JP5794668B2 - 画像符号化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像符号化装置に関し、より具体的には、視差の異なる2つの画像を符号化する画像符号化装置に関する。
右目用と左目用に視差の異なる2つの画像を、対応する目で観察するように構成することで、立体視を実現できる。そのような2つの画像(一方を主画像とし、他方を副画像とする)を符号化する方法として、主画像と副画像の視差補償のみを行い符号化する構成、副画像を動き補償符号化する構成及び両者を組み合わせる構成が知られている(特許文献1−3)。
特開平02−050689号公報 特開平07−240944号公報 特開平10−028274号公報
従来の技術では、副画像の動き補償を行う際に、符号化対象の映像シーンに関わらず、主画像と副画像を用いて動き補償を行っており、処理が煩雑になる。
本発明は、視差の異なる主画像と副画像を効率良く符号化する画像符号化装置を提示することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る画像符号化装置は、同じ被写体を撮像する主撮像部及び副撮像部を有する撮像手段と、前記主撮像部から出力される主画像データを、予測画像データを使って動き補償予測符号化する符号化手段と、前記符号化手段により符号化された画像データを復号化し、ローカルデコード画像データを出力する復号化手段と、前記主撮像部と前記副撮像部との視差を検出する視差検出手段と、前記視差検出手段により検出される前記視差に従い、前記復号化手段の前記ローカルデコード画像データを視差補償し、視差補償画像データを生成する視差補償手段と、前記主画像データの符号化に対しては、前記復号化手段のローカルデコード画像データを動き補償して前記予測画像データを生成し、前記副撮像部から出力される副画像データに対しては、前記主撮像部及び前記副撮像部から供給される撮像情報に従って前記復号化手段のローカルデコード画像データ又は前記視差補償画像データを選択して動き補償して前記予測画像データを生成する動き補償手段とを具備し、前記撮像情報は、前記主撮像部及び前記副撮像部のフォーカス情報であることを特徴とする。
本発明に係る画像符号化装置はまた、同じ被写体を撮像する主撮像部及び副撮像部を有する撮像手段と、前記主撮像部から出力される主画像データを、予測画像データを使って動き補償予測符号化する符号化手段と、前記符号化手段により符号化された画像データを復号化し、ローカルデコード画像データを出力する復号化手段と、前記主撮像部と前記副撮像部との視差を検出する視差検出手段と、前記視差検出手段により検出される前記視差に従い、前記復号化手段の前記ローカルデコード画像データを視差補償し、視差補償画像データを生成する視差補償手段と、前記主画像データの符号化に対しては、前記復号化手段のローカルデコード画像データを動き補償して前記予測画像データを生成し、前記副撮像部から出力される副画像データに対しては、前記主撮像部及び前記副撮像部から供給される撮像情報に従って前記復号化手段のローカルデコード画像データ又は前記視差補償画像データを選択して動き補償して前記予測画像データを生成する動き補償手段とを具備し、前記撮像情報は、前記主撮像部及び前記副撮像部の露出補正情報であることを特徴とする。
発明に係る画像符号化装置はまた、同じ被写体を撮像する主撮像部及び副撮像部を有する撮像手段と、前記被写体までの距離を検出する検出手段と、前記主撮像部から出力される主画像データを、予測画像データを使って動き補償予測符号化する符号化手段と、前記符号化手段により符号化された画像データを復号化し、ローカルデコード画像データを出力する復号化手段と、前記主撮像部と前記副撮像部との視差を検出する視差検出手段と、前記視差検出手段により検出される前記視差に従い、前記復号化手段の前記ローカルデコード画像データを視差補償し、視差補償画像データを生成する視差補償手段と、前記主画像データの符号化に対しては、前記復号化手段のローカルデコード画像データを動き補償して前記予測画像データを生成し、前記副撮像部から出力される副画像データに対しては、前記検出手段によって検出される前記被写体までの距離に従って前記復号化手段のローカルデコード画像データ又は前記視差補償画像データを選択して動き補償して前記予測画像データを生成する動き補償手段とを具備することを特徴とする。


本発明によれば、映像に応じて立体映像を効率的に符号化することができる。
