JP5799436B2 - 基板ケース - Google Patents

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Description

この発明は、遊技機に設けられる基板ケースに関する。
スロットマシンなどの遊技機においては、制御基板を内蔵した基板ケースには、正規に封印されたことを示すための封印シールが貼付されている。この封印シールは、不正に貼り替えられることのないよう、一度剥がすとその痕跡課が残るようになっていたり、基板ケースを開封する場合には切断しなければならないように形成されていたりする。また、封印シールに、所定の識別情報を記憶したICチップを取り付けて、識別情報を読み取ることにより、基板の管理を行うこともなされている。
そして、かかる封印シールに関する不正防止策としては、様々なものが考案されておいる。例えば特許文献1には、基板ケースのネジ止め部を覆うようにICタグシールを貼付するとともに、このICタグシールをカッター部材付きのカバー部材で覆い、基板ケースを開けるために、カバー部材を取り外すと、カッター部材によりICタグシールが切断されることが開示されている。また、特許文献2には、基板ケースの上ケースと下ケースの間にシール切断カッターを設置してネジ止めするとともに、その上にICタグシールを上ケースと下ケースに跨って貼付してカバーで覆い、封印を解除する場合には、カバーに設けられた孔からネジを外してアンテナを破壊し、次にカバーを外してシール切断カッターでチップを破壊することが記載されている。
特開2010−227689号公報 特開2010−264224号公報
上記した従来技術を踏まえ、本願発明は、基板ケースに貼付されるICタグシールに対する不正防止対策の一態様を提供するためになされたものであり、不正に基板ケースが開封された場合にはシールカバー及びICタグシールが外見上破壊されるとともに、ICタグの機能も破壊されるように形成して、不正行為が一目で判り、不正行為を効果的に防止することを目的とする。
本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、本発明は、本体(本体ケース20)及び蓋体(カバーケース10)から構成され、遊技機(スロットマシンS)の作動を制御するための制御基板(100)を収納可能な基板ケース(1)に係る。
ここで、「遊技機」は、制御基板(100)によって制御される遊技装置、例えば複数の回転リールを有するリールユニット(520)や、遊技球が通過する複数の入賞口を備えた遊技盤などを備えているものとすることができる。また、本発明の基板ケース(1)は、全体として箱形に形成される収納箱であって、本体(20)及び蓋体(10)それぞれは箱形でなくてもよい。
さらに、本発明においては、この基板ケース(1)を遊技機に固定したときに正面側から視認可能となる前記蓋体(10)の表面には、所定の封印シール(ICタグシール70)を貼付し封印するためのシール封印部(5)が設けられている。このシール封印部(5)は、前記蓋体(10)に形成された凹部(15A)を有するシール貼付部(15)と、前記シール貼付部(15)の凹部(15A)内に正面側からネジ(Q)により固定される貼付台(50)と、裏面にICチップ(71)が取り付けられ、前記シール貼付部(15)に前記貼付台(50)を固定した状態で、シール貼付部(15)と貼付台(50)とに跨って貼付されるICタグシール(70)と、前記貼付台(50)に取り外し不能に固定され、貼付された前記ICタグシール(70)を覆う好ましくは透明なシールカバー(60)とを備えている。前記貼付台(50)を固定するネジ(Q)は、貼付台(50)に設けられたネジ孔(52A)及び前記シール貼付部(15)に設けられたネジ孔(15B)を貫通して、前記本体(20)に設けられたネジ固定部(ネジボス27)に固定されるとともに、好ましくは、固定時において前記ネジ(Q)の頭部が前記貼付台(50)の表面よりも突出しないように形成されている。また、前記シールカバー(60)は、前記貼付台(50)に取り付けたとき、前記ネジ(Q)の位置と合致する位置に、破壊部(脚付き蓋63)を破壊することにより正面側が開放する破壊開口部(62)を有している。
ここで、前記シール貼付部(15)は、蓋体(10)の一領域であって、例えば中央部に凹部(15A)を有しており、凹部(15A)以外の面(貼付面15C)も有しているものである。
またここで、シールカバー(60)が貼付台(50)から「取り外し不能」とは、いったん固定したら破壊しない限り取り外せないことの他、背面側からしか取り外せない場合も含まれる。少なくとも、貼付台(50)を蓋体(10)に固定した状態では、シールカバー(60)をいったん固定したら取り外せないようになっていればよい。
前記ネジ(Q)が、「頭部が前記貼付台(50)の表面よりも突出しないように形成」されているとは、ネジ(Q)の頭部が平たく形成されている(ネジ(Q)として平ネジを用いる)ことや、貼付台(50)の表面に凹み(ネジボス52)が形成されていることを含む。
前記破壊開口部(62)は、破壊部(63)を破壊すると開口部となるものであり、破壊部(63)は、開口部を正面側から塞いでいるものである。破壊部(63)としては、脚部を破壊すると取り外せる蓋体や、開口部の形に形成されたミシン目若しくは肉薄部などが含まれる。
そして、本発明は、前記シール貼付部(15)に前記貼付台(50)を固定し、前記ICタグシール(70)を貼付することにより前記ネジ(Q)が隠され、その後貼付台(50)に前記シールカバー(60)を固定することにより、シール封印部(5)が封印され、前記シールカバー(60)の破壊部を破壊して破壊開口部(62)を開口させ、その開口からネジ(Q)を回して取り外すことによって、前記貼付台(50)と前記シールカバー(60)とに挟まれたICタグシール(70)と共に、前記貼付台(70)及びシールカバー(60)を一体に取り外して封印を解除することができ、前記ネジ(Q)を取り外さなければ、前記蓋体(10)を本体(20)から取り外せないように形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、基板ケース(1)を開封しようとする場合や、ICタグシール(70)を剥がそうとする場合には、シールカバー(60)の破壊開口部(62)やシールカバー(60)そのものを破壊しなければならない。破壊開口部(62)は正面側にあって視認しやすいので、一見して判別できる。
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、前記ICタグシール(70)のICチップ(71)は、ICタグシール(70)が適位置に貼付されたとき、前記ネジ(Q)の位置と合致する箇所に取り付けられており、前記ネジ(Q)を取り外す際に、前記ICタグシール(70)のICチップ(71)が破壊されることを特徴とする。
本発明によれば、基板ケース(1)を開封すると必ずICチップ(71)が破壊されるので、ICチップ(71)のみを取り出して不正に使用されることもない。
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、前記シール貼付部(15)の凹部(15A)と前記貼付台(50)の境目には隙間が形成されており、前記シールカバー(60)には、前記貼付台(50)に固定したときに前記境目と合致するスリット(64)が設けられ、前記貼付台(50)及びシールカバー(60)を前記シール貼付部(15)から取り外す際には、前記スリット(64)を介して前記ICタグシール(70)を切断可能に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ICタグシール(70)をシール貼付部(15)記貼付台(50)の境目の部分で切断可能としたので、貼付台(50)を取り外しやすく、開封作業が容易である。
(請求項4)
(特徴点)
請求項4記載の発明は、上記した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、前記シール貼付部(15)の凹部(15A)は、前記蓋体(10)の端部側に開放して形成されており、前記貼付台(50)は、前記凹部(15A)の開放部から一端部を挿入しスライド移動させて取り付けられ、挿入方向と反対側の端部側には、貼付台(50)を固定位置まで移動させたときに、重なり合っている前記蓋体(10)と本体(20)の側端部を挟み込むケース固定部(折返片53)が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、シール貼付部(15)を基板ケース(1)の縁部に設けたことにより、貼付台(50)を、蓋体(10)と本体(20)の固定の補強として用いることができ、基板ケース(1)のセキュリティアップを図ることができる。
