JP2006322284A - 流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法 - Google Patents

流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来、立体交差の施工には車両通行止等を行っており、長期の渋滞を引き起こす要因となっている。一方、片方の道路をトンネル形式で掘下げる方法では経済的負担が大きく、工期の長期化に繋がっている。
【構成】 地面を掘削、床付け施工する工程、ボックス用基礎材を設置する工程、ボックスを設置する工程、基礎材を設置する工程、基礎材上部に壁面材を設置し、基礎材周辺を流動化処理土等の埋め戻し材を使用して埋め戻す工程、基礎材上部に壁面材を設置する工程、壁面材間に流動化処理土等の施工材を使用して施工する工程、所定の高さの形成後、施工材の上部又はボックスで確保された空間に路面を構築する流動化処理土等の埋め戻し材等を使用した立体交差施工方法である。従って、建設発生土の有効利用を図れ、施工期間の短縮、環境に配慮した施工が可能なこと、自立性のある流動化処理土の使用により、安全性の高い立体交差の施工が可能となる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法に関する。
従来、道路の交差点アプローチ部の施工には、一方の道路を跨ぐように橋をかける(オーバーブリッジ)方法や、一方の道路をトンネル形式で掘り下げることによって地下道とする方法などが一般的である。橋をかける方法では、所定の橋桁の高さを確保し、なおかつ車両通行止めを行って施工を行っている。一方、片方の道路をトンネル形式で掘り下げる方法では、様々な工法を併用して掘削を行っているのが現況である。
また、上記の施工方法以外にも文献を検索すると、下記のような工法が発明され出願されている。
文献1は、特開2001−207401「立体交差の構築方法」であり、立体交差の両交差方向に軽量盛土材を積み上げ、軽量盛土材の上に床版を構築し、床版の下方側に杭を打設して床版の受け替えをし、軽量盛土材を撤去し、両交差方向のうち何れか一方向に沿って、情報を開口した地下部を掘削した後、地下部の上に構築した床版の交差部以外の斜面を撤去する。
文献2は、特開2001−248101「立体交差ブロック及び立体交差の構築方法」であり、予定する立体交差の道路面の勾配に合わせて傾斜した床部と床部に所定の高さを与える架台部と架台部に設けた移動補助部とより構成した、立体交差ブロック及び立体交差ブロックを使用する立体交差の構築方法を提供する。
文献3は、特開2004−257184「道路の立体交差の構造及びその施工方法」であり、交差する道路両端付近に地上に突出させて景観に配慮した外壁を構築するように土留壁を設け、交差する一方の道路は半地下形式の函体により構成させ、交差する他方の道路は函体を跨ぐように構成させた盛土道路とする道路の立体交差の構造及びその施工方法を提供する。
特開2001−207401
特開2001−248101 特開2004−257184
上記の各工法についてであるが、道路に橋をかける工法の場合、車両通行止めを行って施工を行わなければならず、長期に渡る交通渋滞を引き起こす要因となっている。一方、片方の道路をトンネル形式で掘り下げる方法では、経済的な負担が大きくなり、工期の長期化に繋がっている。
また、文献1は、構造物のアプローチ長さを短くでき、工事期間の短縮及び工事費の節約を実現できるが、床版の設置、杭の打設、軽量盛土材の撤去、掘削等の工程の煩雑化に繋がり、結果的に工期の長期化に繋がること、軽量盛土材は空隙が大きく水が浸入する場合があり、軽量盛土材の成分が溶出する虞があり、耐久性に疑問が残ること、掘削土の有効利用を図ることができないこと、等の課題がある。
文献2は、立体交差構造物を容易かつ迅速に移動・構築できるが、立体交差構造物を組み合わせて立体交差を作るため、小規模な立体交差には良いが、大きな立体交差には向かないこと、構造物を別々に組み合わせて作るので、強度性及び整合性に疑問が残ること等の課題がある。
