流路52内を流体噴射開口部53へ向かって伝播し始める。この圧力波は、送出流路52内を流体噴射開口部53方向へ流体内を伝わる音速で伝播し、流体噴射開口部53に到達した際に高速噴流として吐出される。したがって、高い運動エネルギーを有する高速噴流を流体噴射開口部53から吐出するためには、アクチュエーター70の急激な伸長によりもたらされた圧力波のエネルギーを、できる限り損失なく、かつ、効率的に流体噴射開口部53まで伝達させることが重要な点になる。
そこで、圧力波の伝播について図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係る圧力波の伝播を示す説明図である。まず、各構成要素の関係を説明する。図3において、第1圧力波反射面M1の回転放物面の焦点と、第2圧力波反射面M2の回転放物面の焦点とは共通であって、第1焦点F1とする。第1圧力波反射面M1及び第2圧力波反射面M2の回転放物面の回転中心軸と、アクチュエーター70の変位平面71の中心軸と、送出流路管51の中心軸とは一致し(図中、P軸で表す)、第1焦点F1はこのP軸上に位置している。なお、P軸は、座標系のz軸と共通である。
次に、第1圧力波反射面M1と第2圧力波反射面M2との形状と、圧力波の伝播について図3を参照して三次元座標表示により説明する。変位平面71と平行な平面座標をx軸、y軸で表し、xy平面に垂直な軸をz軸とし、座標を(x,y,z)で表す。座標原点P0(0,0,0)を第1圧力波反射面M1とP軸との交点とし、また、第1焦点F1の位置を(0,0,f)としたとき、第1圧力波反射面M1である回転放物面の頂点とし、また、第1焦点F1の位置を(0,0,f)としたとき、第1圧力波反射面M1の回転放物面は、次式で表すことができる。
また、第2圧力波反射面M2の回転放物面は、次式で表すことができる。
ここで、rは送出流路52の半径、Rはアクチュエーター70の外周半径である。ただし、R≫r、f>R/2とする。
圧力室60内に液体が充填されているとき、アクチュエーター70が急激に伸長(矢視A1方向)すると、変位平面71によって平面圧力波a1が発生する。発生した平面圧力波a1は、P軸方向に第1圧力波反射面M1に向かって(矢視a1方向)伝播し、第1圧力波反射面M1で反射される。反射された圧力波a2は、矢視a2方向に伝播し、第1焦点F1で収束した後、第2圧力波反射面M2に向かって拡がり、第2圧力波反射面M2で反射する。第1焦点F1は、第1圧力波反射面M1と第2圧力波反射面M2とのそれぞれの回転放物面の共通焦点であるため、第2圧力波反射面M2で反射された圧力波a3は送出流路52内をP軸方向(矢視a3方向)に伝播する。
なお、第1圧力波反射面M1の回転放物面のエッジ部分(最外周縁部)と第1焦点F1を結ぶ線分が、第2圧力波反射面M2と交差しないように第1圧力波反射面M1の回転放物面と第2圧力波反射面M2の回転放物面の形状及び配置を設定する。つまり、第1圧力波反射面M1によって反射された圧力波が、第2圧力波反射面M2自身によって遮られないように圧力波の伝達路を設定する。
したがって、本実施形態によれば、アクチュエーター70を駆動することにより変位平面71が発生した平面圧力波a1を第1圧力波反射面M1で第1焦点F1に収束させる。一旦収束した圧力波は、圧力室60内を放射状に拡がって伝播し、さらに第2圧力波反射面M2に入射し、第2圧力波反射面M2の回転放物面で反射し送出流路管51内(送出流路52)に伝播する。このようにすることによって、圧力波を効率よく送出流路管51内に伝達させ、アクチュエーター70が生み出す圧力波が持つエネルギーを高効率で流体噴射に利用することができる。
また、本実施形態では、第1圧力波反射面M1及び第2圧力波反射面M2の回転中心軸と変位平面71の中心軸と送出流路管51の中心軸とを一致させている。よって、各構成要素の対称性がよく、アクチュエーター70が発生した平面圧力波を第1圧力波反射面M1・第2圧力波反射面M2により送出流路管51内に効率よく伝播させることができる。
なお、このような構成にすれば、アクチュエーター70、圧力室60、第1圧力波反射面M1及び第2圧力波反射面M2、送出流路管51を直線状に配置することができ、構造が簡単で、製造しやすいという効果もある。
