JP5792119B2 - 医療検査用カセット - Google Patents

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Description

本発明は、医療検査用顕微鏡標本の作製に使用する医療検査用カセットに関し、更に詳しくは、パラフィンブロックを作成する際に、薬液処理した検体を医療検査用カセットから取り出す必要がないので検体取り違えのトラブルを防止でき、さらにカセットを再利用できるのでカセットのコスト及び検査費用を低減化できる医療検査用カセットに関する。
従来のこの種のカセットは、図13および図14に示すように、耐薬品性合成樹脂からなるカセット本体C1と蓋体C2とを具備してなる。カセット本体C1は、上面を開放した方形の容器で、底面部に多数の透孔C3を有し、短辺側の一側壁の外側に底面部に向かって末広がり状に傾斜した板状の記録部C1aを設けている。蓋体C2は、着脱可能な板状体で、板面に多数の透孔C3を有している。
上記カセットCを使用して顕微鏡標本を作製するには、まず、図14に示すように、採取した検体Sをカセット本体C1内に収容して蓋体C2を取り付け、記録部C1aに被検者を特定するための記号等を記録しておく。
続いて、透孔C3を通じて、検体Sを水洗し、アルコールにより検体Sの水分を除去し、キシレンにより検体Sの脂肪分を除去するとともに後述する液状パラフィンとの親和性を付与する。
次に、図15に示すようなステンレス製の包埋トレイT内に液状パラフィンPを入れ、検体Sをカセット本体C1から取り出して前記包埋トレイTの中に移し替え、包埋トレイTの中で検体Sに液状パラフィンを浸透させる。続いて、トレイTの段部にカセット本体C1を載せ、カセット本体C1の底面部が液状パラフィンPに浸るまで、液状パラフィンPを検体S上に注ぎ足す(図16参照)。
以降の工程については図示しないが、液状パラフィンPが固化した後トレイTを取り去ることにより、検体Sを包埋したパラフィンPがカセット本体C1の底面部に付着してなるカセットブロックを得る。
次に、ミクロトーム上にカセットブロックを裏返して載せて固定する。続いて、パラフィンPの検体Sを包埋した部分をスライスし、得られた薄片に染色、その他の所定の処理を施すことにより顕微鏡標本を得るのである。
このような医療検査用カセットCでは、カセット本体C1の記録部C1aに被験者を特定するための記号等が記載されており、このカセット本体C1と検体Sを包埋したパラフィンとが一体になっているので、記録部C1aを見ることにより、包埋された検体Sがどの被験者のものであるか知ることができる。
但し、検体Sを包埋したパラフィンPに別人の検体Sを処理したカセット本体C1を固着してしまうと患者の取り違えが発生し、重大な医療ミスが生じる恐れが高くなるので、このような事態を防ぐため、検体Sとカセット本体C1を常に一体的に操作する必要がある。特に、上記の通り、従来のカセットCを用いた検査では検体SをカセットCから包埋トレイTに移し替える工程が必要であり、その際に検体Sを取り違えないようにするために細心の注意が必要である。
しかしながら、大規模な病院等において、大量の検体Sを扱う場合には、どのカセットCに入っていた検体Sをどの包埋トレイTに移し替えたのか判らなくなり、その結果、検体の取り違えにより検査の信頼性を損なう場合がある。このような検体の取り違いを防ぐ方法としては、軟質材料からなる検体収容部を有するカセット本体C1を用い、カセット本体C1の中から検体Sを出さないままでパラフィンブロックBを作成し、このカセット本体C1ごとパラフィンP内の検体Sをスライスする方法が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2007−292580号公報
しかしながら、上記の方法では検体の取り違えという深刻な事態を防止できるものの、医療検査用カセットは使い捨てで再利用ができないため、カセットのコスト及び検査費用の増大が避けられない。また、大量に出回っている従来のカセットには適用することができないという問題を含んでいる。
本発明は、上記の如き問題を解消し、検体をスライスする直前までカセットの外に出す必要がないので検体の取り違えを起こすことがなく、しかもカセットの再利用が可能で、カセットのコスト及び検査費用を低減化でき、更に、従来のカセットも使用可能である医療検査用カセットを提供するものである。