文献3は、施工区間を短くすることができ、開削規模が比較的小さい道路の立体交差の構造及びその施工方法を提供することが可能であるが、土留壁の強度に疑問が残ること、函体を作る等により工程が煩雑化すること、等の課題がある。
本発明は、上記事情を背景になされたもので、流動化処理土は自立性があり、強度のある立体交差の施工が可能であること、建設発生土から流動化処理土を作ることができ、建設発生土の有効利用を図ることができること、施工の迅速化、工期の短縮を図ることができること、安全性が高く、地震等の自然災害にも強いこと、等の特徴を備えた施工方法を提供することにある。
本発明は、建設発生土の有効利用を図ることができ、施工期間の短縮、環境に配慮した施工が可能であること、自立性のある流動化処理土を使用することによって、安全性の高い立体交差の施工が可能となること、等を意図する。
請求項1は、流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法であって、地面を掘削、床付け施工する第一の工程と、横断箇所の空間を確保するボックスを設置するためのボックス用基礎材を設置する第二の工程と、ボックスを設置する第三の工程と、基礎材を設置する第四の工程と、基礎材の上部に壁面材を設置し、基礎材周辺を流動化処理土等の埋め戻し材を使用して埋め戻す第五の工程と、さらに基礎材の上部に壁面材を設置する第六の工程と、壁面材の間に流動化処理土等の施工材を使用して施工する第七の工程と、第六の工程と第七の工程を繰り返す第八の工程と、所定の高さの形成後、流動化処理土等の施工材の上部又はボックスにより確保された空間に路面を構築する流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法である。
本発明は、請求項1の発明の特徴に加えて、補強材の使用により、より強度のある立体交差の施工が可能となること、等を意図する。
請求項2は、流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法であって、地面を掘削、床付け施工する第一の工程と、横断箇所の空間を確保するボックスを設置するためのボックス用基礎材を設置する第二の工程と、ボックスを設置する第三の工程と、基礎材を設置する第四の工程と、基礎材の上部に壁面材を設置し、基礎材周辺を流動化処理土等の埋め戻し材を使用して埋め戻す第五の工程と、さらに基礎材の上部に壁面材を設置する第六の工程と、壁面材の間に流動化処理土等の施工材を使用して施工する第七の工程と、流動化処理土等の施工材に一定間隔で補強材を設置する第八の工程と、第六の工程と第七の工程と第八の工程とを繰り返す第九の工程と、所定の高さの形成後、流動化処理土等の施工材の上部又はボックスにより確保された空間に路面を構築する流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法である。
本発明は、種々の立体交差を構成することによる円滑な交通網の整備、快適な暮らしが可能となること、等を意図する。
請求項3は、路面には舗装道路、線路、歩道、サイクリングロード等を構築する流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法である。
請求項1は、流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法であって、地面を掘削、床付け施工する第一の工程と、横断箇所の空間を確保するボックスを設置するためのボックス用基礎材を設置する第二の工程と、ボックスを設置する第三の工程と、基礎材を設置する第四の工程と、基礎材の上部に壁面材を設置し、基礎材周辺を流動化処理土等の埋め戻し材を使用して埋め戻す第五の工程と、さらに基礎材の上部に壁面材を設置する第六の工程と、壁面材の間に流動化処理土等の施工材を使用して施工する第七の工程と、第六の工程と第七の工程を繰り返す第八の工程と、所定の高さの形成後、流動化処理土等の施工材の上部又はボックスにより確保された空間に路面を構築する流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法である。
