JP5803088B2 - エンジンシステム制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2ステージターボ方式に電気モータによる回転補助を組み合わせたエンジンシステムに係り、燃費を向上させるエンジンシステム制御装置に関する。
エンジンをダウンサイジングすると、軽量化と摩擦低減により燃費が向上すると共に、排気量の小さいエンジンが高トルクで運転されることで、効率が高まり燃費が向上する。燃費の向上は、二酸化炭素の排出低減にも繋がる。しかし、エンジンをダウンサイジングしたとき、それ以前と同じ動力性能を確保するには、ターボチャージャによる過給性能を高めることが必要となる。
ターボチャージャは、ターボ軸の両端にそれぞれ羽根車が取り付けられる。一方の羽根車をタービンホイール、他方の羽根車をコンプレッサホイールという。タービンホイールを収容した排気タービンにおいて、タービンホイールの羽根に排気ガス流を当ててタービンホイールを回転させ、コンプレッサホイールを収容した吸気コンプレッサにおいて、ターボ軸からの回転が伝達されたコンプレッサホイールが空気を圧縮する。このように、ターボチャージャは、排気ガスから取り出した仕事で吸入空気を圧縮する装置である。
ターボチャージャを搭載するエンジンシステムには、エンジンの排気管及び吸気管に沿って高圧段ターボチャージャと低圧段ターボチャージャとを直列配置した2ステージターボ方式のエンジンシステムがある。高圧段ターボチャージャの排気タービンに対して並列に、バイパス弁によって開閉制御可能なバイパス管が設けられ、エンジン状態に応じてバイパス弁を制御することで使用する段の組み合わせを切り替えることができる(特許文献1)。
図6及び図7に示されるように、2ステージターボ方式のエンジンシステムでは、エンジン回転速度と要求される過給圧力とで参照される切替マップに基づき、使用する段を切り替える。
すなわち、エンジン回転速度が低く、要求される過給圧力が低い、つまり排気ガスのエネルギが少ないエンジン運転状態では、バイパス弁を全閉して排気ガスの全量を高圧段ターボチャージャに流す。この場合、排気ガスのエネルギのほとんどが高圧段ターボチャージャにおいて仕事として取り出されるため、低圧段ターボチャージャでは、あまり仕事がなされない。これを切替マップ上では、高圧段のみの制御領域とする。
逆に、エンジン回転速度が高い、あるいは、要求される過給圧力が高い、つまり排気ガスのエネルギが多いエンジン運転状態では、バイパス弁を全開にする。バイパス弁を全開にすると排気ガスは高圧段ターボチャージャとバイパス管の両方に流れるが、流れやすい方に多く流れるので排気ガスはバイパス管を通って低圧段ターボチャージャへ行く。この場合、排気ガスのエネルギのほとんどが低圧段ターボチャージャにおいて仕事として取り出され、高圧段ターボチャージャでは、多少の回転は得られても、あまり仕事はなされない。これを切替マップ上では、低圧段のみの制御領域とする。
高圧段と低圧段の制御領域の中間的なエンジン運転状態では、切替マップに設定されている開度に従いバイパス弁を適宜な開度に制御して高圧段と低圧段のターボチャージャをバランスよく使用することになる。これを切替マップ上では、低圧段+高圧段の制御領域とする。図7の切替マップは、エンジンのダウンサイジングに伴い、高圧段ターボチャージャとして、より小容量のターボチャージャを用いる場合の切替マップであり、図6の切替マップに比べて低圧段+高圧段の制御領域が広くなる。
一方、エンジン運転状態によらず過給圧力を高くできる手段として、ターボ軸の回転を電気モータで補助する電動アシストターボチャージャが知られる(特許文献2)。図8に電動アシストターボチャージャを示す。
図8に示されるように、電動アシストターボチャージャ801は、排気ガスにより回転されるタービンホイール802を有する排気タービン803と、回転により空気を圧縮するコンプレッサホイール804を有する吸気コンプレッサ805と、タービンホイール802とコンプレッサホイール804とに一体化され排気タービン側から吸気コンプレッサ側へ回転を伝達するターボ軸806と、ターボ軸806と同軸かつターボ軸806に一体化された電気モータ807の回転子(図示せず)と、回転子の外周に位置する電気モータ807の固定子(図示せず)とを備える。
