JP5791374B2 - 送りねじ機構及び車両のパワーシート装置 - Google Patents

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Description

本発明は、送りねじ機構及び送りねじ機構を用いた車両のパワーシート装置に関する。
送りねじ機構は、送りねじ軸と、該送りねじ軸に螺合させたナット部材のいずれか一方を回転駆動し他方の回転を規制することにより、送りねじ軸またはナット部材を軸線方向に移動させる機構として知られている。送りねじ軸とナット部材は、相対移動する固定部材と可動部材の一方と他方に軸方向移動を規制して支持されている。この送りねじ機構を用いた車両のパワーシート装置では、軸線方向の移動を規制した送りねじ軸をロアレール(固定部材)に回転自在に支持し、ナット部材を軸線方向移動及び回動を規制してアッパレール(可動部材)に支持し、送りねじ軸を回転駆動する送りねじ駆動タイプと、送りねじ軸をロアレールに固定し、ナット部材をアッパレールに軸線方向移動を規制して回転自在に支持し、ナット部材を回転駆動するナット部材駆動タイプが知られている。
実開平2-75228号公報 特開2004-106713号公報 特表2007-529351号公報
ナット部材駆動タイプの送りねじ機構(パワーシート装置)では、送りねじ軸の両端部を固定部材(パワーシート装置ではロアレール)に固定している。この固定は、従来、送りねじ軸の両端部に、端部ブラケットを溶接、かしめ、ボルト締め等で固定し、この端部ブラケットを、固定部材にねじ締め等で固定するという二段階の固定作業を要していた。
パワーシート装置には、さらに次のような特有の問題がある。すなわち、ナット部材駆動タイプのパワーシート装置では、ナット部材を螺合させた状態で送りねじ軸の両端部に予め端部ブラケットを固定し、同端部ブラケットを固定した送りねじ軸をアッパレールとロアレールの空間内に挿入する組立手順が採用されている。ところが、端部ブラケットは明らかに送りねじ軸より大型であるため、ロアレールの断面形状は、端部ブラケットを挿通可能な大きさに設定しなければならず、大型化が避けられない。
本発明は、以上の問題意識に基づき、ナット部材駆動タイプの送りねじ機構において、送りねじ軸を簡単に送りねじ固定部材に固定できる送りねじ機構を得ることを目的とする。また、本発明は特にナット部材駆動タイプの車両のパワーシート装置において、ロアレールの大型化を招くことなく、送りねじ軸を端部ブラケットを介して該ロアレールに固定することができる車両のパワーシート装置を得ることを目的とする。
本発明は、ねじ軸固定部材にその両端部が固定された送りねじ軸;及び この送りねじ軸に螺合し、軸方向移動を規制して支持されたナット部材;を有する送りねじ機構において、送りねじ軸の少なくとも一方の端部に、該送りねじ軸とねじ軸固定部材を固定するための端部ブラケットが位置していること;端部ブラケットは、上記送りねじ軸を相対回転させることなく挿通可能な挿通孔を有し、該挿通孔の内面の少なくとも一部に上記送りねじ軸の外周面の外係合部と係合可能な内係合部を有すること;内係合部を送りねじ軸の外係合部と係合させた状態で、上記端部ブラケットを上記ねじ軸固定部材に固定するブラケット固定手段を有すること;及び上記端部ブラケットは、該端部ブラケットと送りねじ軸の特定の角度位置で、該挿通孔内に送りねじ軸を相対回転させることなく挿通可能であって、かつ該挿通孔内面の内係合部は、上記端部ブラケットと送りねじ軸の別の特定の角度位置において、送りねじ軸の軸線方向の異なる位置でかつ該軸線を挟む反対側の位置において上記外係合部に係合可能な一対が形成されており、上記ブラケット固定手段は、上記別の特定の角度位置で端部ブラケットをねじ軸固定部材に固定すること;を特徴としている。
