JP5789066B1 - 錠用装置及び錠用装置セット - Google Patents
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Abstract
【課題】 不慣れな者であっても容易に取り付けることができ、また誤動作を防止することができる錠用装置及び錠用装置セットを提供する。【解決手段】 ノブに固定される筐体2と、筐体2に内蔵され、サムターンを構成する摘み部に係合する係合部と、係合部を正逆回動させる駆動部と、駆動部の回動動作を制御する制御部と、制御部及び駆動部に給電する電源部と、無線の信号を受信する受信部とを備え、制御部は、受信部によって受信された信号に予め設定された識別情報が含まれている場合、駆動部にて係合部を錠が開く方向へ回動させ、その後、識別情報が含まれる信号が受信部によって受信されなくなった場合、駆動部にて係合部を錠が閉まる方向へ回動させるようになっている。【選択図】 図1
Description
本発明は、サムターンを備える錠を開閉させるために用いる錠用装置、及び該錠用装置を備える錠用装置セットに関する。
マンション及び戸建住宅にあっては玄関の扉にサムターンを備える錠が配設してある場合が多数存在するが、玄関扉の施錠はほとんどの場合、鍵穴に差し込んだキーを手動にて回転させることによって行われるようになっている。このように施錠を手動で行う玄関扉にあっては、使用者が外出する際に施錠忘れが発生することがあり、防犯上大きな問題であった。
そのため、後記する特許文献1では、デッドボルト、該デッドボルトを進退させる進退機構、及び該進退機構を駆動させてデッドボルトを操作するサムターンを備える既存の本締錠に後付けできる次のようなオートロックアタッチメントが提案されている。
図11は特許文献1に開示されたオートロックアタッチメントを説明する説明図である。
オートロックアタッチメントは前述した構成の本締錠100の回動機構(図示せず)とサムターン110との間に介装させるシャフトと、該シャフトを駆動するモータと、モータの駆動力を前記シャフトに伝えるギアと、モータの動作を制御するCPU(いずれも図示せず)と、これらを内蔵するとともにサムターン110を支持する筐体200とを備えて構成してある。筐体200の側面には当該オートロックアタッチメントが取り付けられた扉Dの開閉を検出する第1センサ201が、また、筐体200の正面にはオートロックアタッチメントに接近する人の手を検出する第2センサ202が取り付けられており、第1センサ201の検出信号及び第2センサ202の検出信号はそれぞれ前記CPUに与えられるようになっている。一方、筐体200内には、前記ギアの回転状態を検出して本締錠の施錠・開錠を検出する第3センサが配設してあり、第3センサの検出信号もCPUに与えられるようになっている。
このようなオートロックアタッチメントにあっては、第1センサ201が扉閉の検出信号を出力している状態で、第2センサ202が人の手を検出した場合、CPUはモータを開方向へ駆動させる。そして、CPUは、第3センサが予め定められた開位置を検出したときにモータの駆動を停止させる。これによって、本締錠100は自動的に開錠される。
更に、CPUは、第1センサ201から扉Dの開を検出した信号が与えられた後に、扉Dの閉を検出した信号が与えられたとき、モータを閉方向へ駆動させ、第3センサが予め定められた閉位置を検出したときにモータの駆動を停止させる。これによって、本締錠100は自動的に施錠されるため、使用者が外出する際に施錠忘れを防止することができる。
かかるオートロックアタッチメントを扉Dに取り付けるには、本締錠100からサムターン110を取り外した後、当該扉Dのサムターン110が取り付けられていた周囲に筐体200を固着させるとともに、オートロックアタッチメントのシャフトの一端を本締錠100の回動機構に係合させる。そして、サムターン110をオートロックアタッチメントの所定位置に嵌合支持させるとともに、前記シャフトの他端に連結させる。
しかしながら、このような従来の装置にあっては、当該装置を扉Dに取り付けるためにサムターン110を本締錠100から取り外さなければならず、当該装置を扉Dに取り付ける作業が複雑である。従って、そのような取付け作業に不慣れな使用者が自ら行うことが困難であった。一方、第1センサ201及び第2センサ202によって、扉Dの開閉状態及び人の手を検出することによってCPUがモータの駆動を制御するようになしてあるため、いずれかのセンサ201,202の検知領域にヒト若しくはペット又は荷物等の障害物が存在した場合に誤動作を生じるという問題もあった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、不慣れな者であっても容易に取り付けることができ、また誤動作を防止することができる錠用装置、及び該錠用装置を備える錠用装置セットを提供する。
(1)本発明に係る錠用装置は、錠を備える扉に、前記錠を開閉するためのサムターンが埋設されたノブが設けてあり、該ノブに取り付けて前記錠を開閉させる場合、前記ノブに固定される筐体と、該筐体に内蔵され、前記サムターンを構成する摘み部に係合する係合部と、該係合部を正逆回動させる駆動部と、該駆動部の回動動作を制御する制御部と、制御部及び前記駆動部に給電する電源部と、無線の信号を受信する受信部とを備えており、前記制御部は、前記受信部によって受信された信号に予め設定された識別情報が含まれている場合、前記駆動部にて係合部を前記錠が開く方向へ回動させる開錠手段と、その後、識別情報が含まれる信号が受信部によって受信されなくなった場合、前記駆動部にて係合部を前記錠が閉まる方向へ回動させる施錠手段とを具備することを特徴とする。
