JP5783931B2 - 位置推定装置、位置推定システム、および位置推定方法 - Google Patents

位置推定装置、位置推定システム、および位置推定方法 Download PDF

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Description

本発明の実施の形態は、位置推定装置、位置推定システム、および位置推定方法に関する。
従来より、無線により移動無線機の位置を検出する方法として、送信機としての移動無線機が送信した信号を、位置の基準となる複数の受信機が受信し、受信した信号の受信電力や伝搬時間等から信号の伝搬距離を求めて、三点測量の原理に基づきその位置を推定する方法が知られている。しかし無線信号は、伝搬の際にフェージングの影響を受け、その受信電力が変動する。このフェージングの影響により、例えば受信電力が大きくなれば移動無線機までの距離が近いと誤り、小さくなれば移動無線機までの距離が遠いと誤ってしまうため、移動無線機の位置を正確に推定することができない。
また伝搬距離と受信電力の関係は、利用環境や利用する周波数により大きく変化する。一般的には周波数が大きくなるほど距離による無線信号の減衰が大きくなる傾向があるが、周辺の構造物の特性次第ではこの限りではなく、導波管のような閉鎖的な空間では減衰が小さくなる場合もある。さらに利用しているアンテナのゲインによっても受信電力は変動する。したがって受信電力から伝搬距離を求める式を適切に設定することは難しい。
特開2008−256475号公報
以上のように、従来の無線による位置推定方法においては、送信機としての移動無線機と、この移動無線機からの無線信号を受信する受信機までの無線信号の伝搬距離を正確に把握することが難しいことから、移動無線機の位置推定の正確性に問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、受信電力に基づく移動無線機の位置推定の精度を向上することができる位置推定装置、位置推定システム、および位置推定方法を提供することである。
実施形態の位置推定装置は、その位置が既知である複数の受信機が出力する各受信電力から、無線信号を送信した送信機の位置を推定する位置推定装置である。この位置推定装置は、無線信号の伝搬特性に関わる伝搬パラメータを設定するパラメータ設定手段を備える。また、複数の受信機が受信した無線信号の各受信電力値に対し伝搬パラメータに従う換算式を適用することで、各受信電力値を送信機と複数の受信機との間の送受信機間距離に換算する距離換算手段を備える。さらに、それぞれが複数のアンテナを有し各アンテナにおける受信電力値を平均化して出力する複数の受信機が平均化に用いたアンテナ数に応じて、送受信機間距離を補正する補正手段を備える。さらに、補正された送受信機間距離に基づいて送信機の位置を推定する位置推定手段を備える。
図1は、第1の実施の形態にかかる位置推定システムの構成例を示すブロック図である。 図2は、従来の位置推定システムの構成例を示す図である。 図3は、第1の実施の形態の基準無線機の構成を示す図である。 図4は、第1の実施の形態の基準無線機の別の構成を示す図である。 図5は、第1の実施の形態における位置計算機の構成を示す図である。 図6は、第1の実施の形態における位置推定に関するパラメータを示す図である。 図7は、第1の実施の形態におけるパラメータの関係を示す図である。 図8は、第1の実施の形態における基準無線機および位置計算機の動作フローを示す図である。 図9は、第2の実施の形態における受信信号振幅と推定距離の分布を示す図である。 図10は、第2の実施の形態における補正ウェイトの一例を示す図である。 図11は、第2の実施の形態における位置計算機の構成を示す図である。 図12は、第2の実施の形態における基準無線機および位置計算機の動作フローを示す図である。 図13は、第4の実施の形態におけるパラメータの関係を示す図である。 図14は、第5の実施の形態におけるパラメータの関係を示す図である。 図15は、第5の実施の形態における基準無線機および位置計算機の動作フローを示す図である。 図16は、第6の実施の形態におけるパラメータの関係を示す図である。 図17は、第6の実施の形態における基準無線機および位置計算機の動作フローを示す図である。 図18は、第7の実施の形態におけるパラメータの関係を示す図である。 図19は、第7の実施の形態における基準無線機および位置計算機の動作フローを示す図である。 図20は、第8の実施の形態におけるパラメータの関係を示す図である。 図21は、第9の実施の形態における位置計算機の状態遷移を示す図である。 図22は、第9の実施の形態における位置計算機の別の状態遷移を示す図である。 図23は、第10の実施の形態の構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら諸実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
はじめに、第1の実施の形態について説明する。
(位置推定システムの構成)
図1は、本実施の形態にかかる位置推定システムの構成例を示すブロック図である。図1に示す位置推定システムは、位置(x,y)に位置する送信機としての移動無線機60、位置(X1,Y1)に位置する受信機としての第1基準無線機10、位置(X2,Y2)に位置する受信機としての第2基準無線機20、および位置計算機50からなっている。
