JP5787962B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

この発明は、遊技機に関する。
従来、複数の抽選対象のいずれかを内部抽選し、内部抽選された抽選結果及び遊技者による図柄の停止操作の操作態様に基づいて複数の図柄組合せのいずれかを入賞ラインに停止させ、該図柄組合せが役に対応する図柄組合せと一致した場合に、当該役に応じた特典を付与する遊技機が知られている。
最近では、かかる遊技機の遊技性を高めるために、図柄の停止操作を受け付ける複数のストップボタンの押順や操作タイミングを報知するアシストタイム状態(以下、「AT状態」という)と、通常のゲーム状態に比して再遊技役が高確率で当選するゲーム状態であるリプレイタイム状態(以下、「RT状態」と言う)とを組み合わせたART状態を備えた遊技機が普及している。例えば、特許文献1には、ボーナスゲーム状態での遊技媒体の獲得数に応じてART状態を設ける遊技機が開示されている。
この特許文献1に代表される従来技術では、遊技者はボーナスゲーム状態及びART状態を通じてメダルを獲得することになるが、ボーナスゲーム状態やART状態に当選しない状態がいつまでも続くと遊技者による投資が過大となってしまう。かかる遊技者の過大な投資を救済する観点から、ゲーム数に天井設定値を設け、このゲーム数が天井設定値に到達した場合に天井遊技状態としてART状態を付与して遊技者を救済することが多い。
例えば、ボーナスゲーム状態間又はART状態間1280ゲームが天井設定値とされた場合には、遊技者がボーナスゲーム状態又はART状態のいずれにも当選しない通常ゲーム数を1280ゲーム消化した後に天井遊技状態としてART状態が付与されることになる。
特開2009−005978号公報
しかしながら、天井設定値の直前でボーナスゲーム状態又はART状態に当選してしまうと、当然ながら天井設定値への到達に伴う天井遊技状態としてのART状態の付与がなされないため、遊技者の期待感が損なわれてしまい、遊技者が救済されないという問題がある。天井遊技状態としてのART状態では、通常のART状態の当選時よりも高い恩恵が付与されることが多いためである。
例えば、1280ゲームが天井設定値であり、天井設定値への到達時に天井遊技状態としてART状態が付与される場合に、仮に1250ゲームでボーナスゲーム状態に当選すると、ゲーム数が天井設定値に至らず、結果的に天井遊技状態としてのART状態は発動されないことになる。遊技者は、天井遊技状態としてのART状態を起爆剤として投資を回収しようと企図して1250ゲームに至るまでの間に多額の投資を行った可能性が高いため、ボーナスゲーム状態の当選により遊技者の期待感が著しく阻害されたことになる。
そもそも、上記の天井遊技状態は、遊技者を救済する観点から設けられたものであるため、天井設定値への到達間際でボーナスゲーム状態等に当選した場合と、天井遊技状態後直ちにボーナスゲーム状態等に当選した場合とで大きな落差を設けたのでは、却って天井遊技状態を設けた本来の趣旨に反する。
これらのことから、天井遊技状態に向けてゲーム数を消化する遊技者に対していかに適正な救済を行うかが重要な課題となっている。なお、かかる課題は、ゲームに応じて獲得されるポイント数の天井設定値に到達した後に天井遊技状態としてのART状態等を付与する場合にも同様に生ずる課題である。
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであって、天井遊技状態に向けてゲーム数を消化する遊技者を適正かつ効率的に救済することができる遊技機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、複数の抽選対象のいずれかを内部抽選し、内部抽選された抽選結果及び遊技者による図柄の停止操作の操作態様に基づいて複数の図柄組合せのいずれかを入賞ラインに停止させ、前記内部抽選の抽選結果に基づいて特別遊技状態を付与するとともに、該特別遊技状態が付与されないゲームが第1のゲーム数継続する場合又は該ゲームにより獲得される累積ポイントが第1のポイント数に達した場合に天井遊技状態を付与する遊技機であって、前記特別遊技状態が付与されないゲームが前記第1のゲーム数に達する前の第2のゲーム数に達した場合又は該ゲームにより獲得される累積ポイントが第1のポイント数よりも少ない第2のポイント数に達したか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記第2のゲーム数又は前記第2のポイント数に達したと判定され、かつ、前記天井遊技状態の付与前に前記特別遊技状態が付与された場合に、所定の遊技状態を救済特典として付与する付与手段とを備え、所定の図柄の組合せが前記入賞ラインに停止した場合に開始する遊技者に有利な状態と、遊技者に有利な前記操作態様の報知とを組み合わせたART状態を前記特別遊技状態の1つとして用いることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記内部抽選により所定のボーナス役が当選することで付与が決定し、当該ボーナス役に対応する図柄の組合せが前記入賞ラインに停止した場合に開始するボーナスゲーム状態を前記特別遊技状態の1つとして用いることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、所定の図柄の組合せが前記入賞ラインに停止した場合に開始する遊技者に有利な状態と、遊技者に有利な前記操作態様の報知とを組み合わせたART状態を前記救済特典として付与することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記付与手段は、前記判定手段により前記第2のゲーム数又は前記第2のポイント数に達したと判定され、かつ、前記天井遊技状態の付与前に前記特別遊技状態が付与された場合に、当該特別遊技状態の終了後に所定の遊技状態を救済特典として付与することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記付与手段は、前記判定手段により前記第2のゲーム数又は前記第2のポイント数に達したと判定された場合に、前記天井遊技状態の付与を決定し、前記天井遊技状態の付与の決定後、前記特別遊技状態が付与されないゲームが前記第1のゲーム数に達した場合又は該ゲームにより獲得される累積ポイントが前記第1のポイント数に達した場合には前記天井遊技状態を開始し、前記天井遊技状態の付与の決定後、前記天井遊技状態の開始前に前記特別遊技状態が付与された場合には、当該特別遊技状態の終了後に前記所定の遊技状態として前記天井遊技状態を開始することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記付与手段は、前記判定手段により前記第2のゲーム数又は前記第2のポイント数に達したと判定され、かつ、前記天井遊技状態の開始前に前記特別遊技状態の付与が決定された場合に、当該特別遊技状態の開始を保留し、前記特別遊技状態が付与されないゲームが前記第1のゲーム数に達した場合又は該ゲームにより獲得される累積ポイントが前記第1のポイント数に達した場合に前記所定の遊技状態として前記天井遊技状態を開始し、当該天井遊技状態の終了後に前記保留した特別遊技状態を開始することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記付与手段は、前記救済特典として前記天井遊技状態と同一の遊技状態を付与することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記天井遊技状態は、前記付与手段により前記救済特典として付与される所定の遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記付与手段は、前記判定手段により前記第2のゲーム数又は前記第2のポイント数に達したと判定され、かつ、前記天井遊技状態の開始前に前記特別遊技状態の付与が決定された場合に、当該特別遊技状態の付与が決定した時点における前記特別遊技状態が付与されないゲームの継続数又は前記累積ポイントに応じて前記救済特典として付与する遊技状態の内容を異ならせることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記付与手段により前記救済特典として所定の遊技状態を付与することが決定した場合に報知を行う報知手段をさらに備えたことを特徴とする。
ここで、本明細書で用いる用語について説明する。まず、「リール」とは、周面に複数の図柄を配置した表示列のことをいう。複数のリールが遊技機に備えられている。「リール窓」とは、遊技機の前面に設置されリール上に配置された複数の図柄の一部を遊技者に視認可能とするものをいう。「停止図柄」とは、停止したリール上に配置された複数の図柄のうち、リール窓を透して遊技者に視認可能な図柄のことをいう。
「遊技媒体」とは、遊技機に使用されるメダル又は遊技球のことをいう。「クレジット」とは、遊技機に電気的又は磁気的に記憶された遊技媒体の数を示す情報のことをいい、その数をクレジット数という。「ベット」とは、ゲームを開始するために必要な遊技媒体を設定することをいう。ベットされた遊技媒体はゲームの開始とともに消費される。「ベット数」とはゲームを開始するために設定された遊技媒体の数のことのことをいう。
「ゲーム」とは、リールの回転を開始したときから入賞の判定の結果に基づく処理が終了するまでの一連の処理のことをいう。「1ゲーム」、「1回のゲーム」とは、当該一連の処理の1回分のことをいう。「スタートレバー」とは、ゲームの開始を指示するために遊技者が操作するための装置のことをいう。
「役」とは、当選の対象となる最小単位のことをいう。役の入賞に応じて付与される特典の種別によってボーナス役、小役、再遊技役に大別される。
「押順小役」とは、内部抽選により同時に当選する複数の小役の組合せであって、押順によって入賞する小役が定まるものをいう。押順小役に含まれる複数の小役のうち、遊技者にとって有利な小役を「押順正解小役」、遊技者にとって不利な小役を「押順不正解小役」という。また、押順小役に含まれる複数の小役が同時に当選することを「押順小役の当選」という。
「押順再遊技役」とは、内部抽選により同時に当選する複数の再遊技役の組合せであって、押順によって入賞する再遊技役が定まるものをいう。押順再遊技役に含まれる複数の再遊技役のうち、遊技者にとって有利な再遊技役を「押順正解再遊技役」、遊技者にとって不利な再遊技役を「押順不正解再遊技役」という。また、押順再遊技役に含まれる複数の再遊技役が同時に当選することを「押順再遊技役の当選」という。
「正解押順」とは、押順小役又は押順再遊技役において、押順正解小役又は押順正解再遊技役が入賞する押順のことをいう。「不正解押順」とは、押順小役又は押順再遊技役において、押順不正解小役又は押順不正解再遊技役が入賞する押順のことをいう。
「内部抽選」とは、スタートレバーの操作を契機として、1または複数の役の当選又はハズレを決定することをいう。「当選」とは、内部抽選の結果として、役が決定されることをいう。「ハズレ」とは、内部抽選の結果として、いずれの役も決定されない状態のことをいう。「ストップボタン」とは、回転するリールの停止を指示するために遊技者が操作するための装置のことをいう。複数のリールにそれぞれ対応する複数のストップボタンが遊技機に備えられている。
「入賞」とは、有効化された入賞ライン上の停止図柄の組合せが役に対応する図柄の組合せと一致することをいう。「非入賞」とは、有効化された入賞ライン上の停止図柄の組合せが役に対応する図柄の組合せと一致しないことをいう。非入賞には、内部抽選によりいずれかの役が当選したにも関わらず、ストップボタンの操作によって役に対応する図柄の組合せが有効化された入賞ライン上に揃わなかった場合と、内部抽選でハズレとなったために有効化された入賞ライン上の停止図柄の組合せが役に対応する図柄の組合せと一致しない場合とがある。また、前者の場合を、「取りこぼし」という。
