以下に、本発明の遊技機について、図面を用いて具体的に説明する。なお、以下の実施形態では、本発明の遊技機として、図柄を変動表示する3つの回転リールを備えた遊技機であって、コイン、メダルまたはトークンなどの他に、遊技者に付与されたカード等の遊技価値を用いて遊技することが可能な遊技機、いわゆるパチスロ遊技機を用いて説明する。また、以下の実施形態では、パチスロ遊技機を例に挙げて説明するが、本願発明の遊技機を限定するものではなく、パチンコ機やスロットマシンであってもよい。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る遊技機の概観について説明する。なお、図1は、本実施形態に係る遊技機1の斜視図である。
遊技機1には、図1に示すように、リール3L、3C、3Rや後述の主制御回路60(図3参照)などを収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられる前面扉1bと、が設けられている。
前面扉1bの中央部正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aと液晶表示部2bが形成されている。キャビネット1aの中央部正面の内部(液晶表示部2bの背面)には、3個のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられている。3個のリール3L、3C、3Rには、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれている。各リール3L、3C、3Rの図柄は、図柄表示領域4L、4C、4Rを透過して視認できるようになっている。また、各リール3L、3C、3Rは、定速で回転(例えば80回転/分)するように後述の主制御回路60(図3参照)により制御され、図柄表示領域4L、4C、4R内のリール3L、3C、3R上に描かれた図柄がリールの回転に伴って変動する。なお、本実施形態のリール3L、3C、3Rは、本発明のリールを構成し、また、図柄表示領域4L、4C、4Rは、本発明の表示窓を構成する。
パネル表示部2a及び液晶表示部2bの下方には略水平面の台座部10が形成されている。台座部10の左側には、押しボタン操作により、クレジットされているメダルを賭けるための1−BETボタン11、2−BETボタン12、及び最大BETボタン13が設けられる。1−BETボタン11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚が投入される。2−BETボタン12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚が投入される。最大BETボタン13は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの3枚(即ち、1ゲームにおいて投入することが可能な最大投入枚数(但し、RB遊技状態における最大投入枚数は2枚))が投入される。これらのBETボタン11、12、13を操作することにより、後述の入賞ラインが有効化される。
台座部10の右側には、メダル投入口22が設けられている。メダル投入口22に投入されたメダルに応じて、後述の入賞ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者が遊技で獲得したメダルのクレジット(Credit)/払い出し(Pay)の切り替えを行うC/Pボタン14が設けられている。このC/Pボタン14に対する遊技者の操作によって払出モード又はクレジットモードの切り替えが行われる。クレジットモードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルがクレジットされる。また、払出モードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが正面下部のメダル払出口15から払い出され、このメダル払出口15から払い出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。なお、入賞とは、小役に係る図柄の組合せを有効ライン上に停止させることをいう。また、小役とは、成立することによりメダルの払い出しが行われる役のことである。
メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられている。スピーカ21L、21Rは、遊技の状況に応じて演出音や報知音などの遊技音を出力する。
C/Pボタン14の右側には、スタートレバー6が設けられている。スタートレバー6は、遊技者の開始操作により、リール3L、3C、3Rを回転させ、図柄表示領域4L、4C、4Rに表示された図柄の変動を開始させる。
台座部10の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、遊技者の停止操作により3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタン7L、7C、7Rが設けられている。ここで、3つのリール3L、3C、3Rの回転が行われているときに最初に行われるリールの回転の停止を第1停止といい、第1停止の次に行われ、2つのリールの回転が行われているときに2番目に行われるリールの回転の停止を第2停止といい、第2停止の次に行われ、残り1つのリールの回転が行われているときに最後に行われるリールの回転の停止を第3停止という。また、遊技者が第1停止させるための停止操作を第1停止操作という。同様に、遊技者が第2停止させるための停止操作を第2停止操作、第3停止させるための停止操作を第3停止操作という。
前面扉1bの上部には、LED101が設けられている。LED101は、遊技の状況に応じた発光パターンで発光し、演出や報知が行われる。
パネル表示部2aは、WINランプ17と、BETランプ9a〜9cと、払出枚数表示部18と、クレジット表示部19と、を有する。
WINランプ17は、遊技者にボーナスの作動に係る図柄の組合せを表示可能な状態であることを、点灯することにより報知する。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、遊技を行うために投入されるメダルの枚数(即ち、投入枚数)に応じて点灯が行われる。1−BETランプ9aは、1−BETボタン11の操作またはメダル投入口に1枚のメダルが投入された場合に点灯が行われる。2−BETランプ9bは、2−BETボタン12の操作またはメダル投入口に2枚のメダルが投入された場合に点灯が行われる。最大BETランプ9cは、最大BETボタン13の操作または3枚のメダルが投入された場合に点灯が行われる。
払出枚数表示部18及びクレジット表示部19は、夫々7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数及び貯留(クレジット)されているメダルの枚数を表示する。
液晶表示部2bは、正面側から見てリール3L、3C、3Rの手前側に配設され、画像を表示すると共に、図柄表示領域4L、4C、4R内に、リール3L、3C、3Rに描かれた図柄を透過表示するものである。なお、図柄表示領域4L、4C、4R内における透過率は変更可能である。
この液晶表示部2bは、演出表示領域23を有し、図柄表示領域4L、4C、4Rを囲むように所定の形状からなる枠画像と、演出時に所定の画像又は画像における背景を構成する背景画像を含む画像を表示する。
各図柄表示領域4L、4C、4Rには、縦長矩形の各図柄表示領域4L、4C、4R内における上段、中段及び下段の各領域に一の図柄表示され、対応するリールの周面に配された図柄のうち3つの図柄が表示される。つまり、図柄表示領域4L、4C、4Rは、いわゆる表示窓としての機能を有する。
図柄表示領域4L、4C、4Rには、前述の各図柄表示領域4L、4C、4R内における上段、中段及び下段のうち何れかを結ぶ5つの入賞ラインが設けられている。具体的には、トップライン8b、ボトムライン8d、センターライン8c、クロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。遊技機1は、リール3L、3C、3Rの回転が停止した際に、有効化された入賞ライン上に表示された図柄の組合せに基づいて、役の成立・不成立を判定する。なお、以下、有効化された入賞ラインを有効ラインといい、また、有効化されていない入賞ラインを非有効ラインという。
トップライン8bは、各図柄表示領域4L、4C、4Rの上段の領域を夫々結んでなるラインである。センターライン8cは、各図柄表示領域4L、4C、4Rの中段の領域を夫々結んでなるラインである。ボトムライン8dは、各図柄表示領域4L、4C、4Rの下段の領域を夫々結んでなるラインである。クロスアップライン8aは、左図柄表示領域4Lの下段、中図柄表示領域4Cの中段及び右図柄表示領域4Rの上段の領域を夫々結んでなるラインである。クロスダウンライン8eは、左図柄表示領域4Lの上段、中図柄表示領域4Cの中段及び右図柄表示領域4Rの下段の領域を夫々結んでなるラインである。
演出表示領域23は、液晶表示部2bのうち、図柄表示領域4L、4C、4Rを除いた表示領域である。この演出表示領域23は、所定の画像を表示して演出を行う。なお、演出表示領域23のみならず、図柄表示領域4L、4C、4Rを含めた液晶表示部2bの全体において、所定の画像を表示して、演出を行うこともできる。
次に、図2を参照して、リール3L、3C、3R上に配列された図柄列について説明する。図2は、本実施形態における遊技機1のリール3L、3C、3Rに描かれた図柄の配列を示す図である。
各リール3L、3C、3Rの外周面上にはリールシートが装着され、リールシート上に複数種類の図柄が21個配列された図柄列が描かれている。具体的には、赤チェリー図柄、青チェリー図柄、ベル図柄、スイカ図柄、赤7図柄、青7図柄、及びリプレイ図柄で構成される図柄列が描かれている。
各図柄には、各図柄の位置を特定するためのコードナンバー「00」〜「20」が予め定められ、データテーブルとして後で図3を参照して説明する主制御回路60のROM32に記憶されている。
次に、図3を参照して、主制御回路60、副制御回路70、主制御回路60又は副制御回路70に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を含む遊技機1の回路構成について説明する。なお、図3は、遊技機1の回路構成を示す図である。
主制御回路60は、内部当籤役の決定やリール制御など一連の遊技の進行を制御する。主制御回路60は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、メインCPU31、記憶手段であるROM32及びRAM33により構成されている。
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。
メインCPU31は、乱数値と後述する内部抽籤テーブルとに基づいて内部当籤役を決定し、当該内部当籤役と停止操作が検出されたこととに基づいて、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。また、メインCPU31は、リール3L、3C、3Rの回転を停止させた際に、図柄表示領域4L、4C、4Rに表示された図柄の組合せに基づいて、役が成立したか否かを判別して成立している場合に、当該成立した役に応じてメダルを払い出すなどの利益を遊技者に付与する。さらに、メインCPU31は、後述するRT1作動状態を、BB1作動状態、又はBB2作動状態が終了したことに基づいて開始させ、遊技数が「100」に達したことに基づいて終了させ、RT2作動状態をRT1遊技状態における遊技数が「100」に達したことに基づいて開始させ、赤チェリー、又は青チェリーが成立したことに基づいて終了させ、リプレイが内部当籤役として決定される確率がRT1作動状態、及びRT2作動状態と比較して相対的に低い確率で決定されるRT3作動状態をRT2作動状態が終了したことに基づいて開始させる。
なお、本実施形態のメインCPU31は、本発明の当籤役決定手段、停止制御手段、表示役判定手段、遊技価値付与手段、ボーナスゲーム制御手段、高確率再遊技状態制御手段、および低確率再遊技状態制御手段を構成する。
クロックパルス発生回路34及び分周器35は、基準クロックパルスを発生する。乱数発生器36は、「0」〜「65535」の範囲の乱数を発生する。サンプリング回路37は、乱数発生器36により発生された乱数から1つの乱数値を抽出(サンプリング)する。
また、遊技機1では、抽出した乱数値を後述のRAM33の乱数値記憶領域に記憶する。そして、遊技毎にRAM33の乱数値記憶領域に記憶された乱数値に基づいて、後述の内部抽籤処理(図24、図25参照)において内部当籤役の決定を行う。
なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちメインCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行する構成にしてもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、メインCPU31の処理に係るプログラム(例えば、後述の図20〜図30参照)、各種テーブル(例えば、図2、後述の図5〜図19参照)、副制御回路70へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが記憶されている。
RAM33には、メインCPU31の処理により得られる種々の情報がセットされる。例えば、抽出した乱数値、遊技状態、作動状態、払出枚数、ボーナス持越状況、設定値などを特定する情報、各種カウンタ及びフラグがセットされている。これらの情報の一部は、前述のコマンドにより副制御回路70に送信される。
図3の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9a、9b、9c、WINランプ17、払出枚数表示部18、クレジット表示部19、ホッパー40、ステッピングモータ49L、49C、49Rなどがある。これらのアクチュエータとメインCPU31との間の信号の授受は、I/Oポート38を介して行われる。
また、マイクロコンピュータ30の出力部には、メインCPU31から出力される制御信号を受けて、前述の各アクチュエータの動作を制御するための各回路が接続されている。各回路としては、モータ駆動回路39、ランプ駆動回路45、表示部駆動回路48及びホッパー駆動回路41がある。
ランプ駆動回路45は、BETランプ9a、9b、9c及びWINランプ17を駆動制御する。これにより、BETランプ9a、9b、9c及びWINランプ17の点灯や消灯が行われる。
表示部駆動回路48は、払出枚数表示部18及びクレジット表示部19を駆動制御する。これにより、払出枚数表示部18及びクレジット表示部19に各種情報(クレジット数など)の表示が行われる。
ホッパー駆動回路41は、ホッパー40を駆動制御する。これにより、ホッパー40に収容されたメダルの払い出しが行われる。
モータ駆動回路39は、ステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御する。これにより、リール3L、3C、3Rの回転や停止が行われる。なお、本実施形態のステッピングモータ49L、49C、49Rは、本発明の図柄変動手段を構成する。
また、マイクロコンピュータ30の入力部には、前述の各回路及び各アクチュエータに制御信号を出力する契機となる入力信号を発生する各スイッチ及び各回路が接続されている。各スイッチ及び各回路としては、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7LS、7CS、7RS、1−BETスイッチ11S、2−BETスイッチ12S、最大BETスイッチ13S、C/Pスイッチ14S、メダルセンサ22S、設定値変更スイッチ200S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。なお、ストップスイッチ7LS、7CS、7RSを総称してストップスイッチ7Sという。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6に対する遊技者の開始操作を検出し、遊技の開始を指令する開始信号をマイクロコンピュータ30に出力する。なお、本実施形態のスタートスイッチ6Sは、本発明の開始操作検出手段を構成する。
ストップスイッチ7LS、7CS、7RSは、それぞれストップボタン7L、7C、7Rに対する遊技者の停止操作を検出し、検出したストップボタン7L、7C、7Rに対応するリール3L、3C、3Rの回転の停止を指令する停止信号をマイクロコンピュータ30に出力する。なお、本実施形態のストップスイッチ7LS、7CS、7RSは、本発明の停止操作検出手段を構成する。
BETスイッチ11S〜13Sは、夫々のBETボタンに対する遊技者の投入操作を検出し、クレジットされたメダルから、1枚、2枚又は3枚のメダルの投入を指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
C/Pスイッチ14Sは、C/Pボタン14に対する遊技者の切り替え操作を検出し、クレジットモード又は払出モードを切り替えるための信号をマイクロコンピュータ30に出力する。また、クレジットモードから払出モードに切り替えられた場合、遊技機1にクレジットされているメダルの払い出しを指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
設定値変更スイッチ200Sは、電源スイッチ(図示しない)に連動した設定用鍵型スイッチ(図示しない)と、リセットスイッチ(図示しない)等により構成される。この設定値変更スイッチ200Sにより、設定値の変更が可能となっている。
設定値は、「1」〜「6」に設定することができ、当該設定値に基づいて、後述する内部抽籤テーブルを選択することにより、BB1、BB2等の各役が内部当籤役に決定される確率を変化させる。なお、設定値は、値が小さいほど遊技者にとって不利となる。すなわち、設定値が「6」である場合が遊技者にとって最も有利となる。
メダルセンサ22Sは、遊技者の投入操作によりメダル投入口22に投入されたメダルを検出し、メダルが投入されたことを示す信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
リール検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を検出し、各リール3L、3C、3R上の図柄の位置を検出するための信号を発生する。
払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sにより検出されたメダルの枚数(即ちホッパー40から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数に達した際に、メダルの払い出しが完了したことを示すための信号を発生する。
副制御回路70は、後述するスタートコマンドなどの主制御回路60から出力された各種コマンドに基づいて演出内容の決定や実行などの各種の処理を行う。副制御回路70が主制御回路60へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路60から副制御回路70への一方向で通信が行われる。
副制御回路70からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、液晶表示装置5、スピーカ21L、21R及びLED101がある。副制御回路70は、決定した演出内容に基づいて、液晶表示装置5に表示される画像の決定とその表示、LED101の点灯パターンの決定と出力、スピーカ21L、21Rから出力する演出音や効果音の決定と出力などの制御を行う。
なお、本実施形態における副制御回路70の構成の詳細については、後述する。
遊技機1では、メダルの投入を条件に、遊技者のスタートレバー6に対する操作によって、スタートスイッチ6Sから遊技を開始する信号が出力されると、モータ駆動回路39に制御信号が出力され、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動制御(例えば、各相への励磁など)によりリール3L、3C、3Rの回転が開始される。この際、ステッピングモータ49L、49C、49Rに出力されるパルスの数が計数され、その計数値はパルスカウンタとしてRAM33の所定の領域にセットされる。遊技機1では、「16」のパルスが出力されると、リール3L、3C、3Rが図柄1つ分移動する。移動した図柄の数は計数され、その計数値は図柄カウンタとしてRAM33の所定の領域にセットされる。つまり、パルスカウンタにより「16」のパルスが計数される毎に、図柄カウンタが「1」ずつ更新される。
また、リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリールインデックスが得られ、リール位置検出回路50を介してメインCPU31に出力される。リールインデックスの出力により、RAM33にセットされているパルスカウンタや図柄カウンタが「0」にクリアされる。このようにして、各リール3L、3C、3Rについて1回転の範囲内における図柄位置を特定することとしている。なお、リールの回転により各図柄が一図柄分移動する距離を1コマという。すなわち、図柄が1コマ移動することは、図柄カウンタが「1」更新されることに対応する。
リール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄配置テーブル(図2参照)がROM32に記憶されている。この図柄配置テーブルは、前述のリールインデックスが出力される位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与される、「00」から「20」までのコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄の種類を識別する図柄コードとを対応付けている。
また、スタートスイッチ6Sから開始信号が出力されると、乱数発生器36やサンプリング回路37により乱数値が抽出される。遊技機1では、乱数値が抽出されると、RAM33の乱数値記憶領域に記憶される。そして、乱数値記憶領域に記憶された乱数値に基づいて内部当籤役が決定される。
リール3L、3C、3Rが定速回転に達した後、停止操作によりストップスイッチ7LS、7CS、7RSから停止信号が出力されると、出力された停止信号及び決定された内部当籤役に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する制御信号がモータ駆動回路39に出力される。モータ駆動回路39はステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御し、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。
全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止すると、有効ライン上に表示された図柄の組合せに基づいて表示役の検索処理、すなわち役の成立・不成立の判定処理が行われる。表示役の検索は、ROM32に記憶された図柄組合せテーブル(図13参照)に基づいて行われる。この図柄組合せテーブルでは、表示役に係る図柄の組合せと、対応する配当とが設定されている。
表示役の検索により、入賞に係る図柄の組合せが表示されたと判別されると、ホッパー駆動回路41に制御信号が出力され、ホッパー40の駆動によりメダルの払い出しが行われる。この際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達すると、払出完了信号回路51によりメダル払い出しの完了を示す信号が出力される。これにより、ホッパー駆動回路41に制御信号が出力され、ホッパー40の駆動が停止される。
なお、C/Pスイッチ14Sにより、クレジットモードに切り替えられている場合には、入賞に係る図柄の組合せが表示されたと判別されると、入賞に係る図柄の組合せに応じた払出枚数をRAM33のクレジット数カウンタに加算する。また、表示部駆動回路48に制御信号が出力され、クレジット数カウンタの値がクレジット表示部19に表示される。ここで、入賞に係る図柄の組合せが表示された場合に行われる、メダルの払い出し又はクレジットを総称して単に「払い出し」という場合がある。
次に、図4を参照して、副制御回路70の回路構成について説明する。なお、図4は、遊技機1の副制御回路の回路構成を示す図である。
副制御回路70は、映像、音、光等を用いた遊技に関する演出を行うための制御を行う。副制御回路70は、主制御回路60から送信される各種コマンドに基づいて、演出内容を決定して各種演出処理を行う。副制御回路70は、サブCPU71、制御ROM72、SDRAM73、レンダリングプロセッサ74、描画用SDRAM75(フレームバッファ76を含む)、ドライバ77、A/D変換器78及びアンプ79を有している。また、副制御回路70によって動作を制御される主要なアクチュエータとして液晶表示装置5、スピーカ21L、21R及びLED101がある。なお、LED101は、遊技機1の前面に設けられる装飾ランプ(図1参照)に限らず、リール3L、3C、3Rの内部に設けられるバックランプ等として機能する。
サブCPU71は、制御ROM72に記憶されているプログラムに基づいて、液晶表示装置5の表示制御、スピーカ21L、21Rの出力制御、LED101の点灯制御などを行う。具体的には、サブCPU71は、主制御回路60から遊技状態や各種コマンド等を受信し、各種情報をSDRAM73に記憶させる。サブCPU71は、SDRAM73に記憶させた遊技状態情報、内部当籤役情報等を参照しながら、プログラムを実行することにより、液晶表示装置5、スピーカ21L、21R及びLED101などの演出装置に行わせる演出の内容を決定する。また、サブCPU71は、決定した演出内容に基づいて、レンダリングプロセッサ74を介して液晶表示装置5を制御し、また、スピーカ21L、21Rから出力させる音と、LED101の点灯を制御する。
また、サブCPU71は、制御ROM72に記憶されている乱数取得プログラムを実行することにより、演出内容等を決定する際に用いる乱数値を取得する。但し、主制御回路60と同様に乱数発生器及びサンプリング回路を副制御回路70内に設ける場合には、当該処理は不要である。
さらに、サブCPU71は、後述するように、内部当籤役として後述する第2高確率再遊技終了役が決定された場合には、第2高確率再遊技状態終了役が内部当籤役として決定されたことを報知するための演出を実行する。具体的には、報知音をスピーカ21L、21Rから出力させたり、液晶表示装置5に内部当籤役として第2高確率再遊技終了役が決定されたことを示す画像を表示させたりする。
なお、本実施形態のサブCPU71、スピーカ21L、21R、及び液晶表示装置5は、本発明の報知手段を構成する。
制御ROM72は、サブCPU71が実行するプログラムを記憶するプログラム記憶領域と、各種テーブル等を記憶するデータ記憶領域を有する。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路60との通信を制御するための基板間通信タスク、LED101による光の出力を制御するためのLED制御タスク、スピーカ21L、21Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク、演出の内容を決定するための演出登録タスク、決定した演出の内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示制御をするための描画制御タスクなどを記憶する。一方、データ記憶領域は、演出決定テーブル等を記憶するテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータ等を記憶する描画制御データ記憶領域、BGMや効果音といった音データ等を記憶する音声制御データ記憶領域、光の点灯パターン等を記憶するLED制御データ記憶領域などを有する。
SDRAM73は、サブCPU71が各プログラムを実行する際に、作業用一時記憶手段として使用される。例えば、SDRAM73は、主制御回路60から送信されたコマンド、演出内容情報、遊技状態情報、内部当籤役情報、表示役情報、各種カウンタ及び各種フラグなどの情報を記憶する。