電動アシストターボチャージャ801によれば、排気ガスのエネルギが不足しているエンジン運転状態においても、電気モータ807でターボ軸806を高回転させて高い過給圧を得ることができる(特許文献3)。
特開2010−133303号公報 特開2006−320143号公報 特開2010−209735号公報
ところで、本発明者らは、2ステージターボ方式と電気モータ807による回転補助を組み合わせたエンジンシステムについて研究中である。例えば、高圧段ターボチャージャに電動アシストターボチャージャ801を用いるものとする。
しかしながら、2ステージターボ方式と電気モータ807による回転補助を組み合わせたエンジンシステムにおいて、電気モータ807による回転補助とバイパス弁の開度制御との連携を図る技術は確立されていないため、いくつかの問題がある。
前述のように、2ステージターボ方式では、図6や図7の切替マップに基づいて高圧段と低圧段の制御を切り替える。
一方、回転補助が必要になるのは、発進時や急加速時など、急激に過給圧力を高める必要が生じる過渡状態である。
しかし、排気ガスエネルギが不足しているエンジン運転状態と言えども、排気ガスはエンジンから排出されている。回転補助時にバイパス弁が閉じていれば、排気ガスの力がタービンホイール802に効率よく働くので、ターボ軸806の回転が上がりやすい。逆に、回転補助時にバイパス弁が開いていると、排気ガスの力がタービンホイール802に効率よく働かないので、ターボ軸806の回転が上がりにくい。
このように、回転補助時にバイパス弁が開いていると、ターボ軸806の回転が上がりにくく、ターボ軸806の回転が所望する回転数まで上昇するのに時間を要し、その間、電気モータ807によって電力が消費され、燃費が悪化する。
一方、回転補助なし時におけるバイパス弁の開閉を検討すると、バイパス弁が閉じられているときには、高圧段ターボチャージャが稼動するので吸気圧力が比較的迅速に立ち上がるが、燃費が悪化する。それは、バイパス弁が閉じられたことによりエンジンの排気背圧が高くなり、エンジンにおける排気の仕事が増えるからである。バイパス弁が開かれているときには、吸気圧力の立ち上がりは遅いが、排気背圧が低いため、燃費が向上する。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、燃費を向上させるエンジンシステム制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、エンジンの排気管及び吸気管に沿って直列配置された高圧段ターボチャージャ及び低圧段ターボチャージャと、前記高圧段ターボチャージャのターボ軸の回転を補助する電気モータと、前記エンジンから前記高圧段ターボチャージャの排気タービンの下流に排気ガス流を迂回させるバイパス管と、前記バイパス管に設置されたバイパス弁とを有するエンジンシステムの制御装置であって、前記電気モータによる回転補助なし時にエンジン運転状態に応じて前記バイパス弁を開度制御し、前記電気モータによる回転補助時には前記バイパス弁を全閉又は回転補助なし時より小さい開度に制御する協調制御部を備えたものである。
記協調制御部は、回転補助の終了時に、前記バイパス弁の開度を回転補助時の開度から回転補助なし時の開度まで変化させてもよい。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)燃費を向上させることができる。
本発明の一実施形態を示すエンジンシステム制御装置の構成図である。 図1のエンジンシステム制御装置が適用されるエンジンシステムの構成図である。 本発明のエンジンシステム制御装置における制御手順を示すフローチャートである。 吸気コンプレッサにおける吸気流量対圧力比特性(マップ)を示すグラフである。 エンジンにおける筒内容積と筒内圧力の遷移軌跡を示すグラフである。 2ステージターボ方式における切替マップを示すグラフである。 2ステージターボ方式における切替マップを示すグラフである。 電動アシストターボチャージャの構成図である。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示した本発明に係るエンジンシステム制御装置1は、図2のエンジンシステム200に適用される。エンジンシステム200は、エンジン201の排気管203及び吸気管215に沿って直列配置された高圧段ターボチャージャ208及び低圧段ターボチャージャ210と、高圧段ターボチャージャ208のターボ軸の回転を補助する電気モータ807と、エンジン201から高圧段ターボチャージャ208の排気タービン209の下流に排気ガス流を迂回させるバイパス管221と、バイパス管221に設置されたバイパス弁222とを有する。