上記目的を達成するための本発明の特徴の第1は、カセット本体と蓋体と遮蔽板からなる医療検査用カセットであり、前記カセット本体は上向きに開口した方形の容器で、底部に多数の透孔を有し、前記蓋体は多数の透孔を有すると共に、前記カセット本体の上部に取り付けられ、前記遮蔽板は上面に多数の凸部が設けられた板状部材であり、該凸部はカセット本体の底部に穿設された透孔と嵌合可能である医療検査用カセットを内容とする。
本発明の特徴の第2は、カセット本体の透孔に遮蔽板の凸部を嵌合したときに、凸部の頂部とカセット本体の底面が面一になるように構成されている上記の医療検査用カセットを内容とする。
本発明の特徴の第3は、遮蔽板の周囲の少なくとも隣接する2辺にカセット本体の位置を規制する位置決め部が設けられている上記の医療検査用カセットを内容とする。
本発明の特徴の第4は、遮蔽板が金属製である上記の医療検査用カセットを内容とする。
本発明の特徴の第5は、蓋体の上面に、透孔を包囲する周壁が設けられている上記の医療検査用カセットを内容とする。
本発明の特徴の第6は、カセット本体の対向する2辺に一対の挟着壁が設けられ、前記一対の挟着壁のうち少なくともいずれか一方はカセット本体の内側に向けて斜設されており、蓋体は前記斜設された挟着壁をカセット本体の外側に押し広げることにより一対の挟着壁の間に弾性挟着される上記の医療検査用カセットを内容とする。
本発明の医療検査用カセットは、カセット本体の底部に穿設された透孔を塞ぐ遮蔽板を有するため、透孔が設けられたカセット本体を包埋トレイとしても用いることができる。従って、カセット本体から包埋トレイへの検体の移し替え作業が不要になり、検体の取り違え等のミスを防ぐことができる。さらに、検体をスライスする際にはカセット本体は遮蔽板が取り外されるので、再利用が可能である。
また、カセット本体の透孔に遮蔽板の凸部を嵌合したときに、凸部の頂部とカセット本体の底面が面一になるようにすれば、検体を安定的に収容でき、また、カセット本体からパラフィンブロックを取り外しやすくなり、作業性が向上する。
遮蔽板の周囲の少なくとも隣接する2辺にカセット本体の位置を規制する位置決め部を設ければ、カセット本体の周壁を位置決め部に合わせて載置するだけで遮蔽板の凸部をカセット本体の透孔に嵌合させることができるので、作業性が向上する。
遮蔽板を伝熱性に優れた金属製とすれば、カセット本体を遮蔽板ごと冷却台の上に載置するだけで溶融パラフィンの熱が冷却台に逃げるため、速やかにパラフィンを冷却固化することが出来る。
蓋体の上面に、透孔を包囲する周壁を設ければ、当該周壁の部分までパラフィンを満たすことにより、冷却固化したパラフィンと蓋体を強固に結合させることができる。
少なくとも一方が傾斜した一対の挟着壁により蓋体をカセット本体に弾性挟着するように構成すれば、蓋体にはカセット本体と係合させるための突起部分を設ける必要がなくなるので、検体を包埋するパラフィンブロックをスライスする際に邪魔にならず、取り扱いも容易で、また収納スペースも小さくてすむ。
図1(a)は本発明の医療検査用カセットの例を示す側面図であり、(b)はその平面図である。 図2(a)は図1におけるカセット本体の側面図であり、(b)はその平面図である。 図3(a)は図1における蓋体の側面図であり、(b)はその平面図である。 図4(a)は図1における遮蔽板の側面図であり、(b)はその平面図である。 図5(a)は図1(b)のA−A断面図であり、(b)は(a)を分解したところを示す説明図である。 図6(a)は図1(b)のB−B断面図であり、(b)は(a)を分解したところを示す説明図である。 図7(a)は図1(b)のC−C断面図であり、(b)は(a)を分解したところを示す説明図である。 図8(a)は図1の医療検査用カセットの背面図であり、(b)は(a)を分解したところを示す説明図である。 図9は図1の医療検査用カセットを開閉する方法を示す説明図である。 図10は医療検査用カセットの別例を示す断面図図である。 図11は本発明の医療検査用カセットでパラフィンブロックを作成する方法を示す断面図である。 図12は本発明の医療検査用カセットでパラフィンブロックを作成する方法を示す断面図である。 図13は従来のカセットを示す斜視図である。 図14は従来のカセットに検体を入れた状態を示す断面図である。 図15は従来のカセットと共に用いる包埋トレイの斜視図である。 図16はカセットブロックの作成方法を示す断面図である。
