JP5791786B2 - 回転ガントリ及び粒子線治療装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医療分野に用いられる粒子線治療装置に関するものである。
一般に粒子線治療装置は、荷電粒子ビームを発生するビーム発生装置と、ビーム発生装置につながれ、発生した荷電粒子ビームを加速する加速器と、加速器で設定されたエネルギーまで加速された後に出射される荷電粒子ビームを輸送するビーム輸送系と、ビーム輸送系の下流に設置され、荷電粒子ビームを照射対象に照射するための粒子線照射装置とを備える。任意の角度から照射対象に荷電粒子ビームを照射するために、粒子線照射装置は3次元照射用の回転ガントリに設置される。
特許文献1には、コンクリート製の放射線遮蔽体で覆われた建屋に設置された粒子線照射装置が記載されている。特許文献1の粒子線照射装置は回転ガントリであり、この回転ガントリは、患者が横たわる治療台、患者に向けて陽子ビームを照射する照射部、誘導ラインによって誘導された陽子ビームを照射部へ導入する導入ラインを備えている。また、この回転ガントリは、導入ライン及び架台に対する重量バランスを取るために、カウンタウエイトが円筒部の外周面に回転軸を挟んで対向する位置に配置されている。
特開2011−92424号公報(0015段〜0030段、図1、図3)
粒子線治療装置は、高エネルギーの荷電粒子ビームを使用するため、コンクリート製の放射線遮蔽体等の遮蔽体で囲む必要がある。回転ガントリが設置される治療室は、回転ガントリの回転により、任意の角度から陽子線等の荷電粒子ビームが患者やファントム等の照射対象に照射されるので、荷電粒子ビームが照射対象に衝突することにより発生する中性子やガンマ線などの透過性の高い放射線が、室外に漏れるのを極力防ぐため、治療室回りは数メートルの建屋建築物を兼ねたコンクリートなどの遮蔽体で囲む必要がある。
特許文献1の回転ガントリは、荷電粒子ビームが照射対象に衝突することにより発生する中性子やガンマ線などの透過性の高い放射線を遮蔽する工夫がない。特許文献1の回転ガントリは、回転ガントリの回転角度ごとに荷電粒子ビームの照射方向が変化することに伴って、照射対象から発生する透過性の高い放射線の向きが変化するため、照射室回り全体を厚いコンクリートで囲うことが必要であり、粒子線治療装置を収納する建屋を小型化することが困難であった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、回転ガントリに中性子やガンマ線などの透過性の高い放射線(以降、二次放射線と称する。)の漏洩を減らす遮蔽体を設けることで、回転ガントリから放射線が漏れることを防止することを目的とする。
本発明に係る回転ガントリは、荷電粒子ビームを輸送するビーム輸送系の回転ガントリ搭載部との重量バランスを取るカウンタウエイトを粒子線照射装置と対向する側に備え、カウンタウエイトは、荷電粒子ビームのビーム軸に交わるように配置され、カウンタウエイトは、複数の小ウエイト部を有することを特徴とする。
本発明に係る回転ガントリによれば、二次放射線の漏洩線量を減衰させる遮蔽体を照射対象より下流側に設けたので、特にビーム前方方向に高い割合で発生する二次放射線がガントリ外部に漏れることを防止することができる。
本発明の実施の形態1による回転ガントリの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1による粒子線治療装置の概略構成図である。 図2の粒子線照射装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1の遮蔽体の幅を説明する図である。 本発明の実施の形態1の遮蔽体の効果を説明する図である。 遮蔽体がない場合の壁の厚さを説明する図である。 遮蔽体を移動させた際の回転ガントリを示す図である。 本発明の実施の形態2による回転ガントリの構成を示す図である。 図8の遮蔽体を示す図である。 図8の遮蔽体の減衰効果を示す図である。 比較例を示す図である。 本発明の実施の形態3による回転ガントリの構成を示す図である。 本発明の実施の形態4による回転ガントリの構成を示す図である。 着脱部を有するカウンタウエイトを示す図である。 本発明の実施の形態5による回転ガントリの構成を示す図である。 本発明の実施の形態6による回転ガントリの構成及び小ウエイト部を示す図である。 本発明の実施の形態7による回転ガントリの構成及び小ウエイト部を示す図である。 