以下に、本発明の遊技機について、図面を用いて具体的に説明する。なお、以下の実施形態では、本発明の遊技機として、図柄を変動表示する3つの回転リールを備えた遊技機であって、コイン、メダルまたはトークンなどの他に、遊技者に付与されたカード等の遊技価値を用いて遊技することが可能な遊技機、いわゆるパチスロ遊技機を用いて説明する。また、以下の実施形態では、パチスロ遊技機を例に挙げて説明するが、本願発明の遊技機を限定するものではなく、パチンコ機やスロットマシンであってもよい。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る遊技機の概観について説明する。なお、図1は、本実施形態に係る遊技機1の斜視図である。
遊技機1には、図1に示すように、リール3L、3C、3Rや後述の主制御回路60(図5参照)などを収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられる前面扉1bと、が設けられている。
前面扉1bの中央部正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aと液晶表示部2bが形成されている。キャビネット1aの中央部正面の内部(液晶表示部2bの背面)には、3個のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられている。3個のリール3L、3C、3Rには、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれている。各リール3L、3C、3Rの図柄は、図柄表示領域4L、4C、4Rを透過して視認できるようになっている。また、各リール3L、3C、3Rは、定速で回転(例えば80回転/分)するように後述の主制御回路60(図5参照)により制御され、図柄表示領域4L、4C、4R内に表示されるリール3L、3C、3R上に描かれた図柄が、リールの回転に伴って変動する。なお、本実施形態のリール3L、3C、3Rは、本発明のリールを構成し、また、図柄表示領域4L、4C、4Rは、本発明の図柄表示領域を構成する。
パネル表示部2a及び液晶表示部2bの下方には略水平面の台座部10が形成されている。台座部10の左側には、押しボタン操作により、クレジットされているメダルを賭けるための1−BETボタン11及び最大BETボタン13が設けられる。1−BETボタン11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚が投入される。最大BETボタン13は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうち、その時点で投入可能な最大枚数のメダルが投入される。これらのBETボタン11、13を操作することにより、後述の入賞ラインが有効化される。
台座部10の右側には、メダル投入口22が設けられている。メダル投入口22に投入されたメダルに応じて、後述の入賞ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者が遊技で獲得したメダルのクレジット(Credit)/払い出し(Pay)の切り替えを行うC/Pボタン14が設けられている。このC/Pボタン14に対する遊技者の操作によって払出モード又はクレジットモードの切り替えが行われる。クレジットモードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルがクレジットされる。また、払出モードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが正面下部のメダル払出口15から払い出され、このメダル払出口15から払い出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。なお、入賞とは、小役に係る図柄の組合せを有効ライン上に停止することをいう。また、小役とは、成立することによりメダルの払い出しが行われる役のことである。
メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられている。スピーカ21L、21Rは、遊技の状況に応じて演出音や報知音などの遊技音を出力する。
C/Pボタン14の右側には、スタートレバー6が設けられている。スタートレバー6は、遊技者の開始操作により、リール3L、3C、3Rを回転させ、図柄表示領域4L、4C、4Rに表示された図柄の変動を開始させる。
台座部10の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、遊技者の押下操作(停止操作)により3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタン7L、7C、7Rが設けられている。ここで、3つのリール3L、3C、3Rの回転が行われているときに最初に行われるリールの回転の停止を第1停止といい、第1停止の次に行われ、2つのリールの回転が行われているときに2番目に行われるリールの回転の停止を第2停止といい、第2停止の次に行われ、残り1つのリールの回転が行われているときに最後に行われるリールの回転の停止を第3停止という。また、遊技者が第1停止させるための停止操作を第1停止操作という。同様に、遊技者が第2停止させるための停止操作を第2停止操作、第3停止させるための停止操作を第3停止操作という。
前面扉1bの上部には、LED101が設けられている。LED101は、遊技の状況に応じた発光パターンで発光し、演出や報知が行われる。
パネル表示部2aは、WINランプ17と、BETランプ9a〜9cと、払出枚数表示部18と、クレジット表示部19と、を有する。
WINランプ17は、遊技者にボーナスの作動に係る図柄の組合せを表示可能な状態であることを、点灯することにより報知する。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、遊技を行うために投入されるメダルの枚数(即ち、投入枚数)に応じて点灯が行われる。1−BETランプ9aは、1枚のメダルが投入された場合に点灯が行われる。2−BETランプ9bは、2枚のメダルが投入された場合に点灯が行われる。最大BETランプ9cは、3枚のメダルが投入された場合に点灯が行われる。
払出枚数表示部18及びクレジット表示部19は、夫々7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数、貯留(クレジット)されているメダルの枚数を表示する。
液晶表示部2bは、正面側から見てリール3L、3C、3Rの手前側に配設され、画像を表示すると共に、図柄表示領域4L、4C、4R内に、リール3L、3C、3Rに描かれた図柄を透過表示するものである。なお、図柄表示領域4L、4C、4R内における透過率は変更可能である。
この液晶表示部2bは、演出表示領域23を有し、図柄表示領域4L、4C、4Rを囲むように所定の形状からなる枠画像と、演出時に所定の画像又は画像における背景を構成する背景画像を含む画像を表示する。
各図柄表示領域4L、4C、4Rには、縦長矩形の各図柄表示領域4L、4C、4R内における上段、中段及び下段の各領域に一の図柄表示され、対応するリールの周面に配された図柄のうち3つの図柄が表示される。つまり、図柄表示領域4L、4C、4Rは、いわゆる表示窓としての機能を有する。
演出表示領域23は、液晶表示部2bのうち所定の画像を表示して演出を行う領域である。
次に、図2を用いて入賞ラインについて説明する。図柄表示領域4L、4C、4Rには、前述の各図柄表示領域4L、4C、4R内における上段、中段及び下段のうち何れかを結ぶ4つの入賞ライン(トップライン8b、ボトムライン8d、クロスアップライン8a及びクロスダウンライン8e)が設けられている。遊技機1は、リール3L、3C、3Rの回転が停止した際に、有効化された入賞ライン上に表示された図柄の組合せに基づいて、役の成立・不成立を判定する。なお、以下、有効化された入賞ラインを有効ラインといい、また、有効化されていない入賞ライン又は入賞ラインではないセンターライン8c等のラインを非有効ラインという。
図2に示すように、トップライン8bは、左・上段領域A、中・上段領域B、右・上段領域Cを夫々結んでなるラインである。ボトムライン8dは、左・下段領域G、中・下段領域H、右・下段領域Iを夫々結んでなるラインである。クロスアップライン8aは、左・下段領域G、中・中段領域E、右・上段領域Cを夫々結んでなるラインである。クロスダウンライン8eは、左・上段領域A、中・中段領域E、右・下段領域Iを夫々結んでなるラインである。
次に、図3、図4に示す図柄配置テーブルを参照して、リール3L、3C、3R上に配列された図柄列について説明する。図3は、本実施形態におけるリール3L、3C、3R上の外周面に描かれた図柄の帯配列を模式的に示す図である。図4は、本実施形態における遊技機1のリール3L、3C、3R上の外周面上に描かれた図柄の配列を示す図である。
リール3L、3C、3Rの外周面上には複数種類の図柄が21個配列された図柄列が描かれている。具体的には、赤7図柄151、青7図柄152、BAR図柄153、リプレイ図柄154、ベル図柄155、スイカ図柄156、桃チェリー図柄157、赤チェリー図柄158、白チェリー図柄159、ブランク図柄160で構成された図柄列が描かれている。図柄配置テーブルは、後述する主制御回路60のメインROM32に記憶されている。図4に示すように、図柄配置テーブルには、リール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、リール3L、3C、3Rの1/21回転毎に順次付与される「0」から「20」までの図柄位置が規定されている。
次に、図5を参照して、主制御回路60、副制御回路70、主制御回路60又は副制御回路70に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を含む遊技機1の回路構成について説明する。なお、図5は、遊技機1の回路構成を示す図である。
主制御回路60は、内部当籤役の決定やリールの回転制御など一連の遊技の進行を制御する。主制御回路60は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、メインCPU31、記憶手段であるメインROM32及びメインRAM33により構成されている。
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。
メインCPU31は、乱数値と後述する内部抽籤テーブルとに基づいて内部当籤役を決定し、当該内部当籤役と停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。また、メインCPU31は、リール3L、3C、3Rの回転を停止させた際に、図柄表示領域4L、4C、4Rに表示された図柄の組合せに基づいて、役が成立したか否かを判別して成立している場合に、当該成立した役に応じてメダルを払い出すなどの利益を遊技者に付与する。さらに、メインCPU31は、単独チェリー役群AとBB1の重複当籤時において、中リール3C、右リール3Rに対する停止操作が検出された場合に、トップライン8b又はクロスダウンライン8e上に赤7図柄を、BB1に係る図柄組合せに対し一の図柄が欠けるテンパイ形で停止させない。
なお、本実施形態のメインCPU31は、本発明の当籤役決定手段及び停止制御手段を構成する。
クロックパルス発生回路34及び分周器35は、基準クロックパルスを発生する。乱数発生器36は、「0」〜「65535」の範囲の乱数を発生する。サンプリング回路37は、乱数発生器36により発生された乱数から1つの乱数値を抽出(サンプリング)する。
また、遊技機1では、抽出した乱数値を後述のメインRAM33の乱数値記憶領域に記憶する。そして、遊技毎にメインRAM33の乱数値記憶領域に記憶された乱数値に基づいて、後述の内部抽籤処理(図44、図45参照)において内部当籤役の決定を行う。
なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちメインCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行する構成にしてもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のメインROM32には、メインCPU31の処理に係るプログラム(例えば、後述の図42〜図64参照)、優先順位テーブルなど各種テーブル(例えば、図2、後述の図7〜図11、図13〜図31、図72)などが記憶されている。なお、本実施形態のメインROM32は、本発明の優先順位データ記憶手段を構成する。
メインRAM33には、メインCPU31の処理により得られる種々の情報がセットされる。例えば、抽出した乱数値、遊技状態、内部当籤役、払出枚数、ボーナス持越状況、設定値などを特定する情報、各種カウンタ及びフラグがセットされている。これらの情報の一部は、前述のコマンドにより副制御回路70に送信される。
図5の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9a、9b、9c、WINランプ17、払出枚数表示部18、クレジット表示部19、ホッパー40、ステッピングモータ49L、49C、49Rなどがある。これらのアクチュエータとメインCPU31との間の信号の授受は、I/Oポート38を介して行われる。
また、マイクロコンピュータ30の出力部には、メインCPU31から出力される制御信号を受けて、前述の各アクチュエータの動作を制御するための各回路が接続されている。各回路としては、モータ駆動回路39、ランプ駆動回路45、表示部駆動回路48及びホッパー駆動回路41がある。
ランプ駆動回路45は、BETランプ9a、9b、9c及びWINランプ17を駆動制御する。これにより、BETランプ9a、9b、9c及びWINランプ17の点灯や消灯が行われる。
表示部駆動回路48は、払出枚数表示部18及びクレジット表示部19を駆動制御する。これにより、払出枚数表示部18及びクレジット表示部19に各種情報(クレジット数など)の表示が行われる。
ホッパー駆動回路41は、ホッパー40を駆動制御する。これにより、ホッパー40に収容されたメダルの払い出しが行われる。
モータ駆動回路39は、ステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御する。これにより、リール3L、3C、3Rの回転や停止が行われる。なお、本実施形態のステッピングモータ49L、49C、49Rは、本発明の図柄変動手段を構成する。
また、マイクロコンピュータ30の入力部には、前述の各回路及び各アクチュエータに制御信号を出力する契機となる入力信号を発生する各スイッチ及び各回路が接続されている。各スイッチ及び各回路としては、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7LS、7CS、7RS、1−BETスイッチ11S、最大BETスイッチ13S、C/Pスイッチ14S、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。なお、ストップスイッチ7LS、7CS、7RSを総称してストップスイッチ7Sという。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6に対する遊技者の開始操作を検出し、遊技の開始を指令する開始信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
ストップスイッチ7LS、7CS、7RSは、それぞれストップボタン7L、7C、7Rに対する遊技者の停止操作を検出し、検出したストップボタン7L、7C、7Rに対応するリール3L、3C、3Rの回転の停止を指令する停止信号をマイクロコンピュータ30に出力する。なお、本実施形態のストップスイッチ7LS、7CS、7RSは、本発明の停止操作検出手段を構成する。
BETスイッチ11S、13Sは、夫々のBETボタンに対する遊技者の投入操作(押下操作)を検出し、クレジットされたメダルからのメダルの投入を指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
C/Pスイッチ14Sは、C/Pボタン14に対する遊技者の切り替え操作を検出し、クレジットモード又は払出モードを切り替えるための信号をマイクロコンピュータ30に出力する。また、クレジットモードから払出モードに切り替えられた場合、遊技機1にクレジットされているメダルの払い出しを指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
メダルセンサ22Sは、遊技者の投入操作によりメダル投入口22に投入されたメダルを検出し、メダルが投入されたことを示す信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を検出し、各リール3L、3C、3R上の図柄の位置を検出するための信号を発生する。
払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sにより検出されたメダルの枚数(即ちホッパー40から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数に達した際に、メダルの払い出しが完了したことを示すための信号を発生する。
副制御回路70は、後述するスタートコマンドなどの主制御回路60から出力された各種コマンドに基づいて演出データの決定や実行などの各種の処理を行う。副制御回路70が主制御回路60へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路60から副制御回路70への一方向で通信が行われる。
副制御回路70からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、液晶表示装置5、スピーカ21L、21R及びLED101がある。副制御回路70は、決定した演出データに基づいて、液晶表示装置5に表示される画像の決定とその表示、LED101の点灯パターンの決定と出力、スピーカ21L、21Rから出力する演出音や効果音の決定と出力などの制御を行う。
なお、本実施形態における副制御回路70の構成の詳細については、後述する。
遊技機1では、メダルの投入を条件に、遊技者のスタートレバー6に対する操作によって、スタートスイッチ6Sから遊技を開始する信号が出力されると、モータ駆動回路39に制御信号が出力され、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動制御(例えば、各相への励磁など)によりリール3L、3C、3Rの回転が開始される。この際、ステッピングモータ49L、49C、49Rに出力されるパルスの数が計数され、その計数値はパルスカウンタとしてメインRAM33の所定の領域にセットされる。遊技機1では、「16」のパルスが出力されると、リール3L、3C、3Rが図柄1つ分移動する。移動した図柄の数は計数され、その計数値は図柄カウンタとしてメインRAM33の所定の領域にセットされる。つまり、パルスカウンタにより「16」のパルスが計数される毎に、図柄カウンタが「1」ずつ更新される。なお、図柄カウンタの値が示す図柄位置の図柄(図4参照)がセンターライン8c上に位置している図柄に対応する。例えば、左リール3Lの図柄カウンタが「0」である際には、図4に示す図柄配置テーブルの図柄位置「0」のベルがセンターライン8c上に位置している。
また、リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリールインデックスが得られ、リール位置検出回路50を介してメインCPU31に出力される。リールインデックスの出力により、メインRAM33にセットされているパルスカウンタや図柄カウンタが「0」にクリアされる。このようにして、各リール3L、3C、3Rについて1回転の範囲内における図柄位置を特定することとしている。なお、リールの回転により各図柄が一図柄分移動する距離を1コマという。すなわち、図柄が1コマ移動することは、図柄カウンタが「1」更新されることに対応する。
リール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄配置テーブル(図4参照)がメインROM32に記憶されている。この図柄配置テーブルは、前述のリールインデックスが出力される位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与される、「00」から「20」までのコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄の種類を識別する図柄コードとを対応付けている。
また、スタートスイッチ6Sから開始信号が出力されると、乱数発生器36やサンプリング回路37により乱数値が抽出される。遊技機1では、乱数値が抽出されると、メインRAM33の乱数値記憶領域に記憶される。そして、乱数値記憶領域に記憶された乱数値に基づいて内部当籤役が決定される。
リール3L、3C、3Rが定速回転に達した後、停止操作によりストップスイッチ7LS、7CS、7RSから停止信号が出力されると、出力された停止信号及び決定された内部当籤役に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する制御信号がモータ駆動回路39に出力される。モータ駆動回路39はステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御し、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。
ここで、遊技機1は、停止操作が行われた時点から内部当籤役の成立に係る図柄を最大滑りコマ数分、すなわち、4コマ分引き込んでリール3の回転を停止させる。具体的には、遊技機1は、ストップスイッチ7LS、7CS、7RSにより停止操作の検出が行われた後、4コマ以内に内部当籤役の成立に係る図柄が存在するか否かを判別し、4コマ以内に内部当籤役の成立に係る図柄が存在する場合に、当該図柄を有効ライン上に停止表示されるように滑りコマ数を決定し、該当するリールを停止させる。ここで、遊技機1は、内部当籤役として複数の役を決定した場合において、4コマ以内に内部当籤役の成立に係る図柄が複数存在する場合には、より優先順位の高い内部当籤役に係る図柄を有効ライン上に停止表示させるように滑りコマ数を決定する。ここで、優先順位1位(優先度が最も高い)はリプレイに係る図柄の組合せであり、優先順位2位は小役に係る図柄の組合せである。次いで、優先順位3位はボーナス(BB1、BB2、BB3)に係る図柄の組合せである(但し、優先順位2位をボーナスに係る図柄の組合せとし、優先順位3位を小役に係る図柄の組合せとしてもよい)。なお、ストップスイッチ7LS、7CS、7RSにより停止操作の検出された際、該当するリール3の図柄カウンタに対応する図柄位置、すなわち、リール3の回転の停止が開始される図柄位置を「停止開始位置」といい、当該停止開始位置に決定した滑りコマ数(数値範囲「0」〜「4」)を加算した図柄位置、すなわち、リール3の回転を停止させる図柄位置を「停止予定位置」という。また、滑りコマ数は、ストップスイッチ7LS、7CS、7RSにより停止操作が検出されてから対応するリール3の回転が停止するまでのリール3の回転量であり、遊技機1では、最大滑りコマ数を「4」と規定している。
全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止すると、有効ライン上に表示された図柄の組合せに基づいて表示役の検索処理、すなわち役の成立・不成立の判定処理が行われる。表示役の検索は、メインROM32に記憶された図柄組合せテーブル(図15参照)に基づいて行われる。この図柄組合せテーブルでは、表示役に係る図柄の組合せと、対応する配当とが設定されている。
表示役の検索により、入賞に係る図柄の組合せが表示されたと判別されると、ホッパー駆動回路41に制御信号が出力され、ホッパー40の駆動によりメダルの払い出しが行われる。この際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達すると、払出完了信号回路51によりメダル払い出しの完了を示す信号が出力される。これにより、ホッパー駆動回路41に制御信号が出力され、ホッパー40の駆動が停止される。
なお、C/Pスイッチ14Sにより、クレジットモードに切り替えられている場合には、入賞に係る図柄の組合せが表示されたと判別されると、入賞に係る図柄の組合せに応じた払出枚数をメインRAM33のクレジットカウンタに加算する。また、表示部駆動回路48に制御信号が出力され、クレジットカウンタの値がクレジット表示部19に表示される。ここで、入賞に係る図柄の組合せが表示された場合に行われる、メダルの払い出し又はクレジットを総称して単に「払い出し」という場合がある。
次に、図6を参照して、副制御回路70の回路構成について説明する。なお、図6は、遊技機1の副制御回路70の回路構成を示す図である。
副制御回路70は、映像、音、光等を用いた遊技に関する演出を行うための制御を行う。副制御回路70は、主制御回路60から送信される各種コマンドに基づいて、演出データを決定して各種演出処理を行う。副制御回路70は、サブCPU71、サブROM72、サブRAM73、レンダリングプロセッサ74、描画用SDRAM75(フレームバッファ76を含む)、ドライバ77、A/D変換器78及びアンプ79を有している。また、副制御回路70によって動作を制御される主要なアクチュエータとして液晶表示装置5、スピーカ21L、21R及びLED101がある。なお、LED101は、遊技機1の前面に設けられる装飾ランプ(図1参照)に限らず、リール3L、3C、3Rの内部に設けられるバックランプ等として機能する。
サブCPU71は、サブROM72に記憶されているプログラムに基づいて、液晶表示装置5の表示制御、スピーカ21L、21Rの出力制御、LED101の点灯制御などを行う。具体的には、サブCPU71は、主制御回路60から遊技状態や各種コマンド等を受信し、各種情報をサブRAM73に記憶させる。サブCPU71は、サブRAM73に記憶させた遊技状態情報、内部当籤役情報等を参照しながら、プログラムを実行することにより、液晶表示装置5、スピーカ21L、21R及びLED101などの演出装置に行わせる演出の内容を決定する。また、サブCPU71は、決定した演出データに基づいて、レンダリングプロセッサ74を介して液晶表示装置5を制御し、また、スピーカ21L、21Rから出力させる音と、LED101の点灯を制御する。
