JP5791225B2 - 遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、複数の図柄が変動する図柄変動装置と、前記複数の図柄のうち少なくとも一つの停止するであろう停止予定図柄を予告する停止図柄予告手段と、識別可能な複数の表示態様を段階的に切り換えて表示するステップアップ予告手段を備えた遊技機に関するものである。

特許文献１に記載の第１の従来の遊技機は、図４６に示すように、遊技球が始動入賞口に入賞したことを契機として可変表示部Ｄにおいて装飾図柄を変動させると、まず初めに可変表示部Ｄの左表示部分ＤＬ、次に右表示部分ＤＲの順番で装飾図柄を停止させ、中央表示部分ＤＣに予め内部的に決定された最終停止図柄を予告する停止図柄予告をした後、当該停止図柄予告通りに前記中央表示部分ＤＣに装飾図柄を停止させるように構成された停止図柄予告手段を備えていた。

すなわち前記第１の従来の遊技機は、前記停止図柄予告手段によって図柄変動中にその後その位置に確定停止する図柄を停止予定図柄として予め予告し、その予告通りに図柄を確定停止させるものであった。

また特許文献２に記載の第２の従来の遊技機は、図４７に示されるように図柄変動中に２つ以上の予告シンボルとしてのキャラクタＫを表示して、その出現するステップアップしたキャラクタＫの種類、数、組み合わせまたはおよび出現順序に応じて大当たり抽選の抽選結果が大当たりである信頼度を告知する所謂ステップアップ予告を行うステップアップ予告手段を備えている遊技機が知られている。

特開平９−１０８４１５号公報 特開２００３−２１０７２３号公報

しかしながら上記第１の従来の遊技機のように、予め内部的に決定された最終停止図柄を停止図柄予告として表示する場合には、当該停止図柄予告通りに図柄を確定停止させるものであるため、停止図柄が予め明らかになるので遊技が単調になるとともに、例えば、図柄変動開始後の早期に前記停止図柄予告によってリーチが発生しないことが明らかとなった場合には、遊技者の期待感を減退させたり、またリーチとなることが明らかな場合にも、事前に最終停止図柄が明らかになることにより「どの図柄がどのように止まるのか」という図柄変動の興趣を減退させるという問題があった。

このような事態は、前記第１の従来の遊技機の目的が遊技者にとって期待感のある興趣に富んだ可変表示遊技を提供することなどにあることに鑑みると、本末転倒な結果となる。

また上記第２の従来の遊技機のように、出現したキャラクタＫの種類、数、組み合わせまたはおよび出現順序に応じて大当たり抽選の抽選結果が大当たりである信頼度を告知するような所謂ステップアップ予告機能を備えた構成においては、当該ステップアップ予告を行った場合に大当たりである信頼度の低い内容のステップアップ予告が行われた場合に、図柄変動開始後の早期に前記ステップアップ予告によって遊技者の大当たりへの期待感を減退させるとともに、図柄変動の興趣を減退させてしまうという問題があった。

そこで本発明者らは、複数の図柄が変動する図柄変動装置と、前記複数の図柄のうち少なくとも一つの停止するであろう停止予定図柄を予告する停止図柄予告手段と、識別可能な複数の表示態様を段階的に切り換えて表示するステップアップ予告手段を備えた遊技機において、前記停止図柄予告手段によって予告された停止図柄予告を、当該予告後に少なくとも１回変更する停止図柄予告変更手段を備え、前記停止図柄予告の表示態様が、前記ステップアップ予告手段によって表示された表示態様によって依存するという本発明の技術的思想に着眼して、さらに研究開発を重ねた結果、ステップアップ予告の表示態様と停止図柄予告の表示態様に相関性を与えて複合化するため、図柄変動の興趣を向上させるという目的を達成する本発明に到達した。

本発明（請求項１に記載の第１発明）の遊技機は、
複数の図柄が変動する図柄変動装置と、前記複数の図柄のうち少なくとも一つの停止するであろう停止予定図柄を予告する停止図柄予告手段と、識別可能な複数の表示態様を段階的に切り換えて表示するステップアップ予告手段を備えた遊技機において、
前記停止図柄予告手段によって予告された停止図柄予告を、当該予告後に少なくとも１回変更する停止図柄予告変更手段を備え、
前記停止図柄予告手段は、前記ステップアップ予告手段によって表示されるステップアップ予告演出の表示態様の結果に応じて，停止図柄予告の表示を行ったり行わなかったりするとともに、
前記停止図柄予告変更手段は、前記図柄変動装置における前記複数の図柄が変動を開始してから停止するまでの１回の図柄変動中において，前記ステップアップ予告手段によって段階的に切り換えて表示される表示態様の段階が進むほど，停止図柄予告を変更する割合が高くなるようにする
ものである。

本発明の遊技機は、
前記発明において、
前記停止図柄予告が、前記図柄変動装置において前記複数の図柄が変動を開始してから停止するまでの１回の図柄変動中において前記ステップアップ予告手段によって表示された前記複数の段階的な表示態様に応じて前記停止図柄予告変更手段により変更される
ものである。

本発明の遊技機は、
前記発明において、
前記停止図柄予告の表示またはおよび変更が、前記ステップアップ予告手段によって表示された表示態様の各段階に基づいて所定のタイミングにおいて行われる
ものである。
本発明の遊技機は、
前記発明において、
前記停止図柄予告の変更が、前記ステップアップ予告手段によって表示される段階的な表示態様の後に行われる
ものである。

上記構成より成る第１発明の遊技機は、複数の図柄が変動する図柄変動装置と、前記複数の図柄のうち少なくとも一つの停止するであろう停止予定図柄を予告する停止図柄予告手段と、識別可能な複数の表示態様を段階的に切り換えて表示するステップアップ予告手段を備えた遊技機において、前記停止図柄予告手段によって予告された停止図柄予告を、当該予告後に少なくとも１回変更する停止図柄予告変更手段を備え、前記停止図柄予告手段は、前記ステップアップ予告手段によって表示されるステップアップ予告演出の表示態様の結果に応じて，停止図柄予告の表示を行ったり行わなかったりするとともに、前記停止図柄予告変更手段は、前記図柄変動装置における前記複数の図柄が変動を開始してから停止するまでの１回の図柄変動中において，前記ステップアップ予告手段によって段階的に切り換えて表示される表示態様の段階が進むほど，停止図柄予告を変更する割合が高くなるようにするので、ステップアップ予告の段階的に切り換えて表示される表示態様の段階が進むほど、停止図柄予告を変更する割合が高くなるため、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

本発明の第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機の前面を示す正面図である。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機の装飾図柄の各表示態様を示す説明図である。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機の操作部を示す部分拡大平面図である。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成を示すブロック図である。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における主制御基板が実行するメイン処理の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における主制御基板が実行するタイマ割込処理の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における主制御基板が実行する入力制御処理の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における主制御基板が実行する上始動入賞口スイッチ入力処理の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における主制御基板が実行する特図特電制御処理の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における主制御基板が実行する特別図柄記憶判定処理の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における高確率遊技状態用変動パターンテーブルを示す表である。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における演出制御基が実行するメイン処理の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における演出制御基板が実行するタイマ割込処理の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における演出制御基板が実行するコマンド解析処理の前半の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における演出制御基板が実行するコマンド解析処理の後半の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における演出制御基板が実行する変動演出パターン決定処理の手順を説明するフローチャートである。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における演出制御基板のＣＰＵにおける機能ブロック図である。 本第１実施例のパチンコ遊技機における予告パターン決定処理を説明するフローチャートである。 本第１実施例のパチンコ遊技機における長変動時間用予告パターンテーブルを示す表である。 本第１実施例のパチンコ遊技機における中変動時間用予告パターンテーブルおよび短変動時間用予告パターンテーブルを示す表である。 本第１実施例、第３実施例および第４実施例のパチンコ遊技機におけるステップアップ予告演出の表示態様を示す説明図である。 本第１実施例ないし第４実施例のパチンコ遊技機における図柄変動装置の液晶画面を説明する説明図である。 本第１実施例における「ＳＵ予告なし→パターンＮ」の予告パターンが選択された場合の図柄変動開始時および図柄変動停止時の図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本第１実施例におけるステップアップ予告パターンおよび停止図柄予告パターンの組み合わせより成る一つの予告パターンが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本第１実施例におけるステップアップ予告パターンおよび停止図柄予告パターンの組み合わせより成るその他の予告パターンが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本発明の第２実施例のパチンコ遊技機における予告パターン決定処理を説明するフローチャートである。 本第２実施例のパチンコ遊技機における長変動時間用同期予告パターンテーブルを示す表である。 本第２実施例のパチンコ遊技機における中変動時間用同期予告パターンテーブルおよび短変動時間用同期予告パターンテーブルを示す表である。 本第２実施例のパチンコ遊技機におけるステップアップ予告演出の表示態様を示す説明図である。 本第２実施例におけるステップアップ予告パターンおよび停止図柄予告パターンの組み合わせより成る一つの予告パターンが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本第２実施例におけるステップアップ予告パターンおよび停止図柄予告パターンの組み合わせより成るその他の予告パターンが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本第２実施例におけるステップアップ予告パターンおよび停止図柄予告パターンの組み合わせより成る更にその他の予告パターンが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本発明の第３実施例のパチンコ遊技機における予告パターン決定処理を説明するフローチャートである。 本第３実施例のパチンコ遊技機における大当り用予告パターンテーブルを示す表である。 本第３実施例のパチンコ遊技機におけるチャンス演出用予告パターンテーブルを示す表である。 本第３実施例のパチンコ遊技機におけるリーチ用予告パターンテーブルを示す表である。 本第３実施例のパチンコ遊技機におけるハズレ用予告パターンテーブルを示す表である。 本第３実施例における停止図柄予告パターンとしてパターンＹＲＫが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本第３実施例における停止図柄予告パターンとしてパターンＹＫＬＣが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本第３実施例におけるステップアップ予告パターンおよび停止図柄予告パターンの組み合わせより成る一つの予告パターンが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本第３実施例におけるステップアップ予告パターンおよび停止図柄予告パターンの組み合わせより成るその他の予告パターンが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本発明の第４実施例におけるステップアップ予告パターンおよび停止図柄予告パターンの組み合わせより成る更にその他の予告パターンが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本第４実施例におけるステップアップ予告パターンおよび停止図柄予告パターンの組み合わせより成る更にその他の予告パターンが選択された場合の図柄変動開始時から図柄変動停止時までの図柄変動装置に表示される各態様を示す説明図である。 本発明の変形例における停止図柄予告の変更前後で有効ライン数の増減を行う停止図柄予告パターンの図柄変動開始時、停止図柄予告、停止図柄予告の変更（２回）および最終停止図柄の各態様を示す説明図である。 本発明の変形例における非ＨＯＬＤ演出態様の停止図柄予告からＨＯＬＤ演出態様の停止図柄予告へと変更する停止図柄予告パターンの図柄変動開始時、停止図柄予告、停止図柄予告の変更および停止図柄の各態様を示す説明図である。 第１の従来の遊技機における図柄変動および停止図柄予告の各態様を示す説明図である。 第２の従来の遊技機における図柄変動およびステップアップ予告の各態様を示す説明図である。

以下、本発明の最良の実施形態について、実施例に基づき図面を用いて説明する。

本第１実施例のパチンコ遊技機は、図１ないし図２５に示されるように、複数の図柄が変動する図柄変動装置５と、前記複数の図柄のうち少なくとも一つの停止するであろう停止予定図柄を予告する停止図柄予告手段５１２と、識別可能であり４段階の表示態様を段階的に切り換えて表示するステップアップ予告手段５１６を備えた遊技機において、ステップアップ予告および停止図柄予告の両方を行う場合においては、前記ステップアップ予告手段５１６によって前記図柄変動装置５に表示された表示態様の遷移または結果としての最終表示態様に応じて前記停止図柄予告手段５１２によって停止図柄予告の表示を行うまたはおよび前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告を、当該予告後に少なくとも１回変更する停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告中の停止予定図柄にその停止予定図柄が停止することが未確定の未確定図柄が含まれている場合において、当該未確定図柄をその停止予定図柄が停止することが確定している確定図柄へとランクアップさせるように構成されているものである。

そこでまず本第１実施例のパチンコ遊技機の全体構成について、図１に示される正面図を用いて具体的に説明する。
本第１実施例のパチンコ遊技機は、遊技機本体１が外郭となる矩形形状の外枠２を有し、当該外枠２内に納められる図示しない内枠に対して遊技盤３が着脱可能に取り付けられている。

前面枠１６は、例えば前面主要部を構成する透明なガラス窓１７、下端中央の突出部に形成された受け皿部１８、右端略中央部に形成された鍵穴１９、上部左右および前記図示しない内枠に対して固定されたスピーカ２４および前記鍵穴１９下方に配設された発射ハンドル２５等を備え、前記遊技盤３の前面側に前記外枠２に対して揺動開閉可能に取り付けられている。

前記鍵穴１９は、前記前面枠１６の右端略中央部に配設され、当該鍵穴１９に鍵を挿入して左に回すと、前記外枠２に対して前記前面枠１６のみが開放され、逆に鍵を右に回すと、前記外枠２に対して前記前面枠１６および前記遊技盤３が固定された前記内枠とが一体的に開放されるように構成されている。

前記受け皿部１８は、前記前面枠１６の下部に配設され、前記発射ハンドル２５を操作することにより発射される遊技球が貯留されるように構成されている。また、当該受け皿部１８は、その上部に、貯留された遊技球の玉抜きを行うための玉抜きレバー２６ａや、演出やその他の所定の用途に使用される演出ボタン２１等を備えた後述する操作部２０を備える。さらに、前記受け皿部１８は、その前面略中央部に、遊技球の玉貸しボタン２７、ＩＣカード等の返却ボタン２８および残高表示部２９などが配設され、その下部に、玉抜きボタン２６ｂが配設されている。

前記発射ハンドル２５は、当該発射ハンドル２５の軸部に対して相対回転可能に配設され、前記受け皿部１８に貯留された遊技球を打ち出すために遊技者が回転操作する発射レバー２５ａと、当該ハンドル操作を行っている状態で遊技球の発射を一時的に停止させるためのウェイトボタン２５ｂと、前記発射ハンドル２５の外周部に施された導電性メッキ部を用いて、当該導電性メッキ部に接している物体の静電気容量の変化を検出することによりハンドル操作が遊技者の手によるものであるか否かを判断するタッチセンサ２５ｃとを備える。

前記スピーカ２４は、前記前面枠１６の上部左右に配設された上スピーカ２４ａと、図示しない前記内枠に対して配設された下スピーカ２４ｂとを備え、各種の演出音または報知音等を出力する。

枠ランプ７６は、前記前面枠１６の所定の位置に配設され、演出等と連動して点灯・点滅などの態様により各種の発光手段として機能する。

次に本第１実施例の遊技盤の具体的構成について説明する。
前記遊技盤３は、図１に示されるように、後述するレールによって囲まれる略円形状の遊技領域３ａと、当該遊技領域３ａの略中央部に配設されたセンター役物４、当該センター役物４後方に配設された図柄変動装置５と、当該センター役物４下方に配設された上始動入賞口７と、当該上始動入賞口７下方に配設された可変入賞装置６と、当該可変入賞装置６下方に配設された大入賞口１０と、前記センター役物左方に配設されたゲート１１と、前記遊技領域３ａの所定の複数箇所に配設された普通入賞口１２と、遊技球を前記遊技領域３ａから排出するためのアウト口１３等を備える。

外レールＲ１及び内レールＲ２は、前記遊技盤３の遊技領域３ａの周囲に配設され、前記発射ハンドル２５の発射レバー２５ａを操作することにより発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域３ａの上部に案内する。

前記遊技領域３ａは、その前面に風車３７や図示しない多数の遊技釘が突設され、ここに前記発射ハンドル２５を操作することにより前記発射装置によって遊技球が打ち出される。当該遊技領域３ａを落下する遊技球は、前記遊技釘によりその落下方向に変化を与えられ、また、前記風車３７に絡んだ遊技球は、当該風車３７の回転によりその落下の勢いをほとんど妨げられずに随時左右に振り分けられる。これにより、前記遊技領域３ａに打ち出された遊技球の落下態様を複雑に変化させて遊技進行上の興趣を高めている。

前記センター役物４は、前記遊技盤３の略中央部に前方に開口して配設され、ステージ１５、可動役物１４および図柄変動装置５等を備える。前記ステージ１５は、前記センター役物４の下部に左右方向および前後方向に延在して配設され、当該ステージ１５上に導かれた遊技球を転動させるための転動面等を備える。また、前記可動役物１４は、前記センター役物４の周囲（例えば上方または右方）に可動自在に配設され、各種の演出に対応して、独立してまたは映像や音声と連動して様々な態様で可動し演出を盛り上げる。

さらに前記図柄変動装置５は、前記遊技盤３の略中央部に位置する開口部に対して後方から配設され、装飾図柄等の各種の図柄を変動表示したり、前記停止図柄予告手段５１２によって行われる停止図柄予告の表示、前記停止図柄予告変更手段５１３によって行われる停止図柄予告の変更表示および前記ステップアップ予告手段５１６によって行われるステップアップ予告の切り換え表示等といったそれぞれの演出や遊技状態に応じた演出画像等を表示する液晶画面９０をその前面に備える。

ここで前記図柄変動装置５に変動表示される装飾図柄は、停止図柄が予め定められた図柄の組合せ、例えば「７・７・７」のように同一図柄の組合せや所定の停止図柄態様となった場合等に大当り状態となるように構成されている。また装飾図柄は、上始動入賞口７又は下始動入賞口８への遊技球の入賞を契機として、例えば液晶画面の上方から下方に流れるように変動するなどして、所定の変動パターンで所定時間変動して図柄が停止するように構成されている。その際、前記図柄変動装置５における有効ライン上において最後の停止図柄を除く２つの停止図柄が同一図柄である場合にリーチ状態となり、当該リーチ状態において有効ライン上の残った最後の停止図柄が、既に停止している前記２つの停止図柄と同一の図柄となった場合に大当り状態が発生する。

なお装飾図柄としては、数字図柄、アルファベット図柄、記号図柄等に、装飾用のデザインなどを組み合わせたもの、さらにキャラクターを象った図柄や実写図柄、ムービー演出等の機能を併せ持つ図柄等その他の態様の図柄が適宜使用可能であるとともに、当該装飾図柄を何種類備えた構成とするかは適宜設定可能であるが、本第１実施例においては一例として、図２に示されるように数字または漢字から成り夫々の装飾図柄を識別可能な識別情報９０ないし９９と、デザインまたはキャラクターから成り夫々の装飾図柄を装飾する装飾情報９０Ｋないし９９Ｋによって構成される１０種類を備えるものとして説明する。

また前記可変入賞装置６は、前記センター役物４の下方であって、前記上始動入賞口７の真下に配設され、前記下始動入賞口８、電動チューリップ９とから構成される。前記上始動入賞口７および下始動入賞口８は、これらに遊技球が入賞すると大当り抽選を行うとともに前記図柄変動装置９の装飾図柄を変動表示させる契機となる。また、前記電動チューリップ９は、前記下始動入賞口８の左右に対向配設され、揺動支持端を支点として揺動自在に開閉動する左右一対の可動片を備え、普通図柄の抽選結果に応じて当該可動片を開閉動させる。