本発明の錠用装置にあっては、錠を備える扉に、前記錠を開閉するためのサムターンが埋設されたノブが設けてあり、該ノブに取り付けて前記錠を開閉させるようになしてある。すなわち、前記ノブに固定される筐体を備えており、この筐体内に、サムターンを構成する摘み部に係合する係合部と、係合部を正逆回動させる駆動部とが設けてある。前記筐体をノブに固定した場合、内蔵する係合部がサムターンの摘み部に係合するようになっている。
また、筐体内には、駆動部の回動動作を制御する制御部、該制御部及び前記駆動部に給電する電源部、及び、無線の信号を受信する受信部も設けてある。そして、受信部によって信号が受信された場合、制御部は、当該信号に予め設定された識別情報が含まれているか否かを判断し、識別情報が含まれている場合、開錠手段をして前記駆動部にて係合部を扉の錠が開く方向、即ち開錠する方向へ回動させる。その後、制御部は、識別情報が含まれる信号が受信部によって受信されなくなった場合、施錠手段をして、前記駆動部にて係合部を前記錠が閉まる方向、即ち施錠する方向へ回動させる。
このように筐体をノブに固定するだけで錠用装置をノブに取り付けることができるため、不慣れな者であっても容易に取り付け作業を行うことができる。また、識別情報が含まれる信号を受信したときに開錠手段が作動され、その後に識別情報が含まれる信号が受信されなくなったときに施錠手段が作動されるため、使用者による施錠忘れが防止されるのに加え、錠用装置の近傍に使用者若しくはペット又は荷物等の障害物が存在した場合であっても、誤動作が生じることがない。
(2)また、本発明に係る錠用装置は、前記電源部と駆動部との間に、電源部から駆動部への給電を制御する給電制御部を更に備えており、前記制御部は、前記施錠手段が作動した後に、給電制御部に電源部から駆動部への給電を停止させる給電停止手段を具備することを特徴とする。
本発明の錠用装置にあっては、電源部と駆動部との間に、電源部から駆動部への給電を制御するオン/オフスイッチ回路といった給電制御部を更に備えている。また、制御部は給電停止手段を具備しており、給電停止手段は前述した施錠手段が作動した後に、給電制御部に電源部から駆動部への給電を停止させる。
このように施錠手段が作動して扉が施錠された状態では駆動部への給電が停止されるため、駆動部の駆動軸は外力によって正逆回動され得る。従って、扉外側のノブに設けられた鍵穴に差し込んだ鍵を回動させる施錠及び開錠操作の実施を錠用装置が妨げない。これによって、例えば使用者が外出先に携帯用発信器を忘れてきた場合、又は携帯用発信器を紛失した場合等、使用者が携帯用発信器を携帯していない場合であっても、鍵によってノブの錠を開閉操作することができる。
一方、施錠状態では駆動部への給電を停止するため、電源部の電力消耗を可及的に防止することができる。
(3)更に、本発明に係る錠用装置は、前記筐体の適宜位置には、開錠信号を出力する開錠用ボタンが設けてあり、前記制御部は、開錠用ボタンから開錠信号が与えられた場合、前記駆動部にて係合部を前記錠が開く方向へ回動させる第2開錠手段を具備することを特徴とする。
本発明の錠用装置にあっては、筐体の適宜位置には、開錠信号を出力する開錠用ボタンが設けてある。一方、制御部は第2開錠手段を具備しており、第2開錠手段は前記開錠用ボタンから開錠信号が与えられた場合、駆動部にて係合部を錠が開く方向へ回動させる。ここで、開錠用ボタンとしては押しボタン式又はタッチ式等を用いることができるが、押しボタン式を適用した場合、誤操作を防止することができるため好適である。
このように、開錠用ボタンを使用者が操作するだけで、駆動部を作動させて開錠することができるため、火事又は地震等の発生によって室外へ緊急避難する必要がある場合に、使用者は携帯用発信器を携帯することなく開錠することができ、室外へ素早く避難することができる。
(4)更に、本発明に係る錠用装置は、前記筐体の適宜位置には、施錠信号を出力する施錠用ボタンが設けてあり、前記制御部は、施錠用ボタンから施錠信号が与えられた場合、駆動部にて係合部を前記錠が閉まる方向へ回動させる第2施錠手段を具備することを特徴とする。
本発明の錠用装置にあっては、筐体の適宜位置には、施錠信号を出力する施錠用ボタンが設けてあり、前記制御部は第2施錠手段を具備しており、第2施錠手段は施錠用ボタンから施錠信号が与えられた場合、駆動部にて係合部を前記錠が閉まる方向へ回動させる。ここで、施錠用ボタンとしては押しボタン式又はタッチ式等を用いることができるが、押しボタン式を適用した場合、誤操作を防止することができるため好適である。
このように、施錠用ボタンを使用者が操作するだけで、駆動部を作動させて施錠することができるため、後述するように識別信号を含む信号を発信する発信器を携帯した使用者が錠用装置の近傍に位置する場合でも施錠することができる。これによって、発信器を携帯した使用者が帰宅入室直後に強制的に施錠することができ、使用者に追従する第三者による侵入を可及的に防止することができる。
(5)更に、本発明に係る錠用装置は、前記制御部は、前記第2施錠手段が作動した場合、第2開錠手段が作動するまで、施錠状態を維持するようになしてあることを特徴とする。
本発明の錠用装置にあっては、制御部は、前述した第2施錠手段が作動した場合、第2開錠手段が作動するまで、施錠状態を維持するようになしてある。従って、この間に識別信号を含む信号を受信部が受信した場合であっても、施錠状態が維持される。
例えば、使用者に追従する第三者による侵入を防止するために、発信器を携帯した使用者が帰宅入室直後に施錠用ボタンを操作して強制的に施錠した後に、扉の近傍に立ちすくむ状態が続くといった場合がある。この場合、錠用装置には識別信号を含む信号が与えられ続けることになるが、施錠用ボタンが操作されて施錠された場合は、前述したように使用者によって開錠用ボタンが操作されて第2開錠手段が作動するまで、施錠状態が維持されるため、使用者の意思によらない開錠が防止され、使用者の安全が担保される。
