JP5790108B2 - シェービングカッター - Google Patents
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Description
そして、このようなシェービング加工に用いられる工具であるシェービングカッターもまた知られており、例えば、以下に示す特許文献1にその技術が開示され公知となっている。
特許文献1に示されるように、従来のシェービングカッターでは、被切削対象たる歯車と接触する部位である切れ歯を、のこぎり歯状の凹凸部(セレーション)として形成するのが一般的である。
このため、シェービングカッターを用いてシェービング加工を行う場合、ランド部は、歯面と必然的に擦れ合うことになっている。
このため、特許文献1に示すような従来のシェービングカッターでは、ランド部の摩耗が激しくなり、シェービングカッターの工具寿命が短くなるという問題があった。
これにより、ランド部の摩耗を抑制し、シェービングカッターの寿命を延ばすことができる。
また、ランド部に対して溝部を形成するときの加工性を良くすることができる。
まず始めに、本発明の一実施形態に係るシェービングカッターの全体構成について、図1および図2を用いて、説明をする。
図1(a)(b)に示す如く、本発明の一実施形態に係るシェービングカッター1は、略円形の歯車(本実施形態では平歯車)状部材であり、等間隔かつ放射状に形成される平歯車の歯に相当する部位において、複数の切れ歯2・2・・・を備えている。
そして、側面4bがエッジ部6のすくい面となり、ランド部3がエッジ部6の逃げ面となる構成としている。
このため、シェービングカッター1では、ランド部3の逃げ角をほぼ「0」とすることが必須となっているが、このことが、シェービングカッター1の摩耗を早める原因となっている。
溝部7は、ランド部3の歯元側から歯先側まで切削油を行き渡らせるために、切削油の流れる経路を形成するための溝であり、断面形状を略V字状としている。
即ち、ランド部3の全てが歯車の歯面に接触するような場合には、ランド部3の全長に渉って溝部7を形成する構成とし、あるいは、ランド部3が部分的に歯車の歯面に接触するような場合には、当該接触する部分に対応させて部分的に溝部7を形成する構成としてもよい。
また、シェービングカッター1において、溝部7は、ランド部3の強度を確保できるように、その溝幅、溝深さ、溝形状等を適宜選択して形成するようにしている。
このため、シェービングカッター1では、両側の各ランド部3・3において、それぞれ溝部7・7を形成する構成としている。
図3に示す如く、従来のシェービングカッターにおける切れ歯12には、複数の凸部たるランド部13・13・・・と、複数の凹部14・14、歯筋方向に向けて交互に形成することにより、ランド部13・13・・・および凹部14・14・・・によって、被切削対象たる歯車と当接する部位であるのこぎり歯状のセレーション面15を形成している。
即ち、本発明の一実施形態に係るシェービングカッター1は、従来のシェービングカッターと比較して、ランド部3に溝部7が形成されている点で相違しており、その他の点については、従来のシェービングカッターと共通している。
図4に示す如く、本発明の一実施形態に係る「平歯車」状のシェービングカッター1の被切削対象たる歯車は、「はすば歯車」状の歯車8としている。
そして、このような配置状態で、シェービングカッター1を歯車8に対して押圧して、所定の切り込み量を与えつつシェービングカッター1を回転駆動し、シェービングカッター1に噛合した歯車8を従動的に連れ回すことによって、シェービング加工を行う構成としている。
またこのとき、図4に示すように、セレーション面5(即ち、各ランド部3)は、歯車8の歯面8aと当接しているが、このときの逃げ角はほぼ「0」となっている。
そして、ランド部13と歯面8aとの間に切削油が行き渡らないと、ランド部13と歯面8aとの間の摩擦係数が増大してしまうため、ランド部13の摩耗が進行して、シェービングカッターの寿命が短くなってしまう。
これにより、ランド部3と歯面8aとの間の摩擦係数を低減させることができ、シェービング加工におけるランド部3の摩耗を抑制することが可能になる。
このような構成により、シェービングカッター1のランド部3と歯車8の歯面8aとの間に切削油を行き渡らせることができ、ランド部3と歯面8aとの間の摩擦係数を低減することができる。
これにより、ランド部3の摩耗を抑制し、シェービングカッター1の寿命を延ばすことができる。
このような構成により、シェービングカッター1のランド部3と歯車8の歯面8aとの間に切削油をより行き渡らせやすくすることができる。
また、ランド部3に対して各溝部7・7・・・を形成するときの加工性を良くすることができる。
2 切れ歯
3 ランド部
4 凹部
5 セレーション面
6 エッジ部
7 溝部
8 歯車
8a 歯面
Claims (2)
- 歯車状の部材であって、
歯車の歯状に配置された複数の切れ歯を備え、
該切れ歯の歯面に相当する部位に、
歯筋方向に向けて、複数の前記切れ歯の歯先に達する凹部および前記切れ歯の歯先に達するランド部を交互に列状に配置した刃面を備えるシェービングカッターであって、
前記ランド部には、
前記ランド部の長さに比して短く、かつ、前記切れ歯の歯先に達する溝部が形成される、
ことを特徴とするシェービングカッター。 - 前記溝部は、
歯筋方向と直交する方向に形成される、
ことを特徴とする請求項1記載のシェービングカッター。
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