本願発明は、以上のように構成されているので、不正に基板ケースが開封された場合にはシールカバー及びICタグシールが外見上破壊されるとともに、ICタグの機能も破壊され、不正行為が一目で判り、不正行為を効果的に防止することができる。
本発明の実施の形態における基板ケースの正面図である。 基体及び基板ケースの正面斜視図である。 基体及び基板ケースの分解斜視図である。 基板ケースの分解斜視図である。 基板ケースの基体への取り付けを示す斜視図である。 ベース封印部の斜視図である。 ベース封印部の断面図である。 ベース封印部の断面図である。 封印部を切り離して基板ケースを基体から取り外す斜視図である。 かしめ部を取り除く過程を示す説明図である。 シール封印部の分解斜視図である。 シール封印部の横断面図である。 貼付台の断面図である。 スイッチカバーの正面図及び側面図である。 スイッチカバーへのバネの取り付けを示す説明図である。 スイッチカバーの横断面図である。 スイッチカバーの他の形態を示す断面図である。 スロットマシンの分解斜視図である。
本発明を実施するための最良の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシンS)
スロットマシンSは、図18に示すように、大きく分けて、正面側に開口部310を有する筐体300と、筐体300内部に着脱自在に設けられる交換ユニット500と、筐体300の開口部310を開閉自在な前扉400とから構成されている。
交換ユニット200は、金属枠からなる支持体510を備え、この支持体510には、回転リールを備えたリールユニット520と、基板ケース1を固定するための基体としてのベース部材2が固定されている。ベース部材2に基板ケース1を固定し、交換ユニット500を筐体に固定することにより、基板ケース1が筐体内部に固定されることとなる。そして、交換ユニット500を筐体300の内部に収納固定した状態で、前記上扉400を閉じてロックすることにより、筐体300の開口部310が閉塞され、前扉400に設けられた図柄表示窓410から回転リールの図柄が視認できるようになっている。
(基板ケース1)
基板ケース1は、図3に示すように、正面部1A、背面部1B、4つの側面部1Cからなる透明な箱体に制御基板100(図4参照)を収納したものである。ここで、正面部1Aは、方形箱形の基板ケース1を遊技機に固定したときに正面視して前面側に位置する部分であり、背面部1Bは、正面部1Aの反対側に位置する部分である。また側面部1Cとは、前面部1Aと背面部1Bの四辺をつなぐ部分であり、左右の側面だけでなく、上面、底面も含めた概念である。なお、本明細書において、特に明示がない場合には、基板ケース1に設けられる各構成部品についての「正面(又は正面側、以下同様)」「背面」「上面」「底面」「側面」とは、基板ケース1を遊技機に取り付け遊技機を正面視したときに位置しているその構成部品の各面又はその面側を指し、「上側(又は方、以下同様)」「下側」「前側」「後側」とは、遊技機を正面視したときの各側又は方向を指すものとする。
基板ケース1は、図4に示すように、正面側に位置するカバーケース10と、背面側に位置する本体ケース20とを備えている。カバーケース10は、正面板10Aと4つの側面板10B〜10Eを有し背面側が開放する箱体であり、本体ケース20は、背面板20Aと4つの側板20B〜20Eを有し正面側が開放する箱体である。そして、本体ケース20の正面側からカバーケース10を重ね合わせて固定することにより、閉塞した箱形のケースを形成している。すなわち、基板ケースの正面部1A及び側面部1Cはカバーケース10の正面板10A及び側面板10Bの外面部であり、背面部1Bは本体ケース20の背面板20Aの外面部である。
制御基板100は、CPU、ROM、RAMなどの電子部品(図示せず)を搭載したプリント基板であり、主として遊技を制御する制御装置として機能するものである。また、本実施の形態における制御基板には、図4に示すように、操作スイッチ110が設けられている。操作スイッチ110としては、スロットマシンSの出玉の設定を変更する場合に操作する設定変更スイッチ111と、スロットマシンSの状態を設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ112が設けられている。なお、操作スイッチ110としては、例えば打ち止めの有無を変更可能な打ち止め設定スイッチなどを有していてもよい。そして制御基板100は、本体ケース20の内部に図示しない固定ネジにより固定される。
カバーケース10の正面板10Aには、前記操作スイッチ110をケース外から操作可能とするためのスイッチ開口部18が形成されており、このスイッチ開口部18から表出する操作スイッチ110を覆うためのスイッチカバー80が設けられている。スイッチカバー80は、正面板10Aの略中央部に上下に並んで設けられた軸受け16に取り付けられ、軸受け16の間に設けられたバネ止め17に係止されるバネ90(図1参照)により閉方向に付勢されるようになっている。スイッチカバー80の詳細については後述する。また、カバーケース10の正面視右側の側板10Dには、背面側が開放する箱形のカバーケースかしめボックス11が上下に二つ並んで設けられている。また、カバーケースかしめボックス11の下方には、背面側が開放する箱形のカバーベースかしめボックス12が上下に二つ並んで設けられている。さらに、カバーケース10のスイッチ開口部18の下方には、封印シールを貼り付けるためのシール貼付部15が設けられている。
本体ケース20の正面視右側の側板20Dには、カバーケース10を重ね合わせたときに前記カバーケースかしめボックス11と対応する位置に、正面側が開放する箱形の本体ケースかしめボックス21が上下に二つ並んで設けられているとともに、前記カバーベースかしめボックス12と対応する位置に、正面側が開放する箱形の本体ベースかしめボックス22が上下に二つ並んで設けられている。本体ベースかしめボックス22の左側近傍には、ネジボス27が設けられ、ネジボス27の下方の底面20Cには、角孔28が形成されているが、これらについては後述する。
なお、前記カバーケースかしめボックス11及び本体ケースかしめボックス21は、カバーケース10と本体ケース20とを封印するケース封印部3を構成し、カバーベースかしめボックス12及び本体ベースかしめボックス22は、基板ケース1とベース部材2とを封印するベース封印部4を構成する。また、シール貼付部15は、所定の封印シールを貼付しこれを封印するためのシール封印部5の一部を構成する。ケース封印部3、ベース封印部4、シール封印部5の詳細については後述する。
そして、制御基板100を固定した本体ケース20にカバーケース10を被せ、図示しない係合部と被係合部により仮固定したのち、ケース封印部3を封印することにより、ケース封印部3を破壊しない限りカバーケース10と本体ケース20の係合を解除できないように固定される。また、封印した基板ケース1は、図2に示すように、ベース部材2に固定され、ベース封印部4を封印することにより、ベース封印部4を破壊しない限り基板ケース1とベース部材2を解除できないように固定される。
(ベース部材2)
ベース部材2は、図18に示すように、交換ユニット500の支持体510に固定されており、図3に示すように、基板ケース1とほぼ同じ上下幅、左右幅を有する板状に形成されている。
ベース部材2の左側の側面部には、左右方向に貫通する2つの方形の開口部200が形成されているとともに、右側の側面近傍には、前方に向かって突設された係止爪210が設けられている。また、係止爪210の近傍には、基板ケース1を固定するためのネジボス220が設けられている。
前記開口部200は、基板ケース1の左側の側面部1Cに設けられた凸部120(図1参照)と係合可能に形成されている。なお、凸部120は、カバーケース10の側面板10E(図4参照)に設けることができるが、本体ケース20の側面板20Eに設けてもよい。あるいは、双方に設けてもよい。
