JP5798676B1 - 建物用煙突 - Google Patents
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煙突を層間変形に追従させるために、煙突ユニットを軟らかい材質にして撓ませることが考えられる。しかし、そうすると、煙突自体が水平力に耐えられなくなってしまう。煙突を水平力に対して耐え得るようにするには、各煙突ユニットを剛性材質にする必要があり、そうすると、層間変形に対して煙突ユニットが撓みにくくなってしまう。
前記複数の煙突ユニットにおける上下に隣接する2つの煙突ユニットどうし間に設けられ、上側の煙突ユニットの下側の煙突ユニットに対する横ずれを規制し微小回転を許容するように、これら2つの煙突ユニットどうしを滑節点状態で連接するジョイント部と、
各煙突ユニットの側部から突出されるとともに前記建物の躯体に保持された側方アームと、
前記側方アームを前記躯体に対して上方変位可能に拘束するアーム拘束部と、
を備えたことを特徴とする。
ここで、「滑節点状態」とは、2つの煙突ユニットどうしが、水平力やモーメントを完全に伝達し合う剛節点となるように接合されておらず、相対的な上下変位や回転変位等(ただし、水平変位を除く)を許容し合うように連接された状態を言う。これによって、建物用煙突に地震時の水平力が作用したときは、煙突ユニットどうしの横ずれ(スウェー)を防止するとともに微小回転(ロッキング)を起こさせることができる。微小回転時の最大振れ角は、0.1°〜1°程度が好ましい。また、地震が収まったときは、各煙突ユニットが微小回転の収束によって元の位置に戻るようにすることができる。したがって、漏煙を確実に抑制又は防止できる。
煙突ユニットどうしを接合する作業は不要である。
ここで、「非固定状態」とは、前記枠部材と前記他方の煙突ユニットとが溶接、ボルト締め、圧接等の固定手段で固定されておらず、煙突に地震等による力やモーメントが加わったときは互いに相対変位可能な状態を言う。これによって、地震時には、前記横ずれを確実に規制しつつ前記微小回転を許容できる。
前記枠部材は、前記一方の煙突ユニットから他方の煙突ユニット側へ突出し、この突出部分が前記他方の煙突ユニットの外周部に非固定状態で添えられることになる。前記枠部材を前記一方の煙突ユニットに取り付けた後、前記突出部分に前記他方の煙突ユニットを差し込むことにすれば、煙突ユニットの継ぎ足し作業を容易化できる。
前記枠部材は、上下いずれか一方の煙突ユニットと接合すればよく、他方の煙突ユニットとの接合作業は不要である。
これによって、側方アームが軸部材から抜けるのを阻止できるだけでなく、振れの角度を制限でき、煙突ユニットの倒壊を防止できる。
前記軸部材がボルトにて構成され、このボルトの上端部に螺合されたナットの締め付けによって、前記ガイド筒が前記躯体に位置固定されており、
前記側方アームには、ガイド穴を有するガイド部が設けられ、前記ガイド筒が前記ガイド穴に摺動可能に挿通されていることが好ましい。
これによって、側方アームをガイド筒のガイドによってスムーズに上方変位させることができる。かつ、ガイド筒によって軸部材を保護できる。
前記ガイド部が、前記側方アームとは別体に形成され、かつ前記側方アームに位置調節されて取り付けられていることが好ましい。
これによって、煙突ユニットに設置誤差があっても、ガイド部を位置調節することによって誤差を埋め合わせることができる。よって、煙突ユニットの設置作業を容易化できる。
前記軸部材が、前記内側偏心穴に回転可能に挿通され、
前記内筒部材が、前記外側偏心穴に回転可能に収容され、
前記外筒部材が、前記ガイド穴に回転可能に挿通されていてもよい。
これによって、煙突ユニットに設置誤差があっても、内外の筒部材の向きをそれぞれ調節することによって誤差を埋め合わせることができる。よって、煙突ユニットの設置作業を容易化できる。また、ガイド部を側方アームと一体化することができ、ガイド部の後付け作業を省くことができる。