移動無線機60が送信した信号は、第1基準無線機10および第2基準無線機20において受信される。また、第1基準無線機10には、少なくとも2本のアンテナが搭載されており、ここでは、一方のアンテナで受信した場合の受信電力(受信電力値)をp11とし、他方のアンテナで受信した場合の受信電力をp12とする。また第2基準無線機20にも第1基準無線機10と同様に2本のアンテナが搭載されており、この第2基準無線の一方のアンテナで受信した場合の受信電力をp21、他方のアンテナ受信した場合の受信電力をp22とするものとする。
なお、図1では、説明の簡単のため、第1基準無線機10および第2基準無線機20のみを例示しているが、移動を伴う移動無線機60の位置を推定するために、多数の基準無線機が設けられ、その中の2つが第1基準無線機10および第2基準無線機20に相当するものとなる。また、移動無線機60も複数存在しうる。
参考のため、1本のアンテナのみを搭載した無線機を第1基準無線機および第2基準無線機として用いた従来の位置推定システムの構成例を図2に示す。図2では、移動無線機60からの信号を、第1基準無線機10’で受信した場合の受信電力をp1とし、第2基準無線機20’で受信した場合の受信電力をp2としている。
(基準無線機の構成)
図3は、本実施の形態における第1基準無線機10および第2基準無線機20の構成を示す図である。本実施の形態では、第1基準無線機10および第2基準無線機20は同様の構成であるものとして、以下では、第1基準無線機10を例に説明する。
第1基準無線機10は、第1受信アンテナ11、第2受信アンテナ12、第1受信電力計算部13、第2受信電力計算部14、および第1出力平均部15を備える。移動無線機60が送信した信号は第1受信アンテナ11および第2受信アンテナ12により受信される。第1受信アンテナ11が受信した信号を用いて第1受信電力計算部13が受信電力p11を求め、その値p11を第1出力平均部15へと送る。同様に、第2受信アンテナ12が受信した信号を用いて第2受信電力計算部14が受信電力p12を求め、その値p12を第1出力平均部15へと送る。
第1出力平均部15は、第1受信電力計算部13および第2受信電力計算部14から受けた受信電力の平均値を求め、この平均値を受信電力出力として、位置計算部へと出力する。この出力は、図2に示した従来のシステム構成例におけるp1やp2と同様に扱うことができるため、以下では第1基準無線機10の出力をp1、第2基準無線機20の出力をp2と記す。
(基準無線機の別の構成例)
上記各基準無線機は、図4に示すような、第1受信アンテナ111、第2受信アンテナ112、出力選択部113、第3受信電力計算部114および第2出力平均部115を備える構成としてもよい。この構成例の基準無線機110では、移動無線機60から送信された無線信号は、第1受信アンテナ111および第2受信アンテナ112の双方で受信されるが、これらのアンテナに接続された出力選択部113により、一方の信号のみが後段の第3受信電力計算部114へと送られる。第3受信電力計算部114は、前述の第1受信電力計算部13や第2受信電力計算部14と同様に動作し、入力された信号の受信電力を求め、後段の第2出力平均部115へと出力する。
出力選択部113は、第1受信アンテナ111からの信号を第3受信電力計算部114へと出力した後に続いて、第2受信アンテナ112で受信した信号を第3受信電力計算部114へと出力する。本構成例では、移動無線機60が常に無線信号を送信している場合には、無線信号の受信途中に出力を切り替えることになる。例えば移動無線機60が時間で区切られたフレームやパケットのようなバースト信号を送信している場合は、1バーストが終了した時点で出力を切替え、次に到来したバースト信号に関して前のバースト信号の受信時とは異なる受信アンテナからの信号を出力するようにする。
以上の動作により、第3受信電力計算部114では異なる時刻において第1受信アンテナ111の受信電力および第2受信アンテナ112の受信電力が求められる。この結果は、第2出力平均部115へと送られ、それらが平均化されて受信電力出力として位置計算機50へと送られる。
図4の構成例は、前述の図3の構成例に比べ、比較的規模が大きく複雑な処理を要する受信電力計算部が1つで済む。ただし受信電力の計算時間が図3の構成例の倍となる。また時間による受信電力の変動が平均化により小さくなってしまうため、移動無線機60の移動に伴う受信電力の変化を綿密に捉えることができない可能性がある。逆に図3の構成例は図4の構成例に比べ規模が大きくなる一方で、計算時間が半分で済み、受信電力の変化を細かに捉えられることで、移動無線機60の移動をより正確に把握できるものとなっている。
以上のように基準無線機を構成し、複数のアンテナが受信した無線信号の受信電力を平均化することで、フェージングの影響を軽減することができる。
(位置計算機の構成)
図5は、位置計算機の構成例を示す図である。図5に示すように、位置計算機50は、第1距離換算部51、第2距離換算部52、伝搬パラメータ設定部53、および位置推定部54を備える。また、この位置計算機50に入力された第1基準無線機10から出力される受信電力値は第1距離換算部51へ、第2基準無線機20から出力される受信電力値は第2距離換算部52へと送られるように構成されている。なお、位置計算機50は、専用のハードウェア装置のほか、一般的なコンピュータ装置等によっても構成することができる。一般的なコンピュータ装置を用いた場合、上記各部の機能は、このコンピュータ装置に備わるCPU、記憶装置、この記憶装置に格納されCPUにより実行される制御プログラム、および入出力インタフェースによる機能として実現される。
