JP5790577B2 - 水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度推定装置 - Google Patents

水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度推定装置 Download PDF

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Description

本発明は、インタークーラーやEGRクーラー等の水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度を推定する装置に関し、詳しくは、流量保存則及びエネルギー保存則に基づく物理モデルを用いた計算によって出口ガス温度を推定する装置に関する。
燃料として或いは作動流体としてガスを使用するシステムでは、高温になったガスを冷却する水冷式の冷却装置が用いられることがある。例えば内燃機関の場合であれば、過給機付き内燃機関に設けられるインタークーラーや、EGR装置付き内燃機関に設けられるEGRクーラーがそれに該当する。このような冷却装置を備えるシステムでは、冷却装置の出口ガス温度に関する情報がシステムの制御のために必要とされる場合がある。例えば、過給機付き内燃機関の場合であれば、インタークーラーの出口空気温度は吸入空気量の計算に使用されている。
冷却装置の出口ガス温度を知る方法としては、温度センサによって直接計測することが1つの方法として挙げられる。しかし、温度センサは応答性が良くないため、出口ガス温度が動的に変化しうる状況では精度の高い情報を得ることはできない。そこで考えられる方法が、計算によって出口ガス温度を推定する方法である。計算により出口ガス温度を推定する方法としては、特許文献1に記載されている方法と特許文献2に記載されている方法を挙げることができる。
特許文献1には、EGRクーラー入口のEGRガス温度TexとEGRガス流量とから冷却効率ηegrを求めるとともに冷却水温度THWを取得し、EGRクーラー出口のEGRガス温度Tegrを“Tger=Tex−ηegr・(Tex−THW)”なる式を用いて計算することが開示されている。この方法によれば、入口ガス温度や流量に変化が無い定常状態での出口ガス温度は精度良く推定することができる。しかし、上記の式は定常収束値を求める式であるため、入口ガス温度や流量が動的に変化する状況では出口ガス温度を精度良く推定することは難しい。
これに対し、特許文献2に記載された方法では、流量保存則及びエネルギー保存則に基づき作成された物理モデルがインタークーラーの出口ガス温度の計算に用いられている。この方法のように冷却装置におけるエネルギーや質量の出入りを考慮した物理モデルを用いるならば、入口ガス温度や流量が動的に変化している状況でも出口ガス温度を精度良く推定することができる。
ただし、特許文献2に記載されている出口ガス温度の推定方法は、空冷式のインタークーラーを前提にして発明された方法である。このため、空冷式のガス冷却装置一般には応用できたとしても、水冷式のガス冷却装置にはそのまま適用することはできない。
特開2004−156457号公報 特開2006−070881号公報 特開2006−022764号公報 特開2006−097597号公報 特開2011−032875号公報 特開2002−013434号公報
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度を正確に推定することのできる推定装置を提供することを目的とする。
上記の課題を達成するために、本発明に係る水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度推定装置は、以下の動作を行うように構成される。
本推定装置は、まず、水冷式ガス冷却装置の内部温度に関する所定の定義式を用いて入口ガス温度と出口ガス温度の各今回値から内部温度の今回値を計算する。定義式の好ましい例は、入口ガス温度と出口ガス温度の平均値を内部温度とする式である。次に、本推定装置は、放熱量の計算式を用いて内部温度と冷却水温度の各今回値から放熱量の今回値を計算する。本推定装置は、流量保存式を用いて流入ガス流量と流出ガス流量の各今回値から出口圧力と内部温度との比の次回値を計算するとともに、エネルギー保存式を用いて流入ガス流量、流出ガス流量、出口ガス温度、入口ガス温度、及び放熱量の各今回値から出口圧力の次回値を計算する。そして、本推定装置は、前述の内部温度に関する定義式を用いて、出口圧力と内部温度との比、出口圧力、及び入口ガス温度の各次回値から出口ガス温度の次回値を計算する。
なお、放熱量の計算式には係数として熱伝達率が含まれている。熱伝達率の値は固定値でもよいが、流量保存式における定常での釣り合い条件とエネルギー保存式における定常での釣り合い条件とに基づき、冷却水温度、入口ガス温度、出口ガス温度、流入空気量、及び流出空気量の任意の時点の値から計算で求めることもできる。