レンダリングプロセッサ74は、サブCPU71から受信する画像表示コマンド等に基づいて、液晶表示装置5に画像を表示させるための処理を行う。レンダリングプロセッサ74が行う処理に必要なデータは起動時に描画用SDRAM75に展開される。レンダリングプロセッサ74は、描画用SDRAM75に展開されている画像データを後方に位置する背景画像から前方に位置する画像まで順に重ね合わせて画像データを生成し、ドライバ77を介して液晶表示装置5に供給する。その結果、サブCPU71により決定された演出内容に応じた画像が液晶表示装置5に表示される。
描画用SDRAM75は、書込画像データ領域と表示画像データ領域の2つのフレームバッファ76を有し、書込画像データ領域は、レンダリングプロセッサ74が表示画像を生成した画像データを格納し、また、表示画像データ領域は、液晶表示装置5に表示させる画像データを格納する。レンダリングプロセッサ74は、これらのフレームバッファを交互に切り替える(すなわち、バンクが切り替えられる)ことにより、順次、画像データを液晶表示装置5に表示させる。
A/D変換器78は、サブCPU71が演出内容に基づいて選択するデジタル形式の音データを、アナログ形式の音データに変換してアンプ79に送信する。アンプ79は、A/D変換器78から受信したアナログ形式の音データを、遊技機1に設けられた音量調整用ツマミ(図示しない)により調節された音量に基づいて増幅させ、スピーカ21L、21Rに送信する。その結果、サブCPU71により決定された演出内容に応じた音が、スピーカ21L、21Rから出力される。
次に、図5を参照して、主制御回路60のROM32に記憶されている内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。なお、図5は、本実施形態における遊技機1の内部抽籤テーブル決定テーブルの例を示す図である。
内部抽籤テーブル決定テーブルには、遊技状態毎に、内部抽籤処理(図24、図25参照)において内部当籤役を決定するために使用する内部抽籤テーブルと、抽籤回数が規定されている。具体的には、内部抽籤テーブル決定テーブルに基づいて、RT1作動状態、RT2作動状態、RT3作動状態である場合には、それぞれRT1作動状態用内部抽籤テーブル、RT2作動状態用内部抽籤テーブル、RT3作動状態用内部抽籤テーブルが使用されることが決定され、RT4作動状態である場合には、RT4作動状態用内部抽籤テーブルが使用されることが決定され、RB遊技状態である場合には、RB遊技状態用内部抽籤テーブルが使用されることが決定される。何れの遊技・作動状態であるかは、図19を用いて後述する状態管理フラグ格納領域の各フラグによって識別される。
また、内部抽籤テーブル決定テーブルに基づいて、RT1作動状態、RT2作動状態、またはRT3作動状態である場合には抽籤回数として「9」が決定され、RT4作動状態である場合には抽籤回数として「7」が決定され、RB遊技状態である場合には抽籤回数として「4」が決定される。
次に、図6〜図10を参照して、主制御回路60のROM32に記憶されている内部抽籤テーブルについて説明する。なお、図6は、本実施形態における遊技機1のRT1作動状態用内部抽籤テーブルの例を示す図である。図7は、本実施形態における遊技機1のRT2作動状態用内部抽籤テーブルの例を示す図である。図8は、本実施形態における遊技機1のRT3作動状態用内部抽籤テーブルの例を示す図である。図9は、本実施形態における遊技機1のRT4作動状態用内部抽籤テーブルの例を示す図である。図10は、本実施形態における遊技機1のRB遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す図である。
内部抽籤テーブルは、後述する内部抽籤処理(図24、図25参照)において、内部抽籤を行う際、すなわち内部当籤役を決定する際に使用するテーブルである。内部抽籤テーブルには当籤番号毎に抽籤値とデータポインタとが規定されている。抽籤値は、データポインタを決定するために用いられる数値である。データポインタは、後述の当たり要求フラグの決定に用いられるデータであり、小役・リプレイ用データポインタ、ボーナス用データポインタとが規定されている。小役・リプレイ用データポインタとしては、「0〜5」の数値が規定されており、ボーナス用データポインタとしては「0〜2」が規定されている。当たり要求フラグは、一又は複数の役と対応しており、小役・リプレイ用データポインタに応じて一又は複数の役が内部当籤役として決定され、ボーナス用データポインタに応じてBB1、又はBB2の何れかのボーナス役が内部当籤役として決定される。
各内部抽籤テーブルは、各当籤番号に対応する抽籤値を規定している。ここで、抽籤値を用いてデータポインタを決定する方法、すなわち内部抽籤の方法について説明する。内部抽籤は、まず、予め定められた数値の範囲「0〜65535」の中から乱数値を抽出し、抽出した乱数値から各当籤番号に対応する抽籤値を順次減算するとともに桁かりが行われたか否かを判定することにより行われる。桁かりは、減じられる対象の数値の方が小さい場合に行われ、換言すれば減算の結果が負となるときに行われる。例えば、図6のRT1作動状態用内部抽籤テーブルが内部抽籤テーブルに決定された場合において、抽出した乱数値が「150」である場合、初めに、メインCPU31は、「150」から当籤番号「9」に対応する抽籤値「100」を減算する。減算結果は「150−100=50」であり、正である。次いで、メインCPU31は、この減算後の値「50」から当籤番号「8」に対応する抽籤値「100」を減算する。減算結果は「50−100=−50」であり、負である。したがって、メインCPU31は、内部当籤役として当籤番号「8」、すなわち、小役・リプレイ用データポインタとして「0」、ボーナス用データポインタとして「2」を決定する。この内部抽籤の方法によると、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、対応する当籤番号のデータポインタが決定される可能性が高くなる。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(「65536」)」となる。
なお、後述する抽籤値を用いて行う各種抽籤は、当該データポインタを決定する場合と同様である。すなわち、各種抽籤用のテーブルには、抽籤により選択する可能性のある項目(例えば、当籤番号)に対応させて抽籤値が規定され、その抽籤値の合計値は抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(例えば、65536)と一致する。以下、抽籤値による各種抽籤の方法は、内部抽籤の方法と同様であるので説明を省略する。
図6〜図8に示すRT1作動状態用内部抽籤テーブル、RT2作動状態用内部抽籤テーブル、RT3作動状態用内部抽籤テーブルには、当籤番号「1」〜当籤番号「9」に応じた抽籤値及びデータポインタが規定されている。RT1〜RT3作動状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜当籤番号「5」に対して、小役・リプレイ用データポインタとして「1」から「5」の何れかの値を規定し、ボーナス用データポインタとしては「0」を規定していることから、当籤番号「1」〜当籤番号「5」が決定された場合には、複数の小役又はリプレイの中から一の役のみが内部当籤役として決定され、ボーナス役(BB1、又はBB2)は内部当籤役として決定されない。
また、RT1〜RT3作動状態用内部抽籤テーブルは、それぞれ小役・リプレイ用データポインタ「5」に対応する抽籤値が異なるように規定されている。小役・リプレイ用データポインタ「5」はリプレイに対応していることから、リプレイが内部当籤役として決定される確率が異なる。具体的にはRT1遊技状態においては、「54613/65536(約83%)」の確率で、RT2遊技状態においては、「36408/65536(約56%)」の確率で、RT3遊技状態においては「8980/65536(約14%)」の確率で、リプレイが内部当籤役に決定されることになる。つまり、RT1作動状態、RT2作動状態においては、リプレイが内部当籤役として決定される確率がRT3作動状態に対し高くなるように抽籤値が規定されていることから、遊技者は、RT1作動状態、およびRT2作動状態においてRT3作動状態と比較して有利に遊技を行なうことができる。なお、本実施形態においてリプレイが内部当籤役として決定される確率は、RT1作動状態が最も高くなるように規定されているが、RT2作動状態におけるリプレイが内部当籤する確率をRT1作動状態と同一、または略同一となるように規定してもよい。
また、RT1作動状態用内部抽籤テーブル、RT2作動状態用内部抽籤テーブル、RT3作動状態用内部抽籤テーブルには、当籤番号「6」〜当籤番号「7」に対し、小役・リプレイ用データポインタとして「4」を規定し、ボーナス用データポインタとしては「1」から「2」の何れかの数値を規定していることから、当籤番号「6」〜当籤番号「7」が決定された場合には、小役・リプレイ用データポインタ「4」に対応する小役(スイカ)が内部当籤役として決定されるのと同時に、何れかのボーナス役(BB1、又はBB2)が内部当籤役として決定される。
さらに、RT1作動状態用内部抽籤テーブル、RT2作動状態用内部抽籤テーブル、RT3作動状態用内部抽籤テーブルには、当籤番号「8」〜当籤番号「9」に対して、小役・リプレイ用データポインタとして「0」の数値を規定し、ボーナス用データポインタとしては「1」から「2」の何れかの数値を規定していることから、当籤番号「8」〜当籤番号「9」が決定された場合には、何れかのボーナス役(BB1、又はBB2)のみが内部当籤役として決定される。
図9に示すRT4遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT1作動状態用内部抽籤テーブル、RT2作動状態用内部抽籤テーブル、RT3作動状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「8」〜「9」に対応する行を削除した構成となっている。
図10に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜当籤番号「4」に対応する抽籤値の合計が「65536」となるように各当籤番号に対応する抽籤値が規定されていることから、RB遊技状態においては、「65536/65536(100%)」の確率で一の小役が内部当籤役に決定されることとなる。また、RB遊技状態においては、メダルの投入枚数が「2」枚と規定されるとともに、小役が成立することにより払い出されるメダルの枚数は「2」、又は「15」枚と規定されていることから、遊技者は、短期間に自己の保有するメダルの枚数を増加させることができる。したがって、遊技者は、RT1作動状態〜RT4作動状態と比較して、RB遊技状態において有利に遊技を行うことができる。
なお、本実施形態において各内部抽籤テーブルは、当籤番号に対応する抽籤値を規定しているが、抽籤値は、乱数値が抽出される範囲である「0〜65535」に対する割合である。したがって、抽籤値に代えて、当籤番号毎に対応する乱数幅(例えば、「0〜654」)を当籤範囲として規定することもできる。具体的には、乱数値が何れの当籤番号に対応する当籤範囲に含まれるかを判定することにより、内部当籤役を決定することができる。すなわち、各内部抽籤テーブルが抽籤値を規定することは、役の乱数幅(当籤範囲)を規定することと同義である。
次に、図11、図12を参照して、主制御回路60のROM32に記憶されている小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル及びボーナス用内部当籤役決定テーブルについて説明する。なお、図11は、本実施形態における遊技機1の小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルの例を示す図である。図12は、本実施形態における遊技機1のボーナス用内部当籤役決定テーブルの例を示す図である。以下、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル及びボーナス用内部当籤役決定テーブルを総称して、内部当籤役決定テーブルという。
内部当籤役決定テーブルは、後述する内部抽籤処理(図24、図25参照)において、データポインタに基づいて内部当籤役を決定する際に使用するテーブルである。内部当籤役決定テーブルには、データポインタに対応する当たり要求フラグが規定されている。当たり要求フラグは、内部当籤役を識別するためのデータである。具体的には、各役が当該データの各ビットと対応しており、何れの役が内部当籤役であるかを、何れのビットが「1」であるか否かによって識別することができる。また、当たり要求フラグは、後述の夫々1バイトからなる内部当籤役格納領域に格納されるデータである。
図11に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルには、小役・リプレイ用データポインタ「0」〜「5」に対応する当たり要求フラグが規定されている。具体的には、小役・リプレイ用データポインタ「0」は、ハズレに対応しており、小役・リプレイ用データポインタ「1」は、赤チェリーに対応している。小役・リプレイ用データポインタ「2」は、青チェリーに対応している。小役・リプレイ用データポインタ「3」は、ベルに対応している。小役・リプレイ用データポインタ「4」は、スイカに対応している。小役・リプレイ用データポインタ「5」は、リプレイに対応している。また、当たり要求フラグのデータは内部当籤役格納領域に格納される。
図12に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルには、ボーナス用データポインタ「0」〜「2」に対応する当たり要求フラグが規定されている。具体的には、ボーナス用データポインタ「0」は、ハズレに対応しており、ボーナス用データポインタ「1」は、BB1に対応している。次いで、ボーナス用データポインタ「2」は、BB2に対応している。なお、当たり要求フラグのデータは、内部当籤役格納領域に格納される。