ここで距離換算に用いる送受信機間の距離dに対する平均的な受信電力値pについては、例えば、リアライズ社、“電波伝搬ハンドブック、” p.203 (1999)に伝搬距離特性として記載されており、その式を変形して変数αとβを用いて(以下、αおよびβを伝搬パラメータとして用いる)、下記のように表現することができる。
Figure 0005783931
本実施の形態における第1距離換算部51および第2距離換算部52は、上式を利用して、伝搬パラメータ設定部53により設定された伝搬パラメータαおよびβに従い、受信電力値を距離に変換する。
そして、第1および第2距離換算部52が出力する距離情報は、位置推定部54へと送られる。なお本実施の形態や図5では基準無線機の数が2の場合を示しているが、3以上であってもよく、その場合、基準無線機の数だけ距離換算部が用意されるものとする。
(パラメータ定義)
本実施の形態における位置計算機50の動作説明の前に、位置推定に関わるパラメータについて説明する。
図6に、位置推定に関するパラメータを示す。図6には、時刻t1からt4までの連続する4時刻の状態を示し、基準無線機として第1基準無線機10から第3基準無線機30および第4基準無線機40までの4台の基準無線機を示している。移動無線機60に関するパラメータとしては、各時刻における位置をそれぞれ(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,y3)および(x4,y4)とする。基準無線機に関するパラメータのうち、事前に知ることができる既知パラメータは、それぞれの位置(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)および(X4,Y4)である。
各時刻における基準無線機の出力を次のように定義する。例えば第1基準無線機10の場合、各アンテナにおける受信電力を平均して求めた出力p1のうち、時刻t1の出力をp11、時刻t2の出力をp12、時刻t3の出力をp13、そして時刻t4の出力をp14と定義する。第2基準無線機20から第4基準無線機40についても同様に、図6のように、p21〜p24、p31〜p34、p41〜p44を定義する。ただし本実施の形態では、説明の簡単のため、時刻t1における位置(x1,y1)を推定するものとし、第1基準無線機10と第2基準無線機20の2台の基準無線機のみを用いるものとする。
(位置計算機の動作原理)
続いて、位置計算機50の動作原理について説明する。位置計算機50は、時刻t1における位置(x1,y1)を求めるために、2台の基準無線機の位置(X1,Y1)および(X2,Y2)という事前に与えられた固定値を用い、さらにぞれぞれの受信電力p11およびp21という測定値を用いる。第1基準無線機10における受信電力がp11であるという状態と、第2基準無線機20における受信電力がp21であるという状態の2つの状態が与えられるため、それぞれを式にすることで連立方程式が形成され、(x1,y1)という2変数の解を求めることができる。ここでは、伝搬パラメータαおよびβにより決まる伝搬距離dとdB(デシベル)で表された受信電力pの関係式(1)を用いる。
Figure 0005783931
この関係式から、時刻t1における移動無線機60と第1基準無線機10との間の距離d11および移動無線機60と第2基準無線機20との間の距離d21に関して、以下の連立方程式が求まる。
Figure 0005783931
この連立方程式を、x1およびy1に関して解くことで、移動無線機60の位置が求まる。
(最急降下法による解の導出)
上式(2)を解く方法は数多くあり、式(2)から直接解く事も可能である。ここでは理解の一助として、一例としての最急降下法を用いた方法を示すが、この方法に限定されるものではない。
まず、暫定的な位置(x1,y1)の値(暫定位置)を(x1 (u),y1 (u))とする。そしてこの暫定位置と第j基準無線機の位置とから数学的に求めた距離をdj1 (u)とする。さらに第j基準無線機において測定した受信電力pj1から求めた移動無線機60との距離をDj1とする。このとき距離誤差、即ち両者の距離の差vj1 (u)と、それを二乗した評価関数εを以下のように定義する。
Figure 0005783931
Figure 0005783931
ここでJは、基準無線機の数であり、ここでは2である。wj1は、測定結果の影響を制御するためのウェイトである。一方の基準無線機の測定結果を尊重した位置推定を実行したい場合には、そのウェイトを大きくすればよい。評価関数εのx1およびy1による偏微分は以下の通りとなる。
Figure 0005783931
Figure 0005783931
最急降下法では、収束速度μを用いて以下の漸化式により新しい暫定値(x1 (u+1),y1 (u+1))を求める。
Figure 0005783931
この演算を繰り返すことで真の解(x1,y1)に近い解を求める。この解法は基準無線機の数Jが3以上の場合でも用いることができ、得られる解は二乗誤差が最小となる解となる。
(パラメータの関係)
連立方程式を解くことで位置を求める上述の方法におけるパラメータの関係について図7に纏める。本実施の形態では、基準無線機の位置(X1,Y1)および(X2,Y2)が既知である他、伝搬パラメータαおよびβも既知とし、2つの測定値である受信電力p11およびp21を用いて、2つの変数から成る時刻t1の移動無線機60の位置(x1,y1)を求めた。
(基準無線機および位置計算機の動作フロー)
ここで、基準無線機および位置計算機50の動作フローを図8に纏める。