端部ブラケットの上記挿通孔内面の一対の内係合部は、送りねじ軸の外係合部との係合状態で該端部ブラケットが送りねじ軸の中心方向に移動しようとする軸方向の相対移動力が加わったとき、該端部ブラケットに対して、該一対の内係合部と送りねじ軸の外係合部との係合力が強まる方向への回転モーメントを与える位置関係で形成さすることが好ましい。
本発明は、別の態様では、ねじ軸固定部材にその両端部が固定された送りねじ軸;及び この送りねじ軸に螺合し、軸方向移動を規制して支持されたナット部材;を有する送りねじ機構において、上記送りねじ軸の少なくとも一方の端部に、該送りねじ軸とねじ軸固定部材を固定するための端部ブラケットが位置していること;上記端部ブラケットは、上記送りねじ軸を相対回転させることなく挿通可能な挿通孔を有し、該挿通孔の内面の少なくとも一部に上記送りねじ軸の外周面の外係合部と係合可能な内係合部を有すること;上記端部ブラケットの内係合部を送りねじ軸の外係合部と係合させた状態で、上記端部ブラケットを上記ねじ軸固定部材に固定するブラケット固定手段を有すること;及び上記端部ブラケットの上記挿通孔内面の内係合部は、該挿通孔内面に形成した雌ねじ部であること;を特徴としている。
送りねじ軸の外係合部は、該送りねじ軸外周の雄ねじ山とすることができる。
本発明は、さらに別の形態では、ねじ軸固定部材にその両端部が固定された送りねじ軸;及びこの送りねじ軸に螺合し、軸方向移動を規制して支持されたナット部材;
を有する送りねじ機構において、上記送りねじ軸の少なくとも一方の端部に、該送りねじ軸とねじ軸固定部材を固定するための端部ブラケットが位置していること;上記端部ブラケットは、上記送りねじ軸を相対回転させることなく挿通可能な挿通孔を有し、該挿通孔の内面の少なくとも一部に上記送りねじ軸の外周面の外係合部と係合可能な内係合部を有すること;上記端部ブラケットの内係合部を送りねじ軸の外係合部と係合させた状態で、上記端部ブラケットを上記ねじ軸固定部材に固定するブラケット固定手段を有すること;及び上記端部ブラケットの上記挿通孔は、送りねじ軸の呼び径より大径の呼び径を有する雌ねじ孔からなっていてその雌ねじ山が上記内係合部を構成し、上記ブラケット固定手段は、送りねじ軸を該雌ねじ孔内で偏心移動させてその雄ねじ山を該雌ねじ孔の雌ねじ山に係合させた状態で、端部ブラケットをねじ軸支持部材に固定すること;を特徴としている。
本発明は、別の態様では、ねじ軸固定部材にその両端部が固定された送りねじ軸;及びこの送りねじ軸に螺合し、軸方向移動を規制して支持されたナット部材;を有する送りねじ機構において、上記送りねじ軸の少なくとも一方の端部に、該送りねじ軸とねじ軸固定部材を固定するための端部ブラケットが位置していること;上記端部ブラケットは、上記送りねじ軸を相対回転させることなく挿通可能な挿通孔を有し、該挿通孔の内面の少なくとも一部に上記送りねじ軸の外周面の外係合部と係合可能な内係合部を有すること;上記端部ブラケットの内係合部を送りねじ軸の外係合部と係合させた状態で、上記端部ブラケットを上記ねじ軸固定部材に固定するブラケット固定手段を有すること;上記挿通孔内面の内係合部は一対形成され、上記送りねじ軸の軸線方向の異なる位置でかつ該軸線を挟む反対側の位置において上記外係合部に係合可能であること;及び上記一対の内係合部のうち、上記ねじ軸固定部材に近い側の上記内係合部は、上記送りねじ軸の軸線方向において上記ナット部材から遠い位置にあり、送りねじの軸線を挟んで遠い側の上記内係合部は、上記送りねじ軸の軸線方向において上記ナット部材に近い位置にあること;を特徴としている。
本発明による送りねじ機構は、上記送りねじ軸を車両用シートレールのロアレールとこのロアレールに摺動自在に嵌めたアッパレールのいずれか一方に固定し、ナット部材を、他方に支持することで、車両用パワーシート装置に用いることができる。