(6)更に、本発明に係る錠用装置は、警報を出力する警報部を更に備え、前記制御部は、前記識別情報を含む信号が前記受信部によって受信されてから所定時間の間、当該信号が受信され続けた場合、前記警報部を作動させるようになっていることを特徴とする。
本発明の錠用装置にあっては、警報を出力する警報部を更に備えている。また、制御部は、識別情報を含む信号が受信部によって受信されてから所定時間の間、当該信号が受信され続けた場合、警報部を作動させて音及び/又は光によって警報を出力させる。
例えば、使用者が帰宅後に、錠用装置の近傍に前述した発信器を置き忘れた場合、錠用装置には識別情報を含む信号が与えられ続けるため、前述した施錠手段が作動せず、当該扉は開錠したままとなる。そのため、識別情報を含む信号が受信部によって受信されてから所定時間の間、当該信号が受信され続けた場合、警報部から警報を出力させることによって、使用者に施錠されていないことを報知することができる。
(7)更に、本発明に係る錠用装置は、前記筐体は、前記ノブに外嵌されてこれに取付けられる筒状の取付け部、及び使用者が操作するハンドル部を具備しており、前記取付け部の中心軸と前記ハンドル部の中心軸とは略直交するようになしてあることを特徴とする。
本発明の錠用装置にあっては、筐体は、扉のノブに外嵌されてこれに取付けられる筒状の取付け部、及び使用者が操作するハンドル部を具備している。このように、筒状の取付け部をノブに外嵌固定するだけで、錠用装置をノブに取り付けることができるため、不慣れな者であっても容易に取り付け作業を行うことができる。この場合、取付け部を例えば2つの部材をヒンジで結合した構成にしておくことによって、更に取付け作業を容易にすることができる。なお、筒状の取付け部を扉のノブに外嵌させるため、当該ノブに設けられたサムターンの摘み部を外部から操作することが防止され、いわゆるサムターン回しといった犯罪を阻止することができる。
また、取付け部の中心軸とハンドル部の中心軸とは略直交するようになしてある。例えば、取付け部とハンドル部とによってL字状の筐体を構成することができる。一方、筒状の取付け部の周面に棒状のハンドル部を立設して筐体を構成してもよい。
このように構成したハンドル部を操作することによって、取付け部を外嵌固定させたノブを梃子の原理を利用して回動させることができるため、握力が弱い者であっても容易にノブを回動させることができる。
(8)更に、本発明に係る錠用装置セットは、予め設定される識別情報を含む信号を発信する携帯用の発信器と、前記(1)から(7)のいずれかに記載の錠用装置とを備えることを特徴とする。
本発明の錠用装置セットにあっては、予め設定される識別情報を含む信号を発信する携帯用の発信器と、前記(1)から(7)のいずれかに記載の錠用装置とを備えるため、前述した各作用及び効果を奏することができる。
本発明に係る錠用装置を図面に基づいて詳述する。
なお、本実施の形態で説明する錠用装置は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含むことはいうまでもない。
なお、本実施の形態で説明する錠用装置は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含むことはいうまでもない。
図1は本発明に係る錠用装置を示す外観斜視図であり、図中、2は外観視がL字円筒状の筐体である。筐体2は該筐体2の中心軸を通る平面にて二分割した第1筐体部21及び第2筐体部22を備えており、後述するように筐体2のL字短寸側は扉のノブに外嵌させる取付け部3に、また筐体2のL字長寸側は使用者が操作するハンドル部4になっている。筐体2の取付け部3には、第1筐体部21と第2筐体部22とを連結するヒンジ部が設けてあり、筐体2はヒンジ部によって第1筐体部21と第2筐体部22とが開閉可能に構成されている。
図2〜図4は、図1に示した錠用装置1の第1筐体部21及び第2筐体部22が開いた状態を示す模式的平面図、模式的正面図及び模式的斜視図である。なお、これら各図中、図1に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図2〜図4に示したように、第1筐体部21及び第2筐体部22は筐体2の中心軸に直交する断面が円弧状をしており、前述したように筐体2は第1筐体部21と第2筐体部22との間に介装したヒンジ部Hによって開閉可能になっている。これら第1筐体部21及び第2筐体部22の前記ハンドル部4側の端には半円形の板部材が設けてあり、第1筐体部21及び第2筐体部22を閉じたとき、筐体2のハンドル部4の端が両板部材によって塞止されるようになっている。
一方、第1筐体部21及び第2筐体部22の前記取付け部3側の端は解放させてあり、第1筐体部21及び第2筐体部22の取付け部3側の端近傍の内周面には、後述するように扉のノブに外嵌固定すべく、適宜の弾性及び摩擦力を有する厚帯状の固定用部材16,16が第1筐体部21及び第2筐体部22の径方向の略全領域に亘って固着してある。
前述したように固定用部材16,16は、扉のノブに外嵌固定すべく、適宜の弾性及び摩擦力を有すればどのような材質のものであっても適用することができるが、例えばゴム材を用いることができる。一方、固定用部材16,16は第1筐体部21及び第2筐体部22の径方向のほぼ全領域に亘って設けてもよいが、第1筐体部21及び第2筐体部22の径方向へ適宜の間隔を隔てて複数設けてもよい。