図1〜図7は、本発明の第1実施形態を示したものである。図1に示すように、建物1の躯体1a内に煙突用吹き抜け1sが設けられている。煙突用吹き抜け1sは、建物1を鉛直に吹き抜けている。煙突用吹き抜け1s内に煙突10が設置されている。詳細な図示は省略するが、建物1にはボイラーや発電機等のガス排出を伴う設備が設けられており、これら設備の排気ダクトが煙突10の下端部に接続されている。煙突10の上端部は、建物1の屋上等に突出されている。煙突10は、複数の煙突ユニット11,11…に分割されている。これら煙突ユニット11,11…が、上下へ一列に積層されることによって、煙突10が構成されている。
なお、図2においては、パッキン15の図示が省略されている。
したがって、ジョイント部20は、上側の煙突ユニット11Uの下側の煙突ユニット11Lに対する横ずれを規制し、かつ傾斜ひいては微小回転を許容するようにして、これら煙突ユニット11U,11Lどうしを滑節点状態で連接している。
或いは、上側の煙突ユニット11Uのほぼ全荷重が下側の煙突ユニット11Lに掛かり、側方アーム31は単に支持台1dに添えられているだけであってもよい。
逆に、上側の煙突ユニット11Uの荷重のほぼ全荷重が側方保持部30を介して躯体1aに掛かり、下側の煙突ユニット11Lには、上側の煙突ユニット11Uの荷重が殆ど掛かっていなくてもよい。
図5に示すように、下側の煙突ユニット11Lが設置済であり、かつ該煙突ユニット11Lの上端部には枠部材21が取り付け済であるものとする。この枠部材21における枠上側部分23が、煙突ユニット11Lから上方へ突出されている。この枠上側部分23の内側に上側の煙突ユニット11Uの下部を差し込んで、下側煙突ユニット11L上に設置する。これによって、煙突ユニット11Uを煙突ユニット11Lに簡単に継ぎ足すことができる。
更に、ガイド部37を、ガイド筒34の外側に嵌めて水平板31a上に配置する。この段階におけるガイド部37は、側方アーム31とは未接合であるから、側方アーム31に対する配置位置を調節できる。したがって、側方アーム31の設置精度に拘わらず、ガイド部37のガイド穴37cとガイド筒34とを位置合わせして、簡単に嵌め込むことができる。要するに、ガイド部37の位置調節によって、側方アーム31の設置誤差を埋め合わせることができる。
その後、ガイド部37を水平板31aに溶接して固定する。
また、ワッシャ35を介してダブルナット36をボルト33にねじ込むことで、ガイド筒34を位置固定する。これによって、側方アーム31が、躯体1aに対して上方へ変位可能に拘束される。
図8〜図10は、本発明の第2実施形態を示したものである。図8に示すように、第2実施形態では、煙突10Aが円筒形になっている。煙突10Aの各煙突ユニット11は、一対の断熱壁材12A,12Aを含む。各断熱壁材12Aは、半割円筒形状になっている。2つの断熱壁材12Aを合わせることで、煙突ユニット11が円筒形になっている。
水平板31aにおけるガイド穴31dの周辺部が、ガイド部31gを構成している。つまり、第2実施形態では、側方アーム31がガイド部31gを一体に含んでおり、別体のガイド部37は設けられていない。
例えば、枠部材21,21Aの枠上側部分23,23Aが上側(一方)の煙突ユニット11Uに固定され、かつ下側部分24,24Aが、下側(他方)の煙突ユニット11Lの外周部に非固定状態で添えられていてもよい。上側煙突ユニット11Uの下端部に枠部材21,21Aを下方へ突出するように取り付け、この枠部材21,21Aの下側部分24,24Aの内側に下側の煙突ユニット11Lの上端部を差し込むことにしてもよい。
上側煙突ユニット11Uを下側煙突ユニット11L上に設置した後に、枠部材21,21Aをこれら煙突ユニット11U,11Lの外周部間に取り付けてもよい。上側煙突ユニット11Uを下側煙突ユニット11L上に設置した後に、上側煙突ユニット11Uに側方アーム31を取り付けてもよい。