なお、本実施形態中の第1圧力波反射面M1と第2圧力波反射面M2とが共通の第1焦点を有し、の共通の第1焦点F1とは、それぞれの焦点位置のずれを有さない、又は許容範囲内のずれを有することを意味し、この許容範囲は本実施形態の目的効果顕現が予想される第2圧力波反射面M2とP軸との交点と、第1焦点F1との長さの10%以内とするが、好ましくは5%以内であり、理想的には0%すなわちずれを有さない。
これは、実験で評価したところ、第2圧力波反射面M2とP軸との交点と、第1焦点F1との長さの10%以内であることで、第2圧力波反射面M2で反射した圧力波が送出流路管51内を通過する際、送出流路管51の壁面への衝突が入射角6度以内を保つため、入射角6度を超える10%超と比較して、圧力波を効率よく送出流路管51内に伝達することを確認している。また、第2圧力波反射面M2とP軸との交点と、第1焦点F1との長さの2%以内であれば、明白に確認できる効率効果向上であった(以下同じ)。
また、略平行とは、各回転中心軸が互いに平行又は許容交差角度範囲内での交差を意味し、この許容交差角度範囲は本実施形態の目的効果顕現が予想される±5°以内とするが、好ましくは±2.5°以内であり、理想的には0°すなわち平行である(以下同じ)。
さらに、一致とは、各回転中心軸が互いに略平行であり、それぞれの回転中心軸の位置が回転中心軸に垂直な方向の差を有さない。又は許容範囲内の差を有することを意味し、この許容範囲は本実施形態の目的効果顕現が予想される第2圧力波反射面M2とP軸との交点と、第1焦点F1との長さの10%以内とするが、好ましくは5%以内であり、理想的には0%すなわち差を有さない(以下同じ)。これは、上記共通の第1焦点F1の実験の評価と同様である。
(実施形態2)
続いて、実施形態2に係る流体噴射装置について図面を参照して説明する。前述した実施形態1(図3、参照)に対して、実施形態2は、第2圧力波反射面M2が回転楕円面からなり、回転楕円面の長軸上にある第2焦点が、送出流路管51の内部に存在していることを特徴とする。よって、実施形態1との相違箇所を中心に、共通部分には同じ符号を附して説明する。
図4は、本実施形態に係る圧力波の伝播を示す説明図である。図4において、第1圧力波反射面M1は回転放物面で構成され、第2圧力波反射面M2は、回転楕円面により構成されている。本実施形態では、アクチュエーター70の変位平面71の中心軸と、第1圧力波反射面M1及び第2圧力波反射面M2の回転中心軸と、送出流路管51の中心軸とは、共通軸(P軸)上に配置されている。
第1圧力波反射面M1の回転放物面の焦点と、第2圧力波反射面M2の回転楕円面の一つの焦点は共通焦点であって、第1焦点F1で表す。そして、第2圧力波反射面M2の回転楕円面は、その長軸上に第1焦点F1より遠い位置に第2焦点F2を有し、第2焦点F2は、送出流路52の内側に配置される。
このように構成した場合、アクチュエーター70が急激に伸長(矢視A1方向)すると、変位平面71によって平面圧力波a1が発生し、発生した平面圧力波a1は、P軸に平行に第1圧力波反射面M1に伝播し、第1圧力波反射面M1で反射される。反射された圧力波a2は、第1焦点F1で収束した後、第2圧力波反射面M2に向かって拡がり、第2圧力波反射面M2に入射されて反射する。第2圧力波反射面M2で反射された圧力波a3は、一旦第2焦点F2で収束した後拡がって、送出流路管51の内壁に達して内壁で反射しながら(圧力波a4で図示)、送出流路52を伝播する。
第2焦点F2は、送出流路管51内(送出流路52内)に配置されているので、圧力波a3は、送出流路管51内に伝播される。よって、第2圧力波反射面M2から反射される圧力波a3は、送出流路管51内で一旦収束される。
なお、第1圧力波反射面M1の回転放物面のエッジ部分(最外周縁部)と第1焦点F1を結ぶ線分が、第2圧力波反射面M2と交差しないように、第1圧力波反射面M1の回転放物面と第2圧力波反射面M2の回転楕円面の形状及び配置を設定する。つまり、第1圧力波反射面M1によって反射された圧力波が、第2圧力波反射面M2自身に遮られないように、圧力波の伝達路を設定する。
また、第2圧力波反射面M2の回転楕円面のエッジ部分(最外周縁部)と第2焦点F2を結ぶ線分が、送出流路管51の内壁面と交差しないように設定する。つまり、第2圧力波反射面M2から反射された圧力波の大部分が、送出流路管51に入射されるように圧力波の伝達路を設定する。
