JP5791553B2 - 道路の補強方法 - Google Patents

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本発明は、道路の補強方法に関するものである。
道路(工場施設などの構内道路を含む)においては、地震時、特に地震直後に消防車や救急車をはじめとする緊急車両の通行を確保することは、地震被害の拡大を防ぐうえで極めて重要である。しかしながら、過去の地震において、路面に段差や凹凸が発生し、緊急車両通行の妨げとなる事態が発生している。このような路面の段差や凹凸の発生を防止するためには、曲げ剛性を有する補強体を路面下に設けるのが効果的である。曲げ剛性を有する補強体としては、例えば、下記特許文献1の技術を用いることができる。特許文献1では、可撓性のホースを可撓性のシートに取付けて地盤上に敷設し、布製のホース内にモルタル類を充填して円柱形状の剛性補強体を形成させることが提案されている。
特許3729169号公報
道路の地震対策としての補強においては、軟弱地盤の補強よりも更に高い強度が求められるので、上記のような補強体を配列する方式を採用するとすれば、更に高い密度で間隔を小さくして補強体を配列する必要がある。そして、補強体同士の隙間は何らかの充填材で埋める必要があるが、隙間が小さいことから、充填材が適切に充填されない場合もある。円柱形状の補強体同士を小さい隙間で並べた場合、特に、隙間の下半分の部分には上方から充填材を適切に充填することが難しい。そして、この隙間の充填が適切になされず、空洞が生じる場合がある。この空洞に起因して、補強体と地盤との間の密着が弱く、滑動が生じやすいという問題や、補強体同士の一体性が損なわれ補強の効果が低下するといった問題があった。
これらの問題に鑑み、本発明は、補強体を配列する方式の道路の補強において、補強体同士の隙間に空洞が生じることを抑制することができる道路の補強方法を提供することを目的とする。
本発明の道路の補強方法は、所定の方向に延在する袋体と、袋体内に流動性充填材が充填され形成された圧縮抵抗体と、を有する補強体を道路の下に埋設して道路を補強する道路の補強方法であって、道路の下の地盤に凹部を形成する凹部形成工程と、複数の袋体を略平行に配列した状態で凹部内に設置する袋体設置工程と、袋体設置工程で凹部内に設置された袋体の上から、硬化性の第1の流動性充填材を凹部内に投入する流動性充填材投入工程と、流動性充填材投入工程の後、第1の流動性充填材が硬化する前に袋体内に第2の流動性充填材を充填する袋体充填工程と、袋体充填工程の後に、凹部に路盤材を投入し道路の下の路盤を形成する路盤形成工程と、を備えたことを特徴とする。
上記補強方法では、道路の下に略平行に配列された袋体内に第2の流動性充填材を充填することにより、袋体内部に圧縮抵抗体が形成される。このような袋体と圧縮抵抗体とで構成される補強体が、道路下に略平行に複数埋設されることにより、道路が補強される。上記補強方法では、袋体設置工程において凹部に袋体が設置され、流動性充填材投入工程において袋体の上から第1の流動性充填材が投入され、その後、袋体充填工程において第2の流動性充填材が袋体に充填される。袋体充填工程においては、第2の流動性充填材の充填による袋体の膨張に伴って、凹部内の第1の流動性充填材が袋体の形状に追従しながら流動する。そして、第1の流動性充填材が袋体同士の隙間の下部のスペースにも流れ込み、当該スペースが第1の流動性充填材により充填される。その後最終的には、第1の流動性充填材が硬化し、袋体同士の隙間(補強体同士の隙間)の下部のスペースが埋められるので、補強体同士の隙間に空洞が生じることを抑制することができる。
また、第1の流動性充填材は、硬化遅延剤を含むこととしてもよい。この構成によれば、流動性充填材投入工程で凹部に投入された第1の流動性充填材の硬化が遅くなるので、次工程の袋体充填工程に時間的な余裕をもつことができる。
また、第2の流動性充填材の比重は、第1の流動性充填材の比重よりも大きいこととしてもよい。この構成によれば、袋体充填工程において袋体内に第2の流動性充填材を充填したときに、袋体が第1の流動性充填材からの浮力で浮き上がることが避けられる。よって、袋体同士の隙間の下部のスペースが、第1の流動性充填材によって円滑に充填される。
また、本発明の道路の補強方法は、袋体充填工程の後で路盤形成工程の前に、第2の流動性充填材が充填された袋体の上から、第1の流動性充填材を凹部内に追加投入する流動性充填材追加工程を更に備えてもよい。
本発明の道路の補強方法によれば、補強体を配列する方式の道路の補強において、補強体同士の隙間に空洞が生じることを抑制することができる。
本発明の補強方法により構築される道路の補強構造の一例を示す断面図である。 図1の補強構造において、補強層とボックスカルバートとの位置関係を示す斜視図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る補強方法の凹部形成工程と袋体設置工程とにおける補強部の平面図であり、(b)は、その断面図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る補強方法の流動性充填材投入工程における補強部の断面図であり、(b)は、その側方から見た断面図である。 本発明の実施形態に係る補強方法の袋体充填工程における補強部の断面図である。 本発明の実施形態に係る補強方法の流動性充填材追加工程における補強部の断面図である。 本発明の実施形態に係る補強方法の路盤形成工程以降における補強部の断面図である。 本発明の実施形態に係る補強方法の変形例における補強部の断面図である。 (a)は本発明の実施形態に係る補強方法の変形例における補強部の平面図であり、(b)は、その断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る道路の補強方法の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の補強方法で補強された道路100の道路補強構造1の断面図である。図1の紙面に直交する方向が、道路100の走行方向である。道路100は、地下に埋設されたボックスカルバート103の上を通過している。ボックスカルバート103の上には、埋め戻しによる盛土層3が設けられており、盛土層3の上に道路100の補強のための補強層5が設けられている。更に補強層5の上に路盤7が設けられており、路盤7の上にアスファルト舗装9が施されている。
図2に示すように、道路100は、ボックスカルバート103を横切って延在している。なお、図2では、道路100とボックスカルバート103との位置関係を判りやすくするため、補強層5の一部、盛土層3、路盤7、及びアスファルト舗装9の図示を省略している。道路100の下の地下構造は、当該道路100の走行方向において、ボックスカルバート103がない地下構造部分と、ボックスカルバート103がある地下構造部分とが不連続に変化している。この例のように、不連続な地下構造同士の境界線を「不連続構造境界線」と呼ぶ。本実施形態の場合、ボックスカルバート103のエッジ部分103aが不連続構造境界線に該当する。
ボックスカルバート103がない地下構造部分の沈下と、ボックスカルバート103がある地下構造部分では、地震時における地盤の沈下の状態が異なるので、地震時において道路100には、地盤沈下の不連続に伴って、エッジ部分103aに沿って段差や凹凸が生じやすい。このように、道路100が不連続構造境界線を横切って存在する場合、地震時には、当該不連続構造境界線に沿って発生する道路100の段差や凹凸を抑制する必要がある。そこで、前述の補強層5は、特に、エッジ部分103aにおける道路100段差や凹凸の発生を抑制する機能を有するものである。なお、ここでは、道路100がエッジ部分103aに直交する方向に延在するものとする。
以下、補強層5の具体的な構造について説明する。図2にも示すように、補強層5は、道路100の走行方向に延在するように道路100の地下に埋設される。補強層5は、道路100の走行方向に互いに略平行に延在する複数(本実施形態では5本)の補強体21を有している。補強体21は例えば、道路100の走行方向に延びる直径20cm程度の円柱形状をなしており、0〜20cm程度の間隔で道路100の横断方向に配列されている。補強体21は、上記走行方向に細長く延びる細長袋体21aと、細長袋体21aの内部に形成された圧縮抵抗体21bと、を有している。細長袋体21aは、後述する第2の流動性充填材を透過させずに空気を透過させる材料が選択され、例えば、ポリエステル織布からなる。圧縮抵抗体21bは、第2の流動性充填材が細長袋体21aの内部に注入充填されて形成されたものである。
補強層5は、上記複数の補強体21同士の隙間を埋めるように形成された硬化体22を備えている。硬化体22は、後述する第1の流動性充填材が各補強体21同士の隙間に注入充填され硬化されて形成されたものである。硬化体22は、補強体21同士の配列方向(道路100の横断方向)における位置関係を固定するとともに、圧縮抵抗体として機能する。
なお、「圧縮抵抗体」とは、圧縮応力に抵抗する材料からなる物体を意味する。例えば、圧縮抵抗体の例としては、硬化したモルタル類が挙げられる。圧縮抵抗体21bを形成する第2の流動性充填材及び硬化体22を形成する第1の流動性充填材としては、流動性の硬化性材料(例えば、モルタル類)を採用してもよく、固化材を含まない充填材(例えば、砂と水との混合物)を採用してもよい。また、第1の流動性充填材と第2の流動性充填材とは、同じものであってもよく、互いに異なるものであってもよい。
以下では、第1及び第2の流動性充填材として、モルタル類等の硬化性材料を用いる場合を例として説明する。すなわち、圧縮抵抗体21bは、細長袋体21aの内部に流動性の硬化性材料(「第2硬化性材料121」と称する)が注入充填され硬化して形成されたものである。また、硬化体22は、流動性の硬化性材料(「第1硬化性材料122」と称する)が、各補強体21同士の隙間に充填され硬化して形成されたものである。
続いて、上記のような補強層5を構築する道路100の補強方法について説明する。
(凹部形成工程)
まず、図3(a),(b)に示すように、道路100の補強予定箇所の下の地盤130において、ボックスカルバート103の上に盛土層3が設けられた段階では、盛土層3の上方に平面視長方形の凹部131が形成される。なお、既存の道路100の下に補強層5を設ける場合には、路盤7等を掘削して凹部131を形成する。
(袋体設置工程)
続いて、上記凹部131の内側に、複数(本実施形態では5本)の細長袋体21aを敷設する。この場合、各細長袋体21aは、道路100の走行方向に延在し、互いに略平行に配列される。このとき、細長袋体21aの長手方向の一方の端部には、硬化性材料を袋内に導入するための導入ノズル21c(図4(b)参照)が取り付けられる。細長袋体21aの他方の端部側は閉塞されている。硬化性材料が注入される前の細長袋体21aは自重で潰れており全体として平坦なシート形状をなす。各細長袋体21aは、位置ズレ防止のために、縫合、紐で結ぶ、接着、結束等の方法により互いに接合されてもよい。
なお、導入ノズル21cの個数を減らすために、導入ノズル21cから供給される流動性充填材を、複数の細長袋体21aに分配する分岐チューブを更に設けてもよい。分岐チューブは、1つの導入ノズル21cと、複数の各細長袋体21aの端部との間に介在し、例えば、細長袋体21aと同じ材質からなるものであってもよい。この場合、1つの導入ノズル21cから導入された硬化性材料が、分岐チューブを通過し分岐して、複数の細長袋体21aに分配されることになる。
(流動性充填材投入工程)
続いて、図4(a),(b)に示すように、凹部131内に設置された細長袋体21aの上から、流動状態の第1硬化性材料(第1の流動性充填材)122を凹部131内に投入する。第1硬化性材料122には、硬化遅延剤が含まれている。ここで、第1硬化性材料122がモルタルや流動化処理土の場合、硬化遅延剤としては、例えば、(株)フローリック製のオキシカルボン酸系の遅延剤「フローリックT」「ジオリター」や小野田ケミコ(株)製の有機カルボン酸系遅延剤「ジェットセッター」などを用いることができる。第1硬化性材料122は、凹部131を型枠として凹部131内に溜まり、細長袋体21aは第1硬化性材料122の液面下に没する。但し、上記導入ノズル21cの先端は、第1硬化性材料122の液面から上方に突出するようにする。
(袋体充填工程)
続いて、図5に示すように、凹部131内の第1硬化性材料122が硬化する前に、導入ノズル21c(図4)を介して各細長袋体21aの内部に流動状態の第2硬化性材料(第2の流動性充填材)121を加圧注入する。ここで、第2硬化性材料121としては、第1硬化性材料122よりも比重が大きいものを用いる。第2硬化性材料121の注入により、各細長袋体21aは円柱形状に膨らむ。また、細長袋体21aの内部に残留していた空気は、細長袋体21aを透過して外部に排出されるので、細長袋体21a全体に第2硬化性材料121が充填される。注入が終了したときに、細長袋体21aの少なくとも下半分が第1硬化性材料122の液面下に没することが好ましい。また、図5に示されるように、細長袋体21aの上部は第1硬化性材料122の液面上に突出するようにしてもよい。細長袋体21aへの第2硬化性材料121の注入が終了した後、導入ノズル21cを閉鎖する。