第1筐体部21の取付け部3側の部分には、ステッピングモータというように予め定めた角度領域を正逆回動するように制御される駆動部5が、その駆動軸6を取付け部3の端側へ向けて配置してあり、駆動部5は台座10によって駆動部5の駆動軸6が筐体2の中心軸上の位置になるように固定されている。この駆動軸6の端部には後述するようにノブに設けられたサムターンの摘み部に係合させるU字状の係合部7が取り付けてあり、駆動部5の駆動軸6にて係合部7を正逆回動させることによって係合部7に係合した摘み部を開位置から閉位置へ又は閉位置から開位置へ回動させ得るようになっている。
台座10は、第1筐体部21の内周面に固定されるとともに駆動部5を担持する台座本体11と、第1筐体部21のヒンジ部H側とは逆の内周面へ第1筐体部21から突出するように延設され、第1筐体部21と第2筐体部22とを閉じた際に両者を相互に固定すべく設けた固定用片12とを備えて構成されており、固定用片12の第1筐体部21から突出した部分には固定用ネジB,Bが螺入されるネジ穴121,121が、筐体2の取付け部3の長手方向へ相互に距離を隔てて設けてある。
一方、第2筐体部22内周面の台座10に対向する部分には、台座本体11に担持された駆動部5を覆うカバー部14が取り付けてあり、カバー部14と第2筐体部22との間には、第1筐体部21と第2筐体部22とを閉じた際に前述した固定用片12が進入するための間隙が設けてある。また、第2筐体部22の前記ヒンジ部Hとは逆側の縁部には、固定用ネジB,Bを貫通させる貫通孔122,122が前述したネジ穴121,121に対応するように開設してある。
ところで、第1筐体部21のハンドル部4の部分には、前述した駆動部5の動作を制御するための制御器8、並びに駆動部5及び制御器8へ給電すべくバッテリといった電源部9が設けてある。駆動部5と制御器8との間、制御器8と電源部9との間等にはそれぞれ図示しない配線が施してあり、駆動部5を駆動させるための電力は電源部9から制御器8を介して与えられるようになっている。また、制御器8は警報部87(図5参照)を備えており、警報部87は音及び/又は光で警報を出力する。
制御器8は、後述するように予め設定された識別情報を含む信号を出力する携帯用発信器40(図6参照)から前記信号を受信したときに前記駆動部5へ開錠指令を出力し、携帯用発信器40から前記信号を受信しない場合、駆動部5へ施錠指令を出力させるようになっている。なお、これら錠用装置1及び携帯用発信器40にて錠用装置セットが構成されている。
一方、第1筐体部21の外周面又は端面の適宜位置(図1では端面に設けた場合を示している。)には、火事又は地震等の緊急時に開錠するための開錠用ボタン17が設けてあり、使用者によって開錠用ボタン17が押し操作された場合、開錠用ボタン17から制御器8へ開錠信号が与えられるようになっている。更に、第1筐体部21の外周面又は端面の適宜位置(図1では外周面に設けた場合を示している。)には、帰宅入室直後に施錠するための施錠用ボタン18が設けてあり、使用者によって施錠用ボタン18が操作された場合、施錠用ボタン18から制御器8へ施錠信号が与えられるようになっている。
図6は本発明に係る錠用装置セットの使用状態を示す図面である。
図6に示したように、玄関の壁Wには出入口90が開設してあり、該出入口90は壁Wによって開閉可能に支持された扉Dによって塞止されるようになっている。扉D内側の適宜位置にはノブNが設けてあり、扉D外側の前記ノブNに対応する位置には鍵穴を備える他のノブ(図示せず)が設けてある。扉D内側のノブNにはサムターンが埋設してあり、該サムターンには施錠及び開錠するための摘み部Tが設けてある。かかるノブNに錠用装置1が取り付けてあり、錠用装置1は携帯用発信器40が発信する信号によって施錠及び開錠動作を行うようになっている。
図6に示したように、玄関の壁Wには出入口90が開設してあり、該出入口90は壁Wによって開閉可能に支持された扉Dによって塞止されるようになっている。扉D内側の適宜位置にはノブNが設けてあり、扉D外側の前記ノブNに対応する位置には鍵穴を備える他のノブ(図示せず)が設けてある。扉D内側のノブNにはサムターンが埋設してあり、該サムターンには施錠及び開錠するための摘み部Tが設けてある。かかるノブNに錠用装置1が取り付けてあり、錠用装置1は携帯用発信器40が発信する信号によって施錠及び開錠動作を行うようになっている。
錠用装置1のノブNへの取り付けは次のようにしてある。
すなわち、図4に示したように固定用ネジB,Bを取り外して、第1筐体部21及び第2筐体部22を開いた状態にしておき、取付け部3の固定用部材16,16がノブNの外周面に当接するように配置する。このとき、係合部7がサムターンの摘み部Tに係合していることを確認する。そして、第1筐体部21及び第2筐体部22を閉じた後、貫通孔122,122を貫通させた固定用ネジB,Bの先端部分を固定用片12のネジ穴121,121に螺入させることによって、錠用装置1の取付け部3をノブNに固定してある。これによって、不慣れな者であっても錠用装置1をノブNに容易に取り付けることができる。
すなわち、図4に示したように固定用ネジB,Bを取り外して、第1筐体部21及び第2筐体部22を開いた状態にしておき、取付け部3の固定用部材16,16がノブNの外周面に当接するように配置する。このとき、係合部7がサムターンの摘み部Tに係合していることを確認する。そして、第1筐体部21及び第2筐体部22を閉じた後、貫通孔122,122を貫通させた固定用ネジB,Bの先端部分を固定用片12のネジ穴121,121に螺入させることによって、錠用装置1の取付け部3をノブNに固定してある。これによって、不慣れな者であっても錠用装置1をノブNに容易に取り付けることができる。