本推定装置は、出口ガス温度の計算に用いる入口ガス温度、冷却水温度、流入ガス流量、及び流出ガス流量の各値をセンサによる計測によって取得するか、或いは物理モデルを用いた計算によって取得する。冷却水温度に関して言えば、それをセンサによって直接に計測せずとも、水冷式ガス冷却装置の出口或いはその下流に設けられた温度センサによるガス温度の計測値にて代用することができる。流出ガス流量に関して言えば、水冷式ガス冷却装置がその出口に絞り弁を備えている場合には、絞りの式を用いることにより、絞り弁の開度と出口ガス温度と出口圧力とから流出ガス流量を計算で求めることができる。
本発明に係る出口ガス温度推定装置は、上述のように放熱量を計算し、それを出口ガス温度の計算に使用している。これによれば冷却装置の内部の複雑な温度分布を推定することなく、運転条件が動的に変化する状況においても放熱量を精度良く推定することができる。そして、本発明に係る出口ガス温度推定装置によれば、精度良く推定される放熱量を変数とするエネルギー保存式と流量保存式とを用いて出口ガス温度を推定するので、運転条件が動的に変化する状況でも冷却装置の出口ガス温度を正確に推定することができる。
本発明の実施の形態の出口ガス温度推定装置が用いられるインタークーラーモデルの概要を説明するための図である。 インタークーラー内部の温度分布のモデルを示す図である。 インタークーラーの熱伝達率の推定方法を説明するための図である。
本発明の1つの実施の形態について図を参照して説明する。
本実施の形態の出口ガス温度推定装置は水冷式のインタークーラーを備えた過給機付き内燃機関に適用される。本出口ガス温度推定装置の適用対象となる過給機付き内燃機関は、インタークーラーの下流にスロットルを備えた4サイクルレシプロエンジンである。インタークーラーは過給機のコンプレッサとスロットルとの間に設けられ、コンプレッサによる圧縮によって温度が上昇した空気を冷却する。コンプレッサからインタークーラーに至る経路の途中にはエアバイパスバルブが接続されている。
本出口ガス温度推定装置は内燃機関に備えられるECUの一機能として実現される。詳しくは、メモリに記憶されたプログラムがCPUによって実行されることで、ECUはインタークーラーの出口ガス温度推定装置として機能する。ECUがインタークーラーの出口ガス温度推定装置として機能する場合、ECUはプログラムされているインタークーラーモデルを用いてインタークーラーの出口ガス温度を推定する。
本出口ガス温度推定装置が用いるインタークーラーモデルの概要を図1に示す。このモデルでは、インタークーラーの容積をVic、出口の圧力をPic、内部の温度をT*とする。また、インタークーラーからの放熱量をQwとする。インタークーラーへの入力はインタークーラーに流入する空気の流量mcp−mabvとインタークーラー入口の空気の温度Tcpである。インタークーラー流入空気流量mcp−mabvはコンプレッサから吐出される空気の流量mcpからエアバイパスバルブによって抜き出される空気の流量mabvを差し引いた流量として計算することができる。これらの物理量はそれぞれセンサによって計測することもできるし、物理モデルを用いて計算で求めることもできる。インタークーラーからの出力はインタークーラーから流出する空気の流量mtと本出口ガス温度推定装置の推定対象であるインタークーラー出口温度Ticである。インタークーラー流出空気流量mtはスロットルを通過する空気の流量に等しい。よって、インタークーラー流出空気流量mtはスロットルモデルを用いて計算で求めることができる。以下、インタークーラー出口温度Ticの計算方法について説明する。
本出口ガス温度推定装置が用いるインタークーラーモデルでは、図2に示すようにインタークーラーの入口から出口まで内部温度T*は直線的に変化するという仮定のもと、次の式(1)で表されるようにインタークーラー入口温度Tcpとインタークーラー出口温度Ticとを平均(相加平均)して得られる平均値Taveが内部温度T*の代表値として定義されている。以下、インタークーラーの内部温度をTaveと表記する。
Figure 0005790577
上記のように定義される内部温度Taveを用いれば、インタークーラーの放熱量Qwは次の式(2)で表される計算式によって算出することができる。式(2)において、hicはインタークーラーの熱伝達率、Aicはインタークーラーの冷却表面積、Twは冷却水温度である。冷却表面積Aicは予め定められた固定値である。熱伝達率hicは固定値でもよいしマップ値でもよいが、好ましくは、後述する方法にて求められた計算値が用いられる。冷却水温度Twは水温センサによって計測することができる。
Figure 0005790577
上記の放熱量QWはインタークーラーモデルのエネルギー保存式で用いられる。インタークーラーモデルでは、次の式(3)で表される流量保存式と次の式(4)で表されるエネルギー保存式とが用いられる。本実施の形態で用いられるインタークーラーモデルでは、インタークーラー出口圧力と出口温度との比Pic/Ticではなく、インタークーラー出口圧力と内部温度との比Pic/Taveを変数とする流量保存式が用いられる。
