JP5798072B2 - 回転機 - Google Patents

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Description

本発明は、ステータコアまたはロータコアの一方に、電機子巻線(アーマチャコイル)と界磁巻線(フィールドコイル)の両方を設けた回転機(モータまたはジェネレータ)に関する。
ステータコアまたはロータコアの一方に、電機子巻線と界磁巻線の両方を設けた回転機の一例として、特許文献1に開示される技術が知られている。
特許文献1の技術を図5を参照して説明する。なお、後述する「発明を実施するための形態」および「実施例」と同一機能物に同一符号を付したものである。
特許文献1は、図5に示すように、ステータコア5に「ロータ駆動用の電機子巻線2」と「磁界発生用の界磁巻線3および永久磁石4」を設けたハイブリッド界磁タイプ(デュアル界磁タイプ)のスイッチングモータを開示するものである。
図5に示すスイッチングモータは、ステータコア5に3相の電機子巻線2を装着し、ロータコア1に8個のロータティース11を設けた所謂6S8Pタイプである。この6S8Pタイプのスイッチングモータは、作動の際、8個のロータティース11のうち90°間隔の4個のロータティース11が順次切り替わってステータティース8に磁気吸引されてロータが回転する。
このように、6S8Pタイプのスイッチングモータは、8個のロータティース11のうち、半分の4個のロータティース11が駆動トルクを発生し、残りの4個のロータティース11(ロータティース11の半数)がトルク発生に寄与しない。即ち、トルク発生に寄与しないステータティース8の数が、8個中4個と多い。
このため、図2の実線Bに示すように、界磁巻線3に付与する電流を高めても、発生トルクの上限が低くなってしまい、出力トルクの向上が困難になっていた。
米国特許出願公開第2010/0038978号明細書
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、「仕事をする突極の割合」を増やして出力(駆動出力または発電出力)を高めることのできる回転機の提供にある。
即ち、
(i)本発明をモータ(電動機)に適用する場合には、「トルク発生に寄与する突極の割合」を増やして駆動出力を高めることを目的とし、
(ii)本発明をジェネレータ(発電機)に適用する場合には、「磁束の受渡しを行う突極の割合」を増やして発電出力を高めることを目的とするものである。
本発明の回転機は、電機子巻線を、回転方向(周方向)に2個のスロットを飛ばしたスロット内に配置し、その間の2個のスロット内(電機子巻線が配置されない回転方向で隣接する2個のスロット内)に界磁巻線を配置する構造を採用する。
これにより、磁束の受渡しを行う突極の割合を増やすことができる。即ち、仕事をする突極の割合を増やすことができ、逆に仕事をしていない突極の割合を減らすことができる。その結果、回転機の出力(駆動出力または発電出力)を高めることができる。
(a)6S8Pタイプのスイッチングモータの概略図、(b)スイッチングモータの要部概略図である(実施例1)。 界磁電流と出力トルクとの関係を示すグラフである(実施例1)。 6S8Pタイプのスイッチングモータの概略図である(実施例2)。 (a)永久磁石に減磁が生じる説明図、(b)永久磁石の減磁を防ぐスイッチングモータの要部概略図である(実施例3)。 6S8Pタイプのスイッチングモータの概略図である(従来例)。
図面を参照して[発明を実施するための形態]を説明する。
この実施形態の回転機は、ハイブリッド界磁タイプのスイッチングモータであり(限定するものではない)、
(a)ロータコア1を駆動する複数の電機子巻線2と、
(b)磁界を生じさせる複数の界磁巻線3と、
(c)磁界を増強させる複数の永久磁石4と、
がステータコア5に設けられる。
電機子巻線2および界磁巻線3は、ステータコア5の回転方向に複数設けられる電機子スロット6および界磁スロット7に配置される。ここで、電機子スロット6および界磁スロット7のそれぞれは、回転方向に複数設けられたステータティース8の各間に設けられるものである。
具体的に、
・電機子巻線2は、回転方向に2個の界磁スロット7を飛ばした電機子スロット6内に配置されるものであり、
・界磁巻線3は、2個の電機子スロット6の間(回転方向の間)の2個の界磁スロット7内(電機子巻線2が配置されない回転方向で隣接する2個のスロット内)に配置されるものである。