さらに前記大入賞口１０は、前記可変入賞装置６の下方に配設され、大当り抽選に当選して大当り遊技状態となった場合に複数回開閉動して、前記遊技領域３ａを流下する遊技球を入賞させ得るよう構成されている。

また前記ゲート１１は、前記センター役物４の左側に配設され、遊技球の通過を契機として普通図柄の抽選を行い、その抽選に当選した場合に前記電動チューリップ９の開放を行う。
さらに、前記普通入賞口１２は、前記遊技領域３ａの所定の複数箇所に配設され、何ら抽選と関係なく、そこに入賞することによって規定個数の遊技球が賞球されるよう構成されている。

さらに前記遊技盤３は、図１において拡大して示すように、その右下部に、第１特別図柄表示器３２ａ、第２特別図柄表示器３２ｂ、第１特別図柄保留ランプ３０ａ、第２特別図柄保留ランプ３０ｂ、普通図柄表示器３３、普通図柄保留ランプ３１を備え、その他にも右打ち指示部や遊技状態表示部などの各種の表示部を備える。

前記第１特別図柄表示器３２ａは、前記上始動入賞口７への遊技球の入賞を契機として特別図柄の変動表示を行うものであり、９個の表示窓に所定の態様で点灯表示することにより大当りの抽選結果を表示するものである。大当りに当選した場合には、例えば図中左から２番目の表示窓および図中左から５番目の表示窓にランプを点灯表示する等、複数種類の予め定められた所定の大当り表示態様でそれに対応する大当り種別を報知し、一方小当りやハズレであった場合には、前記大当り表示態様とは異なる態様で点灯表示を行うものである。

同様に前記第２特別図柄表示器３２ｂは、前記下始動入賞口８への遊技球の入賞を契機として特別図柄の変動表示を行うものであり、９個の表示窓に所定の態様で点灯表示することにより大当りの抽選結果を表示するものである。当該第２特別図柄表示器３２ｂの大当り表示態様は、前記第１特別図柄表示器３２ａの大当り表示態様と同一態様であっても異なる態様であっても適宜設定することができる。

なお装飾図柄は、これらの特別図柄の変動表示に伴い前記図柄変動装置５において変動表示され、特別図柄の抽選を視覚的に演出するために用いられる。また装飾図柄の最終停止図柄態様は、特別図柄の抽選結果に基づき装飾図柄乱数等を参酌して決定される。

前記第１特別図柄保留ランプ３０ａは、前記上始動入賞口７への入賞を契機とした第１特別図柄の大当り抽選権利の保留数（第１保留数）を点灯表示するものであり、同様に前記第２特別図柄保留ランプ３０ｂは、前記下始動入賞口８への入賞を契機とした大当り抽選権利の保留数（第２保留数）を点灯表示するものである。

第１保留数および第２保留数は、それぞれ上限保留数が４個に設定されており、例えば第１保留数が１個の場合には、前記第１特別図柄保留ランプ３０ａの左側の表示窓にランプが点灯し、第１保留数が２個の場合には、前記第１特別図柄保留ランプ３０ａの右側の表示窓にランプが点灯する。さらに第１保留数が３個の場合には、前記第１特別図柄保留ランプ３０ａの左側の表示窓にランプが点滅表示され、第１保留数が４個の場合には、前記第１特別図柄保留ランプ３０ａの右側の表示窓にランプが点滅表示される。なお、前記第２特別図柄保留ランプ３０ｂによる第２保留数の表示態様もこれと同様である。

前記普通図柄表示器３３は、前記遊技領域３ａを流下する遊技球が前記ゲート１１を通過することを契機として普通図柄の変動表示を行うとともに、普通図柄の抽選結果を報知するものである。例えば当たりに当選した場合には、前記普通図柄表示器３３の左側の表示窓にランプが点灯し、一方ハズレであった場合には、右側の表示窓にランプが点灯する。

前記普通図柄保留ランプ３１は、普通図柄の抽選権利の保留数を点灯表示するものであり、その上限保留数および表示態様は、前記第１特別図柄保留ランプ３０ａおよび前記第２特別図柄保留ランプ３０ｂと同様である。

次に本第１実施例のパチンコ遊技機の操作部の構成について、図３を用いて簡単に説明する。
前記操作部２０は、遊技者が操作可能な入力装置としての役割を果たすものであり、操作ボタンとしての前記演出ボタン２１と、前記十字キー２２および前記ＥＮＴＥＲキー２３を備えている。これらは、前記受け皿部１８の上面に対してわずかに突出して配設され、押し下げ可能な凸状ボタンにより構成される。
前記演出ボタン２１は、遊技者が当該演出ボタン２１を操作することにより、前記図柄変動装置５に表示される画像や前記スピーカ２４によって出力される音声などによる演出に様々な変化を与え、遊技演出の興趣を向上させる用途等に用いられる。
また前記十字キー２２は、前記図柄変動装置５の液晶画面に表示される文字や図形などの選択位置を変更する用途等に用いられ、上カーソルキー２２ａ、右カーソルキー２２ｂ、下カーソルキー２２ｃおよび左カーソルキー２２ｄによって構成される。さらに、前記十字キー２２の操作によって選択された文字や図形などを前記ＥＮＴＥＲキー２３を押すことによって確定することができる。

次に本第１実施例のパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成について、図４に示されるブロック図を用いて説明する。
当該遊技制御装置は、パチンコ遊技機全体の主たる制御を行う主制御基板４０を備えるとともに、副制御基板として、遊技の演出全体を制御する演出制御基板５０、画像や音声を制御する画像・音声制御基板６０、各種の発光手段を制御するランプ制御基板７０および賞球を制御する払出制御基板８０等を備える。

以下主制御基板４０、演出制御基板５０、画像・音声制御基板６０、ランプ制御基板７０および払出制御基板８０のそれぞれの具体的構成について説明する。

まず初めに主制御基板について説明する。
前記主制御基板４０は、ＣＰＵ４１、ＲＯＭ４２、ＲＡＭ４３および入出力インターフェースＩ／Ｏ（以下、Ｉ／Ｏという）４４，４５を有し、前記パチンコ遊技機全体の主たる基本的な制御を行う。
前記ＣＰＵ４１は、各種の乱数値（例えば、大当り乱数、大当り図柄乱数およびリーチ乱数等）を所定の周期ごとに更新処理等している。また、前記ＲＯＭ４２は、前記パチンコ遊技機全体を制御するための主制御プログラムや演出のベースとなる複数種類の変動パターン等を記憶保持している。さらに、前記ＲＡＭ４３は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される乱数値などが所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
また前記Ｉ／Ｏ４４は、前記可変入賞装置６の前記上始動入賞口７に設けられた上始動入賞口ＳＷ７ａや前記下始動入賞口８に設けられた下始動入賞口ＳＷ８ａ、前記ゲート１１に設けられたゲートＳＷ１１ａとが接続される。さらに、当該Ｉ／Ｏ４４は、その他にも前記遊技盤３の前記普通入賞口１２に設けられた普通入賞口ＳＷ１２ａ、前記大入賞口１０に設けられた大入賞口ＳＷ１０ａ、前記大入賞口１０の開閉扉を開閉動作させるための大入賞口ソレノイド１０ｓ、前記可変入賞装置６に備えられた前記電動チューリップ９を開閉動作させるための電チューソレノイド９ｓなどが接続されている。
一方前記Ｉ／Ｏ４５は、前記演出制御基板５０に設けられているＩ／Ｏ５５および前記払出制御基板８０に設けられているＩ／Ｏ８４とが接続され、前記主制御基板４０の前記ＣＰＵ４１は、前記演出制御基板５０に対して演出制御信号を出力するとともに、前記払出制御基板８０との間では互いに各種の制御信号のやりとりをして双方向通信を行う。

前記主制御基板４０の前記ＣＰＵ４１は、前記ＲＯＭ４２に格納された主制御プログラムに基づいて、メイン処理およびタイマ割込処理を実行する。

まず初めに主制御基板のメイン処理について、図５に示されるフローチャートを用いて説明する。

ステップＳ２００において、前記ＣＰＵ４１は、まず初期化処理を行う。当該初期化処理において、前記ＣＰＵ４１は、電源投入に伴い前記ＲＯＭ４２から起動プログラムを読み込むとともに、前記ＲＡＭ４３に記憶されるフラグ情報等を初期化する初期化処理を実行する。

またステップＳ２０１において、前記ＣＰＵ４１は、演出乱数としての変動パターン乱数、リーチ乱数の更新を行う演出乱数更新処理を実行する。

さらにステップＳ２０２において、前記ＣＰＵ４１は、大当り図柄初期値乱数、小当り図柄初期値乱数の更新を行う初期値乱数更新処理を実行する。

なお前記ＣＰＵ４１は、所定の割込処理が行われるまで前記ステップＳ２０１において行われる演出乱数更新処理および前記ステップＳ２０２において行われる初期値乱数更新処理を繰り返し実行する。

次に主制御基板のタイマ割込処理について、図６に示されるフローチャートを用いて説明する。

前記ＣＰＵ４１は、前記主制御基板４０に搭載されたリセット用クロックパルス回路に基づき所定の周期（４ミリ秒）毎にクロックパルスを発生させることによりタイマ割込処理を実行する。

ステップＳ３００において、前記ＣＰＵ４１は、まず当該ＣＰＵ４１のレジスタに格納されている各種の情報をスタック領域に退避させる。

また具体的な説明は省略するが、前記ＣＰＵ４１は、ステップＳ３１０において各種タイマカウンタを更新する時間制御処理、ステップＳ３２０において乱数カウンタを更新する乱数更新処理、さらにステップＳ３３０において初期値乱数カウンタを更新する初期値乱数更新処理を実行する。

次にステップＳ３４０において、前記ＣＰＵ４１は、サブルーチンとしての入力制御処理を実行する。具体的には、図７のフローチャートを用いて後述する。

またステップＳ３５０において、前記ＣＰＵ４１は、サブルーチンとしての特図特電制御処理を実行する。具体的には、図９のフローチャートを用いて後述するが、当該処理において各種の乱数値を参照して大当り判定処理や変動パターン決定処理を実行する。

さらに前記ＣＰＵ４１は、ステップＳ３６０において普図普電制御処理、ステップＳ３７０において払出制御処理、ステップＳ３８０においてデータ作成処理を行った後、ステップＳ３８０において各種の制御信号（制御コマンド）を出力する出力制御処理を行う。なお各種の制御信号には、主制御基板４０から演出制御基板５０に出力される演出制御信号等が含まれる。

最後に前記ＣＰＵ４１は、ステップＳ３９０において、前記ステップＳ３００においてスタック領域に退避させた各種の情報を前記ＣＰＵ４１のレジスタに復帰させる処理を行ってタイマ割込処理を終了する。

次に主制御基板の入力制御処理について、図７に示されるフローチャートを用いて説明する。

初めにステップＳ３４１において、前記ＣＰＵ４１は、普通入賞口ＳＷ１２ａから検出信号が入力されたか否か（普通入賞口１２に遊技球が入球したか否か）を判定する普通入賞口スイッチ入力処理を行う。

次にステップＳ３４２において、前記ＣＰＵ４１は、大入賞口ＳＷ１０ａから検出信号が入力されたか否か（大入賞口１０に遊技球が入球したか否か）を判定する大入賞口スイッチ入力処理を行う。

次にステップＳ３４３において、前記ＣＰＵ４１は、上始動入賞口ＳＷ７ａから検出信号が入力されたか否か（上始動入賞口７に遊技球が入球したか否か）を判定するサブルーチンとしての上始動入賞口スイッチ入力処理を行う。具体的には、図８のフローチャートを用いて後述する。

次にステップＳ３４４において、前記ＣＰＵ４１は、下始動入賞口ＳＷ８ａから検出信号が入力されたか否か（下始動入賞口８に遊技球が入球したか否か）を判定する下始動入賞口スイッチ入力処理を行う。なお当該下始動入賞口スイッチ入力処理は、前記上始動入賞口スイッチ入力処理と各種のデータを記憶する記憶領域のみが異なり、その他の基本的な処理は前記上始動入賞口スイッチ入力処理と同様の処理を行うものである。

最後にステップＳ３４５において、前記ＣＰＵ４１は、ゲートＳＷ１１ａから検出信号が入力されたか否か（ゲート１１を遊技球が通過したか否か）を判定するゲートスイッチ入力処理を行って入力制御処理を終了する。

次に主制御基板の上始動入賞口スイッチ入力処理について、図８に示されるフローチャートを用いて説明する。

初めにステップＳ３４３−１において、前記ＣＰＵ４１は、上始動入賞口ＳＷ７ａから検出信号が入力されたか否かを判定する。

前記ステップＳ３４３−１において、検出信号が入力されていない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ４１は、上始動入賞口スイッチ入力処理を終了する。

逆に、前記ステップＳ３４３−１において、検出信号が入力された（Ｙ）との判定結果の場合、次にステップＳ３４３−２において、前記ＣＰＵ４１は、上始動入賞口７への入賞に対する賞球用の上始動入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。

次にステップＳ３４３−３において、前記ＣＰＵ４１は、第１保留数（Ｕ１）記憶領域に記憶されている第１保留数（Ｕ１）が４未満であるか否かを判定する。

前記ステップＳ３４３−３において、第１保留数（Ｕ１）が４未満ではない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ４１は、上始動入賞口スイッチ入力処理を終了する。

逆に、前記ステップＳ３４３−３において、第１保留数（Ｕ１）が４未満である（Ｙ）との判定結果の場合、次にステップＳ３４３−４において、前記ＣＰＵ４１は、第１保留数（Ｕ１）記憶領域に「１」を加算して第１保留数（Ｕ１）を更新する処理を行う。

次にステップＳ３４３−５において、前記ＣＰＵ４１は、大当り乱数を取得して、第１保留記憶領域内の第１記憶部から順に空いている記憶部を順次検索していき、空いている記憶部に取得した大当り乱数を記憶する。

次にステップＳ３４３−６において、前記ＣＰＵ４１は、大当り図柄乱数を取得して、第１保留記憶領域内の第１記憶部から順に空いている記憶部を順次検索していき、空いている記憶部に取得した大当り図柄乱数を記憶する。

次にステップＳ３４３−７において、前記ＣＰＵ４１は、小当り図柄乱数を取得して、第１保留記憶領域内の第１記憶部から順に空いている記憶部を順次検索していき、空いている記憶部に取得した小当り図柄乱数を記憶する。

次にステップＳ３４３−８において、前記ＣＰＵ４１は、演出乱数として、リーチ乱数および変動パターン乱数を取得して、第１保留記憶領域内の第１記憶部から順に空いている記憶部を順次検索していき、空いている記憶部に取得したリーチ乱数および変動パターン乱数を記憶する。

最後にステップＳ３４３−９において、前記ＣＰＵ４１は、第１保留記憶領域の第１記憶部ないし第４記憶部に記憶されている全ての上始動入賞指定コマンドを、演出制御基板５０に送信するために演出用送信データ格納領域にセットして上始動入賞口スイッチ入力処理を終了する。

次に主制御基板の特図特電制御処理について、図９に示されるフローチャートを用いて説明する。

初めにステップＳ３５１において、前記ＣＰＵ４１は、特図特電制御データの値をロードし、ステップＳ３５２において、当該特図特電制御データから分岐アドレスを参照し、特図特電制御データ＝０の場合にはステップＳ３５３における特別図柄記憶判定処理（ステップＳ３５３）に移行し、特図特電制御データ＝１の場合にはステップＳ３５４における特別図柄変動処理（ステップＳ３５４）に移行し、特図特電制御データ＝２の場合にはステップＳ３５５における特別図柄停止処理（ステップＳ３５５）に移行し、特図特電制御データ＝３の場合にはステップＳ３５６における大当り遊技処理（ステップＳ３５６）に移行し、特図特電制御データ＝４の場合にはステップＳ３５７における小当り遊技処理（ステップＳ３５７）に移行し、特図特電制御データ＝５の場合にはステップＳ３５８における特別遊技終了処理（ステップＳ３５８）に移行する。

次にこれらの処理のうち特別図柄記憶判定処理について、図１０に示されるフローチャートを用いて説明する。

初めにステップＳ３５３−１において、前記ＣＰＵ４１は、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。

前記ステップＳ３５３−１において、変動表示中である（Ｙ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ４１は、特別図柄記憶判定処理を終了する。

逆に、前記ステップＳ３５３−１において、変動表示中ではない（Ｎ）との判定結果の場合、次にステップＳ３５３−２において、前記ＣＰＵ４１は、第２保留数（Ｕ２）記憶領域に記憶されている第２保留数（Ｕ２）が１以上であるか否かを判定する。

前記ステップＳ３５３−２において、第２保留数（Ｕ２）が１以上である（Ｙ）との判定結果の場合、次にステップＳ３５３−３において、前記ＣＰＵ４１は、第２保留数（Ｕ２）記憶領域から「１」減算して第２保留数（Ｕ２）を更新する処理を行う。

逆に、前記ステップＳ３５３−２において、第２保留数（Ｕ２）が１以上ではない（Ｎ）との判定結果の場合、次にステップＳ３５３−４において、前記ＣＰＵ４１は、第１保留数（Ｕ１）記憶領域に記憶されている第１保留数（Ｕ１）が１以上であるか否かを判定する。

前記ステップＳ３５３−４において、第１保留数（Ｕ１）が１以上ではない（Ｎ）との判定結果の場合、具体的な説明は省略するが、前記ＣＰＵ４１は、ステップＳ３５３−１５ないしステップＳ３５３−１７の各処理を実行して特別図柄記憶判定処理を終了する。

逆に、前記ステップＳ３５３−４において第１保留数（Ｕ１）が１以上である（Ｙ）との判定結果の場合、次にステップＳ３５３−５において、前記ＣＰＵ４１は、第１保留数（Ｕ１）記憶領域から「１」減算して第１保留数（Ｕ１）を更新する処理を行う。

なお前記ステップＳ３５３−２において、第２保留数（Ｕ２）が１以上ではない（Ｎ）と判定された場合、すなわち第２保留数が０の場合に初めて前記ステップＳ３５３−４の処理に移行するため、第２保留が第１保留に対して優先的に処理されることとなる。なお、ここでは第２保留が第１保留に対して優先的に処理される例について説明したが、第１保留が第２保留に対して優先的に処理される態様なども適宜選択可能である。

次にステップＳ３５３−６において、前記ＣＰＵ４１は、前記ステップＳ３５３−３において減算された第２保留数（Ｕ２）記憶領域または前記ステップＳ３５３−５において減算された第１保留数（Ｕ１）記憶領域に対応して記憶された各種の乱数値（大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数）と始動入賞指定コマンドをシフトさせる処理を行う。具体的には、第１保留記憶領域の第１記憶部ないし第４記憶部または第２保留記憶領域の第１記憶部ないし第４記憶部に記憶された各種の乱数値および始動入賞指定コマンドを１つ前の記憶部にシフトさせる。なお第１記憶部に記憶されていた各種の乱数値と始動入賞指定コマンドは、第０記憶部に相当する判定記憶領域にシフトされ、それ以前に判定記憶領域に書き込まれていたデータは消去される。

次にステップＳ３５３−７において、前記ＣＰＵ４１は、大当り判定処理を実行する。具体的には、前記ＣＰＵ４１は、高確率遊技状態フラグ情報を参照して高確率遊技状態テーブルまたは低確率遊技状態テーブルをセットし、取得した大当り乱数値と各テーブル内の判定値とを比較して大当りか否かを判定する。大当りである場合には、その後大当り図柄乱数を用いて大当り図柄決定処理を行い大当り用の装飾図柄指定コマンドをセットし、小当りである場合には、その後小当り図柄乱数を用いて小当り図柄決定処理を行い小当り用の装飾図柄指定コマンドをセットする処理を行う。大当りでも小当りでもないハズレの場合には、その後ハズレ図柄決定処理を行い、ハズレ用の装飾図柄指定コマンドをセットする処理を実行して大当り判定処理を終了する。

次にステップＳ３５３−８において、前記ＣＰＵ４１は、変動パターン決定処理を実行する。具体的には、前記ＣＰＵ４１は、前記ＲＡＭ４３の遊技状態記憶領域に記憶されている情報を参照して、現在の遊技状態に対応する変動パターンテーブルをセットする。例えば高確率遊技状態である場合には、図１１に示す高確率遊技状態用変動パターンテーブルをセットする。また小当り後の特定遊技期間回数において所定の特定遊技が行われるように設定する場合、低確率遊技状態であって特定遊技期間回数（Ｔ）＞０の場合には、小当り後特定遊技期間用変動パターンテーブルをセットする。さらに低確率遊技状態であって特定遊技期間回数（Ｔ）＝０の場合には、通常遊技状態用変動パターンテーブルをセットする。その後、取得した各種の乱数値（大当り乱数値、大当り図柄乱数値、小当り図柄乱数値、リーチ乱数値および変動パターン乱数値）とセットされた各テーブル内の判定値とを比較して変動パターンを決定する。なお決定された変動パターンは、大当り、小当り、リーチ、ハズレなどの種別情報のみならず、変動時間や変動内容（例えば擬似連続予告演出を行うものであるか否か等の演出情報）の各種の情報を含むものである。

次にステップＳ３５３−９において、前記ＣＰＵ４１は、決定された変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用送信データ格納領域にセットする処理を行う。

具体的な説明は省略するが、前記ＣＰＵ４１は、次にステップＳ３５３−１０ないしステップＳ３５３−１４の各処理を行い特別図柄記憶判定処理を終了する。

次に演出制御基板について説明する。
前記演出制御基板５０は、ＣＰＵ５１、ＲＯＭ５２、ＲＡＭ５３およびＩ／Ｏ５５，５６，５７を有し、前記主制御基板４０からの制御信号に基づき、前記画像・音声制御基板６０および前記ランプ制御基板７０を統括的に制御し、演出全体の制御を行う。
前記演出制御基板５０の前記ＣＰＵ５１は、各種の乱数値を所定周期毎に更新処理等するとともに、本第１実施例の停止図柄予告や停止図柄予告の変更を実現するために後述する各種機能ブロックを備えている。また、前記ＲＯＭ５２は、前記画像・音声制御基板６０および前記ランプ制御基板７０を統括的に制御するための演出制御プログラムや、後述する予告パターンテーブル等が記憶されている。さらに、前記ＲＡＭ５３は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される乱数値などが所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
また前記Ｉ／Ｏ５５は、前記主制御基板４０の前記Ｉ／Ｏ４５と前記操作部２０とが接続され、前記主制御基板４０の前記ＣＰＵ４１からの制御信号が入力されるとともに、前記操作部２０の例えば前記演出ボタン２１等が操作されたことを示す検出信号などが入力される。
さらに前記Ｉ／Ｏ５６は、前記画像・音声制御基板６０のＩ／Ｏ６４が接続され、前記演出制御基板５０の前記ＣＰＵ５１は、前記主制御基板４０からの制御信号に基づき、前記画像・音声制御基板６０に対して画像制御信号および音声制御信号を出力する。
また前記Ｉ／Ｏ５７は、前記ランプ制御基板７０のＩ／Ｏ７４が接続され、前記演出制御基板５０の前記ＣＰＵ５１は、前記主制御基板４０からの制御信号に基づき、前記ランプ制御基板７０に対してランプ制御信号を出力する。

前記演出制御基板５０の前記ＣＰＵ５１は、前記ＲＡＭ５３に格納された演出制御プログラムに基づいて、メイン処理およびタイマ割込処理を実行する。

まず初めに演出制御基板のメイン処理について、図１２に示されるフローチャートを用いて説明する。

ステップＳ５００において、前記ＣＰＵ５１は、まず初期化処理を行う。当該初期化処理において、前記ＣＰＵ５１は、電源投入に伴い前記ＲＯＭ５２からメイン処理プログラムを読み込むとともに、前記ＲＡＭ５３に記憶されるフラグ情報等を初期化する初期化処理を実行する。

またステップＳ５１０において、前記ＣＰＵ５１は、演出用乱数としての各種の乱数値（装飾図柄乱数、予告パターン乱数等）の更新を行う演出用乱数更新処理を実行する。なお演出用乱数は、主制御基板４０において取得される演出乱数とは異なり、演出制御基板５０において取得され、演出を形成する各種の演出情報を決定するために用いられる乱数である。

なお前記ＣＰＵ５１は、所定の割込処理が行われるまで前記ステップＳ５０１において行われる演出用乱数更新処理を繰り返し実行する。

次に演出制御基板のタイマ割込処理について、図１３に示されるフローチャートを用いて説明する。

前記ＣＰＵ５１は、前記演出制御基板５０に搭載されたリセット用クロックパルス回路に基づき所定の周期（２ミリ秒）毎にクロックパルスを発生させることによりタイマ割込処理を実行する。

ステップＳ６００において、前記ＣＰＵ５１は、まず当該ＣＰＵ５１のレジスタに格納されている各種の情報をスタック領域に退避させる。

次にステップＳ７００において、前記ＣＰＵ５１は、演出制御基板５０において使用する各種タイマカウンタを更新する更新処理を実行する。

次にステップＳ８００において、前記ＣＰＵ５１は、前記ＲＡＭ５３の受信バッファに格納されているコマンドを解析するサブルーチンとしてのコマンド解析処理を実行する。具体的には、図１４および図１５のフローチャートを用いて後述する。なお、前記演出制御基板５０は、前記主制御基板４０から送信されたコマンド（演出制御信号）を受信すると、図示しない演出制御基板のコマンド受信割込処理を実行し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。

次にステップＳ９００において、前記ＣＰＵ５１は、演出ボタン２１等の操作部２０からの入力信号を入力する演出入力制御処理を実行する。

次にステップＳ１０００において、前記ＣＰＵ５１は、前記ＲＡＭ５３の送信バッファにセットされている各種のデータを画像・音声制御基板６０およびランプ制御基板７０へ送信するデータ出力処理を行う。

最後にステップＳ１１００において、前記ＣＰＵ５１は、前記ステップＳ６００においてスタック領域に退避させた各種の情報を前記ＣＰＵ４１のレジスタに復帰させる処理を行ってタイマ割込処理を終了する。

次に演出制御基板のコマンド解析処理について、図１４および図１５に示されるフローチャートを用いて説明する。なお、図１５のコマンド解析処理は、図１４のコマンド解析処理に引き続き実行されるものである。

初めにステップＳ８０１において、前記ＣＰＵ５１は、受信バッファにコマンドがあるか否か、すなわちコマンドを受信したか否かを判定する。

前記ステップＳ８０１において、コマンドを受信していない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、コマンド解析処理を終了する。

一方、前記ステップＳ８０１においてコマンドを受信した（Ｙ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８０２において、デモ指定コマンドを受信したか否かを判定する。

前記ステップＳ８０２において、デモ指定コマンドを受信した（Ｙ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８０３においてデモ演出パターン決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。

一方、前記ステップＳ８０２において、デモ指定コマンドを受信していない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８０４において、始動入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する。

前記ステップＳ８０４において、始動入賞指定コマンドを受信した（Ｙ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８０５において保留表示態様決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。

一方、前記ステップＳ８０４において、始動入賞指定コマンドを受信していない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８０６において、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。

前記ステップＳ８０６において、変動パターン指定コマンドを受信した（Ｙ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８０７においてサブルーチンとしての変動演出パターン決定処理を実行した後、ステップＳ８０８において保留表示態様決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。なお変動演出パターン決定処理は、図１６のフローチャートを用いて後述する。

一方、前記ステップＳ８０６において、変動パターン指定コマンドを受信していない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８０９において、図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する。

前記ステップＳ８０９において、図柄確定コマンドを受信した（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ８１０において装飾図柄停止処理を実行してコマンド解析処理を終了する。

一方、前記ステップＳ８０９において、図柄確定コマンドを受信していない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８１１において、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する。

前記ステップＳ８１１において、遊技状態指定コマンドを受信した（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ８１２において遊技状態設定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。

一方、前記ステップＳ８１１において、遊技状態指定コマンドを受信していない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８１３において、オープニングコマンドを受信したか否かを判定する。

前記ステップＳ８１３において、オープニングコマンドを受信した（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ８１４において当り開始演出パターン決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。

一方、前記ステップＳ８１３において、オープニングコマンドを受信していない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８１５において、大入賞口開放指定コマンドを受信したか否かを判定する。

前記ステップＳ８１５において、大入賞口開放指定コマンドを受信した（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ８１６において大当り演出パターン決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。

一方、前記ステップＳ８１５において、大入賞口開放指定コマンドを受信していない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、ステップＳ８１７において、エンディングコマンドを受信したか否かを判定する。

前記ステップＳ８１７において、エンディングコマンドを受信していない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、コマンド解析処理を終了する。

一方、前記ステップＳ８１７において、エンディングコマンドを受信した（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ８１８において当り終了演出パターン決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。

次に演出制御基板の変動演出パターン決定処理について、図１６に示されるフローチャートを用いて説明する。

ステップＳ８０７−１において、前記ＣＰＵ５１は、主制御基板４０から出力された演出制御信号の内容を解析し、大当りとなるものであるか否かを判定する。

前記ステップＳ８０７−１において、大当りとなるものである（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ８０７−２において、前記ＣＰＵ５１は、演出パターン決定用テーブルとして大当り用テーブルをセットする。

一方、前記ステップＳ８０７−１において、大当りとなるものではない（Ｎ）との判定結果の場合、ステップＳ８０７−３において、小当りとなるものであるか否かを判定する。

前記ステップＳ８０７−３において、小当りとなるものである（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ８０７−４において、前記ＣＰＵ５１は、演出パターン決定用テーブルとして小当り用テーブルをセットする。

一方、前記ステップＳ８０７−３において、小当りとなるものではない（Ｎ）との判定結果の場合、ステップＳ８０７−５において、前記ＣＰＵ５１は、演出パターン決定用テーブルとしてハズレ用テーブルをセットする。

次にステップＳ８０７−６において、前記ＣＰＵ５１は、セットされた各テーブル内において各種の乱数値に基づいて演出パターンを決定する。

次にステップＳ８０７−７において、前記ＣＰＵ５１は、装飾図柄乱数を取得して前記ＲＡＭ５３の対応する保留記憶についての所定の記憶領域に格納する。

次にステップＳ８０７−８において、前記ＣＰＵ５１は、取得された装飾図柄乱数に基づき、ステップＳ８０７−９において、最終停止図柄たる装飾図柄の最終停止図柄態様を決定する。

次にステップＳ８０７−１０において、前記ＣＰＵ５１は、予告パターンを決定するサブルーチンとしての予告パターン決定処理を行う。なお当該予告パターン決定処理は、図１８のフローチャートを用いて後述する。

最後にステップＳ８０７−１１において、前記ＣＰＵ５１は、前記ステップ８０７−１ないし前記ステップＳ８０７−１０において決定された演出パターン、装飾図柄の最終停止図柄態様および予告パターンデータの情報などを加味して変動演出パターンを決定し、変動演出パターン決定処理を終了する。なお変動演出パターンは、具体的な説明は省略するが、その他にも演出用乱数等を参酌してその他の各種の演出情報（例えば背景予告やカットイン予告を行うか否か等）を適宜加味して決定することができる。

次に画像・音声制御基板について説明する。
前記画像・音声制御基板６０は、ＣＰＵ６１、ＲＯＭ６２、ＲＡＭ６３およびＩ／Ｏ６４，６５を有し、前記主制御基板４０および前記演出制御基板５０からの制御信号に基づき、画像及び音声の制御を行う。
前記ＲＯＭ６２は、前記図柄変動装置５の表示内容を制御するための表示制御プログラムや前記スピーカ２４を制御するための音声制御プログラムが記憶されているとともに、各種の画像データや音声データが記憶されている。また、前記ＲＡＭ６３は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される各種の情報が所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
さらに、前記Ｉ／Ｏ６５は、前記図柄変動装置５および前記スピーカ２４等が接続され、前記画像・音声制御基板６０の前記ＣＰＵ６１は、前記主制御基板４０および前記演出制御基板５０からの制御信号に基づき、前記図柄変動装置５の表示内容や前記スピーカ２４の出力態様を制御する。

次にランプ制御基板について説明する。
前記ランプ制御基板７０は、ＣＰＵ７１、ＲＯＭ７２、ＲＡＭ７３およびＩ／Ｏ７４，７５を有し、各種のランプ制御を行う。
前記ＲＯＭ７２は、各種の発光手段の発光態様を制御するためのランプ制御プログラムなどが記憶されている。また前記ＲＡＭ７３は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される各種の情報が所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
さらに前記Ｉ／Ｏ７５は、各種の発光手段、例えば枠ランプ７６、盤ランプ７７、可動役物１４、前記演出ボタン２１内に配設されたボタンＬＥＤ７９等が接続され、前記ランプ制御基板７０の前記ＣＰＵ７１は、前記主制御基板４０および前記演出制御基板５０からの制御信号に基づき、これらの発光手段の発光態様を制御する。

次に払出制御基板について説明する。
前記払出制御基板８０は、ＣＰＵ８１、ＲＯＭ８２、ＲＡＭ８３、Ｉ／Ｏ８４，８５を有し、前記払出制御基板８０の前記ＣＰＵ８１は、前記主制御基板４０からの払出制御信号に基づいて、前記Ｉ／Ｏ８５に接続されている払出駆動モータ８６の駆動制御を行う。また、当該Ｉ／Ｏ８５は、その他にも定位置検出ＳＷ８７ａや、払出球検出ＳＷ８７ｂ、玉有り検出ＳＷ８７ｃ、満タン検出ＳＷ８７ｄ等が接続され、これらのスイッチの検出信号などが随時入力される。

次に本第１実施例のパチンコ遊技機の演出全体の制御を行うとともに、本第１実施例のステップアップ予告の表示、停止図柄予告の表示またはおよび停止図柄予告の変更を実現する演出制御基板のＣＰＵの構成について、図１７に示される機能ブロック図を用いて具体的に説明する。
前記演出制御基板５０の前記ＣＰＵ５１は、停止図柄予告の変更を行うにあたり、図１７に示されるように、演出制御信号判定部５１５、予告パターン選択部５１１、停止図柄予告手段５１２、停止図柄予告変更手段５１３およびステップアップ予告手段５１６等を実質的に備えている。

前記演出制御信号判定部５１５は、主制御基板４０から出力される演出制御信号の内容を解析し、例えば主制御基板４０で決定された変動パターンがリーチ演出を行うものであるか否か、擬似連続予告演出を行うものであるか否かや、決定された変動パターンの変動時間等の情報を判定することができる。

前記予告パターン選択部５１１は、後述する乱数制御などの方法によりどのようなパターンでステップアップ予告またはおよび停止図柄予告を行うかを決定する。
また前記停止図柄予告手段５１２は、前記予告パターン選択部５１１によって決定された予告パターンが停止図柄予告を行うものである場合に、前記画像・音声制御基板６０および前記ランプ制御基板７０に対して停止図柄予告を行う際に必要な所定の制御信号を出力する。
さらに前記停止図柄予告変更手段５１３は、前記停止図柄予告パターンが停止図柄予告のみならず停止図柄予告の変更を行うものである場合に、前記画像・音声制御基板６０および前記ランプ制御基板７０に対して停止図柄予告の変更を行う際に必要な所定の制御信号を出力する。

また前記ステップアップ予告手段５１６は、同様に前記予告パターン選択部５１１によって決定された予告パターンがステップアップ予告を行うものである場合に、前記画像・音声制御基板６０および前記ランプ制御基板７０に対してステップアップ予告を行う際に必要な所定の制御信号を出力する。

次に本第１実施例のパチンコ遊技機のステップアップ予告の表示、停止図柄予告の表示またはおよび停止図柄予告の変更の流れについて具体的に説明する。

前記主制御基板４０の前記ＣＰＵ４１は、上述したように、前記遊技領域３ａに打ち出された遊技球が前記上始動入賞口７または前記下始動入賞口８に入賞し、前記上始動入賞口ＳＷ７ａまたは前記下始動入賞口ＳＷ８ａによってその入賞を検出すると、前記上始動入賞口スイッチ入力処理または前記下始動入賞口スイッチ入力処理において、各種の乱数値（大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、演出乱数）を取得する。前記ＣＰＵ４１は、これらの乱数値を参酌して前記大当り判定処理によって大当り判定を行うとともに、前記変動パターン決定処理によって変動パターンおよび変動時間の決定を行う。

前記ＣＰＵ４１は、前記大当り判定処理によってセットされる装飾図柄指定コマンドや前記変動パターン決定処理によってセットされる変動パターン指定コマンド等の各種の情報を演出制御信号（コマンド）として前記演出制御基板５０に対して出力する。

次に前記演出制御基板５０の前記ＣＰＵ５１は、前記ＲＯＭ５２に格納された演出制御プログラムに基づいて、メイン処理およびタイマ割込処理を行い、当該タイマ割込処理において行われる前記変動演出パターン決定処理や、当該変動演出パターン決定処理において行われる図１８に示すサブルーチンとしての予告パターン決定処理などの各種処理を実行する。

そこで本第１実施例の予告パターン決定処理について、図１８に示されるフローチャートを用いて説明する。
ステップＳ３１において、前記ＣＰＵ５１は、所定時間間隔毎に前記主制御基板４０から演出制御信号を受信したか否かを判定する。ステップＳ３１において、演出制御信号を受信していない（Ｎ）との判定結果の場合、予告パターン決定処理を終了する。

一方ステップＳ３１において演出制御信号を受信した（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ３２において、前記演出制御信号判定部５１５は、前記演出制御信号内の変動パターン等の情報から当該変動時間が３００００ｍｓであるか否かを判定する。

ステップＳ３２において当該変動時間が３００００ｍｓである（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ３３において、図１９に示されるような予告パターンテーブルとして長変動時間用予告パターンテーブルをセットする。

一方ステップＳ３２において当該変動時間が３００００ｍｓではない（Ｎ）との判定結果の場合、ステップＳ３４において、前記演出制御信号判定部５１５は、前記演出制御信号内の変動パターン等の情報から当該変動時間が１００００ｍｓであるか否かを判定する。

ステップＳ３４において当該変動時間が１００００ｍｓである（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ３５において、図２０（ａ）に示されるような予告パターンテーブルとして中変動時間用予告パターンテーブルをセットする。

一方ステップＳ３４において、当該変動時間が１００００ｍｓではない（Ｎ）との判定結果の場合、ステップＳ３６において、図２０（ｂ）に示されるような予告パターンテーブルとして短変動時間用予告パターンテーブルをセットする。

ステップＳ３７において、前記予告パターン選択部５１１は、予告パターン乱数を前記演出制御基板５０の前記ＲＡＭ５３から取得し、この乱数値を対応する保留記憶についての前記ＲＡＭ５３の所定の記憶領域に格納する。
なお「予告パターン乱数」は、前記演出制御基板５０の前記ＣＰＵ５１によって所定周期毎に順次更新される乱数であり、更新後の値を前記ＲＡＭ５３の所定の記憶領域に格納して更新前の値の書き換えを行っている。

そしてステップＳ３８において、前記予告パターン選択部５１１は、保留記憶に対応付けられて前記ＲＡＭ５３に格納された予告パターン乱数値が、図１９、図２０（ａ）および図２０（ｂ）の表に示される予告パターンテーブル内で複数種類存在するどの予告パターンに振り分けられた予告パターン判定値と一致するか比較判定し、ステップＳ３９において、予告パターン乱数値と一致する予告パターン判定値に割り振られた予告パターンを、当該保留記憶について行われる予告パターンとして選択する。

ステップＳ４０において、前記演出制御基板５０の前記ステップアップ予告手段５１６は、前記ステップＳ３９において選択された予告パターンがステップアップ予告を行うものであるか否かを判定する。

ステップＳ４０において前記ステップＳ３９において選択された予告パターンがステップアップ予告を行うものである（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ４１において、前記ステップアップ予告手段５１６は、ステップアップ予告表示データをセットする。

ステップＳ４０において前記ステップＳ３９において選択された予告パターンがステップアップ予告を行うものではない（Ｎ）との判定結果の場合、ステップＳ４２の処理へ移行する。

次にステップＳ４２において、前記演出制御基板５０の前記停止図柄予告手段５１２は、前記ステップＳ３９において選択された予告パターンが停止図柄予告を行うものか否かを判定する。

ステップＳ４２において前記ステップＳ３９において選択された予告パターンが停止図柄予告を行うものではない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、予告パターン決定処理を終了する。

一方ステップＳ４２において前記ステップＳ３９において選択された予告パターンが停止図柄予告を行うもの（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ４３において、前記停止図柄予告手段５１２は、停止図柄予告の表示データをセットする。

次にステップＳ４４において、前記停止図柄予告変更手段５１３は、同様にして、選択された予告パターンが停止図柄予告の変更を行うものか否かを判定する。

ステップＳ４４において前記ステップＳ３９において選択された予告パターンが停止図柄予告の変更を行うものではない（Ｎ）との判定結果の場合、前記ＣＰＵ５１は、予告パターン決定処理を終了する。

一方ステップＳ４４において前記ステップＳ３９において選択された予告パターンが停止図柄予告の変更を行う（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ４５において、前記停止図柄予告変更手段５１３は、停止図柄予告の変更表示データをセットする。

ここで本第１実施例のパチンコ遊技機において用いられる３つの予告パターンテーブルについて説明する。
本第１実施例の予告パターンテーブルは、図１９、図２０（ａ）および図２０（ｂ）の表に示されるように、予告パターンを実行する当該変動における変動時間に応じて、長変動時間用予告パターンテーブル、中変動時間用予告パターンテーブルまたは短変動時間用予告パターンテーブルの３つに大別される。

予告パターンテーブルにおいて選択されるステップアップ予告の基本データは、一例として図２１に示されるように、図柄変動装置５に表示される背景画像などが相違する４つの段階の表示態様を有するステップアップ予告演出の各段階をいかに遷移させて表示するかを決定するステップアップ予告データ（図１９および図２０中「ステップアップ予告」と表記）と、表示されるステップアップ予告演出の各段階の表示時刻の当該変動における変動開始時刻からの間隔を決定する表示時間データ（図１９および図２０中「（表示時間）」と表記）とから成る。

なおＳＵ１、ＳＵ２、ＳＵ３、ＳＵ４は、図２１に示されるように、ステップアップ予告演出の４つの各段階の表示態様を示したものであり、「ＳＵ予告なし」とはステップアップ予告演出を行わないことを示すものである。

また図１９および図２０（ａ）に示される「ＳＵ１→２→３（１．０ｓ→１．５ｓ→２．０ｓ）」とはステップアップ予告演出の１段階目（ＳＵ１）が当該変動開始から１．０ｓが経過した時に前記図柄変動装置５に表示されるとともに、ステップアップ予告演出の２段階目（ＳＵ２）が当該変動開始から１．５ｓが経過した時に前記図柄変動装置５に表示されるとともに、ステップアップ予告演出の３段階目（ＳＵ３）が当該変動開始から２．０ｓが経過した時に前記図柄変動装置５に表示されることを示すものである。

予告パターンテーブルにおいて選択される停止図柄予告の基本データは、その停止図柄予告パターンの分類として、「停止図柄予告無し」（図中「パターンＮ）と表記）、「停止図柄予告のみ」（図中「パターンＹ」と表記）および「停止図柄予告および停止図柄予告の変更」（図中「パターンＹＫ」と表記）の３種類の停止図柄予告種別データ（図中「停止図柄予告」と表記）と、表示される停止図柄予告演出の各段階の表示時刻の当該変動における変動開始時刻からの間隔を決定する表示時間データ（図中「（表示時間）」と表記）とから成る。

図１９および図２０（ａ）に示される「パターンＹ（２．５ｓ）」とは停止図柄予告演出が当該変動開始から２．５ｓが経過した時に前記図柄変動装置５に表示されるものである。
また図１９に示される「パターンＹＫ（３．５ｓ→４．５ｓ）」とは、停止図柄予告演出として後述する未確定図柄を少なくとも一つ含む停止図柄予告が、当該変動開始から３．５ｓが経過した時に前記図柄変動装置５に表示されるとともに、前記図柄変動装置５に表示された未確定図柄を少なくとも一つ含む当該停止図柄予告を、当該変動開始から４．５ｓが経過した時に、前記図柄変動装置５に表示された未確定図柄が確定図柄へと変更表示されることを示すものである。

さらに「停止図柄予告のみ」（パターンＹ）および「停止図柄予告および停止図柄予告の変更」（パターンＹＫ）については、夫々の判定値ごとにさらに詳細に停止図柄予告パターンＹ１〜Ｙｎおよび停止図柄予告パターンＹＫ１〜ＹＫｎが分類されている。

「停止図柄予告のみ」の停止図柄予告パターンＹ１は、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に基づき、例えば後述する前記図柄変動装置５の有効ライン上の左表示領域にのみ停止予定図柄を予告するパターンとして設定されている。また、停止図柄予告パターンＹ２は、前記有効ライン上の中央表示領域にのみ停止予定図柄を予告するパターンとして設定するなどして、適宜様々なバリエーションの停止図柄予告パターンをＹ１〜Ｙｎの停止図柄予告パターンとして設定することができる。

同様にして、例えば「停止図柄予告および停止図柄予告の変更」の停止図柄予告パターンＹＫ１は、まず左表示領域にのみ後述する未確定図柄を停止予定図柄として予告した後、当該左表示領域に予告された未確定図柄を同様に後述する確定図柄の停止予定図柄へとランクアップさせるパターンとして設定される。

また停止図柄予告パターンＹＫ２は、中央表示領域にのみ未確定図柄を停止予定図柄として予告した後、当該中央表示領域に予告された未確定図柄を確定図柄の停止予定図柄へとランクアップさせるパターンとして設定するなどして、適宜様々なバリエーションの停止図柄予告パターンをＹＫ１〜ＹＫｎの停止図柄予告パターンとして設定することができる。

なお変更前の停止図柄予告は、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に制約されることなく適宜自由な停止図柄予告態様を選択可能であり、変更後の停止図柄予告は、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に対応する図柄を使用した停止図柄予告態様となる。

ここで「未確定図柄」とは、停止図柄予告中の停止予定図柄であって、最終的にその停止予定図柄で停止することが未確定の状態を示す図柄のことをいう。一方「確定図柄」とは、停止図柄予告中の停止予定図柄であって、停止図柄予告の変更がない限り最終的にその停止予定図柄で停止することが確定している状態を示す図柄のことをいう。

本第１実施例においては、前記予告パターン乱数として取り得る値を「０〜８９９」までの９００個の数としているため、図１９、図２０（ａ）または図２０（ｂ）の表に示されるように、当該予告パターン乱数値と比較される前記予告パターン判定値も「０〜８９９」までの９００個の数となる。

例えば変動時間が３０ｓである変動に対して行う予告パターン決定処理において、前記ＣＰＵ５１が取得した予告パターン乱数値が「３８」の場合、予告パターンとして「ＳＵ予告なし→パターンＮ（停止図柄予告なし）」が選択され、すなわちステップアップ予告演出および停止図柄予告演出を行わないことが決定される。
同様に予告パターン乱数値が「２２０」の場合、予告パターンとして「ＳＵ１→２（１．０ｓ→１．５ｓ）→パターンＮ（停止図柄予告なし）」が選択され、すなわち図柄変動開始時刻より１．０ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ１を表示するとともに、続いて図柄変動開始時刻より１．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ２を表示して停止図柄予告演出は行わないことが決定される。
また予告パターン乱数値が「６００」の場合、予告パターンとして「ＳＵ１→２→３→４（１．０ｓ→１．５ｓ→２．０ｓ→３．０ｓ）→パターンＹＫ（３．５ｓ→４．５）」が選択され、すなわち図柄変動開始時刻より１．０ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ１を表示、図柄変動開始時刻より１．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ２を表示、図柄変動開始時刻より２．０ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ３を表示するとともに図柄変動開始時刻より３．０ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ４を表示して、続いて図柄変動開始時刻より３．５ｓ後に停止図柄予告演出として未確定図柄を少なくとも一つ含む停止図柄予告を表示するとともに、続いて図柄変動開始時刻より４．５ｓ後に停止図柄予告演出として表示された未確定図柄が確定図柄へと変更表示されることが決定される。

一方変動時間が１０ｓである変動に対して行う予告パターン決定処理において、前記ＣＰＵ５１が取得した予告パターン乱数値が「６００」の場合、予告パターンとして「ＳＵ１→２（１．０ｓ→１．５ｓ）→パターンＹ（２．５ｓ）」が選択され、すなわち図柄変動開始時刻より１．０ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ１を表示するとともに、続いて図柄変動開始時刻より１．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ２を表示して、続いて図柄変動開始時刻より２．５ｓ後に停止図柄予告演出として未確定図柄またはおよび確定図柄によって構成される停止図柄予告演出を表示することが決定される。

また変動時間が２ｓである変動に対して行う予告パターン決定処理において、前記ＣＰＵ５１が取得した予告パターン乱数値が「６００」の場合、予告パターンとして「ＳＵ１（０．６ｓ）→パターンＮ（停止図柄予告なし）」が選択され、すなわち図柄変動開始時刻より０．６ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ１を表示して停止図柄予告演出は行わないことが決定される。

上述のように本第１実施例においては、変動時間に応じて異なる予告パターンテーブルが用意されているため、前記ＣＰＵ５１が取得する予告パターン乱数値が同じ場合であっても、決定される予告パターンが異なるため当該変動における変動時間に応じた効果的な予告パターン演出の表示を行うことが出来るものである。
さらに図１１に示されるように、大当り乱数値、大当り図柄乱数値、遊技状態、リーチ乱数値および変動パターン乱数値等に応じて、選択される変動時間の選択割合が異なるため、結果として大当り期待度、遊技状態移行期待度またはおよびリーチ期待度等に応じて効果的な予告パターンの表示が行うことが出来るものである。

本第１実施例のパチンコ遊技機は、図１９、図２０（ａ）および図２０（ｂ）に示されるように、ステップアップ予告演出および停止図柄予告演出の両者を行う予告パターンの全てにおいて、ステップアップ予告演出の表示または切換表示が終了した後に停止図柄予告演出が表示または変更表示されるため、前記ステップアップ予告手段５１６によって前記図柄変動装置５に表示されたステップアップ予告演出の表示態様に応じて、前記停止図柄予告手段５１２による停止図柄予告演出の表示またはおよび前記停止図柄予告変更手段５１３による停止図柄予告演出の変更表示を行うことを可能としたものである。

また本第１実施例のパチンコ遊技機は、図１９および図２０（ａ）に示されるように、「ＳＵ１→３（１．０ｓ→２．０ｓ）」、「ＳＵ１→２→４（１．０ｓ→１．５ｓ→３．０ｓ）」、「ＳＵ１→３→４（１．０ｓ→２．０ｓ→３．０ｓ）」または「ＳＵ１→４（１．０ｓ→３．０ｓ）」のいずれかのステップアップ予告演出が表示された場合（ステップアップ予告演出の４段階の表示態様のうち少なくともいずれかの段階をスキップして遷移する場合）には、必ず「パターンＹＫ」の停止図柄予告が表示される、すなわち前記停止図柄予告変更手段５１３によって停止図柄予告の変更表示が行われるため、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示された表示態様の遷移態様の変化または急変に応じて、前記停止図柄予告変更手段５１３による停止図柄予告の変更を行うことを可能としたものである。

本第１実施例のパチンコ遊技機は、図１９、図２０（ａ）および図２０（ｂ）に示されるように、「ＳＵ予告なし」すなわちステップアップ予告演出が表示されない場合には、３分の２の確率で「パターンＮ」すなわち停止図柄予告演出が表示されないとともに、３分の１の確率で「パターンＹ」すなわち停止図柄予告演出の表示が行われる。
また「ＳＵ１」すなわちステップアップ予告演出の表示態様の結果が「ＳＵ１」である場合には、３分の２の確率で「パターンＮ」すなわち停止図柄予告演出が表示されないとともに、３分の１の確率で「パターンＹ」すなわち停止図柄予告演出の表示が行われる。
また「ＳＵ１→２」すなわちステップアップ予告演出の表示態様の結果が「ＳＵ２」である場合には、１５分の１０の確率で「パターンＮ」すなわち停止図柄予告演出が表示されないとともに、１５分の３の確率で「パターンＹ」すなわち停止図柄予告演出の表示が行われとともに、１５分の２の確率で「パターンＹＫ」すなわち停止図柄予告演出の変更表示が行われる。
また「ＳＵ１→２→３」すなわちステップアップ予告演出の表示態様の結果が「ＳＵ３」である場合には、１３分の５の確率で「パターンＮ」すなわち停止図柄予告演出が表示されないとともに、１３分の３の確率で「パターンＹ」すなわち停止図柄予告演出の表示が行われとともに、１３分の５の確率で「パターンＹＫ」すなわち停止図柄予告演出の変更表示が行われる。
また「ＳＵ１→２→３→４」すなわちステップアップ予告演出の表示態様の結果が「ＳＵ４」である場合には、９分の１の確率で「パターンＮ」すなわち停止図柄予告演出が表示されないとともに、９分の３の確率で「パターンＹ」すなわち停止図柄予告演出の表示が行われとともに、９分の５の確率で「パターンＹＫ」すなわち停止図柄予告演出の変更表示が行われる。

上記したように本第１実施例のパチンコ遊技機は、ステップアップ予告演出の表示態様の結果が「ＳＵ１」または「ＳＵ２」の場合においては、停止図柄予告の変更表示（パターンＹＫ）が行われないものであるとともに、ステップアップ予告演出の表示態様の結果が「ＳＵ１」または「ＳＵ２」である場合に比べて「ＳＵ３」である場合、さらには「ＳＵ３」である場合に比べて「ＳＵ４」である場合において、停止図柄予告の表示（パターンＹ）またはおよび停止図柄予告の変更表示（パターンＹＫ）を行う割合を高く設定したため、ステップアップ予告演出の表示態様の結果に応じて停止図柄予告の表示またはおよび停止図柄予告の変更表示を行う予告パターンの選択割合を変化させることを可能にしたものである。

次に本第１実施例のパチンコ遊技機における予告パターンの具体的な変更態様について説明する。

本第１実施例のパチンコ遊技機においては、例えば図２２に示される前記図柄変動装置５の液晶画面９０においてステップアップ予告の表示を行うとともに、前記図柄変動装置５の液晶画面９０における所定の有効ラインにおいて、停止図柄予告の表示および停止図柄予告の変更表示を行う。

まず初めに、予告パターンとして「ＳＵ予告なし→パターンＮ」が選択された場合には、図２３に示されるように、前記図柄変動装置５の前記液晶画面９０において装飾図柄が変動を開始した後（図２３（Ａ））、ステップアップ予告および停止図柄予告が行われることなく、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に基づいて、例えば、前記有効ラインの左表示領域９２Ｌに「３」の装飾図柄が停止し、続いて右表示領域９２Ｒに「２」の装飾図柄が停止して、最後に中央表示領域９２Ｃに「５」の装飾図柄が停止する（図２３（Ｂ））。

次に予告パターンとして「ＳＵ１（１．０ｓ）→パターンＹ（１．５ｓ）」が選択された場合には、図２４に示されるように、前記図柄変動装置５の前記液晶画面９０において装飾図柄が変動を開始した後（図２４（Ａ））、装飾図柄が変動を開始してから１．０ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、図２１に示されるＳＵ１の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図２４（Ｂ））、装飾図柄が変動を開始してから１．５ｓ経過すると、前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に対応する図柄を使用して、例えば、前記有効ラインの左表示領域９２Ｌに「４」の装飾図柄、右表示領域９２Ｒに「７」の装飾図柄が停止予定図柄として予告され（図２４（Ｃ））、この停止図柄予告通りに、左表示領域９２Ｌに「４」の装飾図柄が停止し、続いて右表示領域９２Ｒに「７」の装飾図柄が停止して、最後に中央表示領域９２Ｃに例えば「６」の装飾図柄が停止する（図２４（Ｄ））。

なお、図中破線によって示される図柄は、停止図柄予告中の停止予定図柄を表すものであり、一方図中実線によって示される図柄は、実際の停止図柄を表すものである。

次に予告パターンとして「ＳＵ１→２→４（１．０ｓ→１．５ｓ→３．０ｓ）→パターンＹＫ（３．５ｓ→４．５）」が選択された場合には、図２５に示されるように、前記図柄変動装置５の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後（図２５（Ａ））、装飾図柄が変動を開始してから１．０ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、図２１に示されるＳＵ１の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図２５（Ｂ））、次に装飾図柄が変動を開始してから１．５ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、図２１に示されるＳＵ２の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図２５（Ｃ））、次に装飾図柄が変動を開始してから３．０ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、図２１に示されるＳＵ４の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図２５（Ｄ））、次に装飾図柄が変動を開始してから３．５ｓ経過すると、前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に制約されることなく、例えば、前記有効ライン上の全ての表示領域に、「剣」という文字と飾りの組合せからなる所定の演出図柄についての未確定図柄「剣？」を予告表示して、全体として「剣？・剣？・剣？」という停止図柄予告を行う（図２５（Ｅ））。

ここで「演出図柄」とは、単純な数字に係る装飾図柄とは異なり、所定の図形やキャラクター等をモチーフにした図柄であって、例えば当該演出図柄が所定の停止態様で停止した場合に、大当りとなったり、ステージやモードの変更契機や擬似連続予告やスベリ予告等の所定の演出の発動契機となるもの等をいう。所定の停止態様としては、全ての表示領域に同一の演出図柄が停止した場合や、中央表示領域にのみ、または、右表示領域にのみ演出図柄が停止した場合、さらには、例えば「松・竹・梅」など、意味のある言葉や観念的に関連性のある図柄配列となるように異なる演出図柄が並んだ場合など、適宜設定することができる。

例えば前記「剣」という演出図柄が有効ライン上の全ての表示領域に停止した場合にのみ所定の演出が発動するように設定されていた場合等において、図２５（Ｅ）に示される状態から後述する停止図柄予告の変更が行われなかった場合には、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告中の停止予定図柄「剣？」が未確定図柄であるため、全ての表示領域に「剣」の演出図柄が停止して、「剣・剣・剣」となる場合もあれば、両端の前記左表示領域９２Ｌおよび右表示領域９２Ｒにのみ「剣」が停止して、中央表示領域９２Ｃには異なる図柄が停止して、例えば「剣・６・剣」となり、前記所定の演出が発動しない場合もある。

しかし本第１実施例のパチンコ遊技機においては、前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に対応する図柄を使用して、例えば、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告を、「剣？・剣？・剣？」から「剣・剣・剣」の停止図柄予告へと変更し、前記未確定図柄「剣？」から「剣」の演出図柄が停止することが確定している確定図柄「剣」へとランクアップさせる（図２５（Ｆ））。その後、前記停止図柄予告変更手段５１３によって変更された停止図柄予告通りに、全ての表示領域に同一の演出図柄「剣」が停止するため（図２５（Ｇ））、予め定められた所定の演出が発生する。
したがって最終的な停止図柄態様が未確定な停止図柄予告から最終的な停止図柄態様が確定している停止図柄予告へと変更されたため、前記停止図柄予告変更手段５１３によって遊技者にとって期待度の高い停止図柄予告に変更されたこととなる。

以下上記構成より成る本第１実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。

本第１実施例のパチンコ遊技機は、ステップアップ予告演出および停止図柄予告演出の両者を行う予告パターンの全てにおいて、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示または切換表示されたステップアップ予告演出が終了した後に、当該ステップアップ予告演出の表示態様に依存して、前記停止図柄予告手段５１２が停止図柄予告の表示を行い、さらには前記停止図柄予告変更手段５１３が前記停止図柄予告手段５１２によって表示された当該停止図柄予告の変更表示を行うので、ステップアップ予告演出の表示態様を認識した遊技者がステップアップ予告演出の表示態様と停止図柄予告の表示態様および変更表示態様との相関性または連動性によって、停止図柄予告の表示またはおよび停止図柄予告の変更表示への期待感を高めて、当該図柄変動に対する興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

本第１実施例のパチンコ遊技機は、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示されたステップアップ予告演出の表示態様の遷移態様が、ステップアップ予告演出の４段階の表示態様のうち少なくともいずれかの段階をスキップして遷移するように遷移態様に不連続性が有る場合には、必ず前記停止図柄予告変更手段５１３が前記停止図柄予告手段によって表示された当該停止図柄予告の変更表示を行うので、当該ステップアップ予告が切り換わる度に遊技者の関心を惹きつけるとともに、停止図柄予告の変更表示に対して期待感を持つ遊技者が、ステップアップ予告演出のスキップを伴う遷移態様における興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

本第１実施例のパチンコ遊技機は、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示された表示態様の結果に応じて、前記停止図柄予告手段５１２が停止図柄予告の表示を行う確率（停止図柄予告としてパターンＹが選択される割合）またはおよび前記停止図柄予告変更手段５１３が前記停止図柄予告手段５１２によって表示された当該停止図柄予告の変更表示を行う確率（停止図柄予告としてパターンＹＫが選択される割合）が異なるように設定されているので、当該ステップアップ予告が切り換わる事への遊技者の関心を惹きつけるとともに、停止図柄予告の表示またはおよび停止図柄予告の変更表示に対して期待感を持つ遊技者が、ステップアップ予告演出によって表示される最終表示態様がどの段階までステップアップするのかによって興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

本第１実施例のパチンコ遊技機は、大当り乱数値、大当り図柄乱数値、遊技状態、リーチ乱数値および変動パターン乱数値等に応じて、選択される変動時間の選択割合が異なるとともに、選択される当該変動時間に応じて異なる予告パターンテーブルによって前記図柄変動装置５に表示する予告パターンを選択するため、すなわち選択される当該変動時間に応じて前記図柄変動装置５に表示される予告パターンの選択割合が異なるため、前記ステップアップ予告手段５１６によって前記図柄変動装置５に表示されるステップアップ予告の表示態様および表示態様の遷移態様、前記停止図柄予告手段５１２によって前記図柄変動装置５に表示される停止図柄予告の表示態様またはおよび前記停止図柄予告変更手段５１３によって行われる停止図柄予告の変更態様によって遊技者が大当り、チャンス演出、遊技状態移行またはおよびリーチ演出への期待度を高めて、興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

また本第１実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告を当該停止図柄予告とは遊技者にとって期待度の異なる停止図柄予告へとランク変更するので、図柄変動中の遊技者の期待感に変化を持たせることにより図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

さらに本第１実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告「剣？・剣？・剣？」を当該停止図柄予告よりも遊技者にとって期待度の高い停止図柄予告「剣・剣・剣」へとランクアップさせるので、遊技者の期待感を向上させるとともに、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

また本第１実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止予定図柄「剣？」を、より期待度の高い停止予定図柄「剣」へとランクアップさせるので、ランクアップした停止予定図柄により遊技者の期待感を向上させるとともに、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

さらに本第１実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告中の停止予定図柄にその停止予定図柄が停止することが未確定の未確定図柄「剣？」が含まれている場合において、本当に停止するか疑問の残る中途半端な期待感の当該未確定図柄「剣？」を、その停止予定図柄が停止することが確定しており、本当に停止するか疑問の残らない確定図柄「剣」へとランクアップさせるので、ランクアップした確定図柄により遊技者の期待感を向上させるとともに、例えば、「この図柄が止まって欲しい」といった遊技者の希望に応え、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

また本第１実施例のパチンコ遊技機は、予告パターンテーブルや予告パターン決定処理を行うプログラムなど、ステップアップ予告の表示、停止図柄予告の表示および停止図柄予告の変更表示を行うための各種の情報等が、前記演出制御基板５０の前記ＲＯＭ５２に記憶されているので、多彩な演出制御を可能にするとともに、前記主制御基板４０の前記ＲＯＭ４２の容量を抑えられるという効果を奏する。

また本第１実施例のパチンコ遊技機は、変更前の停止図柄予告態様を予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に制約されることなく自由に設定することができるので、より複雑で変化のある停止図柄予告演出が可能になるという効果を奏する。

本第２実施例のパチンコ遊技機は、図２６ないし図３２に示されるように、ステップアップ予告および停止図柄予告の両方を行う場合において、前記ステップアップ予告手段５１６によって前記図柄変動装置５に表示された表示態様の各段階に応じてまたは同期して前記停止図柄予告手段５１２によって停止図柄予告の表示を行うまたはおよび前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告を、当該予告後に少なくとも１回変更する停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告を変更するように構成されている点などが上述の第１実施例との主な相違点であり、以下相違点を中心に説明して、同一部分については同一符号を付して説明を省略する。

本第２実施例の予告パターン決定処理は、図２６に示されるようにステップＳ５３、ステップＳ５５およびステップＳ５６においてセットされる予告パターンテーブルが第１実施例の予告パターン決定処理においてセットされる予告パターンテーブルとは異なるものであり、以下においては上述の第１実施例の予告パターン決定処理との相違点を中心に詳細に説明して、同一のフローについては説明を省略する。

第２実施例の予告パターン決定処理においては、ステップＳ５２において当該変動時間が３００００ｍｓである（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ５３において、図２７に示されるような予告パターンテーブルとして長変動時間用同期予告パターンテーブルをセットする。

ステップＳ５４において当該変動時間が１００００ｍｓである（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ３５において、図２８（ａ）に示されるような予告パターンテーブルとして中変動時間用同期予告パターンテーブルをセットする。

一方ステップＳ５４において、当該変動時間が１００００ｍｓではない（Ｎ）との判定結果の場合、ステップＳ５６において、図２８（ｂ）に示されるような予告パターンテーブルとして短変動時間用同期予告パターンテーブルをセットする。

ここで本第２実施例のパチンコ遊技機において用いられる３つの予告パターンテーブルについて説明する。
本第１実施例の予告パターンテーブルは、図２７、図２８（ａ）および図２８（ｂ）の表に示されるように、予告パターンを実行する当該変動における変動時間に応じて、長変動時間用同期予告パターンテーブル、中変動時間用同期予告パターンテーブルまたは短変動時間用同期予告パターンテーブルの３つに大別される。

予告パターンテーブルにおいて選択されるステップアップ予告は、一例として図２９に示されるように、図柄変動装置５に表示されるキャラクター動作などが相違する４つの段階の表示態様を有するステップアップ予告演出の各段階をいかに遷移させて表示するかを決定するステップアップ予告情報（図２７および図２８中「ステップアップ予告」と表記）と、表示されるステップアップ予告演出の各段階の表示時刻の当該変動における変動開始時刻からの間隔を決定する表示時間情報（図２７および図２８中「（表示時間）」と表記）によって構成される。

本第２実施例においては、前記予告パターン乱数として取り得る値を「０〜８９９」までの９００個の数としているため、図１７、図２８（ａ）または図２８（ｂ）の表に示されるように、当該予告パターン乱数値と比較される前記予告パターン判定値も「０〜８９９」までの９００個の数となる。

例えば変動時間が３０ｓである変動に対して行う予告パターン決定処理において、前記ＣＰＵ５１が取得した予告パターン乱数値が「２５３」の場合、予告パターンとして「ＳＵ１→２（１．５ｓ→２．０ｓ）およびパターンＹ（１．５ｓ）」が選択され、すなわち図柄変動開始時刻より１．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ１を表示するとともに、当該時刻に同期して停止図柄予告演出として停止図柄予告を表示して、続いて図柄変動開始時刻より２．０ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ２を表示することが決定される。
同様に予告パターン乱数値が「２５９」の場合、予告パターンとして「ＳＵ１→２（１．５ｓ→２．０ｓ）およびパターンＹ（２．０ｓ）」が選択され、すなわち図柄変動開始時刻より１．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ１を表示して、続いて図柄変動開始時刻より２．０ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ２を表示するとともに、当該時刻に同期して停止図柄予告演出として停止図柄予告を表示することが決定される。

また例えば変動時間が３０ｓである変動に対して行う予告パターン決定処理において、前記ＣＰＵ５１が取得した予告パターン乱数値が「３５８」の場合、予告パターンとして「ＳＵ１→２→３（１．５ｓ→２．０ｓ→３．５ｓ）およびパターンＹＫ（１．５ｓ→２．０ｓ）」が選択され、すなわち図柄変動開始時刻より１．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ１を表示するとともに、当該時刻に同期して停止図柄予告演出として未確定図柄を少なくとも一つ含む停止図柄予告を表示して、続いて図柄変動開始時刻より２．０ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ２を表示するとともに、当該時刻に同期して停止図柄予告演出として表示された未確定図柄が確定図柄へと変更表示され、続いて図柄変動開始時刻より３．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ３を表示することが決定される。
同様に予告パターン乱数値が「３７１」の場合、予告パターンとして「ＳＵ１→２→３（１．５ｓ→２．０ｓ→３．５ｓ）およびパターンＹＫ（１．５ｓ→３．５ｓ）」が選択され、すなわち図柄変動開始時刻より１．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ１を表示するとともに、当該時刻に同期して停止図柄予告演出として未確定図柄を少なくとも一つ含む停止図柄予告を表示して、続いて図柄変動開始時刻より２．０ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ２を表示して、続いて図柄変動開始時刻より３．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ３を表示するとともに、当該時刻に同期して停止図柄予告演出として表示された未確定図柄が確定図柄へと変更表示されることが決定される。
同様に予告パターン乱数値が「３９２」の場合、予告パターンとして「ＳＵ１→２→３（１．５ｓ→２．０ｓ→３．５ｓ）およびパターンＹＫ（２．０ｓ→３．５ｓ）」が選択され、すなわち図柄変動開始時刻より１．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ１を表示して、続いて図柄変動開始時刻より２．０ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ２を表示するとともに、当該時刻に同期して停止図柄予告演出として未確定図柄を少なくとも一つ含む停止図柄予告を表示して、続いて図柄変動開始時刻より３．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ３を表示するとともに、当該時刻に同期して停止図柄予告演出として表示された未確定図柄が確定図柄へと変更表示されることが決定される。

さらに例えば変動時間が３０ｓである変動に対して行う予告パターン決定処理において、前記ＣＰＵ５１が取得した予告パターン乱数値が「８５０」の場合、予告パターンとして「ＳＵ１→４（１．５ｓ→４．５ｓ）およびパターンＹＫ（１．５ｓ→４．７ｓ）」が選択され、すなわち図柄変動開始時刻より１．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ１を表示するとともに、当該時刻に同期して停止図柄予告演出として未確定図柄を少なくとも一つ含む停止図柄予告を表示して、続いて図柄変動開始時刻より４．５ｓ後にステップアップ予告演出としてＳＵ２を表示するとともに、当該時刻に応じて当該時刻より０．２ｓ経過した時刻（すなわち図柄変動開始時刻より４．７ｓ後）に停止図柄予告演出として表示された未確定図柄が確定図柄へと変更表示されることが決定される。

本第２実施例のパチンコ遊技機は、図２７、図２８（ａ）および図２８（ｂ）に示されるように、ステップアップ予告演出および停止図柄予告演出の両者を行う予告パターンの全てにおいて、ステップアップ予告演出の表示態様の各段階に同期してまたは応じて停止図柄予告演出が表示または変更表示されるため、前記ステップアップ予告手段５１６によって前記図柄変動装置５に表示されたステップアップ予告演出の表示態様の各段階と時間的関連性または関連性を有した前記停止図柄予告手段５１２による停止図柄予告演出の表示またはおよび前記停止図柄予告変更手段５１３による停止図柄予告演出の変更表示を行うことを可能としたものである。

次に本第２実施例のパチンコ遊技機における予告パターンの具体的な変更態様について説明する。

予告パターンとして「ＳＵ１→２（１．５ｓ→２．０ｓ）およびパターンＹ（２．０ｓ）」が選択された場合には、図３０に示されるように、前記図柄変動装置５の前記液晶画面９０において装飾図柄が変動を開始した後（図３０（Ａ））、装飾図柄が変動を開始してから１．５ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、図２９に示されるＳＵ１の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図３０（Ｂ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから２．０ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、図２９に示されるＳＵ２の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに、前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に対応する図柄を使用して、例えば、前記有効ラインの左表示領域９２Ｌに「４」の装飾図柄、右表示領域９２Ｒに「７」の装飾図柄が停止予定図柄として予告され（図３０（Ｃ））、この停止図柄予告通りに、左表示領域９２Ｌに「４」の装飾図柄が停止し、続いて右表示領域９２Ｒに「７」の装飾図柄が停止して、最後に中央表示領域９２Ｃに例えば「６」の装飾図柄が停止する（図３０（Ｄ））。

次に予告パターンとして「ＳＵ１→２→３（１．５ｓ→２．０ｓ→３．５ｓ）およびパターンＹＫ（１．５ｓ→２．０）」が選択された場合には、図３１に示されるように、前記図柄変動装置５の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後（図３１（Ａ））、装飾図柄が変動を開始してから１．５ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、図２９に示されるＳＵ１の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに、当該ＳＵ１の表示と同期して前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、有効ラインの左表示領域９２Ｌに「３」の確定図柄の装飾図柄、右表示領域９２Ｒに「３？」の未確定図柄の装飾図柄が停止予定図柄として予告され（図３１（Ｂ））、次にＳＵ２の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに、当該ＳＵ２の表示と同期して前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、有効ラインの右表示領域９２Ｒに表示された「３？」の未確定図柄が「３」の確定図柄の停止予定図柄へと変更表示され（図３１（Ｃ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから３．５ｓ経過すると、ＳＵ３の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図３１（Ｄ））、その後予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に応じて、図３１（Ｅ１）または図３１（Ｅ２）に示されるように、全ての表示領域９２Ｌ、９２Ｃおよび９２Ｒに装飾図柄が停止表示される。

また予告パターンとして「ＳＵ１→２→４（１．５ｓ→２．０ｓ→４．５ｓ）およびパターンＹＫ（２．０ｓ→４．５ｓ）」が選択された場合には、図３２に示されるように、前記図柄変動装置５の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後（図３２（Ａ））、装飾図柄が変動を開始してから１．５ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、図２９に示されるＳＵ１の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図３２（Ｂ））、次に装飾図柄が変動を開始してから２．０ｓ経過すると、ＳＵ２の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに、当該ＳＵ２の表示と同期して前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、有効ラインの全ての表示領域９２Ｌ、９２Ｃまたは９２Ｒに「剣？」の未確定図柄の装飾図柄が停止予定図柄として予告され、（図３１（Ｃ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから４．５ｓ経過すると、ＳＵ４の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに、当該ＳＵ４の表示と同期して前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、有効ラインの全ての表示領域９２Ｌ、９２Ｃまたは９２Ｒに表示された「剣？」の未確定図柄が「剣」の確定図柄の停止予定図柄へと変更表示され（図３２（Ｄ））、その後予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に応じて、図３２（Ｅ）に示されるように全ての表示領域９２Ｌ、９２Ｃおよび９２Ｒに装飾図柄が停止表示される。

以下上記構成より成る本第２実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。

本第２実施例のパチンコ遊技機は、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示されたステップアップ予告演出の表示態様の遷移傾向が、ステップアップ予告演出の４段階の表示態様のうち少なくともいずれかの段階をスキップして遷移する場合には、必ず前記停止図柄予告変更手段５１３が前記停止図柄予告手段によって表示された当該停止図柄予告の変更表示を行うので、当該ステップアップ予告が切り換わる度に遊技者の関心を惹きつけるとともに、停止図柄予告の変更表示に対して期待感を持つ遊技者が、ステップアップ予告演出の遷移態様と停止図柄予告の表示態様および変更表示態様との依存性または相関性に応じて、ステップアップ予告演出の遷移傾向に対応して興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

本第２実施例のパチンコ遊技機は、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示された表示態様の結果に応じて、前記停止図柄予告手段５１２が停止図柄予告の表示を行う確率（停止図柄予告としてパターンＹが選択される割合）またはおよび前記停止図柄予告変更手段５１３が前記停止図柄予告手段５１２によって表示された当該停止図柄予告の変更表示を行う確率（停止図柄予告としてパターンＹＫが選択される割合）が異なるように構成されるので、当該ステップアップ予告が切り換わる事への遊技者の関心を惹きつけるとともに、停止図柄予告の表示またはおよび停止図柄予告の変更表示に対して期待感を持つ遊技者が、ステップアップ予告演出によって表示される最終表示態様がどの段階までステップアップするのかに対しての興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

本第２実施例のパチンコ遊技機は、予告パターンとして「ＳＵ１→４（１．５ｓ→４．５ｓ）およびパターンＹＫ（１．５ｓ→４．６ｓ）」が選択された場合においては、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示されるステップアップ予告演出の各段階と、前記停止図柄予告５１２によって表示される停止図柄予告演出が同タイミングにおいて行われるとともに、前記停止図柄予告変更手段５１３によって変更表示される停止図柄予告演出が所定時間遅らせたタイミングによって行われるので、ステップアップ予告演出と停止図柄予告演出の表示または変更表示を複合化するとともに連係させることにより、図柄変動の興趣を向上させるとともに持続させるという効果を奏する。

本第２実施例のパチンコ遊技機は、予告パターンとして「ＳＵ１→２→４（１．５ｓ→２．０ｓ→４．５ｓ）およびパターンＹＫ（２．０ｓ→４．５ｓ）」が選択された場合などにおいては、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示されるステップアップ予告演出の各段階と、前記停止図柄予告５１２によって表示されるまたは前記停止図柄予告変更手段５１３によって変更表示される停止図柄予告演出が、同タイミングにおいて同期して行われるので、ステップアップ予告演出と停止図柄予告演出の表示または変更表示を同期させて複合化することにより、タイムリーな図柄変動を実現することにより、テンポ良く興趣を向上させるという効果を奏する。

本第２実施例のパチンコ遊技機は、大当り乱数値、大当り図柄乱数値、遊技状態、リーチ乱数値および変動パターン乱数値等に応じて、選択される変動時間の選択割合が異なるとともに、選択される当該変動時間に応じて異なる予告パターンテーブルによって前記図柄変動装置５に表示する予告パターンを選択するため、すなわち選択される当該変動時間に応じて前記図柄変動装置５に表示される予告パターンの選択割合が異なるため、前記ステップアップ予告手段５１６によって前記図柄変動装置５に表示されるステップアップ予告の表示態様および表示態様の遷移傾向、前記停止図柄予告手段５１２によって前記図柄変動装置５に表示される停止図柄予告の表示態様またはおよび前記停止図柄予告変更手段５１３によって行われる停止図柄予告の変更態様によって遊技者が大当り、チャンス演出またはおよびリーチ演出への期待度を高めて興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

また本第２実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告を当該停止図柄予告とは遊技者にとって期待度の異なる停止図柄予告へと変更するので、図柄変動中の遊技者の期待感に変化を持たせることにより図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

さらに本第２実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告「剣？・剣？・剣？」を当該停止図柄予告よりも遊技者にとって期待度の高い停止図柄予告「剣・剣・剣」へとランクアップさせるので、遊技者の期待感を向上させるとともに、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

また本第２実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止予定図柄「剣？」を、より期待度の高い停止予定図柄「剣」へとランクアップさせるので、ランクアップした停止予定図柄により遊技者の期待感を向上させるとともに、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

さらに本第２実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告中の停止予定図柄にその停止予定図柄が停止することが未確定の未確定図柄「剣？」が含まれている場合において、本当に停止するか疑問の残る中途半端な期待感の当該未確定図柄「剣？」を、その停止予定図柄が停止することが確定しており、本当に停止するか疑問の残らない確定図柄「剣」へとランクアップさせるので、ランクアップした確定図柄により遊技者の期待感を向上させるとともに、例えば、「この図柄が止まって欲しい」といった遊技者の希望に応え、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

また本第２実施例のパチンコ遊技機は、予告パターンテーブルや予告パターン決定処理を行うプログラムなど、ステップアップ予告の表示、停止図柄予告の表示および停止図柄予告の変更表示を行うための各種の情報等が、前記演出制御基板５０の前記ＲＯＭ５２に記憶されているので、多彩な演出制御を可能にするとともに、前記主制御基板４０の前記ＲＯＭ４２の容量を抑えられるという効果を奏する。

また本第２実施例のパチンコ遊技機は、変更前の停止図柄予告態様を予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に制約されることなく自由に設定することができるので、より複雑で変化のある停止図柄予告演出が可能になるという効果を奏する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、図３３ないし図４１に示されるように、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示される停止図柄予告の表示態様またはおよび表示態様の遷移態様、前記停止図柄予告手段５１２によって表示される停止図柄予告の表示態様またはおよび前記停止図柄予告変更手段５１３によって行われる停止図柄予告の変更態様が、当該変動に対応する大当たり判定情報、大当たり種別情報、小当たり判定情報およびリーチ判定情報に応じて異なる重み付けで選択表示されるものであり、前記停止図柄予告変更手段５１３が前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告を複数回変更可能であるとともに、複数種類の異なる変更態様によって変更可能であるように構成されている点などが上述の第１実施例および第２実施例との主な相違点であり、以下相違点を中心に説明して、同一部分については同一符号を付して説明を省略する。

本第３実施例の予告パターン決定処理は、図３３に示されるようにステップＳ６３、ステップＳ６５、ステップＳ６７およびステップＳ６８においてセットされる予告パターンテーブルが上述の第１実施例および第２実施例の予告パターン決定処理においてセットされる予告パターンテーブルとは異なるものであり、以下においては上述の第１実施例および第２実施例の予告パターン決定処理との相違点を中心に詳細に説明して、同一のフローについては説明を省略する。

第３実施例の予告パターン決定処理においては、前記ＣＰＵ５１は、図３３に示されるステップＳ６１において受信した演出制御信号に基づいて、当該変動の変動内容が大当たりとなるもの、チャンス演出となるもの、リーチ演出を経てハズレとなるもの、もしくはリーチ演出を経ずにハズレとなるものかを判定する。

ステップＳ６２において、受信した演出制御信号に基づいて当該変動の変動内容が大当りとなるものか否かを判定する。

ステップＳ６２において当該変動の変動内容が大当りとなる（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ６３において、図３４に示されるような予告パターンテーブルとして大当り用予告パターンテーブルをセットする。
またステップＳ６２において当該変動の変動内容が大当りとならない（Ｎ）との判定結果の場合、ステップＳ６４へと移行する。

ステップＳ６４において、受信した演出制御信号に基づいて当該変動の変動内容がチャンス演出となるものか否かを判定する。

ステップＳ６４において当該変動の変動内容がチャンス演出となる（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ６５において、図３５に示されるような予告パターンテーブルとして小当り用予告パターンテーブルをセットする。
またステップＳ６４において当該変動の変動内容がチャンス演出とならない（Ｎ）との判定結果の場合、ステップＳ６６へと移行する。

ステップＳ６６において、受信した演出制御信号に基づいて当該変動の変動内容がリーチ演出を経てハズレなるものか否かを判定する。

ステップＳ６６において、当該変動の変動内容がリーチ演出を経てハズレとなる（Ｙ）との判定結果の場合、ステップＳ６７において、図３６に示されるような予告パターンテーブルとしてリーチ用予告パターンテーブルをセットする。
またステップＳ６６において当該変動の変動内容がリーチ演出を経てハズレとならない（Ｎ）との判定結果の場合、すなわち当該変動の変動内容がリーチ演出を経ずにハズレとなる場合、ステップＳ６８において、図３７に示されるような予告パターンテーブルとしてハズレ用予告パターンテーブルをセットする。

ここで本第３実施例のパチンコ遊技機において用いられる４つの予告パターンテーブルについて説明する。
本第３実施例の予告パターンテーブルは、図３４ないし図３７の表に示されるように、予告パターンを実行する当該変動における抽選結果またはおよび変動内容などに応じて、大当り用予告パターンテーブル、チャンス演出用予告パターンテーブル、リーチ用予告パターンテーブルまたはハズレ用予告パターンテーブルの４つに大別される。

さらに本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告手段５１２によって表示された停止図柄予告を前記停止図柄予告変更手段５１３によって遊技者にとって有利となる停止図柄予告へと変更可能であるとともに、遊技者にとって不利となる停止図柄予告へも変更可能であり、例えば停止図柄予告に含まれる停止予定図柄のうち未確定図柄のものを確定図柄へと変更（ランクアップ）することにより遊技者にとって有利となる停止図柄予告へと変更する停止図柄予告パターン（パターンＹＫ）とともに、停止図柄予告に含まれる停止予定図柄のうち確定図柄のものを未確定図柄へと変更（ランクダウン）することにより遊技者にとって不利となる停止図柄予告へと変更する停止図柄予告パターン（パターンＹＲＫ）を選択表示することが出来る。

例えば予告パターンとしてステップアップ予告パターンが「ＳＵ予告なし」であり、停止図柄予告パターンが表示された停止図柄予告が遊技者にとって不利な表示態様へと変更される「パターンＹＲＫ」が選択された場合には、図３８に示されるように前記図柄変動装置５の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後（図３８（Ａ））、前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に縛られることなく、例えば、前記有効ライン上の全ての表示領域に演出図柄「剣」の確定図柄を停止予定図柄として予告表示し、全体として「剣・剣・剣」という遊技者にとって期待度の高い停止図柄予告を行う（図３８（Ｂ））。

ここで図３８（Ｂ）に示される状態から後述する停止図柄予告の変更が行われなかった場合には、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告通りに図柄が停止するため、全ての表示領域に演出図柄「剣」が停止して、全体として「剣・剣・剣」の停止図柄態様となる。上述したように、全ての表示領域に「剣」の演出図柄が停止した場合には、所定の演出の発動契機となったり、モード移行の契機となるため、遊技者にとっては期待度の高い状態となる。

しかし本第３実施例のパチンコ遊技機においては、前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された確定図柄「剣」を停止予定図柄として含む停止図柄予告「剣・剣・剣」を、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様を参酌して、例えば、中央表示領域９２Ｃに予告表示されていた確定図柄「剣」を未確定図柄「剣？」に変更して、全体として「剣・剣？・剣」となる停止図柄予告へと変更し、停止図柄予告をランクダウンさせる（図３８（Ｃ））。その後、左表示領域９２Ｌおよび右表示領域９２Ｒには、当該領域に予告表示された確定図柄「剣」の停止予定図柄通りに、「剣」の演出図柄が停止するものの、中央表示領域９２Ｃには、当該領域に予告表示された停止予定図柄が未確定図柄「剣？」であるため、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に応じて、「剣」の演出図柄とは全く異なる「８」の数字に係る図柄が停止する場合もある（図３８（Ｄ））。「剣」の演出図柄は、上述したように、全ての表示領域に停止した場合にのみ所定の演出の発動契機等となるため、停止図柄予告の変更により、遊技者にとって期待度の低い停止図柄予告に変更されたことになる。

前記停止図柄予告変更手段５１３によって行われる前記複数種類の変更態様とは、一例として上述の第１実施例および第２実施例において説明した停止図柄予告に含まれる停止予定図柄のうち未確定図柄を確定図柄へと変更するもの（パターンＹＫ）や、例えば「３・７・６」の停止図柄予告から「７・７・７」の停止図柄予告へと変更する、すなわち大当りとならない停止図柄予告から大当りとなる停止図柄予告へと変更するもの（パターンＹＯ）や、例えば「８・剣・７」の停止図柄予告から「７・剣・７」の停止図柄予告へと変更する、すなわちチャンス演出とならない停止図柄予告からチャンス演出となる停止図柄予告へと変更するもの（パターンＹＣ）や、例えば「４・４？・３」の停止図柄予告から「４・４？・４」の停止図柄予告へと変更する、すなわちリーチ演出とならない停止図柄予告からリーチ演出となる停止図柄予告へと変更するもの（パターンＹＬ）がある。

本第３実施例における前記チャンス演出とは、図１１に示されるように小当たり当選時（変動パターン１５）もしくは大当たり当選時の１００分の２０の確率（変動パターン１４）においてのみ実行される専用の演出として設定されている。

また本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告手段５１２によって表示された停止図柄予告を前記停止図柄予告変更手段５１３によって複数回変更可能であるとともに、当該複数回の変更において複数種類の変更態様によって変更することが出来る。

例えば予告パターンとしてステップアップ予告パターンが「ＳＵ予告なし」であり、停止図柄予告パターンが表示された停止図柄予告が３回変更される「パターンＹＫＬＣ」が選択された場合には、図３９に示されるように前記図柄変動装置５の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後（図３９（Ａ））、前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に縛られることなく、例えば、前記有効ライン上の左表示領域９２Ｌに未確定図柄「７？」を停止予定図柄として予告表示して、全体として「７？・○・○」という停止図柄予告を行う（図３９（Ｂ））。
次に当該停止図柄予告「７？・○・○」を、前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、再度予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に縛られることなく「７・○・○」の停止図柄予告へと変更し、未確定図柄「７？」を確定図柄の「７」へと変更する（図３９（Ｃ））。なお、この変更は、上述したように未確定図柄の停止図柄予告を確定図柄の停止図柄予告にランクアップするものではあるが、停止図柄予告のランクアップは、停止図柄予告としての期待度アップに必ずしもつながるとは言い切れるものではない。
そこで前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、もう一度予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に縛られることなく当該停止図柄予告「７・○・○」をさらに「７・○・７」の停止図柄予告に変更して、非リーチ状態の停止図柄予告からリーチ状態の停止図柄予告に変更させる（図３９（Ｄ））。なお、この変更は、非リーチ状態の停止図柄予告からリーチ状態の停止図柄予告にランクアップさせるものではあるが、例えば、擬似連続予告演出などを経ることなく直ちにリーチ状態になる場合が期待度の高い状態として設定されていないような場合には、同様に停止図柄予告としての期待度アップに必ずしもつながるとは言い切れるものではない。
そこで前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、当該停止図柄予告「７・○・７」をさらに予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に対応する「７・剣・７」の停止図柄予告に変更して、非チャンス演出の停止図柄予告からチャンス演出の停止図柄予告に変更する（図３９（Ｅ））。そうすると、その後当該停止図柄予告通りに図柄が停止し、「７・剣・７」の停止図柄態様となりチャンス演出が発生するため（図３９（Ｆ））、最終的により期待度の高い停止図柄予告に変更されたといえる。

本第３実施例における予告パターンテーブルにおいて選択されるステップアップ予告は、一例として当該変動が行われる遊技状態またはおよび遊技情報に応じて２種類のステップアップ予告を切り換えて表示するものであるとともに、ステップアップ予告演出の各段階をいかに遷移させて表示するかを決定するステップアップ予告情報（図３４ないし図３７中「ステップアップ予告」と表記）と、表示されるステップアップ予告演出の各段階の表示時刻の当該変動における変動開始時刻からの間隔を決定する表示時間情報（図３４ないし図３７中「（表示時間）」と表記）によって構成される。

本第３実施例のステップアップ予告は、一例として遊技状態またはおよび遊技情報が「時短＋高確率」、「非時短＋高確率」、「時短＋低確率」および「非時短＋低確率＋特定遊技期間」である場合には上述の第１実施例と同様に図２１に示されるような背景画像などが相違する４つの段階の表示態様を切り換え表示するとともに、遊技状態またはおよび遊技情報が「非時短＋低確率＋非特定遊技期間」である場合には上述の第２実施例と同様に図２９に示されるようなキャラクターの動作が相違する４つの段階の表示態様を切り換え表示する。

本第３実施例においては、上述の第１実施例および第２実施例と同様に前記予告パターン乱数として取り得る値を「０〜８９９」までの９００個の数としているため、図３４（ａ）、図３４（ｂ）、図３５（ａ）、図３５（ｂ）、図３６および図３７の表に示されるように、当該予告パターン乱数値と比較される前記予告パターン判定値も「０〜８９９」までの９００個の数となる。

次に本第３実施例のパチンコ遊技機における予告パターンの具体的な変更態様について説明する。なお遊技状態は「時短＋高確率」遊技状態であるものとする、すなわちステップアップ予告演出は、図２１に示される背景画像が異なる４つの表示態様が表示される。

予告パターンとして「ＳＵ１→２→３（１．５ｓ→２．０ｓ→３．５ｓ）およびパターンＹＬＣ（４．０ｓ→５．０ｓ→６．０）」が選択された場合には、図４０に示されるように、前記図柄変動装置５の前記液晶画面９０において装飾図柄が変動を開始した後（図４０（Ａ））、装飾図柄が変動を開始してから１．５ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、ＳＵ１の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図４０（Ｂ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから２．０ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、ＳＵ２の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図４０（Ｃ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから３．５ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、ＳＵ３の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図４０（Ｄ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから４．０ｓ経過すると、前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、例えば、前記有効ラインの左表示領域９２Ｌに「６」の装飾図柄、右表示領域９２Ｒに「７」の装飾図柄、中表示領域９２Ｃに「７？」の装飾図柄が停止予定図柄として予告され（図４０（Ｅ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから５．０ｓ経過すると、前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、有効ラインの左表示領域９２Ｌに表示された「６」の装飾図柄が「７」の装飾図柄の停止予定図柄へと変更表示され、すなわちリーチ演出とならない停止図柄予告からリーチ演出となる停止図柄予告へと変更され（図４０（Ｆ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから６．０ｓ経過すると、前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、有効ラインの中表示領域９２Ｃに表示された「７？」の未確定図柄が「剣」の演出図柄の停止予定図柄へと変更表示され、すなわちチャンス演出とならない停止図柄予告からチャンス演出となる停止図柄予告へと変更され（図４０（Ｇ））、この停止図柄予告通りに、左表示領域９２Ｌに「７」の装飾図柄が停止し、続いて右表示領域９２Ｒに「７」の装飾図柄が停止して、最後に中央表示領域９２Ｃに例えば「剣」の装飾図柄が停止してチャンス演出へと発展する（図４０（Ｈ））。

また予告パターンとして「ＳＵ１→２→３→４（１．５ｓ→２．０ｓ→３．０ｓ→４．５ｓ）およびパターンＹＬＲＬＯ（２．０ｓ→４．５ｓ→５．０ｓ→７．５ｓ）」が選択された場合には、図４１に示されるように、前記図柄変動装置５の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後（図４１（Ａ））、装飾図柄が変動を開始してから１．５ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、ＳＵ１の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図４１（Ｂ））、次に装飾図柄が変動を開始してから２．０ｓ経過すると、ＳＵ２の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに、当該ＳＵ２の表示と同期して前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、例えば、前記有効ラインの左表示領域９２Ｌに「９」の装飾図柄、右表示領域９２Ｒに「８」の装飾図柄、中表示領域９２Ｃに「８？」の装飾図柄が停止予定図柄として予告され（図４１（Ｃ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから３．０ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、ＳＵ３の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図４１（Ｄ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから４．５ｓ経過すると、ＳＵ４の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに、当該ＳＵ４の表示と同期して前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、有効ラインの左表示領域９２Ｌに表示された「９」の装飾図柄が「８」の装飾図柄の停止予定図柄へと変更表示され、すなわちリーチ演出とならない停止図柄予告からリーチ演出となる停止図柄予告へと変更され（図４１（Ｅ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから５．０ｓ経過すると、前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、有効ラインの左表示領域９２Ｌに表示された「８」の装飾図柄が「７」の装飾図柄の停止予定図柄へと変更表示され、すなわちリーチ演出となる停止図柄予告からリーチ演出とならない停止図柄予告へと変更され（図４１（Ｆ））続いて装飾図柄が変動を開始してから７．５ｓ経過すると、有効ラインの中表示領域９２Ｃに表示された「８？」の未確定図柄が「７」の装飾図柄の停止予定図柄へと変更表示されるとともに、右表示領域９２Ｒに表示された「８」の装飾図柄が「７」の装飾図柄の停止予定図柄へと変更表示され、すなわち大当りとならない停止図柄予告から大当り確定となる停止図柄予告へと変更され（図４１（Ｇ））、その後予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に応じて最終的に表示された当該停止図柄予告に応じて、図４１（Ｈ）に示されるように全ての表示領域９２Ｌ、９２Ｃおよび９２Ｒに装飾図柄が停止表示され大当りへと発展する。