したがって、本実施形態によれば、第2圧力波反射面M2で反射された圧力波は、第2焦点F2で一旦収束し、さらに送出流路管51内で拡がる。第2焦点F2は、送出流路管51内に位置しているため、第2焦点F2から拡がる圧力波は、送出流路管51の内壁を反射しながら伝播する。このようにしても、アクチュエーター70で発生した平面圧力波を、第1圧力波反射面M1・第2圧力波反射面M2により効率よく、送出流路管51に伝播させることができる。
(実施形態3)
続いて、実施形態3に係る流体噴射装置について図面を参照して説明する。前述した実施形態1(図3、参照)に対して、実施形態3は、第1圧力波反射面M1及び第2圧力波反射面M2のそれぞれの回転放物面の回転中心軸が一致し、送出流路管51の中心軸と、アクチュエーター70の変位平面71の中心軸と、第1圧力波反射面M1及び第2圧力波反射面M2のそれぞれの回転放物面の回転中心軸とが、互いに略平行、かつ、離間していることを特徴とする。よって、実施形態1との相違箇所を中心に、同じ機能部分には同じ符号を附して説明する。
図5は、本実施形態に係る流体噴射装置の構成を示す断面図である。図5において、第1圧力波反射面M1の回転放物面の回転中心軸と、第2圧力波反射面M2の回転放物面の回転中心軸とは、一致している。そして、送出流路管51の中心軸と、アクチュエーター70の変位平面71の中心軸と、第1圧力波反射面M1及び第2圧力波反射面M2のそれぞれの回転放物面の回転中心軸とが、互いに略平行、かつ、離間している。よって、図5に示すように、アクチュエーター70は、変位平面71を有する柱状の形状を有し、第1圧力波反射面M1及び第2圧力波反射面M2の回転中心軸に対し略平行に配置されている。
次に、このように構成される流体噴射装置10における圧力波の伝播について図6を参照して説明する。
図6は、本実施形態に係る圧力波の伝播を示す説明図である。圧力室60内に液体が充填されているとき、アクチュエーター70が急激に伸長(矢視A1方向)すると、変位平面71によって平面圧力波が発生し、発生した平面圧力波は、変位平面71の中心軸に略平行方向に第1圧力波反射面M1に向かって(矢視a1方向)伝播し、第1圧力波反射面M1で反射される。反射された圧力波は、第1焦点F1で一旦収束した後、第2圧力波反射面M2方向(矢視a2方向)に向かって拡がり、第2圧力波反射面M2で反射する。第1焦点F1は、第1圧力波反射面M1と第2圧力波反射面M2とのそれぞれの回転放物面の共通焦点であるため、第2圧力波反射面M2で反射された圧力波は、送出流路管51の中心軸方向(矢視a3方向)に送出流路52内を伝播する。
したがって、本実施形態によれば、送出流路管51の中心軸と、アクチュエーター70の変位平面71の中心軸と、第1圧力波反射面M1及び第2圧力波反射面M2のそれぞれの回転放物面の回転中心軸とが、オフセットされた状態である。よって、第1圧力波反射面M1で反射された圧力波a2は、変位平面71とは平面方向に離間した方向に伝播され、第2圧力波反射面M2に入射される。第2圧力波反射面M2は、アクチュエーター70が発生する平面圧力波a1と略平行に圧力波を反射し、やはり変位平面71の中心軸と略平行で離れた位置にある送出流路管51内に伝播させることができる。このことによって、流体噴射装置10の形態の自由度を増すことができると共に、効率よく圧力波を送出流路管51内に伝達することができる。
(実施形態4)
続いて、実施形態4に係る流体噴射装置について図面を参照して説明する。前述した実施形態3(図5、参照)に対して、実施形態4は、第2圧力波反射面M2が回転楕円面からなり、回転楕円面の長軸上にある第2焦点F2が送出流路管51の内部に存在していることを特徴とする。よって、実施形態3との相違箇所を中心に、共通部分には同じ符号を附して説明する。
図7は、本実施形態に係る流体噴射装置の構成及び圧力波の伝播を示す断面図である。図7において、第1圧力波反射面M1は回転放物面で構成され、第2圧力波反射面M2は、回転楕円面により構成されている。第1圧力波反射面M1の回転放物面の回転中心軸と、第2圧力波反射面M2の回転楕円面の回転中心軸は、一致する。そして、送出流路管51の中心軸と、アクチュエーター70の変位平面71の中心軸と、第1圧力波反射面M1の回転放物面の中心軸と、第2圧力波反射面M2の回転楕円面の回転中心軸とが、互いに略平行、かつ、離間している。