ここで、RT1作動状態用内部抽籤テーブル、RT2作動状態用内部抽籤テーブル、RT3作動状態用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号「6」〜当籤番号「7」が決定された場合には、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは共に「0」以外となることから、上述したように小役が内部当籤役として決定されるとともに、BB1、又はBB2の何れかが内部当籤役として決定されることとなる。
次に、図13を参照して、主制御回路60のROM32に記憶されている図柄組合せテーブルについて説明する。なお、図13は、本実施形態における遊技機1の図柄組合せテーブルの例を示す図である。
図柄組合せテーブルには、有効ライン上に表示される特典付与に係る図柄の組合せと、当該図柄の組合せに対応する表示役を示すデータ、及び払出枚数が規定されている。表示役を示すデータは、後述の夫々1バイトからなる表示役格納領域に格納されるデータである。
図柄組合せテーブルには、表示役として、赤チェリー、青チェリー、ベル、スイカ、リプレイ、BB1、及びBB2が設定されている。
赤チェリーは、「赤チェリー図柄−ANY−ANY」が有効ライン上に表示されることにより成立する。赤チェリーが成立することにより、メダルの投入枚数が3枚である場合には2枚のメダルの払い出しが行われ、メダルの投入枚数が2枚である場合には2枚のメダルの払い出しが行われる。なお、「ANY」は、如何なる図柄でも良いことを表す。
青チェリーは、「青チェリー図柄−ANY−ANY」が有効ライン上に表示されることにより成立する。青チェリーが成立することにより、メダルの投入枚数が3枚である場合には2枚のメダルの払い出しが行われ、メダルの投入枚数が2枚である場合には2枚のメダルの払い出しが行われる。
なお、本実施形態では、RT2作動状態において赤チェリー、又は青チェリー又が成立することにより、RT2作動状態が終了するとともにRT3作動状態が作動する。具体的には、有効ライン上に「赤チェリー図柄−ANY−ANY」が表示されることにより赤チェリーが成立した場合、有効ライン上に「青チェリー図柄−ANY−ANY」が表示されることにより青チェリーが成立した場合には、リプレイが内部当籤役として決定される確率がRT2遊技状態と比較して相対的に低い確率で決定されるRT3作動状態が作動する。すなわち、「赤チェリー図柄−ANY−ANY」が表示されることにより成立する赤チェリー、「青チェリー図柄−ANY−ANY」が表示されることにより成立する青チェリーは第2高確率再遊技終了役に対応する。
したがって、遊技者は、後述するようにRT2作動状態において左図柄表示領域4Lの上段、中段、又は下段の領域に赤チェリー図柄、又は青チェリー図柄を停止させないようなタイミングで左リール3Lに対する停止操作を行うことで、RT3作動状態の作動を回避することができる。
ベルは、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。ベルが成立することにより、メダルの投入枚数が3枚である場合には10枚のメダルの払い出しが行われ、メダルの投入枚数が2枚である場合には15枚のメダルの払い出しが行われる。
スイカは、「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。スイカが成立することにより、メダルの投入枚数が3枚である場合には5枚のメダルの払い出しが行われ、メダルの投入枚数が2枚である場合には15枚のメダルの払い出しが行われる。
リプレイは、「リプレイ図柄−リプレイ図柄−リプレイ図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立する。これにより、次回の遊技において再遊技が行われる。即ち、リプレイが成立した遊技における投入枚数と同数のメダルが、次回の遊技において、遊技者による投入操作に基づかずに、自動的に投入される。これにより、遊技者はメダルを消費することなく次回の遊技を行うことができる。ここで、前述のメダルの払い出しや再遊技は、遊技価値を付与することの一例である。
なお、本実施形態において、遊技機1は、リプレイを内部当籤役に決定した場合には、いかなるタイミングで各停止操作が行われたとしても、リールの停止制御によって、「リプレイ図柄−リプレイ図柄−リプレイ図柄」が有効ライン上に表示されるようにリールの回転を停止させる。
BB1は、「赤7図柄−赤7図柄−赤7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立し、以後、BB1作動状態となる。BB2は、「青7図柄−青7図柄−青7図柄」が有効ライン上に表示されることにより成立し、以後、BB2作動状態となる。遊技機1は、BB1作動状態において、メダルの払出枚数が450枚を超えるまでの間、又はBB2作動状態において、メダルの払出枚数が150枚を超えるまでの間、RB遊技状態を連続して作動させる。また、RB遊技状態は、遊技の回数が8回に達するか、又は、入賞が成立した回数が8回に達することにより終了する。ただし、RB遊技状態の終了条件が満たされる前であっても、メダルの払出枚数が450枚を超えたことによりBB1作動状態が終了した場合、又はメダルの払出枚数が150枚を超えたことによりBB2作動状態が終了した場合には、RB遊技状態もこれに伴って終了する。なお、BB1作動状態、及びBB2作動状態及を総称してBB作動状態という場合がある。
また、赤チェリー、青チェリー、ベル、スイカ、リプレイ、BB1、又はBB2に係る図柄の組合せ以外の図柄の組合せが有効ライン上に表示されると、ハズレとなる。
次に、図14を参照して、主制御回路60のROM32に記憶されているボーナス作動時テーブルについて説明する。なお、図14は、本実施形態における遊技機1のボーナス作動時テーブルの例を示す図である。
ボーナス作動時テーブルは、BB作動状態、及びRB遊技状態を終了させる条件を設定する際に使用するテーブルである。ボーナス作動時テーブルには、BB作動状態、及びRB遊技状態に係る終了条件が規定されている。具体的には、ボーナス作動時テーブルには、BB1作動状態終了条件として、ボーナス終了枚数カウンタの値について「450」が規定され、BB2作動状態の終了条件として、ボーナス終了枚数カウンタの値について「150」が規定されている。また、ボーナス作動時テーブルには、RB遊技状態の終了条件として、遊技可能回数と入賞可能回数の値について夫々「8」と「8」が規定されている。すなわち、遊技機1において、BB1作動状態は、メダルの払出枚数が450枚を超えることにより終了して、BB2作動状態は、メダルの払出枚数が150枚を超えることにより終了する。また、RB遊技状態は、8回遊技が行われるか、または、8回入賞することにより終了する。
次に、図15を参照して、主制御回路60のROM32に記憶されているRT作動時テーブルについて説明する。なお、図15は、本実施形態における遊技機1のRT作動時テーブルの例を示す図である。
RT作動時テーブルは、RT作動状態を終了させる条件を設定する際に使用するテーブルである。具体的にはRT作動時テーブルには、RT1作動状態終了条件として、RT遊技数カウンタの値について「100」が規定されている。すなわち、遊技機1において、RT1作動状態は、遊技数が「100」となりRT遊技数カウンタの値が「0」になることにより終了する。なお、RT2作動状態、RT3作動状態、RT4作動状態については、RT遊技数カウンタの値が規定されていないことから遊技数によっては終了しない。
次に、図16を参照して、主制御回路60のROM32に記憶されている停止テーブル群決定テーブルについて説明する。なお、図16は、本実施形態における遊技機1の停止テーブル群決定テーブルの例を示す図である。
図16に示す停止テーブル群決定テーブルには、小役・リプレイ用データポインタ(すなわち、内部当籤役)と遊技状態毎に停止テーブル群が規定されている。停止テーブル群決定テーブルは、図20のステップ8の処理において停止テーブル群を決定する際に用いられるテーブルである。停止テーブル群は複数の停止テーブルから構成されており、各停止テーブルは、停止操作が検出された順番が第1停止操作時、第2停止操作時、第3停止操作時の何れであるか、停止操作順序が順押し(左→中→右)であるか順押し以外であるか、などによって使い分けられる。
停止テーブルには、ストップボタン7L、7C、7R毎に、停止開始位置「0」〜「20」に対応する滑りコマ数(仮)が規定されている。停止開始位置とは、停止操作が検出された際に、センターライン8cに位置する図柄位置であって、リールの回転の停止が開始される図柄位置のことである。例えば、左リール3Lについて図柄位置「13」のベル図柄がセンターライン8c上に位置している際に、停止操作が検出されたときは、停止開始位置は「13」となる。また、当該停止開始位置から最大滑りコマ数(4コマ)の範囲内にある図柄をセンターライン8c上に停止させるための停止制御を「引き込み」といい、停止開始位置から滑りコマ数分の引き込みが行われた際にセンターライン8c上に位置する図柄に対応する図柄位置を「停止制御位置」という(停止開始位置に滑りコマ数を合算した値が停止制御位置となる)。
例えば、RT1作動状態、RT2作動状態、RT3作動状態において小役・リプレイ用データポインタが「1」(内部当籤役が「赤チェリー」)である場合に決定される停止テーブル群2に含まれる第1停止操作時用停止テーブルには、ストップボタン7Lに対応する滑りコマ数(仮)を滑りコマ数とした場合に、有効ライン上に赤チェリー図柄が停止表示されるように、当該滑りコマ数(仮)が規定されている。但し、本実施形態では、例えば、左リール3Lについて赤チェリー図柄は図柄位置「16」に配されていることから、停止開始位置が「0」〜「10」、「18」〜「20」である場合には、最大滑りコマ数分の引き込みを行ったとしても左図柄表示領域4Lの上段、中段又は下段の領域に赤チェリー図柄を停止表示させることができない(この場合、赤チェリーの取りこぼしとなる)。したがって、RT2作動状態において赤チェリーが内部当籤役として決定した場合には、左リール3Lについて、停止開始位置が「0」〜「10」、「18」〜「20」となるように停止操作を行なうことで、RT2作動状態と比較してリプレイが内部当籤役として決定する確率が相対的に低いRT3作動状態への移行を防ぐことができる。
また、RT1作動状態、RT2作動状態、RT3作動状態において小役・リプレイ用データポインタが「2」(内部当籤役が「青チェリー」)である場合に決定される停止テーブル群3に含まれる第1停止操作時用停止テーブルには、ストップボタン7Lに対応する滑りコマ数(仮)を滑りコマ数とした場合に、有効ライン上に青チェリー図柄が停止表示されるように、当該滑りコマ数(仮)が規定されている。但し、本実施形態では、例えば、左リール3Lについて青チェリー図柄は図柄位置「6」に配されていることから、停止開始位置が「0」、「8」〜「20」である場合には、最大滑りコマ数分の引き込みを行ったとしても左図柄表示領域4Lの上段、中段又は下段の領域に青チェリー図柄を停止表示させることができない(この場合、青チェリーの取りこぼしとなる)。したがって、RT2作動状態において青チェリーが内部当籤役として決定した場合には、左リール3Lについて、停止開始位置が「0」、「8」〜「20」となるように停止操作を行なうことで、RT2作動状態と比較してリプレイが内部当籤役として決定する確率が相対的に低いRT3作動状態への移行を防ぐことができる。
また、停止開始位置が「0」、「8」〜「10」、「18」〜「20」となるように停止操作を行なった場合には、左リール3Lに赤チェリー図柄、青チェリー図柄ともに停止表示させることができないことから、RT2作動状態において上記停止開始位置となるように停止操作を行なうことでRT3作動状態への移行を防ぐことができる。
次に、図17〜図19を参照して、主制御回路60のRAM33における内部当籤役格納領域、持越役格納領域、及び状態管理フラグ格納領域について説明する。なお、図17は、本実施形態における遊技機1の内部当籤役格納領域の例を示す図である。図18は、本実施形態における遊技機1の持越役格納領域の例を示す図である。図19は本実施形態における遊技機1の状態管理フラグ格納領域の例を示す図である。
内部当籤役格納領域は、RAM33上に割り当てられる8ビットのデータ領域であり、内部当籤役情報を記憶する。各内部当籤役格納領域は、ビット「0」〜「7」の領域に「0」又は「1」のデータを格納することにより、何れの役が内部当籤役であるかを示す。具体的には、内部当籤役1格納領域を構成するビット「0」〜「6」の各ビットは、「1」を格納することにより、それぞれ赤チェリー、青チェリー、ベル、スイカ、リプレイ、BB1、又はBB2が内部当籤役であることを示す。なお、図柄組合せテーブルに基づいて表示役が決定されると、RAM33上の表示役格納領域に当該表示役を示すデータが格納されるが、当該表示役格納領域は、内部当籤役格納領域と同様の構成となっている。
次に、図18を参照して、主制御回路60の持越役格納領域について説明する。持越役格納領域は、RAM33上に割り当てられる8ビットのデータ領域であり、持越役情報を記憶する。持越役格納領域はビット「5」〜「6」の各領域に「0」又は「1」のデータを格納することにより、それぞれBB1持越状態、又はBB2持越状態であるか否かを示す。
ここで、BB1持越状態とは、RT1作動状態〜RT3作動状態において内部当籤役としてBB1が決定された場合に、BB1が成立するまで、BB1が内部当籤役として持ち越されている状態をいう。BB2持越状態も同様である。なお、BB1持越状態、及びBB2持越状態を総称して「BB持越状態」という場合がある。
次に、図19を参照して、主制御回路60のRAM33における状態管理フラグ格納領域について説明する。なお、図19は、本実施形態における遊技機1の状態管理フラグ格納領域の例を示す図である。
状態管理フラグ格納領域は、RAM33上に割り当てられる8ビットのデータ領域である。状態管理フラグ格納領域はビット「0」〜「6」の各領域に「0」又は「1」のデータを格納することにより、それぞれBB1作動中、BB2作動中、RB作動中、RT1作動中、RT2作動中、RT3作動中、またはRT4作動中であるか否かを示す。すなわち、各作動中フラグがオンであるか又はオフであるかを示す。