本発明の実施の形態8による回転ガントリの構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による回転ガントリの構成を示す図である。図2は本発明の実施の形態1による粒子線治療装置の概略構成図であり、図3は本発明の実施の形態1による粒子線照射装置の構成を示す図である。図2において、粒子線治療装置51は、ビーム発生装置52と、ビーム輸送系59と、粒子線照射装置58a、58bとを備える。ビーム発生装置52は、イオン源(図示せず)と、前段加速器53と、シンクロトロン54とを有する。粒子線照射装置58bは回転ガントリ(図1参照)に設置される。粒子線照射装置58aは回転ガントリを有しない治療室に設置される。ビーム輸送系59の役割はシンクロトロン54と粒子線照射装置58a、58bの連絡にある。ビーム輸送系59の一部は回転ガントリ(図1参照)に設置され、その部分には複数の偏向電磁石55a、55b、55cを有する。回転ガントリに設置されるビーム輸送系59の一部は回転ガントリ搭載部56である。
イオン源で発生した陽子線等の粒子線である荷電粒子ビームは、前段加速器53で加速され、入射装置46からシンクロトロン54に入射される。荷電粒子ビームは、所定のエネルギーまで加速される。シンクロトロン54の出射装置47から出射された荷電粒子ビームは、ビーム輸送系59を経て粒子線照射装置58a、58bに輸送される。粒子線照射装置58a、58bは荷電粒子ビームを患者45の照射対象13(図3参照)に照射する。粒子線照射装置の符号は、総括的に58を用い、区別して説明する場合に58a、58bを用いる。
ビーム発生装置52で発生され、所定のエネルギーまで加速された荷電粒子ビーム31は、ビーム輸送系59を経由し、粒子線照射装置58へと導かれる。図3において、粒子線照射装置58は、荷電粒子ビーム31に垂直な方向であるX方向及びY方向に荷電粒子ビーム31を走査するX方向走査電磁石32及びY方向走査電磁石33と、位置モニタ34と、線量モニタ35と、線量データ変換器36と、ビームデータ処理装置41と、走査電磁石電源37と、粒子線照射装置58を制御する照射管理装置38とを備える。照射管理装置38は、照射制御計算機39と照射制御装置40とを備える。線量データ変換器36は、トリガ生成部42と、スポットカウンタ43と、スポット間カウンタ44とを備える。なお、荷電粒子ビーム31の進行方向は−Z方向である。
X方向走査電磁石32は荷電粒子ビーム31をX方向に走査する走査電磁石であり、Y方向走査電磁石33は荷電粒子ビーム31をY方向に走査する走査電磁石である。位置モニタ34は、X方向走査電磁石32及びY方向走査電磁石33で走査された荷電粒子ビーム31が通過するビームにおける通過位置(重心位置)やサイズを演算するためのビーム情報を検出する。ビームデータ処理装置41は、位置モニタ34が検出した複数のアナログ信号(ビーム情報)からなるビーム情報に基づいて荷電粒子ビーム31の通過位置(重心位置)やサイズを演算する。また、ビームデータ処理装置41は、荷電粒子ビーム31の位置異常やサイズ異常を示す異常検出信号を生成し、この異常検出信号を照射管理装置38に出力する。
線量モニタ35は、荷電粒子ビーム31の線量を検出する。照射管理装置38は、図示しない治療計画装置で作成された治療計画データに基づいて、照射対象13における荷電粒子ビーム31の照射位置を制御し、線量モニタ35で測定され、線量データ変換器36でデジタルデータに変換された線量が目標線量に達すると荷電粒子ビーム31を停止する。走査電磁石電源37は、照射管理装置38から出力されたX方向走査電磁石32及びY方向走査電磁石33への制御入力(指令)に基づいてX方向走査電磁石32及びY方向走査電磁石33の設定電流を変化させる。
ここでは、粒子線照射装置58のスキャニング照射方式を、荷電粒子ビーム31の照射位置を変えるときに荷電粒子ビーム31を停止させないラスタースキャニング照射方式のように行い、スポットスキャニング照射方式のようにビーム照射位置がスポット位置間を次々と移動していく方式として説明する。スポットカウンタ43は、荷電粒子ビーム31のビーム照射位置が停留している間の照射線量を計測するものである。スポット間カウンタ44は、荷電粒子ビーム31のビーム照射位置が移動している間の照射線量を計測する
ものである。トリガ生成部42は、ビーム照射位置における荷電粒子ビーム31の線量が目標線量に達した場合に、線量満了信号を生成するものである。