以下において本発明の具体的な一例(実施例)を、図面を参照して説明する。以下の実施例は一例であって、本発明が実施例に限定されないことはいうまでもない。
なお、以下の実施例において、上記「発明を実施するための形態」と同一符号は同一機能物を示すものである。
[実施例1]
図1、図2を参照して実施例1を説明する。
この実施例は、6S8Pタイプで、且つハイブリッド界磁タイプのスイッチングモータに本発明を適用したものであり、このスイッチングモータは、モータハウジングを介して車両等に固定支持されるステータと、このステータによって回転駆動されるロータとを備える。
ステータは、複数の電機子巻線2、複数の界磁巻線3、複数の永久磁石4、およびこれらが設けられるステータコア5を備えて構成される。
ロータは、ロータ軸(出力軸)9によって回転自在に支持されたロータコア1を備えて構成される。
なお、スイッチングモータの用途は限定されるものではないが、一例として、電気自動車やハイブリッド車両など、車両走行用(車両駆動用)に用いられるものである。
(ステータコア5の説明)
ステータコア5は、機械角360°の間に等間隔で配置された18個のステータティース8と、各ステータティース8を回転方向に磁気的に結合するバックヨーク10とを備える。
具体的に、この実施例1のスイッチングモータは、ステータコア5の内側にロータコア1が配置されるインナーロータタイプである。
このため、この実施例のステータコア5は、モータハウジング内(具体的には筒状を呈するヨーク内)に固定配置される円環状のバックヨーク10と、このバックヨーク10から内径方向に突出する18個のステータティース8とを備える。
さらに具体的に説明すると、ステータコア5は、表面に絶縁膜が形成された電磁鋼板(軟鉄板、 珪素鋼板、アモルファス金属板等)を多数積層したものである。
(ロータコア1の説明)
ロータコア1は、機械角360°の間に等間隔で配置された8個のロータティース11と、各ロータティース11を回転方向に磁気的に結合するとともにロータ軸9に結合するリングコア12とを備える。
具体的に、この実施例1のスイッチングモータは、上述したようにインナーロータタイプである。
このため、この実施例のロータコア1は、モータハウジングに対して軸受を介して回転自在に支持されたロータ軸9の周囲に固定されるリングコア12と、このリングコア12から外径方向に突出する8個のロータティース11とを備える。
さらに具体的に説明すると、ロータコア1は、上述したステータコア5と同様、表面に絶縁膜が形成された電磁鋼板(軟鉄板、 珪素鋼板、アモルファス金属板等)を多数積層したものである。
なお、ステータコア5の軸芯とロータコア1の軸芯は同軸(同芯)に配置されるものであり、ロータコア1が回転する際に、ステータティース8とロータティース11は非接触で、且つステータティース8とロータティース11が対向する状態においてステータティース8とロータティース11の間に磁束の受渡しが可能な磁気ギャップが形成されるものである。
(電機子巻線2の説明)
ステータコア5には、ロータコア1を駆動するための複数の電機子巻線2が設けられる。具体的にこの実施例のスイッチングモータは、6S8Pタイプであり、2つのU相電機子巻線、2つのV相電機子巻線、2つのW相電機子巻線よりなる合計6つの電機子巻線2が用いられる。
6つの独立した電機子巻線2のそれぞれは、各ステータティース8の回転方向間に形成される各スロットのうちの電機子スロット6の内部に配置される。
具体的に、それぞれの電機子巻線2は、図1(b)に示すように、回転方向に2個の界磁スロット7を飛ばした電機子スロット6の内部に配置される。
なお、6つの電機子巻線2は、一方の回転方向に、U相電機子巻線、V相電機子巻線、W相電機子巻線、U相電機子巻線、V相電機子巻線、W相電機子巻線の順で配置されるものである。
(界磁巻線3の説明)
ステータコア5には、ステータティース8の内径方向に向かう磁界を生じさせる複数の界磁巻線3が設けられる。この界磁巻線3は、上述した電機子巻線2と同数用いられる。即ち、この実施例では界磁巻線3が6つ用いられる。
6つの界磁巻線3のそれぞれは、各ステータティース8の回転方向間に形成される各スロットのうちの界磁スロット7(上述した電機子巻線2が配置されないスロット)の内部に配置される。
具体的に、それぞれの界磁巻線3は、図1(b)に示すように、回転方向で隣接する2個の界磁スロット7の内部(回転方向で2個の電機子スロット6に挟まれる2個のスロットの内部)に配置される。