また、サブCPU71は、サブROM72に記憶されている乱数取得プログラムを実行することにより、演出データ等を決定する際に用いる乱数値を取得する。但し、主制御回路60と同様に乱数発生器及びサンプリング回路を副制御回路70内に設ける場合には、当該処理は不要である。
さらに、サブCPU71は、一般遊技状態中であって、後述するナビポインタカウンタの値が「1」以上である場合に、3択チェリー役群L、3択チェリー役群C、3択チェリー役群Rが内部当籤役として決定されたときには、演出内容としてそれぞれ「3択チェリー役群L報知」、「3択チェリー役群C報知」、「3択チェリー役群R報知」を決定し、停止操作を行うべき順序を示唆する演出(例えば、図69参照)を実行する。なお、本実施形態のサブCPU71は、本発明の報知手段を構成する。
サブROM72は、サブCPU71が実行するプログラムを記憶するプログラム記憶領域と、各種テーブル等を記憶するデータ記憶領域を有する。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路60との通信を制御するための基板間通信タスク、LED101による光の出力を制御するためのLED制御タスク、スピーカ21L、21Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク、演出の内容を決定するための演出登録タスク、決定した演出の内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示制御をするための描画制御タスクなどを記憶する。一方、データ記憶領域は、演出抽籤テーブル等を記憶するテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータ等を記憶する描画制御データ記憶領域、BGMや効果音といった音データ等を記憶する音声制御データ記憶領域、光の点灯パターン等を記憶するLED制御データ記憶領域などを有する。
サブRAM73は、サブCPU71が各プログラムを実行する際に、作業用一時記憶手段として使用される。例えば、サブRAM73は、主制御回路60から送信されたコマンド、演出データ情報、遊技状態情報、内部当籤役情報、表示役情報、各種カウンタ及び各種フラグなどの情報を記憶する。
レンダリングプロセッサ74は、サブCPU71から受信する画像表示コマンド等に基づいて、液晶表示装置5に画像を表示させるための処理を行う。レンダリングプロセッサ74が行う処理に必要なデータは起動時に描画用SDRAM75に展開される。レンダリングプロセッサ74は、描画用SDRAM75に展開されている画像データを後方に位置する背景画像から前方に位置する画像まで順に重ね合わせて画像データを生成し、ドライバ77を介して液晶表示装置5に供給する。その結果、サブCPU71により決定された演出データに応じた画像が液晶表示装置5に表示される。
描画用SDRAM75は、書込画像データ領域と表示画像データ領域の2つのフレームバッファ76を有し、書込画像データ領域は、レンダリングプロセッサ74が表示画像を生成した画像データを格納し、また、表示画像データ領域は、液晶表示装置5に表示させる画像データを格納する。レンダリングプロセッサ74は、これらのフレームバッファを交互に切り替える(すなわち、バンクが切り替えられる)ことにより、順次、画像データを液晶表示装置5に表示させる。
A/D変換器78は、サブCPU71が演出データに基づいて選択するデジタル形式の音データを、アナログ形式の音データに変換してアンプ79に送信する。アンプ79は、A/D変換器78から受信したアナログ形式の音データを、遊技機1に設けられた音量調整用ツマミ(図示しない)により調節された音量に基づいて増幅させ、スピーカ21L、21Rに送信する。その結果、サブCPU71により決定された演出データに応じた音が、スピーカ21L、21Rから出力される。
次に、図7を参照して、主制御回路60のメインROM32に記憶されている内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。なお、図7は、本実施形態における遊技機1の内部抽籤テーブル決定テーブルの例を示す図である。
内部抽籤テーブル決定テーブルには、遊技状態毎に、内部抽籤処理(図44、図45参照)において内部当籤役を決定するために使用する内部抽籤テーブルと、抽籤回数が規定されている。具体的には、内部抽籤テーブル決定テーブルに基づいて、遊技状態が一般遊技状態である場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが使用されることが決定され、遊技状態がRT1遊技状態である場合には、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルが使用されることが決定され、遊技状態がRT2遊技状態である場合には、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルが使用されることが決定され、遊技状態がRB遊技状態である場合には、RB遊技状態用内部抽籤テーブルが使用されることが決定される。
また、内部抽籤テーブル決定テーブルに基づいて、遊技状態が一般遊技状態、RT1遊技状態又はRT2遊技状態である場合には抽籤回数として「42」が決定され、遊技状態がRB遊技状態である場合には抽籤回数として「2」が決定される。
次に、図8〜図11を参照して、主制御回路60のメインROM32に記憶されている内部抽籤テーブルについて説明する。なお、図8は、本実施形態における遊技機1の一般遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す図である。図9は、本実施形態における遊技機1のRT1遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す図である。図10は、本実施形態における遊技機1のRT2遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す図である。図11は、本実施形態における遊技機1のRB遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す図である。
内部抽籤テーブルは、後述する内部抽籤処理(図44、図45参照)において、内部抽籤を行う際、すなわち内部当籤役を決定する際に使用するテーブルである。内部抽籤テーブルには当籤番号毎に抽籤値とデータポインタとが規定されている。抽籤値は、データポインタを決定するために用いられる数値である。データポインタは、後述の当たり要求フラグの決定に用いられるデータであり、小役・リプレイ用データポインタ、ボーナス用データポインタとが規定されている。小役・リプレイ用データポインタとしては、「0」〜「18」の数値が規定されており、ボーナス用データポインタとしては「0」〜「3」が規定されている。当たり要求フラグは、一の役と対応しており、小役・リプレイ用データポインタに応じて一の役又は複数の役が内部当籤役として決定され、ボーナス用データポインタに応じてBB1、BB2又はBB3の何れかのボーナス役が内部当籤役として決定される。
次に、抽籤値を用いてデータポインタを決定する方法、すなわち内部抽籤の方法について説明する。内部抽籤は、まず、予め定められた数値の範囲「0〜65535」の中から乱数値を抽出し、抽出した乱数値から各当籤番号に対応する抽籤値を順次減算するとともに桁かりが行われたか否かを判定することにより行われる。桁かりは、減じられる対象の数値の方が小さい場合に行われ、換言すれば減算の結果が負となるときに行われる。例えば、図8の一般遊技状態用内部抽籤テーブルが内部抽籤テーブルに決定された場合において、抽出した乱数値が「32500」である場合、初めに、メインCPU31は、「32500」から当籤番号「42」対応する抽籤値「32488」を減算する。減算結果は「32500−32488=12」であり、正である。次いで、メインCPU31は、この減算後の値「12」から当籤番号「41」に対応する抽籤値「510」を減算する。減算結果は「41−510=−469」であり、負である。したがって、メインCPU31は、内部当籤役として当籤番号「41」、すなわち、小役・リプレイ用データポインタとして「2」、ボーナス用データポインタとして「0」を決定する。この内部抽籤の方法によると、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、対応する当籤番号のデータポインタが決定される可能性が高くなる。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(「65536」)」となる。
なお、後述する抽籤値を用いて行う各種抽籤は、当該データポインタを決定する場合と同様である。すなわち、各種抽籤用のテーブルには、抽籤により選択する可能性のある項目(例えば、当籤番号)に対応させて抽籤値が規定されている。以下、抽籤値による各種抽籤の方法は、内部抽籤の方法と同様であるので説明を省略する。
図8に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルには、当籤番号「1」〜当籤番号「42」に応じた抽籤値及びデータポインタが規定されている。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「4」〜当籤番号「14」、当籤番号「24」〜当籤番号「26」、当籤番号「28」〜当籤番号「30」、当籤番号「32」〜当籤番号「34」、当籤番号「36」〜当籤番号「38」、当籤番号「40」に対して、小役・リプレイ用データポインタとして「2」〜「10」のうちの何れかの数値を規定し、ボーナス用データポインタとしては「1」〜「3」の何れかの数値を規定していることから、当籤番号「5」〜当籤番号「14」、当籤番号「24」〜当籤番号「26」、当籤番号「28」〜当籤番号「30」、当籤番号「32」〜当籤番号「34」、当籤番号「36」〜当籤番号「38」、当籤番号「40」が決定された場合には、複数の小役又はリプレイの中から一又は複数の役が内部当籤役として決定されるのと同時に、何れかのボーナス役(BB1、BB2又はBB3)が内部当籤役として決定される。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「15」〜当籤番号「23」、当籤番号「27」、当籤番号「31」、当籤番号「35」、当籤番号「39」、当籤番号「41」、当籤番号「42」に対して、小役・リプレイ用データポインタとして「1」〜「4」、「6」〜「16」のうちの何れかの値を規定し、ボーナス用データポインタとしては「0」を規定していることから、当籤番号「15」〜当籤番号「23」、当籤番号「27」、当籤番号「31」、当籤番号「35」、当籤番号「39」、当籤番号「41」、当籤番号「42」が決定された場合には、複数の小役又はリプレイの中から一又は複数の役のみが内部当籤役として決定され、ボーナス役は内部当籤役として決定されない。
さらに、一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜当籤番号「3」に対して、小役・リプレイ用データポインタとして「0」の数値を規定し、ボーナス用データポインタとしては「1」〜「3」の何れかの数値を規定していることから、当籤番号「1」〜当籤番号「3」が決定された場合には、何れかのボーナス役(BB1、BB2又はBB3)のみが内部当籤役として決定される。
図9に示すRT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT1遊技状態において、内部当籤役を決定する際に用いられるテーブルである。RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「42」(小役・リプレイ用データポインタ「1」)に対応する行を除き、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様の構成となっている。また、図10に示すRT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT2遊技状態において、内部当籤役を決定する際に用いられるテーブルである。RT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「42」(小役・リプレイ用データポインタ「1」)に対応する行を除き、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様の構成となっている。すなわち、一般遊技状態用内部抽籤テーブル、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルでは、それぞれ当籤番号「42」(小役・リプレイ用データポインタ「1」)に対応する抽籤値が異なっている。
具体的には、一般遊技状態において用いられる一般遊技状態用内部抽籤テーブルによれば、当籤番号「42」(小役・リプレイ用データポインタ「1」)に対応する抽籤値は「32488」である。また、RT1遊技状態において用いられるRT1遊技状態用内部抽籤テーブルによれば、当籤番号「42」(小役・リプレイ用データポインタ「1」)に対応する抽籤値は「8466」である。また、RT2遊技状態において用いられるRT2遊技状態用内部抽籤テーブルによれば、当籤番号「42」(小役・リプレイ用データポインタ「1」)に対応する抽籤値は「48049」である。
後述するように小役・リプレイ用データポインタ「1」はリプレイ1+リプレイ2(以下、リプレイ1+リプレイ2をリプレイという場合がある。)に対応していることから、一般遊技状態におけるリプレイ1+リプレイ2が内部当籤役として決定されるリプレイ当籤確率は、「32488/65536(約49.57%)」となり、RT1遊技状態におけるリプレイ当籤確率は、「8466/65536(約12.92%)」となり、RT2遊技状態におけるリプレイ当籤確率は、「48049/65536(約73.32%)」となる。また、遊技状態に応じて、当籤番号「42」(小役・リプレイ用データポインタ「1」)に対応する行だけ抽籤値を異ならせることは、リプレイ当籤確率のみを変化させ、他の役の当籤確率を変化させないことに繋がる。さらに、リプレイ当籤確率のみを変化させ、他の役の当籤確率を変化させないことは、内部抽籤でハズレ(何れの役も内部当籤役として決定されないこと)となる確率(ハズレ確率)を変化させることに繋がる。具体的には、リプレイ以外の役の当籤確率を固定した場合に、リプレイの当籤確率のみを上げること(抽籤値を大きくすること)はハズレ確率を下げることに繋がり、リプレイの当籤確率のみを下げること(抽籤値を小さくすること)はハズレ確率を上げることに繋がる。すなわち、リプレイに対応する抽籤値が大きいほど遊技者にとって有利となり、リプレイに対応する抽籤値が小さいほど遊技者にとって不利となる。したがって、遊技者にとって有利な方から順に遊技状態を並べると、RT2遊技状態、一般遊技状態、RT1遊技状態となる(後述するRB遊技状態を除く)。
図11に示すように、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」、当籤番号「2」に対応する抽籤値の合計が「65536」となるように各当籤番号に対応する抽籤値が規定されていることから、RB遊技状態においては、「65536/65536(100%)」の確率で小役が内部当籤役に決定されることとなり、遊技者は、RB遊技状態において有利に遊技を行うことができる。
なお、本実施形態において各内部抽籤テーブルは、当籤番号に対応する抽籤値を規定しているが、抽籤値は、乱数値が抽出される範囲である「0〜65535」に対する割合である。したがって、抽籤値に代えて、当籤番号毎に対応する乱数幅(例えば、「0〜654」)を当籤範囲として規定することもできる。具体的には、乱数値が何れの当籤番号に対応する当籤範囲に含まれるかを判定することにより、内部当籤役を決定することができる。すなわち、各内部抽籤テーブルが抽籤値を規定することは、役毎の乱数幅(当籤範囲)を規定することと同義である。
次に、図12を参照して遊技機1における各遊技状態の移行条件と移行先の遊技状態との関係について説明する。遊技機1の遊技状態には、一般遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RB遊技状態、BB1〜BB3遊技状態がある。
一般遊技状態において、後述するチェリー1、チェリー7、チェリー13に係る図柄の組合せが表示されることを条件(図中丸付の1)に、遊技者にとって相対的に不利な遊技状態であるRT1遊技状態に移行する。また、RT1遊技状態においてBB1〜BB3作動役に係る図柄の組合せが表示されることなく1200G消化されることを条件(図中丸付きの2)に一般遊技状態へと移行する。一方、一般遊技状態において、後述するRT2に係る図柄の組合せが表示されることを条件(図中丸付きの3)に、遊技者にとって相対的に有利な遊技状態であるRT2遊技状態に移行する。また、RT2遊技状態においてBB1〜BB3作動役に係る図柄の組合せが表示されることなく30G消化されることを条件(図中丸付きの4)に一般遊技状態へと移行する。また、一般遊技状態、RT1遊技状態又はRT2遊技状態において、BB1〜BB3のいずれかのBB作動役に係る図柄の組合せが表示されることを条件(図中丸付きの5)にBB作動役に対応するBB遊技状態へ移行する。また、BB遊技状態は、後述する所定の枚数のメダルが払い出されたことを条件(図中丸付きの6)に終了し、一般遊技状態へと移行する。
次に、図13、図14を参照して、主制御回路60のメインROM32に記憶されている小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル及びボーナス用内部当籤役決定テーブルについて説明する。なお、図13は、本実施形態における遊技機1の小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルの例を示す図である。図14は、本実施形態における遊技機1のボーナス用内部当籤役決定テーブルの例を示す図である。以下、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル及びボーナス用内部当籤役決定テーブルを総称して、内部当籤役決定テーブルという。
内部当籤役決定テーブルは、後述する内部抽籤処理(図44、図45参照)において、データポインタに基づいて内部当籤役を決定する際に使用するテーブルである。内部当籤役決定テーブルには、データポインタに対応する当たり要求フラグが規定されている。当たり要求フラグは、内部当籤役を識別するためのデータである。具体的には、各役が当該データの各ビットと対応しており、何れの役が内部当籤役であるかを、何れのビットが「1」であるか否かによって識別することができる。また、当たり要求フラグは、後述の夫々1バイトからなる内部当籤役格納領域1、内部当籤役格納領域2、内部当籤役格納領域3又は内部当籤役格納領域4(以下、内部当籤役格納領域1、内部当籤役格納領域2、内部当籤役格納領域3及び内部当籤役格納領域4をまとめて内部当籤役格納領域という)の何れかに格納されるデータである。
図13に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルには、小役・リプレイ用データポインタ「0」〜「18」に対応する当たり要求フラグが規定されている。具体的には、小役・リプレイ用データポインタ「0」は、ハズレに対応している。小役・リプレイ用データポインタ「1」は、リプレイ1、リプレイ2に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「2」は、リプレイ1、リプレイ2、リプレイ3に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「3」は、特殊青に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「4」は、特殊赤に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「5」は、特殊BARに対応している。小役・リプレイ用データポインタ「6」は、スイカに対応している。小役・リプレイ用データポインタ「7」は、ベルに対応している。小役・リプレイ用データポインタ「8」は、チェリー1〜チェリー18(チェリー1、チェリー2、チェリー3、チェリー4、チェリー5、チェリー6、チェリー7、チェリー8、チェリー9、チェリー10、チェリー11、チェリー12、チェリー13、チェリー14、チェリー15、チェリー16、チェリー17、チェリー18)(以下、3択チェリー役群Lと略称する。)に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「9」は、チェリー1〜チェリー18、特殊青(以下、3択チェリー役群Cと略称する。)に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「10」は、チェリー1〜チェリー18、特殊赤(以下、3択チェリー役群Rと略称する。)に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「11」は、チェリー2〜チェリー6(、チェリー2、チェリー3、チェリー4、チェリー5、チェリー6)(以下、単独チェリー役群Aと略称する。)に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「12」は、チェリー8〜チェリー12(チェリー8、チェリー9、チェリー10、チェリー11、チェリー12)(以下、単独チェリー役群Bと略称する。)に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「13」は、チェリー14〜チェリー18(チェリー14、チェリー15、チェリー16、チェリー17、チェリー18)(以下、単独チェリー役群Cと略称する。)に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「14」は、チェリー2〜チェリー6、チェリー8〜チェリー12、チェリー14〜チェリー18、ベル(以下、3択ベル役群Lと略称する。)に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「15」は、チェリー2〜チェリー6、チェリー8〜チェリー12、チェリー14〜チェリー18、ベル、特殊青(以下、3択ベル役群Cと略称する。)に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「16」は、チェリー2〜チェリー6、チェリー8〜チェリー12、チェリー14〜チェリー18、ベル、特殊赤(以下、3択ベル役群Rと略称する。)に対応している。小役・リプレイ用データポインタ「17」は、チェリー1〜チェリー18、ベル、スイカ、特殊青、特殊赤、特殊BARに対応している。小役・リプレイ用データポインタ「18」は、特殊青、特殊赤に対応している。
図14に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルには、ボーナス用データポインタ「0」〜「3」に対応する当たり要求フラグが規定されている。具体的には、ボーナス用データポインタ「0」は、ハズレに対応している。ボーナス用データポインタ「1」は、BB1に対応している。ボーナス用データポインタ「2」は、BB2に対応している。ボーナス用データポインタ「3」は、BB3に対応している。
次に、図15を参照して、主制御回路60のメインROM32に記憶されている図柄組合せテーブルについて説明する。なお、図15は、本実施形態における遊技機1の図柄組合せテーブルの例を示す図である。
図柄組合せテーブルには、有効ライン上に表示される特典付与に係る図柄の組合せと、当該図柄の組合せに対応する表示役を示すデータと格納領域種別、及び払出枚数が規定されている。表示役を示すデータは、後述の夫々1バイトからなる表示役格納領域1、表示役格納領域2、表示役格納領域3又は表示役格納領域4(以下、表示役格納領域1、表示役格納領域2、表示役格納領域3及び表示役格納領域4を総称して表示役格納領域という)の何れかに格納されるデータである。また、当該データが何れの表示役格納領域に格納されるかは、格納領域種別により規定される。
図柄組合せテーブルには、表示役として、BB1、BB2、BB3、リプレイ1、リプレイ2、リプレイ3、特殊青、特殊赤、特殊BAR、スイカ、ベル、チェリー1、チェリー2、チェリー3、チェリー4、チェリー5、チェリー6、チェリー7、チェリー8、チェリー9、チェリー10、チェリー11、チェリー12、チェリー13、チェリー14、チェリー15、チェリー16、チェリー17、チェリー18、RT2が設定されている。
BB1は、「赤7図柄−赤7図柄−赤7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。BB2は、「青7図柄−青7図柄−青7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。BB3は、「青7図柄−青7図柄−赤7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。また、BB1が成立することによりBB1遊技状態が作動し、BB2が成立することによりBB2遊技状態が作動し、BB3が成立することによりBB3遊技状態が作動する。
リプレイ1は、「リプレイ図柄−リプレイ図柄−リプレイ図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。リプレイ2は、「ベル図柄−リプレイ図柄−スイカ図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。リプレイ3は、「青7図柄−BAR図柄−青7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。リプレイ1〜リプレイ3のいずれかが成立することで、次回の遊技において再遊技が行われる。即ち、リプレイ1〜リプレイ3のいずれかが成立した遊技における投入枚数と同数のメダルが、次回の遊技において、遊技者による投入操作に基づかずに、自動的に投入される。これにより、遊技者はメダルを消費することなく次回の遊技を行うことができる。ここで、前述のメダルの払い出しや再遊技は、遊技価値を付与することの一例である。