従って、本発明は、建設発生土の有効利用を図ることができ、施工期間の短縮、環境に配慮した施工が可能であること、自立性のある流動化処理土を使用することによって、安全性の高い立体交差の施工が可能となること、等の効果がある。
請求項2は、流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法であって、地面を掘削、床付け施工する第一の工程と、横断箇所の空間を確保するボックスを設置するためのボックス用基礎材を設置する第二の工程と、ボックスを設置する第三の工程と、基礎材を設置する第四の工程と、基礎材の上部に壁面材を設置し、基礎材周辺を流動化処理土等の埋め戻し材を使用して埋め戻す第五の工程と、さらに基礎材の上部に壁面材を設置する第六の工程と、壁面材の間に流動化処理土等の施工材を使用して施工する第七の工程と、流動化処理土等の施工材に一定間隔で補強材を設置する第八の工程と、第六の工程と第七の工程と第八の工程とを繰り返す第九の工程と、所定の高さの形成後、流動化処理土等の施工材の上部又はボックスにより確保された空間に路面を構築する流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法である。
従って、本発明は、請求項1の発明の特徴に加えて、補強材の使用により、より強度のある立体交差の施工が可能となること、せん断破壊を防止すること、等の効果がある。
請求項3は、路面には舗装道路、線路、歩道、サイクリングロード等を構築する流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法である。
従って、種々の立体交差を構成することによる円滑な交通網の整備、快適な暮らしが可能となること、等の効果がある。
本発明の実施例を図面を基に説明する。
図1はボックスカルバート等のボックス1及び壁面材3を設置するための基礎材2を設置するために、地面Gを掘削又は床付けした状態を表した図である。地面Gの掘削や床付けは、バックホウや小型機械又は人力による施工により行われ、その後、地面Gの形を整える。地面Gの形を整えることによって施工中の降雨又は自然災害による土壌の変化、侵食等を防止することができ、安定した基礎材2の設置が可能となる。
次に、横断箇所の空間を確保するボックス1を設置するためのボックス用基礎材10を設置する。地面G上にボックス用基礎材10を設置し、その上にボックス1の設置を行う(図2参照)。ボックス用基礎材10は、ボックス1の基礎となる場所に設置する。ボックス用基礎材10はコンクリート、コンクリート二次製品及び鋼材等を材料として、人力及びコンクリート打設により設置される。ボックス用基礎材10設置前に、地面Gを掘削又は床均等して整形することが望ましい。ボックス1は前記のように立体交差の横断箇所(下側)を確保するために設置するものであり、ボックス型、アーチ型、擁壁等がある。ボックス1は現場打ちするコンクリートやコンクリート二次製品、鋼製等の材料で作成し、クレーン、型枠材等コンクリート構造物を施工するのに必要な機械を使用して施工する。ボックス1は図12のように舗装道路として使用することも可能であるが、鉄道、公園等の歩道、サイクリングロード等のような用途にも利用可能である。
次に、ボックス用基礎材10の上部に基礎材2の設置を行う(図3参照)。基礎材2は壁面材3を支持するために設置するものであり、基礎材2はコンクリート、コンクリート二次製品及び鋼材等を材料として、人力及びコンクリート打設により設置される。なお、図9・図10のように、ボックス1は基礎材2上ではなく、地面Gに直接設置する場合もあり得る。この場合は、基礎材2設置前に、地面Gを掘削又は床均等して整形することが望ましい。なお、通常はボックス用基礎材10及び基礎材2にはアンカー部材を取り付けることなく設置するが、アンカー部材を取り付けて設置する場合もあり得る。なお、図10は図9の状態に基礎材2を設置した一例である。