次に、図20〜図30に示すフローチャートを参照して、主制御回路60のメインCPU31の制御動作について説明する。
まず、図20を参照して、主制御回路60のメインCPU31によるリセット割込処理について説明する。なお、図20は、本実施形態の主制御回路60で行われるメインCPU31によるリセット割込処理のフローチャートを示す図である。また、メインCPU31は、電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、ROM32に記憶されたリセット割込処理を順次行うように構成されている。
初めに、メインCPU31は、電源が投入されると、初期化を行う(ステップS1)。
次に、メインCPU31は、ゲーム終了時の指定RAM領域のクリアを行う(ステップS2)。具体的には、メインCPU31は、前回の単位遊技に使用されたRAM33における書き込み可能領域のデータ消去、RAM33における書き込み可能領域への今回の単位遊技に必要なパラメータの書き込み、今回の単位遊技でのシーケンスプログラムへの開始アドレスの指定等を行う。
次に、メインCPU31は、図21を用いて後述するボーナス作動監視処理を行う(ステップS3)。このボーナス作動監視処理は、BB1作動状態、又はBB2作動状態である場合において、遊技状態がRB遊技状態でないときに、RB遊技状態を発生させる処理である。
次に、メインCPU31は、図22を用いて後述するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS4)。メダル受付・スタートチェック処理では、メダルセンサ22S及びBETスイッチ11S、12S、13S等のチェックによる投入枚数カウンタの更新や、スタートスイッチ6Sの入力チェック等が行われる。
次に、メインCPU31は、スタートスイッチ6Sがオンされたと判別すると、内部当籤役を決定するための乱数値を抽出する(ステップS5)。具体的には、メインCPU31は、乱数発生器36とサンプリング回路37によって「0」〜「65535」の範囲から乱数値を抽出し、抽出した乱数値をRAM33の乱数値記憶領域に記憶する。
次に、メインCPU31は、図23を用いて後述する遊技状態監視処理を行う(ステップS6)。
次に、メインCPU31は、図24、図25を用いて後述する内部抽籤処理を行う(ステップS7)。この内部抽籤処理では、メインCPU31は、前述の内部抽籤テーブル決定テーブル(図5参照)、内部抽籤テーブル(図6〜図10参照)及び内部当籤役決定テーブル(図11、図12参照)を参照して内部当籤役を決定する。
次に、メインCPU31は、図16に示す停止テーブル群決定テーブルを参照し、遊技状態、持越状態及び内部当籤役に基づいて、停止テーブル群を決定する(ステップS8)。
次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路70に対して送信する(ステップS9)。スタートコマンドには、例えば、状態管理フラグ格納領域などに基づく遊技状態情報、内部当籤役情報などの情報が含まれている。
次に、メインCPU31は、全リールの回転開始を要求する(ステップS10)。例えば、メインCPU31は、RAM33にセットされた回転開始要求フラグをオンにするなどの処理を行う。全リールの回転開始を要求すると、リール3L、3C、3Rの回転開始処理及び加速制御処理が行われる。
次に、メインCPU31は、図26を用いて後述するリール停止制御処理を行う(ステップS11)。このリール停止制御処理では、メインCPU31は、遊技者の停止操作によりストップスイッチ7LS、7CS、7RSから出力された停止信号などに基づいて、各リール3L、3C、3Rの回転の停止を行う。
次に、メインCPU31は、リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止されると、表示された図柄の組合せに基づいて表示役を判別して、メダルの払出枚数を決定する(ステップS12)。この処理では、メインCPU31は、有効ラインに沿って表示された図柄のコードナンバーと図柄組合せテーブル(図13参照)に基づいて表示役を判別する。また、メインCPU31は、表示役格納領域を更新するとともに、表示役に対応する払出枚数の情報を更新する。
次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路70に対して送信する(ステップS13)。表示コマンドには、表示役を特定する表示役情報などの情報が含まれる。
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(ステップS14)。このメダル払出処理では、メインCPU31は、クレジットモードであれば、払出枚数に基づいてRAM33にセットされたクレジットカウンタを更新する。クレジットカウンタが更新されると、クレジット表示部19にクレジットカウンタの値を表示させる。また、メインCPU31は、払い出しモードであれば、払出枚数に基づいてホッパー駆動回路41によりホッパー40を駆動制御してメダルの払い出しを行う。
次に、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタが「1」以上である場合には、当該ボーナス終了枚数カウンタの値からステップS14の処理において払い出したメダルの枚数を減算する(ステップS15)。
次に、メインCPU31は、BB1作動中フラグ、又はBB2作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS16)。このとき、メインCPU31は、BB1作動中フラグ、又はBB2作動中フラグがオンであると判別したときには、図27を用いて後述するボーナス終了チェック処理を行い(ステップS17)、ステップS18の処理に移行する。一方、メインCPU31は、BB1作動中フラグ、又はBB2作動中フラグがオンではないと判別したとき、すなわち、BB1作動中フラグ、又はBB2作動中フラグが何れもオフであると判別したときには、ステップS18の処理に移行する。
次に、メインCPU31は、ステップS16の処理においてBB1作動中フラグ、又はBB2作動中フラグがオンではないと判別したとき、又は、ステップS17の処理を終えたときには、図28を用いて後述するRT制御処理を行い(ステップS18)、ステップS19の処理に移行する。
次に、メインCPU31は、ステップS18の処理を終えたときには、図29を用いて後述するボーナス作動チェック処理を行う(ステップS19)。この処理が終了すると、メインCPU31は、ステップS2の処理に移行する。
このように、メインCPU31は、ステップS2からステップS19までの処理を単位遊技における処理として実行し、ステップS19の処理が終了すると、次回の単位遊技における処理を実行すべく、ステップS2の処理に移る。
次に、図21を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。なお、図21は、本実施形態の主制御回路60で行われるボーナス作動監視処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、BB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS21)。具体的には、メインCPU31は、BB1作動中フラグ、又はBB2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。このとき、メインCPU31は、BB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動監視処理を終了する。一方、メインCPU31は、BB作動中フラグはオンであると判別したときには、次いで、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS22)。
メインCPU31は、ステップS22の処理においてRB作動中フラグはオンであると判別したときには、ボーナス作動監視処理を終了する。一方、メインCPU31は、RB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動時テーブル(図14参照)に基づいて、RB作動時処理を行う(ステップS23)。具体的には、メインCPU31は、ボーナス作動時テーブルに基づいて、遊技可能回数カウンタに「8」をセットし、入賞可能回数カウンタに「8」をセットするとともに、RB作動中フラグをオンにする。メインCPU31は、この処理を終えると、ボーナス作動監視処理を終了する。
すなわち、メインCPU31は、ボーナス作動監視処理により、BB1作動状態、又はBB2作動状態である場合には、常にRB遊技状態を作動させる。例えば、メインCPU31は、前回の単位遊技において、遊技可能回数カウンタ又は入賞可能回数カウンタの何れか一方が「0」となり、RB遊技状態が終了した場合であっても、引き続きBB1作動状態、又はBB2作動状態である場合には、再びRB遊技状態を作動させる。なお、メインCPU31は、ボーナス作動監視処理を終了させると、図20のステップS4の処理に移行する。
次に、図22を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。なお、図22は、本実施形態の主制御回路60で行われるメダル受付・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、自動投入カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS31)。このとき、メインCPU31は、自動投入カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、ステップS33の処理に移行する。一方、メインCPU31は、自動投入カウンタの値は「0」であると判別したときには、次いで、メダルの通過を許可して(ステップS32)、ステップS35の処理に移行する。なお、自動投入カウンタは、前回のゲームにおいてリプレイが成立したか否かを識別するためのデータである。
メインCPU31は、ステップS31の処理において、自動投入カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写して(ステップS33)、自動投入カウンタをクリアする(ステップS34)。なお、投入枚数カウンタは、投入枚数を計数するためのデータである。
メインCPU31は、ステップS32又はステップS34の処理を終えたときには、次いで、投入枚数カウンタの最大値として「3」を決定する(ステップS35)。
次に、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンである否かを判別する(ステップS36)。このとき、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンではないと判別したときには、ステップS38の処理に移行する。一方、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンであると判別したときには、投入枚数カウンタの最大値を「2」に変更し(ステップS37)、ステップS38の処理に移行する。
メインCPU31は、ステップS36の処理においてRB作動中フラグがオンではないと判別したとき、ステップS37の処理を終えたとき、後述するステップS46の処理において投入枚数カウンタの値は最大値と等しくないと判別したとき、又は、後述するステップS47の処理においてスタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには、次いで、メダルが通過したか否かを判別する(ステップS38)。このとき、メインCPU31は、メダルが通過しなかったと判別したときには、ステップS44の処理に移行する。一方、メインCPU31は、メダルが通過したと判別したときには、次いで、投入枚数カウンタの値は最大値と等しいか否かを判別する(ステップS39)。
メインCPU31は、ステップS39の処理において投入枚数カウンタの値は最大値と等しいと判別したときには、クレジットカウンタの値に「1」を加算し(ステップS43)、ステップS44の処理に移行する。ここで、クレジットカウンタは、クレジットされたメダルの枚数を計数するためのデータである。一方、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値は最大値と等しくないと判別したときには、次いで、投入枚数カウンタの値に「1」を加算する(ステップS40)。次に、メインCPU31は、有効ラインカウンタに「5」をセットする(ステップS41)とともに、BETコマンドを副制御回路70に送信し(ステップS42)、ステップS44の処理に移行する。なお、有効ラインカウンタは有効ラインの数を特定するためのデータであり、有効ラインカウンタに基づいて表示役の検索が行われる。
次に、メインCPU31は、ステップS38の処理においてメダルが通過しなかったと判別したとき、ステップS42の処理又はステップS43の処理を行った後には、メダルの通過中であるか否かを判別する(ステップS44)。具体的には、投入されたメダルを検出するフォトセンサーが、メダルを検出している途中であるか否かを判別する。このとき、メインCPU31は、メダルの通過中であると判別したときには、ステップS46の処理に移行する。一方、メインCPU31は、メダルの通過中ではないと判別したときには、BETスイッチ11S〜13Sのチェックを行う(ステップS45)。具体的には、メインCPU31は、BETスイッチ11S〜13Sがオンである場合に、その種別を特定するとともに、投入枚数カウンタ、クレジットカウンタ及び投入枚数カウンタの最大値とに基づいて、投入枚数カウンタに加算する値を算出して投入枚数カウンタを更新する。なお、メインCPU31は、ステップS38の処理でメダルが通過しなかったと判別した場合であって、何れかのBETスイッチ11S〜13Sがオンとされているときには、有効ラインカウンタに「5」をセットし、また、オンとされたBETスイッチ11S〜13Sの種別に基づいて投入枚数カウンタの値を更新するとともに、投入枚数カウンタの値を示す情報を含むBETコマンドを副制御回路70に送信する。