図1において、回転ガントリ10は、ガントリ内室24と、カウンタウエイト11と、遮蔽体12と、遮蔽体移動装置19とを備える。回転ガントリ10に、ビーム輸送系59の回転ガントリ搭載部56及び粒子線照射装置58が設置される。カウンタウエイト11は、回転ガントリ10に設置された回転ガントリ搭載部56との重量バランスを取るために、回転ガントリ搭載部56と逆側に設置される。遮蔽体12は、荷電粒子ビーム31が照射対象13に衝突することにより発生する中性子やガンマ線などの透過性の高い放射線を減衰させる。遮蔽体移動装置19は、遮蔽体12が接続される駆動棒21と、駆動棒21を移動する駆動装置20とを有する。遮蔽体12は、例えば複数の鉄板を重ねて形成したものである。なお、照射対象13がファントムの水であっても、荷電粒子ビーム31の衝突により中性子やガンマ線などの透過性の高い放射線(二次放射線)が発生する。偏向電磁石55a、55b、55cのそれぞれの間や偏向電磁石55cと粒子線照射装置58との間には、荷電粒子ビーム31を収束または発散させる四極電磁石等が配置されることがある。
図1において、距離SAD(Source Axis Distance)は粒子線拡大起点位置から患者45の照射対象13の中心までの距離であり、遮蔽体距離d1は照射対象13の中心から遮蔽体12までの距離である。遮蔽体厚さt1は、遮蔽体12の荷電粒子ビーム31の進行方向における厚さである。荷電粒子ビーム31が照射対象13に衝突することにより発生する二次放射線は、ビーム中心線14から所定の角度αの範囲に特に強く放射される。放射線外周線15は、図1の紙面左側(−X方向)に、二次放射線が角度αで進行する場合の進行線であり、二次放射線が角度αの範囲に広がって進行する場合の外周線である。放射線外周線16は、図1の紙面右側(X方向)に、二次放射線が角度αで進行する場合の進行線であり、二次放射線が角度αの範囲に広がって進行する場合の外周線である。本発明は、建屋の遮蔽壁の厚さに影響の大きい二次放射線の漏洩線量を遮蔽体12で減衰させるので、二次放射線の進行方向において検討する。例えば、発生する二次放射線の強度及びエネルギーが特に大きい場合の角度αは10°である。角度αが10°以内を覆うように回転ガントリ10に遮蔽体12を設けた。
図1では、荷電粒子ビーム31がX方向走査電磁石32及びY方向走査電磁石33によって走査されていない場合を示している。角度α以内に放射される二次放射線が遮蔽体12を通過するためのX方向の幅W1を考える。幅W1は式(1)で表すことができる。
W1=2×(d1+t1)×tanα ・・・(1)
遮蔽体距離d1を1000mm、遮蔽体厚さt1を400mm、角度αを10°とする場合、式(1)より幅W1は494mmになる。したがって、遮蔽体距離d1を1000mm、遮蔽体厚さt1を400mm、角度αを10°とする場合は、荷電粒子ビーム31の進行方向と垂直な方向における遮蔽体12の幅は、494mm以上が必要である。
現実に実施される粒子線治療では、荷電粒子ビーム31がX方向走査電磁石32及びY方向走査電磁石33によって走査され、照射野が横方向に拡大される。照射野が横方向に拡大される場合に必要となる遮蔽体12の幅を、図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形態1による遮蔽体の幅を説明する図である。ビーム外周線17は荷電粒子ビーム31が走査角度−βで走査された−X方向の最外周のビーム経路であり、ビーム外周線18は荷電粒子ビーム31が走査角度+βで走査されたX方向の最外周のビーム経路である。走査角度βは、ビーム中心線14から反時計周りを正方向(+方向)とし、ビーム中心線14から時計周りを負方向(−方向)とする。照射対象13における荷電粒子ビーム31の拡大幅(走査幅)wsとした場合、角度α以内に放射される二次放射線が遮蔽体12を通過するためのX方向の幅W2は、式(2)で表すことができる。
W2=ws+2×(d1+t1)×tan(α+β) ・・・(2)
距離SADを3000mm、遮蔽体距離d1を1000mm、遮蔽体厚さt1を400mm、拡大幅wsを200mm、角度αを10°とする場合、式(2)より791mmになる。この場合、荷電粒子ビーム31の進行方向と垂直な方向における遮蔽体12の幅は、791mm以上が必要である。遮蔽体12の幅は、荷電粒子ビーム31の走査範囲、すなわち照射対象13における荷電粒子ビーム31の拡大幅(走査幅)wsと、二次放射線の角度αを考慮して決定される。実施の形態1の回転ガントリ10は、荷電粒子ビーム31の走査範囲と二次放射線の角度αを考慮して、角度α以内の二次放射線が通過する幅を有する遮蔽体12を備えたので、角度α以内の二次放射線の漏洩線量を減衰させることができる。
