JP2007255265A - エンジン過給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】サージングの発生を確実に回避しつつターボラグを解消し、良好な加速性能を確保できる過給システムが望まれている。
【解決手段】吸気通路12に配置された第1のコンプレッサ20Cと排気通路24に配置された第1のタービン20Tとを有するターボ過給機20を用いる本発明によるエンジン過給システムは、第1のコンプレッサ20Cを迂回してその上流側と下流側の吸気通路12を連通するエアバイパス通路28と、このエアバイパス通路28に配置された第2のタービン30Tと、排気通路24をバイパスする排気バイパス通路32と、この排気バイパス通路32に配置され、第2のタービン30Tの回転によるエネルギーを利用して第1のタービン20Tを過給する第2のコンプレッサ30Cとを具える。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン過給システムに関し、特に、エンジンの吸気通路に配置されたコンプレッサと排気通路に配置されたタービンとを有するターボ過給機、および該コンプレッサを迂回してその上流側と下流側の吸気通路を連通するエアバイパス通路を備えたエンジン過給システムに関する。
一般に、広範囲な領域での運転が要求される車両用エンジン過給システムでは、サージングの回避が大きな課題となる。すなわち、例えば低速低負荷運転からの加速の場合など、エンジンに供給される空気量は少ないにもかかわらず燃料供給量は増大されるので、タービンには多くのエネルギーが供給されターボ過給機の回転数は上昇する。この結果、コンプレッサはサージ限界近傍での運転を迫られ、最悪の場合、サージ領域に入るおそれがあるのである。
かかるサージングを回避するために、例えば特許文献1に示されるように、ウエストゲートバルブと連動して開閉するコンプレッサ作動線コントロール用の吐出空気バイパスバルブとバイパス路とを設け、圧縮空気の一部を大気に放出するようにした過給システムが知られている。
また、特許文献2には、エンジン加速時にオイルポンプからの作動油で、コンプレッサとタービンとを連結するターボ回転軸を補助駆動するようにしたエンジン過給システムにおいて、コンプレッサを迂回してその上流側と下流側とを連通するエアバイパス通路と、このエアバイパス通路を開閉するエアバイパス弁とを設け、急減速時にはこのエアバイパス弁を開いて、コンプレッサの上流側と下流側とをバイパスして吸気を還流させることにより、コンプレッサ吸入空気量を増加させる技術が開示されている。
実開平4−79936号公報(実願平2−123026号マイクロフィルム) 特開平8−61073号公報
ところで、過給システムでは、上述のサージングの回避と共に、エンジンレスポンスの点から車両加速時においてターボ過給機の回転数が速やかに上昇することが求められる。
しかしながら、上述の特許文献1に示された技術では、圧縮空気の一部を大気に放出するものであるから、サージングの回避は可能であるが、その分エネルギーロスとなりエンジンの効率低下を招く。
また、特許文献2に開示の技術は、急減速時におけるサージングを解決するものであり、加速時のサージングは対象としていない。この加速時のサージングを回避するために、特許文献2に開示されるように、単にコンプレッサの上流側と下流側とをバイパスさせて吸気を還流させた場合には、エンジン延いてはタービンへの空気量が十分とは云えず、ターボラグの問題を解消し得ない。
本発明の目的は、このような事情に鑑み、ターボ過給機を備えた過給システムにおいて、サージングの発生を確実に回避しつつ、ターボラグを解消し良好な加速性能を確保することのできる過給システムを提供することにある。
吸気通路に配置された第1のコンプレッサと排気通路に配置された第1のタービンとを有するターボ過給機を利用するようにした本発明のエンジン過給システムは、前記第1のコンプレッサを迂回してその上流側と下流側の吸気通路を連通するエアバイパス通路と、このエアバイパス通路に配置された第2のタービンと、前記排気通路をバイパスする排気バイパス通路と、この排気バイパス通路に配置され、前記第2のタービンの回転によるエネルギーにより前記第1のタービンを過給する第2のコンプレッサとを具えたことを特徴とするものである。
本発明によると、サージングが発生するおそれがある運転状態では、第1のコンプレッサを迂回してその上流側と下流側の吸気通路を連通するエアバイパス通路にエアを還流させ、これにより第1のコンプレッサの流量を増大させてサージングの発生を回避する。この場合、エアバイパス通路に配置された第2のタービンの回転によるエネルギーにより駆動される第2のコンプレッサによって第1のタービンが過給され、第1のコンプレッサの流量がさらに増大することとなる。