本発明は、カセット本体2と蓋体3と遮蔽板4からなる医療検査用カセット1であって、図1乃至図8に示すとおり、前記カセット本体2は上向きに開口した方形の容器で、底部に多数の透孔2aを有し、前記蓋体3は多数の透孔3aを有すると共に、前記カセット本体2の上部に取り付けられ、前記遮蔽板4は上面に多数の凸部4aが設けられた板状部材であり、該凸部4aはカセット本体2の底部に穿設された透孔2aと嵌合可能であることを特徴とする。
本発明の医療検査用カセットは、図1や図5に示したように、カセット本体2と蓋体3と遮蔽板4からなる。これらの材質は耐薬品性を有する硬質部材である限り特に限定されないが、これらカセット本体2及び蓋体3については、成形性及び軽量性の観点から合成樹脂製とするのが好ましい。本発明で使用できる合成樹脂の例としてはポリアセタール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド(ナイロン)樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
遮蔽板4については、カセット本体2に取り付けた際にカセット本体2内のパラフィンの放熱性を向上させるため、金属製とするのが好ましい。金属製の遮蔽板4を使用した場合、溶融パラフィンで満たされた本発明の医療検査用カセット1を冷却台等に載置すれば、溶融パラフィンの熱が金属製の遮蔽板4を通して冷却台に放熱されやすくなるため、パラフィンを速やかに冷却固化させることができる。本発明で使用できる金属の例としては、ステンレス、鉄、銅、アルミニウム等が挙げられる。
本発明において、カセット本体2は上向きに開口する方形の容器であり、図2に示したように、底部に多数の透孔2aを有する。この透孔2aはカセット本体2内に収容した検体Sを薬液処理するために必要な薬液をカセット本体2内に導入するためのものである。図2に示した実施例において透孔の形状は方形であるが、好適に薬液処理できる限りその形状については特に限定されず、例えば円形であってもよい。
その他、本発明のカセット本体2には、通常のカセット本体2に設けられている構造、例えば記録部2fや蓋体3との係合構造2gなどを、本発明の効果を損なわない限り自由に設けることができる。
本発明における蓋体3は、前記のカセット本体2における上向きの開口を閉じるためのものであり、図3に示されるように、カセット本体2の底部と同様、検体Sを薬液処理するための多数に透孔3aを有する。
本発明において、冷却固化パラフィンPは蓋体3に付着させてパラフィンブロックBを形成する様に構成される。従って、蓋体3の裏面側に突出物を設ければ、検体Sをスライスする際の邪魔になることがあるので、図3に例示するように蓋体3の裏面側には突出物を設けないか、あるいは検体Sをスライスする際に突出物を取り除くことが出来るように構成したほうが好ましい。
蓋体3の上面には、透孔3aを包囲する周壁3bを設けてもよい。このような周壁3bを設ければ、この周壁3bの高さまで溶融パラフィンを流し込むことにより、隣接する透孔3aの間の桟状の部分にパラフィンPが絡みつき、冷却固化パラフィンPと蓋体3が強固に結合する。尚、検体3の裏面側にはパラフィンブロックBが形成されるので、必要に応じ、記録部を設け、被験者名や検体番号等を記録することも可能である。
本発明は特定の構造を有する遮蔽板4が用いられることを特徴とする。図4に示すように、遮蔽板4は上面に多数の凸部4aを有する板状部材であり、この凸部4aでカセット本体2の透孔2aを塞いで溶融パラフィンがカセット本体2の底部から漏れないようにする。即ち、全ての透孔2aが同時に凸部4aと嵌合され、透孔2aが閉塞される。
凸部4aの形状は透孔2aの形状に応じて定められる。例示すれば、透孔2aが方形の場合は凸部4aも方形であり、透孔2aが円形である時は凸部4aも円形になり、即ち、透孔2aの形状に対して溶融パラフィンが漏れない程度に隙間無く嵌合・閉塞する形状とされる。
好ましくは、図5(b)に示すように、例えば透孔2aの形状が方形でカセット本体2の内部から外部に向かって拡開するテーパー状であり、凸部4aの形状が先端に向かって縮少する角錐状または角錐台状とすればよい。このようにすれば透孔2a内に凸部4aを挿入し易く、挿入した凸部4aを透孔から取り外し易く、且つ挿入嵌合した際には溶融パラフィンの漏れを好適に防ぐことができる。
