本第1実施例のパチンコ遊技機は、図1ないし図24に示されるように、複数の図柄が変動する表示手段としての図柄変動装置5を備えた遊技機において、前記図柄変動装置5においてチャンス演出が行われる場合(すなわち後述する上始動入賞口7または下始動入賞口8への遊技球の入賞に基づく抽選において変動パターンが、変動パターン14または変動パターン15と決定された場合)に出力される作動指令に基づき作動する可動役物141と、前記可動役物141が作動するかどうかを予告するために前記可動役物141が作動した際に移動する位置の前記図柄変動装置5に可動役物作動予告を表示するための可動役物作動予告指令を出力する可動役物作動予告手段517と、表示された前記可動役物作動予告を大当り判定情報、大当り種別情報、小当たり判定情報および変動パターン情報に応じて異なる変更表示実行確率によって1回変更表示するために可動役物作動予告変更手段518が出力する可動役物作動予告変更指令に基づき、前記可動役物が作動するかどうか未確定である可動役物作動未確定予告から前記可動役物が作動することが確定する可動役物作動確定予告へと変更するように構成されているものである。
本第1実施例においては、前記可動役物作動予告手段517または前記可動役物作動予告変更手段518の予告表示指令または予告変更表示指令に基づいて前記図柄変動装置5に表示または変更表示される可動役物作動予告は、前記可動役物141が作動した場合に遊技者の視線を基準として前記可動役物141が位置するであろう部位の前記図柄変動装置5(後述する可動役物作動領域141A)において、表示されるように構成されているものである。
そこでまず本発明の第1実施例のパチンコ遊技機の全体構成について、図1に示される正面図を用いて具体的に説明する。
本第1実施例のパチンコ遊技機は、遊技機本体1が外郭となる矩形形状の外枠2を有し、当該外枠2内に納められる図示しない内枠に対して遊技盤3が着脱可能に取り付けられている。
前面枠16は、例えば前面主要部を構成する透明なガラス窓17、下端中央の突出部に形成された受け皿部18、右端略中央部に形成された鍵穴19、上部左右および前記図示しない内枠に対して固定されたスピーカ24および前記鍵穴19下方に配設された発射ハンドル25等を備え、前記遊技盤3の前面側に前記外枠2に対して揺動開閉可能に取り付けられている。
前記鍵穴19は、前記前面枠16の右端略中央部に配設され、当該鍵穴19に鍵を挿入して左に回すと、前記外枠2に対して前記前面枠16のみが開放され、逆に鍵を右に回すと、前記外枠2に対して前記前面枠16および前記遊技盤3が固定された前記内枠とが一体的に開放されるように構成されている。
前記受け皿部18は、前記前面枠16の下部に配設され、前記発射ハンドル25を操作することにより発射される遊技球が貯留されるように構成されている。また、当該受け皿部18は、その上部に、貯留された遊技球の玉抜きを行うための玉抜きレバー26aや、演出やその他の所定の用途に使用される演出ボタン21等を備えた後述する操作部20を備える。さらに、前記受け皿部18は、その前面略中央部に、遊技球の玉貸しボタン27、ICカード等の返却ボタン28および残高表示部29などが配設され、その下部に、玉抜きボタン26bが配設されている。
前記発射ハンドル25は、当該発射ハンドル25の軸部に対して相対回転可能に配設され、前記受け皿部18に貯留された遊技球を打ち出すために遊技者が回転操作する発射レバー25aと、当該ハンドル操作を行っている状態で遊技球の発射を一時的に停止させるためのウェイトボタン25bと、前記発射ハンドル25の外周部に施された導電性メッキ部を用いて、当該導電性メッキ部に接している物体の静電気容量の変化を検出することによりハンドル操作が遊技者の手によるものであるか否かを判断するタッチセンサ25cとを備える。
前記スピーカ24は、前記前面枠16の上部左右に配設された上スピーカ24aと、図示しない前記内枠に対して配設された下スピーカ24bとを備え、各種の演出音または報知音等を出力する。
枠ランプ76は、前記前面枠16の所定の位置に配設され、演出等と連動して点灯・点滅などの態様により各種の発光手段として機能する。
次に本第1実施例の遊技盤の具体的構成について説明する。
前記遊技盤3は、図1に示されるように、後述するレールによって囲まれる略円形状の遊技領域3aと、当該遊技領域3aの略中央部に配設されたセンター役物4、当該センター役物4後方に配設された図柄変動装置5と、当該センター役物4下方に配設された上始動入賞口7と、当該上始動入賞口7下方に配設された可変入賞装置6と、当該可変入賞装置6下方に配設された大入賞口10と、前記センター役物左方に配設されたゲート11と、前記遊技領域3aの所定の複数箇所に配設された普通入賞口12と、遊技球を前記遊技領域3aから排出するためのアウト口13等を備える。
外レールR1及び内レールR2は、前記遊技盤3の遊技領域3aの周囲に配設され、前記発射ハンドル25の発射レバー25aを操作することにより発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域3aの上部に案内する。
前記遊技領域3aは、その前面に風車37や図示しない多数の遊技釘が突設され、ここに前記発射ハンドル25を操作することにより前記発射装置によって遊技球が打ち出される。当該遊技領域3aを落下する遊技球は、前記遊技釘によりその落下方向に変化を与えられ、また、前記風車37に絡んだ遊技球は、当該風車37の回転によりその落下の勢いをほとんど妨げられずに随時左右に振り分けられる。これにより、前記遊技領域3aに打ち出された遊技球の落下態様を複雑に変化させて遊技進行上の興趣を高めている。
前記センター役物4は、前記遊技盤3の略中央部に前方に開口して配設され、ステージ15、可動役物141、可動役物142および図柄変動装置5等を備える。前記ステージ15は、前記センター役物4の下部に左右方向および前後方向に延在して配設され、当該ステージ15上に導かれた遊技球を転動させるための転動面等を備える。
前記可動役物141および142は、図2(a)および(b)に示されるように、前記センター役物4の周囲(例えば上方、下方、左方または右方)に可動自在に配設され、各種の演出に対応して、独立してまたは映像や音声と連動して作動するとともに、遊技者の視界の可視容易な位置に可動役物142が移動またはおよび動作を行う形態や、遊技者の視界の可視困難な位置である前記センター役物4の下方後方に配設された可動役物141が移動またはおよび動作することにより遊技者の視界の可視容易な位置である前記図柄変動装置5の前方に出現する形態などの様々な態様で可動することにより出没して演出を盛り上げる。
また前記可動役物141および142は、作動時などにおいて一例として白、青、黄、緑、赤または虹色などに発光して、効果的な光飾演出を実現するために、一例としてLED、ランプその他によって構成される発光手段141Lおよび142Lを備える。
前記可動役物141または142が作動するとは、当該可動役物141または142が配設位置から移動する形態または当該可動役物141または142が配設位置から移動するとともに動作を行う形態を指すものである。
さらに前記図柄変動装置5は、前記遊技盤3の略中央部に位置する開口部に対して後方から配設され、装飾図柄等の各種の図柄を変動表示したり、前記可動役物作動予告手段517または可動役物作動予告変更手段518の指令に基づいて行われる可動役物作動予告の表示、停止図柄予告手段512によって行われる停止図柄予告の表示、前記停止図柄予告変更手段513によって行われる停止図柄予告の変更表示および前記ステップアップ予告手段516によって行われるステップアップ予告の切り換え表示等といったそれぞれの演出や遊技状態に応じた演出画像等を表示する液晶画面90をその前面に備える。
なお前記可動役物作動予告は、図2に示されるように、前記可動役物141が移動した際の遊技者の注視点を基準として前記可動役物141のおおよそ後方に対応する前記図柄変動装置5の位置に表示されるものであり、前記図柄変動装置5の可動役物作動領域141Aに前記可動役物141の形状を模した表示態様で表示してもよいし、前記可動役物141の移動過程に通過する移動領域に対応する前記図柄変動装置5の位置に前記可動役物141の移動形態またはおよび作動形態を遊技者が視野内において認識出来るような表示態様で表示してもよい。
なお上記した前記図柄変動装置5における、前記可動役物作動予告が表示される前記可動役物141の移動後の位置および移動過程に通過する移動領域を以下においては可動役物作動領域141Aと称する。
ここで前記図柄変動装置5に変動表示される装飾図柄は、停止図柄が予め定められた図柄の組合せ、例えば「7・7・7」のように同一図柄の組合せや所定の停止図柄態様となった場合等に大当り状態となるように構成されている。また装飾図柄は、上始動入賞口7又は下始動入賞口8への遊技球の入賞を契機として、例えば液晶画面の上方から下方に流れるように変動するなどして、所定の変動パターンで所定時間変動して図柄が停止するように構成されている。その際、前記図柄変動装置5における有効ライン上において最後の停止図柄を除く2つの停止図柄が同一図柄である場合にリーチ状態となり、当該リーチ状態において有効ライン上の残った最後の停止図柄が、既に停止している前記2つの停止図柄と同一の図柄となった場合に大当り状態が発生する。
なお装飾図柄としては一例として図3に示されるように、数字図柄、アルファベット図柄、記号図柄等に、装飾用のデザインなどを組み合わせたもの、さらにキャラクターを象った図柄や実写図柄、ムービー演出等の機能を併せ持つ図柄等その他の態様の図柄が適宜使用可能であるが、当該装飾図柄を何種類備えた構成とするかは適宜設定可能である。
また前記可変入賞装置6は、前記センター役物4の下方であって、前記上始動入賞口7の真下に配設され、前記下始動入賞口8、電動チューリップ9とから構成される。前記上始動入賞口7および下始動入賞口8は、これらに遊技球が入賞すると大当り抽選を行うとともに前記図柄変動装置9の装飾図柄を変動表示させる契機となる。また、前記電動チューリップ9は、前記下始動入賞口8の左右に対向配設され、揺動支持端を支点として揺動自在に開閉動する左右一対の可動片を備え、普通図柄の抽選結果に応じて当該可動片を開閉動させる。
さらに前記大入賞口10は、前記可変入賞装置6の下方に配設され、大当り抽選に当選して大当り遊技状態となった場合に複数回開閉動して、前記遊技領域3aを流下する遊技球を入賞させ得るよう構成されている。
また前記ゲート11は、前記センター役物4の左側に配設され、遊技球の通過を契機として普通図柄の抽選を行い、その抽選に当選した場合に前記電動チューリップ9の開放を行う。
さらに、前記普通入賞口12は、前記遊技領域3aの所定の複数箇所に配設され、何ら抽選と関係なく、そこに入賞することによって規定個数の遊技球が賞球されるよう構成されている。
さらに前記遊技盤3は、図1において拡大して示すように、その右下部に、第1特別図柄表示器32a、第2特別図柄表示器32b、第1特別図柄保留ランプ30a、第2特別図柄保留ランプ30b、普通図柄表示器33、普通図柄保留ランプ31を備え、その他にも右打ち指示部や遊技状態表示部などの各種の表示部を備える。
前記第1特別図柄表示器32aは、前記上始動入賞口7への遊技球の入賞を契機として特別図柄の変動表示を行うものであり、9個の表示窓に所定の態様で点灯表示することにより大当りの抽選結果を表示するものである。大当りに当選した場合には、例えば図中左から2番目の表示窓および図中左から5番目の表示窓にランプを点灯表示する等、複数種類の予め定められた所定の大当り表示態様でそれに対応する大当り種別を報知し、一方小当りやハズレであった場合には、前記大当り表示態様とは異なる態様で点灯表示を行うものである。
同様に前記第2特別図柄表示器32bは、前記下始動入賞口8への遊技球の入賞を契機として特別図柄の変動表示を行うものであり、9個の表示窓に所定の態様で点灯表示することにより大当りの抽選結果を表示するものである。当該第2特別図柄表示器32bの大当り表示態様は、前記第1特別図柄表示器32aの大当り表示態様と同一態様であっても異なる態様であっても適宜設定することができる。
なお装飾図柄は、これらの特別図柄の変動表示に伴い前記図柄変動装置5において変動表示され、特別図柄の抽選を視覚的に演出するために用いられる。また装飾図柄の最終停止図柄態様は、特別図柄の抽選結果に基づき装飾図柄乱数等を参酌して決定される。
前記第1特別図柄保留ランプ30aは、前記上始動入賞口7への入賞を契機とした第1特別図柄の大当り抽選権利の保留数(第1保留数)を点灯表示するものであり、同様に前記第2特別図柄保留ランプ30bは、前記下始動入賞口8への入賞を契機とした大当り抽選権利の保留数(第2保留数)を点灯表示するものである。
第1保留数および第2保留数は、それぞれ上限保留数が4個に設定されており、例えば第1保留数が1個の場合には、前記第1特別図柄保留ランプ30aの左側の表示窓にランプが点灯し、第1保留数が2個の場合には、前記第1特別図柄保留ランプ30aの右側の表示窓にランプが点灯する。さらに第1保留数が3個の場合には、前記第1特別図柄保留ランプ30aの左側の表示窓にランプが点滅表示され、第1保留数が4個の場合には、前記第1特別図柄保留ランプ30aの右側の表示窓にランプが点滅表示される。なお、前記第2特別図柄保留ランプ30bによる第2保留数の表示態様もこれと同様である。
前記普通図柄表示器33は、前記遊技領域3aを流下する遊技球が前記ゲート11を通過することを契機として普通図柄の変動表示を行うとともに、普通図柄の抽選結果を報知するものである。例えば当たりに当選した場合には、前記普通図柄表示器33の左側の表示窓にランプが点灯し、一方ハズレであった場合には、右側の表示窓にランプが点灯する。
前記普通図柄保留ランプ31は、普通図柄の抽選権利の保留数を点灯表示するものであり、その上限保留数および表示態様は、前記第1特別図柄保留ランプ30aおよび前記第2特別図柄保留ランプ30bと同様である。
次に本第1実施例のパチンコ遊技機の操作部の構成について、図4を用いて簡単に説明する。
前記操作部20は、遊技者が操作可能な入力装置としての役割を果たすものであり、操作ボタンとしての前記演出ボタン21と、前記十字キー22および前記ENTERキー23を備えている。これらは、前記受け皿部18の上面に対してわずかに突出して配設され、押し下げ可能な凸状ボタンにより構成される。
前記演出ボタン21は、遊技者が当該演出ボタン21を操作することにより、前記図柄変動装置5に表示される画像や前記スピーカ24によって出力される音声などによる演出に様々な変化を与え、遊技演出の興趣を向上させる用途等に用いられる。
また前記十字キー22は、前記図柄変動装置5の液晶画面に表示される文字や図形などの選択位置を変更する用途等に用いられ、上カーソルキー22a、右カーソルキー22b、下カーソルキー22cおよび左カーソルキー22dによって構成される。さらに、前記十字キー22の操作によって選択された文字や図形などを前記ENTERキー23を押すことによって確定することができる。
次に本第1実施例のパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成について、図5に示されるブロック図を用いて説明する。
当該遊技制御装置は、パチンコ遊技機全体の主たる制御を行う主制御基板40を備えるとともに、副制御基板として、遊技の演出全体を制御する演出制御基板50、画像や音声を制御する画像・音声制御基板60、各種の発光手段を制御するランプ制御基板70および賞球を制御する払出制御基板80等を備える。
以下主制御基板40、演出制御基板50、画像・音声制御基板60、ランプ制御基板70および払出制御基板80のそれぞれの具体的構成について説明する。
まず初めに主制御基板について説明する。
前記主制御基板40は、CPU41、ROM42、RAM43および入出力インターフェースI/O(以下、I/Oという)44,45を有し、前記パチンコ遊技機全体の主たる基本的な制御を行う。
前記CPU41は、各種の乱数値(例えば、大当り乱数、大当り図柄乱数およびリーチ乱数等)を所定の周期ごとに更新処理等している。また、前記ROM42は、前記パチンコ遊技機全体を制御するための主制御プログラムや演出のベースとなる複数種類の変動パターン等を記憶保持している。さらに、前記RAM43は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される乱数値などが所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
また前記I/O44は、前記可変入賞装置6の前記上始動入賞口7に設けられた上始動入賞口SW7aや前記下始動入賞口8に設けられた下始動入賞口SW8a、前記ゲート11に設けられたゲートSW11aとが接続される。さらに、当該I/O44は、その他にも前記遊技盤3の前記普通入賞口12に設けられた普通入賞口SW12a、前記大入賞口10に設けられた大入賞口SW10a、前記大入賞口10の開閉扉を開閉動作させるための大入賞口ソレノイド10s、前記可変入賞装置6に備えられた前記電動チューリップ9を開閉動作させるための電チューソレノイド9sなどが接続されている。
一方前記I/O45は、前記演出制御基板50に設けられているI/O55および前記払出制御基板80に設けられているI/O84とが接続され、前記主制御基板40の前記CPU41は、前記演出制御基板50に対して演出制御信号を出力するとともに、前記払出制御基板80との間では互いに各種の制御信号のやりとりをして双方向通信を行う。
前記主制御基板40の前記CPU41は、前記ROM42に格納された主制御プログラムに基づいて、メイン処理およびタイマ割込処理を実行する。
まず初めに主制御基板のメイン処理について、図6に示されるフローチャートを用いて説明する。
ステップS200において、前記CPU41は、まず初期化処理を行う。当該初期化処理において、前記CPU41は、電源投入に伴い前記ROM42から起動プログラムを読み込むとともに、前記RAM43に記憶されるフラグ情報等を初期化する初期化処理を実行する。
またステップS201において、前記CPU41は、演出乱数としての変動パターン乱数、リーチ乱数の更新を行う演出乱数更新処理を実行する。
さらにステップS202において、前記CPU41は、大当り図柄初期値乱数および小当り図柄初期値乱数の更新を行う初期値乱数更新処理を実行する。
なお前記CPU41は、所定の割込処理が行われるまで前記ステップS201において行われる演出乱数更新処理および前記ステップS202において行われる初期値乱数更新処理を繰り返し実行する。
次に主制御基板のタイマ割込処理について、図7に示されるフローチャートを用いて説明する。
前記CPU41は、前記主制御基板40に搭載されたリセット用クロックパルス回路に基づき所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスを発生させることによりタイマ割込処理を実行する。
ステップS300において、前記CPU41は、まず当該CPU41のレジスタに格納されている各種の情報をスタック領域に退避させる。
また具体的な説明は省略するが、前記CPU41は、ステップS310において各種タイマカウンタを更新する時間制御処理、ステップS320において乱数カウンタを更新する乱数更新処理、さらにステップS330において初期値乱数カウンタを更新する初期値乱数更新処理を実行する。
次にステップS340において、前記CPU41は、サブルーチンとしての入力制御処理を実行する。具体的には、図8のフローチャートを用いて後述する。
