JP5798788B2 - 複写機内部部品 - Google Patents
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Description
(1) 芳香族ポリエステル(A)10〜75質量部、スチレン系樹脂(B)90〜25質量部、(A)+(B)100質量部に対し、繊維状充填材(C)5〜50質量部、及びレーザー回折式粒度分布測定による体積基準メディアン径20μm以下の微細充填材(D)0.1〜30質量部を含む複写機内部部品であって、曲げ弾性率が5GPa以上、23℃における平均表面粗さRaが15μm未満かつ、120℃で2時間加熱した後の平均表面粗さRaが30μm未満である上記複写機内部部品。
(2) 前記芳香族ポリエステル(A)の270℃における等温結晶化時間が25〜100secである、(1)に記載の複写機内部部品。
(3) 前記スチレン系樹脂(B)が、不飽和ニトリル系単量体を含む、(1)又は(2)に記載の複写機内部部品。
(4) 前記スチレン系樹脂(B)のアセトン可溶分における不飽和ニトリル単量体及び不飽和ニトリル単量体由来の単位成分の含有量が30〜50質量%である(1)〜(3)のいずれかに記載の複写機内部部品。
(5) 前記スチレン系樹脂(B)が、ゴム質重合体を含む(1)〜(4)のいずれかに記載の複写機内部部品。
(6) 前記繊維状充填材(C)がガラス繊維である(1)〜(5)のいずれかに記載の複写機内部部品。
(7) 前記繊維状充填材(C)及び前記微細充填材(D)が前記芳香族ポリエステル(A)相に90%以上存在する(1)〜(6)のいずれかに記載の複写機内部部品。
(8) 前記微細充填材(D)の平均長径(L)と平均短径(D)の比である平均アスペクト比(L/D)が10以下であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の複写機内部部品。
(9) 前記微細充填材(D)が軽質炭酸カルシウムであることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の複写機内部部品。
(10) 前記微細充填材(D)が、レーザー回折式粒度分布測定による体積基準メディアン径500nm以下、アスペクト比L/D<3の軽質炭酸カルシウムである、(1)〜(9)のいずれかに記載の複写機内部部品。
(11) 金型温度100℃以下で成形する工程を含む(1)〜(10)のいずれかに記載の複写機内部部品の製造方法。
本発明における芳香族ポリエステル(A)としては、公知の材料を使用できる。例えば、基本的な構造としては、テレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸化合物とグリコールのようなジアルコール化合物との重縮合によって得られる、化学式(1)に示すポリエステルが挙げられる。
また、式(1)中のmの数、すなわち、芳香族ポリエステル(A)の分子量に関しては機械特性及び疲労特性の観点から、極限粘度が0.50以上となることが好ましく、0.60以上となることがより好ましく、0.70以上となることが更に好ましい。
上記芳香族ポリエステルとしては、2種以上の共重合体成分の混合物を用いてもよい。芳香族ポリエステルは式(1)中のnの数により結晶化速度が変化するため、結晶化速度の異なる芳香族ポリエステルを併用することによって全体の結晶化速度が変化し、その結果、表面平滑性や光沢を改良することができる。
例えば結晶化速度の速いポリブチレンテレフタレート(以下PBTと略す)を用いる時は結晶化速度が遅いポリエチレンテレフタレート(以下PETと略す)等と併用することが好ましい。しかし併用する場合はエステル交換が進行し、結晶化度が低下することがある。そのため結晶化速度が適度に速いポリトリメチレンテレフタレート(以下PTTと略す)を単独もしくは他の芳香族ポリエステルと併用する場合はPTTを主成分として用いることがより好ましく、室温から高温までの使用環境下において、良好な表面平滑性及び光沢性を保つ成形品を得ることができる。
また結晶化速度を速くする目的で結晶核剤を配合してもよい。この様な結晶核剤としては、芳香族ポリエステル樹脂の結晶核剤として一般的に用いられている公知の化合物が用いられる。例えば、タルク、マイカ、窒化硼素、カオリン、シリカ、クレー、金属酸化物、無機カルボン酸塩、無機スルホン酸塩、有機カルボン酸塩、有機スルホン酸塩、有機カルボン酸エステル塩、炭酸塩、α−オレフィンとα、β−不飽和カルボン酸塩とからなるイオン性共重合体等が好ましく使用される。中でも、下記一般式(1)で表される脂肪酸金属塩は、より好ましく用いられる。