基礎材2の設置終了後、壁面材3を基礎材2上に設置する(図4参照)。壁面材3はコンクリート、コンクリート二次製品、鋼材及び木材等で作成されたものであれば特に材質は問わない。設置の際には、材質にもよるが、人力及び重量物を吊り上げる機械等を使って設置する。基礎材2上に壁面材3を設置し、基礎材2及びボックス1の周辺の埋め戻しを行った後、壁面材3間に後述する流動化処理土、山砂、現地発生土、砕石等を使用した施工材41(以下、流動化処理土等の施工材41とする。)を施工するため、壁面材3は側圧に耐えられる構造であり、また、側圧に耐えられればどのような形状、材質でもよく、特に限定されない。なお、壁面材3を設置することによって、流動化処理土等の施工材(流動化処理土については後述する)41の乾燥防止効果を高め、急激な乾燥による流動化処理土等の施工材41のひび割れ防止、強度の低下等を防ぐことができる。また、壁面材3に閉塞部材を設けて、流動化処理土等の施工材41を壁面材3から外部に漏洩しないようにすることも適宜可能である。なお、図2、図3において示されたボックス用基礎材10は、図4以降において流動化処理土等の埋め戻し材4において埋め戻すことにより、見えなくなるため図示を割愛した。
壁面材3の設置後、基礎材2及びボックス1の周辺を流動化処理土等の埋め戻し材4により埋め戻す。流動化処理土等の埋め戻し材4を地面Gと略同じ高さになるまで埋め戻す。この場合、流動化処理土等の埋め戻し材4によって基礎材2及び壁面材3を覆うことで、強度面の安定を図り、強固な地盤の確保ができる。
今回使用する埋め戻し材4及び施工材41は、流動化処理土、山砂、現地発生土、砕石等であり、埋め戻し材4及び施工材41としての適性があるものであれば特に限定されない。今回の実施例では流動化処理土を流動化処理土等の埋め戻し材4及び施工材41として使用したものについて説明する。流動化処理土は難透水層であるため、地下水等の水分が地面より染込んできたり、また雨水等を吸い込んで強度が下がることも無い。また、地面との間に滞水することも無く安全面での問題も無い。
流動化処理土等の埋め戻し材4を、地面Gと略同じ高さまで埋め戻した後は、壁面材3の間に流動化処理土等の施工材41を施工する(図5参照)。この場合、例えば、人的作業又は流動化処理土運搬車、コンクリートポンプ車等の打設機械、流動化処理土等の施工材41を投入する機械により流動化処理土等の施工材41が投入される。
施工材41として流動化処理土を使用することによって、現地での発生土(現地発生土)をそのまま流動化処理土として使用することができ、現地発生土の有効利用が図れ、工期の短縮、経費の削減、環境に対する配慮も可能である。なお、流動化処理土とは現地発生土等に水、セメント等を混ぜ合わせたものであり、流動性、粘着性が高く、また、強度も高い。流動性が高いことによって、複雑、狭隘な施工箇所でも打設が可能であり、隙間無く施工することができ、施工後の地盤の沈下、地盤の変動が非常に少ない。また、固化材の添加量、固化材と水と土の割合を替えることにより、強度を変えることができる。なお、埋め戻しの際に有機物等が土壌に多く存在する場合、固化材の種類を変更して強度を変えることもあり得る。固化強度の制御が容易であるため、施工後の再施工も可能であり、流動化処理土等の施工材41として適している。
また、地下水位の高い地盤で埋め戻し材4として流動化処理土を使用した場合、流動化処理土は粘着性が高く、特に地震等の自然災害時に起こる液状化現象に強く、液状化の危険性が大幅に低下する。この粘着力により、他の埋め戻し材4と比較して、地下浸透水の浸食による路面の内部の空洞化の発生を防止することができる。また、前記のように固化強度の制御が容易にできるため、後述する補強材5と併せて使用することによって、より強度の高い流動化処理土等の施工材41を提供することができる。また、流動化処理土を施工することで、流動化処理土等の施工材41のみでの自立構造体ができ、自立構造体であるので、壁面材3への負荷を減少させ、壁面材3を薄くし、壁面材3の簡易な設置や運搬の容易化、製造工程の簡略化を図ることができる。配合の容易化が可能であるので、流動化処理土の均質な製造、流動性、粘着性、強度の制御が自由にでき、後になっての配合の変化、処理方法の変更等の手間が無く、実用性が高い。なお、流動化処理土以外の施工材41については後述する。