またステップS350において、前記CPU41は、サブルーチンとしての特図特電制御処理を実行する。具体的には、図10のフローチャートを用いて後述するが、当該処理において各種の乱数値を参照して大当り判定処理や変動パターン決定処理を実行する。
さらに前記CPU41は、ステップS360において普図普電制御処理、ステップS370において払出制御処理、ステップS380においてデータ作成処理を行った後、ステップS380において各種の制御信号(制御コマンド)を出力する出力制御処理を行う。なお各種の制御信号には、主制御基板40から演出制御基板50に出力される演出制御信号等が含まれる。
最後に前記CPU41は、ステップS390において、前記ステップS300においてスタック領域に退避させた各種の情報を前記CPU41のレジスタに復帰させる処理を行ってタイマ割込処理を終了する。
次に主制御基板の入力制御処理について、図8に示されるフローチャートを用いて説明する。
初めにステップS341において、前記CPU41は、普通入賞口SW12aから検出信号が入力されたか否か(普通入賞口12に遊技球が入球したか否か)を判定する普通入賞口スイッチ入力処理を行う。
次にステップS342において、前記CPU41は、大入賞口SW10aから検出信号が入力されたか否か(大入賞口10に遊技球が入球したか否か)を判定する大入賞口スイッチ入力処理を行う。
次にステップS343において、前記CPU41は、上始動入賞口SW7aから検出信号が入力されたか否か(上始動入賞口7に遊技球が入球したか否か)を判定するサブルーチンとしての上始動入賞口スイッチ入力処理を行う。具体的には、図9のフローチャートを用いて後述する。
次にステップS344において、前記CPU41は、下始動入賞口SW8aから検出信号が入力されたか否か(下始動入賞口8に遊技球が入球したか否か)を判定する下始動入賞口スイッチ入力処理を行う。なお当該下始動入賞口スイッチ入力処理は、前記上始動入賞口スイッチ入力処理と各種のデータを記憶する記憶領域のみが異なり、その他の基本的な処理は前記上始動入賞口スイッチ入力処理と同様の処理を行うものである。
最後にステップS345において、前記CPU41は、ゲートSW11aから検出信号が入力されたか否か(ゲート11を遊技球が通過したか否か)を判定するゲートスイッチ入力処理を行って入力制御処理を終了する。
次に主制御基板の上始動入賞口スイッチ入力処理について、図9に示されるフローチャートを用いて説明する。
初めにステップS343−1において、前記CPU41は、上始動入賞口SW7aから検出信号が入力されたか否かを判定する。
前記ステップS343−1において、検出信号が入力されていない(N)との判定結果の場合、前記CPU41は、上始動入賞口スイッチ入力処理を終了する。
逆に、前記ステップS343−1において、検出信号が入力された(Y)との判定結果の場合、次にステップS343−2において、前記CPU41は、上始動入賞口7への入賞に対する賞球用の上始動入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
次にステップS343−3において、前記CPU41は、第1保留数(U1)記憶領域に記憶されている第1保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。
前記ステップS343−3において、第1保留数(U1)が4未満ではない(N)との判定結果の場合、前記CPU41は、上始動入賞口スイッチ入力処理を終了する。
逆に、前記ステップS343−3において、第1保留数(U1)が4未満である(Y)との判定結果の場合、次にステップS343−4において、前記CPU41は、第1保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して第1保留数(U1)を更新する処理を行う。
次にステップS343−5において、前記CPU41は、大当り乱数を取得して、第1保留記憶領域内の第1記憶部から順に空いている記憶部を順次検索していき、空いている記憶部に取得した大当り乱数を記憶する。
次にステップS343−6において、前記CPU41は、大当り図柄乱数を取得して、第1保留記憶領域内の第1記憶部から順に空いている記憶部を順次検索していき、空いている記憶部に取得した大当り図柄乱数を記憶する。
次にステップS343−7において、前記CPU41は、小当り図柄乱数を取得して、第1保留記憶領域内の第1記憶部から順に空いている記憶部を順次検索していき、空いている記憶部に取得した小当り図柄乱数を記憶する。
次にステップS343−8において、前記CPU41は、演出乱数として、リーチ乱数および変動パターン乱数を取得して、第1保留記憶領域内の第1記憶部から順に空いている記憶部を順次検索していき、空いている記憶部に取得したリーチ乱数および変動パターン乱数を記憶する。
最後にステップS343−9において、前記CPU41は、第1保留記憶領域の第1記憶部ないし第4記憶部に記憶されている全ての上始動入賞指定コマンドを、演出制御基板50に送信するために演出用送信データ格納領域にセットして上始動入賞口スイッチ入力処理を終了する。
次に主制御基板の特図特電制御処理について、図10に示されるフローチャートを用いて説明する。
初めにステップS351において、前記CPU41は、特図特電制御データの値をロードし、ステップS352において、当該特図特電制御データから分岐アドレスを参照し、特図特電制御データ=0の場合にはステップS353における特別図柄記憶判定処理(ステップS353)に移行し、特図特電制御データ=1の場合にはステップS354における特別図柄変動処理(ステップS354)に移行し、特図特電制御データ=2の場合にはステップS355における特別図柄停止処理(ステップS355)に移行し、特図特電制御データ=3の場合にはステップS356における大当り遊技処理(ステップS356)に移行し、特図特電制御データ=4の場合にはステップS357における小当り遊技処理(ステップS357)に移行し、特図特電制御データ=5の場合にはステップS358における特別遊技終了処理(ステップS358)に移行する。
次にこれらの処理のうち特別図柄記憶判定処理について、図11に示されるフローチャートを用いて説明する。
初めにステップS353−1において、前記CPU41は、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。
前記ステップS353−1において、変動表示中である(Y)との判定結果の場合、前記CPU41は、特別図柄記憶判定処理を終了する。
逆に、前記ステップS353−1において、変動表示中ではない(N)との判定結果の場合、次にステップS353−2において、前記CPU41は、第2保留数(U2)記憶領域に記憶されている第2保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。
前記ステップS353−2において、第2保留数(U2)が1以上である(Y)との判定結果の場合、次にステップS353−3において、前記CPU41は、第2保留数(U2)記憶領域から「1」減算して第2保留数(U2)を更新する処理を行う。
逆に、前記ステップS353−2において、第2保留数(U2)が1以上ではない(N)との判定結果の場合、次にステップS353−4において、前記CPU41は、第1保留数(U1)記憶領域に記憶されている第1保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。
前記ステップS353−4において、第1保留数(U1)が1以上ではない(N)との判定結果の場合、具体的な説明は省略するが、前記CPU41は、ステップS353−15ないしステップS353−17の各処理を実行して特別図柄記憶判定処理を終了する。
逆に、前記ステップS353−4において第1保留数(U1)が1以上である(Y)との判定結果の場合、次にステップS353−5において、前記CPU41は、第1保留数(U1)記憶領域から「1」減算して第1保留数(U1)を更新する処理を行う。
なお前記ステップS353−2において、第2保留数(U2)が1以上ではない(N)と判定された場合、すなわち第2保留数が0の場合に初めて前記ステップS353−4の処理に移行するため、第2保留が第1保留に対して優先的に処理されることとなる。なお、ここでは第2保留が第1保留に対して優先的に処理される例について説明したが、第1保留が第2保留に対して優先的に処理される態様なども適宜選択可能である。
次にステップS353−6において、前記CPU41は、前記ステップS353−3において減算された第2保留数(U2)記憶領域または前記ステップS353−5において減算された第1保留数(U1)記憶領域に対応して記憶された各種の乱数値(大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数)と始動入賞指定コマンドをシフトさせる処理を行う。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部ないし第4記憶部または第2保留記憶領域の第1記憶部ないし第4記憶部に記憶された各種の乱数値および始動入賞指定コマンドを1つ前の記憶部にシフトさせる。なお第1記憶部に記憶されていた各種の乱数値と始動入賞指定コマンドは、第0記憶部に相当する判定記憶領域にシフトされ、それ以前に判定記憶領域に書き込まれていたデータは消去される。
次にステップS353−7において、前記CPU41は、大当り判定処理を実行する。具体的には、前記CPU41は、高確率遊技状態フラグ情報を参照して高確率遊技状態テーブルまたは低確率遊技状態テーブルをセットし、取得した大当り乱数値と各テーブル内の判定値とを比較して大当りであるか小当りであるかハズレであるかを判定する。大当りである場合には、その後大当り図柄乱数を用いて大当り図柄決定処理を行い大当り用の装飾図柄指定コマンドをセットし、小当りである場合には、その後小当り図柄乱数を用いて小当り図柄決定処理を行い小当り用の装飾図柄指定コマンドをセットする処理を行う。大当りでも小当りでもないハズレの場合には、その後ハズレ図柄決定処理を行い、ハズレ用の装飾図柄指定コマンドをセットする処理を実行して大当り判定処理を終了する。
次にステップS353−8において、前記CPU41は、変動パターン決定処理を実行する。具体的には、前記CPU41は、前記RAM43の遊技状態記憶領域に記憶されている情報を参照して、現在の遊技状態に対応する変動パターンテーブルをセットする。例えば高確率遊技状態である場合には、図12に示す高確率遊技状態用変動パターンテーブルをセットする。また小当り後の特定遊技期間回数において所定の特定遊技が行われるように設定する場合、低確率遊技状態であって特定遊技期間回数(T)>0の場合には、小当り後特定遊技期間用変動パターンテーブルをセットする。さらに低確率遊技状態であって特定遊技期間回数(T)=0の場合には、通常遊技状態用変動パターンテーブルをセットする。その後、取得した各種の乱数値(大当り乱数値、大当り図柄乱数値、小当り図柄乱数値、リーチ乱数値および変動パターン乱数値)とセットされた各テーブル内の判定値とを比較して変動パターンを決定する。なお決定された変動パターンは、大当り、小当り、リーチ、ハズレなどの種別情報のみならず、変動時間や変動内容(例えばチャンス演出、リーチ演出またはおよび擬似連続予告演出を行うものであるか否か等の演出情報)の各種の情報を含むものである。
次にステップS353−9において、前記CPU41は、決定された変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用送信データ格納領域にセットする処理を行う。
具体的な説明は省略するが、前記CPU41は、次にステップS353−10ないしステップS353−14の各処理を行い特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に演出制御基板について説明する。
前記演出制御基板50は、CPU51、ROM52、RAM53およびI/O55,56,57を有し、前記主制御基板40からの制御信号に基づき、前記画像・音声制御基板60および前記ランプ制御基板70を統括的に制御し、演出全体の制御を行う。
前記演出制御基板50の前記CPU51は、各種の乱数値を所定周期毎に更新処理等するとともに、本第1実施例の可動役物作動予告指令や可動役物作動予告変更指令を出力するために後述する各種機能ブロックを備えている。また、前記ROM52は、前記画像・音声制御基板60および前記ランプ制御基板70を統括的に制御するための演出制御プログラムや、後述する可動役物作動予告パターンテーブル等が記憶されている。さらに、前記RAM53は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される乱数値などが所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
また前記I/O55は、前記主制御基板40の前記I/O45と前記操作部20とが接続され、前記主制御基板40の前記CPU41からの制御信号が入力されるとともに、前記操作部20の例えば前記演出ボタン21等が操作されたことを示す検出信号などが入力される。
さらに前記I/O56は、前記画像・音声制御基板60のI/O64が接続され、前記演出制御基板50の前記CPU51は、前記主制御基板40からの制御信号に基づき、前記画像・音声制御基板60に対して画像制御信号および音声制御信号を出力する。
また前記I/O57は、前記ランプ制御基板70のI/O74が接続され、前記演出制御基板50の前記CPU51は、前記主制御基板40からの制御信号に基づき、前記ランプ制御基板70に対してランプ制御信号を出力する。
前記演出制御基板50の前記CPU51は、前記RAM53に格納された演出制御プログラムに基づいて、メイン処理およびタイマ割込処理を実行する。
まず初めに演出制御基板のメイン処理について、図13に示されるフローチャートを用いて説明する。
ステップS500において、前記CPU51は、まず初期化処理を行う。当該初期化処理において、前記CPU51は、電源投入に伴い前記ROM52からメイン処理プログラムを読み込むとともに、前記RAM53に記憶されるフラグ情報等を初期化する初期化処理を実行する。
またステップS510において、前記CPU51は、演出用乱数としての各種の乱数値(装飾図柄乱数、可動役物作動予告パターン乱数等)の更新を行う演出用乱数更新処理を実行する。なお演出用乱数は、主制御基板40において取得される演出乱数とは異なり、演出制御基板50において取得され、演出を形成する各種の演出情報を決定するために用いられる乱数である。
なお前記CPU51は、所定の割込処理が行われるまで前記ステップS501において行われる演出用乱数更新処理を繰り返し実行する。
次に演出制御基板のタイマ割込処理について、図14に示されるフローチャートを用いて説明する。
前記CPU51は、前記演出制御基板50に搭載されたリセット用クロックパルス回路に基づき所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生させることによりタイマ割込処理を実行する。
ステップS600において、前記CPU51は、まず当該CPU51のレジスタに格納されている各種の情報をスタック領域に退避させる。
次にステップS700において、前記CPU51は、演出制御基板50において使用する各種タイマカウンタを更新する更新処理を実行する。
次にステップS800において、前記CPU51は、前記RAM53の受信バッファに格納されているコマンドを解析するサブルーチンとしてのコマンド解析処理を実行する。具体的には、図15および図16のフローチャートを用いて後述する。なお、前記演出制御基板50は、前記主制御基板40から送信されたコマンド(演出制御信号)を受信すると、図示しない演出制御基板のコマンド受信割込処理を実行し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。
次にステップS900において、前記CPU51は、演出ボタン21等の操作部20からの入力信号を入力する演出入力制御処理を実行する。
次にステップS1000において、前記CPU51は、前記RAM53の送信バッファにセットされている各種のデータを画像・音声制御基板60およびランプ制御基板70へ送信するデータ出力処理を行う。
最後にステップS1100において、前記CPU51は、前記ステップS600においてスタック領域に退避させた各種の情報を前記CPU41のレジスタに復帰させる処理を行ってタイマ割込処理を終了する。
次に演出制御基板のコマンド解析処理について、図15および図16に示されるフローチャートを用いて説明する。なお、図16のコマンド解析処理は、図15のコマンド解析処理に引き続き実行されるものである。
初めにステップS801において、前記CPU51は、受信バッファにコマンドがあるか否か、すなわちコマンドを受信したか否かを判定する。
前記ステップS801において、コマンドを受信していない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、コマンド解析処理を終了する。
一方、前記ステップS801においてコマンドを受信した(Y)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS802において、デモ指定コマンドを受信したか否かを判定する。
前記ステップS802において、デモ指定コマンドを受信した(Y)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS803においてデモ演出パターン決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。
一方、前記ステップS802において、デモ指定コマンドを受信していない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS804において、始動入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する。
前記ステップS804において、始動入賞指定コマンドを受信した(Y)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS805において保留表示態様決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。
一方、前記ステップS804において、始動入賞指定コマンドを受信していない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS806において、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。
前記ステップS806において、変動パターン指定コマンドを受信した(Y)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS807においてサブルーチンとしての変動演出パターン決定処理を実行した後、ステップS808において保留表示態様決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。なお変動演出パターン決定処理は、図17のフローチャートを用いて後述する。
一方、前記ステップS806において、変動パターン指定コマンドを受信していない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS809において、図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する。
前記ステップS809において、図柄確定コマンドを受信した(Y)との判定結果の場合、ステップS810において装飾図柄停止処理を実行してコマンド解析処理を終了する。
一方、前記ステップS809において、図柄確定コマンドを受信していない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS811において、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する。
前記ステップS811において、遊技状態指定コマンドを受信した(Y)との判定結果の場合、ステップS812において遊技状態設定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。
一方、前記ステップS811において、遊技状態指定コマンドを受信していない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS813において、オープニングコマンドを受信したか否かを判定する。
前記ステップS813において、オープニングコマンドを受信した(Y)との判定結果の場合、ステップS814において当り開始演出パターン決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。
一方、前記ステップS813において、オープニングコマンドを受信していない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS815において、大入賞口開放指定コマンドを受信したか否かを判定する。
前記ステップS815において、大入賞口開放指定コマンドを受信した(Y)との判定結果の場合、ステップS816において大当り演出パターン決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。
一方、前記ステップS815において、大入賞口開放指定コマンドを受信していない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、ステップS817において、エンディングコマンドを受信したか否かを判定する。
前記ステップS817において、エンディングコマンドを受信していない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、コマンド解析処理を終了する。
一方、前記ステップS817において、エンディングコマンドを受信した(Y)との判定結果の場合、ステップS818において当り終了演出パターン決定処理を実行してコマンド解析処理を終了する。
次に演出制御基板の変動演出パターン決定処理について、図17に示されるフローチャートを用いて説明する。
ステップS807−1において、前記CPU51は、主制御基板40から出力された演出制御信号の内容を解析し、大当りとなるものであるか否かを判定する。
前記ステップS807−1において、大当りとなるものである(Y)との判定結果の場合、ステップS807−2において、前記CPU51は、演出パターン決定用テーブルとして大当り用テーブルをセットする。
一方、前記ステップS807−1において、大当りとなるものではない(N)との判定結果の場合、ステップS807−3において、小当りとなるものであるか否かを判定する。
前記ステップS807−3において、小当りとなるものである(Y)との判定結果の場合、ステップS807−4において、前記CPU51は、演出パターン決定用テーブルとして小当り用テーブルをセットする。
一方、前記ステップS807−3において、小当りとなるものではない(N)との判定結果の場合、ステップS807−5において、前記CPU51は、演出パターン決定用テーブルとしてハズレ用テーブルをセットする。
次にステップS807−6において、前記CPU51は、セットされた各テーブル内において各種の乱数値に基づいて演出パターンを決定する。
次にステップS807−7において、前記CPU51は、装飾図柄乱数を取得して前記RAM53の対応する保留記憶についての所定の記憶領域に格納する。
次にステップS807−8において、前記CPU51は、取得された装飾図柄乱数に基づき、ステップS807−9において、最終停止図柄たる装飾図柄の最終停止図柄態様を決定する。
次にステップS807−10において、前記CPU51は、可動役物作動予告パターンを決定するサブルーチンとしての可動役物作動予告パターン決定処理を行う。なお当該可動役物作動予告パターン決定処理は、図19のフローチャートを用いて後述する。
最後にステップS807−11において、前記CPU51は、前記ステップ807−1ないし前記ステップS807−10において決定された演出パターン、装飾図柄の最終停止図柄態様および可動役物作動予告パターンコマンドの情報などを加味して変動演出パターンを決定し、変動演出パターン決定処理を終了する。なお変動演出パターンは、具体的な説明は省略するが、その他にも演出用乱数等を参酌してその他の各種の演出情報(例えばステップアップ予告、停止図柄予告、背景予告やカットイン予告を行うか否か等)を適宜加味して決定することができる。
本第1実施例のパチンコ遊技機において選択されるステップアップ予告演出は、一例として図柄変動装置5に表示される背景画像などが相違する4つの段階の表示態様を有するステップアップ予告演出の各段階をいかに遷移させて表示するかを決定するステップアップ予告情報と、表示されるステップアップ予告演出の各段階の表示時刻の当該変動における変動開始時刻からの間隔を決定する表示時間情報によって構成される。
またステップアップ予告演出は、一例として当該変動が行われる遊技状態またはおよび遊技情報に応じて2種類のステップアップ予告を切り換えて表示することも出来るものである。
すなわちステップアップ予告演出は、一例として遊技状態またはおよび遊技情報が「時短+高確率」、「非時短+高確率」、「時短+低確率」および「非時短+低確率+特定遊技期間」である場合には背景画像などが相違する4つの段階の表示態様を切り換え表示するとともに、遊技状態またはおよび遊技情報が「非時短+低確率+非特定遊技期間」である場合にはキャラクターの動作が相違する4つの段階の表示態様を切り換え表示形態も採用出来る。
次に画像・音声制御基板について説明する。
前記画像・音声制御基板60は、CPU61、ROM62、RAM63およびI/O64,65を有し、前記主制御基板40および前記演出制御基板50からの制御信号に基づき、画像及び音声の制御を行うための制御信号を出力するものである。
前記ROM62は、前記図柄変動装置5の表示内容を制御するための表示制御プログラムや前記スピーカ24を制御するための音声制御プログラムが記憶されているとともに、各種の画像データや音声データが記憶されている。また、前記RAM63は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される各種の情報が所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
さらに、前記I/O65は、前記図柄変動装置5および前記スピーカ24等が接続され、前記画像・音声制御基板60の前記CPU61は、前記主制御基板40および前記演出制御基板50からの制御信号に基づき、前記図柄変動装置5の表示内容や前記スピーカ24の出力態様を制御するための制御信号を出力するものである。
次にランプ制御基板について説明する。
前記ランプ制御基板70は、CPU71、ROM72、RAM73およびI/O74,75を有し、各種のランプ制御を行うための制御信号を出力するものである。
前記ROM72は、各種の発光手段の発光態様を制御するためのランプ制御プログラムなどが記憶されている。また前記RAM73は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される各種の情報が所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
さらに前記I/O75は、各種の発光手段、例えば枠ランプ76、盤ランプ77、発光手段141Lおよび142L、前記演出ボタン21内に配設されたボタンLED79等および可動役物141および142が接続され、前記ランプ制御基板70の前記CPU71は、前記主制御基板40および前記演出制御基板50からの制御信号に基づき、これらの発光手段の発光態様を制御するとともに、前記可動役物141および142の駆動機構を制御するための制御信号を出力するものである。
次に払出制御基板について説明する。
前記払出制御基板80は、CPU81、ROM82、RAM83、I/O84,85を有し、前記払出制御基板80の前記CPU81は、前記主制御基板40からの払出制御信号に基づいて、前記I/O85に接続されている払出駆動モータ86の駆動制御を行うための制御信号を出力するものである。また、当該I/O85は、その他にも定位置検出SW87aや、払出球検出SW87b、玉有り検出SW87c、満タン検出SW87d等が接続され、これらのスイッチの検出信号などが随時入力される。
次に本第1実施例のパチンコ遊技機の演出全体の制御を行うとともに、本第1実施例の可動役物作動予告の表示またはおよび可動役物作動予告の変更を実現する演出制御基板のCPUおよび表示手段519の構成について、図18に示される機能ブロック図を用いて具体的に説明する。
前記演出制御基板50の前記CPU51は、そのプログラムにより可動役物作動予告の変更を行うにあたり、図18に示されるように演出制御信号判定部515、可動役物作動予告パターン選択部511、可動役物作動予告手段517および可動役物作動予告変更手段518および表示手段519等を実質的に構成するものである。
前記演出制御信号判定部515は、主制御基板40から出力される演出制御信号の内容を解析し、例えば主制御基板40で決定された変動パターンがチャンス演出やリーチ演出を行うものであるか否か、擬似連続予告演出を行うものであるか否かや、決定された変動パターンの変動時間等の情報を判定するものである。
前記可動役物作動予告パターン選択部511は、後述する乱数制御その他の方法により、どのような可動役物作動予告パターンで可動役物作動予告を行うかを決定する。
また前記可動役物作動予告手段517は、前記可動役物作動予告パターン選択部511によって決定された可動役物作動予告パターンが可動役物作動予告を行うものである場合に、前記画像・音声制御基板60および前記ランプ制御基板70に対して可動役物作動予告を行う際に必要な可動役物作動予告指令としての所定の制御信号を表示手段519としての前記図柄変動装置5に対して出力するように構成されている。
さらに前記可動役物作動予告変更手段518は、前記可動役物作動予告パターンが可動役物作動予告のみならず可動役物作動予告の変更を行うものである場合に、前記画像・音声制御基板60および前記ランプ制御基板70に対して可動役物作動予告の変更を行う際に必要な可動役物作動予告変更指令としての所定の制御信号を表示手段519としての前記図柄変動装置5に対して出力するように構成されている。
次に本第1実施例のパチンコ遊技機の可動役物作動予告の表示またはおよび可動役物作動予告の変更の流れについて具体的に説明する。
前記主制御基板40の前記CPU41は、上述したように、前記遊技領域3aに打ち出された遊技球が前記上始動入賞口7または前記下始動入賞口8に入賞し、前記上始動入賞口SW7aまたは前記下始動入賞口SW8aによってその入賞を検出すると、前記上始動入賞口スイッチ入力処理または前記下始動入賞口スイッチ入力処理において、各種の乱数値(大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、演出乱数)を取得する。前記CPU41は、これらの乱数値を参酌して前記大当り判定処理によって大当り判定を行うとともに、前記変動パターン決定処理によって変動パターンおよび変動時間の決定を行う。
前記CPU41は、前記大当り判定処理によってセットされる装飾図柄指定コマンドや前記変動パターン決定処理によってセットされる変動パターン指定コマンド等の各種の情報を演出制御信号(コマンド)として前記演出制御基板50に対して出力する。
次に前記演出制御基板50の前記CPU51は、前記ROM52に格納された演出制御プログラムに基づいて、メイン処理およびタイマ割込処理を行い、当該タイマ割込処理において行われる前記変動演出パターン決定処理や、当該変動演出パターン決定処理において行われる図19に示すサブルーチンとしての可動役物作動予告パターン決定処理などの各種処理を実行する。
そこで本第1実施例の可動役物作動予告パターン決定処理について、図19に示されるフローチャートを用いて説明する。
ステップS31において、前記CPU51は、所定時間間隔毎に前記主制御基板40から演出制御信号を受信したか否かを判定する。ステップS31において、演出制御信号を受信していない(N)との判定結果の場合、可動役物作動予告パターン決定処理を終了する。
一方ステップS31において演出制御信号を受信した(Y)との判定結果の場合、ステップS32において、前記演出制御信号判定部515は、前記演出制御信号内の変動パターン等の情報から当該変動が変動パターン14であるか否かを判定する。
ステップS32において当該変動が変動パターン14である(Y)との判定結果の場合、ステップS33において、図20(a)に示されるような可動役物作動予告パターンテーブルとして高期待作動時可動役物作動予告パターンテーブルがセットされる。
一方ステップS32において当該変動が変動パターン14ではない(N)との判定結果の場合、ステップS34において、前記演出制御信号判定部515は、前記演出制御信号内の変動パターン等の情報から当該変動が変動パターン15であるか否かを判定する。
ステップS34において当該変動が変動パターン15である(Y)との判定結果の場合、ステップS35において、図20(b)に示されるような可動役物作動予告パターンテーブルとして低期待作動時可動役物作動予告パターンテーブルがセットされる。
一方ステップS34において、当該変動が変動パターン15ではない(N)との判定結果の場合、ステップS36において、図20(c)に示されるような可動役物作動予告パターンテーブルとして非作動時可動役物作動予告パターンテーブルがセットされる。
ステップS37において、前記可動役物作動予告パターン選択部511は、可動役物作動予告パターン乱数を前記演出制御基板50の前記RAM53から取得し、この乱数値を対応する保留記憶についての前記RAM53の所定の記憶領域に格納する。
なお「可動役物作動予告パターン乱数」は、前記演出制御基板50の前記CPU51によって所定周期毎に順次更新される乱数であり、更新後の値を前記RAM53の所定の記憶領域に格納して更新前の値の書き換えを行っている。
そしてステップS38において、前記可動役物作動予告パターン選択部511は、保留記憶に対応付けられて前記RAM53に格納された可動役物作動予告パターン乱数値が、図20(a)ないし(c)の表に示される可動役物作動予告パターンテーブル内で複数種類存在するどの可動役物作動予告パターンに振り分けられた可動役物作動予告パターン判定値と一致するか比較判定し、ステップS39において、可動役物作動予告パターン乱数値と一致する可動役物作動予告パターン判定値に割り振られた可動役物作動予告パターンを、当該保留記憶について行われる可動役物作動予告パターンとして選択される。
次にステップS40において、前記演出制御基板50の前記可動役物作動予告手段517は、前記ステップS39において選択された可動役物作動予告パターンが可動役物作動予告を行うものか否かを判定する。
ステップS40において前記ステップS39において選択された可動役物作動予告パターンが可動役物作動予告を行うものではない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、可動役物作動予告パターン決定処理を終了する。
一方ステップS40において前記ステップS39において選択された可動役物作動予告パターンが可動役物作動予告を行うもの(Y)との判定結果の場合、ステップS41において、可動役物作動予告手段517は、可動役物作動予告の表示データがセットされる。
上述したように、本第1実施例における可動役物作動予告手段517とは、可動役物作動予告パターン決定処理における、ステップS40およびステップS41の制御処理を指すものである。
次にステップS42において、可動役物作動予告変更手段518は、同様にして、選択された可動役物作動予告パターンが可動役物作動予告の変更を行うものか否かを判定する。
ステップS42において前記ステップS39において選択された可動役物作動予告パターンが可動役物作動予告の変更を行うものではない(N)との判定結果の場合、前記CPU51は、可動役物作動予告パターン決定処理を終了する。
一方ステップS42において前記ステップS39において選択された可動役物作動予告パターンが可動役物作動予告の変更を行う(Y)との判定結果の場合、ステップS43において、前記可動役物作動予告変更手段518は、可動役物作動予告の変更表示データがセットされる。
上述したように、本第1実施例における可動役物作動予告変更手段518とは、可動役物作動予告パターン決定処理における、ステップS42およびステップS43の制御処理を指すものである。
なお本第1実施例における変動パターン14は、当該変動時の遊技状態が「高確率+時短遊技状態」の場合には、当該変動後の遊技状態が「高確率+時短遊技状態」となるとともに、当該変動時の遊技状態が「高確率+非時短遊技状態」の場合には、当該変動後の遊技状態が「高確率+非時短遊技状態」となるとともに、当該変動時の遊技状態が「低確率+時短遊技状態」の場合には、当該変動後の遊技状態が「高確率+時短遊技状態」となるとともに、当該変動時の遊技状態が「低確率+非時短遊技状態」の場合には、当該変動後の遊技状態が「高確率+非時短遊技状態」となるものである。
また本第1実施例における変動パターン15は、当該変動時の遊技状態と当該変動後の遊技状態の間で遊技状態の変化は起きず、すなわち当該変動時の遊技状態が当該変動後においても継続されるものである。
高確率遊技状態とは、前記上始動入賞口7または前記下始動入賞口8に遊技球が入賞した際に抽選される大当り判定処理において、大当り当選となる大当り乱数値の割振りが相対的に多く設定される変動パターンテーブルを用いて抽選を行なうものであり、すなわち大当り当選確率が低確率遊技状態に比べて相対的に高いものである。
時短遊技状態とは、普通図柄抽選時の当選確率が非時短遊技状態に比べて相対的に高いものであり、すなわち前記可変入賞装置6の電動チューリップ9が比較的高頻度で開放されるとともに、普通図柄抽選に当選した際の電動チューリップ9が比較的長時間開放されることにより前記下始動入賞口8への遊技球の入賞が容易となることにより、前記下始動入賞口8への遊技球の入賞に基づく賞球および図柄変動権利の獲得が比較的容易な状態である。
また前記上始動入賞口7または前記下始動入賞口8に遊技球が入賞した際に抽選される変動パターン決定処理において、変動内容が短縮変動となるまたは短い変動時間となる変動パターンの割振りが相対的に多く設定される変動パターンテーブルを用いて抽選を行なうものであり、すなわち図柄変動権利の消化が非時短遊技状態に比べて相対的に短時間で行われるものである。
ここで本第1実施例のパチンコ遊技機において用いられる3つの可動役物作動予告パターンテーブルについて説明する。
本第1実施例の可動役物作動予告パターンテーブルは、図20(a)ないし(c)の表に示されるように、可動役物作動予告パターンを実行する当該変動における変動パターンに応じて、高期待作動時可動役物作動予告パターンテーブル、低期待作動時可動役物作動予告パターンテーブルまたは非作動時可動役物作動予告パターンテーブルの3つに大別される。
可動役物作動予告パターンテーブルにおいて選択される可動役物作動予告の基本データは、その可動役物作動予告パターンの分類として、「可動役物作動予告無し」(図中「パターンN)と表記)、「可動役物作動予告のみ」(図中「パターンY1」または「パターンY2」と表記)および「可動役物作動予告および可動役物作動予告の変更」(図中「パターンYK」と表記)の3種類の可動役物作動予告種別データと、図示および説明は省略するが表示される可動役物作動予告演出の当該変動における表示タイミングである表示時間データなどによって構成される。
図20(a)ないし(c)に示される「パターンYK(未確定→確定)」とは、可動役物作動予告演出として最初に可動役物作動未確定予告が前記図柄変動装置5に表示されるとともに、続いて前記図柄変動装置5に表示された可動役物作動未確定予告が可動役物作動確定予告へと変更表示されることを示すものである。
ここで「可動役物作動未確定予告」とは、最終的に前記可動役物141が作動するかどうかが不確かであることを予告する表示態様を前記図柄変動装置5の前記可動役物作動領域141Aにおいて表示して遊技者に報知する予告演出であり、一方「可動役物作動確定予告」とは、最終的に前記可動役物141が作動することを予告する表示態様を前記図柄変動装置5の前記可動役物作動領域141Aにおいて表示して遊技者に報知する予告演出であって、可動役物作動予告の変更が行われない限り最終的に前記可動役物141が作動することが確定している状態を示すものである。
さらに「可動役物作動予告のみ」(パターンY1およびパターンY2)および「可動役物作動予告および可動役物作動予告の変更」(パターンYK)については、夫々の判定値ごとにさらに詳細に表示タイミングである表示時間情報が異なる停止図柄予告パターンY1T1ないしY1Tn、Y2T1ないしY2TnおよびYKT1ないしYKTnが分類されている。
例えば「可動役物作動予告のみ」の可動役物作動予告パターンY1T1は、前記図柄変動装置5において装飾図柄の変動が開始されてから500ms後に、前記図柄変動装置5の前記可動役物作動領域141Aに最終的に前記可動役物141が作動するかどうかが不確かであることを予告する可動役物作動予告としての表示態様、すなわち可動役物作動未確定予告を表示するものである。
また可動役物作動予告パターンY1T2は、前記図柄変動装置5において装飾図柄の変動が開始された後に後述する前記図柄変動装置5の有効ライン上の左表示領域および右表示領域に装飾図柄が仮停止するタイミングに合わせて、前記図柄変動装置5の前記可動役物作動領域141Aに可動役物作動未確定予告を表示するものである。
さらに可動役物作動予告パターンY1T3は、前記図柄変動装置5において装飾図柄の変動が開始された後に後述する前記図柄変動装置5の有効ライン上の全ての表示領域に装飾図柄が仮停止するタイミングに合わせて、前記図柄変動装置5の前記可動役物作動領域141Aに可動役物作動未確定予告を表示するものなどとして、適宜様々なバリエーションの停止図柄予告パターンをY1T1〜Y1Tnの停止図柄予告パターンとして設定することができる。
同様にして、例えば「可動役物作動予告および可動役物作動予告の変更」の可動役物作動予告パターンYK1は、まず前記図柄変動装置5の左表示領域に装飾図柄が仮停止するタイミングに合わせて前記図柄変動装置5の前記可動役物作動領域141Aに可動役物作動未確定予告を表示するとともに、続いて前記図柄変動装置5の右表示領域に装飾図柄が仮停止するタイミングに合わせて、前記図柄変動装置5の前記可動役物作動領域141Aに表示された可動役物作動未確定予告としての表示態様を、前記可動役物141が作動することが確実であることを予告する可動役物作動確定予告としての表示態様に変更表示するパターンとして設定される。
また可動役物作動予告パターンYK2は、まず前記図柄変動装置5において装飾図柄の変動開始から500ms後に前記図柄変動装置5の前記可動役物作動領域141Aに可動役物作動未確定予告を表示するとともに、続いて前記図柄変動装置5に表示されたステップアップ予告演出が終了するタイミングに合わせて、前記図柄変動装置5の前記可動役物作動領域141Aに表示された可動役物作動未確定予告としての表示態様を、前記可動役物141が作動することが確実であることを予告する可動役物作動確定予告としての表示態様に変更表示するパターンとして設定するなどして、適宜様々なバリエーションの停止図柄予告パターンをYK1〜YKnの停止図柄予告パターンとして設定することができる。
本第1実施例においては、前記可動役物作動予告パターン乱数として取り得る値を「0〜299」までの300個の数としているため、図20(a)ないし(c)の表に示されるように、当該可動役物作動予告パターン乱数値と比較される前記可動役物作動予告パターン判定値も「0〜299」までの300個の数となる。
例えば変動パターンが変動パターン14である変動に対して行う可動役物作動予告パターン決定処理において、前記CPU51が取得した可動役物作動予告パターン乱数値が「38」の場合、可動役物作動予告パターンとして「パターンN(可動役物作動予告なし)」が選択され、すなわち可動役物作動予告演出を行わないことが決定される。
同様に可動役物作動予告パターン乱数値が「140」の場合、可動役物作動予告パターンとして「パターンYK(確定)」が選択され、すなわち前記可動役物作動予告手段517によって、可動役物作動予告演出として可動役物作動確定予告を表示することが決定される。
また可動役物作動予告パターン乱数値が「190」の場合、可動役物作動予告パターンとして「パターンYK(未確定→確定)」が選択され、すなわち前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令としての予告表示指令に基づいて、可動役物作動予告演出として可動役物作動未確定予告を表示して、続いて前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令としての予告変更表示指令に基づいて、可動役物作動予告演出として表示された当該可動役物作動未確定予告を可動役物作動確定予告へと変更することが決定される。
一方変動パターンが変動パターン15である変動に対して行う可動役物作動予告パターン決定処理において、前記CPU51が取得した予告パターン乱数値が「190」の場合、可動役物作動予告パターンとして「パターンYK(未確定)」が選択され、すなわち前記可動役物作動予告手段517によって、可動役物作動予告演出として可動役物作動未確定予告を表示することが決定される。
また変動パターンが変動パターン14および変動パターン15以外である変動に対して行う可動役物作動予告パターン決定処理において、前記CPU51が取得した予告パターン乱数値が「190」の場合、可動役物作動予告パターンとして「パターンN(可動役物作動予告なし)」が選択され、すなわち可動役物作動予告演出を行わないことが決定される。
上述のように本第1実施例においては、変動パターンに応じて異なる可動役物作動予告パターンテーブルが用意されているため、前記CPU51が取得する可動役物作動予告パターン乱数値が同じ場合であっても、決定される可動役物作動予告パターンが異なるため当該変動における変動パターンに応じた効果的な可動役物作動予告パターン演出の表示を行うことが出来るものである。
さらに図12に示されるように、変動パターン14とは大当り判定において大当りとなるものであるとともに、大当り種別が第1特定用特別図柄2、3となる場合に決定される変動パターンであり、変動パターン15とは小当り判定において小当りとなる場合に決定される変動パターンであるため、大当り判定情報、大当り種別情報、小当たり判定情報および変動パターン情報等に応じて、効果的な可動役物作動予告パターンの表示が行うものである。
本第1実施例のパチンコ遊技機は、図20(a)ないし図20(c)に示されるように、当該変動に係わる変動パターン14である場合には、300分の40の確率で「パターンN」すなわち可動役物作動予告演出が表示されないとともに、300分の60の確率で「パターンY1(未確定)」すなわち可動役物作動予告演出として可動役物作動未確定予告が表示されるとともに、300分の80の確率で「パターンY2(確定)」すなわち可動役物作動予告演出として可動役物作動確定予告が表示されるとともに、300分の120の確率で「パターンYK(未確定→確定)」すなわち可動役物作動予告演出として可動役物作動未確定予告から可動役物作動確定予告への変更表示が行われる。
また当該変動に係わる変動パターン15である場合には、300分の120の確率で「パターンN」すなわち可動役物作動予告演出が表示されないとともに、300分の80の確率で「パターンY1(未確定)」すなわち可動役物作動予告演出として可動役物作動未確定予告が表示されるとともに、300分の60の確率で「パターンY2(確定)」すなわち可動役物作動予告演出として可動役物作動確定予告が表示されるとともに、300分の40の確率で「パターンYK(未確定→確定)」すなわち可動役物作動予告演出として可動役物作動未確定予告から可動役物作動確定予告への変更表示が行われる。
また当該変動に係わる変動パターン14および変動パターン15以外である場合には、300分の280の確率で「パターンN」すなわち可動役物作動予告演出が表示されないとともに、300分の20の確率で「パターンY1(未確定)」すなわち可動役物作動予告演出として可動役物作動未確定予告が表示される。
上記したように本第1実施例のパチンコ遊技機は、変動パターンが変動パターン14および変動パターン15以外の場合においては、可動役物作動予告演出として可動役物作動確定予告が表示されることがないとともに、表示された可動役物作動未確定予告が変更表示されることがないものである。
また変動パターンが変動パターン14および変動パターン15以外である場合に比べて変動パターンが変動パターン15である場合、さらには変動パターンが変動パターン15である場合に比べて変動パターンが変動パターン14である場合において、可動役物作動予告演出としての可動役物作動未確定予告の表示、可動役物作動予告演出としての可動役物作動確定予告の表示または可動役物作動予告演出としての可動役物作動未確定予告から可動役物作動確定予告への変更表示を行う割合を高く設定したため、変動パターンに応じて可動役物作動予告の表示またはおよび可動役物作動予告の変更表示を行う可動役物作動予告パターンの選択割合を変化させるものである。
次に本第1実施例のパチンコ遊技機における可動役物作動予告パターンの具体的な変更態様について説明する。
なお本第1実施例のパチンコ遊技機においては、一例として装飾図柄が「7・3・7」の停止態様に仮停止した際に、前記可動役物141が作動することにより前記可動役物作動領域141Aまで移動するとともに、前記図柄変動装置5においてチャンス演出が表示されるものとする。
本第1実施例のパチンコ遊技機においては、例えば図21に示される前記図柄変動装置5の液晶画面90において装飾図柄の変動表示や確定表示、リーチ演出やチャンス演出およびステップアップ予告や停止図柄予告や背景予告やカットイン予告などの予告演出が行われるとともに、当該液晶画面90の前記可動役物作動領域141Aにおいて可動役物作動予告の表示および可動役物作動予告の変更表示を行う。
まず初めに変動パターンが変動パターン14および変動パターン15以外である場合に、可動役物作動予告パターンとして「パターンN」が選択された場合には、図22に示されるように、前記図柄変動装置5の前記液晶画面90において装飾図柄が変動を開始した後(図22(A))、可動役物作動予告が行われることも前記可動役物141が作動することもなく、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に基づいて、例えば、前記有効ラインの左表示領域92Lに「3」の装飾図柄が停止し、続いて右表示領域92Rに「2」の装飾図柄が停止して、最後に中央表示領域92Cに「5」の装飾図柄が停止する(図22(B))。
次に変動パターンが変動パターン15である場合に、可動役物作動予告パターンとして「パターンY1(未確定)」が選択された場合には、図23に示されるように、前記図柄変動装置5の前記液晶画面90において装飾図柄が変動を開始した後(図23(A))、続いて前記可動役物作動予告手段517の制御信号に基づき可動役物作動未確定予告が前記図柄変動装置5の可動役物作動領域141Aに表示され(図23(B))、続いて変動中の装飾図柄が前記可動役物141の作動契機およびチャンス演出移行契機となる停止態様に仮停止すると(図23(C))、前記可動役物141が作動することにより前記図柄変動装置5の可動役物作動領域141Aに移動して(図23(D))、前記図柄変動装置5の前記液晶画面90においてはチャンス演出が表示展開され(図23(E))、続いて予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に基づいて、左表示領域92Lに「4」の装飾図柄が停止し、続いて右表示領域92Rに「7」の装飾図柄が停止して、最後に中央表示領域92Cに例えば「6」の装飾図柄が停止する(図23(F))。
なお本第1実施例におけるチャンス演出とは、前記装飾図柄が「7・3・7」の停止態様で仮停止した後に、前記可動役物141が作動したことを契機として前記図柄変動装置5において表示または展開される演出であり、遊技状態の移行契機となったり、大当り期待度の高い演出として前記図柄変動装置5、スピーカ24および各種ランプ・LEDによって遊技者に報知される演出である。
なお図中細い破線によって示される前記可動役物141を模した半透明の表示態様は、可動役物作動予告中の可動役物作動未確定予告を表すものであり、一方図中細い実線によって示される前記可動役物141を模した半透明の表示態様は、可動役物作動予告中の可動役物作動確定予告を表すものである。
また図中太い実戦によって示される不透明の前記可動役物141の表示は、前記可動役物141が作動している状態を示すものである。
また変動パターンが変動パターン14である場合に、可動役物作動予告パターンとして「パターンYK(未確定→確定)」が選択された場合には、図24に示されるように、前記図柄変動装置5の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後(図24(A))、続いて前記可動役物作動予告手段517の制御信号に基づき可動役物作動未確定予告が前記図柄変動装置5の可動役物作動領域141Aに表示され(図24(B))、続いて前記可動役物作動予告変更手段518の制御信号に基づき前記図柄変動装置5の可動役物作動領域141Aに表示された可動役物作動未確定予告が可動役物作動確定予告へと変更表示され(図24(C))、続いて変動中の装飾図柄が前記可動役物141の作動契機およびチャンス演出移行契機となる停止態様である「7・3・7」に仮停止すると(図24(D))、前記可動役物141が作動することにより前記図柄変動装置5の可動役物作動領域141Aに移動して(図24(E))、前記図柄変動装置5の前記液晶画面90においてはチャンス演出が表示展開される(図24(F))、続いてチャンス演出の終了後予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に基づいて、左表示領域92Lに「剣」の装飾図柄が停止し、続いて右表示領域92Rに「剣」の装飾図柄が停止して、最後に中央表示領域92Cに例えば「剣」の装飾図柄が停止する(図24(G))
ここで「剣」の装飾図柄は「演出図柄」であり、「演出図柄」とは図3に示されるように、単純な数字に係る装飾図柄とは異なり、所定の図形やキャラクター等をモチーフにした図柄であって、例えば当該演出図柄が所定の停止態様で停止した場合に、大当りとなったり、ステージやモードの変更契機や擬似連続予告やスベリ予告等の所定の演出の発動契機となるもの等をいう。所定の停止態様としては、全ての表示領域に同一の演出図柄が停止した場合や、中央表示領域にのみ、または、右表示領域にのみ演出図柄が停止した場合、さらには、例えば「松・竹・梅」など、意味のある言葉や観念的に関連性のある図柄配列となるように異なる演出図柄が並んだ場合など、適宜設定することができる。
例えば前記可動役物141が作動した場合にのみチャンス演出が発動するように設定されていた場合等において、図24(B)に示される状態から後述する可動役物作動予告の変更が行われなかった場合には、前記可動役物作動予告手段517によって予告された可動役物作動予告が可動役物作動未確定予告であるため、前記可動役物141が作動して前記チャンス演出が発動する場合もあれば、前記可動役物141が作動することなく前記チャンス演出が発動しない場合もある。
しかし本第1実施例のパチンコ遊技機においては、前記可動役物作動予告変更手段518の制御信号に基づき、予め決定された変動パターンに対応する変動内容がチャンス演出となるものであるかどうかに応じて、前記可動役物作動予告手段517の予告表示指令に基づいて前記図柄変動装置5に表示された可動役物を模した表示態様が半透明状態の可動役物作動未確定予告(図中細い破線によって示される表示態様)から表示態様が半透明状態の可動役物作動確定予告(図中細い実線によって示される表示態様)へと変更し、前記可動役物作動未確定予告から可動役物作動確定予告へとランクアップさせる(図24(C))。その後、前記可動役物作動予告変更手段518の予告変更表示指令に基づいて変更された可動役物作動予告通りに、前記可動役物141が作動するため(図24(E))、チャンス演出が発生する(図24(F))。
したがって最終的に前記可動役物141が作動するかどうかが未確定な可動役物作動予告表示から最終的に前記可動役物141が作動するかことが確定する可動役物作動予告表示へと変更されたため、前記可動役物作動予告変更手段518の予告変更表示指令に基づいて遊技者にとって期待度の高い可動役物作動予告に変更されたこととなる。
以下上記構成より成る本第1実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。
本第1実施例のパチンコ遊技機は、複数の装飾図柄を表示および変動可能な図柄変動装置5と、前記図柄変動装置5において変動する装飾図柄が特定の停止態様で仮停止した場合に出力される可動役物作動指令に基づき作動する可動役物を備え、可動役物作動予告手段517が、可動役物作動予告パターン選択部511によって決定された可動役物作動予告を表示手段519としての前記図柄変動装置5における可動役物作動領域141Aにおいて表示するための可動役物作動予告指令を出力するとともに、可動役物作動予告変更手段518が、前記可動役物作動領域141Aに表示された可動役物作動予告を1回変更するための可動役物作動予告変更指令を出力するので、前記可動役物作動領域141Aにおいて変更された可動役物作動予告に従い前記可動役物141が作動して前記図柄変動装置5の可動役物作動領域141Aに対応する部位まで移動するため、遊技者が注視している前記図柄変動装置による効果的な可動役物作動予告の表示および変更表示を実現するとともに、当該可動役物作動予告が、前記可動役物作動領域141Aに表示および変更表示され、表示および変更表示された可動役物作動予告に従い前記可動役物141が作動されることにより、遊技者が前記可動役物141が作動することに対しての実感を伴う期待感を向上させるとともに、前記図柄変動装置5において行われる図柄変動および演出の興趣を向上させるという効果を奏する。
本第1実施例のパチンコ遊技機は、当該変動に係る変動パターンが前記可動役物141が作動する変動パターン14または変動パターン15であるか、もしくは前記可動役物141が作動しない変動パターン14および変動パターン15以外であるかに応じて、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて、可動役物作動予告が表示される確率(可動役物作動予告としてパターンY1またはパターンY2が選択される割合)またはおよび前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて、前記可動役物作動予告手段517によって表示された当該可動役物作動予告が変更表示される確率(可動役物作動予告としてパターンYKが選択される割合)が異なるように設定されているので、前記可動役物141が作動することに対して期待感を持つ遊技者が、可動役物作動予告手段517または可動役物作動予告変更手段518の予告指令または予告変更指令により表示される可動役物作動予告によって、図柄変動および可動役物作動予告演出の興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。
本第1実施例のパチンコ遊技機は、大当り乱数値、大当り図柄乱数値、遊技状態、リーチ乱数値および変動パターン乱数値等に応じて、選択される変動パターンの選択割合が異なるとともに、選択される当該変動パターンに応じて異なる可動役物作動予告パターンテーブルによって前記図柄変動装置5に表示する可動役物作動予告パターンを選択するため、すなわち選択される当該変動パターンに応じて前記図柄変動装置5に表示される可動役物作動予告パターンの選択割合が異なるため、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて前記図柄変動装置5に表示される可動役物作動予告の表示態様またはおよび前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて変更表示される可動役物作動予告の変更態様によって、遊技者が大当り、チャンス演出、遊技状態移行またはおよびリーチ演出への期待度を高めて、ゲーム展開に対する期待感を高めて、興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。
また本第1実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて表示された可動役物作動予告を当該可動役物作動予告とは遊技者にとって期待度の異なる可動役物作動予告へとランク変更するので、図柄変動中の遊技者の期待感に変化を持たせることにより、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。
さらに本第1実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて表示された可動役物作動未確定予告を当該停止図柄予告よりも遊技者にとって期待度の高い可動役物作動確定予告へとランクアップさせるので、遊技者の期待感を向上させるとともに、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。
さらに本第1実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて表示された前記可動役物141が作動することが未確定の可動役物作動未確定予告である場合において、本当に前記可動役物141が作動するか疑問の残る中途半端な期待感の当該可動役物作動未確定予告を、その前記可動役物141が作動することが確定しており、前記可動役物141が本当に作動するか疑問の残らない可動役物作動確定予告へとランクアップさせるので、ランクアップした可動役物作動確定予告により遊技者の期待感を向上させるとともに、例えば、「可動役物が作動して欲しい」といった遊技者の希望に応え、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。
また本第1実施例のパチンコ遊技機は、可動役物作動予告パターンテーブルや可動役物作動予告パターン決定処理を行うプログラムなど、可動役物作動予告の表示および可動役物作動予告の変更表示を行うための各種の情報等が、前記演出制御基板50の前記ROM52に記憶されているので、多彩な演出制御を可能にするとともに、前記主制御基板40の前記ROM42の容量を抑えられるという効果を奏する。
また本第1実施例のパチンコ遊技機は、変更前の可動役物作動予告態様を予め決定された前記可動役物141が作動するか否かに制約されることなく自由に設定することができるので、より複雑で変化のある可動役物作動予告演出が可能になるという効果を奏する。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、図25ないし図36に示されるように、
可動役物241が作動した時に、前記可動役物241の発光手段241Lが白色、青色、黄色、緑色、赤色または虹色に発光する7種類の異なる発色発光状態の作動態様を有するものであり、前記発光手段241Lの7種類の発色発光態様によって遊技者は当該変動後の高確率遊技状態移行期待度の高低を認知出来るように構成されている。
また前記可動役物作動予告手段517および前記可動役物作動予告変更手段518の予告変更表示指令に基づいて、前記可動役物241の作動態様すなわち前記発光手段241Lの発色発光態様に応じた7種類の可動役物作動予告を表示手段としての前記図柄変動装置5において表示可能であるとともに、前記可動役物作動予告変更手段518の予告変更表示指令に基づいて、前記可動役物作動予告手段517の予告変更表示指令に基づいて前記図柄変動装置5に表示された可動役物作動予告から異なる可動役物作動予告へと複数回変更可能であり、前記可動役物作動予告変更手段518の予告変更表示指令に基づいて変更される可動役物作動予告の変更態様が、当該変動に対応する大当たり判定情報、大当たり種別情報、小当たり判定情報および変動パターン情報に応じて異なる重み付けで選択表示される点などが上述の第1実施例との主な相違点であり、以下相違点を中心に説明して、同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
本第2実施例における前記発光手段241Lの発色発光状態とは、当該発光手段241Lが点滅した状態および点灯した状態などによって実現されるものであるが、発光手段の点灯および消灯の制御によって遊技者が認識出来るものであれば当然採用可能である。
また虹色発光態様とは、前記可動役物241に配設された白色、青色、黄色、緑色または赤色に発光可能な複数の前記発光手段241Lのうち各色に発光する発光手段を短時間の周期に選択的において切換えて発光させることにより遊技者に報知する形態または各色に発光する発光手段の全てを同時に発光させることにより遊技者に報知する形態を適宜採用可能である。
本第2実施例の変動演出パターン決定処理は、図25に示されるように、ステップS807−9の次に、ステップS2807において、可動役物作動態様決定処理を行うものであり、以下において当該可動役物作動態様決定処理について詳細に説明する。
可動役物作動態様決定処理は、図26に示されるように、ステップS2807−1において、前記CPU51は、主制御基板40から出力された演出制御信号の内容を解析し、当該変動に係る変動パターンが変動パターン14であるか否かを判定する。
前記ステップS2807−1において、当該変動に係る変動パターンが変動パターン14ある(Y)との判定結果の場合、ステップS2807−2において、前記CPU51は、可動役物作動態様決定用テーブルとして潜伏確変用可動役物作動態様テーブルがセットされる。
一方前記ステップS2807−1において、当該変動に係る変動パターンが変動パターン14ではない(N)との判定結果の場合、ステップS2807−3において、当該変動に係る変動パターンが変動パターン15であるか否かを判定する。
前記ステップS2807−3において、当該変動に係る変動パターンが変動パターン15である(Y)との判定結果の場合、ステップS2807−4において、前記CPU51は、可動役物作動態様決定用テーブルとして小当り用可動役物作動態様テーブルがセットされる。
一方前記ステップS2807−3において、当該変動に係る変動パターンが変動パターン15ではない(N)との判定結果の場合、ステップS2807−5において、前記CPU51は、可動役物作動態様決定用テーブルとして可動役物非作動用可動役物作動態様テーブルがセットされる。
ステップS2807−6において、前記CPU51は、可動役物作動態様乱数を前記演出制御基板50の前記RAM53から取得し、この乱数値を対応する保留記憶についての前記RAM53の所定の記憶領域に格納する。
なお「可動役物作動態様乱数」は、前記演出制御基板50の前記CPU51によって所定周期毎に順次更新される乱数であり、更新後の値を前記RAM53の所定の記憶領域に格納して更新前の値の書き換えを行っている。
そしてステップS2807−7において、前記CPU51は、保留記憶に対応付けられて前記RAM53に格納された可動役物作動態様乱数値が、図27の表に示される可動役物作動態様決定用テーブル内で複数種類存在するどの可動役物作動態様に振り分けられた可動役物作動態様判定値と一致するか比較判定し、ステップS2807−8において、可動役物作動態様乱数値と一致する可動役物作動態様判定値に割り振られた可動役物作動態様を、当該保留記憶について行われる可動役物作動態様として選択する。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、図27における可動役物作動態様決定用テーブルにおいて示されたように、当該変動に係る変動パターンが、当該変動後に遊技状態が高確率遊技状態へと移行する変動パターン14である場合においては、変動後の遊技状態の移行が行われない変動パターン15である場合に比べて、前記可動役物241に配設された前記発光手段241Lの発色発光態様が、虹色発光、赤色発光、緑色発光、黄色発光、青色発光、白色発光の順に選択されやすく設定されるため、遊技者は前記可動役物241が作動した時の、前記発光手段241Lの発色発光態様に基づいて虹色発光、赤色発光、緑色発光、黄色発光、青色発光、白色発光の順に高い期待度を抱くことが出来るものである。
また当該変動に係る変動パターンが変動パターン15である場合おいては、前記可動役物241の作動態様が発光なしが選択されることはないとともに、当該変動に係る変動パターンが変動パターン14である場合においては、前記可動役物241の作動態様が発光なしが選択される可能性があるため、遊技者は前記可動役物241が作動した時の前記発光手段241Lの発色発光態様が発光なしであった場合には、当該変動後に遊技状態が確実に高確率遊技状態となることを知ることが出来るものである。
また当該変動に係る変動パターンが変動パターン14および変動パターン15以外である場合には、当該変動において前記可動役物241が作動しないため、すなわち前記可動役物241は前記センター役物4の下方後方に配設されて遊技者の視界から可視困難であるため、前記可動役物241の作動態様すなわち前記発光手段241Lの発色発光態様は、発光なしが選択される。
本第2実施例の可動役物作動予告パターン決定処理は、図28および図29に示されるように、ステップS62、ステップS64、ステップS66、ステップS68、ステップS70、ステップS72およびステップS73においてセットされる可動役物作動予告パターンテーブルおよび当該可動役物作動予告パターンテーブルをセットする制御方法が上述の第1実施例とは異なるものであり、以下においては上述の第1実施例の可動役物作動予告パターン決定処理との相違点を中心に詳細に説明して、同一のフローについては説明を省略する。
第2実施例の可動役物作動予告パターン決定処理においては、ステップS61において、前記CPU51は、当該変動に係る前記可動役物241の作動態様(すなわち前記発光手段241Lの発色発光態様)が虹色発光となるものか否かを判定する。
ステップS61において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が虹色発光となる(Y)との判定結果の場合、ステップS62において、図30に示されるような可動役物作動予告パターンテーブルとして虹色発光用可動役物作動予告パターンテーブルがセットされる。
またステップS61において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が虹色発光とならない(N)との判定結果の場合、ステップS63へと移行する。
ステップS63において、当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が赤色発光となるものか否かを判定する。
ステップS63において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が赤色発光となる(Y)との判定結果の場合、ステップS64において、図31(a)に示されるような可動役物作動予告パターンテーブルとして赤色発光用可動役物作動予告パターンテーブルがセットされる。
またステップS63において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が赤色発光とならない(N)との判定結果の場合、ステップS65へと移行する。
ステップS65において、当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が緑色発光となるものか否かを判定する。
ステップS65において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が緑色発光となる(Y)との判定結果の場合、ステップS66において、図31(b)に示されるような可動役物作動予告パターンテーブルとして緑色発光用可動役物作動予告パターンテーブルがセットされる。
またステップS65において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が緑色発光とならない(N)との判定結果の場合、ステップS67へと移行する。
ステップS67において、当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が黄色発光となるものか否かを判定する。
ステップS67において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が黄色発光となる(Y)との判定結果の場合、ステップS68において、図32(a)に示されるような可動役物作動予告パターンテーブルとして黄色発光用可動役物作動予告パターンテーブルがセットされる。
またステップS67において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が黄色発光とならない(N)との判定結果の場合、ステップS69へと移行する。
ステップS69において、当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が青色発光となるものか否かを判定する。
ステップS69において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が青色発光となる(Y)との判定結果の場合、ステップS70において、図32(b)に示されるような可動役物作動予告パターンテーブルとして青色発光用可動役物作動予告パターンテーブルがセットされる。
またステップS69において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が青色発光とならない(N)との判定結果の場合、ステップS71へと移行する。
ステップS71において、当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が白色発光となるものか否かを判定する。
ステップS71において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が白色発光となる(Y)との判定結果の場合、ステップS71において、図33(a)に示されるような可動役物作動予告パターンテーブルとして白色発光用可動役物作動予告パターンテーブルがセットされる。
またステップS71において当該変動に係る前記可動役物241の作動態様が白色発光とならない(N)との判定結果の場合、ステップS73へと移行する。
ステップS73において、図33(b)に示されるような可動役物作動予告パターンテーブルとして発光なし用可動役物作動予告パターンテーブルがセットされる。
ここで本第2実施例のパチンコ遊技機において用いられる7つの可動役物作動予告パターンテーブルについて説明する。
本第2実施例の可動役物作動予告パターンテーブルは、図30ないし図33の表に示されるように、可動役物作動予告パターンを実行する当該変動に係る前記可動役物241の作動態様すなわち前記発光手段241Lの発色発光態様に応じて、虹色発光用予告パターンテーブル、赤色発光用予告パターンテーブル、緑色発光用予告パターンテーブル、黄色発光用予告パターンテーブル、青色発光用予告パターンテーブル、白色発光用予告パターンテーブルまたは発光なし用予告パターンテーブルの7つに大別される。
さらに本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告手段517の予告表示指令に基づいて表示された可動役物作動予告を前記可動役物作動予告変更手段518の予告変更表示指令に基づいて遊技者にとって有利となる可動役物作動予告へと変更可能であるとともに、遊技者にとって不利となる可動役物作動予告へも変更可能であり、例えば前記可動役物241が比較的期待度の低い白色発光態様で作動する旨を予告する可動役物作動予告を比較的期待度の高い赤色発光態様で作動する旨を予告する可動役物作動予告へと変更(ランクアップ)することにより遊技者にとって有利となる可動役物作動予告へと変更する可動役物作動予告パターン(パターンYWRe)とともに、記可動役物241が比較的期待度の高い緑色発光態様で作動する旨を予告する可動役物作動予告を比較的期待度の低い青色発光態様で作動する旨を予告する可動役物作動予告へと変更(ランクダウン)することにより遊技者にとって不利となる可動役物作動予告へと変更する可動役物作動予告パターン(パターンYGB)を選択表示することが出来る。
例えば可動役物作動予告パターンとして、表示された可動役物作動予告が遊技者にとって不利な可動役物作動予告へと変更される「パターンYReY」が選択された場合には、図34に示されるように、前記図柄変動装置5の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後(図34(A))、前記可動役物作動予告手段517の制御信号に基づき、予め決定された前記可動役物241の作動態様に縛られることなく、例えば前記可動役物241の作動態様が遊技者にとって比較的期待度の高い赤色発光態様によって作動する旨を予告する赤色半透明表示の可動役物作動予告を可動役物作動領域241Aにおいて表示する(図34(B))。
ここで図34(B)に示される状態から後述する可動役物作動予告の変更が行われなかった場合には、前記可動役物作動予告手段517の予告表示指令に基づいて予告された可動役物作動予告通りに前記可動役物241が作動するため、前記可動役物241に配設された前記発光手段241Lが赤色に発光するとともに、前記可動役物241が前記可動役物作動領域241Aへと移動して、結果として赤色発光態様の可動役物作動態様となる。上述したように、赤色発光態様の可動役物作動態様は、当該変動後における高確率遊技状態移行への期待度が高いため、遊技者にとっては期待度の高い状態となる。
しかし本第2実施例のパチンコ遊技機においては、前記可動役物作動予告変更手段518の制御信号に基づき、前記可動役物作動予告手段517の予告表示指令に基づいて予告された前記可動役物241が赤色発光態様によって作動する旨を予告する赤色半透明表示の可動役物作動予告を、予め決定された前記可動役物241の可動役物作動態様を参酌して、例えば黄色発光態様によって作動する旨を予告する黄色半透明表示の可動役物作動予告へと変更し、可動役物作動予告をランクダウンさせる(図34(C))。その後、変動中の図柄が前記可動役物241の作動契機となる特定の仮停止態様に停止すると(図34(D))、前記図柄変動装置5における可動役物作動領域241Aには、当該領域に予告表示された可動役物作動予告通りに、前記可動役物241に配設された前記発光手段241Lが、黄色に発光するとともに、前記可動役物241が作動して可動役物作動領域241Aの前方位置まで移動する(図34(E))。続いて、前記図柄変動装置5においては、チャンス演出が展開されて(図34(F))、前記可動役物241の作動契機となる特定の仮停止態様と同じ停止態様に停止する(図34(G))。赤色発光態様の可動役物作動態様は、上述したように、当該変動後の遊技状態が高確率遊技状態へ移行する確率が比較的高い演出であるため、可動役物作動予告変更手段518の予告変更表示指令に基づく可動役物作動予告の変更により、遊技者にとっては期待度の低い可動役物作動予告に変更されたことになる。
前記可動役物作動予告変更手段518の予告変更表示指令に基づいて行われる複数種類の変更態様には、一例として上述の第1実施例において説明した前記可動役物が作動するかどうかが未確定である旨を予告する可動役物作動未確定予告を前記可動役物が作動することが確定している旨を予告する可動役物作動確定予告へと変更するもの(パターンYK)や、例えば白色発光態様によって作動する旨を予告する白色半透明表示の可動役物作動予告から赤色発光態様によって作動する旨を予告する赤色半透明表示の可動役物作動予告へと変更する、すなわち遊技者にとって比較的期待度の高い可動役物作動予告から比較的期待度の低い可動役物作動予告へと変更するもの(パターンYWRe)や、例えば緑色発光態様によって作動する旨を予告する緑色半透明表示の可動役物作動予告から青色発光態様によって作動する旨を予告する青色半透明表示の可動役物作動予告へと変更する、すなわち遊技者にとって比較的期待度の低い可動役物作動予告から比較的期待度の高い可動役物作動予告へと変更するもの(パターンYGB)がある。
本第2実施例における前記チャンス演出とは、図12に示されるように小当たり当選時(変動パターン15)もしくは大当たり当選時の100分の20の確率(変動パターン14)においてのみ実行される専用の演出として設定されている。
また本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告手段517の予告表示指令に基づいて表示された可動役物作動予告を前記可動役物作動予告変更手段518の予告変更表示指令に基づいて複数回変更可能であるとともに、当該複数回の変更において複数種類の変更態様によって変更することが出来る。
例えば可動役物作動予告パターンとして表示された可動役物作動予告が3回変更される「パターンYWBYRa」が選択された場合には、図35に示されるように前記図柄変動装置5の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後(図35(A))、前記可動役物作動予告手段517の制御信号に基づき、予め決定された前記可動役物241の作動態様に縛られることなく、例えば前記可動役物241の作動態様が白色発光態様によって作動する旨を予告する白色半透明表示の可動役物作動予告を可動役物作動領域241Aにおいて表示する(図35(B))。次に表示された白色発光態様である当該可動役物作動予告を、前記可動役物作動予告変更手段518の制御信号に基づき、前記可動役物241の作動態様が青色発光態様によって作動する旨を予告する青色半透明表示の可動役物作動予告を可動役物作動領域241Aにおいて上書き表示する(図35(C))。続いて表示された青色発光態様である当該可動役物作動予告を、さらに前記可動役物作動予告変更手段518の制御信号に基づき、前記可動役物241の作動態様が黄色発光態様によって作動する旨を予告する黄色半透明表示の可動役物作動予告を可動役物作動領域241Aにおいて再び上書き表示する(図35(D))。続いて表示された黄色発光態様である当該可動役物作動予告を、さらに前記可動役物作動予告変更手段518の制御信号に基づき、前記可動役物241の作動態様が虹色発光態様によって作動する旨を予告する虹色半透明表示の可動役物作動予告を可動役物作動領域241Aにおいて再び上書き表示する(図35(E))。その後、変動中の図柄が前記可動役物241の作動契機となる特定の仮停止態様に停止すると(図35(F))、前記図柄変動装置5における可動役物作動領域241Aにおいては、当該領域に予告表示された可動役物作動予告通りに、前記可動役物241に配設された前記発光手段241Lが、虹色に発光するとともに、前記可動役物241が作動して可動役物作動領域241Aの前方位置まで移動する(図35(G))。続いて図示はしないが、上述と同様に前記図柄変動装置5においては、チャンス演出が展開されるとともに、チャンス演出の表示が終了した後、前記可動役物241の作動契機となる特定の仮停止態様すなわち「7・3・7」の停止態様に装飾図柄が停止する。
本第2実施例においては、上述の第1実施例と同様に前記可動役物作動予告パターン乱数として取り得る値を「0〜299」までの300個の数としているため、図30ないし図33の表に示されるように、当該可動役物作動予告パターン乱数値と比較される前記予告パターン判定値も「0〜299」までの300個の数となる。
本第2実施例のパチンコ遊技機における、上述した可動役物作動予告パターン以外の可動役物作動予告パターンの具体的な変更態様について以下において説明する。
可動役物作動予告パターンして「パターンYYKG」が選択された場合には、図36に示されるように、前記図柄変動装置5の前記液晶画面において装飾図柄が変動を開始した後(図36(A))、前記可動役物作動予告手段517の制御信号に基づき、予め決定された前記可動役物241の作動態様に縛られることなく、前記可動役物241が作動するかどうかが未確定であるとともに、前記可動役物241が作動する場合の作動態様が黄色発光態様によって作動する旨を予告する輪郭がぼやけた黄色半透明表示の可動役物作動未確定予告(図中細い破線表示)を可動役物作動領域241Aにおいて表示する(図36(B))。次に表示された黄色発光態様である当該可動役物作動未確定予告を、前記可動役物作動予告変更手段518の制御信号に基づき、前記可動役物241が作動することが確定するとともに、前記可動役物241の作動態様が黄色発光態様によって作動する旨を予告する黄色半透明表示の可動役物作動確定予告(図中細い実線表示)を可動役物作動領域241Aにおいて上書き表示する(図36(C))。続いて表示された黄色発光態様である当該可動役物作動確定予告を、さらに前記可動役物作動予告変更手段518の制御信号に基づき、前記可動役物241の作動態様が緑色発光態様によって作動する旨を予告する緑色半透明表示の可動役物作動確定予告を可動役物作動領域241Aにおいて再び上書き表示する(図36(D))。その後、変動中の図柄が前記可動役物241の作動契機となる特定の仮停止態様に停止すると(図36(E))、前記図柄変動装置5における可動役物作動領域241Aにおいては、当該領域に予告表示された可動役物作動確定予告通りに、前記可動役物241に配設された前記発光手段241Lが、緑色に発光するとともに、前記可動役物241が作動して可動役物作動領域241Aの前方位置まで移動する(図36(F))。続いて図示はしないが、上述と同様に前記図柄変動装置5においては、チャンス演出が展開されるとともに、チャンス演出の表示が終了した後、前記可動役物241の作動契機となる特定の仮停止態様すなわち「7・3・7」の停止態様に装飾図柄が停止する。
以下上記構成より成る本第2実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、複数の装飾図柄を表示および変動可能な図柄変動装置5と、前記図柄変動装置5において変動する装飾図柄が特定の停止態様で仮停止した場合に出力される可動役物作動指令に基づき作動する可動役物241を備え、可動役物作動予告手段517が、可動役物作動予告パターン選択部511によって決定された可動役物作動予告を表示手段519としての前記図柄変動装置5における可動役物作動領域241Aに表示するための可動役物作動予告指令を出力するとともに、可動役物作動予告変更手段518が、前記可動役物作動領域241Aに表示された可動役物作動予告を少なくとも1回変更するための可動役物作動予告変更指令を出力するので、前記可動役物作動領域241Aにおいて変更された可動役物作動予告に従い前記可動役物241が作動して前記図柄変動装置5の可動役物作動領域241Aに対応する部位まで移動するため、遊技者が注視している前記図柄変動装置による効果的な可動役物作動予告の表示および変更表示を実現するとともに、当該可動役物作動予告が、前記可動役物作動領域241Aに表示および変更表示され、表示および変更表示された可動役物作動予告に従い前記可動役物241が作動されることにより、遊技者が前記可動役物241が作動することに対しての実感を伴う期待感を向上させるとともに、前記図柄変動装置5において行われる図柄変動および演出の興趣を向上させるという効果を奏する。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物241の作動態様として、前記発光手段241Lが白色、青色、黄色、緑色、赤色、虹色に発光するまたは発光しない7種類の異なる発色発光態様を備え、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて、前記可動役物241の遊技者にとって期待度の異なる複数の作動態様に対応する複数種類の可動役物作動予告を表示可能であるとともに、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて、前記可動役物作動予告指令に基づき表示された第1の可動役物作動予告から第1の可動役物作動予告とは異なる第2の可動役物作動予告へと変更するので、遊技者の前記可動役物241が期待度の高い作動態様で作動することに対しての期待感を向上させるとともに、可動役物作動予告が表示またはおよび変更表示される図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、当該変動に係る変動パターンが前記可動役物241が作動する変動パターン14または変動パターン15であるか、もしくは前記可動役物141が作動しない変動パターン14および変動パターン15以外であるかに応じて異なる重み付けによって遊技者にとって期待度の異なる7種類の可動役物作動態様を抽選および決定するとともに、決定された期待度の異なる7種類の可動役物作動態様に応じて、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて、可動役物作動予告自体が表示される確率、期待度の高い可動役物作動予告が表示される確率、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて、前記可動役物作動予告手段517によって表示された当該可動役物作動予告が期待度の高い可動役物作動予告へと変更表示される確率、期待度の低い可動役物作動予告へと変更表示される確率またはおよび変更表示される回数が異なるように設定されているので、前記可動役物241が期待度の高い作動態様で作動することに対して期待感を持つ遊技者が、可動役物作動予告手段517または可動役物作動予告変更手段518の予告指令または予告変更指令によって表示される可動役物作動予告によって、図柄変動および可動役物作動予告演出の興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、大当り乱数値、大当り図柄乱数値、遊技状態、リーチ乱数値および変動パターン乱数値等に応じて、選択される変動パターンの選択割合が異なるとともに、選択される当該変動パターンに応じて異なる可動役物作動予告パターンテーブルによって前記図柄変動装置5に表示する可動役物作動予告パターンを選択するため、すなわち選択される当該変動パターンに応じて前記図柄変動装置5に表示される可動役物作動予告パターンの選択割合が異なるため、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて前記図柄変動装置5に表示される可動役物作動予告の表示態様またはおよび前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて変更表示される可動役物作動予告の変更態様によって遊技者が大当り、チャンス演出、遊技状態移行またはおよびリーチ演出への期待度を高めて、興趣を向上させることが出来るという効果を奏する。
さらに本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいてが、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて表示された可動役物作動未確定予告を当該停止図柄予告よりも遊技者にとって期待度の高い可動役物作動確定予告へとランクアップさせるので、遊技者の期待感を向上させるとともに、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。
さらに本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて表示された前記可動役物241が作動することが未確定の可動役物作動未確定予告である場合において、本当に前記可動役物241が作動するか疑問の残る中途半端な期待感の当該可動役物作動未確定予告を、その前記可動役物241が作動することが確定しており、前記可動役物241が本当に作動するか疑問の残らない可動役物作動確定予告へとランクアップさせるので、ランクアップした可動役物作動確定予告により遊技者の期待感を向上させるとともに、例えば、「可動役物が作動して欲しい」といった遊技者の希望に応え、図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて表示された可動役物作動予告を前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて、表示された当該可動役物作動予告に対して遊技者にとって不利となる可動役物作動予告へと変更可能であるため、事後的に期待度の低い可動役物作動予告に変更されることになるとしても、当該ランクダウン機能を備えていることにより、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて先に一旦期待度の高い可動役物作動予告を予告表示することが出来るため、変更前の可動役物作動予告の態様は、前記主制御基板40において決定される変動パターンの内容(大当り、チャンス演出、リーチ、ハズレなどの各種の情報)および決定された前記可動役物241の作動態様に縛られずに、いかなる態様の可動役物作動予告であっても採用することができる。
したがって本第2実施例のパチンコ遊技機は、従来のパチンコ遊技機においては例えば内部的に大当りに当選している場合にしか見ることの出来ない出現率の低い可動役物作動予告や期待度の高い可動役物作動予告など、普段はなかなか見ることの出来ない可動役物作動予告でさえも前記変動パターンの内容や予め決定された前記可動役物241の作動態様に縛られることなく一旦予告表示することができるので、遊技者の期待感を維持どころか減退させる可能性のある従来の可動役物作動予告とは異なり、「すごい可動役物作動予告が出た!」といった遊技者の気持ちを瞬発的に高める可動役物作動予告が可能になる。その結果、大当り遊技状態中だけではなく、通常遊技状態中の一図柄変動中における興趣をも向上させることができるという効果を奏する。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、図33に示されるように白色発光用可動役物作動予告パターンテーブルおよび発光なし用可動役物作動予告パターンテーブルにおいては、選択決定される可動役物作動予告演出として可動役物作動予告の変更は行われないとともに、図32に示されるように黄色発光用可動役物作動予告パターンテーブルおよび青色発光用可動役物作動予告パターンテーブルにおいては、選択決定される可動役物作動予告演出として可動役物作動予告の変更を最大で1回行うものであり、図31に示されるように赤色発光用可動役物作動予告パターンテーブルおよび緑色発光用可動役物作動予告パターンテーブルにおいては、選択決定される可動役物作動予告演出として可動役物作動予告の変更を最大で2回行うものであり、図30に示されるように虹色発光用可動役物作動予告パターンテーブルにおいては、選択決定される可動役物作動予告演出として可動役物作動予告の変更を最大で3回行うものであるため、例えば前記図柄表示装置5に表示された可動役物作動予告が2回以上変更表示された場合には、当該変動において前記可動役物241が作動することが確定するとともに、当該変動における前記可動役物241の作動態様が虹色発光態様、赤色発光態様または緑色発光態様となることが確定するとともに、前記図柄表示装置5に表示された可動役物作動予告が3回表示された場合には、さらに当該変動における前記可動役物241の作動態様が虹色発光態様となることが確定するため、遊技者は前記図柄表示装置5に表示される可動役物作動予告演出の変更回数に応じて前記可動役物241の作動態様および当該作動態様によって遊技者が認知する高確率遊技状態移行への期待感を向上させることが出来るという効果を奏する。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて前記図柄変動装置5に表示された可動役物作動予告を異なる複数種類の変更態様によって変更することが可能であるため、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて表示された可動役物作動予告に対して、「可動役物が作動することが確定するように変更して欲しい」または「可動役物の作動態様がより期待度の高い発色発光態様となるように変更して欲しい」などといった遊技者の期待感の対象を複雑多岐とならしめ、結果として期待感の持続する可動役物作動予告演出、さらには期待感の持続する図柄変動演出を可能とするという効果を奏する。
また本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更指令に基づいて、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告指令に基づいて表示された可動役物作動予告を当該可動役物作動予告とは遊技者にとって期待度の異なる可動役物作動予告へとランク変更するので、図柄変動中の遊技者の期待感に変化を持たせることにより図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。
また本第2実施例のパチンコ遊技機は、可動役物作動予告パターンテーブルや可動役物作動予告パターン決定処理を行うプログラムなど、可動役物作動予告の表示および可動役物作動予告の変更表示を行うための各種の情報等が、前記演出制御基板50の前記ROM52に記憶されているので、多彩な演出制御を可能にするとともに、前記主制御基板40の前記ROM42の容量を抑えられるという効果を奏する。
また本第2実施例のパチンコ遊技機は、変更前の可動役物作動予告態様を予め決定された前記可動役物241が作動するか否かに制約されることなく自由に設定することができるので、より複雑で変化のある可動役物作動予告演出が可能になるという効果を奏する。
本第4実施例のパチンコ遊技機は、図40ないし図42に示されるように前記図柄変動装置5において変動表示される3つの装飾図柄が「剣・剣・剣」の停止態様に仮停止した場合に、前記可動役物441が作動するとともに、前記図柄変動装置5のおいて変動する装飾図柄の停止するであろう停止予定図柄を少なくとも1つ表示する停止図柄予告指令を出力する前記停止図柄予告手段512と、当該停止図柄予告手段512の停止図柄予告表示指令に基づいて表示された停止図柄予告を変更するための停止図柄予告変更表示指令を出力する停止図柄予告変更手段513とを備え、前記可動役物作動予告手段517または可動役物作動予告変更手段518の予告表示指令または予告変更表示指令に基づいて、可動役物441が作動した時に移動する部位の前記図柄変動装置5における可動役物作動領域441Aにおいて、前記可動役物441が作動するかどうかまたはおよび作動態様を予告する可動役物作動予告を表示および変更表示可能であるとともに、前記停止図柄予告変更手段513および前記可動役物作動予告手段517の停止図柄予告変更表示指令および可動役物作動予告表示指令に基づいて、変動する装飾図柄が「剣・剣・剣」の停止態様で停止する可能性がある停止図柄予告の表示態様によって間接的に前記可動役物441が作動する可能性があることを予告する停止図柄予告から、前記可動役物441が作動する可能性があることまたはおよびその作動態様を直接的に予告する可動役物作動予告へと切換え表示可能に構成されている点などが上述の第1実施例ないし第3実施例との主な相違点であり、以下相違点である停止図柄予告演出および可動役物作動予告演出の表示態様またはおよび変更態様を中心に説明して、同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
可動役物441は、図40に示されるように表示手段519としての前記図柄変動装置5において、複数の装飾図柄が変動を開始した後(図40(A))、前記図柄変動装置5の左表示領域92Lに変動する装飾図柄としての「剣」図柄が仮停止するとともに(図40(B))、同様に前記図柄変動装置5の右表示領域92Rに変動する装飾図柄としての「剣」図柄が仮停止するとともに(図40(C))、さらに前記図柄変動装置5の中央表示領域92Cに変動する装飾図柄としての「剣」図柄が仮停止した時に(図40(D))、前記可動役物441の発光手段441Lが緑色もしくは赤色に発光するとともに、遊技者の視点を基準として前記可動役物441が作動した時に移動する部位の前記図柄変動装置5における可動役物作動領域441Aにおいて、前記可動役物441が出没するものである(図40(E))。
本第4実施例の可動役物作動予告手段517が出力する可動役物作動予告指令に基づき、上述した実施例と同様に前記可動役物441が作動した時に移動する部位の前記図柄変動装置5における可動役物作動領域341Aにおいて、可動役物作動予告が表示可能であるとともに、前記図柄変動装置5の左表示領域92L、中央表示領域92Cおよび右表示領域92Rにおいても可動役物作動予告が表示可能に構成される。
本第4実施例の可動役物作動予告変更手段518が出力する可動役物作動予告変更指令に基づき、上述した実施例と同様に前記可動役物441が作動した時に移動する部位の前記図柄変動装置5における可動役物作動領域441Aにおいて、表示された可動役物作動予告の変更表示が可能であるとともに、前記図柄変動装置5の左表示領域92L、中央表示領域92Cおよび右表示領域92Rに表示された可動役物作動予告についても変更表示が可能に構成されている。
本第4実施例の停止図柄予告手段512は、同様に前記図柄変動装置5の左表示領域92L、中央表示領域92Cおよび右表示領域92Rにおいて、少なくとも1つの停止もしくは仮停止するであろう停止予定図柄を表示することにより、3つの装飾図柄の停止態様または仮停止態様を予告する停止図柄予告が表示可能に構成されている。
本第4実施例の停止図柄予告変更手段513は、同様に前記図柄変動装置5の左表示領域92L、中央表示領域92Cおよび右表示領域92Rにおいて、前記停止図柄予告手段512の停止図柄予告表示指令に基づいて表示された停止図柄予告の一部または全部を変更するための停止図柄予告変更表示が可能に構成されている。
なお上述したように、停止図柄予告手段512または停止図柄予告変更手段513の停止図柄予告表示指令または停止図柄予告変更表示指令に基づいて前記図柄変動装置5の左表示領域92L、中央表示領域92Cおよび右表示領域92Rにおいて表示される停止図柄予告は、装飾図柄としての「剣」図柄に関する停止図柄予告を表示することにより、前記可動役物441が作動することを間接的に予告することが可能に構成されている。
前記図柄変動装置5の左表示領域92L、中央表示領域92Cおよび右表示領域92Rに表示される停止図柄予告は、夫々の表示領域において変動する装飾図柄が表示された停止図柄予告通りに仮停止または停止するかどうかが未確定である旨を予告する停止図柄未確定予告と、夫々の表示領域において変動する装飾図柄が表示された停止図柄予告通りに仮停止または停止することが確実である旨を予告する停止図柄確定予告とがあり、前記停止図柄予告手段512または前記停止図柄予告変更手段513の停止図柄予告表示指令または停止図柄予告変更表示指令に基づいて、表示または変更表示される。
以下において、本第4実施例のパチンコ遊技機における停止図柄予告パターンおよび可動役物作動予告パターンの表示と変更表示および可動役物441の作動態様について説明する。
なお停止図柄予告パターンは、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様データ、大当り判定データ、大当り種別データ、小当たり判定データ、擬似連判定データ、擬似連種別データ、可動役物作動態様データなどの少なくとも1つのデータ応じて異なる重み付けで乱数制御によって決定されるものであり、停止図柄予告手段512の停止図柄予告表示指令に基づいて表示される変更前の停止図柄予告は、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に制約されることなく適宜自由な停止図柄予告態様を選択可能であり、停止図柄予告変更手段513の停止図柄予告変更表示手段に基づいて表示される変更後の停止図柄予告は、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に対応する図柄を使用した停止図柄予告態様となる。
停止図柄予告のみを表示して可動役物作動予告は表示しない場合の一例は、図40に示されるように、前記図柄変動装置5の前記液晶画面90において装飾図柄が変動を開始した後(図41(A))、停止図柄予告手段512の停止図柄予告表示指令に基づいて左表示領域92Lに「剣」図柄の停止図柄確定予告を表示するとともに、右表示領域92Rに「剣」図柄の停止図柄未確定予告が表示される(図41(B))。続いて停止図柄予告変更手段513の停止図柄予告変更表示指令に基づいて右表示領域92Rに表示された停止図柄未確定予告を停止図柄確定予告へと変更表示するとともに、中央表示領域92Cに新たに「剣」図柄の停止図柄未確定予告が表示される(図41(C))。
上記した停止図柄予告が表示および変更表示された場合には、左表示領域92Lおよび右表示領域92Rに装飾図柄としての「剣」図柄が仮停止した後に、中央表示領域92Cにおいても装飾図柄としての「剣」図柄が仮停止した場合(図41(D))には、前記可動役物441が緑色発光態様または赤色発光態様で作動する(図41(E))。
一方中央表示領域92Cに装飾図柄としての「剣」図柄以外の装飾図柄(図中においては装飾図柄)としての「9」図柄)が仮停止した場合においては、前記可動役物441は作動しない(図41(D‘))。
停止図柄予告が、左表示領域92L、中央表示領域92C、右表示領域92Rに表示される停止図柄予告パターンおよび可動役物作動予告が、可動役物作動領域441Aに表示および変更表示される可動役物作動予告パターンが決定された場合の一例は、図42に示されるように前記図柄変動装置5の前記液晶画面90において装飾図柄が変動を開始した後(図42(A))、停止図柄予告手段512の停止図柄予告表示指令に基づいて左表示領域92Lに「剣」図柄の停止図柄確定予告が表示されるとともに、右表示領域92Rに「剣」図柄の停止図柄未確定予告が表示される(図42(B))。続いて停止図柄予告変更手段513の停止図柄予告変更表示指令に基づいて右表示領域92Rに表示された「剣」図柄の停止図柄未確定予告を「剣」図柄の停止図柄確定予告へと変更表示するとともに、中央表示領域92Cに新たに「剣」図柄の停止図柄未確定予告が表示される(図42(C))。さらに停止図柄予告変更手段513の停止図柄予告変更表示指令に基づいて左表示領域92L、右表示領域92Rおよび中央表示領域92Cに表示された「剣」図柄の停止図柄未確定予告および停止図柄確定予告が非表示状態へと変更されるとともに、可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告表示指令に基づいて可動役物作動領域441Aにおいて新たに可動役物緑色作動態様予告が表示される(図42(D))。続いて可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更表示指令に基づいて可動役物作動領域441Aに表示された可動役物緑色作動態様予告を可動役物赤色作動態様予告へと変更表示される(図42(E))。その後左表示領域92L、右表示領域92Rおよび中央表示領域92Cに「剣」図柄の装飾図柄が仮停止することにより、前記図柄変動装置5の可動役物作動領域441Aに表示された可動役物赤色作動態様予告通りに、前記可動役物441が赤色発光態様で作動する(図42(F))。
なお可動役物作動予告が、可動役物作動領域441Aのみに表示および変更表示される可動役物作動予告パターンが決定された場合については、上述の第1実施例ないし第3実施例と同様であるため説明を省略する。
以下上記構成より成る本第4実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。
本第4実施例のパチンコ遊技機は、複数の装飾図柄を表示および変動可能な図柄変動装置5と、前記図柄変動装置5において変動する装飾図柄が特定の停止態様で仮停止した場合に出力される可動役物作動指令に基づき作動する可動役物を備え、前記停止図柄予告手段512の停止図柄予告指令に基づいて、前記図柄変動装置5の左表示領域92L、中央表示領域92Cまたは右表示領域92Rにおいて変動する装飾図柄が停止または仮停止するであろう停止予定図柄を少なくとも1つ表示し、前記停止図柄予告変更手段513の停止図柄予告変更指令に基づいて、表示された当該停止図柄予告または停止予定図柄を変更可能であり、可動役物作動予告手段517が、可動役物作動予告パターン選択部511によって決定された可動役物作動予告を表示手段519としての前記図柄変動装置5における可動役物作動領域441Aに表示するための可動役物作動予告表示指令を出力するとともに、可動役物作動予告変更手段518が、前記可動役物作動領域441Aに表示された可動役物作動予告を少なくとも1回変更するための可動役物作動予告変更表示指令を出力するので、前記可動役物作動領域441Aにおいて変更された可動役物作動予告に従い前記可動役物441が作動して前記図柄変動装置5の可動役物作動領域441Aに対応する部位まで移動するため、遊技者が注視している前記図柄変動装置5の可動役物作動領域441A、左表示領域92L、中央表示領域92Cまたは右表示領域92Rによる効果的な停止図柄予告および可動役物作動予告の表示および変更表示を実現するとともに、当該停止図柄予告および可動役物作動予告が、前記可動役物作動領域441A、左表示領域92L、中央表示領域92Cまたは右表示領域92Rに表示および変更表示され、表示および変更表示された可動役物作動予告に従い前記可動役物441が作動されることにより、遊技者が前記可動役物441が作動することに対しての実感を伴う期待感を向上させるとともに、前記図柄変動装置5において行われる図柄変動および演出の興趣を相乗的に向上させるという効果を奏する。
本第4実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物441の作動態様として、前記発光手段441Lが緑色または赤色に発光する2種類の異なる発色発光態様を備え、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告表示指令に基づいて、前記可動役物441の遊技者にとって期待度の異なる複数の作動態様に対応する複数種類の可動役物作動予告を表示可能であるとともに、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更表示指令に基づいて、前記可動役物作動予告表示指令に基づき表示された第1の可動役物作動予告から第1の可動役物作動予告とは異なる第2の可動役物作動予告へと変更するので、遊技者の前記可動役物441が期待度の高い作動態様で作動することに対しての期待感を向上させるとともに、可動役物作動予告が表示またはおよび変更表示される図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。
また本第4実施例のパチンコ遊技機は、前記可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告変更表示指令に基づいて、前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告表示指令に基づいて表示された可動役物作動予告を当該可動役物作動予告とは遊技者にとって期待度の異なる可動役物作動予告へとランク変更するので、図柄変動中の遊技者の期待感に変化を持たせることにより図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。
また本第4実施例のパチンコ遊技機は、前記停止図柄予告変更手段513の停止図柄予告変更表示指令および前記可動役物作動予告手段517の可動役物作動予告表示指令に基づいて、前記左表示領域92L、中央表示領域92Cまたは右表示領域92R表示された可動役物441が作動する旨を予告する停止図柄予告を当該停止図柄予告とは遊技者にとって表示領域および期待度の異なる可動役物作動予告へと変更表示するので、図柄変動中の遊技者の注視対象や図柄変動の期待感に変化を持たせることにより図柄変動の興趣を向上させるという効果を奏する。
また本第4実施例のパチンコ遊技機は、変更前の可動役物作動予告態様を予め決定された前記可動役物441が作動するか否かに制約されることなく自由に設定することができるので、より複雑で変化のある可動役物作動予告演出が可能になるという効果を奏する。
上述の実施例は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
上述の実施例においては、前記可動役物作動予告手段517または可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告指令または可動役物作動予告変更指令に基づき行われる可動役物作動予告が、表示装置としての前記図柄変動装置5等のおいて表示されることにより、遊技者に報知される形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記可動役物作動予告手段517または可動役物作動予告変更手段518の可動役物作動予告指令または可動役物作動予告変更指令に基づき、可動役物自体を一例として上下方向の往復動、左右方向の往復動、その他の方向の往復動、揺動動作、回転動作等の可動役物の動きの形態を予告動作形態と通常動作形態とが異なるようにして、可動役物の予告動作形態により、または可動役物の予告動作部位の予告動作等により、遊技者に報知する形態を採用することが出来る。なお可動役物作動予告を実現する可動役物の動作態様については、上記したものに限定されない。
上述の実施例においては、可動役物は全て移動またはおよび動作可能な構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動役物が配設位置において移動することなく動作のみを行う形態についても採用することが出来るものである。
上述の第1実施例においては、前記可動役物141が作動するかどうかを予告するための可動役物作動予告を表示または変更表示する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図43に示されるように、前記可動役物142が作動するかどうかを予告するための可動役物作動予告を図柄変動装置5の可動役物作動領域142A、図柄変動装置5またはその他の表示手段において表示または変更表示する形態を採用することが出来るとともに、前記可動役物141および142の両者に対して可動役物作動予告を表示または変更表示可能な形態を採用することが出来るものである。
上述の実施例においては、上下方向に往復動作する前記可動役物141、241、341および441および反時計方向または時計方向に揺動動作する前記可動役物142を備えるパチンコ遊技機について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動役物の動作形態は、左右方向に往復動作するもの、反時計方向または時計方向に回転動作するもの、上下または左右に分離された一対の可動役物が接近または離間するものまたはおよび複数段階に駆動制御可能な動作形態を採用することが出来るものであり、可動役物の構造または動作形態については本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜採用することが出来るものである。
また上述の第1実施例においては、前記可動役物141および142のふたつを備えたパチンコ遊技機について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1種類または3種類以上の可動役物を備えたパチンコ遊技機に適用することも出来る。
