JP5787034B2 - 原料ガス製造方法および燃料製造方法、ならびにその装置 - Google Patents

原料ガス製造方法および燃料製造方法、ならびにその装置 Download PDF

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Description

この発明は、原料ガス製造方法および燃料製造方法、ならびにその装置に関する。より詳細には、COとHとを含む原料ガスを製造する原料ガス製造方法およびその装置、ならびに該原料ガスから燃料を合成する燃料製造方法およびその装置に関する。
石油、石炭、天然ガスといった化石燃料は、熱、電気の生成の原料や、運輸燃料として使用され、現代のエネルギ消費社会を支えている。しかし、このような化石燃料は使い切り燃料であり、その埋蔵量には限りがある。そのため、化石燃料が枯渇した場合の備えが必要であることは言うまでもない。また、化石燃料の燃焼によるCOの大気中への放出は、地球温暖化の一要因となることが知られている。そのため、COの排出量を低減することが、近年の課題となっている。
これらの課題を解決する一つの手段として、COを原料とした代替燃料が検討されている。例えば特許文献1には、HとCOとをフィッシャー・トロプシュ反応(FT反応)させて、炭化水素系燃料(HC)を製造する方法が開示されている。この方法においては、COの逆水性ガスシフト反応によりCOを、水の電気分解によりHを、それぞれ生成している。つまり、この方法では、個別に生成した原料をFT反応させてHCを製造している。
また、例えば特許文献2には、固体酸化物電解質セルから回収したHとCOとをFT反応させてHCを製造する方法が開示されている。この方法において、上記固体酸化物電解質セルは、COガスと水蒸気とから、COとHとを同時に生成するものである。従って、この方法によれば、同時生成した原料を固体酸化物電解質セルから回収し、FT反応させてHCを製造できる。
また、COの電気分解に関しては、CO含有ガスを電気分解するものや、電解液中のCOを電気分解するものが知られている。また、この電気分解に際し、該CO含有ガスや該電解液におけるCO濃度を調整することも知られている。
例えば特許文献3には、電解液中のCOを電解還元して過炭酸を生成する方法において、該電極液におけるCO飽和状態を維持するように、該電極液の冷却状態や該電極液へのCO供給圧を高圧維持したことが開示されている。また、特許文献4には、電解液中のCOを電解還元してギ酸塩またはギ酸を生成する方法において、電解液に対するCOガスの容積比を所定の範囲に維持しながら電気分解したことが開示されている。また、特許文献5には、被処理ガス中のCOを電解還元してCOを生成する実験をしたところ、該被処理ガス中のCO濃度が高くなるほどCO生成量が多くなるという結果が得られたことが開示されている(表2)。
また、水の電気分解に関し、例えば特許文献6には、消毒用の塩素が添加された水道水を電気分解する際に、次亜塩素酸の生成量を低減するために、該水道水中の塩素イオン濃度が一定となるよう調整したことが開示されている。
日本特表2008−533287号公報 日本特表2009−506213号公報 日本特開2005−146296号公報 日本特表2009−511740号公報 日本特開2006−205153号公報 日本特開平8−89964号公報
上記特許文献2のように、HとCOを同時生成できれば、効率的にFT反応させてHCを製造できるので望ましい。また、HとCOを電気分解によって同時生成する場合、水の電気分解でプロトンを生成し、このプロトンをCOの還元およびHの生成に利用することが最も簡便である。従って、COを含む水溶液を電解液とし、HOとCOを電気分解してHとCOを同時生成すれば、簡便な手法でFT反応の原料を生成でき、効率的にHCを製造できるので好ましい。
また、HとCOを同時生成できれば、原料中におけるHとCOの混合比を調節することも可能となる。HとCOの混合比を調節できれば、原料を過不足なくFT反応させることも可能となるので、より一層効率的にHCを製造できるので好ましい。しかしながら、上記特許文献5に開示されているように、被処理ガス中のCO濃度は、電気分解の際に生成するCO生成量と相関がある。そのため、COを含む水溶液を電解液とし、HとCOの混合比を調節するためには、電解液中のCO濃度調整が重要となる。
ここで、電解液中のCO濃度に関し、上記特許文献3や4においては、該CO濃度を一定に維持しながら電気分解を行っている。そのため、電解時におけるCO生成速度を一定に保つことができるので、電解生成物中に占めるCO割合調節を比較的容易に行うことができる。
ところで、上記特許文献3や4とは異なり、所謂バッチ式の電解システムを用いる場合は、電気分解中に外部から電解液やCOを補充せずに電気分解を行うことができる。そのため、電気分解中のCO調整が不要となるメリットがある。その一方で、電解液中のCO濃度の変化を避けられず、HとCOの混合比の調節が困難となるというデメリットがある。従って、バッチ式の電解システムを用いた電解方法において、HとCOの混合比を調節するためには、上記CO濃度の変化に起因した影響を十分に考慮する必要がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものである。即ち、バッチ式の電解システムを採用する場合においても、原料中におけるHとCOの混合比を高精度に調節可能な原料ガス製造方法および燃料製造方法、ならびにその装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、原料ガス製造方法であって、
COを含む水溶液を電解液として備え、該電解液中のHOとCOを電気分解してHとCOを含む原料ガスを生成可能な電解装置において、原料ガス中のHとCOの混合比が目標混合比となるように事前調整した初回CO濃度にて電気分解を実行する電解実行工程と、
前記初回CO濃度での電解後、前記電解装置において実際に生成した原料ガス中のHとCOの実混合比を算出する実混合比算出工程と、
前記実混合比算出工程において算出した実混合比と前記目標混合比との差分に基づいて、次回の電気分解の実行前に事前調整するCO濃度の目標値としての次回CO濃度を設定する次回濃度設定工程と、
前記次回CO濃度の設定後、前記電解装置の電解液中のCO濃度が前記次回CO濃度となるように、前記電解装置の電解液上方に形成された原料ガスを含むガス層の圧力および前記電解装置の電解液の温度の少なくとも一方を調整する事前調整工程と、