本発明は、ナット部材駆動タイプの送りねじ機構において、送りねじ軸の少なくとも一方の端部を、端部ブラケットの挿通孔に挿通し、その後、ブラケット固定手段でねじ軸固定部材に該ブラケットを固定することで、送りねじ軸の外周面の外係合部と端部ブラケットの内係合部とを係合させて、送りねじ軸をねじ軸固定部材に固定することができ、送りねじ軸のねじ軸固定部材への固定作業を簡単にすることができる。
本発明による送りねじ機構を車両用パワーシート装置に適用した実施形態を示す要部の分解斜視図である。 同組立状態のレール断面図である。 ナット部材ユニットの一実施形態を示す分解斜視図である。 図1ないし図3の車両用パワーシート装置の送りねじ機構部分の縦断面図である。 (A)は本発明による送りねじ機構の送りねじ軸と端部ブラケットの一実施形態を示す固定状態の断面図、(B)は同端部ブラケットに対する送りねじ軸の挿入状態の断面図、(C)は(A)のV-V線に沿う断面図、(D)は(A)の右側面図である。 (A)は本発明による送りねじ機構の送りねじ軸と端部ブラケットの別の実施形態を示す固定状態の断面図、(B)は同端部ブラケットに対する送りねじ軸の挿入状態の断面図、(C)は(A)平面図、(D)は(A)の右側面図である。 本発明による送りねじ機構の送りねじ軸と端部ブラケットのさらに別の実施形態を示す固定状態の断面図である。
図示実施形態は、本発明によるナット部材駆動タイプの送りねじ機構を車両用パワーシート装置に適用した実施形態を示している。パワーシート装置10は、図1、図2に示すように、車両床面側に固定されるロアレール11と、このロアレール11に相対摺動自在に嵌合し可動シートの下面に固定されるアッパレール12とを左右一対有している(図では一方のみ図示)。左右のロアレール11とアッパレール12は、それぞれ一様断面形状材からなり、ロアレール11は、底壁11a、両側壁11b、及び一対の内方曲折壁11cを有し、一対の内方曲折壁11cの間にアッパレール突出空間11dが形成されている。アッパレール12は、上壁12a、両側壁12b及び外方曲折壁12cを有し、上壁12aと両側壁12bが、アッパレール突出空間11dから上方に突出している。周知のように、ロアレール11とアッパレール12の間には、図示しないボール、ローラ等の転動部材が挿入されて、摺動抵抗を低下させる。
左右のロアレール11の底壁11a上には、送りねじ軸20が固定され、左右のアッパレール12の上壁12aの内面(底壁11aとの対向面)には、ナットブラケット30が固定されている。ナットブラケット30は、図3に示すように、アッパレール12の上壁12aの内面に固定される固定ブラケット31に、送りねじ軸20に螺合するナット部材32と、このナット部材32の外周面に形成したウォームホイル部33に螺合するウォームギヤ34をそれぞれ軸方向移動を規制して回転自在に支持したものである。35と36は、ナット部材32の軸方向の両端部に位置するリテイナとダンパ、37はウォームギヤ34の軸方向の両端部に位置するリテイナである。左右のアッパレール12のウォームギヤ34は、モータ駆動ユニット38(図1)によって回転駆動される左右の駆動シャフト39により連動(同期)させて回転駆動され、ウォームギヤ34の回転がナット部材32に伝達される結果、ナットブラケット30を固定しているアッパレール12(シート)が直進移動する。本実施形態では、ロアレール11がねじ軸固定部材、アッパレール12がナット支持部材である。