本発明の一実施例の概略構成ブロック図である。 2つの撮像部の配置と画像例である。 本実施例における動き補償の参照関係を示す模式図である。 別の動き補償動作を説明する画像例である。 別の動き補償動作における参照関係を示す模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像符号化装置の一実施例の概略構成ブロック図を示す。主撮像部101と副撮像部112は、同じ被写体を異なる視差で撮像する。例えば、主撮像部101は右目に対応し、副撮像部112は左目に対応する。主撮像部101は、撮像で得られる主画像データを符号化部100に供給し、主撮像部101のフォーカス情報を撮像情報処理部116に供給する。副撮像部112は、撮像で得られる副画像データを符号化部100に供給し、副撮像部112のフォーカス情報を撮像情報処理部116に供給する。符号化部100は、主画像データを動き補償予測符号化し、副画像データに対して、主画像データのローカルデコード画像データ又は当該ローカルデコード画像データを視差補償した画像データを使って動き補償予測符号化する。ローカルデコード画像とは、符号化部100内で量子化後の画像データを復元して生成される局所復号画像である。
撮像情報処理部116は、予め判っている主撮像部101及び副撮像部112の設置位置と、撮像する毎に変換するフォーカス情報から主撮像部101及び副撮像部112の視差ベクトルを算出し、その視差ベクトルの大きさに従い符号化部100を制御する。具体的には、撮像情報処理部116は、主撮像部101及び副撮像部112から取得したフォーカス情報から主撮像部101及び副撮像部112から主被写体までの距離を算出する。そして、主撮像部101及び副撮像部112から主被写体までの距離と、主撮像部101及び副撮像部112の物理的位置とから、図2に示すように、視差ベクトルを算出する。図2(a)は、撮像部101,112及び主被写体202の位置関係を示す平面図を示す。図2(b)は主画像を示し、図2(c)は副画像を示す。Lは視差ベクトルを示す。各撮像部から主被写体までの距離が近い場合、図2(b)と図2(c)に示すように主画像と副画像に大きな差分があり、視差ベクトルが大きくなる。また、撮像情報処理部116は、絞り及び被写界深度等のフォーカス情報に関連する情報を用いても、視差ベクトルLを算出できる。
符号化部100は、主撮像部101からの主画像データを、所定数の画素から構成される所定のブロック(マクロブロックと称す)の単位に画面内で行列状に分割し、減算器102に入力する。減算器102は、入力画像データから後述する予測画像データを減算し、得られる画像残差データを直交変換部103に出力する。直交変換部103は、減算器102からの画像残差データを直交変換(例えば、離散コサイン変換(DCT))し、その変換係数(DCT係数)データを量子化部104に出力する。量子化部104は、符号量制御部105からの量子化パラメータに従い変換係数データを量子化し、エントロピー符号化部106に出力する。
量子化部104で量子化された変換係数データ(量子化係数データ)は、予測画像データの生成にも使われる。そのために、逆量子化部107は、量子化部104から出力される量子化係数データを逆量子化する。逆直交変換部108は、逆量子化部107で逆量子化されて復元された変換係数データを逆直交変換し、画像残差データの復号データを出力する。加算器109は、逆直交変換部108からの画像残差データの復号データに予測画像データを加算する。加算器109の加算結果は、ローカルデコード画像データとしてフレームメモリ110に格納される。逆量子化部107、逆直交変換部108及び加算器109は、ローカルの復号化手段を構成する。
動き補償部111は、フレームメモリ110に保存されたローカルデコード画像データを用いてフレーム内予測処理及びフレーム間予測処理での予測画像データを生成する。フレーム間予測処理では、まずフレーム間での動きベクトルを検出し、検出した動きベクトルに基づいてフレーム間予測処理を行い、予測画像データを生成する。
副撮像部112は、撮像された副画像データを、マクロブロックに分割して視差検出部113に供給する。視差検出部113には、副画像データと同じタイミングの主撮像部101による主画像データも入力する。視差検出部113は、主画像データと副画像データの左右方向の差分を算出し、差分の絶対値和が最小となる値を視差ベクトルとして視差補償部114に出力する。撮像情報処理部116で算出される視差ベクトルを使用してもよいが、一般に、視差検出部113による視差ベクトルのほうが、精度が良い。
