JP5796736B2 - トリミング装置およびトリミング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トリミング装置およびトリミング方法に関し、特に、チップ抵抗のトリミングを行う場合に用いて好適なトリミング装置およびトリミング方法に関する。
チップ抵抗の製造時に、チップ抵抗の抵抗体を構成する抵抗膜が基板上に印刷されるが、この抵抗膜の印刷ムラにより、基板上に生成された複数のチップ抵抗間の抵抗値にバラつきが生じる。そこで、従来、トリミング装置を用いて、抵抗値の誤差が許容範囲に収まるように各チップ抵抗のトリミングが行われている。そのチップ抵抗のトリミングの一つの手法として、抵抗体をL字状にカットするLカットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−93710号公報
ところで、近年、チップ抵抗のサイズの小型化(例えば、0603、0402サイズ等)が進んでいる。
しかし、チップ抵抗が小型化すると、抵抗膜の印刷ムラの影響が大きくなるため、抵抗値のバラつきが増大する。その結果、Lカットによるトリミングを行っても抵抗値の誤差が許容範囲内に収まらないチップ抵抗の割合が増え、歩留まりの悪化を招いている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、チップ抵抗の歩留まりを向上させるようにするものである。
本発明の一側面のトリミング装置は、チップ抵抗の電極間を横断する第1の方向にトリミングを行った後、一方の前記電極に向かう第2の方向にトリミングを行うことにより前記チップ抵抗の抵抗値を調整するトリミング装置であって、前記チップ抵抗の抵抗値を測定する測定部と、前記チップ抵抗の抵抗値の目標値に応じて、前記チップ抵抗の抵抗値と目標値との間の誤差と、前記第1の方向のトリミングにより前記チップ抵抗の抵抗値を調整する比率である調整比率との対応関係を示すテーブルを切り替えながら、前記チップ抵抗の抵抗値の誤差及び前記テーブルに基づいて、前記調整比率を設定する設定部と、設定された前記調整比率に従って前記第1の方向および前記第2の方向のトリミングを行い、前記チップ抵抗の抵抗値を調整するように制御するトリミング制御部とを備える。
本発明の一側面のトリミング装置においては、チップ抵抗の抵抗値が測定され、前記チップ抵抗の抵抗値の目標値に応じて、前記チップ抵抗の抵抗値と目標値との間の誤差と、前記第1の方向のトリミングにより前記チップ抵抗の抵抗値を調整する比率である調整比率との対応関係を示すテーブルが切り替えられながら、前記チップ抵抗の抵抗値の誤差及び前記テーブルに基づいて、前記調整比率が設定され、設定された前記調整比率に従って前記第1の方向および前記第2の方向のトリミングが行われ、前記チップ抵抗の抵抗値が調整される。
従って、チップ抵抗の歩留まりを向上させることができる。また、簡単かつ迅速に調整比率を設定することができる。さらに、より適切に調整比率を設定することができる。
この測定部は、例えば、プローブ、電気抵抗測定器により構成される。この設定部、トリミング制御部は、例えば、各種の制御装置、制御回路、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ等により構成される。
本発明の一側面のトリミング方法においては、チップ抵抗の抵抗値を測定し、前記チップ抵抗の抵抗値の目標値に応じて、前記チップ抵抗の抵抗値と目標値との間の誤差と、前記第1の方向のトリミングにより前記チップ抵抗の抵抗値を調整する比率である調整比率との対応関係を示すテーブルを切り替えながら、前記チップ抵抗の抵抗値の誤差及び前記テーブルに基づいて、前記調整比率を設定し、設定された前記調整比率に従って前記第1の方向および前記第2の方向のトリミングを行い、前記チップ抵抗の抵抗値を調整するように制御する。