前述したように固定用部材16,16は例えばゴムというように、適宜の弾性及び摩擦力を有する厚帯状の部材で構成されているため、固定用片12のネジ穴121,121に固定用ネジB,Bを螺入させることによって、固定用部材16,16をノブNの外周面に圧着させることができ、これによって取付け部3をノブNに固着させることができる。従って、サムターンの摘み部Tに係合させた係合部7を駆動部5(図4参照)によって回動させても、錠用装置1の取付け部3がノブNの周方向へ回動することが防止され、サムターンの摘み部Tをこれに係合させた係合部7によって確実に正逆回動させることができる。
錠用装置1の制御器8(図4参照)及び携帯用発信器40は、例えばブルートゥース(Bluetooth(登録商標))といった短距離無線通信技術を用いて、相互に1〜数m程度に隔てた領域内において通信し得るようになしてあり、両者は所定の識別情報によって予めペアリングしてある。従って、錠用装置1はその近傍に携帯用発信器40が位置するときのみ、当該携帯用発信器40からの信号を受信し得、更にペアリングされた携帯用発信器40からの信号のみを受け付ける。
携帯用発信器40を携帯した使用者が錠用装置1が取り付けられた扉Dの近傍に接近して、携帯用発信器40が発信する信号を錠用装置1の制御器8が受信すると、制御器8によって駆動部5(いずれも図4参照)が駆動され、係合部7及び該係合部7に係合されたサムターンの摘み部Tが開錠方向へ回動されて開錠する。また、携帯用発信器40を携帯した使用者が錠用装置1が取り付けられた扉Dから離隔して、携帯用発信器40が発信する信号を錠用装置1の制御器8が受信し得なくなると、制御器8によって駆動部5(いずれも図4参照)が逆方向へ駆動され、係合部7及び該係合部7に係合されたサムターンの摘み部Tが施錠方向へ回動されて施錠するようになっている。
このように扉D近傍におけるヒト又は荷物の有無に拘わらず、携帯用発信器40が発信する信号を錠用装置1の制御器8が受信したか又は受信し得なくなったかによって駆動部5の動作を制御するようになっているため、錠用装置1の誤動作が防止される。
一方、錠用装置1は施錠状態において駆動部5への給電が停止されるようになしてあり、かかる状態にあっては、駆動部5の駆動軸6は外力によって正逆回動され得るため、扉D外側のノブに設けられた鍵穴に差し込んだ鍵を回動させる施錠及び開錠操作の実施を錠用装置1が妨げない。これによって、例えば使用者が外出先に携帯用発信器を忘れてきた場合、又は携帯用発信器を紛失した場合等、使用者が携帯用発信器を携帯していない場合であっても、鍵によってノブの錠を開閉操作することができる。
ところで、錠用装置1の筐体2のハンドル部4を操作することによって、該筐体2の取付け部3を外嵌固定させたノブNを回動させる。老人及び子供等、握力が弱い者にあってはノブNを回動させることが困難な場合があるが、前述したように錠用装置1の筐体2は外観視がL字状になしてあり、この筐体2のハンドル部4を操作することによって取付け部3を外嵌固定させたノブNを梃子の原理を利用して回動させることができるため、握力が弱い者であってもノブNを容易に回動させることができる。
なお、本発明を実施するための形態では外観視がL字状になした筐体2を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、直円筒状の筐体を適用してもよい。また、本発明を実施するための形態では筐体2の取付け部3の外径とハンドル部4の外径とを同じ寸法になしてあるが、本発明はこれに限らず、両寸法を異ならせてもよいことはいうまでもない。この場合、筐体2の取付け部3の外径寸法よりハンドル部4の外径寸法を小さくすることによって、使用者がハンドル部4を把持し易くすることができるので好適である。更に、制御器8及び電源部9を取付け部3内に配設して、中実な部材にてハンドル部4を構成してもよい。この場合、一端を塞止した筒状の筐体の周面に棒状のハンドル部を設けた構成にすることもできる。
図5は制御器8の機能を説明する機能ブロック図である。
図5に示したように、制御器8は、前述した携帯用発信器40(図6参照)が発信する信号を受信するための受信部81、情報及び指令等を記憶するメモリ83、及び駆動部5の動作を制御するCPU84(制御部)を備えており、受信部81は受信した信号をCPU84に与える。なお、前記メモリ83には前述した携帯用発信器40に設定された識別情報が予め与えられるようになっている。
図5に示したように、制御器8は、前述した携帯用発信器40(図6参照)が発信する信号を受信するための受信部81、情報及び指令等を記憶するメモリ83、及び駆動部5の動作を制御するCPU84(制御部)を備えており、受信部81は受信した信号をCPU84に与える。なお、前記メモリ83には前述した携帯用発信器40に設定された識別情報が予め与えられるようになっている。
また、制御器8には前述した開錠用ボタン17及び施錠用ボタン18からの信号が入力される入力部82が設けてあり、入力部82は開錠用ボタン17又は施錠用ボタン18から開錠信号又は施錠信号が与えられた場合、CPU84に当該信号を与えるようになっている。更に、制御器8には、前記電源部9と駆動部5との間に介装されたオン/オフスイッチ回路といった給電制御部85が設けてあり、給電制御部85は前記電源部9から与えられる電力の駆動部5への供給の開始・停止を制御するようになっている。また、制御器8は前述した駆動部5の動作を制御すべく制御信号を駆動部5へ出力するための出力部86、及び音及び/又は光で警報を出力する警報部87を具備している。
なお、図5に示した構成では制御器8に給電制御部85を配設した場合について示したが、給電制御部85は電源部9と駆動部5との間の適宜位置に配設することができる。