次に遮蔽体12の適用によって得られる効果について説明する。遮蔽体12を通過した二次放射線は、その漏洩線量が減衰するので、実施の形態1の回転ガントリ10を設置した治療室の壁や床の厚さを従来に比べて減少させることができる。図5は本発明の実施の形態1の遮蔽体の効果を説明する図であり、図6は遮蔽体がない場合の壁の厚さを説明する図である。例えば、照射対象13に照射する荷電粒子ビーム31の荷電粒子が炭素陽イオンであり、荷電粒子のエネルギーが400MeV/n(核子当たり400MeV)である場合を考える。図5及び図6のいずれも、距離SADは3000mmである。図5において、遮蔽体距離d1は2000mmであり、鉄製の遮蔽体の厚さt1は500mmである。エネルギーが400MeV/nの炭素陽イオンが照射対象13に衝突し、炭素陽イオンの進行方向に発生する中性子の実効線量を半減するのに必要な鉄の厚さはコンクリートの厚さの約半分である。したがって、図5に示した厚さt1は500mmの鉄製の遮蔽体は、厚さ1mのコンクリートに相当する。
図6に示した厚さt3が2500mmのコンクリートの治療室壁30と同様の遮蔽効果を得るためには、図5に示した厚さt1が500mmである鉄製の遮蔽体を回転ガントリに設置することで、コンクリートの治療室壁の厚さt2を1500mmにすることができる。すなわち、厚さt1が500mmである鉄製の遮蔽体を回転ガントリに設置することで、従来のコンクリートの治療室壁の厚さt3を1m削減した厚さt2のコンクリートの治療室壁にすることができる。従来、壁厚さt3が必要だったものが、壁厚さt2に低減できるということである。これは、差分Δt=t3−t2に対応する二次放射線の減衰能力は、遮蔽体12により担われることによる。
実施の形態1の回転ガントリ10は、照射対象13に対して粒子線照射装置58と対向する側に、すなわち照射対象13より下流側に遮蔽体12を備えたので、遮蔽体12を通過する二次放射線の漏洩線量を減衰させることができ、回転ガントリ10から二次放射線が漏れることを防止することができる。二次放射線は、遮蔽体12により減衰されるので、回転ガントリ10を設置する治療室の壁や床の厚さを、従来に比べて薄くすることができ、治療室を小型化することができる。治療室を小型化することができるので、粒子線治療装置51を収納する建屋を小型化することができる。
回転ガントリ10は、定期的に建屋との位置関係が許容範囲内にあることを確認し、ずれが大きくなった場合に位置調整を行う。回転ガントリ10と建屋との位置確認や位置調整を行う際に、遮蔽体12を移動する。図7は、遮蔽体を移動させた際の回転ガントリを示す図である。図7において、アイソセンタICは回転ガントリ10が回転したときのビーム中心線14がそれぞれ交わる点である。回転ガントリ10と建屋との位置確認や位置調整を行う際に、アイソセンタICと建屋床22の床基準印23を光学的に確認する。この際、遮蔽体12が邪魔になるので、遮蔽体移動装置19の駆動装置20を動作させ、遮蔽体12をスライド移動させる。遮蔽体12をビーム中心線14にかからないようにすることで、アイソセンタICと建屋床22の床基準印23を光学的に確認することができる。
実施の形態1の回転ガントリ10によれば、荷電粒子ビーム31が照射対象13に衝突することにより発生する二次放射線の漏洩線量を減衰させる遮蔽体12を、照射対象13に対して粒子線照射装置58と対向する側に備えたので、回転ガントリ10から二次放射線が漏れることを防止することができる。
実施の形態1の粒子線治療装置51によれば、荷電粒子ビーム31を発生させ、この荷電粒子ビーム31を加速器(シンクロトロン54)で加速させるビーム発生装置52と、加速器(シンクロトロン54)により加速された荷電粒子ビーム31を輸送するビーム輸送系59と、ビーム輸送系59で輸送された荷電粒子ビーム31を照射対象13に照射する粒子線照射装置58と、粒子線照射装置58を搭載し、アイソセンタを中心に回転可能な回転ガントリ10と、を備え、回転ガントリ10は、荷電粒子ビーム31が照射対象13に衝突することにより発生する二次放射線の漏洩線量を減衰させる遮蔽体12を、照射対象13に対して粒子線照射装置58と対向する側に備えたので、回転ガントリ10から二次放射線が漏れることを防止することができ、回転ガントリ10を設置する治療室の壁や床の厚さを、従来に比べて薄くすることができ、治療室を小型化することができる。治療室を小型化することができるので、粒子線治療装置51を収納する建屋を小型化することができる。
実施の形態2.