前記次回CO濃度への事前調整後、電気分解を再度実行する電解再実行工程と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記事前調整工程は、前記初回CO濃度での電気分解の際に変化する電解液およびCOの各変化量を用いて前記電解装置の電解液中のCO濃度を算出し、算出したCO濃度が前記次回CO濃度となるように、前記圧力および前記温度の少なくとも一方を調整することを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記電解装置は、HOからプロトンを生成可能なアノードと、プロトンとCOとからHとCOとHOとを生成可能なカソードと、該アノードと該カソードとの間を隔てるプロトン透過膜とを備えるものであり、
前記事前調整工程においては、前記カソードにおいて生成した原料ガス中のCOと同物質量のHOが増加したと仮定して、前記電解液の変化量を算出することを特徴とする。
また、第4の発明は、第2の発明において、
前記電解装置は、HOからプロトンを生成可能なアノードと、プロトンとCOとからHとCOとHOとを生成可能なカソードとを備えるものであり、
前記事前調整工程においては、前記電解装置において生成した原料ガス中のHと同物質量のHOが減少したと仮定して、前記電解液の変化量を算出することを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明の何れか1つにおいて、
前記次回濃度設定工程は、
次回電気分解の際、前記電解装置において生成させる原料ガス中のHとCOの混合比の目標値としての次回混合比を、前記差分に応じて設定する次回混合比設定工程を備え、
COを含む水溶液の電気分解の際に生成する生成ガス中のHとCOの混合比と、該COを含む水溶液中のCO濃度との関係を規定した関係式を用いて、前記次回混合比に対応するCO濃度を前記次回CO濃度として設定することを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れか1つにおいて、
前記電解再実行工程による再電解後、前記電解装置における原料ガス中のHとCOの実混合比を再度算出し、再度算出した実混合比と前記目標混合比とが一致するまで、前記次回濃度設定工程、前記事前調整工程および前記電解再実行工程を繰り返すことを特徴とする。
第7の発明は、上記の目的を達成するため、燃料製造方法であって、
第1乃至第6の発明の何れかの原料ガス製造方法によって生成した原料ガスをフィッシャー・トロプシュ反応させるFT反応工程を備えることを特徴とする。
第8の発明は、上記の目的を達成するため、原料ガス製造装置であって、
COを含む水溶液を電解液として備え、該電解液中のHOとCOを電気分解してHとCOを含む原料ガスを生成可能な電解装置において、原料ガス中のHとCOの混合比が目標混合比となるように事前調整した初回CO濃度にて電気分解を実行する電解実行手段と、
前記初回CO濃度での電解後、前記電解装置において実際に生成した原料ガス中のHとCOの実混合比を算出する実混合比算出手段と、
前記実混合比算出工程において算出した実混合比と前記目標混合比との差分に基づいて、次回の電気分解の実行前に事前調整するCO濃度の目標値としての次回CO濃度を設定する次回濃度設定手段と、
前記次回CO濃度の設定後、前記電解装置の電解液中のCO濃度が前記次回CO濃度となるように、前記電解装置の電解液上方に形成された原料ガスを含むガス層の圧力および前記電解装置の電解液の温度の少なくとも一方を調整する事前調整手段と、
前記次回CO濃度への事前調整後、電気分解を再度実行する電解再実行手段と、
を備えることを特徴とする。
第9の発明は、上記の目的を達成するため、燃料製造装置であって、
請求項8に記載の原料ガス製造装置によって生成した原料ガスをフィッシャー・トロプシュ反応させるFT反応手段を備えることを特徴とする。
上記初回CO濃度は、上記電解装置において生成する原料ガス中のHとCOの混合比が目標混合比となるように事前調整したものである。そのため、上記初回CO濃度にて電気分解を実行すれば、理論上、原料ガス中のHとCOの混合比を上記目標混合比にできるはずである。しかし上記のとおり、バッチ式の電解システムを用いる場合は、電解液中のCOの濃度変化の影響を受ける。そのため、電解装置において実際に生成する原料ガス中のHとCOの実混合比は、上記目標混合比から乖離してしまう。この点、本発明によれば、上記初回CO濃度での電解後、上記目標混合比と上記実混合比との差分に基づいて、次回の電気分解の実行前に事前調整するCO濃度の目標値としての次回CO濃度を設定し(次回濃度設定工程)、電解液中のCO濃度が上記次回CO濃度となるように、上記圧力および/または上記温度を調整し(事前調整工程)、上記次回CO濃度への事前調整後、電気分解を再実行できる(電解再実行工程)。そのため、該電解再実行工程後における原料ガス中のHとCOの混合比を、上記目標混合比に近づけることが可能となる。よって、バッチ式の電解システムを採用する場合においても、原料中におけるHとCOの混合比の調節を行うことができる。
バッチ式の電解システムにおいて、電解液中のCO濃度が変化する原因は、電気分解の際にCOやHOの量が変化するためである。この点、本発明によれば、上記事前調整工程において、初回CO濃度での電気分解の際に変化する電解液およびCOの各変化量を用いて、上記電解装置の電解液中のCO濃度を算出できる。即ち、本発明によれば、上記各変化量を考慮して算出したCO濃度を用いることができる。従って、原料中におけるHとCOの混合比の調節を精度高く行うことが可能となる。
実施の形態1の燃料製造方法に用いられるシステムの全体構成図である。 図1の電解装置10の概略図である。 実施の形態1において、制御装置50により実行される電気分解処理ルーチンのフローチャートである。 濃度調整用マップの一例を示した図である。 温度調整用マップの一例を示した図である。 圧力調整用マップの一例を示した図である。 2電極式の電解装置を示した図である。 実施の形態2において、制御装置50により実行される電気分解処理ルーチンのフローチャートである。 目標温度T、目標圧Pの実現に要する投入エネルギの一例を示した図である。 実施の形態3において、制御装置50により実行される電気分解処理ルーチンのフローチャートである。 実施の形態4に用いる電解装置を示した図である。 実施の形態4において、制御装置50により実行される電気分解処理ルーチンのフローチャートである。
実施の形態1.