特殊青は、「青7図柄−青7図柄−BAR図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。特殊赤は、「青7図柄−赤7図柄−BAR図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。特殊BARは、「BAR図柄−BAR図柄−BAR図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。特殊青、特殊赤、特殊BARが成立することにより1枚のメダルの払い出しが行われる。
スイカは、「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。スイカが成立することにより、5枚のメダルの払い出しが行われる。
ベルは、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。ベルが成立することにより、10枚のメダルの払い出しが行われる。また、ベルは後述のチェリー2〜チェリー6、チェリー8〜チェリー12、チェリー14〜チェリー18と同時に内部当籤する可能性のある役であり、小役・リプレイ用データポインタ「14」(3択ベル役群L)が内部当籤役として決定された場合には左リールに対する第1停止操作を行うことで成立し、小役・リプレイ用データポインタ「15」(3択ベル役群C)が内部当籤役として決定された場合には中リールに対する第1停止操作を行うことで成立し、小役・リプレイ用データポインタ「16」(3択ベル役群R)が内部当籤役として決定された場合には右リールに対する第1停止操作を行うことで成立する。
チェリー1は、「桃チェリー図柄−ANY図柄−ベル図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー7は、「赤チェリー図柄−ANY図柄−ベル図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー13は、「白チェリー図柄−ANY図柄−ベル図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー1、チェリー7又はチェリー13が成立することにより、10枚のメダルの払い出しが行われる。なお、「ANY」は、如何なる図柄でも良いことを表す。チェリー1、チェリー7又はチェリー13は、後述のチェリー2〜チェリー6、チェリー8〜チェリー12、チェリー14〜チェリー18と同時に内部当籤する役であり、3択チェリー役群Lが内部当籤役として決定された場合に左リール以外のリールに対する第1停止操作を行うことで成立し、3択チェリー役群Cが内部当籤役として決定された場合に中リール以外のリールに対する第1停止操作を行うことで成立し、3択チェリー役群Rが内部当籤役として決定された場合に右リール以外のリールに対する第1停止操作を行うことで成立する。なお、チェリー1、チェリー7、チェリー13のいずれかが成立したときに、遊技状態が一般遊技状態である場合には、RT1作動状態への移行が行われる。
一方、3択チェリー役群Lが内部当籤役として決定された場合に左リールに対する第1停止操作を行った場合、3択チェリー役群Cが内部当籤役として決定された場合に中リールに対する第1停止操作を行った場合、及び3択チェリー役群Rが内部当籤役として決定された場合に右リールに対する第1停止操作を行った場合には、チェリー1、チェリー7、チェリー13が成立することなくチェリー2〜チェリー6、チェリー8〜チェリー12、チェリー14〜チェリー18のいずれかが成立する。
なお、3択チェリー役群L、3択チェリー役群C、3択チェリー役群Rが内部当籤役として決定された場合に、第1停止操作によりチェリー1、チェリー7又はチェリー13が表示されないリールを正解リールという。例えば、3択チェリー役群Lが内部当籤した場合の正解リールは左リールとなり、チェリー役群Rが内部当籤した場合の正解リールは右リールとなる。
チェリー2は、「桃チェリー図柄−ANY図柄−桃チェリー図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー3は、「桃チェリー図柄−ANY図柄−スイカ図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー4は、「桃チェリー図柄−ANY図柄−赤7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー5は、「桃チェリー図柄−ANY図柄−青7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー6は、「桃チェリー図柄−ANY図柄−BAR図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー2〜チェリー6のいずれかが成立することにより、1枚のメダルの払出が行われる。
チェリー8は、「赤チェリー図柄−ANY図柄−桃チェリー図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー9は、「赤チェリー図柄−ANY図柄−スイカ図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー10は、「赤チェリー図柄−ANY図柄−赤7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー11は、「赤チェリー図柄−ANY図柄−青7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー12は、「赤チェリー図柄−ANY図柄−BAR図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー8〜チェリー12のいずれかが成立することにより、1枚のメダルの払出が行われる。
チェリー14は、「白チェリー図柄−ANY図柄−桃チェリー図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー15は、「白チェリー図柄−ANY図柄−スイカ図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー16は、「白チェリー図柄−ANY図柄−赤7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー17は、「白チェリー図柄−ANY図柄−青7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー18は、「白チェリー図柄−ANY図柄−BAR図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。チェリー14〜チェリー18のいずれかが成立することにより、1枚のメダルの払出が行われる。
RT2は、「ベル図柄−リプレイ図柄−ベル図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。RT2は、単独チェリー役群Aが内部当籤役として決定された場合に左リールに「桃チェリー図柄」を停止表示させることができないタイミングで停止操作が行われた場合、単独チェリー役群Bが内部当籤役として決定された場合に左リールに「赤チェリー図柄」を停止表示させることができないタイミングで停止操作が行われた場合、又は、単独チェリー役群Cが内部当籤役として決定された場合に左リールに「白チェリー図柄」を停止表示させることができないタイミングで停止操作が行われた場合に成立する。なお、RT2が成立したときに、遊技状態が一般遊技状態である場合には、RT2作動状態への移行が行われる。
次に、図16を参照して、主制御回路60のメインROM32に記憶されているボーナス作動時テーブルについて説明する。なお、図16は、本実施形態における遊技機1のボーナス作動時テーブルの例を示す図である。
ボーナス作動時テーブルは、BB1遊技状態、BB2遊技状態、BB3遊技状態及びRB遊技状態を終了させる条件を設定する際に使用するテーブルである。ボーナス作動時テーブルには、BB1遊技状態、BB2遊技状態、BB3遊技状態及びRB遊技状態に係る終了条件が規定されている。具体的には、ボーナス作動時テーブルには、BB1遊技状態、BB2遊技状態終了条件として、ボーナス終了枚数カウンタの値について「350」が規定されている。また、BB3遊技状態終了条件として、ボーナス終了枚数カウンタの値について「240」が規定されている。また、ボーナス作動時テーブルには、RB遊技状態の終了条件として、遊技可能回数と入賞可能回数の値について夫々「8」と「8」が規定されている。すなわち、遊技機1において、BB1遊技状態、BB2遊技状態は、メダルの払出枚数が350枚を超えることにより終了する。BB3遊技状態は、メダルの払出枚数が240枚を超えることにより終了する。また、RB遊技状態は、8回遊技が行われるか、または、8回入賞することにより終了する。
次に、図17を参照して、主制御回路60のメインROM32に記憶されているリール停止初期設定テーブルについて説明する。なお、図17は、本実施形態における遊技機1のリール停止初期設定テーブルの例を示す図である。
リール停止初期設定テーブルには、小役・リプレイ用データポインタ毎に、役物条件装置チェックフラグ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、変則押し時テーブル選択データがそれぞれ規定されている。リール停止初期設定テーブルは、後述するリール停止初期設定処理(図47)において、後述する内部抽籤処理(図44、図45)で決定する小役・リプレイ用データポインタに応じて、役物条件装置チェックフラグ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び変則押し時テーブル選択データを決定する際に用いられる。リール停止初期設定テーブルでは、役物条件装置チェックフラグが「1」(オン)である小役・リプレイ用データポインタについては、図34を用いて後述する持越役格納領域に何れの持越役が格納されているか否かに応じてそれぞれ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、変則押し時テーブル選択データが規定されている。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「0」(ハズレ)であって、内部当籤役(持越役である場合を含む)がBB1(持越役格納領域の値が「00000001」)である場合には、順押し時テーブル選択データ「8」、順押し時テーブル変更データ「8」、変則押し時テーブル選択データ「12」が決定される。また、小役・リプレイ用データポインタが「11」(単独チェリー役群A)であって、内部当籤役(持越役である場合を含む)がBB1(持越役格納領域の値が「00000001」)である場合には、順押し時テーブル選択データ「4」、順押し時テーブル変更データ「3」、変則押し時テーブル選択データ「13」が決定される。なお、「順押し」とは左リール3Lに対して第1停止操作が行われることをいい、「変則押し」とは左リール3L以外のリール(中リール3C、又は右リール3R)に対して第1停止操作が行われることをいう。
次に、図18、図19を参照して、主制御回路60のメインROM32に記憶されている順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。なお、図18は、本実施形態における遊技機1の順押し時第1停止用停止テーブル(順押し時テーブル選択データ「1」)の例を示す図であり、図19は、本実施形態における遊技機1の順押し時第1停止用停止テーブル(順押し時テーブル選択データ「4」)の例を示す図である。
主制御回路60のメインROM32には、上述のリール停止初期設定テーブルを参照して決定される順押し時テーブル選択データの値に応じた順押し時第1停止用停止テーブルが複数記憶されており、順押し時第1停止用停止テーブルには左リール3Lの図柄位置(停止開始位置)「0」〜「20」毎に停止データ用滑りコマ数とライン変更ステータスが記憶されている。停止データ用滑りコマ数とは仮の滑りコマ数であり、原則、停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定されるが、後述する優先引込制御処理(図57)において当該停止テーブル等に基づいて決定される停止データ用滑りコマ数より適切な滑りコマ数が存在する場合には、当該適切な滑りコマ数を滑りコマ数として本決定する制御が行われる。
図18に示す順押し時第1停止用停止テーブル(順押し時テーブル選択データ「1」)は、小役・リプレイ用データポインタとして「8」(3択チェリー役群L)、「9」(3択チェリー役群C)、「10」(3択チェリー役群R)、「15」(3択ベル役群C)、「16」(3択ベル役群R)が決定された場合に用いられるテーブルである。順押し時第1停止用停止テーブル(順押し時テーブル選択データ「1」)には、停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、左リール3Lの上段の領域又は下段の領域に、桃チェリー図柄、赤チェリー図柄、白チェリー図柄のいずれかが必ず停止するように停止データ用滑りコマ数が規定されている。
図19に示す順押し時第1停止用停止テーブル(順押し時テーブル選択データ「4」)は、小役・リプレイ用データポインタとして「11」(単独チェリー役群A)、「12」(単独チェリー役群B)、「13」(単独チェリー役群C)が決定された場合に用いられるテーブルである。順押し時第1停止用停止テーブル(順押し時テーブル選択データ「4」)には、停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、RT2に係るベル図柄が左リール3Lの上段領域に停止するように停止データ用滑りコマ数が規定されている。但し、例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「11」(単独チェリー役群A)である場合において、左リール3Lに対する第1停止操作が桃チェリー図柄を引込可能な位置で行われた場合には、優先引込制御処理(図57)において、桃チェリー図柄を左リール3Lの上段又は下段領域に停止するように滑りコマ数を本決定される。より具体的には、小役・リプレイ用データポインタ「11」(単独チェリー役群A)が内部当籤役として決定された場合であって、左リール3Lに対して停止開始位置が「0」の位置で第1停止操作が行われた場合には、順押し時第1停止用停止テーブル(順押し時テーブル選択データ「4」)に基づいて停止データ用滑りコマ数として「3」が決定されるが、優先引込制御処理において、内部当籤役に係る桃チェリー図柄(図柄位置「01」)を上段又は下段に引込可能であることから、滑りコマ数として「0」又は「2」が本決定される(具体的には、図31に示す優先順序テーブルに規定された優先順序がより高い「0」が滑りコマ数として本決定される)。
次に、図20〜図22を参照して主制御回路60のメインROM32に記憶されている順押し時制御変更テーブルについて説明する。なお、図20は、本実施形態における遊技機1の順押し時制御変更テーブル(順押し時テーブル変更データ「1」)の例を示す図であり、図21は、本実施形態における遊技機1の順押し時制御変更テーブル(順押し時テーブル変更データ「2」)の例を示す図であり、図22は、本実施形態における遊技機1の順押し時制御変更テーブル(順押し時テーブル変更データ「3」)の例を示す図である。
主制御回路60のメインROM32には、上述のリール停止初期設定テーブルを参照して決定される順押し時テーブル変更データの値に応じた順押し時制御変更テーブルが複数記憶されている。順押し時制御変更テーブルには、変更対象ポジション(換言すれば、上述の本決定された滑りコマ数に基づいて決定される左リール3Lの停止予定位置)毎に、上述の順押し時第1停止用停止テーブルに基づいて決定されるライン変更ステータスに応じたCラインチェックデータ及び順押し時第2・第3停止用テーブル番号が規定されている。例えば、順押し時制御変更テーブル(順押し時テーブル変更データ「1」)によれば、変更対象ポジションが「16」であって、ライン変更ステータスが「0」である場合にはCラインチェックデータ「0」、順押し時第2・第3停止用テーブル番号「46」が決定され、順押し時制御変更テーブル(順押し時テーブル変更データ「2」)によれば、変更対象ポジションが「16」であって、ライン変更ステータスが「0」である場合にはCラインチェックデータ「0」、順押し時第2・第3停止用テーブル番号「45」が決定され、順押し時制御変更テーブル(順押し時テーブル変更データ「3」)によれば、変更対象ポジションが「17」であって、ライン変更ステータスが「0」である場合にはCラインチェックデータ「0」、順押し時第2・第3停止用テーブル番号「43」が決定される。
次に、図23を参照して主制御回路60のメインROM32に記憶されているラインマスクデータテーブルについて説明する。なお、図23は、本実施形態における遊技機1のラインマスクデータテーブルの例を示す図である。
ラインマスクデータテーブルは、後述の、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時用停止テーブルを参照して停止データを決定するために用いられるテーブルであり、ラインマスクデータテーブルには、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じたラインマスクデータが規定されている。具体的には、ラインマスクデータは1バイトからなり左ストップボタン7Lに対しては「10000000」、中ストップボタン7Cに対しては「00010000」、右ストップボタン7Rに対しては「00000010」が規定されている。
次に、図24〜図26を参照して主制御回路60のメインROM32に記憶されている順押し時第2・第3停止用停止テーブルについて説明する。なお、図24は、本実施形態における遊技機1の順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「46」)の例を示す図であり、図25は、本実施形態における遊技機1の順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「45」)の例を示す図であり、図26は、本実施形態における遊技機1の順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「43」)の例を示す図である。なお、主制御回路60のメインROM32には、上述の順押し時制御変更テーブルに基づいて決定される順押し時第2・第3停止用テーブル番号に応じた順押し時第2・第3停止用停止テーブルが複数記憶されている。
順押し時第2・第3停止用停止テーブルには、停止開始位置に対応する図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データが規定されている。順押し時第2・第3停止用停止テーブルに規定された停止データは、順押し時の第2停止及び第3停止用の停止データ用滑りコマ数を決定するためのデータである。
順押し時第2・第3停止用停止テーブルが規定する停止データは、対応する図柄位置がリールの回転が停止する位置として適切か否かの情報を、「Aライン」の列に対応するビット、「Bライン」の列に対応するビット及び「Cライン」に対応するビットを割り当てることによって3種類有している。また、この3種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、「ライン変更」の列に対応するビットを割り当てることによって規定している。
具体的には、ビット0〜ビット7のうち、ビット7が「右リールCライン」又は「左→中停止後右リールライン変更」の列に対応し、ビット6が「中リールCライン」又は「左→右停止後中リールライン変更」の列に対応し、ビット5が「中リールライン変更」の列に対応し、ビット4が「中リールAライン」の列に対応し、ビット3が「中リールBライン変更」の列に対応し、ビット2が「右リールライン変更」の列に対応し、ビット1が「右リールAライン」の列に対応し、ビット0が「右リールBライン」の列に対応する。
また、第2・第3停止時にAライン又はBラインの何れのラインを参照するかは、第2停止操作時の図柄位置(停止開始位置)に応じて異なり、第2停止時には、まず図柄位置に対応する停止データのリールライン変更ビット(第2停止が中リールの場合はビット5、第2停止が右リールの場合はビット2)がチェックされ、「0」であれば「Aライン」の列に基づいて第2・第3停止時用の停止データ用滑りコマ数が決定され、一方、「1」であれば「Bライン」の列に基づいて第2・第3停止時用の停止データ用滑りコマ数が決定される。例えば、図26に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「43」)が用いられる場合において、第2停止操作が中リール3Cに対して図柄位置「2」のときに行われた場合には、図柄位置「2」に対応する停止データの中リールライン変更ビット(ビット5)は「0」であるから、「中リールAライン」の列に基づいて第2停止時用の停止データ用滑りコマ数が決定され、「右リールAライン」の列に基づいて第2停止時用の停止データ用滑りコマ数が決定される。一方、第2停止操作が中リール3Cに対して図柄位置「3」のときに行われた場合には、図柄位置「3」に対応する停止データの中リールライン変更ビット(ビット5)は「1」であるから、「中リールBライン」の列に基づいて第2停止時用の停止データ用滑りコマ数が決定され、「右リールBライン」の列に基づいて第2停止時用の停止データ用滑りコマ数が決定される。
また、詳細は後述するが、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータと、作動ストップボタンに対応するリールの停止開始位置から最大滑りコマ数の範囲までの各図柄位置に対応する停止データとの論理積がとられ、停止開始位置に対応する停止データから上述の論理積が「00000000」とならない停止データまでの差分が停止データ用滑りコマ数として決定される。また、ラインマスクデータテーブルに規定されるラインマスクデータは、基本的に停止データにおける各リールのAラインの列に対応するビットがオンとなるように規定されている。そして、ライン変更の要求がない場合には、そのままのデータに基づいて停止データ用滑りコマ数が決定され、ライン変更の要求があった場合には、ラインマスクデータが右にローテートされ(各リールのBラインの列に対応するビットにシフトする)、その結果に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定される。なお、ライン変更要求フラグをオンとするか否かは、第2停止操作においてラインマスクデータが左にローテートされ、停止データとの論理積がとられた結果に基づいて決定される。
次に、図24を参照して順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「46」)について説明する。順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「46」)は、小役・リプレイ用データポインタ「8」(3択チェリー役群L)が内部当籤役として決定された場合であって、上述の順押し時制御変更テーブル(順押し時テーブル変更データ「1」)において変更対象ポジションが「0」、「2」、「7」、「9」、「14」、「16」(左リール3Lの上段、又は下段の領域「桃チェリー図柄」、「赤チェリー図柄」、「白チェリー図柄」が停止)である場合に用いられる。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「46」)によれば、各「リールライン変更」の列におけるビットが全て「0」であることから、Bライン及びCラインの列に対応するビットは参照されず、Aラインの列に対応するビットが参照される。ここで、「中リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置が「1」、「5」、「9」、「14」、「18」の何れかとなり、中リール3Cの中段の領域に「リプレイ図柄」が停止する。また、「右リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置が「3」、「8」、「12」、「16」、「20」となり、右リール3Rの上段の領域に「スイカ図柄」が停止し、中段の領域に「ベル図柄」が停止する。したがって、当該テーブルによれば、小役・リプレイ用データポインタ「8」(3択チェリー役群L)が内部当籤役として決定された場合であって、左リール3Lに対して第1停止操作を行った場合にはチェリー2〜チェリー6、チェリー8〜チェリー12、チェリー14〜チェリー18のいずれか二つが成立し、チェリー1、チェリー7、チェリー13は成立しない。
次に、図25を参照して順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「45」)について説明する。順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「45」)は、小役・リプレイ用データポインタ「9」(3択チェリー役群C)、又は小役・リプレイ用データポインタ「10」(3択チェリー役群R)が内部当籤役として決定された場合であって、上述の順押し時制御変更テーブル(順押し時テーブル変更データ「2」)において変更対象ポジションが「0」、「2」、「7」、「9」、「14」、「16」である場合に用いられる。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「45」)によれば、「右リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置が「0」、「4」、「9」、「13」、「17」となり、右リール3Rの上段の領域に「リプレイ図柄」、下段の領域に「ベル図柄」が停止する。したがって、小役・リプレイ用データポインタ「9」(3択チェリー役群C)、又は小役・リプレイ用データポインタ「10」(3択チェリー役群R)が内部当籤役として決定された場合であって、左リール3Lに対して第1停止操作を行った場合にはチェリー1、チェリー7、チェリー13のいずれかが成立し、遊技状態が一般遊技状態である場合にはRT1遊技状態へと移行する。