本発明によるエンジン過給システムにおいて、第1のコンプレッサの下流側からエアバイパス通路の第2のタービンへのエア流量を制御するエア流量制御弁と、第1のタービンの上流側から第2のコンプレッサへの排気流量を制御する排気流量制御弁とをさらに具えることができる。
エンジンの運転状態が予め設定された加速状態にあるか否かを検出する加速状態検出手段と、この加速状態検出手段による検出情報に基づいてエア流量制御弁および排気流量制御弁の開度をそれぞれ制御する流量制御手段とをさらに具えることもできる。
第1のコンプレッサの作動点が、ターボ過給機の回転数と第1のコンプレッサの流量とに関して予め設定された高効率領域を通過して目標過給圧となるように、流量制御手段がエア流量制御弁および排気流量制御弁の開度を制御するものであってよい。
本発明のエンジン過給システムによると、第1のコンプレッサを迂回してその上流側と下流側の吸気通路を連通するエアバイパス通路と、エアバイパス通路に配置された第2のタービンと、排気通路をバイパスする排気バイパス通路と、この排気バイパス通路に配置されて第2のタービンの回転によるエネルギーにより第1のタービンを過給する第2のコンプレッサとを具えているので、サージングが発生するおそれがある運転状態では、第1のコンプレッサを迂回してその上流側と下流側の吸気通路を連通するエアバイパス通路にエアを還流させることにより第1のコンプレッサの流量を増大させることができる。この結果、サージングの発生を確実に回避することができる。そして、このとき、エアバイパス通路に配置された第2のタービンの回転によるエネルギーにより駆動される第2のコンプレッサによって第1のタービンが過給されるので、第1のコンプレッサの流量はさらに増大され、ターボラグが解消された良好な加速性能を確保することができる。
第1のコンプレッサの下流側からエアバイパス通路の第2のタービンへのエア流量を制御するエア流量制御弁と、第1のタービンの上流側から第2のコンプレッサへの排気流量を制御する排気流量制御弁とをさらに具えた場合、エア流量制御弁および排気流量制御弁でもって、第1のコンプレッサの下流側からエアバイパス通路の第2のタービンへのエア流量および第1のタービンの上流側から第2のコンプレッサへの排気流量をそれぞれ制御することが可能となり、エンジンの要求性能に合致した所望の制御特性を得ることができる。
エンジンの運転状態が予め設定された加速状態にあるか否かを検出する加速状態検出手段と、この加速状態検出手段による検出結果に基づいてエア流量制御弁および排気流量制御弁を所定の開度を制御する流量制御手段とを具えている場合、エンジンが所定の加速状態となった時にエア流量制御弁および排気流量制御弁を直ちに所定の開度に開くことができる。このため、吸気の一部が吸気通路およびエアバイパス通路の中を還流することにより、第1のコンプレッサの吸入空気量が所定量だけ増し、サージング領域への飛込みを確実に防止することができる。しかも、このエアバイパス通路に配置された第2のタービンの回転によるエネルギーによって駆動される第2のコンプレッサによる第1のタービンの過給量が所定量となるので、第2のコンプレッサのサージを回避することができる。
第1のコンプレッサの作動点が、ターボ過給機の回転数と第1のコンプレッサの流量とに関して予め設定された高効率領域を通過して目標過給圧となるように、流量制御手段がエア流量制御弁および排気流量制御弁の開度を制御する場合、エンジン全体の効率を低下させることなくターボラグのない高い加速性を得ることができる。
本発明によるエンジン過給システムを排気ターボ過給機が組み込まれた車両用エンジンに応用した実施形態について、図1〜図4を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施形態のみに限らず、特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも当然応用することができる。
図1は、本発明に係るエンジン過給システムの第一の実施形態を示すシステム構成図であり、10はエンジン本体である。エンジン本体10の各気筒には、不図示の吸気マニホールドを介して共通の吸気管12が接続されている。吸気管12の途中には、上記エンジン本体10に近い側から順に、スロットル弁14,インタークーラー16、エア流量制御手段としての第1の三方弁18,第1のターボ過給機20の第1のコンプレッサとしてのコンプレッサ20C,エアフローメータ22,および不図示のエアクリーナーなどが設けられている。一方、エンジン本体10の各気筒には不図示の排気マニホールドを介して共通の排気管24が接続し、その途中に排気流量制御弁としての第2の三方弁26および上記第1のターボ過給機20の第1のタービンとしてのタービン20Tが設けられている。
上記共通の吸気管12における第1の三方弁18とコンプレッサ20Cの上流側との間の部分は、コンプレッサ20Cを迂回するエアバイパス通路28を介して接続されており、この第1の三方弁18は、例えば電磁弁からなり、後述のように制御信号を受けてその開度が制御される。本実施形態では、第2のターボ過給機30の第2のタービンとしてのタービン30Tがエアバイパス通路28に介設されている。
上記共通の排気管24において、第2の三方弁26と上記第1のターボ過給機20のタービン20Tの上流側とは、排気バイパス通路32を介して接続され、この第2の三方弁26も、例えば電磁弁からなり、後述のように制御信号を受けてその開度が制御される。排気バイパス通路32には、第2のターボ過給機30の第2のコンプレッサとしての第2のコンプレッサ30Cが介設されている。
なお、本実施形態では上述の第1および第2のターボ過給機20,30は、通常のターボ過給機と同様に、コンプレッサおよびタービンを備え、両者がターボ回転軸20S,30Sによって、それぞれ一体的に連結された型式のものである。コンプレッサ20C,30Cは、コンプレッサハウジングに収容され、タービン20T,30Tはタービンハウジングに収容されている。これらコンプレッサおよびタービンの両ハウジングは、略円筒状の本体ハウジングを介して連結され、この本体ハウジングにより上記ターボ回転軸が回転可能に支えられている。
本実施形態に係るエンジン過給システムでは、吸入空気量を検出するエアフローメータ22,スロットル弁14のスロットル開度を検出するスロットル開度センサ34,エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ36,吸気圧を検出する吸気圧センサ38,第1のターボ過給機20の回転数を検出するターボ回転数センサ40などを具え、これらのセンサ類が電子制御装置(以下、ECUと記述する)50に電気的に接続している。
このECU50は、上述の各種センサ類からの信号を処理して各種アクチュエータ類に対する制御量を演算し、エンジンの燃料噴射制御,点火時期制御,アイドル回転数制御,過給圧制御などを行うものである。ECU50はまた、CPU,ROM,RAM,バックアップRAM,カウンタ・タイマ群およびI/Oインタフェースなどがバスラインを介して接続するマイクロコンピュータを中心として構成され、各部に安定化電源を供給する定電圧回路,I/Oインタフェースに接続される駆動回路,A/D変換器などの周辺回路を内蔵している。I/Oインタフェースの入力ポートには、上述のセンサ類が接続し、出力ポートには上述の各種アクチュエータに加え、本実施形態では第1の三方弁18および第2の三方弁26が接続している。
このような構成を持つエンジンの制御ルーチンの一形態を図2のフローチャートを参照しつつ説明する。この制御ルーチンは、スロットル開度センサ34の検出によるエンジン負荷とエンジン回転数とに主に基づいて燃料噴射量と時期とが求められる燃料噴射制御や点火時期制御,第1のターボ過給機20を介した過給圧制御などのエンジンを最適な状態に制御する通常の制御ルーチンの一部として、その加速判定時に実行されるものである。
すなわち、図2のフローチャートのステップS201において、加速判定手段により、例えば上記スロットル開度センサ34の検出信号に基づき、スロットル開度の時間当たり増加率が一定以上の場合を加速状態として判定した場合、加速時制御が実行される。加速状態と判定されると、ステップS202において第1の三方弁18および第2の三方弁26が前開状態に切り換えられる。第1の三方弁18および第2の三方弁26の開状態とは、それぞれ吸気管12から第1の三方弁18を介して分岐されたエアバイパス通路28への吸入空気の一部の流通、および排気管24から第2の三方弁26を介して分岐された排気バイパス通路32への排気の一部の流通が許容される状態を意味する。そして、第1の三方弁18および第2の三方弁26の開度がそれぞれ制御されることにより、エアバイパス通路28へ還流される流量および排気バイパス通路32へバイパスされる流量が制御される。
なお、本実施形態では、加速時制御が実行開始される際の初期開度は、図3に示すように、第1の三方弁18の全開状態における通路断面積は、第2の三方弁26の全開状態における通路断面積よりも小さくなるように設定されている。つまり、エアバイパス通路28内を流れる吸入空気の流量は、排気バイパス通路32内を流れる排気ガスの流量よりも常に少なくなるように設定されている。これは、エネルギーバランスを考慮して、第2のコンプレッサ30Cにおけるサージングを避けるためである。なお、第1および第2の三方弁18,26の通路断面積が同じ場合、これらの開度を変更して上述したような関係を保つように設定する必要がある。