また、凸部4aの頂部4bは、図5(a)に示すように、カセット本体2の透孔に当該凸部4aを嵌合したときにカセット本体2の底面2bと面一になるようにしておくほうが好ましい。そのための方法としては、凸部4aの頂部4bの形状を、透孔2aの内面側開口の形状と同一にして、凸部4aの頂部4bとカセット本体2の底面が一致したときに遮蔽板4とカセット本体2が当接して、凸部4aがそれ以上進まないように規制する方法が例示できる。図5に示した例では、凸部4aの頂部4bがカセット本体2の底面2bと一致したときに、凸部4aの周面と透孔2aの内面、カセット本体2の下端面と遮蔽板4の上面が、それぞれ当接するように構成されている。
本発明の遮蔽板4の周囲には、例えば図4に示すように、凸部4aを容易にカセット本体2の透孔2aに嵌合させるための位置決め部4cを設けることができる。
即ち、本発明においては、カセット本体2に穿設された全ての透孔2aに遮蔽板4に設けられた全ての凸部4aを嵌合する必要があるが、嵌合させる際、この透孔2a及び凸部4aはカセット本体2と遮蔽板4の間にあって正確な位置を知るのが困難なため、透孔2aに凸部4aを適切に嵌入することが容易でなく、その結果、遮蔽板4を所定のカセット本体2の底部に装着できないことがある。
このような場合に、遮蔽板の周囲に位置決め部4cを設け、この位置決め部4cにカセット本体2の周壁を押し付けることにより、透孔2aと凸部4aの位置が正しく規制されるように構成すれば、容易且つ確実にカセット本体2の底部に遮蔽板4を装着することができる。
位置決め部4cは、遮蔽板4の周囲の少なくとも隣接する2辺に設けるようにすれば、縦方向の位置と横方向の位置を同時に規制できるので、カセット本体2への装着が極めて容易になる。なお、位置決め部4cの位置は隣接する2辺に限定されず、図4に示すように、隣接する3辺に設けるようにしてもよいし、必要に応じて、4辺の全てに設けてもよい。
なお、図4に示した例では3辺に設けられた壁状物を一つに連続させて位置決め部4cが形成されているが、本発明においてはこれらを連続させる必要はなく、それぞれの辺に互いに独立した位置決め部4cを立設してもよい。
本発明においては、上述の通り、本発明においては蓋体3の裏面側には突出物を設けないほうが好ましい。即ち、従来の医療検査用カセットCのような、蓋C2の裏面側に係合用の突出物を設け、カセット本体C1側に係止バーを設け、係止バーに突出物を係合させることにより蓋C2をカセット本体C1に装着するように構成された係合構造C4(図14参照)は好ましいとは言えない。
図3のように裏面に係合用の突出物がない蓋体3をカセット本体2に装着するには、図2に示したように、対向する2辺にそれぞれ係止突起2gが設けられたカセット本体2を用いればよい。詳述すれば、図5乃至図8に示されるような、記録部2fの裏側に前側の係止突起2gを設けると共に、カセット本体2の後端に後側の係止突起2gを設け、前後の係止突起2gにより蓋体3を挟持する方法が例示できる。尚、本例では、係止突起2gの先端に内向きの鉤部が設けられている。
このような係止突起2gで蓋体3を挟持するには、図9に示すように、例えば、(a)まず前側の係止突起2gに蓋体3の前端を係合させ、(b)蓋体3を前方に押圧することにより前側の係止突起2gを撓ませてから、(c)蓋体3をカセット本体2の上に被せてから下方に押して蓋体3の後端と後側の係止突起2gを係合させればばよい。
また、上記とは逆の方法で蓋体3を取り外すことができる。例えば、(c)蓋体3を後端から押圧して前側の係止突起2gを撓ませることにより蓋体3の後端と後側の係止突起2gの係合を外し、(b)蓋体3の後端を持ち上げてから、(a)蓋体3を取り外せばよい。
あるいは、図10に示すように、カセット本体2の対向する2辺(図10では前辺と後辺)に一対の挟着壁2cを設け、且つ、一対の挟着壁2cのうち少なくともいずれか一方(図10では前辺)をカセット本体の内側に向けて斜設させてもよい。このような挟着壁2cによれば、斜設された挟着壁2cをカセット本体2の外側に押し広げることにより弾性反発力を発生させ、この弾性反発力を利用して一対の挟着壁2cの間に蓋体3を弾性挟着することができる。
