JP5800927B2 - 線形駆動素子の給油時間を判断する方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、前記線形駆動素子のボールねじは先にデータベースを設定し閾値を定義させ、同時にスペクトル拡散信号を解析しデータベースに設定された閾値と比較せねばならず、給油時間を判断するコストが高いという欠点があった。
また、前記線形駆動素子のボールねじは玉軸受に対し給油時間を判断せねばならず、特にボールねじやボールスプライン(ball spline)等の線形駆動素子に直接適用出来なかった。
しかしながら、前記線形駆動素子のボールねじは規定の信号の振幅大きさ及び周期の長短を超過するのは困難であり、前記線形駆動素子のボールねじの玉軸受に対する給油時間を判断は、特にボールねじやボールスプライン等の線形駆動素子に直接適用できなかった。
また、本発明は線形駆動素子が回転速度を変化させても給油時間を判断可能な、線形駆動素子の給油時間を判断する方法を提供することをもう一つの目的とする。
以下、第1実施形態を図1〜5に基づいて説明する。以下は各実施形態に係る線形駆動素子及びボールねじの例であり、当然ながらボールスプラインでもよく、これらに制限されない。
図1に示すように、本発明の第一実施形態に係る線形駆動素子の給油時間を判断する方法は、信号捕捉工程11、信号転換工程12、特徴値設定保存工程13、特徴値計算工程14、及び給油判断工程15を主に含む。
物理信号23はボールねじ22の回転速度が分速3000回転(rpm)で回転中に発信させる振動信号であるが、当然ながらボールねじ22が動作中に発信させる圧力波信号や電気抵抗信号(図2及び図3参照)でもよい。
本実施形態では座標30の横軸は15分を一単位として第一時間ブロック31、第二時間ブロック32、第三時間ブロック33、並びに第四時間ブロック34に分けられる。
例えば第二時間ブロック32を一分で一単位にすると、第二時間ブロック32は第一から第十五の単位に分けられ、各隣接する時間が対応する特徴値から計算される勾配値は、第一単位が対応する特徴値と第二単位が対応する特徴値との間の勾配値、第二単位が対応する特徴値と第三単位が対応する特徴値との間の勾配値、第三単位が対応する特徴値と第四単位が対応する特徴値との間の勾配値と続き、第十四単位が対応する特徴値と第十五単位が対応する特徴値との間の勾配値までを指す。
設定値は需要に合わせて設定できる。図5では、第一時間ブロック31内の勾配値の合計(例えば10)が設定値(例えば0)より大きく、第二時間ブロック32内の勾配値の合計(例えば5)も設定値(例えば0)より大きく、この場合はボールねじ内の油膜十分を表示され、注油作業は不必要である。第三時間ブロック33内の勾配値の合計(例えば1)が設定値(例えば0)より大きいが、勾配値の合計は設定値に拮抗する状態である場合は、ボールねじ内の油膜は十分と表示され注油作業は必要ないが、油膜が減少している状態である。第四時間ブロック34内の勾配値の合計(例えば―1)が設定値(例えば0)より小さい場合はボールねじ内の油膜不足と表示され、注油作業が必要であり、注油に最も好ましい時間点は前記第三時間ブロック33と第四時間ブロック34とが隣接する点に設定される。
本発明に係る給油時間の判断は、先にデータベースを設定し閾値を定義し比較せずとも、各時間ブロック内の勾配値の合計と単一の設定値を比較することで特定の時間ブロック内で油膜が十分か、油膜が減少しているか、或いは油膜不足かを判断でき、最も好ましい給油時間を決定する。
これにより本発明では先にデータベースを設定させて比較せずともボールねじの給油時間を正確に判断でき、実施コストを低減させてボールねじの給油時間の判断を実現させることができる。
図6は本発明の第二実施形態に係る線形駆動素子の給油時間を判断する方法である。同様に信号捕捉工程11、信号転換工程12、特徴値設定保存工程13、特徴値計算工程14、及び給油判断工程15を含む。
工程及び効果は第一実施形態と同じであり再述は省くが、第二実施形態の異なる点は、信号捕捉工程11と信号転換工程12との間に信号処理工程16を更に含み、信号捕捉工程11で捕捉した物理信号を処理し、各物理信号に含まれるノイズ値を低減させ、処理後の物理信号を出力させ、信号転換工程で各前記物理信号を特徴値に転換させる点である。
以下、第3実施形態を図7〜9に基づいて説明する。図7は本発明の第三実施形態に係る線形駆動素子の給油時間を判断する方法である。同様に信号捕捉工程11、信号転換工程12、特徴値設定保存工程13、特徴値計算工程14、及び給油判断工程15を含む。
工程及び効果は第一実施形態と同じであり再述は省くが、第三実施形態の異なる点は、信号捕捉工程11での物理信号はボールねじが回転中に発信させる振動信号であり、ボールねじの回転中に回転速度が変化した場合、信号転換工程12と特徴値設定保存工程13との間に規格化工程17を更に含み、ボールねじの回転速度が異なることで発生する振動信号の差異を排除する点である。以下に詳細に説明する。