CH3(CH2)nCOO(M) (1)
(式中、n≧0、M=Na、Ca、Li)
脂肪酸金属塩の中では、高級脂肪酸Na塩、高級脂肪酸Ca塩、高級脂肪酸Li塩がさらに好ましい。これらの結晶核剤はそれぞれ単独で用いても良いし、それらの混合物を用いてもよい。
結晶核剤の添加量は、芳香族ポリエステルの等温結晶化時間が本発明の範囲にあればよく、使用する結晶核剤の種類、組み合わせ、性能等に応じて適宜選択する。
本発明の複写機内部部品における芳香族ポリエステル(A)の添加量は、10〜75質量部である。芳香族ポリエステルの割合が増加するほど耐熱性や耐薬品性が向上するが、耐薬品性や耐熱特性を保持するために、好ましくは20〜75質量部、より好ましくは40〜75質量部添加すると良い。
本発明におけるスチレン系樹脂(B)は、少なくともスチレン系単量体を含む重合体であり、必要に応じて、その他の単量体を共重合したものであってもよい。
スチレン系樹脂(B)におけるアセトン可溶分の数平均分子量は、10000〜150000が好ましく、30000〜120000がより好ましい。上記範囲の数平均分子量のアセトン可溶分を添加することにより、物性と成形加工性のバランスを保持することが可能となる。ここで述べる数平均分子量は、GPCにて、標準ポリスチレンを用いて検量線を作成し、求められた値を指す。
本発明における繊維状充填材は、耐薬品性を上げた(A)と(B)とのアロイに対して、剛性や、更なる耐熱特性向上のために添加される。
本発明における繊維状充填材は、剛性や、更なる耐熱特性が向上した芳香族ポリエステル(A)とスチレン系樹脂(B)、繊維状充填材(C)の混合物に、温度変化に影響されない表面平滑性を保持するために添加される。
本発明の材料を用いて成形した成形品は、特定の曲げ弾性率と表面粗さを満たすことが可能である。
(a−1)ポリトリメチレンテレフタレート
デュポン株式会社製 商品名:SORONA 3000
等温結晶化時間:50sec
(a−2)ポリブチレンテレフタレート
ポリプラスチックス社製 商品名:ジュラネックス 500FP
等温結晶化時間:20sec
(b−1)ABS樹脂
グラフト共重合体の製造
質量平均粒子径160nmと330nmのポリブタジエンラテックスを25.5質量部:26.28質量部に、t−ドデシルメルカプタン0.1質量部、及び脱イオン水100質量部を加え、気相部を窒素置換し、脱イオン水25質量部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.0801質量部、硫酸第一鉄0.0030質量部、エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.0207質量部を溶解してなる水溶液を加えた後、55℃に昇温した。続いて、1.25時間かけて70℃まで昇温しながら、アクリロニトリル17質量部、スチレンを33質量部、t−ドデシルメルカプタン0.4質量部、クメンハイドロパーオキシド0.1質量部よりなる単量体混合液、及び脱イオン水15質量部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.045質量部を溶解してなる水溶液を5時間にわたり添加した。添加終了後にクメンハイドロパーオキシド0.02質量部を加えた後、更に4時間、反応槽を70℃に制御しながら重合反応を完結させ、ABSラテックスを得た。
傾斜角度45度の二段傾斜パドル型攪拌翼を備えた反応槽を用い、この反応槽に供給する供給液をアクリロニトリル26質量部、スチレン39質量部、トルエン35質量部、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを0.05質量部となるように調整した。この供給液を窒素ガスを用いてバブリングさせた。次に、調整した供給液を連続的に1.2kg/hの速度で反応槽へ供給し、重合温度124℃、反応槽内での反応液の充填率が65vol%を維持できるようにし、供給液量と同量の反応液を連続的に抜き出した。重合中、連続的に追加供給する単量体と有機溶剤の混合液は、反応槽内の気相部、液相部へ供給するが、液相部へ供給する量は、循環される該凝縮液とほぼ同量の混合液量とし、凝縮液と混合させて液相部へ供給し、残りの混合液反応槽気相部へ供給した。抜き出した反応液は、250℃、10mmHgの高真空に保たれた揮発分除去装置へ導入し、未反応単量体、有機溶剤を脱気回収し、共重合体をペレットとして回収した。
スチレン系樹脂の製造
ゴム質重合体の質量平均粒子径 160nm:330nm=1:1(質量比)