まず、各基準無線機において第1受信電力計算部13および第2受信電力計算部14が各アンテナにおける受信電力を測定する(ステップS101)。
そして、さらに各基準無線機において第1出力平均部15がアンテナ間の受信電力値を平均化する(ステップS102)。
続いて位置計算機50において第1距離換算部51および第2距離換算部52が受信電力値を距離に換算する(ステップS103)。
最後に、位置計算機50において位置推定部54が、複数の基準無線機からの情報に基づいて得られた複数の距離(送受信機間距離)を用いて移動無線機60の位置を、前述のようにして推定する(ステップS104)。
本実施の形態では、移動無線機60、各基準無線機、伝搬環境の状態に応じて適切な伝搬パラメータを設定することができ、位置推定精度を向上させることができる。なお、本実施の形態および下記の諸実施の形態における位置計算機50は、図1に示した複数のアンテナを有する基準無線機に限らず、図2に示した1つのアンテナを有する従来の基準無線機を用いても移動無線機60の位置を推定することが可能である。
(第2の実施の形態)
次に、位置推定システムの第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、フェージングの影響を補正するようにしたものである。なお、位置推定システムのシステム構成は、前述の第1の実施の形態におけるシステム構成と同様であり、ここではその説明は省略する。
一般的に空間を伝搬した信号の振幅は、フェージングにより変動することが知られている。この振幅の分布は、例えばレイリー分布に従い、その形状は図9(A)のようなものとなる。ここで分布の平均をMとする。これを式(1)の適用により距離に換算すると図9(B)のような分布となるが、この得られた距離の分布の平均は元のレイリー分布の特性から、Mに式(1)を適用した値(下記[数9])にはならず、それよりも大きな値となる。この値をM1’とする。
Figure 0005783931
従って、測定した受信電力から距離を求める際には、平均値のずれを補正する下記([数10])の補正ウェイトを乗じるべきである。
Figure 0005783931
ところで、基準無線機が搭載するアンテナが増加するほど、上記平均値のずれは小さくなる。図9(C)にアンテナ数が2のときにその振幅分布を平均化したものを示し、図9(D)に、振幅分布を平均化したものから得られる推定距離の分布を示している。図に示すように、アンテナ数が増えると、平均化後の電力が大数の定理により正規分布に近づき、変換後の平均値M2’は下記([数11])の値に近づく。
Figure 0005783931
従って前述の補正ウェイト(補正係数)は1に近づく。上記平均値のずれ量はアンテナ数に応じて予め決まる値なので、補正ウェイトを図10のように予めテーブルとして保持し、式(1)により求めた値に乗じるとよい。ここでは、第j基準無線機における補正ウェイトを下記([数12])とする。
Figure 0005783931
この補正ウェイトを加味すると、式(2)は下式(8)となる。
Figure 0005783931
また、式(3)は、下式(9)となる。
Figure 0005783931
式(8)を解いたり、式(9)を用いて前述の式(5)〜(7)の演算を実行することで、移動無線機60の位置が得られる。
(位置計算機の構成)
以上の動作を実現するための位置計算機50の構成を図11に示す。図11に示す位置計算機50は、図5に示した位置計算機50の構成に、誤差補正部55を加えた構成となる。誤差補正部55は、各基準無線機のアンテナの数、すなわち平均化に用いた受信電力の数(平均化数)に応じた前述の補正ウェイト(補正係数)を出力する。
(基準無線機および位置計算機の動作フロー)
次に、本実施の形態における基準無線機および位置計算機の動作フローを図12に示す。
図12に示す本実施の形態の動作フローは、前述の第1の実施の形態にて説明した動作フローにおける距離への換算処理(ステップS103)と移動無線機60の位置の算出処理(ステップS104)の間に、誤差補正部55による補正ウェイトにより、上記の平均化数に応じて、受信電力から換算された距離を補正するステップS113の動作が加わったフローとなる。その他は、図8に示した動作フローと同様であり、共通する部分の説明は省略する。
本実施の形態では、上記平均化数に応じて推定距離の中心値がずれる現象を補正できる。
(第3の実施の形態)
続いて、位置推定システムの第3の実施の形態について説明する。
前述の式(4)で導入した補正ウェイトWj1は、測定値の信頼性を表す値であり、ガウス雑音が加算される環境では、信号電力対雑音電力比(SNR)を用いることで最尤推定とすることができる。しかしSNRを求めることは容易ではない。そこで、本実施の形態では、受信電力p11やp12、あるいは距離の逆数を上記補正ウェイトとして用いる手法を採用する。この場合、送受信機間距離が短いものの方が、補正ウェイトによる重み付けが大きくなることになる。すなわち、移動無線機60の位置を推定する際に、推定した送受信機間距離が短いものの方が、位置推定に用いるその距離に対する信頼度が上がるようにして位置を推定することになる。
例えば、第2の実施の形態で補正した距離に対し、この距離の逆数を補正ウェイトとして用いる場合、補正ウェイトは以下の式により定義することができる。その他は、前述の第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
Figure 0005783931
このように、距離に応じた補正ウェイトを用いて位置計算への影響を制御することで、より正確な位置推定が可能となる。
(第4の実施の形態)