RMSnはボルトの回転後の特徴値(例えば、ボルトが15分回転した後のRMS値)であり、回転0はボルトの初期の特徴値である。RMS0=0.9(ボルトの注油後に計測した振動信号が転換されて取得されたRMS値)であり、RMSn=1.8(ボルトが一定時間動作した後に計測した振動信号が転換されて取得されたRMS値)である場合、nrms=(1.8―0.9)/0.9=1となり、規格化効果を達成させる。
以下、第4実施形態を図10〜13に基づいて説明する。図10は本発明の第四実施形態に係る線形駆動素子の給油時間を判断する方法である。同様に信号捕捉工程11、信号転換工程12、特徴値設定保存工程13、特徴値計算工程14、及び給油判断工程15を含む。
工程及び効果は第一実施形態と同じであり再述は省くが、第四実施形態の異なる点は、信号捕捉工程11では物理信号はボールねじの回転中に発信させる振動信号であり、ボールねじの回転に回転速度が変化する場合、特徴値設定保存工程13と特徴値計算工程14との間に規格化工程17を更に含み、ボールねじの回転速度が異なるために発生する振動信号の差異を排除させる点である。以下に詳細に説明する。
第一時間ブロック31及び二時間ブロック32の特徴値変化曲線42はボールねじが0分から30分のブロックで分速1000回転(rpm)で回転する状態であり、第三時間ブロック33の特徴値変化曲線43はボールねじが30分から45分のブロックで分速2000回転(rpm)で回転する状態であり、第四時間ブロック34の特徴値変化曲線44はボールねじ45分から60分のブロックで分速3000回転(rpm)で回転する状態である(図12参照)。
本実施形態による規格化工程17の方式は第三実施形態と同様であるため再述しない。また、特徴値計算工程14及び給油判断工程15は第一実施形態と同様であるため再述は省く。
12 信号転換工程
13 特徴値設定保存工程
14 特徴値計算の工程
15 給油判断工程
16 信号処理の工程
17 規格化の工程
21 感知装置
22 ボールねじ
221 ナット
222 ボルト
23 物理信号
30 座標
31 第一時間ブロック
32 第二時間ブロック
33 第三時間ブロック
34 第四時間ブロック
40 特徴値変化曲線
41 特徴値変化曲線
42 特徴値変化曲線
43 特徴値変化曲線
44 特徴値変化曲線
45 特徴値変化曲線
Claims (6)
- 感知装置を線形駆動素子に設けられ、前記線形駆動素子の駆動中の物理信号を捕捉させる信号捕捉工程と、
演算法により各物理信号を特徴値に転換させる信号転換工程と、
特徴値を縦軸とし、時間を横軸とする座標に各前記特徴値と時間との関係を設定及び保存し、特徴値変化曲線を形成させ、且つ前記座標の横軸を複数の時間ブロックに分けられる特徴値設定保存工程と、
各隣接する時間が対応される特徴値から勾配値を計算し、各前記時間ブロック内の各前記勾配値の合計を計算する特徴値計算工程と、
各時間ブロック内の勾配値の合計が設定値より小さいか判断させ、前記時間ブロック内の勾配値の合計が前記設定値より小さい場合は油膜不足と表示され、前記時間ブロック内の勾配値の合計が前記設定値より大きい場合は油膜十分と表示される給油判断工程を含むことを特徴とする、
線形駆動素子の給油時間を判断する方法。 - 前記信号捕捉工程と信号転換工程との間には、前記信号捕捉工程で受信した物理信号を処理させ、各物理信号に含まれるノイズ値を低減させ、処理後の物理信号を出力させ、前記信号転換工程で各物理信号を特徴値に転換させる信号処理工程を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の線形駆動素子の給油時間を判断する方法。
- 前記信号捕捉工程での物理信号は前記線形駆動素子が回転中に発生させる振動信号であり、前記信号転換工程と前記特徴値設定保存工程との間には、前記線形駆動素子の回転速度が異なるために発生する振動信号の差異を排除させる規格化工程を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の線形駆動素子の給油時間を判断する方法。
- 前記信号捕捉工程での物理信号は前記線形駆動素子が動作中に発生させる圧力波信号ないしは電気抵抗信号であり、前記信号転換工程では特徴値は二乗平均平方根(RMS、Root Mean Square)、または、包絡線二乗平均平方根(Envelopment RMS)であることを特徴とする、請求項1に記載の線形駆動素子の給油時間を判断する方法。
- 前記信号捕捉工程では、前記線形駆動素子はボールねじであり、前記感知装置は前記ボールねじのナットに設けられ或いは前記ボールねじのボルトに設けられることを特徴とする、請求項1に記載の線形駆動素子の給油時間を判断する方法。
- 前記信号捕捉工程での物理信号は前記線形駆動素子が回転中に発生させる振動信号であり、前記特徴値設定保存工程と特徴値計算工程との間には、前記線形駆動素子の回転速度が異なるために発生する振動信号の差異を排除させる規格化工程を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の線形駆動素子の給油時間を判断する方法。
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