以下、図1乃至図7を参照しながら、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1の燃料製造方法に用いられるシステムの全体構成図である。図1に示すシステムは、電気分解によりHとCOを含む原料ガス(以下「合成ガス」と称す。)を生成する電解装置10を備えている。電解装置10は、電解装置10内の温度を設定温度に保持可能な恒温槽12内に設置されている。
電解装置10の上流側には、上流側から順に、COボンベ14、調圧器16および圧力計18が設けられている。COボンベ14の内部には、液体COが貯留されている。COボンベ14内の液体COは、調圧器16によって減圧されてガス状態となり電解装置10にバブリング導入される。
電解装置10、COボンベ14、調圧器16および圧力計18は、バッチ式の電解システムを構成する。ここで、バッチ式の電解システムとは、電解開始前に電解液やCO濃度の調整を行い、電解開始後は電解液やCOの追加供給を行わずに電解実行不可となるまで実施するシステムをいう。つまり、バッチ式の電解システムでは、事前調整された被電解物が所定の条件で電気分解される。
また、電解装置10には、ガス分析装置20が接続されている。ガス分析装置20は、例えばガスクロマトグラフであり、電気分解の際に電解装置10内に形成される気体層44(後述)中の各成分量を計測可能に構成されている。
また、電解装置10の下流側には、FT反応器22が設けられている。FT反応器22の内部には、鉄、コバルト、ルテニウム系のFT触媒(図示しない)が設けられている。FT反応器22は、このFT触媒の作用により、電解装置10において生成された合成ガスを炭化水素系燃料(HC)に変換可能に構成されている。
FT反応器22におけるFT反応は、下記式(1)で表される。
CO+2H→−[1/n(CH]−+HO ・・・(1)
上記式(1)において、−[1/n(CH]−は、HCを表すものとする。
図1に示すシステムは、制御装置50を更に備えている。制御装置50は、電解装置10、ガス分析装置20やFT反応器22と電気的に接続されている。そして、制御装置50は、電解装置10での電気化学反応や、FT反応器22でのFT反応に関連した各種の制御を実行する。
次に、図2を参照しながら、電解装置10の構成について説明する。図2は、図1の電解装置10の概略図である。図2に示すように、電解装置10は、電解槽30を備えている。電解槽30は、支持電解質(例えばKHCO)を添加した電解液(水)を内部に蓄えるカソード室32およびアノード室34と、カソード室32とアノード室34とを仕切る隔膜36とを備えている。
カソード室32には、作用極(WE)38と参照極(RE)40とが配置されている。WE38は、電解時にCOを選択的にCOに還元するCO還元触媒と、電極本体とから構成されている。電極本体は、電解時にCO還元触媒での反応を阻害しない金属から構成される。CO還元触媒は、電極本体の表面にコーティングされている。また、カソード室32の上方には、圧力調整板42が設けられている。圧力調整板42は図示しないアクチュエータによって上下方向に移動可能に構成され、電気分解の進行に伴いカソード室32の上方に形成される気体層44の圧力を調整する。
アノード室34には、対極(CE)46が配置されている。CE46は、電解時に電解液に溶解しない金属(例えばPt)から構成されている。
隔膜36は、アノード室34側からカソード室32側にプロトンを運搬する機能を有するものであり、例えばNAFION(登録商標)等の高分子電解質から構成されている。
また、図2に示すように、電解装置10は、電源48を備えている。電源48は、WE38、RE40およびCE46に接続されている。電源48は、RE40とWE38の間を流れる電流密度が一定(例えば200mA/cm)となるように、RE40に対するWE38の電位を制御する。
電源48を制御して、RE40とWE38の間に電流を流すと、各電極において下記式(2)〜(4)の電気化学反応が起こる。
WE38:CO+2H+2e→CO+HO ・・・(2)
2H+2e→H ・・・(3)
CE46:2HO→O+4H+4e ・・・(4)
上記式(2)の反応は、WE38上のCO還元触媒が電解液に接する箇所において起こる。また、上記式(3)の反応は、WE38の本体部分が電解液に接する箇所において起こる。また、上記式(4)の反応は、CE46が電解液に接する箇所において起こる。上記式(2)、(3)の反応において、HおよびCOは、ガス状態で生成する。ガス状態のCOおよびHは、カソード室32の上方に移動して気体層44を形成する。
[実施の形態1の特徴]
ところで、上記式(1)に示したように、FT反応の際、HとCOはH:CO=2:1で反応する。そのため、HとCOの混合比(以下「混合比MRH2/CO」と称す。)について、混合比MRH2/CO=2を満たす合成ガスであれば、FT反応の原料を過不足なく反応させて、エネルギ効率よくHCを製造できる。本実施の形態においては、このエネルギ効率を考慮し、気体層44において混合比MRH2/CO=2が成立するように電気分解を行う。
一般に、混合比MRH2/CO=2を満たす合成ガスを調整するためには、独立に準備したCOとHとから比率調整する必要がある。この点、電解装置10によれば、WE38でHとCOを同時生成できる。そのため、混合比MRH2/CO=2が成立するような条件にて電気分解を行えば、FT反応の原料準備と比率調整とを同時進行させることができる。原料準備と比率調整とを同時進行できれば、電解装置10で生成したHとCOをそのままFT反応器22に投入できる。従って、原料生成段階からエネルギ効率よくHCを製造できる。
しかしながら、本実施形態のようなバッチ式の電解システムにおいては、カソード室32の電解液(以下「電解層」と称す。)中のCOやHOの量が、上記電気化学反応の進行に伴い変化する。また、上記電気化学反応の進行中、電解層からCOが揮発する。そのため、WE38で生成するHとCOの生成比(以下「生成比PRH2/CO」と称す。)は、上記電気化学反応の進行と共に生成比PRH2/CO=2を満たさなくなる。生成比PRH2/COが生成比PRH2/CO=2を満たさなくなれば、気体層44における混合比MRH2/COも混合比MRH2/CO=2を満たさなくなる。