図8は本発明の実施の形態2による回転ガントリの構成を示す図であり、図9は実施の形態2の遮蔽体を示す図である。実施の形態2の回転ガントリ10は、実施の形態1の回転ガントリ10に比べて、遮蔽体移動装置19がなく、遮蔽体12が土台部25と、第1着脱部67と第2着脱部68からなる着脱部26で構成される点で異なる。図9では、着脱部26が露出するように土台部25は断面で示している。
実施の形態2の遮蔽体12は、土台部25と着脱部26の第2着脱部68とをボルト27で接続したものである。図9では、土台部25及び着脱部26が、それぞれ鉄板4枚の積層構造であり、階段状の係合部を有している例を示している。第1着脱部67は鉄板3枚であり、第2着脱部68は鉄板1枚である。第1着脱部67を土台部25に入れた後に、第2着脱部68で蓋をするように取り付ける。着脱可能な着脱部26と土台部25とが係合する係合部は、荷電粒子ビーム31のビーム軸(ビーム中心線14を通過する軸)に平行な部分と垂直な部分がある例である。回転ガントリ10と建屋との位置確認や位置調整を行う際に、着脱部26を外すことで、アイソセンタICと建屋床22の床基準印23を光学的に確認することができる。
図9のように、遮蔽体12の土台部25及び着脱部26がビーム軸方向に同形状でない構造、すなわち軸方向に遮蔽体12の1/2以上の係合部がない構造とすることは、二次放射線の漏洩線量を減衰させる上で意味を持つ。これについて図10及び図11を用いて説明する。図10は遮蔽体の減衰効果を示す図であり、図11は比較例を示す図である。図11に示す比較例の遮蔽体72は、土台部73と着脱部74で構成されている。複数の矢印は、中性子などの二次放射線がある幅を持って、直進していることを示している。図10に示す実施の形態2の遮蔽体12では、矢印61のように通過する中性子は、鉄板4枚を通過し、矢印62のように通過する中性子は、鉄板3枚を通過する。したがって、遮蔽体12は、少なくとも鉄板3枚分の二次放射線の減衰効果がある。
これに対して、図11に示す比較例の遮蔽体72では、矢印61のように通過する中性子は鉄板4枚を通過し、矢印62のように通過する中性子は鉄板3枚を通過するが、矢印63のように通過する中性子は鉄板1枚を通過する。比較例の遮蔽体72は、遮蔽体12に比べて、二次放射線の漏洩線量を減衰させる効果が小さくなっている。
したがって、実施の形態2の遮蔽体12は、遮蔽体12の土台部25及び着脱部26がビーム軸方向に同形状でない構造、すなわち軸方向に遮蔽体12の1/2以上の係合部がない構造とすることによって、着脱可能な着脱部26と土台部25とが係合する係合部においても、二次放射線の減衰効果を十分に確保しながら、着脱部26を着脱可能な構成にすることができる。
実施の形態2の回転ガントリ10は、照射対象13より下流側に遮蔽体12を有するので、回転ガントリ10から二次放射線が漏れることを防止することができる。また、遮蔽体12は土台部25と着脱部26で構成されるので、遮蔽体移動装置19を設けなくてもメンテナンスの際に着脱部26を取り外すことで、アイソセンタICと建屋床22の床基準印23を光学的に確認することができる。
なお、着脱部26は、着脱の機会が多い施設の場合には、当部分だけを二次放射線による放射化の小さいアルミニウムにするなど、土台部25と材質を変えてもよい。また、土台部25と材質を変える例としては、土台部25を普通コンクリート、着脱部26を重コンクリートとして、着脱部26の遮蔽能力を増強してもよい。
実施の形態3.
図12は、本発明の実施の形態3による回転ガントリの構成を示す図である。実施の形態3による回転ガントリ10は、実施の形態1及び2とは、カウンタウエイト11が遮蔽体12の機能を一部持たせた点、すなわちカウンタウエイト11が遮蔽体の一部を担う点で異なる。具体的には、カウンタウエイト11をビーム中心線14方向に延伸させ、角度αの二次放射線がカウンタウエイト11を通過するようにする。
実施の形態3の回転ガントリ10は、照射対象13より下流側に遮蔽体12を有し、かつカウンタウエイト11が二次放射線の漏洩線量を減衰させるので、回転ガントリ10から二次放射線が漏れることを防止することができる。実施の形態3の回転ガントリ10は、一部の二次放射線はカウンタウエイト11を通過することで減衰するので、実施の形態1及び2の回転ガントリ10より、遮蔽体12の大きさを小さくすることができる。
実施の形態4.
図13は、本発明の実施の形態4による回転ガントリの構成を示す図である。実施の形態4による回転ガントリ10は、実施の形態3とは、カウンタウエイト11を角度α以内の二次放射線が全て通過可能にするようにビーム軸を超えて延伸させた点で異なる。
実施の形態4の回転ガントリ10は、照射対象13より下流側に遮蔽体12を有し、かつカウンタウエイト11が角度α以内の二次放射線の漏洩線量を減衰させるので、回転ガントリ10から二次放射線が漏れることを防止することができる。実施の形態4の回転ガントリ10は、角度α以内の全ての二次放射線がカウンタウエイト11を通過することでさらに減衰するので、実施の形態1乃至3の回転ガントリ10より二次放射線が漏れることを防止する効果を高めることができる。
カウンタウエイト11におけるビーム中心線14の周辺を着脱可能にしてもよい。図14は着脱部を有するカウンタウエイトを示す図であり、カウンタウエイト11が第1着脱部69と第2着脱部70からなる着脱部29を有する例である。図14では、着脱部29が露出するようにカウンタウエイト11の本体部28は断面で示している。本体部28と着脱部29の第2着脱部70とをボルト27で接続したものである。図14では、本体部28及び着脱部29は、それぞれ鉄板4枚の積層構造である例であり、階段状の係合部であって、着脱可能な着脱部29と本体部28とが係合する係合部を有している例を示している。第1着脱部69は鉄板3枚であり、第2着脱部70は鉄板1枚である。第1着脱部69を本体部28に入れた後に、第2着脱部70で蓋をするように取り付ける。着脱可能な着脱部29と本体部28とが係合する係合部は、実施の形態2で説明した遮蔽体12の係合部と同様に、荷電粒子ビーム31のビーム軸(ビーム中心線14を通過する軸)に平行な部分と垂直な部分がある例である。回転ガントリ10と建屋との位置確認や位置調整を行う際に、カウンタウエイト11の着脱部29及び遮蔽体12の着脱部26を外すことで、アイソセンタICと建屋床22の床基準印23を光学的に確認することができる。
なお、着脱部29は、着脱の機会が多い施設の場合には、当部分だけを二次放射線による放射化の小さいアルミニウムにするなど、本体部28と材質を変えてもよい。また、本体部28と材質を変える例としては、本体部28を普通コンクリート、着脱部29を重コンクリートとして、着脱部29の遮蔽能力を増強してもよい。
実施の形態4のカウンタウエイト11は、カウンタウエイト11の本体部28及び着脱部29がビーム軸方向に同形状でない構造、すなわち軸方向に漏洩線量遮蔽体の機能を有するカウンタウエイト11の1/2以上の係合部がない構造とすることによって、着脱可能な着脱部29と本体部28とが係合する係合部においても、二次放射線の減衰効果を十分に確保しながら、着脱部29を着脱可能な構成にすることができる。
なお、カウンタウエイト11に着脱部29を設けない場合は、建屋床22の床基準印23からカウンタウエイト11を避けてビーム中心線14に至るアーム等を設置し、このアームにおけるビーム中心線14が通過する部分に基準印を設けるとで、アイソセンタICと建屋床22の床基準印23に基づく基準印を光学的に確認することができる。また、カウンタウエイト11にスライド機構を設けて、回転ガントリ10と建屋との位置確認や位置調整を行う際に、カウンタウエイト11がビーム中心線14と交わらないようにスライドさせるようにしてもよい。
実施の形態5.
図15は、本発明の実施の形態5による回転ガントリの構成を示す図である。実施の形態5による回転ガントリ10は、実施の形態1乃至4とは、遮蔽体12を無くし、カウンタウエイト11を角度α以内の全ての二次放射線が通過可能にするようにビーム軸を超えて延伸させた点で異なる。
実施の形態5の回転ガントリ10は、照射対象13より下流側にカウンタウエイト11を有し、カウンタウエイト11が角度α以内の二次放射線の漏洩線量を減衰させるので、回転ガントリ10から二次放射線が漏れることを防止することができる。実施の形態5の回転ガントリ10は、カウンタウエイト11が二次放射線の遮蔽体の機能を兼ねるので、別体として遮蔽体を設ける必要がなくなり、構造が簡略化される利点がある。
実施の形態4で説明したように、カウンタウエイト11におけるビーム中心線14の周辺を着脱可能にしてもよい。回転ガントリ10と建屋との位置確認や位置調整を行う際に、カウンタウエイト11の着脱部29を外すことで、アイソセンタICと建屋床22の床基準印23を光学的に確認することができる。また、カウンタウエイト11に着脱部29を設けない場合は、建屋床22の床基準印23からカウンタウエイト11を避けてビーム中心線14に至るアーム等を設置し、このアームにおけるビーム中心線14が通過する部分に基準印を設けるようにしてもよい。また、カウンタウエイト11にスライド機構を設けて、回転ガントリ10と建屋との位置確認や位置調整を行う際に、カウンタウエイト11がビーム中心線14と交わらないようにスライドさせるようにしてもよい。回転ガントリ10と建屋との位置確認や位置調整を行う際に、アイソセンタICと建屋床22の床基準印23に基づく基準印を光学的に確認することができる。
実施の形態6.
図16は、本発明の実施の形態6による回転ガントリの構成及び小ウエイト部を示す図である。図16(a)は実施の形態6による回転ガントリの構成を示す図であり、図16(b)は小ウエイト部を回転ガントリ搭載部側から見た上面図である。実施の形態6による回転ガントリ10は、実施の形態5とは、カウンタウエイト11が複数に分割された点で異なる。図16は、カウンタウエイト11が2つの小ウエイト部64からなり、各小ウエイト部64が直方体の例である。図16(b)において、ビーム中心線14は、小ウエイト部64の外形を示す四角形における破線で示した対角線の交点で小ウエイト部64に交わっている。
二次放射線の漏洩線量を減衰させる遮蔽体としては、照射対象13より下流側に位置するカウンタウエイト11の厚さを厚くすることが望ましい。ビーム中心線14が通過するカウンタウエイト11の厚さが厚くなるように、カウンタウエイト11を分割して設置することにより、二次放射線の漏洩線量を減衰させる効果を大きくすることができる。
実施の形態6の回転ガントリ10は、照射対象13より下流側にカウンタウエイト11の小ウエイト部64を有し、小ウエイト部64が角度α以内の二次放射線の漏洩線量を減衰させるので、回転ガントリ10から二次放射線が漏れることを防止することができる。また、カウンタウエイト11を複数の小ウエイト部64で構成したので、小ウエイト部64の厚さは、一体物である実施の形態5のカウンタウエイト11の厚さより厚くでき、二次放射線の漏洩線量を減衰させる効果を大きくすることができる。
実施の形態7.
図17は、本発明の実施の形態7による回転ガントリの構成及び小ウエイト部を示す図である。図17(a)は実施の形態7による回転ガントリの構成を示す図であり、図17(b)は小ウエイト部を回転ガントリ搭載部側から見た上面図である。実施の形態7による回転ガントリ10は、実施の形態6とは、小ウエイト部の形状が異なる。図17は、カウンタウエイト11が2つの小ウエイト部65からなり、各小ウエイト部65がビーム軸に対し同心円状の円柱体の例である。図17(b)において、円柱体の中心をビーム中心線14が通過しており、すなわち、ビーム中心線14は、円柱体(小ウエイト部65)に外接する破線で示した外接四角形75の対角線の交点で円柱体(小ウエイト部65)に交わっている。
図17に示すように、ビーム軸に対して同心円状になるようにカウンタウエイト11の小ウエイト部65を配置すると、カウンタウエイト単位重量に対して二次放射線を減衰させる効果が大きくなる。例えば、照射野が円形(すなわち拡大照射やブロード照射など)の治療装置においては、ビーム方向の断面が円形である小ウエイト部は、ビーム方向の断面が正方形(例えば、外接四角形75)である小ウエイト部より、約3/4に小さくできる。
実施の形態7の回転ガントリ10は、照射対象13より下流側にカウンタウエイト11の小ウエイト部65を有し、小ウエイト部65が角度α以内の二次放射線の漏洩線量を減衰させるので、回転ガントリ10から二次放射線が漏れることを防止することができる。また、カウンタウエイト11の小ウエイト部65を円柱体にし、照射対象13より下流側の小ウエイト部65の中心軸(円柱体の中心軸)とビーム軸と一致させるようにしたので、実施の形態6の回転ガントリ10よりも、カウンタウエイト単位重量に対して二次放射線の漏洩線量を減衰させる効果を大きくすることができる。
実施の形態8.
図18は、本発明の実施の形態8による回転ガントリの構成を示す図である。実施の形態8による回転ガントリ10は、実施の形態6及び7とは、照射対象13より下流側に位置するカウンタウエイト11の小ウエイト部66の形状が、特別な形状を有する点で異なる。図18は、照射対象13より下流側に位置するカウンタウエイト11の小ウエイト部66の形状が、アイソセンタICから遠ざかるに従がってビーム中心線14に垂直な面積が段階的に小さくなっており、他の小ウエイト部が直方体の小ウエイト部64である例である。なお、直方体の小ウエイト部64の形状は、直方体に限定されず、他の形状でもよい。
二次放射線は、ビーム前方方向に発生する割合が高く、また、ビーム前方方向に発生する放射線はエネルギーが高く、透過率が高い。小ウエイト部66は、ビーム軸方向は厚く、ビーム中心線14から少しずれた方向は薄くすることで、同重量の小ウエイト部を遮蔽体として効率よく使うことが可能となる。
実施の形態8の回転ガントリ10は、照射対象13より下流側にカウンタウエイト11の小ウエイト部66を有し、アイソセンタICから遠ざかるに従がってビーム中心線14に垂直な面積が段階的に小さくなっている小ウエイト部66が角度α以内の二次放射線の漏洩線量を減衰させるので、回転ガントリ10から二次放射線が漏れることを防止することができる。また、カウンタウエイト11の小ウエイト部66をアイソセンタICから遠ざかるに従がってビーム中心線14に垂直な面積が段階的に小さくなるようにしたので、実施の形態6及び7の回転ガントリ10よりも、遮蔽体として効率よく使うことが可能となる。
なお、粒子線照射装置58の照射方式としてスキャニング照射方式を例に説明したが、荷電粒子ビーム31を散乱体で散乱拡大し、拡大した荷電粒子ビーム31を照射対象13の形状にあわせて照射野を形成するブロード照射方式にも適用できる。また、実施の形態1で説明したスキャニング照射方式と異なる他のスキャニング照射方式、すなわちスポットスキャニング、ラスタースキャニング等にも適用できる。また、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
10…回転ガントリ、11…カウンタウエイト、12…遮蔽体、13…照射対象、19…遮蔽体移動装置、25…土台部、26…着脱部、28…本体部、29…着脱部、31…荷電粒子ビーム、51…粒子線治療装置、52…ビーム発生装置、54…シンクロトロン(加速器)、56…回転ガントリ搭載部、58、58a、58b…粒子線照射装置、59…ビーム輸送系、64、65、66…小ウエイト部。

Claims (4)

  1. 荷電粒子ビームを照射対象に照射する粒子線照射装置を搭載し、アイソセンタを中心に回転可能な回転ガントリであって、
    前記荷電粒子ビームを輸送するビーム輸送系の回転ガントリ搭載部との重量バランスを取るカウンタウエイトを前記粒子線照射装置と対向する側に備え、
    前記カウンタウエイトは、前記荷電粒子ビームのビーム軸に交わるように配置され、
    前記カウンタウエイトは、複数の小ウエイト部を有することを特徴とする回転ガントリ。
  2. 前記荷電粒子ビームの前記ビーム軸に交わるように配置された前記小ウエイト部は、
    前記ビーム軸に対して同心円状の円柱体であることを特徴とする請求項1記載の回転ガントリ。
  3. 前記荷電粒子ビームの前記ビーム軸に交わるように配置された前記小ウエイト部は、
    前記アイソセンタから遠ざかるに従がって前記ビーム軸に垂直な面積が段階的に小さくなる形状であることを特徴とする請求項1記載の回転ガントリ。
  4. 荷電粒子ビームを発生させ、この荷電粒子ビームを加速器で加速させるビーム発生装置と、前記加速器により加速された荷電粒子ビームを輸送するビーム輸送系と、前記ビーム輸送系で輸送された荷電粒子ビームを照射対象に照射する粒子線照射装置と、前記粒子線照射装置を搭載し、アイソセンタを中心に回転可能な回転ガントリと、を備え、
    前記回転ガントリは、請求項1乃至のいずれか1項に記載の回転ガントリであることを特徴とする粒子線治療装置。
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