続いて、位置推定システムの第4の実施の形態について説明する。
前述の伝搬距離dと受信電力pの関係式(1)は、基準無線機ごとに異なる可能性がある。そこで、第j基準無線機(j=1,2)における伝搬環境を、基準無線機ごとに設定した個別のパラメータαjおよびβjを用いて、以下のように設定する。
Figure 0005783931
このとき、前述の式(2)および式(3)はそれぞれ以下の式(12)および(13)のように表わされる。
Figure 0005783931
Figure 0005783931
本実施の形態において、αjおよびβjが事前に与えられる限り、その他の計算方法は第1から第3の実施の形態の場合と同様であり、第1から第3の実施の形態と同様に解を求めることができる。このように個別にαjおよびβjを設定することで、例えば伝搬損の大きい環境におかれた基準無線機には、それに応じた伝搬モデルを設定することができるようになり、位置推定精度が向上する。この処理は、図5や図11に示した伝搬パラメータ設定部53が、各距離換算部に対してそれぞれのαjおよびβjを設定することで実現できる。図13に、本実施の形態におけるパラメータの関係を示している。αjおよびβjが事前に与えられ、基準無線機の受信電力pj1を測定することにより、移動無線機60の位置(x1、y1)を推定することができる。
(第5の実施の形態)
続いて、第5の実施の形態について説明する。
前述の第1から第4の実施の形態では、伝搬パラメータαおよびβを既知であるものとしたが、本実施の形態では、伝搬パラメータαおよびβを以下のようにして求めるようにしたものである。なお、ここでは、移動無線機60の位置(x1,y1)は既知であるものとする。
測定したp11およびp21を用い、前述の式(2)をαおよびβについて解くことで、伝搬パラメータαおよびβを得ることができる。ただし複雑な演算となるため、最急降下法を使うこともできる。ここでαおよびβの暫定値を、α(u)およびβ(u)とすると、誤差関数は以下のとおりとなる。
Figure 0005783931
評価関数は前述の式(4)と同様である。評価関数εをα(u)およびβ(u)で偏微分する必要があり、以下の式(15)、(16)となる。
Figure 0005783931
Figure 0005783931
そして式(7)に代わり、以下の式(17)でαおよびβを繰り返し算出し更新して、解を求める。
Figure 0005783931
求めるパラメータの関係を示したのが図14であり、ここでは、既知パラメータx1およびy1を用いて測定される受信電力p11およびp21に関する2式からなる連立方程式を立て、αおよびβの2変数を求めることになる。なお基準基地局が3つ以上であっても、上記最急降下法を用いてαおよびβを求めることができる。
以上の動作フローを図15に示す。この動作フローは、図8に示した動作フローにおける移動無線機60の位置を算出する処理(ステップS104)を、位置計算機50の位置推定部54が上記のようにして伝搬パラメータを求める処理、つまり、求めた移動無線機60と各基準無線機間の距離と、その時点での移動無線機60の位置情報を用いて伝搬パラメータを算出する処理(ステップS114)に置き換えたフローとなっている。その他は、図8に示した動作フローと同様である。なお、共通する部分の説明は省略する。
本実施の形態では、各基準無線機に共通の伝搬パラメータαおよびβを最適化することができる。
(第6の実施の形態)
続いて、第6の実施の形態について説明する。
上述の第5の実施の形態では、伝搬パラメータαおよびβを各基準無線機に共通のものとして求めたが、以下では、基準無線機ごとに伝搬パラメータであるαとβが異なる場合に、それぞれのαとβを以下のようにして求めるようにしたものである。
本実施の形態では、異なる既知の場所に位置する移動無線機60からの受信電力を測定する必要があり、ここでは移動無線機60は移動するものとし、異なる時刻において受信電力を測定するものとする。この時刻数をK個とすると、基準基地局数がJ個の場合、方程式を解くためにはJ<Kである必要がある。
図16の例はJ=K=2の場合を示しており、時刻t1およびt2における移動無線機60の位置(x1,y1)および(x2,y2)が既知であるとする。ここで、2時刻における2つの基準無線機での受信電力値に関する、4つの式を立て、この連立方程式を解くことで、第j基準無線機における伝搬パラメータαjおよびβjを求める。J=2なので求めるαjおよびβjの個数は4個であり、4式からなる連立方程式で解ける。時刻kにおける第j基準無線機での受信電力をpjkとすると、連立方程式は具体的には以下の式(18)となる。
Figure 0005783931
これを直接解いてαjおよびβjを求めてもよいが、最急降下法を使うと以下となる。まず、誤差関数と評価関数はそれぞれ以下の式(19)、(20)となる。
Figure 0005783931
Figure 0005783931
評価関数εのαj (u)およびβj (u)による偏微分は、j≠j’のとき下式([数26])のようになることを利用し求める。
Figure 0005783931
上式から、評価関数εのαj (u)およびβj (u)による偏微分は、以下の式(21)、(22)として求められる。
Figure 0005783931
Figure 0005783931
そして前述の式(17)に代わり、以下の式(23)でαj (u)およびβj (u)を繰り返し算出し更新して、解を求める。
Figure 0005783931
以上の方法は、JやKが3以上の場合であっても同様の式で求めることができ、その二乗誤差が最小となる解が得られる。
