JP5793239B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
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Description
本発明は,超音波送受信によって筋・靭帯・腱を強調表示する超音波診断装置に関するものである。
乳癌や肝硬変,血管障害などの診断方法として,医者の触診の代わりとして,超音波エコー信号から被検体内部の硬さを診断する方法(エラストグラフィー技術)がある。エラストグラフィー技術による硬さの診断では,従事者はプローブを被検体表面に押し当てて圧迫し,生体などの測定対象物の内部の組織に変位を生じさせる。圧迫による生体組織の圧縮前後のエコー信号から圧縮方向の変位が推定され,変位の空間微分量である歪みを求める。さらに,歪と応力から硬さに関する値,例えばヤング率が算出される。この方法では,撮像対象として,体表からの圧迫が容易なところに存在する臓器に限られるという課題がある。例えば,体表と肝臓の間に介在層として,すべり面が存在するため,十分な変位を生じさせるような圧迫が困難である。
そこで,超音波集束ビームを用いて被検体内部に放射圧を印加し,介在層の影響を抑えて対象組織を変位させて,硬さの診断をする技術がある。例えば,特許文献1に記載されるARFI(Acoustic Radiation Force Impulse)Imagingがある。この技術では,変位生成用の集束ビームの進む方向に生じる組織の変位量を画像化したり,焦点での組織変位に伴って変位生成用の集束ビームの進む方向とは垂直な方向に生じるせん断波(=Shear Wave,以下、ずり波と記載する)の伝搬速度の推定からずり弾性率やヤング率といった弾性率を算出したりする。この技術を用いると,上記のすべり面などの介在層の影響を低減する効果以外にも,超音波によって組織を変位させるため,手技依存性が少ない診断が期待される。
一方,近年,整形外科領域において超音波を用いた診断が注目され始めている。通常,整形外科では主にX線やMRIが診断に使われてきた。超音波診断装置は,それらと比べて空間分解能は劣るもののリアルタイム性,持ち運び性に優れている。また,関節部位を動かしながら,筋肉・腱・靭帯等の動きを観察できるというメリットを持つ。以上のことから,超音波診断装置を用いた整形疾患の予防や術後の経過観察が期待されている。
現状では,一部の整形外科医が超音波診断装置を使って靭帯や腱等の断層像(以下,Bモード像と記載する)を表示させ,靭帯や腱等の接合状態を観察することを試みている。ここで,Bモード像は,生体組織に超音波を送信し,音響インピーダンスの異なる2媒質の境界からの反射波を受信して輝度値をグレースケールで表示することによって得られる。
整形外科医はBモード像から読み取って,筋肉・腱・靭帯等の位置を特定している。そのため,筋肉・腱・靭帯等の特定の出来るか否かはBモード像の画像分解能に依存している。筋肉・腱・靭帯等は層構造をしており,各層の厚みは通常の超音波診断装置で使用される周波数(〜20MHz)で決まる時間分解能(数百μm)より小さい厚み(数十μm〜数μm)を持つ。そのため,筋肉・腱・靭帯等のBモード像は,ぼやけた表示になる。また,筋肉・腱・靭帯等は,空間的に複雑な構造を持つため,Bモード像の2次元断層像では筋肉・腱・靭帯等が接合しているのにも関わらず,断裂したように表示される場合がある。
以上のように,整形外科領域における超音波診断において,術者が筋肉・腱・靭帯等の位置を特定できるか否かは超音波断層像の画像分解能に依存しており,超音波診断装置を使用できる術者が限られている。また,2次元断層像では,筋肉・腱・靭帯等のつながりが表示されない場合がある。
そこで,術者の手技や超音波断層像の画質に依存せず筋肉・腱・靭帯等の位置を特定できるように,超音波断層像にこれらの位置を表示することが望ましい。また,2次元断層像を用いた場合でも,筋肉・腱・靭帯等の構造を把握できるように表示することが望ましい。
本発明の目的は,超音波送受信によって測定対象物の位置の同定,および,構造の把握が可能な超音波診断装置を提供することにある。
本発明の超音波診断装置は,
対象物内からのエコー信号を送受信する超音波探触子と,前記超音波探触子の各素子の送受信を切替える切替えスイッチと,前記対象物内に対して第一超音波送受信を行い音響インピーダンスの違いを検出する第一超音波送受信部と,前記対象物内に変位生成用集束ビームを放射して組織を変位させる変位生成部と,第二超音波送受信を行い前記対象物からのエコー信号を受波し,前記変位生成用集束ビームにより生じるずり波変位を複数の位置で検出する変位検出部と,前記変位生成部と前記変位検出部とを制御する中央制御部と,前記音響インピーダンスの違いを示す超音波断層像と前記ずり波変位を示すずり波変位マップを重畳して表示する表示部と,を有し,筋肉・腱・靭帯等が超音波断層像に線状に強調表示される。
対象物内からのエコー信号を送受信する超音波探触子と,前記超音波探触子の各素子の送受信を切替える切替えスイッチと,前記対象物内に対して第一超音波送受信を行い音響インピーダンスの違いを検出する第一超音波送受信部と,前記対象物内に変位生成用集束ビームを放射して組織を変位させる変位生成部と,第二超音波送受信を行い前記対象物からのエコー信号を受波し,前記変位生成用集束ビームにより生じるずり波変位を複数の位置で検出する変位検出部と,前記変位生成部と前記変位検出部とを制御する中央制御部と,前記音響インピーダンスの違いを示す超音波断層像と前記ずり波変位を示すずり波変位マップを重畳して表示する表示部と,を有し,筋肉・腱・靭帯等が超音波断層像に線状に強調表示される。
本発明によれば,筋肉・腱・靭帯に沿って伝搬するずり波を検出し,筋肉・腱・靭帯等の位置を超音波断層像に線状に強調表示するので,術者の手技や超音波断層像の画質に依存せず,術者が位置を特定し,また形状を観察することが可能である。さらに,本発明で提案する超音波診断装置によって,特定した部位に関する疾患の予防や,疾患の診断,疾患に対する術後の経過観察が可能になる。
以下,本発明の実施例を図面に従い説明する。
