JP5802434B2 - 給電コネクタ - Google Patents
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Description
このようなロック部材による受電側コネクタへの仮保持は非常に有効ではあるが、上記従来技術では、各操作レバーが互いに離間すると共に操作方向も異なることから、給電コネクタの接続及び離脱操作を煩雑にしてしまうという問題がある。
このとき、前記操作レバーが、前記第一操作位置よりも前記第三操作位置側の範囲で、前記第一操作位置側に向けて付勢されるものであってもよい。
さらに、前記操作レバーの前記第一操作位置から第二操作位置への操作方向と前記ケース体の前記受電側コネクタへの接続方向とが同一方向の成分を有し、前記操作レバーの前記第一操作位置から第三操作位置への操作方向と前記ケース体の前記受電側コネクタからの離脱方向とが同一方向の成分を有するものであってもよい。
逆に、給電コネクタを受電側コネクタから取り外す際には、まず、操作レバーを第一操作位置に戻してコネクタ本体をケース体内に後退させ、受電側コネクタとの電気接続を解除した後に、操作レバーを第三操作位置に操作して係合部の受電側コネクタへの係合を解除し、この状態でケース体ひいては受電側コネクタを受電側コネクタから引き抜くことで、給電コネクタを受電側コネクタから安全かつ容易に取り外すことができる。
このように、受電側コネクタに対する接続及び離脱を単一の操作レバーの操作により行うことが可能となるため、前記接続及び離脱のための操作の簡便性を維持しつつ、給電コネクタの受電側コネクタへの仮保持を可能にでき、給電コネクタの着脱作業性を向上させることができる。
図1(a)に示す給電コネクタAは、例えば電気自動車に電力を供給する充電スタンド等の充電装置に備えるもので、電気自動車に設けられる受電側コネクタB(図2、図3参照)に接続して例えば急速充電を行うためのものである。給電コネクタAは、筒状(中空状)に形成された筒状ケース1と、筒状ケース1の中心軸線L1に沿う方向(以下、中心軸線方向という)で摺動可能な状態で筒状ケース1内に収容されるコネクタ本体2と、筒状ケース1に対するコネクタ本体2の中心軸線方向の移動を操作する操作機構3とを備える。中心軸線L1は、受電側コネクタBに対する給電コネクタAの着脱方向に沿う軸線でもある。なお、説明都合上、中心軸線L1先端の矢印FRを前方として説明する。
これら給電側端子21の具体的な数や配置、端子収納部22の具体的な形状、また、前述した筒状ケース1の挿入部11の形状等は任意に設定することが可能であるが、例えば「日本電動車両規格:JEVS G 105」に定められているものが挙げられる。
凹部53は、中心軸線方向に互いに間隔をあけて二つ配列されている。各凹部53の内面は、ボールプランジャ52の球面に対応する断面円弧状に形成され、これら各凹部53内にボールプランジャ52の先端部が入り込む。
すなわち、コネクタ本体2がケース内収容位置に配されている状態では、筒状ケース1の前端側に位置する第一凹部53Aにボールプランジャ52が入り込むことで、コネクタ本体2の移動が規制される。また、コネクタ本体2がケース外突出位置に配されている状態では、筒状ケース1の後端側に位置する第二凹部53Bにボールプランジャ52が入り込むことで、コネクタ本体2の移動が規制される。
ラック34は、筒状ケース1内においてケーブル収納部23に固定されるもので、平歯車32に噛み合うラック34の歯が中心軸線方向に配列されている。ラック34の歯の形成面は、グリップ部12の突出方向と同じ側(図1(a)においては下側)に向いている。なお、ラック34は、例えばケーブル収納部23の後端に固定されてもよいが、ケーブル収納部23の後端から延出するケーブル4との干渉を考慮すると、図示例のようにケーブル収納部23の外周面に固定されていることが好ましい。
レバー軸35は中心軸線方向に直交しており、このレバー軸35を中心に操作レバー31が回動可能とされている。
平歯車32は、筒状ケース1内において、ラック34に噛み合うようにラック34の歯の形成面の下方に配され、操作レバー31と一体回動可能に筒状ケース1にレバー軸35を介して軸支されている。
各ロックアーム6は、中心軸線方向に延びる棒状に形成されている。各ロックアーム6の前端部には、筒状ケース1の径方向外側に突出する係止爪(係合部)61が形成されている。図1(b)を参照し、係止爪61の前側(受電側コネクタBへの接続方向を向く側)には、後側ほど径方向外側への突出高さを増すように傾斜したガイド面61aが形成され、係止爪61の後側(受電側コネクタBからの離脱方向を向く側)には、径方向に沿う係止面61bが形成されている。ガイド面61a及び係止面61bは各ロックアーム6に共通の構成である。
ピン62にはトーションバネ63が取り付けられ、このトーションバネ63の付勢力によって、各ロックアーム6がその前端側を筒状ケース1の径方向外側に移動させる側に付勢されている。このとき、後述するロック解除機構7によるロック解除動作(及び受電側コネクタBへの挿入部11の挿入動作)が無ければ、係止爪61が筒状ケース1の挿通孔11aから外部に突出することになる。なお、トーションバネ63に代わるコイルバネや板バネ等の付勢手段を用いてもよい。
第二突起部73は、延長部71に向けて突出しているが、コネクタ本体2がケース内収容位置からケース外突出位置までの間に配された状態(図1(a)、図3参照)では、第一突起部72及び延長部71に接触しない。
すなわち、ロック解除機構7は、操作レバー31の操作に連動して、一のロックアーム6Aの係止爪61を、筒状ケース1内への退避位置(図4に示す位置、非係合位置)と、挿通孔11aから筒状ケース1外に突出する突出位置(図1(a)、図3に示す位置、係合位置)との間で移動させる。
なお、各ロックアーム6における例えば図1下側のもの(以下、他のロックアーム6Bという)は延長部71及び第一突起部72を有さず、これに対応する第二突起部73も無い。
挿入部11が受電側コネクタBに所定量挿入されると、係止爪61と係止凹部103との位置が重なり、係止爪61が前記弾性変位から復帰して係止凹部103に嵌まり込む。これにより、給電コネクタAの受電側コネクタBからの抜け止めがなされる。
同様に、操作レバー31の操作位置には、図3に示すように、コネクタ本体2を受電側コネクタBとの接続が可能な接続位置たるケース外突出位置に移動させると共に、各ロックアーム6の係止爪61を受電側コネクタBとの係合が可能な係合位置にて弾性変位不能に(固定的に)保持する第二操作位置がある。
さらに、操作レバー31の操作位置には、図4に示すように、一のロックアーム6Aの係止爪61をトーションバネ63の付勢力に抗して内周側に弾性変位させて、受電側コネクタBとの係合を解除した非係合位置に保持する第三操作位置がある。
操作レバー31の第二操作位置は、筒状ケース1の受電側コネクタBへの接続後に用いる操作位置であり、筒状ケース1の受電側コネクタBへの機械的な接続状態を維持しつつコネクタ本体2の受電側コネクタBへの電気接続を可能とする。
操作レバー31は、第一操作位置よりも第三操作位置側の操作範囲において、レバー軸35を挿通するトーションバネ36の付勢力により、第一操作位置側に向けて付勢されている。これにより、操作レバー31の誤操作によるロックアーム6の作動が抑止され、ロックアーム6の受電側コネクタBへの係合状態が良好に維持される。なお、トーションバネ36に代わるコイルバネや板バネ等の付勢手段を用いてもよい。
まず、図1(a)に示す如くコネクタ本体2がケース内収容位置に配されている状態(操作レバー31が第一操作位置にある状態)において、作業者がグリップ部12を把持して筒状ケース1の前端部(挿入部11)を受電側コネクタBのシェル101内に差し込む。このとき、各ロックアーム6の係止爪61がシェル101の内周面に摺接し、各ロックアーム6をトーションバネ63の付勢力に抗して揺動させる。挿入部11がシェル101内に所定量差し込まれると、図3に示す如く各ロックアーム6の係止爪61が受電側コネクタBの係止凹部103に係合し、給電コネクタAが受電側コネクタBに仮保持された状態(コネクタ本体2は電気接続されていないが各ロックアーム6により給電コネクタAの抜け止めがなされた状態)となる。
その後、作業者が操作レバー31の一端部31aを把持して筒状ケース1の後端側に移動するように操作レバー31を回動させて第一操作位置まで戻すことで、コネクタ本体2が筒状ケース1の後端側に移動してケース内収容位置に配される。これにより、給電コネクタAと受電側コネクタBとの電気接続が遮断された状態となる。
この状態のまま、作業者がグリップ部12を把持して給電コネクタAを受電側コネクタBから引き抜くことにより、給電コネクタAの取り外し作業が完了する。
逆に、給電コネクタAを受電側コネクタBから取り外す際には、まず、操作レバー31を第一操作位置に戻してコネクタ本体2を筒状ケース1内に後退させ、受電側コネクタBとの電気接続を解除した後に、操作レバー31を第三操作位置に操作して係止爪61の受電側コネクタBへの係合を解除し、この状態で筒状ケース1ひいては受電側コネクタBを受電側コネクタBから引き抜くことで、給電コネクタAを受電側コネクタBから安全かつ容易に取り外すことができる。
このように、受電側コネクタBに対する接続及び離脱を単一の操作レバー31の操作により行うことが可能となるため、前記接続及び離脱のための操作の簡便性を維持しつつ、給電コネクタAの受電側コネクタBへの仮保持を可能にでき、給電コネクタAの着脱作業性を向上させることができる。
そして、上記実施形態においては、電気自動車用の充電装置に備える給電コネクタAについて説明したが、本発明の給電コネクタは、電力によって駆動する各種電動機械用の充電装置に適用することが可能である。
Claims (4)
- 電動機械に電力を供給する充電装置に備えられ、電動機械に設けられた受電側コネクタに着脱可能に接続される給電コネクタであって、
前記受電側コネクタに機械的に接続可能なケース体と、前記ケース体内に前記受電側コネクタとの着脱方向に沿う軸線方向で移動可能に収容されると共に前記軸線方向の一端側に前記受電側コネクタへの電気接続が可能な端子を有するコネクタ本体と、前記ケース体に対する前記コネクタ本体の前記軸線方向の移動を操作可能とする単一の操作レバーと、前記操作レバーの回動に伴って回転する歯車と、前記コネクタ本体に固定されて前記歯車の回転に伴って前記軸線方向に移動するラックと、前記ケース体が前記受電側コネクタに接続された際にこの受電側コネクタに係合して前記ケース体の前記受電側コネクタからの離脱を制限するロック部材と、前記ケース体に対する前記コネクタ本体の移動範囲を規制する規制手段とを備え、
前記ロック部材が、前記ケース体の前記受電側コネクタからの離脱を制限するべく前記受電側コネクタに係合する係合部と、前記係合部を前記受電側コネクタに係合させるべく付勢する付勢部材と、前記ケース体の前記受電側コネクタへの接続時に前記受電側コネクタに摺接して前記係合部を前記付勢部材の付勢力に抗して弾性変位させるガイド部とを有し、
前記操作レバーが、前記歯車及び前記ラックを介して前記コネクタ本体と連動し、前記コネクタ本体を前記受電側コネクタとの接続を解除した非接続位置に移動させると共に前記ロック部材の係合部を前記受電側コネクタとの係合が可能な係合位置に前記弾性変位が可能な状態で保持する第一操作位置と、前記コネクタ本体を前記受電側コネクタとの接続が可能な接続位置に移動させると共に前記ロック部材の係合部を前記受電側コネクタとの係合位置に前記弾性変位が不能な状態で保持する第二操作位置と、前記ロック部材の係合部を前記付勢力に抗して前記受電側コネクタとの係合を解除した非係合位置に保持する第三操作位置とに操作可能であるとともに、
前記規制手段は、前記ケース体に保持されてコイルスプリングによって前記ケース体の内周面側から前記コネクタ本体の外周面に向けて付勢されるボールプランジャと、前記コネクタ本体の外周面に形成されて前記ボールプランジャの先端部を入り込ませる凹部とを有し、
前記ボールプランジャ及び凹部の組み合わせにより、前記第一操作位置及び前記第二操作位置の一方の位置にある前記操作レバーの他方の位置への変位を規制することを特徴とする給電コネクタ。 - 前記操作レバーの第三操作位置が、前記第一操作位置を挟んで前記第二操作位置と反対側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の給電コネクタ。
- 前記操作レバーが、前記第一操作位置よりも前記第三操作位置側の範囲で、前記第一操作位置側に向けて付勢されることを特徴とする請求項2に記載の給電コネクタ。
- 前記操作レバーの前記第一操作位置から第二操作位置への操作方向と前記ケース体の前記受電側コネクタへの接続方向とが同一方向の成分を有し、前記操作レバーの前記第一操作位置から第三操作位置への操作方向と前記ケース体の前記受電側コネクタからの離脱方向とが同一方向の成分を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の給電コネクタ。
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