以上の動作フローを纏めると、図17に示すとおりとなる。前述の図15に示した動作フローの距離へ換算する処理(ステップS103)と、伝搬パラメータを算出する処理(ステップS114)の間に、位置推定部54が伝搬パラメータの補正タイミングかどうかを判断する処理(ステップS123)を加えている。複数の時刻の距離情報が必要なため、この判断処理により、情報が集まるまではパラメータの算出を実施せず、十分な情報が集まったら(このときを伝搬パラメータの補正タイミングとする)、伝搬パラメータの算出を実行するフローとなっている。その他は、図15に示した動作フローと同様であり、共通する部分についてはその説明を省略する。
本実施の形態では、各基準無線機毎に異なる伝搬パラメータαjおよびβjを最適化することができる。
(第7の実施の形態)
続いて、第7の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、伝搬パラメータであるαおよびβが全ての基準無線機で共通であるとき、移動無線機60の位置と、伝搬パラメータαおよびβの双方を推定するようにしたものである。
1台の移動無線機60の環境で一時刻の測定値のみで伝搬パラメータを求める場合は、移動無線機60の座標(x1,y1)とαおよびβを推定するために、4台の基準無線機による測定値が必要となる。また2台以上の移動無線機60がある環境、あるいは2時刻以上の時刻を使って複数の箇所で測定値を求める場合は、3台以上の基準無線機があれば充分である。理由は以下の通りである。
移動無線機60がn台、もしくは1台であってもn箇所にて測定する場合、n箇所の座標を求める必要があり、これだけで2n個の変数がある。それに、さらにαおよびβが加わると、変数は全部で2n+2個となる。一方、1台の基準無線機あたり、全部でn個の受信電力を得ることができる。したがって、変数の個数2n+2を1台の基準無線機で測定される受信電力の数nで割ると2と3の間の値となるため、従って連立方程式を解けるようにするためには最低でも3個の基準無線機が必要となる。
図18は3台の基準無線機で2時刻の移動無線機60の位置を求める場合のパラメータの関係を示したものである。2時刻分の移動無線機60の座標(x1,y1)と(x2,y2)と、3つの基準無線機に共通なαとβの合計6個の変数を求めるために、両時刻における3つの基準無線機が求めた計6個の受信電力に関する式を立てて解くことになる。即ち、以下の連立方程式(24)を解くことで解が得られる。
Figure 0005783931
上記連立方程式を最急降下法で解く場合は、誤差関数を以下の式(25)として、評価関数には前述の式(20)を用いる。
Figure 0005783931
そして評価関数のxj、yj、α、およびβによる偏微分を以下のように求める(式(26)〜(29))。
Figure 0005783931
Figure 0005783931
Figure 0005783931
Figure 0005783931
そしてαおよびβについては漸化式(17)の演算を繰り返すことで解を求め、xjおよびyjについては以下の漸化式(30)で解を求める。
Figure 0005783931
以上の動作フローは図19に示す通りである。この動作フローは、前述の図15に示した動作フローに対して、位置推定部54による伝搬パラメータの補正タイミングの判定処理(ステップS123)と、位置推定部54による伝搬パラメータと移動無線機60の位置の算出処理、つまり複数の時刻での、求めた移動無線機60と各基準無線機間の距離を用いて伝搬パラメータと移動無線機60の位置を算出する処理(ステップS124)とを加えたフローとなっている。位置計算機50は、伝搬パラメータの補正タイミング以外では、記憶している伝搬パラメータを用いて位置を推定する。そして、複数の時刻の距離推定値が収集でき、伝搬パラメータの補正が可能なタイミングに達したら、上記の位置推定と伝搬パラメータ算出の双方を実行して、伝搬パラメータを更新する。
このように、本実施の形態では、複数の時刻において受信した無線信号の受信電力値を用いることで、移動無線機60の位置の推定と、伝搬パラメータの補正の双方を行うことができる。
(第8の実施の形態)
続いて、第8の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、第7の実施の形態に対し、さらに基準受信機ごとに伝搬パラメータαおよびβを設定する場合に、伝搬パラメータαおよびβと、移動無線機60の位置の双方を推定するようにしたものである。
ここで、K回、もしくはK箇所の測定により求めなければならない位置に関する変数は、(x1,y1),(x2,y2),…,(xK,yK)の2K個である。さらにJ台の基準無線機がある場合、J個のαとJ個のβも求める必要があり、合計2(K+J)個の変数を求める必要がある。一方、J台の基準無線機でK回もしくはK箇所の測定で得られる受信電力はJK個である。従って、式を解くためには2(J+K)≦JKとなる必要があり、J=1およびJ=2のときはこの条件を満たすことができない。また、この条件式は、下式([数37])のようにと変形できることから、Jが3以上の場合にはこの式を満たす範囲の自然数をJおよびKに設定できる。
Figure 0005783931
例えば図20に示す例は、4時刻の位置と4基準無線機の伝搬パラメータの合計16変数を、16個の受信電力測定値から求める場合のパラメータの関係を示したものである。連立方程式は、j=1,2,…,Jと、k=1,2,…,Kの全ての組み合わせについて以下の式により合計JK個の式を作成することで得られる。