送りねじ軸20の両端部は、端部ブラケット40を介して、ロアレール11の底壁11aに固定されている。図1、図4及び図5は、端部ブラケット40の第一の実施形態を示している。なお、図2、図4及び図5では、ウォームギヤ34の図示を省略している。端部ブラケット40は、全体として直方体状をなしており、送りねじ軸20との特定の角度位置で該送りねじ軸20を相対回転させることなく挿通可能な挿通孔41と、底壁11aへの固定平面42と、この固定平面42に直交して開口する固定(雌)ねじ孔43を備えている。挿通孔41は、軸線方向に離間し互いに偏心した雌ねじ部(内係合部)41a、41bと、雌ねじ部41aと41bの間の無ねじ部(連通部)41cとを有している。この端部ブラケット40は、雌ねじ部41aと41bの軸線を通り固定平面42と直交する断面P(図5(C)、(D))において、回転中心Q(同(A))を中心とする回転対称形状をなしており、固定平面42と固定ねじ孔43は、端部ブラケット40の対称性を高めて組立を容易にするため、無ねじ部41cに貫通するように一対が形成されている。
この送りねじ軸20と端部ブラケット40は、次のようにして、ロアレール11の底壁11aに固定される。まず、送りねじ軸20に、固定ブラケット31のナット部材32を螺合させ、固定ブラケット31をアッパレール12に固定する。このアッパレール12をロアレール11に嵌め合わせ、送りねじ軸20の一方の端部をアッパレール12の端部から露出させる。そして、アッパレール12から露出している送りねじ軸20の端部を、端部ブラケット40の挿通孔41内に挿入する。挿通孔41は、図5(B)のように、互いに平行な雌ねじ部41aと41bの軸線に対して送りねじ軸20の軸線を所定角度傾かせることで、両者を相対回転させることなく挿入することができる。端部ブラケット40に形成した面取り部46(図5(B))は、ロアレール11の底壁11aに押し付けることで、送りねじ軸20を端部ブラケット40に挿入するときの傾き角を定めることができ、かつ高さ方向の省スペースに寄与する。
挿入後、雌ねじ部41aと41bの軸線が送りねじ軸20の軸線と平行になる方向に、送りねじ軸20に対して端部ブラケット40を傾かせる(図5(A)、図4)。すると、雌ねじ部(内係合部)41aと41bが送りねじ軸20の雄ねじ部(外係合部)21と係合し、同時に、固定平面42がロアレール11の底壁11aに面接触する。そしてこの面接触状態で、底壁11aのねじ挿通孔11xから固定ねじ44を挿入し、端部ブラケット40の固定ねじ孔43に螺合させて締め付けると、送りねじ軸20を固定した端部ブラケット40が底壁11aに固定される。すなわち、端部ブラケット40の挿通孔41に送りねじ軸20を挿入して傾かせ、固定平面42とロアレール11の底壁11aとを面接触させた状態で固定ねじ44により底壁11aに端部ブラケット40を固定するという一連の動作で、ロアレール11の底壁11a上に端部ブラケット40と送りねじ軸20を同時に固定することができる。図4及び図5では、図示の便宜上、雌ねじ部41aと41bのねじ山形状と、送りねじ軸20の雄ねじ部21のねじ山形状が合致しているが、実際には、両者のねじ山形状は、径、ピッチ等を異ならせることによって、両者の係合状態で相対回転が生じない形状とされている。
このようにして送りねじ軸20の一方の端部に一つの端部ブラケット40を固定したら、送りねじ軸20に対してナットブラケット30(ナット部材32)を回転させてアッパレール12を移動させ、送りねじ軸20の他方の端部をアッパレール12の端部から露出させ、ロアレール11の底壁11a上の他方の固定位置に移動させる。以下、同様の作業により、送りねじ軸20の他端部にもう一つの端部ブラケット40を固定し、かつ端部ブラケット40を底壁11a上に固定する。