図1に実施例1〜2に係る装置全体構成を示す。同図において,図示しない被検体に向かって超音波ビームの送受信をする超音波探触子1,被検体内に変位を生じさせる変位生成部10,被検体内の音響インピーダンスの違いを検出する第一超音波送受信部20,被検体内に生じた変位を検出する第二超音波送受信部30,および,変位生成部10,第一超音波送受信部20,第二超音波送受信部30を制御するための中央制御部3から成る構成である。超音波探触子1が送受切替え部として機能する送受切替えスイッチ2を介して変位生成用送波ビーム生成部13,第一超音波送受信部20,および,第二超音波送受信部30に接続されている。なお,中央制御部3は,直接あるいは間接的に送受切替え部として機能する送受切替えスイッチ2も制御する。
第一超音波送受信部20は,図示しないBモード像用の送波波形生成部で作られた波形を用いて,超音波探触子1の素子の送波信号に遅延時間や重みを与えて,図示しない被検体の所望の位置に変位検出用超音波ビームが集束するように,中央制御部3によって制御されている。被検体内で反射して探触子に戻ってきたエコー信号は,超音波探触子1において電気信号に変換され,第一超音波送受信部20に送られる。第一超音波送受信部20はエコー信号を整相加算し,包絡線検波やlog圧縮やバンドパスフィルタ,ゲインコントロールなどを行う信号処理回路を含んでいる。第一超音波送受信部20からの出力信号は白黒DSC(デジタルスキャンコンバータ)5に入力される。白黒DSC5では白黒からなる輝度を表す断層像(Bモード像)情報が形成される。前述したように,Bモード像は生体組織の音響インピーダンスの違いを表示するものである。
変位生成部10について説明する。変位生成用送波ビーム生成部13は変位生成用送波波形生成部11で作られた波形を用いて,超音波探触子1の素子毎の送波信号に遅延時間や重みを与えて,焦点位置設定部12で設定された位置に超音波ビームが集束するように,中央制御部3によって制御されている。変位生成用送波ビーム生成部13からの電気信号は超音波探触子1において超音波信号に変換され,図示しない被検体に向かって,変位生成用超音波ビームが照射される。
第二超音波送受信部30は図示しない変位検出用送波波形生成部で作られた波形を用いて,超音波探触子1の素子の送波信号に遅延時間や重みを与えて,図示しない被検体の所望の位置に変位検出用超音波ビームが集束するように,中央制御部3によって制御されている。
被検体内で反射して探触子に戻ってきたエコー信号は,超音波探触子1において電気信号に変換され,第二超音波送受信部30に送られる。第二超音波送受信部30はエコー信号を整相加算し,包絡線検波やlog圧縮やバンドパスフィルタ,ゲインコントロールなどを行う信号処理回路を含んでいる。第二超音波送受信部30からの出力信号はずり波変位演算部32に入力される。
また,ずり波変位演算部32では,相関演算により各部位の変位が演算されるようになっている。また,ずり波変位演算部32から出力された変位の情報はカラーDSC4 に入力され,カラーDSC4によって,ずり波変位の値に応じた色相変調を施される。カラーDSC4によって色相変調された情報(以下,歪みカラー画像)は合成部6に送信され,Bモード像に重ねて表示部7に表示されるようになっている。ずり波変位演算部32で計算されたずり波変位の情報は中央制御部3を介してカラースケール設定部50に送信される。カラースケール設定部50では,ずり波変位の最大値と最小値の値を基に,ずり波変位カラー画像に対応するカラースケールを作成する。カラースケールはBモード像と歪みカラー画像に隣接して表示部7に表示されるようになっている。
ずり波変位演算部32から出力された変位の情報は,焦点位置設定部12に出力される。ずり波変位演算部32から出力された変位の情報は,初めの焦点位置から次の焦点位置を決定する際に用いられる。これに関する詳細は実施例2に記載している。焦点位置設定部12は,図示しない情報記録媒体から読みだした焦点を設定したり,変位の情報を基に焦点位置を決定したりする。
なお,同図に示すブロックの一部である中央制御部3,ずり波変位演算部32等は,処理部として機能する中央処理部(Central Processing Unit:CPU)におけるプログラム実行により実現することができる。
本実施例では,図2に示されるように,リニアアレイ型の超音波探触子1を被検体の体表面に接触させ,体内の目的断層面に変位生成用超音波ビームを集束する場合について説明する。ここでは,所望の断層面内において,変位生成用超音波ビームの伝搬方向は体表に対して垂直な方向とした場合について説明する。
図3の上段,下段に示すように,超音波のビームフォーミングは,各焦点と超音波探触子1の各素子100との位置の間の距離を求め,素子間での距離差を対象物の音速で割ることにより算出される遅延時間を素子毎に与えて送波を行うことにより実現する。焦点に変位生成用の超音波集束ビームが照射されると,伝搬に伴う超音波の吸収や散乱に応じて放射圧が生じる。通常では焦点において放射圧が最大となり,焦点領域の生体組織に変位が生じる。また,超音波集束ビームの照射が止められると,変位量が緩和される。図2において,模式的に示すように,この放射圧の生成によって,集束点を起点として被検体表面と水平方向にずり波が発生する。
次に,図4を用いて,超音波探触子1によるずり波変位検出のための超音波ビームの送受波方法について説明する。図4に,変位生成用送波ビーム,変位検出用送波ビーム,変位検出用受信ビームの照射シーケンスを示す。変位検出用送波ビーム,変位検出用受信ビームの順にONにし,ずり波の変位を検出する演算に使用する参照信号を得る。ON/OFFは例えば,電圧の振幅値で制御され,ONを1,OFFを0とする。今後,特に指示がない場合は,ONが1,OFFが0を意味する。送波ビームはONとなるときに,照射される。なお,受波ビームをONにするとは,送受波切替えスイッチ2において,第二超音波送受信部30と超音波探触子1の接続を行い,第二超音波送受信部30がずり波変位演算のための超音波送受信を行うことである。
最初に,第二超音波送受信部30でずり波変位演算のための参照信号を得た後,変位生成用送波ビーム生成部13から焦点Fに変位生成用送波ビームを照射し,ずり波を発生させる。このとき,変位生成用送波ビームの照射の繰り返し周波数PRFpを変位生成用送波波形生成部11で設定し,繰り返し周波数PRFpで複数回照射する。キャリアの周波数を高くすることで,ビームの幅が狭く,高い空間分解能で撮像ができる。図4では,例として変位生成用送波ビームの照射回数を3回としているが回数はこれに限らない。照射回数が多い方が,変位生成用ビームの照射後,ずり波の変位を検出するため,変位検出用送波ビームと変位検出用受波ビームが順にONとなる。ずり波の変位は,先に得た参照信号と変位検出用送受波ビームによって得られた信号とを用いて算出される。変位の算出には,周知技術である相関演算,位相差検波などが用いられ,変位検出の演算はずり波変位演算部32で行われる。変位検出用送受波ビームを繰り返し周波数PRFdで繰り返しONとし,ずり波変位の時間波形を検出する。PRFdは,ずり波の周期Tに対して十分に測定できるサンプリング間隔,例えば1/10Tとする。PRFdは第二超音波送受信部30で設定する。