第1圧力波反射面M1の回転放物面の焦点と、第2圧力波反射面M2の回転楕円面の一つの焦点は共通焦点であって、第1焦点F1で表す。そして、第2圧力波反射面M2の回転楕円面は、その長軸上に第1焦点F1よりも遠い位置に第2焦点F2を有し、第2焦点F2は、送出流路管51の内側に配置されている。
このように構成した場合、アクチュエーター70が急激に伸長(矢視A1方向)すると、変位平面71によって平面圧力波が発生し、発生した平面圧力波は、第1圧力波反射面M1方向(矢視a1方向)に伝播し、第1圧力波反射面M1で反射される。反射された圧力波は、第1焦点F1で一旦収束した後、第2圧力波反射面M2(矢視a2方向)に向かって拡がり第2圧力波反射面M2に入射されて反射する。第2圧力波反射面M2で反射された圧力波は、一旦第2焦点F2で収束した後拡がって、送出流路管51の内壁に達して内壁で反射しながら(矢視a4)、送出流路52を伝播する。
第2焦点F2は、送出流路管51内(送出流路52内)に配置されているので、圧力波a3は、送出流路管51内に伝播される。よって、第2圧力波反射面M2から反射される圧力波a3は、送出流路管51内で一旦収束される。
本実施形態によれば、回転楕円面で構成される第2圧力波反射面M2が送出流路管51内に第2焦点F2を有している。したがって、第2焦点F2で一旦収束した圧力波は、送出流路管51の内壁を反射しながら伝播する。このようにしても、アクチュエーター70で発生した平面圧力波を効率よく送出流路管51内に伝播させることができる。
(実施形態5)
続いて、実施形態5に係る流体噴射装置について図面を参照して説明する。前述した実施形態1(図1、参照)に対して、実施形態5は、第1圧力波反射面M1及び第2圧力波反射面M2のそれぞれの回転放物面の回転中心軸が平行でない(ただし互いの共有点・交点は有り、それは焦点のみ)。そして、アクチュエーター70の変位平面71の中心軸と、第1圧力波反射面M1の回転中心軸とが互いに略平行であり、第2圧力波反射面M2の回転中心軸と送出流路管51の中心軸とが互いに略平行であることを特徴とする。よって、実施形態1との相違箇所を中心に、同じ機能部分には同じ符号を附して説明する。
図8は、本実施形態に係る流体噴射装置の構成を示す断面図である。図8において、第1圧力波反射面M1の回転放物面の回転中心軸と、第2圧力波反射面M2の回転放物面の回転中心軸とは平行でない。そして、第2圧力波反射面M2の回転中心軸と略平行な送出流路管51の中心軸と、第1圧力波反射面M1の回転中心軸と略平行なアクチュエーター70の変位平面71の中心軸とが、互いにずれている。アクチュエーター70は、変位平面71を有する柱状の形状を有し、第1圧力波反射面M1の回転中心軸に対して略平行配置されている。
また、送出流路管51の中心軸は、第1圧力波反射面M1の回転放物面の回転中心軸とは互いにずれていることから、アクチュエーター70の変位方向(矢視A方向)に対して傾斜する方向に延設されている。
次に、このように構成される流体噴射装置10における圧力波の伝播について図9を参照して説明する。
図9は、本実施形態に係る圧力波の伝播を示す説明図である。圧力室60内に液体が充填されているとき、アクチュエーター70が急激に伸長(矢視A1方向)すると、変位平面71によって平面圧力波が発生し、発生した平面圧力波は、変位平面71に対して垂直方向に第1圧力波反射面M1に向かって(矢視a1方向)伝播し、第1圧力波反射面M1で反射される。反射された圧力波は、第1焦点F1で一旦収束した後、第2圧力波反射面M2に向かって(矢視a2方向)拡がり、第2圧力波反射面M2で反射する。第1焦点F1は、第1圧力波反射面M1と第2圧力波反射面M2とのそれぞれの回転放物面の共通焦点であって、第2圧力波反射面M2は回転放物面で構成されているため、平面圧力波の伝播方向(矢視a1方向)に対して傾斜した方向(矢視a3方向)に圧力波が進む。送出流路管51は圧力波進行方向と同じ方向に延設されているため、圧力波は、送出流路管51内を伝播する。