さらに、この実施形態では、端部ブラケット40の雌ねじ部41aと41bの位置が次のように設定されている。雌ねじ部(内係合部)41aと41bは、軸方向の位置が異なっており、かつ、図5(D)の軸断面P内の軸線を挟む反対側の位置において、送りねじ軸20の雄ねじ部(外係合部)21に係合している。この係合関係において、端部ブラケット40と送りねじ軸20に、端部ブラケット40が送りねじ軸20の長さ方向の中心方向に移動しようとする相対移動力F(図4)が加わると、端部ブラケット40は固定ねじ44でロアレール11に固定されているため、送りねじ軸20の軸線を含み固定平面42に直交する断面P内において固定ねじ44部分(より厳密にはロアレール11の底壁11aと端部ブラケット40の固定平面42との内側接触エッジS(図4))を中心とする回転モーメントMを受ける。雌ねじ部41aと41bの位置は、端部ブラケット40にこの回転モーメントMが加わったとき、雌ねじ部41aと送りねじ軸20の雄ねじ山21の係合力、及び雌ねじ部41bと雄ねじ山21の係合力がそれぞれ強くなる位置に定められている。相対移動力Fの方向は、車両に前突荷重あるいは後突荷重が加わったときに、ナットブラケット30を介して端部ブラケット40に加わる力の方向である。つまり、車両に前突荷重(後突荷重)が加わったときには、アッパレール12、ナットブラケット30、ナット部材32、送りねじ軸20、後方(前方)の端部ブラケット40、ロアレール11の順に力が加わり、この力により端部ブラケット40と送りねじ軸20の係合力が強まる。このため送りねじ軸20が端部ブラケット40から離脱するおそれが減少するので、衝突の際の安全性が増す(安全性を毀損することがない)。
また、本実施形態によると、送りねじ軸20の端部に予め端部ブラケットを固定しておく必要がないから、ロアレール11(及びアッパレール12)の断面形状を端部ブラケット40が通過できる大型にする必要がない。
図6は、端部ブラケットを板材から構成した別の実施形態を示している。この端部ブラケット40Pは、板材を鈍角に折り曲げて、ともに平板状の固定板部(固定平面)42Pと係止板部45Pを形成し、係止板部45Pに挿通孔(単純孔)41Pを形成している。固定板部42Pには固定ねじ孔43Pが形成されている。
この実施形態では、図6(B)に示すように、端部ブラケット40Pの係止板部45Pを送りねじ軸20の軸線とほぼ直交させた状態において、挿通孔41P内に送りねじ軸20を挿入することができる。挿入後、固定板部42Pが送りねじ軸20の軸線と平行となる方向に端部ブラケット40Pを傾ける(固定板部42Pをロアレール11の底壁11aに接触させる)と、挿通孔41Pの反対側の内周エッジ(内係合部)41aPと41bPが、図6(C)、(D)の断面P内の送りねじ軸軸線を挟む反対側の位置において、送りねじ軸20の雄ねじ部(外係合部)21に係合し、同時に、固定板部(固定平面)42Pがロアレール11の底壁11aに面接触する。従って、この面接触状態で、底壁11aのねじ挿通孔11xから固定ねじ44を挿入し、端部ブラケット40Pの固定ねじ孔43Pに螺合させて締め付けると、送りねじ軸20を固定した端部ブラケット40Pが底壁11aに固定される。この固定状態での挿通孔41Pの反対側のエッジ41aPと41bPと、送りねじ軸20の雄ねじ部21との位置関係は、図5の実施形態の端部ブラケット40の雌ねじ部41aと41bの位置関係と同様であり、端部ブラケット40が送りねじ軸20の中心方向に移動しようとする相対移動力F(図6(A))が加わると、端部ブラケット40Pは、送りねじ軸20の軸線を含み固定平面42に直交する断面P内において固定ねじ44部分(より厳密にはロアレール11の底壁11aと端部ブラケット40Pの固定板部42Pとの内側接触エッジS(図6(A)))を中心とする回転モーメントMを受けるため、送りねじ軸20との係合力を強める。
図7は、挿通孔41Bを単純ねじ孔から構成した別の端部ブラケット40Bの実施形態を示している。この端部ブラケット40Bの挿通ねじ孔41Bは、送りねじ軸20を相対回転させることなく挿入可能なように、送りねじ軸20の呼び径より大径の呼び径を有する大径に形成されており、ロアレール11(底壁11a)に固定するための固定平面42B及びこの固定平面42Bに開口する固定ねじ孔43Bを有している。