流動化処理土等の施工材41の施工後、必要に応じて補強材5の設置を行う(図6参照)。流動化処理土等の施工材41を一定の高さ積層し、その後、補強材5を設置する。補強材5には鉄筋や丸鋼等の鋼材、格子状のメッシュ、ジオテキスタイル等の材料が使用可能である。例えば、鉄筋や丸鋼等の鋼材の場合、流動化処理土等の埋め戻し材4が乾燥した後に鋼材を載置する、又は流動化処理土等の施工材41が乾燥する前に鋼材を埋設する設置方法が考えられる。格子状のメッシュ、ジオテキスタイル等の場合、流動化処理土等の施工材41が乾燥した後に、平面状に構成されている格子状のメッシュ、ジオテキスタイル等の補強材5を敷設する設置方法が考えられる。
補強材5を設置することで、流動化処理土等の施工材41により施工された盛土の沈下、変動、破壊を抑制する。特に、大きな地震や地下水や雨水等が染込むことによる水圧の負荷等により、大きなせん断破壊が施工材内部で起こることがあり、その場合、流動化処理土等の施工材41は崩落することもあり、崩落後は元に戻ることは無い。そこで、補強材5を設置することによって、施工材41のせん断破壊の防止(せん断補強)が可能であり、より一体化し安定した流動化処理土等の施工材41を使用した構造物が構築できる。なお、鉄筋や丸鋼等の鋼材、格子状のメッシュ、ジオテキスタイル等の補強材5の長さは施工状況により変更可能であり、特に限定されない。また、補強材5と壁面材3を連繋することによってより強固な立体交差の施工が可能となる。
流動化処理土等の施工材41を施工し、必要に応じて補強材5を設置後、再度、壁面材3の設置を行う。図7のように、壁面材3を高さ方向に構築していくことで、流動化処理土等の施工材41を積層した際に壁面材3により流動化処理土等の施工材41を支えることができる。壁面材3の高さ方向への構築後、流動化処理土等による施工材41を再度投入する。
所定の高さまで壁面材3、補強材5及び流動化処理土等の施工材41の施工を行った後、実際の用途に併せて覆土によって天端仕上げを行う(図8参照)。例えば、図11及び図12は、道路の立体交差を構築する際の一例である。流動化処理土等の施工材41の上部を整形し、整形した流動化処理土等の施工材41の上に柵7を設置する。柵7は壁面材3に固定することによって、より強固な設置が可能となる。続いて、路床6の施工を行い、構築された路床6等の上に路盤61、表層62の順に各層を形成していき、立体交差上部の舗装道路を完成させる。舗装道路は高速道路、一般国道、一般道、農道、街路等を含むものとする。路床6、路盤61、表層62は舗装道路、鉄道、公園等の歩道、サイクリングロード等を構築できる材質であれば何でもよく、特に限定されない。
次に、鉄道(線路)を施工する場合について説明する。流動化処理土等の施工材41を施工するまでは前記と同様のため省略する。そして、基礎となる面を整形し、路床6の施工を行い、路盤61、表層62を施工し、線路を施工する。
また、公園等の歩道、サイクリングロードも同様に、基礎となる面を整形し、路床6の施工を行い、路盤61、表層62を施工し、公園等の歩道、サイクリングロード等を施工する。
続いて、流動化処理土等の固化性能を持たない埋め戻し材及び施工材(山砂、現地発生土、砕石等)の施工方法について説明する。
流動化処理土等のように、時間の経過により固化することのできる場合、固化した後は壁面材3への土圧がかからないため、壁面材3を横方向に支持するものは必要としない。しかし、流動化処理土等以外の固化性能を持たない埋め戻し材及び施工材(山砂、現地発生土、砕石等)を使用して埋め戻し又は施工を行った場合は、固化しないため、壁面材3に土圧が常にかかっていることとなり、壁面材3が倒壊する虞がある。その倒壊を防止するために、壁面材3の厚みを増して、壁面材3の強度をあげること、壁面材3を横方向に支持することが必要となる。
この場合は、基礎材2にアンカー部材を打ち込み、地面Gとの接地を強固にすること、壁面材3の積層後、壁面材を横方向に支持するために、支持部材等を設置すること等が考えられる。