そして、次のステップS203において、エアフローメータ22からの信号に基づき吸入空気量が検出され、また、次のステップS204において、ターボ回転数センサ40からの信号に基づき第1のターボ過給機20の回転数、換言すると第1のコンプレッサ20Cの回転数が検出される。そして、ステップS205に進み、後述の図4に示すコンプレッサの性能マップを参照し、ステップS203およびステップS204にて検出された吸入空気量および第1のコンプレッサ20Cの回転数から、第1のコンプレッサ20Cの作動点が求められる。
ここで、図4に示すコンプレッサの性能マップについて説明すると、該性能マップは縦軸にコンプレッサの圧力比、すなわち過給圧Pを、横軸にコンプレッサを流れる空気量、すなわち吸入空気量Gをとり、コンプレッサの回転数や効率の変化およびサージ限界などを表している。図4において、Niはコンプレッサの等回転数曲線であり、右上に行くに従い高回転数となり、NLはコンプレッサ回転数限界曲線である。そして、Eiは等効率曲線であり、等高線の中心に向かうに従い高効率となる。また、SLはサージングライン(サージ限界)であり、このサージングラインSLよりも左側の領域、すなわち図の斜線領域がサージング領域である。このコンプレッサ性能マップは、用いられるコンプレッサ固有のものであり、予め実験により性能特性が求められ、ROMに記憶されている。
かくて、ステップS205において第1のコンプレッサ20Cの作動点が求められると、次にステップS206に進み、低過給圧側の高回転領域の境界となるpoint1に到達したか否かが判定される。そして、このpoint1に到達していないときはステップS203に戻り、上述の第1のコンプレッサ20Cの作動点の取得が、point1に到達するまで継続される。第1のコンプレッサ20Cの作動点がpoint1に到達すると、ステップS207に進み、高過給圧側の高効率領域の境界となるpoint2に到達したか否かが判定され、到達していない場合にはステップS208に進み、後述する第1の三方弁18および第2の三方弁26の所定の閉動作が行われる。そして、このステップS208の後は、再度、ステップS203に戻り、第1の三方弁18および第2の三方弁26の所定の閉動作が継続してpoint2に到達するまで行われ、point2に到達するとステップS209に進み、第1の三方弁18および第2の三方弁26がそれぞれ全閉にされる。
次に、上述のように制御される本実施形態における過給システムの作用を図3および図4を参照しながら説明する。エンジン回転数が一定以下の低回転領域(吸入空気量が少なく、第1のコンプレッサ20Cの回転数Niも低いので、そのときの作動点を図4にpoint0として示す)からアクセルが踏み込まれ、エンジンが加速され、すなわちスロットル開度が増大し、所定の加速状態が加速判定手段により判定されると、第1の三方弁18および第2の三方弁26が、それぞれ全開状態に設定されることは上述の通りである。すると、第1のコンプレッサ20Cを迂回してその上流側と下流側の吸気通路を連通するエアバイパス通路28に吸気の一部のエアが還流され、第1のコンプレッサ20Cの流量Gが増大されることになる。かくて、第1のコンプレッサ20Cの作動点はpoint1に速やかに移行する。
そして、point1に到達した後は、エア流量制御弁としての第1の三方弁18および排気流量制御弁としての第2の三方弁26の開度が、それぞれ図3に示すように減少されて、閉じられる。かくて、第1のコンプレッサ20Cの下流側からエアバイパス通路28の第2のタービン30Tへのエア流量および第1のタービン20Tの上流側から第2のコンプレッサ30Cへの排気流量が、それぞれ、エンジンの要求性能に合致した所望の制御特性となるように制御される。すなわち、図4に示すように、第1のコンプレッサ20Cの高効率領域を用いつつ目標過給圧になるようにpoint2まで制御されるのである。なお、対比のために、本発明の構成を備えない通常エンジン過給システムにおける加速時の作動線を、同じく図4に破線で示す。
このpoint1からpoint2に至る作動線に沿って第1のコンプレッサ20Cを作動させることにより、サージングラインSLよりも遠く離れた領域での作動となるので、サージングの発生を確実に回避することができる。また、このとき、エアバイパス通路28に配置された第2のタービン30Tによりターボ回転軸30Sを介して駆動される第2のコンプレッサ30Cによって、排気バイパス通路32へバイパスされる排気の一部が圧縮され、第1のタービン20Tが過給されるので、ターボ回転軸20Sを介して駆動される第1のコンプレッサ20Cの回転数および流量がさらに増大され、ターボラグが解消された良好な加速性能を確保することができる。かくて、エンジン全体の効率を低下させることなく高い加速性が得られることになる。