この実施形態では、端部ブラケット40Bの挿通ねじ孔41Bに送りねじ軸20を挿入した後、固定平面42Bをロアレール11の底壁11aに面接触させ、底壁11aのねじ挿通孔11xから固定ねじ44を挿入して、端部ブラケット40Bの固定ねじ孔43Bに螺合させて該固定ねじ44の先端部で送りねじ軸20を押して偏心移動させ、その雄ねじ部21を挿通ねじ孔41Bに係合させると、送りねじ軸20を固定した端部ブラケット40Pを底壁11aに固定することができる。
以上の実施形態では、送りねじ軸20の雄ねじ部21を外係合部とし、端部ブラケット40の雌ねじ部41a、41b(端部ブラケット40Pの内周エッジ部41aP、41bP、あるいは端部ブラケット40Bの挿通ねじ孔41B)を内係合部としており、ねじ加工以外の特別な加工を要することがないという利点がある。そして、雄ねじ部21の形状、雌ねじ部41a、41b、41Bの形状、山の数は、十分な係止力が得られるように定めることができる。しかし、雄ねじ部あるいは雌ねじ部に代えて、互いに係合して軸方向移動を防ぐ特別な形状の凹凸を送りねじ軸20と端部ブラケット40にそれぞれ形成してもよい。
以上は、本発明の送りねじ機構を車両用パワーシート装置に適用した実施形態であるが、本発明は、送りねじ機構一般に適用することができる。
10 パワーシート装置
11 ロアレール(ねじ軸固定部材)
11a 底壁
11b 両側壁
11c 内方曲折壁
11d アッパレール突出空間
11x ねじ挿通孔
12 アッパレール
12a 上壁
12b 両側壁
12c 外方曲折壁
20 送りねじ軸
21 雄ねじ部(外係合部)
30 ナットブラケット
31 固定ブラケット
32 ナット部材
40 40P 40B 端部ブラケット
41 41P 41B 挿通孔
41a 41b 雌ねじ部(内係合部)
41aP 41bP 内周エッジ(内係合部)
41c 無ねじ部(連通部)
42 42B 固定平面
42P 固定板部(固定平面)
45P 係止板部
43 固定ねじ孔
44 固定ねじ

Claims (7)

  1. ねじ軸固定部材にその両端部が固定された送りねじ軸;及び
    この送りねじ軸に螺合し、軸方向移動を規制して支持されたナット部材;
    を有する送りねじ機構において、
    上記送りねじ軸の少なくとも一方の端部に、該送りねじ軸とねじ軸固定部材を固定するための端部ブラケットが位置していること;
    上記端部ブラケットは、上記送りねじ軸を相対回転させることなく挿通可能な挿通孔を有し、該挿通孔の内面の少なくとも一部に上記送りねじ軸の外周面の外係合部と係合可能な内係合部を有すること;
    上記端部ブラケットの内係合部を送りねじ軸の外係合部と係合させた状態で、上記端部ブラケットを上記ねじ軸固定部材に固定するブラケット固定手段を有すること;及び
    上記端部ブラケットは、該端部ブラケットと送りねじ軸の特定の角度位置で、該挿通孔内に送りねじ軸を相対回転させることなく挿通可能であって、かつ該挿通孔内面の内係合部は、上記端部ブラケットと送りねじ軸の別の特定の角度位置において、送りねじ軸の軸線方向の異なる位置でかつ該軸線を挟む反対側の位置において上記外係合部に係合可能な一対が形成されており、上記ブラケット固定手段は、上記別の特定の角度位置で端部ブラケットをねじ軸固定部材に固定すること;
    を特徴とする送りねじ機構。
  2. 請求項1記載の送りねじ機構において、上記端部ブラケットの上記挿通孔内面の一対の内係合部は、送りねじ軸の外係合部との係合状態で該端部ブラケットが送りねじ軸の中心方向に移動しようとする軸方向の相対移動力が加わったとき、該端部ブラケットに対して、該一対の内係合部と送りねじ軸の外係合部との係合力が強まる方向への回転モーメントを与える位置関係で形成されている送りねじ機構。
  3. ねじ軸固定部材にその両端部が固定された送りねじ軸;及び
    この送りねじ軸に螺合し、軸方向移動を規制して支持されたナット部材;
    を有する送りねじ機構において、