ここでは、第2硬化性材料121の比重が第1硬化性材料122の比重よりも大きいので、充填作業中の細長袋体21aが第1硬化性材料122からの浮力で浮き上がることが避けられ、細長袋体21aが凹部131の底面に接地した状態が維持される。この目的のため、逆に第1硬化性材料122に起泡剤(例えば、(株)テルナイト製の「テルフォーム」など)を混合して比重を小さくし、細長袋体21aに作用する浮力を低下させても良い。
この袋体充填工程においては、第2硬化性材料121の充填による細長袋体12aの膨張に伴って、凹部131内の第1硬化性材料122が袋体の形状に追従しながら流動する。そして、第1硬化性材料122が細長袋体21a同士の隙間の下部のスペースにも流れ込み、当該スペースが第1硬化性材料122により充填される。
その後、所定時間静置することで、各細長袋体21aに注入した第2硬化性材料121と、凹部131内の第1硬化性材料122と、を硬化させる。各細長袋体21a内の第2硬化性材料121が硬化することにより、圧縮抵抗体21bが形成され、補強体21が形成される。
(流動性充填材追加工程)
続いて、図6に示すように、第2硬化性材料121が充填された細長袋体21aの上から、更に、第1硬化性材料122を凹部131内に追加投入する。このとき、補強体21全体が第1硬化性材料122の液面下に没するようにしてもよい。その後、所定時間静置し、凹部131内の第1硬化性材料122を硬化させることにより、硬化体22が形成される。なお、この流動性充填材追加工程は、先に流動性充填材投入工程で投入した第1硬化性材料122が硬化する前に行ってもよい。また、この流動性充填材追加工程は、各細長袋体21a内の第2硬化性材料121が硬化する前に行ってもよい。最終的に、凹部131内の第1硬化性材料122と、細長袋体21a内の第2硬化性材料121とが硬化することで、補強層5が完成する。
(路盤形成工程)
その後、図7に示すように、凹部131内に、補強層5の上から路盤材を投入し積層して路盤7を形成する。そして、路盤7の上にアスファルト舗装9を形成して、道路100の補強構造が完成する。路盤7を形成する路盤材としては、例えば、砕石、砂利、スラグ、再生骨材、砂等の粒状材料あるいはこれらの材料にセメント、石灰、アスファルトなどの安定材を混合したものが採用される。
続いて、上述した道路100の補強補法による作用効果について説明する。
上述の補強方法では、道路100の下に略平行に配列された細長袋体21a内に第2硬化性材料121を充填することにより、細長袋体21a内部に圧縮抵抗体21bが形成される。このような細長袋体21aと圧縮抵抗体21bとで構成される補強体21が、道路100下に略平行に複数埋設されることにより、道路100が補強される。上記補強方法では、袋体設置工程において凹部131に細長袋体21aが設置され、流動性充填材投入工程において細長袋体21aの上から第1硬化性材料122が投入され、その後、袋体充填工程において第2硬化性材料121が細長袋体21aに充填される。
袋体充填工程においては、第2硬化性材料121の充填による細長袋体21aの膨張に伴って、凹部131内の第1硬化性材料122が、細長袋体21aの形状に追従しながら流動する。そして、第1硬化性材料122が細長袋体21a同士の隙間の下部のスペースにも流れ込み、当該スペースが第1硬化性材料122により充填される。その後最終的には、第1硬化性材料122が硬化し、細長袋体21a同士の隙間(補強体21同士の隙間)の下部のスペースが硬化体22で埋められるので、補強体21同士の隙間に空洞が生じることを抑制することができる。
特に、図1等に例示されるように補強体21同士が接触するように配列された場合や、補強体21同士が狭い間隔で配列された場合には、補強体21同士の隙間の下半分には、上方から充填材を充填することが困難である。これに対し、上述の補強方法によれば、補強体21同士の隙間に適切に第1硬化性材料122を行き渡らせることができる。