本発明の一側面のトリミング方法においては、チップ抵抗の抵抗値が測定され、前記チップ抵抗の抵抗値の目標値に応じて、前記チップ抵抗の抵抗値と目標値との間の誤差と、前記第1の方向のトリミングにより前記チップ抵抗の抵抗値を調整する比率である調整比率との対応関係を示すテーブルが切り替えられながら、前記チップ抵抗の抵抗値の誤差及び前記テーブルに基づいて、前記調整比率が設定され、設定された前記調整比率に従って前記第1の方向および前記第2の方向のトリミングが行われ、前記チップ抵抗の抵抗値が調整される。
従って、チップ抵抗の歩留まりを向上させることができる。また、簡単かつ迅速に調整比率を設定することができる。さらに、より適切に調整比率を設定することができる。
本発明の一側面によれば、チップ抵抗の歩留まりを向上させることができる。
本発明を適用したトリミング装置の一実施の形態を示すブロック図である。 チップ抵抗基板の構成例を示す模式図である。 Lカットのトリミング方向の例を示す図である。 Lカットによるトリミングを行った場合のチップ抵抗の抵抗値の変化特性を示すグラフである。 調整比率を一律に同じ値に設定した場合の問題点を説明するための図である。 調整比率を一律に同じ値に設定した場合の問題点を説明するための図である。 図1のトリミング装置によるトリミングを説明するためのフローチャートである。 調整比率設定テーブルの例を示す図である。 図1のトリミング装置によるLカットの軌跡の例を示す図である。 図1のトリミング装置によるLカットの軌跡の例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
<1.実施の形態>
[トリミング装置11の構成例]
図1は、本発明を適用したトリミング装置11の一実施の形態を示すブロック図である。
トリミング装置11は、レーザ発振器21、ガルバノメータ型レーザビームスキャナ22、載物台23、XYテーブル24、プローブ25、プローブ上下機構26、電気抵抗測定器27、動作制御装置28、及び、レーザ発振制御回路29を含むように構成される。また、ガルバノメータ型レーザビームスキャナ22は、ビームエキスパンダ41、スキャナミラー42a,42b、ガルバノメータ43a,43b、f−θレンズ44、ミラー45、および、ビームスキャナ制御回路46を含むように構成される。さらに、動作制御装置28は、加工条件設定部51およびトリミング制御部52を含むように構成される。
レーザ発振器21は、例えば、Qスイッチパルスレーザにより構成され、レーザ発振制御回路29の制御の下に、パルス状のレーザ光を出射する。レーザ発振器21から出射されたレーザ光は、ガルバノメータ型レーザビームスキャナ22に入射する。
ガルバノメータ型レーザビームスキャナ22に入射したレーザ光は、ビームエキスパンダ41によりビーム径が広げられ、スキャナミラー42a,42bにより反射され、f−θレンズ44により収束され、ミラー45により反射されて、チップ抵抗基板12に照射される。ガルバノメータ43a,43bは、ビームスキャナ制御回路46の制御の下に、スキャナミラー42a,42bの角度をそれぞれ制御する。これにより、f−θレンズ44へのレーザ光の入射方向が調整され、その結果、レーザ光が、チップ抵抗基板12上において走査される。
チップ抵抗基板12は、載物台23上に載置され、載物台23は、載物台23及びチップ抵抗基板12をXY方向に移動させるためのXYテーブル24上に搭載されている。
また、チップ抵抗基板12には、チップ抵抗基板12上の各チップ抵抗の抵抗値を測定するためのプローブ25が接続される。プローブ25により検出された信号は、プローブ25の上下方向の位置を調節するプローブ上下機構26を介して、電気抵抗測定器27に入力される。
電気抵抗測定器27は、プローブ25により検出された信号に基づいて、チップ抵抗基板12上の各チップ抵抗の抵抗値を測定し、測定値を示す電気信号を動作制御装置28の加工条件設定部51およびトリミング制御部52に供給する。
加工条件設定部51は、電気抵抗測定器27により測定されたチップ抵抗の測定値、および、ユーザにより入力されるデータ等に基づいて、チップ抵抗基板12の各チップ抵抗の加工条件を設定する。加工条件設定部51は、設定した加工条件をトリミング制御部52に通知する。
トリミング制御部52は、加工条件設定部51により設定された設定条件に従って、XYテーブル24、プローブ上下機構26、電気抵抗測定器27、レーザ発振制御回路29、および、ビームスキャナ制御回路46の動作を制御し、抵抗値の誤差が許容範囲内になるように、チップ抵抗基板12の各チップ抵抗の各チップ抵抗のトリミングを行う。
レーザ発振制御回路29は、トリミング制御部52の制御の下に、レーザ発振器21の動作を制御する。
[チップ抵抗基板12の構成例]
図2は、チップ抵抗基板12の構成例を示す模式図である。
チップ抵抗基板12上には、m行×n列の格子状にチップ抵抗CR(1,1)乃至CR(m,n)が配置されている。チップ抵抗CR(1,1)乃至CR(m,n)の抵抗体は、例えば、チップ抵抗基板12上に抵抗膜を印刷することにより形成される。
なお、以下、チップ抵抗CR(1,1)乃至CR(m,n)を個々に区別する必要がない場合、単に、チップ抵抗CRと称する。
チップ抵抗基板12上のチップ抵抗CRは、例えば、行毎にm個のブロックに分割される。すなわち、i行目のチップ抵抗CR(i,1)乃至CR(i,n)が、i番目のブロックを構成する。そして、チップ抵抗CRのトリミングは、このブロック毎に行われる。
なお、トリミング装置11では、例えば、1ブロック内の全てのチップ抵抗CRの抵抗値を一度に測定することが可能な数のプローブ25が設けられる。
[Lカットによるトリミングの概要]
チップ抵抗基板12上の各チップ抵抗CRの抵抗値は、抵抗膜の印刷ムラ等によりバラつきが生じる。そこで、各チップ抵抗CRに対して、抵抗値の誤差が許容範囲内に収まるようにトリミングが行われる。
トリミングは、例えば、チップ抵抗CRの抵抗体をL字状にカットするLカットにより行われる。ここで、図3および図4を参照して、Lカットの概要について説明する。
なお、以下、チップ抵抗CRの抵抗体101の長さ方向、すなわち、電極102aと102bを結ぶ方向をx方向と称し、抵抗体101の幅方向をy方向と称する。
Lカットを行う場合、まず、図3の矢印A1で示されるように、電極102aと電極102bの間を横断する方向にトリミングが行われる。なお、ここでは、y方向と一致する方向にトリミングが行われる例が示されているが、必ずしも厳密にy方向と一致させる必要はない。
次に、矢印A2で示されるように、電極102b(あるいは電極102a)に向かう方向にトリミングが行われる。なお、ここでは、x方向と一致する方向にトリミングが行われる例が示されているが、必ずしも厳密にx方向と一致させる必要はない。
図4は、y方向、x方向の順番でLカットによるトリミングを行った場合のチップ抵抗CRの抵抗値の変化特性の例を示すグラフである。なお、横軸は抵抗体101のy方向またはx方向の切り込み長を示し、縦軸は抵抗値を示している。
y方向のトリミングでは、切り込み長が長くなるにつれて、抵抗値の増加率が大きくなる。すなわち、y方向のトリミングが進むにつれて、同じ長さの切り込みに対して、抵抗値が増加する量が大きくなる。なお、点線は、トリミング方向をx方向に変更せずに、y方向のトリミングを継続した場合の抵抗値の増加率を示している。
そして、y方向からx方向にトリミングの方向を変更することにより、そのままy方向のトリミングを継続する場合と比較して、抵抗値の増加率は減少する。また、x方向のトリミングでは、切り込み長が長くなるにつれて、抵抗値の増加率が小さくなる。すなわち、x方向のトリミングが進むにつれて、同じ長さの切り込みに対して、抵抗値が増加する量が小さくなる。
従って、Lカットによるトリミングでは、最初にy方向にトリミングを行うことにより、抵抗値の粗調整が行われ、x方向にトリミングを行うことにより、抵抗値の微調整が行われる。
[抵抗値の調整比率について]
Lカットによるトリミングを行う場合の加工条件の1つとして、例えば、y方向のトリミングにより抵抗値を調整する比率(以下、調整比率と称する)が設定される。
例えば、チップ抵抗CRの抵抗値の初期値が90Ωで目標値が100Ωである場合、抵抗値の調整量(=誤差)は10Ωとなる。例えば、調整比率が40%に設定されている場合、10Ωのうちの40%にあたる4Ωがy方向のトリミングにより調整され、残りの6Ωがx方向のトリミングにより調整される。従って、抵抗値が94Ωに達するまで、y方向のトリミングが行われ、続いて抵抗値が目標値の100Ωに達するまで、x方向のトリミングが行われる。
[全てのチップ抵抗CRに対して調整比率を一律に設定した場合の問題点]
この調整比率をチップ抵抗基板12の全てのチップ抵抗CRに対して一律に同じ値に設定した場合、以下の問題が発生することが想定される。
例えば、抵抗値の目標値に対する初期値の誤差が5%〜45%の範囲内のチップ抵抗CRを対象に抵抗値の調整を行う場合に、誤差範囲の中央の25%付近の誤差を有するチップ抵抗CRに対して最適になるように、調整比率を設定することが考えられる。しかし、この場合、調整比率の設定基準となる25%から誤差が離れるほど、抵抗値の調整が失敗する可能性が高くなる。
例えば、図5は、誤差が25%を大きく下回るチップ抵抗CRのトリミングを行う場合の理想的なLカットの軌跡(形状)と、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合のLカットの軌跡(形状)を比較した図である。点線の矢印A11は、理想的なLカットの軌跡の例を示し、実線の矢印B11は、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合のLカットの軌跡の例を示している。
この図に示されるように、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合、誤差が25%を大きく下回るチップ抵抗CRに対して、理想的なLカットよりy方向に余計に切り込みが入ってしまう。加えて、ガルバノメータ43a,43bは、慣性の影響等によりすぐに方向転換できないため、y方向からx方向への方向転換に遅れが生じ、y方向の切り込みが設定値よりもさらに長くなる場合がある。
従って、y方向のトリミングを行った時点で、すでに抵抗値が目標値を超えてしまっていたり、あるいは、抵抗値が目標値に近づきすぎていて、x方向のトリミングによる微調整が困難になったりする場合がある。その結果、抵抗値の誤差が許容範囲内に収まらずに、歩留まりが悪化する。
図6は、誤差が25%を大きく上回るチップ抵抗CRのトリミングを行う場合の理想的なLカットの軌跡(形状)と、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合のLカットの軌跡(形状)を比較した図である。点線の矢印A12は、理想的なLカットの軌跡の例を示し、実線の矢印B12は、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合のLカットの軌跡の例を示している。
この図に示されるように、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合、誤差が25%を大きく上回るチップ抵抗CRに対して、理想的なLカットよりy方向の切り込みが短くなってしまう。一方、x方向の切り込みの長さは電極102aまたは電極102bに達するまでに限定されるため、x方向の切り込みの長さが足りずに、抵抗値の調整量が足りなくなる場合がある。その結果、抵抗値の誤差が許容範囲内に収まらずに、歩留まりが悪化する。
トリミング装置11は、この調整比率を個々のチップ抵抗CR毎に適切に調整することにより、チップ抵抗CRの歩留まりを向上させるものである。
[トリミング装置11によるトリミング]
次に、図7のフローチャートを参照して、トリミング装置11により実行されるトリミングについて説明する。
ステップS1において、トリミング装置11は、先頭のブロックを加工対象に設定する。具体的には、トリミング制御部52は、XYテーブル24を移動させ、チップ抵抗基板12の先頭のブロックが加工対象となる位置にチップ抵抗基板12を移動させる。
ステップS2において、トリミング装置11は、1ブロック分のチップ抵抗CRの初期値を測定する。具体的には、トリミング制御部52は、プローブ上下機構26を制御して、チップ抵抗基板12の加工対象ブロック内の各チップ抵抗CRの電極102a,102bにプローブ25を接続する。電気抵抗測定器27は、プローブ25により検出された信号に基づいて、加工対象ブロック内の各チップ抵抗CRの抵抗値の初期値を測定する。電気抵抗測定器27は、測定結果を示す電気信号を加工条件設定部51およびトリミング制御部52に供給する。
ステップS3において、加工条件設定部51は、加工対象ブロック内の各チップ抵抗CRに対する調整比率を設定する。具体的には、加工条件設定部51は、加工対象ブロック内の各チップ抵抗CRの初期値と目標値との間の誤差を算出する。そして、加工条件設定部51は、算出した誤差に基づいて、各チップ抵抗CRに対する調整比率を設定する。
図8は、調整比率の設定に用いる調整比率設定テーブルの例を示す図である。調整比率設定テーブルは、チップ抵抗CRの抵抗値の誤差と調整比率とを対応付けるテーブルである。例えば、チップ抵抗CRの抵抗値の誤差が目標値の5%〜10%の範囲内である場合、調整比率は25%に設定される。
この調整比率テーブルでは、抵抗値の誤差が大きくなるほど、調整比率が大きくなり、抵抗値の誤差が小さくなるほど、調整比率が小さくなる。従って、抵抗値の誤差が大きくなるほど、調整比率が大きな値に設定され、y方向のトリミングにより抵抗値を粗調整する比率が大きくなり、x方向のトリミングにより抵抗値を微調整する比率が小さくなる。逆に、抵抗値の誤差が小さくなるほど、調整比率が小さな値に設定され、y方向のトリミングにより抵抗値を粗調整する比率が小さくなり、x方向のトリミングにより抵抗値を微調整する比率が大きくなる。
加工条件設定部51は、この調整比率設定テーブルを用いて、各チップ抵抗CRの抵抗値の誤差に基づいて、調整比率を個別に設定する。加工条件設定部51は、各チップ抵抗CRに対する調整比率の設定値をトリミング制御部52に通知する。
ステップS4において、トリミング装置11は、トリミングを実行する。具体的には、トリミング制御部52は、チップ抵抗基板12の加工対象ブロック内のトリミングを未実施のチップ抵抗CRのうち、抵抗値の誤差が許容範囲(例えば、5%)を超えており、かつ、誤差が調整可能なレベル(例えば、45%)を超えていないチップ抵抗CRの1つをトリミング対象に設定する。そして、トリミング制御部52は、プローブ上下機構26、電気抵抗測定器27、レーザ発振制御回路29、および、ビームスキャナ制御回路46の動作を制御し、トリミング対象のチップ抵抗CRに対して、設定された調整比率に従ってy方向およびx方向のトリミングを実行する。
このとき、上述したように、各チップ抵抗CRの抵抗値の誤差に応じて調整比率が設定されているため、各チップ抵抗CRに対するLカットの軌跡(形状)が適正化される。
例えば、図9は、誤差が25%を大きく下回るチップ抵抗CRに対して、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合のLカットの軌跡(形状)と、トリミング装置11により抵抗値の誤差に応じて調整比率を調整した場合のLカットの軌跡(形状)とを比較した図である。矢印A21は、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合のLカットの軌跡の例を示し、矢印B21は、トリミング装置11により抵抗値の誤差に応じて調整比率を調整した場合のLカットの軌跡の例を示している。
このように、誤差が25%を大きく下回るチップ抵抗CRに対して、抵抗値の誤差に応じて調整比率を調整した場合、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合と比較して、y方向の切り込み長が短くなり、x方向の切り込み長が長くなる。従って、y方向のトリミングを行った時点で、すでに抵抗値が目標値を超えてしまっていたり、あるいは、抵抗値が目標値に近づきすぎていて、x方向のトリミングによる微調整が困難になったりすることを回避することができる。その結果、チップ抵抗CRの歩留まりが向上する。
図10は、誤差が25%を大きく上回るチップ抵抗CRに対して、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合のLカットの軌跡(形状)と、トリミング装置11により抵抗値の誤差に応じて調整比率を調整した場合のLカットの軌跡(形状)とを比較した図である。矢印A22は、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合のLカットの軌跡の例を示し、矢印B22は、トリミング装置11により抵抗値の誤差に応じて調整比率を調整した場合のLカットの軌跡の例を示している。
このように、誤差が25%を大きく上回るチップ抵抗CRに対して、抵抗値の誤差に応じて調整比率を調整した場合、25%の誤差を基準に調整比率を設定した場合と比較して、y方向の切り込み長が長くなり、x方向の切り込み長が短くなる。従って、x方向の切り込みの長さが足りずに、抵抗値の調整量が足りなくなることを回避することができる。その結果、チップ抵抗CRの歩留まりが向上する。
なお、図4の抵抗値の変化特性の例に示されるように、y方向の切り込み長が長くなりすぎると、抵抗値の変化率が急激に大きくなり、抵抗値の調整が困難になる。従って、例えば、調整比率の設定値に関わらず、y方向の切り込み長が制限値(例えば、抵抗体101のy方向の長さの2/3)を超えた時点で、y方向からx方向にトリミング方向が変更される。
ステップS5において、トリミング装置11は、合否判定を行う。具体的には、トリミング制御部52は、プローブ上下機構26を制御して、チップ抵抗基板12の加工対象ブロック内の各チップ抵抗CRの電極102a,102bにプローブ25を接続する。電気抵抗測定器27は、プローブ25により検出された信号に基づいて、トリミング対象のチップ抵抗CRの抵抗値を測定する。電気抵抗測定器27は、測定結果を示す電気信号をトリミング制御部52に供給する。トリミング制御部52は、トリミング対象のチップ抵抗CRの抵抗値の誤差が許容範囲内である場合、当該チップ抵抗CRが合格品であると判定し、許容範囲外である場合、不合格品であると判定する。
ステップS6において、トリミング制御部52は、ブロック内の全てのチップ抵抗CRのトリミングが終了したか否かを判定する。ブロック内の全てのチップ抵抗CRのトリミングが終了していないと判定された場合、処理はステップS4に戻る。
その後、ステップS6において、ブロック内の全てのチップ抵抗CRのトリミングが終了したと判定されるまで、ステップS4乃至S6の処理が繰り返し実行される。これにより、加工対象ブロック内のチップ抵抗CRのうち、抵抗値の誤差が許容範囲を超えており、かつ、誤差が調整可能なレベルを超えていない全てのチップ抵抗CRのトリミングが行われ、抵抗値の調整後に合否判定が行われる。
一方、ステップS6において、ブロック内の全てのチップ抵抗CRのトリミングが終了したと判定された場合、処理はステップS7に進む。
ステップS7において、トリミング制御部52は、チップ抵抗基板12の全てのブロックのトリミングが終了したか否かを判定する。まだ全てのブロックのトリミングが終了していないと判定された場合、処理はステップS8に進む。
ステップS8において、トリミング装置11は、ステップS1の処理と同様にして、チップ抵抗基板12の次のブロックを加工対象に設定する。
その後、処理はステップS2に戻り、ステップS7において、全てのブロックのトリミングが終了したと判定されるまで、ステップS2乃至S8の処理が繰り返し実行される。これにより、チップ抵抗基板12のチップ抵抗CRのうち、抵抗値の誤差が許容範囲を超えており、かつ、誤差が調整可能なレベルを超えていないチップ抵抗CRのトリミングが行われ、抵抗値の調整後に合否判定が行われる。
一方、ステップS7において、全てのブロックのトリミングが終了したと判定された場合、処理は終了する。
以上のようにして、チップ抵抗基板12の各チップ抵抗CRに対して、抵抗値の誤差に基づいて、それぞれ調整比率が適切な値に設定され、Lカットによるトリミングが行われる。その結果、チップ抵抗CRの初期値のバラつきが大きくても、チップ抵抗CRの加工状態が安定し、抵抗値を適切に調整することができ、歩留まりが向上する。