なお、第1の三方弁18および第2の三方弁26の開度は、エアバイパス通路28に配置された第2のタービン30Tにより駆動される第2のコンプレッサ30Cによる第1のタービン20Tの過給量を所定量としつつ、第2のコンプレッサ30Cのサージを回避するように制御される。
そして、point2に至って第1の三方弁18および第2の三方弁26が閉じられた後は、不図示のウエストゲート弁等を用いて、エンジンの最大出力点であるpoint3まで、最大目標過給圧となるように、ターボ過給機20が制御される。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、例として次のような態様をとることも可能である。
すなわち、上記実施形態では、スロットル弁14の開弁速度に基づいて加速状態を判定するようにしたが、この加速状態の定義は自由に設定してもよく、スロットル開度やアクセル開度の時間当たりの増加率が一定以上に達した場合や、これらの開度が増大しながら一定値以上に達した場合等に加速状態と判定してもよい。
また、上述の実施形態では、第2のタービン30Tおよびコンプレッサ30Cがターボ回転軸30Sと一体の第2のターボ過給機30を用いたが、このものに限らず、例えば、このターボ回転軸30Sがコンプレッサ側軸とタービン側軸とに分割され、第2のタービン30Tでもって発電機が駆動されると共に、この発電機に接続された電動機でもって第2のコンプレッサ30Cが駆動されるようにしてもよい。
本発明に係るエンジン過給システムの一実施形態を示すブロック線図である。 上記一実施形態の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 上記一実施形態におけるエア流量制御弁としての第1の三方弁18および排気流量制御弁としての第2の三方弁26の開度特性を示すグラフである。 コンプレッサの性能を示すマップである。
符号の説明
10 エンジン本体
12 吸気管(吸気通路)
18 第1の三方弁(エア流量制御弁)
20 第1のターボ過給機
20C 第1のコンプレッサ
20T 第1のタービン
22 エアフローメータ
24 排気管(排気通路)
26 第2の三方弁(排気流量制御弁)
28 エアバイパス通路
30 第2のターボ過給機
30T 第2のタービン
30C 第2のコンプレッサ
32 排気バイパス通路
34 スロットル開度センサ
38 吸気圧センサ
40 ターボ回転数センサ
50 電子制御装置(ECU)

Claims (4)

  1. 吸気通路に配置された第1のコンプレッサと排気通路に配置された第1のタービンとを有するターボ過給機を用いたエンジンの過給システムであって、
    前記第1のコンプレッサを迂回してその上流側と下流側の吸気通路を連通するエアバイパス通路と、
    このエアバイパス通路に配置された第2のタービンと、
    前記排気通路をバイパスする排気バイパス通路と、
    この排気バイパス通路に配置され、前記第2のタービンの回転によるエネルギーにより前記第1のタービンを過給する第2のコンプレッサと
    を具えたことを特徴とするエンジン過給システム。
  2. 前記第1のコンプレッサの下流側から前記エアバイパス通路の前記第2のタービンへのエア流量を制御するエア流量制御弁と、
    前記第1のタービンの上流側から前記第2のコンプレッサへの排気流量を制御する排気流量制御弁と
    をさらに具えたことを特徴とする請求項1に記載のエンジン過給システム。
  3. エンジンの運転状態が予め設定された加速状態にあるか否かを検出する加速状態検出手段と、
    この加速状態検出手段による検出情報に基づいて前記エア流量制御弁および前記排気流量制御弁の開度をそれぞれ制御する流量制御手段と
    をさらに具えたことを特徴とする請求項2に記載のエンジン過給システム。
  4. 前記流量制御手段は、前記第1のコンプレッサの作動点が、前記ターボ過給機の回転数と前記第1のコンプレッサの流量とに関して予め設定された高効率領域を通過して目標過給圧となるように、前記エア流量制御弁および前記排気流量制御弁の開度を制御することを特徴とする請求項3に記載のエンジン過給システム。
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