次に、図26を参照して順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「43」)について説明する。順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「43」)は、小役・リプレイ用データポインタ「11」(単独チェリー役群A)、小役・リプレイ用データポインタ「12」(単独チェリー役群B)、小役・リプレイ用データポインタ「13」(単独チェリー役群B)が内部当籤役として決定された場合であって、上述の順押し時制御変更テーブル(順押し時テーブル変更データ「3」において変更対象ポジションが「3」、「6」、「10」、「13」、「17」(左リール3Lの上段の領域に「ベル図柄」が停止)である場合に用いられる。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル(順押し時第2・第3停止用テーブル番号「43」)のAラインの列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、トップライン8bに沿ってRT2に係る図柄の組合せ(「ベル図柄」−「リプレイ図柄」−「ベル図柄」が表示される位置で中リール3C及び右リール3Rの回転が停止される。また、Bラインの列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、クロスダウンライン8eに沿ってRT2に係る図柄の組合せが表示される位置で中リール3C及び右リール3Rの回転が停止される。
次に、図27〜図29、図72を参照して変則押し時用停止テーブルについて説明する。なお、図27は、本実施形態における遊技機1の変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「8」)の例を示す図であり、図28は、本実施形態における遊技機1の変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「7」)の例を示す図であり、図29は、本実施形態における遊技機1の変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「6」)の例を示す図である。なお、主制御回路60のメインROM32には、上述のリール停止初期設定テーブルに基づいて決定される変則押し時テーブル選択データに応じた変則押し時用停止テーブルが複数記憶されている。
変則押し時用停止テーブルには、停止開始位置に対応する図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データが規定されている。変則押し時用停止テーブルに規定された停止データは、変則押し時の第1停止、第2停止及び第3停止用の停止データ用滑りコマ数を決定するためのデータである。
変則押し時用停止テーブルが規定する停止データは、対応する図柄位置がリールの回転が停止する位置として適切か否かの情報を、「Aライン」の列に対応するビット、「Bライン」の列に対応するビットに対応するビットを割り当てることによって2種類有している。また、この2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、「ライン変更」の列に対応するビットを割り当てることによって規定している。
具体的には、ビット0〜ビット7のうち、ビット7が「左リールAライン」の列に対応し、ビット6が「左リールBライン」の列に対応し、ビット5が「中リールライン変更」の列に対応し、ビット4が「中リールAライン」の列に対応し、ビット3が「中リールBライン変更」の列に対応し、ビット2が「右リールライン変更」の列に対応し、ビット1が「右リールAライン」の列に対応し、ビット0が「右リールBライン」の列に対応する。
また、第1・第2・第3停止時にAライン又はBラインの何れのラインを参照するかは、第1停止操作時の図柄位置(停止開始位置)に応じて異なり、第1停止時に、図柄位置(停止開始位置)に対応する停止データのリールライン変更ビット(第1停止が中リールの場合はビット5、第1停止が右リールの場合はビット2)がチェックされ、「0」であれば第1・第2・第3停止時に「Aライン」の列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定され、一方、「1」であれば第1・第2・第3停止時に「Bライン」の列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定される。
まず、図27を参照して変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「8」)について説明する。変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「8」)は、小役・リプレイ用データポインタ「8」(3択チェリー役群L)が内部当籤役として決定された場合に用いられるテーブルである。
変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「8」)によれば、「中リールライン変更」及び「右リールライン変更」の列は全て「0」であるから、第1停止操作が中リール3C、右リール3Rのいずれのリールであっても第1・第2・第3停止時に「Aライン」に列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定される。「左リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「0」、「2」、「7」、「9」、「14」、「16」となり、左リール3Lの上段又は下段の領域に「桃チェリー図柄」、「赤チェリー図柄」、「白チェリー図柄」のいずれかが停止する。また、「中リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「0」、「4」、「8」、「13」、「17」となり、中リール3Cの上段の領域に「リプレイ図柄」、中段の領域に「ベル図柄」、下段の領域に「桃チェリー図柄」が停止する。また、「右リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「2」、「7」、「11」、「15」、「19」となり、右リール3Rの上段の領域に「ベル図柄」が停止する。したがって、小役・リプレイ用データポインタ「8」(3択チェリー役群L)が内部当籤役として決定された場合であって、変則押し(中リール3C、又は右リール3Rに対して第1停止操作)を行った場合にはチェリー1、チェリー7、チェリー13のいずれかが成立し、遊技状態が一般遊技状態である場合にはRT1遊技状態へと移行する。
次に、図28を参照して変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「7」)について説明する。変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「7」)は、小役・リプレイ用データポインタ「9」(3択チェリー役群C)が内部当籤役として決定された場合に用いられるテーブルである。
変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「7」)によれば、第1停止操作が中リール3Cである場合には、「中リールライン変更」の列は全て「1」であるから、第1停止時に「中リールBライン」に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定され、第2・第3停止時に「左リールBライン」、「右リールBライン」の列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定される。「左リールBライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「0」、「2」、「7」、「9」、「14」、「16」となり、左リール3Lの上段又は下段の領域に「桃チェリー図柄」、「赤チェリー図柄」、「白チェリー図柄」のいずれかが停止する。また、「中リールBライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「0」、「4」、「8」、「13」、「17」となり、中リール3Cの上段の領域に「リプレイ図柄」、中段の領域に「ベル図柄」、下段の領域に「桃チェリー図柄」が停止する。また、「右リールBライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「3」、「8」、「12」、「16」、「20」となり、右リール3Rの上段の領域に「スイカ図柄」が停止する。
一方、第1停止操作が右リール3Rである場合には、「右リールライン変更」の列は全て「0」であるから、第1停止時に「右リールAライン」に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定され、第2・第3停止時に「左リールAライン」、「中リールAライン」の列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定される。「右リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「2」、「7」、「11」、「15」、「19」となり、右リール3Rの上段の領域に「ベル図柄」が停止する。また、「左リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「0」、「2」、「7」、「9」、「14」、「16」となり、左リール3Lの上段又は下段の領域に「桃チェリー図柄」、「赤チェリー図柄」、「白チェリー図柄」のいずれかが停止する。
したがって、小役・リプレイ用データポインタ「9」(3択チェリー役群C)が内部当籤役として決定された場合であって、中リール3Cに対して第1停止操作が行われた場合には、チェリー2〜チェリー6、チェリー8〜チェリー12、チェリー14〜チェリー18のいずれか二つが成立する(払出枚数は「1枚×2役=2枚」となる)。一方、右リール3Rに対して第1停止操作が行われた場合にはチェリー1、チェリー7、チェリー13のいずれかが成立する(払出枚数は「10枚×1役=10枚」となる)。
次に、図29を参照して変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「6」)について説明する。変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「6」)は、小役・リプレイ用データポインタ「10」(3択チェリー役群R)が内部当籤役として決定された場合に用いられるテーブルである。
変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「6」)によれば、第1停止操作が中リール3Cである場合には、「中リールライン変更」の列は全て「0」であるから、第1停止時に「中リールAライン」に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定され、第2・第3停止時に「左リールAライン」、「右リールAライン」の列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定される。「左リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「0」、「2」、「7」、「9」、「14」、「16」となり、左リール3Lの上段又は下段の領域に「桃チェリー図柄」、「赤チェリー図柄」、「白チェリー図柄」のいずれかが停止する。また、「中リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「0」、「4」、「8」、「13」、「17」となり、中リール3Cの上段の領域に「リプレイ図柄」、中段の領域に「ベル図柄」、下段の領域に「桃チェリー図柄」が停止する。また、「右リールAライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「2」、「7」、「11」、「15」、「19」となり、右リール3Rの上段の領域に「ベル図柄」が停止する。
一方、第1停止操作が右リール3Rである場合には、「右リールライン変更」の列は全て「1」であるから、第1停止時に「右リールBライン」に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定され、第2・第3停止時に「左リールBライン」、「中リールBライン」の列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定される。「右リールBライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「3」、「8」、「12」、「16」、「20」となり、右リール3Rの上段の領域に「スイカ図柄」が停止する。また、「左リールBライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「0」、「2」、「7」、「9」、「14」、「16」となり、左リール3Lの上段又は下段の領域に「桃チェリー図柄」、「赤チェリー図柄」、「白チェリー図柄」のいずれかが停止する。また、「中リールBライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、停止予定位置は「0」、「4」、「8」、「13」、「17」となり、中リール3Cの上段の領域に「リプレイ図柄」、中段の領域に「ベル図柄」、下段の領域に「桃チェリー図柄」が停止する。
したがって、小役・リプレイ用データポインタ「10」(3択チェリー役群R)が内部当籤役として決定された場合であって、中リール3Cに対して第1停止操作が行われた場合には、チェリー1、チェリー7、チェリー13のいずれかが成立する(払出枚数は「10枚×1役=10枚」となる)。一方、右リール3Rに対して第1停止操作が行われた場合にはチェリー2〜チェリー6、チェリー8〜チェリー12、チェリー14〜チェリー18のいずれか二つが成立する(払出枚数は「1枚×2役=2枚」となる)。
なお、変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「8」)、変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「7」)、変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「6」)において、第1停止操作が中リール3Cである場合に参照される「中リールAライン」又は「中リールBライン」の列に基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定された場合には、中リール3Cの上段、中段及び下段の領域に「赤7図柄」又は「青7図柄」が停止表示されないように停止データが規定されている。
次に、図72を参照して変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「13」)について説明する。変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「13」)は、内部当籤役が単独チェリー役群A(小役・リプレイ用データポインタが「11」)と、BB1(持越役である場合を含む)である場合に用いられるテーブルである。
変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「13」)によれば、「中リールライン変更」の列は図柄位置「19」、「20」に対応するビットが「1」であり、「右リールライン変更」の列は図柄位置「18」、「19」、「20」に対応するビットが「1」である。したがって、第1停止操作が中リール3Cであって停止開始位置が「19」、「20」であれば第1・第2・第3停止時に「Bライン」に列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定され、停止開始位置が「19」、「20」以外であれば第1・第2・第3停止時に「Aライン」に列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定される。また、第1停止操作が右リール3Rであって停止開始位置が「18」、「19」、「20」であれば第1・第2・第3停止時に「Bライン」に列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定され、停止開始位置が「18」、「19」、「20」以外であれば第1・第2・第3停止時に「Aライン」に列に基づいて停止データ用滑りコマ数が決定される。
次に、図30を参照して、主制御回路60のROM32に記憶されている優先順位テーブルについて説明する。なお、図30は、本実施形態における遊技機1の優先順位テーブルの例を示す図である。
優先順位テーブルは、後述する表示役予想格納領域(図39)に格納する優先引込データを生成する際に用いられるテーブルである。図30に示す優先順位テーブルには、内部当籤役に係る図柄の組合せ毎に優先順位(すなわち、優先順位1〜優先順位3)が規定されている。具体的には、内部当籤役に係る図柄の組合せに対応する引込データ1、引込データ2、引込データ3及び引込データ4に応じて優先順位が規定されている。優先順位は、当籤した内部当籤役間で優先的に引き込みが行われる順位を示す。引込データは、内部当籤役格納領域と同様の構成を有しており、各ビットが各役に対応している。優先順位テーブルにおいては、優先順位1位(優先度が最も高い)はリプレイに係る図柄の組合せであり、優先順位2位は小役に係る図柄の組合せである。次いで、優先順位3位はボーナス(BB1、BB2、BB3)に係る図柄の組合せである。
次に、図31を参照して、主制御回路60のメインROM32に記憶されている優先順序テーブルについて説明する。なお、図31は、本実施形態における遊技機1の優先順序テーブル1の例を示す図である。
優先順序テーブルは、上述の停止テーブルに基づいて取得される停止データ用滑りコマ数毎に、優先順序を規定している。優先順序テーブルは、滑りコマ数を本決定する際に用いられるテーブルであり、予め規定されている数値の範囲(すなわち、「0」〜「4」)の中から滑りコマ数として適用可能な数値を検索していく順序を示すものである。
滑りコマ数を本決定する際には、後述する表示役予想格納領域(図39)における停止開始位置から最大滑りコマ数である「4」コマ以内の優先引込データの中で最も大きな優先引込データに対応する図柄位置が停止予定位置となるように滑りコマ数が本決定される。ここで、停止開始位置が「5」であって、停止データ用滑りコマ数が「3」である場合における滑りコマ数を本決定する際の流れについて具体的に説明する。まず、停止開始位置に優先順序が「5」である滑りコマ数「4」を加算した図柄位置「9」に対応する優先引込データと、停止開始位置に優先順序が「4」である滑りコマ数「2」を加算した図柄位置「7」に対応する優先引込データとを比較する。次いで、比較の結果大きかった優先引込データと、停止開始位置に優先順序が「3」である滑りコマ数「0」を加算した図柄位置「5」に対応する優先引込データとを比較する。次いで、比較の結果大きかった優先引込データと、停止開始位置に優先順序が「2」である滑りコマ数「1」を加算した図柄位置「6」に対応する優先引込データとを比較する。次いで、比較の結果大きかった優先引込データと、停止開始位置に優先順序が「1」である滑りコマ数「3」を加算した図柄位置「8」に対応する優先引込データとを比較する。このとき、比較する優先引込データが同じ値である場合には、より優先順序が若い滑りコマ数に対応する優先引込データを優先して大きい優先引込データとする。
なお、優先順序テーブルは、停止データ用滑りコマ数と優先順序「1」に対応する滑りコマ数が一致するように規定している。これにより優先順序「1」に対応する優先引込データと他の優先順序に対応する優先引込データが同じ値の場合には、停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定されることとなる。
次に、図32〜図34を参照して、主制御回路60のメインRAM33における内部当籤役格納領域、表示役格納領域及び持越役格納領域について説明する。なお、図32は、本実施形態における遊技機1の内部当籤役格納領域の例を示す図である。図33は、本実施形態における遊技機1の表示役格納領域の例を示す図である。図34は、本実施形態における遊技機1の持越役格納領域の例を示す図である。
図32に示すように、内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1、内部当籤役格納領域2、内部当籤役格納領域3、内部当籤役格納領域4から構成されている。内部当籤役格納領域1、内部当籤役格納領域2、内部当籤役格納領域3、内部当籤役格納領域4は、それぞれメインRAM33上に割り当てられる8ビットのデータ領域であり、内部当籤役情報を記憶する。各内部当籤役格納領域は、ビット「0」〜「7」の領域に「0」又は「1」のデータを格納することにより、何れの役が内部当籤役であるかを示す。具体的には、内部当籤役格納領域1を構成するビット「0」〜「7」の各ビットは、「1」のデータを格納することにより、それぞれBB1、BB2、BB3、リプレイ1、リプレイ2、リプレイ3、特殊青、特殊赤が内部当籤役であることを示す。また、内部当籤役格納領域2を構成するビット「0」〜「7」の各ビットは、「1」のデータを格納することにより、それぞれ特殊BAR、スイカ、ベル、チェリー1、チェリー2、チェリー3、チェリー4、チェリー5が内部当籤役であることを示す。また、内部当籤役格納領域3を構成するビット「0」〜「7」の各ビットは、「1」のデータを格納することにより、それぞれチェリー6、チェリー7、チェリー8、チェリー9、チェリー10、チェリー11、チェリー12、チェリー13が内部当籤役であることを示す。また、内部当籤役格納領域4を構成する「0」〜「4」の各ビットは、「1」のデータを格納することにより、それぞれチェリー14、チェリー15、チェリー16、チェリー17、チェリー18が内部当籤役であることを示す。なお、図柄組合せテーブルに基づいて表示役が決定されると、図33に示すようにメインRAM33上の表示役格納領域1〜表示役格納領域4に当該表示役を示すデータが格納される。
次に、図34を参照して、主制御回路60の持越役格納領域について説明する。持越役格納領域は、メインRAM33上に割り当てられる8ビットのデータ領域であり、持越役情報を記憶する。持越役格納領域はビット「0」〜「2」の各領域に「0」又は「1」のデータを格納することにより、それぞれBB1持越状態、BB2持越状態、BB3持越状態であるか否かを示す。ここで、BB1持越状態とは、内部当籤役としてBB1が決定された場合に、BB1が成立するまで、BB1が内部当籤役として持ち越されている状態をいう。BB2持越状態及びBB3持越状態も同様である。
次に、図35を参照して、主制御回路60のメインRAM33における遊技状態フラグ格納領域について説明する。なお、図35は、本実施形態における遊技機1の遊技状態フラグ格納領域の例を示す図である。
遊技状態フラグ格納領域は、メインRAM33上に割り当てられる8ビットのデータ領域である。遊技状態フラグ格納領域はビット「0」〜「5」の各領域に「0」又は「1」のデータを格納することにより、それぞれBB1遊技状態、BB2遊技状態、BB3遊技状態、RB遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態であるか否かを示す。すなわち、各遊技状態フラグがオンであるか又はオフであるかを示す。
次に、図36を参照して、主制御回路60のメインRAM33における有効ストップボタン格納領域について説明する。なお、図36は、本実施形態における遊技機1の有効ストップボタン格納領域の例を示す図である。
有効ストップボタン格納領域は、メインRAM33上に割り当てられる8ビットのデータ領域である。有効ストップボタン格納領域はビット「0」〜「2」の各領域に「0」又は「1」のデータを格納することにより、それぞれ左ストップボタン7Lの押圧操作が有効であるか否か、中ストップボタン7Cの押圧操作が有効であるか否か、右ストップボタン7Rの押圧操作が有効であるか否かを示す。例えば、左ストップボタン7Lの押圧操作が有効であるとは、左ストップボタン7Cを押圧することにより左リール3Lの回転を停止させることができる状態であること、すなわち、左リール3Lが回転中であることを示す。
次に、図37を参照して、主制御回路60のメインRAM33における作動ストップボタン格納領域について説明する。なお、図37は、本実施形態における遊技機1の作動ストップボタン格納領域の例を示す図である。
作動ストップボタン格納領域は、メインRAM33上に割り当てられる8ビットのデータ領域である。作動ストップボタン格納領域はビット「0」〜「2」の各領域に「0」又は「1」のデータを格納することにより、それぞれ左ストップボタン7Lが作動したか否か、中ストップボタン7Cが作動したか否か、右ストップボタン7Rが作動したか否かを示す。なお、左ストップボタン7Lが作動したとは、左ストップボタン7Lが押圧操作されたことを意味する。
次に、図38を参照して、主制御回路60のRAM33における図柄格納領域について説明する。なお、図38は、本実施形態における遊技機1の図柄格納領域の格納例(各リールの図柄位置データが「1」であった場合)を示す図である。
図柄格納領域は、各有効ラインを構成する図柄表示領域4L、4C、4Rに対応する図柄コードを格納する領域であり、有効ライン毎に設けられている。例えば、有効ライン1に対応する図柄格納領域には、有効ライン1(トップライン8b)を構成する左図柄表示領域4Lの上段、中図柄表示領域4Cの上段、右図柄表示領域4Rの上段のそれぞれ対応する図柄コードを格納する。こうした図柄格納領域が他の有効ライン2(ボトムライン8d)、有効ライン3(クロスダウンライン8e)、有効ライン4(クロスアップライン8a)についても設けられている。