CPU84は、受信部81又は入力部82から信号が与えられたか否かを適宜間隔で判断しており、受信部から信号が与えられたと判断した場合、与えられた信号に係る情報がメモリ83に記憶された識別情報と同じであるか否かを判断し、両者が同じである場合、給電制御部85に駆動部5(図2参照)への給電を開始させた後、駆動部5を所定角度まで正回動させる制御信号を出力部86から駆動部5へ出力させる。
これによって、駆動部5の駆動軸6とともに係合部7が正回動され、該係合部7が係合したサムターンの摘み部Tも正回動して扉Dが開錠される(いずれも図6参照)。このように、後述する携帯用発信器40から発信される識別情報を制御器8の受信部81が受信したときに、駆動部5が駆動して、ノブNに本錠用装置1が取り付けられた扉Dが開錠されるため、携帯用発信器40を携帯した使用者がノブNに接近するだけで、サムターンの摘み部T又は鍵による操作を行うことなく開錠することができる。
続いて、CPU84は、受信部81から識別情報に係る信号が与えられなくなるまで待機し、識別情報に係る信号が与えられなくなってから所定時間経過した後、駆動部5を所定角度まで逆回動させる制御信号を出力部86から駆動部5へ出力させる。これによって、駆動部5の駆動軸6とともに係合部7が逆回動され、該係合部7が係合したサムターンの摘み部Tも逆回動して扉Dが施錠される(いずれも図6参照)。
このように、受信部81に識別情報に係る信号が与えられなくなると、駆動部5が駆動してノブNに本錠用装置1が取り付けられた扉Dが施錠されるため、外出する使用者による施錠忘れが防止される。
その後、CPU84は給電制御部85に駆動部5への給電を停止させる。このように駆動部5への給電を停止することによって、駆動軸6に外力を与えて当該駆動軸6を容易に回動させることができるため、ノブの鍵穴に挿入した鍵によってノブに錠を開閉操作することができる。これによって、例えば使用者が外出先に携帯用発信器40を忘れてきた場合、又は携帯用発信器40を紛失した場合等、使用者が携帯用発信器40を携帯していない場合であっても、鍵によって錠を開閉操作することができる。また、施錠状態では駆動部5への給電を停止するため、電源部9の電力消耗を可及的に防止することができる。
一方、使用者が携帯用発信器40を本錠用装置1が取り付けられたノブNの近傍に置き忘れたといった場合、扉Dが開錠されたままの状態になっている。そのため、CPU84は受信部81から識別情報に係る信号が与えられ続ける状況が所定時間を超えた場合、警報部87に警報を出力させるようになっている。
使用者によって携帯用発信器40が錠用装置1から所定距離だけ遠ざけられると、受信部81から識別情報に係る信号が与えられなくなるため、CPU84は、警報部87に警報の出力を停止させるとともに、前同様、駆動部5を所定角度まで逆回動させる制御信号を出力部86から駆動部5へ出力させて、扉Dを施錠させた後、給電制御部85に駆動部5への給電を停止させる。前述したように使用者のうっかりミスによって、扉Dが開錠されたままの状態になっている場合であっても、警報を出力することによって施錠が促されるため、防犯上好ましい。
一方、CPU84は、適宜の間隔で、入力部82から信号が与えられたか否かを判断しており、入力部82から信号が与えられたと判断した場合、以下の割り込み処理を実施する。すなわち、CPU84は、与えられた信号が入力部82からの施錠信号であった場合、駆動部5を所定角度まで逆回動させる制御信号を出力部86から駆動部5へ出力させる。このように、施錠用ボタン18(図2参照)を使用者が操作するだけで、駆動部5を作動させて施錠することができるため、携帯用発信器40を携帯した使用者が本錠用装置1の近傍に位置する場合でも施錠することができる。これによって、携帯用発信器40を携帯した使用者が帰宅入室直後に強制的に施錠することができ、使用者に追従する第三者による侵入を可及的に防止することができる。
一方、CPU84は、与えられた信号が入力部82からの開錠信号であった場合、駆動部5を所定角度まで正回動させる制御信号を出力部86から駆動部5へ出力させる。このように、開錠用ボタン17(図2参照)を使用者が操作するだけで、駆動部5を作動させて開錠することができるため、火事又は地震等の発生によって室外へ緊急避難する必要がある場合に、使用者は携帯用発信器40を携帯することなく開錠することができ、室外へ素早く避難することができる。
図7から図10は、図5に示したCPU84の制御手順を示すフローチャートである。
CPU84は、入力部82から信号が与えられたか否かを適宜間隔で判断しており(ステップS1)、入力部82から信号が与えられたと判断した場合、後述する割り込み処理を実施する(ステップS30)。
CPU84は、入力部82から信号が与えられたか否かを適宜間隔で判断しており(ステップS1)、入力部82から信号が与えられたと判断した場合、後述する割り込み処理を実施する(ステップS30)。
CPU84は、ステップS1で入力部82から信号が与えられてないと判断した場合、受信部81から信号が与えられたか否かを判断し(ステップS2)、当該信号が与えられた場合、与えられた信号に係る情報をメモリ83の所定領域に一時記憶させた(ステップS3)後、当該情報が予め記憶された識別情報と同じであるか否かを判断する(ステップS4)。CPU84は、両者が同じである場合、給電制御部85に駆動部5(図2及び図5参照)への給電を開始させた(ステップS5)後、駆動部5を所定角度まで正回動させる開錠指令を出力部86から駆動部5へ出力させる(ステップS6)。これによって、駆動部5が駆動軸6及び係合部7並びに係合部7に係合したサムターンの摘み部Tを正回動させて、扉Dが開錠される(いずれも図6参照)。