Figure 0005783931
その連立方程式を最急降下法で解く場合は、誤差関数を下式(32)とし、評価関数には前述の式(20)を用いる。
Figure 0005783931
評価関数のxjおよびyjによる偏微分は前述の式(26)および式(27)により求めることができ、漸化式は式(30)を用いることができる。また、αおよびβに関する偏微分は式(21)および(22)を用いることができ、漸化式は式(17)を用いることができる。
本実施の形態では、さらに多くの複数の時刻における受信電力を用いることで、移動無線機60の位置の推定ととともに、各基準受信機毎に設定された伝搬パラメータαおよびβの全ての補正をすることができる。
(第9の実施の形態)
続いて、第9の実施の形態について説明する。
図21は、基準無線機間で共通の伝搬パラメータαおよびβを用いている場合の位置計算機の状態遷移図である。位置計算機50は通常は複数の基準無線機が求めた受信電力値を用いて、第1〜第4の実施の形態に記した比較的処理が少ない移動無線機60の位置推定を行う。第1〜第4の実施の形態では1時刻の受信電力値から位置を求めていたが、前述の最急降下法として示した式では複数時刻の受信電力値から位置を推定することもできる。
そして、例えば所定の検出器が移動無線機60が予め定められた場所に到達したことを検出し、検出結果を例えば無線通信を通じて位置推定機へ通知してきた場合、これを位置基準点が与えられた場合とみなし、第5の実施の形態に記載の方法を用いて伝搬パラメータαおよびβを更新する。更新処理が終了したら、第1〜第4の実施の形態に記載の方法に戻る。
また一定時間が経過して複数時刻の受信電力が得られた場合には第7の実施の形態の処理を行い、位置推定と同時にαおよびβの更新を行うようにする。この処理の実施は定期的に行うのが望ましい。
図22は基準無線機ごとに伝搬パラメータαおよびβが異なる場合の状態遷移図である。この例は、図21における第5の実施例の部分が第6の実施例に、また第7の実施例の部分が第8の実施例に変わる以外は、図21と共通である。また、状態間を遷移するトリガも同一である。
本実施の形態では、前述の伝搬パラメータの補正のための演算の演算量が多いため、通常は移動無線機60の位置計算のみとし、一定時間毎に伝搬パラメータの補正を実施する。このようにすることで、効率よく信頼性の高い、移動無線機60の位置推定を行える。
(第10の実施の形態)
続いて、第10の実施の形態について説明する。図23は、第10の実施の形態を示す図である。本実施の形態は、前述の第1から第9の実施の形態を、無線列車制御システムにおいて、送信機としての移動無線機60を搭載した列車の位置の把握に応用したものである。
この例では、線路沿線の4箇所にそれぞれ2アンテナを備えた基準無線機が配置され、この中を送信機(移動無線機60)を搭載した列車が走行している。4つの時刻に各基準受信機がアンテナ間で平均化された受信電力を出力することで、16個の受信電力情報が得られる。これらの情報が位置計算機50に集約され、前述の手法により、位置計算機50内で4つのそれぞれの時刻における列車位置が計算され、各基準無線機における伝搬パラメータαとβが計算される。
なお、本手法によらず列車の位置を把握できる場合がある。例えば、地上に置かれたコイルを内蔵した地上子の上を、列車に搭載されたやはりコイルを内蔵した車上子が通過した際に、双方が電磁結合することでコイルのインピーダンスが変化する。この変化を検出することで列車がその場所を通過したことを検知することができる。このように列車位置が得られた場合は、その情報を検出信号として位置計算機50へ通知し、位置計算機50が、第5あるいは第6の実施の形態に記載の方法を用いて伝搬パラメータαおよびβを更新する。また駅に停車した場合、駅の位置と列車の位置が等しいとみなすことができる。このような駅などの既知である建造物付近に列車が停車した場合も、それを検出し、その情報を検出信号として位置計算機50に通知し、位置計算機50が、駅の位置情報に基づき第5あるいは第6の実施の形態に基づいて伝搬パラメータαおよびβを更新する。
本実施の形態では、無線列車制御システムにおいて、他列車の位置や周辺建造物の変化に伴う伝搬状態の変化を反映するよう伝搬パラメータを補正した位置推定が可能となる。
以上、諸実施の形態について説明した。以上の諸実施の形態によれば、受信電力に基づく移動無線機の位置推定の精度を向上せせることができる。
なお、本発明は上記諸実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記諸実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、いずれかの実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10、10’…第1基準無線機(受信機)
11…第1受信アンテナ
12…第2受信アンテナ
13…第1受信電力計算部
14…第2受信電力計算部
15…第1出力平均部
20、20’…第2基準無線機(受信機)
30…第3基準無線機
40…第4基準無線機
50…位置計算機
51…第1距離換算部
52…第2距離換算部
53…伝搬パラメータ設定部
54…位置推定部
55…誤差補正部
60…移動無線機(送信機)
110…基準無線機(別構成)
111…第1受信アンテナ
112…第2受信アンテナ
113…出力選択部
114…第3受信電力計算部
115…第2出力平均部

Claims (15)