    上記送りねじ軸の少なくとも一方の端部に、該送りねじ軸とねじ軸固定部材を固定するための端部ブラケットが位置していること;
    上記端部ブラケットは、上記送りねじ軸を相対回転させることなく挿通可能な挿通孔を有し、該挿通孔の内面の少なくとも一部に上記送りねじ軸の外周面の外係合部と係合可能な内係合部を有すること;
    上記端部ブラケットの内係合部を送りねじ軸の外係合部と係合させた状態で、上記端部ブラケットを上記ねじ軸固定部材に固定するブラケット固定手段を有すること;及び
    上記端部ブラケットの上記挿通孔内面の内係合部は、該挿通孔内面に形成した雌ねじ部であること;
    を特徴とする送りねじ機構。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の送りねじ機構において、送りねじ軸の外係合部は、該送りねじ軸外周の雄ねじ山である送りねじ機構。
  5. ねじ軸固定部材にその両端部が固定された送りねじ軸;及び
    この送りねじ軸に螺合し、軸方向移動を規制して支持されたナット部材;
    を有する送りねじ機構において、
    上記送りねじ軸の少なくとも一方の端部に、該送りねじ軸とねじ軸固定部材を固定するための端部ブラケットが位置していること;
    上記端部ブラケットは、上記送りねじ軸を相対回転させることなく挿通可能な挿通孔を有し、該挿通孔の内面の少なくとも一部に上記送りねじ軸の外周面の外係合部と係合可能な内係合部を有すること;
    上記端部ブラケットの内係合部を送りねじ軸の外係合部と係合させた状態で、上記端部ブラケットを上記ねじ軸固定部材に固定するブラケット固定手段を有すること;及び
    上記端部ブラケットの上記挿通孔は、送りねじ軸の呼び径より大径の呼び径を有する雌ねじ孔からなっていてその雌ねじ山が上記内係合部を構成し、上記ブラケット固定手段は、送りねじ軸を該雌ねじ孔内で偏心移動させてその雄ねじ山を該雌ねじ孔の雌ねじ山に係合させた状態で、端部ブラケットをねじ軸支持部材に固定すること;
    を特徴とする送りねじ機構。
  6. ねじ軸固定部材にその両端部が固定された送りねじ軸;及び
    この送りねじ軸に螺合し、軸方向移動を規制して支持されたナット部材;
    を有する送りねじ機構において、
    上記送りねじ軸の少なくとも一方の端部に、該送りねじ軸とねじ軸固定部材を固定するための端部ブラケットが位置していること;
    上記端部ブラケットは、上記送りねじ軸を相対回転させることなく挿通可能な挿通孔を有し、該挿通孔の内面の少なくとも一部に上記送りねじ軸の外周面の外係合部と係合可能な内係合部を有すること;
    上記端部ブラケットの内係合部を送りねじ軸の外係合部と係合させた状態で、上記端部ブラケットを上記ねじ軸固定部材に固定するブラケット固定手段を有すること;
    上記挿通孔内面の内係合部は一対形成され、上記送りねじ軸の軸線方向の異なる位置でかつ該軸線を挟む反対側の位置において上記外係合部に係合可能であること;
    上記一対の内係合部のうち、上記ねじ軸固定部材に近い側の上記内係合部は、上記送りねじ軸の軸線方向において上記ナット部材から遠い位置にあり、送りねじの軸線を挟んで遠い側の上記内係合部は、上記送りねじ軸の軸線方向において上記ナット部材に近い位置にあること;
    を特徴とする送りねじ機構。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項記載の送りねじ機構を備え、上記送りねじ軸は、車両用シートレールのロアレールとこのロアレールに摺動自在に嵌めたアッパレールのいずれか一方に固定されており、ナット部材は、他方に支持されている車両のパワーシート装置。
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