<2.変形例>
以下、本発明の実施の形態の変形例について説明する。
[変形例1]
本発明は、x方向とy方向にLカットを行う場合だけでなく、x方向およびy方向に対して斜め方向にLカットを行う場合にも適用することができる。
また、本発明は、トリミング方向を1回のみ変更する場合だけでなく、2回以上変更する場合にも適用することができる。この場合、例えば、各トリミング方向について調整比率を設定するようにすればよい。
[変形例2]
さらに、例えば、チップ抵抗CRの抵抗値の目標値、チップ抵抗CRのサイズ等に応じて、使用する調整比率設定テーブルを切り替えるようにしてもよい。これにより、より適切に調整比率を設定することができ、さらに歩留まりが向上する。
[変形例3]
また、図8の調整比率テーブルでは、抵抗値の誤差の目標値に対する比率と調整比率を対応付ける例を示したが、例えば、誤差の大きさ(単位はΩ等)と調整比率を対応付けるようにしてもよい。
[変形例4]
さらに、各チップ抵抗CRの誤差に基づいて、加工出力、カットスピード、加工周波数等を設定するようにしてもよい。
[変形例5]
また、以上の説明では、ブロック内のチップ抵抗CRの抵抗値の初期値を先に全て測定してから、ブロック内の各チップ抵抗CRのトリミングを行う例を示したが、抵抗値の初期値を測定するタイミングは、特に限定されるものではない。例えば、1つずつチップ抵抗CRの抵抗値の初期値の測定およびトリミングを行うようにしてもよいし、先に全てのチップ抵抗CRの抵抗値の初期値を測定してから、各チップ抵抗CRのトリミングを行うようにしてもよい。
[変形例6]
さらに、以上の説明では、チップ抵抗CRの製造用のチップ抵抗基板12をトリミング対象とする例を示したが、本発明は、例えば、HIC基板等の回路上に配置されたチップ抵抗のトリミングを行う場合にも適用することができる。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
11 トリミング装置
12 チップ抵抗基板
21 レーザ発振器
22 ガルバノメータ型レーザビームスキャナ
25 プローブ
26 プローブ上下機構
27 電気抵抗測定器
28 動作制御回路
29 レーザ発振制御回路
46 レーザビームスキャナ制御回路
51 加工条件設定部
52 トリミング制御部

Claims (2)

  1. チップ抵抗の電極間を横断する第1の方向にトリミングを行った後、一方の前記電極に向かう第2の方向にトリミングを行うことにより前記チップ抵抗の抵抗値を調整するトリミング装置において、
    前記チップ抵抗の抵抗値を測定する測定部と、
    前記チップ抵抗の抵抗値の目標値に応じて、前記チップ抵抗の抵抗値と目標値との間の誤差と、前記第1の方向のトリミングにより前記チップ抵抗の抵抗値を調整する比率である調整比率との対応関係を示すテーブルを切り替えながら、前記チップ抵抗の抵抗値の誤差及び前記テーブルに基づいて、前記調整比率を設定する設定部と、
    設定された前記調整比率に従って前記第1の方向および前記第2の方向のトリミングを行い、前記チップ抵抗の抵抗値を調整するように制御するトリミング制御部と
    を備えるトリミング装置。
  2. チップ抵抗の電極間を横断する第1の方向にトリミングを行った後、一方の前記電極に向かう第2の方向にトリミングを行うことにより前記チップ抵抗の抵抗値を調整するトリミング装置が、
    前記チップ抵抗の抵抗値を測定し、
    前記チップ抵抗の抵抗値の目標値に応じて、前記チップ抵抗の抵抗値と目標値との間の誤差と、前記第1の方向のトリミングにより前記チップ抵抗の抵抗値を調整する比率である調整比率との対応関係を示すテーブルを切り替えながら、前記チップ抵抗の抵抗値の誤差及び前記テーブルに基づいて、前記調整比率を設定し、
    設定された前記調整比率に従って前記第1の方向および前記第2の方向のトリミングを行い、前記チップ抵抗の抵抗値を調整するように制御する
    トリミング方法。
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