「当選フラグ」とは、内部抽選により当選した役を記憶するデータをいう。内部抽選の結果に基づいてセットされた当選フラグは、原則として1ゲーム終了時にクリアされる。
「入賞ライン」とは、入賞を判定する対象である所定の図柄位置の組合せのことをいう。ベットに応じて入賞の判定が無効の状態から有効な状態に変化する。「有効化された入賞ライン上」とは、有効な状態に変化した入賞ラインに係る図柄位置のことをいう。
「払出し数」とは、入賞した役に対応して払い出される遊技媒体数のことをいい、複数の入賞ラインによって複数の役が入賞した場合には、各役に付与される配当を合計した数となる。ただし、払出し数には上限値「15(枚)」が定められており、各役に付与される配当を合計した枚数が15枚を超える場合には、上限値である15枚が払出し数となる。
「出玉率」とは、ベット数に対する払出し数の割合(払出し数/ベット数)をいい、出玉率が1(100%)のときは、ベット数と払出し数とが同一値であることを意味する。
本発明によれば、遊技機は、特別遊技状態が付与されないゲームが第1のゲーム数継続する場合又は該ゲームにより獲得される累積ポイントが第1のポイント数に達した場合には天井遊技状態を付与し、特別遊技状態が付与されないゲームが第1のゲーム数に達する前の第2のゲーム数に達した場合又は該ゲームにより獲得される累積ポイントが第1のポイント数よりも少ない第2のポイント数に達したと判定され、かつ、天井遊技状態の付与前に特別遊技状態が付与された場合には、所定の遊技状態を救済特典として付与するので、天井遊技状態に向けてゲーム数を消化する遊技者を適正かつ効率的に救済することができる遊技機を提供することができる。
図1は、実施例にかかる遊技機の外観を示す斜視図である。 図2は、遊技機のリール可変表示装置の構造を示す説明図である。 図3は、遊技機の電気的構成を示すブロック図である。 図4は、遊技機の機能的な構成を説明するための機能ブロック図である。 図5は、メイン制御基板のゲーム状態について説明するための説明図である。 図6は、サブ制御基板の状態について説明するための説明図である。 図7は、天井設定値とART権利の付与について説明するための説明図である。 図8は、メイン制御基板の内部抽選について説明するための説明図である。 図9は、押順小役について説明するための説明図である。 図10は、遊技機における1ゲームの流れの内容を示すフローチャートである。 図11は、サブ制御基板の処理動作を示すフローチャートである。(その1) 図12は、サブ制御基板の処理動作を示すフローチャートである。(その2) 図13は、図11に示したART権利の付与処理の詳細について説明するためのフローチャートである。 図14は、天井設定値付近でのBB役当選について説明するための説明図である。 図15は、ART抽選にかかるART権利の持ち越しについて説明するための説明図である。 図16は、ART抽選にかかるART権利を持ち越す場合のART権利の付与処理について説明するためのフローチャートである。 図17は、天井分のART権利のストックについて説明するための説明図である。 図18は、天井分のART権利をストックする場合のART権利の付与処理について説明するためのフローチャートである。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る遊技機の好適な実施例を詳細に説明する。
[1.遊技機の外観構成]
図1は、本実施例にかかる遊技機1(スロットマシン)の外観を示す斜視図である。遊技機1は、前面が開口した箱状の本体2と本体2の前面に配置した前面扉3から構成されている。本体2と前面扉3とは片側で蝶番により固定され開閉できるようになっている。前面扉3は、遊技者による操作を受け付けるためのボタン類が配置された操作部OP、リール可変表示装置RLの図柄を視認させるためのリール窓20やゲームを進行するための情報が表示される表示器類が配置されたパネル表示部DP、ゲームを進行するための情報が表示される表示器類や電飾装置が配置された演出表示部TP及びメダルを貯留する受皿部BPから構成されている。
操作部OPには、メダル投入口10、ベットボタン11、スタートレバー12、左ストップボタン13a、中ストップボタン13b、右ストップボタン13c及び精算ボタン14が設けられている。操作部OPの上面右側にはメダル投入口10が配置され、上面左側にはベットボタン11が配置されている。
遊技機1は、ベットによって入賞ラインが有効な状態となった後、スタートレバー12が操作されると、リールR1〜R3の回転を開始する。ベットは、メダルの投入、ベットボタン11の操作又は再遊技役の入賞によって行われる。スタートレバー12は、ベットボタン11の下部位置の前面側に配置されている。
リールR1は、遊技者から見て左側に設けられたリールである。リールR2は、遊技者から見て中央に設けられたリールである。リールR3は、遊技者から見て右側に設けられたリールである。
スターレバー12の右側にはリールR1の回転を停止させるための左ストップボタン13a、リールR2の回転を停止させるための中ストップボタン13b及びリールR3の回転を停止させるための右ストップボタン13cが配置される。
また、リールR1〜R3が回転を開始した後、ストップボタン13a〜13cのうち最初に行われる操作を第1停止操作、次に行われる操作を第2停止操作、最後に行われる操作を第3停止操作というものとする。また、ストップボタン13a〜13cのうち最初に押下されるボタンを第1停止ボタン、次に押下されるボタンを第2停止ボタン、最後に押下されるボタンを第3停止ボタンというものとする。
スタートレバー12の左側には、クレジットを精算してメダル受皿40にメダルを払い出すための精算ボタン14が配置されている。遊技機1は、メダル投入口10に投入されたメダルの数をクレジットとして記憶する。クレジットは、ベットにより消費されるのであるが、精算ボタン14が操作された場合には残りのクレジット、すなわち投入したもののベットに使用しなかったメダルを払い出すのである。このように、精算ボタン14は遊技者が遊技機1の利用をやめる場合に使用されるものであり、操作の頻度が低いことや遊技機1の利用中に誤って操作しないよう、上記一連の操作の流れから外れる位置に配置してある。
パネル表示部DPには、リール窓20、ガイド表示器22及び情報表示部23が設けられている。リール窓20は、1つのリールにつき、3個の連続した図柄をのぞむ透明アクリル板からなり、遊技者はリール窓20を通して3つのリールで9個分の図柄を目視することができる。
本実施例における遊技機1は、いわゆる1ライン機であり、リール窓20の中段表示位置に水平の入賞ラインE1を有している。すなわち、リールR1における上段表示位置をU1とし、中段表示位置をM1とし、下段表示位置をD1とし、リールR2における上段表示位置をU2とし、中段表示位置をM2とし、下段表示位置をD2とし、リールR3における上段表示位置をU3とし、中段表示位置をM3とし、下段表示位置をD3とした場合に、入賞ラインE1は、各リールR1〜R3における中段表示位置M1−M2−M3に対応している。
また、リール窓20の右側には、入賞した役に応じて点灯する表示部やゲーム状態に応じて点灯する複数のLEDが配置されたガイド表示器22が設けられている。さらにリール窓20の下側には、クレジット数を表示するクレジット数表示器23a、入賞した役により得られるメダルの数を配当数として表示する配当数表示器23c並びに所定のゲーム状態において付与された配当数を累積して獲得枚数の表示を行う獲得枚数表示器23bから構成される情報表示部23が設けられている。
演出表示部TPには、ゲームの進行状態を画像で表示する液晶ディスプレイなどで構成される表示器30、ゲーム状態に応じて色彩や点灯パターンを変化させてゲーム状態を表示する電飾LED31及びゲーム状態に応じて変化させるBGMやボタン操作に応じた操作音、ガイド音声を出力するスピーカ32が設けられている。
受皿部BPには、メダル払出装置が駆動されてメダル払出口40aから排出されたメダルを貯めるメダル受皿40が設けられており、メダル受皿40の左側には灰皿41が設けられている。
[2.リール可変表示装置の構成]
図2は、遊技機1のリール可変表示装置RLの構造を示す説明図である。図2(a)は、リール可変表示装置RL全体の構造を示し、リール可変表示装置RLの内部を表すためにリールR3が取り外された状態を示したものである。図2(b)は、リールR3の詳細な構造を示したものである。
リールR3は、軸部から放射線状に延びた複数のスポーク部と環状の枠を有する透明なABS樹脂等からなるリール枠56cの周囲に、21個の各種の図柄(図柄番号PN=1〜21)が印刷されているリール帯58cが貼り付けられて構成される。ここでは、リールR3の構造について説明したが、リールR1及びリールR2についても同様の構成となり、リールR1のリール枠56aにリール帯58aが貼り付けられており、リールR2のリール枠56bにリール帯58bが貼り付けられる。なお、リール枠56a、56b及びリール帯58a、58bは図示省略している。
リールR1〜R3はリール可変表示装置RLのケース体50の上下に設けられた、それぞれのリールに対応したガイドレール51a〜51cに沿って挿入され、ケース体50内に収容される。
リールR3は、ステッピングモータ54cに固定され回転するようになっている。リールR3の回転には、504ステップのパルスの供給で1回転するステッピングモータ54cを使用し、所定ステップ数のパルスを供給することで所定の図柄をリール窓20に表示させることができる。さらにLED(図示せず)を設置したバックライト装置53cを設け、リール帯58cの内側から光を照射できるようになっている。このように、リール帯58cの内側からバックライト装置53cによって光を照射することで、遊技者にリール帯58c上の図柄を目立たせることができる。
またスポーク部の一つに検知板57cを取り付け、リール位置検出センサ55cによって、リールR3が1回転するごとに1パルスの後述するリール位置検出信号155cを出力できるようになっている。このリール位置検出信号155cを検知してから12ステップ進めたときに、図柄番号PN=1の図柄がリール窓20の中央の入賞ラインE1上に位置するように検知板57cとリール帯58cとの位置が設定してある。
リールR3、リールR3が固定されたステッピングモータ54c、バックライト装置53c及びリール位置検出センサ55cをベース板52cに固定することで一つのユニット構成としている。また、リール可変表示装置RLは、ベース板52cをリール可変表示装置RLのケース体50に設けられたガイドレール51cに沿って挿入してケース体50内に収容するようになっている。
ステッピングモータ54c、バックライト装置53c、検知板57c、リール位置検出センサ55c及びリール位置検出信号155cは、図示していないが、リールR1では、ステッピングモータ54a、バックライト装置53a、検知板57a、リール位置検出センサ55a及びリール位置検出信号155aにそれぞれ対応し、リールR2では、ステッピングモータ54b、バックライト装置53b、検知板57b、リール位置検出センサ55b及びリール位置検出信号155bにそれぞれ対応する。
[3.遊技機の電気的構成]
図3は、遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。遊技機1は、主たる制御を行うメイン制御基板100Aと、表示器30に対して表示制御を行い画像表示するサブ制御基板100Bとを備えている。
メイン制御基板100Aは、CPU(central processing unit)101、クロック発生回路102、クロック発生回路103、ROM(read-only memory)104、RAM(random-access memory)105、データ送出回路106及び入出力ポート107を有する。なお、CPU101としてROMやRAMを内蔵しているものを採用してもよい。その場合には、外付けのROM104、RAM105は不要となる。