また、基礎材2を設置せずにH鋼、鋼管、鋼矢板等の自立性及び重量感のあるものを壁面材3として設置することも可能である。土質状態が良ければ(硬い地盤である等)、基礎材2は使用せずにH鋼、鋼管、鋼矢板等の自立性及び重量感のある壁面材3のみでの施工が可能である。この場合、簡易に施工でき工期の短縮に繋がる。なお、軟弱な地盤であれば、上記のように基礎材2が必要となる。基礎材2を設置せずにH鋼、鋼管、鋼矢板等の自立性及び重量感のある壁面材3を利用する場合、前記と同様にまず、地面Gの掘削及び整形を行い、H鋼、鋼管、鋼矢板等の壁面材3及び横矢板を設置する。そして、流動化処理土等の埋め戻し材4及び流動化処理土等の施工材41を投入し、必要に応じて補強材5の設置を行う。その後の舗装道路、鉄道、公園等の歩道、サイクリングロード等の構築の仕方は上記に準ずる。
本発明において地面を掘削した状態の一例を表した図である。 本発明においてボックス基礎材及びボックスを設置した一例を表した図である。 本発明において基礎材を設置した一例を表した図である。 本発明において壁面材を設置し、流動化処理土等の埋戻し材を埋戻した一例を表した図である。 本発明において流動化処理土等の施工材を積層した一例を表した図である。 本発明において補強材を設置した一例を表した図である。 本発明において所定の高さまで図5、図6を繰り返した状態の一例を表した図である。 本発明において立体交差を構築した状態の一例を表した図である。 本発明においてボックスを直接地面に設置した一例を表した図である。 本発明において基礎材を設置した他の一例を表した図である。 本発明において立体交差を構築した状態の実際の使用例を表した図である。 本発明において立体交差を構築した状態の実際の他の使用例を表した図である。
符号の説明
1 ボックス
10 ボックス用基礎材
2 基礎材
3 壁面材
4 流動化処理土等の埋め戻し材
41 流動化処理土等の施工材
5 補強材
6 路床
61 路盤
62 表層
7 柵
C 車
G 地面

Claims (3)

  1. 流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法であって、
    地面を掘削、床付け施工する第一の工程と、
    横断箇所の空間を確保するボックスを設置するためのボックス用基礎材を設置する第二の工程と、
    前記ボックスを設置する第三の工程と、
    基礎材を設置する第四の工程と、
    前記基礎材の上部に壁面材を設置し、前記基礎材周辺を流動化処理土等の埋め戻し材を使用して埋め戻す第五の工程と、
    さらに前記基礎材の上部に壁面材を設置する第六の工程と、
    前記壁面材の間に流動化処理土等の施工材を使用して施工する第七の工程と、
    前記第六の工程と第七の工程を繰り返す第八の工程と、
    所定の高さの形成後、前記流動化処理土等の施工材の上部又は前記ボックスにより確保された空間に路面を構築する流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法。
  2. 流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法であって、
    地面を掘削、床付け施工する第一の工程と、
    横断箇所の空間を確保するボックスを設置するためのボックス用基礎材を設置する第二の工程と、
    前記ボックスを設置する第三の工程と、
    基礎材を設置する第四の工程と、
    前記基礎材の上部に壁面材を設置し、前記基礎材周辺を流動化処理土等の埋め戻し材を使用して埋め戻す第五の工程と、
    さらに前記基礎材の上部に壁面材を設置する第六の工程と、
    前記壁面材の間に流動化処理土等の施工材を使用して施工する第七の工程と、
    前記流動化処理土等の施工材に一定間隔で補強材を設置する第八の工程と、
    前記第六の工程と第七の工程と第八の工程とを繰り返す第九の工程と、
    所定の高さの形成後、前記流動化処理土等の施工材の上部又は前記ボックスにより確保された空間に路面を構築する流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法。
  3. 前記路面には舗装道路、線路、歩道、サイクリングロード等を構築する請求項1及び2に記載の流動化処理土等の埋め戻し材及び施工材を使用した立体交差施工方法。
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