次に,図5のフローチャートを用いて,筋肉・靭帯・腱を強調表示する処理フローについて説明する。上述したように,筋肉・靭帯・腱を強調表示する処理フローは,CPUのプログラム処理によって実現可能である。まず,ステップS00で筋肉・靭帯・腱を強調表示する処理を開始する。次に,ステップS02において,断層像を表示する。表示する断層像は,例えばBモード像とする。ステップS04では,筋肉・靭帯・腱を強調表示したい位置F1または範囲(ROI:Region of Interest)を設定する。例えば,位置F1は図6に示すように,靭帯の一部に設定する。1は超音波探触子である。
測定するROIのずり波伝搬方向xの幅は,ずり波の有効伝搬距離から決定される。また,ずり波伝搬方向xとは垂直な方向yのROIの幅は変位生成用の集束ビームの焦点深度から決定される。図6では,yは生体表面に垂直であり,かつ,体内の深さ方向である。
ここで,有効伝搬距離について説明する。ずり波は減衰しながら伝搬するため,ある伝搬距離を超えると超音波診断装置の変位検出限界値を超える。変位検出限界となる距離を有効伝搬距離と呼ぶ。ただし,変位検出限界値は,超音波診断装置のダイナミックレンジや変位検出用超音波ビームの周波数などのパラメータで決まる。ずり波の有効伝搬距離は,変位生成用の集束ビームの音響インテンシティ,変位生成用の集束ビームのF値(=焦点距離/開口径),変位生成用の集束ビームの周波数,変位生成用の集束ビームが伝搬する方向のビームの幅(=焦点深度),変位生成用の集束ビームの照射時間,生成されるずり波の最大変位量などのパラメータから決定することができる。
ROIの位置は,術者がS02のステップで表示部5に表示した断層像を見て,図示しないキーボード,トラックボール,マウス等の入力デバイスを介して決定してもよい。または,ROIの位置は中央制御部3が図示しない記憶装置(メモリ)等から,膝,足首,腰,肩,などの測定部位に応じた標準的な位置として設定してもよい。術者がS02のステップで表示部5に表示した断層像を見て位置やROIを設定する場合,靭帯,腱,筋肉の位置が断層像から断定できない場合がある。この場合には,術者が想定する位置やROIを設定する。
次に,ステップS06において,ずり波の変位が測定される。測定する位置は,ずり波の励起位置が図6のF1である場合,F1と同じy座標,かつ,ずり波の伝搬方向xの1つまたは複数の座標P1,P2,P3とする。この場合,座標の数は3であるが,3に限るものではない。ここで,x方向は変位生成用の集束ビームの伝搬方向yに垂直な方向である。図2に表わされるように,測定領域内が均質な媒質の場合,ずり波は変位生成用の集束ビームと垂直な方向に伝搬することからx軸と想定される靭帯に沿った方向とは平行であることが理想的である。
図6では,靭帯に沿った方向とx軸は平行である。ただし,計測対象物が筋肉・靭帯・腱のような棒や板状の場合には,筋肉・靭帯・腱に沿ってずり波が伝搬するため,x軸と想定される靭帯に沿った方向と平行変位生成用の集束ビームが靭帯に照射されると,ずり波は靭帯に沿って伝搬していくので,x軸と想定される靭帯に沿った方向とは必ずしも平行である必要はない。
図6の各計測座標P1,P2,P3において,靭帯が存在するy座標でずり波の変位が大きくなる。すなわち,図6の位置Q1,Q2,Q3においてずり波の変位が大きくなる。ずり波の変位が大きくなる複数の位置Q1,Q2,Q3を直線でつなぎ,Bモード像に線状のずり波変位を重畳して表示させれば,靭帯を強調表示することが可能となる。線は直線ではなく,スムージングして表示するようにしてもよい。
図6は,靭帯に変位生成用の集束ビームを照射して強調表示する場合の図であるが,靭帯の他,筋や腱でも同様である。続いてS10で,測定されたずり波の変位のカラーマップが,断層像に重畳されて表示部7の画面に表示される(図7)。断層像は,S02で表示した断層像と同じ,もしくは,S04以降の時刻でずり波変位計測の前または後の時刻に撮像した断層像とする。また,表示部7にはずり波の変位量に基づいたカラーマップが表示される。カラーマップの他,ある閾値よりも大きい変位量のみを単色で表示してもよい。
閾値は測定部位や変位生成用の集束ビームの周波数や焦点距離等の照射条件に基づいて,図示しないメモリから自動で読みだされるようにしてもよい。また,術者がカラーマップを見ながら図示しない入力デバイスを用いて画面上のカラーバーのある色を選択したり,変位量を入力して閾値を決定するようにしてもよい。
図5のステップS12で,終了する信号が図示しない入力デバイスを介して入力されると,ステップS14で筋肉・靭帯・腱を強調表示する処理が終了する。また,S04で設定した位置やROI内で再度測定したい場合や,別の位置にROIを設定して測定したい場合には,ステップS04やステップS06に戻り,引き続きずり波の変位の計測が行われる。
以上説明した筋・靭帯・腱を強調表示する処理フローにおいて,図6における,方向yのROIの幅は変位生成用の集束ビームの焦点深度に限らない。焦点深度に代わる値としては,想定される筋・靭帯・腱の厚さ,図示しないメモリ等から読みだされる測定部位毎に決められた値,術者が入力デバイスを用いて入力した値としてもよい。厚さはBモード像を見て術者が計測するか,もしくはBモード像の輝度値などを使って周知の画像処理で厚さを算出してもよい。このとき,画像処理は,図示しない画像処理部等で行われる。もしくは,厚さは図示しないメモリ等から読みだされる測定部位毎に決められた値とする。
また,ROIの角度は体表に対して自由に設定可能である。また,ROIは,長方形の他,円などの他の幾何学構造としてもよい。また,変位生成用超音波ビームの伝搬方向やは体表に対して垂直な方向の他,斜め方向としてもよい。ただし,第二超音波送受信部30から出力されるずり波変位検出用の超音波ビームの方向とずり波の進む方向が平行とならないように,また,なるべく両者が直交するように制御する。ずり波の伝搬方向が変位方向,すなわち,変位生成用集束ビームの方向に対して直交する方向であるので,受波ビームの伝搬方向とずり波の伝搬方向が平行であると,変位に対する検出感度を失ってしまうからである。そのため,変位生成用超音波ビームの伝搬方向は,望ましくは体表面に対して垂直となるように設定する。
もし,筋・靭帯・腱等の厚みよりも変位生成用の集束ビームの焦点深度が大きい場合,筋・靭帯・腱等の周辺組織にもずり波が変位する。この場合には,想定される筋・靭帯・腱等のずり波速度のみを検出するために,周知のmoving filterや時間窓を用いて筋・靭帯・腱等のずり波成分のみを抽出するようにすればよい。
また,本実施例ではBモード像に筋・靭帯・腱を重畳して強調表示させたが,筋・靭帯・腱のみを表示するようにしてもよい。
図8を用いて本実施例における,別の筋・靭帯・腱の強調表示の方法について説明する。別の筋・靭帯・腱の強調表示方法は,3次元的なずり波の変位分布から再構成処理をして筋・靭帯・腱の強調表示する方法である。具体的には2次元(空間)+1次元(時間)=3次元的なずり波の変位量の分布から再構成して,筋・靭帯・腱を強調表示する。簡単な方法は,時間方向に複数の2次元(空間)の計測時刻の異なる複数のずり波の変位量分布を用いて,ピークホールド処理を行う方法である。
複雑な方法は,図8に示すように,例えば時刻t(1),t(2),t(3)における
ROI内のずり波の変位量分布を合成して1枚の画像を作成する。合成画像には,t(1),t(2),t(3)で変位が大きいROI1,ROI2,ROI3のずり波の変位量が合成される。ピークホールド処理や画像合成処理は合成部6で行う。
ROI内のずり波の変位量分布を合成して1枚の画像を作成する。合成画像には,t(1),t(2),t(3)で変位が大きいROI1,ROI2,ROI3のずり波の変位量が合成される。ピークホールド処理や画像合成処理は合成部6で行う。
変位生成用の集束ビームを照射する繰り返し周波数の制御が可能であるので,ずり波検出のための受波ビームに対して,変位生成用の集束ビームの繰り返し周波数と同期する周波数成分のみを抽出するLock−in検波を行ってもよい。具体的には,まず,変位生成用送波波形生成部11で設定した変位生成用送波ビームの照射の繰り返し周波数PRFpを中央制御部3を介して第二超音波送受信部30に送信する。
次に,第二超音波送受信部30において受信した信号に対して,繰り返し周波数PRFpでLock−in検波を行い,検波後の信号をずり波変位演算部32に出力する。Lock−in検波することによって,ずり波の特定の周波数成分の変位量を検出できるので,ずり波波形に周波数分散性がある場合でも,高精度にずり波を検出することができる。また,Lock−in検波に用いる周波数を心拍や術者の手ぶれによる周波数成分と異なる周波数に設定することによって,心拍や術者の手ぶれによる雑音信号を取り除くことが可能である。
変位生成用の集束ビームの照射によって生成される波は,ずり波の他,表面波,進行波,定在波等が存在する。変位生成用の集束ビームを照射した後,表面波,進行波等の変位量・速度・変位の空間微分値等を検出して,強調表示するようにしてもよい。ここで,ずり波,表面波,進行波の速度は,周知技術のように,例えば,ずり波,表面波,進行波の伝搬方向に沿った位置と,各位置におけるそれぞれの波が到達する時刻との関係から推定する。また,変位生成用の集束ビームを照射した後,定在波の変位量・変位の空間微分値等を検出して,強調表示するようにしてもよい。速度や変位の空間微分値はずり波変位演算部32で行われる。
本実施例のように,筋・靭帯・腱を振動させるときに集束ビームを用いることで,集束ビームの焦点形状に相当する領域の被検体内の任意の場所で振動を発生させることができる。
本発明とARFI Imagingとの違いについて述べる。ARFI Imagingは,1回の変位生成用の送波ビームに対し,ROI内の平均的な速度,もしくは,空間的な速度の分布を検出する。ARFI Imagingでは,乳腺や肝臓などの広い領域の平均的なずり波速度やヤング率を計測するために,変位生成用の集束ビームのF値をできるだけ大きく設定する。F値を大きくすると,ずり波の波形が平面波の波形に近づき,ずり波が長距離伝搬する。
一方,本発明では,筋・靭帯・腱等の局所的な位置に変位生成用の集束ビームを照射し,筋・靭帯・腱等に沿って伝搬するずり波を用いて計測を行う。すなわち,筋・靭帯・腱等自身の振動を用いて計測する。したがって,F値は筋・靭帯・腱の厚さ(数十〜数μm)と同等以下のF値が必要である。F値が小さくても,筋・靭帯・腱自身の振動モードを用いることで,筋・靭帯・腱に超音波のエネルギーが閉じ込められて,長距離伝搬する。
例えば,ARFI Imagingを肝臓に適用する場合,周波数は2〜4MHz,F値は1〜2.5である。この場合,焦点深度は12〜14mmである。また,ARFI Imagingを乳腺に適用する場合,周波数は5〜7MHz,F値は1〜2.5である。この場合,焦点深度は1〜7mmである。一方,本発明では,周波数は15〜30MHz,F値は0.5〜0.8とする。この場合,焦点深度は0.04〜0.1mmである。さらに高周波,例えば100MHzの集束ビームを用いえば,10μmの分解能で検査可能である。ただし,高周波になると,超音波のペネトレーション(penetration)が小さくなり,深い場所まで診断することが困難になる。
筋・靭帯・腱は近傍に骨が存在し,かつ,骨は超音波の吸収係数が軟部組織よりも大きく,温度上昇が大きくなるため,F値を小さくすることによって,安全性を担保することができる。すなわち,変位生成用の集束ビームの焦点深度内に骨が存在しないことが安全性の観点から望ましいといえる。
さらなるARFI Imagingと異なる点は,通常,ARFI Imagingでは,空間的に平均的な速度を計測するのに対して,1回の変位生成用の送波ビームに対し,筋・靭帯・腱に沿ったライン状(線状)の速度を検出する点である。
本発明とドプラ法との違いについて述べる。ドプラ法は,血流を計測して可視化する方法である。ドプラ法では,想定される血流の速度の範囲内で,超音波ビームの照射の繰り返し周波数を制御する。一方,本発明では,変位生成用の集束ビームの照射の繰り返し周波数PRFpを制御することによって,筋・靭帯・腱に生成されるずり波の速度を制御可能である。変位生成用の集束ビームの照射の繰り返し周波数PRFpと変位検出用送受波ビームを繰り返し周波数PRFdの両方のパラメータで筋・靭帯・腱の速度を計測する点でドプラ法と異なる。