上述の第1実施例においては、一例として変動パターン14は、当該変動時の遊技状態が「高確率+時短遊技状態」の場合には、当該変動後の遊技状態が「高確率+時短遊技状態」となるとともに、当該変動時の遊技状態が「高確率+非時短遊技状態」の場合には、当該変動後の遊技状態が「高確率+非時短遊技状態」となるとともに、当該変動時の遊技状態が「低確率+時短遊技状態」の場合には、当該変動後の遊技状態が「高確率+時短遊技状態」となるとともに、当該変動時の遊技状態が「低確率+非時短遊技状態」の場合には、当該変動後の遊技状態が「高確率+非時短遊技状態」となるものであり、変動パターン15は、当該変動時の遊技状態と当該変動後の遊技状態の間で遊技状態の変化は起きない形態について説明したが、本発明における変動パターンはこれらに限定されるものではなく、変動時間、変動内容またはおよび変動後の遊技状態などは適宜設定出来るものである。
上述の第1実施例においては、変動中の装飾図柄が「7・3・7」の停止態様に仮停止すると、前記可動役物141が作動してチャンス演出へと発展するとともに、チャンス演出後には、予め決定された装飾図柄の最終停止図柄態様に基づいて装飾図柄が停止される形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンス演出後には「7・3・7」の停止態様、すなわちチャンス演出への移行契機となる停止態様の表示をそのまま継続する形態を採用することが出来るものである。
上述の実施例においては、チャンス演出を遊技状態の移行契機となったり、大当り期待度の高い演出として前記図柄変動装置5、スピーカ24および各種ランプ・LEDによって遊技者に報知される演出と設定したが、本発明におけるチャンス演出の表示態様や報知態様はこれに限定されるものではない。
上述の第2実施例においては、可動役物作動態様すなわち発光手段の発色発光態様について、発光手段としての複数種類の色に発光する発光手段241Lを切換えて発光させることにより遊技者に報知する形態を採用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光手段から放射される光に切換え可能な複数種類のカラーフィルターまたはカラーフィルムを透過させることにより遊技者に報知する形態を採用することが出来るとともに、発光手段の構成および報知方法などは、本発明の効果を奏する範囲内において適宜採用可能なものである。
上述の第2実施例においては、遊技者にとって期待度の異なる可動役物の作動態様について、発光手段241Lの異なる7種類の発色発光態様によって実現したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者にとって期待度の異なる可動役物の動作態様を、段階的に動作可能な可動役物を備えたパチンコ遊技機において、異なる段階の動作態様によって実現することが出来るものであり、当然これらの可動役物の動作態様を予告するための可動役物作動予告として、異なる段階の動作態様に応じた可動役物作動予告の形態を採用することが出来る。
上述の第1実施例においては、可動役物作動予告の変更パターンとして、可動役物が作動するかどうかに着眼した、可動役物作動未確定予告から可動役物作動確定予告へと変更する形態について説明するとともに、上述の第2実施例においては、可動役物作動予告の変更パターンとして、可動役物が作動した時の期待度に着眼した、可動役物作動態様に応じた可動役物作動予告を備え、第1の可動役物作動予告から期待度の異なる第2の可動役物作動予告へと変更する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動役物作動予告の変更パターンとして両者ともを実現可能な形態を採用することが出来るものである。
また可動役物作動予告の変更回数を、1回もしくは複数回とするのかについて、および可動役物作動予告の変更によって遊技者にとって有利となる可動役物作動予告へと変更するのか、もしくは遊技者にとって不利となる可動役物作動予告へと変更するのかについては、本発明の効果を奏する範囲内において、適宜適用することが出来るものである。
上述の第3実施例においては、前記図柄変動装置5において変動する3つ全ての装飾図柄について、当該装飾図柄が仮停止した時に、特定のキャラクタが可動役物の配設位置に向かって移動表示されることにより、可動役物が作動する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動役物の作動契機としては、当該装飾図柄が仮停止した時に、仮停止した装飾図柄の明度を下げて表示する(所謂消灯演出など)形態や、装飾図柄が仮停止した際にスピーカ等から音情報を報知する形態を採用することが出来るとともに、本発明の効果を奏する範囲内において適宜採用することが出来るものである。
上述の第3実施例においては、図39(C)に示される可動役物作動予告から図39(D)に示される可動役物作動予告へと変更表示される時に、右表示領域92R、左表示領域92Lおよび中央表示領域92Cに表示された可動役物作動予告を非表示状態とする形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、左表示領域92L、右表示領域92Rおよび中央表示領域92Cに表示された移動表示確定予告またはおよび移動表示未確定予告を表示した状態を維持するとともに、新たに可動役物作動領域341Aにおいて可動役物緑色作動態様予告または可動役物赤色作動態様予告を表示する形態を採用することが出来るものである。
上述の実施例においては、停止図柄予告またはおよび可動役物作動予告の表示またはおよび変更表示が全て完了した後に前記図柄変動装置5において変動する装飾図柄が仮停止を開始する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、停止図柄予告またはおよび可動役物作動予告の変更表示が全て完了する前であっても装飾図柄の仮停止を開始する形態を採用することが出来るものである。
上述の実施例においては、非作動時においては遊技者にとって可視困難である可動役物が作動して出没することにより、遊技者にとって可視容易となる形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、役物が非作動時の遮蔽部材等により遊技者にとって可視困難である状態から、役物を遮蔽する前記遮蔽部材が移動して前記役物が遮蔽されている状態から可視可能な状態になることにより、前記役物が遊技者にとって出現したように認識される形態を採用することが出来るものである。
上述の第1実施例ないし第4実施例においては、ステップアップ予告演出を4段階のものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップアップ予告演出として2段階、3段階または5段階以上を備えた形態を採用することが出来る。
上述の第4実施例においては、前記停止図柄予告変更手段513によって行う停止図柄予告の変更は、未確定図柄の停止図柄予告から確定図柄の停止図柄予告に変更する形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、非リーチ演出の停止図柄予告からリーチ演出の停止図柄予告、非チャンス演出の停止図柄予告からチャンス演出の停止図柄予告または非大当りの停止図柄予告から大当りの停止図柄予告、非擬似連の停止図柄予告から擬似連の停止図柄予告、非確変大当りの停止図柄予告から確変大当りの停止図柄予告、非チャンス目の停止図柄予告からチャンス目の停止図柄予告または非小当たりの停止図柄予告から小当たりの停止図柄予告に変更する形態を採用することが出来るものである。これらの形態を採用する場合は演出制御基板のCPU51は、演出制御信号中の大当り乱数情報、擬似連判定情報、大当り図柄乱数情報、遊技状態、変動パターン、変動内容などを必要に応じて判断して停止図柄予告パターンを決定することが出来る。
上述の第1実施例ないし第4実施例においては、前記装飾図柄の変動が仮停止した後に前記装飾図柄に対応する装飾情報が所定の動き(例えば人物キャラクタであれば決めポーズをとる等)を行う形態を採用することが出来る。
また少なくとも1つの前記装飾図柄に対応する装飾情報が所定の動きを行った場合に特定の演出を実行するまたは大当り期待度が変化するようなパチンコ遊技機に本発明を適用した場合、前記停止図柄予告変更手段513によって前記装飾情報が所定の動きを行わないような停止図柄予告から前記装飾情報が所定の動きを行うような停止図柄予告へと変更する態様を採用することが出来る。
上述の第1実施例ないし第4実施例、前記主制御基板40において決定される変動時間については、一例として2000ms(2s)、10000ms(10s)または30000ms(30s)の3種類としたが、決定される変動時間は3種類に限定されるものではなく、必要に応じて1種類、2種類または4種類以上の変動時間から決定し得る態様を採用することも出来る。
また決定される変動時間の数値については、2000ms、10000msまたは30000msに限定されるものではなく、5000ms、15000m、20000msまたはその他の変動時間を決定し得る構成とすることも出来る。
上述の実施例では、背景画像の変化またはキャラクターの動作によって異なる4つの段階の表示態様をステップアップ予告演出として採用したが、本発明のステップアップ予告演出はこれに限定されるものではなく、前記可動役物の段階的な動作によってステップアップ予告演出を実現する形態も採用出来るし、その他本発明の技術的思想および構成要件を満たす範囲内においては適宜選択して用いることが出来る。
上述の第3実施例および第4実施例においては、可動役物作動予告が可動役物作動領域に表示される時には、左表示領域92L、右表示領域92Rおよび中央表示領域92Cに既に表示されていた可動役物作動予告または停止図柄予告を非表示状態とする形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動役物作動予告が可動役物作動領域に表示された時においても、左表示領域92L、右表示領域92Rおよび中央表示領域92Cに表示された可動役物作動予告または停止図柄予告の表示状態を継続する形態を採用することが出来るとともに、停止図柄予告演出またはおよび可動役物作動予告演出の表示継続時間などは必要に応じて適宜選択的に設定可能である。
上述の実施例においては、可動役物作動予告パターンが決定および表示される当該変動に対応する大当たり判定情報、大当たり種別情報、小当たり判定情報および変動パターン情報に応じて異なる重み付けで可動役物作動予告パターンが選択表示される構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ判定情報、変動時間情報、擬似連判定情報、擬似連種別情報、大当たり停止図柄情報、ハズレ停止図柄情報またはその他の遊技情報に応じて異なる重み付けで選択表示される形態を採用することも出来る。
上述の実施例においては、前記可動役物作動予告変更手段518によって遊技者にとって不利な可動役物作動予告から遊技者にとって有利となる可動役物作動予告へと変更する可動役物作動予告パターン、および遊技者にとって有利な可動役物作動予告から遊技者にとって不利となる可動役物作動予告へと変更する可動役物作動予告パターンについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示された変更前の可動役物作動予告を遊技者にとって不利とも有利とも容易に判断出来ないような可動役物作動予告に変更する形態を採用することが出来る。
上述の第4実施例においては、前記停止図柄予告変更手段513によって行われる停止図柄予告の変更態様として未確定図柄から確定図柄へと変更する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り不確定から大当り確定、チャンス演出なしからチャンス演出あり、リーチ演出なしからリーチ演出、擬似連演出無しから擬似連演出有りを採用出来るとともに、その他の変更態様についても本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、適宜採用可能である。
上述の第1実施例ないし第4実施例においては、変動中の装飾図柄および可動役物作動予告手段517または可動役物作動予告変更手段518の表示指令によって行われる可動役物作動予告の表示態様は、ステップアップ予告演出の表示態様および背景画像などを遊技者が視認出来るように半透明表示にするとともに、装飾図柄が停止した場合には停止図柄を視認し易いように停止した当該装飾図柄の表示領域においては、背景画像の上に停止した当該装飾図柄を不透明表示により上書きする表示形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動中の装飾図柄および可動役物作動予告手段517または可動役物作動予告変更手段518の表示指令によって行われる可動役物作動予告の表示態様および停止した当該装飾図柄の表示形態と共に不透明表示とする形態を採用することが出来る。
また上述の第1実施例ないし第4実施例においては、変動中の装飾図柄および前記可動役物作動予告手段517または前記可動役物作動予告変更手段518によって行われる可動役物作動予告の表示態様を不透明表示するとともに、停止した当該装飾図柄を半透明表示する形態を採用することが出来るとともに、変動中または停止中の装飾図柄、停止図柄予告演出の表示態様、可動役物作動予告演出の表示態様、背景画像およびその他の前記図柄変動装置5に表示される画像情報との表示形態の関係性は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、その他の表示形態についても適宜採用可能である。
また停止図柄予告において予告表示される停止予定図柄を、通常図柄、チャンス図柄および確変図柄の相互間で変更する変更態様も採用可能である。
具体的には、例えば奇数図柄は確変図柄、偶数図柄は原則通常図柄で、偶数図柄のうち一部のもの(例えば「4」のみ)はその後確変に昇格するチャンスを残したチャンス図柄として設定されている場合において、まず初めに通常図柄に係る大当り態様の停止図柄予告「2・2・2」をした後、次にチャンス図柄に係る大当り態様の停止図柄予告「4・4・4」に変更する態様や、その後さらに確変図柄に係る大当り態様の停止図柄予告「7・7・7」へと段階的にランクアップさせるように変更する変更態様などが考えられる。
なお本発明は、実施例においても説明したように、常にランクアップまたはランクダウンに区別できる方法により可動役物作動予告を変更する態様のみを採用する必要はなく、一例として「黄色発光態様である可動役物作動確定予告」から「赤色発光態様である可動役物作動未確定予告」などが適用可能であり、その他の可動役物作動予告パターンについても本発明の効果を奏する範囲内において適宜適用可能である。
また本発明は、明細書に記載された全ての
の変更態様について、順方向の変更パターン(例えば、可動役物作動未確定予告から可動役物作動確定予告への変更)のみならず、逆方向の変更パターン(例えば、可動役物作動確定予告から可動役物作動未確定予告への変更)も適宜採用可能である。
さらに上述の実施例においては、図柄の変動方向として、図柄変動装置の液晶画面の上方向から下方向に図柄が流れるように変動表示する、いわゆる縦変動を採用したパチンコ遊技機の例について説明したが、本発明としてはこれに限定されるものではなく、液晶画面の例えば右方向から左方向に図柄が流れるように変動表示する横変動、さらには奥から手前に流れる変動方法や、斜め方向に流れる変動方法などを採用したパチンコ遊技機にも適宜採用可能である。
また上述の実施例においては、変動パターンの選択は主制御基板で行い、可動役物作動予告パターンの選択は演出制御基板で行う態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば可動役物作動予告パターンの選択などを主制御基板のみで実現する構成としたり、各基板の役割分担や各機能ブロックの設計を適宜変更、付加および削除することができる。
また上述の実施例においては、有効ラインを1ラインのみ備える例について説明したが、本発明としてはこれらに限定されるものではなく、適宜有効ラインのライン数(例えば、1ライン、2ライン、3ライン、5ラインおよび8ライン等)を設定することができるとともに、停止図柄予告またはおよび可動役物作動予告の変更前後で有効ライン数の増減を行う変更態様も採用可能である。
上述の実施例においては、一つの変動に対する可動役物作動予告演出の表示態様や変更表示態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一例として再変動前の停止図柄をストックし、再変動以降にもその停止図柄の効果を持続させる、いわゆるHOLD演出および保留記憶データの先読み制御を可動役物作動予告演出に採用した場合に、先読み制御によって可動役物が赤色発光態様によって作動することが確定している直前の図柄変動において「黄色発光態様の可動役物作動未確定予告」から「赤色発光態様の可動役物作動確定予告」へと変更表示されるとともに、当該「赤色発光態様の可動役物作動未確定予告」の表示状態をHOLD演出によって次の図柄変動まで継続させて、次の図柄変動における可動役物作動予告演出においてHOLDされた「赤色発光態様の可動役物作動未確定予告」から「赤色発光態様の可動役物作動確定予告」へと変更される形態も採用出来るものであり、その他の演出手法と可動役物作動予告演出を連携させて効果的な可動役物作動予告演出を実現することは、本発明の効果を奏する範囲内において、適宜採用することが出来るものである。
さらに図柄変動装置の液晶画面を画面分割して、分割された各表示領域でそれぞれ図柄変動を行わせる場合には、それぞれの表示領域で適宜停止図柄予告またはおよび可動役物作動予告の表示またはおよび変更表示を行うこともできる。
上述の実施例においては、可動役物作動予告の変更を複数回行う場合について説明したが、本発明は、複数回の可動役物作動予告の変更の中に可動役物作動予告のランクアップのみが含まれる可動役物作動予告パターンや、可動役物作動予告のランクダウンのみが含まれる可動役物作動予告パターン、さらには可動役物作動予告のランクアップおよびランクダウンの両方が含まれる可動役物作動予告パターンを適宜採用可能である。
なお可動役物作動予告のランクアップの変更態様は、遊技者にとって期待度の高い可動役物作動予告へ変更するものであれば形式に縛られることなく適宜様々な変更態様を採用可能であり、可動役物作動予告のランクダウンの変更態様も同様に、遊技者にとって期待度の低い可動役物作動予告へ変更するものであれば形式に縛られることなく適宜様々な変更態様を採用可能である。
上述の実施例においては、図柄変動開始後に可動役物作動予告および可動役物作動予告の変更を行う例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、可動役物作動予告を図柄変動開始前に行う態様や、停止図柄予告を図柄変動開始前に行う態様や、可動役物作動予告だけでなく可動役物作動予告の変更も図柄変動開始前に行う態様、さらには図柄変動開始と同時に停止図柄予告、可動役物作動予告またはおよび可動役物作動予告の変更を行う態様など適宜採用可能である。
また本発明は、明細書に記載された全ての特徴事項について、一つの項目内において複数の特徴事項が組み合わされて記載されている場合であっても、常にその全ての特徴事項を一緒に採用しなければならないものではなく、その一部の特徴事項のみを取り出して採用したり、項目の枠組みを越えて各特徴事項を適宜組み合わせて採用することができる。