エンジンシステム制御装置1は、エンジンシステム200において、電気モータ807による回転補助とバイパス弁222の開度制御との連携を図るもので、エンジン運転状態に応じて電気モータ807を制御する回転補助制御部2と、エンジン運転状態に応じてバイパス弁222を開度制御するバイパス弁制御部3とを備え、さらに電気モータ807による回転補助なし時にエンジン運転状態に応じてバイパス弁222を開度制御し、電気モータ807による回転補助時にはバイパス弁222を全閉又は回転補助なし時より小さい開度に制御する協調制御部4を備える。
回転補助制御部2は、エンジン運転状態に応じて電気モータ807を制御してターボ軸806の回転を補助するものであり、具体的には、エンジン回転速度とアクセル開度とで参照される回転補助マップ5に基づき、電気モータ807を駆動したり停止したり、電気モータ807の駆動量を増減するようになっている。例えば、車両発進時などエンジン回転速度が低回転かつアクセル開度が大きいとき、あるいは急激に高い過給圧が必要になる過渡運転時に、電気モータ807を駆動して回転補助を行い、エンジン回転速度が高いとき、あるいはアクセル開度が小さいときは電気モータ807を停止して回転補助を行わないようにする。
バイパス弁制御部3は、エンジン運転状態に応じてバイパス弁222を開度制御して高圧段ターボチャージャ208及び低圧段ターボチャージャ210への排気ガス流量の配分を調節するものであり、具体的には、エンジン回転速度とアクセル開度とで参照される切替マップ6に基づき、バイパス弁222を全閉から全開まで最適な開度に制御するようになっている。
協調制御部4は、回転補助なし時にはバイパス弁制御部による開度制御をそのまま実行させ、回転補助時にはバイパス弁222を無条件に全閉にするか、あるいはバイパス弁制御部3が与える開度に対し開度補正マップ7を使用してバイパス弁222を閉じる方向へ補正をするようになっている。
図2のエンジンシステム200を詳しく説明する。
エンジン201の排気マニホールド202には、エンジン201からの排気ガスを大気まで導いて排出する排気管203が接続され、排気管203の最上流には、排気マニホールド202から吸気マニホールド204へ排気ガスを循環させるためのEGR配管205が設けられている。EGR配管205には、排気ガスを冷却するEGRクーラ206と、EGR量(またはEGR率)を調整するためのEGR弁207が設けられている。
排気管203のEGR配管205より下流には、高圧段ターボチャージャ208の排気タービン209が設けられ、その下流には、低圧段ターボチャージャ210の排気タービン211が設けられている。排気タービン211の下流には、排気ガス浄化装置212が設けられ、さらに下流には、排気管203を開閉する排気スロットル213が設けられている。排気ガス浄化装置212は、NOxやPMを除去する公知のものである。排気スロットル213の下流の消音装置214を経て排気管203が大気に開放されている。
吸気マニホールド204には、大気からエンジン201に空気を取り込むための吸気管215が接続されている。吸気管215の最上流は大気に開放されており、その開放端の下流に塵埃等の異物を除去するエアクリーナ216が設けられている。エアクリーナ216の下流には、低圧段ターボチャージャ210の吸気コンプレッサ217が設けられ、さらに下流には、高圧段ターボチャージャ208の吸気コンプレッサ218が設けられている。吸気コンプレッサ218の下流には、高圧段ターボチャージャ208で圧縮された吸気を冷却するインタークーラ219が設けられ、その下流には、吸気量を制限するための吸気スロットル220が設けられている。吸気スロットル220の下流で、吸気管215にEGR配管205が合流され、その下流で吸気管215が吸気マニホールド204に接続されている。
このように、エンジンシステム200は、高圧段ターボチャージャ208と低圧段ターボチャージャ210とを排気管203及び吸気管215に沿って直列配置した2ステージターボ方式のエンジンシステム200である。高圧段ターボチャージャ208として、図8で説明した電動アシストターボチャージャ801が用いられる。