図38に示す図柄格納領域は、各リールの図柄位置データが「1」である時に図柄コードが格納された場合の図柄格納領域を示している。図柄位置データが「1」である場合とは、各リール3L、3C、3Rの図柄位置「1」の図柄(左リール3Lでは桃チェリー図柄、中リール3Cではリプレイ図柄、右リール3Rではリプレイ図柄)がそれぞれ左図柄表示領域4Lの中段、中図柄表示領域4Cの中段、右図柄表示領域4Rの中段に表示される場合に対応する。したがって、この場合、左図柄表示領域4Lの上段に対応する図柄格納領域には図柄位置「2」の図柄(赤7図柄)、左図柄表示領域4Lの下段に対応する図柄格納領域には図柄位置「0」の図柄(ベル図柄)を示す図柄コードが格納されることとなる。また、中図柄表示領域4Cの中段に対応する図柄格納領域には図柄位置「1」の図柄(リプレイ図柄)、中図柄表示領域4Cの上段に対応する図柄格納領域には図柄位置「2」の図柄(赤7図柄)、中図柄表示領域4Cの下段に対応する図柄格納領域には図柄位置「0」の図柄(ベル図柄)を示す図柄コードが格納されることとなる。さらに、右図柄表示領域4Rの中段に対応する図柄格納領域には図柄位置「1」の図柄(リプレイ図柄)、右図柄表示領域4Rの上段に対応する図柄格納領域には図柄位置「2」の図柄(赤7図柄)、右図柄表示領域4Rの下段に対応する図柄格納領域には図柄位置「0」の図柄(スイカ図柄)を示す図柄コードが格納されることとなる。なお、図38の右欄に各図柄を示す図柄コードを示す。
次に、図39を参照して、主制御回路60のメインRAM33における表示役予想格納領域について説明する。なお、図39は、本実施形態における遊技機1の表示役予想格納領域を示す図である。
表示役予想格納領域は、回転中のリールの図柄位置「0」〜「20」にそれぞれ対応する図柄に応じて決定された優先引込データが格納される。例えば、全てのリールが回転中である場合には、左リール用表示役予想格納領域、中リール用表示役予想格納領域及び右リール用表示役予想格納領域に優先引込データが格納され、また、左リールの回転が停止し、中リール及び右メインリールが回転中である場合には、中リール用表示役予想格納領域及び右リール用表示役予想格納領域に優先引込データが格納される。
優先引込データは、図50を用いて後述する優先引込データ取得処理において、優先順位テーブルに規定された優先順位に基づいて決定されるデータである。具体的には、優先順位テーブルに基づいて決定された優先引込データが、それぞれ、「00000111」の場合にはリプレイ+小役に対応し、「00000110」の場合にはリプレイ+ボーナスに対応し、「00000101」の場合にはリプレイに対応し、「00000100」の場合には小役+ボーナスに対応し、「00000011」の場合には小役に対応し、「00000010」の場合にはボーナス(BB1、BB2、BB3)に対応し、「00000001」の場合には停止可能に対応し、「00000000」の場合には停止禁止に対応する。
また、優先引込データは、その値が大きいほど優先順位が高く、当該優先引込データを参照することにより、リールの表面に配された各図柄間での優先順位の相対的な評価が可能となる。この結果、内部抽籤の結果をリールの回転を停止する位置の決定に適正に反映させることができる。また、最大滑りコマ数「4」コマの範囲内にある各図柄に対応する優先引込データのうち、最大の優先引込データに対応する図柄が最も優先順位の高い図柄となる。すなわち、優先引込データとは、リールに配された図柄間の順位を示すものであり、滑りコマ数の範囲内にある各図柄に対応する優先引込データとして同じ値の優先引込データが複数ある場合には、上述したように優先順序テーブルにより規定された優先順序に基づいて停止予定位置に対応する図柄が決定される。
ここで、図73〜図79を用いて、内部当籤役として単独チェリー役群AとBB1が決定された場合に、図72に示した変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「13」)が用いられた場合の停止予定位置について説明する。図73〜図75は、リールの種別(左リール3L、中リール3C、右リール3R)毎に分割した表示役予想格納領域と変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「13」)を組み合わせたものに、さらに最左列の図柄位置が停止開始位置であった場合にチェリー図柄又は赤7図柄が停止する位置を示したものである。
上述したように、停止予定位置を決定する際には、表示役予想格納領域に格納された優先引込データの大きさが重要となる。本実施形態のメインCPU31は、内部当籤役として単独チェリー役群AとBB1が決定された場合には、図17に示したリール初期設定テーブルの役物条件装置チェックフラグに基づいて、図51に示す停止可能時処理のステップS205の処理において引込データをクリアすることにより、BB1が内部当籤役として決定されていないものと仮定して優先引込データを生成する。これにより単独チェリー役群Aのみが内部当籤役として決定されている場合と同じ優先引込データが表示役予想格納領域に格納される。
具体的には、図73に示すように、左リール用表示役予想格納領域には、優先引込データとして「00000001」(停止可能)、「00000011」(小役)が格納される。また、図74に示すように中リール用表示役予想格納領域には、優先引込データとして全て「00000001」(停止可能)が格納される。また、図75に示すように右リール用表示役予想格納領域には、優先引込データとして「00000001」(停止可能)、「00000011」(小役)が格納される。
従来では、単独チェリー役群A(中リール3Cの構成図柄としてANY図柄を含むチェリー2〜チェリー6)と、チェリー2〜チェリー6より優先順位の低いBB1が内部当籤役として決定された場合に、本実施形態のようにBB1が内部当籤役として決定されていないものと仮定して優先引込データを生成するという処理を行っていなかったことから、中リール3Cについては赤7図柄を優先する停止制御が行われていた。具体的には、従来の処理では中リール用表示役予想格納領域の図柄位置「1」、「3」に対応する優先引込データは「00000010」(ボーナス)となっていた。これは、中リール3Cについては何れの図柄が停止表示されてもチェリー2〜チェリー6の成立に関与しないため、チェリー2〜チェリー6に係る図柄の組合せを構成する各図柄を考慮しないためである。これにより、メインCPU31は、赤7図柄を中リール3Cの上段領域Bにしか停止させることのできないタイミングで停止操作が行われた場合(すなわち、停止開始位置が「18」の場合)には、赤7図柄を中リール3Cの上段領域Bに停止させていた。
また、右リール3Rについては、チェリー3の構成図柄であるスイカ図柄が、赤7図柄が有効ライン上(すなわち、右リール上段C又は右リール下段I)に停止する場合には必ず同時に有効ライン上に停止する位置(すなわち、2コマ上及び2コマ下)に描かれていることから、本実施形態のようにBB1が内部当籤役として決定されていないものと仮定して優先引込データを生成するか否かの影響を受けずに停止する。したがって、従来では、左リール3Lよりも先に中リール3C・右リール3Rに対して停止操作が行われた場合には、クロスダウンライン8e(図76参照)又はトップライン(図示しない)上に赤7図柄がBB1のテンパイ形で停止する場合があった。
しかしながらこの場合、遊技者が赤7図柄を左リール3Lの上段領域Aに停止させるタイミングで停止操作(いわゆる目押し)を行ったとしても、図77に示すように優先順位の高い桃チェリー図柄が左リール3Lの上段領域Aに停止することとなり、目押しが無駄となっていた。そこで、本実施形態ではBB1が内部当籤役として決定されていないものと仮定して優先引込データを生成するとともに、適当な停止データ用滑りコマ数が決定されるように変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「13」)の停止データを規定することで、赤7図柄が停止することのない左リール3Lの上段領域Aを含むトップライン8b、クロスダウンライン8e上に赤7図柄がBB1のテンパイ形で停止することを回避している。以下、リールの種別毎に具体的に説明する。
まず、左リール3Lについて説明する。図73に示すように、左リール3Lに対する停止開始位置が「17」、「18」の場合には4コマ以内にある優先引込データのうち図柄位置「0」にある優先引込データが最大であることから、停止予定位置は「0」となる。また、停止開始位置が「19」、「20」、「0」の場合には、4コマ以内にある優先引込データのうち図柄位置「0」、「2」にある優先引込データが最大であるが、後述する優先順序テーブル(図31参照)に基づいて図柄位置「0」が優先され、停止予定位置は「0」となる。すなわち、停止開始位置が「0」、「17」〜「20」の場合には、左リール3Lの上段領域Aに桃チェリー図柄が停止し、赤7図柄は左図柄表示領域内に停止しない。
また、図73に示すように、停止開始位置が「1」、「2」の場合には4コマ以内にある優先引込データのうち図柄位置「2」にある優先引込データが最大であることから、停止予定位置が「2」となる。すなわち、停止開始位置が「1」、「2」の場合には、左リール3Lの下段領域Gに桃チェリー図柄が停止し、左リール3Lの中段領域Dに赤7図柄が停止する。
また、図73に示すように、停止開始位置が「3」の場合には4コマ以内にある優先引込データは全て等しいことから、全てが最大の優先引込データである。したがって、停止開始位置に停止データ用滑りコマ数を加算した図柄位置「3」が停止予定位置となる。すなわち、停止開始位置が「3」の場合には左リール3Lの下段領域Gに赤7図柄が停止し、桃チェリー図柄は左図柄表示領域内に停止しない。
以上、図73を用いて説明したように、内部当籤役が単独チェリー役群A(小役・リプレイ用データポインタが「11」)と、BB1(持越役である場合を含む)である場合に、左リール3Lの上段領域Aに桃チェリー図柄及び赤7図柄を引込可能なタイミングで停止操作が行われても、必ず桃チェリー図柄が停止し、赤7図柄が停止することはない。なお、停止開始位置が「4」〜「16」である場合には、桃チェリー図柄及び赤7図柄は左図柄表示領域4L内に停止しない。
次に、中リール3Cについて説明する。図74に示すように、中リール3Cについては優先引込データが全て等しいことから、停止データに基づく停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定される。すなわち、「中リールAライン」によれば、停止開始位置が「0」〜「3」、「20」であれば図柄位置「3」が停止予定位置となり、中リール3Cの下段領域Hに赤7図柄が停止する。一方、「中リールBライン」によれば、停止開始位置が「0」〜「2」、「19」、「20」であれば図柄位置「2」が停止予定位置となり、中リール3Cの中段領域Eに赤7図柄が停止する。なお、「中リールAライン」使用時であって停止開始位置が「4」〜「19」の場合、及び「中リールBライン」使用時であって停止開始位置が「3」〜「18」の場合には、赤7図柄は中図柄表示領域4C内に停止しない。
次に、右リール3Rについて説明する。右リール3Rについては、優先引込データ、「右リールAライン」又は「右リールBライン」に基づく停止データ用滑りコマ数から停止予定位置が決定され、図75に示すように、赤7図柄の停止位置が決まる。具体的には、「右リールAライン」によれば、停止開始位置が「0」〜「3」、「20」であれば図柄位置「3」が停止予定位置となり、右リール3Rの下段領域Iに赤7図柄が停止する。一方、「右リールBライン」によれば、停止開始位置が「0」、「1」、「18」〜「20」であれば図柄位置「1」が停止予定位置となり、右リール3Rの上段領域Cに赤7図柄が停止する。なお、「右リールAライン」使用時であって停止開始位置が「4」〜「19」の場合、及び「右リールBライン」使用時であって停止開始位置が「2」〜「17」の場合には、赤7図柄は右図柄表示領域4R内に停止しない。
以上、図74、図75を用いて説明したように、中リール3C及び右リール3Rについて停止予定位置が、「Aライン」に基づいて決定された場合にはボトムライン8d上に赤7図柄が停止し、一方、「Bライン」に基づいて決定された場合にはクロスアップライン8a上に赤7図柄が停止する(図78参照)。このように、本実施形態のメインCPU31は、内部当籤役として単独チェリー役群AとBB1を決定した場合において、変則押し時には、第1停止操作時における停止開始位置に応じて変更ビットを介して「Aライン」又は「Bライン」を使い分けることで、ボトムライン8d上又はクロスアップライン8a上に赤7図柄をBB1のテンパイ形で停止させ、トップライン8b及びクロスダウンライン8e上に赤7図柄がBB1のテンパイ形で停止することを回避している。
また、本実施形態のメインCPU31は、中リール3Cに対する第1停止操作が赤7図柄を有効ライン上に停止させるには中リール3Cの上段領域Bに停止させるしかないタイミング(停止開始位置「18」)で停止操作が検出された場合であっても、赤7図柄を中リール3Cの上段領域Bに引き込んで停止させない。
また、本実施形態のメインCPU31は、図79に示すように、中リール3Cに対する第1停止操作が停止開始位置「19」、「20」であったことにより、中リール3Cの中段領域Eに赤7図柄を停止させた場合において、右リール3Rに対する第2停止操作が右リール3Rの下段領域Iに赤7図柄を停止させることが可能なタイミング(停止開始位置「2」、「3」)で行われた場合であっても、クロスダウンライン8e上に赤7図柄がBB1のテンパイ形で停止することのないように、右リール3R下段領域Iに赤7図柄を停止させない。
なお、本実施形態の左リール3Lは、本発明の特定のリールを構成する。また、本実施形態の中リール3Cは、本発明の非特定リール及び第1非特定リールを構成する。また、本実施形態の中リール3Rは、本発明の非特定リール及び第2非特定リールを構成する。また、本実施形態の左リール3L(左図柄表示領域4L)の上段領域Aは、本発明の特別な単位図柄表示領域を構成し、本実施形態のトップライン8b及びクロスダウンライン8eは、本発明の特別有効ラインを構成する。また、本実施形態の単独チェリー役群Aを構成するチェリー2〜チェリー6は本発明の小役を構成し、本実施形態のBB1は本発明の有利状態作動役を構成する。
次に、図40を参照して、副制御回路70のサブROM72に記憶されているナビポイント抽籤テーブルについて説明する。なお、図40は、本実施形態における遊技機1のナビポイント抽籤テーブルの例を示す図である。
ナビポイント抽籤テーブルは、BB遊技状態である場合に、副制御回路70において行われるナビポイント抽籤に用いられるテーブルである。ナビポイント抽籤により決定されたナビポイントは、ナビポイントカウンタに加算される。なお、サブCPU71は、ナビポイント抽籤を行う際には、事前に「0〜32765」の範囲から乱数値を取得し、ナビポイント抽籤テーブルに基づいて、ナビポイント抽籤を行う。ナビポイント抽籤テーブルには、ナビポイント抽籤により決定されるナビポイント「0」〜「5」のそれぞれに対応して抽籤値が規定されている。ナビポイント抽籤テーブルによれば、ナビポイント抽籤によりナビポイントとして「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」がそれぞれ決定される確率は、「16384/32768(50%)」、「14464/32768(約44.1%)」、「1024/32768(約3.1%)」、「512/32768(約1.6%)」、「256/32768(約0.78%)」、「128/32768(約0.39%)」である。
ここで、ナビポイントカウンタの値が「1」以上である場合について説明する。上述したように、一般遊技状態において、3択チェリー役群Lが内部当籤役として決定された場合には、遊技者は、第1停止操作を左リール3L対して行わなければ、チェリー1、チェリー7、チェリー13の何れかが成立し、遊技状態が遊技者にとって不利なRT1遊技状態に移行してしまう。同様に一般遊技状態において、3択チェリー役群C、3択チェリー役群Rが内部当籤役として決定された場合には、遊技者は、第1停止操作を中リール3C、右リール3R対してそれぞれ行わなければ、チェリー1、チェリー7、チェリー13の何れかが成立し、遊技状態が遊技者にとって不利なRT1遊技状態に移行してしまう。そこで、遊技機1は、一般遊技状態においてナビポイントカウンタの値が「1」以上である場合に、3択チェリー役群L、3択チェリー役群C、3択チェリー役群Rを内部当籤役として決定したときには、それぞれ3択チェリー役群L、3択チェリー役群C、3択チェリー役群Rを内部当籤役として決定したことを報知する「3択チェリー役群報知演出」を行う。
また、上述したように、一般遊技状態において、単独チェリー役群Aが内部当籤役として決定された場合に、遊技者は、左リール3L対して桃チェリー図柄を有効ライン上に引込不可能な位置で停止操作を行うことにより、RT2を成立させ、遊技状態を遊技者にとって有利なRT2遊技状態に移行させることができる。同様に一般遊技状態において、単独チェリー役群B、単独チェリー役群Cが内部当籤役として決定された場合に、遊技者は、左リール3L対してそれぞれ赤チェリー図柄、白チェリー図柄を有効ライン上に引込不可能な位置で停止操作を行うことにより、RT2を成立させ、遊技状態を遊技者にとって有利なRT2遊技状態に移行させることができる。そこで、遊技機1は、一般遊技状態においてナビポイントカウンタの値が「1」以上である場合に、単独チェリー役群A、単独チェリー役群B、単独チェリー役群Cを内部当籤役として決定したときには、それぞれ単独チェリー役群A、単独チェリー役群B、単独チェリー役群Cを内部当籤役として決定したことを報知する「単独チェリー役群報知演出」を行う。
なお、別実施形態として、設定値に応じて各ナビポイントを付与する確率が異なるように抽籤値を規定したナビポイント抽籤テーブルを設けることとしてもよい。また、別実施形態として、副制御回路70において所定の条件に従って高確率状態又は低確率状態を遷移させることとし、高確率状態又は低確率状態の何れの状態であるかに応じて各ナビポイントを付与する確率が異なるように抽籤値を規定したナビポイント抽籤テーブルを設けることとしてもよい。
次に、図41を参照して、副制御回路70のサブROM72に記憶されているAT用演出抽籤テーブルについて説明する。なお、図41は、本実施形態における遊技機1のAT用演出抽籤テーブルの例を示す図である。なお、副制御回路70のサブROM72には、図示しないBB遊技状態用演出抽籤テーブル、図示しない一般遊技状態用演出抽籤テーブル、図示しないRT遊技状態用演出抽籤テーブルが記憶されている。
演出抽籤テーブルは演出内容を決定するためのテーブルである。演出抽籤テーブルには、演出内容に対応して抽籤値が規定されている。サブCPU71は、事前に取得する乱数値と演出抽籤テーブルに規定された抽籤値とによって演出内容を決定する。本実施形態においては、演出内容を決定する際には、事前に「0〜32768」の範囲の乱数値が取得されるとともに、各演出抽籤テーブルには、選択される可能性のある演出内容に対応する抽籤値の合計が「32768」となるように抽籤値が規定されている。
各演出抽籤テーブルには、小役・リプレイ用データポインタ毎に、決定すべき各演出内容に対応して抽籤値が規定されている。
図41に示すAT用演出抽籤テーブルは、「3択チェリー役群報知演出」、「単独チェリー役群報知演出」を行う演出内容を決定するために用いられるテーブルである。図41に示すように、AT用演出抽籤テーブルによれば、小役・リプレイ用データポインタが「8」〜「13」である場合には、それぞれ必ず、「3択チェリー役群L報知」、「3択チェリー役群C報知」、「3択チェリー役群R報知」、「単独チェリー役群A報知」、「単独チェリー役群B報知」、「単独チェリー役群C報知」が演出内容として決定される。ここで、「3択チェリー役群L報知」は、第1停止操作は左リール3Lに対し行うべきことを報知する演出内容である。例えば、演出内容として「3択チェリー役群L報知」が決定された場合には、図69に示すように左図柄表示領域4Lの枠領域300が点滅し、遊技者に左リール3Lに対して第1停止操作を行うべきことを報知する。また、「単独チェリー役群A報知」は、左リール3Lについて桃チェリー図柄を有効ライン上に停止可能なタイミングで停止操作を行うべきことを報知する演出内容である。例えば、演出内容として「単独チェリー役群A報知」が決定された場合には、図70に示すように左図柄表示領域4Lの枠領域300が点滅するとともに、桃チェリー図柄320が表示され、遊技者に左リール3Lについて桃チェリー図柄を有効ライン上に停止可能なタイミングで停止操作を行うべきことを報知する。
したがって、一般遊技状態において、演出内容「3択チェリー役群L報知」に基づく演出が実行された場合には、遊技者は、第1停止操作を左リール3Lに対して行うことで、遊技状態がRT1遊技状態に移行してしまうことを回避することができる。また、一般遊技状態において、演出内容「単独チェリー役群A報知」に基づく演出が実行された場合には、遊技者は、左リール3Lに対して桃チェリー図柄が有効ライン上に停止不可能な位置で停止操作を行うことで、遊技状態をRT2遊技状態に移行させることができる。
次に、図42〜図64に示すフローチャートを参照して、主制御回路60のメインCPU31の制御動作について説明する。
まず、図42を参照して、主制御回路60のメインCPU31によるリセット割込処理について説明する。なお、図42は、本実施形態の主制御回路60で行われるメインCPU31によるリセット割込処理のフローチャートを示す図である。また、メインCPU31は、電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、メインROM32に記憶されたリセット割込処理を順次行うように構成されている。
初めに、メインCPU31は、指定格納領域初期化処理を行う(ステップS1)。具体的には、メインCPU31は、前回ゲーム終了時におけるメインRAM33の指定格納領域のクリアする。より具体的には、メインCPU31は、前回のゲームに使用されたメインRAM33における書き込み可能領域のデータ消去、メインRAM33における書き込み可能領域への今回のゲームに必要なパラメータの書き込み、今回のゲームでのシーケンスプログラムへの開始アドレスの指定等を行う。
次に、メインCPU31は、図43を用いて後述するボーナス作動監視処理を行う(ステップS2)。
次に、メインCPU31は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。メダル受付・スタートチェック処理では、メダルセンサ22S及びBETスイッチ11S、13S等のチェックによる投入枚数カウンタの更新や、スタートスイッチ6Sの入力チェック等が行われる。メインCPU31は、メダル受付・スタートチェック処理により入賞ラインを有効化する。
次に、メインCPU31は、スタートスイッチ6Sがオンされたと判別すると、内部当籤役を決定するための乱数値を抽出する(ステップS4)。具体的には、メインCPU31は、乱数発生器36とサンプリング回路37によって「0」〜「65535」の範囲から乱数値を抽出し、抽出した乱数値をメインRAM33の乱数値記憶領域に記憶させる。
次に、メインCPU31は、図44及び図45を用いて後述する内部抽籤処理を行う(ステップS5)。具体的には、メインCPU31は、前述の内部抽籤テーブル決定テーブル(図7参照)、内部抽籤テーブル(図8〜図11参照)及び内部当籤役決定テーブル(図13、図14参照)を参照して内部当籤役を決定する。
次に、メインCPU31は、図47を用いて後述するリール停止初期設定処理を行う(ステップS6)。
次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路70に送信する(ステップS7)。スタートコマンドには、遊技状態情報、内部当籤役情報(小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタ)、ボーナス持越状態であるか否かを示す持越状態情報などの情報が含まれている。
次に、メインCPU31は、全リールの回転開始を要求する(ステップS8)。全リールの回転開始を要求すると、リール3L、3C、3Rの回転開始処理及び加速制御処理が行われる。次いで、メインCPU31は、リールの回転が所定の速度に達するのを待つ(ステップS9)。
次に、メインCPU31は、図52を用いて後述するリール停止制御処理を行う(ステップS10)。このリール停止制御処理では、メインCPU31は、遊技者の停止操作によりストップスイッチ7LS、7CS、7RSから送信された停止信号などに基づいて、各リール2〜4の回転を停止させる。
次に、メインCPU31は、図49を用いて後述する表示役検索処理を行う(ステップS11)。この表示役検索処理では、メインCPU31は、全リール2〜4の回転を停止させた結果、有効ライン上に表示された図柄の組合せに基づいて、表示役及び払出枚数を決定する。
次に、メインCPU31は、図60を用いて後述する表示役決定時処理を行う(ステップS12)。
次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路70に送信する(ステップS13)。表示コマンドには、表示役を示す表示役情報や払出枚数を示す払出枚数情報などの情報が含まれる。
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(ステップS14)。このメダル払出処理では、メインCPU31は、クレジットモードであれば、払出枚数に基づいてメインRAM33にセットされたクレジットカウンタを更新する。クレジットカウンタが更新されると、クレジット表示部19にクレジットカウンタの値を表示させる。また、メインCPU31は、払出モードであれば、払出枚数に基づいてホッパー駆動回路41によりホッパー40を駆動制御してメダルの払い出しを行う。なお、遊技機1の1ゲームにおける払出枚数の上限は「10」枚である。