次に、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値は最大値と等しいか否かを判別する(ステップS46)。このとき、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値は最大値と等しくないと判別したときには、ステップS38の処理に移行する。一方、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値は最大値と等しいと判別したときには、次いで、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判別する(ステップS47)。
メインCPU31は、ステップS47の処理において、スタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには、ステップS38の処理に移行する。一方、メインCPU31は、スタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには、次いで、メダルの通過を禁止して(ステップS48)、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。なお、メインCPU31は、メダル受付・スタートチェック処理を終了させると、図20のステップS5の処理に移行する。
次に、図23を参照して、遊技状態監視処理について説明する。なお、図23は、本実施形態の主制御回路60で行われる遊技状態監視処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」であるか否かを判別する(ステップS51)。このとき、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」であると判別したときには、遊技状態監視処理を終了させる。一方、メインCPU31は、持越役の種別に応じて対応するBB持越中フラグをオンとし(ステップS52)、遊技状態監視処理を終了させる。具体的には、メインCPU31は、ステップS52の処理において、持越役格納領域が「00100000」であるときには、BB1持越中フラグをオンとし、持越役格納領域が「01000000」であるときには、BB2持越中フラグをオンとする。
メインCPU31は、遊技状態監視処理を終了させると、図20のステップS7の処理に移行する。
次に、図24及び図25を参照して、内部抽籤処理について説明する。なお、図24及び図25は、本実施形態の主制御回路60で行われる内部抽籤処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、図5に示す内部抽籤テーブル決定テーブルを参照して、遊技・作動状態に基づいて内部抽籤テーブルの種別及び抽籤回数を決定する(ステップS61)。具体的には、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンである場合には、内部抽籤テーブルとしてRB遊技状態内部抽籤テーブルを決定するとともに抽籤回数として「4」を決定する。また、メインCPU31は、RT1作動中フラグ、RT2作動中フラグ、又はRT3作動中フラグがオンである場合には、内部抽籤テーブルとしてそれぞれRT1作動状態用内部抽籤テーブル、RT2作動状態用内部抽籤テーブル、RT3作動状態用内部抽籤テーブルを決定するとともに抽籤回数として「9」を決定する。さらに、メインCPU31は、RT4作動中フラグがオンである場合には、内部抽籤テーブルとしてRT4作動状態用内部抽籤テーブルを決定するとともに抽籤回数として「7」を決定する。
次に、メインCPU31は、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットする(ステップS62)。
次に、メインCPU31は、乱数値を取得し、乱数データとしてセットする(ステップS63)。具体的には、メインCPU31は、ステップS5の処理においてRAM33の乱数値記憶領域に記憶させた乱数値を、RAM33の乱数データ記憶領域に乱数データとして複写する。
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブルを参照して、当籤番号に基づいて抽籤値を取得する(ステップS64)。
次に、メインCPU31は、乱数データの示す値から抽籤値を減算し、減算結果を乱数データとしてセットする(ステップS65)。具体的には、メインCPU31は、乱数データ記憶領域に記憶された乱数データの示す値からステップS64の処理において取得した抽籤値を減算し、当該減算結果によって乱数データ記憶領域を更新する。
次に、メインCPU31は、ステップS65の減算処理において桁かりが行われたか否か、すなわち、減算結果が負の値となったか否かを判別する(ステップS66)。このとき、メインCPU31は、桁かりが行われたと判別したときには、当籤番号に基づいて小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを決定し(ステップS71)、ステップS72の処理に移行する。一方、メインCPU31は、桁かりが行われなかったと判別したときには、次いで、当籤番号から「1」を減算する(ステップS67)とともに、抽籤番号から「1」を減算する(ステップS68)。次いで、メインCPU31は、抽籤回数は「0」であるか否かを判別する(ステップS69)。
メインCPU31は、ステップS69の処理において抽籤回数は「0」であると判別したときには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタをそれぞれ「0」に決定し(ステップS70)、ステップS72の処理に移行する。一方、メインCPU31は、抽籤回数は「0」ではないと判別したときには、ステップS64の処理に移行する。この後、メインCPU31は、ステップS64からステップS69の処理(以下、「繰り返し処理」という)を、抽籤回数が「0」になるか、又は桁かりが行われるまで繰り返す。
次に、メインCPU31は、ステップS70の処理、又は、ステップS71の処理を終了した後には、次いで、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて当たり要求フラグを取得する(ステップS72)。
次に、メインCPU31は、取得した当たり要求フラグを対応する内部当籤役格納領域に格納する(ステップS73)。具体的には、メインCPU31は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルに規定された当たり要求フラグのデータを、内部当籤役格納領域に格納する。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」であるか否かを判別する(ステップS74)。このとき、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」ではないと判別したときには、ステップS80の処理に移行する。一方、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」であると判別したときには、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタに基づいて、当たり要求フラグを取得する(ステップS75)。次いで、メインCPU31は、取得した当たり要求フラグを持越役格納領域に格納する(ステップS76)。具体的には、メインCPU31は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルに規定された当たり要求フラグのデータを、持越役格納領域に格納する。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」であるか否かを判別する(ステップS77)。このとき、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」であると判別した時には、ステップS80の処理に移行する。一方、メインCPU31は、持越役格納領域は「00000000」ではないと判別したときには、RT1作動中フラグ、RT2作動中フラグ、RT3作動中フラグをオフにするとともに、RT遊技数カウンタの値をクリアし(ステップS78)、次いでRT4作動中フラグをオンにし(ステップS79)、ステップS80の処理に移行する。
メインCPU31は、ステップS74の処理において持越役格納領域は「00000000」ではないと判別したとき、ステップS74の処理において持越役格納領域は「00000000」であると判別したとき、または、ステップS79の処理を終了した後には、次いで、持越役格納領域と内部当籤役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納する(ステップS77)。
メインCPU31は、内部抽籤処理を終了させると、図20のステップS8の処理に移行する。
なお、メインCPU31は、内部抽籤処理において上記繰り返し処理を実行することにより、内部当籤役の抽籤を行っている。具体的には、メインCPU31は、抽出した乱数値から順次、抽籤値を減算することにより、桁かりが行われた際の当籤番号に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを決定し、決定した当該各データポインタと内部当籤役決定テーブルとに基づいて内部当籤役を決定する。
次に、図26を参照して、リール停止制御処理について説明する。なお、図26は、本実施形態の主制御回路60で行われるリール停止制御処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、有効なストップスイッチが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS81)。具体的には、メインCPU31は、遊技者による停止操作に基づいて、回転中のリール3L、3C、3Rに対応するストップスイッチ7LS、7CS、7RSがオンとされたか否かを判別する。このとき、メインCPU31は、有効なストップスイッチが押圧操作されていないと判別したときには、再度当該ステップS81の処理を実行する。すなわち、メインCPU31は、有効なストップスイッチが押圧操作されるまでステップS81の処理を繰り返す。一方、メインCPU31は、ステップS81の処理において、有効なストップスイッチが押圧操作されたと判別したときには、当該ストップボタンの押圧操作を無効化する(ステップS82)。
次に、メインCPU31は、図20のステップS8の処理で決定した停止テーブル群から、停止操作が検出された順番や、停止操作順序が順押し(左→中→右)であるか否か等に基づいて、停止テーブルを選択する(ステップS83)。
次に、メインCPU31は、選択した停止テーブルを参照し、図柄カウンタに応じた滑りコマ数(仮)を取得する(ステップS84)。ここで、滑りコマ数(仮)とは、ボーナスを除く内部当籤役に係る図柄の組合せを構成する構成図柄を有効ライン上に停止させるためのコマ数である。後述するように、ボーナス役が内部当籤役として決定されている場合(持越状態である場合を含む)において、停止開始位置から最大滑りコマ数の範囲内にボーナス役に係る構成図柄が存在する場合には、当該ボーナス役に係る構成図柄が有効ライン上に停止するように滑りコマ数が本決定される。一方、最大滑りコマ数の範囲内にボーナス役に係る構成図柄が存在しない場合には、滑りコマ数(仮)が滑りコマ数として本決定される。
次に、メインCPU31は、図柄チェック回数として「5」をセットする(ステップS85)。
次に、メインCPU31は、図柄カウンタに対応する図柄位置から図柄チェック回数の範囲内における、最も優先順位の高い図柄位置を検索する(ステップS86)。具体的には、メインCPU31は、停止開始位置から図柄チェック回数の範囲内(0コマから4コマの範囲内)に、内部当籤役に係る図柄の組合せを構成する構成図柄であって、滑りコマ数(仮)に基づいてリールの回転を停止させた場合に有効ライン上に停止する図柄よりも、有効ライン上に停止させるべき優先順位の高い図柄があるかを検索する。ここで、当該優先順位は、以下の通りに規定されている。まず、優先順位1位はリプレイに係る図柄の組合せを構成する構成図柄であり、次いで、優先順位2位はボーナス役(BB1、BB2)に係る図柄の組合せを構成する構成図柄である。優先順位3位以降は小役に係る図柄の組合せを構成する構成図柄であり、その中でもメダルの払出枚数の多い順に優先順位が高い。例えば、BB1持越状態であって、スイカが内部当籤役として決定されたゲームにおいて、停止開始位置が「11」などであるときには、左リール3Lについて、停止テーブルに基づいてスイカ図柄が有効ライン上に停止するように滑りコマ数(仮)として「0」又は「1」が決定されるが、最大滑りコマ数の範囲内にBB1に係る図柄の組合せを構成する構成図柄である赤7図柄が存在することから、当該赤7図柄が有効ライン上に停止表示されるように、滑りコマ数として「2」、又は「3」が決定される。
次に、メインCPU31は、検索結果に基づいて、滑りコマ数を決定する(ステップS87)。本実施形態においては、ストップスイッチ7Sにより停止操作に基づく停止信号が出力されてから、190ミリ秒以内に対応するリールの回転を停止させるための制御が行われ、この際、「0」〜「4」のうちの何れかの値の滑りコマ数が決定される。このため、ステップS85の処理において図柄チェック回数として「5」をセットし、この範囲内ある最も優先順位の高い図柄の位置を検索している。
このように滑りコマ数が決定されることにより、例えば、ストップボタン7に対する押圧操作が行われたときに、該当するリールの図柄カウンタに対応する図柄位置が「0」であって、決定された滑りコマ数が「4」であれば、図柄位置「4」に係る図柄をセンターライン8cに沿って表示させるように当該リールの回転を停止させるための制御が行われる。
次に、メインCPU31は、停止制御位置待ちに移行する(ステップS88)。具体的には、メインCPU31は、上述したように決定した滑りコマ数により定まる停止制御位置に基づいて、後述する割込処理(図30参照)のリール制御処理(ステップS153)が行われるまで、当該リール停止制御処理の処理を停止する。なお、メインCPU31は、割込処理のリール制御処理(ステップS153)により該当するリールを停止させると、当該リール停止制御処理を再開させる。
