JP5790366B2 - 耐プラズマ部材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
焼結体を平面研削した後、ダイアモンド砥粒9μm、6μm、1μmを用いて鏡面研磨した。研磨面を熱エッチングした後、SEM観察した。熱エッチングは各試料のHIP処理温度より50〜100℃低い温度で1〜2時間処理することで行った。SEM写真から、平均粒径をJ.Am.Ceram.Soc.,52[8]443−6(1969)に記載されている方法に従い、(5)式により求めた。Lの値は100本以上の実測長さの平均値とした。
D:平均結晶粒径(μm)
L:任意の直線を横切る粒子の平均長さ(μm)
試料の表面を鏡面研磨し、表面粗さRa=0.02μm以下、試料厚み1mmの測定試料をとした。なお、鏡面研磨は試料の両面について行った。全光線透過率はヘーズメーター(日本電色、NDH5000)を用いてD65光線にて測定した。
アルキメデス法により実測密度を求め、{1−(実測密度/真密度)}×100から気孔率を求めた。なお、真密度は、試料が含有するチタニア、イットリア及びジルコニアの量を加味し、実施例1は5.86g/cm3、実施例2〜5については、5.83g/cm3、比較例1、2については、6.00g/cm3とした。
光学顕微鏡を用い、試料の気孔頻度及び平均気孔径を測定した。試料を光学顕微鏡に設置し、0.5μm以上の気孔の数を測定した。各試料について10点測定し、得られた気孔の数を1mm2気孔頻度、及び、得られた気孔の平均径を平均気孔径とした。
曲げ強度はJIS R1601に従い測定した。測定は10回行い、その平均値を平均曲げ強度とした。
XPS測定装置(ESCA5400MC、パーキンエルマー社製)を用い、試料のXPS測定を行った。X線源としてAl−Kα線を使用した。Arスパッタを行い深さ方向のXPSプロファイルを測定した。
各試料のエッチング特性として、エッチング深さ、及び、エッチングレートを測定した。測定は、反応性プラズマエッチング装置(DEM−451、アネルバ製)を用い、出力300W、照射時間4時間、反応ガスは、CF4 25.2sccm、O2 6.3sccm、Ar 126sccmの条件で行った。測定に先立ち、試料の表面は表面粗さRa=0.02μm以下に鏡面研磨した。
プラズマエッチング試験後の試料のエッチング面の表面粗さは、レーザー顕微鏡(VK−9500/VK−9510、キーエンス製)を用いて測定した。エッチング面について、JIS B 0601−1994に従い、中心線平均粗さ(Ra)、最大高さ(Ry)、及び、十点平均高さ(Rz)を測定した。
(原料粉末の調製)
ジルコニア粉末及びチタニア粉末を所定量秤量し、エタノール溶媒中で直径10mmのジルコニア製ボールで72時間ボールミル混合し、乾燥した粉末を原料粉末とした。
(一次焼結)
原料粉末を金型プレスによって圧力50MPaで成形した後、冷間静水圧プレス装置を用い200MPaで成形した。一次焼結は、大気中で昇温速度を100℃/h、一次焼結温度を1350℃、焼結時間を2時間とした。得られた一次焼結体の結晶相は立方晶と正方晶の混晶であった。
(HIP処理及びアニール)
得られた一次焼結体をHIP処理して耐プラズマ部材を得た。HIP処理の条件は、温度1650℃、圧力150MPa、保持時間1時間とした。なお、HIP処理の圧力媒体として純度99.9%のアルゴンガスを用いた。
ジルコニア粉末として10mol%イットリア含有ジルコニア粉末を使用したこと以外は実施例1と同様な方法で透光性を有する耐プラズマ部材を得た。得られた耐プラズマ部材の相対密度は、アルキメデス法の測定誤差範囲内で100%であったため、その気孔率は0%であった。結果を表1に示す。また、得られた耐プラズマ部材についてエッチング試験を行った。結果を表2に示す。
ジルコニア粉末として10mol%イットリア含有ジルコニア粉末を使用したこと、HIP処理温度を1500℃としたこと以外は実施例1と同様な方法で透光性を有する耐プラズマ部材を得た。得られた耐プラズマ部材の結晶相は立方晶単相であった。
ジルコニア粉末として10mol%イットリア含有ジルコニア粉末を使用したこと、HIP処理温度を1400℃としたこと以外は実施例1と同様な方法で耐プラズマ部材を得た。得られた耐プラズマ部材の相対密度は、アルキメデス法の測定誤差範囲内で100%であったため、その気孔率は0%であった。結果を表1に示す。また、得られた耐プラズマ部材についてエッチング試験を行った。結果を表2に示す。
ジルコニア粉末として10mol%イットリア含有ジルコニア粉末を使用したこと、HIP処理温度を1380℃としたこと以外は実施例1と同様な方法で耐プラズマ部材を得た。なお、一次焼結体の結晶相は立方晶と正方晶の混晶であった。また、得られた耐プラズマ部材の相対密度は、アルキメデス法の測定誤差範囲内で100%であったため、その気孔率は0%であった。結果を表1に示す。また、得られた耐プラズマ部材についてエッチング試験を行った。結果を表2に示す。
引用文献1に記載された方法により、チタニアを含まないジルコニア焼結体を作製し、耐プラズマ部材とした。すなわち、8mol%のイットリアを含有するジルコニア粉末を実施例1と同様な方法で成形して成形体を得た。得られた成形体を1500℃、2時間で焼結して比較例1のジルコニア焼結体を得、これを比較例1の耐プラズマ部材とした。得られた耐プラズマ部材の物性を表3に示す。
比較例1で得られたジルコニア焼結体を用い、温度1500℃、圧力150MPa、保持時間1時間でHIP処理して比較例2の耐プラズマ部材とした。得られた耐プラズマ部材の物性を表3に示した。
市販の石英ガラスを耐プラズマ部材として、エッチング試験を行った。結果を表5に示す。
高純度アルミナ粉末(TM−DAR,大明化学製)を1250℃で一次焼結した後に、1500℃、150MPaでHIP処理して、透光性アルミナ焼結体を得た。当該透光性アルミナ焼結体を耐プラズマ部材として、エッチング試験を行った。結果を表5に示す。
△:比較例
※:立方晶(Cubic)
+:正方晶(Tetragonal)
●:酸素(O)
◎:フッ素(F)
▲:イットリウム(Y)
□:ジルコニウム(Zr)
▼:チタン(Ti)
Claims (7)
- イットリア及びチタニアを含有し、イットリア含有量が少なくとも6mol%であり、平均結晶粒径が2.7μm以上100μm以下であるジルコニア焼結体からなる耐プラズマ部材。
- チタニア含有量が、少なくとも3mol%であることを特徴とする請求項1に記載の耐プラズマ部材。
- 直径1μm以上の気孔の頻度が、多くとも400個/mm2であることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐プラズマ部材。
- 試料厚み1mm、D65光線における全光線透過率が少なくとも30%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の耐プラズマ部材。
- 平均気孔径の直径が3μmより小さい請求項1乃至4のいずれかに記載の耐プラズマ部材。
- イットリア、チタニア及びジルコニアを含む粉末を成形し、焼結した後、熱間静水圧プレス処理することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の耐プラズマ部材の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の耐プラズマ部材を用いた半導体製造装置。
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