次に、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタが「1」以上である場合に、当該ボーナス終了枚数カウンタの値からステップS14の処理において払い出したメダルの枚数を減算する(ステップS15)。
次に、メインCPU31は、BB1遊技状態フラグ、BB2遊技状態フラグ又はBB3遊技状態フラグの何れかがオンであるか否かを判別する(ステップS16)。このとき、メインCPU31は、BB1遊技状態フラグ、BB2遊技状態フラグ又はBB3遊技状態フラグの何れかがオンであると判別したときには、図61を用いて後述するボーナス終了チェック処理を行い(ステップS17)、ステップS19の処理に移行する。一方、メインCPU31は、BB1遊技状態フラグ、BB2遊技状態フラグ又はBB3遊技状態フラグの何れもオンではないと判別したときには、次いで、図62を用いて後述するRT制御処理を行い(ステップS18)、ステップS19の処理に移行する。
最後に、メインCPU31は、図63を用いて後述するボーナス作動チェック処理を行う(ステップS19)。この処理が終了すると、メインCPU31は、ステップS1の処理に移行する。
このように、メインCPU31は、ステップS1からステップS19までの処理を1ゲーム(1遊技)における処理として実行し、ステップS19の処理が終了すると次回のゲームにおける処理を実行すべく、ステップS1の処理に移行する。
次に、図43を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。なお、図43は、本実施形態の主制御回路60で行われるボーナス作動監視処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、BB1遊技状態フラグ、BB2遊技状態フラグ又はBB3遊技状態フラグの何れかがオンであるか否かを判別する(ステップS31)。このとき、メインCPU31は、BB1遊技状態フラグ、BB2遊技状態フラグ又はBB3遊技状態フラグの何れもオンではないと判別したときには、ボーナス作動監視処理を終了させる。一方、メインCPU31は、BB1遊技状態フラグ、BB2遊技状態フラグ又はBB3遊技状態フラグの何れかがオンであると判別したときには、次いで、RB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS32)。
メインCPU31は、ステップS32の処理においてRB遊技状態フラグがオンであると判別したときには、ボーナス作動監視処理を終了させる。一方、メインCPU31は、RB遊技状態フラグがオンではないと判別したときには、次いで、ボーナス作動時テーブル(図16参照)に基づいて、RB作動時処理を行い(ステップS33)、ボーナス作動監視処理を終了させる。具体的には、メインCPU31は、RB作動時処理において、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに「8」をセットするとともにRB遊技状態フラグをオンとする。
メインCPU31は、ボーナス作動監視処理を終了させると、リセット割込処理(図42)のステップS3の処理に移行する。
次に、図44及び図45を参照して、内部抽籤処理について説明する。なお、図44及び図45は、本実施形態の主制御回路60で行われる内部抽籤処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は内部抽籤テーブル決定テーブル(図7参照)を参照して、遊技状態フラグに基づいて内部抽籤テーブルの種別及び抽籤回数を決定する(ステップS51)。
次に、メインCPU31は、図5を用いて後述する内部抽籤テーブル変更処理を行う(ステップS52)。
次に、メインCPU31は、乱数値記憶領域から乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(ステップS53)。
次に、メインCPU31は、当籤番号の初期値として抽籤回数をセットする(ステップS54)。
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブルを参照して、当籤番号に基づいて抽籤値を取得する(ステップS55)。
次に、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算し、減算結果を判定用乱数値としてセットする(ステップS56)。具体的には、メインCPU31は、判定用乱数値記憶領域に記憶させた判定用乱数値からステップS55の処理において取得した抽籤値を減算し、当該減算結果によって判定用乱数値記憶領域を更新する。
次に、メインCPU31は、ステップS56の減算処理において桁かりが行われたか否か、すなわち、減算結果が負の値となったか否かを判別する(ステップS57)。このとき、メインCPU31は、桁かりが行われたと判別したときには、当籤番号に基づいて小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを決定し(ステップS62)、ステップS63の処理に移行する。一方、メインCPU31は、桁かりが行われなかったと判別したときには、次いで、当籤番号から「1」を減算するとともに(ステップS58)、抽籤回数から「1」を減算する(ステップS59)。次いで、メインCPU31は、抽籤回数は「0」であるか否かを判別する(ステップS60)。
メインCPU31は、ステップS60の処理において抽籤回数は「0」であると判別したときには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタをそれぞれ「0」に決定し(ステップS61)、ステップS63の処理に移行する。一方、メインCPU31は、抽籤回数は「0」ではないと判別したときには、ステップS55の処理に移行する。この後、メインCPU31は、ステップS55からステップS60の処理を、抽籤回数が「0」になるか、又は桁かりが行われるまで繰り返す。
メインCPU31は、ステップS61又はステップS62の処理を終了した後には、次いで、図13に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて当たり要求フラグを取得する(ステップS63)。
次に、メインCPU31は、内部当籤役格納領域に当たり要求フラグを格納する(ステップS64)。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」であるか否かを判別する(ステップS65)。このとき、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」ではないと判別したときには、ステップS68の処理に移行する。一方、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」であると判別したときには、図14に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタに基づいて当たり要求フラグを取得する(ステップS66)。次いで、メインCPU31は、取得した当たり要求フラグを持越役格納領域に格納する(ステップS67)。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域と内部当籤役格納領域1の論理和を内部当籤役格納領域1に格納する(ステップS68)。
メインCPU31は、内部抽籤処理を終了させると、リセット割込処理(図42)のステップS6の処理に移行する。
なお、メインCPU31は、内部抽籤処理においてステップS55〜ステップS60の処理を繰り返し実行することにより、内部当籤役の抽籤を行っている。具体的には、メインCPU31は、抽出した乱数値から順次、抽籤値を減算することにより、桁かりが行われた際の当籤番号に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを決定し、決定した当該各データポインタと内部当籤役決定テーブルとに基づいて内部当籤役を決定する。
次に、図46を参照して、内部抽籤テーブル変更処理について説明する。なお、図46は、本実施形態の主制御回路60で行われる内部抽籤テーブル変更処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS81)。このとき、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグがオンであると判別したときには、内部抽籤処理において使用する内部抽籤テーブルをRT1作動中用内部抽籤テーブルに変更し(ステップS82)、内部抽籤テーブル変更処理を終了させる。一方、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグがオンではないと判別したときには、次いで、RT2遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS83)。
メインCPU31は、ステップS83の処理においてRT2遊技状態フラグがオンであると判別したときには、内部抽籤処理において使用する内部抽籤テーブルをRT2作動中用内部抽籤テーブルに変更し(ステップS84)、内部抽籤テーブル変更処理を終了させる。一方、メインCPU31は、RT2遊技状態フラグがオンではないと判別したときには、内部抽籤テーブル変更処理を終了させる。
メインCPU31は、内部抽籤テーブル変更処理を終了させると、内部抽籤処理(図44)のステップS53の処理に移行する。
次に、図47を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。なお、図47は、本実施形態の主制御回路60で行われるリール停止初期設定処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、図17に示すリール初期設定テーブルを参照して、役物条件装置チェックフラグ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び変則押し時テーブル選択データを決定する(ステップS91)。
次に、メインCPU31は、全図柄格納領域に回転中であることを示す回転中識別子(ビット列「11111111」)を格納する(ステップS92)。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタに「3」をセットする(ステップS93)。
次に、メインCPU31は、図48を用いて後述する表示役予想格納処理を行い(ステップS94)、リール停止初期設定処理を終了させる。
メインCPU31は、リール停止初期設定処理を終了させるとリセット割込処理(図42)のステップS7の処理に移行する。
次に、図48を参照して、表示役予想格納処理について説明する。なお、図48は、本実施形態の主制御回路60で行われる表示役予想格納処理のフローチャートを示す図である。また、表示役予想格納処理は、リール停止初期設定処理(図47参照)のステップS94の処理及びリール停止制御処理(図52参照)のステップS243の処理から呼び出される処理である。
初めに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値を検索回数カウンタにセットする(ステップS131)。
次に、メインCPU31は、ストップボタンチェックデータとして「00001000」をセットする(ステップS132)。
次に、メインCPU31は、ストップボタンチェックデータを右へローテートする(ステップS133)。例えば、メインCPU31は、ストップボタンチェックデータが「00001000」である場合には、「00000100」とする。
次に、メインCPU31は、ストップボタンチェックデータと有効ストップボタン格納領域の論理積は「00000000」であるか否かを判別する(ステップS134)。このとき、メインCPU31は、ストップボタンチェックデータと有効ストップボタン格納領域の論理積は「00000000」であると判別したときには、ステップS133の処理に移行する。一方、メインCPU31は、ストップボタンチェックデータと有効ストップボタン格納領域の論理積は「00000000」ではないと判別したときには、次いで、検索回数分の処理を実行したか否かを判別する(ステップS135)。具体的には、メインCPU31は、ステップS132の処理からステップS133の処理に移行する際に、検索回数カウンタの値を予めレジスタに転送しておき、ステップS134の処理においてストップボタンチェックデータと有効ストップボタン格納領域の論理積が「00000000」でないと判別する度にレジスタの値から「1」ずつ減算することにより、検索回数分の処理を実行したか否かを判別する。したがって、メインCPU31は、ステップS133〜ステップS135の処理においては検索回数カウンタの減算は行わない。
メインCPU31は、ステップS135の処理において検索回数分の処理を実行していないと判別したときには、ステップS133の処理に移行する。一方、メインCPU31は、検索回数分の処理を実行したと判別したときには、次いで、ストップボタンチェックデータに基づいて検索対象リールを決定する(ステップS136)。具体的には、メインCPU31は、ストップチェックデータが「00000001」の場合には検索対象リールとして左リール3Lを決定し、ストップチェックデータが「00000010」の場合には検索対象リールとして中リール3Cを決定し、ストップチェックデータが「00000100」の場合には検索対象リールとして右リール3Rを決定する。このようにして、メインCPU31は、停止操作が行われていないストップボタンに対応するリールのうち、より左のリールを検索対象リールとして決定する。
次に、メインCPU31は、検索対象リールに基づいて表示役予想格納領域のアドレスを指定する(ステップS137)。具体的には、メインCPU31は、図39に示す表示役予想格納領域のうち、検索対象リールに対応する表示役予想格納領域の図柄位置「0」のアドレスを指定する。
次に、メインCPU31は、図柄位置データとして「0」、図柄チェック回数として「21」を夫々決定する(ステップS138)。
次に、メインCPU31は、図4に示す図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて検索対象リールの図柄格納領域に図柄コードを格納する(ステップS139)。例えば、メインCPU31は、検索対象リールが左リール3Lであって、図柄位置データが「16」である場合には、トップライン8b・クロスダウンライン8eの左・上段領域(A)に、図柄コード「00000001」(赤7図柄)を格納するとともに、ボトムライン8d・クロスアップライン8aの左・下段領域(G)に、図柄コード「00000101」(ベル図柄)を格納する。
次に、メインCPU31は、図49を用いて後述する表示役検索処理を実行する(ステップS140)。表示役検索処理は、図柄格納領域と、図15に示す図柄組合せテーブルに基づいて、有効ライン上に表示され得る(又は表示された)図柄の組合せを検索する処理である。
次に、メインCPU31は、図50を用いて後述する優先引込データ取得処理を実行する(ステップS141)。優先引込データ取得処理は、図39に示す表示役格納領域に格納されているデータと、図30に示す優先順位テーブルに基づいて優先引込データを作成する処理である。
次に、メインCPU31は、優先引込データを表示役予想格納領域に格納する(ステップS142)。
次に、メインCPU31は、表示役予想格納領域の指定アドレス及び図柄位置データに「1」加算し、図柄チェック回数から「1」減算する(ステップS143)。
次に、メインCPU31は、図柄チェック回数は「0」であるか否かを判別する(ステップS144)。このとき、メインCPU31は、図柄チェック回数は「0」ではないと判別したときには、ステップS139の処理に移行する。すなわち、メインCPU31は、図39に示す表示役予想格納領域における、検索対象リールの全図柄位置に対応する領域に優先引込データを格納するまでステップS139〜ステップS144の処理を繰り返し行う。一方、メインCPU31は、図柄チェック回数は「0」であると判別したときには、次いで、検索回数カウンタの値から「1」減算する(ステップS145)。
次に、メインCPU31は、検索回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS146)。このとき、メインCPU31は、検索回数カウンタの値は「0」であると判別したときには、表示役予想格納処理を終了させる。一方、メインCPU31は、検索回数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、次いで、全図柄格納領域に回転中であることを示す回転中識別子(ビット列「11111111」)を格納する(ステップS147)。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「3」であるか否か、すなわち、全てのリール3L、3C、3Rが回転中であるか否かを判別する(ステップS148)。このとき、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「3」であると判別したときには、ステップS132の処理に移行する。一方、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「3」ではないと判別したときには、次いで、図52を用いて後述するリール停止制御処理のステップS232の処理において決定した作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとしてリール停止制御処理のステップS236の処理において決定する停止予定位置をセットする(ステップS149)。
次に、メインCPU31は、図4に示す図柄配置テーブルを参照して、図柄位置データに対応する図柄コードを図柄格納領域の所定の領域に格納し(ステップS150)、ステップS132の処理に移行する。
メインCPU31は、表示役予想格納処理を終了させると、リール停止初期設定処理(図47参照)のステップS94の処理から呼び出した場合には、リール停止初期設定処理を介してリセット割込処理(図42)のステップS7の処理に移行し、また、リール停止制御処理(図52参照)のステップS243の処理から呼び出した場合には、リール停止制御処理のステップS231の処理に移行する。
次に、図49を参照して、表示役検索処理について説明する。なお、図49は、本実施形態の主制御回路60で行われる表示役検索処理のフローチャートを示す図である。また、表示役検索処理は、メインCPU31によるリセット割込処理(図42参照)のステップS11の処理及び表示役予想格納処理(図48参照)のステップS140の処理から呼び出される処理である。
初めに、メインCPU31は、図33に示す表示役格納領域をクリアする(ステップS171)。
次に、メインCPU31は、図38に示す図柄格納領域の先頭アドレスを指定する(ステップS172)。具体的には、メインCPU31は、トップライン8bに対応するアドレスを先頭アドレスとして指定する。
次に、メインCPU31は、図15に示す図柄組合せテーブルの先頭アドレスを指定する(ステップS173)。具体的には、メインCPU31は、BB1に対応するアドレスを先頭アドレスとして指定する。
次に、メインCPU31は、図柄組合せテーブルの指定したアドレスに対応する各図柄コードと、図柄格納領域の指定したアドレスに対応する各図柄コードを比較する(ステップS174)。
次に、メインCPU31は、ステップS174の処理において比較した結果、回転中識別子が格納された領域を除いて図柄コードが一致したか否かを判別する(ステップS175)。このとき、メインCPU31は、図柄組合せテーブルの現在のアドレスに対応する図柄の組合せと、図柄格納領域の現在のアドレスに対応する領域に格納された図柄の組合せとが一致しないと判別したときには、ステップS180の処理に移行し、一方、一致すると判別したときには、図柄組合せテーブルから格納領域種別及び表示役を示すデータを取得する(ステップS176)。
次に、メインCPU31は、取得した格納領域種別に対応する表示役格納領域と、取得した表示役を示すデータの論理和を表示役格納領域に格納する(ステップS177)。
次に、メインCPU31は、検索回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS178)。このとき、メインCPU31は、検索回数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、ステップS180の処理に移行する。一方、メインCPU31は、検索回数カウンタの値は「0」であると判別したときには、図柄組合せテーブルから払出枚数を取得し、払出枚数カウンタに加算する(ステップS179)。
メインCPU31は、ステップS175の処理において回転中識別子が格納された領域を除いても図柄コードは一致しないと判別したとき、ステップS178の処理において検索回数カウンタの値は「0」ではないと判別したとき、または、ステップS179の処理を終了したときには、次いで、図柄組合せテーブルの次の役に対応するアドレスを指定する(ステップS180)。
次に、メインCPU31は、ステップS180の処理において指定したアドレスには、エンドコードが格納されているか否かを判別する(ステップS181)。このとき、メインCPU31は、エンドコードが格納されていないと判別したときには、ステップS174の処理に移行する。一方、メインCPU31は、エンドコードが格納されていると判別したときには、次いで、全有効ラインについて検索したか、すなわち、図柄格納領域のトップライン8b〜クロスアップライン8aに対して、ステップS174〜ステップS181の処理を行ったか否かを判別する(ステップS182)。
メインCPUは、ステップS182の処理において全有効ラインについて検索したと判別したときには、表示役検索処理を終了させる。一方、メインCPUは、全有効ラインについて検索していないと判別したときには、次いで、図柄格納領域の次の有効ラインに対応するアドレスを指定し(ステップS183)、ステップS173の処理に移行する。
メインCPU31は、表示役検索処理を終了させると、メインCPU31によるリセット割込処理(図42参照)のステップS11の処理からから呼び出された場合には、メインCPU31によるリセット割込処理のステップS12の処理に移行し、また、表示役予想格納処理(図48参照)のステップS140の処理から呼び出された場合には、表示役予想格納処理のステップS141の処理に移行する。
次に、図50を参照して、優先引込データ取得処理について説明する。なお、図50は、本実施形態の主制御回路60で行われる優先引込データ取得処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、検索対象リールは中リール3Cであるか否かを判別する(ステップS191)。このとき、メインCPU31は、検索対象リールは中リール3Cではないと判別したときには、ステップS193の処理に移行し、一方、検索対象リールは中リール3Cであると判別したときには、表示役格納領域2のビット3〜ビット7、表示役格納領域3のビット0〜ビット7、及び表示役格納領域4のビット0〜ビット4に「0」をセットし(ステップS192)、ステップS193の処理に移行する。すなわち、メインCPU31は、検索対象リールに応じて、表示役格納領域のANYを含む役に対応するビットに「0」をセットする。
次に、メインCPU31は、内部当籤役格納領域と表示役格納領域の排他的論理和を求め、その結果と表示役格納領域との論理積を求める(ステップ193)。なお、ステップS193の処理において求めた論理積の全てのビットが「0」でない場合には、内部当籤役格納領域では「1」となっていないにもかかわらず表示役格納領域では「1」となっているビットが存在することとなり、すなわち、内部当籤役として決定されていない役に係る図柄が有効ライン上に表示される可能性があることを意味する。
次に、メインCPU31は、ステップS193の処理において求めた論理積は、全てのビットが「0」であるか否かを判別する(ステップS194)。このとき、メインCPU31は、全てのビットが「0」であると判別したときには、図51を用いて後述する停止可能時処理を行い(ステップS198)、優先引込データ取得処理を終了させる。一方、メインCPU31は、全てのビットが「0」ではないと判別したときには、次いで、ストップボタン未作動カウンタの値は「1」であるか否かを判別する(ステップS195)。
メインCPU31は、ステップS195の処理においてストップボタン未作動カウンタの値は「1」であると判別したとき、すなわち、リール3L、3C、3Rのうち、1つのみが回転していると判別したときには、優先引込データとして「00000000」を決定し(ステップS199)、優先引込データ取得処理を終了させる。なお、優先引込データ「00000000」は、停止禁止を意味するデータである。これにより、メインCPU31は、リールが1つだけ回転している状態において、内部当籤役として決定されていない役に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止することを回避する。一方、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「1」ではないと判別したときには、次いで、左リール3Lが停止済みであって且つ検索対象リールが右リール3Rであるか、又は、右リール3Rが停止済みであって且つ検索対象リールが左リール3Lであるか、を判別する(ステップS196)。
メインCPU31は、ステップS196の処理において、左リール3Lが停止済みであって且つ検索対象リールが右リール3Rであるか、又は、右リール3Rが停止済みであって且つ検索対象リールが左リール3Lであるか、について何れでもないと判別したときには、図10を用いて後述する停止可能時処理を行い(ステップS198)、優先引込データ取得処理を終了させる。一方、メインCPU31は、左リール3Lが停止済みであって且つ検索対象リールが右リール3Rであるか、又は、右リール3Rが停止済みであって且つ検索対象リールが左リール3Lであるか、について何れかであると判別したときには、次いで、チェリー1〜チェリー18に対応するビットがオンであるか否か、すなわち、チェリー1〜チェリー18の入賞が確定してしまうか否かを判別する(ステップS197)。
メインCPU31は、ステップS197の処理において、チェリー1〜チェリー18に対応するビットがオンであると判別したときには、優先引込データとして「00000000」を決定し(ステップS199)、優先引込データ取得処理を終了させる。一方、メインCPU31は、チェリー1〜チェリー18に対応するビットがオンではないと判別したときには、図10を用いて後述する停止可能時処理を行い(ステップS198)、優先引込データ取得処理を終了させる。
メインCPU31は、優先引込データ取得処理を終了させると、表示役予想格納処理(図48参照)のステップS142の処理に移行する。
次に、図51を参照して、停止可能時処理について説明する。なお、図51は、本実施形態の主制御回路60で行われる停止可能時処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、チェック回数として「3」をセットするとともに、優先順位カウンタの初期値として「1」をセットする(ステップS201)。
次に、メインCPU31は、優先引込データの初期値として「00000000」をセットする(ステップS202)。
次に、メインCPU31は、図30に示す優先順位テーブルの優先順位カウンタの値に対応する引込データを取得する(ステップS203)。
次に、メインCPU31は、優先順位カウンタの値が「3」、且つ役物条件装置チェックフラグは「0」であるか否かを判別する(ステップS204)。このとき、メインCPU31は、優先順位カウンタの値が「3」、且つ役物条件装置チェックフラグは「0」ではないと判別したときには、ステップS206の処理に移行し、一方、優先順位カウンタの値が「3」、且つ役物条件装置チェックフラグは「0」であると判別したときには、取得した引込データをクリアし(ステップS205)、ステップS206の処理に移行する。
次に、メインCPU31は、引込データと、内部当籤役格納領域と、表示役格納領域の論理積を求める(ステップS206)。具体的には、メインCPU31は、引込データ1と内部当籤役格納領域1と表示役格納領域1の論理積を求め、引込データ2と内部当籤役格納領域2と表示役格納領域2の論理積を求め、引込データ3と内部当籤役格納領域3と表示役格納領域3の論理積を求め、引込データ4と内部当籤役格納領域4と表示役格納領域4の論理積を求める。
次に、メインCPU31は、ステップS206の処理において求めた論理積の全てのビットが「0」であるか否かを判別する(ステップS207)。このとき、メインCPU31は、全てのビットが「0」であると判別したときには、ステップS209の処理に移行する。一方、メインCPU31は、全てのビットが「0」ではない(少なくとも一のビットが「1」である)と判別したときには、優先引込データのキャリーフラグ(仮想ビット8)をオンにし(ステップS208)、ステップS209の処理に移行する。
次に、メインCPU31は、優先引込データを左にローテートする(ステップS209)。例えば、メインCPU31は、優先引込データが「00000010」である場合には、「00000100」とし、また、優先引込データのキャリーフラグ(仮想ビット8)がオンである場合には、優先引込データのビット0からビット6を左にローテートするとともに、仮想ビット8の「1」を優先引込データのビット0にセットする。
次に、メインCPU31は、チェック回数から「1」減算するとともに、優先順位カウンタの値に「1」を加算する(ステップS210)。
次に、メインCPU31は、チェック回数は「0」であるか否かを判別する(ステップS211)。このとき、メインCPU31は、チェック回数は「0」であると判別したときには、優先引込データに「00000001」を加算し(ステップS212)、停止可能時優先引込データ決定処理を終了させる。一方、メインCPU31は、チェック回数は「0」ではないと判別したときには、ステップS203の処理に移行する。
メインCPU31は、停止可能時処理を終了させると優先引込データ取得処理(図50参照)を介して、表示役予想格納処理(図48参照)のステップS142の処理に移行する。
ここで、内部当籤役として3択チェリー役群LとBB1が決定されている場合の、開始操作後第1停止操作前における中リール用表示役予想格納領域の格納例を図71に示す。図71では、役物条件装置信号チェックフラグが「0」である場合と、役物条件装置信号チェックフラグが「1」である場合とに分けて示している。本実施形態のリール初期設定テーブル(図17参照)によれば、内部当籤役として3択チェリー役群L(小役・リプレイ用データポインタが「8」)である場合には、役物条件装置信号チェックフラグが「0」であるから、図71に示すように全ての図柄位置で停止可能となる。従って、滑りコマ数は各停止テーブルに基づいて決定される停止データ用滑りコマ数が滑りコマ数として本決定される。すなわち、中リール3Cに対して第1停止操作が行われた場合には、中リール3Cの上段の領域に「リプレイ図柄」、中段の領域に「ベル図柄」、下段の領域に「桃チェリー図柄」が停止する。
一方、例えば、リール初期設定テーブルが、内部当籤役として3択チェリー役群L(小役・リプレイ用データポインタが「8」)である場合には、役物条件装置信号チェックフラグは「1」であると規定するならば、図71に示すように図柄位置「1」〜「3」については、他の図柄位置より優先引込データの値が大きくなる。したがって、この場合、中リール3Cについて、図柄位置「1」〜「3」の何れかを停止可能な位置で第1停止操作が検出された場合には、その停止開始位置、停止データ用滑りコマ数、優先順序テーブルとに基づいて、赤7図柄が中リール3Cの上段、中段又は下段の領域に停止するように滑りコマ数が決定される。この場合、遊技者は、中リール3Cに対して図柄位置「1」〜「3」の何れかを停止可能な位置で第1停止操作を行うと、赤7図柄が中リール3Cの上段、中段又は下段の領域に停止することから、BB1が成立することがないにもかかわらず、第2停止操作時、第3停止操作時にBB1に係る図柄の組合せ(「赤7図柄−赤7図柄−赤7図柄」)が揃うことを期待して左リール3L、右リール3Rに対して赤7図柄が有効ライン上に停止するタイミングで停止するように目押しを行うこととなる。
次に、図52を参照して、リール停止制御処理について説明する。なお、図52は、本実施形態の主制御回路60で行われるリール停止制御処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、有効なストップボタン3L、3C、3Rに対応するストップスイッチ3LS、3CS、3RSにより停止操作が検出されたか否かを判別する(ステップS231)。このとき、メインCPU31は、有効なストップボタン3L、3C、3Rに対応するストップスイッチ3LS、3CS、3RSにより停止操作が検出されていないと判別したときには、再度ステップS231の処理を実行する。すなわち、メインCPU31は、有効なストップボタン3L、3C、3Rに対応するストップスイッチ3LS、3CS、3RSにより停止操作が検出されるまでステップS231の処理を繰り返す。一方、メインCPU31は、ステップS231の処理において、有効なストップボタン3L、3C、3Rに対応するストップスイッチ3LS、3CS、3RSにより停止操作が検出されたと判別したときには、当該ストップボタンを作動ストップボタンに決定する(ステップS232)。
次に、メインCPU31は、決定した作動ストップボタンに基づいて、有効ストップボタン格納領域の対応ビットを「0」にする(ステップS233)。例えば、メインCPU31は、左ストップスイッチ3LSから左ストップボタン3Lが押圧されたことを示す停止信号が送信された場合には、有効ストップボタン格納領域のビット0を「1」から「0」に更新する。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値から「1」減算する(ステップS234)。
次に、メインCPU31は、図53を用いて後述する滑りコマ数決定処理を行う(ステップS235)。
次に、メインCPU31は、図柄カウンタの値と滑りコマ数とに基づいて、停止予定位置を決定する(ステップS236)。具体的には、メインCPU31は、滑りコマ数決定処理で滑りコマ数格納領域(メインRAM33)に格納する滑りコマ数と、図柄カウンタの値とに基づいて、停止予定位置を決定する。
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路70に送信する(ステップS237)。リール停止コマンドは、何れのリールが停止したかを示す停止リール種別情報、停止開始位置を示す停止開始位置情報、滑りコマ数を示す滑りコマ数情報等の情報を含む。
次に、メインCPU31は、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(ステップS238)。
次に、メインCPU31は、図4に示す図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて図柄コードを取得する(ステップS239)。
次に、メインCPU31は、取得した図柄コードを図柄格納領域に格納する(ステップS240)。
次に、メインCPU31は、図58を用いて後述する制御変更処理を行う(ステップS241)。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS242)。このとき、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「0」であると判別したときには、リール停止制御処理を終了させる。一方、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、次いで、表示役予想格納処理(図48参照)を行い(ステップS243)、ステップS231の処理に移行する。メインCPU31は、ステップS243の表示役予想格納処理では、未だ回転中のリールに対応する表示役予想格納領域(図39)の各図柄について優先引込データを格納する。
メインCPU31は、リール停止制御処理を終了させると、メインCPU31によるリセット割込処理(図42)のステップS11の処理に移行する。
次に、図53を参照して滑りコマ数決定処理について説明する。なお、図53は、本実施形態の主制御回路60で行われる滑りコマ数決定処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、図23に示すラインマスクデータテーブルを参照し、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(ステップS261)。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「2」であるか否か、すなわち、第1停止時であるか否かを判別する(ステップS261)。このとき、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「2」ではないと判別したときには、図54を用いて後述する第2・第3停止処理を行い(ステップS263)、ステップS270の処理に移行する。一方、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「2」であると判別したときには、次いで、作動ストップボタンは左ストップボタン7Lであるか否かを判別する(ステップS264)。
メインCPU31は、ステップS264の処理において作動ストップボタンは左ストップボタン7Lであると判別したときには、ステップS91の処理で決定した順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用テーブルを参照し、停止開始位置に基づいて、停止データ用滑りコマ数及びライン変更ステータスを取得して(ステップS265)、ステップS270の処理に移行する。一方、メインCPU31は、作動ストップボタンは左ストップボタン7Lではないと判別したときには、ステップS91の処理で決定した変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時用停止テーブルをセットする(ステップS266)。
次に、メインCPU31は、図55を用いて後述するライン変更ビットチェック処理を行う(ステップS267)。
次に、メインCPU31は、図56を用いて後述するラインマスクデータ変更処理を行う(ステップS268)。
次に、メインCPU31は、ステップS266の処理でセットした変則押し時用停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、停止データ用滑りコマ数を取得する(ステップS269)。
具体的には、メインCPU31は、ステップS269の処理において、変則押し時用停止テーブルを参照し、停止開始位置に対応する図柄位置を始点として図柄位置が大きくなる方向(上方向)に順次、停止データ(8ビット)とラインマスクデータ(8ビット)の論理積を求め、論理積が「00000000」ではない図柄位置が停止予定位置となるように、停止データ用滑りコマ数を決定する。例えば、図28に示す変則押し時用停止テーブル(変則押し時テーブル選択データ「7」)を参照する場合であって、停止開始位置が「2」、ラインマスクデータが「00010000」(中リールAラインデータに対応)である場合には、図柄位置が「4」のとき論理積が「00000000」ではなくなるので、図柄位置「4」が停止予定位置となるように、停止データ用滑りコマ数を「2」と決定する。なお、停止データ用滑りコマ数を決定するためにセットした停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて停止データ用滑りコマ数を決定する場合には、他の処理においてもステップS269と同様の処理を行う。
メインCPU31は、ステップS263、ステップS265又はステップS269の処理を終了した後には、次いで、作動ストップボタンに応じた表示役予想格納領域のアドレスを指定する(ステップS270)。例えば、メインCPU31は、作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであれば、左リール用表示役予想格納領域の図柄位置「0」のアドレスを指定する。
次に、メインCPU31は、停止開始位置に基づいて表示役予想格納領域のアドレスを加算し、停止開始時予想アドレスとして決定する(ステップS271)。例えば、メインCPU31は、停止開始位置が「5」であれば、ステップS270の処理で指定した表示役予想格納領域のアドレス「0」に「5」を加算して、「5」を停止開始時予想アドレスとする。
次に、メインCPU31は、図57を用いて後述する優先引込制御処理を行い(ステップS272)、滑りコマ数決定処理を終了させる。
メインCPU31は、滑りコマ数決定処理を終了させると、リール停止制御処理(図52参照)のステップS236の処理に移行する。
次に、図54を参照して第2・第3停止処理について説明する。なお、図54は、本実施形態の主制御回路60で行われる第2・第3停止処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「1」であるか否か、すなわち第2停止操作時であるか否かを判別する(ステップS281)。このとき、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「1」ではないと判別したときには、ステップS284の処理に移行する。一方、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「1」であると判別したときには、次いで、順押し(第1停止が左リール)であるか否かを判別する(ステップS282)。
メインCPU31は、ステップS282の処理において順押し(第1停止が左リール)ではないと判別したときには、ステップS284の処理に移行し、一方、順押し(第1停止が左リール)であると判別したときには、図55を用いて後述するライン変更ビットチェック処理を行い(ステップS283)、ステップS284の処理に移行する。
次に、メインCPU31は、図56を用いて後述するラインマスクデータ変更処理を行う(ステップS284)。
次に、メインCPU31は、セットされている停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、停止データ用滑りコマ数を取得し(ステップS285)、第2・第3停止処理を終了させる。ここで、セットされている停止テーブルとは、制御変更処理(図58)のステップS366又は第2停止後制御変更処理(図59)のステップS384でセットした順押し時第2・第3停止用停止テーブル、または、滑りコマ数決定処理(図53)のステップS266でセットした変則押し時用停止テーブルである。
メインCPU31は、第2・第3停止処理を終了させると、滑りコマ数決定処理(図53参照)のステップS270の処理に移行する。
次に、図55を参照してライン変更ビットチェック処理について説明する。なお、図55は、本実施形態の主制御回路60で行われるライン変更ビットチェック処理のフローチャートを示す図である。また、ライン変更ビットチェック処理は、滑りコマ数決定処理(図53参照)のステップS267の処理、又は第2・第3停止処理(図54参照)のステップS283の処理から呼び出される処理である。
初めに、メインCPU31は、ライン変更ビットは「1」であるか否かを判別する(ステップS301)。具体的には、メインCPU31は、セットされている停止テーブルを参照し、停止開始位置及び作動ストップボタンに対応するライン変更ビット(作動ストップボタンが中ストップボタン7Cであれば中リールライン変更ビット、作動ストップボタンが右ストップボタン7Rであれば右リールライン変更ビット)を参照して「1」であるか否かを判別する。このとき、メインCPU31は、ライン変更ビットは「1」ではないと判別したときには、ライン変更ビットチェック処理を終了させ、一方、ライン変更ビットは「1」であると判別したときには、Bラインステータスをセットし(ステップS302)、ライン変更ビットチェック処理を終了させる。
メインCPU31は、ライン変更ビットチェック処理を終了させると、滑りコマ数決定処理(図53参照)のステップS268の処理、又は第2・第3停止処理(図54参照)のステップS284の処理に移行する。
次に、図56を参照してラインマスクデータ変更処理について説明する。なお、図56は、本実施形態の主制御回路60で行われるラインマスクデータ変更処理のフローチャートを示す図である。また、ラインマスクデータ変更処理は、滑りコマ数決定処理(図53参照)のステップS268の処理、第2・第3停止処理(図54参照)のステップS284の処理から呼び出される処理である。
初めに、メインCPU31は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(ステップS321)。このとき、メインCPU31は、Cラインステータスがセットされていないと判別したときには、ステップS325の処理に移行する。一方、メインCPU31は、Cラインステータスがセットされていると判別したときには、次いで、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタン7Cであるか否かを判別する(ステップS322)。
メインCPU31は、ステップS322の処理において第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタン7Cであると判別したときには、ラインマスクデータを右に「2」回ローテートし(ステップS323)、ラインマスクデータ変更処理を終了させる。一方、メインCPU31は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタン7Cではないと判別したときには、ラインマスクデータを左に「2」回ローテートし(ステップS324)、ラインマスクデータ変更処理を終了させる。
他方、メインCPU31は、ステップS321の処理においてCラインステータスがセットされていないと判別したときには、次いで、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(ステップS325)。このとき、メインCPU31は、Bラインステータスがセットされていないと判別したときには、ラインマスクデータ変更処理を終了させる。一方、メインCPU31は、Bラインステータスがセットされていると判別したときには、次いで、ラインマスクデータを右にローテートし(ステップS326)、ラインマスクデータ変更処理を終了させる。
メインCPU31は、ラインマスクデータ変更処理を終了させると、滑りコマ数決定処理(図53参照)のステップS269の処理、または、第2・第3停止処理(図54参照)のステップS285の処理に移行する。
次に、図57を参照して優先引込制御処理について説明する。なお、図57は、本実施形態の主制御回路60で行われる優先引込制御処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、図31に示す優先順序テーブルの先頭アドレスをセットし、停止データ用滑りコマ数に基づいて先頭アドレスを補正する(ステップS341)。例えば、滑りコマ数決定処理(図53)のステップS265の処理で取得した停止データ用滑りコマ数が「3」であれば、優先順序テーブルの停止データ用滑りコマ数「3」の行を指定するようにアドレスを補正する。
次に、メインCPU31は、チェック回数として「5」、優先順序カウンタの初期値として「5」をセットする(ステップS342)。
次に、メインCPU31は、図31に示す優先順序テーブルを参照し、優先順序カウンタの値に対応する滑りコマ数を取得する(ステップS343)。
次に、メインCPU31は、滑りコマ数決定処理(図53)のステップS271の処理で決定した停止開始時予想アドレスに、取得した滑りコマ数を加算し、優先引込データを取得する(ステップS344)。
次に、メインCPU31は、先に取得した優先引込データと今回取得した優先引込データとを比較し、今回取得した優先引込データは先に取得した優先引込データ以上であるか否かを判別する(ステップS345)。このとき、メインCPU31は、先に取得した優先引込データ以上ではないと判別したときには、ステップS347の処理に移行する。一方、メインCPU31は、先に取得した優先引込データ以上であると判別したときには、今回ステップS343の処理で取得した滑りコマ数で滑りコマ数格納領域を更新し(ステップS346)、ステップS347の処理に移行する。
次に、メインCPU31は、チェック回数から「1」減算するとともに、優先順序カウンタの値から「1」を減算する(ステップS347)。
次に、メインCPU31は、チェック回数は「0」であるか否かを判別する(ステップS348)。このとき、メインCPU31は、チェック回数は「0」であると判別したときには、優先引込制御処理を終了させる。一方、メインCPU31は、チェック回数は「0」ではないと判別したときには、ステップS343の処理に移行する。なお、メインCPU31は、ステップS343〜ステップS347の処理をチェック回数分繰り返すことにより、停止開始位置から最大滑りコマ数として規定されている「4」コマ以内にある図柄のうち、優先順位の高い役に係る図柄を有効ライン上に停止させるための滑りコマ数を決定する。
メインCPU31は、優先引込制御処理を終了させると、滑りコマ数決定処理(図53)を介して、リール停止制御処理(図52参照)のステップS236の処理に移行する。
次に、図58を参照して、制御変更処理について説明する。なお、図58は、本実施形態の主制御回路60で行われる制御変更処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「0」であるか否か、すなわち第3停止操作後であるか否かを判別する(ステップS361)。このとき、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「0」であると判別したときには、制御変更処理を終了させる。一方、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、次いで、ストップボタン未作動カウンタの値は「1」であるか否か、すなわち第2停止操作後であるか否かを判別する(ステップS362)。
メインCPU31は、ステップS362の処理においてストップボタン未作動カウンタの値は「1」であると判別したときには、図59を用いて後述する第2停止後制御変更処理を行い(ステップS363)、制御変更処理を終了させる。一方、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値は「1」ではないと判別したときには、作動ストップボタンは左ストップボタン7Lであるか否か、すなわち順押しであるか否かを判別する(ステップS364)。
メインCPU31は、ステップS364の処理において作動ストップボタンは左ストップボタン7Lではないと判別したときには、制御変更処理を終了させる。一方、メインCPU31は、作動ストップボタンは左ストップボタン7Lであると判別したときには、次いで、順押し時テーブル変更データに対応する順押し時制御変更テーブルにおけるライン変更ステータスに対応するテーブルを参照し、停止予定位置に対応する変更対象ポジションに応じたCラインチェックデータ及び順押し時第2・第3停止用テーブル番号を取得する(ステップS365)。
最後に、メインCPU31は、取得した順押し時第2・第3停止用テーブル番号に対応する停止テーブルをセットし(ステップS366)、制御変更処理を終了させる。
メインCPU31は、制御変更処理を終了させると、リール停止制御処理(図52参照)のステップS242の処理に移行する。
次に、図59を参照して、第2停止後制御変更処理について説明する。なお、図59は、本実施形態の主制御回路60で行われる第2停止後制御変更処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、順押しであるか否かを判別する(ステップS381)。このとき、メインCPU31は、順押しではないと判別したときには、第2停止後制御変更処理を終了させる。一方、メインCPU31は、順押しであると判別したときには、次いで、Cラインチェックデータは「1」であるか否かを判別する(ステップS382)。