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路70に送信する(ステップS89)。リール停止コマンドには、停止させたリールの種別、停止開始位置、停止制御位置などを示すデータが含まれる。
次に、メインCPU31は、押圧操作が有効なストップボタン7があるか否かを判別する(ステップS90)。このとき、メインCPU31は、押圧操作が有効なストップボタン7があると判別したときには、ステップS81の処理に移行する。すなわち、メインCPU31は、全てのリールが停止したと判別するまで、ステップS81からステップS89の処理を繰り返し行う。一方、メインCPU31は、押圧操作が有効なストップボタン7がないと判別したときには、リール停止制御処理を終了させ、図20のステップS12の処理に移行する。
次に、図27を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。なお、図27は、本実施形態の主制御回路60で行われるボーナス終了チェック処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS101)。このとき、メインCPU31は、入賞が成立していないと判別したときには、ステップS108の処理に移行する。一方、メインCPU31は、入賞が成立したと判別したときには、次いで、ボーナス終了枚数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS102)。
メインCPU31は、ステップS102の処理においてボーナス終了枚数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、ステップS106の処理に移行する。一方、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタの値は「0」であると判別したときには、次いで、BB終了時処理を行う(ステップS103)。具体的には、メインCPU31は、オンとなっているBB1作動中フラグ、又はBB2作動中フラグをオフにするとともに、RB作動中フラグがオンとなっている場合にはRB作動中フラグをオフとする。
次に、メインCPU31は、RT作動時テーブルに基づいてRT1作動時処理を行う(ステップS104)。具体的には、メインCPU31は、RT1作動中フラグをオンにするとともに、RT作動時テーブルに基づいて、RT遊技数カウンタに「100」をセットする。
次に、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路70に送信し(ステップS105)、ボーナス終了チェック処理を終了させる。
他方、メインCPU31は、ステップS102の処理においてボーナス終了枚数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、次いで、入賞可能回数カウンタの値から「1」を減算する(ステップS106)。
次に、メインCPU31は、ステップS106の処理において減算した入賞可能回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS107)。このとき、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタの値は「0」であると判別したときには、ステップS110の処理に移行する。一方、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、ステップS108の処理に移行する。
次に、メインCPU31は、ステップS101の処理において入賞が成立していないと判別したとき、又は、ステップS107の処理において入賞可能回数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、次いで、遊技可能回数カウンタの値から「1」を減算する(ステップS108)。
次に、メインCPU31は、ステップS108の処理において減算した遊技可能回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS109)。このとき、メインCPU31は、遊技可能回数カウンタの値は「0」であると判別したときには、ステップS110の処理に移行する。一方、メインCPU31は、遊技可能回数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了させる。
メインCPU31は、ステップS107の処理において入賞可能回数カウンタの値は「0」であると判別したとき、又は、ステップS109の処理において遊技可能回数カウンタの値は「0」であると判別したときには、次いで、RB終了時処理を行う(ステップS110)。具体的には、メインCPU31は、RB作動中フラグをオフにするなどの処理を行う。メインCPU31は、RB終了時処理を行うとボーナス終了チェック処理を終了させる。
メインCPU31は、ボーナス終了チェック処理を終了させると、図20のステップS18の処理に移行する。
次に、図28を参照して、RT制御処理について説明する。なお、図28は、本実施形態の主制御回路60で行なわれるRT制御処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、RT1作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS121)。このとき、メインCPU31は、RT1作動中フラグはオンではないと判別したときには、RT制御処理を終了させる。一方、メインCPU31は、RT1作動中フラグはオンであると判別したときには、次いでRT遊技数カウンタから「1」を減算する(ステップS122)。
次に、メインCPU31は、RT遊技数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS123)。このとき、メインCPU31は、RT遊技数カウンタの値は「0」ではないと判別したときにはRT制御処理を終了させる。一方、メインCPU31は、RT遊技数カウンタの値は「0」であると判別したときには、RT1作動中フラグをオフにし(ステップS124)、次いで、RT2作動中フラグをオンにし(ステップS125)、RT制御処理を終了させる。
メインCPU31は、RT制御処理を終了させると、図20のステップS19の処理に移行する。
次に、図29を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。なお、図29は、本実施形態の主制御回路60で行われるボーナス作動チェック処理のフローチャートを示す図である。
初めに、メインCPU31は、表示役はBB1であるか否かを判別する(ステップS131)。このとき、メインCPU31は、表示役はBB1ではないと判別したときには、ステップS133の処理に移行する。一方、メインCPU31は、表示役はBB1であると判別したときには、次いで、ボーナス作動時テーブルに基づいて、BB1作動時処理を行い(ステップS132)、ステップS135の処理に移行する。具体的には、メインCPU31は、ステップS132の処理において、RT4作動中フラグをオフにするとともに、BB1作動中フラグをオンにして、ボーナス終了枚数カウンタに「450」をセットする。
メインCPU31は、ステップS131の処理において表示役はBB1ではないと判別したときには、次いで、表示役はBB2であるか否かを判別する(ステップS133)。このとき、メインCPU31は、表示役はBB2ではないと判別したときには、ステップS137の処理に移行する。一方、メインCPU31は、表示役はBB2であると判別したときには、次いで、ボーナス作動時テーブルに基づいて、BB2作動時処理を行い(ステップS134)、ステップS135の処理に移行する。具体的には、メインCPU31は、ステップS134の処理において、RT4作動中フラグをオフにするとともに、BB2作動中フラグをオンにして、ボーナス終了枚数カウンタに「150」をセットする。
メインCPU31は、ステップS132の処理においてBB1作動時処理を行ったとき、ステップS134の処理においてBB2作動時処理を行ったときには、次いで、持越役格納領域をクリアする(ステップS135)とともに、ボーナス開始コマンドを副制御回路70に送信し(ステップS136)、ボーナス作動チェック処理を終了させる。
他方、メインCPU31は、ステップS133の処理において表示役はBB2ではないと判別したときには、次いで表示役は赤チェリー、又は青チェリーであるか否かを判別する(ステップS137)。このとき、メインCPU31は、表示役は赤チェリー、又は青チェリーではないと判別したときには、ステップS141の処理に移行する。一方、メインCPU31は、表示役は赤チェリー、又は青チェリーであると判別したときには、次いで、RT2作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS138)。
メインCPU31は、ステップS138の処理において、RT2作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了させる。一方、メインCPU31は、RT2作動中フラグはオンであると判別したときには、RT2作動中フラグをオフにするとともに(ステップS139)、RT3作動中フラグをオンにし(ステップS140)、ボーナス作動チェック処理を終了させる。
他方、メインCPU31は、ステップS137の処理において表示役が赤チェリー、又は青チェリーではないと判別したときには、次いで、表示役はリプレイであるか否かを判別する(ステップS141)。このとき、メインCPU31は、表示役はリプレイであると判別したときには、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写し(ステップS142)、ボーナス作動チェック処理を終了させる。一方、メインCPU31は、表示役はリプレイではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了させる。
メインCPU31は、ボーナス作動チェック処理を終了させると、図20のステップS2の処理に移行する。
次に、図30を参照して、メインCPUの制御による割込処理について説明する。なお、図30は、本実施形態の主制御回路60で行われるメインCPUの制御による割込処理のフローチャートを示す図である。また、このメインCPUの制御による割込処理は、所定の周期(例えば、1.1173ミリ秒)毎に発生する割込処理である。
初めに、メインCPU31は、当該メインCPUの制御による割込処理を呼び出す前に実行されているプログラムを中断し、その中断した位置を示すアドレス、各種レジスタの値をRAM33の所定の領域に退避させる(ステップS151)。これは、当該メインCPUの制御による割込処理が終了した場合に、退避されたプログラムの中断した位置を示すアドレス、各種レジスタの値を復帰させ、中断した時点からプログラムを継続して実行するためである。
次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS152)。具体的には、メインCPU31は、各スイッチからの信号をチェックする。
次に、メインCPU31は、リール制御処理を行う(ステップS153)。具体的には、メインCPU31は、リールの回転開始要求があった場合には、リール3L、3C、3Rの回転を開始させ、一定速度で回転させるための制御を行う。また、メインCPU31は、リール停止制御処理(図26参照)において滑りコマ数が決定されたことにより停止制御位置が定まっている場合には、該当するリールの図柄カウンタの値が停止制御位置を示す値と同一の値となったときに当該リールを停止させるための制御を行う。例えば、メインCPU31は、停止制御位置を示す値が「4」である場合には、図柄カウンタの値が「4」になったときに、該当するリールを停止させるための制御を行う。
次に、メインCPU31は、ランプ・7SEG駆動制御処理を行う(ステップS154)。具体的には、メインCPU31は、ランプ駆動回路45を介して、BETランプ9a、9b、9c及びWINランプ17を駆動制御する。これにより、BETランプ9a、9b、9c及びWINランプ17の点灯や消灯が行われる。また、メインCPU31は、表示部駆動回路48を介して、払出枚数表示部18及びクレジット表示部19を駆動制御する。これにより、払出枚数表示部18及びクレジット表示部19に各種情報(クレジット数など)の表示が行われる。
次に、メインCPU31は、ステップS151の処理においてRAM33に退避した値を参照してレジスタの復帰を行う(ステップS155)。この処理が終了すると、当該メインCPUの制御による割込処理を終了させ、当該メインCPUの制御による割込処理の発生により中断したプログラムを継続して実行する。
次に、図31〜図35に示すフローチャートを参照して、副制御回路70の動作について説明する。
まず、図31を参照して、サブCPU71による主基板通信処理について説明する。なお、図31は、本実施形態のサブCPU71による主基板通信処理のフローチャートを示す図である。
初めに、サブCPU71は、主制御回路60から送信されるコマンドの受信を行う(ステップS161)。
次に、サブCPU71は、受信したコマンドから種別情報を抽出する(ステップS162)。
次に、サブCPU71は、前回受信したコマンドと異なる種別のコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS163)。このとき、サブCPU71は、前回受信したコマンドと同じ種別のコマンドを受信したと判別したときには、ステップS161の処理に移行する。一方、サブCPU71は、前回受信したコマンドと異なる種別のコマンドを受信したと判別したときには、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューへメッセージの格納を行う(ステップS164)。ここで、メッセージキューとは、プロセス間で情報の交換を行うための機構であり、本実施形態においては、ステップS164の処理によって遊技情報をメッセージとしてメッセージキューへ格納しておき、後述する演出登録処理(図32参照)に遊技情報を受け渡している。