一方、CPU84は、ステップS2又はステップS4で否と判断すると、ステップS1へ戻って、再び入力部82から信号が与えられたか否かを判断する。
次に、CPU84は、入力部82から信号が与えられたか否かを判断し(ステップS7)、入力部82から信号が与えられたと判断した場合、割り込み処理を実施する(ステップS30)。これによって、後述するように強制的に開錠し又は施錠する操作を任意のタイミングで実行することができる。
ステップS7で入力部82から信号が与えられていない場合、CPU84は、受信部81から信号が与えられたか否かを判断し(ステップS8)、当該信号が与えられた場合、与えられた信号に係る情報をメモリ83の所定領域に一時記憶させた(ステップS9)後、当該情報がメモリ83に予め記憶された識別情報と同じであるか否かを判断する(ステップS10)。
CPU84は、ステップ8で受信部81から信号が与えられていないと判断した場合、又はステップS10で当該情報がメモリ83に記憶された識別情報と同じでないと判断した場合、計時を開始し(ステップS11)、計時を開始してから所定時間経過したか否かを判断する(ステップS12)。CPU84は、計時を開始してから所定時間経過したと判断するまでステップS11及び〜ステップS12の操作を繰り返し、所定時間経過したとき、出力部86から警報部87へ警報停止指令を出力する(ステップS13)とともに、駆動部5を所定角度まで逆回動させる施錠指令を出力部86から駆動部5へ
出力させる(ステップS14)。これによって、駆動部5が駆動軸6及び係合部7並びに係合部7に係合したサムターンの摘み部Tを逆回動させて、扉Dが施錠される(いずれも図6参照)。
出力させる(ステップS14)。これによって、駆動部5が駆動軸6及び係合部7並びに係合部7に係合したサムターンの摘み部Tを逆回動させて、扉Dが施錠される(いずれも図6参照)。
このように、受信部81に識別情報に係る信号が与えられなくなると、駆動部5が駆動してノブNに本錠用装置1が取り付けられた扉Dが施錠されるため、外出する使用者による施錠忘れが防止される。
そして、CPU84は、給電制御部85に駆動部5(図2及び図5参照)への給電を停止させる(ステップS15)。このように駆動部5への給電を停止することによって、駆動軸6に外力を与えて当該駆動軸6を容易に回動させることができるため、ノブの鍵穴に挿入した鍵によって扉Dの錠を開閉操作することができる。また、施錠状態では駆動部5への給電を停止するため、電源部9の電力消耗を可及的に防止することができる。
一方、ステップS10において一時記憶させた情報がメモリ83に記憶された識別情報と同じである場合、錠用装置が取り付けられたノブの近傍に携帯用発信器40が置き忘れられた状態であるので、CPU84は計時を開始する(ステップS20)。CPU84は、計時を開始してから所定時間経過したか否かを判断し(ステップS21)、所定時間経過したと判断するまでステップS8〜ステップS21までの操作を繰り返す。そして、所定時間経過したとき、CPU84は警報部87に警報を出力させ(ステップS22)て、ステップS8へ戻る。
使用者によって携帯用発信器40が錠用装置1から所定距離だけ遠ざけられると、受信部81から識別情報に係る信号が与えられなくなるため、CPU84は、前述したようにステップS8〜ステップS15までの動作を実行して、警報部87に警報の出力を停止させるとともに、施錠指令を出力部86から駆動部5へ出力させて、扉Dを施錠させた後、給電制御部85に駆動部5への給電を停止させる。
これによって、錠用装置1が取り付けられたノブNの近傍に携帯用発信器40が置き忘れられることによって、ノブが開錠されたままの状態になっている場合であっても警報が出力されるため、使用者による施錠が促される。
一方、CPU84は、ステップS1又はステップS7において、入力部82から信号が与えられたと判断した場合、図10に示した割り込み処理を実施する。
CPU84は、給電制御部85に駆動部5(図2及び図5参照)への給電を開始させた(ステップS301)後、入力部82から与えられた信号が施錠信号であるか否かを判断し(ステップS302)、施錠信号である場合、施錠指令を出力部86から駆動部5へ出力させて(ステップS303)、扉Dを施錠させた後、給電制御部85に駆動部5への給電を停止させる(ステップS304)。
このように、施錠用ボタン18(図2参照)を使用者が操作するだけで、駆動部5を作動させて施錠することができるため、携帯用発信器40を携帯した使用者が本錠用装置1の近傍に位置する場合でも施錠することができる。これによって、携帯用発信器40を携帯した使用者が帰宅入室直後に強制的に施錠することができ、使用者に追従する第三者による侵入を可及的に防止することができる。
次に、CPU84は、入力部82から信号が与えられるまで待機し(ステップS305)、入力部82から信号が与えられたと判断した場合、給電制御部85に駆動部5(図2及び図5参照)への給電を開始させた(ステップS306)後、入力部82から与えられた信号が開錠信号であるか否かを判断する(ステップS307)。CPU84は、ステップS307で開錠信号でないと判断した場合、開錠用ボタン17への操作ではなく、施錠用ボタン18への誤操作であることを報知させるべく、警報部87から警報を出力させ(ステップS308)て、ステップS305へ戻る。なお、ステップS308による警報は前述したステップS22による警報と異ならせおくと、使用者が認識し易いため好適である。