そこで、本実施形態においては、先ず、生成比PRH2/CO=2となるよう設定した初期条件に従って1回目の電気分解を行う。そして、1回目の電気分解の終了後に気体層44のガス成分量を測定し、その測定結果に基づいて2回目の電気分解を行う。この2回目の電気分解に際しては、気体層44に混入した揮発COを電解層に再溶解させて、電解層中のCO濃度の調整を行う。このような電気分解を行えば、気体層44における混合比MRH2/COについて、その微調整が可能となるので、混合比MRH2/CO=2に近づけることが可能となる。
[実施の形態1における具体的な処理]
次に、図3を参照しながら、本実施形態において実行される電気分解の具体的処理について説明する。図3は、実施の形態1において、制御装置50により実行される電気分解処理ルーチンのフローチャートである。
図3に示すルーチンにおいては、先ず、電解層に対してCO吸収がなされる(ステップ102)。具体的には、所定の供給圧、供給時間に基づいて調圧器16が制御され、COボンベ14内のCOが電解層に供給される。なお、上記所定の供給圧および供給時間については、電解層中のCOの初期濃度がx/A[mol/L](Aはカソード室32における初期電解液量[L])となるように予め設定されているものとする。また、この初期濃度x/Aは、電解液中のCOとHOの量が一定に保たれるようこれらを補充しながら電気分解し(印加電流および電解時間も一定)、生成したHとCOの混合比H/COがH/CO=2となるCO濃度として予め実験等により求められた値である。
続いて、1回目の電解時間tが算出される(ステップ104)。電解時間tは、合成ガスの生成予定量(以下「必要ガス量」と称す。)に基づいて決定される。具体的には先ず、必要ガス量が、状態方程式に基づく下記式(5)により物質量nに変換される。
物質量n[mol]=(ガス圧力[atm]×必要ガス量[L])/(気体定数R[L・atm/K・mol]×ガス温度[K]) ・・・(5)
なお、上記物質量nの変換に際しては、常温常圧条件(298K、1atm)が適用される。次に、この物質量nを充足する電解時間tが、ファラデーの法則に基づく下記式(6)により算出される。
電解時間t[s]=物質量n[mol]×0.5×ファラデー定数F[C/mol]/印加電流値[A] ・・・(6)
なお、上記式(6)の印加電流値は、RE40とWE38の間に流す電流密度と、WE38の電極面積の積算値である。
続いて、電流印加が開始される(ステップ106)。具体的には、電源48によって、RE40とWE38の間を流れる電流密度が一定(例えば200mA/cm)に制御される。これにより、1回目の定電流電解が実行される(ステップ108)。本ステップの処理は、常温常圧下、ステップ104で算出された電解時間tに亘って継続される。
続いて、気体層44における混合比MRH2/COが算出される(ステップ110)。具体的には先ず、電解時間tの経過後、気体層44のガスがサンプリングされる。次いで、サンプリングされたガスがガス分析装置20で分析され、混合比MRH2/COが算出される。なお、説明の便宜上、以下においては、本ステップの処理において算出された混合比MRH2/COの値を「a」と称す。
ステップ110の処理に際しては、気体層44におけるCO量δ[mol]とCO量β[mol]とが算出される(ステップ112,114)。上述したように、ガス分析装置20は、上記サンプリングガス中の各成分量を計測可能に構成されている。ここで、気体層44には、電気分解の際に生成したHとCOのほか、揮発COが含まれる。そのため、ガス分析装置20においては、H、COおよびCOの各成分量が計測されることになる。このように計測した各成分量に基づき、上記CO量δと上記CO量βとが算出される。
ステップ112,114に続いて、電解層におけるHOの増加量α[L]が算出される(ステップ116)。上記増加量αは、ステップ112で算出したCO量δ[mol]を用いて算出される。上記式(2)に示したように、COの生成量[mol]とHO生成量[mol]とは等しい。よって、上記増加量αは、増加量α=18×10−3δ[L]である(CO量δ[mol]×HOの分子量[g/mol](=18.0)/HOの比重[g/L](=1.0×10))。
続いて、上記ステップ110で算出された混合比MRH2/COの値aについて、a>2を満たすか否かが判定される(ステップ118)。本ステップにおいてa>2を満たすと判定された場合には、気体層44においてCO量が不足していると判断できる。そのため、ステップ120においては、2回目の電気分解において生成CO量を相対的に多くするための措置が取られる。具体的には、2回目の電気分解の生成比PRH2/COが、生成比PRH2/CO=2/(a−1)となるように電解層中のCO濃度の目標濃度がz/A[mol/L]に設定される。
上記目標濃度の設定に際しては、ECU50内部に予め記憶しておいた濃度調整用マップが参照される。図4は、上記濃度調整用マップの一例を示した図である。本マップは、電解装置10同様の装置を用い、そのカソード室の電解液中のCOの初期濃度をx/A[mol/L]に維持しながら電気分解し(印加電流および電解時間は一定)、その際に生成したHとCOの混合比(H/CO)を、上記初期濃度毎に算出することで作成したものである。ステップ120においては、この濃度調整用マップに基づいて、電解層中のCO濃度の目標濃度が設定される。
ステップ118においてa>2を満たさないと判定された場合には、a<2を満たすか否かが判定される(ステップ122)。本ステップにおいてa<2を満たすと判定された場合には、気体層44においてH量が不足していると考えられる。そのため、ステップ124において、ステップ120とは逆の措置が取られる。即ち、2回目の電気分解の生成比PRH2/COが、生成比PRH2/CO=(4−a)となるように電解層中のCO濃度の目標濃度がz/A[mol/L]に設定される。なお、この設定に際しては、ステップ120同様、上記濃度調整用マップが参照される。
他方、ステップ122においてa<2を満たさないと判定された場合は、a=2であると判定される(ステップ126)。a=2であれば、混合比MRH2/CO=2の合成ガスが生成できたと判断できるので、本ルーチンが終了される。