また,通常,連続波ドプラ法では,ドプラ検出のためのF値はROI内でできるだけ大きく設定する。本発明では,上述のようにF値を小さく設定する点でことなる。また,パルスドプラ法では,1回の血流計測用の送波ビームに対して,検出する場所は1点である。一方,本実施例では,一回の変位生成用の集束ビームの対して,筋・靭帯・腱に沿ったライン状(線状)の速度を検出する。
実施例2について説明する。実施例1では,図5のS04でROIを1ヶ所のみ設定した。しかし,先述したとおり,ROIの幅はずり波の有効伝搬距離で制約される。図9(a)(b)のように,ずり波の有効伝搬距離よりも広い範囲で腱などを強調表示したい場合には,複数のROIを設ける必要がある。このとき,腱などは体表に対して平行であるとは限らず,体表面に対して角度を持っている場合がある。
その際には,一番初めにROI1内で照射する変位生成用の集束ビームの焦点位置F1のxy座標と,その後に計測されたずり波の変位量が大きくなる位置のxy座標とから,次のROI2で照射する焦点位置F2を推定することによって,連続的に腱などを強調表示することが可能になる。具体的には,図9(a)のF1とずり波の変位が大きくなる位置Q1とを結ぶ直線の傾きKから,次の焦点F2を推定する。すなわち,F1とF2の傾きがKとなるように,F2を推定する。具体的には,焦点位置F2のx方向の位置をROI1より+x方向の位置に設定し,F1の座標,傾きK,焦点位置F2のx座標からF2のy座標を決定する。
このとき,ROI2のy方向の中心位置を焦点F1と焦点F2のy方向の距離と同じ距離だけ平行移動する。図9(a)はROI4まで計測する例を示している。焦点位置とずり波の変位が大きくなる位置から次の変位生成用の集束ビームを照射する位置を推定する演算は,ずり波変位演算部32からずり波の変位と観測位置の値を焦点位置設定部12に出力し,焦点位置設定部12にて行われる。図5の処理フローにおいては,S06またはS10の後にS04に戻って処理を繰り返し行う。各ROI内の1つの計測位置を元に次の焦点位置を設定する方法について説明したが,ずり波の変位が大きくなる複数の位置を用いて次の焦点位置を決定してもよい。
各ROIのx方向の幅を小さく設定することで,より正確に次の変位生成用の集束ビームの照射位置を推定することが可能である。また,ROIのx方向の幅を大きく設定すると,次の変位生成用の集束ビームの照射位置を推定する位置決め精度は低下するが,変位生成用の集束ビームの合計照射回数が少なくなるので,より被検体に対して安全に計測を行うことができる。
また,他の方法として図9(b)に示す方法がある。ROI1内の左端で変位生成を行ったとする。このとき,ROI1の右端の計測するx座標P1において,最もずり波の変位が大きかった位置Q1のy座標を次の焦点F2のy座標となるように焦点F2を設定する。ただし,焦点F2のx座標は,ROI2内の左端に位置する。この場合,図9(a)の方法のようにF1と計測位置P1とを結ぶ直線の傾きを計算する処理が必要なく,図9(a)の方法よりも短時間で次の焦点位置を決定することができる。筋・靭帯・腱が連続して強調表示されるように,ROI1の右端とROI2の左端が重なるように設定してもよい。
さらに,Q1とF2を同じ位置にしてもよい。一方,図9(a)の方法では,ずり波が各ROIの端まで到達する前に次の焦点位置を推定することができる。したがって,ROIの端にずり波が到達した直後に次の変位生成用の集束ビームを照射することが可能であり,図9(b)よりリアルタイム性に優れている。また,図9(b)の方が筋・靭帯・腱の位置に焦点を設定するのが容易である。
実施例1と実施例2において,筋・靭帯・腱を強調表示することによって,例えば図10のような観察をすることができる。図10の(1)のように,Bモード像において,2つに分岐して腱がBモード像に表示される場合,2つともつながっているのか,若しくは,どちらか一方のみがつながっているのか不明である。腱に変位生成用の集束ビームを照射してずり波の変位計測を行うと,結合している腱にずり波が伝搬し変位が観測され,つながっている腱のみが強調表示される。
図10の(2)では,Bモード像において,腱の一部が断裂したように表示された場合,本当に断裂しているのか,もしくは,断層像の断面からはずれているのか区別がつかない。Bモード像のみで断裂の有無を判断する場合には,術者が超音波探触子1を超音波探触子の短軸方向に動かして断層像を短軸方向に移動させ,空間的な腱の構造を調べなければならない。この方法では,術者の高度な技術が必要であり,また時間もかかる。一方で,ずり波を発生させ変位を観測する方法では,ずり波の変位をすることでつながっているかを判断することができる。例えば,図10の(2)の左側の腱に変位生成用の集束ビームを照射すると,腱に沿ってずり波が伝搬し端Aに到達する。端Aに到達したずり波はBモード像には表示されていないが,もし空間的につながっている腱が存在すれば,さらに腱を伝搬し,Bモード像の右側の腱の端Bにずり波が現れる。
もし,腱が断裂していれば,端Bにはずり波の変位は観測されない。ただし,想定されるBモード像から外れている腱の長さよりも,ずり波の有効伝搬距離が長くなるように変位生成用の集束ビームのF値や周波数などを制御しなければならない。また,図10の(3)のように,腱の複数の層のうち,所望の層のみにずり波を発生させることが考えられる。腱の厚さはBモード像を見て術者が計測するか,もしくはBモード像の輝度値などを使って周知の画像処理で厚さを算出してもよい。画像処理は,図示しない画像処理部等で行われる。この場合,各層の厚さよりも変位生成用の集束ビームの焦点深度が小さくなるように,変位生成用の集束ビームを照射する波形を変位生成用送波波形生成部11で設定する。複数の筋・靭帯・腱の層でずり波の変位観測を行い,各層の変位量を合成して表示してもよい。これによって,術者は,筋・靭帯・腱の表面もしくは内部の部分的な損傷を把握することができる。図10では腱について説明したが,靭帯や筋でも同様である。
このように,Bモード像全体に変位生成用の集束ビームを照射して,ずり波を伝搬させることなく,最小限の変位生成用の集束ビームの照射回数で筋・靭帯・腱を強調表示することが可能である。照射の回数を少なくすることで,短い観測時間で診断が可能となり,術者や被験者の疲労が最小限に抑えられる。また,変位生成用の集束ビームの照射に伴う,生体組織の温度上昇も最小限に抑えられ,安全な診断が可能となる。