エンジンシステム200は、エンジン201から高圧段ターボチャージャ208の排気タービン209の下流に排気ガス流を迂回させるバイパス管221と、バイパス管221に設置されたバイパス弁222とを有する。低圧段ターボチャージャ210の排気タービン211や吸気コンプレッサ217,218に対してバイパス管及びバイパス弁を設けてもよい。
エンジンシステム200には、エンジン運転状態に基づいてエンジンシステム200の各部を電子制御することで、燃料噴射量などを制御する公知の電子制御回路(Engine Control Module;以下、ECMと言う)223が設けられる。本発明の回転補助制御部2、バイパス弁制御部3、協調制御部4、回転補助マップ5、切替マップ6、開度補正マップ7は、ECM223内にプログラム、データとして追加するとよい。
次に、本発明のエンジンシステム制御装置1の動作を説明する。
エンジン運転中、回転補助制御部2は、エンジン回転速度とアクセル開度で参照される回転補助マップ5に基づき電気モータ807を制御してターボ軸806の回転を補助する。例えば、車両発進時のようにエンジン回転速度が低回転かつアクセル開度が大きいときには、排気ガスエネルギが不足しているので回転補助を行い吸気量を増やす。一方、バイパス弁制御部3は、エンジン回転速度とアクセル開度で参照される切替マップ6に基づきバイパス弁222を開度制御しようとする。
図3に示されるように、エンジン運転中に、ステップS1にて協調制御部4は、回転補助制御部2が電気モータ807による回転補助を行っているかどうか判定する。Noであれば、ステップS2へ進み、回転補助なし時であるから通常のバイパス弁制御、すなわちバイパス弁制御部3によるバイパス弁222の開度制御をそのまま行う。
ステップS1の判定がYesであれば、ステップS3へ進み、回転補助時であるからバイパス弁222を全閉するかまたはバイパス弁制御部3による開度制御より開度を小さく補正(例えば、50%減の開度に)して開度制御を実行する。
ステップS3の後、回転補助制御部2が電気モータ807による回転補助を行っているかどうか判定する。Yesであれば、バイパス弁全閉又は開度減の制御を継続する。Noであれば、ステップS5へ進み、通常のバイパス弁制御、すなわちバイパス弁制御部3によるバイパス弁222の開度制御に戻る。ただし、ハンチングを防止するため、バイパス弁222の開度は徐々に戻すようにするのがよい。
次に、本発明の効果を説明する。
まず、図4により回転補助の効果を説明する。図4に示されるように、吸気コンプレッサ805に吸い込まれる空気流量を横軸にとり、吸気コンプレッサ805における圧力比(出口圧/入口圧)を縦軸にとり、ターボ回転(ターボ軸806の回転速度)ごとの作動点をプロットする。一点鎖線はターボ回転を表す。図示のように、あるターボ回転において、ある空気流量のとき、圧力比がひとつに決まる。黒丸は、回転補助がないときのそのような作動点のひとつである。左右の限界線B1,B2で挟まれた内側が作動点の領域を表している。
ここで回転補助によってターボ回転を高めると、作動点は圧力比が上がり、かつ、吸気流量が増大して、黒四角の作動点に移行する。
次に、バイパス弁222の開度制御と電気モータ807による回転補助を組み合わせることの効果を説明する。
例えば、発進時にバイパス弁222が全閉に制御され、高圧段ターボチャージャ208のみが稼動しているとする。発進時は、排気ガス流量が極端に少ないため、高圧段ターボチャージャ208の回転が上がりにくい。その結果、エンジン201への吸気量を増やすことができない。このとき、回転補助を行うと、高圧段ターボチャージャ208の回転が上がり、エンジン201への吸気量が増え、燃料噴射量を増やすことが可能になるので、発進が円滑となる。
なお、バイパス弁222を閉じるとターボ回転は効率的に上げられるが、その反面、排気ガス流がバイパス管221へ抜けないため、排気背圧が高くなる。しかし、このとき、回転補助を行うと、排気マニホールド202の排気ガスが強制的に高圧段ターボチャージャ208に引き込まれるため、排気背圧が下がる。一般に、エンジン201は、排気背圧が下がると燃費が向上するので、好ましい。