Figure 0005790577
Figure 0005790577
上記の流量保存式とエネルギー保存式はそれぞれ次の式(5)、式(6)のように書き直すことができる。式(5)及び式(6)においてΔtは計算周期を表し、iとi+1はそれぞれステップを表している。iが今回ステップでありi+1は次回ステップである。
Figure 0005790577
Figure 0005790577
上記の式(5)によれば、インタークーラー流入空気流量mcp−mabvとインタークーラー流出空気流量mtの各今回値を式(5)に代入することによって、インタークーラーの出口圧力Picを今回値から次回値に更新することができる。上記の式(6)によれば、インタークーラー流入空気流量mcp−mabv、インタークーラー入口温度Tcp、インタークーラー流出空気流量mt、インタークーラー出口温度Tic、及びインタークーラー内部温度Taveの各今回値を式(6)に代入することによって、インタークーラー出口圧力と内部温度との比(以下、インタークーラー圧力温度比という)Pic/Taveを今回値から次回値に更新することができる。
以上の計算によりインタークーラー出口圧力Picとインタークーラー圧力温度比Pic/Taveが得られると、次に、それらを用いてインタークーラー出口温度Ticの計算が行われる。その計算では次の式(7)が用いられる。式(7)は式(1)で表されるインタークーラー内部温度Taveの定義式を変形することによって導くことができる。
Figure 0005790577
上記の式(7)によれば、インタークーラー出口圧力Pic、インタークーラー圧力温度比Pic/Tave、及びインタークーラー入口温度Tcpの各次回値を式(7)に代入することによって、インタークーラー出口温度Ticの次回値を算出することができる。
以上述べたように、本出口ガス温度推定装置は、インタークーラーの内部温度の代表値として平均温度を使用し、平均温度である内部温度Taveから放熱量QWを計算し、それをインタークーラー出口温度Ticの計算に使用している。これによればインタークーラーの内部の複雑な温度分布を推定することなく、運転条件が動的に変化する状況においても放熱量QWを精度良く推定することができる。そして、本出口ガス温度推定装置によれば、精度良く推定される放熱量QWを変数とするエネルギー保存式と流量保存式とを用いてインタークーラー出口温度Ticを推定するので、過渡運転時のように運転条件が動的に変化する状況でもインタークーラー出口温度Ticを正確に推定することができる。
さらに、インタークーラーの内部温度の代表値をインタークーラー出口温度Ticでもインタークーラー入口温度Tcpでもなく、それらの平均温度としたことには次のような効果もある。
まず、インタークーラーの内部温度の代表値としてインタークーラー出口温度Ticを用いる場合について説明する。この場合、流量保存式は次の式(8)で表され、エネルギー保存式は次の式(9)で表される。
Figure 0005790577
Figure 0005790577
ここで、定常状態且つエアバイパスバルブ流量mabvがゼロの場合について考える。定常状態ではインタークーラー出口温度Ticは冷却水温度Twとほぼ等しいことが知られている。よって、上記の流量保存式とエネルギー保存式はそれぞれ次の式(10)、式(11)に書き直すことができる。
Figure 0005790577
Figure 0005790577
上記の式(10)から得られる2つの流量mcp,mt間の関係を式(11)に当てはめることによって、次の式(12)に示す2つの温度Tcp,Tic間の関係が得られる。
Figure 0005790577
ところが、実現象としてはインタークーラー出口温度Ticはインタークーラー入口温度Tcpよりもかなり高温であり、式(12)に示す関係は正しくない。よって、インタークーラーの内部温度の代表値としてインタークーラー出口温度Ticを用いることにはその精度の点において問題がある。
次に、インタークーラーの内部温度の代表値としてインタークーラー入口温度Tcpを用いる場合について説明する。この場合、流量保存式は次の式(13)で表され、エネルギー保存式は次の式(14)で表される。
Figure 0005790577
Figure 0005790577
ところが、この場合、流量保存式から得られるのはインタークーラー出口圧力と出口温度との比Pic/Tcpであり、エネルギー保存式から得られるのはインタークーラー出口圧力Picである。このため、インタークーラーの内部温度の代表値としてインタークーラー入口温度Tcpを用いる場合には、インタークーラー出口温度Ticを推定すること自体ができない。