前記ネジボス220は、基板ケース1をベース部材2の適位置に設置したとき、基板ケース1の右側の側面部1Cに設けられたネジ固定部130(図1乃至4参照)のネジ穴と合致するものであり、基板ケース1をベース部材2に固定するためのものである。前記係止爪210は弾性変形可能に形成されており、基板ケース1をベース部材2の適位置に設置するとき、ネジ固定部130とケース封印部3との間に形成された爪係合間隙140(図1、図2、図5参照)を通過し、ネジ固定部130と係合して基板ケース1をベース部材2に仮固定するためのものである。
さらに、係止爪210及びネジボス220の下方には、板面を左右方向にして正面側に突設された固定板31を有するベース固定部30(図3、図6参照)が設けられている。ベース固定部30は、ベース封印部4の一部を構成するものであるが、これについては後述する。
ベース部材2に基板ケース1を装着する場合には、まず、基板ケース1の凸部120をベース部材2の開口部200に斜めに差し込み、開口部200と凸部120の係合部分を支点として基板ケース1をベース部材2の方に回動させる(図5参照)。基板ケース1の背面部1Bがベース部材2と接合すると、爪係合間隙140を通過した係止爪210の爪部とネジ固定部130の縁が係合して(図2参照)、ベース部材2に基板ケース1が仮固定される。そうしたら、ネジ固定部130のネジ穴から図示しないネジをねじ込み、ベース部材2と基板ケース1を固定する。そしてさらに、ベース封印部4を封印することにより、基板ケース1がベース部材2に取り外し不能に固定される。
なお、図示した例では、ベース部材2は、基板ケース1を遊技機の筐体内に固定するための独立した固定部材として設けてあるが、交換ユニット500の支持体510の基板取り付け部を、ベース部材2のような形状に形成してもよい。この場合には、支持体510が基板ケース1を固定するための基体として機能することとなる。
(ベース封印部4)
ベース封印部4は、前記したように、基板ケース1をベース部材2に封印するためのものであり、図1に示すように、第一封印部4Aと、第二封印部4Bとを備えている。第一封印部4A及び第二封印部4B(以下、まとめて封印部と省略する)は、それぞれ、カバーケース10のカバーベースかしめボックス12及び本体ケース20の本体ベースかしめボックス22が嵌め合わせられることにより形成されるセグメントであり、切断可能な連結部a,b,c,d,e,fによって基板ケース1と一体化している。そして、連結部a,b,c,fを破壊して切断することにより第一封印部4Aが基板ケース1から切り離され、連結部d,e,fを破壊して切断することにより第二封印部4Bが基板ケース1から切り離されるようになっている。
また、ベース封印部4は、基板ケース1をベース部材2の適位置に固定すると、ベース部材2に設けられたベース固定部30の固定板31が封印部の内部に差し込まれるようになっている(図7、図9参照)。そして、封印部の正面右側の側面側からかしめピン40を装着することにより、封印部と固定板31がかしめられ、かしめピン40を破壊するか、かしめられている封印部を基板ケース1から切り離すか、かしめられている封印部を破壊するかしない限り、基板ケース1をベース部材2から取り外しできないように形成されている。
以下、ベース封印部4の詳細を、図6乃至図10に基づき説明する。ここで、図7はベース封印部4を正面視した断面図である。図8(A)は図7のA−A線断面図であり、図面上、左側が正面側である。図8(B)は図7のB−B線断面図であり、図面上、上側が正面側である。図10はベース固定部30の固定板31と第一封印部4Aの側面図であり、図面上、左側が正面側である。
カバーベースかしめボックス12は、図6及び図8(A)に示すように、背面側が開放する箱型部であり、側面には、図8(B)に示すように、かしめピン40を挿入するためのピン孔14と、かしめピン40の挿入を所定の角度で誘導し、かしめピン40を基板ケース1に仮固定するためのピン誘導部13が設けられている。ピン誘導部13は、ピン孔14の周囲に形成された側面視U字型の半筒体状の突起であり、正面側及び側面側が開放しており、側面側からかしめピン40を押入可能となっている。また、ピン誘導部13は、図6に示すように、正面側の開放部が斜め上方を向くように、側面視したときの半筒体の長さ方向の中心軸Cが、水平軸Lに対して所定の角度、例えば30度傾斜するように形成されている。
ここで、かしめピン40は、図6に示すように、円柱状の軸部42の一方の端部にやじり部41、他方の端部に板状の頭部43が形成された、合成樹脂製の固定ピンである。やじり部41は、尖端から軸外側に広がる2つの弾性片を備え、尖端部をピン孔14に押入すると弾性片が軸側に弾性変形してピン孔14を貫通可能であるが、弾性片がピン孔14を通過すると元の形状に戻り、ピン孔14から抜き出せなくなる。また、頭部43は、ピン誘導部13の筒内部と合致する形状に形成されている。そして、やじり部41と頭部43は、図10(A)に示すように、頭部43を側面視したときの長さ方向の中心軸、すなわちピン誘導部13の長さ方向の中心軸Cに対して、やじり部41の2つの弾性片の頭部側の端を結ぶ線が直交するように形成されている。従って、かしめピン40をピン誘導部13にセットすると(図7参照)、やじり部41は2つの弾性片が傾斜した状態(図7、図8参照)で保持される。なお、かしめピン40は、図6に示すように、頭部43が連結紐44により連結されて、複数のかしめピン40を一体的に取り扱い可能としてある。
本体ベースかしめボックス22は、図6及び図8(A)に示すように、正面側及び側面側が開放する箱型部であり、側面側には、箱内部の空間を左右に仕切る仕切り板23が形成されている。この仕切り板23には、かしめピン40のやじり部41が貫通可能な、カバーベースかしめボックス12のピン孔13よりも大径のやじり通過孔24が形成されている。また、仕切り板23の内側(基板ケース1の中心側)は、かしめピン40を装着したときにやじり部41と軸部42の一部が位置する空間部であるやじり収納部25を形成する。さらに、本体ベースかしめボックス22には、図7及び図8(B)に示すように、背面に形成された縦長の開口部からやじり収納部25と連通する差込間隙26が設けられている。差込間隙26は、以下に述べるベース固定部30の固定板31を、封印部の内部に突出可能とするためのものである。また、差込間隙26は、第一封印部4Aを構成する本体ベースかしめボックス22の底面と、第二封印部4Bを構成する本体ベースかしめボックス22の上面に設けられた開口部22A(図6、図7参照)、及び、第一封印部4Aを構成するカバーベースかしめボックス12の底面と、第二封印部4Bを構成するカバーベースかしめボックス12の上面に設けられた開口部12A(図6、図7参照)とも連通している。これにより、固定板31が第一封印部4A及び第二封印部4Bの間に跨って差し込まれることを可能としている。
また、図6に示すように、カバーベースかしめボックス12には、連結部a1〜f1が設けられている。連結部a1〜e1は、カバーベースかしめボックス12と基板ケース1とを連結するものであり、連結部f1は2つのカバーベースかしめボックス12どうしを連結するものである。連結部a1,c1,d1,f1は、肉薄の破壊可能部を有する平板であり、連結部b1,e1は、破壊可能部を有する断面コ字型に形成されている。一方、本体ベースかしめボックス22には、連結部a2〜f2が設けられている。連結部a2〜e2は、本体ベースかしめボックス22と基板ケース1とを連結するものであり、連結部f2は2つのカバーベースかしめボックス22どうしを連結するものである。連結部a2〜f2はいずれも、破壊可能部を有する平板状に形成されており、カバーケース10と本体ケース20を固定した状態で、図7に示すように、連結部a2は連結部a1の背面側に位置し、連結部b2,e2は連結部b1,e1のコ字型の空間部に位置し、連結部f2は連結部f1の内側に位置する。また、連結部c2,d2は2枚の平板が一組となっていて、2枚の平板が連結部c1,d1を間に挟む位置となるようになっている。連結部a1〜f1と連結部a2〜f2のそれぞれの組合せが、連結部a〜fを構成することとなる。
ベース固定部30は、図6に示すように、ベース部材2の側面下部に設けられており、前方に突出する薄板状の固定板31と、固定板31の内側(ベース部材2の中心側)に設けられた差込片34を備えている。固定板31は板面が横側になるように形成されており、固定板31には2つのピン孔32,33が設けられている。ピン孔32は第一封印部4Aに対応するものであり、ピン孔33は第二封印部4Bに対応するものである(図8(A)参照)。そして、各ピン孔32,33は、かしめピン40の軸部42よりもやや大径であり、やじり部41の最大幅よりも小径のやじり固定孔32A,33Aと、やじり固定孔32A,33Aから固定板31の上下方向に形成された軸通過溝32B,33Bを備えている。具体的には、やじり固定孔32Aは固定板31の上側に位置し、軸通過溝32Bはやじり固定孔32Aから上方に向かって形成され、上側が開放している。また、やじり固定孔33Aは固定板31の上側に位置し、軸通過溝33Bはやじり固定孔33Aから下方に向かって形成され、下側が開放している。やじり固定孔32A,33Aは、カバーベースかしめボックス12のピン孔14とほぼ同径に形成されており、やじり部41が弾性変形して通過可能である。軸通過溝32B,33Bは、かしめピン40の軸部42が通過可能な溝幅を有している。差込片34は、固定板31の内側面と直交するように形成されており、基板ケース1をベース部材2の適位置に固定すると、第一封印部4Aと第二封印部4Bの間の隙間150(図1及び図6、7参照)に差し込まれる。差込片34は、隙間150に入りやすくするために先端が山形に形成されている。また、差込片34は、第一封印部4Aが取り外された基板ケース1を再びベース部材2に固定する場合に、第二封印部4Bの上面に形成された開口部12A,22A(図7参照)を塞ぐ遮蔽板として機能するものである。
(基板ケース1のベース部材2への封印及び封印解除)
次に、上記したベース封印部4による基板ケース1のベース部材2への封印手順を説明する。
まず、基板ケース1をベース部材2に固定する。前述したように、基板ケース1の凸部120(図1参照)をベース部材2の開口部200(図3参照)に係合させ、ベース部材2の係止爪210を弾性変形させて基板ケース1の爪係合間隙140に係止させる(図2参照)とともに、基板ケース1のネジ固定部130とベース部材2のネジボス220(図3参照)をネジで固定することにより、基板ケース1がベース部材2に装着される。このとき、ベース固定部30の固定板31がベース封印部4の差込間隙26に差し込まれるとともに、差込片34が隙間150に差し込まれる(図7参照)。固定板31は、第一封印部4Aの底面の開口部12A,22Aから第一封印部4Aの内部に、第二封印部4Bの上面の開口部12A,22Aから第二封印部4Bの内部に突出し、各封印部の仕切り板23の内側に位置するとともに、ピン孔32,33のやじり固定孔32A,33Aが、各封印部のピン孔14及びやじり通過孔24と合致する(図8(A)(B)参照)。
次に、ベース封印部4の2つのピン誘導部13に、頭部43で繋がった2つのかしめピン40をセットし、双方のかしめピン40のやじり部41がピン孔14を通過するまで押入する。このとき、頭部43がピン誘導部13に合致しないと、やじり部41がピン孔14を通過出来ないようになっている。つまり、ピン誘導部13の側方への突出長さは、かしめピン40の全長から頭部43を除いた長さよりも短く形成されている。やじり部41がピン孔14を通過するまで押入すると、やじり部41の弾性片は垂直でない状態で孔14を通過し、この状態でピン孔14から抜き出し不能となる。この状態では、かしめピン40はベース部材2とは関わりないため、かしめピン40は本来の役割を果たしておらず、いわば仮固定の状態である。また、この状態では、基板ケース1のカバーケース10と本体ケース20もかしめられていないので、カバーケース10と本体ケース20を固定している係合部(図示せず)の係合を解除すれば、基板ケース1を開放することも可能である。
そして、ベース封印部4に取り外し不能に仮固定されたかしめピン40のうち、一方、例えば第一封印部4Aに仮固定されているかしめピン40をさらに押入すると、図8(B)に示すように、やじり部41はやじり通過孔24及びやじり固定孔32Aを通過して、やじり収納部25に突出する。このとき、かしめピン40の頭部43はピン誘導部13の最奥部つまりカバーベースかしめボックス12の側面に近接しており、図8(C)に示すように、やじり部41は、軸通過溝32Bの溝長方向と合致しないように軸通過溝32Bに対して斜めに位置する。すなわち、やじり部41の弾性片の頭部側の端を結ぶ線が、軸通過溝32Bの長手方向と一致しないようになっている。やじり部41がこのような配置になっており、かつ、頭部43がピン誘導部13に嵌って前後方向に回転不能となっているためかしめピン40全体が前後方向に回転不能であるので、やじり部41の2つの弾性片の、尖端部と反対側の端部が、いずれも固定板31に係止されることにより、軸方向の引っ張り力に対抗可能である。つまり、頭部43を無理矢理引っ張っても、やじり部41を破壊しない限り、やじり部41がピン孔32から抜けてしまうということはない。そして、頭部43とやじり部41により、カバーベースかしめボックス12と本体ベースかしめボックス22と固定板31とがかしめられた状態となる。これにより、基板ケース1がベース部材2に取り外し不能に固定されるものとなる。なお、2つのかしめピン40を繋いでいる連結紐44は、一方のかしめピン40をかしめ位置まで押入しても千切れない長さを有している(図5参照)ので、2つのかしめピン40が繋がったままの状態で一方のかしめピン40を押入可能である。
ここで、基板ケース1は透明部材により形成されているので、ベース封印部4に押入したかしめピン40を正面側から視認することができる。そして、かしめピン40は、やじり部41の2つの弾性片がやじりの形で見える角度で装着されるようになっているため、かしめピン40が破壊されたり、いったん引き抜かれてやじり部41が破壊された後に再び挿入されたりした場合には、一見して判別できるものとなる。
次に、ベース封印部4のうちの第一封印部4Aの封印解除の手順を説明する。
まず、基板ケース1をベース部材2から取り外すために、第一封印部4Aと基板ケース1を連結している連結部a,b,c,f(図1参照)をニッパーなどで切断するとともに、かしめピン40の連結紐44を切断して2つのかしめピン40を切り離す。そして、図9に示すように、ネジ固定部130とネジボス220を締結しているネジを外し、爪係合間隙140に係合している係止爪210を弾性変形させて爪係合間隙140から外し、基板ケース1の封印部側(正面右側)を前方に回動させた後に凸部120(図1参照)を開口部200(図3参照)から引き抜けば、基板ケース1をベース部材2から取り外すことができる。このとき、切断された第一封印部4Aは、ベース部材2のベース固定部30に取り残されたままとなっている。
第一封印部4Aをベース固定部30から取り外すには、まず、図10(B)に示すように、第一封印部4Aを上方に持ち上げる。そうすると、かしめピン40の軸部42はやじり固定孔32Aから軸通過溝32Bに移動するので、第一封印部4Aの全体を上方に移動させることができる。第一封印部4Aをさらに上方に移動させ、軸部42が軸通過溝32Bから外に出たところで、図10(C)に示すように、第一封印部4Aを手前側に移動させる。これにより、固定板31は差込間隙26から外れ、第一封印部4Aを取り外すことができる。
ここで、第一封印部4Aが基板ケース1から切り離されていない状態では、図8に示すように、かしめピン40の軸部42がピン孔32を貫通しているので、かしめピン40を破壊しない限り、基板ケース1を手前側に移動させることができない。そして、基板ケース1を手前側に移動させなければ、係止爪210と爪係合間隙140の係合、差込片34と隙間150との係合を解除できないので、基板ケース1を上下方向に移動させることもできない。従って、かしめピン40を破壊しないで、第一封印部4Aを上記したようにベース固定部30から移動させて基板ケース1を取り外すことは不可能である。
以上のように、本実施の形態におけるベース封印部4は、透明な封印部にかしめピン40を横方向から装着し、かつ、正面視したときにやじり部41がやじりの形で見える向きで固定するように形成してあるので、かしめピン40の装着がきちんと行われているかを容易に確認可能であるとともに、やじり部41を破壊したり、破壊してかしめピン40を引き抜き再度装着した場合には一見して看破することができる。
また、正規に封印を解除する場合でも、かしめピン40を破壊するとその残骸が遊技機内部に落下して内部装置に悪影響を及ぼすおそれがあるが、本実施の形態では、ベース固定部30のピン孔32,33に軸通過溝32B,33Bを設けて、かしめピン40を破壊しないで封印部を基板ケース1から切り離しベース固定部30から取り外せるようにしてあるので、かかる問題が起こることもない。