次に、図32を参照して、サブCPU71による演出登録処理について説明する。なお、図32は、本実施形態のサブCPU71による演出登録処理のフローチャートを示す図である。
初めに、サブCPU71は、メッセージキューからメッセージを取り出す(ステップS171)。次いで、サブCPU71は、メッセージキューにメッセージはあったか否かを判別する(ステップS172)。このとき、サブCPU71は、メッセージキューにメッセージはなかったと判別したときには、ステップS175の処理に移行する。一方、サブCPU71は、メッセージキューにメッセージはあったと判別したときには、当該メッセージから遊技情報をSDRAM73に複写し(ステップS173)、次いで、図33を用いて後述する演出内容決定処理を行う(ステップS174)。
次に、サブCPU71は、ステップS172の処理においてメッセージキューにメッセージはなかったと判別したとき、または、ステップS174の演出内容決定処理を行った後に、アニメーションデータの登録を行う(ステップS175)。具体的には、サブCPU71は、演出内容決定処理においてセットされた演出データに基づいて、アニメーションデータの登録を行い、液晶表示装置5に画像を表示させる。さらに具体的には、サブCPU71は、演出内容決定処理において決定された演出データに基づいて、画像表示コマンドをレンダリングプロセッサ74に送信する。レンダリングプロセッサ74は、受信した画像表示コマンドに基づいて、描画用SDRAM75に展開されている画像データの中から適当な画像データを選択するとともに当該画像データの表示位置や大きさを決定し、画像データを描画用SDRAM75に備えられた一方のフレームバッファ領域に格納する。レンダリングプロセッサ74は、所定の周期(1/30秒)毎にフレームバッファ領域の表示画像データ領域と書込画像データ領域とを入れ替えるバンク切替処理を行う。バンク切替処理においてレンダリングプロセッサ74は、書込画像データ領域に書き込まれている画像データを液晶表示装置5に出力するとともに、表示画像データ領域を書込画像データ領域に入れ替え、次に表示すべき画像データの書き込みを行う。
次に、サブCPU71は、LED・サウンドデータの登録を行う(ステップS176)。具体的には、サブCPU71は、演出内容決定処理においてセットされた演出データに基づいて、LED・サウンドデータの登録を行い、音・ランプ制御回路90を介してLED101を点灯させ、又、スピーカ21L、21Rから音を出力させる。この処理が終了すると、サブCPU71は、ステップS171の処理に戻る。
次に、図33を参照して、サブCPU71による演出内容決定処理について説明する。なお、図33は、本実施形態のサブCPU71による演出内容決定処理のフローチャートを示す図である。
初めに、サブCPU71は、スタートコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS181)。このとき、サブCPU71は、スタートコマンドを受信していないと判別したときには、ステップS183の処理に移行する。一方、サブCPU71は、スタートコマンドを受信したと判別したときには、図34を用いて後述する演出抽籤処理を行い(ステップS182)、ステップS194の処理に移行する。
次に、サブCPU71は、ステップS181の処理においてスタートコマンドを受信していないと判別したときには、次いで、リール停止コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS183)。このとき、サブCPU71は、リール停止コマンドを受信していないと判別したときには、ステップS185の処理に移行する。一方、サブCPU71は、リール停止コマンドを受信したと判別したときには、リールの種別等に基づいて演出データをセットし(ステップS184)、ステップS194の処理に移行する。
次に、サブCPU71は、ステップS183の処理においてリール停止コマンドを受信していないと判別したときには、次いで、表示コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS185)。このとき、サブCPU71は、表示コマンドを受信していないと判別したときには、ステップS187の処理に移行する。一方、サブCPU71は、表示コマンドを受信したと判別したときには、表示役の種別等に応じて演出データをセットし(ステップS186)、ステップS194の処理に移行する。
次に、サブCPU71は、ステップS185の処理において表示コマンドを受信していないと判別したときには、次いで、ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS187)。このとき、サブCPU71は、ボーナス開始コマンドを受信していないと判別したときには、ステップS190の処理に移行する。一方、サブCPU71は、ボーナス開始コマンドを受信したと判別したときには、ボーナスゲームの種別に応じて演出データをセットするとともに(ステップS188)、ボーナスゲームの種別に応じて、副制御回路70のSDRAM73において保持する遊技・作動状態情報(サブ)をBB1作動状態(サブ)〜BB2作動状態(サブ)に変更し(ステップS189)、ステップS194の処理に移行する。具体的には、サブCPU71は、ステップS530の処理において、ボーナスゲームがBB1である場合にはBB1作動状態(サブ)に変更し、ボーナスゲームがBB2である場合にはBB2作動状態(サブ)に変更する。
次に、サブCPU71は、ステップS187の処理においてボーナス開始コマンドを受信していないと判別したときには、次いで、ボーナス終了コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS190)。このとき、サブCPU71は、ボーナス終了コマンドを受信したと判別したときには、ボーナスゲーム終了時用の演出データをセットする(ステップS191)とともに、副制御回路70のSDRAM73において保持する遊技・作動状態情報(サブ)をRT1作動状態(サブ)に変更し(ステップS192)、次いで、RT遊技数カウンタ(サブ)に「100」をセットし(ステップS193)、ステップS194の処理に移行する。一方、サブCPU71は、ボーナス終了コマンドを受信していないと判別したときには、ステップS194の処理に移行する。
次に、サブCPU71は、ステップS182の処理、ステップS184の処理、ステップS186の処理、ステップS189の処理、ステップS193の処理を終了した後、または、ステップS190の処理においてボーナス終了コマンドを受信していないと判別したときには、次いで、セットした演出データに基づいて演出を実行し(ステップS194)、演出内容決定処理を終了させる。
サブCPU71は、演出内容決定処理を終了させると、演出登録処理(図32参照)のステップS175の処理に移行する。
次に、図34を参照して、サブCPU71による演出抽籤処理について説明する。なお、図34は、本実施形態のサブCPU71による演出抽籤処理のフローチャートを示す図である。
初めに、サブCPU71は、BB1作動状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS201)。このとき、サブCPU71は、BB1作動状態(サブ)ではないと判別したときには、ステップS203の処理に移行する。一方、サブCPU71は、BB1作動状態(サブ)であると判別したときには、BB1作動中用演出データをセットし(ステップS202)、演出抽籤処理を終了させる。
サブCPU71は、ステップS201の処理においてBB1作動状態(サブ)ではないと判別したときには、次いで、BB2作動状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS203)。このとき、サブCPU71は、BB2作動状態(サブ)ではないと判別したときには、ステップS205の処理に移行する。一方、サブCPU71は、BB2作動状態(サブ)であると判別したときには、BB2作動中用演出データをセットし(ステップS204)、演出抽籤処理を終了させる。
サブCPU71は、ステップS203の処理においてBB2作動状態(サブ)ではないと判別したときには、次いで、RT1作動状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS205)。このとき、サブCPU71は、RT1作動状態(サブ)ではないと判別したときには、ステップS208の処理に移行する。一方、サブCPU71は、RT1作動状態(サブ)であると判別したときには、図35を用いて後述するRT遊技数更新処理を行い(ステップS206)、次いで、RT1作動中用演出データをセットし(ステップS207)、演出抽籤処理を終了させる。
サブCPU71は、ステップS205の処理においてRT1作動状態(サブ)ではないと判別したときには、次いで、RT2作動状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS208)。このとき、サブCPU71は、RT2作動状態(サブ)ではないと判別したときには、ステップS211の処理に移行する。一方、サブCPU71は、RT2作動状態(サブ)であると判別したときには、内部当籤役は赤チェリー、又は青チェリーであるか否かを判別する(ステップS209)。
サブCPU71は、ステップS209の処理において内部当籤役は赤チェリー、又は青チェリーではないと判別したときには、ステップS211の処理に移行する。一方、サブCPU71は、内部当籤役は赤チェリー、又は青チェリーであると判別したときには報知用の演出データ、具体的には報知音を出力するための演出データ、報知画像を表示するための演出データをセットし(ステップS210)、演出抽籤処理を終了させる。なお、本実施形態においては、RT2作動状態(サブ)において内部当籤役として赤チェリー、又は青チェリーが決定されたときには内部当籤役として赤チェリー、又は青チェリーが決定されたことを報知する演出を無条件に実行することとしているが、これに限定されることはなく、所定の条件を充足した際に報知するための演出を実行することとしてもよい。具体的には、RT1作動状態(サブ)におけるハズレ時や赤チェリー、又は青チェリーの内部当籤時にポイントを加算し、当該ポイントに基づいて報知するための演出を実行することとしてもよい。また、この場合、赤チェリー、又は青チェリーが成立した場合にのみポイントを加算することとしてもよい。
サブCPU71は、ステップS208の処理においてRT2作動状態(サブ)ではないと判別したとき、またはステップS209の処理において内部当籤役は赤チェリー、又は青チェリーではないと判別したときには、遊技状態と内部当籤役に基づいて演出データをセットし(ステップS211)、演出抽籤処理を終了させる。
サブCPU71は、演出抽籤処理を終了させると、演出内容決定処理(図33参照)のステップS194の処理に移行する。
次に、図35を参照して、サブCPU71によるRT遊技数更新処理について説明する。なお、図35は、本実施形態のサブCPU71によるRT遊技数更新処理のフローチャートを示す図である。
初めに、サブCPU71は、RT1作動状態(サブ)においてRT遊技数カウンタ(サブ)から「1」減算し(ステップS211)、次いで、RT遊技数カウンタ(サブ)の値は「0」であるか否かを判別する(ステップS212)。このとき、サブCPU71は、RT遊技数カウンタ(サブ)の値は「0」ではないと判別したときには、RT遊技数更新処理を終了させる。一方、サブCPU71は、RT遊技数カウンタ(サブ)の値は「0」であると判別したときには、副制御回路70のSDRAM73において保持する遊技・作動状態情報(サブ)をRT2作動状態(サブ)に変更し(ステップS213)、RT遊技数更新処理を終了させる。
サブCPU71は、RT遊技数更新処理を終了させると、演出抽籤処理(図34参照)のステップS207の処理に移行する。
以上説明した遊技機1は、メインCPU31が、RT1作動状態を、BB1作動状態、又はBB2作動状態が終了したことに基づいて開始させ、遊技数が「100」に達したことに基づいて終了させ、RT2作動状態をRT1遊技状態における遊技数が「100」に達したことに基づいて開始させ、赤チェリー、又は青チェリーが成立したことに基づいて終了させ、リプレイが内部当籤役として決定される確率がRT1作動状態、及びRT2作動状態と比較して相対的に低い確率で決定されるRT3作動状態をRT2作動状態が終了したことに基づいて開始させる。
したがって、遊技機1によれば、リプレイが内部当籤役として決定される確率が相対的に高い2種の作動状態、すなわち、遊技者の技量に係わらず「100」ゲーム継続するRT1作動状態と、赤チェリー、又は青チェリーの成立によりRT3作動状態へ移行するRT2作動状態とを備えることから、遊技技量の高い遊技者のみならず遊技技量の低い遊技者であっても、遊技に対する興趣を損なうことない。
また、遊技機1は、サブCPU71が、RT2作動状態において、赤チェリー、又は青チェリーが内部当籤役として決定したことを報知するための報知音をスピーカ21L、21Rから出力させたり、報知画像を液晶表示装置5に表示させたりする。
したがって、遊技機1によれば、RT2作動状態において、内部当籤役として赤チェリー、又は青チェリーが決定された場合にその旨が報知されることから、遊技技量の高い遊技者は、当該報知情報に基づいて第2高確率再遊技終了役である赤チェリー、又は青チェリーを成立させないように目押しすることで、RT3作動状態へ移行させることなくRT2作動状態の利益を継続して享受することができ、遊技技量の高い遊技者の、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、パチスロ遊技機として例示したが、これに限定されず、他の遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。この場合も、上述した遊技機1と同様の効果が得られる。