以上のように、インタークーラー出口温度Ticやインタークーラー入口温度Tcpをインタークーラーの内部温度の代表値として用いることには問題がある。これに対し、出口温度Ticと入口温度Tcpとの平均温度Taveをインタークーラーの内部温度の代表値とする場合には、上記のような問題は生じることなく、インタークーラー出口温度Ticを正確に推定することができる。
なお、本出口ガス温度推定装置により推定されるインタークーラー出口温度Ticは、インタークーラー出口圧力Picとともに、燃料噴射量を決定するための吸気弁流量の計算に用いられる。その計算には、上述のインタークーラーモデルと併せてスロットルモデル、吸気マニホールドモデル及び吸気弁モデルが使用される。
スロットルモデルは絞りの式である次の式(15)で表される。式(15)において、μは流量係数、Atはスロットル開度TAから計算される流路面積、Pmは吸気マニホールド圧力、Φは吸気マニホールド圧力Pmとインタークーラー出口圧力Picの比を変数とする公知の関数である。
Figure 0005790577
吸気マニホールドモデルは次の式(16)及び式(17)で表される。式(16)は吸気マニホールドにおける流量保存式であり、式(17)はエネルギー保存式である。式(16)及び式(17)において、Vmは吸気マニホールド容積、Tmは吸気マニホールド温度、mcは吸気弁流量である。
Figure 0005790577
Figure 0005790577
吸気弁モデルは次の式(18)で表される。式(18)は経験的に得られた関係式である。式(18)において、a,bは適合によって値を決定される係数である。
Figure 0005790577
本出口ガス温度推定装置によればインタークーラー出口温度Ticと出口圧力Picの推定精度が向上するため、それらに基づきスロットルモデルを用いて推定されるスロットル流量mtの精度が向上する。スロットル流量mtの推定精度の向上は、吸気マニホールドモデルを用いて推定される吸気マニホールド圧力Pmの精度を向上させる。そして、吸気マニホールド圧力Pmの推定精度が向上することにより、吸気弁流量mcの推定精度が向上し、ひいては、吸気弁流量mcに基づき行われる空燃比制御の精度が向上する。
次に、上述のインタークーラーモデルにおいて放熱量Qwの計算に用いられる熱伝達率hicの計算方法について説明する。式(3)で表される流量保存式と式(4)で表されるエネルギー保存式において定常状態での釣り合い条件を求めると次の式(19)と式(20)が得られる。式(19)で定義されるmicは定常状態でのインタークーラー内空気流量である。
Figure 0005790577
Figure 0005790577
式(20)を変形することにより、熱伝達率hicの計算式である式(21)が得られる。この計算式によれば、インタークーラー入口温度Tcp、インタークーラー出口温度Tic、及びインタークーラー内空気流量micから随時最適な熱伝達率hicを算出することができるので、複雑な熱伝達率算出式を用いなくともインタークーラーの放熱量Qwを正確に推定することができる。
Figure 0005790577
熱伝達率hicの計算にあたっては、インタークーラー入口温度Tcpは温度センサによる計測値を用いても良いし、計算による推定値を用いてもよい。推定値の計算には次の式(22)で表されるコンプレッサモデルを用いることができる。式(22)において、Taはコンプレッサの上流温度、Pacはコンプレッサの上流圧力、ηcpはコンプレッサの効率である。コンプレッサの上流温度Taと上流圧力Pacはそれぞれセンサによる計測値が用いられる。コンプレッサ効率ηcpは固定値でもよいし、コンプレッサの運転条件に基づきマップから決定してもよい。
Figure 0005790577
インタークーラー出口温度Ticは温度センサによる計測値を用いても良いし、計算による推定値を用いてもよい。推定値の計算には以下の式(23)を用いることができる。式(23)におけるηicはインタークーラー効率である。この計算式で得られるインタークーラー出口温度Tic *は定常収束値であるが、熱伝達率hicの計算にあたっては過渡運転時のものとして用いることもできる。
Figure 0005790577
インタークーラー内空気流量micは、次の式(24)で表されるようにインタークーラー流入空気流量mcp−mabvとインタークーラー流出空気流量mtとの平均値として定義することができる。この計算式によれば、定常時だけでなく過渡運転時におけるインタークーラー内空気流量micも推定することができる。
Figure 0005790577
以上述べた熱伝達率hicの計算のフローをブロック図で表すと図3のようになる。本出口ガス温度推定装置は図3に示すフローにしたがって各種入力情報から熱伝達率hicを算出する。
以上、本発明の1つの実施の形態について説明を行った。ただし、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、以下のように変形して実施してもよい。