  1. その位置が既知である複数の受信機が受信した無線信号の受信電力から、前記無線信号を送信した送信機の位置を推定する位置推定装置であって、
    無線信号の伝搬特性に関わる伝搬パラメータを設定するパラメータ設定手段と、
    前記複数の受信機が出力する各受信電力値に対し前記伝搬パラメータに従う換算式を適用することで、前記各受信電力値を前記送信機と前記複数の受信機との間の送受信機間距離に換算する距離換算手段と、
    それぞれが複数のアンテナを有し各アンテナにおける受信電力値を平均化して出力する前記複数の受信機が平均化に用いたアンテナ数に応じて、前記送受信機間距離を補正する補正手段と、
    補正された前記送受信機間距離に基づいて送信機の位置を推定する位置推定手段と
    を備える位置推定装置。
  2. 前記位置推定手段は、前記送信機の位置を推定する際に、推定した前記送受信機間距離が短いものの方が、送信機の位置推定に用いるその距離に対する信頼度を上がるようにして位置を推定する請求項1に記載の位置推定装置。
  3. 前記位置推定手段は、前記送信機の位置が既知である場合に、送受信機間距離に基づいて、前記距離換算手段が用いる前記伝搬パラメータの最適値を推定し、
    前記距離換算手段は、推定した前記伝搬パラメータの最適値を用いて、前記各受信電力値を前記送受信機間距離に換算する
    請求項1または請求項に記載の位置推定装置。
  4. 前記位置推定手段は、前記送信器の位置が与えられた場合に、前記伝搬パラメータの最適値を推定し、該最適値で前記伝搬パラメータを更新する請求項1から請求項のいずれか1項に記載の位置推定装置。
  5. 前記位置推定手段は、前記送信機を搭載した車両が、その位置が既知である地上子を通過した際に与えられる検出信号を受けたタイミングで、前記伝搬パラメータの最適値の推定および更新を行う請求項に記載の位置推定装置。
  6. 前記位置推定手段は、前記送信機を搭載した車両が、その位置が既知である建造物付近で停止した際に与えられる検出信号を受けたタイミングで、前記伝搬パラメータの最適値の推定および更新を行う請求項または請求項に記載の位置推定装置。
  7. 前記パラメータ設定手段は、複数ある前記受信機毎に前記伝搬パラメータを設定しており、
    前記位置推定手段は、前記複数の受信機が出力した各受信電力値と前記複数の受信機毎の伝搬パラメータに基づき、前記送信機の位置を推定する
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の位置推定装置。
  8. 前記位置推定手段は、複数の時刻における前記送信器の位置が与えられた場合に、その位置と前記複数の時刻において前記複数の受信機が出力した各受信電力値に基づき、前記伝搬パラメータを推定し、更新する
    請求項に記載の位置推定装置。
  9. 前記位置推定手段は、複数の時刻において前記複数の受信機が出力した各受信電力値に基づき、前記複数の時刻における送信器の位置を推定するとともに、前記伝搬パラメータを推定し更新する
    請求項7または請求項に記載の位置推定装置。
  10. 前記パラメータ設定手段は、前記複数の受信機に共通な伝搬パラメータを設定しており、
    前記位置推定手段は、複数の時刻において前記複数の受信機が出力した各受信電力値に基づき、前記複数の時刻における送信器の位置を推定するとともに、前記伝搬パラメータを推定し更新する
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の位置推定装置。
  11. 前記位置推定手段は、通常は送信器の位置の推定のみを行い、定期的に送信機の位置の推定と伝搬パラメータの推定および更新の双方を行う請求項10に記載の位置推定装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の位置推定装置と、
    その位置が既知であって、それぞれが複数のアンテナを有し各アンテナにおける受信電力値を平均化して出力する複数の受信機と、
    を備える位置推定システム。
  13. 前記複数の受信機のそれぞれは、前記複数のアンテナと、該複数のアンテナで受信した無線信号からその受信電力値を算出する受信電力算出手段と、算出された各受信電力値を平均化して出力する平均化手段とを備える請求項12に記載の位置推定システム。
  14. 前記複数の受信機のそれぞれは、前記複数のアンテナと、該複数のアンテナで受信した無線信号のいずれかを選択する選択手段と、選択された無線信号からその受信電力値を算出する受信電力算出手段と、算出された各受信電力値を平均化して出力する平均化手段とを備える請求項12に記載の位置推定システム。
  15. その位置が既知である複数の受信機が受信した無線信号の受信電力から、前記無線信号を送信した送信機の位置を推定する位置推定方法であって、
    パラメータ設定手段が、無線信号の伝搬特性に関わる伝搬パラメータを設定する工程と、
    距離換算手段が、前記複数の受信機が出力する各受信電力値に対し前記伝搬パラメータに従う換算式を適用することで、前記各受信電力値を前記送信機と前記複数の受信機との間の送受信機間距離に換算する工程と、
    補正手段が、複数のアンテナを有して各アンテナにおける受信電力値を平均化して出力する前記複数の受信機が平均化に用いたアンテナ数に応じて、前記送受信機間距離を補正する工程と、
    位置推定手段が、補正された前記送受信機間距離に基づいて送信機の位置を推定する工程と
    を含む位置推定方法。
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