第2圧力波反射面M2で反射される圧力波a3は、アクチュエーター70が発生する平面圧力波a1の伝播方向に対して傾斜した方向に伝播する。そこで、送出流路管51の中心軸をこの圧力波a3の伝播方向と一致させることにより、アクチュエーター70の変位平面71の中心軸とはずれた位置、かつ傾斜する所望の方向の送出流路管51を有する流体噴射装置10の形態を実現できると共に、アクチュエーター70で発生した圧力波を効率よく送出流路管51に伝播させることができる。
(実施形態6)
続いて、実施形態6に係る流体噴射装置について図面を参照して説明する。前述した実施形態5(図8、参照)に対して、実施形態6は、第2圧力波反射面M2が回転楕円面からなり、回転楕円面の長軸上にある第2焦点F2が送出流路管51の内部(送出流路52)に存在することを特徴とする。よって、実施形態5との相違箇所を中心に、共通部分には同じ符号を附して説明する。
図10は、本実施形態に係る流体噴射装置の構成及び圧力波の伝播を示す断面図である。図10において、第1圧力波反射面M1は回転放物面で構成され、第2圧力波反射面M2は、回転楕円面により構成されている。第1圧力波反射面M1の回転放物面の回転中心軸と第2圧力波反射面M2の回転楕円面の回転中心軸とは平行でない(ただし互いの共有点・交点は有り、それは焦点のみ)。そして、アクチュエーター70の変位平面71の中心軸と第1圧力波反射面M1の回転中心軸とが互いに略平行であり、第2圧力波反射面M2の回転中心軸と送出流路管51の中心軸とが互いに略平行である。
第1圧力波反射面M1の回転放物面の焦点と、第2圧力波反射面M2の回転楕円面の一つの焦点は共通焦点であって、第1焦点F1で表す。そして、第2圧力波反射面M2の回転楕円面は、その長軸上に第2焦点F2を有し、第2焦点F2は、送出流路管51の内側に配置されている。
このように構成した場合、アクチュエーター70が急激に伸長(矢視A1方向)すると、変位平面71によって平面圧力波a1が発生し、発生した平面圧力波a1は、第1圧力波反射面M1に伝播し、第1圧力波反射面M1で反射される。反射された圧力波a2は、第1焦点F1で収束した後、第2圧力波反射面M2に向かって拡がり第2圧力波反射面M2に入射されて反射する。第2圧力波反射面M2で反射された圧力波a3は、一旦第2焦点F2で収束した後拡がって、送出流路管51の内壁に達して内壁で反射しながら(圧力波a4)、送出流路52を伝播する。
第2焦点F2は、送出流路管51内(送出流路52内)に配置されているので、圧力波a3は、送出流路管51内に伝播される。よって、第2圧力波反射面M2から反射される圧力波a3は、送出流路管51内で一旦収束される。
第2圧力波反射面M2は、送出流路管51内に第2焦点F2を有している。したがって、第2焦点F2で一旦収束した圧力波は、送出流路管51の内壁を反射しながら伝播する。よって、アクチュエーター70で発生した圧力波を効率よく送出流路管51に伝播させることができる。
なお、以上説明した流体噴射装置10は、インクや薬液等の微小量の液体を輸送、吐出する手段として、また、医療機器、生体をはじめ機器の細管や微小隙間の洗浄等に応用することができる。代表例として冷却装置及び医療機器について説明する。
(冷却装置)
冷却装置は、前述した実施形態1〜実施形態6に記載の流体噴射装置を用いる。これらの流体噴射装置10は、アクチュエーター70を断続的に駆動することによって、流体噴射開口部(ノズル)53から一連のパルス状の微小液滴を高速吐出する。パルス状の微小液滴の吐出による冷却は、具体的には、固体発光光源等の発熱源を冷却するための冷却媒体と、発熱源が発熱した熱量を吸熱することによって高温化された冷却媒体を冷却する冷却媒体冷却手段を備えている。そして、このような冷却装置においては、冷却の低騒音化及び省電力化の観点から、発熱体の発熱量に見合った分だけ冷却媒体冷却手段を駆動するという利点がある。
(医療機器)
医療機器は、前述した実施形態1〜実施形態6に記載の流体噴射装置を用いる。これらの流体噴射装置10は、アクチュエーター70を断続的に駆動することによって、流体噴射開口部(ノズル)53から一連のパルス状の微小液滴を高速噴射する。パルス状の微小液滴の噴射による手術は、生体組織の切除・切開・破砕する際、熱損傷がなく、生体組織を選択的に切除並びに温存できるなど、手術具として優れた特性を有している。また、このような流体噴射装置10を用いて手術等を行う場合、噴射する液体量が従来の高圧定常流を用いたものに比べ少なく、術部の視認性に優れているという利点もある。