一方、ステップS307で開錠信号である場合、警報部87からの警報の出力を停止させた(ステップS311)後、CPU84は開錠指令を出力部86から駆動部5へ出力させて(ステップS312)、扉Dを開錠させた後、給電制御部85に駆動部5への給電を停止させる(ステップS314)。これによって、施錠用ボタン18が操作されて実行された割込み処理がリセットされる。
このように、施錠用ボタン18が操作されて実行された割込み処理は、開錠用ボタン17が操作されることによってリセットされるようになっているため、ノブNに取り付けられた錠用装置1の近傍に携帯用発信器40を携帯する使用者が存在し続けた場合であっても、施錠用ボタン18の操作による施錠状態が解除されること、すなわち開錠されることが回避される。
一方、ステップS302において与えられた信号が入力部82からの施錠信号でない場合、CPU84は、当該信号が開錠信号であるか否かを判断し(ステップS320)、開錠信号であると判断した場合、駆動部5を所定角度まで正回動させる開錠指令を出力部86から駆動部5へ出力させた(ステップS321)後、ステップS314へ移って給電制御部85に駆動部5への給電を停止させる。
このように、開錠用ボタン17(図2参照)を使用者が操作するだけで、駆動部5を作動させて開錠することができるため、火事又は地震等の発生によって室外へ緊急避難する必要がある場合に、使用者は携帯用発信器40を携帯することなく開錠することができ、室外へ素早く避難することができる。
一方、CPU84は、ステップS320において入力部82から与えられた信号が開錠信号でないと判断した場合、何らかの誤信号であるため、ステップS321をスキップしてステップS314へ移り、給電制御部85に駆動部5への給電を停止させる。
1 錠用装置
2 筐体
3 取付け部
4 ハンドル部
5 駆動部
6 駆動軸
7 係合部
8 制御器
9 電源部
16 固定用部材
17 開錠用ボタン
18 施錠用ボタン
40 携帯用発信器
81 受信部
82 入力部
84 CPU(制御部)
85 給電制御部
D 扉
N ノブ
T 摘み部
2 筐体
3 取付け部
4 ハンドル部
5 駆動部
6 駆動軸
7 係合部
8 制御器
9 電源部
16 固定用部材
17 開錠用ボタン
18 施錠用ボタン
40 携帯用発信器
81 受信部
82 入力部
84 CPU(制御部)
85 給電制御部
D 扉
N ノブ
T 摘み部
Claims (8)
- 錠を備える扉に、前記錠を開閉するためのサムターンが埋設されたノブが設けてあり、該ノブに取り付けて前記錠を開閉させる錠用装置であって、
前記ノブに固定される筐体と、該筐体に内蔵され、前記サムターンを構成する摘み部に係合する係合部と、該係合部を正逆回動させる駆動部と、該駆動部の回動動作を制御する制御部と、制御部及び前記駆動部に給電する電源部と、無線の信号を受信する受信部とを備えており、
前記制御部は、前記受信部によって受信された信号に予め設定された識別情報が含まれている場合、前記駆動部にて係合部を前記錠が開く方向へ回動させる開錠手段と、その後、識別情報が含まれる信号が受信部によって受信されなくなった場合、前記駆動部にて係合部を前記錠が閉まる方向へ回動させる施錠手段とを具備する
ことを特徴とする錠用装置。 - 前記電源部と駆動部との間に、電源部から駆動部への給電を制御する給電制御部を更に備えており、
前記制御部は、前記施錠手段が作動した後に、給電制御部に電源部から駆動部への給電を停止させる給電停止手段を具備する
請求項1記載の錠用装置。 - 前記筐体の適宜位置には、開錠信号を出力する開錠用ボタンが設けてあり、
前記制御部は、開錠用ボタンから開錠信号が与えられた場合、前記駆動部にて係合部を前記錠が開く方向へ回動させる第2開錠手段を具備する
請求項1又は2記載の錠用装置。 - 前記筐体の適宜位置には、施錠信号を出力する施錠用ボタンが設けてあり、
前記制御部は、施錠用ボタンから施錠信号が与えられた場合、駆動部にて係合部を前記錠が閉まる方向へ回動させる第2施錠手段を具備する
請求項3記載の錠用装置。 - 前記制御部は、前記第2施錠手段が作動した場合、第2開錠手段が作動するまで、施錠状態を維持するようになしてある請求項4記載の錠用装置。
- 警報を出力する警報部を更に備え、
前記制御部は、前記識別情報を含む信号が前記受信部によって受信されてから所定時間の間、当該信号が受信され続けた場合、前記警報部を作動させるようになっている
請求項1から5のいずれかに記載の錠用装置。 - 前記筐体は、前記ノブに外嵌されてこれに取付けられる筒状の取付け部、及び使用者が操作するハンドル部を具備しており、
前記取付け部の中心軸と前記ハンドル部の中心軸とは略直交するようになしてある
請求項1から6のいずれかに記載の錠用装置。 - 予め設定される識別情報を含む信号を発信する携帯用の発信器と、請求項1から7のいずれかに記載の錠用装置とを備えることを特徴とする錠用装置セット。
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0725175U (ja) * | 1993-10-14 | 1995-05-12 | 和合商事株式会社 | ドアーロックの遠隔操作装置 |
JPH09217530A (ja) * | 1996-02-14 | 1997-08-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電子錠 |
JP3097445U (ja) * | 2003-04-25 | 2004-01-29 | 株式会社大日工業 | 電気錠用アダプター |
JP5555830B2 (ja) * | 2009-07-23 | 2014-07-23 | 株式会社ユーシン | 電気錠 |
-
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