その後、エンジン状態が高エンジン回転速度、高負荷に変わって回転補助が終了となる。回転補助の終了により、ターボ回転は低下するが、排気ガス流量はエンジン運転状態に依存するので変化しない。このときバイパス弁222を適宜な開度で開くと、エンジン201の排気背圧が下がるため、燃費が向上する。
ここで、排気背圧が下がると燃費が向上する理由を説明する。
図5に示されるように、エンジン201の筒内容積と筒内圧力は、矢印に沿った軌跡を描いて遷移する。吸気行程aでは、吸気バルブが開くと筒内圧力が低い吸気圧を保ちつつ筒内容積が増大する。圧縮行程bでは、筒内容積の減少に伴い筒内圧力が上昇する。膨張行程cでは、筒内容積の増大に伴い筒内圧力は圧縮行程bよりも高い圧力で下降する。排気行程dでは、排気バルブが開いている間、筒内圧力が吸気行程aにおける吸気圧より高い排気圧を保ちつつ筒内容積が減少する。
図5中、軌跡が時計回りのループを描くとき、プラスの仕事がなされる。すなわち、エンジン201から外部へ仕事が取り出される。軌跡が反時計回りのループを描くとき、マイナスの仕事がなされる。すなわち、エンジン201が外部から仕事をされる。いずれの場合もループの面積が仕事の大きさを表す。排気行程dから吸気行程aにかけての反時計回りのループにおいては、排気ポート及び吸気ポートを介して筒内へ気体を給排することによるポンピングロスが生じている。
バイパス弁閉の場合の軌跡(実線)について膨張行程cの終わり頃から排気行程dにかけて着目すると、排気背圧が高いため、筒内圧力が高く、反時計回りのループの面積が大きい。つまり、ポンピングロスが大きい。これに対し、バイパス弁開の場合の軌跡(破線)について膨張行程cの終わり頃から排気行程dにかけて着目すると、排気背圧が低くなったことにより、筒内圧力が低くなり、反時計回りのループの面積が小さくなる。つまり、ポンピングロスが小さくなる。従って、破線の軌跡で運転すれば燃費が向上することがわかる。
以上説明したように、本発明では、回転補助なし時は通常のバイパス弁開度制御を行い、回転補助時はバイパス弁全閉又は減開度制御を行うようにしたので、回転補助時にターボ軸806の回転が上がりやすくなり、ターボ軸806の回転が所望する回転数まで上昇する時間が短縮され、電気モータ807の電力消費が節減され、燃費が向上する。
また、回転補助終了時はバイパス弁222を開く方向に制御するので、ポンピングロスが低減されて燃費が向上する。
図7の切替マップのように、図6の切替マップに比べて低圧段+高圧段の制御領域が広い切替マップを使用して2ステージターボの切り替えを行う場合、排気ガスのエネルギが不足傾向にある低エンジン回転速度、低過給圧力の領域でバイパス弁制御部3がバイパス弁222を開くことになる。この状態で、急激に高い過給圧力が必要になって回転補助制御部2が電気モータ807によるターボ軸806の回転補助をしようとする場合に、協調制御部4がバイパス弁全閉又は減開度制御を行うことになる。
1 エンジンシステム制御装置
2 回転補助制御部
3 バイパス弁制御部
4 協調制御部
5 回転補助マップ
6 切替マップ
7 開度補正マップ

Claims (2)

  1. エンジンの排気管及び吸気管に沿って直列配置された高圧段ターボチャージャ及び低圧段ターボチャージャと、
    前記高圧段ターボチャージャのターボ軸の回転を補助する電気モータと、
    前記エンジンから前記高圧段ターボチャージャの排気タービンの下流に排気ガス流を迂回させるバイパス管と、
    前記バイパス管に設置されたバイパス弁とを有するエンジンシステムの制御装置であって、
    前記電気モータを駆動して回転補助を行っているか否かを取得し、前記電気モータを停止して回転補助を行っていない時にエンジン運転状態に応じて前記バイパス弁を開度制御し、前記電気モータを駆動して回転補助を行っているか否かを取得し、前記電気モータを駆動して回転補助を行っている時には前記バイパス弁を全閉又は回転補助を行わない時より小さい開度に制御する協調制御部を備えたことを特徴とするエンジンシステム制御装置。
  2. 前記協調制御部は、回転補助の終了時に、前記バイパス弁の開度を回転補助を行う時の開度から回転補助を行わない時の開度まで徐々に変化させることを特徴とする請求項1記載のエンジンシステム制御装置。
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