さらに、軸通過溝32B,33Bを設けたことによりかしめピン40のやじり部41の係止力が損なわれないように、かしめピン40を軸中心に所定角度回転させた向きで挿入させ、挿入後はかしめピン40の前後方向への回転を不能にするためのピン誘導部13を設けてある。これにより、やじり部41が軸通過溝32B,33Bと合致せずにやじり固定孔32A,32Bの周囲に引っかかり、やじり部41が破壊されないままかしめピン40が引き抜かれてしまうのを防止することができる。
ここで、やじり部41が軸通過溝32B,33Bから抜けてしまわないために、やじり部41そのものを、やじり部41の2つの弾性片の頭部側の端を結ぶ線が頭部43の短手方向に対して所定角度傾くようにかしめピン40を形成すれば、ピン誘導部13を傾けて形成する必要はない。しかし、かしめピン40をそのような形状とするのは製造方法の関係上、本実施の形態のように形成するよりも困難であり、カバーケース10においてピン誘導部13を傾けて形成した方が、製造容易であることから、本実施の形態のような構成とするのが最適である。
一方、軸通過溝32B,33Bを斜めに形成することにより、やじり部41が軸通過溝32B,33Bを避けて係止可能とすれば、ピン誘導部13を傾けて形成する必要はない。しかし、封印部の残骸を固定板31から取り外す際に、斜めに抜き出すのは困難である。従って、本実施の形態のような構成とするのが最適である。
ちなみに、第一封印部4Aを切り離した基板ケース1は、第二封印部4Bを用いて再度ベース部材2に固定可能である。第一封印部4Aが取り除かれた状態では、第二封印部4Bの上面に設けられた固定板31を通過させるための開口部12A,22A(図7参照)が露出してしまうが、ベース固定部30に固定すると、差込片34がそれを上側から覆うように位置するので、開口部12A,22Aから異物を侵入させてかしめピン40にアクセスされることもなく、埃などが入る心配もない。第二封印部4Bの封印及び封印解除の手順は上述した第一封印部4Aの場合とほぼ同様であるが、ベース固定部30に残った第二封印部4Bは、下方に移動させてかしめピン40の軸部42とピン孔33の係合を解除する。
なお、本実施の形態では、基板ケース1をベース部材2に対して手前側に移動させて取り外す構成となっているので、軸通過溝32B,33Bは固定板31の上下に向かって設けてあるが、基板ケース1をベース部材2に対して上下方向に移動させて取り外すようにした場合には、軸通過溝32B,33Bはやじり固定孔32A,32Bから前方に向かって形成すればよい。
ここで、ケース封印部3の詳細については、特に図示しないが、基体封印部4とほぼ同様の構成を備えている。すなわち、ケース封印部3は、図1に示すように、第一封印部3Aと、第二封印部3Bとを備え、各封印部はそれぞれ、カバーケース10のカバーケースかしめボックス11及び本体ケース20の本体ケースかしめボックス21(図4参照)が嵌め合わせられることにより形成される。また、切断可能な複数の連結部によって基板ケース1と一体化している。そして、封印部の側面側から、図3に示したかしめピン40と同様のかしめピン(図示せず)を装着することにより、カバーケースかしめボックスと本体ケースかしめボックスがかしめられ、かしめピンを破壊するか、かしめられている封印部を基板ケース1から切り離さない限り、本体ケース20からカバーケース10を取り外しできないように形成されている。
ただし、ケース封印部3においては、カバーケースかしめボックス11及び本体ケースかしめボックス21のみをかしめるものであり、固定板31のようなものが差し込まれることはないので、ベース封印部4が有している差込間隙26は設けられていない。また、封印を解除する際も、封印部を基板ケース1から切り離せばよいだけなので、かしめピンのやじり部を傾けて固定する必要はない。従って、ケース封印部3のピン誘導部は、図2に示すように、正面側の開放部を真正面に向けて形成されている。
(シール封印部5)
シール封印部5の詳細を、図11乃至図13に基づき説明する。ここで、図12は、シール封印部5の横断面図であって、図面上、上側が正面側である。また、図13(A)(B)は、シール封印部5の縦断面図であって、図面上、左側が正面側である。図13(C)は、シール封印部5の部分横断面図である。
シール封印部5は、図11に示すように、基板ケース1の正面視右下部に設けられたシール貼付部15と、シール貼付部15に固定される貼付台50と、貼付台50に取り外し不能に装着されるシールカバー60と、シール貼付部15及び貼付台50に跨って貼付される封印シールとしてのICタグシール70とから構成されている。
シール貼付部15は、基板ケース1(カバーケース10)の正面から奥側に凹んだ凹部15Aと、凹部15Aの凹低面に形成されたネジ孔15Bと、凹部15Aの左右側に設けられた貼付面15Cとを備えている。凹部15Aは、側壁及び上壁を有し、凹部15Aの上壁には角孔19が設けられ、底部は開放している。つまり、凹部15Aは、上側と下側に開放部を有している。ネジ孔15Bは、図12に示すように、本体ケース20の背面板20Aに設けられたネジボス27(図4参照)のネジ孔と合致している。貼付面15Cは、カバーケース10の正面とほぼ面一であり、ICタグシール70の横幅と合致する目印線又は僅かな凹みあるいは僅かな突出によって、ICタグシール70の貼付領域を明示するためのものである。
貼付台50は、凹部15Aに嵌め込まれる縦長板状の貼付板51と、貼付板51の略中央部に設けられたネジボス52と、貼付板51の下端部から背面側に突出するとともに突出した後端から屈曲して上側に延設された折返片53とを備えている。貼付板51の上端部には、上方に突出する凸部51Aが設けられており、貼付板51の上端部付近であって凸部51Aの下方及び貼付板51の下端部付近には、方形状の係止開口54が設けられている。凸部51Aは、シール貼付部15の凹部15Aの上壁に設けられた角孔19に挿入可能である(図13(A)参照)。ネジボス52のネジ孔52Aは、図12に示すように、貼付台50をシール貼付部15の適位置に設置すると、ネジ孔15Bと合致する。また、折返片53は、図13(B)に示すように、カバーケース10の下端部と本体ケース20の下端部の接合部を貼付板51の間に挟み込んでカバーケース10と本体ケース20の下端部を固定する役割を果たすものである。折返片53の上端部には、上方に突出する凸部53Aが設けられており、本体ケース20の底面20Cに設けられた角孔28(図4参照)に下方から挿入可能である。係止開口54は、シールカバー60を固定するためのものである。貼付台50は、ネジQにより、シール貼付部15を介して本体ケース20に設けられたネジボス27に固定される。
シールカバー60は、透明部材であり、図11に示すように、平板状の被覆部61と、被覆部61の略中央部に設けられた破壊開口部62と、破壊開口部62の周囲に前方に向かって立設された脚部63Aを備え破壊開口部62を正面側から塞ぐ脚付き蓋63と、被覆部61の上端部及び下端部に設けられ背面側に突出する係止爪64を備えている。被覆部61は、シール貼付部15及び貼付台50に貼付されたICタグシール70を正面側から覆いこれを保護するためのものである。破壊開口部62は、シールカバー60を貼付台50に固定すると、図12(A)に示すように、ネジボス52と合致するようになっている。脚付き蓋63は、脚部63Aを切断することによりシールカバー60から取り去ることができるものである。係止爪64は、図11に示すように、突出側に爪部を有する2つの薄板部材を、板面が左右方向となり爪部が相反する方向を向くように平行に併設したものである。係止爪64は、いったん貼付台50の係止開口54に装着すると、貼付台50の背面側から爪部と係止開口54の係合を解除しない限り、貼付台50から取り外すことができない。前記被覆部61には、脚付き蓋63を挟んで縦方向(上下方向)に平行する2つのスリット65が形成されている。2つのスリット65の設置間隔は、図12(A)(B)に示すように、シール貼付部15の凹部15Aに貼付台50を取り付けたときに貼付板51の左右の幅と合致するようになっている。また、各スリット65の左右幅は、凹部15Aに貼付台50を取り付けた状態における、貼付板51の側面と凹部15Aの側壁とにより形成される溝(凹部15Aと貼付板51の継ぎ目)と略一致する幅に形成されており、各スリット65の上下の長さは、ICタグシール70の上下方向の長さとほぼ同一かそれよりもやや長く形成されている。