補強体21同士の隙間が硬化体22によって適切に充填されることにより、補強層5の完成後において、補強体21同士が水平方向に動いたり、補強体21が下の地盤に食い込んで路面が沈下したり、路盤7など補強層5よりも上の地盤が沈下し路面陥没が発生したりする可能性が低減される。また、補強層5においては、硬化体22の圧縮強度に起因する曲げ剛性が、補強体21自体の曲げ剛性に付加されるので、道路100の補強効果が向上する。
また、硬化体22の形成は、補強体21同士の隙間の解消が主目的であることから、第1硬化性材料122は、第2硬化性材料121よりも低品質(圧縮強度や圧縮剛性が小さい)であってもよい。但し、第1硬化性材料122としては高品質なものを使用してもよく、この場合、補強層5の曲げ剛性を向上する前述の効果を更に高めることができる。
以上の結果、道路100の補強構造1及び補強方法によれば、補強体21を配列する方式の補強において、路盤7を構成する粒状材料の落ち込み防止、補強体21の地盤への食い込み防止、さらに補強体21同士の一体化を図ることができる。
また、流動性充填材投入工程で投入される第1硬化性材料122は硬化遅延剤を含むので、凹部内の第1硬化性材料122の硬化速度が遅くなり、次工程の袋体充填工程に時間的な余裕をもつことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形したものであってもよい。例えば、流動性充填材追加工程は省略してもよい。この場合、路盤形成工程で投入された路盤材によって、補強体21同士の隙間の上部のスペースが充填される。
また、図8に示すように、凹部形成工程において凹部131の内側面131aにシート133(例えば、遮水性のシート)を敷設し、流動性充填材投入工程では、シート133で仕切られた内側の空間に第1硬化性材料122を充填することとしてもよい。この構成によれば、第1硬化性材料122が凹部131の内側面から下方の地盤(例えば、盛土層3)に浸透することを抑制することができる。
また、図9に示すように、完成時の補強体21同士が帯状部材24で互いに結束されるようにしてもよい。この場合、袋体設置工程において、複数の細長袋体21aに架け渡すように帯状部材24を予め設置しておき、袋体充填工程で、第2硬化性材料121が充填された細長袋体21a同士が結束された状態となる。この構成によれば、複数の補強体21同士の位置ずれを抑制することができ、道路100の補強効果が向上する。なお、図9においては、凹部131内の第1硬化性材料122の図示を省略している。
1…道路の補強構造、7…路盤、21…補強体、21a…細長袋体、21b…圧縮抵抗体、100…道路、121…第2硬化性材料(第2の流動性充填材)、122…第1硬化性材料(第1の流動性充填材)、130…地盤、131…凹部。

Claims (4)

  1. 所定の方向に延在する袋体と、前記袋体内に流動性充填材が充填され形成された圧縮抵抗体と、を有する補強体を道路の下に埋設して前記道路を補強する道路の補強方法であって、
    前記道路の下の地盤に凹部を形成する凹部形成工程と、
    複数の前記袋体を略平行に配列した状態で前記凹部内に設置する袋体設置工程と、
    前記袋体設置工程で前記凹部内に設置された前記袋体の上から、硬化性の第1の流動性充填材を前記凹部内に投入する流動性充填材投入工程と、
    前記流動性充填材投入工程の後、前記第1の流動性充填材が硬化する前に前記袋体内に第2の流動性充填材を充填する袋体充填工程と、
    前記袋体充填工程の後に、前記凹部に路盤材を投入し前記道路の下の路盤を形成する路盤形成工程と、を備えたことを特徴とする道路の補強方法。
  2. 前記第1の流動性充填材は、硬化遅延剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の道路の補強方法。
  3. 前記第2の流動性充填材の比重は、前記第1の流動性充填材の比重よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の道路の補強方法。
  4. 前記袋体充填工程の後で前記路盤形成工程の前に、前記第2の流動性充填材が充填された前記袋体の上から、前記第1の流動性充填材を前記凹部内に追加投入する流動性充填材追加工程を更に備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の道路の補強方法。
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