メインCPU31は、ステップS382の処理においてCラインチェックデータは「1」ではないと判別したときには、第2停止後制御変更処理を終了させる。一方、メインCPU31は、Cラインチェックデータは「1」であると判別したときには、次いで、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットは「1」であるか否かを判別する(ステップS383)。
メインCPU31は、ステップS383の処理において第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットは「1」ではないと判別したときには、第2停止後制御変更処理を終了させる。一方、メインCPU31は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットは「1」であると判別したときには、次いで、ステップS365の処理で取得した順押し時第2・第3停止用テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(ステップS384)。次いで、メインCPU31は、Cラインステータスをセットし(ステップS385)、第2停止後制御変更処理を終了させる。
メインCPU31は、第2停止後制御変更処理を終了させると、制御変更処理(図58)を介してリール停止制御処理(図52参照)のステップS242の処理に移行する。
次に、図60を参照して、表示役決定時処理について説明する。なお、図60は、本実施形態の主制御回路60で行われる表示役決定時処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」であるか否かを判別する(ステップS401)。このとき、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」ではないと判別したときには、表示役決定時処理を終了させる。一方、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」であると判別したときには、次いで、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS402)。
メインCPU31は、ステップS402の処理においてRT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグがオンであると判別したときには、表示役決定時処理を終了させる。一方、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグがオンではないと判別したときには、次いで、表示役はRT2であるか否かを判別する(ステップS403)。
メインCPU31は、ステップS403の処理において表示役はRT2であると判別したときには、RT2遊技状態フラグをオンし、RT遊技数カウンタに「30」をセットして(ステップS404)、表示役決定時処理を終了させる。一方、メインCPU31は、表示役はRT2ではないと判別したときには、次いで、表示役はチェリー1、チェリー7又はチェリー13の何れかであるか否かを判別する(ステップS405)。
メインCPU31は、ステップS405の処理において表示役はチェリー1、チェリー7又はチェリー13の何れでもないと判別したときには、表示役決定時処理を終了させる。一方、メインCPU31は、表示役はチェリー1、チェリー7又はチェリー13の何れかであると判別したときには、RT1遊技状態フラグをオンし、RT遊技数カウンタに「1200」をセットして(ステップS406)、表示役決定時処理を終了させる。
メインCPU31は、表示役決定時処理を終了させると、リセット割込処理(図42)のステップS13の処理に移行する。
次に、図61を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。なお、図61は、本実施形態の主制御回路60で行われるボーナス終了チェック処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS421)。このとき、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、ステップS424の処理に移行する。一方、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタの値は「0」であると判別したときには、次いで、ボーナス終了時処理を行う(ステップS422)。具体的には、メインCPU31は、オンとなっているBB1遊技状態フラグ、BB2遊技状態フラグ、BB3遊技状態フラグをオフにするとともに、RB遊技状態フラグがオンとなっている場合にはオフにする。次に、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路70に送信して(ステップS423)、ボーナス終了チェック処理を終了させる。
他方、メインCPU31は、ステップS421の処理においてボーナス終了枚数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、次いで、入賞可能回数カウンタの値から「1」を減算するとともに(ステップS424)、遊技可能回数カウンタの値から「1」を減算する(ステップS425)。
次に、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタの値及び遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS426)。このとき、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタの値及び遊技可能回数カウンタの値が「0」ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了させる。一方、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタの値及び遊技可能回数カウンタの値が「0」であると判別したときには、次いで、RB終了時処理を行い(ステップS427)、ボーナス終了チェック処理を終了させる。具体的には、メインCPU31は、RB終了時処理において、オンとなっているRB遊技状態フラグをオフにするなどの処理を行う。
メインCPU31は、ボーナス終了チェック処理を終了させると、リセット割込処理(図42参照)のステップS19の処理に移行する。
次に、図62を参照して、RT制御処理について説明する。なお、図62は、本実施形態の主制御回路60で行われるRT制御処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS441)。このとき、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグがオンではないと判別したときには、RT制御処理を終了させる。一方、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグがオンであると判別したときには、RT遊技数カウンタの値から「1」を減算し(ステップS442)、RT遊技数カウンタの値が「0」になったか否かを判別する(ステップS443)。
メインCPU31は、ステップS443の処理においてRT遊技数カウンタの値が「0」にはなっていないと判別したときには、RT制御処理を終了させる。一方、メインCPU31は、RT遊技数カウンタの値が「0」になったと判別したときには、現在オンとなっているRT遊技状態フラグをオフにし(ステップS444)、RT制御処理を終了させる。
メインCPU31は、RT制御処理を終了させると、リセット割込処理(図42参照)のステップS18の処理に移行する。
次に、図63を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。なお、図63は、本実施形態の主制御回路60で行われるボーナス作動チェック処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、表示役はリプレイであるか否かを判別する(ステップS461)。このとき、メインCPU31は、表示役はリプレイであると判別したときには、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写し(ステップS462)、ボーナス作動チェック処理を終了させる。一方、メインCPU31は、表示役はリプレイではないと判別したときには、次いで、表示役はBB1、BB2又はBB3の何れかであるか否かを判別する(ステップS463)。
メインCPU31は、ステップS463の処理において表示役はBB1、BB2又はBB3の何れでもないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了させる。一方、メインCPU31は、表示役はBB1、BB2又はBB3の何れかであると判別したときには、ボーナス作動時テーブルに基づいて、BB作動時処理を行う(ステップS464)。具体的には、メインCPU31は、ボーナス作動時テーブル及び表示役に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタに「350」又は「240」をセットし、BB1遊技状態フラグ〜BB3遊技状態フラグの何れかをオンにする。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域をクリアする(ステップS465)。
次に、メインCPU31は、現在オンとなっているRT1遊技状態フラグ又はRT2遊技状態フラグをオフにして(ステップS466)、RT遊技数カウンタをクリアする8(ステップS467)。
次に、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路70に送信し(ステップS468)、ボーナス作動チェック処理を終了させる。
メインCPU31は、ボーナス作動チェック処理を終了させると、リセット割込処理(図42参照)のステップS1の処理に移行する。
次に、図64を参照して、メインCPUの制御による割込処理について説明する。なお、図64は、本実施形態の主制御回路60で行われるメインCPUの制御による割込処理のフローチャートを示す図である。また、このメインCPUの制御による割込処理は、所定の周期(例えば、1.1173ミリ秒)毎に発生する割込処理である。
初めに、メインCPU31は、当該メインCPUの制御による割込処理を呼び出す前に実行されているプログラムを中断し、その中断した位置を示すアドレス、各種レジスタの値をメインRAM33の所定の領域に退避させる(ステップS481)。これは、当該メインCPUの制御による割込処理が終了した場合に、退避されたプログラムの中断した位置を示すアドレス、各種レジスタの値を復帰させ、中断した時点からプログラムを継続して実行するためである。
次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS482)。具体的には、メインCPU31は、各スイッチからの信号をチェックする。
次に、メインCPU31は、リール制御処理を行う(ステップS483)。具体的には、メインCPU31は、リセット割込処理(図42参照)においてリールの回転開始要求があった場合には、リール3L、3C、3Rの回転を開始させ、一定速度で回転させるための制御を行う。また、メインCPU31は、リール停止制御処理(図52参照)において滑りコマ数が決定されたことにより停止予定位置が定まっている場合には、該当するリールの図柄カウンタの値が停止予定位置を示す値と同一の値となったときに当該リールを停止させるための制御を行う。例えば、メインCPU31は、停止予定位置を示す値が「4」である場合には、図柄カウンタの値が「4」になったときに、該当するリールを停止させるための制御を行う。
次に、メインCPU31は、ランプ・7SEG駆動制御処理を行う(ステップS484)。具体的には、メインCPU31は、各表示部(払出枚数表示部18、クレジット表示部19)にて表示する数値を、表示部駆動回路48を介して制御し、また、各種ランプ(BETランプ9、WINランプ17)の点灯又は消灯を、ランプ駆動回路45を介して制御する。
次に、メインCPU31は、ステップS481の処理においてメインRAM33に退避した値を参照してレジスタの復帰を行う(ステップS485)。この処理が終了すると、当該メインCPUの制御による割込処理を終了させ、当該メインCPUの制御による割込処理の発生により中断したプログラムを継続して実行する。
次に、図65〜図68に示すフローチャートを参照して、副制御回路70の動作について説明する。
まず、図65を参照して、サブCPU71による主基板通信処理について説明する。なお、図65は、本実施形態のサブCPU71による主基板通信処理のフローチャートを示す図である。
初めに、サブCPU71は、主制御回路60から送信されるコマンドの受信を行う(ステップS501)。
次に、サブCPU71は、受信したコマンドから種別情報を抽出する(ステップS502)。
次に、サブCPU71は、前回受信したコマンドと異なる種別のコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS503)。このとき、サブCPU71は、前回受信したコマンドと同じ種別のコマンドを受信したと判別したときには、ステップS501の処理に移行する。一方、サブCPU71は、前回受信したコマンドと異なる種別のコマンドを受信したと判別したときには、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューへメッセージの格納を行う(ステップS504)。ここで、メッセージキューとは、プロセス間で情報の交換を行うための機構であり、本実施形態においては、ステップS504の処理によって遊技情報をメッセージとしてメッセージキューへ格納しておき、後述する演出登録処理(図66参照)に遊技情報を受け渡している。
次に、図66を参照して、サブCPU71による演出登録処理について説明する。なお、図66は、本実施形態のサブCPU71による演出登録処理のフローチャートを示す図である。
初めに、サブCPU71は、メッセージキューからメッセージを取り出す(ステップS511)。次いで、サブCPU71は、メッセージキューにメッセージはあったか否かを判別する(ステップS512)。このとき、サブCPU71は、メッセージキューにメッセージはなかったと判別したときには、ステップS515の処理に移行する。一方、サブCPU71は、メッセージキューにメッセージはあったと判別したときには、当該メッセージから遊技情報をサブRAM73に複写し(ステップS513)、次いで、図67を用いて後述する演出内容決定処理を行う(ステップS514)。
次に、サブCPU71は、ステップS512の処理においてメッセージキューにメッセージはなかったと判別したとき、または、ステップS514の演出内容決定処理を行った後に、アニメーションデータの登録を行う(ステップS515)。具体的には、サブCPU71は、演出内容決定処理においてセットされた演出データに基づいて、アニメーションデータの登録を行い、液晶表示装置5に画像を表示させる。さらに具体的には、サブCPU71は、演出内容決定処理において決定された演出データに基づいて、画像表示コマンドをレンダリングプロセッサ74に送信する。レンダリングプロセッサ74は、受信した画像表示コマンドに基づいて、描画用SDRAM75に展開されている画像データの中から適当な画像データを選択するとともに当該画像データの表示位置や大きさを決定し、画像データを描画用SDRAM75に備えられた一方のフレームバッファ76に格納する。レンダリングプロセッサ74は、所定の周期(1/30秒)毎にフレームバッファ領域の表示画像データ領域と書込画像データ領域とを入れ替えるバンク切替処理を行う。バンク切替処理においてレンダリングプロセッサ74は、書込画像データ領域に書き込まれている画像データを液晶表示装置5に出力するとともに、表示画像データ領域を書込画像データ領域に入れ替え、次に表示すべき画像データの書き込みを行う。
次に、サブCPU71は、LED・サウンドデータの登録を行う(ステップS516)。具体的には、サブCPU71は、演出内容決定処理においてセットした演出データに基づいて、LED・サウンドデータの登録を行い、LED101を点灯させ、又、スピーカ21L、21Rから音を出力させる。この処理が終了すると、サブCPU71は、ステップS511の処理に戻る。
次に、図67を参照して、サブCPU71による演出内容決定処理について説明する。なお、図67は、本実施形態のサブCPU71による演出内容決定処理のフローチャートを示す図である。
初めに、サブCPU71は、スタートコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS521)。このとき、サブCPU71は、スタートコマンドを受信していないと判別したときには、ステップS523の処理に移行する。一方、サブCPU71は、スタートコマンドを受信したと判別したときには、図68を用いて後述するスタートコマンド受信時処理を行い(ステップS522)、演出内容決定処理を終了させる。
次に、サブCPU71は、ステップS521の処理においてスタートコマンドを受信していないと判別したときには、次いで、リール停止コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS523)。このとき、サブCPU71は、リール停止コマンドを受信していないと判別したときには、ステップS525の処理に移行する。一方、サブCPU71は、リール停止コマンドを受信したと判別したときには、停止コマンド受信時処理を行い(ステップS524)、演出内容決定処理を終了させる。具体的には、サブCPU71は、ステップS524の処理において、受信した停止コマンドに応じて演出データをセットする。
次に、サブCPU71は、ステップS523の処理においてリール停止コマンドを受信していないと判別したときには、次いで、表示コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS525)。このとき、サブCPU71は、表示コマンドを受信していないと判別したときには、ステップS527の処理に移行する。一方、サブCPU71は、表示コマンドを受信したと判別したときには、表示コマンド受信時処理を行い(ステップS526)、演出内容決定処理を終了させる。具体的には、サブCPU71は、ステップS526の処理において、受信した表示コマンドに応じて演出データをセットする。
次に、サブCPU71は、ステップS525の処理において表示コマンドを受信していないと判別したときには、次いで、ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS527)。このとき、サブCPU71は、ボーナス開始コマンドを受信していないと判別したときには、受信したコマンドに応じて演出データをセットし(ステップS529)、演出内容決定処理を終了させる。一方、サブCPU71は、ボーナス開始コマンドを受信したと判別したときには、ボーナスゲームの種別に応じて演出データをセットし(ステップS528)、演出内容決定処理を終了させる。
サブCPU71は、演出内容決定処理を終了させると、演出登録処理(図66参照)のステップS515の処理に移行する。
次に、図68を参照して、サブCPU71によるスタートコマンド受信時処理について説明する。なお、図68は、本実施形態のサブCPU71によるスタートコマンド受信時処理のフローチャートを示す図である。
初めに、サブCPU71は、BB遊技状態であるか否かを判別する(ステップS551)。具体的には、サブCPU71は、スタートコマンドに含まれる遊技状態情報に基づいて、BB遊技状態であるか否かを判別する。このとき、サブCPU71は、BB遊技状態ではないと判別したときには、ステップS555の処理に移行する。一方、サブCPU71は、BB遊技状態であると判別したときには、図40に示すナビポイント抽籤テーブルを参照し、ナビポイント抽籤を行う(ステップS552)。次いで、サブCPU71は、ナビポイント抽籤で決定したナビポイントをナビカウンタの値に加算し(ステップS553)、BB遊技状態用演出抽籤テーブル(図示しない)を選択し、ステップS562の処理に移行する。
他方、サブCPU71は、ステップS551の処理においてBB遊技状態ではないと判別したときには、次いで、一般遊技状態であるか否かを判別する(ステップS555)。具体的には、サブCPU71は、スタートコマンドに含まれる遊技状態情報に基づいて、一般遊技状態であるか否かを判別する。このとき、サブCPU71は、一般遊技状態ではないと判別したときには、RT遊技状態用演出抽籤テーブル(図示しない)を選択し、ステップS562の処理に移行する。一方、サブCPU71は、一般遊技状態であると判別したときには、次いで、内部抽籤処理(図44、図45)で決定された小役・リプレイ用データポインタは「8」〜「13」の何れかであるか否かを判別する(ステップS556)。
サブCPU71は、ステップS556の処理において小役・リプレイ用データポインタは「8」〜「13」の何れでもないと判別したときには、一般遊技状態用演出抽籤テーブルを選択し(ステップS558)、ステップS562の処理に移行する。一方、サブCPU71は、小役・リプレイ用データポインタは「8」〜「13」の何れかであると判別したときには、次いで、ナビカウンタの値は「1」以上であるか否かを判別する(ステップS557)。
サブCPU71は、ステップS557の処理においてナビカウンタの値は「1」以上ではないと判別したときには、一般遊技状態用演出抽籤テーブルを選択し(ステップS558)、ステップS562の処理に移行する。一方、サブCPU71は、ナビカウンタの値は「1」以上であると判別したときには、次いで、図41に示すAT用演出抽籤テーブルを選択するとともに(ステップS559)、ナビカウンタの値から「1」を減算して(ステップS560)、ステップS562の処理に移行する。
サブCPU71は、ステップS554、ステップS558、ステップS560又はステップS561の処理を終了した後には、次いで、選択した演出抽籤テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて演出内容を決定する(ステップS562)。
最後に、サブCPU71は、決定した演出内容に基づいて演出データをセット(ステップS553)、スタートコマンド受信時処理を終了させる。
サブCPU71は、スタートコマンド受信時処理を終了させると、演出内容決定処理(図67参照)を介して、演出登録処理(図66参照)のステップS515の処理に移行する。
以上説明した遊技機1は、左リール3Lには、桃チェリー図柄と赤7図柄が、最大滑りコマ数より小さな間隔であって、それぞれ同時に有効ライン上に停止することのない位置に描かれており、有効ラインには、単独チェリー役群AとBB1の重複当籤時において、桃チェリー図柄と赤7図柄を引込可能なタイミングで停止操作が検出された場合に、優先順位テーブルに従って必ず桃チェリー図柄を停止させることとなる左リール3L(左図柄表示領域4L)の上段領域A(図2参照)を含むトップライン8b及びクロスダウンライン8eが含まれ、メインCPU31は、単独チェリー役群AとBB1の重複当籤時において、中リール3C、右リール3Rに対する停止操作が検出された場合に、トップライン8b又はクロスダウンライン8e上に赤7図柄を、BB1に係る図柄組合せに対し一の図柄が欠けるテンパイ形で停止させない。
したがって、遊技機1によれば、遊技者が中リール3C、右リール3Rを停止させた後に左リール3Lを停止させる場合、赤7図柄がトップライン8b又はクロスダウンライン8e上にBB1に係る図柄組合せに対し一の図柄が欠けるテンパイ形で停止していることがないことため、BB1を成立させようと左リール3L(左図柄表示領域4L)の上段領域Aに赤7図柄が停止するタイミングで停止操作を行うことがないことから、当該遊技者は期待を裏切られたり無駄な目押しを行うこともなく、遊技に対する興趣を低下させることもない。
なお、本実施形態においては、上述した単独チェリー役群Aは、チェリー2(「桃チェリー図柄−ANY図柄−桃チェリー図柄」)、チェリー3(「桃チェリー図柄−ANY図柄−スイカ図柄」)、チェリー4(「桃チェリー図柄−ANY図柄−赤7図柄」)、チェリー5(「桃チェリー図柄−ANY図柄−青7図柄」)、チェリー6(「桃チェリー図柄−ANY図柄−BAR図柄」)から構成されるが、右リール3Rに配された桃チェリー図柄、スイカ図柄、赤7図柄、青7図柄、BAR図柄を桃チェリー図柄のみとして(すなわち、スイカ図柄、赤7図柄、青7図柄、BAR図柄をそれぞれ桃チェリー図柄に置き換える)、単独チェリー役群Aをチェリーa(「桃チェリー図柄−ANY図柄−桃チェリー図柄」)のみによって構成することとしてもよい。このとき、同様に、単独チェリー役群Bをチェリーb(「赤チェリー図柄−ANY図柄−桃チェリー図柄」)のみによって構成し、単独チェリー役群Cをチェリーc(「白チェリー図柄−ANY図柄−桃チェリー図柄」)のみによって構成することとする。
また、単独チェリー役群Aを構成するチェリー2〜チェリー6、単独チェリー役群Bを構成するチェリー8〜チェリー12、単独チェリー役群Cを構成するチェリー14〜チェリー18の右リール3Rに対応する構成図柄を「ANY図柄」とすることとしてもよい。具体的には、単独チェリー役群Aをチェリーx(「桃チェリー図柄−ANY図柄−ANY図柄」)のみによって構成し、単独チェリー役群Bをチェリーy(「赤チェリー図柄−ANY図柄−ANY図柄」)のみによって構成し、単独チェリー役群Cをチェリーz(「白チェリー図柄−ANY図柄−ANY図柄」)のみによって構成することとする。この場合、図50に示した優先引込データ取得処理のステップS191の処理において、検索対象リールが中リール又は右リールであるとき、ステップS192の処理を行う構成とする。
また、本実施形態では、パチスロ遊技機として例示したが、これに限定されず、他の遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。この場合も、上述した遊技機1と同様の効果が得られる。