CPU101は、ROM104に格納されたプログラムを、クロック発生回路102で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、プログラムを逐次実行する。CPU101は、電源が投入されるとあらかじめ定められたアドレスからメインプログラムを実行し、クロック発生回路102の周期とは異なるクロック発生回路103で発生したINTR信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。ここで、INTR信号の間隔は、例えば、約1.5ミリ秒である。CPU101はプログラムの実行に応じて、各種フラグや各種カウンタ等の情報をRAM105に保存する。CPU101は、入出力ポート107を介して各種ボタン及びセンサの状態を読み取ったり、ランプやモータ等の各種装置を駆動したりする。
ベット操作指示信号111a〜111c、開始操作指示信号112、停止操作指示信号113a〜113c及び精算操作指示信号114は、それぞれ操作部OPに設けられたベットボタン11、スタートレバー12、ストップボタン13a〜13c及び精算ボタン14が遊技者に操作されたことに応じて検知される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に入力される。
表示制御信号123a〜123cは、それぞれパネル表示部DPに設けられたクレジット数表示器23a、獲得枚数表示器23b及び配当数表示器23cに表示するための表示信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より出力される。リール位置検出信号155a〜155cはそれぞれリール可変表示装置RLのそれぞれのリールに対応し、リールが1回転するたびに1回検出する信号であり入出力ポート107を介してCPU101に入力される。
リール駆動信号154a〜154cは、それぞれリール可変表示装置RLのそれぞれのリールR1〜R3を駆動するステッピングモータ駆動信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より出力される。
メダル投入信号160は、メダル投入口10から通ずる前面扉3の内部に設けられたメダル検出装置に設けられたメダル検出センサ59aが、投入されたメダルを検知した際に出力される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に入力される。また、メダルブロック信号161は、メダル検出装置に設けられたメダルブロックソレノイド59bを駆動する信号であり、入出力ポート107を介してCPU101から出力される。メダル払出信号162は、メダル払出装置のメダル放出部に設けられたメダル払出センサ59cがメダルを検知した際に出力される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に入力される。また、払出駆動信号163は、メダル払出装置に設けられたメダル払出駆動モータ59dを駆動する信号であり、入出力ポート107を介してCPU101から出力される。
CPU101は、データ送出回路106を介してサブ制御基板100Bへ各種コマンドを送信する。サブ制御基板100Bは、CPU(central processing unit)191、クロック発生回路192、クロック発生回路193、ROM(read-only memory)194、RAM(random-access memory)195、データ入力回路196及びグラフィックLSIとその周辺回路からなる表示回路197を備えている。
このCPU191は、ROM194に格納されたプログラムを、クロック発生回路192で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、プログラムを逐次実行する。CPU191は、電源が投入されるとあらかじめ定められたアドレスからメインプログラムを実行し、クロック発生回路192の周期とは異なるクロック発生回路193で発生したINTR1信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。ここで、INTR1信号の間隔は、例えば、2ミリ秒とする。
CPU191は、プログラムの実行に応じて、各種フラグや各種カウンタ等の情報をRAM195に保存する。また、メイン制御基板100Aのデータ送出回路106からのデータ送出タイミングに同期して送出されるストローブ信号に基づいてINTR2信号を発生させ、このINTR2信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。
サブ制御基板100Bは、メイン制御基板100Aより各種コマンドを受信して、ゲームに伴う演出画像を表示器30に表示させる指示情報を表示回路197に出力する。また、サブ制御基板100Bは、ガイド表示器22、電飾LED31による電飾装置の点灯制御や、リール可変表示装置RLに設けられたバックライト装置53a、53b及び53cの点灯制御、及びBGMなどのサウンドをスピーカ32から出力する音制御を行う。
[4.遊技機によるゲーム]
本実施例に係る遊技機1は、リール窓20の中段表示位置に水平の入賞ラインE1を有している。また、遊技機1のメイン制御基板100Aは、RT状態を含む複数のゲーム状態の移行を制御する機能を有する。また、遊技機1のサブ制御基板100Bは、画像や音の制御によって遊技者にとって有利となるストップボタンの押順を報知するAT状態と、かかる押順の報知を行わない非AT状態とを切替える機能を有する。
また、遊技機1では、非AT状態においてストップボタン13a〜13cを操作するべき基準となる押順(以下、「基準押順」という)として、リールR1を第1停止操作により停止する押順が推奨されている。そして後述するように、再遊技役が高確率で当選するRT状態への移行の契機となる図柄の組合せは、基準押順以外の押順(以下、「変則押順」という)が入力された場合に入賞ラインE1上に停止するようになっているため、押順の報知が行われない非AT状態では、RT状態以外のゲーム状態に滞在するようになっている。
サブ制御基板100Bは、メイン制御基板100Aにおける内部抽選の結果に応じて、AT状態に係る抽選処理を行う。この抽選処理では、ART状態の権利を付与するか否かが抽選される。ART状態は、サブ制御基板100BがAT状態であり、かつメイン制御基板100AがRT状態である状態をいう。また、サブ制御基板100BがAT状態となったが、メイン制御基板100AがRT状態に移行していない状態をART準備状態という。以降、このAT状態にかかる抽選処理をART抽選といい、ART抽選の結果としてART状態の権利を付与することをART権利の当選という。ART権利が当選したならば、サブ制御基板100BはAT状態となる。この時点ではメイン制御基板100AはRT状態ではないため、ART準備状態である。
AT状態において押順小役が当選したならば、サブ制御基板100Bは、押順正解小役の正解押順を報知する。押順正解小役は、当選した押順小役に含まれる小役の中で最も配当が大きい小役である。
また、ART準備状態において押順再遊技役が当選したならば、サブ制御基板100Bは、押順正解再遊技役の正解押順を報知する。押順正解再遊技役は、当選した押順再遊技役に含まれる再遊技役のうち、RT状態への移行の契機となる図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃う再遊技役である。
[4−1.図柄の配置]
リール帯58a〜58cには、「ベル」、「リプレイ1」等の図柄が印刷される。リールR1には、21個の図柄が等間隔で配置されるようリール帯58aが貼り付けられ、リールR2には、21個の図柄が等間隔で配置されるようリール帯58bが貼り付けられ、リールR3には、21個の図柄が等間隔で配置されるようリール帯58cが貼り付けられている。この21個の図柄のリール上の位置は、図柄番号により管理する。図柄番号は図柄番号PN=1から図柄番号PN=21までである。同一の図柄が、同一リール上の複数の図柄番号に対応する位置に配置されてもよい。
リールR1〜R3の回転には、504ステップのパルスの供給で1回転するステッピングモータ54a〜54cを使用しているので、21個の図柄を配置すると、図柄同士の間隔は24ステップとなる。
また、リール位置検出信号155a〜155cを検知してから12ステップ進めたときに、図柄番号PN=1の図柄がリール窓20の中段の入賞ラインE1上に位置するようにしているため、リール位置検出信号155a〜155cを検知してから36ステップ進めれば図柄番号PN=2の図柄がリール窓の中段に位置し、60ステップ進めれば図柄番号PN=3の図柄がリール窓の中段に位置し、492ステップ進めれば図柄番号PN=21の図柄がリール窓の中段に位置することになる。504ステップより先に進めると、再びリール位置検出信号155a〜155cが検知される。これによりリール位置検出信号155a〜155cが検知されたタイミングを基点にして、ステッピングモータ54a〜54cに供給するパルス数を制御することで所定の図柄をリール窓の中段に位置させることができる。
[4−2.機能構成]
次に、遊技機1の機能的な構成について説明する。図4は、遊技機1の機能的な構成を説明するための機能ブロック図である。図4に示すように、メイン制御基板100Aは、操作受付部201、ゲーム処理部202、払出制御部203及びゲーム状態設定部204を有する。
操作受付部201は、操作部OPに設けられた各操作部(メダル投入口10、ベットボタン11、スタートレバー12、左ストップボタン13a、中ストップボタン13b、右ストップボタン13c及び精算ボタン14)に対する遊技者の操作を受け付ける処理部である。操作受付部201は、受け付けた操作をゲーム処理部202及びサブ制御基板100Bに出力する。
ゲーム処理部202は、ベット制御部211、内部抽選部212、リール制御部213及び入賞判定処理部214を有する。ベット制御部211は、操作受付部201がメダルの投入を受け付けた場合、ベットボタン11の操作を受け付けてクレジット数を減算した場合、又は再遊技役が入賞した場合にベットを行って、入賞ラインE1を有効化する。さらに、ベット制御部211は、操作受付部201がスタートレバー12の操作を受け付けてから、1ゲームが終了するまで、ベットを禁止する制御を行う。
内部抽選部212は、乱数を発生させるための乱数発生器を含んで構成され、開始操作指示信号112を検知したタイミングで、一定の範囲の数値、例えば、0〜65535の範囲で1つの乱数値を発生する。また、内部抽選部212は、現在のゲーム状態に応じた抽選テーブルを選択する。
内部抽選部212は、乱数発生器で発生した乱数値を選択された抽選テーブルに照らし合せることにより、1又は複数の役の当選又はハズレを決定し、内部抽選の結果を示す情報をリール制御部213及びサブ制御基板100Bに出力する。
リール制御部213は、リールの回転と停止を制御する処理部である。リール制御部213は、内部抽選の結果と、押順と、ストップボタン13a〜13cが押下されるタイミングとに基づいてリールR1〜R3を停止制御する。なお、第2停止操作以降では、停止済のリールの停止位置を示す情報も停止制御に用いられる。
入賞判定処理部214は、リールR1〜R3が全て停止制御された後、有効化された入賞ラインE1上に停止制御された停止図柄の組合せに基づいて役の入賞を判定する処理部である。入賞判定処理部214は、払出制御部203、ゲーム状態設定部204及びサブ制御基板100Bに対して判定結果を出力する。
払出制御部203は、入賞判定処理部214による判定の結果、小役が入賞していた場合に、該小役に応じたメダルの払出し数をクレジット数に加算する。そして、クレジット数が上限である「50」を超える場合には、超過分のメダルを払い出すようメダル払出駆動モータ59dを制御する。
ゲーム状態設定部204は、遊技機1のゲーム状態を設定する処理部である。遊技機1のゲーム状態には、再遊技役が高確率で当選するRT状態に対応するゲーム状態と、再遊技役の当選確率がRT状態よりも低いゲーム状態とが含まれる。ゲーム状態設定部204は、特定の図柄の組合せが入賞ラインE1上に停止したことを条件に、ゲーム状態を変更する。
サブ制御基板100Bは、メイン制御基板100Aの下位に属する制御基板であって、メイン制御基板100Aから情報が入力されるものの、サブ制御基板100Bからメイン制御基板100Aには情報を入力することができないようになっている。サブ制御基板100Bは、AT処理部221及び演出制御部222を有する。
AT処理部221は、その内部にART抽選部221a、天井設定部221b、無当選カウント管理部221c及び特典処理部221dを有する。
ART抽選部221aは、メイン制御基板100Aの内部抽選部212によって所定の小役が当選したと判定された場合に、ART抽選を行う。ただし、本実施例では、非AT状態において、基準押順以外の押順でストップボタン13a〜13cが操作された場合には、ペナルティを課す。ペナルティには、「ART抽選を所定ゲーム数の間行わない」、「ART抽選の結果がART権利の当選であっても、AT状態を開始しない」、「ART権利が当選する確率を低くする」等を用いることができるが、本実施例では「ART抽選を所定ゲーム数の間行わない」ことをペナルティとして用いる場合を例に説明を行う。
具体的には、ART抽選部221aは、所定の小役が当選し、かつペナルティを課された状態でなければ、サブ制御基板100B側で設定される状態等に応じて所定の小役に対応するART抽選テーブルを選択し、選択されたART抽選テーブルを用いてART抽選を行う。ART抽選の結果、ART権利が当選した場合には、AT処理部221は、AT状態を開始する。
詳細については後述するが、AT状態の開始後には、まず、ART準備状態となる。ART準備状態では、押順小役又は押順再遊技役が当選した場合に、正解押順を報知する。押順再遊技役が当選し、正解押順で操作が行われると、RT状態への移行の契機となる図柄の組合せを入賞ラインE1上に揃えることができる。
RT状態への移行の契機となる図柄の組合せが入賞ラインE1に揃ったならば、メイン制御基板100Aのゲーム状態はRT状態となる。また、サブ制御基板100Bは、メイン制御基板100AがRT状態であると認識し、ART状態となる。なお、メイン制御基板100Aのゲーム状態は、メイン制御基板100Aからサブ制御基板100Bへの一方向通信によって、サブ制御基板100Bに通知されている。そのため、サブ制御基板100Bは、メイン制御基板100Aのゲーム状態を知ることができる。
ART状態となったならば、サブ制御基板100Bは、押順小役が当選した場合に、正解押順を報知する。このART状態は、所定のゲーム数で終了する。ART状態の終了を判定した後は、サブ制御基板100Bは非AT状態となる。
ここで、AT処理部221は、ART抽選によるART権利の当選が発生することなくゲームが継続した場合には、ART抽選によらずART権利の付与を行う。このART抽選によらず付与されたART権利に基づいて開始されたART状態が、天井遊技状態となる。天井設定部221bは、ART抽選によるART権利の当選が発生することなくゲームがどれだけ継続した場合にART権利を付与するかを設定する処理部である。また、無当選カウント管理部221cは、ART抽選によるART権利の当選が発生することなくゲームがどれだけ継続したかを示す無当選カウントを管理する処理部である。無当選カウント管理部221cは、天井設定部221bにより設定された天井設定値や後述する特典付与閾値に無当選カウントが到達したか否かを判定する判定手段として機能する。
無当選カウントをどのように加算するかは、種々の方式を用いることができる。例えば、ART抽選によるART権利の当選が発生しなかった1ゲームごとに無当選カウントに1を加算することしてもよい。この場合には、ART抽選を行ったか否かに関わらず加算が行われる。従って、この場合の無当選カウントは、ART権利が付与されずに継続したゲーム数を示すことになる。また、ART抽選によるART権利の当選が発生しなかった所定数のゲームごとに無当選カウントに1を加算することしてもよい。
また、ART権利の当選が発生しなかったART抽選の度に無当選カウントに所定数を加算することとしてもよい。また、メイン制御基板100Aで所定の役の当選や入賞が発生した場合に、無当選カウントに所定数を加算することとしてもよい。
本実施例では「ART抽選によるART権利の当選が発生しなかった1ゲームごとに無当選カウントに1を加算する」場合を例に説明を行う。
特典処理部221dは、天井設定部221bにより設定された天井設定値に無当選カウントが到達した場合には、ART権利を付与する。この天井設定値に到達したことにより付与される天井分のART権利は、ART抽選により付与される抽選分のART権利と異なるものであってもよい。具体的には、天井分のART権利に基づくART状態、すなわち天井遊技状態は、抽選分のART権利に基づくART状態よりも長くなるように設定することができる。
また、特典処理部221dは、天井設定値から所定の値を減算した値を特典付与閾値とする。特典処理部221dは、無当選カウントが特典付与閾値以上、天井設定値未満でART抽選によりART権利が当選した場合には、かかる抽選分のART権利に加えて救済特典の付与を決定する。すなわち、特典処理部221dは、救済特典を付与する付与手段として機能する。付与が決定された救済特典は、一旦ストックされ、抽選分のART権利に基づくART状態が終了した場合に付与される。
この救済特典としては、ART権利や、遊技者にとって有利な状態への移行を用いることができる。本実施例では、ART権利を救済特典として付与する場合を例に説明を行う。この救済特典分のART権利に基づくART状態は、天井分のART権利に基づくART状態と同一であってもよいし、天井分のART権利に基づくART状態よりも短くなるようにしてもよい。また、無当選カウントが天井設定値により近づいた状態で特典の付与が発生する程、遊技者に有利な特典が与えられるようにしてもよい。
このように、特典処理部221dは、特典付与閾値から天井設定値までを救済区間とし、無当選カウントが救済区間内となった状態で、抽選によるART権利の当選が発生した場合には、救済特典を付与する。すなわち、特典付与閾値は、第2の天井設定値としてではなく、救済区間を設けるために使用される。
無当選カウント管理部221cは、天井分のART権利又は抽選分のART権利の付与が行われた場合に、無当選カウントをリセットする。従って、無当選カウントが特典付与閾値未満であれば、ART抽選部221aによる抽選分のART権利の付与が行われたとしても、特典処理部221dによる救済特典のストックは行われない。
演出制御部222は、表示器30に押順を示す情報を表示する制御を行う。また、演出制御部222は、メイン制御基板100Aより各種コマンドを受信して、ゲームに伴う演出画像の表示器30への表示制御、電飾LED31による電飾装置の点灯制御、リール可変表示装置RLに設けられたバックライト装置53a、53b及び53cの点灯制御、並びにBGMなどのサウンドをスピーカ32から出力する音制御を行う。また、演出制御部222は、救済特典を付与することが決定した場合に遊技者に報知を行う報知手段として機能する。
[4−3.メイン制御基板のゲーム状態]
次に、メイン制御基板100Aのゲーム状態について説明する。図5は、メイン制御基板100Aのゲーム状態について説明するための説明図である。図5(a)は、遊技機1が使用する役の抜粋である。
図5(a)は、「8枚小役」、「1枚小役1」、「1枚小役2」、「再遊技1」及び「特リプ1」の5つの役を示している。「8枚小役」には、図柄の組合せ「ベル−ベル−ベル」が対応付けられている。同様に、「1枚小役1」には、図柄の組合せ「A−A−X」が対応付けられ、「1枚小役2」には、図柄の組合せ「A−B−X」が対応付けられている。なお、図柄の組合せにおける「A」「B」及び「X」は、それぞれ特定の図柄に対応するものである。
「再遊技1」には、図柄の組合せ「A−リプレイ1−A」が対応付けられている。また、「特リプ1」には、図柄の組合せ「B−リプレイ2−B」が対応付けられている。再遊技1と特リプ1はともに再遊技役であるが、再遊技1はゲーム状態の移行の契機として使用せず、特リプ1はゲーム状態の移行の契機として使用する。
以降の説明では、1枚小役1に対応付けられた図柄の組合せを図柄組合せFc1とし、特リプ1に対応付けられた図柄の組合せを図柄組合せFc2とする。
図5(b)は、メイン制御基板100Aのゲーム状態の移行について説明する説明図である。図5(b)に示すように、メイン制御基板100Aのゲーム状態には、遊技機1におけるゲームの基準となる通常ゲーム状態であるゲーム状態G1と、ゲーム状態G1よりも再遊技役が高確率で当選するRT状態であるゲーム状態G2とがある。
ゲーム状態G2へは、図柄組合せFc2が入賞ラインE1上に停止した場合に移行する。また、ゲーム状態G1へは、図柄の組合せFc1が入賞ラインE1上に停止した場合に移行する。
図柄組合せFc2は、所定の変則押順が入力された場合に入賞ラインE1上に揃うようになっている。具体的には、内部抽選部212による内部抽選の対象として、特リプ1のようにゲーム状態の移行の契機として使用する再遊技役と、再遊技役1のようにゲーム状態の移行の契機として使用しない再遊技役とが同時当選する押順再遊技役を設ける。そして、ゲーム状態の移行の契機として使用する再遊技役を押順正解再遊技役とし、ゲーム状態の移行の契機として使用しない再遊技役を押順不正解再遊技役として、基準押順を不正解押順、所定の変則押順を正解押順とする。
このようにして、正解押順である所定の変則押順が入力された場合にのみ図柄組合せFc2が入賞ラインE1上に揃うようにすれば、サブ制御基板100Bが非AT状態である場合には正解押順が報知されないため、メイン制御基板100Aはゲーム状態G1に滞在する。そして、サブ制御基板100BがART準備状態である場合に押順再遊技役が当選すれば、正解押順が報知されるので、メイン制御基板100Aがゲーム状態G2(RT状態)に移行することとなる。
[4−4.サブ制御基板の状態]
次に、サブ制御基板100Bの状態について説明する。図6は、サブ制御基板100Bの状態について説明するための説明図である。図6に示すように、サブ制御基板100Bの状態には、非AT状態とAT状態とがある。そして、非AT状態には、ペナルティ状態、ART抽選低確率状態、ART抽選通常確率状態及びART抽選高確率状態がある。また、AT状態には、ART準備状態と、ART状態とがある。
ART抽選低確率状態、ART抽選通常確率状態及びART抽選高確率状態のうち、ART抽選低確率状態は、ART抽選によりART権利が当選する抽選確率が最も低い。そして、ART抽選高確率状態は、ART抽選によりART権利が当選する抽選確率が最も高い。ART抽選通常確率状態は、ART抽選によりART権利が当選する抽選確率が、ART抽選低確率状態とART抽選高確率状態の間である。
ART抽選低確率状態、ART抽選通常確率状態及びART抽選高確率状態は、移行抽選により互いに移行可能である。そして、ART抽選低確率状態、ART抽選通常確率状態又はART抽選高確率状態のいずれかで基準押順以外の押順、即ち変則押順でストップボタン13a〜13cが操作されたならば、ペナルティ状態に移行する。ペナルティ状態では、ART抽選が行われないため、ART権利は当選しない。ペナルティ状態は所定のゲーム数で終了し、ART抽選低確率状態となる。
ART抽選低確率状態、ART抽選通常確率状態及びART抽選高確率状態では、ART抽選が行われる。ART抽選の結果、ART権利が当選したならば、ART準備状態に移行する。ART準備状態では、押順再遊技役の正解押順が報知されるため、入賞ラインE1に図柄組合せFc2を揃えることが可能である。そして、入賞ラインE1に図柄組合せFc2が揃ったならば、メイン制御基板100Aはゲーム状態G2に移行する。サブ制御基板100Bは、メイン制御基板100Aがゲーム状態G2に移行したことを示す通知を受けてART状態に移行する。サブ制御基板100BのART状態は、所定のゲーム数で終了し、ART抽選高確率状態となる。