実施例3では,図11〜図19を用いて筋・靭帯・腱の機能計測について説明する。本実施例では,実施例1と2において強調表示した筋・靭帯・腱について,さらに機能計測するものであり,整形領域に関する疾患(腱の断裂,捻挫等)の予防,診断,術後の経過観察が可能となる。図11に実施例3に係る装置全体構成を示す。実施例1および2と異なる構成は機能計測部34が加わったことである。実施例3では,実施例1および2において,筋・靭帯・腱を強調表示した後,機能計測部34においてずり波の速度のヒストグラムの算出,ずり粘性の算出,ROIの外にある断裂の位置の特定,振動モードの計測,張力の計測,Lamb波の計測を行い,表示部7に結果を表示する。
以下,具体的な検査方法について説明する。例えば,既に腱に沿ったずり波速度を検出したとする。腱をいくつかの幅に分割し,分割した位置での平均的なずり波速度を用いて腱に沿ったずり波スペクトルを計算して表示することができる。図12はずり波速度の統計量(ヒストグラム)を示している。ここでは速度スペクトルと称する。速度スペクトルのピークの数(=2),各スペクトルの振幅値(A1,A2),各スペクトルの平均速度(M1,M2),各スペクトルの半分の値となるスペクトルの幅(D1,D2)等の値やスペクトル分布のグラフを同一の画面上に表示させ,強調された筋・靭帯・腱の状態の観察を行うことができる。
ずり粘性は例えば周知技術のように,特定の周波数成分毎にずり波の変位波形と観測位置から速度を推定し,周波数と速度との関係から推定することが可能である。ずり粘性は,ずり波速度の周波数スペクトルと相関性がある。
図13〜図19を用いて,ROIの外にある断裂の位置の特定,ROI内の断裂深さの計測,振動モード(定在波)の計測,張力,Lamb波の計測法について説明する。
図13に,ずり波の反射波からROIの外にある筋・靭帯・腱に断裂があるかを調べ,また,断裂カ所の位置を特定する方法について示している。図13(a)のようにROI内にずり波の観測位置があり,断裂がROIの外にあるとする。観測位置におけるずり波の変位波形を図13(b)に示す。まず,時刻t1において,ずり波が到達する。図13(b)の第一波である。
次に,t1より遅い時刻t2において第2波が到達する。第2波は断裂位置からの反射波である。ROI内のずり波の速度とΔt=t2−t1から観測位置と断裂位置の距離を計算することができ,この距離から断裂位置を特定することが可能である。また,断裂位置をBモード像や強調された筋・靭帯・腱に重畳して画面上に表示することも可能である。
また,断裂がROI内にあるときの断裂検査方法として,筋・靭帯・腱等に沿ったずり波の変位量の空間微分値や時間微分値(=ずり波速度)等を検出してもよい。この方法では,例えば,図14のような腱に沿った方向 に対するずり波の空間微分値の不連続性から断裂位置を検出する。また,腱に沿った方向に対するずり波速度やずり波速度の不連続性から断裂位置を検出する。
以上の方法によると,断裂や傷等に直接変位生成用の集束ビームを照射することなく位置を特定することができるので,被検体に負担をかけない安全な計測が可能である。
さらに,図15に示すように,ROI内に断裂や傷があった場合,ずり波の波形形状から断裂等の状態を調べることが可能である。図15のずり波の変位波形において,正常部と断裂部の波形を比較すると,断裂部ではずり波の幅が広く,またリプルが現れる。このように,ずり波の時間波形のリプルの数や,波の幅から断裂・傷の形状や深さを同定することができる。同様に図16のようにずり波変位の周波数スペクトルの幅から断裂や傷の形状や深さを推定することができる。この方法は,図10の(2)の検査例において断裂と判定された場合に,さらに断裂の形状や深さを調べるのに用いることができる。
また,図17に示すように,筋・靭帯・腱を振動させたときのモード(定在波)から筋・靭帯・腱の状態を計測することができる。この方法はギターの弦の緩みを調べるために,指ではじいて検査するのと同様の方法である。ずり波を励起する集束ビームのON/OFF周波数と,筋・靭帯・腱の厚さ,長さ,硬さ等に応じて定在波が励起され,ずり波の変位の腹や節ができる。厚さと長さが予め分かっていれば,定在波から逆に硬さや張力の情報を調べることが可能である。厚さと長さはBモード像から術者が読みとるか,Bモード像から図示しない画像処理部等で抽出してもよい。
図17(a)は焦点数が1つの場合,図17(b)は焦点数が2つの場合を示している。焦点が一つの場合には,腹が一つできる。このとき,ずり波の変位波形の周波数スペクトルが広くなるので,複数のモード(モードA,モードB,モードC,モードD)が励起される。そのため,モードの制御が困難であり,硬さの推定精度は低くなる。一方,焦点数を2つにすると,2つの焦点の位置を制御することによって,特定のモードのみを励起可能である。モードの制御が可能であるので,2焦点を用いると,高精度な硬さの測定が可能である。定在波を用いた機能計測によって,例えば老化に伴う筋・靭帯・腱の弛み等を定期的に検診することができる。
図18は,筋・靭帯・腱の張力測定の例を示している。筋・靭帯・腱の厚さや長さが分かっている場合,ずり波速度から局所的な筋・靭帯・腱の張力の違いを調べることが可能である。
図19は,Lamb波の対称モード(asymmetric mode)を使った機能計測法を示している。腱の周囲組織(結合組織,脂肪,筋肉等)の水平成分の波長と対象組織(筋・靭帯・腱等)のLamb波の波長は〔数1〕で表わすことができる。
λLは周囲組織の水平成分の波長,λwは腱等のLamb波の波長である。θ は図19(a)に示すような腱等への入射角度である。入射角度θがθLになったとき,Lamb波が発生し,腱等の観測点でLamb波の変位が観測できる(図19(b))。したがって,θL を調べることによって,Lamb波の波長を推定することができる。Lamb波の波長から,表面波速度等の腱の状態を定量的に調べることができる。Lamb波の他,表面波・Love波・棒の曲げ振動モード・棒のねじり振動モード等を用いてもよい。
以上説明した,ずり波の速度,粘性,モード(定在波),張力,Lamb波の波長は,定期的に検査することによって予防や,術後の治療効果判定に役立てることができる。機能計測部34において,上記の機能計測を行い,機能計測の演算結果の出力は合成部5を介して表示部7に入力され画面に表示される。ここで,演算結果は,ずり波の速度,粘性,断裂の位置,断裂の深さ,定在波のモード,Lamb波の波長,表面波速度,Love波の波長,棒の曲げ振動モード,棒のねじり振動モード等である。