(永久磁石4の説明)
ステータコア5には、各界磁巻線3が励磁するステータティース8の内径先端に、界磁巻線3の励磁による磁極と同極の磁束を付与する複数の永久磁石4が設けられる。
この実施例の永久磁石4は、図1(b)に示すように、界磁巻線3と同一の界磁スロット7内に配置される。それぞれの永久磁石4の磁極方向は、周方向に沿うものであり、且つ周方向で隣接する永久磁石4と反発する方向に配置されている。
そして、この永久磁石4によりステータティース8に与えられた磁束は、界磁巻線3の生じる磁束により磁束方向が曲げられ、ステータティース8の内径方向に向かう磁界を増強させる。
なお、この実施例では、永久磁石4を界磁巻線3より界磁スロット7の内径側に配置する例を示すが、限定するものではない。
また、永久磁石4の種類は限定されるものではないが、温度上昇に対する減磁の少ないアルニコ磁石、小型で大きな磁力を発生する希土類磁石(ネオジウム磁石等)、あるいは安価なフェライト磁石などが好ましいものである。
(各磁極の説明)
ステータは、図1(b)に示すように、「回転方向に連続する3つのステータティース8で分割した単位(各電機子巻線2毎の単位)」を「1つのステータユニットα」として見なすことができる。
即ち、ステータは、電機子巻線2の数に応じた6つのステータユニットαによって構成されると見なすことができる。
1つのステータユニットαのうち、
・隣接する2個の界磁スロット7の間に存在する突極を中央ティース8aと称し、
・この中央ティース8aの回転方向の両隣に存在するそれぞれの突極を隣接ティース8bと称して、以下において実施例を具体的に説明する。
複数の界磁巻線3は、隣接する2個の界磁スロット7内に巻回配置される。
具体的にこの実施例の界磁巻線3は、中央ティース8aの周囲に集中巻される。
そして、界磁巻線3が通電されることで(即ち、図示しないモータ通電制御部より界磁巻線3に界磁電流が付与されることで)、
・中央ティース8aの内径方向に「N極またはS極の一方の磁束」を生じさせ、
・2個の隣接ティース8bの内径方向に「N極またはS極の他方の磁束」を生じさせる。
なお、スイッチングモータの概略図では、電機子巻線2および界磁巻線3の巻線方向の違いを「○内に・」と「○内に×」の印で示すものである。
また、スイッチングモータの概略図では、永久磁石4の磁極方向を「矢印」で示すものである。
同様に、複数の永久磁石4は、界磁巻線3が配置される2個の界磁スロット7内に組付けられるものであり、永久磁石4の発生する磁束によって、
・中央ティース8aの内端に「N極またはS極の一方の磁束」を付与し、
・2個の隣接ティース8bの内端に「N極またはS極の他方の磁束」を付与する。
そして、永久磁石4からステータティース8に与えられた磁束は、上述したように、界磁巻線3の生じる磁束により磁束方向が曲げられ、ステータティース8の内径方向に向かう磁界を増強する。
具体的な一例としてこの実施例では、界磁巻線3および永久磁石4が、
・中央ティース8aの内径方向にN極の磁束を生じさせ、
・2個の隣接ティース8bの内径方向にS極の磁束を生じさせる。
即ち、この実施例において界磁巻線3および永久磁石4による磁界の磁極は、図1(b)に示すように、「隣接ティース8b:中央ティース8a:隣接ティース8b(1つのステータユニットαにおいて回転方向に並ぶ3つのステータティース8)」の順で「S極:N極:S極」に設けられる(もちろん、限定されるものではない)。
それぞれの電機子巻線2は、2個の界磁スロット7の回転方向の両側の2個の電機子スロット6内に分布巻されるものであり、電機子巻線2の渡り線は、図中破線に示すように回転方向に延びて巻き回される。
そして、3相の電機子巻線2が異なる位相で通電されることで(即ち、図示しないモータ通電制御部より各電機子巻線2に、三相交流等の位相の異なる駆動電流が付与されることで)、8個のロータティース11のうちの6個のロータティース11がステータティース8の回転方向へ順次切り替わって磁気吸引され、180°対向した位置に生じる仕事をしない2個のステータティース8(磁気吸引力が生じないステータティース8)の位置が回転方向に順次切り替わってロータが回転する。
この実施例のスイッチングモータの性能評価を実施した。
この性能評価は、電機子巻線2に最大電機子電流を付与した状態で、界磁巻線3に付与する界磁電流を可変させた場合の出力トルクの変化を測定したものであり、その測定結果を図2の実線Aに示す。
この測定結果からも、従来技術(実線B参照)に比較して大きな出力トルクが得られることが確認できる。
(実施例1の効果1)
この実施例のスイッチングモータは、上述したように、
・電機子巻線2を、回転方向に2個の界磁スロット7を飛ばした電機子スロット6内に配置し、
・界磁巻線3を、回転方向間において2個の電機子スロット6に挟まれる2個の界磁スロット7内に配置する構造を採用する。
これにより、ロータティース11を磁気吸引するステータティース8の割合を増やすことができる。
このため、6S8Pタイプのスイッチングモータであっても、8個のロータティース11のうち、
・トルク発生に寄与するロータティース11の数を従来技術の4個から6個へ増やし、
・トルク発生に寄与しないロータティース11の数を従来技術の4個から2個へ減らすことができる。
このように、トルク発生に寄与するロータティース11の割合を増やすことができるため、スイッチングモータの出力トルクを高めることができる。
(実施例1の効果2)
この実施例のスイッチングモータは、永久磁石4を用いて磁界を増強している。
永久磁石4を用いることにより、強い磁界を作り出すことができるため、スイッチングモータの出力を高めることができる。
(実施例1の効果3)
この実施例は、永久磁石4を、界磁巻線3と同じ界磁スロット7内に配置している。
これにより、永久磁石4をステータコア5に組付けるための凹部13(符号、図4参照)をステータコア5に独立して設ける必要がなく、ステータコア5に形成される窪み数を抑えることができる。
(実施例1の効果4)
この実施例は、電機子巻線2および界磁巻線3がステータコア5に設けられる。
これにより、ブラシレス化を達成することができ、高トルクが発生可能な本発明のスイッチングモータの信頼性を長期に亘って維持することができる。
(実施例1の効果5)
この実施例は、界磁巻線3が中央ティース8aに集中巻される。
これにより、コイルエンド(周方向の渡り線)の無駄を少なくでき、スイッチングモータの軽量化を果たすとともに、コストを抑えることができる。
[実施例2]
図3を参照して実施例2を説明する。なお、以下の各実施例において上記実施例1と同一符号は、同一機能物を示すものである。
上記の実施例1は、1つの中央ティース8aに1つの界磁巻線3を集中巻する例を示した。即ち、隣接する2個の界磁スロット7内に、1つの界磁巻線3を配置する例を示した。
これに対し、この実施例2は、図3に示すように、隣接する2個の界磁スロット7のそれぞれに、隣り合う界磁巻線3を配置するものである。
即ち、この実施例の界磁巻線3は、電機子巻線2と同様、分布巻により界磁スロット7内に配置されるものであり、界磁巻線3の渡り線は、図中破線に示すように、電機子巻線2の渡り線と同様、回転方向に延びて巻き回される。
このように設けられても、実施例1と同様の効果(但し、実施例1の効果5を除く)を得ることができる。
[実施例3]
図4を参照して実施例3を説明する。
上記の実施例1、2では、永久磁石4を界磁スロット7内の内径側に配置する例を示した。
すると、最大トルクの発生時では、ロータの回転中において、図4(a)の矢印Xに示すように、ステータティース8とロータティース11との間に、永久磁石4を介した磁束経路が形成され、この時、永久磁石4の磁束とは逆方向の磁束経路が形成されて、永久磁石4に減磁が生じる懸念がある。
その不具合を解決する手段として、この実施例では、永久磁石4を、図4(b)に示すように、界磁巻線3が配置される界磁スロット7の外径方向の延長線上に配置している。具体的には、バックヨーク10の外径側に、永久磁石4を装着する凹部13を設け、その凹部13の内部に永久磁石4を配置している。
(実施例3の効果1)
この実施例に示すように、永久磁石4を、界磁スロット7の外径方向の延長線上の凹部13に配置することで、永久磁石4の発生磁束に対して逆方向の磁束経路が永久磁石4に形成される不具合を回避することができる。
このため、永久磁石4の減磁を抑えることができ、長期に亘ってハイブリッド界磁タイプのスイッチングモータの初期性能を維持することが可能になる。
(実施例3の効果2)
また、この実施例では、永久磁石4がステータコア5の外径側(モータハウジング側)に配置されるため、モータハウジングを介して永久磁石4の放熱が可能になる。
このため、永久磁石4の昇温を抑えることが可能になり、温度上昇による減磁を抑えることができる。
また、永久磁石4の温度上昇が抑えられるため、使用可能な磁石種類の範囲が広がる。その結果、安価な永久磁石4の使用が可能になり、ハイブリッド界磁タイプのスイッチングモータのコストを抑えることができる。
あるいは、永久磁石4の温度上昇が抑えられるため、小型でも磁力の強い永久磁石4の使用が可能になり、ハイブリッド界磁タイプのスイッチングモータの出力を高めることができる。
上記の実施例では、永久磁石4を用いる例を示したが、永久磁石4を廃止し、界磁巻線3のみで磁界を形成しても良い。この場合であっても、仕事をするロータティース11の割合を増やし、仕事をしていないロータティース11の割合を減らすことができる。
上記実施例において開示した具体的な数値(電機子巻線2の相数、ステータティース8の数、ロータティース11の数等)は、実施例説明のための具体的な一例であって、適宜変更可能なものである。
その具体例として、上記の実施例では、ステータティース8の数を18個に設け、ロータティース11の数を8個に設ける例を示したが、限定されるものではなく、
・ステータティース8の数は18個×n、
・ロータティース11の数は8個×nであれば良い(但し、nは1以上の整数)。
上記の実施例では、インナーロータタイプのスイッチングモータに本発明を適用する例を示したが、アウターロータタイプのスイッチングモータや、ステータの軸方向にロータが配置されるタイプのスイッチングモータに本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、車両駆動用のスイッチングモータに本発明を適用する例を示したが、駆動対象物は限定されるものではなく、電気自動車等に搭載される空調装置の冷媒圧縮機(コンプレッサ)を駆動するモータなど、車両に搭載されて回転力を発生させる他のモータに本発明を適用しても良い。
もちろん、本発明は車両用に限定されるものではなく、産業用機器、家庭用機器などに搭載される種々のモータに本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、本発明を出力トルクを発生するモータ(電動機)に適用する例を示したが、ロータの回転によって発電を行うジェネレータ(発電機)に本発明を適用しても良い。もちろん、モータとジェネレータの両方の機能を果たす回転機に本発明を適用しても良いことは言うまでもない。
1 ロータコア
2 電機子巻線
3 界磁巻線
4 永久磁石
5 ステータコア
6 電機子スロット
7 界磁スロット

Claims (7)

  1. ステータコア(5)またはロータコア(1)の一方に設けられた複数のスロット(6、7)内に、複数の電機子巻線(2)と複数の界磁巻線(3)のそれぞれが配置される回転機において、
    前記電機子巻線(2)は、回転方向に2個の前記スロット(7)を飛ばした前記スロット(6)内に配置され、
    前記界磁巻線(3)は、前記電機子巻線(2)が配置される前記スロット(6)に回転方向で挟まれた2個の前記スロット(7)内に配置されることを特徴とする回転機。
  2. 請求項1に記載の回転機において、
    この回転機は、磁界を増強させる永久磁石(4)を備えることを特徴とする回転機。
  3. 請求項2に記載の回転機において、
    前記永久磁石(4)は、前記界磁巻線(3)と同一の前記スロット(7)内に配置されることを特徴とする回転機。
  4. 請求項2に記載の回転機において、
    前記永久磁石(4)は、前記界磁巻線(3)が配置される前記スロット(7)の径方向の延長線上に配置されることを特徴とする回転機。
  5. 請求項2〜請求項4のいずれか1つに記載の回転機において、
    前記永久磁石(4)は、磁極方向が周方向に沿い、周方向で隣接する前記永久磁石(4)と反発する方向に設けられることを特徴とする回転機。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の回転機において、
    前記界磁巻線(3)および前記電機子巻線(2)は、前記ステータコア(5)に設けられることを特徴とする回転機。
  7. 請求項6に記載の回転機において、
    nを1以上の整数とし、
    前記ステータコア(5)におけるステータティース(8)の数は、18個×nに設けられ、
    前記ロータコア(1)におけるロータティース(11)の数は、8個×nに設けられることを特徴とする回転機。
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