冷却水温度Twは、水温センサを設けて直接計測を行わずとも、インタークーラーの出口に配置した温度センサによる計測値で代用することができる。実機による評価結果によれば、定常時に関してはインタークーラー出口温度と冷却水温度はほぼ等しい。また、冷却水の熱容量はインタークーラーの放熱量に対して十分に大きいため、運転状態にかかわらず冷却水温度は一定と考えることができる。一方、温度センサは過渡応答性が良くないため、インタークーラー出口の温度センサによる計測値も運転状態にかかわらずほぼ一定と考えられる。これらのことから、水温センサによる計測値の代わりにインタークーラー出口温度センサによる計測値を使用することは、コストの観点からも十分に合理的であると言える。
さらに、冷却水温度Twは吸気マニホールドに配置した温度センサによる計測値で代用することもできる。式(16)及び式(17)で表される吸気マニホールドモデルに定常での釣り合い条件を入力すると、スロットル流量mtは吸気弁流量mcに等しくなり、インタークーラー出口温度Ticは吸気マニホールド温度Tmに等しくなる。定常時におけるインタークーラー出口温度と冷却水温度はほぼ等しいことから、定常時における吸気マニホールド温度と冷却水温度もほぼ等しいとみなすことができる。また、インタークーラー出口温度センサと同様、吸気マニホールド温度センサの過渡応答性は良くなく、過渡運転時の計測値は定常状態での計測値にほぼ等しいと考えられる。これらのことから、水温センサによる計測値の代わりに吸気マニホールド温度センサによる計測値を使用することは、コストの観点からも十分に合理的であると言える。
上述の実施の形態では本発明をインタークーラーの出口温度の推定に応用したが、本発明はEGRクーラーの出口温度の推定にも応用することができる。

Claims (5)

  1. 水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度を、所定の計算周期ごとに、各ステップにおいて既知の入口ガス温度、冷却水温度、流入ガス流量、及び流出ガス流量に基づいて推定する装置であって、
    前記水冷式ガス冷却装置の内部温度に関する所定の定義式を用いて入口ガス温度の第iステップ(iは任意の整数)の既知値と出口ガス温度の第iステップの推定値とから内部温度の第iステップの推定値を計算する手段と、
    放熱量の計算式を用いて内部温度の第iステップの推定値と冷却水温度の第iステップの既知値から放熱量の第iステップの推定値を計算する手段と、
    流量保存式を用いて流入ガス流量と流出ガス流量の第iステップの各既知値から出口圧力と内部温度との比の第i+1ステップの推定値を計算する手段と、
    エネルギー保存式を用いて流入ガス流量、流出ガス流量及び入口ガス温度の第iステップの各既知値と出口ガス温度及び放熱量の第iステップの各推定値とから出口圧力の第i+1ステップの推定値を計算する手段と、
    前記定義式を用いて出口圧力と内部温度との比の第i+1ステップの推定値と、出口圧力の第i+1ステップの各推定値と、入口ガス温度の第i+1ステップの既知値とから出口ガス温度の第i+1ステップの推定値を計算する手段と、
    を備えることを特徴とする水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度推定装置。
  2. 前記の放熱量の第iステップの推定値を計算する手段は、前記流量保存式における定常での釣り合い条件と前記エネルギー保存式における定常での釣り合い条件とに基づき、冷却水温度、入口ガス温度、出口ガス温度、流入ガス流量、及び流出ガス流量の任意の時点の値から前記放熱量の計算式に含まれる熱伝達率の値を決定する手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度推定装置。
  3. 冷却水温度は前記水冷式ガス冷却装置の出口或いはその下流に設けられた温度センサによるガス温度の計測値にて代用されることを特徴とする請求項1又は2に記載の水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度推定装置。
  4. 前記水冷式ガス冷却装置の出口には絞り弁が備えられ、
    前記出口ガス温度推定装置は、
    絞りの式を用いて出口ガス温度と出口圧力の第i+1ステップの各推定値と前記絞り弁の開度とから流出ガス流量を計算し、これを流出ガス流量の第i+1ステップの既知値とする手段、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度推定装置。
  5. 前記水冷式ガス冷却装置は過給機付き内燃機関のインタークーラーであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の水冷式ガス冷却装置の出口ガス温度推定装置。
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