ステップ120,124に続いて、これらのステップで設定した目標濃度を実現可能か否かが判定される(ステップ128)。上記目標濃度(z/Aまたはz/A)を実現するためには、電解時間tの経過後における電解層中のCO濃度が、上記目標濃度よりも高い必要がある。ここで、電解層中に残存するCO量は、CO収支を考慮すればx−δ−β[mol]である。但し、このうち、気体層44中のCO(β[mol])は、電解層から揮発したものであり、電解層の冷却や、気体層44の圧縮によって再溶解が可能である。
気体層44中のCOの全量を再溶解できると仮定すれば、再溶解後の電解層中のCO濃度は、(x−δ)/(A+α)[mol/L]となる。よって、ステップ128においては、(x−δ)/(A+α)と上記目標濃度とを比較し、(x−δ)/(A+α)が上記目標濃度よりも高ければ、上記目標濃度が実現可能であると判断する。上記目標濃度が実現可能と判断された場合、電解層の目標温度Tが設定される(ステップ130)。上記目標温度Tの設定に際しては、ECU50内部に予め記憶しておいた温度調整用マップが参照される。図5は、上記温度調整用マップの一例を示した図である。ステップ130においては、この温度調整用マップに基づいて、電解層の目標温度Tが決定される。
ステップ128において、(x−δ)/(A+α)が上記目標濃度よりも低いと判断された場合は、aの値が記録された上で、本ルーチンが終了される。
ステップ130に続いて、気体層44の目標圧Pが設定される(ステップ132)。上記目標圧Pの設定に際しては、ECU50内部に予め記憶しておいた圧力調整用マップが参照される。図6は、上記圧力調整用マップの一例を示した図である。ステップ132においては、この圧力調整用マップに基づいて、気体層44の目標圧Pが決定される。
ステップ132に続いて、目標温度Tおよび目標圧Pが設定される(ステップ134)。本ステップにおいては、ステップ130で設定した目標温度Tを実現するように恒温槽12の設定温度が変更される。同時に、ステップ132で設定した目標圧Pを実現するように圧力調整板42が下降させられる。これにより、電解層に対してCO再吸収がなされる(ステップ136)。ステップ134の処理は、例えば30分間継続される。
続いて、2回目の定電流電解が実行される(ステップ138)。具体的には、ステップ134の処理終了後、電源48によって、RE40とWE38の間を流れる電流密度が一定(例えば200mA/cm)に制御される。本ステップの処理は、例えば10分間継続される。
以上、図3に示したルーチンによれば、生成比PRH2/CO=2となるよう設定した初期条件に基づいて1回目の電気分解が行われ、その後に測定した気体層44のガス成分量に基づいて2回目の電気分解が行われる。また、2回目の電気分解に際しては、電解層中のCO濃度の目標濃度を実現可能か否かが判定され、その上で、揮発COを電解層に再溶解させることで電解層中のCO濃度が調整される。従って、気体層44において混合比MRH2/CO=2に近づけることが可能となる。
ところで、上記実施の形態1においては、カソード室32にWE38とRE40とを配置すると共に、アノード室34にCE46を配置した所謂3電極式の電解装置10を使用したが、CEがREを兼ねる所謂2電極式のものを用いてもよい。図7は、2電極式の電解装置を示した図である。図7に示す電解装置60の構成は、RE40を非設置とした以外は電解装置10の構成と同一である。そのため、電源48を制御して、WE38とCE46との間に電流を印加すれば、上記式(2)〜(4)の電気化学反応が進行する。よって、電解装置60は、電解装置10に代用できる。本変形例は、後述する実施の形態2乃至4においても同様に適用が可能である。
また、上記実施の形態1においては、電解層にCOを再吸収させる際に、目標温度Tおよび目標圧Pの両者を実現すべく、恒温槽12の設定温度を変更し、圧力調整板42を下降させた。しかしながら、これらを同時に実施せずにCOを電解層に溶解させることも可能である。従って、目標温度T、目標圧Pのうちの何れかを設定し、その設定値を実現すべく恒温槽12または圧力調整板42を制御してCOを再吸収させてもよい。本変形例は、後述する実施の形態2、4においても同様に適用が可能である。
また、上記実施の形態1においては、定電流電解を2回実行したが、定電流電解の回数は2回以上でもよい。即ち、2回目の定電流電解の実行後、図3のステップ110〜138の処理を再度実行してもよく、気体層44において混合比MRH2/CO=2となるまで(つまり、ステップ122において、a<2を満たさないと判定されるまで)、一連の処理を継続してもよい。
また、上記実施の形態1においては、気体層44におけるCO量δに基づいて、HOの増加量αを算出したが、この増加量αは、例えば別途設けた液面センサで電解層の液面を測定することにより算出してもよい。また、別途設けた測定装置によって、電解層の重量や体積を測定することにより算出してもよい。本変形例は、後述する実施の形態2乃至4においても同様に適用が可能である。
なお、上記実施の形態1においては、図3のステップ102〜108の処理が上記第1の発明における「電解実行工程」に、同図のステップ110の処理が上記第1の発明における「実混合比算出工程」に、同図のステップ112〜124の処理が上記第1の発明における「次回濃度設定工程」に、同図のステップ130〜136の処理が上記第1の発明における「事前調整工程」に、同図のステップ138の処理が上記第1の発明における「電解再実行工程」に、それぞれ相当している。
また、上記実施の形態1においては、図3のステップ120または124の処理が上記第5の発明における「次回混合比設定工程」に相当している。
また、上記実施の形態1においては、図3のステップ102〜108の処理が上記第8の発明における「電解実行手段」に、同図のステップ110の処理が上記第8の発明における「実混合比算出手段」に、同図のステップ112〜124の処理が上記第8の発明における「次回濃度設定手段」に、同図のステップ130〜136の処理が上記第8の発明における「事前調整手段」に、同図のステップ138の処理が上記第8の発明における「電解再実行手段」に、それぞれ相当している。
実施の形態2.