スチレン系樹脂中のゴム質重合体の含有量:30質量%
ゴム質重合体のグラフト率:45%
グラフト共重合体中の非グラフト成分(アセトン可溶分)の還元粘度:0.40
スチレン系樹脂中のアセトン可溶分中の不飽和ニトリル含有量:40質量%
スチレン系樹脂中のアセトン可溶分の数平均分子量:57000
グラフト共重合体の製造
質量平均粒子径160nmと280nmのポリブタジエンラテックスを37.5質量部:12.5質量部に、t−ドデシルメルカプタン0.1質量部、及び脱イオン水100質量部を加え、気相部を窒素置換し、脱イオン水25質量部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.0801質量部、硫酸第一鉄0.0030質量部、エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.0207質量部を溶解してなる水溶液を加えた後、55℃に昇温した。続いて、1.25時間かけて70℃まで昇温しながら、アクリロニトリル10質量部、スチレンを40質量部、t−ドデシルメルカプタン0.4質量部、クメンハイドロパーオキシド0.1質量部よりなる単量体混合液、及び脱イオン水15質量部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.045質量部を溶解してなる水溶液を5時間にわたり添加した。添加終了後にクメンハイドロパーオキシド0.02質量部を加えた後、更に4時間、反応槽を70℃に制御しながら重合反応を完結させ、ABSラテックスを得た。
傾斜角度45度の二段傾斜パドル型攪拌翼を備えた反応槽を用い、この反応槽に供給する供給液をアクリロニトリル13質量部、スチレン52質量部、トルエン35質量部、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを0.05質量部となるように調整した。この供給液を窒素ガスを用いてバブリングさせた。次に、調整した供給液を連続的に1.2kg/hの速度で反応槽へ供給し、重合温度124℃、反応槽内での反応液の充填率が65vol%を維持できるようにし、供給液量と同量の反応液を連続的に抜き出した。重合中、連続的に追加供給する単量体と有機溶剤の混合液は、反応槽内の気相部、液相部へ供給するが、液相部へ供給する量は、循環される該凝縮液とほぼ同量の混合液量とし、凝縮液と混合させて液相部へ供給し、残りの混合液反応槽気相部へ供給した。抜き出した反応液は、250℃、10mmHgの高真空に保たれた揮発分除去装置へ導入し、未反応単量体、有機溶剤を脱気回収し、共重合体をペレットとして回収した。
スチレン系樹脂中のゴム質重合体の含有量:30%
ゴム質重合体のグラフト率:37%
グラフト共重合体中の非グラフト成分(アセトン可溶分)の還元粘度:0.33
スチレン系樹脂中のアセトン可溶分中の不飽和ニトリル含有量:20質量%
スチレン系樹脂中のアセトン可溶分の数平均分子量:71000
傾斜角度45度の二段傾斜パドル型攪拌翼を備えた反応槽を用い、この反応槽に供給する供給液をアクリロニトリル26質量部、スチレン39質量部、トルエン35質量部、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを0.05質量部となるように調整した。この供給液を窒素ガスを用いてバブリングさせた。次に、調整した供給液を連続的に1.2kg/hの速度で反応槽へ供給し、重合温度124℃、反応槽内での反応液の充填率が65vol%を維持できるようにし、供給液量と同量の反応液を連続的に抜き出した。重合中、連続的に追加供給する単量体と有機溶剤の混合液は、反応槽内の気相部、液相部へ供給するが、液相部へ供給する量は、循環される該凝縮液とほぼ同量の混合液量とし、凝縮液と混合させて液相部へ供給し、残りの混合液反応槽気相部へ供給した。抜き出した反応液は、250℃、10mmHgの高真空に保たれた揮発分除去装置へ導入し、未反応単量体、有機溶剤を脱気回収し、共重合体をペレットとして回収した。
スチレン系樹脂中のアセトン可溶分中の不飽和ニトリル含有量:40質量%
スチレン系樹脂中のアセトン可溶分の数平均分子量:57000
傾斜角度45度の二段傾斜パドル型攪拌翼を備えた反応槽を用い、この反応槽に供給する供給液をアクリロニトリル13質量部、スチレン52質量部、トルエン35質量部、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを0.05質量部となるように調整した。この供給液を窒素ガスを用いてバブリングさせた。次に、調整した供給液を連続的に1.2kg/hの速度で反応槽へ供給し、重合温度124℃、反応槽内での反応液の充填率が65vol%を維持できるようにし、供給液量と同量の反応液を連続的に抜き出した。重合中、連続的に追加供給する単量体と有機溶剤の混合液は、反応槽内の気相部、液相部へ供給するが、液相部へ供給する量は、循環される該凝縮液とほぼ同量の混合液量とし、凝縮液と混合させて液相部へ供給し、残りの混合液反応槽気相部へ供給した。抜き出した反応液は、250℃、10mmHgの高真空に保たれた揮発分除去装置へ導入し、未反応単量体、有機溶剤を脱気回収し、共重合体をペレットとして回収した。
スチレン系樹脂中のアセトン可溶分中の不飽和ニトリル含有量:20質量%
スチレン系樹脂中のアセトン可溶分の数平均分子量:71000
(c−1)ガラス繊維
直径:13μm、長さ:3mm
(c−2)ウォラストナイト
繊維長:136μm、繊維径:8μm アスペクト比:17
微細充填材(D)
(d−1)ガラスビーズ
体積基準メディアン径:20μm アスペクト比:1.0
(d−2)軽質炭酸カルシウム
体積基準メディアン径:150nm アスペクト比:1.0
(d−3)重質炭酸カルシウム
体積基準メディアン径:5μm アスペクト比1.0
(d−4)タルク
体積基準メディアン径:12μm アスペクト比:7.8
(d−5)タルク
体積基準メディアン径:4μm アスペクト比:6.0
(d−6)タルク
体積基準メディアン径:25μm アスペクト比:4.8
上記製造した(b−1)〜(b−4)の各試料1gにアセトン20mL加え、振とう機にて可溶成分が完全に溶解するまで振とうした。この溶液を20000rpmで40分間遠心分離後、可溶成分のみをろ別した後、80℃で4時間乾燥してアセトンを除去し、さらに100℃で1時間減圧乾燥してアセトン可溶成分を得た。そして、日本分光社製、フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR−410を用いて測定し、濃度既知の不飽和ニトリル単量体を含むサンプルのピーク値を用いて作成された検量線を使用して、不飽和ニトリル単量体の割合を求めた。
重合反応により生成したグラフト共重合体をアセトンに溶解し、遠心分離器によりアセトン可溶分と不溶分とに分離した。この時、アセトンに溶解する成分は重合反応した共重合体のうちグラフト反応しなかった成分(非グラフト成分)であり、アセトン不溶分はゴム状重合体、及びゴム状重合体にグラフト反応した成分(グラフト成分)である。80℃4時間乾燥してアセトン除去し、100℃で1時間減圧乾燥したアセトン不溶分の質量から同様に乾燥したゴム状重合体の質量を差し引いた値よりグラフト率を求めた。
重合反応により生成したグラフト共重合体をアセトンに溶解し、遠心分離器により分離した可溶分を80℃4時間乾燥してアセトン除去し、非グラフト成分を分離した。100℃で1時間減圧乾燥したアセトン可溶分のうち、0.50gを2−ブタノン100mlにて溶解し、溶液を30℃にてCannon−Fenske型毛細管中の流出時間を測定して還元粘度を求めた。
上記製造した(b−1)〜(b−4)の各試料1gにアセトン20mL加え、振とう機にて可溶成分が完全に溶解するまで振とうした。この溶液を20000rpmで40分間遠心分離後、可溶成分のみをろ別した後、80℃で4時間乾燥してアセトンを除去し、さらに100℃で1時間減圧乾燥してアセトン可溶成分を得、固化させた可溶成分のうち、20mgをテトラヒドロフラン(THF)10mLに完全に溶解させ、分子量既知のポリスチレンを用いて、GPC分子量測定を行った。
使用機器:東ソー社製、HLC−8228GPC
使用カラム:TOSOH TSK−GEL G6000HXL−G5000HXL−G4000HXL−G3000HXL
溶離液:THF 1級
微細充填材を下記の測定器及び条件を用いて体積基準によるメディアン径を測定した。
使用機器:島津製作所製 レーザー回折式粒度分布測定装置 SALD−2100
使用セル:フローセル サンプル濃度:5%
ポンプスピード:7 界面活性剤:家庭用中性洗剤3滴 分散媒:精製水
分散剤:0.2Wt%ヘキサメタリン酸ナトリウム
分散方法:超音波バスによる3分間分散
微細充填材の平均アスペクト比(L/D)の平均長径(L)及び平均短径(D)の測定及び形状の観察には以下の装置を用いた。
ファインコーター:日本電子(株)製JFC−1600
コーティング条件:30mA、60秒間
走査型電子顕微鏡:日本電子(株)製JSM−6700F
測定条件:加速電圧9.00kV、印加電流10.0μA
平均粒径=平均長径=ΣLi2Ni/ΣLiNi
平均短径=ΣDi2Ni/ΣDiNi
平均アスペクト比L/D=(ΣLi2Ni/ΣLiNi)/(ΣDi2Ni/ΣDiNi)
射出成形機(日本製鋼所製、J−100EPI)を用いて、ISO294−1に規定される4mm厚のマルチダンベル試験片(TYPE B)を成形した。(シリンダー温度:250℃、金型温度:80℃)そのダンベル試験片を用いてISO75に基づいた荷重たわみ温度を測定した。荷重は0.45MPaとした。
(1)で作成したマルチダンベル試験片を用いてISO178に基づいた曲げ弾性率を測定した。
東芝機械(株)製射出成形機 EC−60Nを用いて50mm×90mm×2.5mmtのプレートを成形し(シリンダー温度:250℃、金型温度:80℃)、表面粗さ計を用いて23℃及び120度2時間保温したサンプルの平均表面粗さRaを求めた。
各条件でのサンプル調整条件は下記の通りとした。
23℃:プレート作成後、23℃50RH%の環境下で24時間調整した。
120℃:プレート成形後、120℃のオーブンで2時間保温し、その後23℃50RH%の環境下で24時間調整した。
(3)の表面粗さ試験で使用した同プレートを用いて、スガ試験機製デジタル変角光沢計によってJIS Z8741に準じた鏡面光沢度(Gs60°)を測定し、外観を確認した。
ペレットから約100nmの超薄切片を作製し、染色後、透過型電子顕微鏡にて倍率5000倍でモルフォロジーを確認し、芳香族ポリエステル相における繊維状充填材及び微細充填材の存在比率(%)を確認した。
透過型電子顕微鏡名:日立 H600−AB
染色条件:2%オスミウム酸 23℃48時間
観察切片厚み:100nm
(3)で作成したプレートにトナーを塗りつけた30mm×30mmの厚紙を置き、上から50gの錘をのせて120℃のオーブンで2時間放置した。その後、錘と厚紙を取り除き、プレート上に残ったトナー量を画像解析装置にて解析した。すなわち、画像解析装置にてトナー付着部分の面積を測定し、上記900mm2の厚紙に対する付着部分の割合(%)を求めた。
(3)で作成したプレート上を厚さ250μmの紙の角でこすり、その際に発生する音の程度を確認した。実験者20代〜50代の5名によって、その平均評価で比較した。
評価基準は以下の通りである。
◎ (優良) なめらかな音、及びひっかかりの感触がない
○ (良) なめらかな音、及びわずかなひっかかりの感触がある
△ (可) わずかなけばだった音、及びひっかかりの感触がある
× (不良) けばだった音、及びはっきりとしたひっかかりの感触がある
Claims (8)
- 芳香族ポリエステル(A)10〜75質量部、スチレン系樹脂(B)90〜25質量部、(A)+(B)100質量部に対し、繊維状充填材(C)5〜50質量部、及びレーザー回折式粒度分布測定による体積基準メディアン径500nm以下、アスペクト比L/D<3の軽質炭酸カルシウム(D)0.1〜30質量部を含む複写機内部部品であるガイドであって、曲げ弾性率が5GPa以上、23℃における平均表面粗さRaが15μm未満かつ、120℃で2時間加熱した後の平均表面粗さRaが30μm未満である上記複写機内部部品であるガイド。
- 前記芳香族ポリエステル(A)の270℃における等温結晶化時間が25〜100secである、請求項1に記載の複写機内部部品であるガイド。
- 前記スチレン系樹脂(B)が、不飽和ニトリル系単量体を含む、請求項1又は2に記載の複写機内部部品であるガイド。
- 前記スチレン系樹脂(B)のアセトン可溶分における不飽和ニトリル単量体及び不飽和ニトリル単量体由来の単位成分の含有量が30〜50質量%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の複写機内部部品であるガイド。
- 前記スチレン系樹脂(B)が、ゴム質重合体を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の複写機内部部品であるガイド。
- 前記繊維状充填材(C)がガラス繊維である請求項1〜5のいずれか一項に記載の複写機内部部品であるガイド。
- 前記繊維状充填材(C)及び前記軽質炭酸カルシウム(D)が前記芳香族ポリエステル(A)相に90%以上存在する請求項1〜6のいずれか一項に記載の複写機内部部品であるガイド。
- 金型温度100℃以下で成形する工程を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の複写機内部部品であるガイドの製造方法。
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