10…流体噴射装置 20…ポンプ 30…圧力発生部 40…第1機枠 43…流体供給管 44…流体供給路 50…第2機枠 51…送出流路管 52…送出流路 53…流路噴射開口部 60…圧力室 70…アクチュエーター 71…変位平面(他方の端面) 80…ダイアフラム F1…第1焦点 M1…第1圧力波反射面 M2…第2圧力波反射面。

Claims (9)

  1. 圧力室と、
    前記圧力室の容積を変化させる変位平面を有するアクチュエーターと、
    前記圧力室と連通する送出流路管と、
    前記アクチュエーターの変位により前記圧力室の内部を伝播する平面圧力波を反射させる回転放物面の一部からなる第1圧力波反射面と、
    前記第1圧力波反射面に対向配置される回転放物面又は回転楕円面の一部からなる第2圧力波反射面と、
    を備え、
    前記第1圧力波反射面と前記第2圧力波反射面とが共通の第1焦点を有し、
    前記第2圧力波反射面から反射される圧力波が、前記送出流路管の内部に伝播して流体を噴射させることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の流体噴射装置において、
    前記第1圧力波反射面の回転中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが互いに略平行であることを特徴とする流体噴射装置。
  3. 請求項2に記載の流体噴射装置において、
    前記第1圧力波反射面の回転中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが互いに一致していることを特徴とする流体噴射装置。
  4. 請求項1に記載の流体噴射装置において、
    前記第1圧力波反射面の回転中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが互いに平行でないことを特徴とする流体噴射装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の流体噴射装置において、
    前記アクチュエーターの変位平面の中心軸と、前記第1圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに略平行であり、前記送出流路管の中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに略平行であることを特徴とする流体噴射装置。
  6. 請求項5に記載の流体噴射装置において、
    前記アクチュエーターの変位平面の中心軸と、前記第1圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに一致し、前記送出流路管の中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに一致していることを特徴とする流体噴射装置。
  7. 請求項5に記載の流体噴射装置において、
    前記アクチュエーターの変位平面の中心軸と、前記第1圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに離間し、前記送出流路管の中心軸と、前記第2圧力波反射面の回転中心軸とが、互いに離間していることを特徴とする流体噴射装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の流体噴射装置において、
    前記第2圧力波反射面の回転楕円面の第2焦点が前記送出流路管の内部に配置されていることを特徴とする流体噴射装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の流体噴射装置を用いたことを特徴とする医療機器。
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