JP5787657B2 - 蒸気管構造 - Google Patents
蒸気管構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5787657B2 JP5787657B2 JP2011166481A JP2011166481A JP5787657B2 JP 5787657 B2 JP5787657 B2 JP 5787657B2 JP 2011166481 A JP2011166481 A JP 2011166481A JP 2011166481 A JP2011166481 A JP 2011166481A JP 5787657 B2 JP5787657 B2 JP 5787657B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steam
- pipe
- steam pipe
- heating element
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Pipe Accessories (AREA)
Description
一方、蒸気管にドレン排出管を設ける方法は、機器の設置にコストがかかり、また、機器配置の制約上、蒸気管の下方にドレン排出管を設置するスペースを確保できない場合には適用できなかった。さらに、蒸気管にドレンを排出するための傾斜を設ける場合も、蒸気管の熱伸びや機器配置の制約上、適用できないケースが多数存在する。
したがって、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、蒸気管にドレンが滞留することを抑制可能で、且つ、蒸気管下方のスペースが小さい場合にも適用できる蒸気管構造を提供することを目的とする。
なお、下向き管路とは、水平方向より下向きの管路であり、垂直方向下向きの管路を含む。上向き管路とは、水平方向より上向きの管路であり、垂直方向上向きの管路を含む。さらに、底側管路とは、下向き管路と上向き管路との間に位置していればどのような形状であってもよい。
また、上記蒸気管構造は滞留水の発生自体を抑制するものであるため、蒸気管を傾斜させたり、ドレン排出管を設けたりする必要がなく、そのため蒸気管下方のスペースが小さい場合にも適用できる。
なお、液化防止手段の構成としては、蒸気の温度が飽和温度を超えるように加温する構成が挙げられ、この構成により蒸気が飽和蒸気となることを防ぎ、ドレンの発生を防止する。また別の構成として、蒸気を減圧することで飽和温度を低下させ、蒸気自体の温度はほぼ変わらないが、蒸気の温度が飽和温度を超えるようにする構成が挙げられる。
これらの構造を有する蒸気管には、特にドレン水が滞留しやすい。したがって、これらの構造を有する蒸気管に上記の液化防止手段を適用することで、確実に滞留水の発生を抑制することが可能となる。
このように、上記液化防止手段が発熱体を含み、発熱体により蒸気を加温することで、所望の温度に蒸気を加温できる。また、蒸気の温度変化に追従させて供給熱量を変化させることもできる。
通常、抵抗加熱素子は極めて小型に形成できるため、十分にスペースが確保可能な場所に電源を設置し、電源に接続した抵抗加熱素子のみを蒸気管外周に配設することで、蒸気管外周のスペースが小さい場合であっても発熱体を設置できる。また、この蒸気管構造は、既存の蒸気管に容易に適用可能である。
このように、発熱体として、飽和温度より高温である過熱蒸気が流れる蒸気流路を設けることにより、発熱体の加温に電源を不要とすることができ、ランニングコストの低減が図れる。
これにより、縮径部位で蒸気が加速されて低圧力となり、蒸気の飽和温度を下げることができ、蒸気の凝縮を抑制することが可能となる。この構成では、蒸気管の外周側に新たに機器を設置する必要がないため、蒸気管外周にスペースが存在しない場合であっても適用できる。
また、上記蒸気管構造は滞留水の発生自体を抑制するものであるため、蒸気管を傾斜させたり、ドレン排出管を設けたりする必要がなく、そのため蒸気管下方のスペースが小さい場合にも適用できる。
さらにまた、液化防止手段が配置されていない他の蒸気管部位でドレンが発生し、このドレンが底側管路に流入してしまうことがあっても、液化防止手段によって再蒸気化が可能であるため、底側管路にドレンが大量に滞留することを防止できる。したがって、蒸気の円滑な流れを確保できるとともに、スチームハンマーの発生を防止できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る蒸気管構造を示す断面図である。
同図に示す蒸気管構造1は、主として、内部に蒸気が流れる蒸気管2と、蒸気管2に設けられる液化防止手段3とを備える。
蒸気管2には、図中、矢印の向きに蒸気が流れるものとする。蒸気管2は、蒸気流れ方向が下向きに傾斜するように配置された下向き管路21と、蒸気流れ方向が上向きに傾斜するように配置された上向き管路22と、下向き管路21と上向き管路22との間に配置された底側管路23とを有する。
通常、抵抗加熱素子31は極めて小型に形成できるため、十分にスペースが確保可能な場所に電源32を設置し、電源32に接続した抵抗加熱素子31のみを蒸気管外周に配設することで、蒸気管外周のスペースが小さい場合であっても発熱体31を設置できる。また、この蒸気管構造1は、既存の蒸気管2に容易に適用可能である。
上記蒸気の温度設定は、配管の熱伝導率、又は蒸気と発熱体の熱伝達率に基づいて適宜設定することができる。なお、熱伝導率又は熱伝達率は、配管の肉厚、材料等によって異なる。
このように、例えば冷熱プラント等のように大気温度の影響を受けやすい場合などには、コントローラを用いて断続的に加温してもよいし、一方、例えば発電プラント等のように大気温度の影響を受けにくい場合などには、コントローラを用いずに常時加温してもよい。
また、上記蒸気管構造1は滞留水の発生自体を抑制するものであるため、蒸気管2を傾斜させたり、ドレン排出管を設けたりする必要がなく、そのため蒸気管下方のスペースが小さい場合にも適用できる。