次に、図8を参照しながら、本発明の実施の形態2について説明する。
上記実施の形態1においては、電源48によって、RE40とWE38の間を流れる電流密度を一定とする定電流電解を実行した。実施の形態2においては、電源48をポテンショスタットとし、このポテンショスタットによって、RE40とWE38との間の印加電圧を一定とする定電圧電解を実行する。そのため、以下においては、この定電圧電解を中心に説明し、上記実施の形態1との共通箇所についてはその説明を省略または簡略化する。
[実施の形態2における具体的処理]
図8は、実施の形態2において、制御装置50により実行される電気分解処理ルーチンのフローチャートである。図8に示すルーチンにおいては、先ず、電解層に対してCO吸収がなされる(ステップ140)。本ステップの処理は、図3のステップ102の処理と同一である。
ステップ140に続いて、電圧印加が開始される(ステップ142)。具体的には、ポテンショスタットによって、RE40に対するWE38の電位が一定となるように制御される。これにより、1回目の定電圧電解が実行される(ステップ144)。
続いて、WE38において発生した合成ガスの量(以下「発生ガス量X」と称す。)が算出される(ステップ146)。発生ガス量X[L]は、ファラデーの法則と状態方程式に基づいて算出される。具体的には先ず、定電圧電解の実行中にRE40とWE38の間を流れた電流値の履歴と、その電流値での通電時間とをファラデーの法則に適用した下記式(7)により、発生ガス量の物質量n[mol]が算出される。
物質量n[mol]=Σ(通電時間[s]×電流値[A])/(0.5×ファラデー定数F[C/mol]) ・・・(7)
次に、この物質量nを状態方程式に適用した下記式(8)により、発生ガス量[L]が算出される。
発生ガス量[L]=物質量n[mol]×気体定数R[L・atm/K・mol]×ガス温度[K]/ガス圧力[atm] ・・・(8)
なお、上記式(8)のガス温度およびガス圧力は、それぞれ298Kおよび1atmである。
ステップ146に続いて、ステップ146で算出された発生ガス量Xと、必要ガス量とが比較される(ステップ148)。本ステップの処理は、発生ガス量Xが必要ガス量を上回るまで継続される。発生ガス量Xが必要ガス量を上回ると判定された場合、ステップ150〜ステップ176の処理が実行される。これらのステップの処理は、図3のステップ110〜136の処理と同一である。
ステップ176に続いて、2回目の定電圧電解が実行される(ステップ178)。具体的には、ステップ174の処理終了後、ポテンショスタットによって、RE40に対するWE38の電位が一定となるように制御される。本ステップの処理は、例えば10分間継続される。
以上、図8に示したルーチンによれば、図3に示したルーチン同様の効果を得ることが可能となる。即ち、気体層44において混合比MRH2/CO=2に近づけることが可能となる。また、図8に示したルーチンによれば定電圧電解を実行できるので、定電流電解を実行するときに比してエネルギ効率を向上できる。
ところで、上記実施の形態2においては定電圧電解を2回実行したが、例えば2回目の定電圧電解を実行する代わりに、上記実施の形態1で説明した定電流電解を実行してもよい。即ち、定電圧電解と定電流電解とを適宜組み合わせて実行してもよい。
実施の形態3.
次に、図9乃至10を参照しながら、本発明の実施の形態3について説明する。
上記実施の形態1の変形例においては、電解層の目標温度T、気体層44の目標圧Pのうちの何れかを設定し、その設定値を実現すべく恒温槽12または圧力調整板42を制御してよいことを述べた。実施の形態3においては、この設定に際し、恒温槽12や圧力調整板42の制御に投入するエネルギを考慮することをその特徴とする。そのため、以下においては、この特徴部分を中心に説明し、上記実施の形態1と共通する箇所についてはその説明を省略または簡略化する。
図9は、目標温度T、目標圧Pの実現に要する投入エネルギの一例を示した図である。図9に示すように、圧力調整板42を下降させる場合、投入エネルギが直線的に変化する。一方、恒温槽12の設定温度を変更する場合、投入エネルギが二次関数的に変化する。そのため、例えば目標濃度がCである場合、目標温度Tの設定を選択すればより少量の投入エネルギで当該目標濃度が実現できる(X<Y)。本実施形態では、このような関係をマップ化したエネルギマップがECU50内に記憶されているものとする。
[実施の形態3における具体的処理]
図10は、実施の形態3において、制御装置50により実行される電気分解処理ルーチンのフローチャートである。図10に示すルーチンにおいては、先ず、ステップ180〜ステップ210の処理が実行される。これらのステップの処理は、図3のステップ102〜132の処理と同一である。
ステップ210に続いて、目標温度Tを実現するための投入エネルギXと、目標圧Pを実現するための投入エネルギYとが算出される(ステップ212)。本ステップにおいては、上記エネルギマップに基づいて、投入エネルギX,Yが算出される。続いて、投入エネルギX,Yの大小が比較され(ステップ214)、より小さい方が選択される(ステップ216,218)。具体的に、X>Yであれば目標圧Pが選択され、圧力調整板42が下降させられる。X≦Yであれば目標温度Tが選択され、恒温槽12の設定温度が変更される。これにより、電解層に対してCO再吸収がなされる(ステップ220)。ステップ220の処理は、例えば30分間継続される。
続いて、2回目の定電流電解が実行される(ステップ222)。本ステップの処理は、図3のステップ138の処理と同一である。
以上、図10に示したルーチンによれば、図3に示したルーチン同様の効果を得ることが可能となる。即ち、気体層44において混合比MRH2/CO=2に近づけることが可能となる。また、図10に示したルーチンによれば、上記エネルギマップから算出した投入エネルギの小さい制御を選択できる。よって、より少量の投入エネルギで上記目標濃度を実現できる。
実施の形態4.
次に、図11乃至図12を参照しながら、本発明の実施の形態4について説明する。
実施の形態4においては、図2の電解槽30の隔膜36を非設置とし、図12に示す定電流電解を実行する点をその特徴とする。そのため、以下においては、この特徴を中心に説明し、上記実施の形態1との共通箇所についてはその説明を省略または簡略化する。
図11は、実施の形態4に用いる電解装置を示した図である。図11に示すように、電解装置70の構成は、隔膜36を非設置とした以外は図2の電解装置10の構成と同一である。そのため、電源48を制御して、WE38とCE46との間に電流を印加すれば、上記式(2)〜(4)の電気化学反応が進行する。従って、上記実施の形態1同様に電気分解を行えば、気体層44における混合比MRH2/COについて、混合比MRH2/CO=2に近づけることが可能となる。
但し、本実施形態においては、上記実施の形態1で考慮した電解層中のCOやHOの量ではなく、電解装置70の電解液中のCOやHOの量を考慮する必要がある。何故なら、電解装置70のように隔膜36を設けない場合、WE38で生成したHOはCE46側に移動可能であり、CE46での反応(即ち、上記式(4)の反応)において消費され得るためである。
電解装置70全体での電気化学反応は、下記式(9)で表される。
CO+2HO→CO+2H+3/2O ・・・(9)
上記式(9)は、生成比PRH2/CO=2の成立を前提として上記式(2)〜(4)を整理したものである。上記式(9)で表されるように、電解装置70で電気化学反応が進行すると電解装置70内のHOが減少する。そこで、本実施形態においては、気体層44中のCOを再溶解できるか否かを判断する際に、上記実施の形態1で用いた増加量αではなく、電解装置70におけるHOの減少量γ[L]を用いることとしている。
[実施の形態4における具体的な処理]
図12は、実施の形態4において、制御装置50により実行される電気分解処理ルーチンのフローチャートである。なお、以下の説明において、図3のステップの処理を援用する場合は、該処理中の「電解層」を「電解装置70の電解液」と読み替えるものとする。
図12に示すルーチンにおいては、先ず、電解装置70の電解液に対してCO吸収がなされる(ステップ224)。本ステップの処理は、図3のステップ102の処理と同一である。但し、図3のステップ102において、「Aはカソード室32における初期電解液量[L]」とあるのは、「Aは電解装置70における初期電解液量[L]」と読み替えるものとする。続いて、ステップ226〜232の処理が実行される。これらのステップの処理は、図3のステップ104〜110の処理と同一である。
ステップ232に続いて、気体層44におけるH量ε[mol]が算出される(ステップ234)。H量εは、図3のステップ112で算出したCO量δと同様に算出される。続いて、ステップ236の処理が実行される。本ステップの処理は、図3のステップ114の処理と同一である。
ステップ236に続いて、電解装置70の電解液におけるHOの減少量γ[L]が算出される(ステップ238)。上記減少量γは、ステップ234で算出したH量ε[mol]を用いて算出される。上記式(9)に示したように、Hの生成量[mol]とHOの消費量[mol]とは等しい。よって、上記減少量γは、減少量γ=18×10−3ε[L]である(H量ε[mol]×HOの分子量[g/mol](=18.0)/HOの比重[g/L](=1.0×10))。続いて、ステップ240〜248の処理が実行される。これらのステップの処理は、図3のステップ118〜126の処理と同一である。
ステップ248に続いて、ステップ242,244で設定した目標濃度を実現可能か否かが判定される(ステップ250)。上記目標濃度(z/Aまたはz/A)を実現するためには、電解時間tの経過後における電解層中のCO濃度が、上記目標濃度よりも高い必要がある。ここで、電解層中に残存するCO量は、CO収支を考慮すればx−δ−β[mol]である。但し、このうち、気体層44中のCO(β[mol])は、電解層から揮発したものであり、電解層の冷却や、気体層44の圧縮によって再溶解が可能である。
気体層44中のCOを再溶解できると仮定すれば、実際のCO濃度は、(x−δ)/(A−γ)[mol/L]と表される。よって、ステップ250においては、(x−δ)/(A−γ)と上記目標濃度とを比較し、(x−δ)/(A−γ)が上記目標濃度よりも高ければ、上記目標濃度が実現可能であると判断する。上記目標濃度が実現可能と判断された場合、電解層の目標温度Tが設定される(ステップ252)。上記目標温度Tの設定に際しては、上記目標温度T同様、ECU50内部に予め記憶しておいた温度調整用マップが参照される。
ステップ250において、(x−δ)/(A−γ)が上記目標濃度よりも低いと判断された場合は、ステップ232で算出されたaの値が記録された上で、本ルーチンが終了される。
ステップ252に続いて、気体層44の目標圧Pが設定される(ステップ254)。上記目標圧Pの設定に際しては、上記目標圧P同様、ECU50内部に予め記憶しておいた圧力調整用マップが参照される。
ステップ254に続いて、目標温度Tおよび目標圧Pが設定される(ステップ256)。本ステップにおいては、ステップ252で設定した目標温度Tを実現するように恒温槽12の設定温度が変更される。同時に、ステップ254で設定した目標圧Pを実現するように圧力調整板42が下降させられる。これにより、電解層に対してCO再吸収がなされる(ステップ258)。ステップ256の処理は、例えば30分間継続される。
続いて、2回目の定電流電解が実行される(ステップ260)。具体的には、ステップ256の処理終了後、電源48によって、RE40とWE38の間を流れる電流密度が一定(例えば200mA/cm)に制御される。本ステップの処理は、例えば10分間継続される。
以上、図12に示したルーチンによれば、図3に示したルーチン同様の効果を得ることが可能となる。即ち、気体層44において混合比MRH2/CO=2に近づけることが可能となる。
10,60,70 電解装置
12 恒温槽
14 COボンベ
16 調圧器
18 圧力計
20 ガス分析装置
22 FT反応器
30 電解槽
32 カソード室
34 アノード室
36 隔膜
38 作用極
40 参照極
42 圧力調整板
44 気体層
46 対極
48 電源
50 制御装置

Claims (9)

  1. COを含む水溶液を電解液として備え、該電解液中のHOとCOを電気分解してHとCOを含む原料ガスを生成可能な電解装置において、原料ガス中のHとCOの混合比が目標混合比となるように事前調整した初回CO濃度にて電気分解を実行する電解実行工程と、
    前記初回CO濃度での電解後、前記電解装置において実際に生成した原料ガス中のHとCOの実混合比を算出する実混合比算出工程と、
    前記実混合比算出工程において算出した実混合比と前記目標混合比との差分に基づいて、次回の電気分解の実行前に事前調整するCO濃度の目標値としての次回CO濃度を設定する次回濃度設定工程と、
    前記次回CO濃度の設定後、前記電解装置の電解液中のCO濃度が前記次回CO濃度となるように、前記電解装置の電解液上方に形成された原料ガスを含むガス層の圧力および前記電解装置の電解液の温度の少なくとも一方を調整する事前調整工程と、
    前記次回CO濃度への事前調整後、電気分解を再度実行する電解再実行工程と、
    を備えることを特徴とする原料ガス製造方法。
  2. 前記事前調整工程は、前記初回CO濃度での電気分解の際に変化する電解液およびCOの各変化量を用いて前記電解装置の電解液中のCO濃度を算出し、算出したCO濃度が前記次回CO濃度となるように、前記圧力および前記温度の少なくとも一方を調整することを特徴とする請求項1に記載の原料ガス製造方法。
  3. 前記電解装置は、HOからプロトンを生成可能なアノードと、プロトンとCOとからHとCOとHOとを生成可能なカソードと、該アノードと該カソードとの間を隔てるプロトン透過膜とを備えるものであり、
    前記事前調整工程においては、前記カソードにおいて生成した原料ガス中のCOと同物質量のHOが増加したと仮定して、前記電解液の変化量を算出することを特徴とする請求項2に記載の原料ガス製造方法。
  4. 前記電解装置は、HOからプロトンを生成可能なアノードと、プロトンとCOとからHとCOとHOとを生成可能なカソードとを備えるものであり、
    前記事前調整工程においては、前記電解装置において生成した原料ガス中のHと同物質量のHOが減少したと仮定して、前記電解液の変化量を算出することを特徴とする請求項2に記載の原料ガス製造方法。
  5. 前記次回濃度設定工程は、
    次回電気分解の際、前記電解装置において生成させる原料ガス中のHとCOの混合比の目標値としての次回混合比を、前記差分に応じて設定する次回混合比設定工程を備え、
    COを含む水溶液の電気分解の際に生成する生成ガス中のHとCOの混合比と、該COを含む水溶液中のCO濃度との関係を規定した関係式を用いて、前記次回混合比に対応するCO濃度を前記次回CO濃度として設定することを特徴とする請求項1乃至4何れか1項に記載の原料ガス製造方法。
  6. 前記電解再実行工程による再電解後、前記電解装置における原料ガス中のHとCOの実混合比を再度算出し、再度算出した実混合比と前記目標混合比とが一致するまで、前記次回濃度設定工程、前記事前調整工程および前記電解再実行工程を繰り返すことを特徴とする請求項1乃至5何れか1項に記載の原料ガス製造方法。
  7. 請求項1乃至6何れか1項に記載の原料ガス製造方法によって生成した原料ガスをフィッシャー・トロプシュ反応させるFT反応工程を備えることを特徴とする燃料製造方法。
  8. COを含む水溶液を電解液として備え、該電解液中のHOとCOを電気分解してHとCOを含む原料ガスを生成可能な電解装置において、原料ガス中のHとCOの混合比が目標混合比となるように事前調整した初回CO濃度にて電気分解を実行する電解実行手段と、
    前記初回CO濃度での電解後、前記電解装置において実際に生成した原料ガス中のHとCOの実混合比を算出する実混合比算出手段と、
    前記実混合比算出工程において算出した実混合比と前記目標混合比との差分に基づいて、次回の電気分解の実行前に事前調整するCO濃度の目標値としての次回CO濃度を設定する次回濃度設定手段と、
    前記次回CO濃度の設定後、前記電解装置の電解液中のCO濃度が前記次回CO濃度となるように、前記電解装置の電解液上方に形成された原料ガスを含むガス層の圧力および前記電解装置の電解液の温度の少なくとも一方を調整する事前調整手段と、
    前記次回CO濃度への事前調整後、電気分解を再度実行する電解再実行手段と、
    を備えることを特徴とする原料ガス製造装置。
  9. 請求項8に記載の原料ガス製造装置によって生成した原料ガスをフィッシャー・トロプシュ反応させるFT反応器を備えることを特徴とする燃料製造装置。
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