上記の機能計測の応用として,被検体の腕や足にカフを巻きつけ,カフが被検体を圧迫する力を変えたときのずり波の速度,粘性,断裂の深さ,定在波のモード,Lamb波の波長,表面波速度,Love波の波長,棒の曲げ振動モード,棒のねじり振動モード等の変化を計測し,力に対する計測値の変化の度合いから筋・靭帯・腱等の状態を観察してもよい。カフを用いる他,被検体自身が腕や足の曲げ伸ばしする,力を入れたり抜いたりする,被検体が異なる重さの錘を持つ等の応用が考えられる。
上記すべての実施例で説明した超音波診断装置は,例えば,骨折や捻挫等のスポーツ障害や高齢化に伴う関節機能障害の診断・予防・術後の経過観察に用いることができる。また,生体は左右対称の形をしていることを利用することも可能である。
具体的には,疾患がある部位と,対称の位置にある正常な部位の画像や,断裂や張力などの機能計測を比較することで正常な画像や断裂・張力の計測値と比較することができる。スポーツ障害や関節機能障害では,長期にわたって診断等が必要であるため,正常な部位の画像や機能計測値は図示しないメモリに保存しておき,診断時にメモリから読みだし,診断部位と正常部位の画像や機能計測値を両方表示し,術者が比較して診断できるようにしてもよい。
また,上記すべての実施例における超音波探触子1の各素子は,セラミック等の圧電素子,高分子圧電素子,静電容量型の素子を用いることができる。
また,ずり波を励起させるために,上記の実施例では超音波集束ビームを用いる例を示したが,電気パルス,機械モータ,バネなどを用いることが可能である。集束ビームを用いた場合では,集束ビームの伝搬方向の空間分解能が高くなる。また,機械モータは,例えば図20のような直動型の機械振動子が考えられる。機械振動子の運動方向とは垂直な方向にずり波が伝搬する。また,図21に示すような回転モータと偏心部を有する偏心モータが考えられる。図21では,偏心部が1つの場合を示している。
偏心部を複数にして,各偏心部の間隔を変えることによって,回転モータの回転周波数よりさらに高周波で振動させることが可能となり,空間分解能の高い計測が可能となる。また,図22のように,回転モータに多自由度に動くことのできる複数の金属球,または,1方向に回転することのできるゴム材料でつくられたギアを組み合わせた多自由度回転モータを用いてずり波を発生させる機構が考えられる。図22は金属球とギアの数を3つの例を示しているが数はこれに限らない。
また,回転モータの同心円状にさらに金属球やギアを並列に増やしてもよい。直動式のモータよりも,2方向以上の回転を組み合わせることで,より効率的にずり波を励起することができ,大きなずり波の変位を発生できる。変位が大きくなれば,画質の向上や機能計測の計測精度を向上することができる。機械モータやバネを用いる場合には,一般的に空間分解能は集束ビームよりも劣るが,集束ビームの単一周波数で加振することができるため,ずり波の速度の周波数毎の計測,粘性,モード推定等の計測精度は向上する。
超音波集束ビームを用いる場合において,本実施例では,ずり波の発生と検出の両方で1つの超音波探触子1を用いていたが,ずり波を発生させるための機構と検出するための機構は別々にしてもよい。例えば圧電型トランスデューサを用いてずり波を発生させ,ずり波の変位検出用にのみ超音波探触子1を用いてもよい。この場合には,超音波探触子1のみでずり波の発生と変位検出を行う場合に比べて,超音波探触子1と圧電型トランスデューサの位置決めの精度を向上させることができる。
ずり波の発生位置と観測位置を所望の位置に設定することが可能になるので,強調表示するまでの時間や機能計測にかかる時間を短縮することができる。ただし,位置を任意の場所に動かすための,別の制御装置が必要になり,装置全体のコストが高くなり,また装置自体も大きくなる。機械振動子,電気パルス,バネを用いる場合には,図1と図11に示す,変位生成用送波波形生成部11,焦点位置設定部12,変位生成用送波ビーム生成部13は必要ない。それらの構成部の代わりに,図示しない機械駆動部,電気パルス駆動部,バネ駆動部が必要である。超音波探触子1は,ずり波の検出のための超音波送受信やBモード画像を生成するための超音波送受信にのみ用いる。送受切換スイッチ2は,超音波探触子1の他,機械駆動部,電気パルス駆動部,バネ駆動部のON/OFFの制御を行う。
筋・靭帯・腱等の測定位置の標準的な形状に合わせて,超音波探触子1を体表に設置するためのジグを設け,強調表示したい位置や機能計測したい位置が断層像から外れるのを防ぐことが可能である。ジグの取り付けにより,診断時間を短縮できる他,身体左右での比較が容易になる。また,超音波探触子1の形状を計測したい部位に合うように設計してもよい。この場合,ジグ等の取り付けが不要であるため,さらに診断時間を短縮できる。ジグを設けた方が,装置が安価に製作可能である。
また,機能計測においては,筋・靭帯・腱等の筋に沿った方向と垂直な方向に合わせて,超音波探触子1を設置したり,360度回転させることによって,筋・靭帯・腱等の異方性を調べることができる。
超音波探触子1で設定可能な最小の焦点深度が診断したい腱等の体表からの距離よりも大きい場合には,超音波探触子1と計測した部位体表との間に音響インピーダンスが生体の音響インピーダンスに近い音響整合層を設けて,腱等に焦点位置を設定できるようにする方法が考えられる。音響整合層は,手の靭帯や腱など,体表から近い部位の計測に用いると,画質の向上や機能計測精度の向上が可能である。
音響整合層は,音響整合媒質であるゲルを超音波の波長より十分に小さい10〜100μm程度の樹脂等で作られたハウジングで覆ったものが考えられる。音響整合層の体表接触面の形状は,体の形に沿った形状であることが望ましい。すなわち,超音波探触子1に接する部分は平な形状であり,体表に接触する面の形状は平ではなく,肘・膝・足首等の形に合うように婉曲していることが望ましい。
さらには,ハウジングを高分子材料やゴム材料で作成して,被検体の体の形状に合うように診断毎に自由に湾曲できるようにすることが望まれる。被検体の体に合った音響整合層を用いることによって,超音波探触子1が手ぶれ等によって,ずり波の測定中にBモード像の位置が画面内でずれてしまうのを防ぐことができる。
図23(a)に超音波探触子1の取り付け位置について示している。骨は超音波の吸収係数が他の生体組織よりも大きいため,温度上昇量も大きくなる。温度が高くなると,生体組織に対する安全性が低下してしまう。そこで,望ましくは,ずり波励起用の集束ビームの伝搬経路内に骨が存在しないように,超音波探触子1を体表に接触させることが望ましい。例えば,図23(a)のようにな取り付け方法が望ましい。
図17(b)に示すような,2つの集束ビームを用いてモード計測する場合には,超音波探触子1を2つ用意して,図23(b)互いに探触子が平行に対向するように取り付けることによって,2焦点の位置の制御が容易になる。また,図24のように超音波振動子110がリングアレイ形状に配列したリングアレイ超音波探触子8を用いて,手や足を360度覆い,診断をすることも考えられる。リングアレイ超音波探触子8を用いると,ずり波を発生させるための集束ビームの方向や位置F1,F2を高精度に制御できる。
実施例1〜3において,送信開口合成技術等の高速撮像を適用すると,ずり波変位検出分解能が向上するため,画面に強調表示される筋・靭帯・腱の空間分解能向上や機能計測精度の向上が可能である。また,高速撮像を適用すると,より弾性率の大きい筋・靭帯・腱の診断が可能である。
また,実施例1〜3において,リニアアレイの超音波探触子1を用いる場合では,断層像の面内に筋・靭帯・腱等が配置されるように術者が超音波探触子1を動かして面合わせを行う必要がある。リニアアレイの超音波探触子1の代わりに2次元アレイプローブを用いて3次元的に筋・靭帯・腱等を行うことで, 面合わせを行う手間を省くことができ,また筋・靭帯・腱等の形状をより詳細に把握することが可能である。したがって,2次元アレイプローブを用いると,図10(2)で説明するように,腱等が断層面からはずれているかを確認する操作は必要ない。
実施例1〜3は整形外科領域の他の診断,例えば血種等の診断や予防などにも使用することが可能である。また,肝臓の繊維化の診断など他の臓器への応用も可能である。また,半導体チップなどの工業系材料の非破壊検査等に応用することが考えられる。
本発明は,超音波送受信によって筋,靭帯,腱を検出して位置や形状の強調表示を行う超音波診断装置として有用である。
1…超音波探触子,2…送受切替えスイッチ,3…中央制御部,4…カラーDSC,5…白黒DSC,6…合成部,7…表示部,8…リングアレイ超音波探触子,210…変位生成部,11…変位生成用送波波形生成部,12…焦点位置設定部,13…変位生成用送波ビーム生成部,20…第一超音波送受信部,30…第二超音波送受信部,32…ずり波変位演算部,34…機能計測部,50…カラースケール設定部,100…超音波探触子1の各素子,110…リングアレイ超音波探触子8の各素子。
Claims (15)
- 対象物内からのエコー信号を送受信する超音波探触子と,
前記超音波探触子の各素子の送受信を切替える切替えスイッチと,
前記対象物内に対して第一超音波送受信を行い音響インピーダンスの違いを検出する第一超音波送受信部と,
前記対象物内に変位生成用集束ビームを放射して組織を変位させる変位生成部と,
第二超音波送受信を行い前記対象物からのエコー信号を受波し,前記変位生成用集束ビームにより生じるずり波変位を複数の位置で検出する変位検出部と,
前記変位生成部と前記変位検出部とを制御する中央制御部と,
前記音響インピーダンスの違いを示す超音波断層像と前記ずり波変位を示すずり波変位マップを重畳して表示する表示部
とを有し,前記組織が超音波断層像に線状に強調表示されることを特徴とする超音波診断装置。 - 上記ずり波が伝搬する部位は,筋・靭帯・腱のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
- 前記変位生成用集束ビームを放射する前記焦点位置を前記断層像を見て入力できる入力機能を有する請求項1または請求項2に記載の超音波診断装置。
- 前記表示部に表示される重畳画像は,前記筋・靭帯・腱の接合状態を示していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載の超音波診断装置。
- 前記ずり波変位を用いて,対象物の機能計測を行うこと機能計測部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の超音波診断装置。
- 前記機能計測部で計測されるのは,張力であることを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。
- 前記機能計測部で計測されるのは,前記ずり波の反射波であることを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。
- 前記機能計測部で計測されるのは,前記ずり波の時間波形のリプル数や波形の幅,若しくは,定在波のモードであることを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。
- 上記変位生成用集束ビームを放射する焦点位置を設定する焦点位置設定部を有し,1番目に設定した前記焦点位置とずり波の変位が最大となる位置とを用いて,次に上記変位生成用集束ビームを放射する2番目の前記焦点位置を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の超音波診断装置。
- 前記表示部に表示される重畳画像は,前記筋・靭帯・腱の接合状態を示していることを特徴とする請求項9に記載の超音波診断装置。
- 前記ずり波変位を用いて,対象物の機能計測を行うこと機能計測部を有することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の超音波診断装置。
- 前記機能計測部で計測されるのは,張力であることを特徴とする請求項11に記載の超音波診断装置。
- 前記機能計測部で計測されるのは,前記ずり波の反射波であることを特徴とする請求項11に記載の超音波診断装置。
- 前記機能計測部で計測されるのは,前記ずり波の時間波形のリプル数や波形の幅,または,定在波のモードであることを特徴とする請求項11に記載の超音波診断装置。
- 前記ずり波変位,または前記機能計測は対象物の左右対称性を利用していることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の超音波診断装置。
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