斜設された挟着壁2cをカセット本体2の外側に押し広げる方法は特に限定されず、図9に示した方法と同様に、蓋体3の端部を斜設された挟着壁2cに係止してから、蓋体3を押圧することにより押し広げてもよいし、或いは、図示したように、挟着壁2cに操作レバー2dを取り付けて、この操作レバー2dを押し下げることにより挟着壁2cを押し広げてもよい。
上記したカセット本体2と蓋体3と遮蔽板4からなる医療検査用カセット1は、下記のようにパラフィンブロックBを作成するために用いられる。
本発明では、図11(a)に示すように、まずカセット本体2と蓋体3を用いて、従来例と同様にしてカセット本体2内の検体Sを薬液処理する。
薬液処理が終了すれば、図11(b)に示すように、遮蔽板4をカセット本体2に装着することにより、カセット本体2の透孔2aに遮蔽板4の凸部4aを嵌合し、これにより透孔2aを塞ぐ。
透孔2aを塞いだ後で、図12(a)に示すように、蓋体3の周壁3bまで溶融パラフィンPを注いでカセット本体2内に溶融パラフィンPを満たして検体Sを包埋する。
溶融パラフィンPが冷却固化すれば、図12(b)に示すように、蓋体3をカセット本体2及び遮蔽板4から取り外すことにより、蓋体3の裏面側に一体的に形成されたパラフィンブロックBが得られる。カセット本体2及び遮蔽板4は再利用でき、また、蓋体3もパラフィンブロックBをスライスする際に損傷を受けない場合には再利用することができる。
本発明のカセットは上記図示したものに限られず、カセット本体の底面に透孔が穿設されたカセットに広く適用されることは云うまでもない。
叙上のとおり、本発明の医療検査用カセットによれば、薬液処理した検体を医療検査用カセットから取り出す必要がなくそのままパラフィンブロックを作成できるので、検体を取り違える危険性が防止され、検体の信頼性を向上させるとともに、カセットの再利用が可能であるのでカセットのコスト及び検査費用を低減化することができる。また、従来のカセットにも適用できるので、従来のカセットを用いた場合においても検体取り違えの危険性を防止し検査の信頼性を高めることが可能で、極めて有用性が高いものである。
1 医療検査用カセット
2 カセット本体
2a 透孔
2b 底面
2c 挟着壁
2d 操作レバー
2f 記録部
2g 係合構造(係止突起)
3 蓋体
3a 透孔
3b 周壁
4 遮蔽板
4a 凸部
4b 頂部
4c 位置決め部
S 検体
C 従来の医療検査用カセット
C1 カセット本体
C1a 記録部
C2 蓋体
C3 透孔
C4 従来の係合構造
T 包埋トレイ
P パラフィン
B パラフィンブロック

Claims (6)

  1. カセット本体と蓋体と遮蔽板からなる医療検査用カセットであり、
    前記カセット本体は上向きに開口した方形の容器で、底部に多数の透孔を有し、
    前記蓋体は多数の透孔を有すると共に、前記カセット本体の上部に取り付けられ、
    前記遮蔽板は上面に多数の凸部が設けられた板状部材であり、該凸部はカセット本体の底部に穿設された透孔と嵌合可能であることを特徴とする医療検査用カセット。
  2. カセット本体の透孔に遮蔽板の凸部を嵌合したときに、凸部の頂部とカセット本体の底面が面一になるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の医療検査用カセット。
  3. 遮蔽板の周囲の少なくとも隣接する2辺にカセット本体の位置を規制する位置決め部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療検査用カセット。
  4. 遮蔽板が金属製であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の医療検査用カセット。
  5. 蓋体の上面に、透孔を包囲する周壁が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の医療検査用カセット。
  6. カセット本体の対向する2辺に一対の挟着壁が設けられ、前記一対の挟着壁のうち少なくともいずれか一方はカセット本体の内側に向けて斜設されており、
    蓋体は前記斜設された挟着壁をカセット本体の外側に押し広げることにより一対の挟着壁の間に弾性挟着されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の医療検査用カセット。
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