ICタグシール70は、紙、又はプラスチックフィルム、若しくは紙をプラスチックでコーティングしたものにより形成された粘着シートであり、表面には所定の情報が記載されており、裏面は粘着面となっている。また裏面には所定の識別情報を記憶したICチップ71(図12参照)が固定されているとともに、アンテナ線が敷設されており、このICチップ71の情報は、所定の読み取り機によって非接触で読み取り可能となっている。また、ICタグシール70の裏面全体は図示しない剥離シートが覆っており、使用の際には剥離シートを剥がして貼付する。
(シール封印部5の封印及び封印解除)
上記構成を有するシール封印部5の封印手順を説明する。
まず、貼付台50をシール貼付部15の凹部15Aの下側の開放部に嵌め込む。そして、上方向にスライド移動させる。ネジ穴52Aがシール貼付部15のネジ穴15Bと合致するまで貼付台50を押し込むと、図13(A)(B)に示すように、貼付板51の凸部51Aは角孔19に突入し、折返片53の凸部53Aは角孔28に突入する。このとき、図13(A)に示すように、凸部51Aの後方に形成された張出部51Bが凹部15Aの上壁に下方から当接して角孔19を塞ぎ、図13(B)に示すように、凸部53Aの後方に形成された張出部53Bが本体ケース20の底面20Cに下側から当接して角孔28を塞ぐようになっている。また、折返片53はカバーケース10と本体ケース20の下端部を挟持している。さらに、図12に示すように、シール貼付部15の貼付面15Cは、貼付板51の正面と面一になっているとともに、凹部15Aの側壁部と、貼付板51の側端部との間には僅かな隙間が生じている。また、ネジボス52のネジ孔52Aはシール貼付部15のネジ孔15Bと合致している。そして、ネジ孔52AにネジQをねじ込むことにより、最終的にネジQは本体カバーのネジボス27のネジ孔に螺号され、貼付台50及びシール貼付部15が本体カバー20に固定される。図12に示すように、ネジQの頭部はネジボス52にすっぽり隠れてしまうので、貼付板51の正面から突出することはない。
次に、貼付面15Cと、貼付面15Cと面一になった貼付板51の正面に跨るように、ICタグシール70を貼付する。ICタグシール70はネジボス52を覆い隠し、ICタグシール70を破かない限りネジQは取り外し不能となる。なお、ICタグシール70の上下方向の長さは、貼付板51に設けられている上下の係止開口54どうしの間の長さよりも短いので、ICタグシール70が係止開口54を塞ぐことはない。そして、ICタグシール70を適位置に貼付すると、ICチップ71が丁度ネジボス52の位置と合致するようになっている。
最後に、シールカバー60を貼付台50に固定する。すなわち、係止爪64を係止開口54に押入して嵌め殺しにする(図13(C)参照)。前述したように、係止爪64と係止開口54とは貼付台50の背面側からしか係合を解除できず、貼付台50はICタグシール70によって覆い隠されているネジQを外さないとシール貼付部15から取り外せない。従って、シールカバー60を破壊しない限り、シールカバー60を貼付台50から取り外すことができない。つまり、係止爪64によって、シールカバー60が封印される。ここで、シールカバー60の脚付き蓋63は、図12に示すように、ネジQの前方に位置しており、脚付き蓋63の脚部63Aどうしの間には隙間があるが、これは脚付き蓋63を破壊するときにニッパーを入れるための隙間であり、この隙間からドライバを差し込んだとしても、脚付き蓋63を破壊しないでネジQにアクセスしネジQを外すことはできないようになっている。なお、覆板部61からはICタグシール70の全てを視認することができる。また、スリット65は、図12に示すように、凹部15Aの側壁部と貼付板51の側端部の間の隙間と合致した位置となっている。そして、図示しないが、スリット65の真裏には、ICチップのアンテナが位置している。
次に、シール封印部5の封印を解除する場合には、図12(B)に示すように、シールカバー60の脚付き蓋63を、脚部63Aを切断して取り去る。そして、開放された破壊開口部62から図示しないドライバを突き刺してICタグシール70を破り、ドライバをネジQの頭部に到達せしめ、ネジQを取り外す。このとき、ICタグシール70の裏側であってネジQの前方に位置しているICチップ71も破壊され、再使用不能となる。そして、シールカバー60を固定したままの貼付台50を下方に引き抜けば、貼付台50をシール貼付部15から取り外すことができる。ただ、ICタグシール70はシール貼付部15の貼付面15Cと貼付板51の正面に跨って貼付されており、接着面を水平方向に移動させないとならないのみならず、シール裏面にはICチップ71のアンテナ線が敷設されているので、これを引きちぎるのには困難を伴うこともあり、場合によっては貼付台50を引き抜けないこともある。そこで、シールカバー60のスリット65を通してカッターナイフなどでICタグシール70をあらかじめ縦方向に切断しておけば、貼付台50を容易に引き抜くことができる。スリット65の奥側は凹部15Aと貼付板51の隙間なので、ナイフを差し込んでICタグシール70を切断する作業も容易かつ確実に行うことができる。
以上のように、本実施の形態におけるシール封印部5は、基板ケース1に着脱自在な貼付台50にICタグシール70を貼り、その表面をシールカバー60で覆ってICタグシール70保護するとともに、シールカバー60を外側からは取り外し不能に形成してある。従って、ICタグシール70が不正に貼り替えられるのを防止できる。また、貼付台50はネジQによって本体カバー20に固定されるので、基板ケース1を開ける場合にはネジQを取り外さなければならない。ネジQを取り外すにはICタグシール70を破壊しないとならないので、基板ケース1を不正に開けた場合には必ず痕跡が残る。さらに、ICチップ71をネジQの位置と合致させてあるため、ネジQの取り外しの際にICチップ71が破壊され、機能を果たさなくなる。これで、不正に剥がしたICタグシール70からICチップ71のみを取り外して不正に使用することができなくなる。
加えて、貼付台50は、ケース固定部としての折返片53を有しているのでカバーケース10と本体ケース20の固定の補強にも役立つとともに、貼付面15Cに貼付されたシールとシールカバー60を取り除けば再利用可能である。
なお、本実施の形態においては、貼付台50を基板ケース1の底面部から装着するように形成してあったが、上面部や左右の側面部から装着するようにしてもよい。あるいは、貼付台50を周囲が閉塞した凹部に正面側から嵌め込むようにしてもよい。
(スイッチカバー80)
スイッチカバー80は、図1、図2、図4に示すように、基板ケース1の正面側から操作可能な操作スイッチ110を覆う、背面側が開放した箱形のカバーである。以下、スイッチカバー80の詳細を、図14乃至図16に基づき説明する。ここで、図14(A)はスイッチカバー80の正面図であり、図14(B)はスイッチカバー80の部分左側面図である。図14(B)は、図面上、右側が正面側である。図15(A)(B)は、それぞれ、スイッチカバー80の部分正面図及びスイッチカバー80の部分左側面図である。また、図16は、スイッチカバー80の横断面図であり、図面上、上側が正面側である。図16(A)は図15のII−II及びIII−III線断面図であり、図16(B)は図14のI−I線断面図である。
スイッチカバー80は、図14(A)に示すように、前板80Aと4つの側板80B〜80Eを有し、上側の側板80D及び下側の側板80Eの左側端部には、それぞれ上下に突設された軸止ピン81が設けられている。そして、この軸止ピン81を、基板ケース1のカバーケース10に形成された軸受け16に係止させることにより、軸止ピン81を中心として、前後方向に回動自在にカバーケース10に支持されるものである。また、スイッチカバー80の左側の側板80Bには、バネ90を装着するためのバネ固定軸82が設けられている。そして、バネ90をバネ固定軸82に装着してカバーケース10に取り付けることにより、常時閉じる方向(後方に回動する方向)に付勢されるようになっている。
なお、スイッチカバー80は、図1、図2に示すように、閉じた状態で、シール封印部5の一部をも覆うようになっている。具体的には、シールカバー60のスリット64の上端側の一部がスイッチカバー80により覆われる。このため、シール封印部5の封印を解除するためにスリット64を介してICタグシール70を切断する作業は、スイッチカバー80を開けるか取り外した状態でないと行えない。