さらに、発熱体31が配置されていない他の蒸気管部位でドレンが発生し、このドレンが底側管路23に流入してしまうことがあっても、発熱体31によって再蒸気化が可能であるため、底側管路23にドレンが大量に滞留することを防止できる。したがって、蒸気の円滑な流れを確保できるとともに、スチームハンマーの発生を防止できる。
さらにまた、上記液化防止手段3が発熱体31を含み、発熱体31により蒸気を加温することで、所望の温度に蒸気を加温できる。また、蒸気の温度変化に追従させて供給熱量を変化させることもできる。
この変形例では、液化防止手段3の発熱体35として、底側管路23の外周に接触して配設された蒸気流路35を含む構成としている。この蒸気流路35には、接続管36を介して、他の蒸気管から分岐された過熱蒸気が流れるようになっている。また、図2に示すように、蒸気流路35が底側管路23の外側を包被するように形成し、底側管路23の少なくとも一部を二重管構造とすることが好ましい。これにより過熱蒸気を用いて効率的に底側管路23内の蒸気を加温することができる。
このように、発熱体35として、飽和温度より高温である過熱蒸気が流れる蒸気流路を設けることにより、電源を不要とすることができ、ランニングコストの低減が図れる。
図3(a)は、本発明の第2実施形態に係る蒸気管構造を示す断面図である。なお、以下に示す第2実施形態において、上述した第1実施形態と同一の構成については、その詳細な説明を省略する。
同図に示す蒸気管構造4は、主に、下向き管路51と下向き管路52と底側管路53とを有する蒸気管5と、底側管路53に設けられる液化防止手段6とを備える。
図3(a)に示す第2実施形態の蒸気管構造4において、上向き管路51及び下向き管路52の内径をD1、底側管路(縮径部位)53の内径をD2、蒸気流量をQ、底側管路53の蒸気流速をV2、底側管路53の蒸気圧力をP2とする。また、図3(b)に示す比較例の蒸気管構造4’において、上向き管路51及び下向き管路52の内径をD1、同様に底側管路(縮径部位なし)53’の内径をD1、蒸気流量をQ、底側管路53’の蒸気流速をV1、底側管路53の蒸気圧力をP1とする。
2、5、8 蒸気管
3、6、9 液化防止手段
21、51、81 下向き管路
22、52、82 上向き管路
23、53、83 底側管路
31、91 発熱体(抵抗加熱素子)
35 発熱体(蒸気流路)
36 接続管
32、92 電源
Claims (7)
- 蒸気の供給元から供給先へ向けて蒸気を輸送するための蒸気管を有する蒸気管構造であって、
前記蒸気管は、前記供給元側に位置する下向き管路と、前記供給先側に位置する上向き管路と、前記下向き管路と前記上向き管路との間に位置する底側管路とを含み、前記下向き管路から前記上向き管路まで同径で連続した管路構造を有し、
前記底側管路に、前記底側管路内において輸送中の前記蒸気の温度が飽和温度を超えるように前記蒸気を加温若しくは減圧し、前記蒸気の凝縮を抑制するように構成された液化防止手段を設けたことを特徴とする蒸気管構造。 - 前記蒸気管が、U字状蒸気管、横コの字状蒸気管、及び下流側に上向き傾斜部を有する蒸気管のうちいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の蒸気管構造。
- 前記液化防止手段は、前記底側管路の少なくとも一部の外周面に包被または巻回された発熱体を含み、前記発熱体により前記底側管路の管壁を介して管内部の前記蒸気を加温することを特徴とする請求項1または2に記載の蒸気管構造。
- 前記発熱体は、電源に接続された抵抗加熱素子を含み、前記抵抗加熱素子と前記底側管路との間に絶縁材が介装されていることを特徴とする請求項3に記載の蒸気管構造。
- 内部に蒸気が流れる蒸気管を有する蒸気管構造であって、
前記蒸気管のうち下向き管路と上向き管路との間に位置する底側管路に、前記蒸気の温度が飽和温度を超えるように前記蒸気を加温若しくは減圧する液化防止手段を設けており、
前記液化防止手段は、前記底側管路の少なくとも一部の外周面に包被または巻回された発熱体を含み、前記発熱体により前記底側管路の管壁を介して前記蒸気を加温するように構成され、
前記発熱体は、前記底側管路の外周に接触して配設された蒸気流路を含み、
前記蒸気流路には、他の蒸気管から分岐された過熱蒸気が流れるようにしたことを特徴とする蒸気管構造。 - 前記液化防止手段は、前記底側管路の少なくとも一部がその上流側及び下流側より縮径された縮径部位を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の蒸気管構造。
- 前記底側管路の上流側に設置された蒸気温度センサと、
前記蒸気温度センサで測定された蒸気温度に基づいて、前記電源の制御を行うコントローラと、をさらに備え、
前記コントローラは、前記蒸気温度センサで測定された前記蒸気温度が飽和温度以下となったときに前記電源をONにして加温を開始し、前記蒸気温度が飽和温度以上に設定された温度しきい値以上となったら前記電源をOFFにし、加温を停止するように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の蒸気管構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011166481A JP5787657B2 (ja) | 2011-07-29 | 2011-07-29 | 蒸気管構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011166481A JP5787657B2 (ja) | 2011-07-29 | 2011-07-29 | 蒸気管構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013029271A JP2013029271A (ja) | 2013-02-07 |
JP5787657B2 true JP5787657B2 (ja) | 2015-09-30 |
Family