[4−5.天井設定値とART権利の付与]
次に、天井設定値とART権利の付与について説明する。図7は、天井設定値とART権利の付与について説明するための説明図である。
図7(a)は、ART抽選によるART権利の当選が発生しないまま無当選カウントが天井設定値に到達した状態を示している。図7(a)に示すように、天井設定値が「1000」であれば、無当選カウントが「0」から「999」までの間は、ART状態以外の通常ゲームが継続する。そして、無当選カウントが「1000」に到達した場合に、ART準備状態を経て、天井遊技状態としてのART状態が開始することとなる。
図7(b)は、ART抽選によるART権利の当選が発生したことにより、天井設定値の到達によるART権利の付与が行なわれない場合を示している。ART抽選によるART権利の当選が発生すると、無当選カウントがリセットされ、ART準備状態を経て、ART状態が開始する。無当選カウントがリセットされることにより、無当選カウントが「1000」に到達することはなく、天井設定値の到達によるART権利の付与は行われない。
従来の技術では、特典付与閾値に基づく救済特典の付与が行われないので、無当選カウントが天井設定値の直前、例えば「999」であったとしても、天井設定値の到達によるART権利の付与は行われなくなってしまう。遊技者は、無当選カウントが天井設定値に近づくと、天井設定値への到達によるART権利の付与を期待するので、その直前にART抽選によるART権利の当選が発生すると、天井設定値への到達によるART権利を失って損失を被ったと考える場合がある。
そこで、本実施例に係る遊技機1では、無当選カウントが特典付与閾値以上の状態で、ART抽選によりART権利が当選したならば、ART抽選によるART権利に加え、救済特典を付与することとしているのである。
具体的には、図7(c)に示すように天井設定値「1000」から所定値「30」を減算した「970」を特典付与閾値とし、無当選カウントが特典付与閾値「970」から天井設定値「1000」までの救済区間内でART抽選によるART権利の当選が発生したならば、救済特典をストックし、無当選カウントをリセットする。その後、当選したART権利により、ART準備状態を経て、ART状態が開始する。このART状態の終了後、ストックした救済特典を付与することで、さらにART状態を継続するのである。
[4−6.メイン制御基板の内部抽選]
次に、メイン制御基板100Aの内部抽選について説明する。図8は、メイン制御基板100Aの内部抽選における抽選対象と、抽選値と、当選する役について示している。
抽選対象は、内部抽選の抽選結果に対応する。内部抽選では、複数の抽選対象から1つの抽選対象を決定する。抽選値は、内部抽選の抽選確率に対応する。具体的には「抽選値÷65536」が当該抽選対象の抽選確率となる。この抽選値は、ゲーム状態毎に設定される。
抽選対象には、役グループが対応付けられている。1つの役グループに1つの役のみを含む場合、当該役グループに対応する抽選対象が抽選により決定されたならば、その1つの役のみが当選となる。1つの役グループに複数の役を含む場合、当該役グループに対応する抽選対象が抽選により決定されたならば、その複数の役の全てが当選となる。そして、役を含まない役グループが抽選により決定されたならば、いずれの役も当選しないハズレとなる。
図8では、抽選対象「K01」の抽選値が「13000」であり、「押順小役グループYa01」が対応付けられている。また、抽選対象「K02」の抽選値が「13000」であり、「押順小役グループYa02」が対応付けられている。同様に、抽選対象「K03」の抽選値が「13000」であり、「押順小役グループYa03」が対応付けられている。なお、押順小役グループYa01〜Ya03は、それぞれ押順正解小役と押順不正解小役とを含み、押順によって入賞する小役が定まる。
また、図8では、抽選対象「K05」の抽選値が「500」であり、「小役グループYb01」が対応付けられている。同様に、抽選対象「K06」の抽選値が「300」であり、「小役グループYb02」が対応付けられている。なお、押順グループYb01〜Yb02は、それぞれ1又は複数の小役を含み、押順に依らず入賞する小役が定まる。
また、図8では、抽選対象「K08」の抽選値が「1000」であり、「押順再遊技役グループYc01」が対応付けられている。また、抽選対象「K09」の抽選値が「1000」であり、「押順再遊技役グループYc02」が対応付けられている。なお、押順再遊技役グループYc01〜Yc02は、それぞれ押順正解再遊技役と押順不正解再遊技役とを含み、押順によって入賞する再遊技役が定まる。
[4−7.押順小役]
次に、押順小役について説明する。図9は、押順小役について説明するための説明図である。図9に示すように、押順小役グループYa01は、8枚小役、1枚小役1、1枚小役2、1枚小役3、1枚小役4及び1枚小役5を含む。従って、押順小役グループYa01に対応する抽選対象が抽選により決定されたならば、これらの6つの小役が同時に当選することとなる。このうち、8枚小役は入賞時に8枚の配当が与えられる役であり、押順正解小役である。そして、1枚小役1、1枚小役2、1枚小役3、1枚小役4及び1枚小役5は入賞時に1枚の配当が与えられる役であり、押順不正解小役である。
8枚小役には、図柄の組合せ「ベル−ベル−ベル」が対応付けられている。また、1枚小役1には、図柄の組合せ「A−A−X」が対応付けられ、1枚小役2には、図柄の組合せ「A−B−X」が対応付けられている。また、1枚小役3には、図柄の組合せ「B−ベル−B」が対応付けられ、1枚小役4には、図柄の組合せ「B−ベル−C」が対応付けられ、1枚小役5には、図柄の組合せ「C−ベル−C」が対応付けられている。
第1停止操作前の時点では、同時に当選した8枚小役、1枚小役1、1枚小役2、1枚小役3、1枚小役4及び1枚小役5の全てに入賞する可能性がある。ここで、複数の役が入賞する可能性がある場合には、最も配当が高くなるか、入賞する可能性のある役の数が最も多くなるように停止制御を行う。
具体的には、入賞する可能性のある役のうち、最も配当が高いのは8枚小役であり、そのリールR1の図柄は「ベル」である。また、入賞する可能性のある役のうち、リールR1の図柄が「ベル」である役の数が1、リールR1の図柄が「A」である役の数が2、リールR1の図柄が「B」である役の数が2であり、リールR1の図柄が「C」である役の数が1であり、「A」と「B」が最も多い。すなわち、配当の点からは「ベル」を停止図柄とすることが好適であるが、入賞する可能性の点からは入賞可能な役の数が多い「A」又は「B」を停止図柄とすることが好適である。このように、配当の点で好適な停止図柄と入賞する可能性の点で好適な停止図柄とが異なる場合には、いずれの図柄を停止図柄としてもよい。また、入賞する可能性が最も高くなる停止図柄が複数ある場合には、いずれの図柄を停止図柄としてもよい。そこで、第1停止操作が左ストップボタン13aに対して行われたならば、「A」が停止図柄となるようにリールR1を停止制御する。
リールR1の停止図柄が「A」となった後は、8枚小役、1枚小役3、1枚小役4及び1枚小役5が入賞する可能性がなくなり、1枚小役1及び1枚小役2のみに入賞する可能性がある。入賞する可能性のある役のうち、リールR2の図柄が「A」である役の数が1、リールR2の図柄が「B」である役の数が1であり、配当は同一である。そこで、第2停止操作が中ストップボタン13bに対して行われたならば、「A」が停止図柄となるようにリールR2を停止制御する。
リールR1の停止図柄が「A」、中リールR1の停止図柄が「A」となった後は、1枚小役2が入賞する可能性がなくなり、1枚小役1のみに入賞する可能性がある。そこで、第3停止操作が右ストップボタン13cに対して行われたならば、「X」が停止図柄となるようにリールR3を停止制御する。
このように、押順小役グループYa01に対応する抽選対象が抽選により決定され、ストップボタン13a〜13cに対する操作が基準押順である「左」「中」「右」の順で行われたならば、1枚小役1に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。
同様に、押順小役グループYa01に対応する抽選対象が抽選により決定され、ストップボタン13a〜13cに対する操作が基準押順である「左」「右」「中」の順で行われたならば、1枚小役1に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。
また、押順小役グループYa01に対応する抽選対象が抽選により決定され、ストップボタン13a〜13cに対する操作が変則押順である「中」「左」「右」の順で行われたならば、8枚小役に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。
また、押順小役グループYa01に対応する抽選対象が抽選により決定され、ストップボタン13a〜13cに対する操作が変則押順である「中」「右」「左」の順で行われたならば、1枚小役4に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。
また、押順小役グループYa01に対応する抽選対象が抽選により決定され、ストップボタン13a〜13cに対する操作が変則押順である「右」「左」「中」又は「右」「中」「左」の順で行われたならば、1枚小役4に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。
押順小役グループYa02は、8枚小役、1枚小役1、1枚小役2、1枚小役3、1枚小役6及び1枚小役5を含む。従って、押順小役グループYa02に対応する抽選対象が抽選により決定されたならば、これらの6つの小役が同時に当選することとなる。このうち、8枚小役が押順正解小役であり、他の1枚小役が押順不正解小役である。また、1枚小役6には、図柄の組合せ「C−ベル−B」が対応付けられている。
押順小役グループYa02に対応する抽選対象が抽選により決定され、ストップボタン13a〜13cに対する操作が基準押順で行われたならば、1枚小役1に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。そして、変則押順のうち「中」「右」「左」の順で操作が行われたならば、8枚小役に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御し、それ以外の変則押順で操作が行われたならば、1枚小役6に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。
押順小役グループYa03は、8枚小役、1枚小役1、1枚小役2、1枚小役7、1枚小役8及び1枚小役9を含む。従って、押順小役グループYa03に対応する抽選対象が抽選により決定されたならば、これらの6つの小役が同時に当選することとなる。このうち、8枚小役が押順正解小役であり、他の1枚小役が押順不正解小役である。また、1枚小役7には、図柄の組合せ「B−B−ベル」が対応付けられ、1枚小役8には、図柄の組合せ「B−C−ベル」が対応付けられ、1枚小役9には、図柄の組合せ「C−C−ベル」が対応付けられている。
押順小役グループYa03に対応する抽選対象が抽選により決定され、ストップボタン13a〜13cに対する操作が基準押順で行われたならば、1枚小役1に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。そして、変則押順のうち「右」「左」「中」の順で操作が行われたならば、8枚小役に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御し、それ以外の変則押順で操作が行われたならば、1枚小役8に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。
押順小役グループYa04は、8枚小役、1枚小役1、1枚小役2、1枚小役7、1枚小役10及び1枚小役9を含む。従って、押順小役グループYa04に対応する抽選対象が抽選により決定されたならば、これらの6つの小役が同時に当選することとなる。このうち、8枚小役が押順正解小役であり、他の1枚小役が押順不正解小役である。また、1枚小役10には、図柄の組合せ「C−B−ベル」が対応付けられている。
押順小役グループYa04に対応する抽選対象が抽選により決定され、ストップボタン13a〜13cに対する操作が基準押順で行われたならば、1枚小役1に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。そして、変則押順のうち「右」「中」「左」の順で操作が行われたならば、8枚小役に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御し、それ以外の変則押順で操作が行われたならば、1枚小役10に対応する図柄の組合せが入賞ラインE1上に揃うように停止制御する。
このように、押順小役グループYa01〜Ya04は、押順正解小役が同一であり、その正解押順が異なる。また、基準押順で操作された場合にはいずれも押順不正解小役である1枚小役が停止制御され、正解押順は全て変則押順である。
従って、サブ制御基板100Bが非AT状態であり、押順の報知が行われないと、押順小役グループYa01〜Ya04の正解小役を入賞させることはできない。そして、サブ制御基板100BがAT状態であり、押順の報知が行われたならば、報知された押順に従うことにより押順小役グループYa01〜Ya04の正解小役を入賞させることが可能となるのである。
[5.遊技機の動作]
次に、遊技機1の全体動作の詳細を説明する。CPU101は、電源投入後初期化処理を行い、図10に示すフローチャートの処理を実行する。
[5−1.1ゲームの流れ]
図10は、遊技機1における1ゲームの流れの内容を示すフローチャートである。まずベット制御部211は、メダル投入信号160又はベット操作指示信号111a〜111cに基づいて、メダル投入又はベットボタン11の押下によるベットの操作が行われたか否かを判定する(ステップS101)。いずれの信号も検知されなければ(ステップS101;No)、ベット制御部211はいずれかの信号を検出するまで待機する(ステップS101)。
ベット制御部211は、いずれかの信号を検知した場合は(ステップS101;Yes)、開始操作指示信号112に基づいてスタートレバー12の操作が行われたか否かを判定する(ステップS102)。開始操作指示信号112を検知していなければ(ステップS102;No)、ベット制御部211は開始操作指示信号112を検知するまで待機する(ステップS102)。ベット制御部211は、開始操作指示信号112を検出した場合は(ステップS102;Yes)、ベットを禁止する(ステップS103)。
次に内部抽選部212は、0〜65535の範囲で1つの乱数値を発生する(ステップS104)。次に内部抽選部212は、ゲーム状態に応じた抽選テーブルを選択する(ステップS105)。そして、内部抽選部212は、発生した乱数値を選択された抽選テーブルに照らし合せることにより、役グループを決定し、役グループに含まれる役の当選フラグをセットする(ステップS106)。次に、決定した役グループに基づき、リール制御部213は、リールの停止制御で参照する停止リンクテーブルを選択する(ステップS107)。ここで、停止リンクテーブルとは、役グループと、押順と、既に決定した停止図柄とに対し、各リールの停止テーブルを対応付けたものである。また、停止テーブルとは、ストップボタン13a〜13cが押下されるタイミングに応じてリールの停止位置を決定するものである。
遊技機1では、遊技者が短時間に多くのメダルを消費することを防ぐために、1ゲームに要する経過時間を計測している。この実施例では1ゲームの最小消費時間を4.1秒とし、1分間に15ゲーム以上実行できないようにしている。そのため、ステップS102でスタートレバー12が操作されても、前のゲームのリールの回転の開始から4.1秒経過していない場合には(ステップS108;No)、リールR1〜R3は回転させないで待機状態になり、待機状態になったことをランプや音で遊技者に知らせる。そして、前のゲームのリールの回転の開始から4.1秒経過したならば(ステップS108;Yes)、リール制御部213は、リール駆動信号154a〜154cにパルスを供給して、ステッピングモータを順次又は同時に駆動して、3つのリールを回転させる(ステップS109)。
リール制御部213は、所定の加速期間を経て3つのリールR1〜R3を全て一定回転速度に移行させる。3つのリールR1〜R3が一定回転速度に到達したことを検出し、この検出時点を基準時点とし、この基準時点から自動停止時間が経過するまでの残り時間の計測を開始するとともにストップボタン13a〜13cの受け付けができることを知らせるためにストップボタンに内蔵したLEDを点灯させる。
そして、リール制御部213は、3つのリールR1〜R3を停止させるリール停止処理を行う(ステップS110)。リール停止処理では、遊技者によるストップボタン13a〜13cの入力がされて停止操作指示信号113a〜113cが検出された場合には、ステップS107で選択した停止リンクテーブルと、ストップボタンの操作タイミングで得られた対応するリール上の図柄位置とに基づいて、当該リールの停止位置を決定し、全ての巻線相を同時に励磁する全相励磁によってブレーキ力を与えて、全相励磁を開始してから22ステップ相当分の惰性で回転して停止させるリール停止処理をそれぞれのリールに対して行う。また、その一方で、基準時点から自動停止時間が経過した場合(残り時間がなくなる場合)には、停止操作が行われなかったリールを自動的に停止させる。
全てのリールが停止すると、入賞判定処理部214は、入賞ラインE1上の停止図柄の組合せが役に対応する図柄の組合せと一致するか否かにより、役の入賞を判定し(ステップS111)、入賞した場合には役ごとに設定した特典を付与する。また、このステップS111の処理においては、ゲーム状態設定部204によるゲーム状態の設定も行われる。具体的には、全リールの停止後、入賞ラインE1上に特定の図柄の組合せが表示されているか否か等を判断することにより、遊技機1のゲーム状態を設定する。次に、入賞判定処理部214は、当選フラグクリア処理を行う(ステップS112)。ステップS112では、入賞したか、非入賞となって取りこぼしたかにかかわらず小役の当選フラグをクリアする。
次に入賞判定処理部214は、再遊技役に入賞したかを判定し(ステップS113)、入賞したと判定した場合は(ステップS113;Yes)、自動ベット処理を行い(ステップS115)、ステップS102に戻る。入賞していないと判定した場合は(ステップS113;No)、ステップS103で行ったベットの禁止を解除し(ステップS114)、メダルの投入又はベットボタン11の入力の受け付けを行えるようにし、次のゲームの開始に備えるため、ステップS101へ戻る。
[5−2.AT状態の制御]
次に、サブ制御基板100Bの処理動作について説明する。図11及び図12は、サブ制御基板100Bの処理動作を示すフローチャートである。図11に示すように、サブ制御基板100BのAT処理部221は、まず、メイン制御基板100Aから送信された情報を受信し、受信した情報を処理する(ステップS201)。メイン制御基板100Aから送信される情報は、スタートレバー12が操作されたことを示す情報、第1停止ボタンを示す情報、第2停止ボタンを示す情報、第3停止ボタンを示す情報、当選した役の種類を示す情報又はハズレを示す情報、停止図柄の組合せ、入賞した役又は非入賞、メイン制御基板100Aのゲーム状態等である。スタートレバー12が操作されたことを示す情報により、ゲームの開始が判別できる。
次に、AT処理部221は、サブ制御基板100Bの状態がペナルティ状態であるかどうかを判定する(ステップS202)。サブ制御基板100Bの状態には、AT状態と非AT状態があり、AT状態にはART準備状態とARTとを含み、非AT状態にはART抽選低確率状態、ART抽選通常確率状態、ART抽選高確率状態及びペナルティ状態を含む。
サブ制御基板100Bの状態がペナルティ状態であるならば(ステップS202;Yes)、AT処理部221は、1ゲームにつき1回ペナルティゲーム数の減算を行う(ステップS207)。このペナルティゲーム数については後述する。ステップS207の後、AT処理部221は、ペナルティゲーム数が0であるか否かを判定する(ステップS208)。ペナルティゲーム数が0であるならば(ステップS208;Yes)、AT処理部221は、サブ制御基板100Bの状態をART抽選低確率状態に移行させる(ステップS209)。このART抽選低確率状態は、ペナルティ状態から復帰した場合に移行する状態である。ここでは、ペナルティ状態から復帰した場合にART抽選低確率状態に移行させているが、抽選によって他の状態(ART抽選通常確率状態又はART抽選高確率状態)に移行させるようにしてもよい。ART抽選低確率状態、ART抽選通常確率状態及びART抽選高確率状態は、ART抽選においてART権利が当選する確率の異なる非AT状態であり、後述するように状態の移行抽選により互いに移行可能である。
サブ制御基板100Bの状態がペナルティ状態以外の状態であるならば(ステップS202;No)、ART抽選部221aは、ART抽選を行う(ステップS203)。具体的には、メイン制御基板100Aの内部抽選において所定の小役が当選したことを条件に、当選した小役とサブ制御基板100Bの状態(ART抽選低確率状態、ART抽選通常確率状態又はART抽選高確率状態)に対応するART抽選テーブルを選択し、選択されたART抽選テーブルを用いてART抽選を行う。
AT処理部221は、ART抽選(ステップS203)の後、ART権利の付与処理を実行する(ステップS204)。このART権利の付与処理の詳細については後述する。
ステップS204の後、AT処理部221は、入賞ラインE1に図柄組合せFc2が揃ったか否かを判定する(ステップS205)。入賞ラインE1に図柄組合せFc2が揃ったならば(ステップS205;Yes)、AT処理部221は、AT状態のうち、ART状態にサブ制御基板100Bの状態を移行させ、所定のARTゲーム数を設定する(ステップS206)。なお、メイン制御基板100Aにおいては、入賞ラインE1に図柄組合せFc2が揃ったことにより、ゲーム状態G2(RT状態)への移行が行われている。
ステップS206の後、入賞ラインE1に図柄組合せFc2が揃っていない場合(ステップS205;No)、ステップS209によるART抽選低確率状態への移行が行われた後、若しくはペナルティゲーム数が0でない場合(ステップS208;No)、AT処理部221は、サブ制御基板100Bの状態がAT状態であるか否かを判定する(ステップS210)。
サブ制御基板100Bの状態が非AT状態である、すなわちART準備状態でもART状態でも無い場合(ステップS210;No)、AT処理部221は、1ゲームにつき1回サブ制御基板100Bの状態の移行抽選を行う(ステップS221)。この移行抽選は、ART抽選低確率状態、ART抽選通常確率状態及びART抽選高確率状態の間で状態の移行を行うか否か、移行を行う場合にはその移行先を抽選する処理である。移行抽選により状態の移行及び移行先の状態が決定されたならば、AT処理部221は、サブ制御基板100Bの状態を移行させる。
移行抽選は、毎ゲーム行ってもよいし、メイン制御基板100Aで当選した役の種類に応じて行ってもよい。なお、ペナルティ状態である場合には、サブ制御基板100Bの状態の移行は行われない。
ステップS221の後、AT処理部221は、第1〜第3停止ボタンにより押順が基準押順であるか否かを判定する(ステップS222)。押順が基準押順でなければ(ステップS222;No)、AT処理部221は、サブ制御基板100Bの状態をペナルティ状態に移行させ、ペナルティゲーム数を所定数に設定する(ステップS223)。
サブ制御基板100Bの状態がAT状態である、すなわちART準備状態又はART状態である場合(ステップS210;Yes)、AT処理部221は、サブ制御基板100Bの状態がART準備状態であるか否かを判定する(ステップS211)。サブ制御基板100Bの状態がART準備状態であるならば(ステップS211;Yes)、ステップS212に移行する。
ステップS212では、AT処理部221は、メイン制御基板100Aの内部抽選において押順再遊技役が当選したかを判定し、押順再遊技役が当選していれば正解押順を報知する。
サブ制御基板100Bの状態がART準備状態ではなくART状態であるならば(ステップS211;No)、AT処理部221は、1ゲームにつき1回ARTゲーム数の減算を行う(ステップS216)。ステップS216の後、AT処理部221は、ARTゲーム数が0であるか否かを判定する(ステップS217)。ARTゲーム数が0であるならば(ステップS217;Yes)、AT処理部221は、特典処理部221dにより特典がストックされているか否かを判定する(ステップS218)。
特典がストックされていなければ(ステップS218;No)、AT処理部221は、サブ制御基板100Bの状態を非AT状態のうち、ART抽選高確率状態に移行させる(ステップS219)。ここでは、ART状態の終了後、ART抽選高確率状態へ移行することとしているが、抽選によって他の状態(ART抽選低確率状態又はART抽選通常確率状態)に移行させるようにしてもよい。
特典がストックされているならば(ステップS218;Yes)、AT処理部221は、特典を付与する(ステップS220)。特典がART権利である場合には、ARTゲーム数に特典分のART権利に対応するゲーム数を加算し、特典のストックをリセットすることとなる。
ステップS212の終了後、ステップS219の終了後、ステップS220の終了後、又はARTゲーム数が0でない場合(ステップS217;No)、ステップS213に移行する。ステップS213では、AT処理部221は、メイン制御基板100Aの内部抽選において押順小役が当選したかを判定し、押順小役が当選していれば正解押順を報知する。
ステップS213の終了後は、ステップS214に移行する。ステップS214では、AT処理部221は、メイン制御基板100Aの内部抽選で当選した役に関する情報を表示器30に表することで報知する。
ステップS214の後、ステップS223の後、若しくは非AT状態において基準押順であると判定した場合(ステップS222;Yes)、AT処理部221は、表示器30、電飾LED31、バックライト装置53a〜53c及びスピーカ32によりゲームに関する演出を行う(ステップS215)。この演出は、スタートレバー12の操作状態、ストップボタン13a〜13cに対する操作状態によって、その内容を変更することができる。ステップS215の後、サブ制御基板100Bは一連の処理を終了し、再びステップS201に移行する。
次に、図11にS204として示したART権利の付与処理について説明する。図13は、図11に示したART権利の付与処理の詳細について説明するためのフローチャートである。ART権利の付与処理が開始すると、まず、ART抽選部221aは、ステップS203のART抽選によりART権利が当選したか否かを判定する(ステップS301)。
ART権利が当選したならば(ステップS301;Yes)、特典処理部221dは、無当選カウントが特典付与閾値以上であるか否かを判定する(ステップS307)。無当選カウントが特典付与閾値以上であるならば(ステップS307;Yes)、特典処理部221dは、救済特典をストックする(ステップS308)。ステップS308の後、又は、無当選カウントが特典付与閾値未満である場合(ステップS307;No)、ART抽選部221aは抽選分のART権利を付与する(ステップS309)。
一方、ステップS203のART抽選によりART権利が当選していなければ(ステップS301;No)、無当選カウント管理部221cは、無当選カウントを1加算する(ステップS302)。
ステップS302の後、特典処理部221dは、無当選カウントが天井設定値に到達したか否かを判定する(ステップS303)。無当選カウントが天井設定値に到達していなければ(ステップS303;No)、そのままART権利の付与処理を終了し、図11のステップS205に移行する。
無当選カウントが天井設定値に到達したならば(ステップS303;Yes)、特典処理部221dは、天井分のART権利の付与を行う(ステップS304)。
ステップS304又はステップS309によりART権利が付与された場合には、無当選カウント管理部221cは、無当選カウントをリセットする(ステップS305)。また、AT処理部221は、ART準備状態にサブ制御基板100Bの状態を移行させる(ステップS306)。その後、ART権利の付与処理を終了し、図11のステップS205に移行する。
上述してきたように、本実施例に係る遊技機1は、無当選カウントが特典付与閾値から天井設定値までの間にART抽選によりART権利が当選したならば救済特典をストックし、抽選分のART権利に基づくART状態の後にストックした救済特典を付与することとしている。このため、天井遊技状態に向けてゲーム数を消化する遊技者を適正かつ効率的に救済することができる。
[6−1.変形例1]
上述の実施例では、ART権利が付与された場合に無当選カウントをリセットする場合について説明したが、BB役等の当選時にも無当選カウントをリセットすることとしてもよい。
BB役はボーナス役の1つであり、BB役が入賞すると入賞したゲームの次のゲームから所定条件を充足するまでメイン制御基板100Aのゲーム状態がBBゲーム状態となる。BBゲーム状態は、通常のゲーム状態に比してRB役の抽選確率が変動する、又はRBゲームが連続して開始するゲーム状態である。なお、RB役は、ボーナス役の1つであり、RB役が入賞したゲームの次のゲームから所定条件を充足するまで、通常のゲーム状態に比して小役の抽選確率が変動するRBゲーム状態となる。
BB役の当選時に無当選カウントをリセットする構成では、無当選カウントが特典付与閾値から天井設定値までの間にメイン制御基板100Aの内部抽選によりBB役が当選した場合にも救済特典をストックし、BB役により開始したBBゲーム状態の後に、ストックした救済特典を付与する。
図14は、天井設定値付近でのBB役当選について説明するための説明図である。図14に示すように天井設定値「1000」から所定値「30」を減算した「970」を特典付与閾値とし、特典付与閾値「970」から天井設定値「1000」までを救済区間とする。無当選カウントが救済区間内である状態で内部抽選によるBB役の当選が発生したならば、ART権利を救済特典としてストックし、無当選カウントをリセットする。その後、BB役が入賞した場合に、メイン制御基板100AがBBゲーム状態となる。このBBゲーム状態の終了後、ストックした救済特典を付与する。これにより、ART準備状態を経て、ART状態が開始するのである。
[6−2.変形例2]
上述の実施例では、無当選カウントが救済区間内である状態でART抽選によりART権利が当選した場合に、ART権利を救済特典としてストックする構成について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、無当選カウントが救済区間内である状態でART抽選によりART権利が当選した場合に、ART抽選にかかるART権利をストックにより持ち越してもよい。この場合には、天井設定値まで通常ゲームが継続し、無当選カウントが天井設定値に到達した後に天井遊技状態と同一のART権利が救済特典として付与され、このART権利によるART状態の後にストックされた抽選分のART権利によるART状態が開始されることとなる。
図15は、ART抽選にかかるART権利の持ち越しについて説明するための説明図である。図15に示すように、特典付与閾値「970」から天井設定値「1000」までの間を救済区間とし、無当選カウントが救済区間内である状態でART抽選によりART権利が当選したならば、そのART権利をストックする。
すなわち、無当選カウントが救済区間内である状態でART抽選によりART権利が当選したとしても、抽選分のART権利はストックされ、無当選カウントが天井設定値に到達するまで通常ゲームが継続する。そして、無当選カウントが天井設定値「1000」に到達すると、天井設定値への到達時と同一のART権利が救済特典として付与され、ART準備状態を経て、ART状態が開始する。このART状態の終了後、ストックした抽選分のART権利を付与することで、さらにART状態を継続するのである。
次に、ART抽選にかかるART権利を持ち越す場合のART権利の付与処理について説明する。図16は、ART抽選にかかるART権利を持ち越す場合のART権利の付与処理について説明するためのフローチャートである。
ART権利の付与処理が開始すると、まず、ART抽選部221aは、ステップS203のART抽選によりART権利が当選したか否かを判定する(ステップS401)。ART権利が当選したならば(ステップS401;Yes)、無当選カウントが特典付与閾値以上であるか否かを判定する(ステップS407)。無当選カウントが特典付与閾値以上であれば、特典処理部221dは、ART権利を特典としてストックして(ステップS408)、ART権利の付与処理を終了し、図11のステップS205に移行する。無当選カウントが特典付与閾値未満である場合(ステップS407;No)、ART抽選部221aは抽選分のART権利を付与する(ステップS409)。
一方、ステップS203のART抽選においてART権利が当選していなければ(ステップS401;No)、無当選カウント管理部221cは、無当選カウントを1加算する(ステップS402)。
ステップS402の後、天井設定部221bは、無当選カウントが天井設定値に到達したか否かを判定する(ステップS403)。無当選カウントが天井設定値に到達していなければ(ステップS403;No)、そのままART権利の付与処理を終了し、図11のステップS205に移行する。
無当選カウントが天井設定値に到達したならば(ステップS403;Yes)、特典処理部221dは、天井分のART権利の付与を行う(ステップS404)。
ステップS404又はステップS409によりART権利が付与された場合には、無当選カウント管理部221cは、無当選カウントをリセットする(ステップS405)。また、AT処理部221は、ART準備状態にサブ制御基板100Bの状態を移行させる(ステップS406)。その後、ART権利の付与処理を終了し、図11のステップS205に移行する。
なお、図16に示したフローチャートでは、抽選分のART権利を特典としてストックしている。このため、ステップSS205に移行した後、図12のステップS220で付与される特典は、抽選分のART権利となる。
[6−3.変形例3]
上述の実施例では、無当選カウントが救済区間内である状態でART抽選によりART権利が当選した場合に、ART権利を救済特典としてストックする構成について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、無当選カウントが救済区間内となった時点で天井分のART権利をストックし、その後、無当選カウントが天井設定値に到達した場合にはストックした天井分のART権利によるART状態を開始し、無当選カウントが天井設定値に到達する前にART抽選によりART権利が当選した場合には抽選分のART権利によるART状態の終了後にストックした天井分のART権利によるART状態を開始してもよい。
すなわち、無当選カウントが救済区間内となった時点でストックされたART権利は、無当選カウントが天井設定値に到達した場合には通常の天井分のART権利として用いられ、無当選カウントが天井設定値に到達する前にART権利が当選した場合には救済特典として用いられることとなる。
図17は、天井分のART権利のストックについて説明するための説明図である。図17に示すように、特典付与閾値「970」から天井設定値「1000」までの間を救済区間とし、無当選カウントが特典付与閾値「970」となった時点で、天井分のART権利をストックする。
そして、無当選カウントが天井設定値「1000」に到達するまでにART抽選によるART権利の当選が発生したならば、無当選カウントをリセットし、ART準備状態を経て、ART状態が開始する。このART状態の終了後、ストックしたART権利を付与することで、さらにART状態を継続するのである。なお、無当選カウントが天井設定値「1000」に到達したならば、ストックしたART権利により天井遊技状態としてのART状態が開始することとなる。
次に、天井分のART権利をストックする場合のART権利の付与処理について説明する。図18は、天井分のART権利をストックする場合のART権利の付与処理について説明するためのフローチャートである。
ART権利の付与処理が開始すると、まず、ART抽選部221aは、ステップS203のART抽選によりART権利が当選したか否かを判定し(ステップS501)、ART権利が当選したならば(ステップS501;Yes)、抽選分のART権利を付与する(ステップS507)。
一方、ステップS203のART抽選によりART権利が当選していなければ(ステップS501;No)、無当選カウント管理部221cは、無当選カウントを1加算する(ステップS502)。
ステップS502の後、特典処理部221dは、無当選カウントが特典付与閾値以上となったか否かを判定し(ステップS503)、無当選カウントが特典付与閾値以上となったならば(ステップS503;Yes)、ART権利をストック済みであるか否かを判定する(ステップS504)。その結果、ART権利をストック済みでなければ(ステップS504;No)、ART権利ストック処理部221dは、天井分のART権利をストックする(ステップS505)。
ステップS505の後、無当選カウントが特典付与閾値に到達していない場合(ステップS503;No)もしくはART権利をストック済みである場合(ステップS504;Yes)、特典処理部221dは、無当選カウントが天井設定値に到達したか否かを判定する(ステップS506)。無当選カウントが天井設定値に到達していなければ(ステップS506;No)、そのままART権利の付与処理を終了し、図11のステップS205に移行する。
無当選カウントが天井設定値に到達したならば(ステップS506;Yes)、特典処理部221dは、ストックしたART権利の付与を行う(ステップS508)。
ステップS508又はステップS507によりART権利が付与された場合には、無当選カウント管理部221cは、無当選カウントをリセットする(ステップS509)。また、AT処理部221は、ART準備状態にサブ制御基板100Bの状態を移行させる(ステップS510)。その後、ART権利の付与処理を終了し、図11のステップS205に移行する。
なお、図18に示したフローチャートでは、天井分のART権利を特典としてストックしている。このため、ステップSS205に移行した後、図12のステップS220で付与される特典は、天井分のART権利となる。
[6−4.その他の変形例]
上述の実施例では、ゲーム数又は遊技により獲得されたポイント数を無当選カウントに加算することにより、ART抽選によるART権利の当選が発生することなくどれだけゲームが継続したかを評価する場合について説明したが、天井設定値に対応する値からの減算によってART抽選によるART権利の当選が発生することなくどれだけゲームが継続したかを評価してもよい。
また、上述の実施例では、無当選カウントが特典付与閾値以上であることを条件に特典を付与する構成について説明したが、この特典付与閾値を可変とすることで、特典の付与が決定するタイミングを遊技者に対して秘匿するようにしてもよい。
また、天井設定値は可変としてもよい。また、無当選カウントに対して複数の天井設定値を設ける構成では、各天井設定値に対してそれぞれ特典付与閾値を設定することで各天井設定値に対して救済区間を設け、いずれかの救済区間でART権利の当選が発生した場合に、特典の付与を行うことができる。
また、ART抽選によりART権利が当選した時点での無当選カウントと天井設定値との差に応じて、天井設定値に基づくART状態の内容を異ならせてもよい。例えば、ART権利の当選時に無当選カウントが天井設定値に近いほど、天井設定値に基づくART状態のARTゲーム数を多くすればよい。
また、無当選カウントが特典付与閾値以上となったことを示す演出を行うことで、ART抽選によりART権利が当選した場合に救済特典が得られることを遊技者に報知してもよい。
また、無当選カウントが特典付与閾値から天井設定値まで間にART抽選によりART権利が当選し、救済特典の付与が決定した場合に、ART抽選に基づくART状態と、救済特典とが得られることを示す報知を行ってもよい。
なお、上述の実施例においては、入賞ラインがリール窓20の中央となる入賞ラインE1のみとされているが、複数の入賞ラインを備えた遊技機であっても本発明が適用されることはいうまでもない。また、リール窓20の中央以外の単数の入賞ラインを用いてもよい。また、本実施例においては、メイン制御基板100Aの状態がゲーム状態G1とG2のいずれかに設定されるようになっているが、さらに多くのゲーム状態を含むようにしてもよい。
また、上述の実施例におけるAT状態では、遊技者にとって有利となる押順を報知する演出が実行されているが、例えば、遊技者にとって有利となる図柄の目押しを促すため、目押しすべき図柄の報知を行ってもよい。
また、上述の実施例では、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンを例に説明を行ったが、遊技媒体として遊技球を用いるパロット又はパチロットと呼ばれる回胴式遊技機に本発明を適用してもよい。
本発明は、上述した実施例及び変形例に限定されるものではなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
以上のように、本発明に係る遊技機は、天井遊技状態に向けてゲーム数を消化する遊技者を適正かつ効率的に救済することに適している。
1 遊技機
12 スタートレバー
13a〜13c ストップボタン
30 表示器
100A メイン制御基板
100B サブ制御基板
201 操作受付部
202 ゲーム処理部
203 払出制御部
204 ゲーム状態設定部
211 ベット制御部
212 内部抽選部
213 リール制御部
214 入賞判定処理部
221 AT処理部
221a ART抽選部
221b 天井設定部
221c 無当選カウント管理部(判定手段)
221d 特典処理部(付与手段)
222 演出制御部(報知手段)
R1〜R3 リール

Claims (10)

  1. 複数の抽選対象のいずれかを内部抽選し、内部抽選された抽選結果及び遊技者による図柄の停止操作の操作態様に基づいて複数の図柄組合せのいずれかを入賞ラインに停止させ、前記内部抽選の抽選結果に基づいて特別遊技状態を付与するとともに、該特別遊技状態が付与されないゲームが第1のゲーム数継続する場合又は該ゲームにより獲得される累積ポイントが第1のポイント数に達した場合に天井遊技状態を付与する遊技機であって、
    前記特別遊技状態が付与されないゲームが前記第1のゲーム数に達する前の第2のゲーム数に達した場合又は該ゲームにより獲得される累積ポイントが第1のポイント数よりも少ない第2のポイント数に達したか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記第2のゲーム数又は前記第2のポイント数に達したと判定され、かつ、前記天井遊技状態の付与前に前記特別遊技状態が付与された場合に、所定の遊技状態を救済特典として付与する付与手段と
    を備え
    所定の図柄の組合せが前記入賞ラインに停止した場合に開始する遊技者に有利な状態と、遊技者に有利な前記操作態様の報知とを組み合わせたART状態を前記特別遊技状態の1つとして用いる
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記内部抽選により所定のボーナス役が当選することで付与が決定し、当該ボーナス役に対応する図柄の組合せが前記入賞ラインに停止した場合に開始するボーナスゲーム状態を前記特別遊技状態の1つとして用いることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 所定の図柄の組合せが前記入賞ラインに停止した場合に開始する遊技者に有利な状態と、遊技者に有利な前記操作態様の報知とを組み合わせたART状態を前記救済特典として付与することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記付与手段は、前記判定手段により前記第2のゲーム数又は前記第2のポイント数に達したと判定され、かつ、前記天井遊技状態の付与前に前記特別遊技状態が付与された場合に、当該特別遊技状態の終了後に所定の遊技状態を救済特典として付与することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の遊技機。
  5. 前記付与手段は、
    前記判定手段により前記第2のゲーム数又は前記第2のポイント数に達したと判定された場合に、前記天井遊技状態の付与を決定し、
    前記天井遊技状態の付与の決定後、前記特別遊技状態が付与されないゲームが前記第1のゲーム数に達した場合又は該ゲームにより獲得される累積ポイントが前記第1のポイント数に達した場合には前記天井遊技状態を開始し、
    前記天井遊技状態の付与の決定後、前記天井遊技状態の開始前に前記特別遊技状態が付与された場合には、当該特別遊技状態の終了後に前記所定の遊技状態として前記天井遊技状態を開始する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の遊技機。
  6. 前記付与手段は、
    前記判定手段により前記第2のゲーム数又は前記第2のポイント数に達したと判定され、かつ、前記天井遊技状態の開始前に前記特別遊技状態の付与が決定された場合に、当該特別遊技状態の開始を保留し、
    前記特別遊技状態が付与されないゲームが前記第1のゲーム数に達した場合又は該ゲームにより獲得される累積ポイントが前記第1のポイント数に達した場合に前記所定の遊技状態として前記天井遊技状態を開始し、当該天井遊技状態の終了後に前記保留した特別遊技状態を開始する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の遊技機。
  7. 前記付与手段は、前記救済特典として前記天井遊技状態と同一の遊技状態を付与することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の遊技機。
  8. 前記天井遊技状態は、前記付与手段により前記救済特典として付与される所定の遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の遊技機。
  9. 前記付与手段は、前記判定手段により前記第2のゲーム数又は前記第2のポイント数に達したと判定され、かつ、前記天井遊技状態の開始前に前記特別遊技状態の付与が決定された場合に、当該特別遊技状態の付与が決定した時点における前記特別遊技状態が付与されないゲームの継続数又は前記累積ポイントに応じて前記救済特典として付与する遊技状態の内容を異ならせることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の遊技機。
  10. 前記付与手段により前記救済特典として所定の遊技状態を付与することが決定した場合に報知を行う報知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の遊技機。
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