視差補償部114は、視差検出部113からの視差ベクトルに基づき、フレームメモリ110に記憶されるローカルデコード画像データに視差補償を行い、視差補償画像データをフレームメモリ115に出力して保存する。動き補償部111は、フレームメモリ110とフレームメモリ115に保存される画像データとを用いて、フレーム内予測処理及びフレーム間予測処理での、副画像のための予測画像データを生成する。
エントロピー符号化部106は、量子化部104からの量子化変換係数データをエントロピー符号化してストリームデータを生成し、ストリームバッファ117に供給する。ストリームバッファ117は、エントロピー符号化部106から出力される符号化データを蓄積し、目標ビットレートに従ったビットレートを出力する。また、ストリームバッファ117は、入力された符号化データ量をカウントして得られた発生符号量と、ストリームバッファ117のデータ占有量又は空き容量を示すバッファポジションを符号量制御部105に出力する。
符号量制御部105には、エントロピー符号化部106から出力されるストリームのビットレートと、ストリームバッファ117のバッファ容量が入力する。符号量制御部105は、これらの情報に従い、ストリームバッファ117のバッファ容量がオーバーフローもアンダーフローもしないように、各ピクチャの目標符号量と量子化パラメータを決定する。
図3は、本実施例の動き補償動作を示す模式図である。一般的に知られているH.264符号化方式(MPEG4−AVC)を例にして、符号化ピクチャは、Iピクチャ、Pピクチャ及びBピクチャから構成される。Iピクチャは、画面内符号化(イントラ符号化)画像である。Pピクチャは、前方予測符号化(インター符号化)画像である。Bピクチャは前方及び/又は後方からの双方向予測符号化(インター符号化)画像である。
本実施例では、理解を容易にするために、IピクチャとPピクチャのみを用いて説明する。図3(a)は従来の符号化例であり、図3(b)は本実施例の符号化例を示す。従来の符号化では、動き補償部は、副画像データの動き補償を行う際の参照画像として図3(a)に示すように、同じ時点の主画像のPピクチャを参照する。他方、本実施例では、フォーカス情報から主被写体までの距離に応じて、すなわち、この距離から算出される視差ベクトルの大きさに応じて、参照元を切り替えるようにした。具体的に、図3(b)に示すPピクチャ301では、各撮像部から主被写体までの距離が所定値より近い、即ち、撮像情報処理部116により算出される視差ベクトルが所定のベクトル値以上になった状態とする。このとき、撮像情報処理部116は、主画像データからの動き補償ではなく、副画像データのみからの動き補償に切り替えるように動き補償部111を制御する。すなわち、主画像データのピクチャを参照した動き補償を禁止する。そして、動き補償部111は、以後のピクチャの参照元も副画像データとして、動き補償を行う。撮像情報処理部116は、フォーカス情報から算出した主被写体までの距離が前記所定値以上に遠くなった場合、そのピクチャ以降から図3(a)に示すような参照関係に戻して動き補償を行うように動き補償部111に指示する。
以上説明したように、本実施例では、主被写体までの距離が近い(視差ベクトルが大きい)場合に、主画像データと副画像データの差が大きいと判断し、参照画像を副画像データのみに限定して副画像の動き補償を行う。こうすることで、主画像と副画像からなる立体視画像を効率的に符号化できる。
図1に示す構成で、顔情報、露出補正情報、被写界深度情報又は動き情報を用いて動き補償の参照画像を制御する動作を説明する。図4は、その動き補償動作を説明する模式図である。
図4(a)は、顔情報を用いて動き補償の参照画像を制御する場合の説明例である。撮像情報処理部116は、主撮像部101と副撮像部112の各撮影画像から顔領域を検出し、顔領域が大きい場合には主被写体が近いと判断する。このとき、撮像情報処理部116は、図3(b)で説明したのと同様の参照関係で動き補償を行うように動き補償部111に指示する。
図4(b)は、露出補正情報を用いて動き補償の参照画像を制御する場合の説明例である。太陽や光、主被写体の状況によって露出補正値が大きく異なる場合が考えられる。このような場合で、撮像情報処理部116は、主撮像部101と副撮像部112から得られた露出補正値の差が所定閾値より大きいとき、図3(b)で示した参照関係で動き補償を行うように動き補償部111に指示する。
図4(c)は、動き情報を用いて動き補償の参照画像を制御する場合の説明例である。主被写体が大きく動いている場合である。撮像情報処理部116は、動いている主被写体自体の物理的な領域の大きさ、動きベクトルの大きさ及び動きの方向から、図5に示す参照方向501、502、503の中で最適な参照関係を選択する。そして、撮像情報処理部116は、選択した参照関係で動き補償を行うように、動き補償部111に指示する。参照方向501を選択するのは、例えば、動きは大きいが、全体的にランダムな方向に動きが発散している場合が考えられる。参照方向502を選択するのは、動きが大きく、方向も同一の方向を差している場合が考えられる。参照方向503を選択するのは、動きが大きく、各ピクチャ間で比較しても主被写体の位置が大きく異なる位に大きな動きである場合が考えられる。
以上説明したように、顔情報、露出補正情報又は動き情報を用いて、参照画像を限定して副画像の動き補償を行うことで、効率的に立体視画像を符号化できる。

Claims (3)

  1. 同じ被写体を撮像する主撮像部及び副撮像部を有する撮像手段と、
    前記主撮像部から出力される主画像データを、予測画像データを使って動き補償予測符号化する符号化手段と、
    前記符号化手段により符号化された画像データを復号化し、ローカルデコード画像データを出力する復号化手段と、
    前記主撮像部と前記副撮像部との視差を検出する視差検出手段と、
    前記視差検出手段により検出される前記視差に従い、前記復号化手段の前記ローカルデコード画像データを視差補償し、視差補償画像データを生成する視差補償手段と、
    前記主画像データの符号化に対しては、前記復号化手段のローカルデコード画像データを動き補償して前記予測画像データを生成し、前記副撮像部から出力される副画像データに対しては、前記主撮像部及び前記副撮像部から供給される撮像情報に従って前記復号化手段のローカルデコード画像データ又は前記視差補償画像データを選択して動き補償して前記予測画像データを生成する動き補償手段
    とを具備し、
    前記撮像情報は、前記主撮像部及び前記副撮像部のフォーカス情報である
    ことを特徴とする画像符号化装置。
  2. 同じ被写体を撮像する主撮像部及び副撮像部を有する撮像手段と、
    前記主撮像部から出力される主画像データを、予測画像データを使って動き補償予測符号化する符号化手段と、
    前記符号化手段により符号化された画像データを復号化し、ローカルデコード画像データを出力する復号化手段と、
    前記主撮像部と前記副撮像部との視差を検出する視差検出手段と、
    前記視差検出手段により検出される前記視差に従い、前記復号化手段の前記ローカルデコード画像データを視差補償し、視差補償画像データを生成する視差補償手段と、
    前記主画像データの符号化に対しては、前記復号化手段のローカルデコード画像データを動き補償して前記予測画像データを生成し、前記副撮像部から出力される副画像データに対しては、前記主撮像部及び前記副撮像部から供給される撮像情報に従って前記復号化手段のローカルデコード画像データ又は前記視差補償画像データを選択して動き補償して前記予測画像データを生成する動き補償手段
    とを具備し、
    前記撮像情報は、前記主撮像部及び前記副撮像部の露出補正情報である
    ことを特徴とす画像符号化装置。
  3. 同じ被写体を撮像する主撮像部及び副撮像部を有する撮像手段と、
    前記被写体までの距離を検出する検出手段と、
    前記主撮像部から出力される主画像データを、予測画像データを使って動き補償予測符号化する符号化手段と、
    前記符号化手段により符号化された画像データを復号化し、ローカルデコード画像データを出力する復号化手段と、
    前記主撮像部と前記副撮像部との視差を検出する視差検出手段と、
    前記視差検出手段により検出される前記視差に従い、前記復号化手段の前記ローカルデコード画像データを視差補償し、視差補償画像データを生成する視差補償手段と、
    前記主画像データの符号化に対しては、前記復号化手段のローカルデコード画像データを動き補償して前記予測画像データを生成し、前記副撮像部から出力される副画像データに対しては、前記検出手段によって検出される前記被写体までの距離に従って前記復号化手段のローカルデコード画像データ又は前記視差補償画像データを選択して動き補償して前記予測画像データを生成する動き補償手段
    とを具備することを特徴とする画像符号化装置。
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