ID=47786469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011166481A Expired - Fee Related JP5787657B2 (ja) | 2011-07-29 | 2011-07-29 | 蒸気管構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5787657B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114110560B (zh) * | 2021-10-20 | 2023-07-21 | 西安精密机械研究所 | 一种变结构螺旋盘管锅炉反应器 |
JP7207674B1 (ja) | 2022-03-22 | 2023-01-18 | 松下工業株式会社 | ドレン解消ユニット |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2856582B2 (ja) * | 1991-10-30 | 1999-02-10 | 株式会社東芝 | 分岐管保温装置 |
JPH1026286A (ja) * | 1996-07-12 | 1998-01-27 | Hokkaido Sekisui Haimu Kk | 流体管及び流体管の凍結防止方法 |
JP2000046301A (ja) * | 1998-07-31 | 2000-02-18 | Babcock Hitachi Kk | 排熱回収ボイラ |
JP4457160B2 (ja) * | 2007-05-21 | 2010-04-28 | イサオ電機株式会社 | 気体加熱器並びにこれを用いた温風発生機及び過熱蒸気発生装置 |
-
2011
- 2011-07-29 JP JP2011166481A patent/JP5787657B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013029271A (ja) | 2013-02-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101332251B1 (ko) | 증기 발생기 파이프, 그 제조 방법 및 연속 증기 발생기 | |
EP2208874A1 (en) | Heat recovery equipment | |
JP4812706B2 (ja) | ガスタービン吸気装置 | |
KR20150067054A (ko) | 직관 구성을 갖는 관다발 열 교환기, 프로세스 가스 냉각기, 가스 터빈 냉기용 냉각기, 가스 터빈 또는 가스 및 증기 터빈 발전소, 및 냉기의 냉각 방법 | |
RU2651027C1 (ru) | Охлаждающее устройство | |
KR101495550B1 (ko) | 순간 온수기 | |
US20120145367A1 (en) | Heat exchanger and nozzle of heat exchanger | |
JP2013525729A (ja) | ダクトを流れる廃水から熱を取り出すための方法、熱交換器、及び該方法を実施するためのシステム | |
JP5787657B2 (ja) | 蒸気管構造 | |
US20210293411A1 (en) | Corrosion Resistant Air Preheater with Lined Tubes | |
JP5710409B2 (ja) | 取水ゲートの凍結防止装置 | |
WO2007058256A1 (ja) | 蒸気熱交換器 | |
US11506323B2 (en) | Ventilation system for insulated pipe | |
JP5318681B2 (ja) | 真空配管用チューブ | |
US20160025331A1 (en) | Condensate preheater for waste heat steam generator | |
US20210381872A1 (en) | Assembly comprising a pressure tapping line with a pressure measuring device, as well as a flow measuring point comprising an assembly of this type | |
JP2006153375A (ja) | 熱交換装置および燃焼装置 | |
KR20100000717U (ko) | 선박용 연료 가열장치 | |
JP6529034B2 (ja) | コンデンスポット及びこれを用いた差圧式流量計 | |
JP2004250861A (ja) | エコエアーシステム | |
TWI485320B (zh) | 高溫氣體之保溫導管 | |
KR101994520B1 (ko) | 냉온수기용 물탱크 | |
JP5089340B2 (ja) | 可変断面積ベンチュリ式排気ガス流量計の構造 | |
JP6021786B2 (ja) | 過熱低減器 | |
JP2009109107A (ja) | 冷却装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140331 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141211 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150105 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20150122 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150306 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150626 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150728 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5787657 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |