JP2856582B2 - 分岐管保温装置 - Google Patents

分岐管保温装置

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JP2856582B2 JP3285159A JP28515991A JP2856582B2 JP 2856582 B2 JP2856582 B2 JP 2856582B2 JP 3285159 A JP3285159 A JP 3285159A JP 28515991 A JP28515991 A JP 28515991A JP 2856582 B2 JP2856582 B2 JP 2856582B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば蒸気タービン
プラントに代表される蒸気動力プラントに係り、特にそ
のプラントに組込まれた機器同士を結ぶ主経路を構成す
る配管から分岐している分岐管内に滞留するドレンによ
って高温の主経路側配管が急冷されるときの熱衝撃を緩
和するのに好適な分岐管保温装置に関する。
【0002】
【従来の技術】分岐管内のドレンがプラント系内圧力の
変動時に自己蒸発、いわゆるフラッシングを生じて、主
経路側配管(以下、蒸気母管と称する)に逆流し、高温
の蒸気母管が急冷されて熱衝撃をもたらすことはよく知
られている。この熱衝撃は使用材料に常に苛酷な状況を
強いることになり、ときに材料の疲労を一気に高進させ
る。これを緩和する試みは様々な方法により提案されて
いる。
【0003】 たとえば、図に示す方法は水平の蒸気
母管1から下方に分岐しているドレン管2の垂直延長部
Hをある長さ以上設け、この部分については保温材料3
を厚く施工し、一方これ以外の水平部は少量の保温材料
4かあるいは全施工しないことにより、ドレン弁5が閉
まった後に発生するドレンのフラッシングの発生範囲を
垂直延長部Hに制限しようとするものである(特公昭6
0−5843号公報参照)。
【0004】 また、図に示すやり方は蒸気母管1か
ら下方に分岐させたドレン管2の一部に放熱フィン6を
設け、ドレン弁(図示せず)が閉まった後に発生したド
レンの保有している熱を放熱フィン6を通して外に逃が
し、ドレンのフラッシングを少量に抑え込もうとするも
のである。
【0005】以上の2つの方法はいずれもドレン管2内
で生じたあるまとまった量のドレンが一定時間を経た後
に冷却し、その場に滞留することを踏まえてこの問題へ
の解決を与えようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドレン
管2内で生じたドレンが冷却され、その場に滞留する以
前にも急激な圧力変動が系内に及ぶことがあり、飽和温
度を保っているドレンにフラッシングが起こる。すなわ
ち、一般に、ドレンが冷却される前にドレン管2内でド
レンが満たされる過程があり、このときはドレンの飽和
温度が維持され、その温度から降下が始まって一定時間
後に冷却されるという経過をたどるために、蒸気母管1
で生じた圧力降下が飽和温度のドレンの滞留するドレン
管2に及ぶと、ドレンがフラッシングを起こす。
【0007】また一方、ドレンの滞留中、蒸気と境界を
接しているドレンはドレン管2を通して伝わる蒸気母管
1からの熱でその蒸気圧力の飽和温度とほぼ等しい温度
を保っており、蒸気母管1で圧力降下があれば、境界部
で一部のドレンがフラッシングを生じる。
【0008】このように冷却して滞留する前の飽和ドレ
ンおよび常に蒸気と接して温度の下がらない飽和ドレン
がフラッシングを生じることに対して上記の提案されて
いる方法は有効な手段とはなり得ず、新たな解決方法が
望まれている。
【0009】本発明の目的はドレン管内で飽和ドレンが
生成されるのを抑制し、フラッシングを生じさせないよ
うにした分岐管保温装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】 本発明は上記の目的を
達成するために、蒸気の主経路を構成する蒸気母管の水
平配置部分の下方に鉛直に蒸気の流動域と通じさせたド
レン管を分岐させたものにおいて、前記ドレン管に、一
端が前記蒸気母管の前記ドレン管の分岐部よりも上流側
上方のみより引出されたウォーミング蒸気管の他端を
接続して成ることを特徴とする
【0011】
【作用】 蒸気の流動域と通じているウォーミング管と
結ばれる分岐管はドレン管の分岐部よりも上流側の上方
のみに開口を臨ませこの開口で蒸気流の動圧によって抽
出される蒸気がドレン管内に導かれるようになってい
る。この蒸気は蒸気母管の上方から抽出されるため軽く
ドレンを発生させ難い。そして抽出された蒸気は分岐管
の止め弁に至る手前からドレン管の内部に入って上方に
向けて流動する。この過程でドレン管の分岐部から一定
区間が蒸気によって加熱されて高温となる。この蒸気は
経路の終点である蒸気母管内のドレン管の分岐部になが
れそこで蒸気母管内を流れる蒸気と合流させられる。
【0012】図2の動作説明図を参照して説明すると、
管路13には蒸気母管11内の蒸気流と対向する向きに
開口する蒸気入口15が設けられ、ここで蒸気が抽出さ
れる。この蒸気は後記のように過熱蒸気であり、これが
管路13を通って分岐管12に達する。分岐管12の分
岐部から止め弁にかけての一定区間は蒸気母管11と通
じているので、分岐管12内に流れた蒸気が上方に流動
し、このとき、蒸気の流動域となった分岐管12は蒸気
と接して蒸気母管11と同等の温度に保持される。 な
お、止め弁14は蒸気の流動のためにこの間閉止され
る。このように蒸気母管11から止め弁14にかけての
一定区間が過熱蒸気の流動域として保持される。この過
熱蒸気となる条件について、蒸気タービンプラントを一
例として説明する。 蒸気圧力:246kg/cm2 ,蒸気
温度:538℃,エンタルピ:790kcal/kg,分岐管
および保温管仕様:外径60.5 肉厚16.0 延長
10m 直管相当長さ20m 保温厚さ:125mm,放散
熱量:163kcal/mh,母管内蒸気流速:60m/s,
動圧:約2.3kg/cm2 ,抽出蒸気量:約3500kg/
h 単位時間あたりの熱放散後の蒸気の保有熱量を抽出
蒸気量で割ると、温度降下後の蒸気のエンタルピが求め
られる。計算値は動圧:約2.3kg/cm2 時に抽出蒸気
量:約3500kg/hでの循環経路の圧力損失値とほぼ
釣りあうが、安全を見込み10%の値とし350kg/h
で計算してみると、次のようになる。
【0013】
【数1】
【0014】このエンタルピ値の蒸気圧力:246kg/
cm2 の状態での蒸気温度は蒸気表によれば約531℃と
なり、温度降下は僅かに7℃であり、蒸気圧力:246
kg/cm2 での飽和温度であるところの381℃を大きく
上回っている。つまり、原理上ドレンは発生しない。よ
って、本発明の管路13を用いるならば分岐管12内は
過熱蒸気温度レベルとなって、飽和ドレンが生成される
ことがない。
【0015】したがって、ドレンのフラッシングが起こ
り得ないので、熱衝撃に起因するところの苛酷な状況が
構成材料にもたらされるのを回避することができる。
【0016】
【実施例】 以下の、好適な実施例である蒸気タービン
プラントに対する適用例を図1および図3を参照して説
明する。
【0017】図1の実施例は異形管部の動圧を利用する
ことに特徴を有する。一端をボイラと結ばれる蒸気母管
21の異形管27からドレン弁26に至る手前のドレン
管22の下端に結ばれるウォーミング蒸気管23が分岐
しており、蒸気入口25をボイラからの蒸気流に向かっ
て開口しているリード管24が上記の分岐部に設けられ
ている。
【0018】上記構成において、プラントの起動時のウ
ォーミング過程で蒸気母管21内で発生した多量のドレ
ンはドレン管22を介して抽出され、ドレン弁26を経
て系外のブロータンク(図示せず)等へ排出される。蒸
気母管21のウォーミングが終了した後、蒸気タービン
の運転が開始され、一定の負荷に到達した時点でドレン
弁26が全閉される。
【0019】一方、プラント運転中、蒸気入口25で蒸
気流の偏流衝突に伴なう動圧により蒸気の一部がリード
管24内に抽出され、ウォーミング蒸気管23を通って
ドレン管22に流れ、内部を上方にかけて流動する。こ
の過程でドレン管22の分岐部から一定区間が蒸気によ
って加熱されて過熱蒸気レベルの温度となる。蒸気は、
この後、ドレン管22の分岐部で蒸気母管21内を流れ
る蒸気と合流させられる。 次に示す実施例は蒸気弁に
接続されるドレン管がドレン弁の下流側でドレン管に接
続されることに特徴を有する。すなわち、図3におい
て、蒸気母管21の経路に2つの蒸気弁28、29が設
けられており、蒸気弁28に接続されたドレン管30の
他端がドレン弁31の下流側で蒸気母管21から分岐し
ているドレン管22と結ばれている。
【0020】上記構成において、プラント起動時のウォ
ーミング過程ではドレン弁31は全閉され、蒸気母管2
1内で発生する多量のドレンはドレン管22を通して抽
出され、ドレン弁26を経てブロータンク(図示せず)
に排出される。蒸気母管21のウォーミングが終了した
後、ドレン弁31は全開され、ドレン管22の分岐部か
ら蒸気弁28までのドレンが排出される。この後、蒸気
弁28はリセットされ、蒸気弁29のウォーミングを経
て蒸気タービンが起動される。さらに、負荷が一定の値
に到達した後に、ドレン弁26が全閉される。
【0021】一方、プラント運転中、蒸気入口25を通
して高速の蒸気流の衝突に伴なう動圧によって蒸気母管
21内を流れる蒸気がリード管24内に抽出され、ウォ
ーミング蒸気管23を通過した後に一方はドレン管22
を通って蒸気母管22に、他方はドレン管30を経由し
て蒸気弁28に還る2つの流れが形成される。これによ
り、双方のドレン管22、30の一定区間が加熱されて
過熱蒸気レベルの温度となる。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明において
は蒸気の主経路を構成する蒸気母管の水平配置部分の下
方に鉛直に蒸気の流動域と通じさせたドレン管を分岐さ
せたものにおいて、前記ドレン管に、一端が前記蒸気母
管の前記ドレン管の分岐部よりも上流側の上方のみより
引出されたウォーミング蒸気管の他端を接続するように
構成したから、ドレン管の蒸気母管から止め弁にかけて
の区間を蒸気母管からの蒸気により加熱することがで
き、分岐管内で飽和ドレンが生成されることがない。
に、本発明においては、ウォーミング蒸気管を蒸気母管
の上方のみより引出すようにしたので、蒸気母管上方
の、軽くドレンを発生し難い蒸気のみをウォーミング蒸
気管に供給することができ、上記効果が一層向上する。
【0031】したがって、本発明によれば、飽和ドレン
のフラッシングおよび飽和ドレンの蒸気母管側への滴下
を抑制することができ、蒸気母管における熱衝撃をなく
すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による分岐管保温装置の一実施例を示す
構成図。
【図2】本発明による保温装置の動作を説明するための
図。
【図3】本発明による分岐管保温装置の他の実施例を示
す構成図。
【図4】従来の断熱材を装着した分岐管を示す構成図。
【図5】従来の放熱フィンを備えた分岐管を示す構成
図。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気の主経路を構成する蒸気母管の水平
    配置部分の下方に鉛直に蒸気の流動域と通じさせたドレ
    ン管を分岐させたものにおいて、前記ドレン管に、一端
    が前記蒸気母管の前記ドレン管の分岐部より上流側の
    方のみより引出されたウォーミング蒸気管の他端を接続
    して成ることを特徴とする分岐管保温装置。
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