以下上記構成より成る本第３実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示された表示態様の結果に応じて、前記停止図柄予告手段５１２が停止図柄予告の表示を行う確率、前記停止図柄予告変更手段５１３が前記停止図柄予告手段５１２によって表示された当該停止図柄予告の変更表示を行う確率、前記停止図柄予告変更手段５１３が当該停止図柄予告の変更を行う回数、前記停止図柄予告変更手段５１３が当該停止図柄予告を変更する変更態様またはおよび前記停止図柄予告変更手段５１３が当該停止図柄予告を変更する際に遊技者にとって不利な表示態様となるように変更する確率が異なるように構成されるので、大当り、チャンス演出およびリーチ演出などの遊技者が期待感を抱く対象としての遊技に関する遊技情報と密接に関連した停止図柄予告の表示、停止図柄予告の変更表示、停止図柄予告の変更回数、停止図柄予告の変更態様またはおよび停止図柄予告の変更による期待度の増減によって、期待感を持つ遊技者がステップアップ予告演出の表示態様と停止図柄予告の表示態様および変更表示態様との依存性または相関性に応じて、ステップアップ予告演出によって表示される最終表示態様がどの段階までステップアップするのかによって、関心および興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示されるステップアップ予告演出の各段階と、前記停止図柄予告５１２によって表示されるまたは前記停止図柄予告変更手段５１３によって変更表示される停止図柄予告演出が、所定のタイミングによって行われる予告パターンを選択表示可能であるので、ステップアップ予告演出と停止図柄予告演出の表示または変更表示を複合化して、図柄変動の興趣を向上させるとともに、持続させるという効果を奏する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示されるステップアップ予告演出の各段階と、前記停止図柄予告５１２によって表示されるまたは前記停止図柄予告変更手段５１３によって変更表示される停止図柄予告演出が、同期して行われる予告パターンを選択表示可能であるので、ステップアップ予告演出と停止図柄予告演出の表示または変更表示を同期させて複合化して、図柄変動の興趣を瞬発的に向上させるという効果を奏する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、大当り乱数値、大当り図柄乱数値、遊技状態、リーチ乱数値および変動パターン乱数値等に応じて異なる予告パターンテーブルによって前記図柄変動装置５に表示する予告パターンを選択するとともに、前記４種類の予告パターンテーブルに応じて前記図柄変動装置５に表示される予告パターンの選択割合が異なるため、前記ステップアップ予告手段５１６によって前記図柄変動装置５に表示されるステップアップ予告の表示態様および表示態様の遷移傾向、前記停止図柄予告手段５１２によって前記図柄変動装置５に表示される停止図柄予告の表示態様またはおよび前記停止図柄予告変更手段５１３によって行われる停止図柄予告の変更態様によって遊技者が大当り、チャンス演出またはおよびリーチ演出への期待度を高めて、興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

また本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告を当該停止図柄予告とは遊技者にとって期待度の異なる停止図柄予告へと変更するので、図柄変動中の遊技者の期待感に変化を持たせることにより、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告手段５１２によって表示されたリーチ演出とならない停止図柄予告を前記停止図柄予告変更手段５１３によってリーチ演出となる停止図柄予告へと変更するため、リーチ演出への期待感さらにはリーチ演出を経て大当りとなる事への期待感を増大させることにより、停止図柄予告演出の演出効果を高め、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告手段５１２によって表示されたチャンス演出とならない停止図柄予告を前記停止図柄予告変更手段５１３によってチャンス演出となる停止図柄予告へと変更するため、チャンス演出への期待感さらにはチャンス演出を経て大当りとなる事また遊技状態が移行することなどへの期待感を増大させることにより、停止図柄予告演出の演出効果を高め、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告手段５１２によって表示された大当りとならない停止図柄予告を前記停止図柄予告変更手段５１３によって大当りとなる停止図柄予告へと変更するため、大当りへの期待感を瞬発的に高めることにより、停止図柄予告演出の演出効果を高め図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。また図柄変動における予告段階において大当りを確定することにより、遊技者が安心感を持ってその後の図柄変動演出を楽しむことが出来るという効果を奏する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告手段５１２によって表示された停止図柄予告を前記停止図柄予告変更手段５１３によって表示された当該停止図柄予告に対して遊技者にとって不利となる停止図柄予告へと変更可能であるため、事後的に期待度の低い停止図柄予告に変更されることになるとしても、当該ランクダウン機能を備えていることにより、前記停止図柄予告手段５１２によって先に一旦期待度の高い停止図柄予告を予告表示することが出来るため、変更前の停止図柄予告の態様は、前記主制御基板４０において決定される変動パターンの内容（大当り、チャンス演出、リーチ、ハズレなどの各種の情報）に縛られずに、いかなる態様の停止図柄予告であっても採用することができる。
したがって本第３実施例のパチンコ遊技機は、従来のパチンコ遊技機においては例えば内部的に大当りに当選している場合にしか見ることの出来ない出現率の低い停止図柄予告や期待度の高い停止図柄予告など、普段はなかなか見ることの出来ない停止図柄予告でさえも前記変動パターンの内容や予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に縛られることなく一旦予告表示することができるので、遊技者の期待感を維持どころか減退させる可能性のある従来の停止図柄予告とは異なり、「すごい停止図柄予告が出た！」といった遊技者の気持ちを瞬発的に高める停止図柄予告が可能になる。その結果、大当り遊技状態中だけではなく、通常遊技状態中の一図柄変動中における興趣をも向上させることができるという効果を奏する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、図３６および図３７に示されるようにハズレ用予告パターンテーブルおよびリーチ用予告パターンテーブルにおいては、選択決定される停止図柄予告演出として停止図柄予告の変更を最大で１回行う構成であるとともに、図３５（ａ）および図３５（ｂ）に示されるようにチャンス演出用予告パターンテーブルにおいては、選択決定される停止図柄予告演出として停止図柄予告の変更を最大で２回行う構成であるとともに、図３４（ａ）および図３４（ｂ）に示されるように大当り用予告パターンテーブルにおいては、選択決定される停止図柄予告演出として停止図柄予告の変更を最大で３回行う構成であるため、前記図柄表示装置５に表示された停止図柄予告が２回表示された場合には、当該変動における変動内容がチャンス演出または大当りとなる事が確定するとともに、前記図柄表示装置５に表示された停止図柄予告が３回表示された場合には、当該変動における変動内容が大当りとなる事が確定するため、遊技者は前記図柄表示装置５に表示される停止図柄予告演出の変更回数に応じてチャンス演出または大当りへの期待感を向上させることが出来るという効果を奏する。

本第３実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３によって前記図柄変動装置５に表示された停止図柄予告を異なる複数種類の変更態様によって変更することが可能であるため、前記停止図柄予告手段５１２によって表示された停止図柄予告に対して、「この停止図柄予告が大当りとなるように変更して欲しい」、「この停止図柄予告がチャンス演出となるように変更して欲しい」または「この停止図柄予告がリーチ演出となるように変更して欲しい」などといった遊技者の期待感の対象を複雑多岐とならしめ、結果として期待感の持続する停止図柄予告演出、さらには期待感の持続する図柄変動演出を可能とするという効果を奏する。

また本第３実施例のパチンコ遊技機は、予告パターンテーブルや予告パターン決定処理を行うプログラムなど、ステップアップ予告の表示、停止図柄予告の表示および停止図柄予告の変更表示を行うための各種の情報等が、前記演出制御基板５０の前記ＲＯＭ５２に記憶されているので、多彩な演出制御を可能にするとともに、前記主制御基板４０の前記ＲＯＭ４２の容量を抑えられるという効果を奏する。

また本第３実施例のパチンコ遊技機は、変更前の停止図柄予告態様を予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に制約されることなく自由に設定することができるので、より複雑で変化のある停止図柄予告演出が可能になるという効果を奏する。

本第４実施例のパチンコ遊技機は、図２および図４２および図４３に示されるように、前記複数の装飾図柄が夫々の装飾図柄を識別することを可能とする識別情報９０ないし９９としての数字情報または文字情報と、前記複数の図柄によって夫々異なり前記複数の図柄を装飾する装飾情報９０Ｋないし９９Ｋとしてのキャラクタから構成されるとともに、前記停止図柄予告手段５１２によって表示されるまたはおよび前記停止図柄予告変更手段５１３によって変更表示される停止図柄予告演出またはおよび停止予定図柄が１つの前記装飾情報９０Ｋないし９９Ｋのみを表示するまたはおよび複数の前記装飾情報９０Ｋないし９９Ｋの組み合わせを表示することによって構成される点などが上述の第１実施例ないし第３実施例との主な相違点であり、以下相違点である停止図柄予告演出の表示態様またはおよび変更態様を中心に説明して、同一部分については同一符号を付して説明を省略する。

本第４実施例のパチンコ遊技機における予告パターンのステップアップ予告演出は、図２１に示される背景画像が異なる４つの表示態様が表示される。

予告パターンとして「ＳＵ１→２→３（１．５ｓ→２．０ｓ→３．５ｓ）およびパターンＹＬＣ（４．０ｓ→５．０ｓ→６．０）」が選択された場合には、図４２に示されるように、前記図柄変動装置５の前記液晶画面９０において装飾図柄が変動を開始した後（図４２（Ａ））、装飾図柄が変動を開始してから１．５ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、ＳＵ１の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図４２（Ｂ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから２．０ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、ＳＵ２の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図４２（Ｃ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから３．５ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、ＳＵ３の表示態様が前記図柄変動装置５に表示され（図４２（Ｄ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから４．０ｓ経過すると、前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、例えば、前記有効ラインの左表示領域９２Ｌに「６」の装飾図柄の装飾情報９６Ｋとしての太陽を表象するキャラクタ、右表示領域９２Ｒに「７」の装飾図柄の装飾情報９７Ｋとしての本第４実施例のパチンコ遊技機が扱う題材における主人公を表象するキャラクタ、中表示領域９２Ｃに「７」の装飾図柄の装飾情報９７Ｋとしての主人公を表象して輪郭がぼやけた（図中破線表示）キャラクタが停止予定図柄として予告され（図４２（Ｅ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから５．０ｓ経過すると、前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、有効ラインの左表示領域９２Ｌに表示された「６」の装飾図柄の装飾情報９６Ｋとしての太陽を表象するキャラクタが「７」の装飾図柄の装飾情報９７Ｋとしての主人公を表象するキャラクタによって前記図柄変動装置５の表示領域外へと押し出されることにより変更表示され、すなわちリーチ演出とならない停止図柄予告からリーチ演出となる停止図柄予告へと変更され（図４２（Ｆ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから６．０ｓ経過すると、前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、有効ラインの中表示領域９２Ｃに表示された「７」の装飾図柄の装飾情報９７Ｋとしての主人公を表象して輪郭がぼやけた（図中破線表示）キャラクタが「剣」の演出図柄の装飾情報９０Ｋとしての剣を表象するキャラクタが前記図柄変動装置５の上部から落下することにより斬られて非表示となるように変更表示され、すなわちチャンス演出とならない停止図柄予告からチャンス演出となる停止図柄予告へと変更され（図４２（Ｇ））、この装飾情報９０Ｋ、９６Ｋおよび９７Ｋの組み合わせを表示することによって構成された停止図柄予告通りに、左表示領域９２Ｌに「７」の装飾図柄が停止し、続いて右表示領域９２Ｒに「７」の装飾図柄が停止して、最後に中央表示領域９２Ｃに例えば「剣」の装飾図柄が停止してチャンス演出へと発展する（図４２（Ｈ））。

なお本第４実施例において、停止予定図柄として輪郭がぼやけたキャラクタを表示することは、当該停止予定図柄が未確定図柄であることを示すものであり、停止予定図柄として（輪郭がぼやけることなく）キャラクタが表示されることは、当該停止予定図柄が確定図柄であることを示すものである。

また本第４実施例における停止予定図柄の変更においては、変更前の装飾情報としてのキャラクタを非表示状態とした後に、変更後の装飾情報としてのキャラクタを表示する形態を採用する。

また予告パターンとして「ＳＵ１→２→３→４（１．５ｓ→２．０ｓ→３．０ｓ→４．５ｓ）およびパターンＹＹＹＯ（１．５ｓ→２．０ｓ→３．０ｓ→４．５ｓ）」が選択された場合には、図４３に示されるように、前記図柄変動装置５の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後（図４３（Ａ））、装飾図柄が変動を開始してから１．５ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、ＳＵ１の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに、当該ＳＵ１と同期して前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、前記有効ラインの左表示領域９２Ｌに「６」の装飾図柄の装飾情報９６Ｋとしての太陽を表象するキャラクタが停止予定図柄として表示され（図４３（Ｂ））、次に装飾図柄が変動を開始してから２．０ｓ経過すると、ＳＵ２の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに、当該ＳＵ２の表示と同期して前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、前記有効ラインの中表示領域９２Ｃに「６」の装飾図柄の装飾情報９６Ｋとしての太陽を表象して輪郭がぼやけたキャラクタ（図中破線表示）が停止予定図柄として予告され（図４３（Ｃ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから３．０ｓ経過すると、前記ステップアップ予告手段５１６の制御信号に基づき、ＳＵ３の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに当該ＳＵ３の表示と同期して前記停止図柄予告手段５１２の制御信号に基づき、前記有効ラインの右表示領域９２Ｒに「６」の装飾図柄の装飾情報９６Ｋとしての太陽を表象して輪郭がぼやけたキャラクタ（図中破線表示）が停止予定図柄として予告され（図４３（Ｄ））、続いて装飾図柄が変動を開始してから４．５ｓ経過すると、ＳＵ４の表示態様が前記図柄変動装置５に表示されるとともに、当該ＳＵ４の表示と同期して前記停止図柄予告変更手段５１３の制御信号に基づき、有効ラインの中表示領域９２Ｃおよび右表示領域９２Ｒに表示された「６」の装飾図柄の装飾情報９６Ｋとしての太陽を表象して輪郭がぼやけたキャラクタ（図中破線表示）が「６」の装飾図柄の装飾情報９６Ｋとしての太陽を表象したキャラクタへと変更表示され、すなわち大当りが未確定である停止図柄予告から大当りが確定となる停止図柄予告へと変更され（図４３（Ｅ））、その後予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に応じて最終的に表示された変更後の当該停止図柄予告に応じて、図４３（Ｆ）に示されるように全ての表示領域９２Ｌ、９２Ｃおよび９２Ｒに「６」の装飾図柄が停止表示され大当りへと発展する。

上述のように本第４実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告手段５１２によって表示される停止図柄予告を３回に分けて夫々を別の表示タイミングによって表示するものである。

以下上記構成より成る本第４実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。

本第４実施例のパチンコ遊技機は、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示または切換表示されたステップアップ予告演出が終了した後に、当該ステップアップ予告演出の表示態様に応じて、前記停止図柄予告手段５１２が停止図柄予告の表示を行い、さらには前記停止図柄予告変更手段５１３が前記停止図柄予告手段５１２によって表示された当該停止図柄予告の変更表示を行うので、ステップアップ予告演出の表示態様を認識した遊技者がステップアップ予告演出の表示態様と停止図柄予告の表示態様および変更表示態様との依存性または相関性に応じて、停止図柄予告の表示またはおよび停止図柄予告の変更表示への期待感を高めて、当該図柄変動に対する興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

本第４実施例のパチンコ遊技機は、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示されるステップアップ予告演出の各段階と、前記停止図柄予告５１２によって表示されるまたは前記停止図柄予告変更手段５１３によって変更表示される停止図柄予告演出が、所定のタイミングによって行われる予告パターンを選択表示可能であるので、ステップアップ予告演出と停止図柄予告演出の表示または変更表示を複合化して図柄変動の興趣を向上させるとともに持続させるという効果を奏する。

本第４実施例のパチンコ遊技機は、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示されるステップアップ予告演出の各段階と、前記停止図柄予告５１２によって表示されるまたは前記停止図柄予告変更手段５１３によって変更表示される停止図柄予告演出が、同期して行われる予告パターンを選択表示可能であるので、ステップアップ予告演出と停止図柄予告演出の表示または変更表示を同期させて複合化して図柄変動の興趣を瞬発的に向上させるという効果を奏する。

また本第４実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって予告された停止図柄予告を当該停止図柄予告とは遊技者にとって期待度の異なる停止図柄予告へと変更するので、図柄変動中の遊技者の期待感に変化を持たせることにより図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

本第４実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告手段５１２によって表示されたリーチ演出とならない停止図柄予告を前記停止図柄予告変更手段５１３によってリーチ演出となる停止図柄予告へと変更するため、リーチ演出への期待感さらにはリーチ演出を経て大当りとなる事への期待感を増大させることにより、停止図柄予告演出の演出効果を高め図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

本第４実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告手段５１２によって表示されたチャンス演出とならない停止図柄予告を前記停止図柄予告変更手段５１３によってチャンス演出となる停止図柄予告へと変更するため、チャンス演出への期待感さらにはチャンス演出を経て大当りとなる事また遊技状態が移行することなどへの期待感を増大させることにより、停止図柄予告演出の演出効果を高め図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。

本第４実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告手段５１２によって表示された大当りとならない停止図柄予告を前記停止図柄予告変更手段５１３によって大当りとなる停止図柄予告へと変更するため、大当りへの期待感を瞬発的に高めることにより、停止図柄予告演出の演出効果を高め図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。また図柄変動における予告段階において大当りを確定することにより、遊技者が安心感を持ってその後の図柄変動演出を楽しむことが出来るという効果を奏する。

本第４実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３が、前記停止図柄予告手段５１２によって表示された停止図柄予告を選複数回変更可能であるため、遊技者は前記図柄表示装置５に表示される停止図柄予告演出の変更の度に停止図柄予告の内容が変化することにより図柄変動の興趣を向上させることにより、結果としてトータルの図柄変動の興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。

本第４実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段５１３によって前記図柄変動装置５に表示された停止図柄予告を異なる複数種類の変更態様によって変更することが可能であるため、前記停止図柄予告手段５１２によって表示された停止図柄予告に対して、「この停止図柄予告が大当りとなるように変更して欲しい」、「この停止図柄予告がチャンス演出となるように変更して欲しい」または「この停止図柄予告がリーチ演出となるように変更して欲しい」などといった遊技者の期待感の対象を多岐とならしめ、結果として期待感の持続する停止図柄予告演出、さらには期待感の持続する図柄変動演出を可能とするという効果を奏する。

また本第４実施例のパチンコ遊技機は、変更前の停止図柄予告態様を予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に制約されることなく自由に設定することができるので、より複雑で変化のある停止図柄予告演出が可能になるという効果を奏する。

上述の実施例は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。

上述の第１実施例ないし第４実施例においては、前記ステップアップ予告手段５１６によって表示されるステップアップ予告演出を４段階のものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップアップ予告演出として２段階、３段階または５段階以上を備えた形態を採用することが出来る。

上述の実施例においては、前記停止図柄予告変更手段５１３によって行う停止図柄予告の変更は、未確定図柄の停止図柄予告から確定図柄の停止図柄予告、非リーチ演出の停止図柄予告からリーチ演出の停止図柄予告、非チャンス演出の停止図柄予告からチャンス演出の停止図柄予告または非大当りの停止図柄予告から大当りの停止図柄予告に変更する形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、非擬似連の停止図柄予告から擬似連の停止図柄予告、非確変大当りの停止図柄予告かた確変大当りの停止図柄予告、非チャンス目の停止図柄予告からチャンス目の停止図柄予告または非小当たりの停止図柄予告から小当たりの停止図柄予告に変更する形態を採用することが出来るものである。これらの形態を採用する場合は演出制御基板のＣＰＵ５１は、演出制御信号中の大当り乱数情報、擬似連判定情報、大当り図柄乱数情報、遊技状態、変動パターン、変動内容などを必要に応じて判断して予告パターンを決定することが出来る。