枠部材21,21Aは、煙突ユニット11の周方向に環状に沿っていればよく、必ずしも煙突ユニット11の周方向に沿って完全に閉じた環状になっている必要はなく、煙突ユニット11の周方向の所々で途切れていてもよい。
各実施形態の独自要素を互いに組み合わせてもよい。例えば、第1実施形態の角筒状の煙突10に、ガイド筒40を含む側方保持部30Aを適用してもよい。第2実施形態の円筒状の煙突10Aに、ガイド部37及びガイド筒34を含む側方保持部30を適用してもよい。側方保持部30の側方アーム31が内庇スラブ1fに載置されていてもよい。側方保持部30のボルト33の下端部が、内庇スラブ1fに埋設されて定着されていてもよい。側方保持部30Aの側方アーム31が支持台1dに載置されていてもよい。側方保持部30Aのボルト33が、支持台1dのボルト穴1cに挿通されていてもよい。
10,10A 煙突
11 煙突ユニット
11U 上側の煙突ユニット
11L 下側の煙突ユニット
20,20A ジョイント部
21,21A 枠部材
31 側方アーム
31c 過大穴
31d ガイド穴
31g ガイド部
32 アーム拘束部
33 ボルト(軸部材)
34 ガイド筒
35 ワッシャ(ストッパ)
36 ナット
37 ガイド部
37c ガイド穴
40 ガイド筒
41 外筒部材
41c 外側偏心穴
41f フランジ(ストッパ)
42 内筒部材
42c 内側偏心穴
Claims (4)
- 軸線を上下に向けた筒形状の複数の煙突ユニットを上下へ一列に積層してなる建物用煙突であって、
前記複数の煙突ユニットにおける上下に隣接する2つの煙突ユニットどうし間に設けられ、上側の煙突ユニットの下側の煙突ユニットに対する横ずれを規制し微小回転を許容するように、これら2つの煙突ユニットどうしを滑節点状態で連接するジョイント部と、
各煙突ユニットの側部から突出されるとともに前記建物の躯体に保持された側方アームと、
前記側方アームを前記躯体に対して上方変位可能に拘束するアーム拘束部と、
を備え、前記アーム拘束部が、前記躯体に対して位置固定されるとともに前記側方アームを鉛直に貫通する軸部材と、前記軸部材の上部に配置されたストッパとを含み、前記側方アームが、前記ストッパに突き当たるまで上方変位可能であり、
前記アーム拘束部が、前記軸部材を収容する鉛直なガイド筒を更に含み、前記ストッパが、前記ガイド筒の上端部から径方向外側へ突出されており、
前記軸部材がボルトにて構成され、このボルトの上端部に螺合されたナットの締め付けによって、前記ガイド筒が前記躯体に位置固定されており、
前記側方アームには、ガイド穴を有するガイド部が設けられ、前記ガイド筒が前記ガイド穴に摺動可能に挿通されていることを特徴とする建物用煙突。 - 前記ジョイント部が、前記上下の煙突ユニットの対向端部の外周部どうし間に跨るとともに前記対向端部を囲む枠部材を有し、前記枠部材が、前記上下いずれか一方の煙突ユニットに固定され、かつ他方の煙突ユニットの外周部に非固定状態で添えられていることを特徴とする請求項1に記載の建物用煙突。
- 前記側方アームには、前記ガイド穴より大径の過大穴が形成され、前記過大穴に前記ガイド筒が挿通され、
前記ガイド部が、前記側方アームとは別体に形成され、かつ前記側方アームに位置調節されて取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物用煙突。 - 前記ガイド筒が、偏心された外側偏心穴を有する外筒部材と、偏心された内側偏心穴を有する内筒部材とを含み、
前記軸部材が、前記内側偏心穴に回転可能に挿通され、
前記内筒部材が、前記外側偏心穴に回転可能に収容され、
前記外筒部材が、前記ガイド穴に回転可能に挿通されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物用煙突。
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