バネ90は、コイル部91と、コイル部91の一端部から延びる第一アーム部92と、コイル部91の他端部から延びる第二アーム部93を備えたねじりコイルバネであって、第二アーム部93がカバー外側、第一アーム部92がカバー内側に向くように、コイル部91をバネ固定軸82に嵌め入れて取り付けられる。また、バネ固定軸82は、スイッチカバー80の側板80Bに設けられたブラケットBから、スイッチカバー80の側面と平行して突設された円柱形の軸である。バネ固定軸82の側面とスイッチカバー80の側板80Bとの間には所定の間隙が形成されており、上側からコイル部91を嵌め入れることができるようになっている。バネ90は、下側に第二アーム部93が位置するように、バネ固定軸82に取り付けられる。第二アーム部93は、スイッチカバー80が基板ケース1に固定されたとき、カバーケース10に形成されたバネ止め17に係止される。具体的には、バネ止め17は、図4に示すように、カバーケース10の正面板10において上下及び左側に設けられた立壁により囲まれた溝部17Aを有し、図14に示すように、右側の開放部から第二アーム部93を溝部17Aの内部に延ばすように位置させることにより、第二アーム部93が溝部17Aの内部で上下方向に移動不能となる。
スイッチカバー80の側板80Bには、バネ90の第一アーム部92をカバー内側に入れるための開口部83が形成されている。開口部83は、図14(B)に示すように、側面視して縦長の略平行四辺形に形成されており、背面側に位置する後方端面84及び正面側に位置する前方端面85は、下方に向かうにつれ正面との距離が縮まるように傾斜している。また、後方端面84の下端部には、後方端面84を後方に一段凹ませて形成した側面視反コ字型の係止溝86が設けられている。バネ90は、第一アーム部92が係止溝86に入り込むことにより、ブラケットBの上方の位置で保持され、スイッチカバー80に装着される。
ここで、開口部83とバネ固定軸82の関係は、図14(B)に示すように、側面視したとき、後方端面84の上端部xと係止溝86の溝底部zとが、バネ固定軸82の中心軸Xよりも背面側に位置し、かつ、後方端面84の下端部yは、前記中心軸Xよりも前面側に位置するようになっている。また、後方端面84の上端部xと、係止溝86の溝底部zとは、中心軸Xからの距離がほぼ同一となるよう形成されている。また、バネ固定軸82は、バネ90の全長よりも長く、側面視したとき、その先端が係止溝86の上端よりも上方となる位置となるように形成されている。そして、第二アーム部93がバネ固定軸82を支持するブラケットBまで到達すると、第一アーム部92が係止溝63に入って係止され、いったん第一アーム部92を前方に移動させない限り、第一アーム部92が係止溝63の中から出られないようになっている。
(スイッチカバー80の着脱)
次に、上記構成を有するスイッチカバー80を、基板ケース1に取り付ける手順について説明する。
まず、スイッチカバー80にバネ90を取り付ける。図15(A)に示すように、バネ90の一方の第一アーム部92を開口部83に入れ、もう一方の第二アーム部93をバネ固定軸82側に位置させた状態で、コイル部91をバネ固定軸82に差し込む。第一アーム部92はバネ固定軸82の背面側を通って開口部83に至っている。また、図示するように、コイル部91の下端部がバネ固定軸82の先端部にかかった状態では、第一アーム部92は後方端面84の上端部x(図14(B)参照)側に位置している。このとき第一アーム部92が位置している後方端面84の外側のエッジ84A(図16(A)参照)は、後方端面84と係止溝86との境目(図14(B)における後方端面84の下端部y)のエッジ84Aよりも背面側にあり、バネ90の常態(テンションが掛かっていない状態)において、第一アーム部92は、図16(A)に二点鎖線で示すように、後方端面84のエッジ84Aに当接しているときには、前方端面85には接触しないようになっている。ただし、この位置でも、第二アーム部93をスイッチカバー80方向(正面視右側)に回動させた場合には、コイル部91がバネ固定軸82の周囲を回転移動し、第一アーム部92の根本側(コイル部91側)は後方端面84から離れ、先端側(突出側)は前方端面85に接触する。ここでは、バネ90が図15(A)の位置にある場合において、第一アーム部92が後方端面84に接触しかつ前方端面85に接触していない状態を、バネ90のバネ固定軸82に対する回転方向の初期位置(初期角度)として、初期角度を保ったまま、バネ固定軸82にコイル部91を嵌入させることを想定して説明する。
図15(A)の状態からバネ90を下方(底面側)に移動させると、第一アーム部92は、下方に行くほど徐々に手前に張り出すように傾斜している後方端面84のエッジ84Aに押されて、元の位置から変位していく。具体的には、第一アーム部92は、係止溝86に近づくほど、正面側に押し出されるように回動する。すなわち、バネ90を指でつまんで第二アーム部93を初期位置から動かさないままバネ固定軸82に差し込んだ場合には、前記した第一アーム部92の挙動により、コイル部91に対して徐々にねじり方向のテンションが掛かっていく。
そして、図15(B)に示すように、第一アーム部92が、後方端面84の下端部y付近(つまり係止溝86の直前の位置)に位置したときには、図16(A)に実線で示すように、第一アーム部92の先端側(突出側)が、前方端面85の内側のエッジ85Aに当接する。このとき、バネ90から手を離してもバネ90はその位置に保持される。この状態では、バネ固定軸82の外周面とコイル部91の内周面とが密着して、バネ90がバネ固定軸82と開口部83の間に一時係止されている。すなわち、バネ固定軸82とエッジ85Aの間に、バネ90が挟まった状態となる。従って、バネ90が図15(B)の位置にある場合には、バネ90がバネ固定軸82から外れ難くなる。
さて、図15(B)の位置にあるバネ90を、一時係止力に抗してさらにバネ固定軸82に押し込むことにより、図14(B)に示すように、第一アーム部92が後方端面84の下端部yを乗り越えて係止溝86の内部に入り込む。ここで、前述したように、係止溝86の溝深さは、後方端面84の上端部x、すなわち、第一アーム部92がテンションを受けることがない位置と同等の位置となるように形成されているので、第一アーム部92が係止溝86に位置している状態では、バネ90には何らの圧力も掛からない。すなわち、コイル部91とバネ固定軸82との関係はフリーである。従って、第一アーム部92に前方向への力を加えることにより、コイル部91はバネ固定軸82の周囲を回動し、第一アーム部92は係止溝86の溝底部zから前方端面85の方向へ移動する。ただし、バネ90全体を軸方向、すなわちバネ固定軸82から抜き出す方向に移動させても、第一アーム部92が係止溝86の立壁68B(図16(B)参照)に引っ掛かるので、バネ90が自然にバネ固定軸82から外れてしまうことはない。このようにして、バネ90がスイッチカバー80に装着された状態となる。なお、バネ90をバネ固定軸82から抜き取るためには、第一アーム部92が後方端面84の下端部yを乗り越えて係止溝86から脱出するように、第一アーム部92の根本部に外側方向への力を加えて湾曲させればよい。
なお、バネ90のスイッチカバー80への取り付け方は上記した方法に限られない。例えば、バネ固定軸82の先端が上側となっている状態でバネ90を上方から落とし込んでもよい。この場合には、バネ90が初期位置にあるときにバネ90を手放すと、前述した第一アーム部92の挙動(後方端面84のエッジ84Aに押されて元の位置から変位)により、バネ90全体が軸中心に回転しながら下方に落下する。そして、第一アーム部92が係止溝86の直前の位置となるまで落下すると、第一アーム部92が前方端面85のエッジ85Aに当接してバネ90が回転できなくなるので、バネ90の自重によりコイル部91にテンションが掛かり、バネ90はその位置で停止することとなる。つまり、バネ90をバネ固定軸82に自然落下させた場合であっても、係止溝86の直前の位置でバネ90を一時係止させることができる。その後は、上記と同様に、バネ90を一時係止力に抗してさらにバネ固定軸82に押し込むことにより、バネ90がスイッチカバー80に装着される。
以上のようにしてバネ90を装着したスイッチカバー80は、バネ止め17に形成された溝部17Aに第二アーム部93を位置させつつ、軸止ピン81を軸受け16に係合させる。ここで、スイッチカバー80において上側の軸止ピン81が形成されている部分は、圧力をかけることにより上下に撓むようになっているので、当該部分を撓ませた状態で、上下両方の軸止ピン81をそれぞれ軸受け16に係合させることができる。このようにして、スイッチカバー80がカバーケース10に回動自在に取り付けられると、バネ90は、図16(B)に示すように、第二アーム部93が矢印αの方向に回転することにより、第一アーム部92が矢印βの方向に反発力を受け、第一アーム部92が係止溝86の溝底部z(図14(B)参照)の外側の縁部86Aを押圧することによって、スイッチカバー80が常時閉じる方向に付勢されることとなる。なお、スイッチカバー80を基板ケース1から取り外す場合には、上側の軸止ピン81が形成されている部分を撓ませて、軸止ピン81と軸受け16の係合を解除すればよい。
このように、本実施の形態におけるスイッチカバー80は、バネ90を装着した状態で基板ケース1に取り付けるようにしてあるので、着脱の際に、バネ90が固定部から外れて落下したり飛んでいってしまったりすることがない。また、本実施の形態においては、バネ90を固定するための固定部(バネ固定軸82及び開口部83)は、バネ90が固定位置に至る直前にテンションが掛かり、固定部に一時係止されるように形成されている。従って、特に、スイッチカバー80からバネ90を取り外す際に、固定位置から外そうとしたバネ90が意図せず抜け落ちたり飛び出したりすることがなく、かかる事態を起こさないよう作業中に過大な注意を払う必要もない。このため、基板ケース1の組み立て作業効率を上げることができる。また、スイッチカバー80にバネ90を取り付ける際にも、固定位置に至らせる前にバネ90を固定部に一時係止させることができるので、バネ90の抜け落ちや飛び出しを防止することができる。
なお、本実施の形態では、開口部83の後方端面84は、係止溝68に向かって傾斜するように形成してあったが、後方端面84は、第一アーム部92が係止溝68の直前に位置しているときに、コイル部91にテンションがかかることを可能とする形状であればよい。例えば、図17(A)に示すように、開口部83は長方形とし、後方端面84を、外側に向かって傾斜して形成し、係止溝68に近づくにつれエッジ84Aの位置が溝底部zと離れるようにしてもよい(図17(A)のIV−IV線断面図である図17(B)参照)。あるいは、図17(C)に示すように、後方端面84の下端部近傍に、正面側に徐々に突出する突起87を設け、この突起87の上端部と開口部83の下方端面の間の隙間が係止溝68となるように形成してもよい。この場合には、後方端面84と係止溝68の溝底部zは一直線上であってもよい。
また、係止溝68は、開口部83のバネ誘導部としての後方端面84から、後方に一段凹ませた方形状に形成してあったが、係止溝68に第一アーム部92が入ることによりバネ90がカバーケース80に装着可能であれば、どのような形状であっても構わない。例えば、特に図示しないが、一時係止部としての後方端面84の下端部yから斜め後方に傾斜した溝や、L字型に切り欠いた溝としてもよい。
また、本実施の形態では、軸止ピン81とバネ固定軸82を別々に設けてあったが、バネ90が装着される軸部が、スイッチカバー80の回動軸を兼ねるように形成してもよい。
また、本実施の形態では、基板ケース80に設けられた操作スイッチ110をカバーするスイッチカバー80を設けてあったが、基板ケース1としては、操作スイッチ100以外のもの、例えばかしめ部や封印部をカバーする開閉カバーを備えていてもよい。この場合にも、上記したのと同様の構造を用いることにより、基板ケース1の組み立てを容易ならしめることができる。
さらに、本実施の形態におけるスイッチカバー80の構成は、基板ケース1以外のものにも応用できる。例えば、電源ボックスの正面に設けられた設定変更スイッチなどを覆うカバーなどに用いてもよい。
(総括)
以上のように、本実施の形態においては、ベース封印部4、シール封印部5、カバーケース80を上記したような構成としたことにより、封印解除の痕跡が明確となってセキュリティが向上するとともに、組み立てや分解を容易に行うことができる。また、ケース封印部3だけでなく、シール封印部5によっても基板ケース1の開封の痕跡が残るようにしてあるので、基板ケース1の一層のセキュリティ強化を図ることができる。さらに、カバーケース80がシール封印部5の一部を覆うようになっているので、シール封印部5の封印解除の作業をやり難くし、不正な封印解除を簡単に行わせないという効果もある。
なお、本発明は、分離型のスロットマシンでないスロットマシンにも利用可能である。この場合には、スロットマシンの筐体の内面、例えば裏板にベース部材2を固定し、これに基板ケース1を固定することができるのは言うまでもないが、筐体の裏板にベース固定部30と同様の基体固定部を形成し、筐体そのものを基体として機能させることもできる。また、本発明は、スロットマシン以外の遊技機、例えばパチンコ遊技機に使用してもよい。
1 基板ケース 2 ベース部材
3 ケース封印部 4 ベース封印部
5 シール封印部
10 カバーケース(蓋体) 15 シール貼付部
15A 凹部 15B ネジ孔
15C 貼付面 19 角孔
20 本体ケース(本体) 27 ネジボス(ネジ固定部)
28 角孔
30 ベース固定部 40 かしめピン
50 貼付台 51 貼付板
52 ネジボス 52A ネジ孔
53 折返片(ケース固定部) 54 係止開口
60 シールカバー 61 覆板部
62 破壊開口部 63 脚付き蓋(破壊部)
64 係止爪 65 スリット
70 ICタグシール 71 ICチップ
80 スイッチカバー 90 バネ
100 制御基板 110 操作スイッチ
111 設定変更スイッチ 112 設定キースイッチ
S スロットマシン(遊技機) Q ネジ

Claims (4)

  1. 本体及び蓋体から構成され、遊技機の作動を制御するための制御基板を収納可能な基板ケースにおいて、
    この基板ケースを遊技機に固定したときに正面側から視認可能となる前記蓋体の表面には、所定の封印シールを貼付し封印するためのシール封印部が設けられ、
    このシール封印部は、
    前記蓋体に形成された凹部を有するシール貼付部と、
    前記シール貼付部の凹部内に正面側からネジにより固定される貼付台と、
    裏面にICチップが取り付けられ、前記シール貼付部に前記貼付台を固定した状態で、シール貼付部と貼付台とに跨って貼付されるICタグシールと、
    前記貼付台に取り外し不能に固定され、貼付された前記ICタグシールを覆うシールカバーとを備え、
    前記貼付台を固定するネジは、貼付台に設けられたネジ孔及び前記シール貼付部に設けられたネジ孔を貫通して、前記本体に設けられたネジ固定部に固定されるように形成され、
    前記シールカバーは、前記貼付台に取り付けたとき、前記ネジの位置と合致する位置に、破壊部を破壊することにより正面側が開放する破壊開口部を有し、
    前記シール貼付部に前記貼付台を固定し、前記ICタグシールを貼付することにより前記ネジが隠され、その後貼付台に前記シールカバーを固定することにより、シール封印部が封印され、
    前記シールカバーの破壊部を破壊して破壊開口部を開口させ、その開口からネジを回して取り外すことによって、前記貼付台と前記シールカバーとに挟まれたICタグシールと共に、前記貼付台及びシールカバーを一体に取り外して封印を解除することができ、
    前記ネジを取り外さなければ、前記蓋体を本体から取り外せないように形成されていることを特徴とする基板ケース。
  2. 前記ICタグシールのICチップは、ICタグシールが適位置に貼付されたとき、前記ネジの位置と合致する箇所に取り付けられており、
    前記ネジを取り外す際に、前記ICタグシールのICチップが破壊されることを特徴とする請求項1記載の基板ケース。
  3. 前記シール貼付部の凹部と前記貼付台の境目には隙間が形成されており、
    前記シールカバーには、前記貼付台に固定したときに前記境目と合致するスリットが設けられ、前記貼付台及びシールカバーを前記シール貼付部から取り外す際には、前記スリットを介して前記ICタグシールを切断可能に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の基板ケース。
  4. 前記シール貼付部の凹部は、前記蓋体の端部側に開放して形成されており、
    前記貼付台は、前記凹部の開放部から一端部を挿入しスライド移動させて取り付けられ、挿入方向と反対側の端部側には、貼付台を固定位置まで移動させたときに、重なり合っている前記蓋体と本体の側端部を挟み込むケース固定部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板ケース。
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