上述の第１実施例ないし第４実施例においては、前記装飾図柄の変動が仮停止した後に前記装飾図柄に対応する装飾情報が所定の動き（例えば人物キャラクタであれば決めポーズをとる等）を行う形態を採用することが出来る。
また少なくとも１つの前記装飾図柄に対応する装飾情報が所定の動きを行った場合に特定の演出を実行するまたは大当り期待度が変化するようなパチンコ遊技機に本発明を適用した場合、前記停止図柄予告変更手段５１３によって前記装飾情報が所定の動きを行わないような停止図柄予告から前記装飾情報が所定の動きを行うような停止図柄予告へと変更する態様を採用することが出来る。

上述の第１実施例ないし第４実施例、前記主制御基板４０において決定される変動時間については、一例として２０００ｍｓ（２ｓ）、１００００ｍｓ（１０ｓ）または３００００ｍｓ（３０ｓ）の３種類としたが、決定される変動時間は３種類に限定されるものではなく、必要に応じて１種類、２種類または４種類以上の変動時間から決定し得る態様を採用することも出来る。
また決定される変動時間の数値については、２０００ｍｓ、１００００ｍｓまたは３００００ｍｓに限定されるものではなく、５０００ｍｓ、１５０００ｍ、２００００ｍｓまたはその他の変動時間を決定し得る構成とすることも出来る。

上述の実施例では、背景画像の変化またはキャラクターの動作によって異なる４つの段階の表示態様をステップアップ予告演出として採用したが、本発明のステップアップ予告演出はこれに限定されるものではなく、前記可動役物１４の段階的な動作によって実現する形態も採用出来るし、その他本発明の技術的思想および構成要件を満たす範囲内においては適宜選択して用いることが出来る。

図２４（Ｃ）、図２４（Ｄ）、図２５（Ｄ）、図２５（Ｅ）、図２５（Ｆ）、図４０（Ｅ）、図４０（Ｆ）、図４０（Ｇ）、図４０（Ｈ）、図４１（Ｅ）、図４１（Ｆ）、図４１（Ｇ）、図４２（Ｅ）、図４２（Ｆ）、図４２（Ｇ）、図４２（Ｈ）および図４３（Ｆ）に示されるように、本第１実施例、第３実施例および第４実施例においては一旦表示されたステップアップ予告演出の最終の表示態様を、当該変動した装飾図柄が停止するまで表示し続けるものとしたが、停止図柄予告演出を表示する際またはリーチ演出へと発展する際等に表示したステップアップ予告演出を非表示としてもよく、ステップアップ予告演出またはおよび停止図柄予告演出の表示継続時間などは適宜に選択的に設定可能である。
同様に本第２実施例においては、図３０（Ｄ）、図３１（Ｅ１）、図３１（Ｅ２）および図３２（Ｅ）に示されるように、図３０（Ｃ）、図３１（Ｄ）および図３２（Ｄ）において表示されたステップアップ予告演出を、一定時間表示した後は非表示とするものとしたが、上述の第１実施例、第３実施例および第４実施例と同様に図柄変動の終了時刻まで表示するような形態を採用することが出来るとともに、ステップアップ予告演出またはおよび停止図柄予告演出の表示継続時間などは適宜選択的に設定可能である。

上述の第３実施例においては、予告パターンが決定および表示される当該変動に対応する大当たり判定情報、大当たり種別情報、小当たり判定情報、リーチ判定情報および変動時間情報に応じて異なる重み付けで予告パターンが選択表示される構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連判定情報、擬似連種別情報、大当たり停止図柄情報、ハズレ停止図柄情報またはその他の遊技情報に応じて異なる重み付けで選択表示される形態を採用することも出来る。
また第１実施例、第２実施例および第４実施例についても、上記したような遊技情報に応じて異なる重み付けで予告パターンを選択表示する構成を採用することが出来る。

上述の第３実施例においては、前記停止図柄予告変更手段５１３によって遊技者にとって不利な停止図柄予告から遊技者にとって有利となる停止図柄予告へと変更する停止図柄予告パターンについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示された変更前の停止図柄予告を遊技者にとって不利とも有利とも容易に判断出来ないような停止図柄予告に変更する形態を採用することが出来るとともに、これらは第１実施例、第２実施例または第４実施例に採用することも出来る。

上述の実施例１ないし実施例４においては、前記停止図柄予告変更手段５１３によって行われる停止図柄予告の変更態様として未確定図柄から確定図柄、大当り不確定から大当り確定、チャンス演出なしからチャンス演出あり、リーチ演出なしからリーチ演出へと変更する形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連演出無しから擬似連演出有りを採用出来るとともに、その他の変更態様についても本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、適宜採用可能である。

上述の実施例１ないし実施例４においては、変動中の装飾図柄および前記停止図柄予告手段５１２または前記停止図柄予告変更手段５１３によって行われる停止図柄予告の表示態様は、ステップアップ予告演出の表示態様および背景画像などを遊技者が視認出来るように半透明表示にするとともに、装飾図柄が停止した場合には停止図柄を視認し易いように停止した当該装飾図柄の表示領域においては、ステップアップ予告演出の表示態様および背景画像の上に停止した当該装飾図柄を不透明表示により上書きする表示形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動中の装飾図柄および前記停止図柄予告手段５１２または前記停止図柄予告変更手段５１３によって行われる停止図柄予告の表示態様および停止した当該装飾図柄の表示形態と共に不透明表示とする形態を採用することが出来る。
また上述の第１実施例ないし第４実施例においては、変動中の装飾図柄および前記停止図柄予告手段５１２または前記停止図柄予告変更手段５１３によって行われる停止図柄予告の表示態様を不透明表示するとともに、停止した当該装飾図柄を半透明表示する形態を採用することが出来るとともに、変動中または停止中の装飾図柄、停止図柄予告演出の表示態様、ステップアップ予告演出の表示態様、背景画像およびその他の前記図柄変動装置５に表示される画像情報との表示形態の関係性は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、その他の表示形態についても適宜採用可能である。

上述の第３実施例においては、大当り図柄抽選において「第１特定用特別図柄２」または「第１特定用特別図柄３」となる変動に係る予告パターンは、チャンス演出用予告パターンテーブルを採用して決定するとともに、大当り図柄抽選において「第１特定用特別図柄１」、「第１通常用特別図柄１」、「第２特定用特別図柄１」または「第２通常用特別図柄１」となる変動に係る予告パターンは、大当り用予告パターンテーブルを採用して決定する構成としたが、本発明はこれに限定されることなく「第１特定用特別図柄１」、「第１通常用特別図柄１」、「第２特定用特別図柄１」または「第２特定用通常図柄１」となる変動に係る予告パターンについても、異なる予告パターンテーブルを採用して決定する構成とすることが出来るとともに、どのような遊技情報の差異に応じて何種類の予告パターンテーブルを採用するかなどは、本発明の効果を実現するにあたり、必要に応じて適宜設定できるものである。

上述の第４実施例においては、前記停止図柄予告手段５１２によって表示される停止図柄予告を３回に分けるとともに夫々を別の表示タイミングによって表示する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、停止図柄予告を２回に分けて表示する形態を採用することが出来るとともに、前記停止図柄予告手段５１２によって表示する停止図柄予告を１回または複数回行うかについては、本発明の効果を奏する範囲内において、適宜適用することが出来るものである。
また前記停止図柄予告手段５１２によって停止図柄予告を複数回に分けて表示する形態を、上述の第１実施例ないし第３実施例に適用することも出来る。

第４実施例のパチンコ遊技機は、一例として変更前の装飾情報としてのキャラクタを非表示状態とした後に、変更後の装飾情報としてのキャラクタを表示することにより停止予定図柄の変更を行う形態を説明したが、本発明はこれに限定されることなく、変更前の装飾情報としてのキャラクタを表示状態としたまま、変更後の装飾情報としてのキャラクタを変更前の装飾情報としてのキャラクタに上書きする形態を採用することが出来る。
また一例としてキャラクタの特性を生かした、例えば人物キャラクタにおいては、人物キャラクタが変更前の装飾情報としてのキャラクタを持ち上げて前記図柄変動装置５の表示領域外へ投げ飛ばすことにより停止予定図柄が入れ替わり変更される形態や、第１実施例ないし第４実施例において演出図柄として採用した剣を表象するキャラクタにおいては、剣を表象するキャラクタが変更前の装飾情報としてのキャラクタを斬るような動作表示をされることにより、当該変更前の装飾情報としてのキャラクタが非表示状態となることにより停止予定図柄が入れ替わり変更される形態を採用することが出来るものであり、停止図柄予告演出の表示方法または変更表示方法については、本発明の効果を奏する範囲内において、適宜設定出来るものである。
また上記した停止図柄予告演出の表示方法または変更表示方法についての変形例は第１実施例ないし第３実施例においても適用出来るものである。

また例えば前記装飾図柄または前記装飾図柄の表示形態の変形例としてキャラクター図柄と実写図柄を備えたパチンコ遊技機において、キャラクター図柄と実写図柄との間でキャラクター図柄より実写図柄の方が期待度が高く設定されている場合においては、停止図柄予告中に含まれるキャラクター図柄の停止予定図柄を、実写図柄の停止予定図柄に変更する変更態様も採用可能である。

さらに停止直前の図柄もしくは一旦仮停止後の図柄が滑って再変動する、いわゆるスベリ予告演出を採用する場合であって、例えば有効ラインの右表示領域に所定の演出図柄（例えば「油」）が停止予定図柄として予告表示された場合にスベリ予告演出が発生するように設定されている場合において、非スベリ予告演出の停止図柄予告（例えば「８・○・３」）から、スベリ予告演出の停止図柄予告（例えば「８・○・油」）に変更する変更態様も採用可能である。

また停止図柄予告において予告表示される停止予定図柄を、通常図柄、チャンス図柄および確変図柄の相互間で変更する変更態様も採用可能である。
具体的には、例えば奇数図柄は確変図柄、偶数図柄は原則通常図柄で、偶数図柄のうち一部のもの（例えば「４」のみ）はその後確変に昇格するチャンスを残したチャンス図柄として設定されている場合において、まず初めに通常図柄に係る大当り態様の停止図柄予告「２・２・２」をした後、次にチャンス図柄に係る大当り態様の停止図柄予告「４・４・４」に変更する態様や、その後さらに確変図柄に係る大当り態様の停止図柄予告「７・７・７」へと段階的にランクアップさせるように変更する変更態様などが考えられる。

また上述の実施例においては、停止図柄予告としてのランクアップやランクダウンの理解を容易にするため、非リーチ状態からリーチ状態に変更する場合等、停止図柄予告の変更の前後で停止図柄予告の状態の種類が異なるように変更するパターンについて説明したが、本発明としてはこれらに限定されるものではなく、リーチ状態の停止図柄予告を異なるリーチ状態の停止図柄予告に変更する場合等、同一種類の状態（態様）内で停止図柄予告の変更を行う変更態様も適宜採用可能である。
具体的には、通常図柄で構成されたリーチ状態の停止図柄予告「２・○・２」を確変図柄で構成された同じくリーチ状態の停止図柄予告「７・○・７」へと変更するパターンなどが考えられる。

なお本発明は、実施例においても説明したように、常にランクアップまたはランクダウンに区別できる方法により停止図柄予告を変更する態様のみを採用する必要はなく、上述したリーチ状態や擬似連続予告演出などとは一切関係のない、特別な意味を持たない停止図柄態様（例えば「４・５・８」）から同様に特別な意味を持たない停止図柄態様（例えば「５・７・８」）に変更する態様も採用可能である。
同様に、停止図柄態様は異なるものの、期待度に差異のない態様で変更する停止図柄予告パターン（例えば、擬似連続予告演出の停止図柄予告「３・主人公・１」から同様に擬似連続予告演出の停止図柄予告「１・主人公・８」へ変更する態様等）など、その他の停止図柄予告パターンを適宜採用可能である。

さらに本発明は、停止図柄予告変更パターンとして、停止図柄予告において予告表示される停止予定図柄を停止図柄予告の変更ごとに一つずつ増やしていく変更態様も採用可能である。
具体的には、例えば内部的に大当りとなることが確定している場合において、まず前記停止図柄予告手段５１２によって左表示領域にのみ大当り図柄を予告表示する停止図柄予告「７・○・○」を行い、次に、前記停止図柄予告変更手段５１３によって右表示領域にも大当り図柄を予告表示する停止図柄予告「７・○・７」へ変更し、最後に、中央表示領域にも大当り図柄を予告する停止図柄予告「７・７・７」へ変更するパターンなどが考えられる。

また本発明は、明細書に記載された全ての停止図柄予告の変更態様について、順方向の変更パターン（例えば、非リーチ状態からリーチ状態への変更）のみならず、逆方向の変更パターン（例えば、リーチ状態から非リーチ状態への変更）も適宜採用可能である。

さらに上述の実施例においては、図柄の変動方向として、図柄変動装置の液晶画面の上方向から下方向に図柄が流れるように変動表示する、いわゆる縦変動を採用したパチンコ遊技機の例について説明したが、本発明としてはこれに限定されるものではなく、液晶画面の例えば右方向から左方向に図柄が流れるように変動表示する横変動、さらには奥から手前に流れる変動方法や、斜め方向に流れる変動方法などを採用したパチンコ遊技機にも適宜採用可能である。

また上述の実施例においては、変動パターンの選択は主制御基板で行い、予告パターンの選択は演出制御基板で行う態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば予告パターンの選択などを主制御基板のみで実現する構成としたり、各基板の役割分担や各機能ブロックの設計を適宜変更、付加および削除することができる。

また上述の実施例においては、有効ラインを１ラインのみ備える例について説明したが、本発明としてはこれらに限定されるものではなく、適宜有効ラインのライン数（例えば、１ライン、２ライン、３ライン、５ラインおよび８ライン等）を設定することができるとともに、停止図柄予告の変更前後で有効ライン数の増減を行う変更態様も採用可能である。
具体的には、図４４に示されるように、１ラインの停止図柄予告から２ラインの停止図柄予告へ変更し、次に当該２ラインの停止図柄予告から３ラインの停止図柄予告へ変更する停止図柄予告パターンなどが考えられる。また、１ラインの停止図柄予告から２ラインの停止図柄予告に有効ラインを増加させるように変更した後、再び１ラインの停止図柄予告に変更して、有効ラインを減少させる停止図柄予告パターンなどが考えられる。

また再変動前の停止図柄をストックし、再変動以降にもその停止図柄の効果を持続させる、いわゆるＨＯＬＤ演出を採用する場合には、非ＨＯＬＤ演出態様の停止図柄予告からＨＯＬＤ演出態様の停止図柄予告へと変更する態様も採用可能である。
具体的には、例えば図４５に示されるように９分割された図柄がそれぞれ独立して変動する、いわゆる９分割８ライン型の有効ラインを備えるパチンコ遊技機において、まず初めに左表示領域および右下の表示領域に「７」の停止予定図柄を予告表示する停止図柄予告を行い、当該停止図柄予告を「７」がＨＯＬＤされた状態を示すＨＯＬＤ図柄「７ＨＯＬＤ」を予告表示する停止図柄予告にランクアップさせる停止図柄予告パターンなどが考えられる。

さらに図柄変動装置の液晶画面を画面分割して、分割された各表示領域でそれぞれ図柄変動を行わせる場合には、それぞれの表示領域で適宜停止図柄予告およびその停止図柄予告の変更を行うこともできる。

上述の実施例においては、停止図柄予告の変更を複数回行う場合について説明したが、本発明は、複数回の停止図柄予告の変更の中に停止図柄予告のランクアップのみが含まれる停止図柄予告パターンや、停止図柄予告のランクダウンのみが含まれる停止図柄予告パターン、さらには停止図柄予告のランクアップおよびランクダウンの両方が含まれる停止図柄予告パターンを適宜採用可能である。

なお停止図柄予告のランクアップの変更態様は、遊技者にとって期待度の高い停止図柄予告へ変更するものであれば形式に縛られることなく適宜様々な変更態様を採用可能であり、停止図柄予告のランクダウンの変更態様も同様に、遊技者にとって期待度の低い停止図柄予告へ変更するものであれば形式に縛られることなく適宜様々な変更態様を採用可能である。

上述の実施例においては、図柄変動開始後にステップアップ予告、停止図柄予告および停止図柄予告の変更を行う例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、ステップアップ予告を図柄変動開始前に行う態様や、停止図柄予告を図柄変動開始前に行う態様や、停止図柄予告だけでなく停止図柄予告の変更も図柄変動開始前に行う態様、さらには図柄変動開始と同時にステップアップ予告、停止図柄予告または停止図柄予告の変更を行う態様など適宜採用可能である。

また本発明は、明細書に記載された全ての特徴事項について、一つの項目内において複数の特徴事項が組み合わされて記載されている場合であっても、常にその全ての特徴事項を一緒に採用しなければならないものではなく、その一部の特徴事項のみを取り出して採用したり、項目の枠組みを越えて各特徴事項を適宜組み合わせて採用することができる。

複数の図柄が変動する図柄変動装置と、前記複数の図柄のうち少なくとも一つの停止するであろう停止予定図柄を予告する停止図柄予告手段と、識別可能な複数の表示態様を段階的に切り換えて表示するステップアップ予告手段を備えた遊技機において、前記停止図柄予告手段によって予告された停止図柄予告を、当該予告後に少なくとも１回変更する停止図柄予告変更手段を備え、前記停止図柄予告の表示態様が、前記ステップアップ予告手段によって表示された表示態様によって依存するように構成されており、ステップアップ予告の表示態様と停止図柄予告の表示態様に相関性を与えて複合化するため、図柄変動の興趣を向上させるという用途に適用できる。

１ 遊技機本体
２ 外枠
３ 遊技盤
５ 図柄変動装置
４０ 主制御基板
５０ 演出制御基板
５１ ＣＰＵ
６０ 画像・音声制御基板
７０ ランプ制御基板
８０ 払出制御基板
５１１ 予告パターン選択部
５１２ 停止図柄予告手段
５１３ 停止図柄予告変更手段
５１５ 演出制御信号判定部
５１６ ステップアップ予告手段

Claims (1)

1. 複数の図柄が変動する図柄変動装置と、前記複数の図柄のうち少なくとも一つの停止するであろう停止予定図柄を予告する停止図柄予告手段と、識別可能な複数の表示態様を段階的に切り換えて表示するステップアップ予告手段を備えた遊技機において、
   前記停止図柄予告手段によって予告された停止図柄予告を、当該予告後に少なくとも１回変更する停止図柄予告変更手段を備え、
   前記停止図柄予告手段は、前記ステップアップ予告手段によって表示されるステップアップ予告演出の表示態様の結果に応じて，停止図柄予告の表示を行ったり行わなかったりするとともに、
   前記停止図柄予告変更手段は、前記図柄変動装置における前記複数の図柄が変動を開始してから停止するまでの１回の図柄変動中において，前記ステップアップ予告手段によって段階的に切り換えて表示される表示態様の段階が進むほど，停止図柄予告を変更する割合が高くなるようにする
   ことを特徴とする遊技機。

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